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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024073469
(43)【公開日】2024-05-29
(54)【発明の名称】無線通信のチャネルアクセス機構
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/0816 20240101AFI20240522BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20240522BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20240522BHJP
【FI】
H04W74/0816
H04W16/14
H04W28/04 110
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024026622
(22)【出願日】2024-02-26
(62)【分割の表示】P 2022526191の分割
【原出願日】2019-11-07
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
(71)【出願人】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100210239
【弁理士】
【氏名又は名称】富永 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】チャン ユシュ
(72)【発明者】
【氏名】ヘ ホン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ダウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ゼン ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ヤオ チュンハイ
(72)【発明者】
【氏名】スン ハイトン
(72)【発明者】
【氏名】キム ユチョル
(72)【発明者】
【氏名】タン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン ウェイドン
(72)【発明者】
【氏名】ツイ ジエ
(72)【発明者】
【氏名】オテリ オゲネコメ
(72)【発明者】
【氏名】イェ チュンシュアン
(72)【発明者】
【氏名】チャン ウェイ
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE10
5K067HH28
(57)【要約】      (修正有)
【課題】無線通信における利用可能なチャネルアクセス機構の間で選択をするための装置、システム、及び方法を提供する。
【解決手段】方法は、適切なリスンビフォートーク(LBT)チャネルアクセスカテゴリ(Cat)を、特定のDL及び/又はUL制御メッセージなどの特定のメッセージ及び特定のRACHメッセージに対して定義する。他のメッセージの場合、適切なCatは、例えば、DCIメッセージ又はSIB内で、基地局によってシグナリングされる。適切なLBT Cat、CAPC及び/又はCP拡張などの特定のチャネルアクセスプロファイルパラメータを基地局は、UEにシグナリングし、コンテンションウィンドウ期間を調整する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信デバイスであって、
ソフトウェア命令を記憶するメモリと、
前記ソフトウェア命令を実行して、前記無線通信デバイスに、
基地局から、リスンビフォートーク(LBT)カテゴリのインジケーション及びサイクリックプレフィックス情報のインジケーションを含むダウンリンク制御情報(DCI)メッセージを受信させ、
前記LBTカテゴリに基づいてLBT手順を実行させ、
前記LBT手順の完了が成功したことに応じて、前記サイクリックプレフィックス情報に基づいて、サイクリックプレフィックスを有するメッセージを送信させる、
ように構成されたプロセッサ回路と、
を備える、無線通信デバイス。
【請求項2】
前記LBTカテゴリの前記インジケーションが、前記DCIメッセージの第1の情報要素(IE)に含まれ、前記サイクリックプレフィックス情報の前記インジケーションが、第2の異なるIEに含まれる、請求項1に記載の無線通信デバイス。
【請求項3】
前記LBTカテゴリの前記インジケーション及び前記サイクリックプレフィックス情報の前記インジケーションが、両方とも、前記DCIメッセージの単一の情報要素(IE)に含まれる、請求項1に記載の無線通信デバイス。
【請求項4】
前記DCIメッセージが、チャネルアクセス優先度クラス(CAPC)のインジケーションをまた含み、前記LBT手順が、前記CAPCに更に基づいている、請求項1に記載の無線通信デバイス。
【請求項5】
前記DCIメッセージが、前記無線通信デバイスがチャネルアクセス優先度クラス(CAPC)を自律的に選択するための命令をまた含み、前記プロセッサ回路が、前記ソフトウェア命令を実行して、前記無線通信デバイスに、
前記DCIメッセージを受信したことに応じて、CAPCを選択させるように更に構成されており、前記LBT手順は、前記選択されたCAPCに更に基づいている、請求項1に記載の無線通信デバイス。
【請求項6】
無線通信デバイスであって、
ソフトウェア命令を記憶するメモリと、
前記ソフトウェア命令を実行して、前記無線通信デバイスに、
基地局から、特定の時間にアップリンク送信を許可する第1のメッセージであって、前記第1のメッセージが、前記アップリンク送信に使用されるリスンビフォートーク(LBT)カテゴリのインジケーションを含む、第1のメッセージを受信させ、
前記特定の時間が、前記基地局によって開始されたチャネル占有時間(COT)内にあるかどうかを判定させ、
前記特定の時間が、前記基地局によって開始された前記COT内にないと判定したことに応じて、前記第1のメッセージに示される前記LBTカテゴリによって定義されるLBT手順を実行させ、
前記特定の時間が、前記基地局によって開始された前記COT内にあると判定したことに応じて、前記第1のメッセージに示される前記LBTカテゴリ以外の第2のLBTカテゴリによって定義されるLBT手順を実行させ、
LBT手順の完了の成功に応じて、前記アップリンク送信を前記特定の時間に送信させる、
ように構成されたプロセッサ回路と、を備える、無線通信デバイス。
【請求項7】
前記プロセッサ回路が、前記ソフトウェア命令を実行して、前記無線通信デバイスに、
前記基地局から、前記基地局によって開始された前記COTのタイミング情報を示す第2のメッセージを受信させるように更に構成されており、前記特定の時間が前記基地局によって開始された前記COT内にあるかどうかを判定することは、前記タイミング情報に基づいている、請求項6に記載の無線通信デバイス。
【請求項8】
前記第1のメッセージに示される前記LBTカテゴリによって定義される前記LBT手順がランダムバックオフを含み、前記第2のLBTカテゴリによって定義される前記LBT手順がランダムバックオフを含まない、請求項6に記載の無線通信デバイス。
【請求項9】
前記第2のLBTカテゴリによって定義される前記LBT手順が、クリアチャネル評価を実行することなく送信を可能にする、請求項6に記載の無線通信デバイス。
【請求項10】
前記第1のメッセージが、ダウンリンクチャネル情報(DCI)メッセージを含み、前記LBTカテゴリの前記インジケーションが、前記第1のメッセージの第1の情報要素(IE)に含まれ、前記第1のメッセージの第2のIEが、前記アップリンク送信のためのサイクリックプレフィックス情報のインジケーションを含む、請求項6に記載の無線通信デバイス。
【請求項11】
前記第1のメッセージの第3のIEが、チャネルアクセス優先度クラス(CAPC)のインジケーションを含み、前記第1のメッセージに示される前記LBTカテゴリによって定義される前記LBT手順を実行することが、前記CAPCによって定義される前記LBT手順を実行することを含む、請求項10に記載の無線通信デバイス。
【請求項12】
前記第1のメッセージの第3のIEが、前記無線通信デバイスがチャネルアクセス優先度クラス(CAPC)を自律的に選択するための命令を含み、前記プロセッサ回路が、前記ソフトウェア命令を実行して、前記無線通信デバイスに、
前記第1のメッセージを受信したことに応じて、CAPCを選択させるように更に構成されており、前記第1のメッセージに示される前記LBTカテゴリによって定義される前記LBT手順を実行することが、前記選択されたCAPCによって定義される前記LBT手順を実行することを含む、請求項10に記載の無線通信デバイス。
【請求項13】
前記第1のメッセージが、ダウンリンクチャネル情報(DCI)メッセージを含み、前記第1のメッセージの第1の情報要素(IE)が、前記LBTカテゴリの前記インジケーション及び前記アップリンク送信のためのサイクリックプレフィックス情報のインジケーションを含む、請求項6に記載の無線通信デバイス。
【請求項14】
ソフトウェア命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記ソフトウェア命令は、無線通信デバイスのプロセッサにより実行されたときに、前記無線通信デバイスに、
基地局から、特定の時間にアップリンク送信を許可する第1のメッセージであって、前記第1のメッセージが、前記アップリンク送信に使用されるリスンビフォートーク(LBT)カテゴリのインジケーションを含む、第1のメッセージを受信させ、
前記特定の時間が、前記基地局によって開始されたチャネル占有時間(COT)内にあるかどうかを判定させ、
前記特定の時間が、前記基地局によって開始された前記COT内にないと判定したことに応じて、前記第1のメッセージに示される前記LBTカテゴリによって定義されるLBT手順を実行させ、
前記特定の時間が、前記基地局によって開始された前記COT内にあると判定したことに応じて、前記第1のメッセージに示される前記LBTカテゴリ以外の第2のLBTカテゴリによって定義されるLBT手順を実行させ、
LBT手順の完了の成功に応じて、前記アップリンク送信を前記特定の時間に送信させる、
ように構成されている、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
前記ソフトウェア命令が、前記無線通信デバイスに、
前記基地局から、前記基地局によって開始された前記COTのタイミング情報を示す第2のメッセージを受信させるように更に構成されており、前記特定の時間が前記基地局によって開始された前記COT内にあるかどうかを判定することは、前記タイミング情報に基づいている、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項16】
前記第1のメッセージに示される前記LBTカテゴリによって定義される前記LBT手順がランダムバックオフを含み、前記第2のLBTカテゴリによって定義される前記LBTプロシージャがランダムバックオフを含まない、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項17】
前記第2のLBTカテゴリによって定義される前記LBT手順が、クリアチャネル評価を実行することなく送信を可能にする、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項18】
