IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電気株式会社の特許一覧

特開2024-159827サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム
<>
  • 特開-サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム 図1
  • 特開-サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム 図2
  • 特開-サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム 図3
  • 特開-サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム 図4
  • 特開-サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム 図5
  • 特開-サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム 図6
  • 特開-サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム 図7
  • 特開-サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム 図8
  • 特開-サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム 図9
  • 特開-サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム 図10
  • 特開-サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム 図11
  • 特開-サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム 図12
  • 特開-サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024159827
(43)【公開日】2024-11-08
(54)【発明の名称】サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20241031BHJP
   G06Q 20/40 20120101ALI20241031BHJP
【FI】
G06Q30/0207 350
G06Q20/40
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024138373
(22)【出願日】2024-08-20
(62)【分割の表示】P 2023031134の分割
【原出願日】2020-09-18
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 麻耶
(72)【発明者】
【氏名】沖中 耕平
(57)【要約】
【課題】施設側で管理される住人の生体情報を活用して提携店舗との連携を強化すること。
【解決手段】サービス提供装置は、第1の生体認証により利用が制御される施設の利用者が、当該施設との提携店舗で所定の消費行動を行う際に、当該利用者の生体情報を取得する取得手段と、取得した生体情報と、第1の生体認証に用いられる生体情報とに基づいて第2の生体認証を制御する認証制御手段と、第2の生体認証の成功に伴い許可された消費行動に応じた決済金額を、施設の利用において定期的に発生する利用金額の支払いに用いられる決済情報により決済処理を行う決済制御手段と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の生体認証により利用が制御される施設の利用者が、当該施設との提携店舗で所定の消費行動を行う際に、当該利用者の生体情報を取得する取得手段と、
前記取得した生体情報と、前記第1の生体認証に用いられる生体情報とに基づいて第2の生体認証を制御する認証制御手段と、
前記第2の生体認証の成功に伴い許可された前記消費行動に応じた決済金額を含む消費行動履歴に基づいて、前記施設又は前記提携店舗の利用に応じた利用金額の支払いに用いることができる電子的な価値情報を前記利用者に付与するサービス提供手段と、
を備えるサービス提供装置。
【請求項2】
コンピュータが、
第1の生体認証により利用が制御される施設の利用者が、当該施設との提携店舗で所定の消費行動を行う際に、当該利用者の生体情報を取得し、
前記取得した生体情報と、前記第1の生体認証に用いられる生体情報とに基づいて第2の生体認証を制御し、
前記第2の生体認証の成功に伴い許可された前記消費行動に応じた決済金額を含む消費行動履歴に基づいて、前記施設又は前記提携店舗の利用に応じた利用金額の支払いに用いることができる電子的な価値情報を前記利用者に付与する、
サービス提供方法。
【請求項3】
第1の生体認証により利用が制御される施設の利用者が、当該施設との提携店舗で所定の消費行動を行う際に、当該利用者の生体情報を取得する取得処理と、
前記取得した生体情報と、前記第1の生体認証に用いられる生体情報とに基づいて第2の生体認証を制御する認証制御処理と、
前記第2の生体認証の成功に伴い許可された前記消費行動に応じた決済金額を含む消費行動履歴に基づいて、前記施設又は前記提携店舗の利用に応じた利用金額の支払いに用いることができる電子的な価値情報を前記利用者に付与するサービス提供処理と、
をコンピュータに実行させるサービス提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラムに関し、特に、サービスを提供するためのサービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
集合住宅や宿泊施設における複数の料金徴収をまとめて行う技術が以下の特許文献1から3に開示されている。特許文献1には、集合住宅の住人が管理会社と提携しているショッピングサイトにおいてオンライン購入した代金について、管理会社が集合住宅の管理費と共に徴収し、購入代金分をサイト側に支払う収納代行に関する技術が開示されている。特許文献2には、ホテル内でのサービス利用や売店での購入を生体認証により行い、利用料や購入代金を客室料と共に支払う技術が開示されている。特許文献3には、宿泊施設の利用客が、ルームサービスの料金と宿泊代金とをチェックアウト時にまとめて決済するための技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-074040号公報
【特許文献2】特開2002-207947号公報
【特許文献3】特開2002-366672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、生体認証を入場制限に用いる集合住宅等の施設においては、提携店舗との連携の強化が求められている。
【0005】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、施設側で管理される住人の生体情報を活用して提携店舗との連携を強化するためのサービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様にかかるサービス提供装置は、
第1の生体認証により利用が制御される施設の利用者が、当該施設との提携店舗で所定の消費行動を行う際に、当該利用者の生体情報を取得する取得手段と、
前記取得した生体情報と、前記第1の生体認証に用いられる生体情報とに基づいて第2の生体認証を制御する認証制御手段と、
前記第2の生体認証の成功に伴い許可された前記消費行動に応じた決済金額を、前記施設の利用において定期的に発生する利用金額の支払いに用いられる決済情報により決済処理を行う決済制御手段と、
を備える。
【0007】
本開示の第2の態様にかかるサービス提供方法は、
コンピュータが、
第1の生体認証により利用が制御される施設の利用者が、当該施設との提携店舗で所定の消費行動を行う際に、当該利用者の生体情報を取得し、
前記取得した生体情報と、前記第1の生体認証に用いられる生体情報とに基づいて第2の生体認証を制御し、
前記第2の生体認証の成功に伴い許可された前記消費行動に応じた決済金額を、前記施設の利用において定期的に発生する利用金額の支払いに用いられる決済情報により決済処理を行う。
