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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024083878
(43)【公開日】2024-06-24
(54)【発明の名称】通知システム
(51)【国際特許分類】
   H04L 47/00 20220101AFI20240617BHJP
   G06F 11/30 20060101ALI20240617BHJP
   G08B 25/08 20060101ALI20240617BHJP
【FI】
H04L47/00
G06F11/30 189
G06F11/30 172
G08B25/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022197949
(22)【出願日】2022-12-12
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】黒川 祐一郎
(72)【発明者】
【氏名】岡村 健司
(72)【発明者】
【氏名】藤井 健太郎
【テーマコード(参考)】
5B042
5C087
5K030
【Fターム(参考)】
5B042KK13
5B042MA08
5B042MC08
5C087AA02
5C087AA09
5C087AA10
5C087AA37
5C087BB02
5C087BB20
5C087DD03
5C087DD24
5C087DD49
5C087EE20
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG08
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG84
5K030GA13
5K030HA08
5K030JA10
5K030LC13
5K030MA04
5K030MB09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】通知を行う装置の処理負荷、及び通知に用いられる通信網の負荷を軽減する通知システムを提供する。
【解決手段】通知システム10は、送信元装置(IoTデバイス20)から情報を受信する受信部11と、受信部11によって受信された情報に基づいて、当該情報に係る通知を通知先装置に対して行うべきか否かを判定する判定部12と、判定部12によって通知先装置30に対して通知すべきであると判定された旨の情報を記憶する記憶部13と、記憶部13によって記憶された情報に基づいて、予め設定された時間毎に予め設定された上限数で通知先装置に対して通知を行う通知部14と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信元装置から情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された情報に基づいて、当該情報に係る通知を通知先装置に対して行うべきか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって通知先装置に対して通知すべきであると判定された旨の情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部によって記憶された情報に基づいて、予め設定された時間毎に予め設定された上限数で通知先装置に対して通知を行う通知部と、
を備える通知システム。
【請求項2】
前記通知部は、前記記憶部によって記憶された情報の数に基づいて、予め設定された時間毎に通知を行うか、送信元装置から情報を受信する度に通知を行うか判定する請求項1に記載された通知システム。
【請求項3】
前記通知部は、前記記憶部によって記憶された情報の数の時系列な変化に基づいて、予め設定された時間毎に通知を行うか、送信元装置から情報を受信する度に通知を行うか判定する請求項2に記載された通知システム。
【請求項4】
前記通知部は、前記判定部によって通知先装置に対して通知すべきであると判定された回数に対する上限数で通知先装置に対して通知を行う請求項1に記載された通知システム。
【請求項5】
前記通知が行われる通知先装置は、送信先装置毎に予め設定されており、
前記通知部は、通知を行う通知先装置の延べ数に対する上限数で通知先装置に対して通知を行う請求項1に記載された通知システム。
【請求項6】
前記受信部は、送信元装置から数値を含む情報を受信し、
前記判定部は、前記受信部によって受信された情報に含まれる数値が、予め設定された範囲に含まれるか否かによって、当該情報に係る通知を通知先装置に対して行うべきか否かを判定する請求項1に記載された通知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信元装置から受信した情報に基づいて通知先装置に対して通知を行う通知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、センサを備えるIoT(Internet of Things)デバイスから、センサによって得られた情報を受信して、受信した情報に基づいて当該情報に係る通知を行うべきか否かを判定して通知を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。これによって、監視対象の異常等を把握するすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-117261号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、大量のIoTデバイスから同じタイミングで情報が送信されて、同じタイミングで通知を行うと、通知を行う装置の処理負荷、及び通知に用いられる通信網の負荷が大きくなる。