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特開2024-71372押出加工の残余部剪断機、及び押出加工の残余部を削ぎ落とす方法
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  • 特開-押出加工の残余部剪断機、及び押出加工の残余部を削ぎ落とす方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024071372
(43)【公開日】2024-05-24
(54)【発明の名称】押出加工の残余部剪断機、及び押出加工の残余部を削ぎ落とす方法
(51)【国際特許分類】
   B21C 35/04 20060101AFI20240517BHJP
【FI】
B21C35/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023193678
(22)【出願日】2023-11-14
(31)【優先権主張番号】10 2022 129 994.5
(32)【優先日】2022-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(31)【優先権主張番号】10 2023 104 739.6
(32)【優先日】2023-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】516199072
【氏名又は名称】エスエムエス グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ガラ ロサーダ,ヴァレンティン
(72)【発明者】
【氏名】シャプリアン,マルクス
(72)【発明者】
【氏名】ストリック,クリスチャン
【テーマコード(参考)】
4E029
【Fターム(参考)】
4E029XA02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】正確な剪断処理を、より小型かつ有利なコストで実施可能な、押出加工の残余部剪断機、及び押出加工の残余部を削ぎ落とすための方法を提供する。
【解決手段】押出プレス機11の残余部剪断機10であって、剪断ブレード20を、削ぎ落とし運動方向50に沿って移動させる剪断駆動部を有し、剪断駆動部は、剪断ブレードキャリア21に沿って剪断ブレードを駆動し、ギア接続部とともに、剪断運動を実施するリニアアクチュエータを備え、別個に構成された、剪断運動と共通の方向成分を有する位置付け駆動部を用いて、剪断ブレードの位置付け運動を実行する残余部剪断機とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
押出プレス機(11)のための、押出加工の残余部剪断機(10)であって、剪断ブレード(20)、及び前記剪断ブレード(20)を、削ぎ落とし運動方向(50)に沿って進む剪断運動中に、状況に応じて前記押出加工の残余部剪断機(10)のフレーム(40)に対して移動させる剪断駆動部(30)、を有し、
ここで前記剪断駆動部(30)は、
(i)押し込みを伴って作用するギア接続部(60)によって、前記剪断ブレード(20)に接続されることと、
(ii)前記剪断運動を実施するリニアアクチュエータ(32)を備えることと、
(iii)力の調節及びスピードの調節の両方を伴って駆動できることと、
(iv)前記剪断運動のために、剪断ブレードキャリア(21)に沿って前記剪断ブレード(20)を駆動することであって、前記剪断ブレードキャリア(21)は削ぎ落とし運動方向(50)に延び、前記剪断ブレード(20)から前進するか、または前記削ぎ落とし運動方向(50)に延びた前記剪断ブレードキャリア(21)と共に、前記剪断ブレード(20)から前進することと、
(v)前記剪断ブレード(20)の位置付け運動を実行するために、別個に構成された位置付け駆動部(70)を用いて、連続して切替えることであって、前記運動は、待機位置(51)から剪断開始位置(52)まで、及び/または剪断終了位置(53)から前記待機位置(51)まで、前記剪断運動と共通の方向成分を有することと、
を含むことを特徴とする、押出加工の残余部剪断機(10)。
【請求項2】
押し込みも伴って作用する前記ギア接続部(60)は、歯状ギア機構を備えるか、またはこのようなギア機構として構成されることを特徴とする、請求項1に記載の押出加工の残余部剪断機(10)。
【請求項3】
押し込みも伴って作用する前記ギア接続部(60)は、機械式、特に形状嵌合式のギア接続部であり、好ましくは前記剪断駆動部(30)の回転運動を、前記剪断運動に変えるために、ナット/スピンドルギア機構を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の押出加工の残余部剪断機(10)。
【請求項4】
前記剪断駆動部(30)、特に適用可能な場合に、前記リニアアクチュエータ(32)は、待機位置(51)から剪断開始位置(52)まで、及び/もしくは剪断終了位置(53)から前記待機位置(51)まで、の前記剪断ブレード(20)の位置付け運動も実施できるか、もしくは実施すること、ならびに/または、前記剪断駆動部(30)は、剪断運動の駆動及び位置付け運動の駆動の両方に使用されること、を特徴とする、請求項1に記載の押出加工の残余部剪断機(10)。
【請求項5】
前記リニアアクチュエータ(32)は、位置付け運動も実施することを特徴とする、請求項1に記載の押出加工の残余部剪断機(10)。
【請求項6】
前記剪断駆動部(30)は、電気モータを備えること、または前記リニアアクチュエータ(32)は、電気モータとして構成されること、を特徴とする、請求項1に記載の押出加工の残余部剪断機(10)。
【請求項7】
前記位置付け駆動部(70)は、電気モータとして構成されることを特徴とする、請求項1に記載の押出加工の残余部剪断機(10)。
【請求項8】
前記剪断運動及び前記位置付け運動は、互いに対して一定の並進運動を成し、特に方向の変化において一定の変化を伴うこと、または方向の変化を伴わないこと、を特徴とする、請求項1に記載の押出加工の残余部剪断機(10)。
【請求項9】
前記削ぎ落とし運動方向(50)に延びた前記剪断ブレードキャリア(21)によって運ばれる前記剪断ブレード(20)のための、前記剪断駆動部(30)は、引張りにしか作用しないギア機構要素を備えたギア接続部(60)によって、前記剪断ブレード(20)に接続されることを特徴とする、請求項1に記載の押出加工の残余部剪断機(10)。
【請求項10】
前記剪断運動のための前記剪断駆動部(30)は、力を調節するか、もしくはスピードを調節すること、ならびに/または、前記剪断駆動部(30)は、力センサ及び/もしくはトルクセンサを備えること、ならびに/または、力センサもしくはトルクセンサは、前記剪断駆動部(30)と前記剪断ブレード(20)との間における力のフローの中において提供されること、を特徴とする、請求項1に記載の押出加工の残余部剪断機(10)。
【請求項11】
剪断ブレード(20)によって、押出プレス機(11)における押出加工の残余部を削ぎ落とすための方法であって、前記剪断ブレード(20)は、
(i)前記押出加工の残余部を削ぎ落とすために、前記押出加工の残余部に対して引寄せられることと、
(ii)初めに待機位置(51)から剪断開始位置(52)まで、次に剪断処理のために剪断運動によって、剪断終了位置(53)まで移動され、その後前記待機位置(51)まで戻され、前記剪断運動は剪断駆動部(30)によって駆動され、前記剪断運動と共通の方向成分を有する他の運動の内、少なくとも1つは、前記剪断駆動部(30)とは別個の位置付け駆動部(70)によって駆動されることと、
(iii)力の調節及びスピードの調節の両方を伴って駆動されることと、
を特徴とする、方法。
【請求項12】
前記押出加工の残余部に対して前記剪断ブレード(20)を引寄せることが、前記剪断ブレード(20)から離れて面する前記押出加工の残余部の側から行われることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