【0008】
本開示の第3の態様にかかるサービス提供プログラムは、
第1の生体認証により利用が制御される施設の利用者が、当該施設との提携店舗で所定の消費行動を行う際に、当該利用者の生体情報を取得する処理と、
前記取得した生体情報と、前記第1の生体認証に用いられる生体情報とに基づいて第2の生体認証を制御する処理と、
前記第2の生体認証の成功に伴い許可された前記消費行動に応じた決済金額を、前記施設の利用において定期的に発生する利用金額の支払いに用いられる決済情報により決済処理を行う処理と、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示により、施設側で管理される住人の生体情報を活用して提携店舗との連携を強化するためのサービス提供装置、サービス提供方法及びサービス提供プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態1にかかるサービス提供装置の構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態1にかかるサービス提供方法の流れを示すフローチャートである。
図3】本実施形態2にかかるサービス提供システムの全体構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態2にかかる認証装置の構成を示すブロック図である。
図5】本実施形態2にかかる顔情報登録処理の流れを示すフローチャートである。
図6】本実施形態2にかかる顔認証処理の流れを示すフローチャートである。
図7】本実施形態2にかかる認証端末の構成を示すブロック図である。
図8】本実施形態2にかかる店舗端末の構成を示すブロック図である。
図9】本実施形態2にかかるサービス提供装置の構成を示すブロック図である。
図10】本実施形態2にかかるポイント付与処理の流れを示すフローチャートである。
図11】本実施形態2にかかる収納代行処理の流れを示すフローチャートである。
図12】本実施形態3にかかる利用提案処理の流れを示すフローチャートである。
図13】本実施形態4にかかるサービス提供装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0012】
<実施形態1>
図1は、本実施形態1にかかるサービス提供装置1の構成を示すブロック図である。サービス提供装置1は、第1の生体認証により利用が制御される集合住宅の住人に対して、提携店舗での第2の生体認証に成功した場合の消費行動に応じたサービスの提供を行うための情報処理装置である。ここで、第1の生体認証と第2の生体認証は、生体情報を管理する共通のデータベースを参照して行われるものとする。また、サービス提供装置1は、ネットワーク(不図示)に接続される。ネットワークは、有線であっても無線であってもよい。また、当該ネットワークには、上記集合住宅に設置された認証端末(施錠システム、不図示)と、当該集合住宅との提携店舗に設置された店舗端末と少なくとも接続されている。認証端末は、集合住宅内の所定の領域の入口に設置され、(サービス提供装置1による)第1の生体認証により当該領域への入場制限を行う。また、認証端末は、サービス提供装置1から解除指示に応じて当該入口の施錠を解除できる。また、店舗端末は、消費行動を許可するために消費者(住人等)から(第2の生体認証を行うための)生体情報を取得し、サービス提供装置1へ送信する。また、サービス提供装置1は、後述する消費行動履歴を記憶するための記憶装置(不図示)と接続されているか、当該記憶装置を内蔵している。
【0013】
また、前提として、サービス提供装置1は、集合住宅の各住人の生体情報を管理しているものとする。尚、生体情報は、サービス提供装置1の内部又は外部の記憶装置(不図示)に保存されているものとする。そして、サービス提供装置1は、集合住宅の入口や内部の住居や共用施設の入口において、住人の生体情報についての第1の生体認証を行い、第1の生体認証に成功した場合に、当該入口の施錠を解除する。
【0014】
サービス提供装置1は、取得部11と、認証制御部12と、登録部13と、サービス提供部14とを備える。取得部11は、上記集合住宅の住人が、当該集合住宅との提携店舗で所定の消費行動を行う際に、(第2の生体認証を行うために)当該住人の生体情報を取得する。認証制御部12は、取得部11により取得した生体情報と、第1の生体認証に用いられる生体情報とに基づいて第2の生体認証を制御する。尚、複数の人物の生体情報が予めサービス提供装置1に保存されている場合、認証制御部12は、認証処理を行う。または、複数の人物の顔特徴情報が予めサービス提供装置1の外部の認証装置に保存されている場合、認証制御部12は、認証装置に認証を行わせ、認証結果を取得する。
【0015】
登録部13は、第2の生体認証の成功に伴い許可された消費行動についての履歴である消費行動履歴を記憶装置に登録する。ここで、消費行動とは、提携店舗における商品の購入や提供されるサービスの利用等である。また、消費行動履歴とは、提携店舗で購入された商品に関する購入金額や、提携店舗で提供されたサービスに対する利用料を含むものである。サービス提供部14は、住人に対して、消費行動履歴に基づいてサービスの提供を行う。ここで、サービスの提供とは、例えば、ポイントの付与、購入商品の宅配サービス、共用施設の利用の提案、提携店舗の商品の提案等を含む。但し、サービスの提供は、これらに限定されない。
【0016】
図2は、本実施形態1にかかるサービス提供方法の流れを示すフローチャートである。ここでは、自身の生体情報がサービス提供装置1において管理されている集合住宅の住人が、提携店舗を訪れ、商品の購入等の消費行動を行うものとする。このとき、店舗端末は、住人の生体情報を取得し、サービス提供装置1へ生体情報を送信する。
【0017】
そこで、取得部11は、住人が、当該集合住宅との提携店舗で所定の消費行動を行う際に、当該住人の生体情報を取得する(S11)。次に、認証制御部12は、ステップS11で取得した生体情報と、集合住宅での第1の生体認証に用いられる生体情報とに基づいて第2の生体認証を制御する(S12)。つまり、認証制御部12は、店舗端末から取得した生体情報と、集合住宅での第1の生体認証に用いられる生体情報とを照合して、上述したように第2の生体認証を制御する。
【0018】
そして、登録部13は、第2の生体認証に成功したか否かを判定する(S13)。第2の生体認証に成功した場合、登録部13は、第2の生体認証の成功に伴い許可された消費行動についての履歴である消費行動履歴を記憶装置に登録する(S14)。その後、サービス提供部14は、住人に対して、消費行動履歴に基づいてサービスの提供を行う(S15)。尚、ステップS13で第2の生体認証に失敗したと判定された場合、当該処理を終了する。
【0019】
このように、本実施形態では、提携店舗で取得された生体情報と集合住宅側で管理される住人の生体情報との照合により(第2の)生体認証に成功した場合に、当該店舗における消費行動履歴が登録される。そして、住人は、消費行動履歴に応じたサービスの提供を受けることができる。このように、集合住宅側で管理される住人の生体情報を活用して提携店舗との連携を強化することにより、提携店舗の利用が促進される。また、集合住宅に入居する価値が向上する。
【0020】
尚、サービス提供装置1は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施形態にかかるサービス提供方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムを前記メモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、取得部11、認証制御部12、登録部13及びサービス提供部14の機能を実現する。
【0021】
または、取得部11、認証制御部12、登録部13及びサービス提供部14は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)、量子プロセッサ(量子コンピュータ制御チップ)等を用いることができる。
【0022】
また、サービス提供装置1の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、サービス提供装置1の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0023】
<実施形態2>
