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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159205
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20241031BHJP
【FI】
A63F7/02 304D
A63F7/02 320
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023075050
(22)【出願日】2023-04-28
(71)【出願人】
【識別番号】391010943
【氏名又は名称】株式会社藤商事
(74)【代理人】
【識別番号】110003410
【氏名又は名称】弁理士法人テクノピア国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今山 武成
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088BC22
2C333AA11
2C333CA29
2C333CA49
2C333CA50
2C333CA76
2C333GA01
2C333GA05
(57)【要約】
【課題】演出効果の向上と遊技者への負担の低減とを両立させる。
【解決手段】遊技機は、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、判定手段の判定結果に基づいて遊技者に有利な特別遊技を行う特別遊技実行手段と、特別遊技が行われるか否かを示唆又は報知する特定演出の実行を制御する演出制御手段と、演出に用いられる発光手段と、を備え、演出制御手段は、特定演出を実行する際に、発光手段を第1の発光パターンで発光させた後、発光手段を第2の発光パターンで発光させ、第1の発光パターンは、周期的に発光状態が変化する発光パターンであり、第2の発光パターンは、第1の発光パターンと比較して、発光状態の変化速度が遅い発光パターンであり、第1発光パターンによる発光が行われる時間は、第2発光パターンによる発光が行われる時間よりも短い。
【選択図】図27
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて遊技者に有利な特別遊技を行う特別遊技実行手段と、
前記特別遊技が行われるか否かを示唆又は報知する特定演出の実行を制御する演出制御手段と、
演出に用いられる発光手段と、
を備え、
前記演出制御手段は、特定演出を実行する際に、前記発光手段を第1の発光パターンで発光させた後、前記発光手段を第2の発光パターンで発光させ、
前記第1の発光パターンは、周期的に発光状態が変化する発光パターンであり、
前記第2の発光パターンは、前記第1の発光パターンと比較して、発光状態の変化速度が遅い発光パターンであり、
前記第1発光パターンによる発光が行われる時間は、前記第2発光パターンによる発光が行われる時間よりも短い
遊技機。
【請求項2】
前記第1の発光パターンは、2つの発光状態の間で発光状態が周期的に変化するとともに、当該2つの発光状態を中間の発光状態がなく変化し、
前記第2の発光パターンは、2つの発光状態の間で発光状態が周期的に変化するとともに、当該2つの発光状態の間で発光状態が段階的に変化する
請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は遊技機に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機では、大当り抽選の抽選結果を報知又は示唆する演出において、発光手段(例えばLED)を点滅させることで、演出効果を向上するようになされたものが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-97602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遊技機においては、発光手段を点滅させる周期や時間によっては遊技者に負担を強いることになり、かえって演出効果を低下させるおそれがある。
【0005】
そこで、本発明では、演出効果の向上と遊技者への負担の低減とを両立させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る遊技機は、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、前記判定手段の判定結果に基づいて遊技者に有利な特別遊技を行う特別遊技実行手段と、前記特別遊技が行われるか否かを示唆又は報知する特定演出の実行を制御する演出制御手段と、演出に用いられる発光手段と、を備え、前記演出制御手段は、特定演出を実行する際に、前記発光手段を第1の発光パターンで発光させた後、前記発光手段を第2の発光パターンで発光させ、前記第1の発光パターンは、周期的に発光状態が変化する発光パターンであり、前記第2の発光パターンは、前記第1の発光パターンと比較して、発光状態の変化速度が遅い発光パターンであり、前記第1発光パターンによる発光が行われる時間は、前記第2発光パターンによる発光が行われる時間よりも短い。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、演出効果の向上と遊技者への負担の低減とを両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】遊技機の外観を示す斜視図である。
図2】前枠を開放した遊技機の斜視図である。
図3】遊技盤の正面図である。
図4】メイン表示器及び第4図柄表示器を説明する図である。
図5】遊技機の制御構成を示すブロック図である。
図6】遊技機の制御構成を示すブロック図である。
図7】LCDユニットに表示される画面を説明する図である。
図8】主制御側メイン処理を示したフローチャートである。
図9】主制御側タイマ割込み処理を示したフローチャートである。
図10】枠制御側メイン処理を示したフローチャートである。
図11】枠制御側タイマ割込み処理を示したフローチャートである。
図12】演出制御側メイン処理を示したフローチャートである。
図13】演出制御側タイマ割込み処理を示したフローチャートである。
図14】大当り判定テーブル及び図柄テーブルの一例を示した図である。
図15】変動パターンテーブルの一例を示した図である。
図16】SP演出を実行する際に用いられる演出手段を示した図である。
図17】SP演出の流れを説明する図である。
図18】SP演出の一例を示した図である。
図19】SP演出の一例を示した図である。
図20】SP演出の一例を示した図である。
図21】SP演出の一例を示した図である。
図22】大当り時の報知演出における演出手段のタイムチャートを示した図である。
図23】SP演出の一例を示した図である。
図24】SP演出の一例を示した図である。
図25】SP演出の一例を示した図である。
図26】SP演出の一例を示した図である。
図27】報知演出でのLEDの発光パターンを示した図である。
図28】発光パターンの変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照し、本発明に係る実施形態を次の順序で説明する。
<1.遊技機の構造>
<2.遊技機の制御構成>
[2.1 主制御基板]
[2.2 枠制御基板]
[2.3 電源基板]
[2.4 演出制御基板]
<3.動作の概要説明>
[3.1 遊技状態]
[3.2 特別図柄変動表示ゲーム]
[3.3 大当りについて]
[3.4 普通図柄変動表示ゲーム]
[3.5 LCDユニットに表示される画面]
<4.主制御基板の処理>
[4.1 主制御側メイン処理]
[4.2 主制御側タイマ割込み処理]
<5.枠制御基板の処理>
[5.1 枠制御側メイン処理]
[5.2 枠制御側タイマ割込み処理]
<6.演出制御基板の処理>
[6.1 演出制御側メイン処理]
[6.2 演出制御側タイマ割込み処理]
<7.変動パターンに基づいた演出>
[7.1 主制御部101における特別変動表示ゲームに関する抽選]
[7.2 SP演出で用いられる演出手段]
[7.3 SP演出]
<8.演出用LEDの発光パターン>
<9.構成例>
【0010】
<1.遊技機の構造>
図1及び図2を参照して、本発明に係る実施形態としての遊技機1の全体構造について説明する。図1は、遊技機1の外観を示す斜視図であり、図2は、前枠7を開放した遊技機1の斜視図である。
なお、以下では、遊技機1に正対した遊技者から見て右方向を遊技機1の右方向とし、遊技機1に正対した遊技者から見て左方向を遊技機1の左方向とする。また、鉛直上方向を遊技機1の上方向とし、鉛直下方向を遊技機1の下方向とする。また、遊技機1から正対した遊技者に向かう方向を遊技機1の前方向し、正対した遊技者から遊技機1に向かう方向を遊技機1の後方向とする。そして、遊技機1の左右方向は、遊技機1の幅方向と同じことを意味する。
【0011】
遊技機1は、内部に封入された遊技球を循環させて遊技に利用する所謂スマートパチンコ機である。
【0012】
図1及び図2に示すように、遊技機1は、木製の外枠3と、外枠3にヒンジ機構4によって開閉可能に取り付けられた内枠5と、内枠5にヒンジ機構4によって開閉可能に取り付けられた前枠7とを備える。ヒンジ機構4は、遊技機1の左上端及び左下端に設けられている。内枠5は、額縁状に形成され、内部に遊技盤9が保持される。
【0013】
前枠7は、中央に透明ガラス11が保持されているとともに、透明ガラス11の周囲の全部又は一部を囲むようにサイドユニット13が設けられている。
サイドユニット13は、遊技機1のテーマに合わせた装飾形状とされるとともに、内部にLEDや可動体役物等の演出手段が設けられることもあり、遊技者に遊技の雰囲気を伝える演出効果を発揮する。サイドユニット13は、前枠7に対して交換可能に取り付けられる。
【0014】
前枠7の右端には扉ロック解除用のキーシリンダ15が設けられており、このキーシリンダ15にキーを差し込んで一方側に操作すれば内枠5に対する前枠7のロック状態が解除されて前枠7を前側に開放でき、また、他方側に操作すれば外枠3に対する内枠5のロック状態が解除されて内枠5を前側に開放できる。
【0015】
前枠7の下側には、前面操作パネル17が配置されている。前面操作パネル17の右端側には、発射装置31から遊技球を発射させるためのハンドル装置19が設けられている。
【0016】
前面操作パネル17の左側には、遊技球数表示器21及び計数スイッチ23が設けられている。遊技球数表示器21は、6桁の7セグメントLEDによって構成されており、遊技機1が管理する遊技球数(遊技者が保有する遊技球数:以下、管理遊技球数と表記する)を表示する。計数スイッチ23は、管理遊技球数を、遊技球等貸出装置の有価価値媒体(カード)に移行させる操作入力を遊技者から受け付ける。
【0017】
また、前面操作パネル17には、遊技者が操作可能に構成された操作ボタン25が設けられている。操作ボタン25は、演出ボタン25a、方向キー25b、輝度変更ボタン25c及び音量変更ボタン25dを含んで構成されている。
演出ボタン25aは、所定の入力受付期間中に操作可能(入力受付可能)となり、所定の操作(押下、連打、長押し等)をすることにより演出に変化をもたらすことが可能となっている。また、演出ボタン25aは、方向キー25bによって選択された項目の決定を指示するための操作子でもある。演出ボタン25aには、振動デバイス77(図6参照)が取り付けられており、振動デバイス77が所定のタイミングで演出ボタン25aを振動させることで演出効果をさらに高めることが可能となっている。
方向キー25bは、遊技者やホールスタッフ等の使用者が各種の項目の選択や方向指示等を行うための操作子である。方向キー25bは、上側に設けられ上を指示するための上キー、左側に設けられ左を指示するための左キー、右側に設けられ右を指示するための右キー、下側に設けられ下を指示するための下キーを含んで構成される。
輝度変更ボタン25cは、演出に関する演出用LED27の輝度を調整するための操作子であり、演出用LED27の輝度を上げるプラスボタンと、演出用LED27の輝度を下げるマイナスボタンとを含んで構成されている。
音量変更ボタン25dは、スピーカ29から出力される音の音量を調整するための操作子であり、音量を上げるプラスボタンと、音量を下げるマイナスボタンとを含んで構成されている。
【0018】
前枠7の適所には、さまざまな点灯態様や発光色(これらを纏めて発光状態と表記する)に制御される演出用LED27が複数設けられている。演出用LED27は、遊技機1の周囲、例えば前枠7の周縁、サイドユニット13内、遊技盤9内に多数設けられており、演出制御基板120によって点灯制御される。
【0019】
また、遊技機1の周囲、例えば前枠7の周縁には、音を出力する複数のスピーカ29が設けられている。
複数のスピーカ29により、演出に関する音などについて、いわゆるステレオ音響再生や、より多チャネルの音響再生を行うことができるようにされている。
【0020】
内枠5には、遊技盤9の下側に発射装置31及び揚上装置33を含む循環機構30が設けられている。循環機構30は、遊技機1内で遊技球を循環させる。発射装置31は、遊技者によるハンドル装置19のハンドル19aに対する操作量(回転角度)に応じた強度で遊技球を遊技領域37に向けて発射させる。揚上装置33は、遊技領域37(遊技盤9)から排出された遊技球を発射装置31に搬送する。
なお、揚上装置33には、遊技球を揚上させている間に遊技球を研磨する研磨装置が組み込まれている。
【0021】
次に、図3を参照して、遊技盤9の構成について説明する。図3は、遊技盤9の正面図である。
【0022】
図3に示すように、遊技盤9には、発射された遊技球を案内する外レール35及び内レール36が設けられている。外レール35は、左右方向のやや左下端から円弧状に延び左右方向中央上端を通り過ぎて右上部まで延びている。そして、外レール35に取り囲まれた略円形状の領域が遊技領域37、略円形状の領域の外側が非遊技領域として形成される。
遊技領域37は、遊技盤9と透明ガラス11との間に形成される空間であって、遊技球が流下可能な領域である。
内レール36は、外レール35に沿って左右方向のやや左下端から円弧状に左上部まで延びている。外レール35及び内レール36に挟まれた領域が遊技球案内経路35aとして形成される。遊技球案内経路35aは、発射装置31から発射された遊技球が通る経路であり、発射装置31から発射された遊技球を遊技領域37に導く。
【0023】
遊技領域37は、中央に設けられたセンター飾り39によって左右それぞれの左遊技領域37a及び右遊技領域37bに分割されている。センター飾り39には、左遊技領域37a及び右遊技領域37bを分割するために最も上方向に突き出したセンター頂点39aが形成されている。なお、センター頂点39aは、左右方向における中央でなく、中央から右又は左にずれた位置に形成されていてもよい。
発射装置31によりセンター頂点39aを超えない所定の発射強度未満で発射された遊技球は左遊技領域37aを流下し、センター頂点39aを超える所定の発射強度以上で発射された遊技球は右遊技領域37bを流下することになる。
【0024】
遊技領域37には、外レール35の右上端に連続するように衝止部38が設けられている。衝止部38は、外レール35に沿った位置に配置されることで、発射装置31により所定の発射強度以上で発射された遊技球を衝突させて右遊技領域37bに導く。
【0025】
また、内レール36の左上端には、逆流防止部材40が設けられている。逆流防止部材40は、遊技球案内経路35aを塞ぐように不図示のバネにより反時計回りに付勢されているとともに、遊技球案内経路35aから遊技領域37に進入する遊技球によって内レール36の左上端を支点として時計回りに回転可能となっている。これにより、逆流防止部材40は、遊技領域37に一度進入した遊技球が遊技球案内経路35aに逆流することを防止することができる。
【0026】
遊技盤9の中央下側には、特別図柄1始動口41が設けられている。特別図柄1始動口41は、メイン表示器63における第1の特別図柄(以下、特別図柄1と表記し、また、特図1と省略して表記することもある)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、固定始動口として構成されている。
【0027】
遊技盤9の右側には、特別図柄2始動口43が設けられている。特別図柄2始動口43は、メイン表示器63における第2の特別図柄(以下、特別図柄2と表記し、また、特図2と省略して表記することもある)の変動表示動作の始動条件に係る入賞口であり、普通電動役物45によって開閉制御がなされる可変始動口として構成されている。
【0028】
普通電動役物45は、可動片45aを動作させることにより、特別図柄2始動口43への遊技球の入球を可能とする開状態と、特別図柄2始動口43への遊技球の入球を困難又は不可能にする閉状態とが切り換えられる。
【0029】
右遊技領域37bにおける特別図柄2始動口43の上方には、遊技球が通過可能な普通図柄始動口47が設けられている。この普通図柄始動口47は、メイン表示器63における普通図柄の変動表示動作に係るゲートである。
【0030】
右遊技領域37bにおける特別図柄2始動口43よりも下方には、大入賞口49が設けられている。大入賞口49は、特別電動役物51によって開閉制御がなされる。
特別電動役物51は、可動片51aを動作させることにより、大入賞口49への遊技球の入球を可能とする開状態と、大入賞口49への遊技球の入球を困難又は不可能にする閉状態とに切り換えられる。
【0031】
また、遊技領域37における左右下側には、入賞口53が複数設けられている。また、遊技領域37の中央下端には、アウト口55が設けられており、いずれの入賞口にも入球しなかった遊技球がアウト口55を介して遊技領域37から排出される。
【0032】
なお、特別図柄1始動口41は、左遊技領域37aを流下してきた遊技球のみが入球可能となっているが、右遊技領域37bを流下してきた遊技球が入球可能であってもよい。
また、特別図柄2始動口43、普通図柄始動口47及び大入賞口49は、右遊技領域37bを流下してきた遊技球のみが入球可能であるが、左遊技領域37aを流下してきた遊技球が入球又は通過可能であってもよい。
【0033】
遊技機1では、遊技領域37に設けられた各種入賞口に遊技球が入球した場合、遊技球が入球した入賞口に設定された賞球数(例えば、特別図柄1始動口41は3個、特別図柄2始動口43は1個、大入賞口49は15個、入賞口53は5個)が払い出されるようになっている。
【0034】
遊技盤9の中央においてセンター飾り39で囲まれた領域には、LCDユニット(液晶表示装置)57及びイルミネーションパネル59が設けられている。LCDユニット57は、後述する演出制御基板120の制御に応じて、例えば3つの装飾図柄201a~201c(図7参照)を変動表示及び停止表示したり、様々な演出用の画像(静止画像及び動画像)を表示したりする。
装飾図柄201は、異なる数字や記号などを含む複数種類が設けられており、停止表示した3つの装飾図柄201a~201cの組み合わせによって、後述する大当り抽選の結果を遊技者に報知する。
【0035】
イルミネーションパネル59は、板状の透明な合成樹脂材でなり、LCDユニット57よりも遊技者側(前方側)にLCDユニット57に対向して配置されている。イルミネーションパネル59は、前面もしくは後面に文字、図形、記号、図柄などの所定の絵柄が凹凸加工により形成されている。イルミネーションパネル59は、側面から光が入射されていないときには絵柄が視認不能又は視認困難であり、側面から光が入射されると絵柄部分で拡散発光して絵柄が遊技者に視認可能となる。