削ぎ落としまたは前記剪断運動が、電気モータによって行われることを特徴とする、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記剪断駆動部(30)は、前記剪断運動中に力を調節され、好ましくは残りのためにスピードを調節されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、剪断ブレード及び剪断駆動部を有する、押出プレス機のための押出加工の残余部剪断機に関する。この剪断駆動部は、削ぎ落とす方向に沿って進む剪断運動の間に、剪断ブレードを、押出加工の残余部剪断機におけるフレームに対して状況に応じて動かす。同様に本発明は、押出プレス機の場合に、剪断ブレードによって、押出加工の残余部を削ぎ落とすための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このような押出加工の残余部剪断機は、例えば米国特許第8490453号明細書、米国特許出願公開第2014/0260488号明細書、米国特許出願公開第2014/0250976号明細書、米国特許第4593552号明細書、及び国際公開第2013/108222号から知られている。そこでは、各例において、液圧シリンダ/ピストン装置が直接的に、換言すると特にギア機構を用いずに、剪断駆動部として、剪断ブレードキャリア及びこの剪断ブレードキャリアによって運ばれる剪断ブレードに作用し、それによって対応した剪断処理を実施する。この剪断処理は、押出プレス機において金属を押し出す間に、ダイの前部に残った押出加工の残余部を削ぎ落とすために役立ち、それによって新たな押出処理を実施できる。
【0003】
この関連で、考えられる押出加工の残余部を削ぎ落とすように処理中に剪断ブレードがダイに非常に接近して通過する、実際の剪断処理と、剪断ブレードを待機位置から、そのとき剪断ブレードが既にダイにかなり接近し、ダイに存在する押出加工の任意の残余部を剪断処理によって捕捉できる剪断開始位置に至らせる、位置付けの運動と、の間は区別を付けなければならない。上述の文献において、この関連で剪断駆動部として役立つ、シリンダ/ピストン装置も、駆動効果を伴う位置付けの運動に加わる。ここで適用可能な場合、追加のシリンダ/ピストン装置が、剪断ブレードを待機位置から剪断開始位置まで好適な方法で移動させるよう、補足的に使用される。
【0004】
欧州特許第3389885号明細書も、剪断ブレードを待機位置から剪断開始位置まで、この文献でも液圧シリンダ及びピストン装置で実施される剪断駆動部を使用すること、ならびに、電気モータによって駆動され、かつウォームギアを備えた、特別に構成された位置付け駆動部を使用すること、の両方によって移動させる。
【0005】
他方で、米国特許第9114447号明細書は、剪断駆動部として電気モータ駆動部を開示している。ここではベルト駆動部が、剪断駆動部と剪断ブレードキャリアとの間、換言すると剪断ブレードとの間に配置され、このベルト駆動部は、電気モータの剪断駆動部の回転運動を直線運動に変換する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第8490453号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2014/0260488号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2014/0250976号明細書
【特許文献4】米国特許第4593552号明細書
【特許文献5】国際公開第2013/108222号
【特許文献6】欧州特許第3389885号明細書
【特許文献7】米国特許第9114447号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
押出加工の残余部剪断機、ならびに押出加工の残余部を削ぎ落とす方法を、利用可能にすることが本発明の目的であり、この方法は、正確な剪断処理を、有利なコストの実施形態を用いて、特により小型かつ有利なコストで、または電気駆動の押出プレス機で、利用可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、独立請求項の特徴を有する、押出加工の残余部剪断機、及び押出加工の残余部を削ぎ落とすために方法によって、実現される。別の有利な実施形態は、これらの特許請求項が単独でも適用可能である場合、以下の説明と同様に、従属請求項で見出すことができる。
【0009】
この関連で、本発明は、剪断力及び剪断運動が、可能な限り小型かつ目的の方法で適用または実施される場合、正確な剪断処理が、押出加工の残余部剪断機において有利なコストの実施形態を用いて可能にされる、という基本的な考えから進める。これは、各例において、剪断運動に属する駆動トレインの好適な実施形態によって、関連した剪断ブレードを引張ることによって、位置付けとは別個の剪断駆動部によって、及び/または好適な調節によって、対応した押出加工の残余部剪断機、または対応した方法の場合に実施できる。
【0010】
したがって、上述の基本的な考えを実施するため、または有利なコストの実施形態を用いた正確な剪断処理のために、剪断ブレードと、状況に応じてこの剪断ブレードを、削ぎ落し運動方向に沿って進む剪断運動中に、押出加工の残余部剪断機におけるフレームに対して動かす剪断駆動部と、を有する、押出プレス機のための押出加工の残余部剪断機は、剪断駆動部が、押し込みを伴って作用するギア接続部によって接続されることを、特徴とすることができる。
【0011】
この関連で、関連する用語「駆動部」は、例えば熱、化学、液圧、空圧、または電気エネルギーなどのエネルギーの形態を、運動エネルギーに変換するという点で、機械的仕事を実施する動力機械を指す。具体的な実施形態によっては、この運動を直接的に、またはギア機構によって、使用することができる。
【0012】
それに応じて、用語「剪断駆動部」は、削ぎ落とし運動方向に沿って進む剪断運動中に、押出加工の残余部剪断機におけるフレームに対して、状況に応じて剪断ブレードを動かす駆動部を指す。この関連で、剪断運動は、剪断ブレードが、実際の剪断処理のために実施する正確な運動であり、それによって、例えば特に押出プレス機のプレス側における、押出プレス機の特定の箇所に残った、押出加工の残余部は切断される。
【0013】
この関係で、特に剪断ブレードは一般的に、例えば戻りストロークまたは位置付け運動など、他の運動を実施することも、説明するべきである。なぜなら、剪断ブレードは一般的に、押出加工の残余部を切断した後に、その位置にとどまることはできず、むしろ少なくとも剪断開始位置に戻されなければならないか、または戻されるべきであるからである。
【0014】
この関連で、剪断運動は、したがって剪断開始位置から剪断終了位置までの範囲であり、その一方で例えば戻りストロークなどの他の運動は、次に剪断ブレードをその剪断開始位置まで戻すことができる。この関連で、例えば押出プレスを実施するか、もしくは実施すると想定される実際の押出処理、または、押出プレスにおいて、もしくは押出プレス中に実施されると想定される他の運動シーケンス、を妨げるように、剪断ブレードがその剪断開始位置に位置付けられることは、考えられるだけではなく、実際に一般的である。そのため一般的に、剪断ブレードが、切断すること、及び特定の時間において有効であること、が推定されない場合、待機位置に至らされる。この待機位置は、剪断ブレードならびに押出処理の残余部剪断機における他のモジュールが、押出処理または押出プレス機によって実施されるものと想定される、他のシーケンスを妨げないように、選択される。
【0015】
この関連で、待機位置は、必ずしも単一の固定された待機位置である必要はなく、削ぎ落とし運動のための剪断開始位置に戻されない限り、むしろ剪断ブレードが待機ループを進むか、または異なる待機位置に置かれることも可能であることを、理解されたい。
【0016】