実施形態2は、上述した実施形態1の具体例である。図3は、本実施形態2にかかるサービス提供システム1000の全体構成を示すブロック図である。サービス提供システム1000は、集合住宅3000の住人U1等に対して、提携店舗401等における消費行動の履歴に応じてサービスを提供するための情報システムである。尚、サービス提供システム1000は、集合住宅3000に存在する各領域(エントランス300a、住居300b及び共用施設300c)への入場を第1の生体認証により制御するための情報システムでもある。尚、第1の生体認証は、集合住宅3000の入口又は内部においての認証である。一方、後述する第2の生体認証は、提携店舗401等における消費行動を許可する際に行われる認証である。サービス提供システム1000は、認証端末100a~100c、ゲート装置200a~200c、店舗端末400a及び400b、ユーザ端末701、サービス提供装置500並びに認証装置600を含む。また、認証端末100a~100c、店舗端末400a及び400b、ユーザ端末701、サービス提供装置500並びに認証装置600のそれぞれは、ネットワークNを介して接続されている。ここで、ネットワークNは、有線又は無線の通信回線である。尚、以下の説明では、生体認証を顔認証とし、生体情報を顔特徴情報とするが、生体認証及び生体情報は撮影画像を利用する他の技術を適用可能である。例えば、生体情報は、指紋、声紋、静脈、網膜、瞳の虹彩の模様(パターン)といった個人に固有の身体的特徴から計算されるデータ(特徴量)を用いても構わない。
【0024】
集合住宅3000は、エントランス300a、複数の住居300b及び共用施設300cを含む複数の領域を備える。尚、集合住宅3000の領域の例や配置はこれらに限定されない。例えば、集合住宅3000は、この他、エレベータホール等を含んでも良い。図3の例では、エントランス300aの入口には、認証端末100a及びゲート装置200aが設置されている。エントランス300aと住居300b及び共用施設300cとは隣接するものとする。そのため、エントランス300aと住居300bの境界には、住居300bの入口に設置された認証端末100b及びゲート装置200bが設置されている。また、エントランス300aと共用施設300cの境界には、共用施設300cの入口に設置された認証端末100c及びゲート装置200cが設置されている。
【0025】
尚、以下の説明において、エントランス300a~共用施設300cは、単に領域300と呼ぶ場合がある。同様に、認証端末100a~100cは、単に認証端末100と呼ぶ場合がある。また、ゲート装置200a~200cは、単に、ゲート装置200と呼ぶ場合がある。また、認証端末100は、施錠システムの一例である。また、ゲート装置200は、例えば、フラッパーゲート、自動ドアや通常のドアであるが、接続された認証端末100から解除指示応じて鍵の解錠(入場制限の解除)を行えるものとする。
【0026】
また、住人U1~U3のそれぞれは、集合住宅3000のいずれかの住居の住人であるものとする。そして、後述する認証装置600は、住人U1~U3のそれぞれの顔特徴情報が登録済みであるものとする。そのため、住人U1等は、認証端末100aを介した顔認証(第1の生体認証)に成功し、ゲート装置200aが解錠され、エントランス300aに入室できる。また、住人U1が住居300bの住人である場合、住人U1は、認証端末100bを介した顔認証に成功し、ゲート装置200bが解錠され、住居300bに入室できる。一方、住居300bの住人ではない住人U2やU3は、認証端末100bを介した顔認証に失敗し、住居300bに入室できない。また、住人U1等は、認証端末100cを介した顔認証に成功し、ゲート装置200cが解錠され、共用施設300cに入室できる。
【0027】
ここで、共用施設300cは、集合住宅3000の住人のうち少なくとも一部により共用される施設である。共用施設300cは、例えば、ジム、シアタールーム、スタディルーム、駐車場等である。また、住人U1等は、共用施設を利用するためには事前に利用申請がなされていてもよい。また、共用施設の利用には、利用料がかかるものとしてもよい。
【0028】
認証装置600は、複数の人物の顔特徴情報を記憶する情報処理装置である。また、認証装置600は、外部から受信した顔認証要求に応じて、当該要求に含まれる顔画像又は顔特徴情報について、各ユーザの顔特徴情報と照合を行い、照合結果(認証結果)を要求元へ返信する。
【0029】
図4は、本実施形態2にかかる認証装置600の構成を示すブロック図である。認証装置600は、顔情報DB(DataBase)610と、顔検出部620と、特徴点抽出部630と、登録部640と、認証部650とを備える。顔情報DB610は、ユーザID611と当該ユーザIDの顔特徴情報612とを対応付けて記憶する。顔特徴情報612は、顔画像から抽出された特徴点の集合である。尚、認証装置600は、顔特徴情報612の登録ユーザからの要望に応じて、顔特徴DB610内の顔特徴情報612を削除してもよい。または、認証装置600は、顔特徴情報612の登録から一定期間経過後に削除してもよい。
【0030】
顔検出部620は、顔情報を登録するための登録画像に含まれる顔領域を検出し、特徴点抽出部630に出力する。特徴点抽出部630は、顔検出部620が検出した顔領域から特徴点を抽出し、登録部640に顔特徴情報を出力する。また、特徴点抽出部630は、認証端末100、ユーザ端末701、店舗端末400aもしくは400又はサービス提供装置500から受信した顔画像に含まれる特徴点を抽出し、認証部650に顔特徴情報を出力する。
【0031】
登録部640は、顔特徴情報の登録に際して、ユーザID611を新規に発行する。登録部640は、発行したユーザID611と、登録画像から抽出した顔特徴情報612とを対応付けて顔情報DB610へ登録する。認証部650は、顔特徴情報612を用いた顔認証を行う。具体的には、認証部650は、顔画像から抽出された顔特徴情報と、顔情報DB610内の顔特徴情報612との照合を行う。認証部650は、照合に成功した場合、照合された顔特徴情報612に対応付けられたユーザID611を特定する。認証部650は、顔特徴情報の一致の有無を顔認証結果としてサービス提供装置500に返信する。顔特徴情報の一致の有無は、認証の成否に対応する。尚、顔特徴情報が一致する(一致有)とは、一致度が所定値以上である場合をいうものとする。また、顔認証結果は、顔認証に成功した場合、特定されたユーザIDを含むものとする。
【0032】
図5は、本実施形態2にかかる顔情報登録処理の流れを示すフローチャートである。ここで、情報登録端末(不図示)は、住人U1等(ユーザ)の顔を含む身体を撮影し、撮影画像(登録画像)を含む顔情報登録要求をネットワークNを介して認証装置600へ送信する。情報登録端末は、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン又はタブレット端末等の情報処理装置である。例えば、情報登録端末は、ユーザ端末701等であってもよい。
【0033】
まず、認証装置600は、顔情報登録要求に含まれる登録画像を取得する(S21)。例えば、認証装置600は、顔情報登録要求を、情報登録端末からネットワークNを介して受け付ける。次に、顔検出部620は、登録画像に含まれる顔領域を検出する(S22)。次に、特徴点抽出部630は、ステップS22で検出した顔領域から特徴点を抽出し、登録部640に顔特徴情報を出力する(S23)。最後に、登録部640は、ユーザID611を発行し、当該ユーザID611と顔特徴情報612とを対応付けて顔情報DB610に登録する(S24)。なお、認証装置600は、情報登録端末から顔特徴情報612を受信し、ユーザID611と対応付けて顔情報DB610に登録してもよい。また、登録部640は、登録(発行)したユーザIDをサービス提供装置500へ通知してもよい。
【0034】
図6は、本実施形態2にかかる認証装置600による顔認証処理の流れを示すフローチャートである。まず、特徴点抽出部630は、顔認証要求に含まれる認証用の顔画像を取得する(S31)。例えば、認証装置600は、サービス提供装置500からネットワークNを介して顔認証要求を受信し、顔認証要求に含まれる顔画像からステップS21からS23のように顔特徴情報を抽出する。または、認証装置600は、サービス提供装置500から顔特徴情報を受信してもよい。次に、認証部650は、取得した顔特徴情報を、顔情報DB610の顔特徴情報612と照合する(S32)。顔特徴情報が一致した場合、つまり、顔特徴情報の一致度が所定値以上である場合(S33のYes)、認証部650は、顔特徴情報が一致したユーザのユーザID611を特定し(S34)、顔認証に成功した旨と特定したユーザID611とをサービス提供装置500に返信する(S35)。一致する顔特徴情報が存在しない場合(S33のNo)、認証部650は、顔認証に失敗した旨をサービス提供装置500に返信する(S36)。
