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特開2024-24326検出装置、検出方法、および検出プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024024326
(43)【公開日】2024-02-22
(54)【発明の名称】検出装置、検出方法、および検出プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20240215BHJP
【FI】
G06T7/00 350B
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022127095
(22)【出願日】2022-08-09
(71)【出願人】
【識別番号】000153443
【氏名又は名称】株式会社 日立産業制御ソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110001678
【氏名又は名称】藤央弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】安井 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】間瀬 正啓
(72)【発明者】
【氏名】恵木 正史
(72)【発明者】
【氏名】和久井 一則
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096AA06
5L096DA01
5L096FA32
5L096GA08
5L096KA04
5L096MA07
(57)【要約】
【課題】画像データ群間のデータシフトの検出の容易化を図ること。
【解決手段】 プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有する検出装置は、第1画像データ群の各々の第1画像データの特徴に寄与した第1寄与値マップの集合である第1寄与値マップ群と、前記第1画像データ群よりも後に撮像された第2画像データ群の各々の第2画像データの特徴に寄与した第2寄与値マップの集合である第2寄与値マップ群と、を取得する取得処理と、前記取得処理によって取得された第1寄与値マップ群および第2寄与値マップ群を用いて、二標本検定を実行する第1二標本検定処理と、前記第1二標本検定処理による二標本検定結果を出力する出力処理と、を実行する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有する検出装置であって、
前記プロセッサは、
第1画像データ群の各々の第1画像データの特徴に寄与した第1寄与値マップの集合である第1寄与値マップ群と、前記第1画像データ群よりも後に撮像された第2画像データ群の各々の第2画像データの特徴に寄与した第2寄与値マップの集合である第2寄与値マップ群と、を取得する取得処理と、
前記取得処理によって取得された第1寄与値マップ群および第2寄与値マップ群を用いて、二標本検定を実行する第1二標本検定処理と、
前記第1二標本検定処理による二標本検定結果を出力する出力処理と、
を実行することを特徴とする検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の検出装置であって、
前記取得処理では、前記プロセッサは、前記第1画像データ群と前記第2画像データ群とを取得し、
前記プロセッサは、
画像データに関する特徴を判定しかつ前記特徴に関する寄与値を前記画像データ内の領域ごとに算出する特徴判定モデルに、前記取得処理によって取得された第1画像データ群の各々の前記第1画像データを入力した結果、前記第1寄与値マップを前記第1画像データごとに生成し、前記特徴判定モデルに、前記第2画像データ群の各々の前記第2画像データを入力した結果、前記第2寄与値マップを前記第2画像データごとに生成するマップ生成処理を実行し、
前記第1二標本検定処理では、前記プロセッサは、前記マップ生成処理によって生成された前記第1画像データごとの前記第1寄与値マップである第1寄与値マップ群と、前記マップ生成処理によって生成された前記第2画像データごとの前記第2寄与値マップである第2寄与値マップ群と、を用いて、二標本検定を実行する、
ことを特徴とする検出装置。
【請求項3】
請求項1に記載の検出装置であって、
前記プロセッサは、
前記第1二標本検定処理による第1二標本検定結果に基づいて、前記第1画像データ群と前記第2画像データ群との間にデータシフトが発生したか否かを判定する判定処理を実行し、
前記出力処理では、前記プロセッサは、前記判定処理による判定結果を出力する、
ことを特徴とする検出装置。
【請求項4】
請求項3に記載の検出装置であって、
前記プロセッサは、
前記判定処理によってデータシフトが発生したと判定された場合、前記第1寄与値マップ群内の代表的な第1寄与値マップと、前記第2寄与値マップ群内の代表的な第2寄与値マップと、の差分を示す差分マップを生成する差分生成処理を実行し、
前記出力処理では、前記プロセッサは、前記差分生成処理によって生成された差分マップを出力する、
ことを特徴とする検出装置。
【請求項5】
請求項1に記載の検出装置であって、
前記プロセッサは、
検討対象と原因候補とを指定する指定処理と、
前記検討対象に関する第1特徴判定モデルに前記第2画像データ群を入力して前記第1特徴判定モデルから出力される第1特徴判定結果群と、前記原因候補に関する第2特徴判定モデルに前記第2画像データ群を入力して前記第2特徴判定モデルから出力される第2特徴判定結果群とを、前記第1特徴判定結果群の種類と前記第2特徴判定結果群の種類との組み合わせ別に集計した第1突合結果を生成する特徴判定処理と、
前記第1突合結果に基づいて、前記第2寄与値マップ群を分類する第1分類処理と、
前記第2画像データ群と前記特徴判定処理によって生成された第1突合結果とを学習データセットとして学習することにより、前記検討対象と前記原因候補とを組み合わせた組み合わせ特徴判定モデルを生成する学習処理と、
前記学習処理によって生成された組み合わせ特徴判定モデルに、前記第2画像データ群を入力した結果、前記検討対象と前記原因候補との組み合わせに関する第1組み合わせ寄与値マップを前記第2画像データごとに生成し、前記第1突合結果に基づいて、前記第2画像データごとの前記第1組み合わせ寄与値マップの集合である第1組み合わせ寄与値マップ群を分類する第2処理と、を実行し、
前記出力処理では、前記プロセッサは、前記第1分類処理による第1分類結果および前記第2分類処理による第2分類結果を出力する、
ことを特徴とする検出装置。
【請求項6】
請求項5に記載の検出装置であって、
前記プロセッサは、
前記第1分類結果および前記第2分類結果内の共通する組み合わせごとに二標本検定を実行する第2二標本検定処理を実行し、
前記出力処理では、前記プロセッサは、前記第2二標本検定処理による第2二標本検定結果を出力する、
ことを特徴とする検出装置。
【請求項7】
請求項6に記載の検出装置であって、
前記プロセッサは、
前記第2二標本検定結果に基づいて、前記第1画像データ群と前記第2画像データ群との間にデータシフトが発生したか否かを判定する判定処理を実行し、
前記出力処理では、前記プロセッサは、前記判定処理による判定結果を出力する、
ことを特徴とする検出装置。
【請求項8】
請求項5に記載の検出装置であって、
前記特徴判定処理では、前記プロセッサは、前記第1特徴判定モデルに前記第1画像データ群を入力して前記第1特徴判定モデルから出力される第3特徴判定結果群と、前記第2特徴判定モデルに前記第1画像データ群を入力して前記第2特徴判定モデルから出力される第4特徴判定結果群とを、前記検討対象の種類と前記原因候補の種類との組み合わせ別に集計した第2突合結果を生成して、前記第1突合結果と前記第2突合結果との間に所定の比率変化があるか否かを判定し、
前記第1分類処理では、前記プロセッサは、前記比率変化があると判定された特定の原因候補について、前記第1突合結果に基づいて、前記第2寄与値マップ群を分類する、
ことを特徴とする検出装置。
【請求項9】
プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有する検出装置であって、
前記プロセッサは、
第1画像データ群の各々の第1画像データの特徴に寄与した第1寄与値マップの集合である第1寄与値マップ群と、前記第1画像データ群よりも後に撮像された第2画像データ群の各々の第2画像データの特徴に寄与した第2寄与値マップの集合である第2寄与値マップ群と、を取得する取得処理と、
前記取得処理によって取得された第1寄与値マップ群内の代表的な第1寄与値マップと、前記第2寄与値マップ群内の代表的な第2寄与値マップと、の差分を示す差分マップを生成する差分生成処理と、
前記差分生成処理によって生成された差分マップを出力する出力処理と、
を実行することを特徴とする検出装置。
【請求項10】
プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有する検出装置が実行する検出方法であって、
第1画像データ群の各々の第1画像データの特徴に寄与した第1寄与値マップの集合である第1寄与値マップ群と、前記第1画像データ群よりも後に撮像された第2画像データ群の各々の第2画像データの特徴に寄与した第2寄与値マップの集合である第2寄与値マップ群と、を取得する取得処理と、
前記取得処理によって取得された第1寄与値マップ群および第2寄与値マップ群を用いて、二標本検定を実行する第1二標本検定処理と、
前記第1二標本検定処理による二標本検定結果を出力する出力処理と、
を実行することを特徴とする検出方法。
【請求項11】
プロセッサに、
第1画像データ群の各々の第1画像データの特徴に寄与した第1寄与値マップの集合である第1寄与値マップ群と、前記第1画像データ群よりも後に撮像された第2画像データ群の各々の第2画像データの特徴に寄与した第2寄与値マップの集合である第2寄与値マップ群と、を取得する取得処理と、
