IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電産サンキョー株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-ロボットシステム 図1
  • 特開-ロボットシステム 図2
  • 特開-ロボットシステム 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024036936
(43)【公開日】2024-03-18
(54)【発明の名称】ロボットシステム
(51)【国際特許分類】
   B25J 19/00 20060101AFI20240311BHJP
【FI】
B25J19/00 Z
B25J19/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022141505
(22)【出願日】2022-09-06
(71)【出願人】
【識別番号】000002233
【氏名又は名称】ニデックインスツルメンツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125690
【弁理士】
【氏名又は名称】小平 晋
(72)【発明者】
【氏名】野口 直之
(72)【発明者】
【氏名】中村 和博
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707AS24
3C707BS15
3C707CY12
3C707HS27
3C707JS05
3C707JS06
3C707KS21
3C707KS23
3C707KX10
3C707MT08
3C707NS13
(57)【要約】
【課題】ロボットと、ロボットを制御するコントローラと、ロボットの状態を監視するための監視用データを生成する監視用データ生成ユニットとを備えるロボットシステムにおいて、監視用データ生成ユニットの汎用性を高めることが可能なロボットシステムを提供する。
【解決手段】このロボットシステムでは、監視用データを生成するための信号を出力するセンサ36~45と監視用データ生成ユニット4とがコネクタ60を介して電気的に接続されている。コントローラ3には、コネクタ60のピン番号とセンサ36~45のそれぞれとが対応付けられたピン配置データが予め記憶されており、コントローラ3は、監視用データ生成ユニット4にピン配置データを送信する。監視用データ生成ユニット4は、コントローラ3から受信したピン配置データに基づいてコネクタ60の各ピンとセンサ36~45との対応関係を規定して記憶する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットと、前記ロボットに電気的に接続され前記ロボットを制御するコントローラと、前記ロボットおよび前記コントローラに電気的に接続され前記ロボットの状態を監視するための監視用データを生成する監視用データ生成ユニットとを備え、
前記ロボットは、前記ロボットを動作させるための複数の駆動機構と、複数の前記駆動機構のそれぞれに対して設置され前記監視用データを生成するための信号を出力する複数のセンサとを備え、
複数の前記センサと前記監視用データ生成ユニットとは、コネクタを介して電気的に接続され、
前記コントローラには、前記コネクタのピン番号と複数の前記センサのそれぞれとが対応付けられたピン配置データが予め記憶され、
前記コントローラは、前記監視用データ生成ユニットに前記ピン配置データを送信し、
前記監視用データ生成ユニットは、前記コントローラから受信した前記ピン配置データに基づいて前記コネクタの各ピンと前記センサとの対応関係を規定して記憶することを特徴とするロボットシステム。
【請求項2】
前記監視用データ生成ユニットの電源が入るたびに、前記コントローラは、前記監視用データ生成ユニットに前記ピン配置データを送信し、前記監視用データ生成ユニットは、前記コントローラから受信した前記ピン配置データに基づいて前記コネクタの各ピンと前記センサとの対応関係を規定して記憶することを特徴とする請求項1記載のロボットシステム。
【請求項3】
複数の前記駆動機構のそれぞれは、モータと、前記モータの回転角度および回転速度を検知するためのエンコーダとを備え、
複数の前記エンコーダと前記コントローラとは、第2コネクタを介して電気的に接続され、
前記コネクタのピン数と前記第2コネクタのピン数とが等しくなっているとともに、前記コネクタと前記第2コネクタとが同形状に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のロボットシステム。
【請求項4】
複数の前記モータの中から任意に選択される前記モータを第1モータとし、前記第1モータの回転角度および回転速度を検知するための前記エンコーダを第1エンコーダとし、前記第1モータを有する前記駆動機構に対して設置される前記センサを第1センサとすると、
前記第1センサは、前記コネクタの複数のピンに電気的に接続され、
前記第1エンコーダは、前記第2コネクタの複数のピンに電気的に接続され、
前記コネクタの、前記第1センサが電気的に接続されるピンを第1ピンとし、前記第2コネクタの、前記第1エンコーダが電気的に接続されるピンを第2ピンとすると、
複数の前記第1ピンのうちの少なくとも1個の前記第1ピンのピン番号と、複数の前記第2ピンのうちの少なくとも1個の前記第2ピンのピン番号とが一致していることを特徴とする請求項3記載のロボットシステム。
【請求項5】
前記第1センサは、前記コネクタの3個以上のピンに電気的に接続され、
前記第1エンコーダは、前記第2コネクタの5個以上のピンに電気的に接続され、
3個以上の前記第1ピンのうちの2個の前記第1ピンのそれぞれは、前記第1センサと前記監視用データ生成ユニットとの間で信号の送受信を行うための信号線が繋がるピンである第3ピンとなっており、