【0035】
続いて、認証端末100は、所定の領域の入口に設置され、同様に入口に設置されたゲート装置200と接続された情報処理装置である。図7は、本実施形態2にかかる認証端末100の構成を示すブロック図である。認証端末100は、カメラ110、記憶部120、通信部130、入出力部140及び制御部150を備える。
【0036】
カメラ110は、制御部150の制御に応じて撮影を行う撮影装置である。記憶部120は、認証端末100の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。通信部130は、ネットワークNとの通信インタフェースである。入出力部140は、画面等の表示装置(表示部)と入力装置を含む。入出力部140は、例えば、タッチパネルであってもよい。制御部150は、認証端末100が有するハードウェアの制御を行う。制御部150は、撮影制御部151と、登録部152と、認証制御部153と、表示制御部154と、施錠制御部155とを備える。
【0037】
撮影制御部151は、カメラ110を制御し、所定の領域の入口にいる人物(住人又は訪問者等)の登録画像又は認証用画像を撮影する。登録画像及び認証用画像は、少なくとも当該人物(住人又は訪問者等)の顔領域を含む画像である。撮影制御部151は、登録画像を登録部152へ出力する。また、撮影制御部151は、認証用画像を認証制御部153へ出力する。
【0038】
登録部152は、登録画像を含む顔情報登録要求をネットワークNを介して認証装置600へ送信する。認証制御部153は、認証用画像を含む顔認証要求をネットワークNを介してサービス提供装置500へ送信する。このとき、認証制御部153は、対応する所定の領域の領域ID(施設ID)及び認証用画像(顔画像)の撮影時刻を顔認証要求に含める。尚、領域IDの代わりに認証端末100の識別情報(端末ID)であってもよい。表示制御部154は、サービス提供装置500からネットワークNを介して各種画面データを受信し、受信した画面データを入出力部140に表示する。施錠制御部155は、サービス提供装置500からネットワークNを介して解除指示を受信した場合、対応するゲート装置200に対して解除指示を出力する。
【0039】
図3に戻り説明を続ける。提携店舗401及び402は、集合住宅3000と業務提携を締結している店舗である。尚、提携店舗の数は1以上であればよい。ここで、提携店舗は、例えば、小売店、飲食店、マッサージ店、ホテル等、各種商品の販売やサービスの提供を行う店舗である。提携店舗401には、店舗における来客の消費行動に対する決済を行うための店舗端末400aが設置されている。店舗端末400aは、店員(不図示)により操作されてもよい。店舗端末400aは、来客が顔認証(第2の生体認証)に成功した場合に、決済処理を行う認証端末の一例である。同様に、提携店舗402には、店舗端末400bが設置されている。尚、以下の説明において、店舗端末400a及び400bを単に「店舗端末400」と呼ぶ場合がある。
【0040】
図8は、本実施形態2にかかる店舗端末400の構成を示すブロック図である。店舗端末400は、カメラ410、記憶部420、通信部430、入出力部440及び制御部450を備える。
【0041】
カメラ410は、制御部450の制御に応じて撮影を行う撮影装置である。記憶部420は、店舗端末400の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。通信部430は、ネットワークNとの通信インタフェースである。入出力部440は、画面等の表示装置(表示部)と入力装置を含む。入出力部440は、例えば、タッチパネルであってもよい。制御部450は、店舗端末400が有するハードウェアの制御を行う。制御部450は、撮影制御部451と、認証制御部452と、決済部453と、表示制御部454とを備える。
【0042】
撮影制御部451は、カメラ410を制御し、店舗端末400の前にいる来客(ここでは住人)の認証用画像を撮影する。認証用画像は、少なくとも当該来客(住人)の顔領域を含む画像である。撮影制御部451は、認証用画像を認証制御部452へ出力する。
【0043】
認証制御部452は、認証用画像を含む顔認証要求をネットワークNを介してサービス提供装置500へ送信する。このとき、認証制御部452は、対応する店舗の店舗ID及び認証用画像(顔画像)の撮影時刻を顔認証要求に含める。尚、店舗IDの代わりに店舗の所在地の識別情報(場所ID)を用いても良い。決済部453は、サービス提供装置500からネットワークNを介して決済処理の指示を受信し、当該指示に応じて来客の消費行動(商品の購入やサービスの提供)に対する決済処理を実行する。そして、決済部453は、決済処理が完了した後、決済完了の旨をネットワークNを介してサービス提供装置500へ送信する。ここで、決済完了の旨には、決済日時及び決済内容を含む。決済内容には、少なくとも決済金額が含まれる。また、決済内容には、購入した商品名、提供したサービス名等を含んでも良い。表示制御部454は、サービス提供装置500からネットワークNを介して各種画面データを受信し、受信した画面データを入出力部440に表示する。
【0044】
図3に戻り説明を続ける。ユーザ端末701は、住人U1が操作する情報端末である。ユーザ端末701は、例えば、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末、カメラを搭載又は接続したPC(Personal Computer)等である。ユーザ端末701は、住人U1のユーザID又は顔特徴情報と対応付けられている。つまり、ユーザ端末701は、サービス提供装置500においてユーザID又は顔特徴情報により特定可能な端末である。例えば、ユーザ端末701は、住人U1が自身のユーザIDによりログイン済みの端末である。
【0045】
ユーザ端末701は、住人U1の操作に応じて後述するポイント情報の開示要求をサービス提供装置500に対して行う。そして、ユーザ端末701は、サービス提供装置500から受信したポイント情報を画面に表示する。これにより、住人U1は、自身に付与されたポイント、現在のポイント残高、ポイントの使用状況及び還元状況等を確認することができる。さらに、ユーザ端末701は、現在のポイント残高のうち、住人U1から指定された使用量をサービス提供装置500へ送信してもよい。
【0046】
また、ユーザ端末701は、住人U1の操作に応じて共用施設300c等の利用申請に用いられても良い。また、ユーザ端末701は、上述した情報登録端末として住人U1の顔画像の登録に用いられても良い。尚、住人U2及びU3のそれぞれは、ユーザ端末701と同等の情報端末を有するが、図示を省略している。
【0047】
サービス提供装置500は、集合住宅3000の住人U1、U2及びU3に対して、提携店舗401等における消費行動の履歴に応じて電子的な価値情報の付与や、住人の住居への宅配の手配等のサービスを提供するための情報処理装置である。サービス提供装置500は、複数台のサーバに冗長化されてもよく、各機能ブロックが複数台のコンピュータで実現されてもよい。
【0048】
次に、サービス提供装置500について詳細に説明する。図9は、本実施形態2にかかるサービス提供装置500の構成を示すブロック図である。サービス提供装置500は、記憶部510と、メモリ520と、IF(InterFace)部530と、制御部540とを備える。記憶部510は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の記憶装置の一例である。記憶部510は、プログラム511と、ユーザ管理情報512と、利用履歴513と、店舗決済履歴514とを記憶する。プログラム511は、本実施形態2にかかるサービス提供方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0049】
