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特開2025-104422粘着ラベル積層体、及びラベル付き物品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025104422
(43)【公開日】2025-07-10
(54)【発明の名称】粘着ラベル積層体、及びラベル付き物品
(51)【国際特許分類】
   G09F 3/00 20060101AFI20250703BHJP
   G09F 3/10 20060101ALI20250703BHJP
   B65D 25/20 20060101ALI20250703BHJP
【FI】
G09F3/00 D
G09F3/10 H
G09F3/10 A
B65D25/20 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023222210
(22)【出願日】2023-12-28
(71)【出願人】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 貴司
(72)【発明者】
【氏名】志良堂 悠佳
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 大
(72)【発明者】
【氏名】加瀬 丘雅
【テーマコード(参考)】
3E062
【Fターム(参考)】
3E062AA09
3E062AA20
3E062AB01
3E062DA02
3E062DA07
(57)【要約】
【課題】貼付した粘着ラベルを剥がし、再度貼り付ける際の問題点を考慮した種々の用途に適用可能である粘着ラベル積層体、及びラベル付き物品を提供すること。
【解決手段】一方の最表面である第1の粘着剤層100、第1の基材102、並びに、他方の最表面であり、意匠性及び/又は離型性を有する第1の最表層104を、この順に備える第1のラベル層10と、一方の最表面である第2の粘着剤層120、第2の基材122、並びに、他方の最表面であり、意匠性及び/又は離型性を有する第2の最表層124を、この順に備える第2のラベル層12と、を含み、第2の粘着剤層120が第1の最表層104と接するように、第1のラベル層10と第2のラベル層12とが積層されている、粘着ラベル積層体1を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の最表面である第1の粘着剤層、第1の基材、並びに、他方の最表面であり、意匠性及び/又は離型性を有する第1の最表層を、この順に備える第1のラベル層と、
一方の最表面である第2の粘着剤層、第2の基材、並びに、他方の最表面であり、意匠性及び/又は離型性を有する第2の最表層を、この順に備える第2のラベル層と、を含み、
前記第2の粘着剤層が前記第1の最表層と接するように、前記第1のラベル層と前記第2のラベル層とが積層されている、
粘着ラベル積層体。
【請求項2】
前記粘着ラベル積層体は、前記第1の粘着剤層に接するように積層されている剥離材を、更に含む、
請求項1に記載の粘着ラベル積層体。
【請求項3】
前記粘着ラベル積層体は、少なくとも2つの前記第2のラベル層を備え、
前記少なくとも2つの前記第2のラベル層は、一方の前記第2のラベル層の前記第2の最表層が、他方の前記第2のラベル層の前記第2の粘着剤層に接するように積層されている、
請求項1又は2に記載の粘着ラベル積層体。
【請求項4】
前記第1の粘着剤層の剥離力は、前記第2の粘着剤層の剥離力よりも高い、
請求項1又は2に記載の粘着ラベル積層体。
【請求項5】
前記第2のラベル層は、前記粘着ラベル積層体から分離して使用される、少なくとも1つ以上のラベル本体を含み、
前記粘着ラベル積層体の前記第2のラベル層は、上面視において、その内方領域に、前記粘着ラベル積層体から前記ラベル本体を分離可能な分離予定線が形成される、請求項1又は2に記載の粘着ラベル積層体。
【請求項6】
上面視において、前記第2のラベル層の表面積が、前記第1のラベル層の表面積よりも小さい、
請求項1又は2に記載の粘着ラベル積層体。
【請求項7】
前記第1のラベル層は、前記第1の最表層が離型性を有し、
さらに、前記第1の基材と前記第1の最表層との間に、第1の意匠層を更に備える、
請求項1又は2に記載の粘着ラベル積層体。
【請求項8】
前記第2のラベル層は、前記第2の最表層が離型性を有し、
さらに、前記第2の基材と前記第2の最表層との間に、第2の意匠層を更に備える、
請求項1又は2に記載の粘着ラベル積層体。
【請求項9】
被着体と、
前記被着体の表面に、前記第1のラベル層の前記第1の粘着剤層が接するように積層された、請求項1又は2に記載の粘着ラベル積層体と、
を含む、ラベル付き物品。
【請求項10】
前記被着体は、詰め替え用包装容器、又は、詰め替え用袋体である、
請求項9に記載のラベル付き物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着ラベル積層体、及びラベル付き物品に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な物品に貼付するラベルとして、粘着剤層と基材とから構成される、単層の粘着ラベルがある。このような粘着ラベルを種々の用途で被着体から剥がし、貼り替え先の物品に再貼付することがある。
【0003】
このような用途の粘着ラベルとして、例えば特許文献1には、タックラベルが剥離可能に、かつ剥離後において再貼付可能に貼付されており、該タックラベルには詰め替えられる内容物を特定する表示がなされていることを特徴とする詰替用容器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-337881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1には、単にラベルを貼り替えるという技術が記載されているのみである。特許文献1に開示されているような単層の粘着ラベルでは、一度貼り付けたラベルを剥がし、再び貼り付けることを考慮した際に、両方の作用を満たす粘着力を得ることが難しいといった問題がある。
【0006】
例えば、粘着ラベルの粘着力が高い場合は、その粘着ラベルが元々貼付されていた物品への粘着力は得られるが、一方で、粘着ラベルを剥がしにくく、剥がしたラベルがカールしてしまうといった問題がある。また、粘着ラベルの粘着力が低い場合には、粘着ラベルを剥がしやすいが、貼り替え元の物品及び再貼り付け先の物品に貼付するための必要な粘着力が得られないといった問題がある。
【0007】
このように、粘着ラベルを貼り剥がす際のことを考慮した種々の用途に適用可能である粘着ラベル積層体はいまだ開発されておらず、この点について改善の余地があるのが実情である。
【0008】
本発明は、上述した実情等に鑑みてなされたものであり、貼付した粘着ラベルを剥がし、再度貼り付ける際の問題点を考慮した種々の用途に適用可能である粘着ラベル積層体、及びラベル付き物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上述した目的を達成するために鋭意検討した結果、一方の最表面である第1の粘着剤層、第1の基材、並びに、他方の最表面であり、意匠性及び/又は離型性を有する第1の最表層を、この順に備える第1のラベル層と、一方の最表面である第2の粘着剤層、第2の基材、並びに、他方の最表面であり、意匠性及び/又は離型性を有する第2の最表層を、この順に備える第2のラベル層と、を含み、前記第2の粘着剤層が前記第1の最表層と接するように、前記第1のラベル層と前記第2のラベル層とが積層されている、粘着ラベル積層体とすることに知見を得て、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
