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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024158532
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
G06F3/12 375
G06F3/12 310
G06F3/12 334
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023073794
(22)【出願日】2023-04-27
(71)【出願人】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140796
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 貴志
(72)【発明者】
【氏名】山本 健人
(57)【要約】
【課題】 エラーの解消のためにワークフローが修正される必要がない可能性を向上することができるシステムを提供する。
【解決手段】 システムは、特定の入力先に文書が入力された場合に少なくとも1つの処理を実行して実行結果を特定の出力先に出力するワークフローを実行する文書処理部と、ワークフローの実行中に発生したエラーの通知を実行するエラー通知部とを備え、エラー通知部は、エラーが発生した処理からワークフローを再開する場合に使用する文書をオリジナル文書とすることを、処理において発生したエラーの通知を実行する場合にユーザーから受け付け、文書処理部は、エラーが発生した処理からワークフローを再開する場合に使用する文書をオリジナル文書とすることがエラー通知部によって受け付けられたときに(S127でYES)、オリジナル文書を使用して、エラーが発生した処理からワークフローを再開する(S130)ことを特徴とする。
【選択図】 図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の入力先に文書が入力された場合に少なくとも1つの処理を実行して実行結果を特定の出力先に出力するワークフローを実行する文書処理部と、
前記ワークフローの実行中に発生したエラーの通知を実行するエラー通知部と
を備え、
前記エラー通知部は、前記エラーが発生した前記処理から前記ワークフローを再開する場合に使用する前記文書を、前記入力先に入力された時点の前記文書とすることを、前記処理において発生した前記エラーの前記通知を実行する場合にユーザーから受け付け、
前記文書処理部は、前記エラーが発生した前記処理から前記ワークフローを再開する場合に使用する前記文書を、前記入力先に入力された時点の前記文書とすることが前記エラー通知部によって受け付けられたときに、前記入力先に入力された時点の前記文書を使用して、前記エラーが発生した前記処理から前記ワークフローを再開することを特徴とするシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の入力先に文書が入力された場合に少なくとも1つの処理を実行して実行結果を特定の出力先に出力するワークフローを実行するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、情報端末からデジタル複合機のホットフォルダーに文書が入力された場合に、デジタル複合機のホットフォルダーに入力された文書に対する処理を示すファンクションフローを実行する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に記載された技術においては、ファンクションフローの実行においてエラーが発生した場合に、ファンクションフローを再実行したり、文書の入力元である情報端末にエラーの情報を送信したりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-276936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された技術においては、エラーの解消のためにファンクションフローが修正される必要がある場合が少なくないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、エラーの解消のためにワークフローが修正される必要がない可能性を向上することができるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のシステムは、特定の入力先に文書が入力された場合に少なくとも1つの処理を実行して実行結果を特定の出力先に出力するワークフローを実行する文書処理部と、前記ワークフローの実行中に発生したエラーの通知を実行するエラー通知部とを備え、前記エラー通知部は、前記エラーが発生した前記処理から前記ワークフローを再開する場合に使用する前記文書を、前記入力先に入力された時点の前記文書とすることを、前記処理において発生した前記エラーの前記通知を実行する場合にユーザーから受け付け、前記文書処理部は、前記エラーが発生した前記処理から前記ワークフローを再開する場合に使用する前記文書を、前記入力先に入力された時点の前記文書とすることが前記エラー通知部によって受け付けられたときに、前記入力先に入力された時点の前記文書を使用して、前記エラーが発生した前記処理から前記ワークフローを再開することを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明のシステムは、エラーが発生した処理からワークフローを再開する場合に使用する文書を、入力先に入力された時点の文書とすることが、処理において発生したエラーに関する修正内容として受け付けられたときに、入力先に入力された時点の文書を使用して、エラーが発生した処理からワークフローを再開するので、エラーの解消のためにワークフローが修正される必要がない可能性を向上することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明のシステムは、エラーの解消のためにワークフローが修正される必要がない可能性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施の形態に係るシステムのブロック図である。
図2】1台のコンピューターによって構成される場合の図1に示す文書処理システムのブロック図である。
図3図2に示すワークフローの一例を示す図である。
図4図2に示すデスクトップクライアント情報の一例を示す図である。
図5図1に示すデスクトップクライアントのブロック図である。
図6】ワークフローを実行する場合の図2に示す文書処理システムの動作の一部のフローチャートである。
図7図6に示す動作の続きの動作のフローチャートである。
図8図7に示す動作の続きの動作のフローチャートである。
図9図6図8に示す動作の続きの動作のフローチャートである。
図10】パスワード入力用通知を実行する場合の図5に示すデスクトップクライアントの動作のフローチャートである。
