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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024062530
(43)【公開日】2024-05-10
(54)【発明の名称】車載用テーブル装置
(51)【国際特許分類】
   B60N 3/00 20060101AFI20240501BHJP
   A47C 7/62 20060101ALI20240501BHJP
【FI】
B60N3/00 A
A47C7/62 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022170418
(22)【出願日】2022-10-25
(71)【出願人】
【識別番号】000135209
【氏名又は名称】株式会社ニフコ
(71)【出願人】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】井爪 友治
(72)【発明者】
【氏名】鷲見 穂高
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 毅
【テーマコード(参考)】
3B084
3B088
【Fターム(参考)】
3B084JA04
3B088AA02
(57)【要約】
【課題】堅牢性を向上可能にした車載用テーブル装置を提供する。
【解決手段】車両内装部に取り付けられるベース部と、ベース部に回動可能に軸支されたテーブル本体と、を備える車載用テーブル装置である。テーブル本体は、テーブル本体の上面を構成する上面部材30と、テーブル本体の下面を構成する下面部材と、上面部材30と下面部材50とに挟まれた緩衝部材40と、を備える。上面部材30は、テーブル本体の内部に配置される上面被嵌合部34を備える。下面部材50は、テーブル本体の内部に配置される下面被嵌合部を備える。緩衝部材40は、上面被嵌合部34に嵌め込まれる上側嵌合部と、下面被嵌合部に嵌め込まれる下側嵌合部と、を備える。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両内装部に取り付けられるベース部と、
前記ベース部に回動可能に軸支されたテーブル本体と、
を備える車載用テーブル装置であって、
前記テーブル本体は、
前記テーブル本体の上面を構成する上面部材と、
前記テーブル本体の下面を構成する下面部材と、
前記上面部材と前記下面部材とに挟まれた緩衝部材と、を備え、
前記上面部材は、前記テーブル本体の内部に配置される上面被嵌合部を備え、
前記下面部材は、前記テーブル本体の内部に配置される下面被嵌合部を備え、
前記緩衝部材は、前記上面被嵌合部に嵌め込まれる上側嵌合部と、前記下面被嵌合部に嵌め込まれる下側嵌合部と、を備える
車載用テーブル装置。
【請求項2】
前記テーブル本体は、外周端面を備え、
前記外周端面において、前記緩衝部材が前記上面部材および前記下面部材よりも外側に突き出ている
請求項1に記載の車載用テーブル装置。
【請求項3】
前記下面部材は、被当接部を備え、
前記緩衝部材は、前記下側嵌合部が前記下面被嵌合部に嵌め込まれることによって、前記テーブル本体の厚さ方向で前記被当接部に当接する当接部を備える
請求項1に記載の車載用テーブル装置。
【請求項4】
前記上面部材と前記下面部材とのいずれか一方が第1部材であり、
前記上面部材と前記下面部材とのなかの前記第1部材以外が第2部材であり、
前記第1部材の内面は、前記第2部材に向けて立ち上がる規制突部を備え、
前記規制突部は、規制孔を備え、
前記第2部材の内面は、前記規制孔に嵌め込まれる被規制突部を備え、
前記被規制突部が前記規制孔に嵌め込まれることによって、前記テーブル本体の厚さ方向における前記第2部材の位置が前記第1部材に規制される
請求項1に記載の車載用テーブル装置。
【請求項5】
前記上面部材の内面に固定された金属板製のブラケットを備え、
前記ブラケットは、複数の位置決め孔を備え、
前記下面部材は、前記上面部材に向けて立ち上がる位置決め突部と、前記下面部材のなかで機械的な強度を高められた剛体部と、を備え、
前記ブラケットは、前記位置決め孔に前記位置決め突部を嵌め込まれることによって前記下面部材に位置決めされ、かつ前記剛体部に重ねられている
請求項1に記載の車載用テーブル装置。
【請求項6】
前記上面被嵌合部と前記下面被嵌合部との少なくとも一方が第1被嵌合部であり、
前記上側嵌合部と前記下側嵌合部とのなかで前記第1被嵌合部に嵌め込まれる嵌合部が第1嵌合部であり、
前記第1被嵌合部と前記第1嵌合部とは、前記テーブル本体の厚さ方向と前記テーブル本体の載置面が広がる方向とに嵌合する
請求項1に記載の車載用テーブル装置。
【請求項7】
前記上面被嵌合部と前記下面被嵌合部との少なくとも一方が第1被嵌合部であり、
前記上側嵌合部と前記下側嵌合部とのなかで前記第1被嵌合部に嵌め込まれる嵌合部が第1嵌合部であり、
前記第1嵌合部は、前記テーブル本体の載置面が広がる方向に前記テーブル本体の外周端面から前記テーブル本体の内部に向けて突き出る嵌入片を備え、
前記嵌入片は、前記テーブル本体の厚さ方向に突き出る係止部を備え、
前記第1被嵌合部は、前記嵌入片が嵌め込まれる被嵌入凹部を備え、
前記被嵌入凹部は、前記嵌入片が前記被嵌入凹部に嵌め込まれた状態で前記係止部が嵌め込まれる係止孔を備える
請求項1に記載の車載用テーブル装置。
【請求項8】
前記上面部材と前記下面部材とのいずれか一方が第1部材であり、
前記上面部材と前記下面部材とのなかの前記第1部材以外が第2部材であり、
前記第1部材の内面は、前記第2部材に向けて立ち上がる被嵌合突部を備え、
前記緩衝部材は、
前記被嵌合突部の高さ方向で前記被嵌合突部に前記緩衝部材を位置決めする第1位置決め部と、
