(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025127348
(43)【公開日】2025-09-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20250825BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024024043
(22)【出願日】2024-02-20
(71)【出願人】
【識別番号】591280485
【氏名又は名称】ソフトバンクグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小川 達樹
(57)【要約】
【課題】インタビュー調査を効率よく行うこと。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、文章生成部と、出力部とを備える。文章生成部は、インタビュー対象に関する専門知識と、インタビュースキルに関するインタビュー知識とに基づき、入力された文章に対して回答を生成する文章生成モデルを用い、ユーザによる発話内容に対する回答文書と、予め設定されたインタビュー項目をユーザに対して質問する質問文章とを生成する。出力部は、文章生成部によって生成された回答文章と、質問文章とをユーザに対して出力する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インタビュー対象に関する専門知識と、インタビュースキルに関するインタビュー知識とに基づき、入力された文章に対して回答を生成する文章生成モデルを用い、ユーザによる発話内容に対する回答文章と、予め設定されたインタビュー項目をユーザに対して質問する質問文章とを生成する文章生成部と、
前記文章生成部によって生成された前記回答文章と、前記質問文章とを前記ユーザに対して出力する出力部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記出力部は、
インタビュアーとなるAI(Artificial Intelligence)アバターを通じて、前記質問文章と、前記回答文章とを音声で出力すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
所定のプラットフォームを通じて、インタビューに参加するユーザの応募を受け付ける受付部
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
インタビューの結果を集計したレポートを生成するレポート生成部
を備えることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記レポート生成部は、
前記ユーザごとに前記インタビューを要約した前記レポートを生成すること
を特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記レポート生成部は、
前記インタビューの結果に基づいて、前記インタビュー対象に対するユーザ評価を算出し、前記ユーザ評価の推移を含む前記レポートを生成すること
を特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記レポート生成部は、
前記インタビューの結果に基づいて前記インタビュー対象のペルソナと、カスタマージャーニーとを生成し、前記ペルソナと前記カスタマージャーニーとを含む前記レポートを生成すること
を特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項8】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
インタビュー対象に関する専門知識と、インタビュースキルに関するインタビュー知識とに基づき、入力された文章に対して回答を生成する文章生成モデルを用い、ユーザによる発話内容に対する回答文章と、予め設定されたインタビュー項目をユーザに対して質問する質問文章とを生成する文章生成工程と、
前記文章生成工程によって生成された前記回答文章と、前記質問文章とを前記ユーザに対して出力する出力工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
インタビュー対象に関する専門知識と、インタビュースキルに関するインタビュー知識とに基づき、入力された文章に対して回答を生成する文章生成モデルを用い、ユーザによる発話内容に対する回答文章と、予め設定されたインタビュー項目をユーザに対して質問する質問文章とを生成する文章生成手順と、
