(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025154285
(43)【公開日】2025-10-10
(54)【発明の名称】レギュレータ回路を備えた集積回路
(51)【国際特許分類】
G05F 1/56 20060101AFI20251002BHJP
【FI】
G05F1/56 320C
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024057200
(22)【出願日】2024-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大竹 久雄
【テーマコード(参考)】
5H430
【Fターム(参考)】
5H430BB01
5H430BB05
5H430BB09
5H430BB11
5H430EE04
5H430FF02
5H430FF13
5H430GG09
5H430HH03
5H430LA02
5H430LA24
5H430LB04
(57)【要約】
【課題】レギュレータ出力電圧の上昇を抑制するレギュレータ回路を備えた集積回路を提供する。
【解決手段】レギュレータ回路を備えた集積回路は、基準電圧回路で生成された基準電圧に基づき、特定の出力電圧を生成するレギュレータ回路を備えた集積回路であって、出力電圧が過電圧状態であるか否かを判定し、出力電圧が過電圧状態であることを示す過電圧信号を出力する過電圧検出回路と、過電圧信号が出力されているとき、レギュレータ回路の出力電圧の上昇を抑制するスイッチとを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準電圧回路で生成された基準電圧に基づき、特定の出力電圧を生成するレギュレータ回路を備えた集積回路であって、
前記出力電圧が過電圧状態であるか否かを判定し、前記出力電圧が過電圧状態であることを示す過電圧信号を出力する過電圧検出回路と、
前記過電圧信号が出力されているとき、前記レギュレータ回路の前記出力電圧の上昇を抑制するスイッチと
を備える、レギュレータ回路を備えた集積回路。
【請求項2】
前記過電圧検出回路には、前記判定を行う閾値が設定され、
前記閾値は、前記レギュレータ回路が駆動するときの前記出力電圧の最大値よりも大きく、かつ、前記出力電圧を駆動源とする回路が破壊し得る電圧の値よりも低い電圧に設定されている、請求項1に記載のレギュレータ回路を備えた集積回路。
【請求項3】
前記スイッチは、前記過電圧検出回路が前記過電圧信号を出力するときに、前記基準電圧回路が備えるカレントミラーの動作を停止させる、請求項1に記載のレギュレータ回路を備えた集積回路。
【請求項4】
前記スイッチは、前記過電圧検出回路が前記過電圧信号を出力するときに、前記レギュレータ回路が出力する電流を停止させる、請求項1に記載のレギュレータ回路を備えた集積回路。
【請求項5】
前記レギュレータ回路が電流を出力しているときオン状態になることで前記出力電圧を上昇させ、前記レギュレータ回路が前記電流の出力が停止しているときオフ状態になることで前記出力電圧の上昇を抑制するトランジスタを備え、
前記スイッチは、前記過電圧検出回路が前記過電圧信号を出力するときに、前記レギュレータ回路から前記トランジスタへの前記電流の出力を停止させる、請求項1に記載のレギュレータ回路を備えた集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はレギュレータ回路を備えた集積回路に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されるレギュレータ回路は、定電流源からの定電流を、カレントミラー回路のトランジスタを介して、抵抗に流すことで、定電流を基準電圧(VREF)に変換する。レギュレータ回路は、この基準電圧をオペアンプで増幅し、増幅した電圧が一定の値の電圧になるように制御して、一定の電圧をレギュレータ出力電圧(VREG)としてVREG端子から出力する。
【0003】
