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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024006548
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】医療装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 60/113 20210101AFI20240110BHJP
   A61M 60/284 20210101ALI20240110BHJP
   A61M 60/37 20210101ALI20240110BHJP
   A61M 60/443 20210101ALI20240110BHJP
   A61M 60/845 20210101ALI20240110BHJP
【FI】
A61M60/113
A61M60/284
A61M60/37
A61M60/443
A61M60/845
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022107550
(22)【出願日】2022-07-04
(71)【出願人】
【識別番号】000135036
【氏名又は名称】ニプロ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】尾上 慶次
(72)【発明者】
【氏名】山下 陽平
(72)【発明者】
【氏名】吉田 充
【テーマコード(参考)】
4C077
【Fターム(参考)】
4C077AA05
4C077BB01
4C077CC04
4C077DD10
4C077EE02
4C077EE03
4C077EE04
4C077KK25
(57)【要約】
【課題】フィンガポンプの駆動ベルトの張力の調整作業を容易にする。
【解決手段】本開示に基づく医療装置1においては、第2側壁13が、本体部11に対して着脱可能に設けられている。モータ25は、回転シャフト23から見て第2側壁13側に位置している。駆動ベルト27は、回転シャフト23と駆動軸26とに巻き掛けられている。モータ支持部32は、シャフト支持部31と接続している。モータ支持部32は、モータ25を、第1側壁12と第2側壁13とが互いに対向する対向方向Xに沿って移動可能に支持する。被係止部33は、モータ支持部32に接続されている。被係止部33は、モータ25から見て第2側壁13側に位置している。被係止部33は、対向方向に貫通する貫通孔331を有する。螺合部材34は、貫通孔331に第2側壁13側から挿通され、被係止部33と係止している。螺合部材34は、モータ25と螺合する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、該筐体に組み込まれたフィンガポンプと、前記筐体の内部にて前記フィンガポンプを支持する支持ユニットとを備える、医療装置であって、
前記筐体は、
前記フィンガポンプの少なくとも一部を収容する本体部と、
前記本体部に設けられ、開口を有する第1側壁と、
前記本体部において前記第1側壁の反対側に設けられ、かつ、前記本体部に対して着脱可能に設けられた第2側壁とを備え、
前記フィンガポンプは、
前記本体部の内部から前記開口に向かって延び、前記第1側壁の延びる方向に沿って並ぶ複数のフィンガバルブと、
前記筐体の外側に位置する医療用チューブを、前記開口にて前記複数のフィンガバルブとともに挟み込む、ベースプレートと、
前記複数のフィンガバルブから見て第2側壁側に位置する回転シャフトと、
前記回転シャフトに対して回転方向の位相が互いに所定角度ずれて取り付けられ、前記複数のフィンガバルブのそれぞれに当接する、複数の偏心カムローラと、
前記回転シャフトから見て第2側壁側に位置するモータと、
前記モータから延出して前記モータにより回転する駆動軸と、
前記回転シャフトと前記駆動軸とに巻き掛けられた駆動ベルトとを備え、
前記支持ユニットは、
前記回転シャフトを回転可能に軸支するシャフト支持部と、
前記シャフト支持部と接続しつつ、前記モータを、前記第1側壁と前記第2側壁とが互いに対向する対向方向に沿って移動可能に支持する、モータ支持部と、
前記モータ支持部に接続されつつ前記モータから見て前記第2側壁側に位置し、前記対向方向に貫通する貫通孔を有する、被係止部と、
前記貫通孔に前記第2側壁側から挿通され、前記被係止部と係止しつつ、前記モータと螺合する螺合部材とを備える、医療装置。
【請求項2】
前記被係止部は、前記第1側壁より前記第2側壁の近くに位置している、請求項1に記載の医療装置。
【請求項3】
前記支持ユニットと前記第2側壁との間には他の部品が位置していない、請求項1に記載の医療装置。
【請求項4】
前記駆動軸は、
前記モータにより回転する駆動軸本体と、
前記駆動軸本体に取り付けられ、前記駆動ベルトが巻き掛けられた駆動プーリとを有し、
前記モータは、
前記駆動軸を回転させるモータ本体と、
該モータ本体から見て前記駆動軸側に位置して、前記モータ本体とともに前記モータ支持部を挟み込むことによって前記モータ支持部に支持される、被支持体と、