図11図5に示すデスクトップクライアントの表示部に表示される、パスワード入力用通知を含むデスクトップ画面の一例を示す図である。
図12】パスワード再入力用通知を実行する場合の図5に示すデスクトップクライアントの動作のフローチャートである。
図13図5に示すデスクトップクライアントの表示部に表示される、パスワード再入力用通知を含むデスクトップ画面の一例を示す図である。
図14】文書選択用通知を実行する場合の図5に示すデスクトップクライアントの動作のフローチャートである。
図15図5に示すデスクトップクライアントの表示部に表示される、文書選択用通知を含むデスクトップ画面の一例を示す図である。
図16】文書再入力用通知を実行する場合の図5に示すデスクトップクライアントの動作のフローチャートである。
図17図5に示すデスクトップクライアントの表示部に表示される、文書再入力用通知を含むデスクトップ画面の一例を示す図である。
図18図5に示すデスクトップクライアントの表示部に表示される、文書の再入力用のフォルダーのアイコンを含むデスクトップ画面の一例を示す図である。
図19図5に示すデスクトップクライアントの表示部に表示される、文書の再入力用のフォルダー内を表示するウィンドウを含むデスクトップ画面の一例を示す図である。
図20】出力先再設定用通知を実行する場合の図5に示すデスクトップクライアントの動作のフローチャートである。
図21図5に示すデスクトップクライアントの表示部に表示される、出力先再設定用通知を含むデスクトップ画面の一例を示す図である。
図22】文書選択用通知および文書再入力通知のうち文書選択用通知のみをデスクトップクライアントに指示することが可能であるワークフローを実行する場合の図2に示す文書処理システムの動作の一部のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0011】
まず、本発明の一実施の形態に係るシステムの構成について説明する。
【0012】
図1は、本実施の形態に係るシステム10のブロック図である。
【0013】
図1に示すように、システム10は、特定の入力先(以下「文書入力先」という。)に文書が入力された場合に少なくとも1つの処理(以下「ワークフロー内処理」という。)を実行して実行結果を特定の出力先(以下「実行結果出力先」という。)に出力するワークフローを実行する文書処理システム20を備えている。文書処理システム20は、1台のコンピューターによって構成されても良いし、複数台のコンピューターによって構成されても良い。
【0014】
システム10は、ユーザーによって利用される利用者端末としてのデスクトップクライアント30を備えている。システム10は、デスクトップクライアント30と同様の構成のデスクトップクライアントを、デスクトップクライアント30以外に複数備えても良い。デスクトップクライアントは、例えば、PC(Personal Computer)などのコンピューターによって構成されても良い。
【0015】
文書処理システム20と、デスクトップクライアントとは、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク11を介して互いに通信可能である。
【0016】
図2は、1台のコンピューターによって構成される場合の文書処理システム20のブロック図である。
【0017】
図2に示すように、文書処理システム20は、種々の操作が入力される例えばキーボード、マウスなどの操作デバイスである操作部21と、種々の情報を表示する例えばLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部22と、LAN、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部23と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶デバイスである記憶部24と、文書処理システム20全体を制御する制御部25とを備えている。
【0018】
記憶部24は、ワークフローを実行するための文書処理プログラム24aを記憶可能である。文書処理プログラム24aは、例えば、文書処理システム20の製造段階で文書処理システム20にインストールされていても良いし、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどの外部の記憶媒体から文書処理システム20に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上から文書処理システム20に追加でインストールされても良い。
【0019】
記憶部24は、ワークフロー24bを記憶可能である。記憶部24は、ワークフロー24b以外にも少なくとも1つのワークフローを記憶可能である。
【0020】
図3は、ワークフロー24bの一例を示す図である。
【0021】
図3に示すワークフロー24bは、文書が入力される文書入力先41と、文書入力先41に入力された文書に対して最初に実行されるワークフロー内処理42と、ワークフロー内処理42の実行結果に対して実行されるワークフロー内処理43と、ワークフロー内処理43の実行結果に対して実行されるワークフロー内処理44と、ワークフロー内処理44の実行結果が出力される実行結果出力先45とを備えている。
【0022】
文書入力先41としては、例えば、原稿から画像を読み取るMFP(Multifunction Peripheral)、スキャナー専用機などの画像読取装置によって読み取られた画像が出力される特定の出力先と、特定のファイルサーバーにおける特定のフォルダーと、Webブラウザーを介して文書が入力されることが可能な特定のWebサイトと、電子メールによって文書が送信されることが可能な特定の送信先と、PC、スマートデバイスなどの電子機器からWebブラウザー、電子メールクライアント以外の特定のアプリケーションプログラムによって文書が送信されることが可能な特定の送信先とが存在する。ワークフロー24bは、ワークフロー24bに設定されている文書入力先41に文書が入力された場合に開始される。
【0023】
ワークフロー内処理42、43、44としては、例えば、文書の全範囲または特定の一部の範囲に対してOCR(Optical Character Recognition)を実行する処理と、文書の全範囲または特定の一部の範囲に存在するバーコードまたは二次元コードを認識する処理と、文書の全範囲または特定の一部の範囲に対して実行したOCRの結果に基づいて、文書がいずれの者のいずれの種類のものであるかを認識する処理と、文書から認識した各種のデータをメタデータとして出力する処理と、文書のファイルフォーマットを変更する処理と、文書から認識した各種のデータに基づいて文書のファイル名を生成する処理と、文書に対して回転、傾き補正、枠消し、白紙ページ除去、ノイズ(黒点)除去、パンチ穴除去などのイメージ補正を実行する処理とが存在する。ワークフロー24bは、図3に示す例では3個のワークフロー内処理が設定されているが、2個以下のワークフロー内処理のみが設定されていても良いし、4個以上のワークフロー内処理が設定されていても良い。ワークフロー24bは、図3に示す例では複数のワークフロー内処理が分岐せずに直列であるが、少なくとも一部で複数のワークフロー内処理に分岐しても良い。ワークフロー24bは、いずれのワークフロー内処理がいずれの順序で実行されるかが設定されている。