5個以上の前記第2ピンのうちの4個の前記第2ピンのそれぞれは、前記第1エンコーダと前記コントローラとの間で信号の送受信を行うための信号線が繋がるピンである第4ピンとなっており、
4個の前記第4ピンのうちの2個の前記第4ピンのピン番号のそれぞれと、2個の前記第3ピンのピン番号のそれぞれとが一致し、
前記第3ピンのピン番号とピン番号が一致する前記第4ピンを第5ピンとすると、
前記第5ピンは、前記コントローラから前記第1エンコーダにコマンド信号を送るための信号線が繋がるピンであり、
前記第3ピンは、前記監視用データ生成ユニットから前記センサに向かってコマンド信号を送るとともに、コマンド信号に応じた応答信号を前記監視用データ生成ユニットに向かって送るための信号線が繋がるピンであることを特徴とする請求項4記載のロボットシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボットと、ロボットを制御するコントローラと、ロボットの状態を監視するための監視用データを生成する監視用データ生成ユニットとを備えるロボットシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ロボットの状況を監視するためのロボットの監視システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の監視システムは、ロボットを動作させるための駆動部において加速度や温度等を検知してアナログ信号を出力する複数のセンサと、センサから出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換部と、AD変換部から出力されたデジタル信号に基づいて監視用信号を生成して出力する監視用信号生成部とを備えている。ロボットは、ロボットを制御するロボット制御部(コントローラ)を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-102261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明者は、ロボットと、ロボットを制御するコントローラと、ロボットの状態を監視するための監視用データを生成する監視用データ生成ユニットとを備えるロボットシステムを開発している。このロボットシステムでは、ロボットは、たとえば、水平多関節ロボットであり、ロボットを動作させるための複数の駆動機構を備えている。コントローラと監視用データ生成ユニットとは電気的に接続されている。
【0005】
また、開発中のロボットシステムでは、ロボットは、監視用データを生成するための信号を出力する複数のセンサを備えている。センサは、複数の駆動機構のそれぞれに対して設置されている。本願発明者は、開発中のロボットシステムにおいて、複数のセンサと監視用データ生成ユニットとをコネクタを介して電気的に接続することを検討している。この場合、監視用データ生成ユニットのファームウエアにおいて、コネクタの各ピンと複数のセンサとの対応関係(電気的な接続関係)を予め規定しておけば、監視用データ生成ユニットは、センサの出力信号に基づいて適切な監視用データを作成することが可能になる。
【0006】
しかしながら、監視用データ生成ユニットのファームウエアにおいてコネクタの各ピンと複数のセンサとの対応関係が予め規定されていると、ロボットの仕様が変更されたときに、監視用データ生成ユニットのファームウエアを変更しなければならない状況が生じうる。たとえば、ロボットが有する駆動機構の数が変わって、ロボットが有するセンサの数が変わると、監視用データ生成ユニットのファームウエアを変更しなければならない。そのため、監視用データ生成ユニットのファームウエアにおいてコネクタの各ピンと複数のセンサとの対応関係が予め規定されている場合には、監視用データ生成ユニットの汎用性が低下する。
【0007】
そこで、本発明の課題は、ロボットと、ロボットを制御するコントローラと、ロボットの状態を監視するための監視用データを生成する監視用データ生成ユニットとを備えるロボットシステムにおいて、監視用データ生成ユニットの汎用性を高めることが可能なロボットシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明のロボットシステムは、ロボットと、ロボットに電気的に接続されロボットを制御するコントローラと、ロボットおよびコントローラに電気的に接続されロボットの状態を監視するための監視用データを生成する監視用データ生成ユニットとを備え、ロボットは、ロボットを動作させるための複数の駆動機構と、複数の駆動機構のそれぞれに対して設置され監視用データを生成するための信号を出力する複数のセンサとを備え、複数のセンサと監視用データ生成ユニットとは、コネクタを介して電気的に接続され、コントローラには、コネクタのピン番号と複数のセンサのそれぞれとが対応付けられたピン配置データが予め記憶され、コントローラは、監視用データ生成ユニットにピン配置データを送信し、監視用データ生成ユニットは、コントローラから受信したピン配置データに基づいてコネクタの各ピンとセンサとの対応関係を規定して記憶することを特徴とする。
【0009】
本発明のロボットシステムでは、コントローラに、コネクタのピン番号と複数のセンサのそれぞれとが対応付けられたピン配置データが予め記憶されており、コントローラは、監視用データ生成ユニットにピン配置データを送信している。また、本発明では、監視用データ生成ユニットは、コントローラから受信したピン配置データに基づいてコネクタの各ピンとセンサとの対応関係を規定して記憶している。そのため、本発明では、たとえば、ロボットが有する駆動機構の数が変わって、ロボットが有するセンサの数が変わっても、監視用データ生成ユニットのファームウエアを変更する必要がなくなる。したがって、本発明では、監視用データ生成ユニットの汎用性を高めることが可能になる。
【0010】
