(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024053099
(43)【公開日】2024-04-12
(54)【発明の名称】遠隔診療支援装置、遠隔診療支援システム、遠隔診療支援方法及び遠隔診療支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 80/00 20180101AFI20240405BHJP
【FI】
G16H80/00
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024036681
(22)【出願日】2024-03-11
(62)【分割の表示】P 2023059723の分割
【原出願日】2018-11-30
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】肘井 大祐
(72)【発明者】
【氏名】深澤 英希
(72)【発明者】
【氏名】堀川 智美
(57)【要約】
【課題】医療従事者間の患者情報の共有画面と動画による双方向通信とを組み合わせること。
【解決手段】在宅診療支援装置は、第1及び第2の端末の間の直接通信の接続確立を制御する接続管理部と、遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を管理する診療管理部と、を備える。診療管理部は、第2の端末と接続確立された第1の端末からの要求に応じて、診療情報を第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成し、第1の端末により撮影された当該第1の端末を利用するユーザの撮影画像を直接通信により第2の端末へ送信させる処理を、表示情報に埋め込み、当該埋め込み後の表示情報を、第1の端末に返信する。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2の端末の間の直接通信の接続確立を制御する接続管理部と、
遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を管理する診療管理部と、
を備え、
前記診療管理部は、
前記第2の端末と前記接続確立された前記第1の端末からの要求に応じて、前記診療情報を前記第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成し、
前記第1の端末により撮影された当該第1の端末を利用するユーザの撮影画像を前記直接通信により前記第2の端末へ送信する
遠隔診療支援装置。
【請求項2】
前記接続管理部は、
所定の端末における端末IDと当該端末に付与された宛先情報とを対応付けた接続管理情報を受け付けた場合に、当該接続管理情報を自装置のメモリに保持し、
前記第1の端末から前記第2の端末との前記接続確立の要求に応じて、前記第1の端末に対して当該第2の端末の第2の接続管理情報を返信し、前記第2の端末に対して当該第1の端末との前記接続確立の可否を問合せることにより、前記第1及び第2の端末の間の前記接続確立をさせる
請求項1に記載の遠隔診療支援装置。
【請求項3】
前記接続管理部は、
前記接続管理情報を受け付けた場合に、当該接続管理情報を前記メモリに保持すると共に、前記自装置と冗長化された他装置と共に接続されたストレージシステムへ当該接続管理情報を登録し、
前記接続確立の要求に応じて、前記メモリに対して前記第2の接続管理情報を検索し、
前記検索がミスヒットした場合に、前記ストレージシステムに対して前記第2の接続管理情報を検索し、
前記メモリ又は前記ストレージシステムのうち前記検索がヒットした側から前記第2の接続管理情報を取得して、前記第1の端末に返信する
請求項2に記載の遠隔診療支援装置。
【請求項4】
前記ストレージシステムは、端末の利用状態と端末IDとを対応付けた利用管理情報をさらに記憶し、
前記診療管理部は、
前記第1の端末からの端末リスト要求に応じて前記ストレージシステムの前記利用管理情報の中から前記利用状態が利用中である前記端末IDのリストを取得し、当該リストを当該第1の端末へ返信し、
前記接続管理部は、
前記第1の端末において前記リストの中から選択された前記第2の端末における第2の端末IDを含む接続管理情報要求を前記接続確立の要求として受け付けた場合に、前記メモリに対して前記第2の端末IDを検索し、
前記検索がミスヒットした場合に、前記ストレージシステムに対して前記第2の端末IDを検索し、
前記メモリ又は前記ストレージシステムのうち前記検索がヒットした側から前記第2の端末IDが対応付けられた前記第2の接続管理情報を取得して、前記第1の端末に返信する
請求項3に記載の遠隔診療支援装置。
【請求項5】
前記接続管理部は、
前記第1の端末からの前記第2の接続管理情報が指定された端末間接続要求に応じて、前記第2の接続管理情報に基づいて前記第2の端末に対して前記第1の端末との前記接続確立の可否を問合せ、
前記第2の端末からの前記接続確立の許可応答に応じて、前記第2の端末と前記接続確立をさせるように前記第1の端末に対して応答する
請求項4に記載の遠隔診療支援装置。
【請求項6】
前記遠隔診療支援装置は、特定の患者の診療に関わる関係者属性に属するユーザリストを記憶する第1の記憶装置と接続され、
前記診療管理部は、
第1の関係者属性に属する第1の医療従事者が利用する端末から受信した前記特定の患者に関する第1の診療情報と当該第1の診療情報にアクセスを許可する第2の関係者属性との登録要求に応じて、前記第1の診療情報に少なくとも前記第2の関係者属性を対応付けて前記第1の記憶装置に登録し、
所定のユーザが利用する所定の端末から受信した前記特定の患者の診療情報へのアクセス要求に応じて、前記第1の記憶装置を参照して当該所定のユーザを含む前記ユーザリストが属する前記関係者属性を特定し、
前記特定した関係者属性が対応付けられた1以上の診療情報を前記第1の記憶装置から取得し、
前記取得した1以上の診療情報を前記所定の端末の画面に表示させるための第1の表示情報を生成
する
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の遠隔診療支援装置。
【請求項7】
前記遠隔診療支援装置は、特定の端末を利用可能なユーザのユーザIDとパスワードと当該ユーザIDの属性と当該ユーザIDの顔画像とを対応付けて予め記憶する第2の記憶装置と接続され、
前記診療管理部は、
所定の端末のログイン処理時に、前記所定の端末により撮影された当該端末のユーザの顔画像とユーザIDとを受け付け、
前記受け付けたユーザIDに対応付けられた顔画像を前記第2の記憶装置から取得し
前記受け付けた顔画像と前記取得された顔画像との顔認証を行い、
前記受け付けたユーザIDの属性が特定の医療従事者である場合、前記顔認証に成功した後に前記所定の端末に対してパスワード認証を要求し、当該パスワード認証に成功した場合に、ログインを許可し、
前記受け付けたに含まれるユーザIDの属性が前記特定の医療従事者以外である場合、前記顔認証に成功した後に、ログインを許可する
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の遠隔診療支援装置。
【請求項8】
第1及び第2の端末と、
前記第1及び第2の端末とネットワークを介して接続された遠隔診療支援装置と、
を備え、
前記遠隔診療支援装置は、
前記第1及び第2の端末の間の直接通信の接続確立を制御する接続管理部と、
遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を管理する診療管理部と、
を備え、
前記診療管理部は、
前記第2の端末と前記接続確立された前記第1の端末からの要求に応じて、前記診療情報を前記第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成し、
前記第1の端末により撮影された当該第1の端末を利用するユーザの撮影画像を前記直接通信により前記第2の端末へ送信させる処理を、前記表示情報に埋め込み、
当該埋め込み後の表示情報を、前記第1の端末に返信する
遠隔診療支援システム。
【請求項9】
コンピュータが、
第1及び第2の端末の間の直接通信の接続確立を制御し、
前記第2の端末と前記接続確立された前記第1の端末からの要求に応じて、遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を前記第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成し、
前記第1の端末により撮影された当該第1の端末を利用するユーザの撮影画像を前記直接通信により前記第2の端末へ送信する
遠隔診療支援方法。
【請求項10】
第1及び第2の端末の間の直接通信の接続確立を制御する処理と、
前記第2の端末と前記接続確立された前記第1の端末からの要求に応じて、遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を前記第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成する処理と、
前記第1の端末により撮影された当該第1の端末を利用するユーザの撮影画像を前記直接通信により前記第2の端末へ送信させる処理と、
をコンピュータに実行させる
遠隔診療支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、遠隔診療支援装置、システム、方法及びプログラムに関し、特に、遠隔診療を支援するための遠隔診療支援装置、システム、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、在宅診療を中心とした地域包括ケア領域において、医療従事者、福祉従事者等の間での情報共有及び業務支援を行うための在宅ケア支援システムに関する技術が開示されている。当該在宅ケア支援システムにおいて、モバイル在宅ケア支援端末と在宅ケア支援ビューワー端末と在宅ケア支援サーバとを備える。ここで、モバイル在宅ケア支援端末は、患者の自宅などを訪問する看護師等の医療従事者が携帯する端末であり、在宅ケア支援ビューワー端末は、医師等の医療従事者が医療機関において使用する端末である。在宅ケア支援サーバは、モバイル在宅ケア支援端末と在宅ケア支援ビューワー端末とを通信可能に接続し、掲示板を介した端末間の通信を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、在宅診療を含む遠隔診療の分野では、医療機関にいる医師等の医療従事者と患者の自宅を含む(当該医療機関外の)拠点にいる患者や他の医療従事者との間のリアルタイムなやり取りが有益である。しかしながら、特許文献1にかかる技術は、掲示板等の文字情報のみによるやり取りだけであり、遠隔診療を円滑に行うためには不十分であるという問題点がある。
【0005】
本開示は、このような問題点を解決するためになされたものであり、医療従事者間の患者情報の共有画面と動画による双方向通信とを組み合わせた遠隔診療支援装置、システム、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様にかかる遠隔診療支援装置は、
第1及び第2の端末の間の直接通信の接続確立を制御する接続管理部と、
遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を管理する診療管理部と、
を備え、
前記診療管理部は、
前記第2の端末と前記接続確立された前記第1の端末からの要求に応じて、前記診療情報を前記第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成し、
前記第1の端末により撮影された当該第1の端末を利用するユーザの撮影画像を前記直接通信により前記第2の端末へ送信させる処理を、前記表示情報に埋め込み、
当該埋め込み後の表示情報を、前記第1の端末に返信する。
【0007】
本開示の第2の態様にかかる遠隔診療支援システムは、
第1及び第2の端末と、
前記第1及び第2の端末とネットワークを介して接続された遠隔診療支援装置と、
を備え、
前記遠隔診療支援装置は、
前記複数の端末の間の直接通信の接続確立を制御する接続管理部と、
遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を管理する診療管理部と、
を備え、
前記診療管理部は、
前記第2の端末と前記接続確立された前記第1の端末からの要求に応じて、前記診療情報を前記第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成し、
前記第1の端末により撮影された当該第1の端末を利用するユーザの撮影画像を前記直接通信により前記第2の端末へ送信させる処理を、前記表示情報に埋め込み、
当該埋め込み後の表示情報を、前記第1の端末に返信する。
【0008】