【0011】
(1)
一方の最表面である第1の粘着剤層、第1の基材、並びに、他方の最表面であり、意匠性及び/又は離型性を有する第1の最表層を、この順に備える第1のラベル層と、一方の最表面である第2の粘着剤層、第2の基材、並びに、他方の最表面であり、意匠性及び/又は離型性を有する第2の最表層を、この順に備える第2のラベル層と、を含み、前記第2の粘着剤層が前記第1の最表層と接するように、前記第1のラベル層と前記第2のラベル層とが積層されている、粘着ラベル積層体である。
(2)
前記粘着ラベル積層体は、前記第1の粘着剤層に接するように積層されている剥離材を、更に含む、(1)に記載の粘着ラベル積層体である。
(3)
前記粘着ラベル積層体は、少なくとも2つの前記第2のラベル層を備え、前記少なくとも2つの前記第2のラベル層は、一方の前記第2のラベル層の前記第2の最表層が、他方の前記第2のラベル層の前記第2の粘着剤層に接するように積層されている、(1)又は(2)に記載の粘着ラベル積層体である。
(4)
前記第1の粘着剤層の剥離力は、前記第2の粘着剤層の剥離力よりも高い、(1)又は(2)に記載の粘着ラベル積層体である。
(5)
前記第2のラベル層は、前記粘着ラベル積層体から分離して使用される、少なくとも1つ以上のラベル本体を含み、前記粘着ラベル積層体の前記第2のラベル層は、上面視において、その内方領域に、前記粘着ラベル積層体から前記ラベル本体を分離可能な分離予定線が形成される、(1)又は(2)に記載の粘着ラベル積層体である。
(6)
上面視において、前記第2のラベル層の表面積が、前記第1のラベル層の表面積よりも小さい、(1)又は(2)に記載の粘着ラベル積層体である。
(7)
前記第1のラベル層は、前記第1の最表層が離型性を有し、さらに、前記第1の基材と前記第1の最表層との間に、第1の意匠層を更に備える、(1)又は(2)に記載の粘着ラベル積層体である。
(8)
前記第2のラベル層は、前記第2の最表層が離型性を有し、さらに、前記第2の基材と前記第2の最表層との間に、第2の意匠層を更に備える、(1)又は(2)に記載の粘着ラベル積層体である。
(9)
被着体と、前記被着体の表面に、前記第1のラベル層の前記第1の粘着剤層が接するように積層された、(1)又は(2)に記載の粘着ラベル積層体と、を含む、ラベル付き物品である。
(10)
前記被着体は、詰め替え用包装容器、又は、詰め替え用袋体である、(9)に記載のラベル付き物品である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、貼付した粘着ラベルを剥がし、再度貼り付ける際の問題点を考慮した種々の用途に適用可能である粘着ラベル積層体、及びラベル付き物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本実施形態に係る粘着ラベル積層体の第1の実施形態を示す断面図である。
図2図2は、本実施形態に係る粘着ラベル積層体の第2の実施形態を示す断面図である。
図3図3は、本実施形態に係る粘着ラベル積層体の第3の実施形態を示す断面図である。
図4図4は、本実施形態に係る粘着ラベル積層体の第4の実施形態を示す断面図である。
図5図5は、本実施形態に係る粘着ラベル積層体の第5の実施形態を示す平面図である。
図6図6は、図5のA-A線に沿う断面模式図である。
図7図7は、本実施形態に係る粘着ラベル積層体の第6の実施形態を示す平面図である。
図8図8は、図7のB-B線に沿う断面模式図である。
図9図9は、本実施形態に係るラベル付き物品の一例を示す概念図である。
図10図10は、図9の使用方法を説明する説明図である。
図11図11は、本実施形態に係るラベル付き物品の別の一例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
【0015】
そして、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0016】
また、本明細書において、「略」を付した用語は、当業者の技術常識の範囲内でその「略」を除いた用語の意味を示すものであり、「略」を除いた意味自体をも含むものとする。
【0017】
1.粘着ラベル積層体
【0018】
図1は、本実施形態に係る粘着ラベル積層体の第1の実施形態の断面図である。
【0019】
第1の実施形態に係る粘着ラベル積層体1は、一方の最表面である第1の粘着剤層100、第1の基材102、並びに、他方の最表面であり、意匠性及び/又は離型性を有する第1の最表層104を、この順に備える第1のラベル層10と、一方の最表面である第2の粘着剤層120、第2の基材122、並びに、他方の最表面であり、意匠性及び/又は離型性を有する第2の最表層124を、この順に備える第2のラベル層12と、を含む。そして、第2の粘着剤層120が第1の最表層104と接するように、第1のラベル層10と、第2のラベル層12と、が積層されている、粘着ラベル積層体1である。
【0020】
本実施形態に係る粘着ラベル積層体1は、第1のラベル層10と、第2のラベル層12と、を含み、第2の粘着剤層120が第1の最表層104と接するように、第1のラベル層10と第2のラベル層12とが積層されているので、構成が簡易でありながら、剥がした後に再度貼り付けることを前提とする従来の粘着ラベルが有する上述した問題点を解決することができる。例えば、本実施形態に係る粘着ラベル積層体1は、第1のラベル層10の第1の粘着剤層100を貼り替え元の物品である被着体に貼付させて使用することができる。そして、その粘着ラベル積層体1の第2のラベル層12を第1の最表層104から剥がし、剥がした第2のラベル層12の第2の粘着剤層120を、貼り替え先の物品に貼り付けることが可能である。例えば、第2の最表層124が意匠性を有する場合には、第2のラベル層12を貼り替え先の物品に貼り付けることにより、貼り替え元に貼付されていた粘着ラベル積層体1の第2の最表層124に表示されていた意匠を、貼り替え先の物品に表示することができる。
【0021】
また、本実施形態に係る粘着ラベル積層体1において、第1の粘着剤層100の剥離力は、貼り替え元の被着体の材料及び用途に応じた剥離力とし、第2の粘着剤層120の剥離力は、第1の最表層104からの剥がしやすさや貼り替え先の物品の材料及び用途に応じた剥離力とすることができる。
【0022】
この点について、第1の粘着剤層100の剥離力は、第2の粘着剤層120の剥離力よりも高いことが好ましい。これにより、第2のラベル層12の第2の粘着剤層120を第1の最表層104から剥がす際に、第1のラベル層10が被着体から剥がれることを効果的に防止することができ、第2のラベル層12のみを剥がすことが可能となる。また、第2の粘着剤層120の剥離力が低いことにより、第2のラベル層12を剥がした後に、剥がした第2のラベル層12がカールすることを効果的に防止することができる。
【0023】
なお、第1の実施形態に係る粘着ラベル積層体1において、第1のラベル層10は、一方の最表面である第1の粘着剤層100、第1の基材102、並びに、他方の最表面であり、意匠性及び/又は離型性を有する第1の最表層104を、この順に備えていればよく、必ずしもこれら3層の構成に限定するものではない。例えば、必要に応じて、各層の間に、別の層を配置した4層以上の構成にしてもよいことはいうまでもない。また、第2のラベル層12は、一方の最表面である第2の粘着剤層120、第2の基材122、並びに、他方の最表面であり、意匠性及び/又は離型性を有する第2の最表層124を、この順に備えていればよく、必ずしもこれら3層の構成に限定するものではない。例えば、必要に応じて、各層の間に、別の層を配置した4層以上の構成にしてもよいことはいうまでもない。