前記取得処理によって取得された第1寄与値マップ群および第2寄与値マップ群を用いて、二標本検定を実行する第1二標本検定処理と、
前記第1二標本検定処理による二標本検定結果を出力する出力処理と、
を実行させることを特徴とする検出プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出装置、検出方法、および検出プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
入力データの内容や特徴が学習時から変化してしまうことがある。このような変化はデータシフト(またはデータドリフト)と呼ばれる。たとえば、入力データが画像データである場合、判定モデルの学習時から現在の運用時までの間の時間経過により、人々の服装の変化や、撮影場所を行き交う人種の変化、カメラの画質低下や撮影場所での建物や道路の工事の発生などがデータシフトに該当する。データシフトの発生によって、その時点では精度には影響は出ていないものの、学習モデルの潜在的な精度劣化の危険性がある。人手でデータシフトを検出し判定する方法は、工数がかかるため現実的ではなく、自動または半自動での方法が望ましい。
【0003】
また、下記特許文献1の情報処理装置は、複数の正解ラベルに対応する複数の訓練データを用いて、監視対象となる運用モデルを学習する。情報処理装置は、運用モデルの出力結果を基にして、データの特徴空間を2つの適用領域に分割する決定境界を学習すると共に、決定境界から入力されたデータまでの距離を算出するインスペクターモデルを作成する。情報処理装置は、訓練データをインスペクターモデルに入力して、決定境界から訓練データまでの第1の距離を算出する。情報処理装置は、運用データをインスペクターモデルに入力して、決定境界から運用データまでの第2の距離を算出する。情報処理装置は、第1の距離と、第2の距離との差が予め設定された閾値以上の場合に、運用データの傾向の時間変化に起因する運用モデルの出力結果の変化を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2021/079460号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
テーブルデータのような構造化データを入力データとするデータ検出方法は各種存在するが、入力データが画像データのような多次元特徴量を有するデータである場合、データシフト検出精度が低下する。また、特許文献1では、検出された特徴の比率変化をコンセプトドリフト検出とし、このラベルにおける変化を原因とする。しかしながら、検出された特徴の比率変化が複数存在する場合、いずれがコンセプトドリフトであるか特定することができない。
【0006】
本発明は、画像データ群間のデータシフトの検出の容易化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願において開示される発明の一側面となる検出装置は、プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有する検出装置であって、第1画像データ群の各々の第1画像データの特徴に寄与した第1寄与値マップの集合である第1寄与値マップ群と、前記第1画像データ群よりも後に撮像された第2画像データ群の各々の第2画像データの特徴に寄与した第2寄与値マップの集合である第2寄与値マップ群と、を取得する取得処理と、前記取得処理によって取得された第1寄与値マップ群および第2寄与値マップ群を用いて、二標本検定を実行する第1二標本検定処理と、前記第1二標本検定処理による二標本検定結果を出力する出力処理と、を実行することを特徴とする。
【0008】
本願において開示される発明の他の側面となる検出装置は、プログラムを実行するプロセッサと、前記プログラムを記憶する記憶デバイスと、を有する検出装置であって、第1画像データ群の各々の第1画像データの特徴に寄与した第1寄与値マップの集合である第1寄与値マップ群と、前記第1画像データ群よりも後に撮像された第2画像データ群の各々の第2画像データの特徴に寄与した第2寄与値マップの集合である第2寄与値マップ群と、を取得する取得処理と、前記取得処理によって取得された第1寄与値マップ群内の代表的な第1寄与値マップと、前記第2寄与値マップ群内の代表的な第2寄与値マップと、の差分を示す差分マップを生成する差分生成処理と、前記差分生成処理によって生成された差分マップを出力する出力処理と、を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の代表的な実施の形態によれば、画像データ群間のデータシフトの検出の容易化を図ることができる。前述した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図2図2は、実施例1にかかる検出装置の機能的構成例を示すブロック図である。
図3図3は、XAIの動作例を示す説明図である。
図4図4は、差分マップ生成例を示す説明図である。
図5図5は、実施例1にかかる検出装置によるデータシフト検出処理手順例1を示すフローチャートである。
図6図6は、実施例1にかかる検出装置によるデータシフト検出処理手順例2を示すフローチャートである。
図7図7は、実施例1にかかる検出装置によるデータシフト検出処理手順例3を示すフローチャートである。
図8図8は、検討対象と原因候補との突合結果の比率変化例を示す説明図である。
図9図9は、実施例2にかかる検出装置の機能的構成例を示すブロック図である。
図10図10は、組み合わせ特徴判定結果によるマップ分類Aの例1を示す説明図である。
図11図11は、組み合わせ特徴判定結果によるマップ分類Aの例2を示す説明図である。
図12図12は、マップ分類Aによる二標本検定例を示す説明図である。
図13図13は、組み合わせ特徴判定結果によるマップ分類Bの例1を示す説明図である。
図14図14は、組み合わせ特徴判定結果によるマップ分類Bの例2を示す説明図である。
図15図15は、マップ分類Bによる二標本検定例を示す説明図である。
図16図16は、実施例2にかかる検出装置によるデータシフト検出処理手順例(前半)を示すフローチャートである。
図17図17は、実施例2にかかる検出装置によるデータシフト検出処理手順例(後半)を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【実施例0011】
実施例1では、入力データが画像データである場合の画像データ中の特徴の出現頻度や画像データ全体にわたる特徴についてのデータシフトを検出する検出装置について説明する。
【0012】
<検出装置のハードウェア構成例>
図1は、装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。検出装置100は、プロセッサ101と、記憶デバイス102と、入力デバイス103と、出力デバイス104と、通信インターフェース(通信IF)105と、を有する。プロセッサ101、記憶デバイス102、入力デバイス103、出力デバイス104、および通信IF105は、バス106により接続される。プロセッサ101は、検出装置100を制御する。記憶デバイス102は、プロセッサ101の作業エリアとなる。また、記憶デバイス102は、各種プログラムやデータを記憶する非一時的なまたは一時的な記録媒体である。記憶デバイス102としては、たとえば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリがある。入力デバイス103は、データを入力する。入力デバイス103としては、たとえば、キーボード、マウス、タッチパネル、テンキー、スキャナ、マイク、センサがある。出力デバイス104は、データを出力する。出力デバイス104としては、たとえば、ディスプレイ、プリンタ、スピーカがある。通信IF105は、ネットワークと接続し、データを送受信する。
【0013】
<検出装置の機能的構成例>
図2は、実施例1にかかる検出装置100の機能的構成例を示すブロック図である。検出装置100は、取得部201と、マップ生成部202と、差分生成部203と、出力部204と、二標本検定部205と、データシフト判定部206と、を有する。取得部201~データシフト判定部206は、具体的には、たとえば、図1に示した記憶デバイス102に記憶されたプログラムをプロセッサ101に実行させることにより実現される機能である。
【0014】
取得部201は、画像データを取得する。具体的には、たとえば、取得部201は、比較元画像データ群D1、シフト前画像データ群D2、および検出対象画像データ群D3を取得する。比較元画像データ群D1、シフト前画像データ群D2、および検出対象画像データ群D3は、検出装置100内の記憶デバイス102に格納されていてもよく、検出装置100外のコンピュータに格納されていてもよい。検出装置100外のコンピュータに格納されている場合、取得部201は、検出装置100外のコンピュータから比較元画像データ群D1、シフト前画像データ群D2、および検出対象画像データ群D3を受信する。
【0015】
比較元画像データ群D1とは、比較元画像データの集合である。比較元画像データとは、画像データの特徴を判定する特徴判定モデルの学習に用いられた画像データである。たとえば、特徴判定モデルが、監視カメラで撮像された画像データ中の人物の性別を判定する性別判定モデルである場合、性別判定モデルの学習時に用いられる画像データが、比較元画像データである。
【0016】
シフト前画像データ群D2とは、シフト前画像データの集合である。シフト前画像データとは、比較元画像データの撮影時以降に撮像された画像データである。シフト前画像データの撮影場所は、比較元画像データと同じ撮影場所でもよく異なる撮影場所でもよい。シフト前画像データ群D2は、比較元画像データ群D1の一部でもよい。