前記被支持体から延びつつ、前記駆動プーリの第2側壁側に位置して、前記螺合部材と螺合する、延出部とを有し、
前記被係止部は、前記対向方向において前記延出部と並んで位置している、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の医療装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2020-803号公報(特許文献1)、特開2020-804号公報(特許文献2)、特開2020-805号公報(特許文献3)、特開2020-806号公報(特許文献4)には、従来の医療装置が開示されている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、医療装置として血液浄化装置が開示されている。血液浄化装置には、送液ポンプユニットが採用されている。送液ポンプユニットは、筐体を有する。この筐体の内部には、複数の送液ポンプが収容されている。送液ポンプは、ロータリバルブ型であり、フィンガー型の5つのバルブを備える。送液ポンプは、いわゆるフィンガーポンプである。バルブは、バルブヘッド、シャフト、および、当接ローラを含む。当接ローラには、偏芯カムローラの側面が当接している。偏芯カムローラは、ステッピングモータにより、回転位置が直接制御される。各偏芯カムローラは、同一の回転シャフトに取り付けられている。ステッピングモータの駆動軸と回転シャフトとの間には、駆動ベルトが巻き掛けられている。ステッピングモータによる回転位置制御は、駆動ベルトを介して回転シャフトに伝達される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-803号公報
【特許文献2】特開2020-804号公報
【特許文献3】特開2020-805号公報
【特許文献4】特開2020-806号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
フィンガポンプを正常に作動させるためには、駆動ベルトの張力を適切に調整する必要がある。ここで、従来の医療装置においては、駆動ベルトの張力を調整するために、フィンガポンプが組み込まれた筐体からポンプユニット全体を取り外していた。このため、フィンガポンプの駆動ベルトの張力の調整作業が煩雑であった。
【0006】
本開示は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、フィンガポンプの駆動ベルトの張力の調整作業を容易にする、医療装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
医療装置は、筐体と、筐体に組み込まれたフィンガポンプと、筐体の内部にてフィンガポンプを支持する支持ユニットとを備える。筐体は、本体部と、第1側壁と、第2側壁とを備えている。本体部は、フィンガポンプの少なくとも一部を収容する。第1側壁は、本体部に設けられている。第1側壁は、開口を有している。第2側壁は、本体部において第1側壁の反対側に設けられている。第2側壁は、本体部に対して着脱可能に設けられている。フィンガポンプは、複数のフィンガバルブと、ベースプレートと、回転シャフトと、複数の偏心カムローラと、モータと、駆動軸と、駆動ベルトとを備えている。複数のフィンガバルブは、本体部の内部から開口に向かって延びている。複数のフィンガバルブは、第1側壁の延びる方向に沿って並んでいる。ベースプレートは、筐体の外側に位置する医療用チューブを、開口にて複数のフィンガバルブとともに挟み込む。回転シャフトは、複数のフィンガバルブから見て第2側壁側に位置している。複数の偏心カムローラは、回転シャフトに対して回転方向の位相が互いに所定角度ずれて取り付けられている。複数の偏心カムローラは、複数のフィンガバルブのそれぞれに当接している。モータは、回転シャフトから見て第2側壁側に位置している。駆動軸は、モータから延出してモータにより回転する。駆動ベルトは、回転シャフトと駆動軸とに巻き掛けられている。支持ユニットは、シャフト支持部と、モータ支持部と、被係止部と、螺合部材とを備えている。シャフト支持部は、回転シャフトを回転可能に軸支する。モータ支持部は、シャフト支持部と接続している。モータ支持部は、モータを、第1側壁と第2側壁とが互いに対向する対向方向に沿って移動可能に支持する。被係止部は、モータ支持部に接続されている。被係止部は、モータから見て第2側壁側に位置している。被係止部は、上記対向方向に貫通する貫通孔を有する。螺合部材は、貫通孔に第2側壁側から挿通され、被係止部と係止している。螺合部材は、モータと螺合する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、フィンガポンプの駆動ベルトの張力の調整作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一実施形態に係る医療装置における体外循環回路を示す模式的な回路図である。
図2】本開示の一実施形態に係る医療装置を第1側壁側から見た斜視図である。