ユーザ管理情報512は、集合住宅3000のユーザである住人に関する情報を管理するための情報である。ユーザ管理情報512は、ユーザID5121と、個人情報5122と、ポイント情報5123とが対応付けられている。ユーザID5121は、住人の識別情報である。また、ユーザID5121は、上述した顔情報DB610のユーザID611と対応する情報である。個人情報5122は、住人の氏名、住所(又は住居の識別情報(領域ID))性別、生年月日、連絡先(携帯電話番号)、クレジット情報(引き落とし口座情報、クレジットカード情報)等である。
【0050】
ポイント情報5123は、少なくとも住人に付与された現在のポイント残高を含む。また、ポイント情報5123は、ポイントの付与履歴及び使用履歴を含んでも良い。ここで、「ポイント」は、経済的な価値を示す電子データである価値情報、つまり電子的な価値情報の一例である。尚、価値情報は、ポイント以外に、電子クーポン、電子マネー、暗号資産又は電子チケット等であってもよい。つまり、経済的な価値を示す電子データであり、通貨に相当する貨幣的価値を有するものや,擬似貨幣的価値を有するものが含まれる。
【0051】
利用履歴513は、住人等が集合住宅3000内の各領域(住居や共用施設)を利用した履歴情報である。具体的には、利用履歴513は、認証端末100による顔認証の認証履歴である。利用履歴513は、少なくとも顔認証に成功した場合に記録される。利用履歴513は、利用日時5131と、施設ID5132と、ユーザID5133とが対応付けられている。利用日時5131は、対応する領域を利用した日時を示す情報である。利用日時5131は、例えば、認証端末100により顔画像が撮影された時刻や、顔認証に成功した時刻等である。施設ID5132は、利用された領域の識別情報である。施設ID5132は、例えば、認証端末100の端末IDや領域ID等である。ユーザID5133は、対応する領域を利用したユーザの識別情報である。具体的には、ユーザID5133は、顔認証に成功したことにより特定されたユーザIDである。
【0052】
店舗決済履歴514は、消費行動履歴の一例である。店舗決済履歴514は、提携店舗において顔認証に成功したことにより決済された際の履歴情報である。店舗決済履歴514は、決済日時5141と、店舗ID5142と、ユーザID5143と、決済内容5144とが対応付けられている。決済日時5141は、対応する提携店舗において決済処理が行われた日時又は店舗端末400により顔画像が撮影された時刻等である。店舗ID5142は、対応する提携店舗の識別情報である。ユーザID5143は、対応する提携店舗で決済を行ったユーザ(住人)の識別情報である。具体的には、ユーザID5143は、顔認証が成功したことにより特定されたユーザIDである。決済内容5144は、少なくとも決済金額が含まれる。決済内容5144は、購入した商品名、提供されたサービス名等を含んでも良い。
【0053】
メモリ520は、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶装置であり、制御部540の動作時に一時的に情報を保持するための記憶領域である。IF部530は、ネットワークNとの通信インタフェースである。
【0054】
制御部540は、サービス提供装置500の各構成を制御するプロセッサつまり制御装置である。制御部540は、記憶部510からプログラム511をメモリ520へ読み込ませ、プログラム511を実行する。これにより、制御部540は、認証制御部541、解除制御部542、決済制御部543、履歴登録部544、サービス提供部545、収納代行部546及び開示部547の機能を実現する。
【0055】
認証制御部541は、上述した取得部11及び認証制御部12の一例である。認証制御部541は、認証端末100又は店舗端末400から顔認証要求を受信する。認証端末100からの顔認証要求には、認証端末100の施設ID、撮影時刻及び住人等の顔画像が含まれる。店舗端末400からの顔認証要求には、店舗端末400で消費行動を行なおうとする集合住宅3000の住人の顔画像と店舗端末400の店舗IDとが含まれる。認証制御部541は、受信した顔認証要求に含まれる顔画像に対する顔認証を制御する。ここでは、認証制御部541は、顔画像について、認証装置600に対して顔認証を行わせる。例えば、認証制御部541は、取得された顔画像を含めた顔認証要求を、ネットワークNを介して認証装置600へ送信し、認証装置600から顔認証結果を受信する。尚、認証制御部541は、顔画像から利用者の顔領域を検出し、顔領域の画像を顔認証要求に含めてもよい。または、認証制御部541は、顔領域から顔特徴情報を抽出し、顔特徴情報を顔認証要求に含めてもよい。また、認証制御部541は、認証装置600からネットワークNを介して顔認証結果を取得する。認証制御部541は、認証端末100からの顔認証要求である場合、顔認証結果を解除制御部542へ出力する。また、認証制御部541は、店舗端末400からの顔認証要求である場合、顔認証結果を決済制御部543へ出力する。
【0056】
解除制御部542は、所定の訪問者又は住人がある領域の入口における顔認証(第1の生体認証)に成功し、かつ、事前の利用申請を満たす場合、当該領域への入場制限を解除する。言い換えると、解除制御部542は、顔認証に成功したユーザについて、利用申請条件を満たす場合、顔認証要求を行った認証端末100に対して解除指示を出力する。
【0057】
決済制御部543は、顔認証結果が顔認証(第2の生体認証)の成功を示す場合、顔認証要求を行った店舗端末400に対して決済処理を指示する。そして、決済制御部543は、店舗端末400から決済完了の旨を取得する。
【0058】
履歴登録部544は、上述した登録部13の一例である。履歴登録部544は、解除制御部542により解除指示が出力された場合に、利用履歴513を記憶部510に登録する。具体的には、履歴登録部544は、利用日時5131と、施設ID5132と、顔認証に成功したユーザID5133とを対応付けて利用履歴513として記憶部510に保存する。
【0059】
また、履歴登録部544は、決済制御部543が決済完了の旨を取得した場合、店舗決済履歴514を記憶部510に登録する。具体的には、履歴登録部544は、決済完了の旨に含まれる決済日時5141及び決済内容5144、顔認証要求に含まれる店舗ID5142並びに顔認証に成功したユーザID5143を対応付けて店舗決済履歴514として記憶部510に保存する。
【0060】
サービス提供部545は、上述したサービス提供部14の一例である。サービス提供部545は、消費行動履歴に基づく電子的な価値情報を住人に付与することを、サービスの提供として行う。例えば、サービス提供部545は、店舗決済履歴514に基づくポイントを住人に付与するとよい。具体的には、サービス提供部545は、店舗決済履歴514の決済内容5144から決済金額を特定し、決済金額に応じたポイントを算出する。そして、サービス提供部545は、算出したポイントを含めたポイント情報5123と、店舗決済履歴514のユーザID5143に対応するユーザID5121とを対応付けてユーザ管理情報512を更新する。
【0061】
さらに、サービス提供部545は、住人における第1の生体認証の認証履歴(利用履歴513)にさらに基づいて、サービスの提供を行ってもよい。例えば、サービス提供部545は、利用履歴513を解析し、有料の共用施設の利用回数が所定値以上である場合に、当該住人に所定のポイントを付与してもよい。
【0062】
また、サービス提供部545は、消費行動履歴に提携店舗での商品の購入が含まれる場合、当該購入された商品を、住人の集合住宅3000内の住居へ宅配させるための手配を、サービスの提供として行ってもよい。具体的には、サービス提供部545は、店舗決済履歴514の決済内容5144を解析し、決済内容5144に商品の購入が含まれるか否かを判定する。決済内容5144に商品の購入が含まれる場合、サービス提供部545は、ユーザ管理情報512の中から、決済内容5144に対応付けられたユーザID5143(5121)に対応付けられた個人情報5122を特定する。サービス提供部545は、特定した個人情報5122から住人の氏名及び住所を特定する。そして、サービス提供部545は、宅配業者に対して、購入された商品を店舗ID5142が示す提携店舗から、購入者である住人の住所へ宅配するよう依頼する。これにより、集合集宅及び提携店舗に加えて、物流との連携を促進できる。
【0063】