【0024】
「ラベル」の概念には、フィルム、シート、テープ等と称されるものが包含される。なお、粘着ラベル積層体1の形状としては、特に限定されないが、例えば、積層方向から見て、略矩形、略三角形、略多角形、略円形、略楕円形等が挙げられる。粘着ラベル積層体1の大きさも特に限定されず、種々の用途に合わせて設計することができる。
【0025】
以下、粘着ラベル積層体1の各構成部材について説明する。
【0026】
<第1のラベル層10>
【0027】
第1のラベル層10は、一方の最表面である第1の粘着剤層100、第1の基材102、並びに、他方の最表面であり、意匠性及び/又は離型性を有する第1の最表層104を、この順に備えるラベル層である。第1のラベル層10は、一方の最表面である第1の粘着剤層100、第1の基材102、並びに、第1の最表層104を、この順に備えていればよく、必ずしもこれら3層の構成に限定するものではない。例えば、必要に応じて、各層の間に、別の層を配置した4層以上の構成にしてもよいことはいうまでもない。
【0028】
(第1の粘着剤層100)
【0029】
第1の粘着剤層100は、第1の基材102の一方の面の少なくとも一部に備えられていることが好ましく、全面に備えられていることがより好ましい。これにより、貼り替え元の物品である被着体から、第1のラベル層10が剥がれることをより効果的に防止することができる。
【0030】
第1の粘着剤層100の材料としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系粘着剤、オレフィン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、及びゴム系粘着剤からなる群より選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
【0031】
第1の粘着剤層100は、単層であってもよいし、同種又は異種の2層以上の多層であってもよい。
【0032】
第1の粘着剤層100の剥離力は、特に限定されないが、2N/25mm~30N/25mmであることが好ましい。第1の粘着剤層100の剥離力が上述した範囲であることにより、被着体に粘着ラベル積層体1を貼付してから、被着体である物品を消費者が使用するまで、必要な粘着力を十分に得ることができる。また、被着体に貼り付けた粘着ラベル積層体1の第2のラベル層12を第1のラベル層10から剥がす際に、第1のラベル層10が被着体から剥がれることなく、一層安定して第2のラベル層12のみを剥がすことができる。
【0033】
第1の粘着剤層100の厚さは、特に限定されないが、5~50μmであることが好ましい。
【0034】
(第1の基材102)
【0035】
第1の基材102は、第1の粘着剤層100と、第1の最表層104との間に備えられている層である。第1の基材102の材料としては、特に限定されないが、例えば、紙基材、合成紙、ユポ(登録商標、ユポ・コーポレーション社製)、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系、ポリスチレン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリカーボネート系、ポリアミド系等の樹脂フィルム等、従来のラベルの基材として用いられているものが好ましい。
【0036】
第1の基材102は、単層であってもよいし、同種又は異種の2層以上の多層であってもよい。
【0037】
上述した第1の基材102には、一方の面に備えられる第1の粘着剤層100や、その反対の面に備えられる第1の最表層104との密着性を向上させる目的で、所望により、片面あるいは両面に表面処理を施すことができる。
【0038】
第1の基材102の厚さは、特に限定されないが、30~500μmであることが好ましい。
【0039】
(第1の最表層104)
【0040】
第1の最表層104は、第1の基材102に対し、第1の粘着剤層100が備えられている面とは反対側の面に備えられた最表層であることが好ましい。第1の最表層104は、意匠性及び/又は離型性を有する。第1の最表層104が意匠性を有する場合には、第2のラベル層12を剥がした後に、第1の最表層104に備えられた意匠を視認できる。第1の最表層104が離型性を有する場合には、第1の最表層104から第2のラベル層12をより軽い力で剥がすことができ、剥がした後の第2のラベル層12のカールをより効果的に防止することができる。
【0041】
また、第1の最表層104が意匠性及び離型性を有する場合、例えば、第1の最表層104の少なくとも一部が離型性を有し、残余の部分が意匠性を有する層が挙げられる。このような層としては、例えば、第1の最表層104を上面視した場合に、意匠性を有する層と離型性を有する層が半分ずつ備えられている層、第1の最表層104を上面視した場合に、しま模様や市松模様等のように意匠性を有する層と離型性を有する層が交互に備えられて形成されている層、第1の最表層104を上面視した場合に、意匠性を有する層の上に、例えば、所々ドット形状等の離型性を有する層が複数個備えられている層等が挙げられる。第1の最表層104を上面視した場合に、第1の最表層104の少なくとも一部が離型性を有する層であり、残余の部分が意匠性を有する層である場合、これらの層の配置や割合については特に限定されず、用途に合わせて適宜決定することが好ましいが、第1の最表層104において、第2のラベル層12の第2の粘着剤層120が接する部分は、離型性を有する層であることがより好ましい。
【0042】
意匠性を有する第1の最表層104に表示される情報は、例えば、文字、数字、イラスト、写真、及びグラフ等からなる群より選択される少なくとも1種であってもよく、又は、それらの2種以上の組み合わせ等であってもよい。また、意匠性を有する第1の最表層104は、例えば、第1の基材102上に、フレキソ印刷、オフセット印刷、凸版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等の公知の方法により印刷されることによって形成された層であってもよい。
【0043】
離型性を有する第1の最表層104は、第1の基材102上にシリコーン系剥離剤等の公知の剥離剤により剥離処理されて形成された層であってもよい。
【0044】
第1の最表層104の厚さは、特に限定されないが、0.01~50μmであることが好ましい。
【0045】
<第2のラベル層12>
【0046】
第2のラベル層12は、一方の最表面である第2の粘着剤層120、第2の基材122、並びに、他方の最表面であり、意匠性及び/又は離型性を有する第2の最表層124を、この順に備えるラベル層である。第2のラベル層12は、一方の最表面である第2の粘着剤層120、第2の基材122、並びに、他方の最表面である第2の最表層124を、この順に備えていればよく、必ずしもこれら3層の構成に限定するものではない。例えば、必要に応じて、各層の間に、別の層を配置した4層以上の構成にしてもよいことはいうまでもない。
【0047】
(第2の粘着剤層120)
【0048】
第2の粘着剤層120は、第2の基材122の一方の面の少なくとも一部に備えられていることが好ましく、全面に備えられていることがより好ましい。これにより、第2のラベル層12を貼り替える前に第1の最表層104から、剥がれることを効果的に防止しつつ、第2のラベル層12を第1の最表層104から剥がし、貼り替えた後に貼り替え先の物品の表面に貼り付けることができる。
【0049】