前記第1のメッセージが、ダウンリンクチャネル情報(DCI)メッセージを含み、前記LBTカテゴリの前記インジケーションが、前記第1のメッセージの第1の情報要素(IE)に含まれ、前記第1のメッセージの第2のIEが、前記アップリンク送信のためのサイクリックプレフィックス情報のインジケーションを含む、請求項14に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
前記第1のメッセージの第3のIEが、チャネルアクセス優先度クラス(CAPC)のインジケーションを含み、前記第1のメッセージに示される前記LBTカテゴリによって定義される前記LBT手順を実行することが、前記CAPCによって定義される前記LBT手順を実行することを含む、請求項18に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項20】
前記第1のメッセージの第3のIEが、前記無線通信デバイスがチャネルアクセス優先度クラス(CAPC)を自律的に選択するための命令を含み、前記ソフトウェア命令は、前記無線通信デバイスに、
前記第1のメッセージを受信したことに応じて、CAPCを選択させるように更に構成されており、前記第1のメッセージに示される前記LBTカテゴリによって定義される前記LBT手順を実行することが、前記選択されたCAPCによって定義される前記LBT手順を実行することを含む、請求項18に記載の非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、無線デバイスに関し、より具体的には、無線通信における利用可能なチャネルアクセス機構の間で選択をするための装置、システム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムの使用が急速に増大している。近年、スマートフォンやタブレットコンピュータなどの無線デバイスは益々高性能化されてきている。電話機能のサポートに加えて、多くのモバイルデバイスは今や、インターネットへのアクセス、電子メール、テキストメッセージング、及び全地球測位システム(global positioning system、GPS)を使用したナビゲーションを提供し、これらの機能を利用する洗練されたアプリケーションを動作させることができる。加えて、数多くの異なる無線通信技術及び規格が存在する。無線通信標準のいくつかの例として、GSM、(例えば、WCDMA又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連する)UMTS、LTE、LTE Advanced(LTE-A)、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)、IEEE802.11(WLAN又はWi-Fi)、BLUETOOTH(商標)などが挙げられる。
【0003】
無線通信デバイスに導入される絶えず増えつつある特徴及び機能はまた、無線通信と無線通信デバイスの両方を改善する継続的な必要性を生んでいる。カバレッジを増大させ、無線通信の想定される使用に対する増大する要求及び範囲により良く対応するために、上述の通信標準に加えて、第5世代(5G)新無線(NR)通信を含む、開発中の更なる無線通信技術が存在する。
【0004】
無線通信を実行するときにチャネルアクセスの交渉をするための無線通信技術の様々な方法が開発されている。LTE-A及び5G NRなどのセルラー通信技術は、Wi-Fiなどの非セルラー無線通信技術によって伝統的に使用されている周波数範囲で動作し得ることが増えている。結果として、これらの周波数範囲で動作する場合、セルラー通信技術は、非セルラー技術の既存のチャネル交渉手順を調停する方法でチャネルアクセスを効率的にネゴシエートするように適合されるべきである。
【0005】
それに応じて、このような開発及び設計をサポートする、この分野における改善が望まれる。
【発明の概要】
【0006】
実施形態は、無線通信においてチャネルアクセス機構を選択するための装置、システム、及び方法に関する。例えば、適切なリスンビフォートーク(LBT)チャネルアクセスカテゴリ(Cat)は、特定のDL及び/又はUL制御メッセージ及び特定のRACHメッセージなどの特定のメッセージに対して定義され得る。他のメッセージの場合、適切なCatは、例えば、DCIメッセージ又はSIB内で、基地局によってシグナリングされ得る。適切なLBT Cat、CAPC、及び/又はCP拡張などの特定のチャネルアクセスプロファイルパラメータを基地局がUEにシグナリングするための機構が提供される。コンテンションウィンドウ期間を調整するための機構も提供される。
【0007】
ソフトウェア命令を記憶するメモリ及びプロセッサ回路を含む、無線通信デバイスが開示される。プロセッサ回路は、ソフトウェア命令を実行して、無線通信デバイスに、リスンビフォートーク(LBT)カテゴリのインジケーション及びサイクリックプレフィックス情報のインジケーションを含むダウンリンク制御情報(DCI)メッセージを、基地局から受信させるように構成され得る。ソフトウェア命令は、更に無線通信デバイスにLBTカテゴリに基づいてLBT手順を実行させ、LBT手順の完了の成功に応じて、サイクリックプレフィックス情報に基づいてサイクリックプレフィックスを有するメッセージを送信させることができる。
【0008】
いくつかのシナリオでは、LBTカテゴリのインジケーションは、DCIメッセージの第1の情報要素(IE)に含まれ得、サイクリックプレフィックス情報のインジケーションは、第2の異なるIEに含まれ得る。他のシナリオでは、LBTカテゴリのインジケーション及びサイクリックプレフィックス情報のインジケーションは両方とも、DCIメッセージの単一のIEに含まれ得る。
【0009】
いくつかのシナリオでは、DCIメッセージは、チャネルアクセス優先度クラス(CAPC)のインジケーションをまた含むことができ、LBT手順は、CAPCに更に基づくことができる。
【0010】
いくつかのシナリオでは、DCIメッセージは、無線通信デバイスがCAPCを自律的に選択するための命令をまた含み得、プロセッサ回路は、ソフトウェア命令を実行して、無線通信デバイスに、DCIメッセージを受信したことに応じてCAPCを選択させるように更に構成され得、LBT手順は、選択されたCAPCに更に基づくことができる。
【0011】
ソフトウェア命令を記憶するメモリ及びプロセッサ回路を含む、無線通信デバイスが開示される。プロセッサ回路は、ソフトウェア命令を実行して、無線通信デバイスに、基地局から、特定の時間にアップリンク送信を許可する第1のメッセージを受信させるように構成され得、第1のメッセージは、アップリンク送信に使用されるリスンビフォートーク(LBT)カテゴリのインジケーションを含む。プロセッサ回路は、ソフトウェア命令を実行して、無線通信デバイスに、特定の時間が基地局によって開始されたチャネル占有時間(COT)内にあるかどうかを判定させるように構成され得る。特定の時間が基地局によって開始されたCOT内にないと判定したことに応じて、無線通信デバイスは、第1のメッセージに示されるLBTカテゴリによって定義されるLBT手順を実行することができる。特定の時間が基地局によって開始されたCOT内にあると判定したことに応じて、無線通信デバイスは、第1のメッセージに示されるLBTカテゴリ以外の第2のLBTカテゴリによって定義されるLBT手順を実行することができる。LBT手順の完了の成功に応じて、無線通信デバイスは、特定の時間にアップリンク送信を送信することができる。
【0012】
いくつかのシナリオでは、プロセッサ回路は、ソフトウェア命令を実行して、無線通信デバイスに、基地局によって開始されたCOTのタイミング情報を示す第2のメッセージを受信させるように更に構成され得、特定の時間が、基地局によって開始されたCOT内にあるかどうかを判定することは、タイミング情報に基づいている。
【0013】
いくつかのシナリオでは、第1のメッセージに示されるLBTカテゴリによって定義されるLBT手順は、ランダムバックオフを含むことができ、第2のLBTカテゴリによって定義されるLBT手順は、ランダムバックオフを含まない。
【0014】
いくつかのシナリオでは、第2のLBTカテゴリによって定義されるLBT手順は、クリアチャネル評価を実行することなく、送信を可能にし得る。
【0015】
いくつかのシナリオでは、第1のメッセージは、ダウンリンクチャネル情報(DCI)メッセージを含むことができ、LBTカテゴリのインジケーションは、第1のメッセージの第1の情報要素(IE)に含まれ得、第1のメッセージの第2のIEは、アップリンク送信のためのサイクリックプレフィックス情報のインジケーションを含むことができる。いくつかのそのようなシナリオでは、第1のメッセージの第3のIEは、チャネルアクセス優先度クラス(CAPC)のインジケーションを含むことができ、第1のメッセージに示されるLBTカテゴリによって定義されるLBT手順を実行することは、CAPCによって定義されるLBT手順を実行することを含むことができる。他のそのようなシナリオでは、第1のメッセージの第3のIEは、無線通信デバイスがCAPCを自律的に選択するための命令を含むことができ、プロセッサ回路は、ソフトウェア命令を実行して、無線通信デバイスに、第1のメッセージの受信に応じてCAPCを選択させるように更に構成され得、第1のメッセージに示されるLBTカテゴリによって定義されるLBT手順を実行することは、選択されたCAPCによって定義されるLBT手順を実行することを含むことができる。
【0016】
いくつかのシナリオでは、第1のメッセージは、ダウンリンクチャネル情報(DCI)メッセージを含むことができ、第1のメッセージの第1の情報要素(IE)は、LBTカテゴリのインジケーション及びアップリンク送信のためのサイクリックプレフィックス情報のインジケーションを含むことができる。
【0017】
本明細書で説明される技術は、それらに限定されないが、セルラー電話、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス、ポータブルメディアプレイヤ、及び様々な他のコンピューティングデバイスのいずれかを含む、いくつかの異なるタイプのデバイスにおいて実装されてもよく、及び/又はそれらと共に使用されてもよい。
【0018】
この発明の概要は、本書に記載の主題のいくつかの簡易的な概要を提供することが意図されている。従って、上記の特徴は、単なる例であり、本明細書に記載の主題の範囲又は趣旨をなんら狭めると解釈されるべきでないことが理解されよう。本明細書に記載の主題の他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明、図、及び特許請求の範囲から明らかになる。
【0019】
各種実施形態の以下の詳細な説明を、以下の図面と併せて考慮すれば、本主題のより良い理解を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】いくつかの実施形態に係る、例示的な無線通信システムを示す。
図2】いくつかの実施形態に係る、ユーザ機器(User Equipment、UE)デバイスと通信する基地局(Base Sation、BS)を示す。
図3】いくつかの実施形態に係る、UEの例示的なブロック図を示す。
図4】いくつかの実施形態に係る、BSの例示的なブロック図を示す。
図5】いくつかの実施形態に係る、アップリンク送信のためのカテゴリ選択をオーバーライドするための手順の例示的なタイミング図を示す。
図6A】いくつかの実施形態に係る、コードブロックグループ(CBG)ベースの送信のための仮想TB-HARQ-ACKを計算するための例示的な手順を示す。
図6B】いくつかの実施形態に係る、コードブロックグループ(CBG)ベースの送信のための仮想TB-HARQ-ACKを計算するための例示的な手順を示す。