【0024】
実行結果出力先45としては、例えば、特定のDMS(Document management system)と、特定のECM(Enterprise Content Management)と、特定のファイルサーバーと、特定のデータベースと、特定のクラウドサービスとが存在する。ワークフロー24bは、図3に示す例では1個の実行結果出力先のみが設定されているが、複数個の実行結果出力先が設定されていても良い。
【0025】
図2に示すように、記憶部24は、システム10におけるデスクトップクライアントを管理するデスクトップクライアント情報24cを記憶している。
【0026】
図4は、デスクトップクライアント情報24cの一例を示す図である。
【0027】
図4に示すデスクトップクライアント情報24cは、デスクトップクライアントの識別情報と、デスクトップクライアントのネットワークアドレスと、デスクトップクライアントを利用するユーザーの識別情報とをデスクトップクライアント毎に含んでいる。
【0028】
図2に示す制御部25は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)と、制御部25のCPUの作業領域として用いられる揮発性の記憶デバイスとしてのRAM(Random Access Memory)とを備えている。制御部25のCPUは、記憶部24または制御部25のROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0029】
制御部25は、文書処理プログラム24aを実行することによって、ワークフローを実行する文書処理部25aを実現する。
【0030】
図5は、デスクトップクライアント30のブロック図である。
【0031】
図5に示すように、デスクトップクライアント30は、種々の操作が入力される例えばキーボード、マウスなどの操作デバイスである操作部31と、種々の情報を表示する例えばLCDなどの表示デバイスである表示部32と、LAN、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部33と、各種の情報を記憶する例えば半導体メモリー、HDDなどの不揮発性の記憶デバイスである記憶部34と、デスクトップクライアント30全体を制御する制御部35とを備えている。
【0032】
記憶部34は、ワークフローの実行中に発生したエラーを通知するためのエラー通知プログラム34aを記憶可能である。エラー通知プログラム34aは、例えば、デスクトップクライアント30の製造段階でデスクトップクライアント30にインストールされていても良いし、USBメモリーなどの外部の記憶媒体からデスクトップクライアント30に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上からデスクトップクライアント30に追加でインストールされても良い。
【0033】
制御部35は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROMと、制御部35のCPUの作業領域として用いられる揮発性の記憶デバイスとしてのRAMとを備えている。制御部35のCPUは、記憶部34または制御部35のROMに記憶されているプログラムを実行する。
【0034】
制御部35は、エラー通知プログラム34aを実行することによって、ワークフローの実行中に発生したエラーを通知するサーバーとしてのエラー通知部35aを実現する。エラー通知部35aは、デスクトップクライアント30に常駐している。
【0035】
次に、文書処理システム20がワークフローを実行する場合のシステム10の動作について説明する。
【0036】
図6は、ワークフローを実行する場合の文書処理システム20の動作の一部のフローチャートである。図7は、図6に示す動作の続きの動作のフローチャートである。図8は、図7に示す動作の続きの動作のフローチャートである。図9は、図6図8に示す動作の続きの動作のフローチャートである。
【0037】
文書処理システム20の文書処理部25aは、文書処理システム20が記憶しているいずれかのワークフローに設定されている文書入力先に文書(以下「対象文書」という。)が入力されると、この文書入力先に対応付けられているワークフロー(以下「対象ワークフロー」という。)の実行を図6図9に示すように開始する(S101)。
【0038】
文書処理部25aは、S101の処理が終了すると、対象文書にパスワードが設定されているか否かを判断する(S102)。
【0039】
文書処理部25aは、対象文書にパスワードが設定されているとS102において判断すると、対象ワークフローを中断する(S103)。
【0040】
文書処理部25aは、S103の処理が終了すると、対象ワークフローを実行したユーザーにデスクトップクライアント情報24cにおいて対応付けられているデスクトップクライアント(以下「対象デスクトップクライアント」という。)に、パスワードの入力用の通知(以下「パスワード入力用通知」という。)を指示する(S104)。文書処理部25aは、例えば、対象文書が入力された文書入力先が、画像読取装置によって原稿から読み取られた画像が出力される特定の出力先である場合、この出力先に画像読取装置が画像を出力した時点で、この画像読取装置にログインしていたユーザーを、対象ワークフローを実行したユーザーとして特定しても良い。文書処理部25aは、例えば、対象文書が入力された文書入力先が、特定のファイルサーバーにおける特定のフォルダーである場合、このフォルダーに対象文書をアップロードしたユーザーを、対象ワークフローを実行したユーザーとして特定しても良い。文書処理部25aは、例えば、対象文書が入力された文書入力先が、Webブラウザーを介して文書が入力されることが可能な特定のWebサイトである場合、このWebサイトに対象文書をアップロードしたユーザーを、対象ワークフローを実行したユーザーとして特定しても良い。文書処理部25aは、例えば、対象文書が入力された文書入力先が、電子メールによって文書が送信されることが可能な特定の送信先である場合、この送信先に対象文書を送信した電子メールの送信元であるユーザーを、対象ワークフローを実行したユーザーとして特定しても良い。文書処理部25aは、例えば、対象文書が入力された文書入力先が、特定のアプリケーションプログラムによって文書が送信されることが可能な特定の送信先である場合、この送信先に対象文書を送信したユーザーを、対象ワークフローを実行したユーザーとして特定しても良い。以下、対象デスクトップクライアントがデスクトップクライアント30であるものとして説明する。
【0041】
図10は、パスワード入力用通知を実行する場合のデスクトップクライアント30の動作のフローチャートである。