前記被嵌合突部の前記高さ方向と交差する厚さ方向で前記被嵌合突部に前記緩衝部材を位置決めする第2位置決め部と、を備える
請求項1に記載の車載用テーブル装置。
【請求項9】
前記緩衝部材は、前記テーブル本体の周方向に延び、かつ前記周方向において前記上側嵌合部と前記下側嵌合部とを交互に備える
請求項1に記載の車載用テーブル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両に搭載される車載用テーブル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車や鉄道などの車両に搭載されるシートバックの背面は、シートバックの背面に沿ってテーブル本体を配置する閉状態と、シートバックの背面からテーブル本体を突き出す開状態と、に遷移する車載用テーブル装置を備える。テーブル本体は、シートバックの背面に固定されたヒンジを介してシートバックに接続される。
【0003】
テーブル本体の一例は、1つのシェル状を有する。テーブル本体は、下面部材と上面部材とを備える。下面部材は、閉状態でシートバックの後方に面する化粧面と、上面部材に対向する爪部と、を備える。上面部材は、開状態でテーブルとして機能する載置面と、爪部に係合する係合部と、を備える。そして、下面部材の爪部が上面部材の係合部に係合することによって、上面部材と下面部材とが1つのシェル状に組み付けられる(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
テーブル本体の一例は、ゴム板から形成される緩衝部材をさらに備える。緩衝部材は、下面部材の内面において爪部に隣接するように、下面部材の内面に接着剤によって固定される。緩衝部材は、上面部材や下面部材の撓みに追従して変形しながら、爪部に作用する外力を吸収することによって、上面部材が下面部材から分離することを抑制する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005-73951号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、下面部材の内面に接着剤によって固定された緩衝部材は、車体から伝わる振動や外気との接触などによって下面部材から外れたり、爪部に対する位置をずらしたりする。そして、緩衝部材が下面部材から外れたり、爪部に対する位置をずらしたりすると、テーブル本体に伝わる外部からの衝撃などによって、上面部材が下面部材から分離しやすくなる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための車載用テーブル装置は、車両内装部に取り付けられるベース部と、前記ベース部に回動可能に軸支されたテーブル本体と、を備える車載用テーブル装置である。前記テーブル本体は、前記テーブル本体の上面を構成する上面部材と、前記テーブル本体の下面を構成する下面部材と、前記上面部材と前記下面部材とに挟まれた緩衝部材と、を備える。前記上面部材は、前記テーブル本体の内部に配置される上面被嵌合部を備え、前記下面部材は、前記テーブル本体の内部に配置される下面被嵌合部を備える。そして、前記緩衝部材は、前記上面被嵌合部に嵌め込まれる上側嵌合部と、前記下面被嵌合部に嵌め込まれる下側嵌合部と、を備える。
【0008】
上記構成によれば、上側嵌合部が上面被嵌合部に嵌め込まれることによって、上面部材が緩衝部材に機械的に結合される。下側嵌合部が下面被嵌合部に嵌め込まれることによって、下面部材が緩衝部材に機械的に結合される。このように、緩衝部材が上面部材と下面部材との両方に機械的に結合されるため、緩衝部材による上面部材と下面部材との結合の堅牢性が高まる。
【0009】
上記車載用テーブル装置において、前記テーブル本体は、外周端面を備え、前記外周端面において、前記緩衝部材が前記上面部材および前記下面部材よりも外側に突き出てもよい。
【0010】
上記構成によれば、テーブル本体の外周端面に作用する衝撃を緩衝部材によって和らげることができる。このため、外周端面に作用する衝撃によって上面部材が下面部材から分離することも抑えられる。また、テーブル本体の外周端面に衝撃を加える対象には、テーブル本体から受ける反作用力を軽減することもできる。
【0011】
上記車載用テーブル装置において、前記下面部材は、被当接部を備え、前記緩衝部材は、前記下側嵌合部が前記下面被嵌合部に嵌め込まれることによって、前記テーブル本体の厚さ方向で前記被当接部に当接する当接部を備えてもよい。
【0012】
上記構成によれば、下側嵌合部が下面被嵌合部に嵌め込まれた状態で、緩衝部材の当接部が下面部材の被当接部にテーブル本体の厚さ方向で当接する。そして、下面部材からテーブル本体の厚さ方向に作用する衝撃や振動が緩衝部材によって吸収される。このため、テーブル本体の厚さ方向に作用する衝撃に対して、上面部材と下面部材との結合の堅牢性がさらに高まる。
【0013】
上記車載用テーブル装置において、前記上面部材と前記下面部材とのいずれか一方が第1部材であり、前記上面部材と前記下面部材とのなかの前記第1部材以外が第2部材であり、前記第1部材の内面は、前記第2部材に向けて立ち上がる規制突部を備え、前記規制突部は、規制孔を備え、前記第2部材の内面は、前記規制孔に嵌め込まれる被規制突部を備え、前記被規制突部が前記規制孔に嵌め込まれることによって、前記テーブル本体の厚さ方向における前記第2部材の位置が前記第1部材に規制されてもよい。
【0014】
上記構成によれば、第2部材の被規制突部が第1部材の規制孔に嵌め込まれることによって、テーブル本体の厚さ方向における第2部材の位置が第1部材に規制される。このため、テーブル本体の厚さ方向における衝撃や振動によって第1部材が第2部材から分離することが、第1部材と第2部材との直接的な機械結合を通じても抑制される。