図7】いくつかの実施形態に係る、RACH内のコンテンションウィンドウを調整するための例示的な方法のフロー図を示す。
【0021】
本明細書に記載された特徴は、種々の変更及び代替の形態を受ける余地があり得るが、その特定の実施形態を例として図面に示し、本明細書において詳細に説明する。しかし、図面及びそれらに対する詳細な説明は、開示されている特定の形態に限定することを意図するものではなく、逆に、その意図は、添付の「特許請求の範囲」によって定義されるような本主題の趣旨及び範囲内に収まる、全ての修正、均等物、及び代替物を包含することである点を理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0022】
用語
【0023】
以下は、本開示で使用されている用語の用語集である。
【0024】
記憶媒体-様々な種類の非一時的メモリデバイス又は記憶デバイスのうちの任意のもの。用語「記憶媒体」は、例えば、CD-ROM、フロッピーディスク、又はテープデバイスなどのインストール媒体、DRAM、DDR RAM、SRAM、EDO RAM、Rambus RAMなどのコンピュータシステムメモリ又はランダムアクセスメモリ、フラッシュ、例えば、ハードドライブ、又は光学ストレージなどの磁気媒体などの不揮発性メモリ、レジスタ、又は他の類似のタイプのメモリ要素などを含むことが意図されている。記憶媒体は、他のタイプの非一時的メモリ、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。加えて、記憶媒体は、プログラムが実行される第1のコンピュータシステムにおいて位置してもよく、又はインターネットなどのネットワークを介して第1のコンピュータシステムに接続する第2の異なるコンピュータシステムにおいて位置してもよい。後者のインスタンスでは、第2のコンピュータシステムは、実行のために、プログラム命令を第1のコンピュータに提供することができる。用語「記憶媒体」は、異なる場所において、例えば、ネットワークを介して接続された異なるコンピュータシステムにおいて存在することができる2つ以上の記憶媒体を含んでもよい。記憶媒体は、1つ以上のプロセッサによって実行され得る(例えば、コンピュータプログラムとして具現化された)プログラム命令を記憶してもよい。
【0025】
キャリア媒体-上述のような記憶媒体、並びにバス、ネットワークなどの物理的伝送媒体、及び/又は電気信号、電磁信号、若しくはデジタル信号などの信号を伝送する他の物理的伝送媒体。
【0026】
プログラム可能ハードウェア要素-プログラム可能相互接続を介して接続された複数のプログラム可能機能ブロックを備える、様々なハードウェアデバイスを含む。例として、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)、プログラム可能論理デバイス(Programmable Logic Device、PLD)、フィールドプログラム可能オブジェクトアレイ(Field Programmable Object Array、FPOA)、及び複合PLD(Complex PLD、CPLD)が挙げられる。プログラム可能機能ブロックは、細かい粒度のもの(組み合わせ論理又はルックアップテーブル)から粗い粒度のもの(演算論理装置又はプロセッサコア)にまで及ぶことができる。プログラム可能ハードウェア要素はまた、「再構成可能論理」と称されることがある。
【0027】
コンピュータシステム-パーソナルコンピュータシステム(PC)、メインフレームコンピュータシステム、ワークステーション、ネットワーク装置、インターネット装置、携帯情報端末(PDA)、テレビシステム、グリッドコンピューティングシステム、又はその他のデバイス若しくはデバイスの組み合わせ、を含む様々な種類のコンピューティング又は処理システムのうちの任意のもの。一般に、用語「コンピュータシステム」は、記憶媒体からの命令を実行する少なくとも1つのプロセッサを有する任意のデバイス(又はデバイスの組み合わせ)を包含するように広義に定義され得る。
【0028】
ユーザ機器(User Equipment、UE)(又は、「UEデバイス」)-モバイル又はポータブルであり、無線通信を実行する様々なタイプのコンピュータシステム又はデバイスのうちのいずれか。UEデバイスの例としては、携帯電話若しくはスマートフォン(例えば、iPhone(商標)、Android(商標)ベースの電話)、ポータブルゲームデバイス(例えば、Nintendo DS(商標)、PlayStation Portable(商標)、Gameboy Advance(商標)、iPhone(商標))、ラップトップ、ウェアラブルデバイス(例えば、スマートウォッチ、スマートグラス)、PDA、ポータブルインターネットデバイス、音楽プレイヤ、データ記憶デバイス、又は他のハンドヘルドデバイスなどが挙げられる。一般に、用語「UE」又は「UEデバイス」は、ユーザによって容易に持ち運ばれ、無線通信が可能なあらゆる電子、コンピューティング及び/又は電気通信デバイス(又はデバイスの組み合わせ)を包含するように広義に定義することができる。
【0029】
無線デバイス-無線通信を実行する様々な種類のコンピュータシステム又はデバイスのうちのいずれか。無線デバイスは、ポータブル(若しくはモバイル)であることができ、又はある場所に定置若しくは固定されてもよい。UEは、無線デバイスの一例である。
【0030】
通信デバイス-通信を実行する様々なタイプのコンピュータシステム又はデバイスのうちのいずれか。通信は、有線又は無線であることができる。通信デバイスは、ポータブル(若しくはモバイル)であることができ、又はある場所に定置若しくは固定されてもよい。無線デバイスは、通信デバイスの一例である。UEは、通信デバイスの別の例である。
【0031】
基地局-用語「基地局」は、その通常の意味の全範囲を有し、少なくとも、固定場所に設置され、無線電話システム又は無線システムの一部として通信するために使用される無線通信局を含む。
【0032】
処理要素-ユーザ機器又はセルラーネットワークデバイスなどのデバイス内で機能を実行することが可能な、様々な要素又は要素の組み合わせを指す。処理要素は、例えば、プロセッサ及び関連するメモリ、個別のプロセッサコアの一部又は回路、プロセッサコア全体、プロセッサアレイ、ASIC(特定用途向け集積回路)などの回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などのプログラム可能なハードウェア要素、並びに上述のものの任意の様々な組み合わせを含んでもよい。
【0033】
チャネル-送信側(送信機)から受信機に情報を伝達するために使用される媒体。「チャネル」の特性は、異なる無線プロトコルに従って異なることがあるため、本明細書で使用されるとき、用語「チャネル」は、この用語がそれを参照して使用されるデバイスのタイプの規格に合致するように使用されるとして考えられることに留意されたい。いくつかの規格では、チャネル幅は、(例えば、デバイス能力、帯域条件などに依存して)可変であることができる。例えば、LTEは、1.4MHz~20MHzのスケーラブルなチャネル帯域幅をサポートしてもよい。対照的に、WLANのチャネルは22MHz幅を有してもよく、Bluetoothのチャネルは1Mhz幅を有してもよい。他のプロトコル及び規格は、異なるチャネルの定義を含み得る。更に、いくつかの規格は、複数のタイプのチャネル、例えば、アップリンク若しくはダウンリンクのための異なるチャネル、及び/又は、データ、制御情報などの異なる使用のための異なるチャネルを定義及び使用することができる。
【0034】
帯域-用語「帯域」は、帯域の通常の意味の全範囲を有し、少なくとも、チャネルが同じ目的で使用される又は除外される、スペクトルの部分(例えば、無線周波数スペクトル)を含む。
【0035】
自動的に-ユーザ入力が、アクション又は動作を直接指定若しくは実行することなく、コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステムによって実行されるソフトウェア)又はデバイス(例えば、回路機構、プログラム可能なハードウェア要素、ASICなど)によって、それらのアクション又は動作が実行されることを指す。したがって、用語「自動的に」は、ユーザが入力を提供して操作を直接実行するような、ユーザによって手動で実行され又は指定される操作とは対照的である。自動手順は、ユーザによって提供された入力によって開始されてもよいが、「自動的に」実行される後続のアクションはユーザによって指定されない、すなわち、ユーザが、実行するそれぞれのアクションを指定する、「手動で」実行されない。例えば、ユーザが、それぞれのフィールドを選択することと、情報を指定する入力を提供することとによって(例えば、情報のタイピング、チェックボックスの選択、ラジオボタンの選択などによって)、電子フォームに記入することは、コンピュータシステムが、ユーザアクションに応じて、フォームを更新しなければならなくても、フォームに手動で記入することである。フォームは、コンピュータシステムによって自動的に記入されてもよく、コンピュータシステム(例えば、コンピュータシステムで実行するソフトウェア)は、フィールドへの回答を指定するユーザ入力なしに、フォームのフィールドを分析し、フォームに記入する。上記のように、ユーザは、フォームの自動記入を呼び出すことができるが、フォームの実際の記入には関与しない(例えば、ユーザは、フィールドへ回答を手動で指定しているのではなく、むしろ、回答は自動的に完了されている)。本明細書は、ユーザが取ったアクションに応じて自動的に実行される動作の様々な例を提供する。
【0036】
おおよそ-ほとんど正確又は精密である値を指す。例えば、おおよそは、精密な(又は所望の)値の1~10パーセント以内である値を指すことができる。しかしながら、実際の閾値(又は許容差)は、用途に依存し得ることに留意されたい。例えば、いくつかの実施形態では、「おおよそ」は、ある指定された又は所望の値の0.1%以内を意味することがあり、様々な他の実施形態では、閾値は、所望に応じて、又は特定の用途による必要に応じて、例えば、2%、3%、5%などであってもよい。
【0037】
同時-タスク、プロセス、又はプログラムが少なくとも部分的に重なり合うように実行される、並列の実行又は実施を指す。例えば、同時は、タスクがそれぞれの計算要素で並列に(少なくとも部分的に)実行される「強」若しくは厳密並列を使用して、又は、タスクが、インターリーブ式で、例えば、実行スレッドの時分割多重化によって実行される「弱並列」を使用して、実装され得る。
【0038】
ように構成されている-様々な構成要素が、タスク又はタスク群を実行する「ように構成されている」と説明され得る。このようなコンテキストにおいて、「ように構成されている」は、動作中にタスク(単数又は複数)を実行する「構造を有する」ことを一般に意味する広範な記載である。従って、構成要素は、構成要素がタスクを現在実行していないときでも、このタスクを実行するように構成され得る(例えば、電気導体のセットは、2つのモジュールが接続されていないときでも、モジュールを別のモジュールに電気的に接続するように構成されていてもよい)。いくつかのコンテキストにおいて、「ように構成されている」は、動作中にタスク(単数又は複数)を実行する「回路を有する」ことを一般に意味する構造の広範な記載であってもよい。従って、構成要素は、構成要素が現在オンでないときでも、タスクを実行するように構成され得る。一般に、「ように構成されている」に対応する構造を形成する回路は、ハードウェア回路を含んでもよい。
【0039】