本開示の第3の態様にかかる遠隔診療支援方法は、
コンピュータが、
第1及び第2の端末の間の直接通信の接続確立を制御し、
前記第2の端末と前記接続確立された前記第1の端末からの要求に応じて、遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を前記第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成し、
前記第1の端末により撮影された当該第1の端末を利用するユーザの撮影画像を前記直接通信により前記第2の端末へ送信させる処理を、前記表示情報に埋め込み、
当該埋め込み後の表示情報を、前記第1の端末に返信する。
【0009】
本開示の第4の態様にかかる遠隔診療支援プログラムは、
第1及び第2の端末の間の直接通信の接続確立を制御する処理と、
前記第2の端末と前記接続確立された前記第1の端末からの要求に応じて、遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を前記第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成する処理と、
前記第1の端末により撮影された当該第1の端末を利用するユーザの撮影画像を前記直接通信により前記第2の端末へ送信させる処理を、前記表示情報に埋め込む処理と、
当該埋め込み後の表示情報を、前記第1の端末に返信する処理と、
をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本開示により、医療従事者間の患者情報の共有画面と動画による双方向通信とを組み合わせた遠隔診療支援装置、システム、方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施の形態1にかかる遠隔診療支援システムの構成を示すブロック図である。
【
図2】本実施の形態1にかかる遠隔診療支援方法の流れを示すフローチャートである。
【
図3】本実施の形態1にかかる遠隔診療支援方法の流れを示すフローチャートである。
【
図4】本実施の形態2にかかる遠隔診療支援システムの構成を示すブロック図である。
【
図5】本実施の形態2にかかる共有ストレージ装置内の各DBの構成を示すブロック図である。
【
図6】本実施の形態2にかかるサーバ装置の構成を示すブロック図である。
【
図7】本実施の形態2にかかるログイン及び認証処理の流れを説明するフローチャートである。
【
図8】本実施の形態2にかかる2端末のICEが同一サーバに登録される場合における端末間接続処理の流れを説明するシーケンス図である。
【
図9】本実施の形態2にかかる2端末のICEが同一サーバに登録される場合における端末間接続処理の流れを説明するシーケンス図である。
【
図10】本実施の形態2にかかる2端末のICEが別サーバに登録される場合における端末間接続処理の流れを説明するシーケンス図である。
【
図11】本実施の形態2にかかる2端末のICEが別サーバに登録される場合における端末間接続処理の流れを説明するシーケンス図である。
【
図12】本実施の形態3にかかる遠隔診療支援システムの構成を示すブロック図である。
【
図13】本実施の形態3にかかる遠隔診療支援方法の流れを示すフローチャートである。
【
図14】本実施の形態4にかかる遠隔診療支援システムの構成を示すブロック図である。
【
図15】本実施の形態4にかかる遠隔診療支援方法の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0013】
<実施の形態1>
まず、本実施の形態1で解決しようとする課題について説明する。上述した通り、遠隔診療の分野では、医療機関にいる医師等の医療従事者と当該医療機関とは別の拠点(遠隔地)にいる患者又は訪問看護師もしくは訪問介護士等との間でリアルタイムなやり取りを行うことが有益である。そこで、音声や動画による双方向の通信が求められるが、特許文献1に示したようなクライアントサーバ型では、動画等のリアルタイム通信におけるネットワーク負荷が高く、今後、急速に拡大する可能性の高い在宅診療を含む遠隔診療の分野には適用にし難い。
【0014】
ここで、近年、サーバを介さずに端末間をP2P(Peer to Peer)により直接接続して、動画通信等のリアルタイム通信を高速に実現するための技術としてWebRTC (Web Real-Time Communication)が普及しつつある。
【0015】
そこで、遠隔診療において、上述したP2P通信を用いた端末間の双方向の動画等のリアルタイム通信を用いることが考えられる。例えば、WebRTCではシグナリングサーバを介して端末間の直接通信を確立することで、確立後はサーバを介さずに端末間で、より通信負荷を抑えたより高速な双方向の動画通信を実現することができる。
【0016】
また、遠隔診療の分野では、単に端末間通信が実現できれば良いのではなく、前提としてサーバに管理された様々な医療情報の共有及び更新等を行うためにWEBシステムとの接続も維持する必要がある。そのため、遠隔診療の分野では、クライアントサーバ型の通信とP2P通信の併用が必要となる。また、上述した通り、遠隔診療のニーズの高まりに対応するには、サーバ側、特に、シグナリングサーバの冗長化も必要となる。
【0017】
しかしながら、現状のシグナリングサーバは冗長化の対応が不十分であるため、遠隔診療分野にP2P通信をそのまま適用することが困難であるという問題点がある。その理由は、シグナリングサーバではP2P通信の接続を確立するために用いる情報であって、事前登録される接続管理情報(ICE(Interactive Connectivity Establishment)等)を内蔵のメモリ上でのみ保持するためである。それ故、シグナリングサーバが冗長化されたとしても、第1の端末がP2P通信の接続確立を要求する際に、サーバに接続要求先である第2の端末についてのICE等が保持されていない場合には、直接通信の接続を確立することができない。
【0018】
そこで、以下の本実施の形態1では、遠隔診療のためにサーバとの間で情報共有を行う多数の端末のうち任意の端末間での直接通信の接続処理を、冗長化された接続制御サーバで行うことを目的とする。
【0019】
図1は、本実施の形態1にかかる遠隔診療支援システム1000の構成を示すブロック図である。遠隔診療支援システム1000は、患者が医療機関以外の自宅等に在宅したまま、医療従事者から各種診療を受けるという在宅診療(遠隔診療、オンライン診療)を支援するための情報システムである。ここで、医療従事者には、医師、看護師、理学療法士、介護士、薬剤師等が含まれる。また、在宅診療には、医師又は医師の指示を受けた看護師等が行う治療や処置といった狭義の医療行為の他、理学療法士が行うリハビリテーション、介護士が行う健康管理、服薬管理等の広義の医療行為も含まれる。
【0020】
遠隔診療支援システム1000は、ストレージシステム1、遠隔診療支援装置21、22等、端末31、32等を含む。ストレージシステム1は、1以上のストレージ装置により構成される記憶装置群である。そのため、ストレージシステム1は、2以上のストレージ装置により分散や冗長化することにより実現されてもよい。ストレージシステム1は、利用管理情報11と接続管理情報12とを記憶する。尚、利用管理情報11及び接続管理情報12のそれぞれは、2以上である。利用管理情報11は、端末が遠隔診療支援システム1000が提供する各種情報サービスを利用するための管理情報である。利用管理情報11は、少なくとも利用状態111と端末ID112とが対応付けられている。利用状態111は、特定の端末が起動し、遠隔診療支援システム1000が提供する各種情報サービスにログイン等して利用中であるか否か等の状態を示す情報である。端末ID112は、利用状態111と対応付けられており、特定の端末の識別情報である。接続管理情報12は、端末ID122が示す端末が他の端末と直接通信のために接続を確立するために用いる情報である。接続管理情報12は、少なくとも宛先情報121と端末ID122とが対応付けられている。宛先情報121は、端末ID122が示す端末に付与されたアドレス情報であり、例えば、IP(Internet Protocol)アドレスである。
【0021】
遠隔診療支援装置21及び22は、冗長化されたコンピュータ装置であり、共に、ストレージシステム1と接続されている。つまり、ストレージシステム1は、遠隔診療支援装置21及び22における共有ディスクとして利用されているといえる。また、遠隔診療支援装置21及び22は、ネットワークNを介して端末31及び32等と接続可能である。つまり、遠隔診療支援装置21及び22は、端末31等からのネットワークNを介したアクセスに対して負荷分散しているものといえる。以下、代表して遠隔診療支援装置21について説明し、遠隔診療支援装置22の内部構成は、遠隔診療支援装置21と同等であるため、図示及び説明を省略する。
【0022】
遠隔診療支援装置21は、診療管理部211と、接続管理部212と、メモリ213とを備える。メモリ213は、揮発性記憶装置であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等である。診療管理部211は、端末との間で、遠隔診療を受ける患者に関する診療情報の入出力を行う。例えば、診療管理部211は、WEBアプリケーションで実現され、端末からのWEBアクセスに応じて、ストレージシステム1等を参照して表示ページを生成して返信し、要求元の端末の画面に表示ページを表示させる。また、診療管理部211は、端末において表示ページを介して入力されたデータを受信し、当該データをストレージシステム1等に格納等を行う。診療管理部211は、少なくとも第1の端末からの端末リスト要求に応じてストレージシステム1の利用管理情報11の中から利用状態111が利用中である端末ID112のリストを取得し、当該リストを第1の端末へ返信する。尚、上述した診療情報には、患者自身の個人情報、生体情報、診察、処方、介護、リハビリ等の記録を示すテキスト情報、画像、音声データ等とこれらの更新日時が含まれる。また、端末IDのリストには、自身の端末IDが含まれていても構わない。
【0023】
接続管理部212は、端末間の直接通信の接続確立を制御する。接続管理部212は、所定の端末における接続管理情報の登録要求を受け付けた場合に、当該接続管理情報を(接続管理情報214として)遠隔診療支援装置21のメモリ213に保持する。併せて、接続管理部212は、当該接続管理情報を(接続管理情報12として)ストレージシステム1に登録する。また、接続管理部212は、第1の端末において前記リストの中から選択された第2の端末における第2の端末IDを含む接続管理情報要求(接続確立の要求の一例)を受け付けた場合に、メモリ213に対して第2の端末IDを検索する。接続管理部212は、メモリ213に第2の端末IDが存在しない(検索がミスヒットした)場合に、ストレージシステム1に対して第2の端末IDを検索する。接続管理部212は、メモリ213又はストレージシステム1のうち第2の端末IDが存在した(検索がヒットした)側から当該第2の端末IDが対応付けられた第2の接続管理情報を取得して、第1の端末に返信する。接続管理部212は、第1の端末からの第2の接続管理情報が指定された端末間接続要求の受信に応じて、第2の接続管理情報に基づいて第2の端末に対して第1の端末との直接通信の接続可否を問合せる。そして、接続管理部212は、第2の端末からの接続許可の応答に応じて、第2の端末との直接通信の接続許可を第1の端末に対して応答する。
【0024】
尚、遠隔診療支援装置21及び22は、図示しない構成としてプロセッサ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施の形態にかかる遠隔診療支援方法が実装されたコンピュータプログラムである遠隔診療支援プログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、当該記憶装置から遠隔診療支援プログラムをメモリ213へ読み込み、当該遠隔診療支援プログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、診療管理部211及び接続管理部212の機能を実現する。
【0025】
ネットワークNは、インターネット、専用線等の通信ネットワークである。
【0026】