【0036】
LCDユニット57及びイルミネーションパネル59の間には空間が形成されており、この空間内に1又は複数の可動体役物61が配置されている。図3には、複数の可動体役物61の1つを図示している。
可動体役物61は、LCDユニット57よりも前方に配置され、図3において破線で示すように、通常では遊技者が視認できない位置等に退避されている。
そして、可動体役物61は、図3において実線で示すように、装飾図柄201の変動表示中(特別図柄1、2の変動表示中)等に可動体モータ61a(図6参照)に駆動され、LCDユニット57の前面に移動してくることで遊技者に大当りの期待感を付与する。
【0037】
遊技盤9の左下部の非遊技領域には、ドット表示器でなるメイン表示器63が設けられている。また、遊技盤9においてLCDユニット57の右下部には、ドット表示器でなる第4図柄表示器65が設けられている。
【0038】
図4は、メイン表示器63及び第4図柄表示器65を説明する図である。メイン表示器63は、主制御基板100によって制御され、遊技の進行に関する情報をLEDの点灯、点滅、消灯によって表示(報知)する。なお、以下では、LEDが点灯、点滅、消灯することをまとめて点灯表示と表記する。
図4(a)に示すように、メイン表示器63は、特別図柄1の変動表示動作(点灯表示)が行われる特別図柄1表示器63a、特別図柄2の変動表示動作が行われる特別図柄2表示器63b、普通図柄の変動表示動作が行われる普通図柄表示器63cが設けられている。また、メイン表示器63は、特別図柄1の保留数を表示する特別図柄1保留数表示器63d、特別図柄2の保留数を表示する特別図柄2保留数表示器63e、普通図柄の保留数を表示する普通図柄保留数表示器63f、大当りに係る規定ラウンド数(最大ラウンド数)を表示するラウンド表示器63g,遊技状態(時短状態、高確率状態)を表示する遊技状態表示器63h、右打ちを遊技者に促す右打ち表示器63iが設けられている。
なお、右打ちとは、右遊技領域37bに向けて遊技球を発射させるように遊技者がハンドル19aを操作することである。右打ち表示器63iは、右遊技領域37bに向けて遊技球を発射させた方が、左遊技領域37aに向けて遊技球を発射させた場合により遊技者にとって有利であることを報知するための表示器である。
【0039】
第4図柄表示器65は、演出制御基板120によって制御され、遊技の進行に関する情報をLEDの点灯表示によって報知する。
図4(b)に示すように、第4図柄表示器65は、特別図柄1の変動表示動作が行われる特別図柄1表示器65a、特別図柄2の変動表示動作が行われる特別図柄2表示器65bが設けられている。また、第4図柄表示器65は、特別図柄1の保留数を表示する特別図柄1保留数表示器65c、特別図柄2の保留数を表示する特別図柄2保留数表示器65d、右打ちを遊技者に促す右打ち表示器65eが設けられている。
【0040】
<2.遊技機の制御構成>
図5及び図6は、遊技機1の制御構成を示すブロック図である。図5及び図6のブロック図を参照して、遊技機1の制御構成について説明する。
本実施形態の遊技機1は、主に遊技の進行に係る制御(遊技動作制御)を統括的に司る主制御基板100と、遊技球数(賞球)の管理に係る制御及び遊技球の管理(発射、循環)に係る制御を統括的に司る枠制御基板110と、主制御基板100から演出制御コマンドを受けて演出手段による演出の実行制御を統括的に司る演出制御基板120と、外部電源から遊技機1に必要な電源電圧を生成し供給する電源基板130と、遊技球等貸出装置と接続される遊技球等貸出装置接続端子板140と、演出手段に係る部品が設けられたり接続されたりする装飾中継基板150と、前枠中継基板160と、上部装飾基板170と、装飾基板180とを含んで構成されている。
【0041】
[2.1 主制御基板]
主制御基板100は、主制御部101及びシステムリセット回路103を備える。主制御部101は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RWM(Read/Write Memory)を備えるマイクロプロセッサである。ROMは、遊技動作制御を行うための制御プログラムの他、遊技動作制御に必要な種々のデータを格納する。RWMは、ワーク領域やバッファメモリとして機能する。CPUは、ROMに格納された制御ブログラムを実行することで遊技動作制御を行う。
【0042】
システムリセット回路103は、電源投入時や電源断時や電源異常などを検知してシステムリセット信号を出力して主制御部101をリセットさせる。
また図示はしていないが、主制御部101は、周期的割込みや一定周期のパルス出力作成機能(ビットレートジェネレータ)や時間計測の機能を実現するためのCTC(Counter Timer Circuit)、割込み信号を付与するタイマ割込み等の割込許可/割込禁止機能を発揮する割込みコントローラ回路、制御プログラムの動作異常を監視するウォッチドッグタイマ(WDT)回路、予め設定したアドレス範囲内でプログラムが正しく実行されているかを監視する指定エリア外走行禁止(IAT)回路、及びハードウェア的に一定範囲の乱数(ハード乱数値)を生成するためのカウンタ回路(乱数生成回路)等も備えている。
【0043】
上記カウンタ回路は、乱数を生成する乱数生成回路と、その乱数生成回路から所定のタイミングで乱数値をサンプリングするサンプリング回路とを含んで構成され、全体として16ビットカウンタとして働く。主制御部101は、処理状態に応じてサンプリング回路に指示を送ることで、乱数生成回路が示している数値を大当り判定用乱数(0~65535)として取得し、大当り判定用乱数を大当り抽選に利用する。なお、大当り判定用乱数は、当り狙い打ち等のゴト行為を防ぐために、適宜なソフトウェア処理で生成しているソフト乱数値と、ハード乱数値とを加算したものを取得している。
【0044】
主制御基板100には、特別図柄1始動口41への遊技球の入球を検出する特別図柄1始動口スイッチ41aと、特別図柄2始動口43への遊技球の入球を検出する特別図柄2始動口スイッチ43aと、普通図柄始動口47への遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ47aと、入賞口53への遊技球の入球を検出する入賞口スイッチ53aと、大入賞口49への遊技球の入球を検出する大入賞口スイッチ49aとが接続されている。これらから出力される検出信号は主制御部101に入力される。従って、主制御部101は、各スイッチからの検出信号に基づき、何れの入賞口に遊技球が入球(通過)したのかを把握可能である。
【0045】
また、主制御基板100には、大入賞口49を開閉する特別電動役物51(可動片51a)を動作させる大入賞口ソレノイド51bと、特別図柄2始動口43を開閉する普通電動役物45(可動片45a)を動作させる普通電動役物ソレノイド45bとが接続されている。主制御部101は、これらソレノイドを制御するための制御信号を出力する。
【0046】
また、遊技盤9には、磁気を検出する磁気センサ67と、電波を検出する電波センサ69と、振動を検出する振動センサ71とが設けられており、これらセンサが主制御基板100に接続されている。これらセンサからの信号は主制御部101に入力される。
【0047】
また、主制御基板100には、メイン表示器63が接続されている。主制御部101は、メイン表示器63を点灯表示するための制御信号を出力する。
【0048】
主制御基板100は、枠制御基板110と相互通信が可能に接続されている。主制御基板100(主制御部101)は、主に賞球に関する情報を含む制御コマンド、遊技球の発射の可否を示す発射制御信号を枠制御基板110に送信する。また、主制御基板100は、前枠7の開放を示すドア開放信号、RWMをクリアするためのRWMクリア信号、電源の異常を示す電源異常信号、通信を確認するための枠通信確認信号を枠制御基板110から受信する。さらに、主制御基板100は、枠制御基板110から駆動電源(DC35VA、DC12VA、DC5VA、バックアップ電源)を受け取る。
【0049】
主制御基板100は、特別図柄変動表示ゲームに関する情報やエラーに関する情報等を含む種々の演出制御コマンドを、演出制御基板120に対して送信する。但し、ゴト行為等の不正を防止するために、主制御基板100は演出制御基板120に対して信号を送信するのみで、演出制御基板120からの信号を受信不可能な片方向通信の構成となっている。
【0050】
[2.2 枠制御基板]
枠制御基板110は、枠制御部111、RWMクリアスイッチ112a、遊技球数クリアスイッチ112b、球抜きスイッチ112c、エラー解除スイッチ112d、性能表示器113、システムリセット回路114、電源異常信号生成回路115、発射制御回路116及びバックアップ電源生成回路117を備える。
【0051】
枠制御部111は、CPU、ROM、RWMを備えるマイクロプロセッサである。ROMは、遊技球数の管理、発射装置31及び揚上装置33の制御等を行うための制御プログラムの他、これらの制御に必要な種々のデータを格納する。RWMは、ワーク領域やバッファメモリとして機能する。CPUは、ROMに格納された制御ブログラムを実行することで遊技球数の管理、発射装置31及び揚上装置33の制御等を行う。
【0052】
RWMクリアスイッチ112a、遊技球数クリアスイッチ112b、球抜きスイッチ112c、エラー解除スイッチ112dは、押しボタン式のスイッチである。
枠制御部111は、電源投入時にRWMクリアスイッチ112aが押下されていた場合、RWMをクリアするとともに、主制御基板100にRWMクリア信号を送信する。RWMクリア信号を受信した主制御部101はRWMの所定領域をクリアする。
【0053】
枠制御部111は、電源投入時に遊技球数クリアスイッチ112bが押下されていた場合、自身が管理する遊技球数をクリアする。遊技球数がクリアされることで、遊技球数表示器21には0が表示されることになる。
【0054】
枠制御部111は、電源投入時に球抜きスイッチ112cが押下されていた場合、遊技機1に封入されている遊技球を外部に排出するための球抜き処理を行う。具体的には、枠制御部111は、後述する揚上入口スイッチ33fで遊技球を検出していることを条件に揚上モータ33aを駆動させる。
【0055】
枠制御部111は、特定のエラーが発生したときにエラー解除スイッチ112dが押下された場合、発生していた特定のエラーを解除する。
【0056】
性能表示器113は、例えば6桁の8セグメント(7セグメント+1ドット)表示器で構成される。性能表示器113は、枠制御部111によって制御され、所定期間(例えば6000ゲーム毎)にわたる遊技結果に基づいて算出される遊技実績情報を表示する。遊技実績情報とは、連続役物比率や役物比率、ベースなどである。連続役物比率は、賞球合計数のうち大入賞口49への入賞による賞球数が占める割合である。役物比率は、賞球合計数のうち特別図柄2始動口43への入賞による賞球数と大入賞口49への入賞による賞球数が占める割合である。ベースは、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合である。
なお、性能表示器113では、所定期間毎(区間毎)の遊技実績情報を切り替えて表示可能である。
【0057】
システムリセット回路114は、電源投入時や電源断時や電源異常などを検知してシステムリセット信号を出力して枠制御部111をリセットさせる。
【0058】
電源異常信号生成回路115は、電源基板130から供給される駆動電源(5V直流電圧(DC5VA)、12V直流電圧(DC12VA))の電圧低下を監視し、所定閾値以下の電圧となった場合に電源異常信号を主制御部101に出力する。また、電源異常信号生成回路115は、24V交流電圧(AC24V)の電圧低下を監視するようにしてもよい。
【0059】
発射制御回路116は、発射装置31(球送りソレノイド31a、発射ソレノイド31b)を駆動制御することで、発射装置31からの遊技球の発射を制御する。
【0060】
バックアップ電源生成回路117は、電源断時に主制御部101及び枠制御部111のRWMに供給されるバックアップ電源(VBB)を生成する。バックアップ電源(VBB)の供給を受けた主制御部101及び枠制御部111のRWMは、電源断が発生したときであっても一定期間に亘って記憶されたデータを保持する(バックアップする)ことが可能となる。
【0061】
枠制御基板110には、内枠5に設けられたドア開放センサ73が接続されている。ドア開放センサ73は、前枠7が内枠5に対して開放されたこと、及び、内枠5が外枠3に対して開放されたことの少なくともいずれかを検出すると、ドア開放信号を、枠制御基板110を介して主制御基板100に出力する。
【0062】
内枠5に設けられた循環機構30には、揚上モータ33a、アウト球スイッチ33b、ファール球スイッチ33c、過多位置検出スイッチ33d、過少位置検出スイッチ33e、揚上入口スイッチ33f、揚上出口スイッチ33g、揚上位置検出スイッチ33hが設けられており、これらが枠制御基板110に接続されている。
【0063】
循環機構30には、遊技領域37から排出された遊技球が導かれる揚上前経路、揚上前経路を通過した遊技球が揚上される揚上経路、及び、揚上経路で揚上された遊技球が発射装置31に導かれる揚上後経路が形成されている。
循環機構30では、遊技領域37から排出された遊技球が揚上前経路を通って揚上経路の最下端に導かれる。揚上経路の最下端に導かれた遊技球は、揚上装置33によって揚上経路内で上方向に揚上される。そして、揚上経路の最上端に到達した遊技球は、揚上後経路に送出された後、揚上後経路を通って発射装置31に導かれる。
【0064】
揚上モータ33aは、枠制御部111によって制御され、揚上経路内に配置された例えば螺旋部材でなる揚上部を回転させる。回転させられた揚上部は、揚上前経路の下流端に到達した遊技球を揚上経路に導くとともに、揚上経路内に滞留された遊技球を上方向に揚上させる。また、揚上経路の最上端から遊技球を揚上後経路に送出する。
【0065】
アウト球スイッチ33b、ファール球スイッチ33c、過多位置検出スイッチ33d、過少位置検出スイッチ33e、揚上入口スイッチ33f、揚上出口スイッチ33gは、遊技球を検出するスイッチであり、遊技球を検出した場合には検出信号を枠制御基板110(枠制御部111)に出力する。
【0066】
アウト球スイッチ33bは、揚上前経路の上流側に配置され、遊技領域37から排出され揚上前経路に導かれた遊技球(アウト球)を検出する。
ファール球スイッチ33cは、揚上前経路においてアウト球スイッチ33bと過多位置検出スイッチ33dとがそれぞれ配置された位置の間に接続されたファール球合流経路に配置され、発射装置31から発射された遊技球のうち、遊技領域37に到達せずにファール球合流経路を通って揚上前経路に戻される遊技球を検出する。
【0067】
過多位置検出スイッチ33d及び過少位置検出スイッチ33eは、揚上前経路上におけるアウト球スイッチ33bよりも下流側において所定距離だけ離隔して配置されており、揚上前経路に滞留する遊技球を検出する。過多位置検出スイッチ33dは過少位置検出スイッチ33eよりも揚上前経路の上流側に設けられている。
そして、電源投入時に過多位置検出スイッチ33dが遊技球を検出しておらず、かつ、過少位置検出スイッチ33eが遊技球を検出している場合、すなわち、過少位置検出スイッチ33eが設けられた位置には遊技球があり、かつ、過多位置検出スイッチ33dが設けられた位置には遊技球がない場合、遊技機1内に遊技球が正常な数だけ封入されているものと枠制御部111に判断される。
一方、電源投入時に過少位置検出スイッチ33eが遊技球を検出していなかった場合には遊技機1内に封入されている遊技球が少ないと枠制御部111に判断され、また、電源投入時に過多位置検出スイッチ33dが遊技球を検出していた場合には遊技機1内に封入されている遊技球が多いと枠制御部111に判断される。すなわち、これらの場合には、遊技機1内に遊技球が正常な数だけ封入されていないと枠制御部111に判断される。この場合、枠制御部111は、遊技球が正常な数だけ封入されていないことを示す信号を主制御部101に送信し、主制御部101は、遊技球が正常な数だけ封入されていないことを示す演出制御コマンドを演出制御部121に送信する。そして、演出制御部121は、遊技球が正常な数だけ封入されていないことをLCDユニット57等に表示したりしてホールスタッフ等に通知する。
【0068】
揚上入口スイッチ33fは、揚上前経路の下流端近傍に配置されており、揚上前経路の下流端近傍に滞留する遊技球を検出する。
揚上出口スイッチ33gは、揚上後経路の途中に配置されており、その位置に滞留する遊技球を検出する。
枠制御部111は、揚上入口スイッチ33fで遊技球が検出され(遊技前経路に遊技球が溜まっており)、かつ、揚上出口スイッチ33gで遊技球が検出されていない場合(揚上後経路に遊技球が所定数滞留していない場合)、揚上モータ33aを回転させる。
【0069】
そして、枠制御部111は、揚上出口スイッチ33gで遊技球が検出されている場合、すなわち、揚上後経路に遊技球が所定数滞留している場合に揚上モータ33aを停止させる。
【0070】
揚上位置検出スイッチ33hは、揚上モータ33aの回転角を検出する。枠制御部111は、揚上位置検出スイッチ33hによって検出される回転角に基づいて揚上モータ33aを回転させる。
【0071】
発射装置31には、球送りソレノイド31a、発射ソレノイド31b及び減算出口スイッチ31cを備える。
球送りソレノイド31aは、枠制御部111による制御に基づいて、揚上後経路の下流端に位置する遊技球を発射装置31内の発射位置に送出する。
発射ソレノイド31bは、枠制御部111による制御に基づいて、球送りソレノイド31aによって発射位置に送出された遊技球を遊技領域37に向けて発射させる。
減算出口スイッチ31cは、揚上後経路の下流端に配置されており、球送りソレノイド31aにより発射装置31内の発射位置に送出される遊技球を検出する。
【0072】
枠制御部111は、減算出口スイッチ31cによって遊技球が検出されると、管理遊技球数を1減算する。また、枠制御部111は、発射装置31から発射された遊技球が遊技領域37に到達せずにファール球合流経路を通って揚上前経路に導かれる際にファール球スイッチ33cによって検出されると、減算された値を戻すために管理遊技球数を1加算する。
また、枠制御部111は、主制御基板100(主制御部101)から賞球数を示す制御コマンドを受信すると、コマンドに示される賞球数を管理遊技球数に加算する。
【0073】
また、枠制御部111は、前枠7に設けられた計数スイッチ23が遊技者に操作されると、管理遊技球数を、遊技球等貸出装置接続端子板140を介して遊技球等貸出装置の有価価値媒体に移行させる。
具体的には、計数スイッチ23が所定時間よりも短い時間だけ操作されると、管理遊技球数を1減算するとともに、有価価値媒体に記録される遊技球数を1加算させる信号を遊技球等貸出装置に出力する。これにより、遊技球等貸出装置では、有価価値媒体に記録される遊技球数を1加算することになる。
また、計数スイッチ23が所定時間よりも長い時間操作されると、一定時間毎に、管理遊技球数を250減算するとともに、有価価値媒体に記録される遊技球数を250加算させる信号を遊技球等貸出装置に随時出力する。これにより、遊技球等貸出装置では、信号を受信するたびに有価価値媒体に記録される遊技球数を250ずつ加算することになる。
さらに、枠制御部111は、有価価値媒体に記憶された遊技球数又は金銭情報に基づいて遊技球等貸出装置から遊技球を貸し出すための貸出通知を受けた場合、貸出通知に応じた遊技球数を、管理遊技球数に加算する。この場合、有価価値媒体に記録された遊技球数又は金銭情報は、貸出通知に応じた遊技球数に対応する値だけ減算されることになる。