図3】本開示の一実施形態に係る医療装置を第2側壁側から見た斜視図である。
図4図2の医療装置をIV-IV線矢印方向から見た模式的な断面図である。
図5】本開示の一実施形態に係る医療装置を、側壁カバーが開状態のときに第1側壁側から見た図である。
図6】本開示の一実施形態に係る医療装置について、第2側壁を本体部から取り外した状態を示す斜視図である。
図7】本開示の一実施形態における複数のフィンガポンプの側面図である。
図8】本開示の一実施形態におけるフィンガポンプの一部と支持ユニットの一部とを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態に係る医療装置について図面を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
【0011】
図1は、本開示の一実施形態に係る医療装置における体外循環回路を示す模式的な回路図である。図2は、本開示の一実施形態に係る医療装置を第1側壁側から見た斜視図である。図3は、本開示の一実施形態に係る医療装置を第2側壁側から見た斜視図である。
【0012】
図1から図3に示すように、本開示の一実施形態に係る医療装置1は、具体的には血液浄化装置である。医療装置1は、持続緩徐式血液浄化療法(Continuous Renal Replacement Therapy:CRRT)に用いられる血液浄化装置である。ただし、医療装置1は、持続的血液濾過透析法(continuous hemodiafiltration:CHDF)、持続的血液ろ過法(continuous hemofiltration:CHF)、持続的血液透析法(continuous hemodialysis:CHD)、および、持続緩徐式限外濾過(Slow Continuous UltraFiltration:SCUF)のいずれかに用いられる血液浄化装置であってもよい。
【0013】
図4は、図2の医療装置をIV-IV線矢印方向から見た模式的な断面図である。図4においては、一部の構成を平面図にて示している。図1から図4に示すように、医療装置1は、複数の医療用チューブ2と、血液浄化器3と、供給源4と、動脈側血液回路5と、静脈側血液回路6と、筐体10と、複数のフィンガポンプ20と、支持ユニット30と、側壁カバー40とを備えている。なお、図4においては、フィンガポンプ20に取り付けられた医療用チューブ2を二点鎖線で示している。
【0014】
医療用チューブ2は、軟質の材料で構成されている。医療用チューブ2は、たとえばポリ塩化ビニルまたはポリブタジエンなどで構成されている。医療用チューブ2は、可撓性を有している。医療用チューブ2は、延在方向に直交する方向に押しつぶすことにより、医療用チューブ2内を閉塞させることが可能に構成されている。
【0015】
医療装置1は、複数の医療用チューブ2として、第1医療用チューブ2Aと、第2医療用チューブ2Bと、第3医療用チューブ2Cとを備える。
【0016】
第1医療用チューブ2Aは、具体的には血液浄化器3に透析液を供給する透析液用チューブである。第1医療用チューブ2Aの上流端は、補液および透析液である所定の液体を収容する供給源4と接続されている。第1医療用チューブ2Aの下流端は、血液浄化器3の透析液入口3aに接続されている。
【0017】
第2医療用チューブ2Bは、具体的には血液浄化器3から排出された排液を流す排液用チューブである。第2医療用チューブ2Bの上流端は、血液浄化器3の排液出口3bと接続されている。
【0018】
第3医療用チューブ2Cは、具体的には動脈側血液回路5または静脈側血液回路6に補液を供給する補液用チューブである。第3医療用チューブ2Cの上流端は、本実施形態においては第1医療用チューブ2Aと接続されている。このため、第3医療用チューブ2Cの上流端は、第1医療用チューブ2Aを介して供給源4と接続されている。また、本実施形態において、第3医療用チューブ2Cの下流端は、静脈側血液回路6に接続されている。すなわち、本実施形態に係る医療装置1(血液浄化装置)は、いわゆる後希釈法を採用している。より具体的には、第3医療用チューブ2Cの下流端は、静脈側血液回路6に設けられた静脈側エアトラップチャンバ6aに接続されている。なお、医療装置1(血液浄化装置)は、いわゆる前希釈法を採用してもよい。前希釈法を採用する場合、第3医療用チューブ2Cは、動脈側血液回路5(具体的には動脈側血液回路5に設けられた動脈側エアトラップチャンバ5a)に接続される。
【0019】
なお、動脈側血液回路5は、血液浄化器3の血液入口3cに接続される。動脈側血液回路5は、血液浄化器3に患者の血液を流入させるための回路である。動脈側血液回路5には、血液を送り出す血液ポンプ5bが設けられている。血液ポンプ5bは、ペリスタルティック式ポンプであり、より具体的にはローラ式ポンプである。血液ポンプ5bは、後述するフィンガポンプ20と同様の構成を備えるポンプであってもよい。静脈側血液回路6は、血液浄化器3の血液出口3dに接続される。静脈側血液回路6は、血液浄化器3から血液を流出させ、患者に返血するための回路である。
【0020】
医療装置は、第1接続管路7a、第1計量バッグ7b、第2接続管路7c、第2計量バッグ7d、秤8、および、測定部(図示せず)をさらに備えている。