端末31及び32は、ネットワークNを介して遠隔診療支援装置21又は22等にアクセスを行い、遠隔診療支援システム1000が提供する各種情報サービスを利用可能な情報処理端末装置である。端末31及び32は、例えば、タブレット端末等の無線通信が可能な情報処理端末である。そして、端末31と、端末32とは遠隔診療支援装置21等を介して直接通信のための接続確立を行い、直接通信により動画や音声についてリアルタイム通信を行う。端末31は、端末ID311と接続管理情報312を内部の記憶装置(不図示)に記憶する。端末ID311は、端末31を識別するための識別情報であり、電話番号に相当する値を用いてもよい。接続管理情報312は、上述した接続管理情報12と同等の構成であり、端末31が他の端末と直接通信の接続確立をするために必要な情報、直接通信に際して接続先へ提供する情報である。その他、端末31の構成は、公知のものを用いることができるため、他の構成の図示及び説明を省略するものとする。また、端末32は、端末31と同等の構成である。但し、端末ID321は、端末32を識別するための識別情報である。また、接続管理情報322は、端末32が他の端末と直接通信の接続確立をするために必要な情報、直接通信に際して接続先へ提供する情報である。
【0027】
図2及び
図3は、本実施の形態1にかかる遠隔診療支援方法の流れを示すフローチャートである。まず、遠隔診療支援装置21の接続管理部212は、所定の端末(例えば、端末31)から、当該端末における接続管理情報(例えば、接続管理情報312)の登録要求を受け付ける(S101)。このとき、接続管理部212は、当該接続管理情報を自装置のメモリ214に保持する(S102)。またこれと共に、接続管理部212は、当該接続管理情報をストレージシステム1に登録する(S103)。
【0028】
尚、遠隔診療支援装置21は、別途、端末32からも接続管理情報322の登録を受け付けてもよい。その場合、同様に、ステップS102及びS103が実行される。つまり、この場合、遠隔診療支援装置21は、接続管理情報312及び322の両方をメモリ213に保持することとなる。または、遠隔診療支援装置21は、端末31から接続管理情報312の登録を受け付けるが、端末32からは接続管理情報322の登録を受け付けなくても良い。この場合、遠隔診療支援装置21は、接続管理情報312のみをメモリ213に保持することとなる。尚、遠隔診療支援装置21は、端末32のみから接続管理情報322の登録を受け付けた場合も同様である。
【0029】
続いて、遠隔診療支援装置21の診療管理部211は、第1の端末(例えば、端末31)から端末リスト要求を受け付ける(S104)。これに応じて、診療管理部211は、ストレージシステム1の利用管理情報11の中から利用状態111が利用中である端末ID112のリストを取得する(S105)。例えば、診療管理部211は、端末32の端末IDを含むリストを取得する。そして、診療管理部211は、当該リストを端末31へ返信する(S106)。
【0030】
その後、接続管理部212は、端末31においてステップS106で返信されたリストの中から選択された第2の端末(例えば、端末32)における第2の端末IDを含む接続管理情報要求を受け付ける(S107)。これに応じて、接続管理部212は、メモリ213に対して第2の端末IDを検索する(S108)。
【0031】
接続管理部212は、ステップS108の検索によりメモリ213に第2の端末IDが存在するか否かを判定する(S109)。例えば、遠隔診療支援装置21がステップS101において端末32から接続管理情報322の登録要求を受け付けていれば、メモリ213に接続管理情報322が保持されているため、メモリ213に第2の端末IDが存在すると判定される(S109でYES)。そして、接続管理部212は、メモリ213から第2の端末IDが対応付けられた第2の接続管理情報を取得する(S110)。
【0032】
一方、遠隔診療支援装置21がステップS101において端末32から接続管理情報322の登録要求を受け付けてなければ、メモリ213に接続管理情報322が保持されていないため、メモリ213に第2の端末IDが存在しないと判定される(S109でNO)。その場合、接続管理部212は、ストレージシステム1に対して第2の端末IDを検索する(S111)。そして、接続管理部212は、ステップS111の検索によりストレージシステム1の接続管理情報12内の端末ID122に第2の端末IDが存在するか否かを判定する(S112)。尚、ステップS112でNOと判定される場合は、何らかのシステム不正により第2の接続管理情報が取得できないこととなる。よって、その場合、接続管理部212は、接続不可の旨を端末31へ返信する(S114)。
【0033】
一方、ステップS112においてストレージシステム1に第2の端末IDが存在すると判定された場合、接続管理部212は、ストレージシステム1から第2の端末IDが対応付けられた第2の接続管理情報を取得する(S113)。ステップS110又はS113の後、接続管理部212は、取得した第2の接続管理情報(例えば、端末32の接続管理情報322)を第1の端末(端末31)へ返信する(S115)。
【0034】
そして、接続管理部212は、第1の端末から第2の接続管理情報が指定された端末間接続要求を受け付ける(S116)。これに応じて、接続管理部212は、第2の接続管理情報に基づいて第2の端末に対して、第1の端末との直接通信の接続可否を問合せを送信する(S117)。そして、接続管理部212は、第2の端末から接続許可の応答を受け付け(S118)、これに応じて、第2の端末との直接通信の接続許可を、第1の端末に対して応答する(S119)。
【0035】
これにより、この後、端末31は、端末32の接続管理情報322を用いて端末32との間で直接通信の接続を確立し、動画や音声等のリアルタイム通信を行うこととなる。また、端末31及び端末32は、遠隔診療支援装置21等の診療管理部211とも接続されており、WEBアプリケーション等により診療情報の入出力も維持できる。そのため、本実施形態1により、遠隔診療のためにサーバとの間で情報共有を行う多数の端末のうち任意の端末間での直接通信の接続処理を、冗長化された接続制御サーバで実現することができる。
【0036】
<実施の形態2>
本実施の形態2は、上述した実施の形態1の具体的な実施例である。
図4は、本実施の形態2にかかる遠隔診療支援システム2000の構成を示すブロック図である。遠隔診療支援システム2000は、共有ストレージ装置4、サーバ装置51、52等、負荷分散装置6、タブレット端末710、720及び730を含む。
【0037】
共有ストレージ装置4は、1以上のストレージ装置により構成される記憶装置群であり、2以上のストレージ装置により分散又は冗長化されたものであってもよい。共有ストレージ装置4は、サーバ装置51、52等と接続され、サーバ装置51、52等の間で共有される。共有ストレージ装置4は、DBMS(DataBase Management System)が稼働し、複数のDBインスタンスである、利用管理DB41、接続管理DB42、診療関係者DB43、診療履歴DB44及び権限定義DB45を含む。
【0038】
図5は、本実施の形態2にかかる共有ストレージ装置4内の各DBの構成を示すブロック図である。利用管理DB41は、上述した利用管理情報11を複数管理するデータベースである。利用管理DB41で管理される一レコードは、例えば、ユーザID411、ユーザ属性412、端末ID413、利用状態414、パスワード415及び顔画像416が対応付けられた情報である。ここで、ユーザID411は、所定の端末の利用者の識別情報である。ユーザ属性412は、遠隔診療における関係者である利用者の属性、例えば、医師、看護師、介護士、薬剤師、患者等を示す情報である。端末ID413は、利用者が利用(操作、ログイン等)可能な端末の識別情報である。利用状態414は、上述した利用状態111の一例であり、ユーザID411に対応するユーザが端末ID413に対応する端末を利用中か否か等を示す情報である。パスワード415は、ユーザID411がログインする際のパスワード認証に用いるパスワードである。顔画像416は、ユーザID411がログインする際の顔認証に用いる、ユーザの顔画像データである。
【0039】
接続管理DB42は、ICE421、422等を管理するデータベースである。ここで、ICE421等は、上述した接続管理情報12の一例である。例えば、ICE421は、端末ID4211、動的IPアドレス4212及び経路情報4213が対応付けられている。動的IPアドレス4212は、上述した宛先情報121の一例であり、端末の起動時に動的に付与されるアドレスである。経路情報4213は、P2P通信の接続先に到達する可能性のある通信経路に関する情報である。尚、経路情報4213は、直接通信の際に経由するネットワークN中の経路情報の候補ということもである。尚、接続管理DB42は、接続管理情報としてSDP(Session Description Protocol)をさらに含めても良い。
【0040】
診療関係者DB43は、患者ごとの遠隔診療の関係者を管理するデータベースである。診療関係者DB43の一レコードは、例えば、患者ID431、医師ID432、看護師ID433、介護士ID434が対応付けられたものである。ここで、患者ID431、医師ID432、看護師ID433、介護士ID434には、上述したユーザID411を用いてもよい。以後の説明についても同様である。
【0041】
診療履歴DB44は、患者ごとの診療情報とそのアクセス権限を管理するデータベースである。診療履歴DB44の一レコードは、例えば、患者ID441、診療情報442、アクセス権限443、ユーザID444が対応付けられたものである。ここで、患者ID441は、上述した患者ID431と同様である。診療情報442には、上述した通り、患者自身の個人情報、生体情報、診察、処方、介護、リハビリ等の記録を示すテキスト情報、画像、音声データ等とこれらの更新日時と診療情報の種別とが含まれる。アクセス権限443は、閲覧権限、更新権限等の権限種別を示す情報である。ユーザID444は、患者ID431及び診療情報442の組に対してアクセス権限443が付与されたユーザの識別情報である。
【0042】
権限定義DB45は、患者ごとの診療情報の種別によりアクセス権限を付与するユーザを定義したデータベースである。権限定義DB45の一レコードは、例えば、患者ID451、診療情報種別452、ユーザID453が対応付けられたものである。ここで、患者ID451は、上述した患者ID431と同様である。診療情報種別452は、例えば、診療情報の内容が患者自身の個人情報、生体情報、診察経過等のいずれであるかを識別する情報である。ユーザID453は、患者ID451及び診療情報種別452の組に対してアクセス権限443が付与されたユーザの識別情報である。
【0043】
図4に戻り説明を続ける。サーバ装置51及び52は、2以上に冗長化されたコンピュータ装置であり、共に共有ストレージ装置4と接続されており、また、負荷分散装置6により負荷分散されてアクセス要求を受け付ける。サーバ装置51は、Web/APサーバ511と、P2P接続制御サーバ513との機能を有する。Web/APサーバ511は、診療管理部512の機能を有する。P2P接続制御サーバ513は、Stunサーバ514及びPeerJSサーバ515の機能を有する。尚、Stunサーバ514は、TURNサーバに置き換えてもよい。また、P2P接続制御サーバ513又はPeerJSサーバ515は、シグナリングサーバと呼ばれる場合がある。尚、Stunサーバ514は、便宜上、ICE5141を保持しているとみなすことができる。また、サーバ装置52は、Web/APサーバ521と、P2P接続制御サーバ523の機能を有する。P2P接続制御サーバ523は、Stunサーバ524と、PeerJSサーバ525の機能を有する。尚、サーバ装置52もサーバ装置51と同様の構成であり、一部の図示を省略している。
【0044】
図6は、本実施の形態2にかかるサーバ装置51の構成を示すブロック図である。サーバ装置51は、記憶装置81と、メモリ82と、通信IF部83と、制御部84とを備える。記憶装置81は、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置である。記憶装置81は、OS(Operating System)811、Webサーバプログラム812、AP(Application)サーバプログラム813、Webアプリケーションプログラム814、Stunサーバプログラム815、PeerJSサーバプログラム816を記憶する。OS811は、サーバ装置51の全体の動作を制御する基本ソフトである。Webサーバプログラム812は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)サーバプログラムである。APサーバプログラム813は、Webアプリケーションプログラム814を実行させるためのミドルウェアである。Webアプリケーションプログラム814は、クライアントからのリクエストに応じてDBを参照して動的なWEBページを生成し、レスポンスとして返信し、当該WEBページに対する入力に応じてDBを更新する処理が実装されたプログラムである。Stunサーバプログラム815は、P2P通信の接続確立のために端末にIPアドレスを通知したり、ICE等の接続管理情報の問合せに応じて返信する処理等が実装されたプログラムである。尚、Stunサーバプログラム815は、公知のStunサーバプログラムを改良したものであってもよい。PeerJSサーバプログラム816は、P2P通信の接続確立のために要求された接続先に要求元との直接通信の接続確立の可否を問い合わせる処理等が実装されたプログラムである。尚、PeerJSサーバプログラム816は、公知のPeerJSサーバプログラムを改良したものであってもよい。