【0074】
前枠7に設けられたハンドル装置19には、タッチセンサ19b、発射停止スイッチ19c、発射強度VR19dが設けられており、これらセンサが枠制御基板110に接続されている。枠制御基板110は、タッチセンサ19b、発射停止スイッチ19c、発射強度VR19dからの検出信号を受信可能である。
【0075】
タッチセンサ19bは、遊技者がハンドル19aに触れていることを検出する。
発射停止スイッチ19cは、押しボタン式のスイッチである。
発射強度VR19dは、ハンドル19aの操作量(回転角度)を検出する。
【0076】
発射制御回路116は、主制御部101及び枠制御部111から出力される発射制御信号等に基づき、球送りソレノイド31a及び発射ソレノイド31bへの通電を制御することで発射装置31から遊技球を発射させる。具体的には、主制御部101及び枠制御部111から発射を許可する発射制御信号が出力され、タッチセンサ19bにより遊技者がハンドル19aに触れていることが検出され、かつ、発射停止スイッチ19cが操作されていない場合に、発射装置31による遊技球の発射動作が許容される。
そして、発射制御回路116は、発射強度VR19dによって検出される操作量に応じた発射強度で遊技球が発射されるように発射ソレノイド31bを制御する。
【0077】
また、枠制御基板110には、遊技球数表示器21が接続されている。枠制御基板110は、管理遊技球数を点灯表示するための制御信号を遊技球数表示器21に送信する。
【0078】
また、前枠7には、ファール球スイッチ33cと対向する位置に電波を検出する電波センサ75が設けられており、電波センサ75が枠制御基板110に接続されている。電波センサ75は、コイルが設けられておりコイルに加えられる誘導磁界に基づいて電波を検出する。電波センサ75は、主にファール球スイッチ33cに対する不正な電波を検出し、検出信号を枠制御基板110に出力する。
【0079】
[2.3 電源基板]
電源基板130は、AC入力電源(AC24V)が外部から入力され、入力されたAC入力電源(AC24V)に基づいて各部の駆動電源となる直流電圧を生成する。電源基板130は、AC入力電源から35V直流電圧(DC35VA、DC35VB)、12V直流電圧(DC12VA、DC12VB)及び5V直流電圧(DC5VA)を生成する。
【0080】
生成された35V直流電圧(DC35VA)、12V直流電圧(DC12VA)、5V直流電圧(DC5VA)と、外部から入力されたAC入力電源(AC24V)は、枠制御基板110に供給される。
また、枠制御基板110に供給された35V直流電圧(DC35VA)、12V直流電圧(DC12VA)、5V直流電圧(DC5VA)は、枠制御基板110で生成されたバックアップ電源とともに主制御基板100にも供給される。
また、生成された35V直流電圧(DC35VB)、12V直流電圧(DC12VB)は、演出制御基板120に供給される。さらに、生成された12V直流電圧(DC12VB)は、前枠中継基板160にも供給される。
【0081】
[2.4 演出制御基板等]
演出制御基板120は、装飾中継基板150、前枠中継基板160及びLCDユニット57が接続されているとともに、前枠中継基板160を介して上部装飾基板170が接続されている。
装飾中継基板150には、可動体役物61を駆動させる可動体モータ61a、可動体役物61の位置を検出する可動体位置検出スイッチ61b、第4図柄表示器65、装飾基板180が接続されている。
また、装飾中継基板150には、可動体モータ61aを駆動させるモータドライバ61c、演出用LED27を点灯表示制御するLEDドライバ27aが設けられている。
前枠中継基板160は、前枠7におけるヒンジ機構4側の下方に設けられており、後方側(遊技盤9側)にコネクタが露出するように配置されている(図2参照)。
前枠中継基板160には、スピーカ29、操作ボタン25、遊技者に振動を与える振動デバイス77及び装飾基板180が接続されている。また、前枠中継基板160には、12V直流電圧(DC12VB)から5V直流電圧(DC5VB)を生成する電源生成回路151が設けられている。電源生成回路151で生成された5V直流電圧(DC5VB)は、12V直流電圧(DC12VB)とともに上部装飾基板170に供給される。
上部装飾基板170は、前枠7における上側中央に設けられており、後方側(遊技盤9側)にコネクタが露出するように配置されている(図2参照)。
上部装飾基板170には、可動体モータ61a、可動体位置検出スイッチ61b、風デバイス79、装飾基板180が接続されている。風デバイス79は、演出制御部121の制御によって駆動され、遊技者に対して風を吹き出す。
【0082】
装飾基板180は、主に演出用LED27が配置されるものと、演出用LED27及びLEDドライバ27aが配置されるものがあり、異なる装飾基板180同士が連続して接続されることもある。
なお、装飾基板180の数及び接続関係は一例に過ぎず、他の構成であってもよい。
【0083】
演出制御基板120は、演出制御部121、音ROM123、音声IC125、VDP回路127、電源生成回路129を備える。
【0084】
演出制御部121は、CPU、ROM、RWMを備えるマイクロプロセッサである。ROMは、演出手段の制御プログラムや、演出動作制御に必要な種々のデータを記憶する。RWMは、ワーク領域やバッファメモリとして機能する。CPUは、ROMに格納された制御ブログラムをRWMに展開して実行することで演出手段の制御等を行う。
【0085】
演出制御部121は、演出制御プログラム及び主制御基板100から受信した演出制御コマンドに基づいて、各種演出動作のための演算処理や各演出手段の制御を行う。演出手段とは、遊技の進行中等に遊技者に有利な状態が発生するか否かを報知又は示唆する演出を行う装置であり、演出用LED27、スピーカ29、LCDユニット57、イルミネーションパネル59、可動体役物61、振動デバイス77、風デバイス79を含むものである。
【0086】
演出制御部121は、主制御基板100からの演出制御コマンドを受信し、演出制御コマンドに基づいて演出シナリオを決定する。そして、演出制御部121は、決定した演出シナリオに基づいた演出を演出手段に実行させるように制御する。
【0087】
例えば、演出制御部121は、演出シナリオに基づいて可動体役物61を可動させるようにモータドライバ61cに指示を出したり、演出シナリオに基づいて演出用LED27を点灯表示させるようにLEDドライバ27aに指示を出したりする。なお、装飾中継基板150に設けられたLEDドライバ27aは、演出用LED27に加え、第4図柄表示器65を点灯表示させるように指示を出す。
また、演出制御部121は、演出シナリオに基づいて振動を発生させるように振動デバイス77を駆動させたり、演出シナリオに基づいて風を送風させるように風デバイス79を駆動させたりする。
【0088】
音ROM123は、BGMや効果音等の音データ等が格納されている。音声IC125は、決定された演出シナリオに対応する音データを音ROM123より読み出し、スピーカ29に出力する。これにより、スピーカ29より決定された演出シナリオに対応したBGMや効果音が発せられることとなる。
【0089】
VDP回路127は、VDP(Video Display Processor)、画像ROM、VRAM(Video RAM)を備える。
VDPは、画像展開処理や画像の描画などの映像出力処理全般の制御を行う。
画像ROMとは、VDPが画像展開処理を行う画像データが格納されている。
VRAMは、VDPが展開した画像データを一時的に記憶する画像メモリ領域である。
VDP回路127は、演出シナリオに基づいて各種の画像データを生成し、LCDユニット57に出力する。これによってLCDユニット57において各種の演出画像が表示される。
【0090】
電源生成回路129は、12V直流電圧(DC12VB)から5V直流電圧(DC5VB)を生成する。
【0091】
<3.動作の概要説明>
次に、上記のような制御構成(図5及び図6)により実現される遊技機1の遊技動作の概要について説明する。
【0092】
[3.1 遊技状態]
遊技機1では、大当り遊技を行う特別遊技状態の他、複数種類の遊技状態を設定可能に構成されている。本実施形態の理解を容易なものとするために、先ず、種々の遊技状態について説明する。
【0093】
遊技機1は、低確率状態又は高確率状態のどちらかと、非時短状態又は時短状態のどちらかとが組み合わされた何れかの遊技状態で遊技が進行する。
【0094】
低確率状態は、大当り抽選の当選確率が相対的に低い状態であり、高確率状態は、大当り抽選の当選確率が相対的に高い状態である。
非時短状態は、特別図柄2始動口43に遊技球が相対的に入球しにくい状態であり、時短状態は、特別図柄2始動口43に遊技球が相対的に入球しやすい状態である。例えば、時短状態の方が非時短状態よりも、普図当り抽選に当選したときの特別図柄2始動口43の開放時間が長く設定されている。しかしながら、時短状態の方が非時短状態よりも特別図柄2始動口43に遊技球が入球しやすいのであれば、時短状態の方が非時短状態よりも、例えば、普図当り抽選の当選確率を高くしたり、普通図柄の変動時間を短くしたりしてもよい。
本実施形態において、「通常状態」とは、低確率状態及び非時短状態を言い、初期状態に相当する。
【0095】
[3.2 特別図柄変動表示ゲーム]
遊技機1では、特別図柄1始動口41に遊技球が入球(入賞)したことに基づき特別図柄1変動表示ゲームが実行される。
特別図柄1変動表示ゲームでは、特別図柄1始動口41に遊技球が入球したことに基づいて特別図柄1変動表示ゲームで用いられる乱数(大当り判定用乱数、特別図柄判定用乱数、変動パターン用乱数)が取得され、取得された乱数に基づいて主制御部101によって大当り抽選、図柄抽選、変動パターン抽選が行われる。大当り抽選では、大当り判定用乱数に基づいて、大当り又はハズレのどちらかを抽選により決定する。また、図柄抽選では、大当り抽選の抽選結果、及び、特別図柄判定用乱数に基づいて、最終的に停止表示される停止図柄(大当り図柄、ハズレ図柄)を抽選により決定する。また、変動パターン抽選では、大当り抽選及び図柄抽選の抽選結果、及び、変動パターン用乱数に基づき、特別図柄の変動時間を規定する変動パターンを抽選により決定する。
特別図柄1変動表示ゲームでは、特別図柄1表示器63aに特別図柄1の変動表示を開始した後、変動パターン抽選の抽選結果に基づいた変動時間の経過後に、図柄抽選で決定された停止図柄で停止表示する。
遊技機1では、特別図柄1始動口41へ遊技球が通過した場合、すなわち、特別図柄1始動口スイッチ41aからの検出信号の入力があった場合、特別図柄1変動表示ゲームで用いられる乱数が取得され、この乱数が保留データとして最大保留記憶数(例えば最大4個)までRWMの特別図柄1保留記憶エリアに記憶される。
【0096】
また、遊技機1では、特別図柄2始動口43に遊技球が入球(入賞)したことに基づき特別図柄2変動表示ゲームが実行される。特別図柄2変動表示ゲームは、特別図柄1変動表示ゲームと同様、取得された乱数に基づいて主制御部101によって大当り抽選、図柄抽選、変動パターン抽選が行われ、特別図柄2表示器63bに特別図柄2の変動表示を開始した後、変動パターン抽選の抽選結果に基づいた変動時間の経過後に、図柄抽選で決定された停止図柄で停止表示する。
【0097】
遊技機1では、特別図柄2始動口43へ遊技球が通過した場合、すなわち、特別図柄2始動口スイッチ43aからの検出信号の入力があった場合、特別図柄2変動表示ゲームに係る乱数が取得され、この乱数が保留データとして最大保留記憶数(例えば最大4個)までRWMの特別図柄2保留記憶エリアに保留記憶される。
【0098】
なお、特別図柄1変動表示ゲーム及び特別図柄2変動表示ゲームを区別することなく説明する場合、単に特別図柄変動表示ゲームと表記する。
【0099】
[3.3 大当り遊技]
大当り抽選において大当りに当選し、特別図柄1表示器63a又は特別図柄2表示器63bに大当り図柄が停止表示された場合、その後に、特別図柄変動表示ゲーム中よりも遊技者に有利な大当り遊技が大当り図柄に基づいて行われる。なお、大当り図柄は、大当り抽選において大当りに当選したときに特別図柄判定用乱数や遊技状態等に基づいて決定されるものであり、規定ラウンド数等が対応付けられている。
【0100】
大当り遊技は、所定の開放前インターバル時間(オープニング時間)が経過した後、大入賞口49が開放されてから所定時間(最大開放時間)が経過するか、大入賞口49に入球した遊技球数が最大入賞数に達すると、大入賞口49が閉鎖されるといった「ラウンド遊技」が、予め定められた規定ラウンド数(大当り図柄に基づくラウンド数)繰り返される。そして、規定ラウンド数終了後に、所定の開放後インターバル時間(エンディング時間)が経過すると、大当り遊技が終了する。
【0101】
大当り遊技が実行された場合、大当り当選時の遊技状態、決定された大当り図柄に応じて、大当り遊技の終了後の遊技状態、確変回数、時短回数が決定される。
確変回数は、大当り遊技後の遊技状態として高確率状態が継続可能な特別図柄変動表示ゲームの実行回数である。大当り遊技の終了後に高確率状態に設定された場合、大当りに当選することなく確変回数の特別図柄変動表示ゲームが終了すると、遊技状態が低確率状態に移行される。
時短回数は、大当り遊技後の遊技状態として時短状態が継続可能な特別図柄変動表示ゲームの実行回数である。大当り遊技の終了後に時短状態に設定された場合、大当りに当選することなく時短回数の特別図柄変動表示ゲームが終了すると、遊技状態が非時短状態に移行される。
【0102】
[3.4 普通図柄変動表示ゲーム]
遊技機1では、普通図柄始動口47に遊技球が通過したことに基づき、普通図柄変動表示ゲームが実行される。
普通図柄変動表示ゲームでは、普通図柄始動口47を遊技球が通過したことに基づいて取得される乱数(普図当り判定用乱数)を用いて主制御部101によって普図当り抽選が行われ、普図当り抽選の抽選結果に基づいて、普通図柄表示器63cに普通図柄が変動表示された後、所定の変動時間の経過後に、その抽選結果を停止表示する。
遊技機1では、普通図柄始動口47へ遊技球が通過した場合、すなわち、普通図柄ゲート検出センサ26aからの検出信号の入力があった場合、普通図柄変動表示ゲームに係る乱数(普図当り判定用乱数)が取得され、この乱数が保留データとして最大保留記憶数(例えば最大4個)までRWMの普図保留記憶エリアに保留記憶される。
【0103】
普図当り抽選において普図当りに当選し、普通図柄表示器63cに「普図当り」態様で普通図柄が停止表示された場合、その後に、普電開放遊技が行われる。普電開放遊技では、普通電動役物ソレノイド45bが作動して普通電動役物45が開状態になり、特別図柄2始動口43が開放されて遊技球が流入し易くなる。普電開放遊技では、所定時間(例えば5.7s)経過するか、特別図柄2始動口43に入球した遊技球数が所定個数(例えば6個)に達するまで、その特別図柄2始動口43が開放されるといった動作が所定回数(たとえば1回)繰り返される。
【0104】
[3.5 LCDユニット57に表示される画面]
図7は、LCDユニット57に表示される画面を説明する図である。LCDユニット57の中央には、演出制御基板120の制御に基づいて、特別図柄変動表示ゲームと同期して、例えば3つの装飾図柄201(左装飾図柄201a、中装飾図柄201b、右装飾図柄201c)がスクロール表示等によって変動表示される。
また、LCDユニット57の下部には、実行中の特別図柄変動表示ゲームについて記憶されている保留データの保留数に合わせた保留表示203(203a~203d)が行われる保留表示エリア205と、実行中の特別図柄変動表示ゲームに対応する保留表示を当該保留表示207として表示するための当該表示エリア209とが設けられている。
【0105】
保留表示203及び当該保留表示207には、複数の表示パターンが設けられている。特別図柄1始動口41又は特別図柄2始動口43に遊技球が入球した際に主制御部101によって事前に行われる大当り抽選や変動パターン抽選の抽選結果に基づいて、保留表示203及び当該保留表示207に表示される際の表示パターンが演出制御部121によって決定される。
保留表示エリア205及び当該表示エリア209には、演出制御部121によって決定された表示パターンで保留表示203及び当該保留表示207が表示される。
表示パターンとしては、例えばデフォルト(白色)、青色、緑色、赤色、金色等の表示色が異なるパターンが設けられている。なお、複数の表示パターンは、表示色だけでなく形状を異なるようにしてもよい。また、保留表示エリア205に始めて表示されてから当該表示エリア209で非表示になるまでに表示パターンが変化することもある。当該表示エリア209に最終的に表示される当該保留表示207の表示パターンによって大当りの期待度が示される。
【0106】
図7(a)に示すように、前回の特別図柄変動表示ゲームが終了し、左装飾図柄201aとして「1」図柄、中装飾図柄201bとして「2」図柄、右装飾図柄201cとして「3」図柄が停止表示されたとする。また、4つの保留表示203a~203dが保留表示エリア205に表示されていたとする。
【0107】
その後、次の特別図柄変動表示ゲームについて演出シナリオや最終的に停止させる装飾図柄201が演出制御部121によって決定され、その特別図柄変動表示ゲームが開始されると、図7(b)に示すように、装飾図柄201a~201cの変動表示が開始されるとともに(図中、変動表示中の装飾図柄201を白抜き矢印で示す)、保留表示エリア205において保留表示203がシフト表示されるとともに、保留表示エリア205において最も左側に表示されていた保留表示203aが当該表示エリア209において当該保留表示207として表示される。
【0108】
図7(c)に示すように、左右の装飾図柄201a、201cが例えば同一の「7」図柄で仮停止した後(所謂リーチ状態となった後)、図7(d)に示すように、LCDユニット57に所定の発展画像(図中、「BATTLE」と示す)が表示されると、保留表示203及び当該保留表示207が非表示になるとともに、装飾図柄201a~201cが例えば右上に小さく表示される。
【0109】
そして、図7(e)に示すように、最終的に、例えば、装飾図柄201a~201cが同一の「7」図柄で停止表示されることで、大当りに当選したことが遊技者に報知される。なお、大当りに当選していない場合、装飾図柄201a~201cが揃って停止表示されることはなく、そのことをもってハズレであることが遊技者に報知される。
【0110】
装飾図柄201a~201cが同一の図柄で停止表示された後、大当り遊技が開始されると、図7(f)に示すように、LCDユニット57には、大当り遊技に関する画像(図中、「大当り」と示す)が表示されるとともに、右打ちを促す右打ち画像210がLCDユニット57の右上の右打ち表示エリア211に表示される。これにより、遊技者は、右打ちを行うことになる。
【0111】
<4.主制御基板の処理>
続いて、本実施形態の主制御部101が行う処理について説明する。主制御部101が実行する処理は、主に、メイン処理(主制御側メイン処理:図8)と、定時割込みで起動されるタイマ割込み処理(主制御側タイマ割込み処理:図9)とである。
【0112】
[4.1 主制御側メイン処理]
図8は、主制御側メイン処理を示したフローチャートである。
電源基板130から電力が供給され主制御側メイン処理が開始されると、ステップS101で主制御部101は、CPUの内部レジスタを設定する。
【0113】
ステップS102で主制御部101は、電源の異常を示す電源異常信号がON(異常)であるかを判定する。そして、ステップS102において電源異常信号がONであると判定した場合、ステップS102に処理を戻す。
【0114】