分類のため、この関係における押出プレス機は、基礎成形または成形方法に役立つことができるプレス機であることを、説明するべきである。例えば押出プレス機を使用して、特に金属製のワイヤ、ロッド、パイプ、及び/または他のプリズム外形を、生成することができる。このような押出プレス機は、例えば金属を伴う粉末タイプの材料、セラミック粉末、もしくは黒鉛粉末を伴う堅い物質を含んだ粉末、またはそれらの混合物を用いて、仕事をすることができる。対応した粒状物もこれらと同等と見做すことができる。適用可能な場合、粉末または粒状物を十分に密集させ、かつプレスするか、または事前に好適なシースに納めることができ、それによって次に、これらを押出プレス機の受容器の中に装填することができる。プラスチック材料も処理できることが考えられ、この方法は押出加工と呼ばれることが多い。
【0017】
この関係で、押出プレス機は、好ましくは押出パンチを備え、それによって押出プレス機を、プレスされる材料が対応した受容器の中に充填されるという点で、少なくとも不連続で充填することができる。その後、ダイを介して材料をプレスして受容器から出すよう、押出パンチは受容器の中に貫入する。
【0018】
この押出プレス機は、有利には金属製材料を処理するために使用され、適用可能な場合、金属押出プレス機と呼ばれる。好ましくは、ステンレススチールまたはアルミニウムで構成された外形は、基礎成型またはこの金属押出プレス機を使用した成形を受ける。ここで本発明の押出プレス機の使用は、これに限定されるのではなく、むしろ他の製品のためにも使用することができることを、理解されたい。
【0019】
不連続な充填のため、押出加工の残余部が、押出プレス機で発生することが多く、特にこの残余部が押出プレス機に残ることは、想定されない。この押出加工の残余部剪断機は、この押出加工の残余部を削ぎ落とすために役立ち、このような場合のために正確に成されることが意図される。
【0020】
その特質によって、剪断ブレードは、かなり大きい応力を受ける。なぜならそれは、残余部を削ぎ落とすよう想定され、各例において、押出加工の残余部と接触することになるためである。したがって、剪断ブレードは頻繁に摩耗する部品であり、剪断ブレードキャリアに交換可能に装着される。この剪断部ブレードキャリアは、剪断駆動部または関連の駆動トレインによって駆動され、少なくとも削ぎ落とし運動を担うが、好ましくは、剪断ブレードにおける、剪断ブレードの全ての運動に影響を及ぼす。
【0021】
この関連で、剪断駆動部は、第1に実際の剪断処理のみが意図され、剪断ブレードにおける、またはしたがって剪断ブレードキャリアにおける、剪断開始位置から剪断終了位置までの、実際の剪断運動を担うことのみが想定される。
【0022】
他方で、剪断駆動部は、具体的な実施形態によっては、後続の剪断処理のために開始位置に戻すよう、逆運動もしくは戻りストローク、または代替として剪断駆動部が回転駆動部として構成された場合に、別の運動も実施することができることを理解されたい。具体的な実施によっては、剪断駆動部の、この別の運動は、剪断ブレード、もしくは剪断ブレードキャリアにも担わせることができる。または代替として、例えばギア機構もしくは他の駆動部によって、剪断ブレードまたは剪断ブレードキャリアの他の運動をもたらすことができる。最終的に、剪断駆動部は、剪断運動を実施した後に、所与のポイントで時間内に、再び剪断ブレードの剪断運動を可能にすることのみが重要である。
【0023】
上記で既に説明したように、剪断駆動部は、剪断ブレードまたは剪断ブレードキャリアのための、駆動トレインの一部とすることができる。この駆動トレインはギア接続部も備え、剪断駆動部は、このギア接続部によって剪断ブレードに接続される。好ましくは、このギア接続部は、既に説明したように、押し込みと共に作用するようにも構成することができる。特にこれは、押出加工の残余部剪断機の好適な実施形態の場合において、最も小型で、剪断力または剪断運動の目的とされる、考えられる適用を可能にし、それによって、押出加工の残余部剪断機の有利なコストの実施形態を用いて、正確な剪断処理を可能にする。これは、米国特許第9114447号明細書のベルト駆動と比較して明確な優位性をもたらす。米国特許第9114447号明細書のベルト駆動は、その文献による配置において、剪断駆動部の回転運動を剪断ブレードの直線運動に変換するために役立つ。それは、ベルトによって、引張りのみを伴って効果的となることができる。換言すると、押し込みを伴う効果は特にない。このようなベルト駆動は、比較的有利なコストの構造であることは事実であるが、これは伝達された運動の精度に、大きな誤差をもたらす。これは、対応したギア接続部の好適な選択をした場合に、押し込みも伴って作用するギア機構によって補うことができ、それは一般的に、大幅に正確な運動の伝達を可能にする。
【0024】
この関連で、押し込みも伴って作用するギア機構、または、やはり押し込みも伴って作用するギア接続部は、必ずしも押し込みを伴う剪断ブレードと相互作用する必要はないことを理解されたい。しかし、これはそのケースとすることができる。詳細には、押し込みを伴い作用するギア機構、または押し込みを伴い作用するギア接続部は、最終的には引張り運動のシーケンスをもたらすことも、考えられる。これは、引張りのみを伴って作用するギア接続部が、押し込みを伴う剪断ブレードを駆動する、米国特許第9114447号明細書とは、引張り係合が、各例において、削ぎ落とし運動及び戻りストロークのために剪断ブレードキャリアで生じる、という点で正反対である。
【0025】
最終的に、押し込みを伴って作用するギア接続部は、運動を押し込みによって伝達させることができ、例えば並進運動によって所望の状態に適合できる限り、任意のこのようなギア機構とすることができるか、または、このようなギア機構として構成することができる。詳細には、好適なレバー装置も含むことができる。しかし実際は、歯状ギア機構が、特に有利であることが判明している。なぜなら、駆動部、したがって選択された剪断駆動部でも頻繁に見られる、押し込みを使用する回転運動は、剪断ブレードによって一般的に実施されるため、正確かつ有利なコストで直線運動に変換することができるからである。
【0026】
回転剪断駆動部の利用は、特に回転電気モータ駆動部などの、特に有利なコストの駆動部を使用できるという利点を有する。
【0027】
歯状ギア機構の中で、ネジギア機構は特に、正確かつ低摩擦の運動シーケンスを可能にし、それによってこのようなネジギア機構は特に、剪断ブレードに対する剪断駆動部の駆動トレイン内で、押し込みを伴って作用するギア接続部として使用することができる。さらに、高い並進比を、簡易な構造かつ比較的有利なコストで、ネジギア機構によって実現することができ、それによって削ぎ落としに必要な比較的大きい力を、比較的低電力でも、したがって有利なコスト及び小さい剪断駆動部でも、適用させることができる。
【0028】
詳細には、例えばボールネジまたはローラネジなどの転造ネジ山を、ネジギア機構として使用することができる。それは、特に正確で低摩擦の運動シーケンスを可能にし、状況に応じて関連のネジ機構の良好な並進性能をもたらす。しかし、具体的な実施によっては、ネジ山またはネジと相互作用する従来のギアホイール及び/またはナットなどの、他の歯状ギア機構または他のネジギア機構が有利であると思われる場合、または摩擦状態もしくはいくつかの他の理由から可能であることが明らかである場合に、使用することができる。
【0029】
押し込みも伴って仕事をするギア接続部は、有利に機械式ギア接続部とすることができる。なぜならこのような機械式ギア接続部は、有利なコストで正確に構成することができるからである。この関係で、用語「正確な」は、各例において、削ぎ落とし処理のために所望または選択された精度と整合することは、言及されるべきである。他方で、機械式ギア接続部の代替として、特別の実施形態において、押し込みを伴い作用する他のタイプまたはギア機構が、適用可能な場合に使用できることを、理解されたい。
【0030】