【0045】
メモリ82は、上述したメモリ213の一例であり、例えば、ICE5141が保持される。通信IF部83は、サーバ装置51の外部との入出力を行うインタフェースである。
【0046】
制御部84は、サーバ装置51の各構成を制御するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。制御部84は、記憶装置81からOS811、Webサーバプログラム812、APサーバプログラム813、Webアプリケーションプログラム814、Stunサーバプログラム815及びPeerJSサーバプログラム816をメモリ82へ読み込み、これらのプログラムを実行する。これにより、制御部84は、後述する診療管理部841、端末情報処理部842及び接続処理部843の機能を実現する。尚、診療管理部841は、上述した診療管理部512に対応し、また、診療管理部211の一例である。また、診療管理部841は、主に、Webサーバプログラム812、APサーバプログラム813、Webアプリケーションプログラム814により実現される。端末情報処理部842及び接続処理部843は、上述した接続管理部212の一例である。尚、端末情報処理部842は、主に、Stunサーバプログラム815により実現される。接続処理部843は、主に、PeerJSサーバプログラム816により実現される。
【0047】
図4に戻り説明を続ける。負荷分散装置6は、ネットワークNを介したタブレット端末710、720及び730等からのアクセスをサーバ装置51、52等に分散させて、接続制御サーバ(P2P接続制御サーバ513、523等)の冗長化を実現する装置である。そのため、タブレット端末710は、実際のアクセス先が都度、サーバ装置51や52に切り替わることがあり得る。
【0048】
タブレット端末710、720及び730は、上述した端末31、32の一例であり、タッチパネル(画面)による入出力が可能である。また、タブレット端末710等は、カメラ等の撮影手段も備えるものとする。但し、これらの端末はタブレットに限定されず、パーソナルコンピュータ等であっても構わない。タブレット端末710は、医療機関71に存在する端末である。医療機関71は、クリニック等であり、遠隔診療を遠隔で行う医師713や看護師714が勤務しているものとする。そして、医師713や看護師714は、タブレット端末710を利用するものとする。タブレット端末710は、端末アプリ711とICE712を備える。端末アプリ711は、遠隔診療支援システム2000における端末側のアプリケーションソフトウェアである。端末アプリ711は、ネットワークNを介して診療管理部512に対して端末リスト要求を行い、返信されたリストを画面に表示する。端末アプリ711は、ネットワークNを介してStunサーバ514に対して接続管理情報の登録要求や端末IDを含めた接続管理情報要求を送信し、応答を受信し、画面に表示する。また、端末アプリ711は、ネットワークNを介してPeerJSサーバ515に対して接続管理情報を指定した端末間接続要求を送信し、接続許可の応答に応じて、接続管理情報が示す経路情報に基づきネットワークNを介して直接通信の接続先との接続を確立する。そして、端末アプリ711は、直接通信により動画や音声等のリアルタイム通信を行う。ICE712は、タブレット端末710における接続管理情報である。
【0049】
タブレット端末720は、患者宅72に存在する端末である。患者宅72は、患者723が居住する自宅等である。介護士724は、介護事業所73等から派遣された訪問介護士であり、患者723の遠隔診療をサポートする。但し、介護士724は、遠隔診療において必須ではない。つまり、患者723は、単独でタブレット端末720を操作して遠隔診療を受診してもよい。または、介護士724以外に例えば、家族や訪問看護師等が患者723の遠隔診療をサポートしてもよい。タブレット端末720は、端末アプリ721とICE722を備える。端末アプリ721は端末アプリ711と同等の機能を有する。ICE722は、タブレット端末720における接続管理情報である。
【0050】
タブレット端末730は、介護事業所73に存在する端末である。介護事業所73は、介護士733や介護士724が勤務しているものとする。介護士733は、タブレット端末730を利用するものとする。タブレット端末730は、端末アプリ731とICE732を備える。端末アプリ731は端末アプリ711と同等の機能を有する。ICE732は、タブレット端末730における接続管理情報である。
【0051】
そのため、例えば、医師713又は看護師714は、タブレット端末710を操作してタブレット端末720とP2P通信の接続を確立することで、患者723に対する遠隔診療を行うことができる。また、介護士733は、タブレット端末730を操作してタブレット端末720とP2P通信の接続を確立することで、患者723に対する遠隔診療(健康管理等)を行うことができる。尚、タブレット端末710と730とがP2P通信の接続を確立できることはもちろんである。
【0052】
また、タブレット端末710等は、起動時と起動中に10分置きに自身のICEの登録要求をネットワークNを介してStunサーバ514等へ送信するものとする。
【0053】
また、利用管理DB41には、医師713、看護師714、患者723、介護士724、介護士733についてのユーザID411等が予め登録済みであるものとする。
【0054】
図7は、本実施の形態2にかかるログイン及び認証処理の流れを説明するフローチャートである。ここでは、タブレット端末710を例に挙げ、また、タブレット端末710からのアクセス先がサーバ装置51であるものとして説明する。まず、タブレット端末710は、ユーザ(医師713又は看護師714)の操作により起動し、端末アプリ711が動作を開始する。端末アプリ711は、ネットワークNを介して診療管理部512に対してログイン画面の要求を送信する。これに応じて、診療管理部512は、当該要求に応じてログイン画面を生成し、ネットワークNを介して端末アプリ711へログイン画面を送信する(S201)。
【0055】
そして、端末アプリ711は、受信したログイン画面を表示し、ユーザの操作によりユーザIDの入力を受け付け、タブレット端末710に設定済みの端末IDを読み出す。また、端末アプリ711は、カメラ機能によりユーザの顔付近を撮影し、顔画像を取得する。そして、端末アプリ711は、ユーザID、端末ID及び顔画像をネットワークNを介して診療管理部512へ送信する。これに応じて、診療管理部512は、ユーザID、端末ID及び顔画像を受け付ける(S202)。
【0056】
そして、診療管理部512は、共有ストレージ装置4を参照し、受け付けたユーザID及び端末IDの組が利用管理DB41に登録済みか否かを判定する(S203)。登録済みと判定された場合、診療管理部512は、顔認証を行う。すなわち、診療管理部512は、共有ストレージ装置4の利用管理DB41から受け付けたユーザID及び端末IDの組に対応付けられた顔画像416を読み出し、受け付けた顔画像と照合する。そして、診療管理部512は、顔認証に成功したか否かを判定する(S204)。尚、顔認証処理は公知の技術を適用できる。
【0057】
ステップS204で顔認証に成功した場合、診療管理部512は、ユーザ属性が医師以外か否かを判定する(S205)。すなわち、診療管理部512は、共有ストレージ装置4の利用管理DB41から、受け付けたユーザIDに対応付けられたユーザ属性412を特定し、特定したユーザ属性412が医師以外であるか否かを判定する。例えば、看護師714の場合(S205でYES)、ステップS208及びS209へ進む。一方、医師713の場合(S205でNO)、診療管理部512は、タブレット端末710へパスワードの入力を要求する(S206)。
【0058】
タブレット端末710は、ユーザである医師713の操作によりパスワードの入力を受け付け、ネットワークNを介して診療管理部512へ送信する。そして、診療管理部512は、受信したパスワードと、利用管理DB41のパスワード415とを照合し、パスワード認証に成功したか否かを判定する(S207)。パスワード認証に成功した場合、ステップS208及びS209へ進む。
【0059】
つまり、診療管理部512は、受け付けたユーザIDに対応付けられた利用状態414を「利用中」として利用管理DB41を更新する(S208)。併せて、診療管理部512は、ログイン後の初期画面をタブレット端末710へ送信する(S209)。これにより、端末アプリ711は、受信した初期画面を画面に表示する。
【0060】
尚、ステップS203、S204又はS207においてNOと判定された場合、診療管理部512は、ログイン失敗の旨をタブレット端末710へ送信する(S210)。
【0061】
このように、本実施の形態にかかるログイン及び認証処理では、端末を操作するユーザが医師(第1の医療従事者の一例)である場合には、顔認証だけでなく、パスワード認証を追加で要求する。これにより、遠隔診療において責任の大きい医師向けの機能の利用を、他の属性と比べてより厳格に確認することができ、信頼性の高い遠隔診療を実現できる。
【0062】
続いて、2端末がログイン後に、端末間直接通信のための接続確立の流れについて説明する。まず、2端末のICEが同一サーバに登録される場合における端末間接続処理の流れを
図8及び
図9のシーケンス図を用いて説明する。ここでは、タブレット端末710とタブレット端末720とがP2P通信のための接続確立を行うものとする。また、前提として、タブレット端末710及び720は、上述したログイン及び認証処理済みであり、利用管理DB41の利用状態414には利用中と設定済みであるものとする。
【0063】
まず、タブレット端末710(端末A)は、自己の接続管理情報であるICE712(ICE_A)の登録要求をネットワークNを介してStunサーバへ送信する(S221)。このとき、負荷分散装置6は、登録要求をサーバ装置51内のStunサーバ514へ転送するものとする。そのため、Stunサーバ514は、タブレット端末710からの登録要求を受け付け、登録要求に含まれるICE_Aをメモリ82に保持する(S222)。また、Stunサーバ514は、ICE_Aを共有ストレージ装置4の接続管理DB42へ登録する(S223)。
【0064】
また、タブレット端末720(端末B)は、自己の接続管理情報であるICE722(ICE_B)の登録要求をネットワークNを介してStunサーバへ送信する(S224)。このときも、負荷分散装置6は、登録要求をサーバ装置51内のStunサーバ514へ転送するものとする。そのため、Stunサーバ514は、タブレット端末720からの登録要求を受け付け、登録要求に含まれるICE_Bをメモリ82に保持する(S225)。また、Stunサーバ514は、ICE_Bを共有ストレージ装置4の接続管理DB42へ登録する(S226)。
【0065】
その後、タブレット端末710は、ネットワークNを介して端末リスト要求を診療管理部へ送信する(S227)。このとき、負荷分散装置6は、端末リスト要求をサーバ装置51内の診療管理部512へ転送するものとする。そのため、診療管理部512は、端末リスト要求の受け付けに応じて、共有ストレージ装置4の利用管理DB41に対して、利用状態414が利用中である端末IDの検索を行う(S228)。ここでは、少なくとも端末Bの端末IDを含むリストが検索され、診療管理部512は、当該リストを共有ストレージ装置4の利用管理DB41から取得する(S229)。そして、診療管理部512は、取得した端末リストをタブレット端末710へ返信する(S230)。そのため、タブレット端末710は、受信した端末リストを画面に表示する(S231)。
【0066】
そして、タブレット端末710は、ユーザによる端末Bの選択を受け付け(S232)、端末BのICE取得要求をネットワークNを介してStunサーバへ送信する(S233)。このとき、負荷分散装置6は、ICE取得要求をサーバ装置51内のStunサーバ514へ転送するものとする。そのため、Stunサーバ514は、受け付けたICE取得要求に指定された端末Bに対応する端末IDを自身のメモリ82の中から検索する。ここでは、ステップS225においてICE_Bがメモリに保持されているため、Stunサーバ514は、メモリ82からICE_Bを取得し(S234)、取得したICE_Bをタブレット端末710へ返信する(S235)。
【0067】
