(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024041753
(43)【公開日】2024-03-27
(54)【発明の名称】パッケージ化製品用の無線周波数認証システムを用いるパッケージング
(51)【国際特許分類】
B65D 25/20 20060101AFI20240319BHJP
G06K 19/077 20060101ALI20240319BHJP
G06K 19/07 20060101ALI20240319BHJP
G06K 19/073 20060101ALI20240319BHJP
G06K 7/10 20060101ALI20240319BHJP
G06F 21/31 20130101ALI20240319BHJP
A45C 11/00 20060101ALI20240319BHJP
A45C 11/18 20060101ALI20240319BHJP
A45C 13/02 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
B65D25/20 P
G06K19/077 220
G06K19/07 230
G06K19/073
G06K7/10 252
G06F21/31
A45C11/00 E
A45C11/18 Z
A45C13/02 G
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023208752
(22)【出願日】2023-12-11
(62)【分割の表示】P 2021554389の分割
【原出願日】2020-02-28
(31)【優先権主張番号】16/354,730
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウエダ, マーク ティー.
(72)【発明者】
【氏名】クライエウスキー , キャサリン オー.
(57)【要約】 (修正有)
【課題】使用時のあらゆる障壁を取り除いて、個人が製品を自動的に認証又はアクティブ化できるようにするシームレスなパッケージングを提供する。
【解決手段】パッケージング付の製品100は、空洞を有するエンベロープ200を含む。NFCチップ214は、パッケージング200内に埋め込むことができる。NFCチップはパッシブであってもよく、特定のユーザの電子デバイスに接続することができ、一旦接続されると、認証プロセス又はアクティブ化プロセスを開始又は実行することができる。
【選択図】
図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
意図されるように使用するために認証又はアクティブ化を必要とする製品と、
受容部及びパッシブデータチップを含む完成品パッケージングと、
を備えるパッケージ化製品であって、
前記パッシブデータチップが前記製品と目標ユーザアカウントとに固有に関連付けられたデータを含んでおり、
前記パッシブデータチップは、前記データチップが前記目標ユーザアカウントに関連付けられたパーソナルモバイルデバイスのデータリーダの範囲内に持ち込まれると、前記パーソナルモバイルデバイスに前記データを送信することによって、認証又はアクティブ化プロセスを開始するように構成されている、パッケージ化製品。
【請求項2】
前記データチップがNFCチップであり、前記データリーダがNFCリーダである、請求項1に記載のパッケージ化製品。
【請求項3】
前記データチップが、前記完成品パッケージングの層の間に積層され、可視ではない、請求項1に記載のパッケージ化製品。
【請求項4】
請求項1に記載のパッケージ化製品と、
リモートサーバと、を備えるシステムであって、
前記リモートサーバが、前記パーソナルモバイルデバイスから、第2のデータを受信するように構成されており、前記第2のデータは前記第1のデータに基づいており、
前記リモートサーバが、前記第2のデータに基づいて、前記製品を認証又はアクティブ化するかどうかを判定するように構成されており、
前記リモートサーバが、前記パーソナルモバイルデバイスに第3のデータを送信するように構成されており、前記第3のデータは、前記製品が認証されたか又はアクティブ化されたかを示す、システム。
【請求項5】
製品を受容するように構成された受容部分と、
パッシブデータチップとを備えるパッケージングであって、
前記パッケージングが目標ユーザのパーソナル電子デバイスの範囲内に持ち込まれる場合に、前記データチップは、前記目標ユーザのパーソナル電子デバイスと自動的に通信して、認証プロセス又はアクティブ化プロセスを開始し、
前記パッケージングが非目標ユーザのパーソナル電子デバイスの近くに持ち込まれる場合に、前記データチップは、前記非目標ユーザのパーソナル電子デバイスと自動的に通信するが、認証プロセス又はアクティブ化プロセスを開始しない、パッケージング。
【請求項6】
前記データチップが、単一の目標ユーザアカウントに関連付けられた電子デバイスと通信する際にのみ認証又はアクティブ化プロセスを開始するように事前にプログラムされている、請求項5に記載のパッケージング。
【請求項7】
前記データチップが、規定されたカテゴリの製品が注文された任意の電子デバイス上でアクティブ化プロセスを開始するように事前にプログラムされている、請求項5に記載のパッケージング。
【請求項8】
前記パッシブNFCチップが、前記パーソナル電子デバイスによって通電される、請求項5に記載のパッケージング。
【請求項9】
前記パッシブデータチップが送信機のみとして構成されている、請求項5に記載のパッケージング。
【請求項10】
第1のパネルと、
前記第1のパネルに取り付けられた第2のパネルと、
前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間に積層されたパッシブデータチップと、を備えるパッケージングであって、
前記パッケージングがユーザのパーソナル電子デバイスの範囲内に持ち込まれると、前記データチップは、前記ユーザのパーソナル電子デバイスと自動的に通信して認証プロセス又はアクティブ化プロセスを開始する、パッケージング。
【請求項11】
前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間に配置された第3のパネルを更に備え、前記第3のパネルが、前記データチップを取り囲む開口部を含み、それによって、前記データチップの上部パネルと下部パネルとの間に空間を提供する、請求項10に記載のパッケージング。
【請求項12】
前記第3のパネルが、製品を受容するように成形された開口部を含んでおり、