好ましくは、押し込みも伴い仕事する機械式ギア接続部は、形状嵌合式のギア接続部であり、それによって過剰な摩擦損失または滑りの危険を、最小に抑えることができる。形状嵌合式のギアは、詳細には、正当と認められるコストの支出を伴い成すことができる。なぜなら、例えば摩擦適合接続の場合、それは一般に、全ての動作段階において十分大きい摩擦嵌合を保証するためには、比較的時間を浪費し、かつ高価であることが判明しているからである。
【0031】
詳細には、機械式、及び形状嵌合式のギア接続部は、ナット/スピンドル駆動部を備え、剪断駆動部の回転運動を剪断運動に変えることができる。このようなギア機構は、具体的な実施形態によっては、実質的であると思われる場合、特に転造ギア機構として構成することができる。
【0032】
押し込みも伴って働くギア接続部の正確な構成とは別に、剪断ブレードと、状況に応じてこの剪断ブレードを、押出加工の残余部剪断機におけるフレームに対して、削ぎ落とし運動方向に沿って進む剪断運動の間に移動させる剪断ブレード駆動部と、を有する、押出プレス機のための押出加工の残余部剪断機の場合か、または、剪断駆動部の回転運動または回転している動きを、剪断運動に変換するために、剪断ブレードによって押出プレス機における押出加工の残余部を削ぎ落とすための方法の場合に、有利であると思われる。なぜなら、特に後者は、一般的に直線的な方法または一次元のみで行うからである。詳細には、その上このような実施の場合において、押し込みも伴って働くギア接続部は、上記で説明したようなギア接続部の詳細な実施形態に従って構成することができる。
【0033】
この場合に言及された特徴の他の組み合わせとは別に、剪断ブレードと、状況に応じてこの剪断ブレードを、削ぎ落し運動方向に沿って進む剪断運動中に、押出加工の残余部剪断機におけるフレーム対して動かす剪断駆動部と、を有する、押出プレス機のための押出加工の残余部剪断機が、剪断運動を実施するリニアアクチュエータを備えることを特徴とする場合、正確な剪断処理を、押出加工の残余部剪断機における有利なコストの実施形態を用いて、可能にすることができる。結局、これに関して、適切なエネルギーの導入を伴う性能スペクトルまたはスピードスペクトルを有し、かつ剪断駆動部のための適切な反応時間を有する、全てのリニアアクチュエータで十分であり、かつこれに関しても使用することができる。詳細には、電気力学的原理の効果を有するリニアモータ、もしくは圧電式、静電式、電磁式、磁歪式、もしくは熱電式、または類似の原理の効果を有するリニアアクタなど、電気機械式のリニア駆動部を、状況に応じて使用することができる。
【0034】
したがって、リニアアクチュエータが電気モータとして構成された場合、特に有利である。
【0035】
追加または代替として、剪断駆動部が、電気モータを備えるか、または電気モータとして構成された場合に有利であり、これは状況に応じて、有利なコスト、及び押出加工の残余部剪断機における有利なコストの実施形態を用いた、剪断処理の正確な実施形態、を可能にする。詳細には、電気モータ駆動の利点、すなわち制御に対する低い労力、ならびに低度の汚染で、状況に応じて利用することができる。
【0036】
剪断ブレードと、状況に応じてこの剪断ブレードを、押出加工の残余部剪断機におけるフレームに対して移動させる剪断ブレード駆動部と、を有する、押出プレス機のための押出加工の残余部剪断機における剪断駆動部へ、削ぎ落とし運動方向に沿って進む剪断運動の間に、または剪断ブレードによる押出プレス機における押出加工の残余部を削ぎ落とすための方法の場合に、電気エネルギーの供給することは、上記で説明した特徴の組み合わせとは無関係であっても、中央駆動ステーションまたはエネルギー供給に関わりなく行う剪断駆動を可能にするという、利点を有する。詳細には、好適な実施形態の場合、剪断駆動部への液圧ラインが無くても実施が可能であり、これはコスト及び安全に関して利点である。
【0037】
押出加工の残余部剪断機における具体的な実施によっては、適用可能である場合に、リニアアクチュエータを伴う押出加工の残余部剪断機における、液圧駆動部または空圧駆動部を、アクチュエータと取り替えることで、既に十分である場合があり、それによって上述の利点を直接利用することができる。
【0038】
最終的に、剪断ブレードまたは剪断ブレードキャリアは、剪断駆動部を用いた剪断運動、または他の位置付け運動、または戻りストロークのために完全に独立している一方で、剪断効果を有することはできない。なぜなら剪断力は、何らかの方法で吸収されなければならないからである。押出加工の残余部剪断機を、好適な方法で、押出プレス機に対する空間的関係に位置付けるフレームは、この目的に役立つ。
【0039】
一般的に、このフレームはモジュールを備えることになる。このモジュールは、押出プレス機に対して所定の位置に装着固定されるか、または押出プレス機の好適なモジュールに実際に定着される。しかしさらには、フレームは可動モジュールも備えることができる。これは、例えば剪断ブレード、剪断ブレードキャリア、及び/または剪断駆動部を位置付けるために役立てることができ、例えばそれによって、これらのモジュールを剪断位置に、詳細には剪断開始位置、または待機位置に移動させる。具体的な定義によっては、例えば剪断ブレードの駆動トレインは別として、剪断駆動部と剪断ブレードとの間の圧力嵌めに役立つ、押出加工の残余部剪断機における全てのモジュールを、フレームのモジュールと呼ぶことができる。この定義は、考えられる位置付け駆動部、及びフレームのモジュールのようなものも含む。しかし別の定義において、フレーム自体を、それら自体が固定されたモジュールに限定される場合もあり、それらは押出加工の残余部剪断機に属すが、剪断駆動部と剪断ブレードとの間の駆動トレインでは見出せないか、または駆動トレインと共には移動しない。しかし、両方のタイプの定義は、明確に剪断駆動部の駆動トレインを、押出加工の残余部剪断機における残りのモジュールから区別し、その一方で、例えば押出プレス機に対して移動できない排他的なモジュールから成るなど、フレームに対するさらに詳細な限定は、必須であるとは思われないが、それにも関わらず、フレームの、押出加工の残余部剪断機における残りの重要なモジュールに対して、十分な区別をもたらす。
【0040】
この場合に提示された特徴の、他の組み合わせとは別に、剪断ブレードと、状況に応じてこの剪断ブレードを、削ぎ落とし運動方向に沿って進む剪断運動中に、押出加工の残余部剪断機のフレームに対して移動させる剪断駆動部と、を有する、押出プレス機のための押出加工の残余部剪断機は、追加または代替として、剪断駆動部が、力の調節及びスピードの調節の両方で駆動することができ、それによって、有利なコストの実施形態、特により小型で有利なコスト、または電気駆動の押出プレス機の実施形態を用いて、正確な剪断処理を利用可能にすることを特徴とする。このような実施形態は、例えば力の調節を伴う剪断運動、及びスピードの調節を伴う位置付け運動を行うことを可能にし、それによって剪断駆動部を、位置付け運動中または類似の運動中に、規定のスピードで、運動が十分な程度の制御で実行される限り、可能な限り迅速に作動させることができる。他方で剪断運動は、力が調節される場合、特に削ぎ落とし中に生じる応力に対して、簡易かつ使用中に安全な方法で反応することができる。これは状況に応じて、有利なコストの実施形態を用いて正確な剪断処理を可能にする。適用可能な場合、より複雑な運動シーケンスも、個々に、したがって対応したタイプの運動に応じて、または対応した運動中に想定される一連の課題に応じて、調節することができることを、理解されたい。詳細には、適用可能な場合、特定の方法で、例えば剪断運動中の最小スピードなど、重複した調節を、運動シーケンス、特に削ぎ落とし中を最適にするために、選択することができることも考えられる。
【0041】
したがって、追加または代替として、この場合において言及された特徴の他の組み合わせとは別で、押出プレス機で押出加工の残余部を剪断ブレードによって削ぎ落とす方法が、剪断ブレードが力の調節及びスピードの調節の両方を伴って駆動され、それによって有利なコストの実施形態、特により小型で有利なコスト、または電気駆動される押出プレス機を用いて、正確な剪断処理を可能にすることを特徴とする場合、有利となる場合がある。