これに応じて、タブレット端末710は、受信したICE_Bを指定したP2P接続要求をネットワークNを介してPeerJSサーバへ送信する(S236)。このとき、負荷分散装置6は、P2P接続要求をサーバ装置51内のPeerJSサーバ515へ転送するものとする。そのため、PeerJSサーバ515は、受信したP2P接続要求に応じて、ICE_Bに基づいて端末Bに対して、端末AとのP2P接続可否の問合せを行う(S237)。このとき、PeerJSサーバ515は、端末AのICE_Aを端末Bへ送信してもよい。
【0068】
タブレット端末720は、端末AとのP2P接続可否の問合せに問題がなければ、PeerJSサーバ515へ端末Aとの接続許可の応答を行う(S238)。尚、タブレット端末720は、併せてICE_Aを内部で保持してもよい。そして、PeerJSサーバ515は、接続許可の応答に応じて、端末Aに対して、端末BとのP2P接続許可応答を送信する(S239)。タブレット端末710は、端末BとのP2P接続許可応答に応じて、ICE_Bの動的IPアドレス4212及び経路情報4213に基づいて、タブレット端末720とのP2P接続を確立する(S240)。以降、タブレット端末710とタブレット端末720は、直接通信により、動画及び音声のリアルタイム通信を行うことができる。
【0069】
続いて、2端末のICEが別サーバに登録される場合における端末間接続処理の流れを
図10及び
図11のシーケンス図を用いて説明する。尚、上述した
図8及び
図9との違いは、負荷分散装置6におけるアクセスの割り振り先であり、以下では違いを中心に説明し、同様の処理について適宜、説明を省略する。
【0070】
まず、ステップS221からS223は、
図8と同様である。そして、タブレット端末720(端末B)は、自己の接続管理情報であるICE722(ICE_B)の登録要求をネットワークNを介してStunサーバへ送信する(S224a)。ここで、負荷分散装置6は、登録要求をサーバ装置52内のStunサーバ524へ転送するものとする。そのため、Stunサーバ524は、タブレット端末720からの登録要求を受け付け、登録要求に含まれるICE_Bを自身のメモリに保持する(S225a)。また、Stunサーバ524は、ICE_Bを共有ストレージ装置4の接続管理DB42へ登録する(S226a)。この結果、サーバ装置51側のStunサーバ514のメモリにはICE_Aが保持され、サーバ装置52側のStunサーバ524のメモリにはICE_Bが保持されたことになる。そして、共有ストレージ装置4の接続管理DB42には、ICE_A及びICE_Bの両方が登録されたことになる。
【0071】
引き続き、ステップS227からS232は、
図8と同様である。そして、タブレット端末710は、端末BのICE取得要求をネットワークNを介してStunサーバへ送信する(S233)。このとき、負荷分散装置6は、ICE取得要求をサーバ装置51内のStunサーバ514へ転送するものとする。そのため、Stunサーバ514は、受け付けたICE取得要求に指定された端末Bに対応する端末IDを自身のメモリ82の中から検索する。しかし、ここでは、メモリへのICE_Bの検索がミスヒットする(S234a)。そのため、Stunサーバ514は、共有ストレージ装置4の接続管理DB42に対して、ICE_Bの検索要求を発行する(S234b)。上述のとおり、接続管理DB42にはICE_Bが登録済みであるため、Stunサーバ514は、検索結果として接続管理DB42からICE_Bを取得する(S234c)。そして、Stunサーバ514は、取得したICE_Bをタブレット端末710へ返信する(S235)。以後、ステップS236からS240については、
図9と同様である。
【0072】
このように、本実施の形態2により、端末間の直接通信を行う予定の2端末について、実際には自己のICEをStunサーバに登録済みであって、登録先が冗長化した異なるサーバに分散してしまった場合であっても、確実にICEを共有することができる。その理由は、各StunサーバがICEを自己のメモリに保持するだけでなく、両サーバの共有ストレージ装置4にICEを登録しているためである。また、いずれのStunサーバもICE取得要求で指定された端末のICEを先にメモリを参照することで、メモリで検索がヒットした場合には、より早くICEを返信することができる。そして、仮にメモリで検索にミスヒットしたとしても共有ストレージ装置4に対して検索を行うことで、速やかに所望のICEを取得することができる。
【0073】
続いて、遠隔診療をより効果的に支援するために次の処理を行うことが望ましい。まず、診療管理部512は、第1の医療従事者が利用する任意の端末から特定の患者の遠隔診療に関わる第2の医療従事者のユーザIDの登録要求を受け付けるものとする。この場合、診療管理部512は、当該第1の医療従事者、前記第2の医療従事者及び前記特定の患者のそれぞれのユーザIDを対応付けて前記ストレージシステムに登録する。例えば、診療管理部512は、医師713が利用するタブレット端末710から患者723の遠隔診療に関わる看護師714や介護士724のユーザIDの登録要求を受け付ける。この場合、診療管理部512は、医師713、看護師714、介護士724及び患者723のそれぞれのユーザIDを対応付けて共有ストレージ装置4の診療関係者DB43に登録する。
【0074】
そして、診療管理部512は、看護師714が利用する際のタブレット端末710からの端末リスト要求に応じて、診療関係者DB43の中から看護師714のユーザIDと対応付けられた他のユーザID(介護士724、患者723)を特定する。この場合、診療管理部512は、特定された他のユーザID411と対応付けられ、かつ、利用状態414が利用中である利用管理DB41内の端末ID413のリストを取得し、当該リストをタブレット端末710へ返信する。つまり、この場合、端末IDリストには、患者723の遠隔診療関係者ではない介護士733が利用可能なタブレット端末730の端末IDは含まれない。よって、P2P接続が不要な端末IDを除外することができ、また、看護師714が担当していない他の患者の端末IDも除外される。これは、患者723が操作した場合も同様であり、他の患者や医療従事者の情報は除外される。よって、患者のプライバシーを保護し、医療従事者や患者間の不要な接続によるトラブルを回避できる。そして、これらを医療従事者の全員ではなくより責任の大きい医師の権限により制御できる。
【0075】
さらに、診療情報へのアクセス権限を医師が制御できることが望ましい。そのためには、診療管理部512は、第1の医療従事者が利用する前記任意の端末から前記特定の患者の前記診療情報及び当該診療情報にアクセスを許可するユーザIDの登録要求を受け付けるものとする。その場合、診療管理部512は、当該特定の患者のユーザIDと前記診療情報とを対応付け、前記アクセスが許可されたユーザIDに当該診療情報へのアクセス権限を付与して、前記ストレージシステムに登録する。例えば、診療管理部512は、医師713が利用するタブレット端末710から患者723に対する医師のメモとこのメモの閲覧を許可する看護師714のユーザIDの登録要求を受け付ける。その場合、診療管理部512は、患者723の患者ID441と診療情報442を対応付け、これらのアクセス権限443「閲覧」に看護師714のユーザID444を付与して診療履歴DB44に登録する。
【0076】
そして、診療管理部512は、前記第1の端末又は前記第2の端末から前記特定の患者の前記診療情報へのアクセス要求を受け付けるものとする。この場合、診療管理部512は、前記ストレージシステムから、前記特定の患者の前記診療情報のうち当該アクセス要求の要求元を現在利用中のユーザIDに前記アクセス権限が付与されたものを取得し、当該取得した診療情報を当該要求元に対して返信する。例えば、診療管理部512は、患者723が利用中のタブレット端末720から、自身に対する診療情報へのアクセス要求を受け付けたものとする。例えば、診療管理部512は、タブレット端末720内の端末アプリ721から、患者723のこれまでの診察履歴の参照要求を受診したものとする。この場合、診療管理部512は、診療履歴DB44から患者723の患者ID441に対応付けられた診療情報442のうち、アクセス権限443「閲覧」として患者723のユーザID444が付与されたもののみを読み出す。そして、診療管理部512は、読み出した診療情報をタブレット端末720へ返信する。つまり、この場合、上述した医師のメモは患者723には開示されない。このように、医師が登録する診療情報へのアクセス権限を制御できる。例えば、患者ではなく、第2の医療従事者であっても情報内容によっては、特定患者の診療情報を開示しないことが望ましい場合がある。よって、患者の容態に応じて医師がきめ細かく開示を制御できる。
【0077】
また、上述したアクセス権限の設定は、診療情報ごとに個別に設定するため、医師の設定操作の負担が大きい。そこで、次のようにアクセス権限の設定を自動化することが考えられる。すなわち、診療管理部512は、第1の医療従事者が利用する前記任意の端末から前記特定の患者の前記診療情報の種別に応じてアクセスを許可するユーザIDの登録要求を受け付ける。その場合、診療管理部512は、当該特定の患者のユーザIDと前記診療情報の種別と前記アクセスが許可されたユーザIDとを対応付けて前記ストレージシステムに登録する。例えば、診療管理部512は、医師713が利用するタブレット端末710から患者723の診療情報の種別が介護士のメモである場合には閲覧許可を医師713、看護師714及び介護士724に限定するようこれらのユーザIDの登録要求を受け付ける。この場合、診療管理部512は、患者723の患者ID451と診療情報種別452と医師713、看護師714及び介護士724のユーザID453とを対応付けて権限定義DB45に登録する。
【0078】
その後、診療管理部512は、介護士724が利用するタブレット端末720から患者723の容態のメモの登録要求を受け付けたものとする。この場合、診療管理部512は、患者723の患者ID441と容態のメモである診療情報442とを対応付け、患者723の診療情報種別452に対応付けられたユーザID453である医師713、看護師714及び介護士724のユーザID453をユーザID444、アクセス権限443を閲覧として診療履歴DB44に登録する。
【0079】
そして、診療管理部512は、看護師714が利用するタブレット端末710から患者723の診療情報への閲覧要求を受け付けた場合、診療履歴DB44から患者723の診療情報442のうち、看護師714に閲覧権限が付与されたものを取得する。そして、診療管理部512は、取得した診療情報をタブレット端末710へ返信する。一方、診療管理部512は、患者723が利用するタブレット端末720から自身の診療情報への閲覧要求を受け付けた場合、診療履歴DB44から、患者723のユーザIDのアクセス権限が付与されていない診療情報の取得が行われない。
【0080】
このように、医師が診療情報の種別に応じたアクセス権限の定義を事前に登録しておくことで、医師以外のユーザが入力した診療情報へのアクセス制限も自動的に設定できる。また、診療情報の種別ごとにアクセス権限を付与するため、医師は個別の診療情報について全てアクセス権限を付与する手間を軽減でき、つまり、アクセス権限の付与が自動化され、アクセス権限の管理が容易になる。
【0081】
<実施の形態3>
本実施の形態3は、本開示を上述した実施の形態1とは異なる観点から説明するものである。ここで、本実施の形態3で解決しようとする課題は、医療従事者間の患者情報の共有画面と動画による双方向通信とを組み合わせることである。
【0082】
図12は、本実施の形態3にかかる遠隔診療支援システム3000の構成を示すブロック図である。遠隔診療支援システム3000は、遠隔診療支援装置21aと、端末31、32等とを少なくとも備える。また、遠隔診療支援装置21aと、端末31、・・・32とは、ネットワークNを介して接続されている。尚、端末31及び32並びにネットワークNは、上述した実施形態1等と同等のものであるため、説明を省略する。
【0083】
遠隔診療支援装置21aは、診療管理部211aと、接続管理部212aとを備える。診療管理部211aは、遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を管理する。接続管理部212aは、端末間の直接通信の接続確立を制御する。尚、端末間の直接通信の接続確立を行う手法は、公知の技術を用いてもよく、又は、上述した実施形態1もしくは2の技術を用いてもよい。
【0084】
診療管理部211aは、端末32(第2の端末)と接続確立された端末31(第1の端末)からの要求に応じて、診療情報を端末31の画面に表示させるための表示情報を生成する。その際、診療管理部211aは、端末31により撮影された(端末31を利用する)ユーザの撮影画像を直接通信により端末32(接続確立の相手)へ送信させる処理を、表示情報に埋め込む。ここで、「撮影画像を直接通信により端末32へ送信させる処理」とは、例えば、WebRTCを用いて記述されたコードが挙げられる。または、P2P通信による端末間の双方向の動画通信技術を用いてもよく、これに限定されない。そして、診療管理部211aは、当該埋め込み後の表示情報を、第1の端末に返信する。