収納代行部546は、集合住宅3000の利用に応じた利用金額及び消費行動に応じた決済金額を合算した請求金額を算出し、請求金額を該当する住人へ請求する。そのため、収納代行部546は、請求部の一例といえる。ここで、利用金額には、集合住宅3000の管理費、修繕積立費及び駐車場代等が含まれる。さらに、利用金額には、共用施設の利用料を含む。例えば、収納代行部546は、利用履歴513の施設ID5132が有料の共用施設を示す場合、その利用料を算出する。そして、収納代行部546は、ユーザ管理情報512の中から、対応するユーザID5133(5121)に対応付けられた個人情報5122を特定する。そして、収納代行部546は、特定した個人情報5122から当該住人の引き落とし口座情報を特定する。また、収納代行部546は、店舗決済履歴514の中から、当該住人のユーザID5143に対応付けられた決済内容5144の決済金額を特定する。その後、収納代行部546は、算出した利用金額と決済金額とを合算した請求金額を、特定した引き落とし口座情報から引き落とす。
【0064】
さらに、収納代行部546は、請求金額から住人に付与されたポイントの少なくとも一部に相当する金額を減額して請求金額としてもよい。つまり、収納代行部546は、上記合算した請求金額から、住人に付与されたポイントの少なくとも一部に相当する金額を減額した請求金額を算出し、住人に対して当該請求金額を請求してもよい。
【0065】
開示部547は、住人U1のユーザ端末701等からの要求に応じて、住人U1に付与されたポイントを開示する。具体的には、開示部547は、ユーザ端末701からポイント情報の開示要求を受信した場合、ユーザ端末701に対応するユーザID5121に対応付けられたポイント情報5123を特定する。そして、開示部547は、特定したポイント情報5123をユーザ端末701へ送信する。これにより、ユーザ端末701は、受信したポイント情報を画面に表示する。よって、住人U1は、自身に付与されたポイントの現在の残高や付与履歴、使用履歴を確認できる。
【0066】
この場合、収納代行部546は、ユーザ端末701から現在のポイント残高のうち使用量を受け付けても良い。このとき、収納代行部546は、利用金額及び決済金額から、使用量に相当する金額を減額して請求金額を算出する。これにより、住人の意思により必要分のポイント還元ができる。
【0067】
図10は、本実施形態2にかかるポイント付与処理の流れを示すフローチャートである。ここでは、住人U3が提携店舗401に来店し、商品を購入するために店舗端末400aで決済を行うものとする。このとき、店舗端末400aは、住人U3の顔画像を撮影する。そして、店舗端末400aは、顔画像及び店舗IDを含めた顔認証要求を、ネットワークNを介してサービス提供装置500へ送信する。これに応じて、サービス提供装置500の認証制御部541は、店舗端末400aからネットワークNを介して、顔認証要求に含まれる店舗ID及び住人U3の顔画像を取得する(S401)。
【0068】
次に、認証制御部541は、取得された顔画像を含めた顔認証要求を、ネットワークNを介して認証装置600へ送信する(S402)。このとき、認証制御部541は、ステップS401で取得した顔画像、当該顔画像から抽出した顔領域、又は、当該顔領域から抽出した顔特徴情報の少なくともいずれかを顔認証要求に含める。そして、認証制御部541は、認証装置600からネットワークNを介して顔認証結果を受信する。その後、認証制御部541は、顔認証結果を決済制御部543へ出力する。
【0069】
決済制御部543は、顔認証(第2の生体認証)に成功したか否かを判定する(S403)。具体的には、決済制御部543は、認証制御部541から受け付けた顔認証結果が成功の旨を示すか否かを判定する。または、決済制御部543は、顔認証結果にユーザIDが含まれていることにより顔認証に成功したと判定してもよい。
【0070】
顔認証に成功した判定した場合、決済制御部543は、顔認証結果に含まれるユーザIDを特定する(S404)。そして、決済制御部543は、ユーザ管理情報512の中から、特定したユーザID5121に対応付けられた個人情報5122を特定する。そして、決済制御部543は、特定した個人情報5122の中から住人U3のクレジット情報を特定する。その後、決済制御部543は、店舗端末400aに対して決済処理を指示する(S405)。このとき、決済制御部543は、指示に、特定したクレジット情報を含める。
【0071】
これに応じて、店舗端末400aは、サービス提供装置500からネットワークNを介して決済処理の指示を受信する。そして、店舗端末400aは、指示に含まれるクレジット情報を用いて、住人U3の商品購入に対する決済処理を実行する。そして、店舗端末400aは、決済処理が完了した後、決済日時及び決済内容(決済金額等)を含めた決済完了の旨をネットワークNを介してサービス提供装置500へ送信する。これに応じて、決済制御部543は、店舗端末400aからネットワークNを介して決済完了の旨に含まれる決済日時及び決済内容を取得する(S406)。
【0072】
そして、履歴登録部544は、店舗決済履歴514を記憶部510に登録する(S407)。具体的には、履歴登録部544は、決済完了の旨に含まれる決済日時5141及び決済内容5144、顔認証要求に含まれる店舗ID5142並びにステップS404で特定したユーザID5143を対応付けて店舗決済履歴514として記憶部510に保存する。
【0073】
その後、サービス提供部545は、店舗決済履歴514に応じたポイントを付与する(S408)。つまり、サービス提供部545は、決済金額や購入商品等に応じて所定のポイントを算出する。そして、サービス提供部545は、算出したポイント含めたポイント情報5123を、住人U3のユーザID5121に対応付けて更新する。
【0074】
併せて、ステップS407の後、サービス提供部545は、店舗決済履歴514に基づき住人U3の決済内容5144に商品購入が含まれるか否かを判定する(S409)。商品購入が含まれると判定した場合、サービス提供部545は、上述したように、ユーザ管理情報512の個人情報5122から住人U3の氏名及び住所を特定する。そして、サービス提供部545は、宅配業者に対して、購入された商品を店舗端末400aから住人U3の住所(住居)へ宅配するように手配(発注)する(S410)。
【0075】
尚、ステップS403において顔認証に失敗したと判定した場合、決済制御部543は、店舗端末400aへネットワークNを介して、顔認証失敗の旨を返信する(S411)。また、ステップS409において商品購入が含まれないと判定した場合、当該処理を終了する。
【0076】
図11は、本実施形態2にかかる収納代行処理の流れを示すフローチャートである。まず、ユーザ端末701は、住人U1の操作に応じて、住人U1に付与されたポイント情報の開示要求を、ネットワークNを介してサービス提供装置500へ送信する。これに応じて、サービス提供装置500の開示部547は、ユーザ端末701からネットワークNを介して開示要求を受け付ける(S421)。
【0077】
そして、開示部547は、ユーザ端末701に対応する(住人U1の)ユーザID5121に対応付けられたポイント情報5123を、ネットワークNを介してユーザ端末701へ送信(開示)する(S422)。これにより、ユーザ端末701は、受信したポイント情報を画面に表示する。
【0078】
続いて、住人U1に対する所定の請求タイミングで、収納代行部546は、集合住宅3000の利用に応じた利用金額(管理費等)と、提携店舗401等での決済金額とを合算した請求金額を算出する(S423)。まず、収納代行部546は、利用履歴513に基づいて、所定期間(例えば1か月)の住人U1の共用施設での利用実績を集計し、利用料を算出する。そして、収納代行部546は、住人U1の所定の管理費等と利用料を合算して利用金額を算出する。また、収納代行部546は、店舗決済履歴514に基づいて、所定期間の未請求の住人U1の決済金額を集計して算出する。そして、収納代行部546は、利用金額と決済金額を合算して、住人U1への請求金額を算出する。
【0079】
ここで、収納代行部546は、ユーザ端末701からポイントの使用量を受け付けたか否かを判定する(S424)。例えば、ユーザ端末701は、住人U1から入力されたポイント使用量をネットワークNを介してサービス提供装置500へ送信したものとする。この場合、収納代行部546は、ポイントの使用量を受け付けたと判定する。このとき、収納代行部546は、ステップS423で算出した請求金額から、ポイントの使用量に相当する金額を減額する(S425)。そして、収納代行部546は、減額後の請求金額を住人U1に対して請求する(S426)。例えば、収納代行部546は、住人U1の引き落とし口座から、減額後の請求金額を引き落とす。