前記文章生成手順によって生成された前記回答文章と、前記質問文章とを前記ユーザに対して出力する出力手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インタビュー対象者に対してインタビューを行うシステムがある。例えば、特許文献1には、住宅を設計する際に、施工主となるインタビュー対象者から住宅に関する要望を聞き出す技術が開示されている。
【0003】
特許文献1に記載の技術では、インタビュー対象者の回答に含まれるキーワードから次の質問項目を設定することで、インタビュー対象者にとって要望度合いの高いキーワードを抽出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、インタビュー対象者に対して同様の質問を繰り返し行う必要があるので、インタビュー調査を効率よく実施するうえで改善の余地があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、インタビュー調査を効率よく行うことができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報処理装置は、文章生成部と、出力部とを備える。文章生成部は、インタビュー対象に関する専門知識と、インタビュースキルに関するインタビュー知識とに基づき、入力された文章に対して回答を生成する文章生成モデルを用い、ユーザによる発話内容に対する回答文書と、予め設定されたインタビュー項目をユーザに対して質問する質問文章とを生成する。出力部は、前記文章生成部によって生成された前記回答文章と、前記質問文章とを前記ユーザに対して出力する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、インタビュー調査を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理装置の概要説明図である。
【
図4】
図4は、ユーザ情報記憶部に格納される情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、インタビュー情報記憶部に格納される情報の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、レポート生成部が生成するレポートの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る設定処理の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、実施形態に係るインタビュー処理の一例をフローチャートである。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する。)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。
【0011】
〔情報処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理装置の概要について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理装置の概要説明図である。
図1に示す情報処理装置1は、企業の担当者から依頼されたインタビュー調査を実施する装置である。
【0012】
より具体的には、情報処理装置1は、企業の担当者による依頼のもと、インタビュー対象者となるユーザUに対してデプスインタビューを実施する。なお、情報処理装置1は、サーバやクラウドによって実現される。
【0013】
図1に示すユーザ端末100は、ユーザUが所有する端末装置である。
図1に示す例では、ユーザ端末100がスマートフォンである場合を例示している。なお、ユーザ端末100は、パソコンやタブレット端末等であってもよい。
【0014】
ところで、企業は、自社のサービスや商品などといったプロダクトを提供し、プロダクトに対するユーザの評価によってプロダクトの改良を行う。例えば、ユーザによる評価を収集する手法として、デプスインタビューが挙げられる。
【0015】
デプスインタビューは、インタビュアーとユーザが1対1で会話を行うため、ユーザの本当の考えや、感情等を理解するのに長けている。しかしながら、企業がユーザに対してデプスインタビューを実施する場合には、インタビュアーの手配をはじめとして、多くの労力やコストを要する。
【0016】
また、インタビュアーのインタビュースキルによっても、ユーザから有益な情報が得られない場合や、ユーザが同じ回答を行ったとしても、インタビュアー個人のバイアスによってユーザから適切なフィードバックを得られない場合もある。
【0017】
インタビュアーに対しては、プロダクトに関する専門知識や、インタビュースキルに関するインタビュー知識が求められる。本開示では、いわゆる生成系AI(Artificial Intelligence)によってデプスインタビューを実施することで、インタビュー調査の効率化を図る。
【0018】
具体的には、