【0015】
上記車載用テーブル装置において、前記上面部材の内面に固定された金属板製のブラケットを備え、前記ブラケットは、複数の位置決め孔を備え、前記下面部材は、前記上面部材に向けて立ち上がる位置決め突部と、前記下面部材のなかで機械的な強度を高められた剛体部と、を備え、前記ブラケットは、前記位置決め孔に前記位置決め突部を嵌め込まれることによって前記下面部材に位置決めされ、かつ前記剛体部に重ねられてもよい。
【0016】
上記構成によれば、テーブル本体の機械的な強度がブラケットと剛体部とによって高められる。また、上面部材に固定されたブラケットが下面部材の位置決め突部に位置決めされるため、ブラケットの位置決めを通じ、上面部材に対する下面部材の位置ずれも抑制される。
【0017】
上記車載用テーブル装置において、前記上面被嵌合部と前記下面被嵌合部との少なくとも一方が第1被嵌合部であり、前記上側嵌合部と前記下側嵌合部とのなかで前記第1被嵌合部に嵌め込まれる嵌合部が第1嵌合部であり、前記第1被嵌合部と前記第1嵌合部とは、前記テーブル本体の厚さ方向と前記テーブル本体の載置面が広がる方向とに嵌合してもよい。
【0018】
上記車載用テーブル装置において、前記上面被嵌合部と前記下面被嵌合部との少なくとも一方が第1被嵌合部であり、前記上側嵌合部と前記下側嵌合部とのなかで前記第1被嵌合部に嵌め込まれる嵌合部が第1嵌合部であり、前記第1嵌合部は、前記テーブル本体の載置面が広がる方向に前記テーブル本体の外周端面から前記テーブル本体の内部に向けて突き出る嵌入片を備え、前記嵌入片は、前記テーブル本体の厚さ方向に突き出る係止部を備え、前記第1被嵌合部は、前記嵌入片が嵌め込まれる被嵌入凹部を備え、前記被嵌入凹部は、前記嵌入片が前記被嵌入凹部に嵌め込まれた状態で前記係止部が嵌め込まれる係止孔を備えてもよい。
【0019】
上記各構成によれば、互いに交差する2つの方向において第1被嵌合部に第1嵌合部を固定できる。このため、下面部材あるいは上面部材に対する緩衝部材の位置ずれがさらに抑えられる。
【0020】
上記車載用テーブル装置において、前記上面部材と前記下面部材とのいずれか一方が第1部材であり、前記上面部材と前記下面部材とのなかの前記第1部材以外が第2部材であり、前記第1部材の内面は、前記第2部材に向けて立ち上がる被嵌合突部を備え、前記緩衝部材は、前記被嵌合突部の厚さ方向で前記被嵌合突部に前記緩衝部材を位置決めする第1位置決め部と、前記被嵌合突部の高さ方向で前記被嵌合突部に前記緩衝部材を位置決めする第2位置決め部と、を備えてもよい。
【0021】
上記構成によれば、互いに交差する2つの方向において第1部材に緩衝部材を位置決めできる。このため、第1部材に対する緩衝部材の位置ずれがさらに抑えられる。
上記車載用テーブル装置において、前記緩衝部材は、前記テーブル本体の周方向に延び、かつ前記周方向において前記上側嵌合部と前記下側嵌合部とを交互に備えてもよい。
【0022】
上記構成によれば、上面部材と緩衝部材との機械的な結合と、下面部材と緩衝部材との機械的な結合とが、テーブル本体の周方向に交互に繰り返される。このため、上面部材と緩衝部材との機械的な結合力がテーブル本体の周方向に連なるように得られると共に、下面部材と緩衝部材との機械的な結合力がテーブル本体の周方向に連なるようにも得られる。結果として、テーブル本体の周方向のなかで局所的に上面部材と緩衝部材との結合が弱められたり、下面部材と緩衝部材との結合が弱められたりすることも抑制できる。
【発明の効果】
【0023】
上記車載用テーブル装置は、車載用テーブル装置の堅牢性を高める。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、閉状態の車載用テーブル装置を示す側面図である。
図2図2は、開状態の車載用テーブル装置を示す側面図である。
図3図3は、ベース部を前側上方から見た分解斜視図である。
図4図4は、ベース部を前側下方から見た分解斜視図である。
図5図5は、上面部材の内面の構造を示す平面図である。
図6図6は、上面部材の内面の構造の一部を拡大して示す斜視図である。
図7図7は、下面部材の内面の構造を示す平面図である。
図8図8は、下面部材の内面の構造の一部を拡大して示す斜視図である。
図9図9は、第1緩衝部材を示す平面図である。
図10図10は、第1緩衝部材の一部を拡大して示す斜視図である。
図11図11は、第2緩衝部材を示す側面図である。
図12図12は、下面部材に上面部材を固定する構造を示す部分断面図である。
図13図13は、下面部材に上面部材を固定する構造を示す部分断面図である。
図14図14は、下面部材に上面部材を固定する構造を示す部分断面図である。
図15図15は、下面部材に上面部材を固定する構造を示す部分断面図である。
図16図16は、下面部材に上面部材を固定する構造を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
[車載用テーブル装置]
図1が示すように、車載用テーブル装置は、ベース部10と、テーブル本体20とを備える。ベース部10は、自動車や鉄道などの車両に搭載されるシートバックなどの車両内装部に取り付けられる。テーブル本体20は、角に丸みを帯びた四角板状を有する。テーブル本体20の下端は、ベース部10の下端にヒンジ20Hを介して回動可能に軸支されている。テーブル本体20は、車両内装部に沿って配置される閉位置(図1を参照)と、車両内装部から突き切るように配置される開位置(図2を参照)との間を回動する。車載用テーブル装置は、ベース部10に閉位置のテーブル本体20を対向させる開状態と、ベース部10からテーブル本体20を突き出す開状態とに遷移する。なお、図1は、閉状態の車載用テーブル装置を示す。図2は、開状態のテーブル装置を示す。
【0026】