前記第1のパネルが、前記製品を受容するように成形された第2の開口部を含んでおり、前記第2の開口部が前記第1の開口部に重なり、
前記第1のパネルが、前記第1の開口部の上に延在するフラップを含み、前記フラップが、前記製品を保持するように構成されている、請求項11に記載のパッケージング。
【請求項13】
前記第1及び第2のパネルが、完成品パッケージの一部であり、前記パッケージングが、出荷の場合に前記完成品パッケージが受容される、前記閉じた完成品パッケージングの外寸と一致する内寸を有する別個の輸送エンベロープを更に含んでいる、請求項10に記載のパッケージング。
【請求項14】
前記輸送パッケージングは、前記データチップが電子デバイスと通信することを防止する、請求項13に記載のパッケージング。
【請求項15】
前記第1の第2のパネルが、前記第1のパネルの前部から外に延び、前記前部に折り畳まれて、前記パッケージング内に収容された製品を外部から隠す、請求項10に記載のパッケージング。
【請求項16】
前記第1のパネルが、前記パッケージングの製品受容部分の周囲に配置された隆起縁を含み、前記隆起縁が、前記パッケージング内に製品を保持するように構成された保持要素を画定する、請求項10に記載のパッケージング。
【請求項17】
前記保持要素が、開口部を画定するエンボス加工された縁部によって部分的に境界され、前記第2のパネルの表面は、前記製品が前記第2のパネルの表面と前記保持要素との間に保持されるように、前記保持要素の下に配置される、請求項16に記載のパッケージング。
【請求項18】
パッケージングシステムであって、
請求項10に記載のパッケージングと、
前記ユーザのパーソナル電子デバイスと通信するように構成されたサーバであって、前記ユーザのパーソナル電子デバイスが目標ユーザアカウントに関連付けられているかどうかに基づいて、前記パッケージング内に含まれる又は含まれていた製品を認証又はアクティブ化するか否かを判定するように構成されたサーバと、を備える、パッケージングシステム。
【請求項19】
前記サーバが、前記ユーザのパーソナル電子デバイスが目標ユーザアカウントに関連付けられていない場合に、アクティブ化又は認証を禁止するようにユーザのパーソナルデバイスに指示するように更に構成されている、請求項18に記載のパッケージングシステム。
【請求項20】
前記ユーザのパーソナル電子デバイスが目標ユーザアカウントに関連付けられていると判定したことに応じて、前記サーバが、アカウント認可のインジケーションを前記ユーザのパーソナル電子デバイスへ送信するように更に構成されており、
前記パーソナル電子デバイスが、グラフィカルユーザインタフェース認証プロセスを開始する、請求項18に記載のパッケージングシステム。
【請求項21】
前記サーバが、前記ユーザのパーソナル電子デバイスが目標ユーザアカウントに関連付けられていないと判定したことに応じて、アクションを行わない、請求項18に記載のパッケージングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年3月15日に出願された米国特許仮出願第16/354,730号に対する優先権を主張するものであり、参照によりその内容全体が本明細書に組み入れられる。
【0002】
記載された実施形態は、概して小売りパッケージングに関する。より具体的には、本実施形態は、ユーザがパッケージングを開いた時に、自動アクティブ化、認証などを提供するために、近距離通信(「NFC」)などの通信システムを用いる「スマート」パッケージングに関する。
【背景技術】
【0003】
接続されたパッケージング又は「スマート」パッケージングは、輸送中のパッケージを追跡するか、又は製品に関する追加情報を消費者に(例えば、デジタルアプリケーション又は視覚ディスプレイを通じて)提供するための特定のセンサ又は通信ツールを含む場合がある。このようなツールは、単に情報を提供するだけである。これらは、ユーザがパッケージングを開封又は受領する場合に、製品のアクティブ化、認証などに関与しない。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの実施形態は、エンベロープ又は箱などのパッケージングを含む。
【0005】
エンベロープとして、パッケージングは、使用前にアクティブ化を必要とするか又はアクティブ化から利益をもたらす製品(例えば、ギフトカード、クレジットカード、メンバシップカード、又は他の好適な製品)を含み得る開口部又は空洞を含むことができる。データチップ(例えば、NFCチップであり得るRFIDチップなど)は、パッケージング内に埋め込まれ得るか、又はパッケージングの表面(内部若しくは外部のいずれか)に貼り付けられ得て、パッケージング内に収容された製品をアクティブ化するためにユーザのパーソナル電子デバイスと共に使用することができる。
【0006】
パッシブNFCチップなどのパッシブデータチップ(例えば、チップに近接した別のデバイスによって、必要に応じて無線で一時的に給電されるもの)の場合、例えば、NFC送受信機を有する携帯電話などのユーザのパーソナル電子デバイスが範囲内にある場合、電子デバイスは、NFCチップを認識し、電子デバイスを介して製品の認証又はアクティブ化を自動的に初期化することができる。有利なことに、(例えば、アクティブなNFCチップの)外部検索機能は不要である。
【0007】
パッケージングは、製品とは異なる材料で形成されてもよい(例えば、パッケージングはセルロース系材料で形成されて、製品はプラスチック及び/又は金属材料で形成されてもよく、又はプラスチック材料及び/又は金属材料を含んでもよい)。例えば、パッケージングは、リサイクル可能な材料、例えば紙、成形繊維、段ボールなどから完全に作製され得る。いくつかの実施形態では、パッケージングのすべて又は一部は、ポリマー材料から作製され得る。いずれの場合も、パッケージングは、無線透過性材料から形成され得る。パッケージングは、認証又はアクティブ化を必要としない第2の製品を受容するための追加の空間を含むことができる。
【0008】
いくつかの実施形態では、パッケージングは、特に層状パネルから構成されるエンベロープの形態をとることができる。層状パネルのスタックアップ内で、データチップがパッケージングのパネル内で平坦に隠されるように、受容通路が形成され得る。これにより、チップの保護、パネルの美的レリーフが提供され、例えばカード製品の場合には、エンベロープの平面に沿って製品を滑らかに挿入できる。完成品パッケージ(例えば、エンベロープ)が完成品パッケージを保護するようにエンドユーザに出荷される、追加の輸送パッケージ(例えば、引き剥がしストリップを有する段ボール紙エンベロープ)を提供することができる。