第2の粘着剤層120の材料としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系粘着剤、オレフィン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、及びゴム系粘着剤からなる群より選択される少なくとも1種を含有することが好ましい。
【0050】
第2の粘着剤層120は、単層であってもよいし、同種又は異種の2層以上の多層であってもよい。
【0051】
粘着ラベル積層体1において、第2のラベル層12の第2の粘着剤層120は、第1のラベル層10の第1の最表層104に接するように備えられているが、第2の粘着剤層120を第1の最表層104から剥がすときの剥離力は、0.1~2N/25mmであることが好ましい。第2の粘着剤層120の剥離力が上述した範囲であることにより、第2のラベル層12が製造時から消費者が使用するまでの間に、第1の最表層104から剥がれてしまうことを効果的に防止することができ、且つ、第2のラベル層12を第1の最表層104から剥がした後に第2のラベル層12がカールすることを効果的に防止することができる。
【0052】
さらに、第2のラベル層12は、第1のラベル層10から剥がした後に、貼り替え先の物品の表面に貼り付けられることが好ましいが、第2の粘着剤層120の貼り替え先の物品の表面から剥がすときの剥離力は、2~10N/25mmであることが好ましい。
【0053】
第2の粘着剤層120の厚さは、特に限定されないが、5~50μmであることが好ましい。
【0054】
(第2の基材122)
【0055】
第2の基材122は、第2の粘着剤層120と、第2の最表層124との間に備えられている層であり、第2の基材122の材料としては、特に限定されないが、例えば、紙、合成紙、ユポ(登録商標、ユポ・コーポレーション社製)、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系、ポリスチレン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリカーボネート系、ポリアミド系等の樹脂フィルムなど、従来のラベルの基材として用いられているものが好ましい。
【0056】
第2の基材122は、単層であってもよいし、同種又は異種の2層以上の多層であってもよい。
【0057】
第2の基材122の厚さは、特に限定されないが、30~500μmであることが好ましい。
【0058】
上述した第2の基材122には、一方の面に備えられる第2の粘着剤層120や、その反対の面に備えられる第2の最表層124との密着性を向上させる目的で、所望により、片面あるいは両面に表面処理を施すことができる。
【0059】
(第2の最表層124)
【0060】
第2の最表層124は、第2の基材122に対し、第2の粘着剤層120が備えられている面とは反対側の面に備えられた最表層であることが好ましい。第2の最表層124は、意匠性及び/又は離型性を有する。第2の最表層124が意匠性を有する場合には、第2のラベル層12を剥がし、貼り替え先の物品に貼り替えることにより、貼り替え先でその意匠を表示させることができる。第2の最表層124が離型性を有する場合には、後述の第2の実施形態のように、第2の最表層124に更なる第2のラベル層12を備えた際に、その第2のラベル層12が下部に位置する第2の最表層124からより剥がしやすくなり、且つ、剥がした後の第2のラベル層12がカールすることを効果的に防止することができる。
【0061】
また、第2の最表層124が意匠性及び離型性を有する場合、例えば、第2の最表層124の少なくとも一部が離型性を有し、残余の部分が意匠性を有する層であることが挙げられる。このような層としては、例えば、第2の最表層124を上面視した場合に、意匠性を有する層と離型性を有する層が半分ずつ備えられている層、第2の最表層124を上面視した場合に、しま模様や市松模様等のように意匠性を有する層と離型性を有する層が交互に備えられて形成されている層、第2の最表層124を上面視した場合に、意匠性を有する層の上に、例えば、所々ドット形状等の離型性を有する層が複数個備えられている層等が挙げられる。第2の最表層124を上面視した場合に、第2の最表層124の少なくとも一部が離型性を有し、残余の部分が意匠性を有する層である場合、各層の割合については特に限定されず、用途に合わせて適宜決定することが好ましい。
【0062】
意匠性を有する第2の最表層124に表示される情報は、例えば、文字、数字、イラスト、写真、グラフ等であってもよく、または、それらの組み合わせ等であってもよい。また、第2の最表層124に表示される情報は、上述の第1の最表層104に表示された情報と同じであっても異なっていてもよい。また、意匠性を有する第2の最表層124は、第2の基材122上に、例えば、フレキソ印刷、オフセット印刷、凸版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等の公知の方法により印刷されることによって形成された層であってもよい。
【0063】
離型性を有する第2の最表層124は、第2の基材122上にシリコーン系剥離剤等の公知の剥離剤により剥離処理されて形成された層であってもよい。
【0064】
第2の最表層124の厚さは、特に限定されないが、0.01~50μmであることが好ましい。
【0065】
(剥離材)
【0066】
粘着ラベル積層体1は、第1の粘着剤層100に接するように積層されている剥離材(不図示)を、更に含むことが好ましい。剥離材は、剥離基材層と、剥離剤層と、を有することが好ましい。
【0067】
剥離基材層に用いる剥離基材としては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、樹脂材料、紙等が挙げられる。
【0068】
剥離剤層を構成する剥離剤としては、シリコーン系剥離剤、長鎖アルキル系剥離剤、フッ素系剥離剤、ゴム系剥離剤等が挙げられる。これらの中では、シリコーン系剥離剤が好ましい。剥離剤層の厚みは、通常0.01~5μm程度である。
【0069】
剥離材の厚みは、25~100μmであることが好ましい。剥離材の厚みを25μm以上とすることで、粘着ラベル積層体1が抜き加工適性に優れる。また、剥離材の厚みを100μm以下とすることで、ラベリング工程において、剥離材が第1の粘着剤層100に対する剥離性により優れる。
【0070】
図2は、本実施形態に係る粘着ラベル積層体の第2の実施形態を示す断面図である。
【0071】
第2の実施形態に係る粘着ラベル積層体2は、少なくとも2つの第2のラベル層22を備えることが好ましい。そして、2つの第2のラベル層22は、一方の第2のラベル層22の第2の最表層224が、他方の第2のラベル層22の第2の粘着剤層220に接するように積層されていることが好ましい。少なくとも2つの第2のラベル層22を備えることにより、少なくとも2つの貼り替え先の物品に第2のラベル層22を貼り替えることができる。又は、少なくとも2回第2のラベル層22を貼り替えることができる。なお、本実施形態において、積層される第2のラベル層22の枚数は特に限定されず、2枚以上であれば何枚であってもよい。ここでは第1の実施形態との相違点を中心に説明を行うが、所望の効果が得られる範囲内であれば、第1の実施形態において説明した部材や構成等を、第2の実施形態においても適宜採用することができることはいうまでもない。
【0072】
本実施形態において、第1のラベル層20は、例えば、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1において使用可能な第1のラベル層10として説明された構成及び材料を使用することができる。よって、粘着ラベル積層体2の第1のラベル層20における第1の粘着剤層200、第1の基材202、及び、第1の最表層204は、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1と同様の第1の粘着剤層200、第1の基材202、並びに、第1の最表層204であってもよい。