図1に示すように、情報処理装置1は、企業からインタビューの設定を受け付ける(ステップS1)。インタビューの設定は、インタビュー対象となるプロダクト、インタビューのインタビュー項目、インタビュー対象者の属性、インタビューの実施件数、インタビュー対象者へ支払う謝礼、などといった項目の設定を含む。
【0019】
情報処理装置1は、これらの情報を基にインタビュー対象者となるユーザUを選定し、ユーザ端末100を通じて、ユーザUに対してインタビューを実施する(ステップS2)。
【0020】
情報処理装置1は、文章生成モデルを用いて、ユーザUに対するインタビューを実施する。文章生成モデルは、入力された文章に対して回答を生成するモデルである。文章生成モデルは、ユーザによる発話内容を文章へ変換した発話文章に対する回答文書を生成する。例えば、文章生成モデルは、主にディープラーニングによって構築された大規模な機械学習モデルで、学習済みのデータを活用して新たなデータを生み出す生成系AIである。
【0021】
本開示において、文章生成モデルは、インタビュー対象となるプロダクトに関する専門知識と、インタビュースキルに関するインタビュー知識とに基づいて回答文章を生成する。
【0022】
このように、文章生成モデルは、専門知識やインタビュー知識に基づいて文章を生成することで、理想的なインタビュアーを文章生成モデルにて再現することができる。
【0023】
そして、情報処理装置1は、インタビューを通じて、プロダクトに対するユーザUのフィードバックを取得し(ステップS3)、フィードバックを基に、分析レポートを生成して、企業へ提供する(ステップS4)。
【0024】
このように、情報処理装置1は、インタビュー対象者の選定、インタビューの実施および分析レポートの生成といった一連の処理を自動化することができる。
【0025】
次に、
図2を用いて、実施形態に係るインタビューの概要について説明する。
図2は、インタビューの概要説明図である。
図2には、インタビュー時に情報処理装置1に記録される録画データを示している。
【0026】
図2に示すように、録画データには、第1領域A1~第A5が表示される。第1領域A1は、インタビューの画像が表示される。本開示において、第1領域A1には、画像生成AIによって生成されたAIアバターが表示される。
【0027】
AIアバターは、実際の人物を撮影した動画像から人物の特徴を学習したアバターであり、実際の人物の表情や、顔の動きをリアルに再現したアバターである。第1領域A1に表示されるAIアバターは、発音する音声に応じて口の動きをリアルに再現する。
【0028】
つまり、本開示では、AIアバターを通じて、ユーザUに対してインタビューを行うことで、ユーザUに対して実際のインタビュアーによるインタビュー体験を提供することができる。なお、AIアバターは、上記の例に限定されるものはなく、任意の動画像や画像とするようにしてもよい。
【0029】
第2領域A2は、インタビュー時に録画されたインタビュー対象者Tの録画データが表示される領域である。第3領域A3は、インタビュー対象者Tによる現在の発話内容が文章として表示される領域である。
【0030】
第4表示領域A4は、インタビュー対象者Tの属性情報が表示される領域である。
図2の例では、属性情報には、年齢、居住地、勤務先、週末にしていること、(プロダクトを)最初に利用した印象が含まれる。
【0031】
なお、第4表示領域A4に表示される属性情報は、インタビュアー前に収集された情報であってよく、インタビューの冒頭にインタビュー対象者Tから聞き出したものであってもよい。
【0032】
第5表示領域A5は、インタビュー内容を文字起こした文章が表示される。
図2に示す例では、第5表示領域A5にインタビュアーおよびインタビュー対象者Tの発話内容がチャット形式で表示される場合を示している。
【0033】
このように、実施形態に係る情報処理装置1は、インタビュアーによるインタビューを生成系AIで代替する。これにより、実施形態に係る情報処理装置1は、インタビュアーとの日程調整が不要となるので、インタビュー対象者Tの都合のよい日時にインタビューを実施することができる。
【0034】
また、実施形態に係る文章生成モデルは、文章生成モデルは、インタビュー対象となるプロダクトに関する専門知識と、インタビュースキルに関するインタビュー知識とに基づいて回答を生成する。
【0035】
これにより、実施形態に係る情報処理装置1は、質の高いインタビューを、再現性高く実施することができる。つまり、実施形態に係る情報処理装置1は、インタビュー調査を効率よく行うことができる。
【0036】
〔情報処理装置の構成例〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置1の構成例について説明する。