例えば、これにより、通信網の輻輳が発生し得る。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、通知を行う装置の処理負荷、及び通知に用いられる通信網の負荷を軽減することができる通知システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明に係る通知システムは、送信元装置から情報を受信する受信部と、受信部によって受信された情報に基づいて、当該情報に係る通知を通知先装置に対して行うべきか否かを判定する判定部と、判定部によって通知先装置に対して通知すべきであると判定された旨の情報を記憶する記憶部と、記憶部によって記憶された情報に基づいて、予め設定された時間毎に予め設定された上限数で通知先装置に対して通知を行う通知部と、を備える。
【0007】
本発明に係る通知システムでは、通知が、予め設定された時間毎に予め設定された上限数で行われる。従って、本発明に係る通知システムによれば、通知を行う装置の処理負荷、及び通知に用いられる通信網の負荷を軽減することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、通知を行う装置の処理負荷、及び通知に用いられる通信網の負荷を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る通知システムの構成を示す図である。
図2】通知システムによる通知に用いられる情報の例を示す図である。
図3】通知システムによる通知に用いられる情報の例を示す図である。
図4】通知システムによって通知される情報の例を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る通知システムで実行される処理を示すシーケンス図である。
図6】本発明の実施形態に係る通知システムのハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面と共に本発明に係る通知システムの実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
図1に本実施形態に係る通知システム10を示す。通知システム10は、送信元装置であるIoTデバイス20から情報を受信して、受信した情報に基づいて通知先装置30に対して通知を行うシステム(装置)である。具体的には、通知システム10は、以下のように用いられる。IoTデバイス20は、自身が備えるセンサによって何らかの監視対象に係る情報を取得して、通知システム10に送信する。通知システム10は、IoTデバイス20から送信された情報に基づいて、通知先装置30に当該情報に係る通知を行うべきか否かを判定する。例えば、当該情報が監視対象に異常が生じていることを示すものである場合、通知システム10は、通知先装置30にその旨をアラートとして通知する。通知先装置30のユーザは、通知システム10から通知先装置30への通知を確認することで、監視対象に異常が生じていることを認識することができる。但し、通知システム10による通知は、監視対象に異常が生じている場合以外の、予め設定された基準に従った任意の場合に行われてもよい。
【0012】
通知システム10は、通信網、例えば、移動体通信網に含まれていてもよい。その場合、IoTデバイス20から通知システム10への情報の送信、及び通知システム10から通知先装置30への通知は、移動体通信網の移動体通信機能によって行われてもよい。また、通知システム10は、通信網を提供する通信事業者によって設けられもよい。通知システム10は、通信機能を有するサーバ装置等のコンピュータによって実現される。また、通知システム10は、複数のコンピュータ、即ち、コンピュータシステムによって実現されてもよい。通知システム10は、移動体通信網の機能が一部用いられて実現されてもよい。
【0013】
IoTデバイス20は、通知システム10に送信する情報を取得して、通知システム10に送信する装置である。例えば、IoTデバイス20は、監視対象に係る情報を取得するセンサを備えている。IoTデバイス20は、移動体通信機能等の通信機能を有しており、センサによって取得された情報を通信機能によって通知システム10に送信する。例えば、IoTデバイス20から通知システムへの情報の送信は、LwM2M(Open Mobile Alliance Lightweight Machine to Machine)で行われてもよい。即ち、IoTデバイス20は、LwM2Mデバイスであり、通知システム10は、LwM2Mサーバを含んでいてもよい。IoTデバイス20は、上記の機能を有する従来のIoTデバイスでよい。通常、IoTデバイス20による監視対象は多数あり、監視対象毎に多数のIoTデバイス20が設けられる。
【0014】
通知先装置30は、通知システム10からの通知を受ける装置である。通知先装置30は、通知システム10からの通知を受けるべきユーザによって用いられる。通知先装置30は、移動体通信機能等の通信機能を有しており、通信機能によって通知システム10からの通知を受ける。通知先装置30は、通知システム10からの通知を通知先装置30のユーザが認識可能なように出力する機能、例えば、当該通知の表示又は音声出力等の出力を行う機能を有する。通知先装置30は、例えば、上記の機能を有する従来のスマートフォン又は移動通信端末でよい。あるいは、通知先装置30は、PC(パーソナルコンピュータ)でもよい。
【0015】