【0042】
デスクトップクライアント30のエラー通知部35aは、文書処理システム20からパスワード入力用通知が指示されると、図10に示す動作を実行する。図10に示すように、エラー通知部35aは、表示部32に表示中のデスクトップ画面300(図11参照。)上にパスワード入力用通知310(図11参照。)をポップアップ表示する(S201)。パスワード入力用通知310は、例えば、デスクトップ通知である。
【0043】
図11は、デスクトップクライアント30の表示部32に表示される、パスワード入力用通知310を含むデスクトップ画面300の一例を示す図である。
【0044】
図11に示すパスワード入力用通知310は、ユーザーにパスワードの入力を促すためのメッセージ311と、ユーザーがパスワードを入力するためのテキストボックス312と、ワークフローの実行の終了が指示されるためのボタン(以下「ワークフロー実行終了指示ボタン」という。)313とを含んでいる。メッセージ311には、対象文書のファイル名が含まれている。対象文書のファイル名は、図11に示す例では、「ABC.pdf」である。パスワード入力用通知310は、対象文書にパスワードが設定されているために対象文書が開けないというエラーを通知するものである。パスワード入力用通知310は、対象文書のパスワードを、エラーに関する修正内容としてユーザーから受け付けるものである。
【0045】
図10に示すように、デスクトップクライアント30のエラー通知部35aは、S201の処理が終了すると、テキストボックス312にパスワードが入力されたか否かを判断する(S202)。
【0046】
エラー通知部35aは、テキストボックス312にパスワードが入力されていないとS202において判断すると、ワークフロー実行終了指示ボタン313が押されたか否かを判断する(S203)。
【0047】
エラー通知部35aは、ワークフロー実行終了指示ボタン313が押されていないとS203において判断すると、S202の処理を実行する。
【0048】
エラー通知部35aは、テキストボックス312にパスワードが入力されたとS202において判断すると、テキストボックス312に入力されたパスワードを文書処理システム20に通知する(S204)。
【0049】
エラー通知部35aは、ワークフロー実行終了指示ボタン313が押されたとS203において判断すると、ワークフローの実行の終了を文書処理システム20に指示する(S205)。
【0050】
エラー通知部35aは、S204またはS205の処理が終了すると、表示部32におけるパスワード入力用通知310の表示を終了して(S206)、図10に示す動作を終了する。
【0051】
図6図9に示すように、文書処理システム20の文書処理部25aは、S104の処理が終了すると、デスクトップクライアント30からパスワードが通知されたか否かを判断する(S105)。
【0052】
文書処理部25aは、デスクトップクライアント30からパスワードが通知されていないとS105において判断すると、デスクトップクライアント30からワークフローの実行の終了が指示されたか否かを判断する(S106)。
【0053】
文書処理部25aは、デスクトップクライアント30からワークフローの実行の終了が指示されていないとS106において判断すると、S105の処理を実行する。
【0054】
文書処理部25aは、デスクトップクライアント30からパスワードが通知されたとS105において判断すると、デスクトップクライアント30から通知されたパスワードで対象文書を開くことを試みる(S107)。
【0055】
文書処理部25aは、S107の処理が終了すると、S107の処理によって対象文書が開けたか否かを判断する(S108)。
【0056】
文書処理部25aは、S107の処理によって対象文書が開けなかったとS108において判断すると、パスワードの再入力用の通知(以下「パスワード再入力用通知」という。)を対象デスクトップクライアントとしてのデスクトップクライアント30に指示する(S109)。
【0057】
図12は、パスワード再入力用通知を実行する場合のデスクトップクライアント30の動作のフローチャートである。
【0058】
デスクトップクライアント30のエラー通知部35aは、文書処理システム20からパスワード再入力用通知が指示されると、図12に示す動作を実行する。図12に示すように、エラー通知部35aは、表示部32に表示中のデスクトップ画面300(図13参照。)上にパスワード再入力用通知320(図13参照。)をポップアップ表示する(S211)。パスワード再入力用通知320は、例えば、デスクトップ通知である。
【0059】
図13は、デスクトップクライアント30の表示部32に表示される、パスワード再入力用通知320を含むデスクトップ画面300の一例を示す図である。
【0060】
図13に示すパスワード再入力用通知320は、ユーザーにパスワードの再入力を促すためのメッセージ321と、ユーザーがパスワードを入力するためのテキストボックス322と、ワークフロー実行終了指示ボタン323とを含んでいる。メッセージ321には、対象文書のファイル名が含まれている。対象文書のファイル名は、図13に示す例では、「ABC.pdf」である。パスワード再入力用通知320は、対象文書にパスワードが設定されているために対象文書が開けないというエラーを通知するものである。パスワード再入力用通知320は、対象文書のパスワードを、エラーに関する修正内容としてユーザーから受け付けるものである。
【0061】
図12に示すように、デスクトップクライアント31のエラー通知部35aは、S211の処理が終了すると、テキストボックス322にパスワードが入力されたか否かを判断する(S212)。
【0062】
エラー通知部35aは、テキストボックス322にパスワードが入力されていないとS212において判断すると、ワークフロー実行終了指示ボタン323が押されたか否かを判断する(S213)。
【0063】
エラー通知部35aは、ワークフロー実行終了指示ボタン323が押されていないとS213において判断すると、S212の処理を実行する。
【0064】
エラー通知部35aは、テキストボックス322にパスワードが入力されたとS212において判断すると、テキストボックス322に入力されたパスワードを文書処理システム20に通知する(S214)。
【0065】
エラー通知部35aは、ワークフロー実行終了指示ボタン323が押されたとS213において判断すると、ワークフローの実行の終了を文書処理システム20に指示する(S215)。
【0066】
エラー通知部35aは、S214またはS215の処理が終了すると、表示部32におけるパスワード再入力用通知320の表示を終了して(S216)、図12に示す動作を終了する。
【0067】
図6図9に示すように、文書処理システム20の文書処理部25aは、S109の処理が終了すると、S105の処理を実行する。
【0068】
文書処理部25aは、S107の処理によって対象文書が開けたとS108において判断すると、対象ワークフローを再開する(S110)。
【0069】