図2が示すように、テーブル本体20は、上面部材30、緩衝部材40、および下面部材50を備える。上面部材30、緩衝部材40、下面部材50は、それぞれ樹脂成形体である。上面部材30、および下面部材50は、緩衝部材40よりも高い曲げ強さ、圧縮強さ、および硬度を有する。緩衝部材40は、上面部材30、および下面部材50よりも高い伸びを有する。上面部材30、および下面部材50の構成材料の一例は、ポリプロピレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリカーボネートである。緩衝部材40の構成材料の一例は、ポリ塩化ビニル、エチレンプロピレンゴム、ポリウレタンなどの熱可塑性エラストマーである。
【0027】
上面部材30は、テーブル本体20の上面を構成する。上面部材30は、開位置のテーブル本体20において緩衝部材40、および下面部材50の上方に配置される。上面部材30は、テーブル本体20の上面として、開位置のテーブル本体20において物品が載置される載置面20Sを備える。
【0028】
下面部材50は、テーブル本体20の下面を構成する。下面部材50は、開位置のテーブル本体20において緩衝部材40、および上面部材30の下方に配置される。下面部材50は、テーブル本体20の下面として、閉位置のテーブル本体20における化粧面を備える。
【0029】
テーブル本体20の外周端面20Rは、テーブル本体20の外側に突き出る緩やかな突曲面状を有する。上面部材30、緩衝部材40、および下面部材50は、それぞれテーブル本体20の外周端面20Rを構成する。外周端面20Rにおいて、緩衝部材40は、上面部材30、および下面部材50よりもテーブル本体20の外側に突き出ている。
【0030】
[テーブル本体20]
図3が示すように、テーブル本体20は、滑り止めシート21、ブラケット60、およびマグネット部材71Tを備える。滑り止めシート21は、角に丸みを帯びた四角形状を有する。滑り止めシート21の一側面は、載置面20Sである。滑り止めシート21は、滑り止めシート21の縁の一部にシート切り欠き21Tを備える。
【0031】
上面部材30は、上面本体部32と、一対のヒンジ連結部30Hと、を備える。上面本体部32は、角に丸みを帯びた四角板状を有する。上面本体部32は、下方に向けて緩やかに突き出る椀状を有する。上面本体部32は、上面本体部32を上下方向に貫通するマグネット挿通孔31Tを備える。一対のヒンジ連結部30Hは、上面本体部32の外面から上方に向けて立ち上がる。一対のヒンジ連結部30Hは、上面本体部32の外周部のなかでベース部10に接続される一辺に配置されている。一対のヒンジ連結部30Hは、ベース部10にテーブル本体20を接続するヒンジ20Hに上面本体部32を連結する。滑り止めシート21は、マグネット挿通孔31Tの縁にシート切り欠き21Tの縁を整合させるように上面本体部32の外面30Sに貼り付けられる。
【0032】
緩衝部材40は、第1緩衝部材40Aと第2緩衝部材40Bとを備える。第1緩衝部材40Aは、開環状を有する。第1緩衝部材40Aは、上面本体部32の外周部のなかで一対のヒンジ連結部30Hに挟まれた直線状部分を除く範囲に追従する形状を有する。第2緩衝部材40Bは、直線状を有する。第2緩衝部材40Bは、上面本体部32の外周部のなかで一対のヒンジ連結部30Hに挟まれた部分に追従する形状を有する。
【0033】
第1緩衝部材40Aは、緩衝本体部42、2つの被位置決め端部40E、複数の上側嵌合部43、および複数の下側嵌合部45を備える。緩衝本体部42は、上面本体部32の外周部に追従する開環線状を有する。緩衝本体部42の外表面は、テーブル本体20の外周端面20Rを構成する。緩衝本体部42は、被位置決め端部40E、上側嵌合部43、および下側嵌合部45と一体に形成される。緩衝本体部42は、被位置決め端部40E、上側嵌合部43、および下側嵌合部45がテーブル本体20の内部に配置され、かつ第1緩衝部材40Aの内側に突き出るように支持する。
【0034】
被位置決め端部40Eは、緩衝本体部42の周方向における緩衝本体部42の両端部に配置されている。被位置決め端部40Eは、第1緩衝部材40Aの内側に突き出る閉環状を有する。上側嵌合部43と下側嵌合部45とは、緩衝本体部42の周方向において交互に配置されている。上側嵌合部43は、第1緩衝部材40Aの内側に突き出る突片状を有する。下側嵌合部45は、第1緩衝部材40Aの内側に突き出る閉環状を有する。
【0035】
図4が示すように、上面本体部32の内面は、2つの第1緩衝位置決め部30E、複数の上面被嵌合部34、および複数の第2緩衝位置決め部35を備える。第1緩衝位置決め部30Eは、上面本体部32の内面から下面部材50に向けて突き出る突部である。第1緩衝部材40Aの各被位置決め端部40Eは、第1緩衝位置決め部30Eに1つずつ掛け止められて、上面本体部32に第1緩衝部材40Aを位置決めする。第1緩衝部材40Aの各下側嵌合部45は、第2緩衝位置決め部35に1つずつ掛け止められて、これもまた、上面本体部32に第1緩衝部材40Aを位置決めする。これによって、第1緩衝部材40Aは、第1緩衝部材40Aの延びる方向の全体にわたり上面本体部32に位置決めされる。第1緩衝部材40Aの各上側嵌合部43は、上面被嵌合部34に1つずつ嵌め込まれて、上面本体部32に第1緩衝部材40Aを固定する。
【0036】
図3に戻り、第2緩衝部材40Bは、上側被位置決め部43B、下側被位置決め部45D、およびヒンジカバー40Hを備える。上側被位置決め部43B、および下側被位置決め部45Dは、緩衝部材40の内側に向けて突き出る閉環状を有する。上側被位置決め部43Bは、上面本体部32の内面から下面部材50に向けて突き出る突部に掛け止められて、上面本体部32に第2緩衝部材40Bを位置決めする。下側被位置決め部45Dは、下面部材50の内面から上面部材30に向けて突き出る位置決め突部54Bに掛け止められて、下面部材50に第2緩衝部材40Bを位置決めする。ヒンジカバー40Hは、ヒンジ連結部30Hを覆う。