図3は、情報処理装置1のブロック図である。情報処理装置1は、通信部2と、記憶部3と、制御部4とを備える。なお、これらの各部は、複数の装置が分散して保持してもよい。以下にこれら各部の処理を説明する。
【0037】
通信部2は、NIC(Network Interface Card)等で実現され、LAN(Local Area Network)やインターネットなどの電気通信回線を介した外部装置と制御部4の通信を可能とする。例えば、通信部2は、ユーザ端末100と制御部4との通信を可能とする。
【0038】
記憶部3は、例えば、RAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置によって実現される。
図3に示すように、記憶部3は、ユーザ情報記憶部31と、文章生成モデル記憶部32と、画像生成モデル記憶部33と、インタビュー情報記憶部34とを有する。
【0039】
ユーザ情報記憶部31は、ユーザ情報を記憶する。ユーザ情報は、インタビュー対象者となるユーザUに関する情報である。
図4は、ユーザ情報記憶部31に格納される情報の一例を示す図である。
【0040】
図4に示すように、ユーザ情報記憶部31は、「ユーザID」、「アカウント情報」、「ログ情報」および「口座情報」などといった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。「ユーザID」項目には、各ユーザUを識別するための識別子が格納される。
【0041】
なお、情報処理装置1は、各企業が提供するサービスと連携し、各企業が提供するサービスで共通のユーザIDによってユーザUを識別するようにしてもよい。サービスは、ショッピングサイト、オークションサイト、フリマサイトなどといったECに関連するサービスや、電子マネー決済、クレジットカード、証券、FXなどといった金融に関連するサービス、メッセンジャー、検索サイト、ニュースサイト、動画サイトなどといった各種サービスを含む。
【0042】
「アカウント情報」項目には、対応するユーザIDによって識別されるユーザUのアカウント情報が格納される。アカウント情報は、ユーザUの氏名、年齢、職業等のデモグラフィック属性や、趣味、嗜好等のサイコグラフィック属性に関する情報を含む。
【0043】
「ログ情報」項目には、対応するユーザIDによって識別されるユーザUのログ情報が格納される。ログ情報は、連携する各サービスにおけるユーザUの利用履歴に関する情報である。
【0044】
「口座情報」項目には、対応するユーザIDによって識別されるユーザUの口座情報が格納される。口座情報は、対応するユーザUがインタビューを受けた場合に、謝礼が支払われる口座の口座番号である。
【0045】
本開示において、口座情報は、電子マネー口座の口座番号であり、謝礼は、電子マネーで支払われる。なお、口座情報は、銀行口座であってもよく、例えば、仮想通貨用のウォレットを含むようにしてもよい。この場合、口座の種別に応じた通貨で謝礼が支払われるようにしてもよい。
【0046】
図3の説明に戻り、文章生成モデル記憶部32について説明する。文章生成モデル記憶部32は、文章生成モデルを記憶する。文章生成モデルは、入力された文章に対して回答を生成するモデルである。文章生成モデルは、主にディープラーニングによって構築された大規模な機械学習モデルで、学習済みのデータを活用して新たなデータを生み出す生成系AIである。
【0047】
本開示において、文章生成モデルは、インタビュー対象となるプロダクトに関する専門知識およびインタビュースキルに関するスキル知識に基づいてユーザUとの対話を行う。なお、専門知識は、プロダクトの専門分野に関する知識、プロダクトの背景に関する知識、プロダクトの現在の状況等を含み、インタビュースキルに関するスキル知識は、深層心理を引き出す心理学等を含む。
【0048】
画像生成モデル記憶部33は、画像生成モデルを記憶する。画像生成モデルは、AIアバターの動画を作成するAIである。例えば、画像生成モデルは、学習段階において、特定の人物を撮影した動画を学習データとして学習を行うと、特定の人物のAIアバターを動画像として生成することができる。
【0049】
また、画像生成モデルは、学習段階において、特定の人物の動画を学習データとして学習を行うと、特定の人物の声を再現した音声を生成することができる。つまり、画像生成モデルは、学習に利用した特定の人物の動画像および声を再現することができる。なお、AIアバターの動画像を生成するモデルと、AIアバターの音声を生成するモデルは、別々のモデルによって構成されていてもよい。
【0050】
インタビュー情報記憶部34は、インタビュー情報を記憶する。インタビュー情報は、ユーザUに対して行ったインタビューの情報を記憶する。
図5は、インタビュー情報記憶部34に格納される情報の一例を示す図である。
【0051】