ステップS102において電源異常信号がONでない(正常)と判定した場合、ステップS103で主制御部101は、RWMへのアクセスを許可する。
【0115】
ステップS104で主制御部101は、RWMクリアスイッチ112aからの入力信号(RWMクリア信号)がONであるかを判定する。RWMクリアスイッチ112aからの入力信号は、RWMクリアスイッチ112aが押下されているときにONとなり、RWMクリアスイッチ112aが押下されていないときにOFFとなる。
ステップS104においてRWMクリアスイッチ112aからの入力信号がONでないと判定した場合、ステップS105で主制御部101は、バックアップフラグがONであるかを判定する。バックアップフラグは、後述するステップS201の電源チェック・バックアップ処理においてバックアップ処理が行われたかを示すフラグであり、バックアップ処理が行われた場合にONにされる。
【0116】
ステップS105においてバックアップフラグがONであると判定した場合、ステップS106で主制御部101は、バックアップ復帰処理を行う。バックアップ復帰処理は、電源遮断時にRWMにバックアップされた遊技情報に基づいて、電源投入後に遊技を再開させるための復帰処理である。
また、バックアップ復帰処理では、バックアップ復帰に応じた演出制御コマンドを演出制御基板120に送信する。
【0117】
ステップS104においてRWMクリアスイッチ112aからの入力信号がONであると判定した場合、及び、ステップS105においてバックアップフラグがONでないと判定した場合、ステップS107で主制御部101は、RAMクリア復帰処理を実行する。このRAMクリア復帰処理は、RWMにおけるワーク領域を含む所定領域(使用領域)内の値を初期化する処理や、RAMクリア復帰したことを示す演出制御コマンドを演出制御基板120に送信する。
【0118】
ステップS108で主制御部101は、主制御部101を含む各部のレジスタの値を初期設定する等の遊技動作開始に必要な起動時初期化処理を実行する。起動時初期化処理には、遊技開始を指示するための演出制御コマンドを演出制御基板120に送信する処理、特別図柄1、特別図柄2の保留数を示すコマンドの送信処理、枠制御基板110に対する発射制御信号をONにする処理などが含まれる。
【0119】
主制御部101は、ステップS109で割込み禁止状態に設定し、続くステップS110で乱数更新処理を実行する。この乱数更新処理では、特別図柄変動表示ゲームや普通図柄変動表示ゲームに使用される各種乱数を更新し、ステップS111で割込み許可状態に設定した上でステップS109に戻る。
【0120】
このようにステップS109~S111の処理が無限ループ状に繰り返される。主制御部101は、間欠的に実行されるタイマ割込み処理を行っている間を除いて、これらステップS109~S111の処理を繰り返し実行する。
【0121】
[4.2 主制御側タイマ割込み処理]
図9は、主制御側タイマ割込み処理を示したフローチャートである。
主制御側タイマ割込み処理は、CTCからの一定時間(4ms)ごとの割込みで起動され、主制御側メイン処理実行中に割り込んで実行される。
【0122】
図9に示すように、主制御部101は、タイマ割込みが生じると、ステップS201の電源チェック・バックアップ処理を実行する。この電源チェック・バックアップ処理では、主に、電源基板130から供給されている電源レベルを監視し、電断が生じる等の異常が発生した場合、電源復帰時に支障なく遊技を復帰できるように、電断時における所定の遊技情報をRWMに格納するバックアップ処理等が行われる。主制御部101は、バックアップ処理を行った場合、バックアップフラグをONにする。
【0123】
ステップS202で主制御部101は、遊技動作制御に用いられるタイマを管理するタイマ管理処理を実行する。ここでは、遊技機1の遊技動作制御に用いる各種タイマの値について更新(減算処理)が行われる。
【0124】
ステップS203で主制御部101は、入力管理処理を実行する。入力管理処理では、各種センサやスイッチから出力される入力情報(ON/OFF信号や、立ち上がり状態(ONエッジ、OFFエッジ))に基づき入力データを作成し、作成した入力データに基づき、入賞カウンタの値を更新する。
ここでの入力情報とは、例えば特別図柄1始動口スイッチ41a、特別図柄2始動口スイッチ43a、普通図柄始動口スイッチ47a、大入賞口スイッチ49a、入賞口スイッチ53aなどの検出スイッチから出力される検出信号のON/OFF情報(入賞検出情報)や、磁気センサ67、電波センサ69、振動センサ71から出力される検出信号のON/OFF情報、枠制御基板110からの状態信号(ドア開放センサ73、電波センサ75等のON/OFF情報)である。これにより、各入賞口において遊技球が検出されたかが割込みごとに監視される。
また、「入賞カウンタ」とは、入賞口ごとに対応して設けられ、入賞した遊技球数(入賞球数)を計数するカウンタである。
【0125】
ステップS204で主制御部101は、各変動表示ゲームに係る乱数を定期的に更新するタイマ割込み内乱数管理処理を実行する。ここでは、乱数カウンタのカウント値をランダムなものとするために、特別図柄判定用乱数や普図当り判定用乱数などに対し、乱数の更新(割込み毎に+1加算)と、乱数カウンタが一周するごとに、乱数カウンタのスタート値を変更する処理を行う。なお、大当り判定用乱数は、乱数生成回路で生成されるので、ここで更新されることはない。
【0126】
ステップS205で主制御部101は、エラー管理処理を実行する。エラー管理処理では、各種センサ類に係る入力データや枠制御基板110からの状態信号に基づき、エラー発生の有無の監視を行う。
エラーが発生した場合には、主制御部101はエラー処理として、発生したエラー種別に対応するエラーコマンドを演出制御コマンドとして演出制御基板120に送信する。演出制御基板120がこのエラーコマンドを受けると、エラー種別に応じたエラー報知を実行する。また、主制御部101は発生中のエラーが解消された場合、エラー解除コマンドを演出制御基板120に送信する。演出制御基板120がこのエラー解除コマンドを受けると、実行中のエラー報知を終了させる。
【0127】
ステップS206で主制御部101は、普通図柄管理処理を実行する。普通図柄管理処理では、普通図柄の保留データの取得及び記憶や、普通図柄変動表示ゲームにおける普図抽選、その抽選結果に基づいて普通図柄を普通図柄表示器63cに変動表示させる変動時間の決定等、普通図柄変動表示ゲームを実行させるために必要な処理を行う。
【0128】
ステップS207で主制御部101は、普通電動役物管理処理を実行する。普通電動役物管理処理では、普通電動役物ソレノイド45bの開閉制御等、普電開放遊技を実行させるために必要な処理を行う。
【0129】
ステップS208で主制御部101は、特別図柄管理処理を実行する。特別図柄管理処理では、主に、特別図柄1及び特別図柄2の保留データの取得及び記憶、特別図柄変動表示ゲームにおける大当り抽選及び図柄抽選、その抽選結果に基づく特別図柄の変動パターン抽選等、特別図柄変動表示ゲームを実行させるために必要な処理を行う。
そして、主制御部101は、演出制御コマンドとして、大当り抽選結果、現在の遊技状態、変動パターンを含む変動パターン指定コマンドを演出制御基板120に送信する。
また、主制御部101は、演出制御コマンドとして、図柄種別(特別図柄1、2のどちらであるか)と停止図柄(図柄抽選結果)を含む装飾図柄指定コマンドを演出制御基板120に送信する。
【0130】
ステップS209で主制御部101は、特別電動役物管理処理を実行する。特別電動役物管理処理では、大当り遊技を実行させるために必要な処理を行う。
【0131】
ステップS210で主制御部101は、右打ち報知情報管理処理を行う。右打ち報知情報管理処理では、特別図柄2始動口43や大入賞口49が開放される場合等、右打ちが有利な状況において右打ち報知を行うための処理を行う。
【0132】
ステップS211で主制御部101は、LED管理処理を実行する。LED管理処理では、メイン表示器63に対する制御信号の出力制御を行う。制御信号は、普通図柄管理処理(ステップS206)、特別図柄管理処理(ステップS208)、右打ち報知情報管理処理(ステップS210)などでの決定に基づいて生成され、このLED管理処理でメイン表示器63に出力される。これにより、メイン表示器63における特別図柄や普通図柄の一連の変動表示動作(変動表示及び停止表示)、保留数の表示等が実現される。
【0133】
ステップS212で主制御部101は、ソレノイド管理処理を行う。ソレノイド管理処理では、普通電動役物管理処理(ステップS207)で生成された普通電動役物ソレノイド45bの制御に関する信号を確認するとともに、特別電動役物管理処理(ステップS209)で生成された大入賞口ソレノイド51bの制御に関する信号を確認する。そして、これらの信号に基づき、普通電動役物ソレノイド45b及び大入賞口ソレノイド51bの作動/停止が制御され、特別図柄2始動口スイッチ43aが開放又は閉鎖、あるいは、大入賞口49が開放又は閉鎖されることとなる。
【0134】
ステップS213で主制御部101は、枠制御基板110との通信を行う通信周期(例えば108ms間隔)となったかを判定する。枠制御基板110との通信を行う通信周期となったと判定した場合、ステップS214で主制御部101は、枠制御基板110から送信された信号(ドア開放信号、電源異常信号等)を受信する受信データ取得処理を行う。
【0135】
ステップS215で主制御部101は、遊技機1の遊技機情報に応じた制御コマンドを枠制御基板110に出力する。遊技機情報には、例えば、大当り遊技発生情報、図柄変動表示ゲーム実行開始情報、入賞数や賞球数の情報、エラー情報などが含まれている。
【0136】
以上のタイマ割込み処理が終了すると、主制御部101は次のタイマ割込みが発生するまでの間、上記ステップS105~S107を繰り返す。
【0137】
<5.枠制御基板の処理>
続いて、本実施形態の枠制御部111が行う処理について説明する。枠制御部111の処理は、主に、メイン処理(枠制御側メイン処理:図10)と、定時割込みで起動されるタイマ割込み処理(枠制御側タイマ割込み処理:図11)とを含んで構成される。
【0138】
[5.1 枠制御側メイン処理]
図10は、枠制御側メイン処理を示したフローチャートである。
電源基板130から電力が供給され枠制御側メイン処理が開始されると、ステップS301で枠制御部111は、CPUの内部レジスタを設定する。
【0139】
ステップS302で枠制御部111は、電源の異常を示す電源異常信号がONであるかを判定する。そして、ステップS302において電源異常信号がONであると判定した場合、ステップS302に処理を戻す。
【0140】
ステップS302において電源異常信号がONでない(OFFである)と判定した場合、ステップS303で枠制御部111は、RWMへのアクセスを許可する。
【0141】
ステップS304で枠制御部111は、遊技球数クリアスイッチ112bからの入力信号がON(遊技球数クリアスイッチ112bが押下された状態)であるかを判定する。ステップS304において遊技球数クリアスイッチ112bからの入力信号がONでないと判定した場合、ステップS305で枠制御部111は、RWMにおける遊技球数に係る領域を対象としたチェックサムを算出し、チェックサムが正常であるかを判定する。
【0142】
ステップS304において遊技球数クリアスイッチ112bからの入力信号がONであると判定した場合、又は、ステップS305においてチェックサムが正常でないと判定した場合、ステップS306で枠制御部111は、RWMにおける遊技球数に係る領域の値を初期化する遊技球数クリア処理を実行する。
【0143】
ステップS307で枠制御部111は、RWMクリアスイッチ112aからの入力信号がON(RWMクリアスイッチ112aが押下された状態)であるかを判定する。ステップS307においてRWMクリアスイッチ112aからの入力信号がONでないと判定した場合、ステップS308で枠制御部111は、RWMにおける遊技機情報に係る領域を対象としたチェックサムを算出し、チェックサムが正常であるかを判定する。
【0144】
ステップS307においてRWMクリアスイッチ112aからの入力信号がONであると判定した場合、又は、ステップS308においてチェックサムが正常でないと判定した場合、ステップS309で枠制御部111は、RWMにおける遊技機情報に係る領域の値を初期化するRWMクリア処理を実行する。
【0145】
ステップS310で枠制御部111は、バックアップの必要がないワーク領域の初期化、WDTやタイマ割込みの設定、球抜きスイッチ112cが押下されていた場合の球抜き処理等の起動時初期化処理を実行する。
【0146】
枠制御部111は、ステップS311で割込み禁止状態に設定し、ステップS312で電断異常チェックを行い、ステップS313で割込み許可を行う。
【0147】
ステップS314で枠制御部111は、所定条件に基づいて発射制御信号のONOFFを切り替え、その発射制御信号を発射制御回路116に出力する発射停止制御処理を行う。
【0148】
ステップS315で枠制御部111は、主制御基板100から送信された制御コマンドがある場合に制御コマンドを受信し、主制御基板100に送信する信号がある場合にその信号を主制御基板100に送信する主制御基板通信処理を行う。
【0149】
ステップS316で枠制御部111は、主制御基板100から送信された制御コマンドに基づき、遊技機情報を管理する遊技機情報管理処理を行う。遊技機情報管理処理では、枠制御部111は、例えば管理遊技球数を更新する。ここでは、枠制御部111は、主制御基板100から送信される賞球数に関する制御コマンドに応じた遊技球数の加算、減算出口スイッチ31cによる遊技球の検出に応じた遊技球数の減算、ファール球スイッチ33cによる遊技球の検出に応じた遊技球数の加算を行う。
【0150】
ステップS317で枠制御部111は、遊技球等貸出装置のSC基板と通信を行うSC基板通信処理を行う。SC基板通信処理では、枠制御部111は、例えば管理遊技球数を更新する。ここでは、枠制御部111は、遊技球等貸出装置からの貸出通知に応じた遊技球数の加算、計数スイッチ23の操作に応じた遊技球数の減算を行う。
【0151】
ステップS318で枠制御部111は、ステップS316、ステップS317で更新された管理遊技球数を遊技球数表示器21に点灯表示させるための制御信号を生成する遊技球数表示制御処理を行う。
【0152】
枠制御部111は、ステップS319で領域内エラー解除処理を実行し、ステップS320で揚上装置33を適宜制御する遊技球循環管理処理を行い、ステップS321で領域外エラー解除処理を実行し、ステップS322で不正検知処理を行う。
【0153】
ステップS323で枠制御部111は、性能表示器113に表示される遊技実績情報を算出するための値(打ち出した遊技球数、賞球合計数、大入賞口49への入賞による賞球数、特別図柄2始動口43への入賞による賞球数と大入賞口49への入賞による賞球数の合計等)を算出し、算出した値に基づいて遊技実績情報を算出する性能情報管理処理を行う。
【0154】
ステップS324で枠制御部111は、ステップS323で算出された遊技実績情報を性能表示器113に点灯表示させるための制御信号を生成する性能表示器制御処理を行い、ステップS311に処理を戻す。
【0155】
従って、枠制御部111は、ステップS311~ステップS324の処理を繰り返し実行することになる。
【0156】
[5.2 枠制御側タイマ割込み処理]
図11は、枠制御側タイマ割込み処理を示したフローチャートである。
枠制御側タイマ割込み処理は、CTCからの一定時間(1ms)ごとの割込みで起動され、枠制御側メイン処理実行中に割り込んで実行される。
【0157】
図11に示すように、枠制御部111は、タイマ割込みが生じると、ステップS401でレジスタを退避させる。ステップS402で枠制御部111は、第1周期(2ms)及び第2周期(4ms)をそれぞれカウントするカウンタの値を1加算するとともに、1ms毎のタイマを減算するカウンタ管理処理を行う。
【0158】
ステップS403で枠制御部111は、揚上モータ33aの駆動制御を行う揚上モータ管理処理を行う。
【0159】
ステップS404で枠制御部111は、第1周期をカウントするカウンタの値に基づいて、第1周期(2ms)であるかを判定する。第1周期であると判定した場合、ステップS405で枠制御部111は、上記ステップS318で生成された制御信号(遊技球数表示セグデータ、遊技球数表示コモンデータ)をSPI通信用バッファにセットするとともに、コモンカウンタを更新する遊技球数表示器LED制御処理を行う。
【0160】
ステップS406で枠制御部111は、枠制御部111に接続される各スイッチの状態を検知するスイッチ検知処理を行う。
【0161】
ステップS407で枠制御部111は、球送りソレノイド31a及びファール球スイッチ33cを監視して管理遊技球数に関するカウンタを更新する減算機構制御処理を行う。
【0162】
ステップS408で枠制御部111は、ステップS324で生成された制御信号(性能表示セグデータ、性能表示コモンデータ)をSPI通信用バッファにセットするとともに、コモンカウンタを更新する性能表示器LED制御処理を行う。
【0163】
ステップS409で枠制御部111は、揚上装置33に設けられた各スイッチの状態を検知するとともに、遊技球の循環に関する各種タイマを更新する遊技球循環スイッチ検知処理を行う。
【0164】
ステップS410で枠制御部111は、領域外エラーの監視を行う領域外エラー監視管理処理を実行する。
【0165】
ここまでのステップS405~ステップS410の処理が第1周期(2ms毎)で実行される。
【0166】
ステップS411で枠制御部111は、第2周期をカウントするカウンタの値に基づいて、第2周期(4ms)であるかを判定する。第2周期であると判定した場合、ステップS412で枠制御部111は、試験信号を出力する試験信号出力処理を行う。
【0167】
ステップS413で枠制御部111は、性能表示器113に表示される区間を切り替える性能表示器表示設定処理を行う。
【0168】
ここまでのステップS412~ステップS413の処理が第2周期(4ms毎)で実行される。
【0169】
ステップS414で枠制御部111は、出力ポートのデータを出力する。ステップS415で枠制御部111は、SPI通信を行う。SPI通信では、例えば、ステップS405でセットされた制御信号(後述する遊技球数表示セグデータ、遊技球数表示コモンデータ)を遊技球数表示器21にシリアル出力する。また、枠制御部111は、ステップS408でセットされた制御信号(後述する性能表示セグデータ、性能表示コモンデータ)を性能表示器113にシリアル出力する。これにより、遊技球数表示器21及び性能表示器113は、送信された制御信号に基づいて遊技球数及び遊技実績情報を点灯表示することになる。
【0170】
ステップS416で枠制御部111は、レジスタを復帰させる。
【0171】
以上のタイマ割込み処理が終了すると、枠制御部111は次のタイマ割込みが発生するまでの間、上記ステップS311~S324を繰り返す。
【0172】
<6.演出制御基板の処理>
続いて、本実施形態の演出制御基板120が行う処理について説明する。演出制御基板120の処理は、主に、メイン処理(演出制御側メイン処理:図16)と、定時割込みで起動されるタイマ割込み処理(演出制御側タイマ割込み処理:図17)とを含んで構成される。
【0173】
[6.1 演出制御側メイン処理]
図12は、演出制御側メイン処理を示したフローチャートである。