本発明において、たとえば、監視用データ生成ユニットの電源が入るたびに、コントローラは、監視用データ生成ユニットにピン配置データを送信し、監視用データ生成ユニットは、コントローラから受信したピン配置データに基づいてコネクタの各ピンとセンサとの対応関係を規定して記憶する。
【0011】
本発明において、たとえば、複数の駆動機構のそれぞれは、モータと、モータの回転角度および回転速度を検知するためのエンコーダとを備え、複数のエンコーダとコントローラとは、第2コネクタを介して電気的に接続され、コネクタのピン数と第2コネクタのピン数とが等しくなっているとともに、コネクタと第2コネクタとが同形状に形成されている。この場合には、コネクタと第2コネクタとが共通のコネクタとなるため、ロボットシステムを構成する部品の種類を低減することが可能になる。
【0012】
本発明において、複数のモータの中から任意に選択されるモータを第1モータとし、第1モータの回転角度および回転速度を検知するためのエンコーダを第1エンコーダとし、第1モータを有する駆動機構に対して設置されるセンサを第1センサとすると、たとえば、第1センサは、コネクタの複数のピンに電気的に接続され、第1エンコーダは、第2コネクタの複数のピンに電気的に接続され、コネクタの、第1センサが電気的に接続されるピンを第1ピンとし、第2コネクタの、第1エンコーダが電気的に接続されるピンを第2ピンとすると、複数の第1ピンのうちの少なくとも1個の第1ピンのピン番号と、複数の第2ピンのうちの少なくとも1個の第2ピンのピン番号とが一致している。
【0013】
本発明において、たとえば、第1センサは、コネクタの3個以上のピンに電気的に接続され、第1エンコーダは、第2コネクタの5個以上のピンに電気的に接続され、3個以上の第1ピンのうちの2個の第1ピンのそれぞれは、第1センサと監視用データ生成ユニットとの間で信号の送受信を行うための信号線が繋がるピンである第3ピンとなっており、5個以上の第2ピンのうちの4個の第2ピンのそれぞれは、第1エンコーダとコントローラとの間で信号の送受信を行うための信号線が繋がるピンである第4ピンとなっており、4個の第4ピンのうちの2個の第4ピンのピン番号のそれぞれと、2個の第3ピンのピン番号のそれぞれとが一致し、第3ピンのピン番号とピン番号が一致する第4ピンを第5ピンとすると、第5ピンは、コントローラから第1エンコーダにコマンド信号を送るための信号線が繋がるピンであり、第3ピンは、監視用データ生成ユニットからセンサに向かってコマンド信号を送るとともに、コマンド信号に応じた応答信号を監視用データ生成ユニットに向かって送るための信号線が繋がるピンである。この場合には、コネクタのオス側コネクタ部と第2コネクタのメス側コネクタ部とが接続され、かつ、第2コネクタのオス側コネクタ部とコネクタのメス側コネクタ部とが接続される、コネクタおよび第2コネクタの挿し間違いが生じても、信号の衝突を防止することが可能になる。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明では、ロボットと、ロボットを制御するコントローラと、ロボットの状態を監視するための監視用データを生成する監視用データ生成ユニットとを備えるロボットシステムにおいて、監視用データ生成ユニットの汎用性を高めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態にかかるロボットシステムの構成を説明するための概略図である。
図2図1に示すロボットシステムの構成を説明するためのブロック図である。
図3】(A)は、図1に示す第2コネクタのピン配置を説明するための図であり、(B)は、図1に示すコネクタのピン配置を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
(ロボットシステムの構成)
図1は、本発明の実施の形態にかかるロボットシステム1の構成を説明するための概略図である。図2は、図1に示すロボットシステム1の構成を説明するためのブロック図である。図3(A)は、図1に示すコネクタ56のピン配置を説明するための図であり、図3(B)は、図1に示すコネクタ60のピン配置を説明するための図である。
【0018】
本形態のロボットシステム1は、ロボット2と、ロボット2を制御するコントローラ3と、ロボット2の状態を監視するための監視用データを生成する監視用データ生成ユニット4とを備えている。コントローラ3および監視用データ生成ユニット4は、ロボット2の外部に配置されている。コントローラ3は、ロボット2に電気的に接続されている。監視用データ生成ユニット4は、ロボット2およびコントローラ3に電気的に接続されている。
【0019】
また、ロボットシステム1は、コントローラ3および監視用データ生成ユニット4が電気的に接続される上位制御装置5を備えている。上位制御装置5には、監視用データ生成ユニット4から監視用データが入力される。上位制御装置5は、入力された監視用データに基づいてロボット2の状態を監視する。また、上位制御装置5は、たとえば、入力された監視用データに基づいてロボット2の各種の診断や故障の予知を行う。
【0020】
ロボット2は、ガラス基板や半導体ウエハ等の搬送対象物を搬送するための水平多関節型の産業用ロボットである。ロボット2は、搬送対象物が搭載されるハンド7と、ハンド7が先端側に回動可能に連結されるアーム8と、アーム8の基端側が回動可能に連結される昇降体9と、昇降体9を昇降可能に保持する本体部10とを備えている。アーム8は、互いに回動可能に連結される第1アーム部11と第2アーム部12とよって構成されている。
【0021】
第1アーム部11の基端側は、昇降体9に回動可能に連結されている。第1アーム部11の先端側には、第2アーム部12の基端側が回動可能に連結されている。第2アーム部12の先端側には、ハンド7が回動可能に連結されている。ハンド7は、第2アーム部12よりも上側に配置され、第2アーム部12は、第1アーム部11よりも上側に配置され、第1アーム部11は、昇降体9よりも上側に配置されている。昇降体9の一部分は、本体部10に収容されている。