【0042】
力の調節及びスピードの調節の組み合わせによって、剪断力または剪断運動が可能な、最も小型で目的とする適用を、可能にすることができる。
【0043】
詳細には、剪断駆動部を、剪断運動のため、または剪断運動中に、力を調節することができ、これは、正確な処理管理、特に削ぎ落とし中の剪断力の正確な適用を可能にする。この関連で、削ぎ落とし中の処理における特定の時点間で、特に、例えば剪断開始位置の近傍または剪断終了位置に到達する直前において、例えばスピードの調節または位置の調節などの、別の調節パラメータを、剪断運動中または剪断運動のための剪断駆動部における、力の調節の基本的な原理から逸脱することなく、補足的に使用することができることを、理解されたい。
【0044】
残りのために、剪断駆動部を、ある時間の特定のポイント、または特定の運動中におけるスピードの調節を伴って剪断駆動部を作動させること、及び残りの剪断駆動部におけるスピードの調節を使用すること、は有利となる場合がある。これは、例えば戻りストロークまたは位置付け運動中の場合に、有利となる場合がある。これは、特に剪断運動中または剪断運動のための、力を調節した剪断駆動部との相互作用において当てはまり、押出加工の残余部剪断機の好適な実施形態、または好適な方法管理と共に可能な、最も正確な方法シーケンスを可能にする。
【0045】
調節を簡単にするために、力センサ及び/またはトルクセンサを、剪断駆動部と剪断ブレードとの間における力のフローの中に設けることができる。これに対する追加または代替として、剪断駆動部は、力センサ及び/またはトルクセンサを備えることができる。このように、加えた力またはモーメントの測定が可能となり、次にこれは、剪断駆動部の正確な、またはより正確な制御を成し、それによって状況に応じて、より正確な方法管理を可能にする。
【0046】
上記で説明した、力の調節またはスピードの調節は、上記で既に説明したように、特に電気モータを用いて構成された剪断駆動部に関連して、有利であることが判明している。したがって、これとは別に、削ぎ落としまたは剪断運動が、電気モータによって行われる場合も、有利である。詳細には、この方法で、有利なコストの実施形態、特により小型で有利なコスト、または電気で駆動される押出プレス機の実施形態を用いて、正確な剪断処理を利用可能とすることができる。
【0047】
有利なコストの実施形態、特により小型で有利なコストの実施形態、または電気駆動の押出プレス機を用いて、正確な剪断処理を可能にするために、剪断ブレードと、必要に応じてこの剪断ブレードを、削ぎ落とし運動の方向に沿って進む剪断運動中に、押出加工の残余部剪断機のフレームに対して移動させる剪断駆動部と、を有する、押出プレス機のための押出加工の残余部剪断機は、本ケースで説明した特徴の他の組み合わせとの別の、それらに対する追加または代替として、剪断駆動部が、剪断ブレードの位置付け運動を実行するために特別に構成された位置付け駆動部を伴って、連続して切替えられることを特徴とすることができる。この運動は、待機位置から剪断開始位置まで、及び/または剪断終了位置から待機位置まで、の剪断運動と共通した方向成分を有する。
【0048】
これに対する追加または代替として、剪断ブレードによって、押出プレス機における押出加工の残余部を削ぎ落とすための方法は、本ケースで説明した特徴の他の組み合わせとは別に、剪断ブレードが最初に待機位置から剪断開始位置まで至らされ、次に剪断処理のために、剪断運動によって剪断終了位置の最後まで移動され、その後待機位置に戻されることと、この剪断運動は剪断駆動部によって駆動され、この剪断運動と共通の方向成分を有する他の運動の内、少なくとも1つは、剪断駆動部とは別個の位置付け駆動部によって駆動されることと、を特徴とする。
【0049】
理にかなっていないかと思われるが、最初に、剪断運動と共通の方向成分を有する位置付け駆動部を提供し、最終的に剪断駆動部によってもたらされる運動方向に相当する方向成分を有する運動を生じさせるために、この実施形態は有利であると思われる。なぜなら、対応した駆動部、換言すると位置付け駆動部及び剪断駆動部、または関連の駆動トレインを、一方では位置付けのために特化された方法で、他方では削ぎ落としに特化された方法で構成することができるという点で、迅速な位置付け運動は、剪断運動のための小さい力及び大きい力を用いた、構造的に簡単な方法で利用可能にすることができるからである。したがって例えば、剪断駆動部またはその駆動トレインを、大きい剪断力を加える目的のために設計することができる。しかし最終的に、大きい力を一般的に必要としない位置付け運動のために、大きい力の適用のために特化された駆動部または駆動トレインを使用することは、不要となる。他方で、例えば位置付け駆動部またはその駆動トレインを、迅速に利用可能かつ使用中に信頼できる方法で、最大可能スピードを得るために設計することができる。これは一般的に、大きい力の適用を必要とせず、有利なコストの構造が使用される場合には可能にしない。2つの駆動部または駆動トレインの特化によって、有利なコストの実現が、予期せず実現できる。なぜなら対応した駆動部は、特化されない運動シーケンスのために、使用する必要がないか、またはほとんど使用する必要がないためである。したがって、これは有利なコストの実施形態を用いて正確な剪断処理をもたらし、特にこれは、電気モータの剪断駆動部との相互作用において当てはまる。
【0050】
好ましい実施形態において、詳細には位置付け駆動部を、電気モータを用いて構成することもでき、これは状況に応じて、削ぎ落とし方法または押出加工の残余部剪断機の、比較的有利なコスト及び小型化の実現を可能にする。具体的な実施によっては、このような電気モータの位置付け駆動部、または位置付け駆動部への電気エネルギー供給は、本ケースで説明した特徴の他の組み合わせとは別に、好適な実施形態を用いて、コスト軽減及び/もしくはリスク削減、または中央駆動ステーションとは関わりない位置付け駆動部における関連の可能性を伴い、位置付け駆動部のための液圧ラインを用いずに実施することを可能にする。
【0051】
例えば米国特許第9114447号明細書から、単一の駆動部を使用して、位置付け運動及び剪断運動の両方を実行することが知られている。そこでは、駆動部の経路距離を、待機位置から、剪断開始位置及び剪断終了位置の最後まで到達するように構成しなければならない。これは明瞭に、剪断運動を実行するよう好適な力を加えなければならない、必要に応じて高度に寸法を合わせられた剪断駆動部も、位置付け運動のために非常に長い経路距離にわたって使用しなければならないことを要求する。他の解決策が、米国特許出願公開第2014/0260488号明細書、米国特許出願公開第2014/0250967号明細書、米国特許第4593552号明細書、国際公開第2013/108222号、欧州特許第3389885号明細書に示され、各例においてそれらは別個の位置付け駆動部が設けられるが、剪断運動に対して垂直に向けられた位置付け運動をもたらす。後者は、位置付け駆動部が剪断駆動部から離れて構成されても、剪断駆動部は、やはり位置付け運動の大きい部分を引き受ける必要がある。なぜなら、このように構成された位置付け駆動部によって、特に従来技術の場合に、位置付け駆動部のみによって剪断開始位置に到達することは、一般的に可能ではないためである。これは、位置付け駆動部が加える運動が、剪断運動と共通の方向成分を有する場合、残りの好適な実施形態のケースにおいて、異なるものと考えられる。
【0052】
したがって、特に剪断運動及び位置付け運動が、互いに一定の並進を成す場合に有利である。これは一方で、特に静かな運動シーケンスを可能にする。他方で、このように位置付け駆動部によって生じる運動成分と、剪断駆動部によって生じる運動成分との配分を、状況に応じて最適にすることができ、これは特に有利なコストを開発する。したがって例えば、剪断運動のみに使用され、かつ可能な最大の力を加えるために使用されると思われる、リニアアクチュエータを、それに応じて小型で短い物として選択できる。同じことが、剪断駆動部の回転運動を直線運動に変換すると考えられる、ギア接続部にも当てはまる。これはそのとき、可能な限り小型で短い物として選択することができる。