文書処理部25aは、文書入力先に入力された文書にパスワードが設定されていないとS102において判断するか、S110の処理が終了すると、対象ワークフローにおいて設定されている実行結果出力先(以下「対象出力先」という。)に出力するための実行結果(以下「最終実行結果」という。)の生成が全て完了したか否かを判断する(S121)。
【0070】
文書処理部25aは、最終実行結果の生成の少なくとも一部が完了していないとS121において判断すると、対象ワークフローにおいてエラーが発生したか否かを判断する(S122)。
【0071】
文書処理部25aは、対象ワークフローにおいてエラーが発生していないとS122において判断すると、S121の処理を実行する。
【0072】
文書処理部25aは、対象ワークフローにおいてエラーが発生したとS122において判断すると、対象ワークフローを中断する(S123)。
【0073】
文書処理部25aは、S123の処理が終了すると、対象文書のうち、一部のみに対してエラーが発生したか否かを判断する(S124)。
【0074】
文書処理部25aは、対象文書のうち、一部のみに対してエラーが発生したとS124において判断すると、エラーが発生したワークフロー内処理より前に対象文書に対してイメージ補正を実行したか否かを判断する(S125)。
【0075】
文書処理部25aは、エラーが発生したワークフロー内処理より前に対象文書に対してイメージ補正を実行したとS125において判断すると、イメージ補正の実行前の対象文書、すなわち、文書入力先に入力された時点の対象文書(以下「オリジナル文書」という。)と、イメージ補正の実行後の対象文書、すなわち、エラーが発生したワークフロー内処理の実行直前の対象文書(以下「エラー処理前文書」という。)とのいずれを使用して対象ワークフローを再開するかの選択用の通知(以下「文書選択用通知」という。)を対象デスクトップクライアントとしてのデスクトップクライアント30に指示する(S126)。
【0076】
文書選択用通知がデスクトップクライアントに指示される状況としては、例えば、対象ワークフローが複数人分の採点済みの解答用紙を画像読取装置によって読み取ってOCRを実行することによって解答用紙から点数を抽出するワークフローである場合に、一部の人の解答用紙からの点数の抽出にしか成功しなかったことによって、対象ワークフローにおいてエラーが発生したという状況が考えられる。オリジナル文書からエラー処理前文書へのイメージ補正が適切ではない場合、オリジナル文書を使用して対象ワークフローを再開することによって、エラー処理前文書を使用して対象ワークフローを再開するときと比較して点数の抽出の成功率が向上する可能性がある。
【0077】
図14は、文書選択用通知を実行する場合のデスクトップクライアント30の動作のフローチャートである。
【0078】
デスクトップクライアント30のエラー通知部35aは、文書処理システム20から文書選択用通知が指示されると、図14に示す動作を実行する。図14に示すように、エラー通知部35aは、表示部32に表示中のデスクトップ画面300(図15参照。)上に文書選択用通知330(図15参照。)をポップアップ表示する(S221)。文書選択用通知330は、例えば、デスクトップ通知である。
【0079】
図15は、デスクトップクライアント30の表示部32に表示される、文書選択用通知330を含むデスクトップ画面300の一例を示す図である。
【0080】
図15に示す文書選択用通知330は、オリジナル文書と、エラー処理前文書とのいずれを使用して対象ワークフローを再開するかの選択をユーザーに促すためのメッセージ331と、オリジナル文書を選択するためのオリジナル文書ボタン332と、エラー処理前文書を選択するためのエラー処理前文書ボタン333と、ワークフロー実行終了指示ボタン334とを含んでいる。メッセージ331には、対象ワークフローの名称と、エラーが発生したワークフロー内処理の名称とが含まれている。エラー処理前文書ボタン333に表示されている文字列にも、エラーが発生したワークフロー内処理の名称が含まれている。対象ワークフローの名称は、図15に示す例では、「ワークフローA」である。エラーが発生したワークフロー内処理の名称は、図15に示す例では、「処理B」である。文書選択用通知330は、ワークフロー内処理において発生したエラーを通知するものである。文書選択用通知330は、エラーが発生したワークフロー内処理から対象ワークフローを再開する場合に使用する対象文書をオリジナル文書またはエラー処理前文書とすることを、エラーに関する修正内容としてユーザーから受け付けるものである。
【0081】
図14に示すように、デスクトップクライアント31のエラー通知部35aは、S221の処理が終了すると、オリジナル文書ボタン332が押されたか否かを判断する(S222)。
【0082】
エラー通知部35aは、オリジナル文書ボタン332が押されていないとS222において判断すると、エラー処理前文書ボタン333が押されたか否かを判断する(S223)。
【0083】
エラー通知部35aは、エラー処理前文書ボタン333が押されていないとS223において判断すると、ワークフロー実行終了指示ボタン334が押されたか否かを判断する(S224)。
【0084】
エラー通知部35aは、ワークフロー実行終了指示ボタン334が押されていないとS224において判断すると、S222の処理を実行する。
【0085】
エラー通知部35aは、オリジナル文書ボタン332が押されたとS222において判断すると、オリジナル文書を使用して対象ワークフローを再開することを文書処理システム20に指示する(S225)。
【0086】
エラー通知部35aは、エラー処理前文書ボタン333が押されたとS223において判断すると、エラー処理前文書を使用して対象ワークフローを再開することを文書処理システム20に指示する(S226)。
【0087】
エラー通知部35aは、ワークフロー実行終了指示ボタン334が押されたとS224において判断すると、ワークフローの実行の終了を文書処理システム20に指示する(S227)。
【0088】
エラー通知部35aは、S225、S226またはS227の処理が終了すると、表示部33における文書選択用通知330の表示を終了して(S228)、図14に示す動作を終了する。
【0089】
図6図9に示すように、文書処理システム20の文書処理部25aは、S126の処理が終了すると、オリジナル文書を使用して対象ワークフローを再開することがデスクトップクライアント30から指示されたか否かを判断する(S127)。
【0090】
文書処理部25aは、オリジナル文書を使用して対象ワークフローを再開することがデスクトップクライアント30から指示されていないとS127において判断すると、エラー処理前文書を使用して対象ワークフローを再開することがデスクトップクライアント30から指示されたか否かを判断する(S128)。
【0091】
文書処理部25aは、エラー処理前文書を使用して対象ワークフローを再開することがデスクトップクライアント30から指示されていないとS128において判断すると、デスクトップクライアント30からワークフローの実行の終了が指示されたか否かを判断する(S129)。