【0022】
また、ロボット2は、ロボット2を動作させるための複数の駆動機構16~20を備えている。本形態のロボット2は、5個の駆動機構16~20を備えている。駆動機構16、17は、本体部10に対して昇降体9を昇降させる昇降機構である。すなわち、本形態のロボット2は、本体部10に対して昇降体9を昇降させる2個の駆動機構16、17を備えている。駆動機構18は、昇降体9に対して第1アーム部11を回動させるアーム部駆動機構であり、駆動機構19は、第1アーム部11に対して第2アーム部12を回動させるアーム部駆動機構であり、駆動機構20は、第2アーム部12に対してハンド7を回動させるハンド駆動機構である。
【0023】
駆動機構16、17は、本体部10に収容されている。駆動機構16は、モータ21と、モータ21の回転角度および回転速度を検知するためのエンコーダ26とを備えている。また、駆動機構16は、モータ21の動力を昇降体9に伝達するためのボールねじ(図示省略)を備えている。駆動機構17は、駆動機構16と同様に、モータ22と、モータ22の回転角度および回転速度を検知するためのエンコーダ27と、モータ21の動力を昇降体9に伝達するためのボールねじ(図示省略)とを備えている。エンコーダ26は、モータ21に取り付けられ、エンコーダ27は、モータ22に取り付けられている。ボールねじのねじ軸とモータ21、22とは、プーリおよびベルト等を介して連結されている。
【0024】
駆動機構18は、本体部10に収容されている。駆動機構18は、モータ23と、モータ23の回転角度および回転速度を検知するためのエンコーダ28とを備えている。また、駆動機構18は、モータ23の動力を第1アーム部11に伝達するための減速機(図示省略)を備えている。エンコーダ28は、モータ23に取り付けられている。減速機とモータ23とは、プーリおよびベルト等を介して連結されている。
【0025】
駆動機構19は、モータ24と、モータ24の回転角度および回転速度を検知するためのエンコーダ29とを備えている。また、駆動機構19は、モータ24の動力を第2アーム部12に伝達するための減速機31を備えている。モータ24は、第1アーム部11の内部の先端側に配置されている。エンコーダ29は、モータ24に取り付けられている。減速機31は、第1アーム部11と第2アーム部12との連結部となる関節部に配置されている。減速機31とモータ24とは、プーリおよびベルト等を介して連結されている。
【0026】
駆動機構20は、モータ25と、モータ25の回転角度および回転速度を検知するためのエンコーダ30とを備えている。また、駆動機構20は、モータ25の動力をハンド7に伝達するための減速機32を備えている。モータ25は、第1アーム部11の内部の基端側に配置されている。エンコーダ30は、モータ25に取り付けられている。減速機32は、第2アーム部12とハンド7との連結部となる関節部に配置されている。減速機32とモータ25とは、プーリおよびベルト等を介して連結されている。モータ21~25およびエンコーダ26~30は、コントローラ3に電気的に接続されている。
【0027】
また、ロボット2は、監視用データを生成するための信号を出力する複数のセンサ36~45と、センサ36~45から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換器46~50とを備えている。本形態のロボット2は、10個のセンサ36~45と、5個のAD変換器46~50とを備えている。センサ36、38、40、42、44は、振動を検知するための加速度センサである。センサ37、39、41、43、45は、温度を検知するための温度センサである。
【0028】
センサ36、37は、駆動機構16の状態を監視するために駆動機構16に対して設置されている。上述のように、駆動機構16は、ボールねじを備えている。センサ36、37は、たとえば、このボールねじのねじ軸を回転可能に支持する軸受けの近傍に設置されている。センサ38、39は、駆動機構17の状態を監視するために駆動機構17に対して設置されている。上述のように、駆動機構17は、ボールねじを備えている。センサ38、39は、たとえば、このボールねじのねじ軸を回転可能に支持する軸受けの近傍に設置されている。
【0029】
センサ40、41は、駆動機構18の状態を監視するために駆動機構18に対して設置されている。上述のように、駆動機構18は、減速機を備えている。センサ40、41は、たとえば、この減速機の近傍に設置されている。センサ42、43は、駆動機構19の状態を監視するために駆動機構19に対して設置されている。センサ42、43は、たとえば、減速機31の近傍に設置されている。センサ44、45は、駆動機構20の状態を監視するために駆動機構20に対して設置されている。センサ44、45は、たとえば、減速機32の近傍に設置されている。このように、センサ36~45は、5個の駆動機構16~20のそれぞれに対して設置されている。
【0030】
AD変換器46には、センサ36、37からアナログ信号が入力される。AD変換器46は、センサ36、37から入力されるアナログ信号を多重化されたデジタル信号に変換して、変換後のデジタル信号を出力する。AD変換器47には、センサ38、39からアナログ信号が入力される。AD変換器47は、センサ38、39から入力されるアナログ信号を多重化されたデジタル信号に変換して、変換後のデジタル信号を出力する。AD変換器48には、センサ40、41からアナログ信号が入力される。AD変換器48は、センサ40、41から入力されるアナログ信号を多重化されたデジタル信号に変換して、変換後のデジタル信号を出力する。AD変換器46~48は、本体部10の内部に設置されている。