【0037】
ブラケット60は、テーブル本体20の機械的な剛性を高める金属板製である。ブラケット60は、上面本体部32の内面に追従する板状を有する。ブラケット60は、上面本体部32の内面にねじ止めされて上面部材30に固定される。ブラケット60は、ヒンジ支持部60Hと、位置決め孔65とを備える。
【0038】
ヒンジ支持部60Hは、上面部材30と下面部材50との間から上面本体部32の上方に向けて折り曲げられている。ヒンジ支持部60Hは、ヒンジ連結部30Hとヒンジカバー40Hとの間に配置される。ヒンジカバー40Hは、ヒンジ連結部30Hとヒンジ支持部60Hとを覆う。ヒンジ支持部60Hは、ヒンジ連結部30Hによるテーブル本体20とヒンジとの接続を補強する。
【0039】
位置決め孔65は、上面部材30と下面部材50との間に配置されてブラケット60を上下方向に貫通する。位置決め孔65は、下面部材50の内面から上面部材30に向けて突き出る位置決め突部56に掛け止められて、上面部材30にねじ止め固定されているブラケット60を下面部材50に位置決めする。
【0040】
下面部材50は、下面本体部52、第1下面壁50W1、第2下面壁50W2、複数の第3下面壁50W3(図8を参照)、および位置決め突部54B,56を備える。下面本体部52は、上面本体部32の外形に整合する角に丸みを帯びた四角板状を有する。下面本体部52の内面は、下方に向けて緩やかに突き出る椀状を有する。下面本体部52の内面は、上面本体部32に向けて立ち上がる複数の突リブ52Tを備える。複数の突リブ52Tは、下面本体部52のなかで機械的な強度を高められた剛体部の一例であって、位置決め突部56に位置決めされたブラケット60の下面に当接する。
【0041】
下面本体部52は、下面本体部52の内面から立ち上がるマグネット締結部51Tを備える。マグネット締結部51Tは、ベース部10に磁着するためのマグネット部材71Tを下面本体部52に締結する。下面本体部52に締結されたマグネット部材71Tは、マグネット挿通孔31Tを貫通する。マグネット部材71Tは、閉位置のテーブル本体20においてベース部10に面するように配置されてベース部10に磁着する。
【0042】
第1下面壁50W1、第2下面壁50W2、および複数の第3下面壁50W3は、それぞれ下面本体部52の内面から上面部材30に向けて立ち上がる。第1下面壁50W1、第2下面壁50W2、および複数の第3下面壁50W3の高さは、ほぼ等しい。第1下面壁50W1は、下面本体部52のほぼ全周にわたり下面本体部52の縁部に配置されている。第2下面壁50W2は、第1下面壁50W1よりも下面本体部52の内側に配置されている。各第3下面壁50W3は、第3下面壁50W3よりも下面本体部52の内側に配置されている。
【0043】
第1下面壁50W1は、複数の下面被嵌合部54を備える。第1緩衝部材40Aの各下側嵌合部45は、下面被嵌合部54に1つずつ嵌め込まれて、下面本体部52に第1緩衝部材40Aを固定する。位置決め突部54Bは、第2緩衝部材40Bの下側被位置決め部45Dに掛け止められて、下面部材50に第2緩衝部材40Bを位置決めする。位置決め突部56は、ブラケット60の位置決め孔65に掛け止められて、下面部材50にブラケット60を位置決めする。
【0044】
[上面部材30]
図5が示すように、上面本体部32の内面において、上面被嵌合部34と第2緩衝位置決め部35とは、上面部材30の周方向に交互に配置されている。上面被嵌合部34と第2緩衝位置決め部35とは、上面部材30の内面における外周部のなかで一対のヒンジ連結部30Hに挟まれた直線状部分を除く範囲に配置されている。
【0045】
上面部材30の内面は、上面壁30Wと、第2緩衝被係合部30Bと、を備える。
上面壁30Wは、上面部材30の内面から下面部材50に向けて立ち上がる。上面壁30Wは、上面被嵌合部34、および第2緩衝位置決め部35の内側に配置される。上面壁30Wは、上面部材30の内面と対向する視点から見た平面視において、上面本体部32の縁に追従する逆U字状を有する。
【0046】
第2緩衝被係合部30Bは、上面部材30の内面における外周部のなかで一対のヒンジ連結部30Hに挟まれている。第2緩衝被係合部30Bは、上面部材30の内面から下面部材50に向けて突き出る。上面部材30の第2緩衝被係合部30Bは、第2緩衝部材40Bの上側被位置決め部43Bに嵌め込まれる大きさを有する。
【0047】
図6が示すように、上面壁30Wは、上面壁30Wから上面本体部32の内面の内側に向けて延びる補強リブ35Sに支持されている。上面壁30Wは、上面本体部32の広がる方向に上面壁30Wを貫通する複数の規制孔35Hを備える。
【0048】
上面被嵌合部34は、外周端面20Rを構成する上面本体部32の端面から上面壁30Wまで、上面本体部32の内面に沿って延びる扁平矩形筒状を有する。上面被嵌合部34は、上面本体部32の端面に向けて開口している。上面被嵌合部34は、係止孔34Hを備える。係止孔34Hは、上面被嵌合部34のなかで下面部材50と対向する壁を貫通する。
【0049】
第2緩衝位置決め部35は、上面本体部32の周方向において、相互に隣り合う上面被嵌合部34の間に1つずつ配置されている。第2緩衝位置決め部35は、上面本体部32の端面と上面壁30Wとの間に配置されている。第2緩衝位置決め部35は、上面本体部32の内面から下面部材50に向けて突き出る突部である。
【0050】
[下面部材50]
図7が示すように、下面部材50の内面と対向する視点から見た平面視において、第1下面壁50W1は、下面本体部52のほぼ全周にわたり配置されている。