【0092】
文書処理部25aは、デスクトップクライアント30からワークフローの実行の終了が指示されていないとS129において判断すると、S127の処理を実行する。
【0093】
文書処理部25aは、オリジナル文書を使用して対象ワークフローを再開することがデスクトップクライアント30から指示されたとS127において判断すると、オリジナル文書を使用して、エラーが発生したワークフロー内処理から対象ワークフローを再開する(S130)。
【0094】
文書処理部25aは、エラー処理前文書を使用して対象ワークフローを再開することがデスクトップクライアント30から指示されたとS128において判断すると、エラー処理前文書を使用して、エラーが発生したワークフロー内処理から対象ワークフローを再開する(S131)。
【0095】
文書処理部25aは、S130またはS131の処理が終了すると、再開後の最初のワークフロー内処理が終了したと判断するまで、再開後の最初のワークフロー内処理が終了したか否かを判断する(S132)。
【0096】
文書処理部25aは、再開後の最初のワークフロー内処理が終了したとS132において判断すると、S121の処理を実行する。
【0097】
文書処理部25aは、対象文書のうち、一部のみに対してエラーが発生しているわけではない、すなわち、対象文書の全てに対してエラーが発生しているとS124において判断するか、エラーが発生したワークフロー内処理より前に対象文書に対してイメージ補正を実行していないとS125において判断すると、文書の再入力用の通知(以下「文書再入力用通知」という。)を対象デスクトップクライアントとしてのデスクトップクライアント30に指示する(S141)。
【0098】
文書再入力用通知がデスクトップクライアントに指示される状況としては、例えば、対象ワークフローが特定の会社の請求書を画像読取装置によって読み取ってOCRを実行して電子化するワークフローである場合に、請求書以外の文書、または、特定の会社以外の会社の請求書が画像読取装置によって読み取られることによって対象ワークフローにおいてエラーが発生したという状況が考えられる。
【0099】
図16は、文書再入力用通知を実行する場合のデスクトップクライアント30の動作のフローチャートである。
【0100】
デスクトップクライアント30のエラー通知部35aは、文書処理システム20から文書再入力用通知が指示されると、図16に示す動作を実行する。図16に示すように、エラー通知部35aは、表示部32に表示中のデスクトップ画面300(図17参照。)上に文書再入力用通知340(図17参照。)をポップアップ表示する(S231)。文書再入力用通知340は、例えば、デスクトップ通知である。
【0101】
図17は、デスクトップクライアント30の表示部32に表示される、文書再入力用通知340を含むデスクトップ画面300の一例を示す図である。
【0102】
図17に示す文書再入力用通知340は、文書の再入力の指示をユーザーに促すためのメッセージ341と、文書の再入力の指示をユーザーから受け付けるための文書再入力ボタン342と、ワークフロー実行終了指示ボタン343とを含んでいる。メッセージ341には、対象ワークフローの名称が含まれている。対象ワークフローの名称は、図17に示す例では、「ワークフローA」である。文書再入力用通知340は、ワークフロー内処理において発生したエラーを通知するものである。文書再入力用通知340は、新たな文書を、エラーに関する修正内容としてユーザーから受け付けるものである。
【0103】
図16に示すように、デスクトップクライアント31のエラー通知部35aは、S231の処理が終了すると、文書再入力ボタン342が押されたか否かを判断する(S232)。
【0104】
エラー通知部35aは、文書再入力ボタン342が押されていないとS232において判断すると、ワークフロー実行終了指示ボタン343が押されたか否かを判断する(S233)。
【0105】
エラー通知部35aは、ワークフロー実行終了指示ボタン343が押されていないとS233において判断すると、S232の処理を実行する。
【0106】
エラー通知部35aは、文書再入力ボタン342が押されたとS232において判断すると、文書の再入力用のフォルダー350(図18参照。)をデスクトップフォルダーに生成する(S234)。
【0107】
図18は、デスクトップクライアント30の表示部32に表示される、文書の再入力用のフォルダー350のアイコン351を含むデスクトップ画面300の一例を示す図である。
【0108】
図18に示すデスクトップ画面300は、図17に示すデスクトップ画面300に文書の再入力用のフォルダー350のアイコン351が追加されたものである。
【0109】
図16に示すように、デスクトップクライアント31のエラー通知部35aは、S234の処理が終了すると、S234において生成したフォルダー350内を表示するウィンドウ360(図19参照。)を表示部32に表示する(S235)。
【0110】
図19は、デスクトップクライアント30の表示部32に表示される、文書の再入力用のフォルダー350内を表示するウィンドウ360を含むデスクトップ画面300の一例を示す図である。
【0111】
図19に示すデスクトップ画面300は、図18に示すデスクトップ画面300に文書の再入力用のフォルダー350内を表示するウィンドウ360が追加されたものである。
【0112】
図16に示すように、デスクトップクライアント31のエラー通知部35aは、S235の処理が終了すると、S234において生成したフォルダー350に文書が入力されたか否かを判断する(S236)。
【0113】
エラー通知部35aは、S234において生成したフォルダー350に文書が入力されていないとS236において判断すると、ワークフロー実行終了指示ボタン343が押されたか否かを判断する(S237)。
【0114】
エラー通知部35aは、ワークフロー実行終了指示ボタン343が押されていないとS237において判断すると、S236の処理を実行する。
【0115】
エラー通知部35aは、S234において生成したフォルダー350に文書が入力されたとS236において判断すると、フォルダー350に入力された新たな文書(以下「新入力文書」という。)を使用して対象ワークフローを再開することを文書処理システム20に指示する(S238)。S238における指示には、新入力文書が含まれている。
【0116】
エラー通知部35aは、ワークフロー実行終了指示ボタン343が押されたとS233またはS237において判断すると、ワークフローの実行の終了を文書処理システム20に指示する(S239)。
【0117】
エラー通知部35aは、S238またはS239の処理が終了すると、表示部33における文書再入力用通知340の表示を終了して(S240)、図16に示す動作を終了する。
【0118】
図6図9に示すように、文書処理システム20の文書処理部25aは、S141の処理が終了すると、新入力文書を使用して対象ワークフローを再開することがデスクトップクライアント30から指示されたか否かを判断する(S142)。