【0031】
AD変換器49には、センサ42、43からアナログ信号が入力される。AD変換器49は、センサ42、43から入力されるアナログ信号を多重化されたデジタル信号に変換して、変換後のデジタル信号を出力する。AD変換器49は、第1アーム部11の内部に設置されている。AD変換器50には、センサ44、45からアナログ信号が入力される。AD変換器50は、センサ44、45から入力されるアナログ信号を多重化されたデジタル信号に変換して、変換後のデジタル信号を出力する。AD変換器50は、第2アーム部12の内部に設置されている。
【0032】
上述のように、エンコーダ26~30とコントローラ3とは電気的に接続されている。5個のエンコーダ26~30とコントローラ3とは並列に接続されている。エンコーダ26~30とコントローラ3との間ではシリアル通信が行われる。エンコーダ26~30とコントローラ3との電気的な接続経路において、ロボット2とコントローラ3との間には1本のケーブル54が設置されている。ロボット2とケーブル54とは、コネクタ55によって接続され、コントローラ3とケーブル54とは、コネクタ56によって接続されている。
【0033】
このように、5個のエンコーダ26~30とコントローラ3とは、ケーブル54およびコネクタ55、56を介して電気的に接続されている。本形態のコネクタ55、56は、50ピンのコネクタである。また、コネクタ55、56は、たとえば、D-subコネクタである。コネクタ55、56は、オス側コネクタ部とメス側コネクタ部とによって構成されている。本形態のコネクタ56は、第2コネクタである。
【0034】
AD変換器46~50と監視用データ生成ユニット4とは電気的に接続されている。また、5個のAD変換器46~50と監視用データ生成ユニット4とは並列に接続されている。AD変換器46~50と監視用データ生成ユニット4との間ではシリアル通信が行われる。監視用データ生成ユニット4には、AD変換器46~50から出力されるデジタル信号が入力される。AD変換器46~50と監視用データ生成ユニット4との電気的な接続経路において、ロボット2と監視用データ生成ユニット4との間には1本のケーブル58が設置されている。ロボット2とケーブル58とは、コネクタ59によって接続され、監視用データ生成ユニット4とケーブル54とは、コネクタ60によって接続されている。
【0035】
このように、5個のAD変換器46~50と監視用データ生成ユニット4とは、ケーブル58およびコネクタ59、60を介して電気的に接続されている。すなわち、10個のセンサ36~45と監視用データ生成ユニット4とは、ケーブル58およびコネクタ59、60を介して電気的に接続されている。本形態のコネクタ59、60は、50ピンのコネクタである。また、コネクタ59、60は、たとえば、D-subコネクタである。コネクタ59、60は、オス側コネクタ部とメス側コネクタ部とによって構成されている。
【0036】
上述のように、コネクタ56およびコネクタ60は、50ピンのコネクタであり(図3参照)、コネクタ56のピン数とコネクタ60のピン数とが等しくなっている。また、本形態では、コネクタ56とコネクタ60とは同一仕様のコネクタであり、コネクタ56とコネクタ60とは同形状に形成されている。
【0037】
本形態では、たとえば、コネクタ56の、ピン番号「1」~「5」および「7」のピンにエンコーダ26が電気的に接続され、コネクタ56の、ピン番号「8」~「12」および「14」のピンにエンコーダ27が電気的に接続され、コネクタ56の、ピン番号「18」~「22」および「24」のピンにエンコーダ28が電気的に接続され、コネクタ56の、ピン番号「25」~「29」および「31」のピンにエンコーダ29が電気的に接続され、コネクタ56の、ピン番号「34」~「38」および「40」のピンにエンコーダ30が電気的に接続されている。すなわち、エンコーダ26~30のそれぞれは、コネクタ56の6個のピンに電気的に接続されている。
【0038】
図3(A)に示すように、コネクタ56の、ピン番号「2」~「5」のピンは、エンコーダ26とコントローラ3との間で信号の送受信を行うための信号線が繋がるピンである。具体的には、コネクタ56の、ピン番号「4」、「5」のピンは、コントローラ3からエンコーダ26に向かってコマンド信号を送るための信号線が繋がるピンであり、コネクタ56の、ピン番号「2」、「3」のピンは、コマンド信号に応じた応答信号(すなわち、エンコーダ26の出力信号)をエンコーダ26からコントローラ3に向かって送るための信号線が繋がるピンである。
【0039】
コネクタ56の、ピン番号「9」~「12」のピンは、エンコーダ27とコントローラ3との間で信号の送受信を行うための信号線が繋がるピンである。具体的には、コネクタ56の、ピン番号「11」、「12」のピンは、コントローラ3からエンコーダ27に向かってコマンド信号を送るための信号線が繋がるピンであり、コネクタ56の、ピン番号「9」、「10」のピンは、コマンド信号に応じた応答信号(すなわち、エンコーダ27の出力信号)をエンコーダ27からコントローラ3に向かって送るための信号線が繋がるピンである。
【0040】
コネクタ56の、ピン番号「19」~「22」のピンは、エンコーダ28とコントローラ3との間で信号の送受信を行うための信号線が繋がるピンである。具体的には、コネクタ56の、ピン番号「21」、「22」のピンは、コントローラ3からエンコーダ28に向かってコマンド信号を送るための信号線が繋がるピンであり、コネクタ56の、ピン番号「19」、「20」のピンは、コマンド信号に応じた応答信号(すなわち、エンコーダ28の出力信号)をエンコーダ28からコントローラ3に向かって送るための信号線が繋がるピンである。
【0041】