図5に示すように、インタビュー情報記憶部34は、「日時」、「ユーザID」、「動画像データ」などといった項目の情報を互いに対応付けて記憶する。「日時」項目には、ユーザに対してインタビューを行った日時に関する情報が格納される。
【0052】
「ユーザID」項目には、インタビューに参加したユーザUの識別子が格納される。
図5の例において、「ユーザ」項目には、ユーザIDが格納される場合を示している。「動画像データ」項目には、ユーザUに対してインタビューを行った際に録画した動画像データが格納される。
【0053】
図3の説明に戻り、制御部4について説明する。制御部4は、CPU(Central Processing Unit)やNP(Network Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いて実現され、メモリに記憶された処理プログラムを実行する。
図3に示すように、制御部4は、設定部41と、受付部42と、文章生成部43と、出力部44と、レポート生成部45とを有する。以下、制御部4が有する各部について説明する。
【0054】
設定部41は、インタビューに関する各種設定を行う。例えば、設定部41は、企業の担当者からインタビューの依頼を受け付けると、依頼内容に応じてインタビューに関する設定を行う。例えば、設定部41は、所定の依頼者用プラットフォームを通じて、インタビューの依頼を受け付ける。なお、依頼者用プラットフォームは、
図8にて後述するレポートを提供するプラットフォームを兼ねる。
【0055】
例えば、企業は、依頼者用プラットフォームを通じて、インタビュー対象となるプロダクト、インタビュー項目、インタビューの対象となるユーザ属性、インタビューの実施回数、インタビューの期限、インタビュー対象者に対して支払う謝礼および謝礼の総額などといった項目を指定することができる。
【0056】
設定部41は、これらの情報を基に、募集者用プラットフォームを通じて、インタビュー対象者となるユーザUの募集の設定を行う。例えば、設定部41は、企業の担当者が希望するユーザ属性のユーザUに対して、募集者用プラットフォームを通じてユーザUの募集を行う。なお、設定部41は、企業が希望するユーザ属性のユーザUに対して、ターゲティング広告によってインタビューの募集を行うようにしてもよく、個別のダイレクトマーケティングによってインタビューの募集を行うようにしてもよい。
【0057】
受付部42は、所定のプラットフォームを通じて、インタビューに参加するユーザの応募を受け付ける。例えば、受付部42は、募集者用プラットフォームを通じて、インタビューに参加するユーザUの応募を受け付ける。
【0058】
受付部42は、応募を受け付ける際に、例えば、インタビュー日時の設定を受け付ける。上述のように、インタビューは生成系AIを用いて行われ、インタビュアー等の人手を必要としない。そのため、ユーザUは、自身の希望する日時をインタビュー日時として指定することができる。すなわち、ユーザUは、インタビューの応募と同時にインタビューを受けることができる。
【0059】
例えば、受付部42は、インタビュー日時の設定を受け付けると、例えば、ユーザUがインタビューに参加するための招待コード等を発行し、通信部2を通じて、ユーザUのユーザ端末100宛に送信する。
【0060】
そして、ユーザUが指定した日時に招待コードからインタビューに参加することで、ユーザUに対するインタビューが開始されることになる。なお、例えば、計1時間のインタビューを必要とする場合、複数回に分けてインタビューを実施するようにしてもよい。すなわち、ユーザUは、途中でインタビューを中断し、その後、都合のよいタイミングでインタビューを再開させることもできる。
【0061】
文章生成部43は、入力された文章に対して回答を生成する回答生成モデルを用い、ユーザによる発話内容に対する回答文書と、予め設定されたインタビュー項目をユーザに対して質問する質問文章とを生成する。
【0062】
文章生成部43は、インタビューの開始前に、インタビュー項目の設定に関するプロンプトを文章生成モデルに対して入力することで、文章生成モデルがユーザUに対してインタビュー項目のインタビューを行うように設定する。
【0063】
この際、文章生成部43は、インタビューを実施するユーザUに関する情報を、ユーザ情報記憶部31から抽出して、文章生成モデルに対して入力するようにしてもよい。すなわち、文章生成部43は、インタビューを実施するユーザUのアカウント情報、ログ情報を事前に文章生成モデルに対して学習させるようにしてもよい。
【0064】
その後、文章生成部43は、インタビューが開始されると、ユーザUによる発話音声を音声認識エンジンによって文章へ変換する。文章生成部43は、変換した文章を文章生成モデルに対して入力し、文章生成モデルから出力される文章を出力部44へ渡す。なお、文章生成部43は、これらの一連の処理の中で、ユーザによる発話内容に対する回答文書と、予め設定されたインタビュー項目をユーザに対して質問する質問文章とを生成する。