【0080】
ステップS424において、ポイントの使用量を受け付けていないと判定した場合、収納代行部546は、ステップS423で算出した請求金額を住人U1に対して請求する(S427)。
【0081】
このように本実施形態では、集合住宅の住人に対して、提携店舗での決済履歴に応じたポイントが付与される。そして、住人は、付与されたポイントを管理費等の支払いに用いることができる。そのため、集合住宅の住人による提携店舗の利用が促進される。よって、集合住宅と提携店舗の連携が強化されたといえる。
【0082】
また、住人は、自身に付与されたポイントの履歴を自己のユーザ端末で参照できる。そのため、住人は、容易にポイントの付与状況や還元状況を把握できる。また、住人は、ポイントの使用量を自身で調整できる。そのため、ポイントの計画的な使用を担保でき、住人の利便性が高まる。
【0083】
さらに、上述したように、サービス提供装置500は、店舗決済履歴514と共に利用履歴513も加味してポイントを付与してもよい。そのため、集合住宅における共用施設の利用も促進される。
【0084】
<実施形態3>
実施形態3は、上述した実施形態2の変形例である。本実施形態3では、サービスの提供として提携店舗の商品の提案、共用施設の利用の提案又は優遇を行うものである。尚、本実施形態3にかかるサービス提供システム1000の構成及び各内部構成は、上述した図3図4図7図8及び図9と同等である。よって、図示及び重複する説明を省略する。以下では、本実施形態3に関わる部分を中心に説明する。
【0085】
本実施形態3にかかるサービス提供部545は、店舗決済履歴514に基づいて集合住宅3000内の共用施設300cの利用に関する情報を提示することを、サービスの提供として行うとよい。ここで、利用に関する情報とは、共用施設300cの一例であるジムや無人店舗の利用を促すメッセージが挙げられるが、これに限定されない。例えば、サービス提供部545は、店舗決済履歴514の決済内容5144を解析して、食品の購入量が所定値以上であると判断したものとする。その場合、サービス提供部545は、当該住人に運動が必要と判断して、メッセージにより集合住宅内のジムの利用を促しても良い。また、サービス提供部545は、店舗決済履歴514の決済内容5144を解析して、無人店舗で取り扱われている商品が購入されていないことを把握したものとする。その場合、サービス提供部545は、当該住人に対して、メッセージにより集合住宅内の無人店舗の利用を促しても良い。
【0086】
また、本実施形態3にかかるサービス提供部545は、店舗決済履歴514に基づいて集合住宅3000内の共用施設300cの利用を優遇することを、サービスの提供として行うとよい。ここで、利用を優遇することとは、共用施設300cの利用料を減額することや回数券やクーポン券を提示することが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、サービス提供部545は、上記同様に、住人に運動が必要と判断した場合、集合住宅内のジムの利用料に相当するポイントを当該住人に付与してよい。または、サービス提供部545は、収納代行部546に対して当該住人の請求金額からジムの利用料を減額するように指示してもよい。または、サービス提供部545は、共用施設を利用するための電子的な回数券やクーポン券を、住人のユーザ端末や店舗端末に対して送信してもよい。
【0087】
また、本実施形態3にかかるサービス提供部545は、店舗決済履歴514に基づいて提携店舗の利用に関する情報を提示することを、サービスの提供として行うとよい。ここで、提携店舗の利用に関する情報とは、提携店舗で販売する商品の推薦情報や、提携店舗で提供するサービス(マッサージ等)の提案情報、提携店舗のクーポン情報等であるが、これらに限定されない。例えば、サービス提供部545は、店舗決済履歴514の決済内容5144を解析して、ある提携店舗で購入した商品に関連する商品を推薦情報として住人のユーザ端末や店舗端末に対して送信してもよい。または、サービス提供部545は、店舗決済履歴514の購入傾向を解析して、定期的な購入品について、次回の購入時期に当該商品を推薦情報として住人のユーザ端末や店舗端末に対して送信してもよい。
【0088】
さらに、本実施形態3にかかるサービス提供部545は、店舗決済履歴514と共に利用履歴513にさらに基づいて、上述したサービスの提供を行うようにしてもよい。例えば、サービス提供部545は、利用履歴513を解析して、ジムの利用頻度が以前より低下していることを検出したものとする。この場合、サービス提供部545は、当該住人のユーザ端末に対して、集合住宅内のジムの利用を促すメッセージを送信してもよい。または、サービス提供部545は、店舗決済履歴514の解析から住人の薬の購入傾向を把握し、併せて、利用履歴513の解析からジムの利用頻度を把握したとする。その場合、サービス提供部545は、当該住人のユーザ端末に対して、健康上のアドバイスやサプリメントの提案等を送信してもよい。または、サービス提供部545は、利用履歴513として住居の入退室日時を解析して住人の外出傾向を把握したものとする。この場合もサービス提供部545は、当該住人のユーザ端末に対して、ジムの利用を促すメッセージ、健康上のアドバイスやサプリメントの提案等を送信してもよい。つまり、サービス提供部545は、店舗決済履歴514の解析により、住人の購買に関する情報(商品、時間、場所)を把握する。これに加えて、サービス提供部545は、利用履歴513の解析により、住人の集合住宅3000内の共用施設(ジムやスタディルーム等)の利用状況を把握する。そして、サービス提供部545は、購買に関する情報と共用施設の利用状況を加味することで、よりきめ細かなサービスの提供(提案)を行うことができる。
【0089】
図12は、本実施形態3にかかる利用提案処理の流れを示すフローチャートである。図12は、上述した図10のステップS408がステップS408a及びS408bに置き換わったものである。それ以外は同様であるため、重複する部分の説明を省略する。
【0090】
ステップS407の後、サービス提供部545は、店舗決済履歴514と利用履歴513に応じて提案情報を決定する(S408a)。提案情報は、上述したようなメッセージや商品又はサービスの提案情報であってもよい。そして、サービス提供部545は、店舗端末400へ、決定した提案情報を提示する(S408b)。具体的には、サービス提供部545は、提案情報をネットワークNを介して店舗端末400へ送信する。これにより、店舗端末400は、受信した提案情報を画面に表示し、住人に提示することができる。または、サービス提供部545は、住人の端末へ決定した提案情報を提示してもよい。
【0091】
このように本実施形態では、集合住宅の住人は、店舗決済履歴や利用履歴に基づいた提案情報の提示や優遇を受けることができる。そのため、提携店舗との連携が強化された上で、集合住宅の住人に適したサービスを提供できる。よって、集合住宅の共用施設の利用促進や、提携店舗の売り上げ増加にも寄与できる。
【0092】
<実施形態4>
本実施形態4は、上述した実施形態2又は3の変形例である。本実施形態4は、生体認証機能をサービス提供装置に内蔵させたものである。本実施形態4にかかるサービス提供システムは、上述したサービス提供システム1000のうち認証装置600がサービス提供装置500aに内蔵されたものと同様であるため、図示及び説明を省略する。
【0093】
図13は、本実施形態4にかかるサービス提供装置500aの構成を示すブロック図である。サービス提供装置500aの記憶部510は、上述したサービス提供装置500と比べて、プログラム511がプログラム511aに置き換わり、ユーザ管理情報512に顔特徴情報5124が追加されたものである。尚、顔特徴情報5124は、生体情報の一例である。また、サービス提供装置500aの制御部240は、上述したサービス提供装置500と比べて、認証制御部541が認証制御部541aに置き換わったものである。
【0094】
プログラム511aは、本実施形態4にかかるサービス提供方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
【0095】
顔特徴情報5124は、上述した認証装置600の顔特徴情報612に相当するものである。顔特徴情報5124は、ユーザID5121と対応付けられている。つまり、ユーザ管理情報512は、上述した顔情報DB610を包含するものである。