コネクタ56の、ピン番号「26」~「29」のピンは、エンコーダ29とコントローラ3との間で信号の送受信を行うための信号線が繋がるピンである。具体的には、コネクタ56の、ピン番号「28」、「29」のピンは、コントローラ3からエンコーダ29に向かってコマンド信号を送るための信号線が繋がるピンであり、コネクタ56の、ピン番号「26」、「27」のピンは、コマンド信号に応じた応答信号(すなわち、エンコーダ29の出力信号)をエンコーダ29からコントローラ3に向かって送るための信号線が繋がるピンである。
【0042】
コネクタ56の、ピン番号「35」~「38」のピンは、エンコーダ30とコントローラ3との間で信号の送受信を行うための信号線が繋がるピンである。具体的には、コネクタ56の、ピン番号「37」、「38」のピンは、コントローラ3からエンコーダ30に向かってコマンド信号を送るための信号線が繋がるピンであり、コネクタ56の、ピン番号「35」、「36」のピンは、コマンド信号に応じた応答信号(すなわち、エンコーダ30の出力信号)をエンコーダ30からコントローラ3に向かって送るための信号線が繋がるピンである。
【0043】
コネクタ56の各ピンとエンコーダ26~30との対応関係(電気的な接続関係)は、コントローラ3において予め規定されて記憶されている。すなわち、コントローラ3のファームウエアにおいて、コネクタ56の各ピンとエンコーダ26~30との対応関係が予め規定されている。
【0044】
また、本形態では、コネクタ60の、ピン番号「1」、「4」、「5」および「7」のピンにAD変換器46が電気的に接続され、コネクタ60の、ピン番号「8」、「11」、「12」および「14」のピンにAD変換器47が電気的に接続され、コネクタ60の、ピン番号「18」、「21」、「22」および「24」のピンにAD変換器48が電気的に接続され、コネクタ60の、ピン番号「25」、「28」、「29」および「31」のピンにAD変換器49が電気的に接続され、コネクタ60の、ピン番号「34」、「37」、「38」および「40」のピンにAD変換器50が電気的に接続されている。
【0045】
すなわち、コネクタ60の、ピン番号「1」、「4」、「5」および「7」のピンにセンサ36、37が電気的に接続され、コネクタ60の、ピン番号「8」、「11」、「12」および「14」のピンにセンサ38、39が電気的に接続され、コネクタ60の、ピン番号「18」、「21」、「22」および「24」のピンにセンサ40、41が電気的に接続され、コネクタ60の、ピン番号「25」、「28」、「29」および「31」のピンにセンサ42、43が電気的に接続され、コネクタ60の、ピン番号「34」、「37」、「38」および「40」のピンにセンサ44、45が電気的に接続されている。すなわち、2個のセンサ36、37、2個のセンサ38、39、2個のセンサ40、41、2個のセンサ42、43および2個のセンサ44、45のそれぞれは、コネクタ60の4個のピンに電気的に接続されている。
【0046】
図3(B)に示すように、コネクタ60の、ピン番号「4」、「5」のピンは、センサ36、37と監視用データ生成ユニット4との間で信号の送受信を行うための信号線が繋がるピンである。具体的には、コネクタ60の、ピン番号「4」、「5」のピンは、監視用データ生成ユニット4からセンサ36、37に向かって(より具体的には、AD変換器46に向かって)コマンド信号を送るとともに、コマンド信号に応じた応答信号(すなわち、センサ36、37の出力信号、より具体的には、AD変換器46の出力信号)を監視用データ生成ユニット4に向かって送るための信号線が繋がるピンである。
【0047】
コネクタ60の、ピン番号「11」、「12」のピンは、センサ38、39と監視用データ生成ユニット4との間で信号の送受信を行うための信号線が繋がるピンである。具体的には、コネクタ60の、ピン番号「11」、「12」のピンは、監視用データ生成ユニット4からセンサ38、39に向かって(より具体的には、AD変換器47に向かって)コマンド信号を送るとともに、コマンド信号に応じた応答信号(すなわち、センサ38、39の出力信号、より具体的には、AD変換器47の出力信号)を監視用データ生成ユニット4に向かって送るための信号線が繋がるピンである。
【0048】
コネクタ60の、ピン番号「21」、「22」のピンは、センサ40、41と監視用データ生成ユニット4との間で信号の送受信を行うための信号線が繋がるピンである。具体的には、コネクタ60の、ピン番号「21」、「22」のピンは、監視用データ生成ユニット4からセンサ40、41に向かって(より具体的には、AD変換器48に向かって)コマンド信号を送るとともに、コマンド信号に応じた応答信号(すなわち、センサ40、41の出力信号、より具体的には、AD変換器48の出力信号)を監視用データ生成ユニット4に向かって送るための信号線が繋がるピンである。
【0049】
コネクタ60の、ピン番号「28」、「29」のピンは、センサ42、43と監視用データ生成ユニット4との間で信号の送受信を行うための信号線が繋がるピンである。具体的には、コネクタ60の、ピン番号「28」、「29」のピンは、監視用データ生成ユニット4からセンサ42、43に向かって(より具体的には、AD変換器49に向かって)コマンド信号を送るとともに、コマンド信号に応じた応答信号(すなわち、センサ42、43の出力信号、より具体的には、AD変換器49の出力信号)を監視用データ生成ユニット4に向かって送るための信号線が繋がるピンである。
【0050】
コネクタ60の、ピン番号「37」、「38」のピンは、センサ44、45と監視用データ生成ユニット4との間で信号の送受信を行うための信号線が繋がるピンである。具体的には、コネクタ60の、ピン番号「37」、「38」のピンは、監視用データ生成ユニット4からセンサ44、45に向かって(より具体的には、AD変換器50に向かって)コマンド信号を送るとともに、コマンド信号に応じた応答信号(すなわち、センサ44、45の出力信号、より具体的には、AD変換器50の出力信号)を監視用データ生成ユニット4に向かって送るための信号線が繋がるピンである。