【0073】
また、第2のラベル層22のうち、第2の粘着剤層220、及び、第2の基材222は、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1において使用可能な第2の粘着剤層120、並びに、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1において使用可能な第2の基材122として説明された構成及び材料を使用することができる。よって、第2の実施形態の粘着ラベル積層体2の第2の粘着剤層220、及び第2の基材222は、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1と同様の第2の粘着剤層220、及び第2の基材222であってもよい。
【0074】
第2の実施形態に係る粘着ラベル積層体2は、一方の第2のラベル層22の第2の最表層224が、他方の第2のラベル層22の第2の粘着剤層220に接するように積層されているため、第2の最表層224が、少なくとも離型性を有していることが好ましい。また、本実施形態に係る粘着ラベル積層体2の第2のラベル層22としては、後述の第4の実施形態のように、第2の最表層424が離型性を有し、第2の基材422と第2の最表層424との間に、第2の意匠層426を備える層構造のものを好ましく用いることができる。このような第2の最表層224の材料及び構成は、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1において使用可能な第2の最表層124、及び後述の第4の実施形態の粘着ラベル積層体4において使用可能な第2の最表層424として説明された構成及び材料を使用することができる。なお、少なくとも2つの第2のラベル層22の第2の最表層224から視認できる意匠の表示内容は、各第2のラベル層22において、同一であっても異なっていてもよい。
【0075】
図3は、本実施形態に係る粘着ラベル積層体の第3の実施形態を示す断面図である。
【0076】
第3の実施形態に係る粘着ラベル積層体3は、第1のラベル層30の第1の最表層304が離型性を有し、さらに、第1の基材302と第1の最表層304との間に、第1の意匠層306を更に備えることが好ましい。第1の基材302と第1の最表層304との間に、第1の意匠層306を更に備えることにより、第1のラベル層30に例えば、文字、数字、イラスト、写真、グラフ等の所望の意匠をより効果的に表示することができる。そして、この意匠は、例えば、第2のラベル層32を第1のラベル層30から剥がした後に、又は、後述の第6の実施形態のように、第2のラベル層62が第1のラベル層60よりも小さい表面積を有する場合には、第2のラベル層62を剥がす前であっても、第1の最表層604を介して視認することができる。また、第1の最表層304は離型性を有することにより、第2のラベル層32をより一層剥がしやすくし、さらに、第2のラベル層32を剥がした後に、第2のラベル層32がカールすることを一層効果的に防止することができる。ここでは第1の実施形態及び第2の実施形態との相違点を中心に説明を行うが、所望の効果が得られる範囲内であれば、第1の実施形態及び第2の実施形態において説明した部材や構成等を、第3の実施形態においても適宜採用することができることはいうまでもない。
【0077】
例えば、第1のラベル層30のうち、第1の粘着剤層300、及び、第1の基材302は、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1において使用可能な第1の粘着剤層100、並びに、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1において使用可能な第1の基材102として説明された構成及び材料を使用することができる。よって、第3の実施形態の粘着ラベル積層体3の第1のラベル層30のうち、第1の粘着剤層300、及び第1の基材302は、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1と同様の第1の粘着剤層300、並びに第1の基材302であってもよい。
【0078】
第1の意匠層306は、例えば、第1の基材302上に、例えば、フレキソ印刷、オフセット印刷、凸版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等の公知の方法により印刷されることにより形成された印刷層であることも好ましい。
【0079】
第1の意匠層306は、単層であってもよいし、同種又は異種の2層以上の多層であってもよい。
【0080】
第1の意匠層306の厚さは、特に限定されないが、1~50μmであることが好ましい。
【0081】
なお、例えば、第3の実施形態における第2のラベル層32は、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1において使用可能な第2のラベル層12、及び、第2の実施形態の粘着ラベル積層体2において使用可能な第2のラベル層22として説明された構成並びに材料を使用することができる。よって、第3の実施形態の粘着ラベル積層体3の第2の粘着剤層320、第2の基材322、及び、第2の最表層324は、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1、並びに、第2の実施形態の粘着ラベル積層体2と同様の第2の粘着剤層320、第2の基材322、及び、第2の最表層324であってもよい。
【0082】
図4は、本実施形態に係る粘着ラベル積層体の第4の実施形態を示す断面図である。
【0083】
第4の実施形態に係る粘着ラベル積層体4は、第2のラベル層42の第2の最表層424が離型性を有し、さらに、第2の基材422と第2の最表層424との間に、第2の意匠層426を更に備えることが好ましい。第2の基材422と第2の最表層424との間に、第2の意匠層426を更に備えることにより、第2のラベル層42に、例えば、文字、数字、イラスト、写真、グラフ等の所望の意匠を一層効果的に表示することができる。そして、この意匠は、第2の最表層424を介して視認することができる。また、第2のラベル層42は、上述した第2の実施形態のように、粘着ラベル積層体4が少なくとも2枚の第2のラベル層42を含んでいてもよく、この場合において、第2の最表層424が離型性を有することにより、上部に積層された第2のラベル層42を、その下部に積層された第2のラベル層42から一層軽い力で剥がしやすくなる。さらに、上部の第2のラベル層42を剥がした後に、上部の第2のラベル層42がカールすることを一層効果的に防止することができる。ここでは第1の実施形態~第3の実施形態との相違点を中心に説明を行うが、所望の効果が得られる範囲内であれば、第1の実施形態~第3の実施形態において説明した部材や構成等を、第4の実施形態においても適宜採用することができることはいうまでもない。
【0084】
第4の実施形態における第1のラベル層40は、例えば、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1において使用可能な第1のラベル層10、又は、第3の実施形態の粘着ラベル積層体3において使用可能な第1のラベル層30として説明された構成及び材料を使用することができる。よって、第4の実施形態の粘着ラベル積層体4の第1の粘着剤層400、第1の基材402、及び、第1の最表層404は、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1と同様の第1の粘着剤層400、第1の基材402、並びに、第1の最表層404であってもよい。また、第4の実施形態における第1のラベル層40は、第3の実施形態における第1のラベル層30のような、第1の意匠層306を更に含む層構造であってもよい(不図示)。