【0051】
第2下面壁50W2は、第1下面壁50W1に追従する形状を有する。第2下面壁50W2は、第2下面壁50W2の延びる方向の全体にわたり第1下面壁50W1と第2下面壁50W2との間に一定の間隔を空けている。第2下面壁50W2は、下面本体部52の内面における外周部のなかで一対のヒンジ連結部30Hに挟まれた直線状部分を除く範囲に配置されている。
【0052】
第3下面壁50W3は、第2下面壁50W2に追従する形状を有する。第3下面壁50W3は、第2下面壁50W2の延びる方向の全体にわたり第2下面壁50W2と第3下面壁50W3との間に一定の間隔を空けている。第3下面壁50W3は、下面本体部52の内面における外周部のなかで一対のヒンジ連結部30Hに挟まれた直線状部分を除く範囲に分散されている。
【0053】
図8が示すように、下面本体部52の内面から第1下面壁50W1の立ち上がる高さは、下面本体部52の周方向に沿って高い部分と低い部分とを交互に繰り返されている。第1下面壁50W1のなかで高さの高い部分は、下面被嵌合部54である。各下面被嵌合部54は、第1下面壁50W1のなかで下面本体部52の外側から下面本体部52の内側に向けて窪む嵌合凹部54Gを1つずつ備える。
【0054】
第2下面壁50W2は、第2下面壁50W2から下面本体部52の内側に向けて突き出る複数の被規制突部53Tを備える。被規制突部53Tの突き出る量は、第2下面壁50W2と第3下面壁50W3との間隔よりも小さい。
【0055】
[第1緩衝部材40A]
図9が示すように、上側嵌合部43は、第1緩衝部材40Aの内側に突き出る矩形片状を有する。下側嵌合部45は、第1緩衝部材40Aの内側に突き出る矩形閉環状を有する。上側嵌合部43と下側嵌合部45とは、緩衝本体部42の周方向において隙間を空けて1つずつ交互に配置されている。
【0056】
[上側嵌合部43と上面被嵌合部34]
図10が示すように、上側嵌合部43は、嵌入片43A、係止部43C、および一対の係止突状43Dを備える。嵌入片43Aは、上面本体部32に沿って、すなわちテーブル本体20の載置面20Sに沿って広がる板状を有し、かつ緩衝本体部42と一体に形成される矩形片である。嵌入片43Aは、上面被嵌合部34の開口から上面被嵌合部34に嵌め込まれる大きさを有する。
【0057】
係止部43Cは、嵌入片43Aのなかで下面本体部52と対向する面に配置されている。係止部43Cは、嵌入片43Aの嵌め込まれる方向において嵌入片43Aの先端に配置されている。係止部43Cは、嵌入片43Aの厚さ方向、すなわちテーブル本体20の厚さ方向に突き出る。係止部43Cは、上面被嵌合部34の係止孔34Hに嵌め込まれる大きさを有する。係止突状43Dは、嵌入片43Aのなかで下面本体部52と対向する面に配置されている。係止突状43Dは、嵌入片43Aの嵌め込まれる方向に延びる。係止突状43Dの突き出る量は、係止部43Cの突き出る量よりも小さい。
【0058】
図12は、図7の12-12線を通るテーブル本体20の断面図である。図7の12-12線は、下面部材50において相互に隣り合う下面被嵌合部54の間を通る。
図12が示すように、上側嵌合部43が上面被嵌合部34に嵌め込まれるとき、緩衝部材40の嵌入片43Aが、上面部材30の上面被嵌合部34の開口から上面被嵌合部34に嵌め込まれる。嵌入片43Aの嵌め込みは、係止突状43Dと上面被嵌合部34との摺接を通じて円滑に進む。そして、上面被嵌合部34に嵌め込まれた嵌入片43Aは、係止部43Cが係止孔34Hに嵌め込まれることによって、テーブル本体20の外周端面20Rで上面部材30と緩衝部材40とが面一となるように、上面被嵌合部34に固定される。これによって、上側嵌合部43は、テーブル本体20の載置面20Sが広がる方向、およびテーブル本体20の厚さ方向の2方向で、上面被嵌合部34に固定される。
【0059】
このように、上面部材30の上面被嵌合部34は、第1部材が備える第1被嵌合部の一例である。この際、下面部材50は、第2部材の一例であり、第1緩衝部材40Aの上側嵌合部43は、第1嵌合部の一例である。第1被嵌合部と第1嵌合部とは、テーブル本体20の厚さ方向とテーブル本体20の載置面20Sが広がる方向とに嵌合する。
【0060】
また、上面部材30の上面被嵌合部34は、被嵌入凹部の一例である。被嵌入凹部は、嵌入片43Aが被嵌入凹部に嵌め込まれた状態で係止部43Cが嵌め込まれる係止孔34Hを備える。
【0061】
[下側嵌合部45と下面被嵌合部54]
図10に戻り、下側嵌合部45は、被位置決め環部45A、一対の嵌合爪45B、および嵌入突起45Cを備える。被位置決め環部45Aは、上面本体部32に沿って、すなわちテーブル本体20の載置面20Sに沿って広がる環状を有し、かつ緩衝本体部42と一体に形成される。被位置決め環部45Aは、第2緩衝位置決め部35が遊挿される孔を区切る。
【0062】
一対の嵌合爪45Bは、被位置決め環部45Aのなかで下面本体部52と対向する面に配置されている。一対の嵌合爪45Bは、被位置決め環部45Aから下面本体部52に向けて突き出る。一対の嵌合爪45Bは、緩衝本体部42の内面と嵌合爪45Bとの間に第1下面壁50W1が嵌め込まれる隙間を空ける。嵌入突起45Cは、緩衝本体部42の内面から緩衝本体部42の内側に向けて突き出る。嵌入突起45Cは、緩衝本体部42の周方向において一対の嵌合爪45Bの間に配置されている。嵌入突起45Cは、嵌合凹部54Gに嵌め込まれる大きさを有する。
【0063】
図13は、図7の13-13線を通るテーブル本体20の断面図である。図7の13-13線は、下面部材50の下面被嵌合部54のなかで嵌合凹部54G以外を通る。
図14は、図7の14-14線を通るテーブル本体20の断面図である。図7の14-14線は、下面部材50の下面被嵌合部54のなかで嵌合凹部54Gを通る。