【0119】
文書処理部25aは、新入力文書を使用して対象ワークフローを再開することがデスクトップクライアント30から指示されていないとS142において判断すると、デスクトップクライアント30からワークフローの実行の終了が指示されたか否かを判断する(S143)。
【0120】
文書処理部25aは、デスクトップクライアント30からワークフローの実行の終了が指示されていないとS143において判断すると、S142の処理を実行する。
【0121】
文書処理部25aは、新入力文書を使用して対象ワークフローを再開することがデスクトップクライアント30から指示されたとS142において判断すると、新入力文書を対象文書とする(S144)。
【0122】
文書処理部25aは、S144の処理が終了すると、S101の処理を実行する。
【0123】
文書処理部25aは、最終実行結果の生成が全て完了したとS121において判断すると、対象出力先の検出を試みる(S151)。
【0124】
文書処理部25aは、S151の処理が終了すると、S151の処理によって対象出力先が検出されたか否かを判断する(S152)。
【0125】
文書処理部25aは、S151の処理によって対象出力先が検出されなかったとS152において判断すると、対象ワークフローを中断する(S153)。
【0126】
文書処理部25aは、S153の処理が終了すると、対象出力先の再設定用の通知(以下「出力先再設定用通知」という。)を対象デスクトップクライアントとしてのデスクトップクライアント30に指示する(S154)。
【0127】
図20は、出力先再設定用通知を実行する場合のデスクトップクライアント30の動作のフローチャートである。
【0128】
デスクトップクライアント30のエラー通知部35aは、文書処理システム20から出力先再設定用通知が指示されると、図20に示す動作を実行する。図20に示すように、エラー通知部35aは、表示部32に表示中のデスクトップ画面300(図21参照。)上に出力先再設定用通知370(図21参照。)をポップアップ表示する(S251)。出力先再設定用通知370は、例えば、デスクトップ通知である。
【0129】
図21は、デスクトップクライアント30の表示部32に表示される、出力先再設定用通知370を含むデスクトップ画面300の一例を示す図である。
【0130】
図21に示す出力先再設定用通知370は、ユーザーに対象出力先の再設定を促すためのメッセージ371と、ユーザーが新たな出力先のパスを入力するためのテキストボックス372と、ワークフロー実行終了指示ボタン373とを含んでいる。出力先再設定用通知370は、対象出力先の設定が間違っているというエラーを通知するものである。出力先再設定用通知370は、新たな出力先を、エラーに関する修正内容としてユーザーから受け付けるものである。
【0131】
図20に示すように、デスクトップクライアント30のエラー通知部35aは、S251の処理が終了すると、テキストボックス372に出力先が入力されたか否かを判断する(S252)。
【0132】
エラー通知部35aは、テキストボックス372に出力先が入力されていないとS252において判断すると、ワークフロー実行終了指示ボタン373が押されたか否かを判断する(S253)。
【0133】
エラー通知部35aは、ワークフロー実行終了指示ボタン373が押されていないとS253において判断すると、S252の処理を実行する。
【0134】
エラー通知部35aは、テキストボックス372に出力先が入力されたとS252において判断すると、テキストボックス372に入力された出力先を文書処理システム20に通知する(S254)。
【0135】
エラー通知部35aは、ワークフロー実行終了指示ボタン373が押されたとS253において判断すると、ワークフローの実行の終了を文書処理システム20に指示する(S255)。
【0136】
エラー通知部35aは、S254またはS255の処理が終了すると、表示部32における出力先再設定用通知370の表示を終了して(S256)、図20に示す動作を終了する。
【0137】
図6図9に示すように、文書処理システム20の文書処理部25aは、S154の処理が終了すると、デスクトップクライアント30から出力先が通知されたか否かを判断する(S155)。
【0138】
文書処理部25aは、デスクトップクライアント30から出力先が通知されていないとS155において判断すると、デスクトップクライアント30からワークフローの実行の終了が指示されたか否かを判断する(S156)。
【0139】
文書処理部25aは、デスクトップクライアント30からワークフローの実行の終了が指示されていないとS156において判断すると、S155の処理を実行する。
【0140】
文書処理部25aは、デスクトップクライアント30から出力先が通知されたとS155において判断すると、デスクトップクライアント30から通知された出力先の検出を試みる(S157)。
【0141】
文書処理部25aは、S157の処理が終了すると、S157の処理によって出力先が検出されたか否かを判断する(S158)。
【0142】
文書処理部25aは、S157の処理によって出力先が検出されなかったとS158において判断すると、S154の処理を実行する。
【0143】
文書処理部25aは、S157の処理によって出力先が検出されたとS158において判断すると、デスクトップクライアント30から通知された新たな出力先に対象出力先を変更する(S159)。
【0144】
文書処理部25aは、S159の処理が終了すると、対象ワークフローを再開する(S160)。
【0145】
文書処理部25aは、S151の処理によって対象出力先が検出されたとS152において判断するか、S160の処理が終了すると、全ての最終実行結果を対象出力先に出力する(S161)。
【0146】
文書処理部25aは、デスクトップクライアント30からワークフローの実行の終了が指示されたとS106、S129、S143またはS156において判断するか、S161の処理が終了すると、対象ワークフローの実行を終了して(S162)、図6図9に示す動作を終了する。
【0147】
以上に説明したように、システム10は、ワークフローの実行中にエラーが発生した場合に(S102でYES、S108でNO、S122でYES、S152でNOまたはS158でNO)、ワークフローを実行したユーザーに対応付けられているデスクトップクライアントにエラーの通知を指示する(S104、S109、S126、S141またはS154)ので、ユーザーがエラーを確認する利便性を向上することができる。
【0148】
システム10は、デスクトップクライアントによって受け付けられた修正内容を適用した状態でワークフローを再開する((S107およびS110)、S130、(S144およびS101)または(S159およびS160))ので、利便性を向上することができる。
【0149】