【0085】
また、第2のラベル層42のうち、第2の粘着剤層420、及び、第2の基材422は、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1において使用可能な第2の粘着剤層120、並びに、第2の基材122として説明された構成及び材料を使用することができる。よって、第4の実施形態の粘着ラベル積層体4の第2のラベル層42のうち、第2の粘着剤層420、及び第2の基材422は、第1の実施形態の粘着ラベル積層体1と同様の第2の粘着剤層420、及び、第2の基材422であってもよい。
【0086】
第2のラベル層42の第2の最表層424は、離型性を有することが好ましい。
【0087】
第2の最表層424の厚さは、特に限定されないが、0.01~5μmであることが好ましい。
【0088】
第2の意匠層426は、第2の基材422上に、例えば、フレキソ印刷、オフセット印刷、凸版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等の公知の方法により印刷されることにより形成された印刷層であることも好ましい。
【0089】
このような第2の意匠層426は、単層であってもよいし、同種又は異種の2層以上の多層であってもよい。
【0090】
第2の意匠層426の厚さは、特に限定されないが、1~50μmであることが好ましい。
【0091】
図5は、本実施形態に係る粘着ラベル積層体の第5の実施形態を示す平面図である。図6は、図5のA-A線に沿う断面模式図である。
【0092】
第5の実施形態に係る粘着ラベル積層体5は、第2のラベル層52が、粘着ラベル積層体5から分離して使用される、少なくとも1つのラベル本体56を含み、粘着ラベル積層体5の第2のラベル層52は、上面視において、その内方領域に、粘着ラベル積層体5からラベル本体56を分離可能な分離予定線54が形成されることが好ましい。第2のラベル層52が、分離予定線54に沿って分離されるラベル本体56を有することにより、第2のラベル層52のうち、ラベル本体56を、第1のラベル層50の第1の最表層504から剥がし、貼り替え先である物品の表面に貼り替えることができる。ここでは第1の実施形態~第4の実施形態との相違点を中心に説明を行うが、所望の効果が得られる範囲内であれば、第1の実施形態~第4の実施形態において説明した部材や構成等を、第5の実施形態においても適宜採用することができることはいうまでもない。
【0093】
第1のラベル層50は、第1の実施形態~第4の実施形態において使用可能な第1のラベル層10、20、30、40として説明された構成及び材料を使用することができる。
【0094】
第2のラベル層52は、上述したように、上面視において、その内方領域に、粘着ラベル積層体5からラベル本体56を分離可能な分離予定線54が形成されていればよく、それ以外の構成及び材料は、第1の実施形態~第4の実施形態において使用可能な第2のラベル層12、22、32、42として説明された構成及び材料を使用することができる。
【0095】
ラベル本体56は、第2のラベル層52の少なくとも一部であり、分離予定線54により、粘着ラベル積層体5から分離可能であるが、分離予定線54は、粘着ラベル積層体5がハーフカット(半切断、抜き加工とも称される。)されることにより形成されていることが好ましい。ハーフカットにより形成された分離予定線54は、粘着ラベル積層体5の上面視において、ハーフカッターにより粘着ラベル積層体5の積層方向(厚さ方向)に部分的にカットされることによって形成されたものであるが、図6に示すように、粘着ラベル積層体5の側断面視において、分離予定線54は第2のラベル層52の内部に留まり、第1のラベル層50の内部に及んでいない(カットされていない)ものであることが好ましい。また、分離予定線54は、粘着ラベル積層体5の側断面視において、第2の最表層524から第2の基材522に向けてカットされるものであればよいが、第2のラベル層52の最下層である第2の粘着剤層520までカットされていることが好ましい。また、第1の最表層504までカットされていても、カットされていなくても構わないが、分離予定線54は、第1の最表層504まで切り込みが入っていてもよい。なお、分離予定線54は、切り込みが形成されたカット部と、切り込みが形成されていないアンカット部とが連続配置された分離用ミシン目であることも好ましい(不図示)。
【0096】
このように、第2のラベル層52の少なくとも一部が、その内方領域において、分離予定線54により分離可能となることにより、粘着ラベル積層体5を、貼り替え元の被着体の大きさ及び形状を考慮した所望の大きさ並びに形状に構成し、ラベル本体56を、貼り替え先の物品の大きさ及び形状を考慮した所望の大きさ並びに形状に構成することができる。例えば、後述の図9及び図10に示すように、粘着ラベル積層体5を貼り替え元の袋体の大きさ及び形状に応じた所望の大きさ並びに形状に構成することができる。そして、粘着ラベル積層体5から分離されるラベル本体56を、例えば、粘着ラベル積層体5と比較してより小さいサイズに形成することにより、ラベル本体56を貼り替えたときに、貼り替え先の容器の外観への影響を最小限にしつつ、所望の意匠を表示させることもできる。
【0097】
図7は、本実施形態に係る粘着ラベル積層体の第6の実施形態を示す平面図である。図8は、図7のB-B線に沿う断面模式図である。
【0098】
第6の実施形態に係る粘着ラベル積層体6は、上面視において、第2のラベル層62の表面積が、第1のラベル層60の表面積よりも小さいことが好ましい。第2のラベル層62の大きさ及び形状は、第1のラベル層60よりも小さければよく、特に限定されない。本実施形態では、上面視において、第1のラベル層60の表面積よりも小さい表面積を有する第2のラベル層62を第1の最表層604から剥がし、貼り替え先である物品に貼り替えることができる。また、第2のラベル層62の周囲の少なくとも一部は第1のラベル層60の第1の最表層604により構成されており、側面視において、第2のラベル層62の厚みの分だけその周囲の第1の最表層604よりも高くなっている。このため、第2のラベル層62は、第1の最表層604から一層剥がしやすくなる。粘着ラベル積層体6を上面視したときの第2のラベル層62の数は、第1のラベル層60の上面に備えられるのであれば特に限定されない。ここでは第1の実施形態~第5の実施形態との相違点を中心に説明を行うが、所望の効果が得られる範囲内であれば、第1の実施形態~第5の実施形態において説明した部材や構成等を、第6の実施形態においても適宜採用することができることはいうまでもない。
【0099】
第1のラベル層60は、第2のラベル層62が第1のラベル層60と比較して更に小さい場合には、第1の最表層604を上面視した場合に、意匠が表示されている構成であることが好ましい。第1のラベル層60について、これ以外の構成及び材料は、第1の実施形態~第5の実施形態において使用可能な第1のラベル層10、20、30、40、50として説明された構成及び材料を使用することができる。
【0100】
第2のラベル層62は、上述したように、上面視において、第1のラベル層60よりも小さく形成されていればよく、それ以外の構成及び材料は、第1の実施形態~第5の実施形態において使用可能な第2のラベル層12、22、32、42、52として説明された構成及び材料を使用することができる。
【0101】