【0009】
有利なことに、これによって、例えば、より困難なユーザ体験を提供する可能性のある手動認証又はアクティブ化を有する従来のシステムが改善される。ユーザがアクティブ化ラインに手動で電話をかけるか、又は手動でウェブサイトにナビゲートする必要がある従来のシステムとは対照的に、ユーザ体験は、認証又はアクティブ化に対するこれらの障害を除去することによって改善される。ユーザへの影響を最小限に抑えてパッケージ化製品を自動的に認証又はアクティブ化するスマートで、接続されたパッケージングを設計することによって、ユーザ体験と共に効率が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
同様の参照番号が同様の構造的要素を指定する添付図面と共に、以下の詳細な説明によって開示が容易に理解されよう。
【0011】
【
図1】カード製品を含むパッケージングシステムを示す。
【0012】
【
図2】
図1に示すようなエンベロープの形態の完成品パッケージを示す。
【0013】
【
図3A】
図2に示す完成品パッケージの分解図を示す。
【0014】
【
図3B】
図2の線3B-3Bに沿って取った断面図を示す。
【0015】
【
図4A】エンベロープが輸送パッケージ内に配置されたパッケージングシステムの開構成を示す。
【0016】
【
図4B】輸送パッケージが閉じている閉構成を示す。
【0017】
【
図5】パッケージングが開かれ、データチップが電子デバイスと通信している状態で示されたパッケージング及び電子デバイスの概略図を示す。
【0018】
【
図6】パッケージングが開かれ、データチップが電子デバイスと通信し、電子デバイスがサーバと通信している状態で示されたパッケージング及び電子デバイスの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで、添付図面に図示される代表的な実施形態が詳細に説明される。以下の説明は、これらの実施形態を1つの好ましい実施形態に限定することを意図するものではないことを理解されたい。反対に、以下の説明は、添付の特許請求の範囲により定義される記載された実施形態の趣旨及び範囲に含むことができるような、代替形態、修正形態及び均等物を包含することを意図している。
【0020】
製品のパッケージングは、顧客体験の不可欠な部分である。それは顧客を製品に引き付け、製品及び製品を作成した会社に対する顧客の気持ちに影響を及ぼし得る。使用時のあらゆる障壁を取り除いて、個人が製品を自動的に認証又はアクティブ化できるようにするシームレスなパッケージングが、特に望ましい場合がある。
【0021】
同様に、企業は、パッケージングのコストに敏感であり得、また、環境に優しいパッケージングを促進することを望む場合がある。特定のパッケージング材料は、それらの加工により、コストがより高くなり、エンジニアは単一構成要素パッケージングを設計可能であり得るが、コストが特定の材料に対して法外に高くなり得る。材料の使用におけるパッケージングの最適化は、コストを低く抑えるのに役立ち得、また、うまく行われた場合には、ポジティブなユーザ体験を妨げることはなく、促進することができる。紙又は他のセルロース系製品などのリサイクル可能及び/又は生分解性材料から作製されたパッケージは、環境への影響を低減することができる。キャラクターが興味深く、収容されている製品に対するユーザの初期体験を向上させるパッケージングは、製品又はブランドの評判を高めることができ、それによって新しい顧客を引き寄せ、以前の顧客を維持することができる。
【0022】
本文書に記載されるパッケージングは、スマートな接続性と効率、構造的堅牢性、環境に優しい材料、及び美的要素をバランスさせることによって、これら及び他の有益な特性を実現する。
【0023】
パッケージングは、小売店の棚上で見つけられ購入後に開封されて製品に直接アクセスすることができる小売パッケージング(すなわち、小売環境で使用され得るような製品を収容し、ユーザに輸送するための完成パッケージング、又は外部輸送パッケージ内で顧客に出荷され得る完成品パッケージ)であり得る。パッケージングによって収容される製品は、例えば、クレジットカード、ギフトカード、会員カードなどであってもよく、又は、例えば、ラップトップ、タブレットコンピュータ、又はスマートフォンなどの電子デバイスであり得る。
【0024】
パッケージ化製品は、認証することが望ましい場合、又は、アクティブ化(例えば、クレジットカード又はギフトカード)が必要な場合がある。認証又はアクティブ化は、許可されたユーザによって開始されることができる。パッケージングは、認証又はアクティブ化機能を実行するためにユーザの電子デバイスと通信することができるNFCチップなどのエレクトロニクスを含んでもよい。例えば、認証又はアクティブ化のために電子デバイスと通信するために必要なエレクトロニクスの一部を、製品ではなくパッケージング内に収容することができる。有利なことに、これにより、認証にのみ使用されるエレクトロニクスが製品内に含まれないように、製品内での追加のスペース及び効率が可能となる。これは、小さい設計フットプリントを有する製品、又は製品が1回のみのアクティブ化又は認証を必要とする場合に特に有益である。
【0025】
これらの実施形態、及び他の実施形態を、添付の図面を参照して以下に述べる。しかしながら、当業者であれば、これらの図に関して本明細書により与えられた詳細な記述は説明目的のものに過ぎず、限定するものとして解釈されるべきではないことを容易に理解するであろう。
【0026】
図1は、製品100、完成品パッケージング200及び輸送パッケージ300を含むパッケージングシステム10の概略図を示す。
図1及び2では、パッケージング200は、2つ折りのエンベロープ構成として示されており、データチップ214(分解図で
図3Aに示す)、例えばパッシブデータチップ214などの認証エレクトロニクスを含む。データチップ214は、チップ部分とアンテナ部分とを含むデータタグであり得る。製品100はクレジットカードなどのカード製品であり得る。製品100は、カード製品の平面の一般的な周辺部を画定する長手方向表面104及び横方向表面103を含むことができる。製品100は、製品の認証又はアクティブ化に使用されない追加のチップ102を含み得る-代わりに、カード製品は、例えば、クレジット及び/又は銀行システムでユーザのアカウントに対してクレジットを引き出す場合に使用できるように、アカウントに結び付けられ得る。