【0064】
図13が示すように、上側嵌合部43が上面被嵌合部34に嵌め込まれるとき、上面部材30の第2緩衝位置決め部35が、緩衝部材40の被位置決め環部45Aに遊挿される。また、上面部材30の第1緩衝位置決め部30E(図6を参照)が、緩衝部材40の被位置決め端部40E(図10を参照)に遊挿される。これによって、緩衝部材40の全体が上面部材30に位置決めされる。そして、下側嵌合部45が下面被嵌合部54に嵌め込まれるとき、下面部材50の第1下面壁50W1が、緩衝本体部42の内面と嵌合爪45Bとの間に嵌め込まれる。また、第1下面壁50W1の頂面のなかで下面被嵌合部54を構成する被当接部は、下側嵌合部45の基端部である当接部に当接する。
【0065】
図14が示すように、下側嵌合部45が下面被嵌合部54に嵌め込まれるとき、緩衝部材40の嵌入突起45Cが、下面部材50の嵌合凹部54Gに嵌め込まれる。これによって、下側嵌合部45は、テーブル本体20の載置面20Sが広がる方向、およびテーブル本体20の厚さ方向の2方向で、下面被嵌合部54に固定される。
【0066】
このように、下面部材50の下面被嵌合部54は、第1部材が備える第1被嵌合部の一例である。この際、上面部材30は、第2部材の一例であり、第1緩衝部材40Aの下側嵌合部45は、第1嵌合部の一例である。第1被嵌合部と第1嵌合部とは、テーブル本体20の厚さ方向とテーブル本体20の載置面20Sが広がる方向とに嵌合する。
【0067】
また、第1下面壁50W1の頂面のなかで下面被嵌合部54を構成する部分は、被当接部の一例である。緩衝部材40の下側嵌合部45における基端部は、被当接部に当接する当接部の一例である。下側嵌合部45の基端部は、下側嵌合部45の嵌入突起45Cが下面被嵌合部54の嵌合凹部54Gに嵌め込まれることによって、テーブル本体20の厚さ方向で下面被嵌合部54の頂面に当接する。
【0068】
また、下面被嵌合部54は、下面部材50から上面部材30に向けて立ち上がる被嵌合突部の一例である。下側嵌合部45の嵌入突起45Cは、被嵌合突部の高さ方向で被嵌合突部に第1緩衝部材40Aを位置決めする第1位置決め部の一例である。緩衝本体部42の内面と嵌合爪45Bとは、被嵌合突部の高さ方向と交差する被嵌合突部の厚さ方向で被嵌合突部に第1緩衝部材40Aを位置決めする第2位置決め部の一例である。
【0069】
[第2緩衝部材40B]
図11が示すように、上面部材30の第2緩衝被係合部30Bは、第2緩衝部材40Bの上側被位置決め部43Bに嵌め込まれる。下面部材50の位置決め突部54B(図8を参照)は、第2緩衝部材40Bの下側被位置決め部45D(図3を参照)に掛け止められる。これによって、第2緩衝部材40Bは、上面部材30と下面部材50とに位置決めされる。
【0070】
[上面部材30と下面部材50]
図15は、図7の15-15線を通るテーブル本体20の断面図である。図7の15-15線は、下面部材50の第3下面壁50W3を通る。
【0071】
図16は、図7の16-16線を通るテーブル本体20の断面図である。図7の16-16線は、下面部材50の被規制突部53Tを通る。
図15が示すように、緩衝部材40が上面部材30と下面部材50とに嵌合し、かつ上面部材30が下面部材50に向けて押し付けられるとき、上面壁30Wが第2下面壁50W2と第3下面壁50W3との間に挟み込まれる。これによって、載置面20Sの面方向において、上面部材30が下面部材50に固定される。
【0072】
図16が示すように、上面壁30Wが第2下面壁50W2と第3下面壁50W3との間に挟み込まれた状態で、上面部材30が下面部材50に向けて押し付けられると、第2下面壁50W2の被規制突部53Tが上面壁30Wの規制孔35Hに嵌め込まれる。これによって、テーブル本体20の厚さ方向における上面部材30の位置が下面部材50に規制されて、上面部材30が下面部材50に固定される。そして、第1緩衝部材40Aの係止部43Cが上面部材30の係止孔34Hにさらに嵌め込まれると共に、第1緩衝部材40Aの嵌入突起45Cが下面部材50の嵌合凹部54Gにより確実に嵌め込まれる。第2緩衝部材40Bが上面部材30と下面部材50とに挟持される。なお、上面壁30Wは、上面部材30の内面から下面部材50の内面に向けて立ち上がる規制突部の一例である。
【0073】
[効果]
以上、上記実施形態によれば、以下に列挙する効果が得られる。
(1)上側嵌合部43が上面被嵌合部34に嵌め込まれることによって、上面部材30が緩衝部材40に機械的に結合される。下側嵌合部45が下面被嵌合部54に嵌め込まれることによって、下面部材50が緩衝部材40に機械的に結合される。このように、緩衝部材40が上面部材30と下面部材50との両方に機械的に結合されるため、緩衝部材40による上面部材30と下面部材50との結合の堅牢性が高まる。
【0074】
(2)外周端面20Rにおいて緩衝部材40が上面部材30および下面部材50よりも外側に突き出ている。このため、外周端面20Rに作用する衝撃を緩衝部材40によって和らげることができる。そして、外周端面20Rに作用する衝撃によって上面部材30が下面部材50から分離することも抑えられる。また、外周端面20Rに衝撃を加える対象には、テーブル本体20から受ける反作用力を軽減することもできる。
【0075】
(3)下側嵌合部45が下面被嵌合部54に嵌め込まれた状態で、下側嵌合部45の基端部が下面部材50の第1下面壁50W1にテーブル本体20の厚さ方向で当接する。そして、下面部材50からテーブル本体20の厚さ方向に作用する衝撃や振動が緩衝部材40によって吸収される。このため、テーブル本体20の厚さ方向に作用する衝撃に対して、上面部材30と下面部材50との結合の堅牢性がさらに高まる。
【0076】