また、上面視において、第1のラベル層60よりも小さい第2のラベル層62は、第1のラベル層60とは異なる所望の大きさ及び形状を有することができる。これにより、第1のラベル層60を、貼り替え元の被着体の大きさ及び形状を考慮した所望の大きさ並びに形状に構成し、第2のラベル層62を貼り替え先の容器等の大きさ及び形状を考慮した所望の大きさ並びに形状に構成することができる。
【0102】
2.粘着ラベル積層体の製造方法
【0103】
上述の粘着ラベル積層体1、2、3、4、5、6の製造方法としては、第1の粘着剤層100、200、300、400、500、600と、第1の基材102、202、302、402、502、602と、第1の最表層104、204、304、404、504、604と、第2の粘着剤層120、220、320、420、520、620と、第2の基材122、222、322、422、522、622と、第2の最表層124、224、324、424、524、624とがこの順になるように形成できればよく、特に限定されない。
【0104】
3.粘着ラベル積層体の用途
【0105】
本実施形態に係る粘着ラベル積層体1、2、3、4、5、6は、種々の用途に用いることができるが、例えば、被着体と、その被着体の表面に、第1のラベル層10、20、30、40、50、60の第1の粘着剤層100、200、300、400、500、600が接するように積層された粘着ラベル積層体1、2、3、4、5、6と、を含む、ラベル付き物品として用いることができる。被着体としては、例えば、詰め替え用包装容器、又は、詰め替え用袋体等が挙げられる。その他にも、被着体としては、例えば、プリペイドカード等の吊り下げ式商品表示用台紙等、袋入り食品の袋等が挙げられる。その態様は、被着体の形状や用途等に応じて、形態を改変して使用することができるであろう。
【0106】
<ラベル付き物品>
【0107】
(詰め替え用包装容器又は詰め替え用袋体)
【0108】
図9は、本実施形態に係るラベル付き物品の一例を示す概念図である。図10は、図9の使用方法を説明する説明図である。
【0109】
本実施形態に係るラベル付き物品は、被着体70の表面に、粘着ラベル積層体5の第1のラベル層50の第1の粘着剤層500が接するように積層されたものであり、本実施形態に係る被着体70としては、詰め替え用包装容器、又は、詰め替え用袋体7等であることが好ましい。
【0110】
図9は、詰め替え用袋体7であるハンドソープの袋に、粘着ラベル積層体5を貼付した状態を示す。図10は、図9の詰め替え用袋体7に貼付された粘着ラベル積層体5の第2のラベル層52の一部であるラベル本体56を、ハンドソープの詰め替え先の容器であるボトル8に貼り替える方法を示している。ここでは一例として、第5の実施形態の粘着ラベル積層体5が描画されているが、粘着ラベル積層体の形態は、必ずしもこれに限定されないことはいうまでもない。また、説明の便宜上、粘着ラベル積層体5及びラベル本体56を誇張して図示しており、被着体70並びにボトル8全体に対する粘着ラベル積層体5及びラベル本体56の大きさ及びその比率は、必ずしもこれに限定されないことはいうまでもない。
【0111】
本実施形態に係る粘着ラベル積層体5は、その第1の粘着剤層500を、被着体70である詰め替え用袋体7の表面に貼付することにより使用することができるが、第1の粘着剤層500の粘着力は被着体70の材質及び用途に合わせて適宜決定することができるため、被着体70に第1の粘着剤層500を強固に貼付することができる。このため、粘着ラベル積層体5が被着体70から予期せず剥がれることを一層効果的に防止することができる。
【0112】
次に、その詰め替え用袋体7を手に取った消費者等が、例えば、所望の形状を有するボトル8等に詰め替え用袋体7の内容物を詰め替える前後において、粘着ラベル積層体5からラベル本体56を剥がし、詰め替え先であるボトル本体80等に貼付することができる。第1の最表層504は意匠性を有していてもよいため、第1の最表層504はラベル本体56が剥がされた後であっても意匠を表示可能である。また、第1の最表層504は離型性を有していてもよいため、ラベル本体56を剥がした後に、第2の粘着剤層520の粘着剤の少なくとも一部が第1の最表層504に残ってしまったり、剥がしたラベル本体56自体がカールしてしまったりすることを、一層効果的に防止することができる。さらに、ラベル本体56に含まれる第2の粘着剤層520の剥離力は、貼り替え先である一般的なボトル本体80等の材質及び構成等を考慮して、決定することが好ましい。例えば、その剥離力は、一般的な詰め替え用のボトル本体80に対し、日常的に使用する間は剥がれることがない程度の強さを有しつつ、且つ、使用後にボトル8から剥がすときには、第2の粘着剤層520がボトル本体80に残らず綺麗に剥がれる程度の弱さを有するようにしてもよい。このような所望の剥離力を付与する目的で、第2の粘着剤層520を形成する材料及び構成を選択することが好ましい。
【0113】
また、図9及び図10に例示される粘着ラベル積層体5は、その内方領域において、分離予定線54に囲まれたラベル本体56を含むものである。このため、第2の最表層524全体には、所望の文字、図形、デザイン等を印刷し、分離可能なラベル本体56に当たる部分には、例えば容器に収納された物品名等を印刷可能である。そして、ラベル本体56の大きさ及び形状は特に限定されないが、消費者が好みの形状及びデザインの容器等にラベル本体56を貼り付けることを考慮して、ラベル本体56を比較的小さく設計することもできる。また、ラベル本体56を小さく設計すると、例えば、シャンプー等を外泊時や宿泊時に小分けにして持ち運ぶ用途として使用される、容量が特に小さなボトル等の容器に、ラベル本体56を貼付することもできる。
【0114】
ラベル本体56に印刷する内容としては、特に限定されないが、例えば、詰め替え用包装容器又は詰め替え用袋体に収納された詰め替え商品の商品名及び/又は物品名、詰め替え商品の使用開始表示(及び/又は開封開始表示)、詰め替え商品の使用期限(及び/又は賞味期限)、製品のロットナンバー等の表示、製造者の製造工程中の作業者間の注意書き表示(例えば、製品の製造工程中に、所定の作業を実施したか否かを作業者がチェックするための表示や、所定の作業に関わるチェックリスト等)、各種商品及び役務の提供事業者等が消費者に付与するポイントサービスに関わる告知等の表示(例えば、マイレージキャンペーンラベル表示)等が挙げられる。
【0115】
なお、図9及び図10では、詰め替え用袋体の表面に対する粘着ラベル積層体5の表面積の比率を比較的大きめに図示したが、これに限定されないことはいうまでもない。例えば、あらかじめ所望の文字、図形、デザイン等が表面に印刷されている詰め替え用袋体又は詰め替え用包装容器や、商品名等を表示するための所望の文字、図形、デザイン等を備えたプラスチック製のシュリンクラベルが巻かれる詰め替え用包装容器に対しては、貼付する粘着ラベル積層体5の表面積を小さく設計することが好ましい。また、プラスチック製のシュリンクラベル等が巻かれる詰め替え用包装容器に粘着ラベル積層体5を貼付する場合、被着体はプラスチック製のシュリンクラベル等であってもよい。
【0116】
また、図9及び図10では、ハンドソープの詰め替え用袋体を例に説明したが、詰め替え用袋体としては、特に限定されず、液体及び/又は固体の詰め替え商品等を収納した袋体が挙げられる。例えば、ハンドソープ、シャンプー、トリートメント、台所用合成洗剤、住宅用合成洗剤、洗濯用合成洗剤等が収納された詰め替え用袋体等が挙げられる。また、例えば、砂糖、塩、香辛料等の調味料や米が収納された袋体や、加工食品等が収納された袋体等が挙げられる。
【0117】