【0021】
第1接続管路7aは、第2医療用チューブ2Bに接続されている。第1計量バッグ7bは、第1接続管路7aの第2医療用チューブ2B側とは反対側の端部に接続されている。第1計量バッグ7bは、排液を一時的に貯液し、貯液した排液を送出可能である。第1計量バッグ7bは、空気抜き用の孔が形成されていない軟質の袋である。
【0022】
第2接続管路7cは、第3医療用チューブ2Cに接続されている。第2計量バッグ7dは、第2接続管路7cの第3医療用チューブ2C側の端部とは反対側の端部に接続されている。第2計量バッグ7dは、補液としての上記液体を一時的に貯液し、貯液した補液を送出可能である。第2計量バッグ7dは、空気抜き用の孔が形成されていない軟質の袋である。
【0023】
秤8には、第1計量バッグ7bおよび第2計量バッグ7dが取り付けられている。測定部は、秤8に接続されており、秤8に取り付けられた第1計量バッグ7bおよび第2計量バッグ7dをの全体の重量変化を測定する。本実施形態において、秤8はロードセルである。ただし、秤8は、ロードセルに限られず、ばねばかりなどであってもよい。
【0024】
次に、筐体10について説明する。図5は、本開示の一実施形態に係る医療装置を、側壁カバーが開状態のときに第1側壁側から見た図である。図1から図5に示すように、筐体10は、本体部11と、第1側壁12と、第2側壁13とを備えている。
【0025】
本体部11は、複数のフィンガポンプ20の各々の少なくとも一部を収容する。第1側壁12は、本体部11に設けられている。第1側壁12は、開口121を有している。第1側壁12には、側壁カバー40が開閉可能に取り付けられている。閉状態の側壁カバー40は、第1側壁12の少なくとも一部を覆っている。閉状態の側壁カバー40は、開口121を覆っている。側壁カバー40が開状態のとき、後述するように複数のフィンガポンプ20に、複数の医療用チューブ2がそれぞれ取付可能となる。なお、医療装置1は、側壁カバー40を備えていなくてもよい。
【0026】
第2側壁13は、本体部11において第1側壁12の反対側に設けられている。第2側壁13は、本体部11に対して着脱可能に設けられている。図6は、本開示の一実施形態に係る医療装置について、第2側壁を本体部から取り外した状態を示す斜視図である。図4および図6に示すように、支持ユニット30と第2側壁13との間には他の部品が位置していない。
【0027】
次に、フィンガポンプ20について説明する。複数のフィンガポンプ20は、それぞれ、筐体10に組み込まれている。複数のフィンガポンプ20は、いずれも、筐体10の本体部11に設けられた第1側壁12の開口121からその一部が露出するように設けられている。
【0028】
図1に示すように、医療装置1は、複数のフィンガポンプ20として、第1フィンガポンプ20Aと、第2フィンガポンプ20Bと、第3フィンガポンプ20Cとを備えている。
【0029】
第1フィンガポンプ20Aは、具体的には透析液用チューブである第1医療用チューブ2A内の透析液を輸送する透析液ポンプである。すなわち、第1フィンガポンプ20Aには、第1医療用チューブ2Aが取り付けられる。本実施形態において、第1医療用チューブ2Aのうち、血液浄化器3に接続された下流端と、第3医療用チューブ2Cが接続されている箇所との間の部分が、第1フィンガポンプ20Aに取り付けられる。
【0030】
第2フィンガポンプ20Bは、具体的には排液用チューブである第2医療用チューブ2B内の排液を輸送する排液ポンプである。すなわち、第2フィンガポンプ20Bには、第2医療用チューブ2Bが取り付けられる。本実施形態において、第2医療用チューブ2Bのうち、血液浄化器3に接続された上流端と、第1接続管路7aが接続されている箇所との間の部分が、第2フィンガポンプ20Bに取り付けられる。
【0031】
第3フィンガポンプ20Cは、具体的には補液用チューブである第3医療用チューブ2C内の補液を輸送する補液ポンプである。すなわち、第3フィンガポンプ20Cには、第3医療用チューブ2Cが取り付けられる。本実施形態において、第3医療用チューブ2Cのうち、静脈側血液回路6(または動脈側血液回路5)に接続された下流端と、第2接続管路7cとが接続された箇所との間の部分が、第3フィンガポンプ20Cに取り付けられる。
【0032】
これらの複数のフィンガポンプ20の相対的な位置関係は特に限定されないが、医療装置1の操作性の観点から、複数のフィンガポンプ20は一列に並んでいることが好ましい。本実施形態において、複数のフィンガポンプ20は、鉛直方向Zに並んでいる。より具体的には、第2フィンガポンプ20Bが、第1フィンガポンプ20Aの下方に位置し、第3フィンガポンプ20Cが、第1フィンガポンプ20Aの上方に位置している。
【0033】
また、複数のフィンガポンプ20は、枠部201に支持されている。医療装置1を第1側壁12側から見たときに、複数のフィンガポンプ20は、枠部201に取り囲まれている。枠部201は、開口121に嵌め込まれている。
【0034】