【0017】
検出対象画像データ群D3とは、検出対象画像データの集合である。検出対象画像データとは、データシフトが発生したか否かの検出の対象となる画像データである。検出対象画像データは、シフト前画像データよりも後に撮像された画像データである。検出対象画像データの撮影場所は、シフト前画像データと同じ撮影場所でもよく異なる撮影場所でもよい。
【0018】
なお、比較元画像データ、シフト前画像データ、および検出対象画像データを区別しない場合は、単に画像データと称す。
【0019】
マップ生成部202は、画像データの特徴量の分布を示す寄与値マップを生成する。マップ生成部202は、特徴判定モデルの一機能である。特徴判定モデルは、画像データが入力されると、特徴の判定結果を出力するとともに、画像データ中のどの画素領域がどのくらいその判定結果に寄与したかを示す寄与値を画素領域ごとに算出するXAI(eXplainable Artificial Intelligence)である。画素領域とは、1画素以上の画素集合である。画素領域ごとに算出された寄与値をその画素領域に配置したデータが寄与値マップである。
【0020】
マップ生成部202は、画像データを次元圧縮したsoft labelを画像データの次元圧縮結果として出力するが、このsoft labelが画素領域ごとの寄与値である。soft labelは、たとえば、判定結果を出力する特徴判定モデルの最終段の全結合層またはそれより前の中間層への入力データである。生成された寄与値マップは、寄与値マップDB210に格納される。
【0021】
差分生成部203は、2つの寄与値マップの差分を算出し、差分マップを生成する。2つの寄与値マップの一方は、たとえば、比較元画像データ群D1の各比較元画像データから得られた寄与値マップの平均化した平均寄与値マップ、または、シフト前画像データ群D2の各シフト前画像データから得られた寄与値マップの平均化した平均寄与値マップである。2つの寄与値マップの他方は、たとえば、検出対象画像データ群D3の各検出対象画像データから得られた寄与値マップの平均化した平均寄与値マップである。
【0022】
出力部204は、データを出力する。具体的には、たとえば、出力部204は、データを出力デバイス104の一例であるディスプレイに表示したり、プリンタから印刷出力したりする。また、出力部204は、データを通信IF105を介して他のコンピュータに送信する。出力部204は、マップを出力する場合、ヒートマップにして出力することもできる。
【0023】
出力部204からの出力対象となるデータは、たとえば、差分生成部203からの差分マップ、差分生成部203による差分対象となる2つの寄与値マップ、二標本検定部205の検定結果、データシフト判定部206からの判定結果である。
【0024】
二標本検定部205は、2つの分布について二標本検定を実行し、p値を算出する。具体的には、たとえば、二標本検定部205は、2つの分布についてのカーネル平均の差(MMD:Maximum Mean Discrepancy)に関する仮説検定を実行する。そして、二標本検定部205は、p値により帰無仮説H0を棄却するか否かを判断する。本例の場合の帰無仮説H0とは、2つの分布に差がないとする仮説である。二標本検定部205は、たとえば、p値が0.05以下の場合、有意水準5%で帰無仮説H0を棄却する。
【0025】
ここで、2つの分布は2組存在する。1組目の2つの分布において、一方の分布は、比較元画像データ群D1の各比較元画像データから得られた寄与値マップ群である。他方の分布は、シフト前画像データ群D2の各シフト前画像データから得られた寄与値マップ群である。
【0026】
2組目の2つの分布において、一方の分布は、シフト前画像データ群D2の各シフト前画像データから得られた寄与値マップ群である。他方の分布は、検出対象画像データ群D3の各検出対象画像データから得られた寄与値マップ群である。
【0027】
なお、2組目の2つの分布において、シフト前画像データ群D2の各シフト前画像データから得られた寄与値マップ群に替えて、比較元画像データ群D1の各比較元画像データから得られた寄与値マップ群を用いる場合、二標本検定部205は、1組目の2つの分布についての二標本検定を実行しなくてもよい。これにより、検出装置100の計算負荷の低減化を図ることができる。
【0028】
データシフト判定部206は、シフト前画像データ群D2(比較元画像データ群D1でもよい)と検出対象画像データ群D3との間にデータシフトが発生したか否かを判定する。具体的には、たとえば、データシフト判定部206は、二標本検定部205において、1組目の2つの分布において帰無仮説H0を採用し、2組目の2つの分布において帰無仮説H0を棄却した場合、シフト前画像データ群D2(比較元画像データ群D1でもよい)と検出対象画像データ群D3との間にデータシフトが発生したと判定する。
【0029】
<XAI>
図3は、XAIの動作例を示す説明図である。XAI300は、特徴判定モデルM1~Mn(nは1以上の整数)を有する。特徴判定モデルM1~Mnを区別しない場合は、特徴判定モデルMと称す。特徴判定モデルMは、比較元画像データ群D1とその正解データとを用いて学習された学習モデルである。特徴判定モデルMには、たとえば、性別判定モデル、下半身服装判定モデル、履物判定モデル、…といった各種特徴を判定する学習モデルがある。
【0030】
XAI300は、説明可能AIであり、特徴判定モデルMから特徴判定結果を出力し、かつ、寄与値マップを出力する。寄与値マップは、入力画像データのどの画素領域が特徴判定結果に寄与したかを示す評価値である。
【0031】
特徴判定モデルMは、画像データが入力されると特徴判定結果を出力する。図3では、特徴判定モデルM1は、比較元画像データ群D1の各比較元画像データが特徴判定モデルM1に入力されると各比較元画像データの特徴判定結果の集合である特徴判定結果群R1(M1)を出力し、シフト前画像データ群D2の各シフト前画像データが特徴判定モデルM1に入力されると各シフト前画像データの特徴判定結果の集合である特徴判定結果群R2(M1)を出力し、検出対象画像データ群D3の各検出対象画像データが特徴判定モデルM1に入力されると各検出対象画像データの特徴判定結果の集合である特徴判定結果群R3(M1)を出力する。
【0032】
特徴判定モデルMnは、比較元画像データ群D1の各比較元画像データが特徴判定モデルMnに入力されると各比較元画像データの特徴判定結果の集合である特徴判定結果群R1(Mn)を出力し、シフト前画像データ群D2の各シフト前画像データが特徴判定モデルMnに入力されると各シフト前画像データの特徴判定結果の集合である特徴判定結果群R2(Mn)を出力し、検出対象画像データ群D3の各検出対象画像データが特徴判定モデルMnに入力されると各検出対象画像データの特徴判定結果の集合である特徴判定結果群R3(Mn)を出力する。
【0033】
また、特徴判定モデルMは、画像データが入力されると寄与値マップを生成する。図3では、特徴判定モデルM1は、比較元画像データ群D1の各比較元画像データが特徴判定モデルM1に入力されると各比較元画像データの寄与値マップの集合である寄与値マップ群C1(M1)を出力し、シフト前画像データ群D2の各シフト前画像データが特徴判定モデルM1に入力されると各シフト前画像データの寄与値マップの集合である寄与値マップ群C2(M1)を出力し、検出対象画像データ群D3の各検出対象画像データが特徴判定モデルM1に入力されると各検出対象画像データの寄与値マップの集合である寄与値マップ群C3(M1)を出力する。
【0034】
特徴判定モデルMnは、比較元画像データ群D1の各比較元画像データが特徴判定モデルMnに入力されると各比較元画像データの寄与値マップの集合である寄与値マップ群C1(Mn)を出力し、シフト前画像データ群D2の各シフト前画像データが特徴判定モデルMnに入力されると各シフト前画像データの寄与値マップの集合である寄与値マップ群C2(Mn)を出力し、検出対象画像データ群D3の各検出対象画像データが特徴判定モデルMnに入力されると各検出対象画像データの寄与値マップの集合である寄与値マップ群C3(Mn)を出力する。
【0035】
<差分マップ生成例>
図4は、差分マップ生成例を示す説明図である。まず、マップ生成部202は、寄与値マップ群C1(Mi)、寄与値マップ群C2(Mi)、および寄与値マップ群C3(Mi)を生成する。Miは、i(1≦i≦n)番目の特徴判定モデルである。
【0036】
二標本検定部205は、寄与値マップ群C1(Mi)および寄与値マップ群C2(Mi)を、1組目の2つの分布として、二標本検定を実行する。また、二標本検定部205は、寄与値マップ群C2(Mi)および寄与値マップ群C3(Mi)を、2組目の2つの分布として、二標本検定を実行する。
【0037】
データシフト判定部206は、1組目の二標本検定結果が帰無仮説採用で、かつ、2組目の二標本検定結果が帰無仮説棄却である場合、シフト前画像データ群D2と検出対象画像データ群D3との間にデータシフトが発生したと判定する。
【0038】
差分生成部203は、データシフト判定部206によってデータシフトが発生したと判定された場合、寄与値マップ群C2(Mi)を平均化して平均寄与値マップC2(Mi)avを生成し、寄与値マップ群C3(Mi)を平均化して平均寄与値マップC3(Mi)avを生成する。そして、両平均寄与値マップC2(Mi)av,C3(Mi)avの差分である差分マップDC(Mi)を生成する。
【0039】
ここで、平均寄与値マップC2(Mi)とは、寄与値マップ群C2(Mi)の各寄与値マップにおいて同一位置の寄与値を平均化した寄与値マップである。同様に、平均寄与値マップC3(Mi)とは、寄与値マップ群C3(Mi)の各寄与値マップにおいて同一位置の寄与値を平均化した寄与値マップである。
【0040】