【0051】
本形態では、監視用データ生成ユニット4のファームウエアにおいて、コネクタ60の各ピンとAD変換器46~50との対応関係(電気的な接続関係)は、予め規定されていない。すなわち、監視用データ生成ユニット4のファームウエアにおいて、コネクタ60の各ピンとセンサ36~45との対応関係(電気的な接続関係)は、予め規定されていない。監視用データ生成ユニット4のファームウエアでは、以下のように、コネクタ60の各ピンとセンサ36~45との対応関係が規定されて記憶される。
【0052】
まず、コントローラ3に、コネクタ60のピン番号とセンサ36~45のそれぞれとが対応付けられたピン配置データが予め記憶されている。コントローラ3は、監視用データ生成ユニット4にピン配置データを送信する。監視用データ生成ユニット4は、コントローラ3から受信したピン配置データに基づいてコネクタ60の各ピンとセンサ36~45との対応関係を規定して記憶する。すなわち、監視用データ生成ユニット4のファームウエアにおいて、コントローラ3から受信したピン配置データに基づいてコネクタ60の各ピンとセンサ36~45との対応関係が規定されて記憶される。
【0053】
具体的には、監視用データ生成ユニット4の電源が入るたびに、コントローラ3は、監視用データ生成ユニット4にピン配置データを送信し、監視用データ生成ユニット4は、コントローラ3から受信したピン配置データに基づいてコネクタ60の各ピンとセンサ36~45との対応関係を規定して記憶する。すなわち、監視用データ生成ユニット4の電源が入るたびに、監視用データ生成ユニット4のファームウエアにおいて、コネクタ60の各ピンとセンサ36~45との対応関係が規定されて記憶される。
【0054】
なお、本形態では、モータ21を、5個のモータ21~25の中から任意に選択される第1モータとした場合、エンコーダ26は第1エンコーダとなっており、センサ36、37は第1センサとなっており、コネクタ60の、ピン番号「1」、「4」、「5」および「7」のピンは第1ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「1」~「5」および「7」のピンは第2ピンとなっており、コネクタ60の、ピン番号「4」、「5」のピンは第3ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「2」~「5」のピンは第4ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「4」、「5」のピンは第5ピンとなっている。
【0055】
また、モータ22を、5個のモータ21~25の中から任意に選択される第1モータとした場合、エンコーダ27は第1エンコーダとなっており、センサ38、39は第1センサとなっており、コネクタ60の、ピン番号「8」、「11」、「12」および「14」のピンは第1ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「8」~「12」および「14」のピンは第2ピンとなっており、コネクタ60の、ピン番号「11」、「12」のピンは第3ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「9」~「12」のピンは第4ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「11」、「12」のピンは第5ピンとなっている。
【0056】
また、モータ23を、5個のモータ21~25の中から任意に選択される第1モータとした場合、エンコーダ28は第1エンコーダとなっており、センサ40、41は第1センサとなっており、コネクタ60の、ピン番号「18」、「21」、「22」および「24」のピンは第1ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「18」~「22」および「24」のピンは第2ピンとなっており、コネクタ60の、ピン番号「21」、「22」のピンは第3ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「19」~「22」のピンは第4ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「21」、「22」のピンは第5ピンとなっている。
【0057】
また、モータ24を、5個のモータ21~25の中から任意に選択される第1モータとした場合、エンコーダ29は第1エンコーダとなっており、センサ42、43は第1センサとなっており、コネクタ60の、ピン番号「25」、「28」、「29」および「31」のピンは第1ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「25」~「29」および「31」のピンは第2ピンとなっており、コネクタ60の、ピン番号「28」、「29」のピンは第3ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「26」~「29」のピンは第4ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「28」、「29」のピンは第5ピンとなっている。
【0058】
また、モータ25を、5個のモータ21~25の中から任意に選択される第1モータとした場合、エンコーダ30は第1エンコーダとなっており、センサ44、45は第1センサとなっており、コネクタ60の、ピン番号「34」、「37」、「38」および「40」のピンは第1ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「34」~「38」および「40」のピンは第2ピンとなっており、コネクタ60の、ピン番号「37」、「38」のピンは第3ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「35」~「38」のピンは第4ピンとなっており、コネクタ56の、ピン番号「37」、「38」のピンは第5ピンとなっている。