【0065】
出力部44は、文章生成部43によって生成された回答文章と、質問文章とをユーザに対して出力する。出力部44は、インタビュアーとなるAIアバターを通じて、質問文章と、回答文章とを音声で出力する。
【0066】
出力部44は、文章生成部43によって生成された回答文章および質問文章を、画像生成モデル記憶部33に格納された画像生成モデルに入力し、AIアバターの動画像および音声を生成する。
【0067】
そして、出力部44は、通信部2を介して、AIアバターの動画像および音声に関する情報をユーザUのユーザ端末100へ送信する。文章生成部43および出力部44による処理は、インタビューが終了するまで繰り返し実行される。
【0068】
レポート生成部45は、インタビューの結果を集計したレポートを生成する。まず、レポート生成部45は、インタビューが開始されると、インタビューの録画を開始し、インタビュー終了時に録画を停止する。
【0069】
その後、レポート生成部45は、録画データに基づいてレポートを生成する。例えば、レポート生成部45は、インタビューの結果に基づいて、インタビュー対象に対するユーザ評価を算出する。
【0070】
例えば、レポート生成部45は、各ユーザUをプロダクトに対する批判者、中立者、推奨者へ分類し、顧客の満足度を表す指標であるNPS(Net Promoter Score)を算出することで、ユーザ評価を算出する。
【0071】
そして、レポート生成部45は、ユーザ評価およびユーザ評価の推移を含むレポートを生成する。なお、レポート生成部45でユーザ評価を算出するにあたり、例えば、文章生成部43は、ユーザ評価の算出が可能な質問をユーザUに対して行うようにしてもよい。すなわち、この場合、文章生成部43は、企業の担当者が指定したインタビュー項目に関する質問文章に加え、ユーザ評価の算出が容易となる質問文章を生成するようにしてもよい。また、ユーザ評価の算出が容易となる質問文章は、デフォルトで予め設定されていてもよい。
【0072】
また、レポート生成部45は、インタビュー対象のペルソナと、カスタマージャーニーとを生成する。例えば、この場合、レポート生成部45は、各ユーザUに対して実施したインタビューを文字起こしした文章と、ユーザUのユーザ情報から、ペルソナと、カスタマージャーニーとを生成させる指示プロンプトを文章生成モデルに対して入力する。そして、文章生成モデルから出力される出力結果が、ペルソナと、カスタマージャーニーとなる。そして、レポート生成部45は、ペルソナおよびカスタマージャーニーを含むレポートを生成する。
【0073】
なお、レポート生成部45は、インタビュー中のユーザUの表情からユーザUの感情を推定するAIを活用してレポートを生成するようにしてもよい。例えば、この場合、レポート生成部45は、インタビュー項目ごとにユーザUの感情を推定し、感情を変数と用いて、ユーザ評価を算出する。レポート生成部45は、ユーザUの感情が怒りに近い場合に、ユーザ評価を低く算出し、ユーザUの感情が喜びに近い場合に、ユーザ評価を高く算出する。
【0074】
ここで、
図6を用いて、レポート生成部45が生成するレポートの一例について説明する。
図6は、レポート生成部45が生成するレポートの一例を示す図である。
【0075】
図6に示すように、レポートは、メニュー領域Am、集計期間領域A10、スコア領域A11、スコア分布領域A12、スコア推移領域A13、インタビュー領域A20、予算領域A30を有する。
【0076】
メニュー領域Amには、レポートのメニューが表示される。
図6に示す例では、メニューとして「ダッシュボード」、「ユーザリサーチ概要」、「ヒアリング項目」、「モデレータAI設定」、「スクリーニング」、「ユーザインタビュー記録」、「ペルソナ作成」、「カスタマージャーニー作成」などいった項目を有する。
【0077】
「ダッシュボード」が選択されると、
図6に示すダッシュボードの画面が表示される。「ユーザリサーチ概要」が選択されると、ユーザリサーチ概要の画面に表示され、「ヒアリング項目」が選択されると、ヒアリング項目の画面が表示される。
【0078】
企業の担当者は、「ユーザリサーチ概要」や「ヒアリング項目」からインタビューに関する各種設定を行うことができる。なお、ここでのヒアリング項目は、上記インタビュー項目と置き換えることにしてもよい。
【0079】
「モデレータAI設定」が選択されると、モデレータAI設定の画面が表示される。例えば、企業の担当者は、モデレータAI設定によって、インタビュアーとなるAIアバターの設定を行うことになる。
【0080】
「スクリーニング」が選択されると、スクリーニングの画面が表示される。例えば、企業の担当者は、スクリーニングの画面において、各インタビューの結果の中から希望する条件を指定してインタビューの結果に対するスクリーニングを行うことができる。