様々な構成要素が、説明における便宜上、タスク(単数又は複数)を実行するとして記載され得る。このような説明は、語句「ように構成されている」を含むとして解釈されるべきである。1つ以上のタスクを実行するように構成されている構成要素の記載は、その構成要素について米国特許法第112条(f)の解釈を実施しないことが、明示的に意図されている。
【0040】
個人特定可能な情報の使用は、ユーザのプライバシーを維持するための業界又は政府の要件を満たす又は超えるとして一般に認識されているプライバシーポリシー及びプラクティスに従うべきであることに十分に理解されたい。特に、個人特定可能な情報データは、意図されない又は許可されていないアクセス又は使用のリスクを最小限に抑えるように管理及び取り扱いされるべきであり、許可された使用の性質はユーザに明確に示されるべきである。
図1及び図2-通信システム
【0041】
図1は、いくつかの実施形態に係る、簡略化した例示的な無線通信システムを示す。図1のシステムは、可能なシステムの単なる一例であり、本開示の特徴は、様々なシステムのうちのいずれかにおいて所望に応じて実装されてもよいことに留意されたい。
【0042】
図に示すように、例示的な無線通信システムは、1つ以上のユーザデバイス106A、106Bなどから106Nまでと、伝送媒体を介して通信する基地局102Aを含む。ユーザデバイスのそれぞれは、本明細書では、「ユーザ機器」(User Equipment、UE)と称され得る。よって、ユーザデバイス106は、UE又はUEデバイスと称される。
【0043】
基地局(BS)102Aは、無線基地局(base transceiver station、BTS)又はセルサイト(「セルラー基地局」)であってもよく、UE106A~106Nとの無線通信を可能にするハードウェアを含み得る。
【0044】
基地局の通信エリア(又は、カバレッジエリア)は、「セル」と称され得る。基地局102A及びUE106は、無線通信技術又は電気通信規格とも呼ばれる、GSM、UMTS(例えば、WCDMA、又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)、LTE、LTE-Advanced(LTE-A)、5G新無線(5G NR)、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)などの、種々の無線アクセス技術(RAT)のいずれかを使用して、伝送媒体を介して通信するように構成することができる。基地局102AがLTEのコンテキストにおいて実装される場合、それは代わりに「eNodeB」又は「eNB」と呼ばれることがあることに留意されたい。基地局102Aが5G NRのコンテキストにおいて実装される場合、基地局102Aは、代替として、「gNodeB」又は「gNB」と称され得ることに留意されたい。
【0045】
図に示すように、基地局102Aはまた、ネットワーク100(例えば、種々の可能性の中で、セルラーサービスプロバイダのコアネットワーク、公衆交換電話網(public switched telephone network、PSTN)などの電気通信ネットワーク、及び/又はインターネット)と通信する機能を備えることもできる。したがって、基地局102Aは、ユーザデバイス間の通信、及び/又は、ユーザデバイスとネットワーク100との間の通信を円滑化することができる。具体的には、セルラー基地局102Aは、音声、SMS、及び/又はデータサービスなどの様々な電気通信能力をUE106に提供することができる。
【0046】
したがって、基地局102A、及び同一の又は異なるセルラー通信規格に従って動作する他の同様の基地局(基地局102B~102Nなど)は、セルのネットワークとして提供されてもよく、それは、1つ以上のセルラー通信規格を介して、地理的エリアにわたって、UE106A~106N及び同様のデバイスに、連続性のある又はほぼ連続性のある重複するサービスを提供することができる。
【0047】
したがって、図1に示すように、基地局102Aは、UE106A~106Nに対して、「サービングセル」として機能することができ、各UE106は、「隣接セル」と称される場合がある1つ以上の他のセル(基地局102B~102N及び/又は任意の他の基地局によって提供され得る)から信号を受信する(場合によってはその通信範囲内にある)こともできる。このようなセルはまた、ユーザデバイス間の通信、及び/又はユーザデバイスとネットワーク100との間の通信を容易にすることが可能である。このようなセルは、「マクロ」セル、「マイクロ」セル、「ピコ」セル、及び/又はサービスエリアサイズの様々な他の粒度のうちのいずれかを提供するセルを含んでもよい。例えば、図1に例示する基地局102Aと102Bは、マクロセルであってもよく、その一方で、基地局102Nは、マイクロセルであってもよい。他の構成も可能である。
【0048】
いくつかの実施形態では、基地局102Aは、次世代基地局、例えば、5G新しい無線(5G NR)基地局、又は「gNB」であってよい。いくつかの実施形態では、gNBは、旧式発展型パケットコア(Evolved Packet Core、EPC)ネットワーク及び/又はNRコア(NR Core、NRC)ネットワークに接続され得る。加えて、gNBセルは、1つ以上の遷移及び受信点(Transition and Reception Points、TRP)を含むことができる。加えて、5G NRに従って動作することが可能であるUEは、1つ以上のgNB内の1つ以上のTRPに接続されてもよい。例えば、基地局102A及び1つ以上の他の基地局102は、UE106が、複数の基地局(及び/又は同じ基地局によって提供される複数のTRP)から送信を受信し得るように、結合送信をサポートすることが可能であり得る。
【0049】
UE 106は、複数の無線通信規格を使用して通信することが可能であってもよいことに留意されたい。例えば、UE 106は、所望であれば、少なくとも1つのセルラー通信プロトコル(例えば、GSM、UMTS(例えば、WCDMA又はTD-SCDMAエアインタフェースに関連付けられた)、LTE、LTE-A、5G NR、HSPA、3GPP2 CDMA2000(例えば、1xRTT、1xEV-DO、HRPD、eHRPD)など)に加えて、無線ネットワークプロトコル(例えば、Wi-Fi)及び/又はピアツーピア無線通信プロトコル(例えば、Bluetooth、Wi-Fiピアツーピアなど)を使用して通信するように構成されていてもよい。UE 106はまた、又は代替として、所望であれば、1つ以上のグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS、例えばGPS又はGLONASS)、1つ以上のモバイルテレビ放送規格(例えば、ATSC-M/H)、及び/又は任意の他の無線通信プロトコルを使用して通信するように構成され得る。無線通信規格の(3つ以上の無線通信規格を含む)他の組み合わせも可能である。
【0050】
図2は、いくつかの実施形態に係る、基地局102と通信するユーザ機器106(例えば、デバイス106A~106Nのうちの1つ)を示す。UE 106は、携帯電話、ハンドヘルドデバイス、コンピュータ若しくはタブレット、又は実質上任意のタイプの無線デバイスなどのセルラー通信能力を有するデバイスであってもよい。
【0051】
UE106は、メモリに記憶されたプログラム命令を実行するように構成されたプロセッサを含んでもよい。UE 106は、このような記憶された命令を実行することによって、本明細書に記載の方法の実施形態のいずれかを実行してもよい。代わりに、又は加えて、UE106は、本明細書で説明される方法の実施形態のいずれか、又は本明細書で説明される方法の実施形態のいずれかの任意の部分を実行するように構成された、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)などのプログラム可能なハードウェア要素を含んでもよい。
【0052】
UE 106は、1つ以上の無線通信プロトコル又は技術を使用して通信するための1つ以上のアンテナを含み得る。いくつかの実施形態では、UE106は、例えば、少なくともいくつかの共有無線コンポーネントを使用してNR又はLTEを使用して通信するように構成され得る。更なる可能性として、UE106は、単一の共有無線機を使用して、CDMA2000(1xRTT/1xEV-DO/HRPD/eHRPD)又はLTEを用いて、及び/又は、単一の共有無線機を使用して、GSM若しくはLTEのいずれかを用いて、通信するように構成することができる。共有無線機は、無線通信を実行するための、単一のアンテナに連結することができるか、又は複数のアンテナ(例えば、MIMOの場合)に連結することができる。一般に、無線機は、ベースバンドプロセッサ、アナログRF信号処理回路(例えば、フィルタ、ミキサ、発振器、増幅器などを含む)、又は(例えば、デジタル変調及び他のデジタル処理のための)デジタル処理回路の任意の組み合わせを含んでもよい。類似して、無線機は、上記のハードウェアを使用して1つ以上の受信及び送信チェーンを実装してもよい。例えば、UE 106は、上記の技術などの複数の無線通信技術間で、受信及び/又は送信チェーンの1つ以上の部分を共用し得る。
【0053】
いくつかの実施形態では、UE106は、UE106が使用して通信するように構成されているそれぞれの無線通信プロトコルについて(例えば、別個のアンテナ及び他の無線メカニズム構成要素を含む)別個の送信及び/又は受信チェーンを含んでもよい。更なる可能性として、UE 106は、複数の無線通信プロトコルの間で共用される1つ以上の無線機、及び単一の無線通信プロトコルによってもっぱら使用される1つ以上の無線機を含み得る。例えば、UE 106は、LTE若しくは5G NR(様々な可能性の中でも、又は、LTE若しくは1xRTT、又はLTE若しくはGSMのいずれか)のいずれかを使用して通信するための共用無線機、並びにWi-Fi及びBluetoothの各々を使用して通信するための別個の無線機を含み得る。他の構成も可能である。
図3-UEのブロック図
【0054】
図3は、いくつかの実施形態に係る、通信デバイス106の例示的な簡略化されたブロック図を示す。図3の通信デバイスのブロック図は、可能な通信デバイスの単なる一例であることに留意されたい。実施形態によれば、通信デバイス106は、他のデバイスの中でもとりわけ、ユーザ機器(User Equipment、UE)デバイス、モバイルデバイス若しくは移動局、無線デバイス若しくは無線ステーション、デスクトップコンピュータ若しくはコンピューティングデバイス、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、又はポータブルコンピューティングデバイス)、タブレット、及び/又はデバイスの組み合わせであってもよい。図に示すように、通信デバイス106は、コア機能を実行するように構成されている構成要素300のセットを含むことができる。例えば、構成要素のこのセットは、システムオンチップ(System On Chip、SOC)として実装されてもよく、SOCは、様々な目的のための部分を含むことができる。代替として、構成要素のこのセット300は、様々な目的のための別個の構成要素又は構成要素のグループとして実装されてもよい。構成要素のセット300は、通信デバイス106の様々な他の回路に結合(例えば、通信可能に、直接又は間接的に)結合されてもよい。
【0055】