詰め替え用包装容器としては、特に限定されないが、液体及び/又は固体の詰め替え商品等を収納した包装容器等が挙げられる。例えば、ハンドソープ、シャンプー、トリートメント、台所用合成洗剤、住宅用合成洗剤、洗濯用合成洗剤等が大容量で収納された詰め替え用包装容器、茶、ジュースや酒等の飲料やオリーブオイル等の油の包装容器等が挙げられる。また、例えば、砂糖、塩、香辛料等の調味料が収納された包装容器や、卵、加工食品等が収納された包装容器が挙げられる。
【0118】
なお、ここでは一例として、第5の実施形態である粘着ラベル積層体5を用いた場合を例にして説明をしているが、第1~第4、第6の実施形態である粘着ラベル積層体1、2、3、4、6であってもよい。粘着ラベル積層体1、2、3、4、6を使用する場合も、上述した構成をとり得ることはいうまでもない。
【0119】
(商品台紙)
【0120】
図11は、本実施形態に係るラベル付き物品の別の一例を示す概念図である。図11では、第5の実施形態の粘着ラベル積層体5が描画されているが、粘着ラベル積層体の形態は、必ずしもこれに限定されないことはいうまでもない。また、説明の便宜上、粘着ラベル積層体5及びラベル本体56を誇張して図示しており、商品台紙9に対する粘着ラベル積層体5及びラベル本体56の大きさ及びその比率も模式的に描画したものであり、必ずしもこれに限定されないことはいうまでもない。
【0121】
ラベル付き物品の被着体として、例えば商品台紙9の台紙本体90が挙げられる。商品台紙9としては、図11に記載したような、家電量販店又はコンビニエンスストア等で販売されている吊り下げタイプの商品台紙9が挙げられる。商品台紙9は、例えば、クレジットカード、電子マネー、デビットカード、及びコード決済のようなキャッシュレス決済のサービスに使用されるプリペイドカード等として販売されている。例えば、商品台紙9にはコードが記載されており、オンラインでの買い物やアプリ内での課金等を行うときに、そのコードを所定の箇所に入力することで買い物や課金を実行することができる。
【0122】
図11に例示されるように、台紙本体90に本実施形態に係る粘着ラベル積層体5の第1の粘着剤層500を貼付して用いることができる。そして、第1の最表層504のうちラベル本体56が積層されている部分にコードを表示し、第2のラベル層52を積層することにより、購入者がラベル本体56を剥がしてコードを視認することができる。なお、第1の粘着剤層500は、台紙本体90の材質を考慮して、台紙本体90から第1のラベル層50が剥がれないように強固に貼付できる程度の剥離力とすることが好ましい。第2の粘着剤層520は、購入者によって第1の最表層504から剥がせられる程度に弱く、且つ、製造時から購入者により剥がされるまでの間に、誤って剥がれてしまわない程度に強い剥離力とすることが好ましい。
【0123】
また、図11では、台紙本体90の表面に対する粘着ラベル積層体5の表面積の比率を比較的大きめに図示したが、これに限定されないことはいうまでもない。例えば、あらかじめ所望の文字、図形、デザイン等が表面に印刷されている台紙本体90に対しては、貼付する粘着ラベル積層体5の表面積は、コードを表示できる程度の大きさであればよい。
【0124】
ここでは一例として、第5の実施形態である粘着ラベル積層体5を用いた場合を例にして説明をしているが、第1~第4、第6の実施形態である粘着ラベル積層体1、2、3、4、6であってもよい。粘着ラベル積層体1、2、3、4、6を使用する場合も、上述した構成をとり得ることはいうまでもない。なお、この場合は第1の最表層104、204、304、404の全体、又は第1の最表層604を上面視したときにコードが表示されている位置に、第2のラベル層12、22、32、42、62が積層されていることが好ましい。これにより、第2のラベル層12、22、32、42、62全体を剥がし、コード等を読み取ることができる。
【0125】
(袋止めラベル)
【0126】
本実施形態に係る粘着ラベル積層体1、2、3、4、5、6は、開封後に再度保存する内容物を収納した袋体や包装容器等において、開封後に開口された部分を再度閉塞するための袋止めラベルとして使用することができる。開封後に再度保存する内容物を収納した袋体や包装容器等としては、例えば、砂糖、塩、香辛料等の袋入り調味料、パンや菓子等の袋入り食品として使用される袋体等が挙げられる。また、例えば、インスタントラーメン等の熱湯調理(加熱調理)の必要な食品を収納し、調理時に容器本体に熱湯等を入れた後に開口部を蓋体で封止する包装容器等が挙げられる。
【0127】
粘着ラベル積層体1の第2のラベル層12を、上述した用途として使用できる袋止めラベルとして好適な形状及び構成で製造し、第1のラベル層10は、袋体、及び/又は、包装容器若しくは包装容器を包むフィルムの表面に貼付可能である所望の形状及び構成で製造することができる。本実施形態に係る粘着ラベル積層体1は、第1のラベル層10と第2のラベル層12の積層構造を有しており、第1の粘着剤層100の剥離力と第2の粘着剤層120の剥離力を異なるものとすることができるため、第1の粘着剤層100は袋体、包装容器、又は包装容器を包むフィルムの表面に強く貼付可能な剥離力とし、第2の粘着剤層120は、袋止めラベルとして好適な剥離力とすることができる。また、第1の最表層104が意匠性を有する場合は、第1の最表層104は第2のラベル層12が剥がされた後であっても意匠を表示可能である。さらに、第1の最表層104が離型性を有する場合は、第2のラベル層12は、剥がした後に第2の粘着剤層120の一部が第1の最表層104に残ってしまったり、剥がした後に第2のラベル層12自体がカールしてしまったりことを一層効果的に抑制することができる。このため、第2のラベル層12は袋止めシールとして好適に使用することができる。
【0128】
なお、ここでは一例として、第1の実施形態である粘着ラベル積層体1を用いた場合を例にして説明をしているが、第2~第6の実施形態である粘着ラベル積層体2、3、4、5、6であってもよい。粘着ラベル積層体2、3、4、5、6を使用する場合も、上述した構成をとり得ることはいうまでもない。
【0129】
以上説明したように、本実施形態に係る粘着ラベル積層体1、2、3、4、5、6は、例えば、被着体と、被着体の表面に、第1のラベル層の第1の粘着剤層が接するように積層された、ラベル付き物品として好適に使用できる。被着体としては、例えば、ハンドソープや洗剤等の液体が収納された詰め替え用包装容器、又は、詰め替え用袋体を好適に使用できる。また、例えば、砂糖、塩、香辛料等の調味料や、米、卵等の固体が収納された詰め替え用包装容器、又は、詰め替え用袋体も好適に使用できる。その他、被着体としては、例えば、プリペイドカード等の商品台紙を好適に使用できる。さらに、本実施形態に係る粘着ラベル積層体1、2、3、4、5、6は、袋体又は包装容器を開封後に再度閉塞させるための袋止めシールとして、好適に使用できる。
【符号の説明】
【0130】
1、2、3、4、5、6…粘着ラベル積層体
7…詰め替え用袋体
8…ボトル
9…商品台紙
10、20、30、40、50、60…第1のラベル層
12、22、32、42、52、62…第2のラベル層
54…分離予定線
56、66…ラベル本体
70…被着体
80…ボトル本体
90…台紙本体
100、200、300、400、500、600…第1の粘着剤層
102、202、302、402、502、602…第1の基材
104、204、304、404、504、604…第1の最表層
120、220、320、420、520、620…第2の粘着剤層
122、222、322、422、522、622…第2の基材
124、224、324、424、524、624…第2の最表層
306…第1の意匠層
426…第2の意匠層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11