なお、図4では、差分生成部203は、寄与値マップ群C2(Mi)を平均化して平均寄与値マップC2(Mi)avを生成し、寄与値マップ群C3(Mi)を平均化して平均寄与値マップC3(Mi)avを生成したが、平均化に限定されない。たとえば、差分生成部203は、寄与値マップ群C2(Mi)および寄与値マップ群C3(Mi)の各々から代表的な寄与値マップを抽出してもよい。代表的な寄与値マップとは、上述した平均化のほか、ランダムに選択された寄与値マップでもよく、寄与値マップ内の寄与値の合計が最大となる寄与値マップでもよく、寄与値マップ内の寄与値の合計が最小となる寄与値マップでもよく、寄与値マップ内の寄与値の合計が中央値となる寄与値マップでもよい。
【0041】
<データシフト検出処理手順例>
図5は、実施例1にかかる検出装置100によるデータシフト検出処理手順例1を示すフローチャートである。検出装置100は、検討対象を指定する(ステップS501)。検討対象とは、データシフト検出を検討する画像データの特徴である。ここでは、例として、性別とする。
【0042】
検出装置100は、取得部201により、比較元画像データ群D1、シフト前画像データ群D2、および検出対象画像データ群D3を取得する(ステップS502)。
【0043】
検出装置100は、マップ生成部202により、比較元画像データ群D1、シフト前画像データ群D2、検出対象画像データ群D3をそれぞれ検討対象の特徴判定モデルMに入力して、各々の寄与値マップ群C1(Mi)、C2(Mi)、C3(Mi)を生成する(ステップS503)。
【0044】
検出装置100は、差分生成部203により、寄与値マップ群C1(Mi)、C2(Mi)、C3(Mi)の各々の平均寄与値マップC1(Mi)av、C2(Mi)av、C3(Mi)avを算出し、平均寄与値マップC2(Mi)av(C1(Mi)avでもよい)と、平均寄与値マップC3(Mi)avと、の差分マップDC(Mi)を生成する(ステップS504)。
【0045】
検出装置100は、出力部204により、差分マップDC(Mi)を出力して(ステップS505)、一連の処理を終了する。このように、差分マップDC(Mi)を出力することにより、ユーザは、差分箇所をデータシフトの原因領域として視認することができ、差分箇所を元に、特徴判定モデルMの改善に活用することができる。たとえば、差分箇所が出現するような検出対象画像データを学習データとして用いて、特徴判定モデルMを再学習することができる。したがって、データシフトの検出の容易化を図ることができる。
【0046】
図6は、実施例1にかかる検出装置100によるデータシフト検出処理手順例2を示すフローチャートである。図5のデータシフト検出処理手順例2と同一処理には同一ステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0047】
ステップS503のあと、検出装置100は、二標本検定部205により、寄与値マップ群C1(M)、C2(M)による第1二標本検定を実行し、寄与値マップ群C2(M)、C3(M)による第2二標本検定を実行する(ステップS604)。
【0048】
検出装置100は、データシフト判定部206により、第1二標本検定の検定結果と、第2二標本検定の検定結果と、に基づいて、シフト前画像データ群D2と検出対象画像データ群D3との間にデータシフトが発生したか否かを判定する(ステップS605)。第1二標本検定の検定結果が帰無仮説採用で、かつ、第2二標本検定の検定結果が帰無仮説棄却である場合、検出装置100は、データシフト判定部206により、シフト前画像データ群D2と検出対象画像データ群D3との間にデータシフトが発生したと判定する。それ以外の第1二標本検定の検定結果および第2二標本検定の検定結果である場合、検出装置100は、データシフト判定部206により、シフト前画像データ群D2と検出対象画像データ群D3との間にデータシフトが発生していないと判定する。
【0049】
検出装置100は、出力部204により、データシフト判定部206のデータシフト判定結果を出力して(ステップS606)、一連の処理を終了する。このように、検出装置100は、データシフト検出の高精度化を図ることができる。また、ユーザは、検討対象について、シフト前画像データ群D2と検出対象画像データ群D3との間でのデータシフトの発生有無を確認することができる。
【0050】
図7は、実施例1にかかる検出装置100によるデータシフト検出処理手順例3を示すフローチャートである。図5および図6のデータシフト検出処理手順例1,2と同一処理には同一ステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0051】
ステップS604のあと、検出装置100は、データシフト判定部206により、第1二標本検定の検定結果と、第2二標本検定の検定結果と、に基づいて、シフト前画像データ群D2と検出対象画像データ群D3との間にデータシフトが発生したか否かを判定する(ステップS605)。データシフトが発生したと判定した場合(ステップS605:Yes)、検出装置100は、ステップS504、S505を実行して、一連の処理を終了する。
【0052】
このように、差分マップDC(M)を出力することにより、ユーザは、差分箇所をデータシフトの原因領域として視認することができ、差分箇所を元に、特徴判定モデルMの改善に活用することができる。たとえば、差分箇所が出現するような検出対象画像データを学習データとして用いて、特徴判定モデルMを再学習することができる。したがって、データシフトの検出の容易化を図ることができる。
【0053】
一方、データシフトが発生していないと判定した場合(ステップS605:No)、検出装置100は、出力部204により、データシフト判定部206のデータシフト判定結果(データシフト発生せず)を出力して(ステップS706)、一連の処理を終了する。このように、検出装置100は、データシフト検出の高精度化を図ることができる。また、ユーザは、検討対象について、シフト前画像データ群D2と検出対象画像データ群D3との間でのデータシフトの発生有無を確認することができる。
【0054】
なお、実施例1では、マップ生成部202が寄与値マップを生成したが、取得部201が、寄与値マップDB210から寄与値マップを取得して、二標本検定部205が、取得した寄与度マップを用いて二標本検定を実行してもよい。また、取得部201が、外部のコンピュータから通信IF105を介して寄与値マップを取得して、二標本検定部205が、取得した寄与度マップを用いて二標本検定を実行してもよい。
【実施例0055】
実施例2について説明する。実施例1では、入力データが画像データである場合の画像データ中の特徴の出現頻度や画像データ全体にわたる特徴についてのデータシフトを検出する検出装置100について説明した。
【0056】
ところで、平均寄与値マップの様態からはデータシフトの発生原因(平均寄与値マップ内の当該発生原因となる画素領域(原因領域)とその寄与値)が特定できないデータシフトが存在することがある。これは、平均寄与値マップでは、寄与値マップ群での寄与値の重ね合わせや打ち消しによってデータシフト発生前後で比率変化が観察できない場合や、画像データ間の特徴の差異により、原因領域までを指摘することは困難な場合があるからである。
【0057】
そこで、実施例2では、検討対象となる特徴の特徴判定結果と検討対象以外である原因候補となる他の特徴の特徴判定結果とを突合して、データシフトの発生原因を特定する検出装置について説明する。実施例2では、例として、検討対象となる特徴を画像データ中の人物の「性別(男または女)」とし、原因候補となる他の特徴を画像データ中の人物の「下半身服装(ズボンまたはスカート)」および「履物(スニーカまたはサンダル)」とする。なお、実施例1と同一構成には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0058】
<突合結果の比率変化>
図8は、検討対象と原因候補との突合結果の比率変化例を示す説明図である。(A)は、検討対象(性別)と原因候補(下半身服装)との突合結果の比率変化例を示し、(B)は、検討対象(性別)と原因候補(履物)との突合結果の比率変化例を示す。実施例2では、記号a(1≦a≦n)は、検討対象(性別)に関するデータを示し、記号b(1≦b≦n、b≠a)は、検討対象(下半身服装)に関するデータを示し、記号c(1≦c≦n、c≠a、c≠b)は、検討対象(履物)に関するデータを示す。
【0059】
(A)において、検出装置100は、XAI300により、シフト前画像データ群D2を特徴判定モデルMの1つである性別判定モデルMaに入力した結果、性別判定結果群R2(Ma)を取得し、シフト前画像データ群D2を特徴判定モデルMの1つである下半身服装判定モデルMbに入力した結果、下半身服装判定結果群R2(Mb)を取得する。
【0060】
性別判定結果群R2(Ma)は、シフト前画像データ群D2の各シフト前画像データに対する性別判定結果の集合である。下半身服装判定結果群R2(Mb)は、シフト前画像データ群D2の各シフト前画像データに対する下半身服装判定結果の集合である。
【0061】
なお、性別判定モデルMaは、たとえば、人物の顔や髪型、腕の太さ、肩幅、胸部、腰などの上半身形状により性別を判定する。下半身服装判定モデルMbは、人物の下半身の服装がズボンであるかスカートであるかを判定する。
【0062】
検出装置100は、性別判定結果群R2(Ma)と、下半身服装判定結果群R2(Mb)と、を突合する。具体的には、たとえば、検出装置100は、性別判定結果群R2(Ma)と、下半身服装判定結果群R2(Mb)と、用いて、検討対象(性別)の種別(男、女)と原因候補(下半身服装)の種別(ズボン、スカート)とを、それらの組み合わせごとに該当するシフト前画像データの件数を集計する。
【0063】
その結果、突合結果T2abが生成される。突合結果T2abは、200件のシフト前画像データ内の人物について、男性かつズボンと判定されたシフト前画像データが100件、男性かつスカートと判定されたシフト前画像データが0件、女性かつズボンと判定されたシフト前画像データが0件、女性かつスカートと判定されたシフト前画像データが100件集計されたことを示す。