システム10は、出力先の設定が間違っているというエラーに関する修正内容として新たな出力先がデスクトップクライアントによって受け付けられた場合に(S155でYES)、ワークフローを再開して(S160)、デスクトップクライアントによって受け付けられた新たな出力先にワークフローの実行結果を出力する(S159およびS161)ので、出力先の設定変更のためにワークフローが修正される必要がなく、利便性を向上することができる。
【0150】
システム10は、文書にパスワードが設定されているために文書が開けないというエラーに関する修正内容としてパスワードがデスクトップクライアントによって受け付けられた場合に(S105でYES)、デスクトップクライアントによって受け付けられたパスワードで文書を開いて(S107)、ワークフローを再開する(S110)ので、文書のパスワードのためにワークフローを修正したり、対象文書を再作成したりする必要がなく、利便性を向上することができる。
【0151】
システム10は、エラーが発生したワークフロー内処理からワークフローを再開する場合に使用する文書をオリジナル文書とすることが、ワークフロー内処理において発生したエラーに関する修正内容としてデスクトップクライアントによって受け付けられたときに(S127でYES)、オリジナル文書を使用して、エラーが発生したワークフロー内処理からワークフローを再開する(S130)ので、エラーの解消のためにワークフローが修正される必要がない可能性と、対象文書が再作成される必要がない可能性とを向上することができ、その結果、利便性を向上することができる。
【0152】
システム10は、ワークフロー内処理において発生したエラーに関する修正内容として新たな文書がデスクトップクライアントによって受け付けられた場合に(S142でYES)、デスクトップクライアントによって受け付けられた新たな文書を使用して(S144)、最初の処理からワークフローを再開する(S101)ので、文書のためにワークフローが修正される必要がない可能性と、対象文書が再作成される必要がない可能性とを向上することができ、その結果、利便性を向上することができる。
【0153】
システム10は、ワークフロー内処理において発生したエラーに関する修正内容が新たな文書である場合に、文書の再入力用のフォルダー350をデスクトップクライアント30のデスクトップフォルダーに生成する(S234)ので、例えば文書の再入力用のフォルダー350をシステムドライブに生成する構成など、文書の再入力用のフォルダー350をデスクトップフォルダー以外の場所に生成する構成と比較して、ユーザーが文書の再入力用のフォルダー350に文書を再入力する労力を低減することができる。しかしながら、デスクトップクライアント30は、文書の再入力用のフォルダー350をデスクトップフォルダー以外の場所に生成しても良い。
【0154】
デスクトップクライアント30は、文書の再入力用のフォルダー350内を表示するウィンドウ360を表示部32に表示する(S235)ので、ユーザーが文書の再入力用のフォルダー350に文書を再入力する労力を低減することができる。例えば、デスクトップクライアント30は、文書の再入力用のフォルダー350内を表示するウィンドウ360を表示部32に表示するので、文書の再入力用のフォルダー350のアイコン351がデスクトップ画面300に存在する場合に、デスクトップ画面300にフォルダー350のアイコン351以外のフォルダーおよびファイルの少なくとも一方の多数のアイコンが存在するときであっても、ユーザーがデスクトップ画面300上の多数のアイコンの中からフォルダー350のアイコン351を見つけ出す必要が無く、ユーザーがフォルダー350に文書を再入力する労力を低減することができる。しかしながら、デスクトップクライアント30は、文書の再入力用のフォルダー350内を表示するウィンドウ360を表示部32に表示しなくても良い。すなわち、デスクトップクライアント30は、S235の処理の実行を省略しても良い。
【0155】
システム10は、文書処理システム20によってエラーの通知が指示されたデスクトップクライアントがエラーの通知をポップアップ表示する(S201、S211、S221、S231、S251)ので、利便性を向上することができる。しかしながら、デスクトップクライアントは、文書処理システム20によって指示された、エラーの通知をポップアップ表示以外の方法によって実現しても良い。
【0156】
文書処理システム20は、本実施の形態において、対象文書のうち、一部のみに対してエラーが発生したか否かを判断する処理(S124)と、エラーが発生したワークフロー内処理より前に対象文書に対してイメージ補正を実行したか否かを判断する処理(S125)とを実行する。しかしながら、文書処理システム20は、S124の処理と、S125の処理とのいずれか一方を省略しても良い。すなわち、文書処理システム20は、S123の処理の後にS124の処理を実行せずにS125の処理を実行しても良いし、対象文書のうち、一部のみに対してエラーが発生したとS124において判断した場合にS125の処理を実行せずにS126の処理を実行しても良い。
【0157】
文書処理システム20は、本実施の形態において、文書選択用通知を対象デスクトップクライアントに指示したり、文書再入力通知を対象デスクトップクライアントに指示したりすることが可能である。しかしながら、文書処理システム20は、文書選択用通知および文書再入力通知のうち文書選択用通知のみを対象デスクトップクライアントに指示することが可能であっても良い。
【0158】
文書処理システム20は、文書選択用通知および文書再入力通知のうち文書選択用通知のみを対象デスクトップクライアントに指示することが可能である場合、例えば、図7および図8に示す動作に代えて、図22に示す動作を実行しても良い。
【0159】
図22は、文書選択用通知および文書再入力通知のうち文書選択用通知のみをデスクトップクライアントに指示することが可能であるワークフローを実行する場合の文書処理システム20の動作の一部のフローチャートである。
【0160】
図22に示すフローチャートにおける処理のうち、図6図9に示すフローチャートにおける処理と同様の処理については、図6図9に示すフローチャートにおける処理と同一の符合を付して詳細な説明を省略する。
【0161】
図22に示すように、文書処理部25aは、S123の処理が終了すると、S126の処理を実行する。
【0162】
システム10は、本実施の形態において、ワークフローを実行したユーザーに対応付けられているデスクトップクライアントに文書処理システム20がエラーの通知を指示する。しかしながら、システム10は、他の方法によってエラーを通知しても良い。例えば、システム10は、電子メールでエラーを通知しても良い。
【符号の説明】
【0163】
10 システム
24b ワークフロー
25a 文書処理部
35a エラー通知部
41 文書入力先(入力先)
42、43、44 ワークフロー内処理(処理)
45 実行結果出力先(出力先)
330 文書選択用通知(通知)

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22