【0085】
尚、遠隔診療支援装置21aは、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施の形態にかかる遠隔診療支援方法が実装されたコンピュータプログラムである遠隔診療支援プログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、当該記憶装置から遠隔診療支援プログラムをメモリへ読み込み、当該遠隔診療支援プログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、診療管理部211a及び接続管理部212aの機能を実現する。
【0086】
図13は、本実施の形態3にかかる遠隔診療支援方法の流れを示すフローチャートである。まず、接続管理部212aは、第1及び第2の端末の間の直接通信の接続確立を制御する(S31)。これにより、例えば、端末31と端末32とは、遠隔診療支援装置21aを介さない直接通信が可能となる。
【0087】
次に、診療管理部211aは、(第2の端末と接続確立された)第1の端末からの要求に応じて、遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成する(S32)。そして、診療管理部211aは、ユーザの撮影画像を直接通信により第2の端末へ送信させる処理を、表示情報に埋め込む(S33)。ここで、撮影画像は、S32の要求元である第1の端末に搭載されたカメラ等の撮影装置により、第1の端末を利用するユーザが撮影された画像である。
【0088】
その後、診療管理部211aは、当該埋め込み後の表示情報を、第1の端末に返信する(S34)。これにより、第1の端末が受信した表示情報を画面に表示することで、第1の端末の第1のユーザは、画面に表示された診療情報を閲覧することができる。また、第1の端末は、当該表示情報に埋め込まれた「送信させる処理」により、内蔵されるカメラにより第1のユーザを撮影した撮影画像を、直接通信により第2の端末へ送信できる。よって、第2の端末は、第1の端末から受信した撮影画像を画面に表示でき、第2の端末の第2のユーザは、画面から第1のユーザを視認できる。
【0089】
同様に、遠隔診療支援装置21aは、第2の端末からのアクセス要求に応じて、ステップS32からS34を行うことで、第2の端末は、受信した表示情報を画面に表示できる。よって、第2の端末の第2のユーザも、画面に表示された診療情報を閲覧することができる。つまり、第1及び第2のユーザの間で患者情報を含む診療情報を共有できる。
【0090】
併せて、第2の端末は、当該表示情報に埋め込まれた「送信させる処理」により、内蔵されるカメラにより第2のユーザを撮影した撮影画像を、直接通信により第1の端末へ送信できる。よって、第1の端末は、第2の端末から受信した撮影画像を画面に表示でき、第1の端末の第1のユーザは、画面から第2のユーザを視認できる。つまり、第1及び第2の端末は、直接通信により動画による双方向通信が可能となる。そのため、例えば、医療機関にいる医師等の医療従事者と、当該医療機関から遠隔地にある拠点にいる患者や他の医療従事者との間で、動画による双方向のリアルタイムなコミュニケーションが可能となる。
【0091】
このように、本実施の形態3により、医療従事者間の患者情報の共有画面と動画による双方向通信とを円滑に組み合わせることができる。
【0092】
尚、本実施の形態3は、上述した実施の形態1又は2の一部又は全ての構成をさらに追加しても構わない。例えば、遠隔診療支援装置21aは必ずしも冗長化する必要はない。
【0093】
<実施の形態4>
本実施の形態4は、本開示を上述した実施の形態1及び3とは異なる観点から説明するものである。ここで、本実施の形態4で解決しようとする課題は、医師等の特定の医療従事者により、特定の患者に関する診療情報へのアクセス権限を制御することである。
【0094】
図14は、本実施の形態4にかかる遠隔診療支援システム4000の構成を示すブロック図である。遠隔診療支援システム4000は、記憶装置4aと、遠隔診療支援装置21bと、端末31、32等とを少なくとも備える。また、記憶装置4aと遠隔診療支援装置21bとは接続されている。遠隔診療支援装置21bと、端末31、・・・32とは、ネットワークNを介して接続されている。尚、端末31及び32並びにネットワークNは、上述した実施形態1等と同等のものであるため、説明を省略する。
【0095】
記憶装置4aは、1以上のストレージ装置により構成されるストレージシステムであり、上述した共有ストレージ装置4を用いてもよい。記憶装置4aは、利用管理DB41と、診療関係者DB43aと、診療履歴DB44aとを含む。利用管理DB41は、
図4と同様である。診療関係者DB43aは、患者ID431と、関係者属性435と、ユーザリスト436とが対応付けられている。関係者属性435は、患者ID431に該当する特定の患者の診療に関係する関係者のグループの種別を示す情報である。関係者属性435としては、例えば、医療機関に所属する医師や看護師等の医療従事者のグループを示す医療関係者、介護事業者に属する介護士等の医療従事者のグループを示す介護チーム、患者やその家族をグループ化した患者家族等が挙げられる。ユーザリスト436は、上述した各関係者属性に属する個別のユーザID437の集合である。つまり、ユーザリスト436は、特定の患者(患者ID431)の診療に関わる関係者属性435に属するユーザリストの一例である。
【0096】
診療履歴DB44aは、患者ID441aと、診療情報442aと、関係者属性443aとが対応付けられている。患者ID441a及び診療情報442aは、上述した患者ID441及び診療情報442と同様である。関係者属性443aは、上述した関係者属性435と同様である。
【0097】
遠隔診療支援装置21bは、診療管理部211bを少なくとも備える。診療管理部211bは、第1の関係者属性に属する第1の医療従事者が利用する端末から、特定の患者に関する第1の診療情報と当該第1の診療情報にアクセスを許可する第2の関係者属性との登録要求を受信する。そして、診療管理部211bは、第1の診療情報に少なくとも第2の関係者属性を対応付けて記憶装置4aに登録する。また、診療管理部211bは、ユーザ437が利用する所定の端末から、特定の患者の診療情報へのアクセス要求を受信する。そして、診療管理部211bは、診療関係者DB43aを参照してユーザ437を含むユーザリスト436が属する関係者属性435を特定し、特定した関係者属性435が対応付けられた1以上の診療情報422aを診療履歴DB44aから取得する。診療管理部211bは、取得した1以上の診療情報442aを所定の端末の画面に表示させるために所定の端末へ返信する。
【0098】
尚、遠隔診療支援装置21bは、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施の形態にかかる遠隔診療支援方法が実装されたコンピュータプログラムである遠隔診療支援プログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、当該記憶装置から遠隔診療支援プログラムをメモリへ読み込み、当該遠隔診療支援プログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、診療管理部211bの機能を実現する。
【0099】
図15は、本実施の形態4にかかる遠隔診療支援方法の流れを示すフローチャートである。まず、診療管理部211bは、例えば、医療関係者に属する医師が利用する端末から、特定の患者に関する第1の診療情報と当該第1の診療情報にアクセスを許可する関係者属性443a「介護チーム」との登録要求を受信する(S41)。
【0100】
次に、診療管理部211bは、第1の診療情報442aに少なくとも関係者属性443a「介護チーム」を対応付けて診療履歴DB44aに登録する(S42)。尚、このとき、診療管理部211bは、第1の診療情報442aに関係者属性443a「医療関係者」を併せて対応付けて診療履歴DB44aに登録してもよい。但し、この場合、診療管理部211bは、第1の診療情報442aに関係者属性443a「患者家族」を対応付けないものとする。
【0101】
また、ステップS41において、第1の診療情報にアクセスを許可する関係者属性443aに「患者家族」が対応付けられていた場合には、ステップS42において、診療管理部211bは、第1の診療情報442aに関係者属性443a「患者家族」を併せて対応付けて診療履歴DB44aに登録することになる。
【0102】
続いて、診療管理部211bは、所定のユーザが利用する所定の端末から、特定の患者の診療情報へのアクセス要求を受信する(S43)。例えば、診療管理部211bは、介護士が利用する端末から、前記患者の診療情報へのアクセス要求を受信したものとする。
【0103】
このとき、診療管理部211bは、診療関係者DB43aを参照して当該介護士のユーザID437を含むユーザリスト436が属する関係者属性435を特定する(S44)。もし、診療関係者DB43a内に当該介護士のユーザID437を含むユーザリスト436と、当該患者の患者ID431の関係者属性435とが対応付けられていなければ、特定されず、その旨を端末へ返信する。
【0104】
ここではステップS44で特定されたものとし、続いて、診療管理部211bは、特定した関係者属性443aが対応付けられた1以上の診療情報442aを診療履歴DB44aから取得する(S45)。つまり、当該患者の患者ID441aに対応付けられた診療情報442aが過去に複数、登録されており、かつ、特定した関係者属性443aが複数の診療情報442aに対応付けられている場合には、2以上の診療情報442aが取得される。
【0105】
そして、診療管理部211bは、取得した1以上の診療情報442aを所定の端末の画面に表示させるために所定の端末へ返信する(S46)。これにより、当該患者の担当医師により予め関係者属性及びユーザリストに登録されたユーザ、つまり当該患者の診療情報へのアクセス権限が付与されたグループに属するユーザに対して、診療情報が開示される。一方、担当医師により登録されていないユーザ、つまり、当該患者の診療情報へのアクセス権限が付与されいないユーザに対しては、診療情報が取得されないため、開示されない。例えば、医師が患者家族に開示できないコメントを記録して医療関係者及び介護チームとのみ共有するといったことが、安全かつ容易に実現できる。また、医療従事者であっても当該患者の関係者でないユーザには、当該患者の診療情報へのアクセスを制限し、プライバシーを保護できる。
【0106】
本実施の形態4は、上述した実施の形態1乃至3の一部又は全ての構成をさらに追加しても構わない。例えば、遠隔診療支援装置21bは必ずしも冗長化する必要はない。さらに、遠隔診療支援装置21bは必ずしも端末間の直接通信の接続確立を制御する必要もない。
【0107】
<その他の実施の形態>
尚、上述の実施の形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0108】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0109】
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施の形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0110】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記A1)
第1及び第2の端末の間の直接通信の接続確立を制御する接続管理部と、
遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を管理する診療管理部と、
を備え、
前記診療管理部は、
前記第2の端末と前記接続確立された前記第1の端末からの要求に応じて、前記診療情報を前記第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成し、
前記第1の端末により撮影された当該第1の端末を利用するユーザの撮影画像を前記直接通信により前記第2の端末へ送信させる処理を、前記表示情報に埋め込み、
当該埋め込み後の表示情報を、前記第1の端末に返信する
遠隔診療支援装置。
(付記A2)
前記接続管理部は、
所定の端末における端末IDと当該端末に付与された宛先情報とを対応付けた接続管理情報を受け付けた場合に、当該接続管理情報を自装置のメモリに保持し、
前記第1の端末から前記第2の端末との前記接続確立の要求に応じて、前記第1の端末に対して当該第2の端末の第2の接続管理情報を返信し、前記第2の端末に対して当該第1の端末との前記接続確立の可否を問合せることにより、前記第1及び第2の端末の間の前記接続確立をさせる