【0053】
詳細には、剪断運動及び位置付け運動が、方向を絶えず変化させるか、またはいかなる方向の変化もさせずに、互いに並進させることは有利であり、これは状況に応じて、対応した静かな運動シーケンスを可能にする。
【0054】
上記で、リニアアクチュエータが剪断運動にのみ使用された場合に有利になる場合があると説明したが、リニアアクチュエータが位置付け運動をもたらす実施形態も考えられる。例えばこれは、対応した長いリニアアクチュエータが比較的小さい制限内に置かれた場合、適用することができる。他方で、リニアアクチュエータを、その直線運動によって異なる方法で構成することも考えられる。それによって、小さい力で、位置付け運動の領域において、より速く進み、適用可能である場合、大きい力で、剪断運動の領域において僅かに遅く進む。これらの場合においても、リニアアクチュエータが位置付け運動も実施する場合、有利となる場合がある。これは、ギア接続部の場合にも当てはまる。そこでは、ギア機構は、例えば電気モータの回転運動を、直線運動に変換するよう使用される。ここでも、対応したギア機構を剪断運動のみに使用すること、及び適用可能な場合は関連した戻りストロークのために使用することは、一般的に大きい利点となるであろう。ここでも、ギア機構したがって剪断駆動部が、位置付け運動のために使用されるものと想定した場合、コスト及び具体的な時間シーケンスが課題である。
【0055】
上記で既に詳細に説明したが、それにも関わらず、特に位置付け駆動部が補足的に設けられた場合、有利であることが多いと判明するであろう。他方で、特に押出処理全体の間の処理管理における具体的な時間シーケンスが、これを可能にする場合、または対応して設計されたリニアアクチュエータ、もしくは対応して設計されたギア機構のためのコストが、これを可能にする場合、特定の配列において、このような位置付け駆動部及びそれに関係した利点が全く無くても、行うことが考えられる。
【0056】
したがって、押出加工の残余部剪断機における特定の実施形態、または削り落とし処理の特定の実施形態において、剪断駆動部が、剪断運動の駆動と、さらには位置付け運動の駆動との両方に使用された場合、有利となる場合がある。これは、有利なコストの構造を可能にする。なぜなら押出加工の残余部剪断機のための、別の駆動部が必ずしも必要とされないからである。他方で、上記で説明された特定の実施形態において、有利であると考えられる場合に、剪断駆動部を、このような二重使用をせずに、または一部を使用せずに行うことは、具体的に可能であることを理解されたい。
【0057】
この関連で、上記で既に表わしたように、剪断駆動部、特に適用可能な場合にリニアアクチュエータは、待機位置から剪断開始位置まで、及び/または剪断終了位置から待機位置までの、剪断ブレードの位置付け運動も実施できるか、または実施することは、有利な場合がある。別個の位置付け駆動部が設けられた場合、剪断駆動部は、このような実施形態の場合において、適用可能な場合は位置付け駆動部に対して補足的に作用する。他方で、単一の駆動部としての剪断駆動部が、剪断運動及び位置付け運動の両方をもたらすことも、考えられる。本剪断駆動部の具体的な実施形態によっては、対応した運動を、剪断駆動部と剪断ブレードとの間の、駆動トレインの好適な実施形態によって、適度にすることができる。
【0058】
剪断駆動部が、剪断運動のために剪断ブレードを、削ぎ落とし運動方向に剪断ブレードから前進して延びた剪断ブレードキャリアに沿って駆動することを特徴とする場合、または削ぎ落とし運動方向に剪断ブレードから前進して延びた剪断ブレードキャリアと共に駆動することを特徴とする場合に、有利なコストを伴う実施形態を用いた正確な剪断処理を、上述の特徴の他の組み合わせとは別に、それらに対する追加または代替として、剪断ブレードと、この剪断ブレードが削ぎ落とし運動方向に沿って進む剪断運動中に、押出加工の残余部剪断機のフレームに対して状況に応じて移動させる剪断駆動部と、を有する、押出プレス機のための押出加工の残余部剪断機によって、利用可能にすることができる。詳細には、米国特許第9114447号明細書から逸脱するが、残りの先行技術とは対照的に、先行技術で知られるように、剪断部ブレードキャリアが、剪断ブレードから前進する削ぎ落とし運動方向の反対に延びず、むしろ削ぎ落とし運動方向に延びるという結果を有する。これは、前述の小型構造を可能にし、それによって、剪断力及び剪断運動を、可能な限り小型かつ目的の方法で、適用または実行することができる。これは同様に、有利なコストの実施形態を用いて、可能な限り正確な剪断処理をもたらす。詳細には、押出加工の残余部を削ぎ落とすために、剪断ブレードが押出加工の残余部に対して引寄せられることが考えられる。
【0059】
したがって、有利なコストの実施形態を用いた正確な剪断処理が、剪断ブレードによる、押出プレス機における押出加工の残余部を削ぎ落とすための方法によって、保証することができる。この方法は、上述の特徴の、他の組み合わせとは別に、この場合、それらに対する追加または代替として、押出加工の残余部を切断するために、押出加工の残余部に対して剪断ブレードが引寄せられることを、特徴とする。
【0060】
剪断ブレードキャリアの主な部分が、削ぎ落とし運動方向において剪断ブレードから前進して配置される限り、適用可能な場合、剪断ブレードキャリアの、より小型の構成要素が、剪断ブレードから前進する削ぎ落とし運動方向の反対に設けられることも、理解されたい。具体的には、このような実施形態は、引寄せ運動シーケンスを可能にする。
【0061】
したがって、押出加工の残余部に対して剪断ブレードを引寄せることが、剪断ブレードから離れて面する押出加工の残余部の側から行われる場合、それは有利となる場合がある。これは具体的に、最小の構造的労力を伴い、剪断力の非常に正確な適用を可能にする。
【0062】
米国特許第9114447号明細書が、押し込みを伴う削ぎ落とし運動方向の反対に延びた剪断ブレードキャリアを有する剪断ブレードを駆動させるよう、引張りにのみ作用するギア接続部を使用する一方で、削ぎ落とし運動方向における拡張を有する剪断ブレードキャリアの実施形態は、剪断運動のために、剪断ブレードを引寄せるのを可能にする。このような実施形態では明瞭に、剪断駆動部を剪断ブレードに効果的に接続するよう、引張りのみの仕事をするギア機構要素を使用することは、有利である場合がある。なぜなら、引張りにのみ作用するこれらのギア機構要素は、比較的有利なコストであり、引張りと作用するこれらのギア機構要素が、引寄せ運動も実施すると考えられる場合、構造的労力は、比較的僅かであるためである。したがって、削ぎ落とし運動方向に延びた剪断ブレードキャリによって運ばれる剪断ブレードのための剪断駆動部が、ギア接続部によって剪断ブレードに接続された場合、有利である。このギア接続部は、例えばケーブル、引張りベルト、または引張りチェーンなど、引張りのみに作用するギア機構要素を備える。後者は、既に表わしたように、構造的に簡単な方法で実施することができ、かつ比較的有利なコストである。
【0063】
上記の説明または特許請求の範囲における解決策の特徴を、状況に応じて、利点を追加的に実施できるよう、適用できる場合は組み合わせることもできることを、理解されたい。
【0064】
本発明の別の利点、目的、及び特性を、添付の図面にも詳細に示された例示的実施形態の、以下の記載を使用して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0065】
図1】第1の押出加工の残余部剪断機が待機位置にある、ダイの横梁周りの押出プレス機の領域における概略側面図である。
図2図1による押出加工の残余部剪断機の詳細正面図である。
図3】第2の押出加工の残余部剪断機が待機位置にある、ダイの横梁周りの押出プレス機の領域における概略側面図である。