【0027】
図面を参照して理解されるように、製品100は、パッケージング200の受容部分206に挿入され得る。保持パネル208は、製品100が受容部分206の下面によって形成されたポケット内に配置されるとき、製品100を保持するのを助けるために、受容部分206製品100の上に延在することができる。エンボス加工された縁部210は、製品100がパッケージング200内に配置されるとき、製品100と同様に係合することができる。
図2に示すように、例えば、パッケージング200は一般に、製品100が保持される第1のパネル204を有する2つ折り構成を有することができる。パッケージング200は、折り畳み部分212を中心に折り畳み、対向する第2のパネル202によって閉じられ得る。
【0028】
次に、輸送パッケージ300は、パッケージング200を内部にぴったりと保持するようにサイズ決めされた受容部分306でパッケージング200を受容することができる(例えば、
図4A及び4Bを参照)。輸送パッケージ300のパネル302は、接着ストリップ、ホットメルト接着剤などの接着剤308によって取り付けられて、輸送パッケージ300のパネル304上に折り畳まれて閉じることができる。閉じられたとき、パネル302を開き、パッケージング200を除去するために、ユーザが引き裂きストリップ310を除去することができる。
【0029】
図3Aに戻ると、パッケージング200の分解図が示されている。いくつかの実施形態では、パッケージング200は、(例えば、紙パネル間のコーティングの高周波溶接を使用して)一緒に積層された複数の層を含む。
図3A及び3Bに示すように、パッケージング200は、対向する第2のパネル202、第1のパネル204、及び保持パネル208の表面を含む上部パネルとして構成され得る。フレームパネル216は、フレームパネル216と第1のパネル204の反対側の表面との間にデータチップ214の少なくとも一部を「サンドイッチ」することができる(例えば、チップ214のアンテナ215は、そのようにサンドイッチされ得る)。次に、フレームパネル216は、第1のパネル204の対向する表面と、受容部分206の下面を構成するパネルとによって「サンドイッチ」される。このようにして、パネル204及び部分206は、パネル216に結合され得る。加えて、パネル202及びパネル220もまた、一緒に結合される。内周218は、開口部を画定し、下部パネルと協働して受容部分として機能することができる。データチップ214の図に示される配置は、限定するものではなく、様々な許容可能な場所、例えば、エンベロープの中心、上部部分、又はその配置に好適な他の空間に向かって配置され得る。
【0030】
いくつかの実施形態では、ポケット、スロット、開口部、又は他の逃がし機構226は、パネル204と部分206との間にデータチップ214の少なくとも一部を受容することができる。これにより、2つの目標が実現される-データチップ214を保護すること、及びパネル204も部分206も下にあるデータチップ214を示す任意の隆起又は突出部を含まないように、平坦な構成を維持すること。いくつかの実施形態では、逃がし機構226は、パネルのうちの1つ以上にあってもよく、その位置は柔軟である。データチップ214のチップ部分217は、アンテナ215の厚さ以上の厚さを有し、これは、2つの隣接するパネル間に直接積層され得るように本質的に平坦であり得る。データチップ214は、例えば、接着剤、ポリエチレンバッカー、又は他の固定手段によって、パネルのうちの1つ以上に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、アンテナ215は、例えば、銅、アルミニウム、銀などの導電性金属トレースであってもよい。いくつかの実施形態では、データチップ214(例えば、NFCチップ)又はそのアンテナは、パネルのうちの1つ(例えば、インクとして、銅、銀、アルミニウム、又は他の金属トレース)などの紙又は他のセルロース基板上に直接印刷され得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、データチップ214はパッシブ(例えば、パッシブNFCチップ)であり、意図したように動作するデータを受信する必要はない。それは、それに近接したデバイス(例えば、NFCリーダを備えたパーソナル電子デバイス)から無線で通電(例えば、電力供給)することができ、データチップ214からデータを受信することができる。更に、例えば、パッケージングの特定の機能と双方向作用するなど、データチップ214の電源を入れてアクティブ化する他のモードが企図される。一般にNFC技術に関連して説明されるが、RFID、Bluetooth、音響、Wi-Fi、又は他のデータ及びエネルギー送信のモードのような異なる無線周波数(RF)方式など、他のデータ及びエネルギー送信のモードが企図される。いくつかの実施形態では、データ/エネルギーの送信は、電源を必要としない場合がある。他の実施形態では、パッケージングは、データチップ及び電源(例えば、マイクロバッテリなどのバッテリ)を含むアクティブデータチップ(例えば、アクティブNFCチップ)を含むことができる。パッケージングを開くと、データチップに電源が入り、電子デバイスの検索を開始して、認証機能、アクティブ化機能などを実行できる。このようなシステムの更なる詳細は、同時係属中の米国出願に記載されている可能性がある。2018年9月18日に出願された62/732,740は、すべての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0032】
パッケージング200又は輸送パッケージ300は、無線透過性材料、例えば、セルロース系材料、木材材料、非金属ポリマー材料などから作製することができる。パッケージング200に無線透過性材料を用いることによってデータチップ214からの通信がより容易に行われる(特に例えば、製品100が、クレジットカードなどの金属カード形状の製品などの金属材料から作製されている場合)。いくつかの実施形態では、(例えば、パッケージング200が比較的低い無線透過性材料又は非無線透過性材料を含み得る場合)パッケージング200には、データチップ214がパッケージング200を介して通信できるように、開口部又はアンテナ窓などの無線周波数(RF)透過性機能を設けることができる。
【0033】