付記A1に記載の遠隔診療支援装置。
(付記A3)
前記接続管理部は、
前記接続管理情報を受け付けた場合に、当該接続管理情報を前記メモリに保持すると共に、前記自装置と冗長化された他装置と共に接続されたストレージシステムへ当該接続管理情報を登録し、
前記接続確立の要求に応じて、前記メモリに対して前記第2の接続管理情報を検索し、
前記検索がミスヒットした場合に、前記ストレージシステムに対して前記第2の接続管理情報を検索し、
前記メモリ又は前記ストレージシステムのうち前記検索がヒットした側から前記第2の接続管理情報を取得して、前記第1の端末に返信する
付記A2に記載の遠隔診療支援装置。
(付記A4)
前記ストレージシステムは、端末の利用状態と端末IDとを対応付けた利用管理情報をさらに記憶し、
前記診療管理部は、
前記第1の端末からの端末リスト要求に応じて前記ストレージシステムの前記利用管理情報の中から前記利用状態が利用中である前記端末IDのリストを取得し、当該リストを当該第1の端末へ返信し、
前記接続管理部は、
前記第1の端末において前記リストの中から選択された前記第2の端末における第2の端末IDを含む接続管理情報要求を前記接続確立の要求として受け付けた場合に、前記メモリに対して前記第2の端末IDを検索し、
前記検索がミスヒットした場合に、前記ストレージシステムに対して前記第2の端末IDを検索し、
前記メモリ又は前記ストレージシステムのうち前記検索がヒットした側から前記第2の端末IDが対応付けられた前記第2の接続管理情報を取得して、前記第1の端末に返信する
付記A3に記載の遠隔診療支援装置。
(付記A5)
前記接続管理部は、
前記第1の端末からの前記第2の接続管理情報が指定された端末間接続要求に応じて、前記第2の接続管理情報に基づいて前記第2の端末に対して前記第1の端末との前記接続確立の可否を問合せ、
前記第2の端末からの前記接続確立の許可応答に応じて、前記第2の端末と前記接続確立をさせるように前記第1の端末に対して応答する
付記A4に記載の遠隔診療支援装置。
(付記A6)
前記接続管理情報は、前記直接通信の際に経由するネットワーク中の経路情報の候補を含む
付記A2乃至A5のいずれか1項に記載の遠隔診療支援装置。
(付記A7)
前記遠隔診療支援装置は、特定の患者の診療に関わる関係者属性に属するユーザリストを記憶する第1の記憶装置と接続され、
前記診療管理部は、
第1の関係者属性に属する第1の医療従事者が利用する端末から受信した前記特定の患者に関する第1の診療情報と当該第1の診療情報にアクセスを許可する第2の関係者属性との登録要求に応じて、前記第1の診療情報に少なくとも前記第2の関係者属性を対応付けて前記第1の記憶装置に登録し、
所定のユーザが利用する所定の端末から受信した前記特定の患者の診療情報へのアクセス要求に応じて、前記第1の記憶装置を参照して当該所定のユーザを含む前記ユーザリストが属する前記関係者属性を特定し、
前記特定した関係者属性が対応付けられた1以上の診療情報を前記第1の記憶装置から取得し、
前記取得した1以上の診療情報を前記所定の端末の画面に表示させるための第1の表示情報を生成
する
付記A1乃至A6のいずれか1項に記載の遠隔診療支援装置。
(付記A8)
前記遠隔診療支援装置は、特定の端末を利用可能なユーザのユーザIDとパスワードと当該ユーザIDの属性と当該ユーザIDの顔画像とを対応付けて予め記憶する第2の記憶装置と接続され、
前記診療管理部は、
所定の端末のログイン処理時に、前記所定の端末により撮影された当該端末のユーザの顔画像とユーザIDとを受け付け、
前記受け付けたユーザIDに対応付けられた顔画像を前記第2の記憶装置から取得し
前記受け付けた顔画像と前記取得された顔画像との顔認証を行い、
前記受け付けたユーザIDの属性が特定の医療従事者である場合、前記顔認証に成功した後に前記所定の端末に対してパスワード認証を要求し、当該パスワード認証に成功した場合に、ログインを許可し、
前記受け付けたに含まれるユーザIDの属性が前記特定の医療従事者以外である場合、前記顔認証に成功した後に、ログインを許可する
付記A1乃至A7のいずれか1項に記載の遠隔診療支援装置。
(付記A9)
前記利用管理情報は、前記端末を利用可能なユーザIDがさらに対応付けられ、
前記診療管理部は、
第1の医療従事者が利用する任意の端末から特定の患者の遠隔診療に関わる第2の医療従事者の前記ユーザIDの登録要求を受け付けた場合、当該第1の医療従事者、前記第2の医療従事者及び前記特定の患者のそれぞれのユーザIDを対応付けて前記ストレージシステムに登録し、
前記第1の端末からの前記端末リスト要求に応じて、前記ストレージシステムの中から当該第1の端末を現在利用中のユーザのユーザIDと対応付けられた他のユーザIDを特定し、
前記特定された他のユーザIDと対応付けられ、かつ、前記利用状態が利用中である前記利用管理情報の前記端末IDのリストを取得し、
当該リストを当該第1の端末へ返信する
付記A4又はA5に記載の遠隔診療支援装置。
(付記A10)
前記診療管理部は、
前記第1の医療従事者が利用する前記任意の端末から前記特定の患者の前記診療情報の種別に応じてアクセスを許可するユーザIDの登録要求を受け付けた場合、当該特定の患者のユーザIDと前記診療情報の種別と前記アクセスが許可されたユーザIDとを対応付けて前記ストレージシステムに登録し、
前記第1の端末又は前記第2の端末から前記特定の患者の前記診療情報の登録要求を受け付けた場合、当該特定の患者のユーザIDと前記診療情報とを対応付け、当該診療情報の種別に対応付けられたユーザIDに当該診療情報へのアクセス権限を付与して、前記ストレージシステムに登録し、
前記第1の端末又は前記第2の端末から前記特定の患者の前記診療情報へのアクセス要求を受け付けた場合、前記ストレージシステムから、前記特定の患者の前記診療情報のうち当該アクセス要求の要求元を現在利用中のユーザIDに前記アクセス権限が付与されたものを取得し、当該取得した診療情報を当該要求元に対して返信する
付記A9に記載の遠隔診療支援装置。
(付記A11)
前記診療情報は、前記患者の生体情報を含む
付記A1乃至A10のいずれか1項に記載の遠隔診療支援装置。
(付記B1)
第1及び第2の端末と、
前記第1及び第2の端末とネットワークを介して接続された遠隔診療支援装置と、
を備え、
前記遠隔診療支援装置は、
前記第1及び第2の端末の間の直接通信の接続確立を制御する接続管理部と、
遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を管理する診療管理部と、
を備え、
前記診療管理部は、
前記第2の端末と前記接続確立された前記第1の端末からの要求に応じて、前記診療情報を前記第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成し、
前記第1の端末により撮影された当該第1の端末を利用するユーザの撮影画像を前記直接通信により前記第2の端末へ送信させる処理を、前記表示情報に埋め込み、
当該埋め込み後の表示情報を、前記第1の端末に返信する
遠隔診療支援システム。
(付記B2)
前記接続管理部は、
所定の端末における端末IDと当該端末に付与された宛先情報とを対応付けた接続管理情報を受け付けた場合に、当該接続管理情報を自装置のメモリに保持し、
前記第1の端末から前記第2の端末との前記接続確立の要求に応じて、前記第1の端末に対して当該第2の端末の第2の接続管理情報を返信し、前記第2の端末に対して当該第1の端末との前記接続確立の可否を問合せることにより、前記第1及び第2の端末の間の前記接続確立をさせる
付記B1に記載の遠隔診療支援システム。
(付記C1)
コンピュータが、
第1及び第2の端末の間の直接通信の接続確立を制御し、
前記第2の端末と前記接続確立された前記第1の端末からの要求に応じて、遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を前記第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成し、
前記第1の端末により撮影された当該第1の端末を利用するユーザの撮影画像を前記直接通信により前記第2の端末へ送信させる処理を、前記表示情報に埋め込み、
当該埋め込み後の表示情報を、前記第1の端末に返信する
遠隔診療支援方法。
(付記D1)
第1及び第2の端末の間の直接通信の接続確立を制御する処理と、
前記第2の端末と前記接続確立された前記第1の端末からの要求に応じて、遠隔診療を受ける患者に関する診療情報を前記第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成する処理と、
前記第1の端末により撮影された当該第1の端末を利用するユーザの撮影画像を前記直接通信により前記第2の端末へ送信させる処理を、前記表示情報に埋め込む処理と、
当該埋め込み後の表示情報を、前記第1の端末に返信する処理と、
をコンピュータに実行させる
遠隔診療支援プログラム。
(付記E1)
特定の患者の診療に関わる関係者属性に属するユーザリストを記憶する記憶装置と接続され、
第1の関係者属性に属する第1の医療従事者が利用する端末から受信した前記特定の患者に関する第1の診療情報と当該第1の診療情報にアクセスを許可する第2の関係者属性との登録要求に応じて、前記第1の診療情報に少なくとも前記第2の関係者属性を対応付けて前記記憶装置に登録し、
所定のユーザが利用する所定の端末から受信した前記特定の患者の診療情報へのアクセス要求に応じて、前記記憶装置を参照して当該所定のユーザを含む前記ユーザリストが属する前記関係者属性を特定し、
前記特定した関係者属性が対応付けられた1以上の診療情報を前記記憶装置から取得し、
前記取得した1以上の診療情報を前記所定の端末の画面に表示させるために前記所定の端末へ返信する
診療管理部を備える遠隔診療支援装置。
(付記E2)
前記記憶装置は、前記端末を利用可能なユーザのユーザIDとパスワードと当該ユーザIDの属性と当該ユーザIDの顔画像とを対応付けて予め記憶し、
前記診療管理部は、
前記所定の端末のログイン処理時に、前記所定の端末により撮影された当該端末のユーザの顔画像とユーザIDとを受け付け、
前記受け付けたユーザIDに対応付けられた顔画像を前記記憶装置から取得し
前記受け付けた顔画像と前記取得された顔画像との顔認証を行い、
前記受け付けたユーザIDの属性が前記第1の医療従事者である場合、前記顔認証に成功した後に前記所定の端末に対してパスワード認証を要求し、当該パスワード認証に成功した場合に、ログインを許可し、
前記受け付けたに含まれるユーザIDの属性が前記第1の医療従事者以外である場合、前記顔認証に成功した後に、ログインを許可する
付記E1に記載の遠隔診療支援装置。
(付記E3)
前記診療情報は、前記患者の生体情報を含む
付記E1又はE2に記載の遠隔診療支援装置。
(付記E4)
第1及び第2の端末の間の直接通信の接続確立を制御する接続管理部をさらに備え、
前記診療管理部は、
前記第2の端末と前記接続確立された前記第1の端末からの前記アクセス要求に応じて前記取得した1以上の診療情報を前記第1の端末の画面に表示させるための表示情報を生成し、
前記生成した表示情報に、前記第1の端末により撮影された当該第1の端末のユーザの撮影画像を前記直接通信により前記第2の端末へ送信させる処理を埋め込み、
前記埋め込み後の表示情報を前記第1の端末に返信する
付記E1乃至E3のいずれか1項に記載の遠隔診療支援装置。
(付記E5)
前記接続管理部は、
任意の端末における端末IDと当該端末に付与された宛先情報とを対応付けた接続管理情報を受け付けた場合に、当該接続管理情報を自装置のメモリに保持し、
前記第1の端末から前記第2の端末との前記接続確立の要求に応じて、前記第1の端末に対して当該第2の端末の第2の接続管理情報を返信し、前記第2の端末に対して当該第1の端末との前記接続確立の可否を問合せることにより、前記第1及び第2の端末の間の前記接続確立をさせる
付記E4に記載の遠隔診療支援装置。
(付記E6)
前記記憶装置は、前記遠隔診療支援装置と、当該遠隔診療支援装置と冗長化された他装置と共に接続され、
前記接続管理部は、
前記接続管理情報を受け付けた場合に、当該接続管理情報を前記メモリに保持すると共に、当該接続管理情報を前記記憶装置へ登録し、
前記接続確立の要求に応じて、前記メモリに対して前記第2の接続管理情報を検索し、
前記検索がミスヒットした場合に、前記記憶装置に対して前記第2の接続管理情報を検索し、
前記メモリ又は前記記憶装置のうち前記検索がヒットした側から前記第2の接続管理情報を取得して、前記第1の端末に返信する
付記E5に記載の遠隔診療支援装置。
(付記F1)
特定の患者の診療に関わる関係者属性に属するユーザリストを記憶する記憶装置と接続されたコンピュータが、
第1の関係者属性に属する第1の医療従事者が利用する端末から、前記特定の患者に関する第1の診療情報と当該第1の診療情報にアクセスを許可する第2の関係者属性との登録要求を受信し、