図4図3による押出加工の残余部剪断機の詳細正面図である。
図5】第3の押出加工の残余部剪断機が待機位置にある、ダイの横梁周りの押出プレス機の領域における概略側面図である。
図6】剪断開始位置にある、図5による押出加工の残余部剪断機の正面図である。
図7】剪断終了位置にある、図5及び図6による押出加工の残余部剪断機の正面図である。
図8】待機位置にある、第4の押出加工の残余部剪断機の正面図である。
図9】待機位置にある、第5の押出加工の残余部剪断機の正面図である。
図10】剪断開始位置にある、第6の押出加工の残余部剪断機の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0066】
例示的な実施液体及び図を使用して以下で説明する、押出加工の残余部剪断機10は、押出プレス機11の押出加工の残余部を削ぎ落とすために役立つ。
【0067】
このような押出プレス機11は、一般的にダイヨーク12を備え、それはカウンタヨークと相互作用することができる。この場合、カウンタヨークは図に示されないが、緊張ロッド13として良く知られており、それによってプレス力を、この配置によって吸収することができる。
【0068】
押出加工のため、例えば金属製ブロックなどのプレスされる材料は、受容器14に装填される。受容器14は、プレスされる材料を保持するための受け入れ空間15を有し、材料は、パンチ16によってダイ17を介してプレスされる。
【0069】
この際、パンチ16のプレス力は、この関連で、図示されないカウンタ横梁によって吸収され、対応したカウンタ力を用いて、緊張ロッド13及びダイヨーク12によって相殺される。
【0070】
図に示される例示的な実施形態は、直接圧力であり、その一方で間接圧力の場合において、パンチはダイヨークによって支持され、そのときパンチは、ダイキャリアとしてダイ17を保持する。間接圧力の場合、受容器14は、ダイから離れて面した側において、受け入れ空間15を閉鎖するカウンタプレートと共に、プレス力を加えるようパンチ及びダイの方向に移動される。
【0071】
直接圧力のケースにおいて、図に示されるように、一般的にダイ17は、ダイキャリア18によってダイヨーク12に位置付けられる。適用可能な場合、この位置付けも、ダイキャリア18無しで直接ダイヨーク12に行うことができる。
【0072】
押出プレス11の具体的な実施形態によっては、直接圧力と間接圧力の間の混合形態も、対応した押出加工の残余部剪断機10を利用でき、それによって押出プレス機11の特定の箇所から押出加工の残余部を除去することができることを、理解されたい。
【0073】
一般的に受容器14は、プレスされる材料を入れるため、または例えば間接圧力の場合における押出加工中など、他の目的のために動かす必要があり、もしくは動かすのが望ましいので、受容器誘導部19を有する。それは、使用中に確実な運動シーケンスを保証するよう支持される。この例示的な実施形態において、受容器誘導部19は、緊張ロッド13と相互作用して、比較的簡単な構造の実現を保証する。代替の実施形態において、より複雑な誘導機構も、適用可能な場合に設けることができることを、理解されたい。
【0074】
図に示される、押出加工の残余部剪断機10は、各例において剪断ブレード20を有し、それは剪断ブレードキャリア21によって保持される。別の実施形態において、例えば過度に大きい摩耗が想定されない場合、適用可能であれば、別個の剪断ブレードキャリア無しで行うことが可能であることを、理解されたい。さらに、特にこのような想定の場合、適用可能な場合、剪断ブレードを剪断ブレードキャリアとのワンピースで構成することができる。
【0075】
対照的に、剪断ブレードキャリア21とは別個の剪断ブレード20の構成は、剪断部ブレード20の剪断部ブレードキャリア21への定着が好適である場合、例えば摩耗の場合に容易な交換を可能にする。
【0076】
押出加工の残余部剪断機10は、各例において、剪断駆動部30をさらに有する。それは剪断ブレード20、及び適用可能な場合に剪断部ブレードキャリア21を、特に削ぎ落とし運動のために、押出加工の残余部剪断機10のフレーム40に対して移動させることができる。
【0077】
例えば図1図8に例として示されるフレームは、詳細には例えばダイヨーク12に、ホルダ41によって押出プレス機11に装着することができる(図1図3、及び図5参照)。適用可能な場合、例えば受容器14、独立して動く横梁、ダイキャリア18、またはさらには建物の床など、他のモジュールも、別の実施形態において状況に応じて使用することができることを、理解されたい。この関連で、ホルダ41が明示的に示されない例示的な実施形態も、有利であると思われる場合に、対応したホルダを有する。
【0078】
全ての例示的な実施形態において、剪断部ブレード20は、剪断駆動部30によって、剪断開始位置52から剪断終了位置53まで、削ぎ落とし運動方向50に移動させることができる(図3のみに例として示される)。この関連で、対応した押出加工の残余部が見出された場合、剪断開始位置52は、この位置から開始して、削ぎ落とし運動方向50の剪断ブレード20の運動が、削ぎ落としをもたらすように選択される。その一方で、剪断終了位置53に到達したときに、剪断処理は所望の方法で終了される。
【0079】
具体的な実施において、剪断ブレードは、ダイ17の縁部に到達し、剪断ブレードの縁部は、剪断開始位置52においてダイに向けられ、剪断効果を有する。その一方で、剪断終了位置53において、剪断ブレード20は、全体的にダイ17から離れる方向に面して位置付けられることになり、図3の例に示されるように、その縁部はダイ17の縁部から離れる方向に面する。
【0080】
剪断ブレード20の対応した削ぎ落とし運動は、例示的な実施形態において、キャリア誘導部22によって実施され、それは図8及び図10による例示的な実施形態において、基本的に剪断駆動部30の構成によって既に成し遂げられており、そのためこれらの図では別個の番号は付けられていない。
【0081】
一般的に剪断ブレード20は、押出加工中または押出プレス機11の他の動作段階中に妨げとなる場合あるため、待機位置51が設けられる。そこにおいて、押出加工の残余部剪断機10は、それらが干渉しないように位置付けられる。具体的な実施形態によっては、剪断ブレード20、及び適用可能な場合に別のモジュールを、剪断終了位置53から、または剪断開始位置52から、待機位置51まで、剪断駆動部30によって、または位置付け駆動部70を使用して、位置付けることができる。これは別の方法で、例として、例示的な実施形態において示される。
【0082】
このように、図1及び図2による例示的な実施形態において、剪断駆動部30は、このように剪断ブレード20を、そのキャリア誘導部22と、フレーム40における2本の誘導ロッド42とによって移動させることができる。誘導ロッド42は、各例において、キャリア誘導部22を、待機位置51(図1に示される)から、図1には示されない剪断開始位置または剪断終了位置まで誘導し、そして戻す。この関連で、誘導ロッド42も、詳細に説明しないが、具体的な実施の可能性に関して容易に理解できる方法で、ダイキャリア18に定着させ、それによって剪断力を可能な限り吸収することができる。この関連で、具体的な実施形態は、この実施形態の誘導ロッド42が、押出プレス機11が実施しなければならない残りの運動シーケンスを妨げないように選択される。別の実施形態において、他の解決策の取り組みを、同様にここで提供することができることを、理解されたい。
【0083】
対照的に、図3及び図4に示される例示的な実施形態は、位置付け駆動部70と剪断駆動部30との間の分離を利用する。そこにおいて、位置付け駆動部70は、最終的に最速で可能な移動のために最適化され、その一方で剪断駆動部30は、大きい力を適用するために最適化される。
【0084】
この目的のため、図3及び図4に示される実施形態は、フレーム誘導部23を利用する。それによって、フレーム40の一部は誘導ロッド42に沿って移動させることができる。誘導ロッド42は、この例示的な実施形態において、ギアラック64として構成される。