前述のように、パッケージング構成要素は、リサイクル可能な材料(例えば、生分解性又は堆肥化可能な材料)から構成され得る。顧客がパッケージングを廃棄することを選択した場合、パッケージングがリサイクル可能又はセルロース系であるため、パッケージングは、材料分離を必要とせずに(例えば、単一ストリームリサイクルプログラムで)単純にリサイクルされ得る。いくつかの実施形態では、パッケージングシステム10に関連する任意のエレクトロニクスを、リサイクル前にパッケージングから除去することができる。
【0034】
自動アクティブ化及び認証機能に戻ると、いくつかの実施形態では、データチップ214は、特定の基準が満たされた場合にのみアクティブ化認証プロセスの開始を可能にするように事前にプログラムされ得る(例えば、開始は特定の目標ユーザによってトリガーされる)。
【0035】
例えば、ユーザは、企業からの新しいクレジットカードを注文することができる。企業は特定のユーザに対してクレジットカード(製品100;例えば、
図5を参照)を準備することができる。クレジットカードは、データチップ214を含むパッケージング200内にパッケージ化され得る。この時点ではクレジットカードはアクティブではなく、使用できない。データチップ214は、特定のユーザ向けの、パッケージング内に含まれた特定のカードの少なくとも識別情報を表すデータで事前にプログラムすることができる。データチップ214上のデータは、その情報が無許可のユーザによって発見されないように、暗号化されるか、又は他の方法で保護され得る。
【0036】
ユーザのパーソナル電子デバイス40は、(例えば、ユーザが以前に自身のパーソナル電子デバイスを使用してアカウントを使用したか又はアカウントにアクセスしたことから)ユーザの一意のアカウントに既に関連付けられていてもよい。ユーザがパッケージング200内にパッケージされたクレジットカードを受け取ると、ユーザは、自身のパーソナル電子デバイスのデータチップリーダの範囲内にパーソナル電子デバイス40を持ち込むことができる。データチップ214がそのような範囲内にあるとき、データチップは特定のカードの識別情報を表すデータをパーソナル電子デバイス40に送信することができる。パーソナル電子デバイスは、企業のリモートサーバと通信して、ユーザのパーソナル電子デバイス40上の一意のアカウントがクレジットカードの意図された受信者のアカウントに一致するか否かを判定することができる。その場合、サーバはクレジットカードをアクティブ化することができる(又は、デバイス上でアクティブ化プロセスを開始するパーソナル電子デバイスに信号を送信することができる)。そうでなければ、クレジットカードのアクティブ化は発生せず、アクティブ化プロセスは開始されない。
【0037】
いくつかの実施形態では、データチップ214は、少なくとも2つの情報を表すデータ、すなわち(1)特定のユーザ向けの、パッケージング内に含まれた特定のカードに関する識別情報、及び(2)特定のユーザのアカウントに関する識別情報、で事前にプログラムされ得る。後者の情報は、ゲートウェイ機能を果たすために使用することができ、例えば、認証及びアクティブ化のためのオプションを表示するユーザインタフェースなどの別のステップをデバイス40にトリガーさせることができる。いくつかの実施形態では、パッシブパッケージング機能性を示すアイコンなどのパッケージング200上に視覚的インジケータが存在し得る。いくつかの実施形態では、視覚的インジケータは、「アクティブ化するには、デバイスを起動し、以下を保持する」などの命令を含むことができる。視覚的インジケータは、ユーザがパッケージングを電子デバイスに近接させるように促されるように、データチップ214が配置されている場所に近接しているか又は上に存在し得る。データチップ214がパーソナル電子デバイス40の範囲内に持ち込まれると、データチップ214は、特定のユーザのアカウントの識別情報のみを電子デバイス40に送信することができる。このアカウント情報が、電子デバイス40に関連付けられたアカウント情報(データチップ214又は電子デバイス40自体のいずれかによって判定される)に一致しないか、そうでなければ許容できる程度に対応しない場合、クレジットカードのアクティブ化は発生せず、アクティブ化プロセスは開始されない。いくつかの実施形態では、データチップを使用する第1の認証の前後、又は並行して、第2の認証が必要とされ得る。例えば、第2の認証として生体認証ステップが必要とされ得、例えば、製品がアクティブ化又は認証されるために、指紋認証、顔認識認証、音声認証、又は他の生体認証が必要とされ得る。
【0038】
より具体的には、パッシブシステムでは、NFCチップは一種の信号標識として機能するため、アクティブな受信や信号検索は必要ない。これは、NFC受信機を有する電子デバイスに対して外側にブロードキャストするのみである。従って、データチップ214が特定の目標ユーザアカウントに関連付けられている場合、特定のユーザに関連付けられていないデバイスがその特定のユーザに属していない受信機の近くに持ち込まれた場合には、アクションは実行されないか、又は一般的なアクションが実行される(例えば、一般的な製品のウェブサイトを開く、又は非目標ユーザが非目標受信者の範囲内にデータチップ214を持ち込んだことを会社又は個人に警告する)。
【0039】
図5及び6を参照すると、いくつかの実施形態では、データチップ214は、(製品100がアクティブ化又は認証を待っている可能性がある)パッケージング200内に含まれた特定のタイプの製品の購入に順番に関連付けられたユーザアカウントに関連付けられた任意の電子デバイス上のアクティブ化又は認証プロセスを開始するように事前にプログラムされ得る。製品は代替可能であるが、それでもアクティブ化が必要な場合、例えば、キャッシュカードの場合、これにより、データチップ214は、代替可能製品の注文が確認された人に属する対応する電子デバイス40を識別することができる。このようにして、電子デバイス40は、製品100に関する情報が適切な電子デバイス40と共有され得るように、会社の(例えば、製品の売り手)ロジスティックプラットフォームとインタフェースすることができる。製品100が認証又はアクティブ化されると、電子デバイス40は、ロジスティックプラットフォームと通信して注文が完了したことを会社に通知することができる。同様に、アクティブチップ構成では、電子デバイス40は、アクティブデータチップ214に通信し、アクティブ化又は認証での更なる試みを無効にすることができる。
【0040】