例えば、通信デバイス106は、(例えば、NANDフラッシュ310を含む)様々なタイプのメモリ、(例えば、コンピュータシステム、ドック、充電ステーション、マイクロフォン、カメラ、キーボードなどの入力デバイス、スピーカなどの出力デバイスなどに接続するための)入出力インタフェース(I/F)320、通信デバイス106と一体化されてもよく又は外部にあってもよいディスプレイ360、並びに、(例えば、LTE、LTE-A、NR、UMTS、GSM、CDMA2000、Bluetooth、Wi-Fi、NFC、GPSなど用の)無線通信回路330を含んでもよい。いくつかの実施形態では、通信デバイス106は、例えばイーサネットのためのネットワークインタフェースカードなどの有線通信回路(図示せず)を含むことができる。
【0056】
無線通信回路330は、図に示すように、アンテナ(単数又は複数)335などの1つ以上のアンテナに(例えば、通信可能に、直接又は間接的に)結合することができる。無線通信回路330は、セルラー通信回路及び/又は近距離から中距離の無線通信回路を含んでもよく、例えば、多重入出力(Multiple-Input Multiple Output、MIMO)構成における複数の空間ストリームを受信及び/又は送信するための複数の受信チェーン及び/又は複数の送信チェーンを含んでもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、以下で更に説明するように、セルラー通信回路330は、複数のRAT用の(専用のプロセッサ及び/又は無線機を含むか、及び/又はそれらに(例えば通信可能に直接若しくは間接的に)結合されている)1つ以上の受信チェーン(例えば、LTE用の第1の受信チェーン、及び5G NR用の第2の受信チェーン)を含んでもよい。加えて、いくつかの実施形態では、セルラー通信回路330は、特定のRAT専用の無線機間で切り替えられ得る単一の送信チェーンを含むことができる。例えば、第1の無線機は、例えばLTEのような第1のRAT専用であり、第2の無線機と共有される専用の受信チェーン及び送信チェーンと通信し得る。第2の無線機は、第2のRAT、例えば、5G NR専用であり得、専用受信チェーン及び共有送信チェーンと通信することができる。
【0058】
通信デバイス106は、1つ以上のユーザインタフェース要素をまた含む、及び/又は1つ以上のユーザインタフェース要素と共に使用するように構成されていてもよい。ユーザインタフェース要素は、(タッチスクリーンディスプレイであってもよい)ディスプレイ360、(分離したキーボードであってもよく、又はタッチスクリーンディスプレイの一部分として実装されてもよい)キーボード、マウス、マイクロフォン、及び/若しくはスピーカ、1つ以上のカメラ、1つ以上のボタン、並びに/又は情報をユーザに提供すること及び/又はユーザ入力を受信若しくは解釈することが可能である様々な他の要素のうちのいずれかなどの様々な要素のうちのいずれかを含んでもよい。
【0059】
通信デバイス106は、1つ以上のスマートカード345を更に含んでもよく、スマートカード345は、1つ以上のユニバーサル集積回路カード(Universal Integrated Circuit Card、UICC)などの加入者識別モジュール(Subscriber Identity Module、SIM)機能を含む。
【0060】
図に示すように、SOC300は、通信デバイス106のためのプログラム命令を実行することができるプロセッサ(単数又は複数)302と、グラフィック処理を実行することができ、表示信号をディスプレイ360に提供することができる表示回路304とを含んでもよい。プロセッサ(単数又は複数)302は、メモリ管理ユニット(memory management unit)(MMU)340に連結してもよく、MMU340は、プロセッサ(単数又は複数)302からアドレスを受信し、それらのアドレスを、メモリ(例えば、メモリ306、読み出し専用メモリ(read only memory)(ROM)350、NANDフラッシュメモリ310)内の位置に変換し、並びに/又は表示回路304、無線通信回路330、I/F320、及び/若しくはディスプレイ360などの、その他の回路若しくはデバイスに変換するように構成されてもよい。MMU340は、メモリ保護及びページテーブル変換又はセットアップを実行するように構成されていてもよい。いくつかの実施形態では、MMU340は、プロセッサ(単数又は複数)302の一部分として含まれてもよい。
【0061】
上記のように、通信デバイス106は、無線及び/又は有線通信回路を使用して通信するように構成されていてもよい。本明細書に記載するように、通信デバイス106は、本明細書に記載される様々な特徴及び技法のいずれかを実装するためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含んでもよい。通信デバイス106のプロセッサ302は、例えば、記憶媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の特徴の一部分又は全てを実装するように構成されていてもよい。代替として(又は加えて)、プロセッサ302は、フィールドプログラム可能ゲートアレイFPGAなどのプログラム可能ハードウェア要素として、又は特定用途向け集積回路ASICとして構成されていてもよい。代替として(又は加えて)、通信デバイス106のプロセッサ302は、他の構成要素300、304、306、310、320、330、340、345、350、360のうちの1つ以上と共同して、本明細書に記載の特徴の一部分又は全てを実装するように構成されてもよい。
【0062】
加えて、本明細書に記載するように、プロセッサ302は、1つ以上の処理要素を含むことができる。よって、プロセッサ302は、プロセッサ302の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(Integrated Circuit、IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、プロセッサ(単数又は複数)302の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
【0063】
更に、本明細書に記載するように、無線通信回路330は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。換言すれば、無線通信回路330に1つ以上の処理要素を含めることができる。よって、無線通信回路330は、無線通信回路330の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(Integrated Circuit、IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、無線通信回路330の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含むことができる。
図4-基地局のブロック図
【0064】
図4は、いくつかの実施形態に係る、基地局102の例示的なブロック図を示す。図4の基地局は、可能な基地局の単なる一例であることに留意されたい。図に示すように、基地局102は、基地局102のためのプログラム命令を実行することができるプロセッサ(単数又は複数)404を含んでもよい。プロセッサ(単数又は複数)404はまた、メモリ管理ユニット(Memory Management Unit、MMU)440に結合されてもよく、MMU440は、プロセッサ(単数又は複数)404からアドレスを受信し、これらのアドレスをメモリ(例えば、メモリ460及び読み出し専用メモリ(Read Only Memory、ROM)450)又は他の回路若しくはデバイスにおける場所に変換する、ように構成されていてもよい。
【0065】
基地局102は、少なくとも1つのネットワークポート470を含んでもよい。ネットワークポート470は、電話ネットワークに結合し、図1及び図2における上記のように、UEデバイス106などの複数のデバイスに、電話ネットワークへのアクセスを提供する、ように構成されていてもよい。
【0066】
ネットワークポート470(又は追加のネットワークポート)はまた、又は代替として、セルラーネットワーク、例えばセルラーサービスプロバイダのコアネットワークに結合するように構成されていてもよい。コアネットワークは、モビリティ関連サービス及び/又は他のサービスを、UEデバイス106などの複数のデバイスに提供することができる。一部の場合には、ネットワークポート470は、コアネットワークを介して電話ネットワークに結合することができ、及び/又はコアネットワークは、(例えば、セルラーサービスプロバイダによってサービス提供される他のUEデバイス間で)電話ネットワークを提供することができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、基地局102は、次世代基地局、例えば、5G新無線(5G NR)基地局、又は「gNB」であってもよい。このような実施形態では、基地局102は、旧式発展型パケットコア(Evolved Packet Core、EPC)ネットワーク及び/又はNRコア(NR Core、NRC)ネットワークに接続されてもよい。加えて、基地局102は、5G NRセルと考えられてもよく、1つ以上の遷移及び受信点(Transition and Reception Point、TRP)を含むことができる。加えて、5G NRに従って動作することが可能であるUEは、1つ以上のgNB内の1つ以上のTRPに接続されてもよい。
【0068】
基地局102は、少なくとも1つのアンテナ434、可能な場合、複数のアンテナを含んでもよい。少なくとも1つのアンテナ434が、無線送受信機として動作するように構成されていてもよく、無線機430を介してUEデバイス106と通信するように更に構成されていてもよい。アンテナ434は、無線機430と通信チェーン432を介して通信する。通信チェーン432は、受信チェーン、送信チェーン、又は両方であってもよい。無線機430は、5G NR、LTE、LTE-A、GSM、UMTS、CDMA2000、Wi-Fiなどを含むがこれらには限定されない様々な無線通信規格を介して通信するように構成されていてもよい。
【0069】
基地局102は、複数の無線通信規格を使用して無線通信するように構成されていてもよい。いくつかのインスタンスでは、基地局102は、複数の無線機を含むことができ、複数の無線機は、基地局102が複数の無線通信技術に従って通信することを可能にし得る。例えば、1つの可能性として、基地局102は、LTEに従って通信を実行するためのLTE無線機、及び5G NRに従って通信するための5G NR無線機を含んでよい。このような場合、基地局102は、LTE基地局及び5G NR基地局の両方として動作することが可能であってもよい。別の可能性として、基地局102は、マルチモード無線機を含んでもよく、マルチモード無線機は、複数の無線通信技術(例えば、5G NR及びLTE、5G NR及びWi-Fi、LTE及びWi-Fi、LTE及びUMTS、LTE及びCDMA2000、UMTS及びGSMなど)のうちのいずれかに従って通信を実行することが可能である。
【0070】
本明細書にその後に更に記載するように、BS 102は、本明細書に記載の特徴を実装する又はこれらの実装をサポートするためのハードウェア及びソフトウェア構成要素を含むことができる。基地局102のプロセッサ404は、例えば、記憶媒体(例えば、非一時的コンピュータ可読記憶媒体)に記憶されたプログラム命令を実行することによって、本明細書に記載の方法の一部分又は全てを実装する又はこれらの実装をサポートするように構成されていてもよい。代替として、プロセッサ404は、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)などのプログラム可能ハードウェア要素として、若しくは特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)として、又はこれらの組み合わせとして構成されていてもよい。代替として(又は加えて)、BS 102のプロセッサ404は、他の構成要素430、432、434、440、450、460、470のうちの1つ以上と共同して、本明細書に記載の特徴の一部分又は全てを実装する又はこれらの実装をサポートするように構成されていてもよい。