次に、一のフィンガポンプ20の具体的な構成について説明する。なお、本実施形態において、第1フィンガポンプ20A、第2フィンガポンプ20B、第3フィンガポンプ20Cは、いずれも、下記に説明するフィンガポンプ20の構成を有している。ただし、第1フィンガポンプ20A、第2フィンガポンプ20Bまたは第3フィンガポンプ20Cのうち少なくとも1つが、下記に説明する構成を有していてもよい。また、下記の説明において述べる医療用チューブ2は、特に説明が無い限り、当該一のフィンガポンプ20に取り付けられる医療用チューブ2である。
【0035】
図7は、本開示の一実施形態における複数のフィンガポンプの側面図である。図7においては、フィンガポンプ20のうち一部の構成を図示していない場合がある。
【0036】
図4および図7に示すように、フィンガポンプ20は、複数のフィンガバルブ21と、ベースプレート22と、回転シャフト23と、複数の偏心カムローラ24と、モータ25と、駆動軸26と、駆動ベルト27と、フィンガケース28と、ポンプカバー29とを備えている。
【0037】
複数のフィンガバルブ21は、本体部11の内部から開口121に向かって延びている。複数のフィンガバルブ21は、第1側壁12と第2側壁13とが互い対向する対向方向Xに沿って延びている。複数のフィンガバルブ21は、第1側壁12の延びる方向に沿って並んでいる。具体的には、複数のフィンガバルブ21は、上記対向方向Xおよび鉛直方向Zの両方に直交する前後方向Yに沿って並んでいる。本実施形態において、フィンガポンプ20は、複数のフィンガバルブ21として、5つのフィンガバルブ21a,21b,21c,21d,21eを備えている。
【0038】
複数のフィンガバルブ21の各々は、バルブヘッド21H、シャフト21S、および、当接ローラ21Rを含む。シャフト21Sは、対向方向Xに沿って延びている。バルブヘッド21Hは、シャフト21Sの先端に位置している。当接ローラ21Rは、シャフト21Sから見てバルブヘッド21Hとは反対側に位置している。当接ローラ21Rには、偏心カムローラ24の周面が当接している。
【0039】
ベースプレート22は、筐体10の外側に位置する医療用チューブ2を、開口121にて複数のフィンガバルブ21とともに挟み込む。ベースプレート22は、複数のフィンガバルブ21から見て第2側壁13とは反対側に位置している(図4参照)。本実施形態においては、複数のフィンガバルブ21が、開口121に位置しており、ベースプレート22が、筐体10の外側に位置している。このため、医療用チューブ2のうちフィンガポンプ20に取り付けられた部分は、筐体10(本体部11)の外側に位置している。このため、本実施形態に係る医療装置1は、フィンガポンプ20を筐体10内に組み込むことで全体として小型化されているとともに、医療装置1の外側に位置する医療用チューブ2を容易にフィンガポンプ20に取り付けることができる。
【0040】
なお、複数のフィンガバルブ21は、筐体10(本体部11)の内部に位置していてもよい。このとき、医療用チューブ2のうちフィンガポンプ20に取り付けられた部分は、開口121を介して筐体10(本体部11)の内部に位置していてもよい。ベースプレート22も、筐体10(本体部11)の内部に位置していてもよい。
【0041】
回転シャフト23は、複数のフィンガバルブ21から見て第2側壁13側に位置している(図4参照)。回転シャフト23は、複数のフィンガバルブ21が並ぶ方向に沿って延びている。
【0042】
複数の偏心カムローラ24は、回転シャフト23に対して回転方向の位相が互いに所定角度ずれて取り付けられている。複数の偏心カムローラ24は、複数のフィンガバルブ21のそれぞれに当接している。より具体的には、偏心カムローラ24の周面が、フィンガバルブ21の当接ローラ21Rと当接している。本実施形態において、フィンガポンプ20は、複数の偏心カムローラ24として5つの偏心カムローラ24a,24b,24c,24d,24eを備えている。5つの偏心カムローラ24a,24b,24c,24d,24eは、それぞれ、フィンガバルブ21a,21b,21c,21d,21eの各々の当接ローラ21Rと当接する。
【0043】
モータ25は、具体的にはステッピングモータである。モータ25は、回転シャフト23から見て第2側壁13側に位置している。モータ25の構造の詳細については後述する。
【0044】
駆動軸26は、モータ25から延出してモータ25により回転する。駆動軸26は、具体的には前後方向Yに沿って延出している。駆動軸26は、駆動軸本体261と、駆動プーリ262とを有している。駆動軸本体261は、モータ25により回転する部分である。駆動プーリ262は、駆動軸本体261に取り付けられている。
【0045】
駆動ベルト27は、回転シャフト23と駆動軸26とに巻き掛けられている。駆動軸26において、具体的には駆動プーリ262に駆動ベルト27が巻き掛けられている。駆動ベルト27は、鉛直方向Zから見て対向方向Xに沿って延びている。
【0046】