まず、ステップS501で演出制御部121は、遊技動作開始前における必要な初期設定処理を行う。ここでは、初期設定処理として、たとえば、コマンド受信割込み設定、可動体役物61の起点復帰処理、CTCの初期設定、タイマ割込みの許可、マイクロコンピュータの各部を含めてCPU内部のレジスタ値の初期設定などを行う。
【0174】
上記初期設定処理を終えると、所定時間ごと(16ms)にステップS504~S511のメインループ処理を行い、それ以外ではステップS503の演出用ソフト乱数更新処理を繰り返し行う。
【0175】
ステップS502で演出制御部121は、メインループ更新カウンタを参照して、メインループ処理の実行契機となるメインループ更新周期(カウンタ値>15)が到来したかを判定する。メインループ更新カウンタは、1ms毎に実行される後述の演出制御側タイマ割込み処理中でインクリメントされるカウンタである。本実施形態では、16msごとにメインループ処理を行うようになっており、ステップS502の判定処理にて、メインループ更新カウンタ値を判定し、その値が「15」より大きい場合には(ステップS502でYes)、メインループ処理の実行タイミングが到来したとして、ステップS504~S511の処理を実行し、それ以外の場合には、メインループ更新周期が到来するまで(ステップS502でNo)、ステップS1003で、演出シナリオを決定するための抽選に利用する各種演出抽選用乱数の更新を行う。
【0176】
メインループ更新周期が到来した場合(ステップS502でYes)、ステップS504で演出制御部121は、メインループ更新カウンタをクリアし、ステップS505でデモ・節電モード処理を実行する。デモ・節電モード処理では、客待ち前演出(デモ開始待ち表示)、客待ち演出(デモ表示)、及び節電モードに必要な設定処理を実行する。
【0177】
ステップS506で演出制御部121は、演出スイッチ入力処理を実行する。演出スイッチ入力処理では、操作ボタン25の操作状態を監視し、操作を検出した場合には、その操作に応じた演出制御処理を実行する。
【0178】
ステップS507で演出制御部121は、コマンド解析処理を行う。コマンド解析処理では、コマンド受信バッファに演出制御コマンドが格納されているかを監視し、演出制御コマンドが格納されていればこのコマンドを読み出し、読み出した演出制御コマンドに対応した演出処理を実行する。なお、主制御基板100から演出制御コマンドが送信されると、RWMのコマンド受信バッファに格納される。
【0179】
例えば、変動パターン指定コマンドと装飾図柄指定コマンドとが受信され、それらが受信バッファに格納されている場合、演出制御部121は、コマンド解析処理において、そのコマンドに含まれる情報に基づいて演出シナリオを決定し、その演出シナリオのデータ(演出シナリオデータ)をRWMのシナリオ設定領域に格納する。なお、演出シナリオには、1又は複数種類の演出を、どのようなタイミングで、どれだけの演出時間幅をもって出現させるかについてのタイムスケジュールが規定されている。
【0180】
ステップS508で演出制御部121は、シナリオ更新処理を実行する。このシナリオ更新処理では、演出シナリオの実行に必要なタイマの内容を更新し、当該タイマ値に基づいて演出シナリオを進行する処理を実行する。上記タイマの代表的なものは、演出の発生タイミングに関するタイムスケジュールを管理する演出シナリオタイマである。例えば、特別図柄が変動表示されている変動期間内と実質的に同一期間内である、装飾図柄201が変動表示されている変動期間内において、その時間軸上で、どのような演出を、どれだけの時間幅をもって、どのような演出手段で現出させるかについての時間的なスケジュールがこのタイマにより管理される。なお、演出シナリオタイマは、後述のLED駆動データ更新処理(ステップS510)や可動体役物動作更新処理(不図示)においても利用される。
【0181】
ステップS509で演出制御部121は、サウンド出力処理を行う。サウンド出力処理では、演出シナリオデータと演出シナリオタイマとに基づき、フレーズやボリュームなどのデータを音声IC125に出力し、音声IC125を通じてスピーカ29から音演出を現出させる。これにより、演出シナリオに沿った音演出が実現される。
【0182】
ステップS510で演出制御部121は、LED駆動データ更新処理を実行する。LED駆動データ更新処理では、演出シナリオデータと演出シナリオタイマとに基づき、演出用LED27を点灯表示させるための制御信号(LEDデータ)を作成する。
また、演出制御部121は、主制御基板100から送信される演出制御コマンド(特別図柄や普通図柄の保留数、右打ち報知等のコマンド)と演出シナリオタイマとに基づいて、第4図柄表示器65を点灯表示させるための制御信号(LEDデータ)を作成する。
【0183】
ステップS511で演出制御部121は、LED出力処理を実行する。このLED出力処理では、LED駆動データ更新処理で作成された制御信号(LEDデータ)をLEDドライバ27aに出力し、LEDドライバ27aを通じて第4図柄表示器65や演出用LED27を点灯表示させる。
【0184】
[6.2 演出制御側タイマ割込み処理]
図13は、演出制御側タイマ割込み処理を示したフローチャートである。演出制御側タイマ割込み処理は、CTCからの一定時間(1ms)ごとの割込みで起動され、演出制御側メイン処理実行中に割り込んで実行される。
【0185】
ステップS601で演出制御部121は、レジスタの内容をスタック領域に退避させた後、ステップS602でボタン入力状態更新処理を実行する。このボタン入力状態更新処理では、操作ボタン25からの操作検出信号の入力状態を監視し、操作検出信号を受信したことを確認した場合、その検出情報をRWMの所定領域に格納する。
【0186】
ステップS603で演出制御部121は、可動体役物動作更新処理を実行する。この可動体役物動作更新処理では、演出シナリオデータと演出シナリオタイマとに基づき、可動体役物61を動作させる可動体モータ61aのモータ制御データを作成する処理を行う。
【0187】
ステップS604で演出制御部121は、SOL・MOT出力処理を行う。このSOL・MOT出力処理では、可動体役物動作更新処理で作成された可動体モータ61aのモータ制御データをモータドライバ61cに出力する。モータドライバ61cは、モータ制御データに基づく制御信号を、動作対象とする可動体役物61の可動体モータ61aに出力しその動作を制御する。これにより、演出シナリオに沿った可動体役物61による可動体演出が実現される。
【0188】
ステップS605で演出制御部121は、LCDコマンド送信処理を行う。このLCDコマンド送信処理では、シナリオ更新処理(ステップS508)で作成されたLCDコマンドがある場合には、VDP回路127にLCDコマンドを送信し、LCDユニット57に対する画像表示制御を実行させる。これにより、演出シナリオに沿った画像が表示される。
【0189】
ステップS606で演出制御部121は、RTC情報取得処理を実行する。このRTC情報取得処理では、RTCにより計時される日時情報(RTC情報)を取得する。このRTC情報は、RTC情報に基づく演出を現出する際に利用される。
【0190】
ステップS607で演出制御部121は、メインループ更新カウンタをインクリメントする。このメインループ更新カウンタは、上記の演出制御側メイン処理中のステップS503でリセットされ、ここでインクリメントされる。
【0191】
ステップS608で演出制御部121は、退避していたレジスタの内容を復帰し、タイマ割込み処理を終了して、次のタイマ割込みが発生するまで演出制御側メイン処理を実行する。
【0192】
<7.変動パターンに基づいた演出>
[7.1 主制御部101における特別変動表示ゲームに関する抽選]
図14は、大当り判定テーブル及び図柄テーブルの一例を示した図である。
上記したように、主制御部101は、ステップS208で、特別図柄変動表示ゲームにおける大当り抽選、図柄抽選、その抽選結果に基づく変動パターン抽選を行う。
【0193】
ここで、大当り抽選では、図14(a)に示す大当り判定テーブルを用いる。大当り判定テーブルは、主制御部101のROMに記憶されている。大当たり判定テーブルは、図柄種別(特別図柄1、特別図柄2)ごとに設けられているが、本実施形態では、図柄種別によらず同一の値が設定されている。
【0194】
大当り判定テーブルには、低確率状態と高確率状態とでの判定基準値が示されている。大当り判定テーブルには大当り判定用乱数がとり得る値の範囲内において判定基準値が定められている。大当り抽選では、大当り判定用乱数と大当り判定テーブルに示される判定基準値との大小関係を比較した結果に基づき、大当りの当否判定(大当り抽選)が行われる。
【0195】
具体的には、主制御部101は、大当り判定テーブルに基づいて現在の遊技状態の判定基準値を取得して大当り判定用乱数と比較することで、大当り判定用乱数が判定基準値未満である場合に大当りの判定結果を、それ以外の場合にハズレの判定結果を得る。
【0196】
従って、低確率状態では、大当り判定用乱数が0~204のときに大当りとなり、205~65535のときにハズレとなる。また、高確率状態では、大当り判定用乱数が0~657のときに大当りとなり、658~65535のときにハズレとなる。
そのため、低確率状態での大当り確率は206/65536≒1/319.7となり、高確率状態での大当り確率は658/65536≒1/99.6となる。
【0197】
また、主制御部101は、大当り抽選の抽選結果に基づいて停止図柄(大当り図柄、ハズレ図柄)を、図14(b)及び図14(c)に示す図柄テーブルを用いて図柄抽選により決定する。図柄テーブルは、主制御部101のROMに記憶されている。
【0198】
図柄テーブルは、大当り抽選の抽選結果ごとに設けられている。図柄テーブルでは、大当り抽選の抽選結果ごとに停止図柄(大当り図柄、ハズレ図柄)の選択率が設定されている。
ここで、図柄テーブル内において、抽選対象の停止図柄ごとに格納された数値は、特別図柄判定用乱数が0~199の200通りの数値をとり得ることを前提とした場合における選択率の振り分け値(振り分けを表す値)を表している。
図14(b)に示す大当り用の図柄テーブルによれば、特別図柄1で大当りに当選した場合、大当り図柄として「大当り1」が200/200の選択率、すなわち、必ず決定される。
また、特別図柄2で大当りに当選した場合、大当り図柄として「大当り2」が140/200の選択率で決定され、大当り図柄として「大当り3」が60/200の選択率で決定される。
【0199】
また、ハズレ用の図柄テーブルによれば、特別図柄1でハズレが決定された場合、ハズレ図柄として「ハズレ1」が180/200の選択率で決定され、ハズレ図柄として「ハズレ2」が16/200の選択率で決定され、ハズレ図柄として「ハズレ3」が4/200の選択率で決定される。
また、特別図柄2でハズレが決定された場合、ハズレ図柄として「ハズレ1」が180/200の選択率で決定され、ハズレ図柄として「ハズレ2」が10/200の選択率で決定され、ハズレ図柄として「ハズレ3」が10/200の選択率で決定される。
【0200】
主制御部101は、図柄種別(特別図柄1、2)に対応した図柄テーブルを選択し、特別図柄判定用乱数に基づいて選択した図柄テーブルを参照し、停止図柄(大当り図柄、ハズレ図柄)を図柄抽選により決定する。
【0201】
図15は、変動パターンテーブルの一例を示した図である。主制御部101は、大当り抽選の抽選結果及び図柄抽選の抽選結果に基づいて、図15に示す変動パターンテーブルを用いて変動パターンを決定する。変動パターンテーブルは、主制御部101のROMに記憶されている。
【0202】
なお、図15では、非時短状態で用いられる特別図柄1用の変動パターンテーブルを図示しているが、実際には、時短状態で用いられる変動パターンテーブルも設けられており、また、特別図柄2用の変動パターンテーブルも設けられている。
【0203】
図15に示すように、ハズレ時の変動パターン抽選においては、抽選候補の変動パターン(抽選により選択され得る変動パターン)が「通常変動3s」「通常変動8s」「通常変動12s」「ノーマルリーチ」「SP1(ハズレ)」「SP2(ハズレ)」「SP3(ハズレ)」の7種とされる。
また、大当り用の変動パターン抽選においては、抽選候補の変動パターンが「SP1(大当り)」「SP2(大当り)」「SP3(大当り)」の3種とされる。
【0204】
ここで、上記した変動パターンのうち、「通常変動3s」「通常変動8s」「通常変動12s」「ノーマルリーチ」は、大当り時に選択されない「ハズレ」に対応した変動パターンに属する(以下「ハズレ変動パターン」と表記することもある)。
【0205】
本実施形態では、ハズレ時の変動パターン抽選は、ハズレ図柄(ハズレ1、2、3)ごとに異なる変動パターンテーブルを用いて行われる。
ここで、上記したように、「ハズレ1」「ハズレ2」「ハズレ3」の各ハズレ図柄については、図柄抽選による選択率が異なるものとされ、「ハズレ1」が最も選択率が高く、「ハズレ2」「ハズレ3」は「ハズレ1」よりも選択率が低くされている。つまり、大当り抽選結果が「ハズレ」であれば、殆どの場合、ハズレ図柄として「ハズレ1」が選択されることになる。
【0206】
ハズレ図柄が「ハズレ1」の場合における変動パターン抽選については、保留球数に応じた抽選を行う。このため、変動パターンテーブルのうち、ハズレ図柄が「ハズレ1」の場合に用いられる変動パターンテーブルとしては、保留球数ごとに異なるテーブルが用意されている。
【0207】
ここで、変動パターンテーブル内において、抽選対象の変動パターンごとに格納された数値は、変動パターン判定用乱数が0~9999の10000通りの数値をとり得る場合における選択確率の振り分け値(振り分けを表す値)を表している。例えば、特別図柄1用の変動パターンテーブルにおいて、「ハズレ1」かつ「保留球数=0」のテーブルでは「通常変動12s」に対する格納値=「8000」とされ、「ノーマルリーチ」に対する格納値=「2000」とされているが、これは、「通常変動12s」の当選確率が「8000/10000」であり、「ノーマルリーチ」の当選確率が「2000/10000」であることを意味している。
【0208】
これらの変動パターンには、特別図柄1の変動時間及び確定時間(停止表示時間)がそれぞれ規定されている。従って、主制御部101は、ここで決定された変動パターンに対応付けられた変動時間に亘って特別図柄1表示器63aに特別図柄1を変動表示させた後、確定時間に亘って図柄抽選で決定された図柄を停止表示させる。
【0209】
また、演出制御部121は、主制御部101によって決定された変動パターンに基づいた演出(変動演出)を行う。なお、実際には、演出制御部121は、変動パターンに基づいて大まかな演習の流れを決定し、決定した大まかな演出に対して詳細な内容を抽選等により決定していくことで演出シナリオを最終的に決定することになるが、ここでは説明を簡単にするため、変動パターンに基づいた演出を行うものとする。
【0210】
「通常変動3s」「通常変動8s」「通常変動12s」は、装飾図柄201a、201b、201cを3秒、8秒、12秒に亘って変動表示させた後、リーチ態様にならないように停止表示させる変動パターンである。
「ノーマルリーチ」は、装飾図柄201a、201b、201cを12秒に亘って変動表示させた後、装飾図柄201a、201cを同一の装飾図柄で仮停止させ(リーチ態様で仮停止させ)、その後、装飾図柄201bを装飾図柄201a、201cとは異なる装飾図柄で停止表示させる変動パターンである。このとき、装飾図柄201a、201cも停止表示させる。
【0211】
「SP1」「SP2」「SP3」は、装飾図柄201a、201b、201cを12秒に亘って変動表示させた後、装飾図柄201a、201cを同一の装飾図柄で仮停止させ(リーチ態様で仮停止させ)、その後、ストーリー性を持たせた演出を実行することで、大当りに当選しているか否かを遊技者に期待させるスーパーリーチ演出(SP演出)を実行する変動パターンである。なお、「SP1」「SP2」「SP3」の変動パターンについて、詳しくは後述する。
【0212】
[7.2 SP演出で用いられる演出手段]
図16は、SP演出を実行する際に用いられる演出手段を示した図である。上記したように、演出手段は、演出用LED27、スピーカ29、LCDユニット57、可動体役物61、振動デバイス77、風デバイス79を含むものであり、これらはそれぞれ1又は複数設けられている。
本実施形態では、図16に示すように、LCDユニット57は遊技機1(遊技盤9)のほぼ中央に1つ設けられている。また、イルミネーションパネル59は、LCDユニット57の前面に1つ設けられている。
【0213】
可動体役物61は、上部可動体役物221、下部可動体役物223の2つが設けられている。上部可動体役物221は、通常時(非動作時)においてLCDユニット57の上方(待機位置)に退避しており、動作時にLCDユニット57の前面略中央(演出位置)まで移動する。上部可動体役物221は、例えば遊技機1の機種名(コンテンツのタイトル)を示す文字が表示されている。
下部可動体役物223は、通常時においてLCDユニット57の下方(待機位置)に退避しており、動作時にLCDユニット57の前面下部(演出位置)まで移動する。下部可動体役物223は、例えば特定のキャラクタが表示されている。
【0214】
演出用LED27は、前枠7、遊技盤9、可動体役物61等に設けられている。以下では、前枠7に設けられた演出用LED27を前枠LED231と表記し、遊技盤9に設けられた演出用LED27を遊技盤LED233と表記し、上部可動体役物221に設けられた演出用LED27を上部可動体役物LED235と表記し、下部可動体役物223に設けられた演出用LED27を下部可動体役物LED237と表記する。
また、演出用LED27は、イルミネーションパネル59を発光させるためにも設けられている。以下では、イルミネーションパネル59を発光させるための演出用LED27をイルミLED239と表記する。
【0215】
これら前枠LED231、遊技盤LED233、上部可動体役物LED235、下部可動体役物LED237及びイルミLED239は、それぞれ複数のLEDによって構成されている。前枠LED231は、例えば遊技盤9の左右及び上方、すなわち、遊技盤9を囲むように配置されている。遊技盤LED233は、LCDユニット57を囲むように遊技盤9の様々な位置に配置されている。
【0216】
スピーカ29は、遊技盤9の右上方、左上方、右下方及び左下方の4つが前枠7に設けられている。
振動デバイス77は、演出ボタン25aに振動を与えるため、演出ボタン25aの内部又は演出ボタン25aの周辺に設けられている。
風デバイス79は、遊技者に風を当てるため、例えば前枠7における遊技盤9の上方に遊技者に向けて設けられている。
【0217】
SP演出では、これらの演出手段を動作させて様々な演出を行うことにより演出効果を向上させることが可能となっている。
【0218】
[7.3 SP演出]
図17は、SP演出の流れを説明する図である。図17に示すように、「SP1」「SP2」「SP3」の変動パターンでは、共通して、装飾図柄201a、201b、201cを12秒に亘って変動表示させた後(図中、「図柄変動」と表記)、装飾図柄201a、201cを同一の図柄で仮停止させる(図中、「リーチ」と表記)。その後、変動パターンに応じたSP演出が実行される。
【0219】
図17(a)に示すように、「SP1」の変動パターンにおけるSP演出では、キャラクタA(以下、キャラAと表記する)と味方キャラクタ(以下、味方キャラと表記する)が対戦するバトル演出が実行された後、演出ボタン25aが有効となる操作有効期間が設けられたボタン演出が実行され、ボタン演出中(操作有効期間中)における演出ボタン25aに対する押下操作に応じて大当り抽選の抽選結果(大当り遊技が実行されるか否か)を報知する報知演出が実行される。