【0071】
加えて、本明細書に記載するように、プロセッサ(単数又は複数)404は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。よって、プロセッサ(単数又は複数)404は、プロセッサ(単数又は複数)404の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(Integrated Circuit、IC)を含むことができる。加えて、各集積回路は、プロセッサ(単数又は複数)404の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含んでもよい。
【0072】
更に、本明細書に記載するように、無線機430は、1つ以上の処理要素を含んでもよい。よって、無線機430は、無線機430の機能を実行するように構成されている1つ以上の集積回路(Integrated Circuit、IC)を含むことができる。加えて、それぞれの集積回路は、無線機430の機能を実行するように構成されている回路(例えば、第1の回路、第2の回路など)を含むことができる。
チャネルアクセスカテゴリの選択
【0073】
いくつかの無線アクセス技術では、複数のチャネルアクセスカテゴリが、アップリンク(UL)及び/又はダウンリンク(DL)送信に対して定義され得る。例えば、無認可スペクトル(NR-U)で動作する5G NRの場合、リスンビフォートーク(LBT)カテゴリ1(Cat-1)、Cat-2、及びCat-4を含む複数のチャネルアクセスカテゴリが定義されている。Cat-4は、可変サイズの検知期間を有する指数関数的ランダムバックオフを伴うLBTとして定義されており、検知期間(コンテンションウィンドウとしても知られる)は、クリアチャネル評価(CCA)が実行される時間の長さである。Cat-2は、ランダムバックオフを伴わずにLBTとして定義されており、検知期間は、16マイクロ秒又は25マイクロ秒のいずれかに限定される。Cat-1は、例えばCCAを実行することなく、即時送信を可能にするものとして定義されている。定義されたカテゴリのうちの1つ以上は、更なる変形を含み得る。例えば、Cat-4は、メッセージ内で運ばれるデータの優先度に基づいて選択され得る、チャネルアクセス優先度クラス(CAPC)に対する4つの異なるオプションを含むように定義されている。
【0074】
LBT手順(例えば、チャネル占有時間(COT)を開始すること)を使用してチャネルにアクセスするとき、UE106などのUEは、どのチャネルアクセスカテゴリを使用するかを決定するために様々な要因を使用し、異なる要因が異なるメッセージ及び/又はチャネルに使用され得る。例えば、様々なDL又はUL制御チャネルのために、及び/又は、4ステップRACHにおけるPRACH/MSG-3及び/又は2ステップRACHにおけるMsgAなどの、RACH関連チャネルのために、異なる要因が使用され得る。
【0075】
第1の例として、UE106は、異なるアップリンク制御メッセージに対して異なるLBTチャネルアクセスカテゴリを使用することができる。例えば、DLダウンリンク制御情報(DCI)フォーマットと関連付けられた特定のタイプのUL制御メッセージのCOTを開始するとき、UE106は、DCI 1_0又はDCI 1_1などの関連するDCIに示されるLBTカテゴリを使用し得る。そのようなタイプのUL制御メッセージは、HARQ-ACKメッセージ又は非周期的チャネル状態情報(CSI)レポートなどのDL DCIに関連付けられた非周期的サウンディング参照シンボル(SRS)トリガ又は物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)メッセージを含み得る。対照的に、DL DCIフォーマットに関連付けられていないUL制御メッセージのためのCOTを開始する場合、UE106は、最高優先度クラス(最低値)を有するCat-4などの特定の所定のLBTカテゴリを使用することができる。そのようなメッセージは、例えば、PUCCHを介した周期的CSIフィードバック又は周期的SRSなどの、特定のタイプのPUCCHメッセージを含み得る。
【0076】
第2の例として、DL制御チャネル送信(例えば、DL制御チャネルメッセージのみを含む送信)について、BS102は、選択されたCAPC値に基づいて決定されるLBTカテゴリを使用し得る。いくつかのシナリオでは、これは、基地局102によるCAPCの選択を最初に含み得る。他のシナリオでは、CAPCは、DLトラフィックQoS要件に基づいて選択され得る。例えば、5G NRでは、異なるパケットフローを分類し、異なるサービス品質(QoS)フロー識別子(QFI)でマークすることができ、1~85の範囲の異なる5G QoSインジケータ(5GI)値にマッピングすることができる。5GI値は、定義されたCAPC値に対する事前定義された1対1のマッピングを有し得る。したがって、BS102は、PDSCH上のパケットフローと関連付けられた5GIに基づいて、チャネルアクセスのためのCAPCを選択することができる。更に他のシナリオでは、CAPCは、バッファステータスレポート(BSR)(例えば、最新のBSR)に基づいて選択され得る。例えば、UL送信をスケジュールするDCIを送信するとき、BS102は、異なる5GIキューにわたる最近/最新のBSRステータスに基づいて、チャネルアクセスのための1つのCAPC値を選択することができ、これはUE106によってBS102に報告され得る。
【0077】
第3の例として、UE106は、PRACH送信及びRACHメッセージ-3(Msg-3)などのRACH手順において異なるチャネルに対して異なるLBTチャネルアクセスカテゴリを使用することができる。
【0078】
具体的には、いくつかの実装では、PRACHチャネルアクセスカテゴリは、UE106がロードベースの機器(LBE)又はフレームベースの機器(FBE)として動作しているかどうかなど、UE106のデバイスタイプに少なくとも部分的に基づいて決定され得る。FBE機器は、定義されたフレーム構造に従ってチャネルにアクセスしようとすることができ、したがって、各フレーム期間内の固定時間ウィンドウでCCAを実行することができる。チャネルが利用できない場合、FBEデバイスは、次のフレーム期間まで静かに維持され得る。対照的に、LBEデバイスは、時間的に固定されていない送信/受信構造を利用することができるが、代わりに要求によって駆動される。LBEデバイスは、必要なCCAを実行することができる。チャネルが利用できない場合、LBEデバイスは、拡張された検知期間を有する拡張CCAを実行することができる。PRACH手順について、FBEデバイスは、例えば、SIB1などのシステム情報ブロック(SIB)又は他の適切なメッセージにおいて、BS102によって示されるLBTカテゴリを使用してもよい。具体的には、FBEデバイスは、固定検知期間内にCCAを実行するので、BS102は、いくつかのシナリオでは、Cat-4よりも積極的であるFBE PRACH手順のLBTカテゴリを選択することができる。対照的に、LBEデバイスは、PRACH送信のために、特定のより積極的でないLBTカテゴリ(例えば、最高優先度クラスを有するCat-4)を使用することに限定され得る。コンテンションなしのRACH手順の場合、そのようなLBEデバイスはまた、例えば、対応するDCI 1_0又は他の適切なメッセージにおいて、BS102によって示されるLBTカテゴリを使用し得る。
【0079】
追加的又は代替的に、RACH手順におけるMsg-3のLBTカテゴリは、Msg-3が別のMAC-PDUと多重化されるかどうかに少なくとも部分的に基づいて決定され得る。具体的には、UE106は、送信のために複数のMAC-PDUが利用可能である場合、一般的に送信前に複数のMAC-PDUを多重化することができる。RACH Msg-3を送信するためにCOTを開始するとき、UE106は、UE106が、Msg-3と一緒に多重化するために別のMAC-PDUを有しない場合、特定のより積極的でないLBTカテゴリ(例えば、LBT Cat-4)を使用することに限定され得る。しかしながら、UE106がMsg-3と一緒に1つ以上の他のMAC-PDUを多重化する場合、UE106は、それらの他のMAC-PDU(単数又は複数)に基づいてLBTカテゴリを選択することができる。例えば、UE102が他のMAC-PDU(単数又は複数)のCOTを開始するために、より積極的なカテゴリを選択する(例えば、使用することが許可されている)場合、UE106は、より積極的なカテゴリ(例えば、Cat-2又はCat-1)を選択することができる。
【0080】
あるいは、Msg-3のLBTカテゴリは、BS102によってシグナリングされ得る。例えば、Msg-3のLBTカテゴリは、RACH応答(RAR)メッセージ(例えば、Msg-2)の受信のためのDL割り当てを搬送するランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子(RA-RNTI)でスクランブルされたDCI 1_0に示され得る。別の例として、Msg-3のLBTカテゴリは、RAR MAC-PDU内のUL許可などにおけるRAR MAC-PDUのペイロードに含まれ得る。
UL送信のためのシグナリング機構
【0081】
NR-Uでは、UE106などのUE、又はBS102などのBSのいずれかが、様々なシナリオにおいて、COTを開始することができる。COTが開始されると、送信デバイスは、COT内に1つ以上の送信(例えば、バースト)を送信することができ、バーストは、送信デバイスが送信していないギャップによって分離されている。特定の期間を有するギャップは、例えば、タイミングアドバンス、サイクリックプレフィックス(CP)拡張、又はDLの短縮、又は1つ以上のOFDMシンボルによるUL送信期間のうちの1つ以上を使用して作成され得る。
【0082】
いくつかのシナリオでは、COTは、別のデバイスと共有され得る。例えば、BS開始COTは、同じCOT内の時間に対するUL許可を含むDL送信を含む(例えば、開始する)ことができる。それに応じて、UE106は、COT内の指定された時間にUL送信を送信することができる。
【0083】
前述のように、NR-Uは、LBTの複数のカテゴリ(例えば、Cat 1、Cat-2、25マイクロ秒Cat-2、Cat-4)をサポートする。いくつかのシナリオでは、使用するLBTのカテゴリは、少なくとも部分的に、送信間のギャップ期間に依存し得る。例えば、いくつかのシナリオでは、UE106は、先行する送信の終了後のギャップが16マイクロ秒以下である場合には、Cat-1(すなわちLBTを含まない)を使用してBS開始COT内に送信することができるが、ギャップが16マイクロ秒又は25マイクロ秒である場合、Cat-2を使用することができる。しかしながら、場合によっては、UE106は、COT構造(例えば、スケジューリング/許可された送信がBS開始COT内にあるか)又はギャップ期間(例えば、16マイクロ秒、25マイクロ秒、又は更に大きいか)を認識できないことがある。これは、UE106がLBTタイプを決定する能力を制限し得る。
【0084】