前記第1の診療情報に少なくとも前記第2の関係者属性を対応付けて前記記憶装置に登録し、
所定のユーザが利用する所定の端末から、前記特定の患者の診療情報へのアクセス要求を受信し、
前記記憶装置を参照して当該所定のユーザを含む前記ユーザリストが属する前記関係者属性を特定し、
前記特定した関係者属性が対応付けられた1以上の診療情報を前記記憶装置から取得し、
前記取得した1以上の診療情報を前記所定の端末の画面に表示させるために前記所定の端末へ返信する
遠隔診療支援方法。
(付記G1)
特定の患者の診療に関わる関係者属性に属するユーザリストを記憶する記憶装置と接続されたコンピュータに、
第1の関係者属性に属する第1の医療従事者が利用する端末から、前記特定の患者に関する第1の診療情報と当該第1の診療情報にアクセスを許可する第2の関係者属性との登録要求を受信する処理と、
前記第1の診療情報に少なくとも前記第2の関係者属性を対応付けて前記記憶装置に登録する処理と、
所定のユーザが利用する所定の端末から、前記特定の患者の診療情報へのアクセス要求を受信する処理と、
前記記憶装置を参照して当該所定のユーザを含む前記ユーザリストが属する前記関係者属性を特定する処理と、
前記特定した関係者属性が対応付けられた1以上の診療情報を前記記憶装置から取得する処理と、
前記取得した1以上の診療情報を前記所定の端末の画面に表示させるために前記所定の端末へ返信する処理と、
を実行させる遠隔診療支援プログラム。
(付記H1)
端末の利用状態と端末IDとを対応付けた利用管理情報と、当該端末IDと当該端末に付与された宛先情報とを対応付けた接続管理情報とを記憶するストレージシステムに対して、自装置と冗長化された他装置と共に接続され、
前記端末との間で、遠隔診療を受ける患者に関する診療情報の入出力を行う診療管理部と、
端末間の直接通信の接続確立を制御する接続管理部と、
を備え、
前記接続管理部は、
所定の端末における前記接続管理情報の登録要求を受け付けた場合に、当該接続管理情報を自装置のメモリに保持すると共に、当該接続管理情報を前記ストレージシステムに登録し、
前記診療管理部は、
第1の端末からの端末リスト要求に応じて前記ストレージシステムの前記利用管理情報の中から前記利用状態が利用中である前記端末IDのリストを取得し、当該リストを当該第1の端末へ返信し、
前記接続管理部は、
前記第1の端末において前記リストの中から選択された第2の端末における第2の端末IDを含む接続管理情報要求を受け付けた場合に、前記メモリに対して前記第2の端末IDを検索し、
前記メモリに前記第2の端末IDが存在しない場合に、前記ストレージシステムに対して前記第2の端末IDを検索し、
前記メモリ又は前記ストレージシステムのうち前記第2の端末IDが存在した側から当該第2の端末IDが対応付けられた第2の接続管理情報を取得して、前記第1の端末に返信し、
前記第1の端末からの前記第2の接続管理情報が指定された端末間接続要求の受信に応じて、前記第2の接続管理情報に基づいて前記第2の端末に対して前記第1の端末との直接通信の接続可否を問合せ、
前記第2の端末からの接続許可の応答に応じて、前記第2の端末との直接通信の接続許可を前記第1の端末に対して応答する
遠隔診療支援装置。
(付記H2)
前記接続管理情報は、前記直接通信の際に経由するネットワーク中の経路情報の候補を含む
付記H1に記載の遠隔診療支援装置。
(付記H3)
前記診療情報は、前記患者の生体情報を含む
付記H1又はH2に記載の遠隔診療支援装置。
(付記H4)
前記利用管理情報は、前記端末を利用可能なユーザIDがさらに対応付けられ、
前記診療管理部は、
第1の医療従事者が利用する任意の端末から特定の患者の遠隔診療に関わる第2の医療従事者の前記ユーザIDの登録要求を受け付けた場合、当該第1の医療従事者、前記第2の医療従事者及び前記特定の患者のそれぞれのユーザIDを対応付けて前記ストレージシステムに登録し、
前記第1の端末からの前記端末リスト要求に応じて、前記ストレージシステムの中から当該第1の端末を現在利用中のユーザIDと対応付けられた他のユーザIDを特定し、
前記特定された他のユーザIDと対応付けられ、かつ、前記利用状態が利用中である前記利用管理情報の前記端末IDのリストを取得し、
当該リストを当該第1の端末へ返信する
付記H1乃至H3のいずれか1項に記載の遠隔診療支援装置。
(付記H5)
前記診療管理部は、
前記第1の医療従事者が利用する前記任意の端末から前記特定の患者の前記診療情報及び当該診療情報にアクセスを許可するユーザIDの登録要求を受け付けた場合、当該特定の患者のユーザIDと前記診療情報とを対応付け、前記アクセスが許可されたユーザIDに当該診療情報へのアクセス権限を付与して、前記ストレージシステムに登録し、
前記第1の端末又は前記第2の端末から前記特定の患者の前記診療情報へのアクセス要求を受け付けた場合、前記ストレージシステムから、前記特定の患者の前記診療情報のうち当該アクセス要求の要求元を現在利用中のユーザIDに前記アクセス権限が付与されたものを取得し、当該取得した診療情報を当該要求元に対して返信する
付記H4に記載の遠隔診療支援装置。
(付記H6)
前記診療管理部は、
前記第1の医療従事者が利用する前記任意の端末から前記特定の患者の前記診療情報の種別に応じてアクセスを許可するユーザIDの登録要求を受け付けた場合、当該特定の患者のユーザIDと前記診療情報の種別と前記アクセスが許可されたユーザIDとを対応付けて前記ストレージシステムに登録し、
前記第1の端末又は前記第2の端末から前記特定の患者の前記診療情報の登録要求を受け付けた場合、当該特定の患者のユーザIDと前記診療情報とを対応付け、当該診療情報の種別に対応付けられたユーザIDに当該診療情報へのアクセス権限を付与して、前記ストレージシステムに登録し、
前記第1の端末又は前記第2の端末から前記特定の患者の前記診療情報へのアクセス要求を受け付けた場合、前記ストレージシステムから、前記特定の患者の前記診療情報のうち当該アクセス要求の要求元を現在利用中のユーザIDに前記アクセス権限が付与されたものを取得し、当該取得した診療情報を当該要求元に対して返信する
付記H4又はH5に記載の遠隔診療支援装置。
(付記H7)
前記ストレージシステムには、前記端末を利用可能な利用者のユーザIDとパスワードと当該ユーザIDの属性と当該ユーザIDの顔画像とが対応付けて予め登録されており、
前記診療管理部は、
前記所定の端末のログイン処理時に、前記所定の端末により撮影された当該端末の利用者の顔画像とユーザIDとを受け付け、
前記ストレージシステムから前記受け付けたユーザIDに対応付けられた顔画像を取得し
前記受け付けた顔画像と前記取得された顔画像との顔認証を行い、
前記受け付けたユーザIDの属性が第1の医療従事者である場合、前記顔認証に成功した後に前記所定の端末に対してパスワード認証を要求し、当該パスワード認証に成功した場合に、ログインを許可し、
前記受け付けたユーザIDの属性が第1の医療従事者以外である場合、前記顔認証に成功した後に、ログインを許可する
付記H1乃至H6のいずれか1項に記載の遠隔診療支援装置。
(付記I1)
端末の利用状態と端末IDとを対応付けた利用管理情報と、当該端末IDと当該端末に付与された宛先情報とを対応付けた接続管理情報とを記憶するストレージシステムに対して、自装置と冗長化された他装置と共に接続された遠隔診療支援装置が、
所定の端末における前記接続管理情報の登録要求を受け付けた場合に、当該接続管理情報を自装置のメモリに保持すると共に、当該接続管理情報を前記ストレージシステムに登録し、
第1の端末からの端末リスト要求に応じて前記ストレージシステムの前記利用管理情報の中から前記利用状態が利用中である前記端末IDのリストを取得し、当該リストを当該第1の端末へ返信し、
前記第1の端末において前記リストの中から選択された第2の端末における第2の端末IDを含む接続管理情報要求を受け付けた場合に、前記メモリに対して前記第2の端末IDを検索し、
前記メモリに前記第2の端末IDが存在しない場合に、前記ストレージシステムに対して前記第2の端末IDを検索し、
前記メモリ又は前記ストレージシステムのうち前記第2の端末IDが存在した側から当該第2の端末IDが対応付けられた第2の接続管理情報を取得して、前記第1の端末に返信し、
前記第1の端末からの前記第2の接続管理情報が指定された端末間接続要求の受信に応じて、前記第2の接続管理情報に基づいて前記第2の端末に対して前記第1の端末との直接通信の接続可否を問合せ、
前記第2の端末からの接続許可の応答に応じて、前記第2の端末との直接通信の接続許可を前記第1の端末に対して応答する
遠隔診療支援方法。
(付記J1)
端末の利用状態と端末IDとを対応付けた利用管理情報と、当該端末IDと当該端末に付与された宛先情報とを対応付けた接続管理情報とを記憶するストレージシステムに対して、自装置と冗長化された他装置と共に接続されたコンピュータに、
所定の端末における前記接続管理情報の登録要求を受け付けた場合に、当該接続管理情報を自装置のメモリに保持すると共に、当該接続管理情報を前記ストレージシステムに登録する処理と、
第1の端末からの端末リスト要求に応じて前記ストレージシステムの前記利用管理情報の中から前記利用状態が利用中である前記端末IDのリストを取得し、当該リストを当該第1の端末へ返信する処理と、
前記第1の端末において前記リストの中から選択された第2の端末における第2の端末IDを含む接続管理情報要求を受け付けた場合に、前記メモリに対して前記第2の端末IDを検索する処理と、
前記メモリに前記第2の端末IDが存在しない場合に、前記ストレージシステムに対して前記第2の端末IDを検索する処理と、
前記メモリ又は前記ストレージシステムのうち前記第2の端末IDが存在した側から当該第2の端末IDが対応付けられた第2の接続管理情報を取得して、前記第1の端末に返信する処理と、
前記第1の端末からの前記第2の接続管理情報が指定された端末間接続要求の受信に応じて、前記第2の接続管理情報に基づいて前記第2の端末に対して前記第1の端末との直接通信の接続可否を問合せる処理と、
前記第2の端末からの接続許可の応答に応じて、前記第2の端末との直接通信の接続許可を前記第1の端末に対して応答する処理と、
を実行させる遠隔診療支援プログラム。
【符号の説明】
【0111】
1000 遠隔診療支援システム
1 ストレージシステム
11 利用管理情報
111 利用状態
112 端末ID
12 接続管理情報
121 宛先情報
122 端末ID
21 遠隔診療支援装置
211 診療管理部
212 接続管理部
213 メモリ
214 接続管理情報
22 遠隔診療支援装置
N ネットワーク
31 端末
311 端末ID
312 接続管理情報
32 端末
321 端末ID
322 接続管理情報
2000 遠隔診療支援システム
4 共有ストレージ装置
41 利用管理DB
411 ユーザID
412 ユーザ属性
413 端末ID
414 利用状態
415 パスワード
416 顔画像
42 接続管理DB
421 ICE
4211 端末ID
4212 動的IPアドレス
4213 経路情報
422 ICE
43 診療関係者DB
431 患者ID
432 医師ID
433 看護師ID
434 介護士ID
44 診療履歴DB
441 患者ID
442 診療情報
443 アクセス権限
444 ユーザID
45 権限定義DB
451 患者ID
452 診療情報種別
453 ユーザID
51 サーバ装置
511 Web/APサーバ
512 診療管理部
513 P2P接続制御サーバ
514 Stunサーバ
5141 ICE
515 PeerJSサーバ
52 サーバ装置
521 Web/APサーバ
523 P2P接続制御サーバ
524 Stunサーバ
525 PeerJSサーバ
6 負荷分散装置
71 医療機関
710 タブレット端末
711 端末アプリ
712 ICE
713 医師
714 看護師
72 患者宅
720 タブレット端末
721 端末アプリ
722 ICE
723 患者
724 介護士
73 介護事業所
730 タブレット端末
731 端末アプリ
732 ICE
733 介護士
81 記憶装置
811 OS
812 Webサーバプログラム
813 APサーバプログラム
814 Webアプリケーションプログラム
815 Stunサーバプログラム
816 PeerJSサーバプログラム
82 メモリ
83 通信IF部
84 制御部
841 診療管理部
842 端末情報処理部
843 接続処理部
3000 遠隔診療支援システム
21a 遠隔診療支援装置
211a 診療管理部
212a 接続管理部
4000 遠隔診療支援システム
21b 遠隔診療支援装置
211b 診療管理部
4a 記憶装置
43a 診療関係者DB
431 患者ID
435 関係者属性
436 ユーザリスト
437 ユーザID
44a 診療履歴DB
441a 患者ID
442a 診療情報
443a 関係者属性