【0081】
「ユーザインタビュー記録」が選択されると、ユーザインタビュー記録の画面が表示される。企業の担当者、ユーザインタビュー記録の画面から、ユーザインタビュー記録の画面を閲覧することができる。
【0082】
「ペルソナ作成」が選択されると、ペルソナ作成の画面が表示される。例えば、ペルソナ作成の画面には、レポート生成部45が生成したペルソナに関する情報が表示される。「カスタマージャーニー作成」が選択されると、カスタマージャーニー作成の画面が表示される。
【0083】
カスタマージャーニー作成の画面には、レポート生成部45が生成したカスタマージャーニーに関する情報が表示される。
【0084】
また、
図6の集計期間領域A10には、レポートの生成対象となる集計期間に関する情報が表示される。例えば、企業の担当者は、集計期間領域A10に表示された集計期間を操作することで、希望する集計期間を指定することができる。
【0085】
スコア領域A11には、プロダクトに対する現在のスコアが表示される。例えば、現在のスコアは、プロダクトに対する現在のユーザ評価である。また、スコア領域A11には、スコアを示すグラフ、ベンチマークとなるプロダクトのスコア、および、ベンチマークとの乖離などといったデータが表示される。なお、ベンチマークは、例えば、企業の担当者が自社のプロダクトのライバルを設定するようにしてもよい。
【0086】
スコア分布領域A12には、スコアの分布を示すグラフが表示される。スコア分布領域A12には、各ユーザUによるプロダクトに対する評価の分布を示す棒グラフが表示される。
【0087】
スコア推移領域A13には、スコアの推移が折れ線グラフとして表示される。また、
図6に示すように、スコア推移領域A13には、ベンチマークの推移もあわせて表示される。
【0088】
インタビュー領域A20には、ユーザUのインタビュー記録が表示される。
図6に示すように、インタビュー領域A20には、開始日時、サムネイル画像、総合評価、ステータス、属性・設定変更、発言録(ハイライト)、ハイライトがそれぞれ表示される。
【0089】
開始日時は、インタビューの開始日時を示し、サムネイル画像は、インタビューのサムネイル画像を示す。なお、
図6に示すように、サムネイル画像には、再生ボタンが表示され、企業の担当者は、再生ボタンを押すと、サムネイル画像に対応するインタビューの映像が再生される。
【0090】
ステータスは、インタビューの現在の状況を示す。
図6の例では、ステータスとして、インタビュー中、分析中、完了の3パターンを示している。インタビュー中は、現在インタビューを行っていることを示し、分析中は、レポート生成部45がインタビューを分析中であることを示す。また、完了は、レポート生成部45によるインタビューの分析が完了したことを示す。
【0091】
属性・設定変更のうち、属性は、ユーザUの属性を示し、設定変更は、画面に表示するユーザの属性を変更することを示す。すなわち、企業の担当者は、設定変更によって画面に表示する属性を変更することができる。
【0092】
発言録(ハイライト)は、インタビューを行ったユーザUによる発言のハイライト(要約)を示す。レポート生成部45は、インタビュー中の発話内容を、文章生成モデルに対して要約させて、発言録(ハイライト)に表示する。
【0093】
ハイライトは、発言録(ハイライト)のハイライト映像を示す。ハイライトには、再生ボタンが表示され、企業の担当者は、ハイライトの再生ボタンを選択することで、発言録(ハイライト)に関するインタビュー映像を視聴することができる。
【0094】
また、予算領域A30には、インタビューに関する予算が表示される。
図6の例では、今月消費、残り予算といった項目を有し、今月消費には、今月実施したインタビューの人数と、今月消費した予算が表示され、残り予算には、インタビューの残りの予算が表示される。
【0095】
レポート生成部45は、このようなレポートを生成し、企業の担当者へ提供する。そして、レポート生成部45は、新たなインタビューが行われると、リアルタイムでレポートを更新する。
【0096】
これにより、企業の担当者は、プロダクトに対するユーザ評価をリアルタイムで確認することができる。つまり、レポート生成部45は、インタビューの実施からレポートの提供までに発生するタイムラグを少なくすることができる。
【0097】
次に、
図7および
図8を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理手順について説明する。
図7は、実施形態に係る設定処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0098】
なお、
図7では、インタビューが開始されるまでの一連の処理について説明する。