【0220】
大当り時の報知演出では、大当りに当選したことを遊技者に短時間でインパクトを与えるように報知するインパクト演出が行われ、インパクト演出に続いて味方キャラがキャラAを倒す勝利演出が行われ、勝利演出に続いて大当りに当選したことを祝福する祝福演出が行われる。
一方、ハズレ時には報知演出として、味方キャラがキャラAに敗北する敗北演出が行われ、ハズレであったことが報知される。従って、ハズレ時の報知演出では、インパクト演出及び祝福演出に相当する演出が行われず、勝利演出と対をなす敗北演出のみが行われる。
【0221】
なお、操作有効期間内において演出ボタン25aが押下操作されるとその時点でボタン演出が終了して報知演出が実行されるので、ボタン演出の実行時間は変動することになる。そのため、演出ボタン25aの操作タイミングのズレを吸収する尺調整を、インパクト演出及び祝福演出のどちらか、又はその両方で行うようにしている。これにより、勝利演出で尺調整により演出が間延びしてしまうことを防止することができる。
【0222】
図17(b)に示すように、「SP2」の変動パターンにおけるSP演出では、キャラクタB(以下、キャラBと表記する)と味方キャラが対戦するバトル演出が実行された後、演出ボタン25aに対する押下操作に応じて大当り抽選の抽選結果を報知する報知演出が実行される。大当り時の報知演出では、「SP1」と同一のインパクト演出が行われ、インパクト演出に続いて味方キャラがキャラBを倒す勝利演出が行われ、勝利演出に続いて「SP1」と同一の祝福演出が行われる。
一方、ハズレ時には報知演出として、味方キャラがキャラBに敗北する敗北演出が行われ、ハズレであったことが報知される。
【0223】
図17(c)に示すように、「SP3」の変動パターンにおけるSP演出では、キャラクタC(以下、キャラCと表記する)と味方キャラが対戦するバトル演出が実行された後、演出ボタン25aに対する押下操作に応じて大当り抽選の抽選結果を報知する報知演出が実行される。大当り時の報知演出では、「SP1」及び「SP2」と同一のインパクト演出が行われ、インパクト演出に続いて味方キャラがキャラBを倒す勝利演出が行われ、勝利演出に続いて「SP1」及び「SP2」と同一の祝福演出が行われる。
一方、ハズレ時には報知演出として、味方キャラがキャラCに敗北する敗北演出が行われ、ハズレであったことが報知される。
【0224】
このように、大当り当選時には、「SP1」「SP2」「SP3」のいずれが実行される場合であっても、インパクト演出、勝利演出及び祝福演出が順に連続して行われる。そして、大当たり時の報知演出では、インパクト演出及び祝福演出を「SP1」「SP2」「SP3」で共通(同一の演出)にし、勝利演出のみを異ならせている。
勝利演出は、バトル演出(ストーリー)の内容に合わせて抽選結果を報知するため、「SP1」「SP2」「SP3」でそれぞれ異なるものとなる。一方で、インパクト演出及び祝福演出は、大当りに当選したことを報知する際に遊技者にインパクトを与えたり、遊技者を祝福する内容であるため共通化することで、遊技機1の開発にかかる時間や労力、即ち開発負担を低減するようになされている。
【0225】
次にSP演出の詳細について説明する。図18図21は、SP演出の一例を示した図である。図18は、「SP1」のバトル演出の一例を示した図である。図19図20は、「SP1」の大当たり時の報知演出の一例を示した図である。図21は、「SP1」のハズレ時の報知演出の一例を示した図である。
図22は、大当り時の報知演出における演出手段のタイムチャートを示した図である。
【0226】
「SP1」のSP演出(バトル演出)が開始されると、LCDユニット57には、図18(a)に示すように味方キャラが表示された後、図18(b)に示すようにキャラAとともにキャラAと戦うことを示した「VSキャラA」の文字が表示される。このとき、「VSキャラA」の文字は、例えば白色、赤色、金色等のいずれかで表示されることで、大当りの期待度を示唆することが可能である。なお、白色、赤色、金色の順に期待度が高くなっていく。
バトル演出は、大当り時及びハズレ時の双方で実行されるため、「VSキャラA」の文字の色だけでなく、演出実行中の様々タイミングで、大当りの期待度を示唆する示唆演出が実行され、遊技者に期待感を与える。
【0227】
その後、LCDユニット57には、図18(c)に示すように味方キャラとキャラAとが戦うシーンの画像(映像)が表示された後、図19(a)に示すように演出ボタン25aに対する押下操作を促すボタンプッシュ画像が表示されるボタン演出が実行される。
【0228】
そして、演出ボタン25aの操作を有効に受け付ける所定の操作有効期間内に演出ボタン25aが操作されると報知演出(インパクト演出)が実行される。
なお、操作有効期間内に演出ボタン25aが操作されなかった場合、操作有効期間の経過後に報知演出が実行されるようにしてもよいし、報知演出の一部が実行されなかったり、演出の内容が変更されたりするようにしてもよい。
【0229】
報知演出が開始されると、まず、インパクト演出が実行される。インパクト演出では、図19(b)及び図22に示すように、LCDユニット57の前面に上部可動体役物221が高速落下してくる。そして、図19(c)に示すように、LCDユニット57には、上部可動体役物221の位置に合わせて特定の模様が多色で表現されたレインボー画像が表示される(レインボー表示)。このレインボー画像は、時間とともに色が変化していくような動画像であってもよい。
【0230】
また、前枠LED231、遊技盤LED233、イルミLED239は、点灯する色が消灯を挟んで高速で切り替わるレインボー点滅が行われる。なお、インパクト演出におけるレインボー点滅について詳しくは後述する。
また、上部可動体役物LED235は、特定の模様となるように(例えば左右方向でレインボーに見えるように)多色で点灯するレインボー点灯が行われる。その後、上部可動体役物221は、LCDユニット57の前面から退避される。
【0231】
ここで、レインボーとは、演出用LED27が配置された領域が空間的又は時間的に分割されて異なる多数の色(例えば6色)で点灯表示されることを指す。
例えば、空間的に分割する場合には、演出用LED27が配置された領域を6つに分割し、それぞれの領域を赤、橙、黄、緑、青、紫で点滅又は点灯させる。
また、時間的に分割する場合には、例えば赤、橙、黄、緑、青、紫の順に所定時間毎に点滅又は点灯させる。
さらに、空間的及び時間的に分割する場合、演出用LED27が配置された領域を6つに分割し、それぞれの領域を赤、橙、黄、緑、青、紫のいずれかで点滅又は点灯させるとともに、所定時間毎に点滅又は点灯する色を赤、橙、黄、緑、青、紫の順で変化させる。このように領域及び時間で分割することで、レインボーが流れているかのように見せることもできる。
【0232】
また、インパクト演出では、振動デバイス77を動作(オン)させて演出ボタン25aを振動させるとともに、風デバイス79を動作させて遊技者に風を当てる。さらに、演出用LED27からは、インパクト演出専用のSE(Sound Effect)が流れる。
なお、風デバイス79は、上部可動体役物221が高速落下した後に動作させるようにしてもよい。
【0233】
このように、インパクト演出では、多数の演出手段を素早くかつ派手に動作させることで、遊技者に衝撃的に大当りに当選したことを報知するようになされているため、勝利演出及び祝福演出に比べ、実行時間T1が短い(例えば2秒)。
また、インパクト演出は、バトル演出と勝利演出との間に挟まれており、長くなってしまうとバトル演出と勝利演出との演出的な繋がりがわかりにくくなり、かえって演出効果を低下させてしまうおそれがあるため短時間のみ実行される。
【0234】
インパクト演出に続いて実行される勝利演出では、図20(a)及び図22に示すように、LCDユニット57には、バトル演出の続きで味方キャラがキャラAを倒す勝利画像が表示される。このとき、スピーカ29からは、勝利演出専用のSEが流れるとともに、味方キャラが勝利した際の決めゼリフ(例えば「勝利だ」)が流れる。また、その決めゼリフがLCDユニット57にも表示される。
【0235】
また、前枠LED231、遊技盤LED233は、インパクト演出とは異なる発光パターン(後述する後半発光パターン)で点灯表示が行われる。このとき、前枠LED231、遊技盤LED233は、多色(レインボー)で点灯表示(点灯又は点滅)が行われる。
なお、LCDユニット57の表示に合わせてイルミLED239を点灯表示させるようにしてもよい。
【0236】
また、勝利演出では、振動デバイス77及び風デバイス79を停止させる。なお、LCDユニット57の表示に合わせて振動デバイス77及び風デバイス79を動作させるようにしてもよい。
【0237】
勝利演出では、バトル演出の結果が表示されるため、インパクト演出の実行時間T1よりも長い実行時間T2に亘って実行され、バトル演出の結末を遊技者に明確に示す。また、勝利演出では、詳しくは後述するように、インパクト演出よりも前枠LED231及び遊技盤LED233の点灯表示態様(輝度の変化周期、輝度の変化度合い、輝度の変化速度)を抑えるようにしている。
これにより、バトル演出の結果を主に表示するLCDユニット57を他の演出手段により遮ることなく遊技者は集中して見ることができ、演出効果を向上させることができる。
【0238】
そして、勝利演出に続いて実行される祝福演出では、図20(b)及び図22に示すように、上部可動体役物221及び下部可動体役物223がLCDユニット57の前面に移動し、インパクト演出のときとは異なる所定の可動パターンで動作する。可動パターンとしては、回転、振動、移動等やこれらの組み合わせであり、例えば勝利演出時よりも可動体役物61の移動が速い、移動距離が長い又は移動時間が長いことが望ましい。図20(b)の例では可動パターンは高速振動である。
このように、インパクト演出や勝利演出のときよりも動作させる可動体役物61の数を多くしたり動きを激しくすることで、遊技者の高揚感や爽快感をより高めることが可能となる。
【0239】
また、LCDユニット57には、上部可動体役物221及び下部可動体役物223の動作に合わせて、特定の模様が多色で表現されたレインボー画像が表示される。ここでのレインボー画像は、インパクト演出とは異なる画像であり、インパクト演出で表示されるレインボー画像のように遊技者にインパクトを与える画像ではなく、遊技者に爽快感や高揚感を与える画像(祝福バージョン)となっている。
【0240】
また、前枠LED231、遊技盤LED233、イルミLED239は、インパクト演出とは異なる発光パターンで発光する。例えば、前枠LED231、遊技盤LED233、イルミLED239は、点灯する色が消灯を挟んで高速で切り替わるレインボー点滅が行われた後、点灯する色が空間的及び時間的に分割されたレインボー点灯が行われる。
【0241】
また、祝福演出では、振動デバイス77を適宜動作(オン)させて演出ボタン25aを振動させるとともに、風デバイス79を適宜動作させて遊技者に風を当てる。さらに、演出用LED27からは、祝福演出専用のSEが流れる。
【0242】
祝福演出は、インパクト演出の実行時間T1及び勝利演出の実行時間T2よりも長い実行時間T3に亘って、多数の演出手段を用いて実行される。これにより、遊技者は、長い時間に亘って大当りに当選したことを祝福されることになる。また、遊技者は、大当りに当選したことを知っている上で勝利演出より多くの演出手段により派手に演出が実行されることで爽快感及び高揚感が得られる。
なお、祝福演出では、図20(c)に示すように、装飾図柄201a、201b、201cが同一の装飾図柄で仮停止表示され、最終的な大当り抽選の抽選結果が報知される。
【0243】
一方、ハズレ時の「SP1」のSP演出では、大当り時と同様にバトル演出(図18)が実行された後、図21(a)に示すように、LCDユニット57にはボタンプッシュ画像が表示されるボタン演出が実行される。そして、演出ボタン25aの操作を有効に受け付ける操作有効期間内に演出ボタン25aが操作されると報知演出として、図21(b)に示すように、LCDユニット57には、味方キャラがキャラAに敗北する敗北画像が表示される。その後、敗北演出では、図21(c)に示すように、背景が通常背景に復帰され、装飾図柄201bが装飾図柄201a、201cとは異なる装飾図柄で仮停止表示される。なお、背景が通常背景に復帰され、装飾図柄201bが装飾図柄201a、201cとは異なる装飾図柄で仮停止表示される演出は、「SP1」「SP2」「SP3」の変動パターンで共通である。
【0244】
図23図26は、SP演出の一例を示した図である。図23は、「SP2」のバトル演出の一例を示した図である。図24及び図25は、「SP2」の大当たり時の報知演出の一例を示した図である。図26は、「SP2」のハズレ時の報知演出の一例を示した図である。
【0245】
図22図24に示すように、「SP2」のSP演出では、「SP1」のSP演出と比べて、キャラAに代えてキャラBが味方キャラと対戦する内容となっており、それ以外の内容は同一である。
従って、「SP2」のバトル演出では、LCDユニット57には、図23(a)~図23(c)に示すように、味方キャラ、キャラBが順に表示された後に味方キャラとキャラBが戦う画像が表示される。その後、LCDユニット57には、図24(a)に示すようにボタンプッシュ画像が表示されるボタン演出が実行される。そして、操作有効期間内に演出ボタン25aが操作されると報知演出が実行される。
【0246】
報知演出が開始されると、まず、インパクト演出が実行される。インパクト演出では、図24(b)及び図24(c)に示すように、「SP1」のインパクト演出と共通した演出が実行される。
【0247】
その後、勝利演出では、図25(a)に示すように、LCDユニット57には、バトル演出の続きで味方キャラがキャラBを倒す勝利画像が表示される。なお、他の演出手段については「SP1」と同様であるため、説明は省略する。
【0248】
その後、祝福演出では、図25(b)に示すように、「SP1」の祝福演出と共通した演出が実行され、図25(c)に示すように、装飾図柄201a、201b、201cが同一の装飾図柄で仮停止表示され、最終的な大当り抽選の抽選結果が報知される。
【0249】
一方、ハズレ時の「SP2」のSP演出では、大当り時と同様にバトル演出(図23)が実行され、図26(a)に示すように、LCDユニット57にはボタンプッシュ画像が表示されるボタン演出が実行される。そして、操作有効期間内に演出ボタン25aが操作されると報知演出として、図26(b)に示すように、LCDユニット57には、味方キャラがキャラBに敗北する敗北画像が表示される。その後、敗北演出では、図21(c)に示すように、背景が通常背景に復帰され、装飾図柄201bが装飾図柄201a、201cとは異なる装飾図柄で仮停止表示される。
【0250】
このように、「SP2」の報知演出のうちのインパクト演出及び祝福演出は、「SP1」の報知演出のうちのインパクト演出及び祝福演出と共通である。
【0251】
なお、上記したSP演出では大当り時に報知演出として、インパクト演出、勝利演出及び祝福演出を実行するようにした。しかしながら、例えば通常状態(非時短状態)に比べて変動時間が相対的に短い特別遊技状態(時短状態)や、相対的に期待度が低いSP演出(所謂、弱SP演出)においては、報知演出としてインパクト演出及び勝利演出のみとすることが可能である。これにより、報知演出の実行時間も短くしてテンポよく遊技を進行させることができる。
【0252】
また、SP演出の種類に応じて報知演出として実行される演出を異ならせるようにしてもよい。例えば、弱SP演出が実行される変動パターン、弱SP演出から強SP演出に発展する変動パターンが設けられているとする。
弱SP演出は、単体での大当りの期待度が低く、大当り時に実行される割合を示す占有率も低い。弱SP演出は、主に、強SP演出への発展、いわゆる擬似連の発生、ゾーンへの突入を示唆又は報知する演出である。弱SP演出では、例えば、大当りとなる装飾図柄(リーチ態様となった装飾図柄と同一の装飾図柄)、ハズレを報知する装飾図柄(リーチ態様となった装飾図柄とは異なる装飾図柄)、強SP演出への発展、擬似連の発生、ゾーンへの突入を示す複数のアイコンが表示される。そして、表示された複数のアイコンのいずれかが選択され、選択されたアイコンにより大当り、ハズレ、今後の展開が報知される。
強SP演出は、弱SP演出から発展されることで実行されたり、弱SP演出を経由することなく実行されたりする演出であり、大当りの期待度が高く、大当り時に実行される占有率も高い。また、強SP演出は、例えば上記したバトル演出であり、演出の実行時間が弱SP演出に比べて長く、長時間にわたって遊技者に期待感を与える。
そして、弱SP演出から強SP演出に発展し強SP演出で大当りに当選したことを報知する場合には報知演出としてインパクト演出、勝利演出及び祝福演出を実行し、弱SP演出で大当りに当選したことを報知する場合には報知演出としてインパクト演出及び祝福演出のみをさらっと実行することでテンポよく遊技を進行させることができる。また、弱SP演出ごとの勝利演出を作らなくてよくなるため、開発負担をさらに低減することができる。
【0253】
また、上記した大当り時の報知演出では、インパクト演出、勝利演出及び祝福演出が順に実行されるようにした。しかしながら、例えばインパクト演出に続いて勝利演出が実行されるのであれば、インパクト演出の実行中に勝利演出が開始されるようにしてもよし、勝利演出の実行中に祝福演出が開始されるようにしてもよい。
【0254】
また、上記した大当り時の報知演出では、勝利演出の実行時間T2が祝福選出の実行時間T3より長かったが、勝利演出の実行時間T2が祝福選出の実行時間T3より短くてもよい。この場合、勝利演出を短くして開発負担を低減することができる。
【0255】
なお、ここではSP演出の一例として、味方キャラと敵キャラとが戦うバトル演出が実行され、大当り時には勝利演出が実行されハズレ時には敗北演出が実行されるようにしたがSP演出はこれに限られない。例えば、所定のミッションを実行するミッション演出が行われ、大当り時にはミッションが成功する成功演出が実行され、ハズレ時にはミッションに失敗する失敗演出が実行されるようにしてもよい。このような場合にも、複数のミッション演出に共通したインパクト演出及び祝福演出が成功演出の前後に行われるようにすればよい。
【0256】
<8.演出用LEDの発光パターン>
図27は、報知演出での演出用LEDの発光パターンを示した図である。上記したように、大当り時のインパクト演出及び勝利演出では、前枠LED231、遊技盤LED233がレインボーで点灯表示が行われる。
【0257】
演出用LED27を点滅又は点灯させる発光パターンとしては以下のような発光パターン1~4が考えられる。
なお、以下では、インパクト演出時の発光パターンを前半発光パターンと表記し、勝利演出時の発光パターンを後半発光パターンと表記することがある。
また、以下では、演出用LED27の発光パターンに焦点を当てて説明するため、色に関してはその説明を省略するが、例えば、演出用LED27を点滅させるときには輝度が高くなる毎に異なる色で点灯させ、演出用LED27を点灯させるときには所定時間毎に色を変化させればよい。
【0258】
発光パターン1~4においてインパクト演出(前半発光パターン)では、図27(a)~図27(d)に示すように、16ms~100msの周期で消灯(輝度0%)と点灯(輝度100%)とを繰り返すように前枠LED231、遊技盤LED233を点滅させる。
すなわち、前半発光パターンは、16ms~100msの周期で消灯と点灯とを周期的に繰り返す矩形状(パルス状)の発光パターンと言える。従って、前半発光パターンでは、中間輝度(0%より大きく100%より小さい輝度)に変化させることはない。