アクティブ化を必要とする特定の目標ユーザのクレジットカードなどの非代替製品の場合、データチップ214は、例えば、カードに関連付けられたアカウント、又はカードに関連付けられたユーザに固有の信号をブロードキャストすることができる。このようにして、信号を受信する電子デバイス40は、製品100に関する情報がカードの目標ユーザに結び付けられた適切な電子デバイス40のみと共有され得るように、会社の(例えば、製品の売り手)ロジスティックプラットフォームと通信又はインタフェースすることができる。製品100が認証又はアクティブ化されると、電子デバイス40は、ロジスティックプラットフォームと通信して注文が完了したことを会社に通知することができる。データチップがパッシブではなくアクティブである場合、電子デバイス40は、データチップ214に通信し、アクティブ化又は認証の更なる試みを無効にすることができる。
【0041】
電子デバイス40、例えば、ユーザの携帯電話、タブレット、スマートウォッチ、ラップトップ、デスクトップ、などは、電子デバイス40のエレクトロニクスを収容することができる本体400を含み、一般に、例えばタッチスクリーン(又は他のユーザインタフェース)のスクリーン402を含むことができる。クレジットカードなどの特定の製品の場合、アクティブ化及び認証は、以前は手動で電話番号を呼び出すか、ウェブサイトに手動でナビゲートして情報を入力するか、ユーザが手動で自分自身を認証してからカードが所有されていることを確認するアプリケーションベースのプロセスを介して実現されていた。ユーザは、クレジットカードに貼られたステッカーに書き込まれた命令に従うことにより、このプロセスを開始するよう促されることができる。アクティブ化又は認証の他のモードを可能にするこれらのうちの1つなどの手動認証オプションが有用であり得、いくつかの実施形態では、フォールバックオプションとして含まれてもよい。
図5及び6は、この手動プロセスが最初に回避される方法の例を示す。
【0042】
いくつかの実施形態において、パッケージングシステム10又はパッケージング200が未開封状態にある場合、それは、例えば、データチップ214を無効にすることによって、パッケージングシステム10内に収容された任意の製品を参照して自動アクティブ化又は認証が実行されなかったか、又は実行されることがないようなものである。しかしながら、異なる電子デバイス(すなわち、目標デバイスと非目標デバイス)で少なくとも2つの機能を生成するように構成されたパッシブデータチップの場合、非目標の電子デバイスに近接させたときに、チップは既に効率的に無効になっているため、そのような無効化は必要ではない。
【0043】
図5は、パッケージング200(製品100を含む)及び電子デバイス40の概略図を示す。パッケージング200のデータチップ214は、例えば、リーダ及び送信機として機能し得る電子デバイス40内のNFC送受信機410を通じて、電子デバイス40と通信している状態が示されている。この通信は、パッケージング200と電子デバイス40との間に示される矢印で現すように双方向であってもよく、又はデータチップ214から送受信機410への一方向であってもよい。エンベロープフラップパネル202を開いた状態のパッケージング200を参照すると、製品100は、エンベロープの空洞(例えば、受容部分206)内で露呈され得る。記載されたように、製品100は、カードのタイプ、例えばクレジットカード、デビットカード、ギフトカード、会員カードなどであり得る。目標ユーザ、例えば製品100の購入者は、次いで、パッケージング200から製品100を取り出すことができる。
【0044】
図5に示すように、電子デバイス40のスクリーン402は、データチップ214がNFC送受信機410を介して電子デバイス40に通信するときにグラフィカルユーザインタフェース406を表示することができる。グラフィカルユーザインタフェース406は、例えば、製品100に関するテキスト情報、例えば製品の説明、シリアル番号若しくは識別番号、又はユーザに有用な他の情報、を含むことができる。一部の実施形態では、グラフィカルユーザインタフェース406は、
図5に示すように、製品を表す画像408を含んでもよい。ユーザは、スクリーン402上でタッチする、タップする、スワイプするなどによってグラフィカルユーザインタフェース406と双方向作用することができる。スクリーン402は、製品100に関する他の画像又は情報を表示することができ、又はスクリーン402に表示されるように、製品の画像408を実質上3次元で仮想的にズームイン、ズームアウト、平行移動、又は回転することができる。グラフィカルユーザインタフェース406はまた、ユーザインタフェースアクティブ化要素404、例えば、ユーザにインタフェース接続され得るスクリーン上のボタンを含んでもよい。
【0045】
ユーザインタフェースアクティブ化要素404は、例えば、電子デバイス40を介して製品100のアクティブ化又は認証を開始する機能を実行することができる。いくつかの実施形態では、それらの製品をアクティブ化するためにユーザによるそれ以上の双方向作用は、必要ないであろう。ユーザの視点から見ると、アクティブ化は、パッケージングを開いてスマートフォン上のアクティブ化ボタンをタップするだけで、完了するであろう。パッケージング200と双方向作用する非目標ユーザデバイスの場合、アクティブ化要素404は、グレー表示されるか、又は選択に利用できない場合がある。いくつかの実施形態では、グラフィカルユーザインタフェース406は、非目標ユーザデバイスが製品100をアクティブ化しようとする場合には、異なるか、又は完全に存在しない可能性がある。
【0046】
図は一般に、パッケージング200をエンベロープ構成として示しており、アクティブ化データチップ214がエンベロープパネルの間に埋め込まれた状態で示されているが、この構成は、例えば、パッケージング200の外側に取り付けられ異なる形態をとることができ、又はプルタブ、ティアストリップ、蓋、又はパッケージング200の他の着脱可能若しくは破壊可能な構成要素に埋め込まれるか、又は取り付けられ得る。いずれにせよ、データチップ214は、(パッシブチップ内で除外され得るマイクロバッテリ224を介して)電源をオンにするか、又は電子デバイス40又はそのNFC送受信機410の電磁場によってアクティブ化することができる。このように、パッケージング200内に電源及びデータチップを収容するか、又は外部電子デバイス自体のエネルギーを利用してデータチップに電力を供給することにより、例えば、カード製品上に別個の電源又はデータチップを統合する代わりに、追加のエレクトロニクスなどから追加のサイズ及び重量を含めて、カード内の追加のエレクトロニクスを構築することに関する課題は、回避され得る。いくつかの実施形態では、マイクロバッテリなどの別個の電源が含まれる場合、製品100を収容しているパッケージング200が出荷されたときから目標エンドユーザがパッケージング200を開いて、アクティブ化プロセスを完了するときまでの予想される持続時間に対して、十分なエネルギー(すなわち、バッテリ寿命)を含むことができる。これは、電源の複雑さを軽減し、比較的大きなNFCエレクトロニクスをカード製品などの特定の製品100内の小さな許容体積から、パッケージング内の大きな許容体積に移動させるので、有益である。