【0064】
また、検出装置100は、XAI300により、検出対象画像データ群D3を性別判定モデルMaに入力した結果、性別判定結果群R3(Ma)を取得し、検出対象画像データ群D3を下半身服装判定モデルMbに入力した結果、下半身服装判定結果群R3(Mb)を取得する。
【0065】
性別判定結果群R3(Ma)は、検出対象画像データ群D3の各検出対象画像データに対する性別判定結果の集合である。下半身服装判定結果群R3(Mb)は、検出対象画像データ群D3の各検出対象画像データに対する下半身服装判定結果の集合である。
【0066】
検出装置100は、性別判定結果群R3(Ma)と、下半身服装判定結果群R3(Mb)と、を突合する。具体的には、たとえば、検出装置100は、性別判定結果群R3(Ma)と、下半身服装判定結果群R3(Mb)と、用いて、検討対象(性別)の種別(男、女)と原因候補(下半身服装)の種別(ズボン、スカート)とを、それらの組み合わせごとに該当する検出対象画像データの件数を集計する。
【0067】
その結果、突合結果T3abが生成される。突合結果T3abは、200件の検出対象画像データ内の人物について、男性かつズボンと判定された検出対象画像データが80件、男性かつスカートと判定された検出対象画像データが20件、女性かつズボンと判定された検出対象画像データが20件、女性かつスカートと判定された検出対象画像データが80件集計されたことを示す。
【0068】
検出装置100は、突合結果T2ab,T3abを比較して、比率変化があったか否かを判定する。具体的には、たとえば、検出装置100は、突合結果T2ab,T3abの4個の組み合わせ特徴の少なくともいずれか1つについて、x%の増減が発生した場合、突合結果T2ab,T3ab間で比率変化があったと判定する。
【0069】
たとえば、x=10(%)である場合、男性かつズボンの組み合わせ特徴は、突合結果T2abの「100」から突合結果T3abの「80」に変化している。すなわち、20%減の比率変化が発生しているため、検出装置100は、突合結果T2ab,T3ab間で比率変化があったと判定する。
【0070】
なお、比率変化の判定項目を突合結果T2ab,T3abの4個の組み合わせ特徴の少なくともいずれか1つとしたが、ユーザ設定により、4個の組み合わせ特徴の少なくともいずれか2つとしてもよく、4個の組み合わせ特徴の少なくともいずれか3つとしてもよく、4個の組み合わせ特徴すべてとしてもよい。判定する組み合わせ特徴数が増加するほど比率変化の判定が厳格になる。
【0071】
(B)についても、下半身服装判定モデルMbを履物判定モデルMcに替えて、検出装置100は、(A)と同様、XAI300により、シフト前画像データ群D2を性別判定モデルMaに入力した結果、性別判定結果群R2(Ma)を取得し、シフト前画像データ群D2を履物判定モデルMcに入力した結果、履物判定結果群R2(Mc)を取得し、検出対象画像データ群D3を履物判定モデルMcに入力した結果、履物判定結果群R3(Mc)を取得する。そして、検出装置100は、突合結果T2ac,T3acを生成し、比率変化の有無を判定する。なお、履物判定モデルMcは、人物の足元の履物がスニーカであるかサンダルであるかを判定する。
【0072】
ここで、(A)および(B)の両方のケースで比率変化ありになったとする。この場合、データシフトの発生原因が、下半身服装なのか、履物なのか、下半身服装および履物の両方なのか特定できない。以下、データシフトの発生原因が、下半身服装なのか、履物なのか、下半身服装および履物の両方なのかを特定する構成について説明する。
【0073】
<検出装置100の機能的構成例>
図9は、実施例2にかかる検出装置100の機能的構成例を示すブロック図である。検出装置100は、取得部201、マップ生成部202、差分生成部203、出力部204、二標本検定部205、データシフト判定部206のほか、特徴判定部901と学習部902と分類部903とを有する。特徴判定部901、学習部902および分類部903は、具体的には、たとえば、図1に示した記憶デバイス102に記憶されたプログラムをプロセッサ101に実行させることにより実現される機能である。
【0074】
特徴判定部901は、画像データに特徴があるか否かを判定する。具体的には、たとえば、特徴判定部901は、XAI300の一部であり、図3に示した特徴判定モデルMの特徴判定結果群R1~R3を出力する。たとえば、特徴判定部901は、図8に示したように、特徴判定モデルMが性別判定モデルMaであれば、性別判定結果群R2(Ma)、R3(Ma)を出力し、特徴判定モデルMが下半身服装判定モデルMbであれば、下半身服装判定結果群R2(Mb)、R3(Mb)を出力し、特徴判定モデルMが履物判定モデルMcであれば、履物判定結果群R2(Mc)、R3(Mc)を出力する。
【0075】
学習部902は、検出対象画像データ群D3とその突合結果とを用いて学習し、検討対象と原因候補とを組み合わせた特徴判定モデル(以下、組み合わせ特徴判定モデルと称す。)を生成する。組み合わせ特徴判定モデルがすでに特徴判定モデルM1~Mnに存在する場合、学習部902は、当該組み合わせ特徴判定モデルを検出対象画像データ群D3とその突合結果とを用いて再学習する。
【0076】
図8の(A)のケースでは、学習部902は、検出対象画像データ群D3とその突合結果T3abとを用いて、性別と下半身服装とを組み合わせた組み合わせ特徴判定モデルMabを生成する。
【0077】
図8の(B)のケースでは、学習部902は、検出対象画像データ群D3とその突合結果T3acとを用いて、性別と履物とを組み合わせた組み合わせ特徴判定モデルMacを生成する。
【0078】
図8の(A)および(B)を組み合わせたケースでは、学習部902は、検出対象画像データ群D3とその突合結果T3ab,T3acとを用いて、性別と下半身服装と履物とを組み合わせた組み合わせ特徴判定モデルMabcを生成する。
【0079】
分類部903は、突合結果に基づいて寄与値マップ群を分類する。具体的には、たとえば、分類部903は、突合結果T3abに基づいて、寄与値マップ群C3(Ma)を分類する。寄与値マップ群C3(Ma)は、検出対象画像データ群D3の各検出対象画像データが特徴判定モデルMaに入力された結果XAI300から出力される各検出対象画像データの寄与値マップの集合である。
【0080】
同様に、分類部903は、突合結果T3acに基づいて、寄与値マップ群C3(Ma)を分類する。
【0081】
また、分類部903は、突合結果T3abに基づいて、学習部902で学習された組み合わせ特徴判定モデルMabから出力される寄与値マップ群C3(Mab)を分類する。寄与値マップ群C3(Mab)は、検出対象画像データ群D3の各検出対象画像データが特徴判定モデルMabに入力された結果XAI300から出力される各検出対象画像データの寄与値マップの集合である。
【0082】
同様に、分類部903は、突合結果T3acに基づいて、学習部902で学習された組み合わせ特徴判定モデルMacから出力される寄与値マップ群C3(Mac)を分類する。寄与値マップ群C3(Mac)は、検出対象画像データ群D3の各検出対象画像データが特徴判定モデルMacに入力された結果XAI300から出力される各検出対象画像データの寄与値マップの集合である。
【0083】
同様に、分類部903は、突合結果T3abcに基づいて、学習部902で学習された組み合わせ特徴判定モデルMabcから出力される寄与値マップ群C3(Mabc)を分類する。突合結果T3abcは、突合結果T3abおよび突合結果T3acを集約した突合結果である。寄与値マップ群C3(Mabc)は、検出対象画像データ群D3の各検出対象画像データが特徴判定モデルMabcに入力された結果XAI300から出力される各検出対象画像データの寄与値マップの集合である。
【0084】
<組み合わせ特徴判定結果による原因特定例>
まず、図10図12を用いて、検討対象を性別、原因候補を下半身服装とした場合の、組み合わせ特徴判定結果による原因特定例1について説明する。
【0085】
[組み合わせ特徴判定結果によるマップ分類A]
図10は、組み合わせ特徴判定結果によるマップ分類Aの例1を示す説明図である。図10では、検出装置100は、分類部903により、性別判定モデルMaに検出対象画像データ群D3を入力した結果得られる性別判定結果群R3(Ma)と、下半身服装判定モデルMbに検出対象画像データ群D3を入力した結果得られる下半身服装判定結果群R3(Mb)と、の突合結果T3abを用いて、寄与値マップ群C3(Ma)を分類する。
【0086】
具体的には、たとえば、検出装置100は、寄与値マップ群C3(Ma)を、男性かつズボンとして集計された第1寄与値マップ群C3(Ma)-b1と、男性かつスカートとして集計された第2寄与値マップ群C3(Ma)-b2と、女性かつズボンとして集計された第3寄与値マップ群C3(Ma)-b3と、女性かつスカートとして集計された第4寄与値マップ群C3(Ma)-b4と、に分類する。
【0087】
なお、図示は省略するが、図10と同様にして、検出装置100は、性別判定結果群R3(Ma)と、履物判定モデルMcに検出対象画像データ群D3を入力した結果得られる履物判定結果群R3(Mc)と、の突合結果T3acを用いて、寄与値マップ群C3(Ma)を分類する。このようにして、分類結果1000が得られる。
【0088】
図11は、組み合わせ特徴判定結果によるマップ分類Aの例2を示す説明図である。図11では、検出装置100は、学習部902により、検出対象画像データ群D3および突合結果T3abを学習データセットとして組み合わせ特徴判定モデルMabを学習する。組み合わせ特徴判定モデルMabは、検出対象画像データ群D3が入力されると、寄与値マップ群C3(Mab)を生成する。
【0089】