フィンガケース28は、筐体10の第1側壁12に間接的に固定されている。すなわち、フィンガケース28は、第1側壁12との相対的な位置が固定されている。シャフト21Sは、フィンガケース28を貫通している。フィンガケース28と当接ローラ21Rとの間には、コイルばね21CBが装着されている。圧縮されたコイルばね21CBの付勢力により、フィンガバルブ21は常に偏心カムローラ24に押圧されている。
【0047】
ポンプカバー29は、開閉可能に構成されている。閉状態のとき、ポンプカバー29はベースプレート22から見てフィンガバルブ21とは反対側に位置している。ベースプレート22は、ポンプカバー29に取り付けられている。このため、ポンプカバー29が閉状態となっているとき、フィンガポンプ20による医療用チューブ2内の液体の移送が可能となる。また、ポンプカバー29が開状態となっているとき、ベースプレート22が複数のフィンガバルブ21と対向しない位置に位置するように、ポンプカバー29が構成されている。このため、側壁カバー40が開状態となり、かつ、ポンプカバー29が開状態となっているとき、フィンガポンプ20への医療用チューブ2の取り付け、および、医療用チューブ2の取り外しが可能となる。
【0048】
なお、本実施形態においては、第1フィンガポンプ20A、第2フィンガポンプ20Bおよび第3フィンガポンプ20Cの各ベースプレート22は、いずれも、単一のポンプカバー29に取り付けられている。
【0049】
ここで、フィンガポンプ20による医療用チューブ2内の液体の移送方法について説明する。モータ25による回転位置制御は、駆動軸26および駆動ベルト27を介して、回転シャフト23に伝達される。そして、モータ25により、回転シャフト23に取り付けられた複数の偏心カムローラ24a,24b,24c,24d,24eの回転位置を制御することで、複数のフィンガバルブ21a,21b,21c,21d,21eの位置制御を行うことができる。これにより、複数のフィンガバルブ21a,21b,21c,21d,21eを順次移動させる。ひいては、複数のフィンガバルブ21a,21b,21c,21d,21eの各バルブヘッド21Hとベースプレート22とで、順次、医療用チューブ2を挟み込む。このようにして医療用チューブ2の内部を順次閉塞させることで、医療用チューブ2内の液体の移送を実現させることができる。
【0050】
次に、モータ25の構造の詳細について説明する。図8は、本開示の一実施形態におけるフィンガポンプの一部と支持ユニットの一部とを示す斜視図である。図4および図6から図8に示すように、モータ25は、モータ本体251と、被支持体252と、延出部253とを有している。
【0051】
モータ本体251が、駆動軸26を回転させる部分である。モータ本体251が、複数の偏心カムローラ24から見て第2側壁13側に位置している。
【0052】
被支持体252は、板状の外形を有している。被支持体252は、対向方向Xおよび鉛直方向Zに沿って延びている。被支持体252は、モータ本体251から見て駆動軸26側に位置している。被支持体252は、鉛直方向Zから見て、モータ本体251と駆動プーリ262との間に位置している。被支持体252は、前後方向Yに貫通する第1貫通孔252aを有している。第1貫通孔252aには、駆動軸本体261が挿通されている。被支持体252は、モータ本体251とともに後述する支持ユニット30の一部を前後方向Yにおいて挟持している。被支持体252は、前後方向Yに沿って延びる複数の接続部材252bによってモータ25と接続されている。接続部材252bは特に限定されないが、たとえば螺合部材であり、具体的にはボルトなどが挙げられる。
【0053】
延出部253は、板状の外形を有している。延出部253は、被支持体252から前後方向Yに延びている。延出部253は、駆動プーリ262の第2側壁13側に位置している。延出部253は、対向方向Xに貫通する調整用貫通孔253aを有している。延出部253は、雌ネジ部253bをさらに有している。雌ネジ部253bはたとえばナットである。雌ネジ部253bは、調整用貫通孔253aから見て第1側壁12側に位置している。雌ネジ部253bは、後述する支持ユニット30の一部と螺合している。調整用貫通孔253aの内面は、雌ネジ状に形成されていてもよい。
【0054】
次に、支持ユニット30について説明する。支持ユニット30は、筐体10の内部にてフィンガポンプ20を支持する。
【0055】
支持ユニット30は、シャフト支持部31と、モータ支持部32と、被係止部33と、螺合部材34とを備えている。より具体的には、支持ユニット30は、複数のフィンガポンプ20のそれぞれに対応する、複数のシャフト支持部31と、複数のモータ支持部32と、複数の被係止部33と、複数の螺合部材34とを、備えている。ただし、本実施形態において、複数のシャフト支持部31は互いに接続され、単一の部材で構成されている。複数のモータ支持部32は互いに接続され、単一の部材で構成されている。複数の被係止部33は、互いに接続され、単一の部材で構成されている。以下の支持ユニット30の説明においては、一のフィンガポンプ20に対応する構成について説明する。本実施形態においては、支持ユニット30の他のフィンガポンプ20に対応する構成も、以下の構成と同様である。
【0056】