UE106がBS102と整列したままであることを確実にするために、BS102は、UE106に様々なチャネルアクセスプロファイルパラメータを示し得る。そのようなシグナリングは、シグナリングの柔軟性とシグナリングオーバーヘッドとの間のトレードオフを伴う様々な方法で実行され得る。
【0085】
一例として、LBTカテゴリ、CP拡張構成、及びCAPCは、別個の情報要素(IE)フィールドを使用して、単一のアップリンクスケジューリングDCIでシグナリングされ得る。
【0086】
LBTカテゴリ:いくつかの実装では、2ビット情報要素(IE)フィールドがDCI内に含まれてもよく、IEフィールドは、異なるLBTカテゴリとの1対1の関連付けがされた異なる状態を有する。例えば、値「00」は、「Cat-1」を示すことができ、値「01」は、「16マイクロ秒の検知ギャップを有するCat-2」を示すことができ、値「10」は、「25マイクロ秒の検知ギャップを有するCat-2」を示すことができ、値「11」は、「Cat-4」を示すことができる。いくつかの実装では、LBTカテゴリフィールドのサイズは、ネットワークによって有効にされたカテゴリタイプに応じて構成可能であり得る。
【0087】
CP拡張(CPE):いくつかの実装では、2ビットIEフィールドを使用して、例えば、表1に示すように、CPEを示すことができる。
【表1】
【0088】
いくつかの実装では、表1の行のサブセットがRRCシグナリングを使用してUEのために構成されている場合、フィールドサイズを1ビットまで更に低減することができる。例えば、所与のサブキャリア間隔(例えば、15kHz)について、RRCシグナリングは、表に示される最初の2行だけに選択を絞ることができる。したがって、利用可能な2つのオプションは、1ビットのIEで示され得る。
【0089】
チャネルアクセス優先度クラス(CAPC):いくつかの実装では、2ビットIEフィールドを使用して、4つの利用可能な値(例えば、「1,2,3,4」)のうちの1つを示すことができる。
【0090】
いくつかのシナリオでは、シグナリングオーバーヘッドは、既知の条件に基づいて低減され得る。例えば、BS開始COT中、UE106は、16マイクロ秒の検知ギャップを有するCat-1又はCat-2のみを使用することができる。したがって、BS開始COT内の許可のシグナリングは、カテゴリの明示的なインジケーションを省略し得る。明示的なインジケーションに依存する代わりに、UE106は、スケジューリングされたUL送信のギャップ期間に基づいてカテゴリを決定することができる。例えば、UE106がBS開始COTの発生を検出すると、UE106は、ギャップ期間<X(例えば、16マイクロ秒)である場合、COT内のCat-1を使用することができ、そうでなければ16マイクロ秒の期間でCat-2を使用することができる。
【0091】
別の例として、DCIのシグナリングオーバーヘッドを低減するために、例えば、表2に示すように、LBTカテゴリ、CP拡張、及びCAPCのための結合コーディングスキームを使用することができる。
【表2】
【0092】
いくつかの実装では、(例えば、「1,2,3,4」に加えて)CAPC IEフィールドの追加の値を使用して、UE106がCAPC値を自律的に選択する必要があることを示し得る。例えば、これは、UE106が、例えば、BS102に不明であるUE側のバッファステータス及び/又はトラフィックタイプに基づいて、CAPCを選択することを可能にし得る。例えば、バッファが大量のデータを含むと判定したことに応じて、UE106は、バッファがより少量のデータを含んでいた場合に選択するよりも高い優先度クラスを選択することができる。同様に、ULトラフィックが遅延耐性のないタイプであると判定したことに応じて、UE106は、より遅延耐性のあるトラフィックタイプについて選択するよりもより高い優先度クラスを選択することができる。
【0093】
いくつかの実装では、UE106は、いくつかのシナリオにおいて、BS102によって示されるカテゴリ以外のLBTカテゴリを使用するように構成され得る。図5は、1つのそのようなシナリオを示す。
【0094】
図示されるように、BS102は、UE106に第1の時間t1にUL許可510を送信することができる。例えば、UL許可510は、UL許可DCI(例えば、DCIフォーマット0)に含まれ得る。UL許可510は、UL送信520を後の時間t4に許可することができる。いくつかのシナリオでは、UL送信520は、PUSCH及び/又はPUCCHを含んでもよい。UL許可510(又はそれが含まれるDCI)は、例えば、前述の実施例のいずれかに従って、UL送信520を実行するときにUE102によって使用される第1のLBTカテゴリのインジケーションを含み得る。例えば、UL許可510は、UL送信520を実行するときに、UE102がCat-4を使用するべきであることを示し得る。
【0095】
第2の時間t2に、BS106は、UE106にDCI530(例えば、グループ共通DCI(GC-DCI))を送信することができ、これは、今後のBS開始COT540の共有情報及び/又はタイミング情報を含み得る。例えば、DCI530は、UL送信がCOT540内で許可されることを示す共有情報を含み得る。BS120は、時間t3で、DCI530に続いてCOT540を開始することができる。
【0096】
DCI530を受信したことに応じて、UE160は、共有情報がCOT540内でUL送信が許可されていることを示し、及び/又は許可されたUL送信520がCOT540内でスケジューリングされていることを示すことを、判定することができる。それに応じて、UE160は、UL許可510によって示されるもの以外のLBTカテゴリを使用することを自律的に決定することができる。例えば、UL送信520がBS開始COT540内で発生すると判定したことに応じて、UEは、UL送信520のためにLBT Cat-1又はCat-2(例えば、16マイクロ秒又は25マイクロ秒の検知期間のいずれかを有する)を使用することができる。選択されたカテゴリに従ってLBT手順を満たした後、UE160は、UL送信520を送信することができる。
【0097】
他のシナリオでは、UE160は、UL送信520がBS開始COT内で発生しない(又はいずれのCOT内でも発生しない)と判定することができる。それに応じて、UE160は、UL許可510によって示されるLBTカテゴリを使用してUL送信520を送信することができる。
【0098】
図5のシナリオは一例であり、他のシナリオでは、UE160は、例えば、UL送信がCOT内で発生するかどうかに関連しない他の要因に基づいて、BS102によって示されるカテゴリ以外のLBTカテゴリを使用して、UL送信を送信することを決定できることを理解されたい。
コンテンションウィンドウの調整
【0099】
前述のように、いくつかのLBT手順(例えば、NR-U LBT Cat-4)は、可変サイズの検知期間(又はコンテンションウィンドウ)を利用することができる。いくつかの実装では、検知期間は、様々な方法で調整され得る。
【0100】
第1の例として、コンテンションウィンドウは、HARQ-ACK比率Zに基づいて調整することができる。例えば、いくつかの実装では、Zが特定の事前定義された閾値(例えば、80%)を超える場合、コンテンションウィンドウは、次のより高い許可値に増加され得る。そうでない場合、コンテンションウィンドウは、同じままであり得る。
【0101】
しかしながら、NR-Uは、コードブロックグループ(CBG)ベースの伝送をサポートすることができ、ここで、トランスポートブロック(TB)は、コードブロックの複数のグループに分割することができ、ACK/NACKが各CBGについて報告される。これは、一部が受信されない場合、TB全体を再送信することを必要とするのではなく、各CBGが再送信のために個別に考慮され得るため、より低い再送信率を可能にする。しかしながら、Zは、個々のCBGではなく、TB全体のHARQ-ACK比率を表す。したがって、Zは、仮想TBレベルHARQ-ACK(V-T-HARQ-ACK)に基づいて計算され得る。
【0102】
V-T-HARQ-ACKに基づいてZを計算する第1の例を図6Aに示す。図示のように、HARQ-ACK値は、単一のPDSCH送信の複数のCBGに対して取得することができ、全ての対応する個々のHARQ-ACKの論理AND演算が、V-T-HARQ-ACKを生成するために実行される。図6Aに示すように、この結果は、複数のCBG内の全てのCBGに対してACKが受信された場合、V-T-HARQ-ACK=ACKとなり、ACKがいずれのCBGに対しても受信されない場合(例えば、NACKが受信された場合)、V-T-HARQ-ACK=NACKとなる。他の実装では、全ての対応する個々のHARQ-ACKの論理OR演算が実行されて、V-T-HARQ-ACKを生成する。この結果は、ACKが複数のCBG内の任意のCBGから受信された場合、V-T-HARQ-ACK=ACKとなり、ACKがいずれのCBGに対しても受信されない場合にのみ、V-T-HARQ-ACK=NACKとなる。いずれの場合も、V-T-HARQ-ACKは、Zの値を計算するための単一のHARQ-ACKとして処理され得る。
【0103】
V-T-HARQ-ACKに基づいてZを計算する第2の例を図6Bに示す。図6Aと同様に、HARQ-ACK値は、単一のPDSCH送信の複数のCBGについて取得され得る。しかしながら、図6Bでは、V-T-HARQ-ACKは、複数のCBG内のCBGの総数(例えば、PDSCH送信中のCBGの総数)に対するNACKの比率として計算された小数値に設定され得る。図6Bに示すように、4つのCBGのセット内の各CBGについてACKが受信される場合、V-T-HARQ-ACK=0/4=0である。しかしながら、CBGのうちの1つに対してACKが受信されない場合(例えば、NACKが受信された場合)、V-T-HARQ-ACK=1/4=0.25である。V-T-HARQ-ACKの小数値は、Zの値を計算するための単一のHARQ-ACKとして処理され得る。
【0104】
コンテンションウィンドウを調整する第2の例として、いくつかの実装では、2ステップ又は4ステップRACH手順におけるUL送信のためのコンテンションウィンドウは、所与の優先度クラスに対して動的に調整され得る。前述のように、LBT Cat-4は、4つのチャネルアクセス優先度クラス(CAPC)のうちのいずれかを利用することができる。図7は、コンテンションウィンドウを調整する例示的な方法を示す。図7の方法は、UE106などのUEによって、又は無線通信回路330などそのいくつかの部分によって実行され得る。
【0105】
702で、UE106は、Cat-4 LBTを使用して、PRACH又はMsg-A送信のいずれかためにチャネルにアクセスすることができる。
【0106】
702で、UE106は、定義されたウィンドウ内で適切な応答を受信したかどうかを判定することができる。例えば、2ステップRACH手順では、UE106は、事前定義されたRARウィンドウ内でMsg-BをBS102から正常に受信したかどうかを判定することができる。別の例として、4ステップRACH手順では、UE106は、RARウィンドウ内でRAR又はMsg-4をBS102から正常に受信したかどうかを判定することができる。
【0107】
704で、適切な応答が定義されたウィンドウ内で受信されなかったと判定したことに応じて、UE106は、706で、対応する優先度クラスpについて、コンテンションウィンドウCWpを次のより高い許可値に増加させることができる。
【0108】
704において、適切な応答が定義されたウィンドウ内で受信されたと判定したことに応じて、UE106は、708で、CWpを最小値CWmin.pにリセットすることができる。
【0109】