検出装置100は、分類部903により、突合結果T3abを用いて、寄与値マップ群C3(Mab)を分類する。具体的には、たとえば、検出装置100は、寄与値マップ群C3(Mab)を、男性かつズボンとして集計された第1寄与値マップ群C3(Mab)-1と、男性かつスカートとして集計された第2寄与値マップ群C3(Mab)-2と、女性かつズボンとして集計された第3寄与値マップ群C3(Mab)-3と、女性かつスカートとして集計された第4寄与値マップ群C3(Mab)-4と、に分類する。このようにして、分類結果1100が得られる。
【0090】
[マップ分類Aによる二標本検定例]
図12は、マップ分類Aによる二標本検定例を示す説明図である。検出装置100は、二標本検定部205により、寄与値マップ群C3(Ma)の分類結果1000と、寄与値マップ群C3(Mab)の分類結果1100と、に基づいて、共通する組み合わせ特徴ごとに、二標本検定1201~1204を実行する。
【0091】
具体的には、たとえば、検出装置100は、組み合わせ特徴が男性かつズボンである第1寄与値マップ群C3(Ma)-b1および第1寄与値マップ群C3(Mab)-1を二標本検定対象となる2つ分布として二標本検定1201を実行する。また、検出装置100は、組み合わせ特徴が男性かつスカートである第2寄与値マップ群C3(Ma)-b2および第2寄与値マップ群C3(Mab)-2を二標本検定対象となる2つ分布として二標本検定1202を実行する。
【0092】
また、検出装置100は、組み合わせ特徴が女性かつズボンである第3寄与値マップ群C3(Ma)-b3および第3寄与値マップ群C3(Mab)-3を二標本検定対象となる2つ分布として二標本検定1203を実行する。また、検出装置100は、組み合わせ特徴が女性かつスカートである第4寄与値マップ群C3(Ma)-b4および第4寄与値マップ群C3(Mab)-4を二標本検定対象となる2つ分布として二標本検定1204を実行する。
【0093】
検出装置100は、データシフト判定部206により、各二標本検定1201~1204における二標本検定結果に基づいて、原因候補でのデータシフトの発生有無を判定する。
【0094】
具体的には、たとえば、検出装置100は、データシフト判定部206により、各二標本検定結果における帰無仮説の採用数に基づいて、原因候補でのデータシフトの発生有無を判定する。たとえば、検出装置100は、複数の二標本検定1201~1204のうち少なくともk個(kは1以上、二標本検定の数以下の整数)で帰無仮説が採用された場合、原因候補がデータシフト発生原因でないと判定してもよい(第1判定ルール)。また、検出装置100は、複数の二標本検定1201~1204のうち少なくともk個(kは1以上、二標本検定の数以下の整数)で帰無仮説が棄却された場合、原因候補がデータシフト発生原因であると判定してもよい(第2判定ルール)。また、検出装置100は、帰無仮説の採用数と棄却数との多数決により、帰無仮説の採用数の方が多ければ原因候補がデータシフト発生原因でないと判定し、帰無仮説の棄却数の方が多ければ原因候補がデータシフト発生原因であると判定してもよい(第3判定ルール)。
【0095】
図12の例では、4個の二標本検定1201~1204のすべてで帰無仮説採用と判定されている。したがって、第1判定ルールが適用される場合、検出装置100は、データシフト判定部206により、原因候補である下半身服装がデータシフト発生原因でないと判定する。一方、第2判定ルールが適用される場合でも、検出装置100は、データシフト判定部206により、原因候補である下半身服装がデータシフト発生原因でないと判定する。第1判定ルールおよび第2判定ルールのいずれを採用するかはユーザ設定により可能である。
【0096】
また、検出装置100は、複数の二標本検定1201~1204のうち、二標本検定対象となる2つ分布における寄与値マップの数の差が許容範囲を超えている二標本検定の二標本検定結果については、データシフト判定対象外としてもよい。図12の例では、いずれの二標本検定結果においても差が0であるため、いずれの二標本検定結果もデータシフト判定対象外にならない。
【0097】
また、検出装置100は、複数の二標本検定1201~1204のうち、二標本検定対象となる2つ分布における寄与値マップの数の合計がしきい値以下となる二標本検定の二標本検定結果については、データシフト判定対象外としてもよい。
【0098】
たとえば、図12の例では、しきい値が、たとえば、50(画像データ数:200の25%)であれば、二標本検定1202、1203の各二標本検定結果は、データシフト判定対象外となる。
【0099】
なお、図10図12では、検討対象を性別、原因候補を下半身服装とした場合の、組み合わせ特徴判定結果による原因特定例1について説明したが、図示はしないが、検討対象を性別、原因候補を履物とした場合も同様に実行される。
【0100】
つぎに、図13図15を用いて、検討対象を性別、原因候補を下半身服装および履物とした場合の、組み合わせ特徴判定結果による原因特定例2について説明する。
【0101】
[組み合わせ特徴判定結果によるマップ分類B]
図13は、組み合わせ特徴判定結果によるマップ分類Bの例1を示す説明図である。図13では、検出装置100は、分類部903により、突合結果T3abcを用いて、寄与値マップ群C3(Ma)を分類する。
【0102】
具体的には、たとえば、検出装置100は、寄与値マップ群C3(Ma)を、男性かつズボンかつスニーカとして集計された第1寄与値マップ群C3(Ma)-bc1と、男性かつズボンかつサンダルとして集計された第2寄与値マップ群C3(Ma)-bc2と、男性かつスカートかつスニーカとして集計された第3寄与値マップ群C3(Ma)-bc3と、男性かつスカートかつサンダルとして集計された第4寄与値マップ群C3(Ma)-bc4と、女性かつズボンかつスニーカとして集計された第5寄与値マップ群C3(Ma)-bc5と、女性かつズボンかつサンダルとして集計された第6寄与値マップ群C3(Ma)-bc6と、女性かつスカートかつスニーカとして集計された第7寄与値マップ群C3(Ma)-bc7と、女性かつスカートかつサンダルとして集計された第8寄与値マップ群C3(Ma)-bc8と、に分類する。このようにして、分類結果1300が得られる。
【0103】
図14は、組み合わせ特徴判定結果によるマップ分類Bの例2を示す説明図である。図14では、検出装置100は、学習部902により、検出対象画像データ群D3および突合結果T3abcを学習データセットとして組み合わせ特徴判定モデルMabcを学習する。組み合わせ特徴判定モデルMabcは、検出対象画像データ群D3が入力されると、寄与値マップ群C3(Mabc)を生成する。
【0104】
検出装置100は、分類部903により、突合結果T3abcを用いて、寄与値マップ群C3(Mabc)を分類する。具体的には、たとえば、検出装置100は、男性かつズボンかつスニーカとして集計された第1寄与値マップ群C3(Mabc)-1と、男性かつズボンかつサンダルとして集計された第2寄与値マップ群C3(Mabc)-2と、男性かつスカートかつスニーカとして集計された第3寄与値マップ群C3(Mabc)-3と、男性かつスカートかつサンダルとして集計された第4寄与値マップ群C3(Mabc)-4と、女性かつズボンかつスニーカとして集計された第5寄与値マップ群C3(Mabc)-5と、女性かつズボンかつサンダルとして集計された第6寄与値マップ群C3(Mabc)-6と、女性かつスカートかつスニーカとして集計された第7寄与値マップ群C3(Mabc)-7と、女性かつスカートかつサンダルとして集計された第8寄与値マップ群C3(Mabc)-8と、に分類する。このようにして、分類結果1400が得られる。
【0105】
[マップ分類Bによる二標本検定例]
図15は、マップ分類Bによる二標本検定例を示す説明図である。検出装置100は、二標本検定部205により、寄与値マップ群C3(Ma)の分類結果1300と、寄与値マップ群C3(Mabc)の分類結果1400と、に基づいて、共通する組み合わせ特徴ごとに、二標本検定1501~1508を実行する。
【0106】
具体的には、たとえば、検出装置100は、組み合わせ特徴が男性かつズボンかつスニーカである第1寄与値マップ群C3(Ma)-bc1および第1寄与値マップ群C3(Mabc)-1を二標本検定対象となる2つ分布として二標本検定1501を実行する。また、検出装置100は、組み合わせ特徴が男性かつズボンかつサンダルである第2寄与値マップ群C3(Ma)-bc2および第2寄与値マップ群C3(Mabc)-2を二標本検定対象となる2つ分布として二標本検定1502を実行する。
【0107】
また、検出装置100は、組み合わせ特徴が男性かつスカートかつスニーカである第3寄与値マップ群C3(Ma)-bc3および第3寄与値マップ群C3(Mabc)-3を二標本検定対象となる2つ分布として二標本検定1503を実行する。また、検出装置100は、組み合わせ特徴が男性かつスカートかつスニーカである第4寄与値マップ群C3(Ma)-bc4および第4寄与値マップ群C3(Mabc)-4を二標本検定対象となる2つ分布として二標本検定1504を実行する。ただし、図15の例では、第4寄与値マップ群C3(Ma)-bc4および第4寄与値マップ群C3(Mabc)-4がともに0件であるため、二標本検定1504は実行されない。
【0108】
また、検出装置100は、組み合わせ特徴が女性かつズボンかつスニーカである第5寄与値マップ群C3(Ma)-bc5および第5寄与値マップ群C3(Mabc)-5を二標本検定対象となる2つ分布として二標本検定1505を実行する。また、検出装置100は、組み合わせ特徴が女性かつズボンかつサンダルである第6寄与値マップ群C3(Ma)-bc6および第6寄与値マップ群C3(Mabc)-6を二標本検定対象となる2つ分布として二標本検定1506を実行する。
【0109】