【0085】
この例示的な実施形態において、剪断ブレードキャリア21は、キャリア誘導部22によって誘導される。キャリア誘導部22は、図1及び図2による例示的な実施形態と比較して、フレーム40の可動部分に係合する。この可動部分は、剪断駆動部30及び関連したギア接続部60も保持する。
【0086】
図1図8による例示的な実施形態において、回転電気モータ31が各例で使用され、剪断部ブレードキャリア21または剪断ブレード20を、特に剪断運動のために駆動することができる。しかし適用可能な場合は、それ以外で、好適なギア接続部60によっても駆動することができる。
【0087】
このように、図1及び図2による例示的な実施形態において、ローラネジ62が、各例においてギア接続部60として使用され、それは、スピンドル66の前進をもたらし、それによって剪断ブレード20を、記載の方法で移動させることができる。
【0088】
対照的に、図3図8による例示的な実施形態において、ボールネジ61が使用され、それはスピンドル66と噛み合い、このように移動を可能にする。したがって、図3及び図4による例示的な実施形態においても、剪断ブレード20または剪断ブレードキャリア21は、ボールネジ61によって移動され、スピンドル66は、剪断ブレード20の所望の運動によって駆動される。この関連で、この例示的実施形態において、2つの電気モータ31は、ボールネジ61の駆動のために役立ち、それによって例えば図1及び図2に示される例示的実施形態との区別として、低電力を有する電気モータ31を使用することができる。適用可能な場合、対応した配置が、図1及び図2による例示的な実施形態においても使用することができることを、理解されたい。
【0089】
例示的な実施形態において、駆動トレインは、位置付け駆動部70と共に、フレーム40の一部を、待機位置51からダイ17の方向へ移動させ、再び戻すことができ、ギアラック64及びギアホイール65を備えるラック及びピニオンギア63は、各例において、位置付け駆動部70によって状況に応じて駆動させることができる。位置付け駆動部70は、この例示的な実施形態において、回転電気モータ31として構成することもできる。
【0090】
図5図7の例示的な実施形態において、スピンドル66は、所定の箇所に固定されたままで、2つの回転電気モータ31によって駆動される。その一方で、ボールネジ61は、直線的にスピンドル66に沿って進み、剪断ブレードキャリア21もしくは剪断ブレード20の所望の運動をもたらすか、またはこの運動に追随する。同様に、この例示的な実施形態において、2つの回転電気モータ31が使用され、それによってそれらの電力を、それに応じて低く選択することができる。
【0091】
さらに、この例示的な実施形態において、位置付け駆動部70は、ダイヨーク12に配置された小さいホルダ41と、ダイキャリア18で誘導されるフレーム40との間で、待機位置から受容器14に向けた方向への位置付け運動を可能にするために、4つのリニアモータ72を備える。
【0092】
対応した位置付け運動も、図8による例示的な実施形態によって提供され、そこで剪断駆動部30は2つのスピンドル66を設け、それらは各例において回転駆動され、それに沿って剪断ブレード20の所望の運動を、削ぎ落とし運動方向または削ぎ落とし運動方向の反対に、各例においてボールネジ61に担わせることができる。
【0093】
明確であるように、この実施形態において、剪断ブレード20は、剪断駆動部30によって削ぎ落とし運動方向50に引寄せられ、特に小型の構造及び正確な剪断運動を可能にする。
【0094】
同様に図9による実施形態において、剪断ブレード20は、削ぎ落とし運動方向50に沿って引張られ、それによって同じ利点が生じる。この図面において、位置付け運動または位置付け駆動部は示されないが、これは、上記で説明した可能性に従って提供することができる。
【0095】
図9に示される例示的な実施形態において、剪断駆動部30はリニアアクチュエータ32を備え、それは、この例示的な実施形態ではステータ34及びアクタ35を有するリニアモータ33によって実施される。別の実施形態において、ステータ34及びアクタ35は、適用可能な場合に交換もできることに、理解されたい。同様に、リニアモータ33の代わりに、他のタイプのリニアアクチュエータも、状況に応じて使用することができる。
【0096】
図10に示される例示的な実施形態も、回転電気モータ31の回転運動を、直線接続に変換するよう、ギア接続部60を使用する。対応したギア接続部60は、各例において、固定スピンドル66を備え、それに沿って、電気モータ31に接続されたカウンタスピンドル67は、各例において進む。この例示的な実施形態は、転造ネジ山を備えておらず、2つのスピンドル66、67は、従来の方法で互いに噛み合う。
【0097】
この例示的な実施形態において、電気モータ31及びカウンタスピンドル67は、キャリアユニット43に配置され、キャリアユニット43は、剪断ブレード20と共に、削ぎ落とし運動に追随する。
【0098】
さらに、位置付け駆動部70はキャリアユニット43に設けられ、この駆動部は、シャフトを直接駆動部として駆動することができ、他方でこのシャフトは、同様にキャリア誘導部22として役立ち、剪断ブレードキャリア21ならびに剪断ブレード20を、運動方向54に待機位置まで移動させることができる。対応した運動方向54の逆に、剪断開始位置52までの戻り運動を行うことができる。
【0099】
駆動トレインもしくは剪断駆動部30、または異なる例示的な実施形態における位置付け駆動部70は、各例において、好適な方法で確実に交換または変更できることを、理解されたい。詳細には、図9による例示的な実施形態で示されるような、対応したリニアアクチュエータ32は、他の例示的な実施形態において、剪断駆動部30及び/または位置付け駆動部70としても使用できることを、理解されたい。逆もまた同様に、他の例示的な実施形態に示される駆動技術を、図9による例示的な実施形態において使用することもできる。同じことが、電気モータ31とギア接続部60との間の様々な連結、ならびにギア接続部60の異なる実施形態にも当てはまり、したがってそれらは、各例において、好適な適合を用いて適用可能な場合、例示的な実施形態において交換することができる。
【0100】
詳細には、転造ネジ山、換言するとボールネジ61またはローラネジ62を、各例において使用することは必須ではない。詳細には、従来タイプのネジ山を、状況に応じて使用することもできる。したがって、剪断駆動部30、位置付け駆動部70、削ぎ落とし運動方向50、切り劣時運動方向50に対する剪断ブレードキャリア21の向き、位置付け運動及び剪断運動の正確な実施形態、及び他のアイテム、の間の例示的な実施形態において選択される組み合わせは、各例において、例示的な実施形態の間で容易に交換できる。
【符号の説明】
【0101】
10 押出加工の残余部剪断機
11 押出プレス機
12 ダイヨーク
13 緊張ロッド
14 受容器
15 受け入れ空間
16 パンチ
17 ダイ
18 ダイキャリア
19 受容器誘導部
20 剪断ブレード
21 剪断ブレードキャリア
22 キャリア誘導部
23 フレーム誘導部
30 剪断駆動部
31 回転電気モータ
32 リニアアクチュエータ
33 リニアモータ
34 リニアモータ33のステータ
35 リニアモータ33のアクタ
40 押出加工の残余部剪断機10におけるフレーム
41 ホルダ
42 誘導ロッド
43 キャリアユニット
50 削ぎ落とし運動方向
51 待機位置
52 剪断開始位置
53 剪断終了位置
54 待機位置までの運動方向
60 ギア接続部
61 ボールネジ
62 ローラネジ
63 ラック及びピニオンギア
64 ギアラック
65 ギアホイール
66 スピンドル
67 カウンタスピンドル
70 位置付け駆動部
72 リニアモータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【外国語明細書】