本開示の実施形態は、様々な形態のうちのいずれかにおいて実現されてもよい。例えば、いくつかの実施形態は、コンピュータにより実施される方法、コンピュータ可読記憶媒体、又はコンピュータシステムとして実現することができる。他の実施形態は、ASICなどの1つ以上のカスタム設計されたハードウェアデバイスを使用して実現されてもよい。更なる他の実施形態は、FPGAなどの1つ以上のプログラム可能ハードウェア要素を使用して実現されてもよい。
【0110】
いくつかの実施形態では、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体がプログラム命令及び/又はデータを記憶するように構成されていてもよく、プログラム命令は、コンピュータシステムによって実行された場合、コンピュータシステムに、方法、例えば、本明細書に記載の方法実施形態のうちのいずれか、又は本明細書に記載の方法実施形態の任意の組み合わせ、又は本明細書に記載の方法実施形態のうちのいずれかの任意のサブセット、又はこのようなサブセットの任意の組み合わせを実行させる。
【0111】
いくつかの実施形態では、デバイス(例えば、UE106若しくはBS102、又は、無線通信回路330若しくはモデム520などのそれらのいくつかのコンポーネント)は、プロセッサ(又はプロセッサのセット)及び記憶媒体を含むように構成されてもよく、記憶媒体は、プログラム命令を記憶し、プロセッサは、記憶媒体からプログラム命令を読み込み実行するように構成されており、プログラム命令は、本明細書に記載の様々な方法実施形態のうちのいずれか(又は、本明細書に記載の方法実施形態の任意の組み合わせ、又は本明細書に記載の方法実施形態のうちのいずれかの任意のサブセット、又はこのようなサブセットの任意の組み合わせ)を実装するために実行可能である。デバイスは、様々な形態のうちのいずれかにおいて実現されてもよい。
【0112】
上記の実施形態は、かなり詳細に記載されているが、上記の開示が完全に理解されれば、多数の変形形態及び修正形態が当業者には明らかになる。以下の特許請求の範囲は、全てのそのような変形形態及び修正形態を包含すると解釈されることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
【手続補正書】
【提出日】2024-03-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
トランスポートブロック(TB)内の複数のコードブロックグループ(CBG)に対応するハイブリッド自動再送要求肯定応答(HARQ-ACK)情報であって、前記CBGの各々についての肯定応答(ACK)インジケーション又は否定応答(NACK)インジケーションを含むHARQ-ACK情報を受信することと、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかを判定することと、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかに基づいて、後続のクリアチャネル評価(CCA)を実行するためのコンテンションウィンドウの期間を判定することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかに基づいて前記コンテンションウィンドウの前記期間を判定することが、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも前記所定の割合についてのACKインジケーションを含まないと判定したことに応じて、前記コンテンションウィンドウの前記期間を増加させること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかに基づいて前記コンテンションウィンドウの前記期間を判定することが、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも前記所定の割合についてのACKインジケーションを含むと判定したことに応じて、前記コンテンションウィンドウの前記期間を維持すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかに基づいて前記コンテンションウィンドウの前記期間を判定することが、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも前記所定の割合についてのACKインジケーションを含むと判定したことに応じて、前記コンテンションウィンドウの前記期間を最小許容値まで低減すること
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記コンテンションウィンドウが、複数の利用可能なチャネルアクセス優先度クラスのうちの第1のチャネルアクセス優先度クラスに関連付けられており、前記コンテンションウィンドウの前記期間を増加させることは、前記第1のチャネルアクセス優先度クラスのみに影響を及ぼす、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
コンテンションウィンドウの前記期間を判定した後に送信のために通信媒体にアクセスすることを更に含み、前記通信媒体にアクセスすることは、前記コンテンションウィンドウ内でCCAを実行することを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
プロセッサであって、
トランスポートブロック(TB)内の複数のコードブロックグループ(CBG)に対応するハイブリッド自動再送要求肯定応答(HARQ-ACK)情報であって、前記CBGの各々についての肯定応答(ACK)インジケーション又は否定応答(NACK)インジケーションを含むHARQ-ACK情報を受信し、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかを判定し、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかに基づいて、後続のクリアチャネル評価(CCA)を実行するためのコンテンションウィンドウの期間を判定する、
ように構成されている、プロセッサ。
【請求項8】
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかに基づいて前記コンテンションウィンドウの前記期間を判定することが、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも前記所定の割合についてのACKインジケーションを含まないと判定したことに応じて、前記コンテンションウィンドウの前記期間を増加させること
を含む、請求項7に記載のプロセッサ。
【請求項9】
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかに基づいて前記コンテンションウィンドウの前記期間を判定することが、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも前記所定の割合についてのACKインジケーションを含むと判定したことに応じて、前記コンテンションウィンドウの前記期間を維持すること
を含む、請求項7に記載のプロセッサ。
【請求項10】
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかに基づいて前記コンテンションウィンドウの前記期間を判定することが、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも前記所定の割合についてのACKインジケーションを含むと判定したことに応じて、前記コンテンションウィンドウの前記期間を最小許容値まで低減すること
を含む、請求項7に記載のプロセッサ。
【請求項11】
前記コンテンションウィンドウが、複数の利用可能なチャネルアクセス優先度クラスのうちの第1のチャネルアクセス優先度クラスに関連付けられており、前記コンテンションウィンドウの前記期間を増加させることは、前記第1のチャネルアクセス優先度クラスのみに影響を及ぼす、請求項7に記載のプロセッサ。
【請求項12】
前記プロセッサが、
ワイヤレス通信回路に、コンテンションウィンドウの前記期間を判定した後に送信のために通信媒体にアクセスさせるように更に構成されており、前記通信媒体にアクセスすることは、前記コンテンションウィンドウ内でCCAを実行することを含む、
請求項7に記載のプロセッサ。
【請求項13】
ユーザ機器(UE)であって、
ワイヤレス通信回路と、
ソフトウェア命令を記憶するメモリと、
前記ワイヤレス通信回路及び前記メモリに通信可能に結合されたプロセッサであって、前記ソフトウェア命令を実行して、前記UEに、
トランスポートブロック(TB)内の複数のコードブロックグループ(CBG)に対応するハイブリッド自動再送要求肯定応答(HARQ-ACK)情報であって、前記CBGの各々についての肯定応答(ACK)インジケーション又は否定応答(NACK)インジケーションを含むHARQ-ACK情報を、前記ワイヤレス通信回路を介して受信させ、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかを判定させ、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかに基づいて、後続のクリアチャネル評価(CCA)を実行するためのコンテンションウィンドウの期間を判定させる、
ように構成されている、プロセッサと、
を含む、UE。
【請求項14】
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかに基づいて前記コンテンションウィンドウの前記期間を判定することが、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも前記所定の割合についてのACKインジケーションを含まないと判定したことに応じて、前記コンテンションウィンドウの前記期間を増加させること
を含む、請求項13に記載のUE。
【請求項15】
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかに基づいて前記コンテンションウィンドウの前記期間を判定することが、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも前記所定の割合についてのACKインジケーションを含むと判定したことに応じて、前記コンテンションウィンドウの前記期間を維持すること
を含む、請求項13に記載のUE。
【請求項16】
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも所定の割合についてのACKインジケーションを含むかどうかに基づいて前記コンテンションウィンドウの前記期間を判定することが、
前記HARQ-ACK情報が前記CBGの少なくとも前記所定の割合についてのACKインジケーションを含むと判定したことに応じて、前記コンテンションウィンドウの前記期間を最小許容値まで低減すること
を含む、請求項13に記載のUE。
【請求項17】
前記コンテンションウィンドウが、複数の利用可能なチャネルアクセス優先度クラスのうちの第1のチャネルアクセス優先度クラスに関連付けられており、前記コンテンションウィンドウの前記期間を増加させることは、前記第1のチャネルアクセス優先度クラスのみに影響を及ぼす、請求項13に記載のUE。
【請求項18】
前記プロセッサが、
コンテンションウィンドウの前記期間を判定した後に送信のために、前記ワイヤレス通信回路を介して通信媒体にアクセスするように更に構成されており、前記通信媒体にアクセスすることは、前記コンテンションウィンドウ内でCCAを実行することを含む、
請求項13に記載のUE。
【外国語明細書】