図7に示すように、まず、情報処理装置1は、企業の担当者からインタビュー依頼を受け付ける(ステップS101)。
【0099】
つづいて、情報処理装置1は、文章生成モデルを用いて、インタビューを行うインタビュー項目を設定する(ステップS102)。つづいて、情報処理装置1は、インタビューの応募者を受け付ける(ステップS103)。その後、情報処理装置1は、応募者とインタビューの日時を設定し(ステップS104)、処理を終了する。
【0100】
次に、
図8を用いて、インタビュー開始から終了後の一連の処理について説明する。
図8は、実施形態に係るインタビュー処理の一例をフローチャートである。
図8に示すように、情報処理装置1は、文章生成モデルを用いて、文章を生成する(ステップS111)。
【0101】
つづいて、情報処理装置1は、生成した文章を、AIアバターを通じて音声で出力する(ステップS112)。つづいて、情報処理装置1は、ユーザUによる発話を受け付ける(ステップS113)。
【0102】
つづいて、情報処理装置1は、インタビューが終了したか否かを判定する(ステップS114)。情報処理装置1は、インタビューが終了したと判定した場合(ステップS114:Yes)、ステップS115の処理へ進み、インタビューが継続中と判定した場合(ステップS114:No)、ステップS111の処理へ戻る。
【0103】
そして、情報処理装置1は、インタビューの終了後に、レポートを生成し(ステップS115)、処理を終了する。なお、レポートの生成は、インタビューと並行して行われてもよい。
【0104】
〔変形例〕
上述した実施形態では、情報処理装置1を通じて、ユーザUに対するデプスインタビューを実施する場合について説明したが、本願発明は、デプスインタビュー以外にも活用することができる。
【0105】
具体的には、テレフォンオペレーター、カスタマーサポート、テクニカルサポートといったユーザUから各種問い合わせを受け付ける電話業務に本願発明を適用することもできる。すなわち、インタビュースキルに関するインタビュー知識は、テレフォンオペレーター、カスタマーサポート、テクニカルサポートなどといったインタビューを円滑に行うためのスキルを含むものとする。
【0106】
〔ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば
図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図9は、実施形態に係る情報処理装置1の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0107】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0108】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワーク(通信ネットワーク)Nを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0109】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置(
図9では、出力装置および入力装置を総称して「入出力装置」と記載する)を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0110】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0111】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部4の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0112】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0113】
〔その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0114】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0115】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0116】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、情報取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0117】
1 情報処理装置
2 通信部
3 記憶部
4 制御部
31 ユーザ情報記憶部
32 文章生成モデル記憶部
33 画像生成モデル記憶部
34 インタビュー情報記憶部
41 設定部
42 受付部
43 文章生成部
44 出力部
45 レポート生成部
100 ユーザ端末