IoTデバイス20による監視対象は、例えば、各家庭における水道の使用量及び商用電力の使用量である。IoTデバイス20は、これらを監視するために各家庭に設けられる。通知先装置30のユーザは、これらを監視する者であり、例えば、水道の使用量であれば水道局の管理者、商用電力の使用量であれば電力会社の管理者である。
【0016】
IoTデバイス20は、送信する情報の種別毎(例えば、上記の水道の使用量及び商用電力の使用量毎)に設けられていてもよい。また、通知先装置30は、IoTデバイス20から送信される情報の種別毎になっていてもよい。例えば、水道の使用量に関するアラートは、水道の使用量を監視するユーザの通知先装置30に対して行われ、商用電力の使用量に関するアラートは、商用電力の使用量を監視するユーザの通知先装置30に対して行われる。このアラートによって、通知先装置30のユーザが、使用量に異常が生じている家庭を把握することができる。後述するように通知先装置30は、情報を送信するIoTデバイス20毎、IoTデバイス20から送信される情報の種別毎、又はそれらの組み合わせ毎に予め設定されている。
【0017】
なお、IoTデバイス20による監視対象は、上記のものに限られず、通知システム10によって通知が行われ得るものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、IoTデバイス20によって取得される情報は、監視対象の部屋の室温等の物理量であってもよい。また、通知システム10に情報の送信を行う送信元装置は、IoTデバイス20以外の装置であってもよい。また、送信元装置は、センサ以外によって、通知システム10に送信する情報を取得してもよい。
【0018】
引き続いて、本実施形態に係る通知システム10の機能を説明する。図1に示すように、通知システム10は、受信部11と、判定部12と、記憶部13と、通知部14とを備えて構成される。
【0019】
受信部11は、送信元装置であるIoTデバイス20から情報を受信する機能部である。受信部11は、送信元装置から数値を含む情報を受信してもよい。
【0020】
IoTデバイス20は、IoTデバイス20毎に予め設定されたタイミングで(例えば、1日毎、数時間毎、数分毎の定期的に)、自身が備えるセンサによって情報を取得して、取得した情報を通知システム10に送信する。IoTデバイス20のセンサによって取得され、IoTデバイス20から送信される情報は、例えば、水道の使用量又は商用電力の使用量といった数値を含んでいる。但し、当該情報は、通知システム10による通知を行い得るものであれば、数値を含まない情報であってもよい。IoTデバイス20は、センサによって取得された情報に、予め設定された自身を特定する情報(識別子)であるデバイスID、及び取得された情報の種別を示す情報を対応付けて通知システム10に送信する。
【0021】
また、IoTデバイス20は、センサによって取得された情報以外に、IoTデバイス20自身に係る情報を送信してもよい。例えば、IoTデバイス20は、自身のバッテリー残量を示す情報を送信する。IoTデバイス20自身に係る情報としては、バッテリー残量以外のIoTデバイス20のリソース値、又はそれ以外であってもよい。IoTデバイス20は、この情報にも、デバイスID、及び情報の種別を示す情報を対応付けて送信する。IoTデバイス20のバッテリー残量も、水道の使用量又は商用電力の使用量と同様に通知システム10による通知を行い得るものである。IoTデバイス20のバッテリー残量に基づく通知は、IoTデバイス20のバッテリー切れを起こさないため等のIoTデバイス20の管理のためのものである。IoTデバイス20は、複数の種別の情報を送信する場合には、種別毎に異なるタイミングで情報を送信してもよいし、まとめて情報を送信してもよい。
【0022】
受信部11は、IoTデバイス20から送信される情報を受信する。受信部11は、受信した情報を判定部12に出力する。
【0023】
判定部12は、受信部11によって受信された情報に基づいて、当該情報に係る通知を通知先装置30に対して行うべきか否かを判定する機能部である。判定部12は、受信部11によって受信された情報に含まれる数値が、予め設定された範囲に含まれるか否かによって、当該情報に係る通知を通知先装置30に対して行うべきか否かを判定してもよい。
【0024】
判定部12は、例えば、以下のように判定を行う。判定部12による判定は、監視対象(例えば、水道の使用、商用電力の使用及びIoTデバイス20のバッテリー)の状態が、通知先装置30に対してアラート(通知)を行うべきか否かの判定である。例えば、判定部12による判定は、監視対象に異常が生じているかの判定である。
【0025】
判定部12は、予めIoTデバイス20から受信される情報の種別毎に判定の基準を記憶しておく。例えば、判定部12は、情報の種別毎にIoTデバイス20から受信される情報によって示される数値(例えば、上記の水道の使用量、商用電力の使用量及びIoTデバイス20のバッテリー残量)の範囲を記憶しておく。判定部12は、範囲として例えば、閾値(アラート閾値)を記憶しておく。なお、判定の基準は、数値の範囲以外のものであってもよい。判定部12に記憶される基準は、例えば、通知先装置30のユーザが予め通知システム10に入力してもよい。この入力は、例えば、通知システム10が提供するWeb画面等のUI(ユーザインタフェース)が用いられて行われてもよい。これによって、IoTデバイス20から受信される情報がどのようになればアラートが行われるか、通知先装置30のユーザが任意に設定することができる。
【0026】