【0059】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、コントローラ3に、コネクタ60のピン番号とセンサ36~45のそれぞれとが対応付けられたピン配置データが予め記憶されており、コントローラ3は、監視用データ生成ユニット4にピン配置データを送信している。また、本形態では、監視用データ生成ユニット4は、コントローラ3から受信したピン配置データに基づいてコネクタ60の各ピンとセンサ36~45との対応関係を規定して記憶している。そのため、本形態では、たとえば、ロボット2が有する駆動機構の数が変わって、ロボット2が有するセンサの数が変わっても、監視用データ生成ユニット4のファームウエアを変更する必要がない。したがって、本形態では、監視用データ生成ユニット4の汎用性を高めることが可能になる。
【0060】
なお、たとえば、本形態において、ロボット2が有する駆動機構の数が5個から6個に増えて、ロボット2が有するセンサの数が10個から12個に増える場合には、コネクタ60の、ピン番号「41」、「44」、「45」および「47」のピンに、追加になる2個のセンサが電気的に接続される。コントローラ3には、コネクタ60のピン番号と12個のセンサのそれぞれとが対応付けられたピン配置データが予め記憶されている。また、ロボット2が有する駆動機構の数が5個から6個に増えて、ロボット2が有するエンコーダの数が5個から6個に増える場合には、コネクタ56の、ピン番号「41」~「45」および「47」のピンに、追加になるエンコーダが電気的に接続される。
【0061】
本形態では、コネクタ56とコネクタ60とは同一仕様のコネクタであり、コネクタ56とコネクタ60とは同形状に形成されている。そのため、本形態では、ロボットシステム1を構成する部品の種類を低減することが可能になる。
【0062】
本形態では、コネクタ56の、ピン番号「4」、「5」、「11」、「12」、「21」、「22」、「28」、「29」、「37」、「38」のピンは、コントローラ3からエンコーダ26~30に向かってコマンド信号を送るための信号線が繋がるピンである。また、本形態では、コネクタ60の、ピン番号「4」、「5」、「11」、「12」、「21」、「22」、「28」、「29」、「37」、「38」のピンは、監視用データ生成ユニット4からセンサ36~45に向かってコマンド信号を送るとともに、コマンド信号に応じた応答信号を監視用データ生成ユニット4に向かって送るための信号線が繋がるピンである。
【0063】
そのため、本形態では、コネクタ56のオス側コネクタ部とコネクタ60のメス側コネクタ部とが接続され、かつ、コネクタ60のオス側コネクタ部とコネクタ56のメス側コネクタ部とが接続される、コネクタ56、60の挿し間違いが生じても、信号の衝突を防止することが可能になる。
【0064】
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
【0065】
上述した形態では、監視用データ生成ユニット4の電源が入るたびに、コントローラ3が、監視用データ生成ユニット4にピン配置データを送信し、監視用データ生成ユニット4が、受信したピン配置データに基づいてコネクタ60の各ピンとセンサ36~45との対応関係を規定して記憶しているが、たとえば、ロボットシステム1の設置後、初めて監視用データ生成ユニット4の電源が入るときや、ロボット2が交換された後、初めて監視用データ生成ユニット4の電源が入るときのみに、コントローラ3が、監視用データ生成ユニット4にピン配置データを送信し、監視用データ生成ユニット4が、受信したピン配置データに基づいてコネクタ60の各ピンとセンサ36~45との対応関係を規定して記憶しても良い。
【0066】
上述した形態において、たとえば、コネクタ60の、ピン番号「8」、「11」、「12」および「14」のピンにセンサ36、37が電気的に接続され、コネクタ60の、ピン番号「18」、「21」、「22」および「24」のピンにセンサ38、39が電気的に接続され、コネクタ60の、ピン番号「25」、「28」、「29」および「31」のピンにセンサ40、41が電気的に接続され、コネクタ60の、ピン番号「34」、「37」、「38」および「40」のピンにセンサ42、43が電気的に接続され、コネクタ60の、ピン番号「41」、「44」、「45」および「47」のピンにセンサ44、45が電気的に接続されていても良い。
【0067】
上述した形態において、ロボット2は、センサ36~45に加えて、あるいは、センサ36~45に代えて、監視用データを生成するための信号を出力するセンサとして、音や臭いを検知するためのセンサを備えていても良い。この場合には、このセンサは、5個の駆動機構16~20のそれぞれに対して設置されている。5個のAD変換器46~50のそれぞれには、このセンサからアナログ信号が入力される。
【0068】
上述した形態において、コネクタ56の形状とコネクタ60の形状とが異なっていても良い。また、上述した形態において、コネクタ56のピン数とコネクタ60のピン数とが異なっていても良い。さらに、上述した形態において、ロボット2が備える駆動機構の数は、2個以上4個以下であっても良いし、6個以上であっても良い。また、上述した形態において、ロボット2は、水平多関節型のロボット以外のロボットであっても良い。たとえば、ロボット2は、垂直多関節型のロボットであっても良い。
【符号の説明】
【0069】
1 ロボットシステム
2 ロボット
3 コントローラ
4 監視用データ生成ユニット
16~20 駆動機構
21~25 モータ
26~30 エンコーダ
36~45 センサ
56 コネクタ(第2コネクタ)
60 コネクタ
図1
図2
図3