(4)下面部材50の被規制突部53Tが上面部材30の規制孔35Hに嵌め込まれることによって、テーブル本体20の厚さ方向における下面部材50の位置が上面部材30に規制される。このため、テーブル本体20の厚さ方向における衝撃や振動によって下面部材50が上面部材30から分離することが、上面部材30と下面部材50との直接的な機械結合を通じても抑制される。
【0077】
(5)テーブル本体20の機械的な強度がブラケット60と突リブ52Tとによって高められる。また、上面部材30に固定されたブラケット60が下面部材50の位置決め突部56に位置決めされるため、ブラケット60の位置決めを通じ、上面部材30に対する下面部材50の位置ずれも抑制される。
【0078】
(6)嵌入片43Aが上面被嵌合部34に嵌め込まれると共に、嵌入片43Aの係止部43Cが係止孔34Hに嵌め込まれる。このため、テーブル本体20の載置面20Sが広がる方向、およびテーブル本体20の厚さ方向の2方向で、上側嵌合部43が上面被嵌合部34に固定される。結果として、上面部材30に対する緩衝部材40の位置ずれがさらに抑えられる。
【0079】
(7)第1下面壁50W1が緩衝本体部42の内面と嵌合爪45Bとの間に嵌め込まれると共に、嵌入突起45Cが嵌合凹部54Gに嵌め込まれる。このため、テーブル本体20の載置面20Sが広がる方向、およびテーブル本体20の厚さ方向の2方向で、下側嵌合部45が下面被嵌合部54に固定される。結果として、下面部材50に対する緩衝部材40の位置ずれがさらに抑えられる。
【0080】
(8)上面部材30と緩衝部材40との機械的な結合と、下面部材50と緩衝部材40との機械的な結合とが、テーブル本体20の周方向に交互に繰り返される。このため、上面部材30と緩衝部材40との機械的な結合力がテーブル本体20の周方向に連なるように得られると共に、下面部材50と緩衝部材40との機械的な結合力がテーブル本体20の周方向に連なるようにも得られる。結果として、テーブル本体20の周方向のなかで局所的に上面部材30と緩衝部材40との結合が弱められたり、下面部材50と緩衝部材40との結合が弱められたりすることも抑制できる。
【0081】
[変更例]
上記実施形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・第1緩衝部材40Aは、複数の上側嵌合部43がテーブル本体20の周方向に隣接するように上側嵌合部43を備えてもよい。第1緩衝部材40Aは、複数の下側嵌合部45がテーブル本体20の周方向に隣接するように下側嵌合部45を備えてもよい。
【0082】
・上面被嵌合部34は、下面部材50から上面部材30に向けて拡径する円形孔状の窪みであり、上側嵌合部43は、緩衝部材40から上面部材30に向けて拡径する円柱状を有し、かつ上記窪みに引き抜き可能に嵌合する嵌合ピンでもよい。
【0083】
・上面被嵌合部34は、上面部材30から下面部材50から向けて拡径する円柱状を有した嵌合ピンであり、上側嵌合部43は、緩衝部材40から上面部材30に向けて拡径する円径孔状を有し、かつ上記嵌合ピンが引き抜き可能に嵌合する円形孔状の窪みでもよい。
【0084】
・下面被嵌合部54は、下面部材50から上面部材30に向けて拡径する円形孔状の窪みであり、下側嵌合部45は、緩衝部材40から下面部材50に向けて拡径する円柱状を有し、かつ上記窪みに引き抜き可能に嵌合する嵌合ピンでもよい。
【0085】
・下面被嵌合部54は、上面部材30から下面部材50から向けて拡径する円柱状を有した嵌合ピンであり、下側嵌合部45は、緩衝部材40から下面部材50に向けて拡径する円径孔状を有し、かつ上記嵌合ピンが引き抜き可能に嵌合する円形孔状の窪みでもよい。
【0086】
・被位置決め環部45Aは、第2緩衝位置決め部35と被位置決め環部45Aとの間に隙間を空けて嵌め込まれる遊挿に限らず、第2緩衝位置決め部35と被位置決め環部45Aとの間に隙間を空けずに嵌め込まれる構造を有してもよい。この構成においても、緩衝部材40が上面部材30に取り付けられる際、相互に隣り合う上側嵌合部43の間が上面部材30から離れないように、相互に隣り合う上側嵌合部43の間が緩衝部材40の周方向において下側嵌合部45によって位置決めされる。なお、第2緩衝位置決め部35が被位置決め環部45Aに遊挿される構成であれば、第2緩衝位置決め部35と被位置決め環部45Aとの隙間の分だけ、上面部材30に複数の上側嵌合部43を1つずつ嵌め込む作業の負荷を軽減することができる。
【0087】
・上面部材30の第1緩衝位置決め部30Eは、第1緩衝位置決め部30Eと被位置決め端部40Eとの間に隙間を空けて嵌め込まれる遊挿に限らず、第1緩衝位置決め部30Eと被位置決め端部40Eとの間に隙間を空けずに嵌め込まれる構造を有してもよい。この構成においても、緩衝部材40が上面部材30に取り付けられる際、第1緩衝部材40Aの両端部が上面部材30から離れないように、第1緩衝部材40Aの両端部が上面部材30に位置決めされる。なお、第1緩衝位置決め部30Eが被位置決め端部40Eに遊挿される構成であれば、第1緩衝位置決め部30Eと被位置決め端部40Eとの隙間の分だけ、上面部材30に複数の上側嵌合部43を1つずつ嵌め込む作業の負荷を軽減することができる。
【符号の説明】
【0088】
10…ベース部
20…テーブル本体
20S…載置面
20R…外周端面
21…滑り止めシート
30…上面部材
32…上面外周部
34…上面被嵌合部
34H…係止孔
40…緩衝部材
40A…第1緩衝部材
40B…第2緩衝部材
43…上側嵌合部
43A…嵌入片
43C…係止部
45…下側嵌合部
45A…被位置決め環部
45B…嵌合爪
45C…嵌入突起
50…下面部材
54…下面被嵌合部
60…ブラケット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16