判定部12は、IoTデバイス20から受信された情報を受信部11から入力する。判定部12は、予め記憶した判定の基準に基づいて、入力した情報によって示される数値から、当該情報に係る通知を通知先装置30に対して行うべきか否かを判定する。例えば、判定部12は、入力した情報によって示される数値が、予め記憶した範囲に含まれていない場合(例えば、数値が閾値を超えている場合)、通知先装置30に対してアラートを行うと判定し、当該数値が当該範囲に含まれている場合(例えば、数値が閾値以下である場合)、通知先装置30に対してアラートを行わないと判定する。
【0027】
判定部12は、通知先装置30に対してアラートを行うと判定した情報を記憶部13に出力する。判定部12は、受信部11から情報を入力する度に判定を行って、記憶部13への情報の出力を行う。
【0028】
記憶部13は、判定部12によって通知先装置30に対して通知すべきであると判定された旨の情報を記憶する機能部である。記憶部13は、通知先装置30に対してアラートを行うと判定された情報を判定部12から入力して、例えば、通知システム10が備えるデータベースの図2(a)に示すアラートDBテーブルにアラート情報として記憶する。
【0029】
図2(a)に示すように、アラートDBテーブルに記憶されるアラート情報は、デバイスID、情報の種別及び判定時刻の各情報が対応付けられた情報である。デバイスID及び情報の種別(例えば、上記の水道の使用量、商用電力の使用量及びIoTデバイス20のバッテリー残量等の種別)は、IoTデバイス20から受信されて判定部12によって通知先装置30に対してアラートすべきと判定された情報に含まれるものである。判定時刻は、IoTデバイス20から受信された情報に対して判定部12が判定を行った時刻である。判定時刻は、例えば、判定部12によって取得して記憶部13への情報の出力とあわせて通知されればよい。また、図2(a)のアラートDBテーブルには示されていないが、アラート情報には、情報に含まれる数値(例えば、上記の水道の使用量、商用電力の使用量及びIoTデバイス20のバッテリー残量)が対応付けられて記憶されてもよい。
【0030】
通知部14は、記憶部13によって記憶された情報に基づいて、予め設定された時間毎に予め設定された上限数で通知先装置30に対して通知を行う機能部である。通知部14は、判定部12によって通知先装置30に対して通知すべきであると判定された回数に対する上限数で通知先装置30に対して通知を行ってもよい。通知が行われる通知先装置30は、送信先装置であるIoTデバイス20毎に予め設定されており、通知部14は、通知を行う通知先装置30の延べ数に対する上限数で通知先装置30に対して通知を行ってもよい。
【0031】
通知部14は、例えば、以下のように通知を行う。通知部14は、予め設定された一定時間毎に、以下の通知の処理を行う。一定時間は、例えば、3分である。通知部14は、記憶部13によってアラートDBテーブルに記憶されたアラート情報のうち、判定時刻が古いものから予め設定された上限数のアラート情報を、通知するアラート情報として取り出す。アラート情報の取り出しを、アラート情報の刈り取りと呼ぶ。例えば、記憶部13によって図2(a)に示すアラート情報が記憶されており、上限数が5である場合、通知部14は、図2(b)に示す判定時刻が古い5つのアラート情報を取り出す。
【0032】
通知部14は、IoTデバイス20とアラートを行う通知先装置30との対応付けを予め記憶しておく。通知部14は、1つのIoTデバイス20からの情報について、複数の通知先装置30にアラートを行ってもよい。即ち、1つのIoTデバイス20に対して、複数の通知先装置30が対応付けられていてもよい。
【0033】
例えば、通知部14は、当該対応付けとして、例えば、図3(a)に示すIoTデバイス20のデバイスIDと、通知先装置30の電話番号と対応付けて記憶しておく。通知部14に記憶されるIoTデバイス20毎の通知先は、例えば、通知先装置30のユーザから予め通知システム10に入力してもよい。この入力は、例えば、通知システム10が提供するWeb画面等のUIが用いられて行われてもよい。これによって、IoTデバイス20毎の通知先を、通知先装置30のユーザが任意に設定することができる。
【0034】
通知部14は、取り出したアラート情報(例えば、図2(b)に示す情報)に、当該アラート情報に含まれるデバイスIDに対応付けられている電話番号を対応付ける。図3(b)に電話番号を対応付けたアラート情報を示す。通知部14は、対応付けたアラート情報と電話番号との組み合わせ毎に、当該電話番号に対してアラートを行う。
【0035】
通知部14は、アラート情報に対応付けられた電話番号を宛先としてアラート情報を送信することで、通知先装置30に対するアラートを行う。アラート情報の送信は、例えば、SMS(Short Message Service)によって行われる。送信されるアラート情報であるSMSのメッセージの例を図4に示す。図4に示すように送信されるアラート情報には、例えば、通知先の電話番号、判定時刻、IoTデバイス20のデバイスID及び情報の種類の各情報が含められる。また、送信されるアラート情報には、IoTデバイス20から送信される情報に含まれる数値(例えば、上記の水道の使用量、商用電力の使用量及びIoTデバイス20のバッテリー残量)が含められてもよい。なお、通知先装置30にアラートとして送信される情報は、必ずしも上記である必要はなく、IoTデバイス20から受信された情報に基づく通知される情報であればよい。
【0036】
また、通知システム10の処理負荷(サーバ負荷)、及びアラート情報の送信に用いられる通信網の負荷を考慮し、複数のアラート情報を送信する場合には、通知部14は、1回あたりの送信に上限数を設けて一定の間隔(例えば、1~数秒)を空けて送信してもよい。また、同様の趣旨で、同一の電話番号に対して複数のアラート情報を送信する場合には、通知部14は、一定の間隔(例えば、1~数秒)を空けて送信してもよい。