【0096】
認証制御部541aは、複数の人物の顔特徴情報と訪問者の顔特徴情報とを照合して顔認証を制御する。すなわち、認証制御部541aは、取得した顔画像に含まれるユーザの顔領域から抽出された顔特徴情報と、記憶部510に記憶された顔特徴情報5124とを照合して顔認証を行うことにより、顔認証結果を取得する。
【0097】
尚、本実施形態では、上述した図10のステップ402が、認証制御部541aによるサービス提供装置500a内での顔認証処理に置き換わる。
【0098】
このように、本実施形態4においても上述した実施形態2又は3と同様の効果を奏することができる。
【0099】
<その他の実施形態>
尚、上述した生体認証は原則として顔認証(シングルモーダル)として説明したが、よりセキュリティの求められる住居のドアや店舗端末における決済においては顔認証+虹彩認証(マルチモーダル)を用いても良い。その場合、認証端末はカメラ110に加えて、赤外線カメラを備えるものとする。
【0100】
尚、上述の実施形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0101】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0102】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0103】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記A1)
第1の生体認証により利用が制御される集合住宅の住人が、当該集合住宅との提携店舗で所定の消費行動を行う際に、当該住人の生体情報を取得する取得手段と、
前記取得した生体情報と、前記第1の生体認証に用いられる生体情報とに基づいて第2の生体認証を制御する認証制御手段と、
前記第2の生体認証の成功に伴い許可された前記消費行動についての履歴である消費行動履歴を記憶装置に登録する登録手段と、
前記住人に対して、前記消費行動履歴に基づいてサービスの提供を行うサービス提供手段と、
を備えるサービス提供装置。
(付記A2)
前記サービス提供手段は、
前記消費行動履歴に基づく電子的な価値情報を前記住人に付与することを、前記サービスの提供として行う
付記A1に記載のサービス提供装置。
(付記A3)
前記集合住宅の利用に応じた利用金額及び前記消費行動に応じた決済金額から、前記住人に付与された前記価値情報の少なくとも一部に相当する金額を減額した請求金額を算出し、前記住人に対して当該請求金額を請求する請求手段をさらに備える
付記A2に記載のサービス提供装置。
(付記A4)
前記住人の端末からの要求に応じて、前記住人に付与された前記価値情報を開示する開示手段をさらに備え、
前記請求手段は、
前記端末から、前記価値情報の使用量を受け付けた場合、前記利用金額及び前記決済金額から、前記使用量に相当する金額を減額して前記請求金額を算出する
付記A3に記載のサービス提供装置。
(付記A5)
前記サービス提供手段は、
前記消費行動履歴に基づいて前記集合住宅内の共用施設の利用に関する情報を提示することを、前記サービスの提供として行う
付記A1乃至A4のいずれか1項に記載のサービス提供装置。
(付記A6)
前記サービス提供手段は、
前記消費行動履歴に基づいて前記集合住宅内の共用施設の利用を優遇することを、前記サービスの提供として行う
付記A1乃至A5のいずれか1項に記載のサービス提供装置。
(付記A7)
前記サービス提供手段は、
前記消費行動履歴に基づいて前記提携店舗の利用に関する情報を提示することを、前記サービスの提供として行う
付記A1乃至A6のいずれか1項に記載のサービス提供装置。
(付記A8)
前記サービス提供手段は、
前記消費行動履歴に前記提携店舗での商品の購入が含まれる場合、当該購入された商品を、前記住人の前記集合住宅内の住居へ宅配させるための手配を、前記サービスの提供として行う
付記A1乃至A7のいずれか1項に記載のサービス提供装置。
(付記A9)
前記サービス提供手段は、
前記住人における前記第1の生体認証の認証履歴にさらに基づいて、前記サービスの提供を行う
付記A1乃至A8のいずれか1項に記載のサービス提供装置。
(付記B1)
第1の生体認証により利用が制御される集合住宅との提携店舗に設置され、当該集合住宅の住人の生体情報を取得する店舗端末と、
サービス提供装置と、
を備え、
前記サービス提供装置は、
前記集合住宅の住人が、前記提携店舗で所定の消費行動を行う際に、前記店舗端末から前記住人の生体情報を取得する取得手段と、
前記取得した生体情報と、前記第1の生体認証に用いられる生体情報とに基づいて第2の生体認証を制御する認証制御手段と、
前記第2の生体認証の成功に伴い許可された前記消費行動についての履歴である消費行動履歴を記憶装置に登録する登録手段と、
前記住人に対して、前記消費行動履歴に基づいてサービスの提供を行うサービス提供手段と、
を備えるサービス提供システム。
(付記B2)
前記サービス提供手段は、
前記消費行動履歴に基づく電子的な価値情報を前記住人に付与することを、前記サービスの提供として行う
付記B1に記載のサービス提供システム。
(付記C1)
コンピュータが、
第1の生体認証により利用が制御される集合住宅の住人が、当該集合住宅との提携店舗で所定の消費行動を行う際に、当該住人の生体情報を取得し、
前記取得した生体情報と、前記第1の生体認証に用いられる生体情報とに基づいて第2の生体認証を制御し、
前記第2の生体認証の成功に伴い許可された前記消費行動についての履歴である消費行動履歴を記憶装置に登録し、
前記住人に対して、前記消費行動履歴に基づいてサービスの提供を行う、
サービス提供方法。
(付記D1)
第1の生体認証により利用が制御される集合住宅の住人が、当該集合住宅との提携店舗で所定の消費行動を行う際に、当該住人の生体情報を取得する処理と、
前記取得した生体情報と、前記第1の生体認証に用いられる生体情報とに基づいて第2の生体認証を制御する処理と、
前記第2の生体認証の成功に伴い許可された前記消費行動についての履歴である消費行動履歴を記憶装置に登録する処理と、
前記住人に対して、前記消費行動履歴に基づいてサービスの提供を行う処理と、
をコンピュータに実行させるサービス提供プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0104】
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0105】
1 サービス提供装置
11 取得部
12 認証制御部
13 登録部
14 サービス提供部
1000 サービス提供システム
3000 集合住宅
100 認証端末
110 カメラ
120 記憶部
130 通信部
140 入出力部
150 制御部
151 撮影制御部
152 登録部
153 認証制御部
154 表示制御部
155 施錠制御部
100a~100c 認証端末
200 ゲート装置
200a~200c ゲート装置
300 領域
300a エントランス
300b 住居
300c 共用施設
401 提携店舗
402 提携店舗
400 店舗端末
400a 店舗端末
400b 店舗端末
410 カメラ
420 記憶部
430 通信部
440 入出力部
450 制御部
451 撮影制御部
452 認証制御部
453 決済部
454 表示制御部
500 サービス提供装置
500a サービス提供装置
510 記憶部
511 プログラム
511a プログラム
512 ユーザ管理情報
5121 ユーザID
5122 個人情報
5123 ポイント情報
5124 顔特徴情報
513 利用履歴
5131 利用日時
5132 施設ID
5133 ユーザID
514 店舗決済履歴
5141 決済日時
5142 店舗ID
5143 ユーザID
5144 決済内容
520 メモリ
530 IF部
540 制御部
541 認証制御部
541a 認証制御部
542 解除制御部
543 決済制御部
544 履歴登録部
545 サービス提供部
546 収納代行部
547 開示部
600 認証装置
610 顔情報DB
611 ユーザID
612 顔特徴情報
620 顔検出部
630 特徴点抽出部
640 登録部
650 認証部
701 ユーザ端末
N ネットワーク
U1 住人
U2 住人
U3 住人
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13