(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025015253
(43)【公開日】2025-01-30
(54)【発明の名称】断熱材
(51)【国際特許分類】
F16L 59/02 20060101AFI20250123BHJP
F02C 7/24 20060101ALN20250123BHJP
F01D 25/08 20060101ALN20250123BHJP
【FI】
F16L59/02
F02C7/24 A
F01D25/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023118548
(22)【出願日】2023-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】517162552
【氏名又は名称】株式会社サーマルプラント
(74)【代理人】
【識別番号】230110397
【弁護士】
【氏名又は名称】田中 雅敏
(74)【代理人】
【識別番号】230128875
【弁護士】
【氏名又は名称】原 慎一郎
(74)【代理人】
【識別番号】230131945
【弁護士】
【氏名又は名称】山腰 健一
(72)【発明者】
【氏名】中尾 猛
(72)【発明者】
【氏名】井手 啓介
(72)【発明者】
【氏名】古賀 理
【テーマコード(参考)】
3H036
【Fターム(参考)】
3H036AB12
3H036AE01
(57)【要約】
【課題】ヘタリを抑制可能な新規な構成の断熱材を提供する。
【解決手段】断熱部材と、当該断熱部材上に配設された金属板と、前記断熱部材を貫通し、前記金属板を支持する支持部材と、を有する断熱材に関する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱部材と、当該断熱部材上に配設された金属板と、前記断熱部材を貫通し、前記金属板を支持する支持部材と、を有する断熱材。
【請求項2】
前記支持部材は中実の金属部材を含む、請求項1に記載の断熱材。
【請求項3】
前記金属部材は、ボルト及びナットを含む、請求項2に記載の断熱材。
【請求項4】
前記支持部材は中空の金属部材を含む、請求項1に記載の断熱材。
【請求項5】
前記金属部材の内部に追加の断熱部材が充填されている、請求項4に記載の断熱材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、断熱材に関する。
【背景技術】
【0002】
タービンの重要な部品の耐高温性を増強する種々の断熱材が開発されている。このような断熱材としては、例えばロックウールとセラミック繊維等との合材又は単材が汎用されており、一般に、タービンの外周は当該断熱材で覆われているのが通常である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、作業者が当該タービンの作業をしようとすると上記断熱材上で作業する必要が生じる。このような作業が長期に亘って繰り返し行われると、上記断熱材はヘタってしまい、断熱性能が低下してしまうという問題が生じる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ヘタリを抑制可能な新規な構成の断熱材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成すべく、本発明は、断熱部材と、当該断熱部材上に配設された金属板と、前記断熱部材を貫通し、前記金属板を支持する支持部材と、を有する断熱材に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、断熱機能を有する断熱部材の上面に金属板が配設され、当該金属板を支持部材で支持するようにしている。したがって、例えば、作業者が作業のために断熱材上に載って作業を行った場合においても、作業者の体重は金属板を介して支持部材で支持されることになる。したがって、断熱部材がヘタることなく、当該断熱部材は長期に亘って断熱機能を奏することができるようになる。結果として、ヘタリを抑制可能な新規な構成の断熱材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】本発明の断熱材の他の例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施の形態に基づいて説明する。
図1は、本発明の断熱材の一例を示す平面図であり、
図2は、
図1に示す断熱材の分解断面図である。
図1及び
図2に示すように、本例の断熱材10は、第1断熱部材11と第2断熱部材12とが積層されており、これら積層された断熱部材上には金属板としてのパンチングメタル13が配設されている。
【0010】
また、第1断熱部材11及び第2断熱部材12を貫通するようにして中実のボルト14が配設されているとともに、ボルト14にナット15がワッシャ16を介して螺合され、第1断熱部材11及び第2断熱部材12を固定している。さらに、ボルト14にナット17が螺合されてパンチングメタル13が積層された第1断熱部材11及び第2断熱部材12に固定されている。
【0011】
ボルト14の下端は、例えばガスタービン等の装置18の表面に設けられた軸受金具19で受けて固定されている。
【0012】
本例の断熱材10によれば、断熱機能を有する第1断熱部材11及び第2断熱部材12の上面に金属板としてのパンチングメタル13が配設され、当該パンチングメタル13を支持部材としてのボルト14で支持するようにしている。したがって、例えば、作業者が作業のために第1断熱部材11上に載って作業を行った場合においても、作業者の体重はパンチングメタル13を介してボルト14で支持されることになる。
【0013】
したがって、第1断熱部材11及び第2断熱部材12、すなわち断熱材10がヘタることなく、当該断熱材10は長期に亘って断熱機能を奏することができるようになる。結果として、ヘタリを抑制可能な新規な構成の断熱材10を提供することができる。
【0014】
なお、第1断熱部材11及び第2断熱部材12は、ロックウールとセラミック繊維等との合材を用いることができるが、特に限定されるものではない。
【0015】
また、中実の金属部材としてボルト14及びナット15、17を用いているが、特に限定されるものではない。
【0016】
図3は、本発明の断熱材の他の例を示す平面図であり、
図4は、
図3に示す断熱材の分解断面図である。なお、
図1及び
図2と同一及び類似の構成要素については同一の符号を用いている。
【0017】
図3及び
図4に示すように、本例の断熱材20は、第1断熱部材11と第2断熱部材12とが積層されており、これら積層された断熱部材上には金属板としてのパンチングメタル13が配設されている。
【0018】
また、第1断熱部材11及び第2断熱部材12を貫通するようにして中空の金属製のパイプ23が配設されているとともに、パイプ23の内部には追加の断熱部材24が配設されている。
【0019】
パンチングメタル13の下面には係合部材25が設けられており、当該パンチングメタル13は係合部材25がパイプ23に係合することにより、第1断熱部材11及び第2断熱部材12上に固定されている。
【0020】
パイプ23の下端は、例えばガスタービン等の装置18の表面に設けられたパイプ受金具29で受けて固定されている。
【0021】
本例の断熱材20によれば、断熱機能を有する第1断熱部材11及び第2断熱部材12の上面に金属板としてのパンチングメタル13が配設され、当該パンチングメタル13を支持部材としてのパイプ23で支持するようにしている。したがって、例えば、作業者が作業のために第1断熱部材11上に載って作業を行った場合においても、作業者の体重はパンチングメタル13を介してパイプ23で支持されることになる。
【0022】
したがって、第1断熱部材11及び第2断熱部材12、すなわち断熱材20がヘタることなく、当該断熱材20は長期に亘って断熱機能を奏することができるようになる。結果として、ヘタリを抑制可能な新規な構成の断熱材20を提供することができる。
【0023】
また、本例では、パイプ23内に追加の断熱部材24を充填しているので、断熱材20の断熱性能はさらに向上することになる。
【0024】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として掲示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0025】
10、20 断熱材
11 第1断熱部材
12 第2断熱部材
13 パンチングメタル
14 ボルト
15、17 ナット
16 ワッシャ
18 装置
19 軸受金具
23 パイプ
24 追加の断熱部材
25 係合部材
29 パイプ受金具