【0037】
アラート情報の送信は、SMS以外の方法で行われてもよい。例えば、通知先装置30が、移動体通信機能を有しておらずSMSでの情報の送受信を行えないPCである場合等には、アラート情報の送信は、通知先装置30がアラート情報を受信可能な任意の方法で行われればよい。
【0038】
アラート情報の送信先の通知先装置30は、アラート情報を受信して、ユーザが認識可能な方法、例えば、表示又は音声出力によってアラート情報を出力する。ユーザは、出力されたアラート情報を確認することで、監視対象に異常が生じていることを把握することができる。
【0039】
通知部14は、通知先装置30に通知したアラート情報をアラートDBテーブルから削除する。アラートDBテーブルからのアラート情報の削除は、上記のアラート情報の刈り取りが行われる際に行われてもよい。
【0040】
上記の例では、一定時間毎の各通知の処理において、記憶部13によって記憶されたアラート情報に上限数を設けて通知を行っていた。即ち、判定部12によって通知先装置30に対して通知すべきであると判定された回数に対する上限数で通知を行っていた。しかしながら、上限数は、上記のものに加えて又はかえて、通知を行う通知先装置30の延べ数に対する上限数であってもよい。
【0041】
この上限数を用いる場合、通知部14は、判定時刻が古いアラート情報から、電話番号を対応付けたアラート情報(例えば、図3(b)に示す情報)を上限数以下となるように生成すればよい。
【0042】
なお、通知の処理を行う間隔は、3分である必要はなく、数分、数時間又は1日としてもよい。上記の間隔を短くすることで、通知のリアルタイム性が向上する。但し、1回の刈り取り処理でアラートDBテーブルから取り出すアラート情報の数(レコードの数)が多いと、取り出したアラート情報に対する処理が、次の周期までに追い付かない可能性がある。上記の間隔を長くすることで、通知システム10の処理負荷(サーバ負荷)を低減し、システムの安定性を向上させることができる。但し、リアルタイム性が低下する。また、通知の処理を行うタイミングは、必ずしも、一定時間間隔である必要はなく、予め設定された時間毎であればよい。
【0043】
上記では通知部14は、常に予め設定された時間毎に通知を行うこととした。しかしながら、通知部14は、通知システム10の処理負荷及び通信網の負荷を考慮して必要な場合のみに一定時間毎の通知を行うようにし、それ以外の場合にはアラート情報が生成される都度の通知を行うようにしてもよい。この場合、通知部14は、記憶部13によって記憶された情報の数に基づいて、予め設定された時間毎に通知を行うか、送信元装置であるIoTデバイス20から情報を受信する度に通知を行うか判定してもよい。また、通知部14は、記憶部13によって記憶された情報の数の時系列な変化に基づいて、予め設定された時間毎に通知を行うか、送信元装置であるIoTデバイス20から情報を受信する度に通知を行うか判定してもよい。
【0044】
具体的には、通知部14は、以下のように判定を行う。通知部14は、予め設定された時間毎(上述した通知の処理のタイミングと同じでもよい)に上記の判定を行う。通知部14は、判定のタイミングの時点で予め設定された一定時間(例えば、判定を行う時間間隔でもよい)に記憶部13によって記憶されたアラート情報の数(レコード数)をカウントする。通知部14は、カウントしたアラート情報の数が予め設定した一定数を超えた場合には、上記のように予め設定された時間毎に通知を行う。一方で、通知部14は、カウントしたアラート情報の数が一定数以下の場合には、IoTデバイス20から情報を受信する度に、即ち、記憶部13によってアラート情報が記憶される度に通知を行う。この場合、通知部14は、記憶部13によるアラート情報の記憶を監視しておき、記憶部13によってアラート情報が記憶されたら、当該アラート情報について上記と同様に通知を行えばよい。
【0045】
また、通知部14は、1つの期間に記憶部13によって記憶されたアラート情報の数ではなく、時系列のアラート情報の数から上記の判定を行ってもよい。例えば、通知部14は、複数の期間に記憶部13によって記憶されたアラート情報の数から、アラート情報の増加率を算出して、算出した増加率が予め設定した閾値を超えた場合には一定時間毎の通知を行い、算出した増加率が閾値以下の場合には、IoTデバイス20から情報を受信する度に通知を行ってもよい。以上が、本実施形態に係る通知システム10の機能である。
【0046】
引き続いて、図5のシーケンス図を用いて、本実施形態に係る通知システム10で実行される処理(通知システム10が行う動作方法)を説明する。本処理では、IoTデバイス20によって、通知システム10に送信する情報が取得されて(例えば、IoTデバイス20が備えるセンサによる情報の取得)、通知システム10への送信が行われる(S01,S04,S07)。IoTデバイス20による通知システム10への情報の送信は、IoTデバイス20毎のタイミングで行われる。
【0047】
通知システム10では、受信部11によって、IoTデバイス20から送信された情報が受信される(S01,S04,S07)。続いて、判定部12によって、IoTデバイス20から受信された情報に基づいて、当該情報に係る通知を通知先装置30に対して行うべきか否かが判定される(S02,S05,S08)。判定部12によって、情報に係る通知を通知先装置30に対して行うべきであると判定されると、記憶部13によって、その旨の情報であるアラート情報が記憶される(S03,S06,S09)。上記の判定部12による通知の判定(S02,S05,S08)及び判定に応じた記憶部13によるアラート情報の記憶(S03,S06,S09)は、受信部11によって情報が受信される度に行われる。
【0048】