また、検出装置100は、組み合わせ特徴が女性かつスカートかつスニーカである第7寄与値マップ群C3(Ma)-bc7および第7寄与値マップ群C3(Mabc)-7を二標本検定対象となる2つ分布として二標本検定1703を実行する。また、検出装置100は、組み合わせ特徴が女性かつスカートかつスニーカである第8寄与値マップ群C3(Ma)-bc8および第8寄与値マップ群C3(Mabc)-8を二標本検定対象となる2つ分布として二標本検定1508を実行する。
【0110】
検出装置100は、データシフト判定部206により、各二標本検定1501~1508における二標本検定結果に基づいて、原因候補でのデータシフトの発生有無を判定する。具体的には、たとえば、検出装置100は、データシフト判定部206により、マップ分類Aによる二標本検定例で示した場合と同様に、第1判定ルール、第2判定ルールまたは第3判定ルールを適用して、原因候補でのデータシフトの発生有無を判定する。
【0111】
なお、マップ分類Aによる二標本検定例において、下半身服装および履物の各々がデータシフト発生原因と判定された場合、検出装置100は、マップ分類Bによる二標本検定を実行しない。これにより、計算負荷の低減を図ることができる。一方、マップ分類Aによる二標本検定例において、下半身服装および履物の各々がデータシフト発生原因でないと判定された場合、検出装置100は、マップ分類Bによる二標本検定を実行する。この場合、下半身服装および履物の各々がデータシフト発生原因でないと判定されたが、下半身服装および履物の組み合わせでデータシフト発生原因であると判定される場合があるため、データシフト発生原因の検出精度の向上を図ることができる。
【0112】
<データシフト検出処理手順例>
図16は、実施例2にかかる検出装置100によるデータシフト検出処理手順例(前半)を示すフローチャートである。図17は、実施例2にかかる検出装置100によるデータシフト検出処理手順例(後半)を示すフローチャートである。図5図7と同一処理には同一ステップ番号を付し、その説明を省略する。
【0113】
図17において、図16のステップS706:Yesである場合、検出装置100は、取得部201により、原因候補を指定する(ステップS1701)。実施例2では、原因候補は、下半身服装、履物、下半身服装および履物の組み合わせである。
【0114】
検出装置100は、特徴判定部901により、検討対象について、検出対象画像データ群D3を検討対象の特徴判定モデルに入力して特徴判定結果を取得し、原因候補について、検出対象画像データ群を原因候補の特徴判定モデルに入力して特徴判定結果を取得する(ステップS1702)。
【0115】
具体的には、たとえば、検出装置100は、性別判定結果R(Ma)を取得する。また、検出装置100は、原因候補が下半身服装であれば、下半身服装判定結果R3(Mb)を取得し、原因候補が履物であれば、履物判定結果R3(Mc)を取得し、原因候補が下半身服装および履物の組み合わせであれば、下半身服装判定結果R3(Mb)および履物判定結果R3(Mc)を取得する。
【0116】
検出装置100は、特徴判定部901により、検討対象の特徴判定結果と原因候補の特徴判定結果とを組み合わせて、突合結果を生成する(ステップS1703)。具体的には、たとえば、検出装置100は、原因候補が下半身服装であれば、突合結果T3abを生成し、原因候補が履物であれば、突合結果T3acを生成し、原因候補が下半身服装および履物の組み合わせであれば、突合結果T3abcを生成する。
【0117】
検出装置100は、特徴判定部901により、検討対象について、シフト前画像データ群D2を検討対象の特徴判定モデルに入力して特徴判定結果を取得し、原因候補について、シフト前画像データ群D2を原因候補の特徴判定モデルに入力して特徴判定結果を取得する。具体的には、たとえば、検出装置100は、性別判定結果R2(Ma)を取得する。また、検出装置100は、原因候補が下半身服装であれば、下半身服装判定結果R2(Mb)を取得し、原因候補が履物であれば、履物判定結果R2(Mc)を取得し、原因候補が下半身服装および履物の組み合わせであれば、下半身服装判定結果R2(Mb)および履物判定結果R2(Mc)を取得する。
【0118】
検出装置100は、特徴判定部901により、検討対象のシフト前特徴判定結果と原因候補のシフト前特徴判定結果とを組み合わせて、シフト前突合結果を生成する(ステップS1705)。具体的には、たとえば、検出装置100は、原因候補が下半身服装であれば、突合結果T2abを生成し、原因候補が履物であれば、突合結果T2acを生成し、原因候補が下半身服装および履物の組み合わせであれば、突合結果T2abcを生成する。
【0119】
検出装置100は、特徴判定部901により、比率変化がある原因候補を特定する(ステップS1706)。具体的には、たとえば、検出装置100は、突合結果T2ab、T3abを比較して比率変化の有無を検出し、突合結果T2ac、T3acを比較して比率変化の有無を検出し、突合結果T2abc、T3abcを比較して比率変化の有無を検出する。検出装置100は、比率変化があった突合結果の原因候補を特定する。すなわち、検出装置100は、原因候補の絞り込みを実行する。これにより、特定されなかった、すなわち、比率変化がなかった原因候補を後続の処理(ステップS1707~S1711)から除外することができ、計算負荷の低減化を図ることができる。なお、ステップS1707の実行有無については、ユーザが事前に選択することができる。
【0120】
検出装置100は、分類部903により、突合結果を用いて、検討対象の寄与値マップ群を分類する(ステップS1707)。具体的には、たとえば、検出装置100は、図10に示したように、突合結果T3abを用いて、検討対象の寄与値マップ群C3(Ma)を分類し、分類結果1000を出力する。同様に、検出装置100は、原因候補が履物であれば、突合結果T3acを用いて、検討対象の寄与値マップ群C3(Ma)を分類する。また、検出装置100は、図13に示したように、突合結果T3abcを用いて、検討対象の寄与値マップ群C3(Ma)を分類し、分類結果1300を出力する。
【0121】
検出装置100は、学習部902により、検討対象および原因候補に関する組み合わせ特徴判定モデルを学習し、学習した組み合わせ特徴判定モデルに検出対象画像データ群D3を入力して、寄与値マップ群を生成し、分類部903により、突合結果で分類する(ステップS1708)。
【0122】
具体的には、たとえば、検出装置100は、図11に示したように、検出対象画像データ群D3および突合結果T3abを用いて、組み合わせ特徴判定モデルMabを学習し、組み合わせ特徴判定モデルMabに検出対象画像データ群D3を入力して、組み合わせ特徴判定モデルMabから出力される寄与値マップ群C3(Mab)を取得する。そして、検出装置100は、突合結果T3abで寄与値マップ群C3(Mab)を分類し、分類結果1100を出力する。
【0123】
同様に、検出装置100は、原因候補が履物であれば、突合結果T3acを用いて、検出対象画像データ群D3および突合結果T3acを用いて、組み合わせ特徴判定モデルMacを学習し、組み合わせ特徴判定モデルMacに検出対象画像データ群D3を入力して、組み合わせ特徴判定モデルMacから出力される寄与値マップ群C3(Mac)を取得する。そして、検出装置100は、突合結果T3acで寄与値マップ群C3(Mac)を分類する。
【0124】
また、検出装置100は、図14に示したように、検出対象画像データ群D3および突合結果T3abcを用いて、組み合わせ特徴判定モデルMabcを学習し、組み合わせ特徴判定モデルMabcに検出対象画像データ群D3を入力して、組み合わせ特徴判定モデルMabcから出力される寄与値マップ群C3(Mabc)を取得する。そして、検出装置100は、突合結果T3abcで寄与値マップ群C3(Mabc)を分類し、分類結果1400を出力する。
【0125】
検出装置100は、二標本検定部205により、共通する組み合わせ特徴ごとの二標本検定を実行する(ステップS1709)。具体的には、たとえば、検出装置100は、図12および図15に示したように、共通する組み合わせ特徴ごとに二標本検定1201~1204、1501~1508を実行する。
【0126】
検出装置100は、データシフト判定部206により、ステップS1709の二標本検定による二標本検定結果に基づいて、原因候補がデータシフト発生原因であるか否かを判定する(ステップS1710)。そして、検出装置100は、出力部204により、ステップS1710の判定結果を出力する(ステップS1711)。これにより、検出装置100は、一連の処理を終了する。
【0127】
このように、実施例2によれば、原因候補が複数存在する場合であっても、データシフトの発生原因を特定することができる。
【0128】
なお、実施例2においても、検出装置100は、出力部204により、ステップS1709の二標本検定結果を出力してもよい。検出装置100は、ステップS1709において帰無仮説が棄却された二標本検定について、図4に示したように、差分生成部203により差分ヒートマップを生成し、出力部204により、出力してもよい。また、検出装置100は、出力部204により、分類部903による分類結果1000,1100,1300,1400を出力してもよい。また、検出装置100は、図16においてステップS502、S503、S604、S706を実行せずに、図17に示した処理を実行してもよい。
【0129】
また、上述した実施例1および実施例2にかかる検出装置100は、下記(1)~(9)のように構成することもできる。
【0130】
(1)検出装置100は、プログラムを実行するプロセッサ101と、前記プログラムを記憶する記憶デバイス102と、を有する。
前記プロセッサ101は、
第1画像データ群(シフト前画像データ群D2)の各々の第1画像データの特徴に寄与した第1寄与値マップの集合である第1寄与値マップ群C2(Mi)と、前記第1画像データ群(シフト前画像データ群D2)よりも後に撮像された第2画像データ群(検出対象画像データ群D3)の各々の第2画像データの特徴に寄与した第2寄与値マップの集合である第2寄与値マップ群C3(Mi)と、を取得する取得処理と、(取得部201)