【0259】
ここで、人は16ms~100msの周期で光が点滅している場合に眩しいと感じる。特に、約33.33msの周期で光が点滅している場合に人は最も眩しいと感じ、約33.33msから離れるに連れて眩しいと感じる度合いが減少する。
インパクト演出では、遊技者に短時間でインパクトを与えるように大当りに当選したことを報知するため、人が眩しいと感じる周期で前枠LED231、遊技盤LED233を点滅させる。これにより、遊技者には、前枠LED231、遊技盤LED233の点滅により、最大限のインパクトを受けることができる。
【0260】
一方で、16ms~100msの周期で光を長時間に亘って点滅させてしまうと、眩しすぎて演出効果が低下する可能性がある。そこで、16ms~100msの周期で、前枠LED231、遊技盤LED233を点滅させるインパクト演出の実行時間T1を短くすることで、眩しすぎて演出効果が低下する可能性を低減する(なくす)ことができる。
【0261】
発光パターン1における勝利演出(後半発光パターン)では、図27(a)に示すように、前枠LED231、遊技盤LED233を一定の輝度(例えば、輝度100%)で点灯させる。勝利演出はインパクト演出に比べて長時間実行されるため、一定の輝度で点灯させることで、遊技者への目の負担を低減することができる。
【0262】
発光パターン2における勝利演出では、図27(b)に示すように、前枠LED231、遊技盤LED233を、消灯(輝度0%)と点灯(輝度100%)とを繰り返すようにインパクト演出の点滅周期よりも長い周期で点滅させる。ここでの点滅周期は、例えば200ms~3s(3000ms)である。
すなわち、発光パターン2における後半発光パターンは、前半発光パターンと比較して、発光状態が変化する周期が長い発光パターンである。
【0263】
200ms~3s(3000ms)の周期で光を点滅させたとしても、人は眩しいと感じにくく、また、眩しすぎて演出効果が低下する可能性も殆どない。そのため、勝利演出のようにある程度の時間に亘って実行させる演出中に200ms~3s(3000ms)の周期で前枠LED231、遊技盤LED233を点滅させることで、効果的に光を見せることができるとともに、遊技者への目の負担を低減することができる。
【0264】
発光パターン3における勝利演出では、図27(c)に示すように、前枠LED231、遊技盤LED233を、インパクト演出の点滅周期と同じ周期で、かつ、インパクト演出時より輝度の変化度合いを小さくして点滅させる。例えば、勝利演出では、前枠LED231、遊技盤LED233を、輝度50%~70%と輝度100%とを繰り返すように点滅させる。換言すると、インパクト演出での輝度の変化度合いが100%であるのに対して、勝利演出での輝度の変化度合いが25%~50%(100%-75%~50%)と小さくなっている。
すなわち、発光パターン3における後半発光パターンは、前半発光パターンと比較して、発光輝度の変化度合いが小さい発光パターンである。
【0265】
このように輝度の変化度合いを小さくして点滅させることで、人は眩しいと感じにくく、また、眩しすぎて演出効果が低下する可能性も殆どない。そのため、勝利演出のようにある程度の時間に亘って実行させる演出中に小さい輝度の変化度合いで前枠LED231、遊技盤LED233を点滅させることで、効果的に光を見せることができるとともに、遊技者への目の負担を低減することができる。
【0266】
発光パターン4における勝利演出では、図27(d)に示すように、前枠LED231、遊技盤LED233を、インパクト演出時の点滅周期より長い周期で、かつ、インパクト演出時より変化速度を遅くする(輝度をゆっくり変化させる)。
勝利演出での変化周期は、例えば200ms~3s(3000ms)である。また、輝度50%~70%と点灯(輝度100%)との間で段階的に(徐々に)変化させる。
すなわち、発光パターン4における後半発光パターンは、前半発光パターンと比較して、発光輝度の変化速度が遅い発光パターンである。
【0267】
このように輝度の変化速度を遅くして点灯させることで、人は眩しいと感じにくく、また、眩しすぎて演出効果が低下する可能性も殆どない。そのため、勝利演出のようにある程度の時間に亘って実行させる演出中に小さい輝度の変化度合いで前枠LED231、遊技盤LED233を点滅させることで、効果的に光を見せることができるとともに、遊技者への目の負担を低減することができる。
【0268】
なお、発光パターン2~4では、後半発光パターンが前半発光パターンと比較して、発光状態が変化する周期が長いか、発光輝度の変化度合いが小さいか、発光輝度の変化速度が遅いかのいずれか1つ又は2つの発光パターンである。しかしながら、後半発光パターンは、前半発光パターンと比較して、発光状態が変化する周期が長いか、発光輝度の変化度合いが小さいか、発光輝度の変化速度が遅いかの少なくともいずれかの発光パターンであればよく、これらの2つ又は3つを組み合わせた発光パターンであってもよい。
そして、発光状態が変化する周期が長いか、発光輝度の変化度合いが小さいか、発光輝度の変化速度が遅いかのいずれかの発光パターンを組み合わせるほど、人は眩しいと感じにくく、また、眩しすぎて演出効果が低下する可能性も殆どないため、遊技者への目の負担といった観点からは有用である。
【0269】
図28は、発光パターンの変形例を示した図である。上記した発光パターン1~4では、前半発光パターンから後半発光パターンにかけて前枠LED231、遊技盤LED233の発光パターンを急に切り替えるようにした。しかしながら、図28に示すように、変形例では、前半発光パターンと後半発光パターンとの間に、前枠LED231、遊技盤LED233を消灯させる消灯区間を設けるようにしてもよい。
消灯区間を設けることにより、インパクト演出と勝利演出との切り替わりがはっきりとさせることができ、演出効果を向上することができる。
【0270】
なお、上記した発光パターン1~4は、大当りを報知する報知演出のみならず、他の演出(特定演出)中に前枠LED231、遊技盤LED233を点灯表示させる際に用いるようにしてもよい。
例えば、始動口に遊技球が入球したときに行われる保留情報の事前判定(先読み判定)の判定結果に基づく先読み演出の開始時に前枠LED231、遊技盤LED233をインパクト演出と同様の前半発光パターンで点滅させた後、その保留情報に対応する変動表示が開始されるまでの間(先読み演出が終了するまでの間)又は所定期間中(例えば5秒)に勝利演出と同様の後半発光パターンで点灯表示させるようにしてもよい。
【0271】
また、前枠LED231、遊技盤LED233以外の演出用LED27について発光パターン1~4で点灯表示するようにしてもよい。
例えば、上部可動体役物LED235を発光パターン1~4で点灯表示するようにしてもよい。上部可動体役物LED235はLCDユニット57の前面に移動してくるため、遊技者に最も視認されやすい演出用LED27であると言える。そこで、上部可動体役物LED235を発光パターン1~4で点灯表示することで、遊技者に短時間で最もインパクトを与えることができるとともに、その後の遊技者への目の負担を低減することができる。この場合、上部可動体役物LED235の演出位置への移動中及び/又は移動直後は前半発光パターンで点灯表示し、その後、上部可動体役物LED235の待機位置への移動を開始するまで、又は移動が終了するまでは後半発光パターンで点灯表示する。
さらに、前枠LED231のみを発光パターン1~4で点灯表示するようにしてもよい。前枠LED231は、遊技機1において最も外周側の演出用LED27であるため、遊技者に最も視認されにくい演出用LED27であると言える。そこで、前枠LED231を発光パターン1~4で点灯表示することで、遊技者が最も視認しにくい前枠LED231を目立たせることができるとともに、その後の遊技者への目の負担を低減することができる。
【0272】
<9.構成例>
以下では、遊技機1の構成例を説明する。
【0273】
実施形態の遊技機1は次の(構成A1)を有する。
(構成A1)
遊技機1は、遊技者が操作可能な操作手段と、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、図柄を変動表示させ判定手段の判定結果に対応する図柄を停止させる図柄変動手段と、図柄が特定態様で停止した場合に遊技者に有利な特別遊技を行う特別遊技実行手段と、図柄の変動に対応して変動演出を実行する変動演出実行手段と、を備え、変動演出は、複数種類のストーリーのうちのいずれかが展開され遊技者に期待感を与える導入区間と、導入区間の後に行われ、操作手段に対する操作を契機に実行可能であり特別遊技が行われるか否かに応じて当り報知演出及びハズレ報知演出のどちらかの当否報知演出が行われる当否報知区間と、を含んで構成され、当り報知演出は、第1演出と、第1演出に続いて行われる第2演出と、第2演出に続いて行われる第3演出とを含んで構成され、第1演出は、複数種類のストーリーに共通して行われる演出であり、第2演出は、導入区間で展開されたストーリーに対応した演出であり、第3演出は、複数種類のストーリーに共通して行われる演出である。
【0274】
この(構成A1)の考え方の場合、操作手段は演出ボタン25aに相当し、判定手段はステップS208の特別図柄管理処理で大当り抽選を行う主制御部101に相当し、図柄変動手段はステップS208の特別図柄管理処理でメイン表示器63の特別図柄1表示器63a又は特別図柄2表示器63bに特別図柄1又は特別図柄2を変動表示及び停止表示する主制御部101に相当する。
また、特別遊技は大当り遊技に相当し、特別遊技実行手段はステップS209の特別電動役物管理処理を行う主制御部101に相当し、変動演出手段は演出制御部121に相当する。
また、導入区間はバトル演出が行われる区間に相当し、当否報知区間は報知演出が行われる区間に相当する。当り報知演出は大当り時の報知演出に相当し、ハズレ報知演出はハズレ時の報知演出(敗北演出)に相当する。
また、第1演出はインパクト演出に相当し、第2演出は勝利演出に相当し、第3演出は祝福演出に相当する。
【0275】
変動演出では、複数種類のバトル演出(ストーリー)のいずれかが展開されて大当りに当選したか否かを遊技者に煽った後に、演出ボタン25aの操作を契機として大当り抽選の抽選結果に応じた報知演出が行われる。大当り時の報知演出は、インパクト演出と、インパクト演出に続いて行われる勝利演出と、勝利演出に続いて行われる祝福演出とを含んで構成される。
そして、インパクト演出及び祝福演出では、複数種類のバトル演出のいずれかが行われたかに拘わらず、共通の演出が行われる。一方で、勝利演出では、行われたバトル演出に対応した演出が行われる。
【0276】
このように、大当り時の報知演出としてインパクト演出、勝利演出及び祝福演出の3段階の演出が続けて行われることで、インパクト演出で大当りに当選したことを瞬間的に把握させ、その後に勝利演出でストーリーの結末を把握させ、最後に祝福演出で大当りに当選したことを知った上での高揚感及び爽快感を追い打ちで向上させることができる。
かくして、遊技機1は、演出効果を向上することができるとともに、インパクト演出及び祝福演出を共通化することで遊技機1の開発負担を低減することができる。
【0277】
実施形態の遊技機1は(構成A1)に加えて(構成A1-2)を有する。
(構成A1-2)
第1演出は、第2演出より実行時間が短い。
【0278】
これにより、導入区間でのバトル演出と、インパクト演出に続いて行われる勝利演出との間が長くなりストーリーの繋がりが分かりにくくなってしまうことを低減することができる。かくして、遊技機1は、短い時間で行われるインパクト演出による大当り時の高揚感及び爽快感を向上させることができるとともに、ストーリーの繋がりを分かりやすくして演出効果を向上することができる。
【0279】
実施形態の遊技機1は(構成A1)に加えて(構成A1-3)を有する。
(構成A1-3)
第1演出は、第3演出より実行時間が短い。
【0280】
これにより、導入区間でのバトル演出と、インパクト演出に続いて行われる勝利演出との間が長くなりストーリーの繋がりが分かりにくくなってしまうことを低減することができる。また、勝利演出に続いて行わる祝福演出を長い時間行うことで、遊技者の高揚感及び爽快感を長い時間に亘って向上させることができる。
【0281】
実施形態の遊技機1は(構成A1)に加えて(構成A1-4)を有する。
(構成A1-4)
第1演出は第2演出より実行時間が短く、第2演出は第3演出より実行時間が短い。
【0282】
これにより、導入区間でのバトル演出と、インパクト演出に続いて行われる勝利演出との間が長くなりストーリーの繋がりが分かりにくくなってしまうことを低減することができる。また、勝利演出に続いて行わる祝福演出を長い時間行うことで、遊技者の高揚感及び爽快感をさらに向上させることができる。
このように、遊技機1は、演出効果を向上することができるとともに、インパクト演出及び祝福演出の合計時間を長くして共通化することで遊技機1の開発負担を低減することができる。
【0283】
実施形態の遊技機1は(構成A1)に加えて(構成A1-5)を有する。
(構成A1-5)
入賞口への入球が相対的に困難な第1状態、及び、入賞口への入球が相対的に容易な第2状態を含む複数の状態のいずれかに設定可能な状態設定手段を備え、判定手段は、入賞口への遊技球の入球に基づいて当否判定を行い、変動演出実行手段は、第1状態において当り報知演出として第1演出、第2演出及び第3演出を実行可能であり、第2状態において当り報知演出として第1演出及び第2演出を実行可能である。
【0284】
この(構成A1-5)の考え方の場合、入賞口が特別図柄2始動口43に相当し、第1状態が通常状態(非時短状態、低確率状態)に相当し、第2状態が特別遊技状態(時短状態、高確率状態)に相当する。
【0285】
特別遊技状態では、通常状態と比べて変動時間が短く、大当りに当選する頻度も高い。そのため、特別遊技状態において大当り当選時の演出時間が長くなったり同じ演出が繰り返されたりすると、却って演出効果が低下してしまうおそれがある。そこで、特別遊技状態では大当り時の報知演出において祝福演出を省略することでテンポよく遊技を進行させることができる。また、大当り時の報知演出において祝福演出を省略してインパクト演出及び勝利演出のみを行う場合であっても、演出効果を向上することができるとともに、インパクト演出を共通化することで遊技機1の開発負担を低減することができる。
【0286】
実施形態の遊技機1は(構成A1)に加えて(構成A1-6)を有する。
(構成A1-6)
変動演出実行手段は、変動演出が開始してから当否報知演出が実行されるまでの時間が相対的に長く特別遊技が行われる場合に実行される割合が相対的に高い高期待度演出、及び、変動演出が開始してから当否報知演出が実行されるまでの時間が相対的に短く特別遊技が行われる場合に実行される割合が相対的に低い低期待度演出を実行可能であり、高期待度演出で当り報知演出を実行するときには第1演出、第2演出及び第3演出を実行可能であり、低期待度演出で当り報知演出を実行するときには第1演出及び第3演出を実行可能である。
【0287】
この(構成A1-6)の考え方の場合、高期待度演出が強SP演出に相当し、低期待度演出が弱SP演出に相当する。
【0288】
弱SP演出では、ストーリー性を持たせた第1演出が実行されない、又は、強SP演出に比べてストーリー性が弱い内容であることが多いため、報知演出において第2演出を実行するとなると不自然であったり演出が単に間延びしたりするなど、却って演出効果が低下してしまうおそれがある。そこで、弱SP演出での大当りの報知演出において第2演出を省略し第1演出及び第3演出を実行することで高揚感及び爽快感を遊技者に与えつつ、演出が不自然になったり間延びしたりすることを低減することができる。また、大当り時の報知演出において第2演出を省略して第1演出及び第3演出のみを行う場合であっても、演出効果を向上することができるとともに、第1演出及び第3演出を共通化することで遊技機1の開発負担を低減することができる。
【0289】
実施形態の遊技機1は次の(構成A2)を有する。
(構成A2)
遊技機1は、遊技者が操作可能な操作手段と、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、図柄を変動表示させ判定手段の判定結果に対応する図柄を停止させる図柄変動手段と、図柄が特定態様で停止した場合に遊技者に有利な特別遊技を行う特別遊技実行手段と、図柄の変動に対応して変動演出を実行する変動演出実行手段と、を備え、変動演出は、複数種類のストーリーのうちのいずれかが展開され遊技者に期待感を与える導入区間と、導入区間の後に行われ、操作手段に対する操作を契機に実行可能であり特別遊技が行われるか否かに応じて当り報知演出及びハズレ報知演出のどちらかの当否報知演出が行われる当否報知区間と、を含んで構成され、当り報知演出は、第1演出と、第1演出に続いて行われる第2演出と、第2演出に続いて行われる第3演出とを含んで構成され、第1演出は、可動体を用いた演出であり、表示部に所定の画像が表示され、第2演出は、導入区間で展開されたストーリーに対応したセリフを含む演出であり、第3演出は、可動体を用いた演出であり、第1演出とは表示部に表示される画像が異なる。
【0290】
この(構成A2)の考え方の場合、操作手段は演出ボタン25aに相当し、判定手段はステップS208の特別図柄管理処理で大当り抽選を行う主制御部101に相当し、図柄変動手段はステップS208の特別図柄管理処理でメイン表示器63の特別図柄1表示器63a又は特別図柄2表示器63bに特別図柄1又は特別図柄2を変動表示及び停止表示する主制御部101に相当する。
また、特別遊技は大当り遊技に相当し、特別遊技実行手段はステップS209の特別電動役物管理処理を行う主制御部101に相当し、変動演出手段は演出制御部121に相当する。
また、導入区間はバトル演出が行われる区間に相当し、当否報知区間は報知演出が行われる区間に相当する。当り報知演出は大当り時の報知演出に相当し、ハズレ報知演出はハズレ時の報知演出(敗北演出)に相当する。
また、第1演出はインパクト演出に相当し、第2演出は勝利演出に相当し、第3演出は祝福演出に相当する。
また、可動体は上部可動体役物221に相当する。
【0291】
変動演出では、複数種類のバトル演出(ストーリー)のいずれかが展開されて大当りに当選したか否かを遊技者に煽った後に、大当り抽選の抽選結果に応じた報知演出が行われる。大当り時の報知演出は、インパクト演出と、インパクト演出に続いて行われる勝利演出と、勝利演出に続いて行われる祝福演出とを含んで構成される。
そして、インパクト演出では、上部可動体役物221を動作させることで大当りに当選したことをわかりやすく把握させ、その後に勝利演出でストーリーの結末に応じたセリフを含む演出を行うことでストーリーの内容を明確に把握させ、最後に祝福演出で上部可動体役物221を動作させることで大当り時の高揚感及び爽快感を追い打ちで向上させることができる。
かくして、遊技機1は、演出効果を向上することができる。
【0292】
実施形態の遊技機1は(構成A2)に加えて(構成A2-2)を有する。
(構成A2-2)
第3演出では、第1演出で動作させた可動体が、第1演出とは異なるパターンで動作させる。
【0293】
これにより、インパクト演出及び祝福演出で同一の上部可動体役物221を動作させることになるため遊技機1の開発負担を低減することができるとともに、インパクト演出及び祝福演出で上部可動体役物221を異なるパターンで動作させることで演出効果をさらに向上することができる。
【0294】
実施形態の遊技機1は次の(構成A3)を有する。
(構成A3)