【0047】
図6を参照すると、パッケージング200及び電子デバイス40の概略図が示されており、パッケージング200は開かれ、電子デバイス40は、ロジスティックプラットフォームを含み得る外部デバイス又はネットワークなどのサーバ50と通信している。いくつかの実施形態では、電子デバイス40は、認証、アクティブ化、又は他のスマートパッケージング機能を実行するためにサーバ50と通信することができる。サーバ50は、製品100が認証又はアクティブ化され得るように、データベース、サーバ、インターネット、ネットワーク、又はクラウドベースのサーバ機能のうちの1つ以上を含むことができる。
【0048】
上述のように、データチップ214は、例えば送信機222を通じて電子デバイス40に信号をブロードキャストする。データチップ214は、特定のユーザの電子デバイスとの通信を確立したときにのみアクティブ化又は認証プロセスを開始するように事前にプログラムすることができる。いくつかの実施形態では、これは、ユーザのアイデンティティと相関する電子デバイス40に格納された電子情報を識別し得るデータチップ214に情報をプログラミングすることによって達成され得る。これは、データチップ214が、意図される特定のユーザに属しないデバイスを用いてアクティブ化プロセスを開始することを防止するのに役立つ。例えば、データチップ214は、認可されたユーザのユーザIDを含むことができ、(例えば、電子デバイス40のオペレーティングシステム内で)一致するユーザIDを有する電子デバイス40のみと通信することができる。他のソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、エッチングを使用してもよい。いくつかの実施形態では、デバイス又はユーザアイデンティティは、電子デバイス40上でアクセスされるウェブベースのアプリケーションなどの第三者ソースによって提供され得る。この点に関して、データチップ214が認証又はアクティブ化機能を開始するために、デバイス又はユーザの識別を続行するために、ユーザはそのようなアプリケーションにアクセスする必要があり得る。
【0049】
パッケージングは、清潔で一体的な外観を与えるように構築される。これは、その高品質及び堅牢な特性、並びに製品100の特性を強化するのに役立つ。この外観を実現するために、形状の継ぎ目、間隙、及び歪みを最小限に抑えている。パッケージングは、特定の色、例えば、ブランド識別色であってもよい。いくつかの実施形態では、パッケージングの可視表面は、主に白色であってもよい。
【0050】
パッケージングの構成要素は、1つ以上のブランクから形成され得る。いくつかの実施形態では、ブランクは、例えば、厚紙又は板紙のようなセルロース系材料などの単一の連続基板で形成される。いくつかの実施形態では、パッケージングの内面は、例えば、最終製品を保護するコーティングで表面処理又はコーティングされ得る。ブランクの接着剤を有さないタブ、フラップ、及び領域は、完成したパッケージングにおいて接着剤が見えないように形成される。いくつかの実施形態では、接着剤を省略し、様々なフラップ及びタブを、別の好適な方法で(例えば、機械的インターロック又はプレス嵌めによって)取り付けることができる。折り目は、例えば、穿孔、材料の破砕、スコアリング、マイター切断などによって、線に沿って基板を弱めることによって形成され得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、任意の表面仕上げは、構成要素がブランクから切断された後、あるいは代替的に最終パッケージに組み立てられる場合にブランクが別個のシートに切断される前に行われることができる。加えて、いくつかの動作が同時に実行されてもよい。
【0052】
代替的に、紙のようなセルロース繊維材料などのセルロース系材料で形成されているものとして記載された構成要素の一部又は全部が、代わりにポリマー材料で形成され得るか、又はそれらが一緒に積層されるか、若しくは別の方法で互いに接着され得るように材料中にコーティングされ得る。好適なポリマー材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリスチレン、これらのポリマーのうちの1つ以上を含むポリマーブレンド、又はこれらのポリマーのうちの1つ以上を含むコポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。パッケージングの表面のすべて又は一部を、コーティング又は積層することができ、これにより、剛性などの構造強度特性が向上し、パッケージング内の製品を保護することができ、又は引っ掻き傷を回避することができる。
【0053】
更に、パッケージングは、費用効果が高く、環境に優しい方法で製造することができる。いくつかの実施形態では、パッケージング構成要素は、単一の一体形成された材料片で構成されてもよい。単一の一体形成された材料片は、単独で、又は包装容器の空洞内のいずれかで、製品を保持して固定する構成に折り曲げられる折り曲げ可能な材料であり得る。いくつかの実施形態では、折り曲げ可能な材料は、単一の操作(例えば、単一のダイカット操作)によって切断される単一の材料片であり得る。いくつかの実施形態では、折り曲げ可能な材料は、ストック材料(例えば、1枚又は1巻の材料)からダイカットされ得る。単一の切断操作によって切断される単一の一体形成された材料片は、効率的且つ再現可能な製造を容易にし得る。更に、そのような製造は、製造中の廃棄材料を低減することによって廃棄物を低減できる。
【0054】
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす、又は上回ると一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されたい。特に、個人特定可能な情報データは、意図的でない又は許可されていないアクセス、又は使用のリスクを最小限に抑えるように管理及び取り扱いされるべきであり、許可された使用の性質は、ユーザに明確に示されるべきである。
【0055】