前記取得処理によって取得された第1寄与値マップ群C2(Miおよび第2寄与値マップ群C3(Mi)を用いて、二標本検定を実行する第1二標本検定処理と、(二標本検定部205、(ステップS604))
前記第1二標本検定処理による二標本検定結果を出力する出力処理(出力部204)と、
を実行する。
【0131】
(2)また、上記(1)において、
前記取得処理では、前記プロセッサ101は、前記第1画像データ群と前記第2画像データ群とを取得し、(ステップS501)
前記プロセッサ101は、
画像データに関する特徴を判定しかつ前記特徴に関する寄与値を前記画像データ内の領域ごとに算出する特徴判定モデルMiに、前記取得処理によって取得された第1画像データ群(シフト前画像データ群D2)の各々の前記第1画像データを入力した結果、前記第1寄与値マップを前記第1画像データごとに生成し、前記特徴判定モデルMiに、前記第2画像データ群(検出対象画像データ群D3)の各々の前記第2画像データを入力した結果、前記第2寄与値マップを前記第2画像データごとに生成するマップ生成処理を実行し、(ステップS503)
前記第1二標本検定処理では、前記プロセッサ101は、前記マップ生成処理によって生成された前記第1画像データごとの前記第1寄与値マップである第1寄与値マップ群C2(Mi)と、前記マップ生成処理によって生成された前記第2画像データごとの前記第2寄与値マップである第2寄与値マップ群C3(Mi)と、を用いて、二標本検定を実行する。
【0132】
(3)また、上記(1)において、
前記プロセッサ101は、
前記第1二標本検定処理による第1二標本検定結果に基づいて、前記第1画像データ群(シフト前画像データ群D2)と前記第2画像データ群(検出対象画像データ群D3)との間にデータシフトが発生したか否かを判定する判定処理を実行し、(ステップS605)
前記出力処理では、前記プロセッサ101は、前記判定処理による判定結果を出力する(ステップS606)。
【0133】
(4)また、上記(3)において、
前記プロセッサ101は、
前記判定処理によってデータシフトが発生したと判定された場合、前記第1寄与値マップ群C2(Mi)内の代表的な第1寄与値マップC2(Mi)avと、前記第2寄与値マップ群(C3(Mi))内の代表的な第2寄与値マップC3(Mi)avと、の差分を示す差分マップDC(Mi)を生成する差分生成処理を実行し、(ステップS504)
前記出力処理では、前記プロセッサ101は、前記差分生成処理によって生成された差分マップDC(Mi)を出力する(ステップS505)。
【0134】
(5)また、上記(1)において、
前記プロセッサ101は、
検討対象(性別)と原因候補(下半身服装)とを指定する指定処理と、(ステップS1701)
前記検討対象(性別)に関する第1特徴判定モデルMaに前記第2画像データ群(検出対象画像データ群D3)を入力して前記第1特徴判定モデルMaから出力される第1特徴判定結果群R3(Ma)と、前記原因候補(下半身服装)に関する第2特徴判定モデルMbに前記第2画像データ群(検出対象画像データ群D3)を入力して前記第2特徴判定モデルMbから出力される第2特徴判定結果群R3(Mb)とを、前記検討対象(性別)のの種類(男、女)と前記原因候補(下半身服装)の種類(ズボン、スカート)との組み合わせ(男&ズボン、男&スカート、女&ズボン、女&スカート)別に集計した第1突合結果T3abを生成する特徴判定処理と、(ステップS1702、ステップS1703)
前記第1突合結果T3abに基づいて、前記第2寄与値マップ群C3(Mi)を分類する第1分類処理と、(ステップS1708)
前記第2画像データ群(検出対象画像データ群D3)と前記特徴判定処理によって生成された第1突合結果T3abとを学習データセットとして学習することにより、前記検討対象(性別)と前記原因候補(下半身服装)とを組み合わせた組み合わせ特徴判定モデルMabを生成する学習処理と、(ステップS1708)
前記学習処理によって生成された組み合わせ特徴判定モデルMabに、前記第2画像データ群(検出対象画像データ群D3)を入力した結果、前記検討対象(性別)と前記原因候補(下半身服装)との組み合わせに関する第1組み合わせ寄与値マップを前記第2画像データごとに生成し、前記第1突合結果T3abに基づいて、前記第2画像データごとの前記第1組み合わせ寄与値マップの集合である第1組み合わせ寄与値マップ群C3(Mab)を分類する第2処理と、を実行し、(ステップS1708)
前記出力処理では、前記プロセッサ101は、前記第1分類処理による第1分類結果1000および前記第2分類処理による第2分類結果1100を出力する。
【0135】
(6)また、上記(5)において、
前記プロセッサ101は、
前記第1分類結果1000および前記第2分類結果1100内の共通する組み合わせごとに二標本検定を実行する第2二標本検定処理を実行し、(ステップS1709)
前記出力処理では、前記プロセッサ101は、前記第2二標本検定処理による第2二標本検定結果を出力する、(出力部204)。
【0136】
(7)また、上記(6)において、
前記プロセッサ101は、
前記第2二標本検定結果に基づいて、前記第1画像データ群(シフト前画像データ群D2)と前記第2画像データ群(検出対象画像データ群D3)との間にデータシフトが発生したか否かを判定する判定処理を実行し、(ステップS1710)
前記出力処理では、前記プロセッサ101は、前記判定処理による判定結果を出力する(ステップS1711)。
【0137】
(8)また、上記(5)において、
前記特徴判定処理では、前記プロセッサ101は、前記第1特徴判定モデルMaに前記第1画像データ群(シフト前画像データ群D2)を入力して前記第1特徴判定モデルMaから出力される第3特徴判定結果群R2(Ma)と、前記第2特徴判定モデルMbに前記第1画像データ群(シフト前画像データ群D2)を入力して前記第2特徴判定モデルMbから出力される第4特徴判定結果群R2(Mb)とを、前記検討対象(性別)の種類(男、女)と前記原因候補(下半身服装)の種類(ズボン、スカート)との組み合わせ別に集計した第2突合結果T2abを生成して、前記第1突合結果T3abと前記第2突合結果T2abとの間に所定の比率変化があるか否かを判定し、(ステップS1704、1705、1706)
前記第1分類処理では、前記プロセッサ101は、前記比率変化があると判定された特定の原因候補について、前記第1突合結果T3abに基づいて、前記第2寄与値マップ群C3(Ma)を分類する。
【0138】
(9)検出装置100は、プログラムを実行するプロセッサ101と、前記プログラムを記憶する記憶デバイス102と、を有する。
前記プロセッサ101は、
第1画像データ群(シフト前画像データ群D2)の各々の第1画像データの特徴に寄与した第1寄与値マップの集合である第1寄与値マップ群C2(Mi)と、前記第1画像データ群(シフト前画像データ群D2)よりも後に撮像された第2画像データ群(検出対象画像データ群D3)の各々の第2画像データの特徴に寄与した第2寄与値マップの集合である第2寄与値マップ群C3(Mi)と、を取得する取得処理と、(取得部201)
前記取得処理によって取得された第1寄与値マップ群C2(Mi)内の代表的な第1寄与値マップC2(Mi)avと、前記第2寄与値マップ群C3(Mi)内の代表的な第2寄与値マップC3(Mi)avと、の差分を示す差分マップDC(Mi)を生成する差分生成処理と、(ステップS504)
前記差分生成処理によって生成された差分マップDC(Mi)を出力する出力処理と、(ステップS505)
を実行する。
【0139】
なお、本発明は前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲の趣旨内における様々な変形例及び同等の構成が含まれる。たとえば、前述した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに本発明は限定されない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えてもよい。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えてもよい。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、または置換をしてもよい。
【0140】
また、前述した各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、たとえば集積回路で設計する等により、ハードウェアで実現してもよく、プロセッサ101がそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。
【0141】
各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、又は、IC(Integrated Circuit)カード、SDカード、DVD(Digital Versatile Disc)の記録媒体に格納することができる。
【0142】
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、実装上必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてよい。
【符号の説明】
【0143】
100 検出装置
101 プロセッサ
201 取得部
202 マップ生成部
203 差分生成部
204 出力部
205 二標本検定部
206 データシフト判定部
901 特徴判定部
902 学習部
903 分類部
210 寄与値マップDB
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17