続いて、予め設定された時間毎である通知の処理のタイミングになると、通知部14によって、記憶部13によって記憶されたアラート情報から予め設定された上限数のアラート情報が、通知するアラート情報として取り出される(S10)。即ち、定期のアラート情報の刈り取りが行われる。続いて、通知部14によって、刈り取られたアラート情報が、予め設定された通知先装置30に送信される(S11)。また、通知部14によって、刈り取られたアラート情報が、アラートDBテーブルから削除される(S12)。以上が、本実施形態に係る通知システム10で実行される処理である。
【0049】
多数の監視対象を監視するためには、多数のIoTデバイス20が設けられる。また、IoTデバイス20からの情報の送付は、特定の時間に集中しやすい。そのため、IoTデバイス20からの情報に基づく通知を、情報を受信する度に行おうとすると通知システム10を構成するサーバ装置のtps(トランザクション/sec)によっては過剰な負荷となり得る。また、通知に用いられる通信網に対しても過剰な負荷となり得る。
【0050】
本実施形態によれば、IoTデバイス20から送信された情報に基づく通知(アラート)が、予め設定された時間毎に予め設定された上限数で行われる。従って、多数のIoTデバイス20から、通知が必要な情報が同じタイミングで集中して通知システム10に送信されたとしても、通知システム10の処理負荷、及び通知に用いられる通信網の負荷が同じタイミングに過剰となることを防ぐことができる。例えば、通知システム10における通知に係る処理量を、通知システム10を構成するサーバ装置のtpsの上限を超えない処理量とすることができる。このように、本実施形態によれば、通知を行う通知システム10の処理負荷、及び通知に用いられる通信網の負荷を軽減することができる。
【0051】
また、上述した実施形態のように、通知部14は、記憶部13によって記憶されたアラート情報の数に基づいて、予め設定された時間毎に通知を行うか、IoTデバイス20から情報を受信する度に通知を行うか判定してもよい。更に、通知部14は、記憶部13によって記憶されたアラート情報の数の時系列な変化に基づいて、上記の判定を行ってもよい。これらの構成によれば、必要な場合のみに予め設定された時間毎の予め設定された上限数での通知を行うことができる。そうでない場合には、その都度の迅速な通知を行うことができる。但し、通知部14が上記の判定を行う必要はなく、一律に予め設定された時間毎の予め設定された上限数での通知を行うこととしてもよい。
【0052】
また、上述した実施形態のように、通知部14は、判定部12によって通知先装置30に対して通知すべきであると判定された回数に対する上限数で通知先装置30に対して通知を行ってもよい。また、通知が行われる通知先装置30は、IoTデバイス20毎に予め設定されており、通知部14は、通知を行う通知先装置30の延べ数に対する上限数で通知先装置30に対して通知を行ってもよい。これらの構成によれば、適切な上限数で通知先装置30に対する通知を行うことができる。但し、上限数は必ずしも上記ものである必要はなく、上記以外のものであってもよい。
【0053】
また、上述した実施形態のように、受信部11は、IoTデバイス20から数値を含む情報を受信し、判定部12は、受信部11によって受信された情報に含まれる数値が、予め設定された範囲に含まれるか否かによって、当該情報に係る通知を通知先装置30に対して行うべきか否かを判定してもよい。この構成によれば、情報に基づく通知を適切かつ確実に行うことができる。但し、判定部12による判定は、必ずしも上記のように行われる必要はなく、任意の基準で行われればよい。また、IoTデバイス20から受信される情報は、数値を含まないものであってもよい。
【0054】
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0055】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0056】
例えば、本開示の一実施の形態における通知システム10は、本開示の情報処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図6は、本開示の一実施の形態に係る通知システム10のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の通知システム10は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。また、IoTデバイス20及び通知先装置30のハードウェア構成も、ここで説明するものを含んでいてもよい。
【0057】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。通知システム10のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0058】