前述の記載では、説明のために、記載された実施形態の完全な理解をもたらすために特定の専門用語を用いた。しかし、記述される実施形態を実施するために、具体的な詳細は必要とされないことは、当業者には明らかであろう。従って、本明細書に述べられる特定の実施形態の前述の説明は、図示及び説明の目的で提示されている。これらの説明は、網羅的であることも、又は開示する厳密な形態に実施形態を限定することも、目的としていない。上記の教示を考慮すれば、多くの変更及び変形が可能であることが、当業者には明らかであろう。
【手続補正書】
【提出日】2024-01-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージ化製品であって、
製品と、
前記製品のための完成品パッケージングであって、
前記製品に固有に関連付けられているデータを含むデータチップを備える完成品パッケージングと、を備え、
前記データチップは、ユーザアカウントに関連付けられているパーソナルモバイルデバイスのデータリーダの範囲内に持ち込まれると、前記パーソナルモバイルデバイスに前記データを送信するように構成され、
前記完成品パッケージングが開かれた後に、前記データチップは、
自動的に電源がオンになり、
前記ユーザアカウントに関連付けられている前記パーソナルモバイルデバイスを探索し、
前記送信されたデータに基づいて前記パーソナルモバイルデバイスが見つかったことに基づいて、認証又はアクティブ化プロセスを開始し、
前記認証又はアクティブ化プロセスが完了すると、自動的に電源がオフになるように構成され、
前記データチップは、最初の認証又はアクティブ化プロセスが完結すると、任意の更なる認証又はアクティブ化プロセスを無効にするための命令を前記パーソナルモバイルデバイスから受信する、パッケージ化製品。
【請求項2】
請求項1に記載のパッケージ化製品であって、前記データチップは、前記完成品パッケージングとの双方向作用を受けると、アクティブ化される、パッケージ化製品。
【請求項3】
パッケージ化製品システムであって、
意図されたように使用するために認証又はアクティブ化を必要とする製品と、
完成品パッケージングであって、
前記製品とは別個のデータチップを備え、前記データチップは、前記製品と目標ユーザアカウントとに固有に関連付けられているデータを含む、完成品パッケージングと、
前記目標ユーザアカウントに関連付けられているパーソナルモバイルデバイスであって、
ユーザインタフェースを備え、前記データチップが前記パーソナルモバイルデバイスのデータリーダの範囲内に持ち込まれて前記パーソナルモバイルデバイスが前記データチップから前記データを受信すると、前記ユーザインタフェースは、前記製品のための認証又はアクティブ化プロセスを開始するためのオプションを表示し、前記ユーザインタフェースは、前記パーソナルモバイルデバイスを前記データチップの範囲内に持ち込むことの視覚的インジケータを提示し、前記範囲内であると、前記製品のための前記認証又はアクティブ化プロセスを開始するために入力を受け付けるためのユーザインタフェースアクティブ化要素が提示される、パッケージ化製品システム。
【請求項4】
請求項3に記載のパッケージ化製品システムであって、前記データチップが前記パーソナルモバイルデバイスの前記データリーダの前記範囲内に持ち込まれると、前記ユーザインタフェースは、前記パーソナルモバイルデバイスに自動的に提示されるようにトリガーされる、パッケージ化製品システム。
【請求項5】
請求項3に記載のパッケージ化製品システムであって、前記ユーザインタフェースは、ユーザインタフェースアクティブ化要素を表示し、前記ユーザインタフェースアクティブ化要素にて入力を受けると、前記パーソナルモバイルデバイスは、前記製品のための前記認証又はアクティブ化プロセスを開始する、パッケージ化製品システム。
【請求項6】
請求項3に記載のパッケージ化製品システムであって、前記パーソナルモバイルデバイスが前記範囲外である場合に、ユーザインタフェースアクティブ化要素は、前記製品のための前記認証又はアクティブ化プロセスを開始するための入力を受け入れることを無効にされる、パッケージ化製品システム。
【請求項7】
請求項3に記載のパッケージ化製品システムであって、前記完成品パッケージングは、複数のパネル内に逃がし機構を有する受容部を含み、前記データチップは、前記複数のパネルが平坦な構成になるように前記逃がし機構内に配置される、パッケージ化製品システム。
【請求項8】
パッケージ化製品システムであって、
意図されたように使用するために認証又はアクティブ化を必要とする製品と、
完成品パッケージングであって、
前記製品とは別個のデータチップを備え、前記データチップは、前記製品と目標ユーザアカウントとに固有に関連付けられているデータを含む、完成品パッケージングと、
前記目標ユーザアカウントに関連付けられているパーソナルモバイルデバイスであって、
ユーザインタフェースを備え、前記データチップが前記パーソナルモバイルデバイスのデータリーダの範囲内に持ち込まれて前記パーソナルモバイルデバイスが前記データチップから前記データを受信すると、前記ユーザインタフェースは、前記製品のための認証又はアクティブ化プロセスを開始するためのオプションを表示し、前記ユーザインタフェースは、前記パーソナルモバイルデバイスを前記データチップの範囲内に持ち込むことの視覚的インジケータを提示し、前記パーソナルモバイルデバイスが前記範囲外である場合に、ユーザインタフェースアクティブ化要素は、前記製品のための前記認証又はアクティブ化プロセスを開始するための入力を受け入れることを無効にされる、パッケージ化製品システム。
【請求項9】
請求項8に記載のパッケージ化製品システムであって、前記データチップが前記パーソナルモバイルデバイスの前記データリーダの前記範囲内に持ち込まれると、前記ユーザインタフェースは、前記パーソナルモバイルデバイスに自動的に提示されるようにトリガーされる、パッケージ化製品システム。
【請求項10】
請求項8に記載のパッケージ化製品システムであって、前記ユーザインタフェースは、ユーザインタフェースアクティブ化要素を表示し、前記ユーザインタフェースアクティブ化要素にて入力を受けると、前記パーソナルモバイルデバイスは、前記製品のための前記認証又はアクティブ化プロセスを開始する、パッケージ化製品システム。
【請求項11】
請求項8に記載のパッケージ化製品システムであって、前記完成品パッケージングは、複数のパネル内に逃がし機構を有する受容部を含み、前記データチップは、前記複数のパネルが平坦な構成になるように前記逃がし機構内に配置される、パッケージ化製品システム。
【外国語明細書】