シャフト支持部31は、回転シャフト23を回転可能に軸支する。シャフト支持部31は、板状の外形を有している。シャフト支持部31は、対向方向Xおよび鉛直方向Zの両方に沿って延びている。シャフト支持部31は、鉛直方向Zから見て、複数の偏心カムローラ24と、駆動ベルト27との間に位置している。
【0057】
モータ支持部32は、板状の外形を有している。モータ支持部32は、シャフト支持部31と接続している。モータ支持部32は、シャフト支持部31から見て第2側壁13側に位置している。モータ支持部32は、対向方向Xおよび鉛直方向Zの両方に沿って延びている。本実施形態において、モータ支持部32は、シャフト支持部31とともに単一の部材で構成されている。
【0058】
モータ支持部32は、前後方向Yに貫通する第2貫通孔321を有している。第2貫通孔321には、駆動軸本体261が挿通されている。第2貫通孔321は、前後方向Yから見て、少なくとも対向方向Xに延びている。モータ支持部32は、前後方向Yに貫通する複数の第3貫通孔323を有している。複数の第3貫通孔323には、複数の接続部材252bがそれぞれ挿通されている。複数の第3貫通孔323は、前後方向Yから見て対向方向Xに沿って延びている。複数の接続部材252bは、対向方向Xにおいて摺動可能に、複数の第3貫通孔323とそれぞれ係止している。
【0059】
上記のように、モータ25の被支持体252は、モータ本体251とともにモータ支持部32を挟み込むことによってモータ支持部32に支持される。より具体的には、モータ支持部32の第3貫通孔323によって、各接続部材252bが対向方向Xに摺動可能に支持される。このようにして、モータ支持部32は、モータ25を、第1側壁12と第2側壁13とが互いに対向する対向方向に沿って移動可能に支持する。
【0060】
被係止部33は、板状の外形を有している。被係止部33は、モータ支持部32に接続されている。本実施形態において、被係止部33は、モータ支持部32から前後方向Yに沿って延出している。
【0061】
被係止部33は、モータ25から見て第2側壁13側に位置している。本実施形態において、被係止部33は、対向方向Xにおいて延出部253と並んで位置している。被係止部33は、第1側壁12より第2側壁13の近くに位置している(図4参照)。
【0062】
被係止部33は、対向方向に貫通する(第4)貫通孔331を有する。螺合部材34は、貫通孔331に第2側壁13側から挿通され、被係止部33と係止している。
【0063】
螺合部材34は、モータ25と螺合する。具体的には、モータ25において、延出部253が、螺合部材34と螺合する。本実施形態において、螺合部材34の具体的な構成は特に限定されないが、螺合部材34は、細目ねじであって、具体的にはボルトである。本実施形態において螺合部材34は、棒状の雄ネジ部341と、雄ネジ部341の先端に位置する頭部342とからなる。雄ネジ部341が(第4)貫通孔331および調整用貫通孔253aに挿通されている。頭部342は、被係止部33から見て延出部253とは反対側(すなわち、第2側壁13側)に位置している。本実施形態においては、雄ネジ部341と、モータ25の延出部253の雌ネジ部253bとが互いに螺合している。調整用貫通孔253aの内面が雌ネジ状に形成されている場合は、雄ネジ部341と、モータ25の延出部253の調整用貫通孔253aとが互いに螺合してもよい。
【0064】
本実施形態に係る医療装置1において、フィンガポンプ20の駆動ベルト27の具体的な調整方法について説明する。まず、本体部11から、第2側壁13を取り外す(図6参照)。そして、螺合部材34の頭部342を回転させる。たとえば、頭部342と雌ネジ部253bとが互いに近づくように、頭部342(および雄ネジ部341)を回転させると、モータ25の延出部253が被係止部33に近づく。ひいては、モータ25は、支持ユニット30のシャフト支持部31に軸支される回転シャフト23から、離れるように移動する。これにより、回転シャフト23と駆動軸26との対向方向Xにおける離隔距離が大きくなる。よって、回転シャフト23と駆動軸26とに巻き掛けられた駆動ベルト27の張力を大きくできる。一方、頭部342と雌ネジ部253bとが互いに遠ざかるように、頭部342(および雄ネジ部341)を回転させると、モータ25の延出部253は、被係止部33から離れるように移動する。ひいては、モータ25が、支持ユニット30のシャフト支持部31に軸支される回転シャフト23に近づくように移動する。これにより、回転シャフト23と駆動軸26との対向方向Xにおける離隔距離が小さくなる。よって、回転シャフト23と駆動軸26とに巻き掛けられた駆動ベルト27の張力を小さくできる。
【0065】