遊技機1は、遊技者が操作可能な操作手段と、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、図柄を変動表示させ判定手段の判定結果に対応する図柄を停止させる図柄変動手段と、図柄が特定態様で停止した場合に遊技者に有利な特別遊技を行う特別遊技実行手段と、図柄の変動に対応して変動演出を実行する変動演出実行手段と、を備え、変動演出は、複数種類のストーリーのうちのいずれかが展開され遊技者に期待感を与える導入区間と、導入区間の後に行われ、操作手段に対する操作を契機に実行可能であり特別遊技が行われるか否かに応じて当り報知演出及びハズレ報知演出のどちらかの当否報知演出が行われる当否報知区間と、を含んで構成され、当り報知演出は、第1演出と、第1演出に続いて行われる第2演出と、第2演出に続いて行われる第3演出とを含んで構成され、第1演出は、発光手段を多色発光させる演出であり、第2演出は、導入区間で展開されたストーリーに対応したセリフを含む演出であり、第3演出は、発光手段を多色発光させる演出であり、第1演出とは表示部に表示される画像が異なる。
【0295】
この(構成A3)の考え方の場合、操作手段は演出ボタン25aに相当し、判定手段はステップS208の特別図柄管理処理で大当り抽選を行う主制御部101に相当し、図柄変動手段はステップS208の特別図柄管理処理でメイン表示器63の特別図柄1表示器63a又は特別図柄2表示器63bに特別図柄1又は特別図柄2を変動表示及び停止表示する主制御部101に相当する。
また、特別遊技は大当り遊技に相当し、特別遊技実行手段はステップS209の特別電動役物管理処理を行う主制御部101に相当し、変動演出手段は演出制御部121に相当する。
また、導入区間はバトル演出が行われる区間に相当し、当否報知区間は報知演出が行われる区間に相当する。当り報知演出は大当り時の報知演出に相当し、ハズレ報知演出はハズレ時の報知演出(敗北演出)に相当する。
また、第1演出はインパクト演出に相当し、第2演出は勝利演出に相当し、第3演出は祝福演出に相当する。
また、発光手段は前枠LED231及び遊技盤LED233に相当し、多色発光はレインボー点灯又はレインボー点滅に相当する。
【0296】
変動演出では、複数種類のバトル演出(ストーリー)のいずれかが展開されて大当りに当選したか否かを遊技者に煽った後に、大当り抽選の抽選結果に応じた報知演出が行われる。大当り時の報知演出は、インパクト演出と、インパクト演出に続いて行われる勝利演出と、勝利演出に続いて行われる祝福演出とを含んで構成される。
そして、インパクト演出では、前枠LED231及び遊技盤LED233をレインボー点滅させることで大当りに当選したことを瞬間的に把握させ、その後に勝利演出でストーリーの結末に応じたセリフを含む演出を行うことでストーリーの内容を明確に把握させ、最後に祝福演出で前枠LED231及び遊技盤LED233をレインボー点滅及びレインボー点灯させることで大当り時の高揚感及び爽快感を追い打ちで向上させることができる。
また、インパクト演出ではLCDユニット57に大当りに当選したことを瞬時に把握させるような画像(レインボー画像)を表示することで大当りに当選したことを瞬間的に把握させ、祝福演出ではLCDユニット57に大当りに当選したことを祝福するような異なる画像(レインボー画像)を表示することで大当り時の高揚感及び爽快感を追い打ちで向上させることができる。
かくして、遊技機1は、演出効果を向上することができる。
【0297】
実施形態の遊技機1は(構成A3)に加えて(構成A3-2)を有する。
(構成A3-2)
第1演出と第3演出とでは、発光手段の発光パターンが異なる。
【0298】
これにより、インパクト演出及び祝福演出で前枠LED231及び遊技盤LED233aを異なる発光パターンで動作させることで演出効果を向上することができる。
【0299】
実施形態の遊技機1は(構成A3)に加えて(構成A3-3)を有する。
(構成A3-3)
第1演出と第3演出とでは、発光手段の発光時間が異なる。
【0300】
これにより、インパクト演出での前枠LED231及び遊技盤LED233の発光時間を短くしてインパクトを与えるように発光させることができ遊技者にインパクトを与えることができ、祝福演出での前枠LED231及び遊技盤LED233の発光時間を長くして大当りに当選したことの余韻をひたらせることができる。
【0301】
実施形態の遊技機1は次の(構成A4)を有する。
(構成A4)
遊技機1は、遊技者が操作可能な操作手段と、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、図柄を変動表示させ判定手段の判定結果に対応する図柄を停止させる図柄変動手段と、図柄が特定態様で停止した場合に遊技者に有利な特別遊技を行う特別遊技実行手段と、図柄の変動に対応して変動演出を実行する変動演出実行手段と、を備え、変動演出は、複数種類のストーリーのうちのいずれかが展開され遊技者に期待感を与える導入区間と、導入区間の後に行われ、操作手段に対する操作を契機に実行可能であり特別遊技が行われるか否かに応じて当り報知演出及びハズレ報知演出のどちらかの当否報知演出が行われる当否報知区間と、を含んで構成され、当り報知演出は、第1演出と、第1演出に続いて行われる第2演出と、第2演出に続いて行われる第3演出とを含んで構成され、第1演出は、表示部への画像表示に加えて、複数種類の演出手段を動作させる演出であり、第2演出は、導入区間で展開されたストーリーに対応したセリフを含む演出であり、第1演出よりも動作する演出手段の数が少なく、第3演出は、複数種類の演出手段を動作させる演出であり、第1演出とは表示部に表示される画像が異なる。
【0302】
この(構成A4)の考え方の場合、操作手段は演出ボタン25aに相当し、判定手段はステップS208の特別図柄管理処理で大当り抽選を行う主制御部101に相当し、図柄変動手段はステップS208の特別図柄管理処理でメイン表示器63の特別図柄1表示器63a又は特別図柄2表示器63bに特別図柄1又は特別図柄2を変動表示及び停止表示する主制御部101に相当する。
また、特別遊技は大当り遊技に相当し、特別遊技実行手段はステップS209の特別電動役物管理処理を行う主制御部101に相当し、変動演出手段は演出制御部121に相当する。
また、導入区間はバトル演出が行われる区間に相当し、当否報知区間は報知演出が行われる区間に相当する。当り報知演出は大当り時の報知演出に相当し、ハズレ報知演出はハズレ時の報知演出(敗北演出)に相当する。
また、第1演出はインパクト演出に相当し、第2演出は勝利演出に相当し、第3演出は祝福演出に相当する。
また、表示部はLCDユニット57に相当し、演出手段は振動デバイス77及び風デバイス79に相当する。
【0303】
変動演出では、複数種類のバトル演出(ストーリー)のいずれかが展開されて大当りに当選したか否かを遊技者に煽った後に、大当り抽選の抽選結果に応じた報知演出が行われる。大当り時の報知演出は、インパクト演出と、インパクト演出に続いて行われる勝利演出と、勝利演出に続いて行われる祝福演出とを含んで構成される。
そして、インパクト演出では、振動デバイス77及び風デバイス79を動作させて振動及び風を遊技者に与えることで大当りに当選したことを瞬間的に把握させ、その後に勝利演出でストーリーの結末に応じたセリフを含む演出を行うことでストーリーの内容を明確に把握させ、最後に祝福演出で振動デバイス77及び風デバイス79を動作させて振動及び風を遊技者に与えることで大当り時の高揚感及び爽快感を追い打ちで向上させることができる。
また、インパクト演出ではLCDユニット57に大当りに当選したことを瞬時に把握させるような画像(レインボー画像)を表示することで大当りに当選したことを瞬間的に把握させ、祝福演出ではLCDユニット57に大当りに当選したことを祝福するような異なる画像(レインボー画像)を表示することで大当り時の高揚感及び爽快感を追い打ちで向上させることができる。
かくして、遊技機1は、演出効果を向上することができる。
【0304】
実施形態の遊技機1は(構成A4)に加えて(構成A4-2)を有する。
(構成A4-2)
第1演出では、風デバイスから風が出力され、第2演出では、風デバイスから風が出力されず、第3演出では、風デバイスから風が出力される。
【0305】
これにより、インパクト演出及び祝福演出で風デバイス79から風を遊技者に当てることで大当りに当選したことを報知するとともに高揚感および爽快感を向上させることができ、勝利演出では風デバイス79から風を出させないようにすることでストーリーの結末に集中させることができる。
かくして、遊技機1では、演出効果を向上することができる。
【0306】
実施形態の遊技機1は(構成A4)に加えて(構成A4-3)を有する。
(構成A4-3)
第1演出では、第1演出では、振動手段から振動を発生させ、第2演出では、振動手段から振動を発生させず、第3演出では、振動手段から振動を発生させる。
【0307】
これにより、インパクト演出及び祝福演出で振動デバイス77から振動を発生させることで大当りに当選したことを報知するとともに高揚感および爽快感を向上させることができ、勝利演出では振動デバイス77から振動を発生させないことでストーリーの結末に集中させることができる。
かくして、遊技機1では、演出効果を向上することができる。
【0308】
実施形態の遊技機1は(構成A4)に加えて(構成A4-4)を有する。
(構成A4-4)
第1演出では、可動体を動作させ、第2演出では、可動体を動作させず、第3演出では、可動体を動作させる。
【0309】
これにより、インパクト演出及び祝福演出で上部可動体役物221、下部可動体役物223を動作させることで大当りに当選したことを報知するとともに高揚感および爽快感を向上させることができ、勝利演出では上部可動体役物221、下部可動体役物223を動作させないことでストーリーの結末に集中させることができる。
かくして、遊技機1では、演出効果を向上することができる。
【0310】
実施形態の遊技機1は次の(構成B1)を有する。
(構成B1)
遊技機1は、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、判定手段の判定結果に基づいて遊技者に有利な特別遊技を行う特別遊技実行手段と、特別遊技が行われるか否かを示唆又は報知する特定演出の実行を制御する演出制御手段と、演出に用いられる発光手段と、備え、演出制御手段は、特定演出を実行する際に、発光手段を第1の発光パターンで発光させた後、発光手段を第2の発光パターンで発光させ、記第1の発光パターンは、周期的に発光状態が変化する発光パターンであり、第2の発光パターンは、第1の発光パターンと比較して、発光状態が変化する周期が遅い発光パターンであり、第1発光パターンによる発光が行われる時間は、第2発光パターンによる発光が行われる時間よりも短い。
【0311】
この(構成B1)の考え方の場合、判定手段はステップS208の特別図柄管理処理を行う主制御部101に相当し、特別遊技は大当り遊技に相当し、特別遊技実行手段はステップS209の特別電動役物管理処理を行う主制御部101に相当し、演出制御手段は演出制御部121に相当する。
また、発光手段は前枠LED231及び遊技盤LED233に相当し、特定演出はインパクト演出及び勝利演出に相当し、第1の発光パターンは前半発光パターンに相当し、第2の発光パターンは後半発光パターン(発光パターン2)に相当する。
【0312】
インパクト演出中は発光輝度の周期が速い前半発光パターンで前枠LED231及び遊技盤LED233を短時間だけ点灯(点滅)させることで、遊技者が眩しくなるような光を当てて演出効果を向上させることができる。そして、その後に実行される勝利演出では発光輝度の周期が遅い後半発光パターンで前枠LED231及び遊技盤LED233を長時間に亘って点灯(点滅)させることで遊技者の目への負担を低減することができる。
【0313】
このようにすることで遊技機1は、演出効果の向上と遊技者への負担の低減とを両立することができる。
【0314】
実施形態の遊技機1は(構成B1)に加えて(構成B1-2)を有する。
(構成B1-2)
第1の発光パターンは、所定周期で発光手段を点滅させ、第2の発光パターンは、第1の発光パターンよりも長い周期で発光手段を点滅させる。
【0315】
これにより、勝利演出では、人が眩しいと感じる周期で前枠LED231及び遊技盤LED233を短時間で点滅させて、演出効果を向上させることができるとともに、短時間にすることで眩しすぎて演出効果が低下することを低減することができる。
また、その後に実行される勝利演出では発光輝度の周期が遅い発光パターンで前枠LED231及び遊技盤LED233を長時間に亘って点滅させることで遊技者の目への負担を低減して長期的な演出を遊技者に提供することができる。
【0316】
実施形態の遊技機1は(構成B3)に加えて(構成B3-3)を有する。
(構成B3-3)
第1の発光パターンは、20msから100msの間の周期で発光手段を点滅させる。
【0317】
これにより、人が眩しいと感じる周期で前枠LED231及び遊技盤LED233を点滅させることができ、演出効果をより向上することができる。
【0318】
実施形態の遊技機1は(構成B3)に加えて(構成B3-4)を有する。
(構成B3-4)
演出制御手段は、第1の発光パターンで発光手段を発光させた後、発光手段を一度消灯させてから第2の発光パターンで発光させる。
【0319】
これにより、インパクト演出と勝利演出との間に前枠LED231及び遊技盤LED233を点灯させない期間が挟まれることで、演出の切れ目を強調することができ、双方の演出をより目立たせることができる。
【0320】
実施形態の遊技機1は次の(構成B2)を有する。
(構成B2)
遊技機1は、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、判定手段の判定結果に基づいて遊技者に有利な特別遊技を行う特別遊技実行手段と、特別遊技が行われるか否かを示唆又は報知する特定演出の実行を制御する演出制御手段と、演出に用いられる発光手段と、を備え、演出制御手段は、特定演出を実行する際に、発光手段を第1の発光パターンで発光させた後、発光手段を第2の発光パターンで発光させ、第1の発光パターンは、周期的に発光状態が変化する発光パターンであり、第2の発光パターンは、第1の発光パターンと比較して、発光輝度の変化度合いが小さい発光パターンであり、第1発光パターンによる発光が行われる時間は、第2発光パターンによる発光が行われる時間よりも短い。
【0321】
この(構成B2)の考え方の場合、判定手段はステップS208の特別図柄管理処理を行う主制御部101に相当し、特別遊技は大当り遊技に相当し、特別遊技実行手段はステップS209の特別電動役物管理処理を行う主制御部101に相当し、演出制御手段は演出制御部121に相当する。
また、発光手段は前枠LED231及び遊技盤LED233に相当し、特定演出はインパクト演出及び勝利演出に相当し、第1の発光パターンは前半発光パターンに相当し、第2の発光パターンは後半発光パターン(発光パターン3)に相当する。
【0322】
インパクト演出中は発光輝度の変化度合いが大きい前半発光パターンで前枠LED231及び遊技盤LED233を短時間だけ点灯(点滅)させることで、遊技者が眩しくなるような光を当てて演出効果を向上させることができる。そして、その後に実行される勝利演出では発光輝度の変化度合いが小さい後半発光パターンで前枠LED231及び遊技盤LED233を長時間に亘って点灯(点滅)させることで遊技者の目への負担を低減することができる。
【0323】
このようにすることで遊技機1は、演出効果の向上と遊技者への負担の低減とを両立することができる。
【0324】
実施形態の遊技機1は(構成B2)に加えて(構成B2-2)を有する。
(構成B2-2)
第2の発光パターンでは、発光手段の最低輝度を少なくとも発光手段の最大輝度の50%以上とする。
【0325】
これにより、勝利演出では、最も輝度変化が大きくても最大輝度の50%から100%の間を変化させることになる。このように、最低輝度でも最大輝度の50%以上にすることで、明るいのに眩しくない表現が可能となり、演出効果をより向上することができる。
【0326】
実施形態の遊技機1は次の(構成B3)を有する。
(構成B3)
遊技機1は、所定条件が成立したときに当否判定を行う判定手段と、判定手段の判定結果に基づいて遊技者に有利な特別遊技を行う特別遊技実行手段と、特別遊技が行われるか否かを示唆又は報知する特定演出の実行を制御する演出制御手段と、演出に用いられる発光手段と、備え、演出制御手段は、特定演出を実行する際に、発光手段を第1の発光パターンで発光させた後、発光手段を第2の発光パターンで発光させ、記第1の発光パターンは、周期的に発光状態が変化する発光パターンであり、第2の発光パターンは、第1の発光パターンと比較して、発光輝度の変化速度が遅い発光パターンであり、第1発光パターンによる発光が行われる時間は、第2発光パターンによる発光が行われる時間よりも短い。
【0327】
この(構成B3)の考え方の場合、判定手段はステップS208の特別図柄管理処理を行う主制御部101に相当し、特別遊技は大当り遊技に相当し、特別遊技実行手段はステップS209の特別電動役物管理処理を行う主制御部101に相当し、演出制御手段は演出制御部121に相当する。
また、発光手段は前枠LED231及び遊技盤LED233に相当し、特定演出はインパクト演出及び勝利演出に相当し、第1の発光パターンは前半発光パターンに相当し、第2の発光パターンは後半発光パターン(発光パターン4)に相当する。
【0328】
インパクト演出中は発光輝度の変化速度が大きい発光パターンで前枠LED231及び遊技盤LED233を短時間だけ点灯(点滅)させることで、遊技者が眩しくなるような光を当てて演出効果を向上させることができる。そして、その後に実行される勝利演出では発光輝度の変化速度が小さい発光パターンで前枠LED231及び遊技盤LED233を長時間に亘って点灯(点滅)させることで遊技者の目への負担を低減することができる。
【0329】
このようにすることで遊技機1は、演出効果の向上と遊技者への負担の低減とを両立することができる。
【0330】
実施形態の遊技機1は(構成B3)に加えて(構成B3-2)を有する。
(構成B3-2)
第1の発光パターンは、2つの発光状態(輝度0%と100%)の間で発光状態が周期的に変化するとともに、当該2つの発光状態を中間の発光状態がなく変化し、第2の発光パターンは、2つの発光状態(輝度50%~70%と100%)の間で発光状態が周期的に変化するとともに、当該2つの発光状態の間で発光状態が段階的に変化する。
【0331】
これにより、勝利演出では、段階的に輝度を変化させることになる。このように、段階的に輝度を変化させる表現で演出効果をより向上することができる。
【0332】
以上、実施形態を説明してきたが、上記(構成A1)から(構成B3-2)までの各構成例は、各種の組み合わせが可能で、任意に組み合わせることでそれぞれの構成で説明した効果を兼ね備える遊技機1とすることができる。
またそれ以外に実施形態で説明した構成や動作を組み合わせることも可能である。
また各種例示した具体例は、各構成を実現する一態様にすぎない。特に明示していない具体例も各種考えられる。
【0333】
また、遊技球が遊技機1内に封入されていない既存の遊技機にも本発明は適用できる。
【符号の説明】
【0334】
1 遊技機
27 演出用LED
61 可動体役物
77 振動デバイス
79 風デバイス
101 主制御部
121 演出制御部
図1
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図3
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