通知システム10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0059】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の通知システム10における各機能は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0060】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、通知システム10における各機能は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0061】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る情報処理を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0062】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。通知システム10が備える記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0063】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0064】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0065】
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0066】
また、通知システム10は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0067】
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE-Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
【0068】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0069】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0070】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0071】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0072】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0073】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0074】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0075】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0076】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0077】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0078】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0079】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0080】
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0081】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0082】
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0083】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0084】
本開示の通知システムは、以下の構成を有する。
[1] 送信元装置から情報を受信する受信部と、
前記受信部によって受信された情報に基づいて、当該情報に係る通知を通知先装置に対して行うべきか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって通知先装置に対して通知すべきであると判定された旨の情報を記憶する記憶部と、
前記記憶部によって記憶された情報に基づいて、予め設定された時間毎に予め設定された上限数で通知先装置に対して通知を行う通知部と、
を備える通知システム。
[2] 前記通知部は、前記記憶部によって記憶された情報の数に基づいて、予め設定された時間毎に通知を行うか、送信元装置から情報を受信する度に通知を行うか判定する[1]に記載された通知システム。
[3] 前記通知部は、前記記憶部によって記憶された情報の数の時系列な変化に基づいて、予め設定された時間毎に通知を行うか、送信元装置から情報を受信する度に通知を行うか判定する[2]に記載された通知システム。
[4] 前記通知部は、前記判定部によって通知先装置に対して通知すべきであると判定された回数に対する上限数で通知先装置に対して通知を行う[1]~[3]の何れかに記載された通知システム。
[5] 前記通知が行われる通知先装置は、送信先装置毎に予め設定されており、
前記通知部は、通知を行う通知先装置の延べ数に対する上限数で通知先装置に対して通知を行う[1]~[4]の何れかに記載された通知システム。
[6] 前記受信部は、送信元装置から数値を含む情報を受信し、
前記判定部は、前記受信部によって受信された情報に含まれる数値が、予め設定された範囲に含まれるか否かによって、当該情報に係る通知を通知先装置に対して行うべきか否かを判定する[1]~[5]の何れかに記載された通知システム。
【符号の説明】
【0085】
10…通知システム、11…受信部、12…判定部、13…記憶部、14…通知部、20…IoTデバイス、30…通知先装置、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…ストレージ、1004…通信装置、1005…入力装置、1006…出力装置、1007…バス。
図1
図2
図3
図4
図5
図6