上記のように、本開示の一実施形態に係る医療装置1においては、第2側壁13が、本体部11において第1側壁12の反対側に設けられている。第2側壁13は、本体部11に対して着脱可能に設けられている。モータ25は、回転シャフト23から見て第2側壁13側に位置している。駆動軸26は、モータ25から延出してモータ25により回転する。駆動ベルト27は、回転シャフト23と駆動軸26とに巻き掛けられている。シャフト支持部31は、回転シャフト23を回転可能に軸支する。モータ支持部32は、シャフト支持部31と接続している。モータ支持部32は、モータ25を、第1側壁12と第2側壁13とが互いに対向する対向方向Xに沿って移動可能に支持する。被係止部33は、モータ支持部32に接続されている。被係止部33は、モータ25から見て第2側壁13側に位置している。被係止部33は、対向方向に貫通する貫通孔331を有する。螺合部材34は、貫通孔331に第2側壁13側から挿通され、被係止部33と係止している。螺合部材34は、モータ25と螺合する。
【0066】
上記の構成によれば、作業者は、第2側壁13を本体部11から取り外すことで、フィンガポンプ20を筐体10から取り外すことなく、第1側壁12側とは反対側から螺合部材34を回転させることができる。螺合部材34を回転させることにより、モータ25は、シャフト支持部31に対して対向方向Xに相対的に変位する。これにより、螺合部材34を回転させることで、駆動ベルト27の張力を高くしたり低くしたりすることができる。よって、作業者は、フィンガポンプ20の駆動ベルト27の張力の調整作業を容易に行うことができる。
【0067】
本開示の一実施形態において、被係止部33は、第1側壁12より第2側壁13の近くに位置している。
【0068】
上記の構成によれば、作業者が、第2側壁13を本体部11から外したときに、筐体10の外側から、被係止部33に係止する螺合部材34までの距離が近くなる。よって、螺合部材34を回転させることによる駆動ベルト27の張力調整作業がより容易となる。
【0069】
本開示の一実施形態において、支持ユニット30と第2側壁13との間には他の部品が位置していない。
【0070】
上記の構成によれば、作業者が、第2側壁13を本体部11から外して筐体10の外側から支持ユニット30の螺合部材34を回転させるにあたり、他の部品をさらに本体部11から外すといった他の作業の発生を低減できる。よって、フィンガポンプ20の駆動ベルト27の張力の調整作業がさらに容易となる。
【0071】
本開示の一実施形態において、駆動軸26は、駆動軸本体261と、駆動プーリ262とを有している。駆動軸本体261は、モータ25により回転する。駆動プーリ262は、駆動軸本体261に取り付けられている。駆動プーリ262は、駆動ベルト27が巻き掛けられている。モータ25は、モータ本体251と、被支持体252と、延出部253とを有している。モータ本体251は、駆動軸26を回転させる。被支持体252は、モータ本体251から見て駆動軸26側に位置している。被支持体252は、モータ本体251とともにモータ支持部32を挟み込むことによってモータ支持部32に支持される。延出部253は、被支持体252から延びている。延出部253は、駆動プーリ262の第2側壁13側に位置して、螺合部材34と螺合する。被係止部33は、対向方向において延出部253と並んで位置している。
【0072】
上記の構成によれば、駆動プーリ262、延出部253、被係止部33が上記対向方向において一列に並ぶため、第2側壁13が外された本体部11の内部を見た作業者は、ベルトの張力の調整が被係止部33と係止している螺合部材34であることを直感的に認識することができる。ひいては、ポンプの駆動ベルト27の張力の調整作業が一層容易となる。
【0073】
上述した実施形態の説明において、組み合わせ可能な構成を相互に組み合わせてもよい。
【0074】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0075】
1 医療装置、2 医療用チューブ、2A 第1医療用チューブ、2B 第2医療用チューブ、2C 第3医療用チューブ、3 血液浄化器、3a 透析液入口、3b 排液出口、3c 血液入口、3d 血液出口、4 供給源、5 動脈側血液回路、5a 動脈側エアトラップチャンバ、5b 血液ポンプ、6 静脈側血液回路、6a 静脈側エアトラップチャンバ、7a 第1接続管路、7b 第1計量バッグ、7c 第2接続管路、7d 第2計量バッグ、8 秤、10 筐体、11 本体部、12 第1側壁、121 開口、13 第2側壁、20 フィンガポンプ、20A 第1フィンガポンプ、20B 第2フィンガポンプ、20C 第3フィンガポンプ、201 枠部、21,21a,21b,21c,21d,21e フィンガバルブ、21CB コイルばね、21H バルブヘッド、21R 当接ローラ、21S シャフト、22 ベースプレート、23 回転シャフト、24,24a,24b,24c,24d,24e 偏心カムローラ、25 モータ、251 モータ本体、252 被支持体、252a 第1貫通孔、252b 接続部材、253 延出部、253a 調整用貫通孔、253b 雌ネジ部、26 駆動軸、261 駆動軸本体、262 駆動プーリ、27 駆動ベルト、28 フィンガケース、29 ポンプカバー、30 支持ユニット、31 シャフト支持部、32 モータ支持部、321 第2貫通孔、323 第3貫通孔、33 被係止部、331 貫通孔、34 螺合部材、341 雄ネジ部、342 頭部、40 側壁カバー。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8