このようなレギュレータ回路は、ラッチアップ試験時の負電流を流すとき、カレントミラー回路を構成するトランジスタ(例えばパワートランジスタQp1、Qp2)に繋がる出力バイアストランジスタ(例えば特許文献1のQob1,Qob2)のドレイン電圧が、当該トランジスタの寄生NPNにより引き下げられる。これにより、カレントミラー回路を構成するトランジスタに大きな電流が流れ、VREF及びVREGが上昇する。この場合、VREG端子には、耐圧の低いLV(Low Voltage)回路が接続されているので、LV回路が耐圧オーバーで破壊し得る。このようなラッチアップ試験時の破壊対策として、従来はレギュレータ回路を備えた集積回路に設けられている端子のESD保護素子やこの基準電圧回路周囲を、ガードリングで囲い、寄生NPNによる電流が少なくなるような対策を行ってきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ESD保護素子や基準電圧回路をガードリングで囲っても、集積回路内部の素子レイアウト配置によっては、寄生NPN電流を完全に阻止できない場合がある。また、集積回路内部の素子レイアウト配置によっては、寄生サイリスタ構造が出来る場合があり、この場合もレギュレータ出力電圧が上昇し、LV回路が破壊し得る。このように従来技術は、レギュレータ出力電圧の上昇を抑制する上で改善の余地がある。
【0006】
本開示は、上記の事情を踏まえ、レギュレータ出力電圧の上昇を抑制するレギュレータ回路を備えた集積回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本開示にかかるレギュレータ回路を備えた集積回路は、基準電圧回路で生成された基準電圧に基づき、特定の出力電圧を生成するレギュレータ回路を備えた集積回路であって、前記出力電圧が過電圧状態であるか否かを判定し、前記出力電圧が過電圧状態であることを示す過電圧信号を出力する過電圧検出回路と、前記過電圧信号が出力されているとき、前記レギュレータ回路の前記出力電圧の上昇を抑制するスイッチとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は本開示の実施形態にかかるレギュレータ回路100を備えた集積回路200の構成図である。
【
図2】
図2は比較例にかかる集積回路200Aの構成図である。
【
図3】
図3は第1変形例にかかるレギュレータ回路100-1を備えた集積回路200-1の構成図である。
【
図4】
図4は第2変形例にかかるレギュレータ回路100-2を備えた集積回路200-2の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。なお、同一の機能や構成には、同一又は類似の符号を付して、その説明を適宜省略する。
【0010】
(実施形態)
図1は本開示の実施形態にかかるレギュレータ回路100を備えた集積回路200の構成図である。集積回路200は、レギュレータ回路100と複数の端子T1、T2、T3とを備えてよい。
【0011】
端子T1には、特定の信号が入力されてよく、保護素子が接続されてよい。端子T2には、レギュレータ回路100の駆動用の外部電源VDDが印加されてよい。以下では外部電源VDDを単に「VDD」と称する場合がある。端子T3にはレギュレータ出力電圧VREGが出力されてよい。以下ではレギュレータ出力電圧VREGを単に「VREG」と称する場合がある。
【0012】
レギュレータ回路100は、基準電圧回路10で生成された基準電圧VREFに基づき、特定の出力電圧を生成してよい。以下では基準電圧VREFを単に「VREF」と称する場合がある。レギュレータ回路100は、基準電圧回路10、インバータINV、増幅回路であるアンプAMP、過電圧検出回路VDET、P型トランジスタP4、分圧回路SC、及び低圧回路LVCを備えてよい。
【0013】
(基準電圧回路10)
基準電圧回路10は、VDDに基づきVREFを生成する回路と解釈してよい。基準電圧回路10は、P型トランジスタP1、P型トランジスタP2、定電流源12、N型トランジスタN1、抵抗R1、及びP型トランジスタP3を備えてよい。P型トランジスタP1、P型トランジスタP2はカレントミラー回路11を構成してよい。
【0014】
(P型トランジスタP1)
P型トランジスタP1は、ソースがVDDに接続されてよい。P型トランジスタP1は、ドレインが、N型トランジスタN1のドレインと、P型トランジスタP3のドレインと、P型トランジスタP2のゲートと、P型トランジスタP1のゲートに接続されてよい。
【0015】
(P型トランジスタP2)
P型トランジスタP2は、ソースがVDDに接続されてよい。P型トランジスタP2は、ドレインが、アンプAMPの一方の入力端と、抵抗R1の一端に接続されてよい。P型トランジスタP2は、ゲートがP型トランジスタP1のゲートと、P型トランジスタP1のドレインと、P型トランジスタP3のドレインに接続されてよい。
【0016】
(P型トランジスタP3)
P型トランジスタP3は、過電圧検出回路VDETが過電圧信号Sを出力するときに、基準電圧回路10が備えるカレントミラーの動作を停止させるスイッチと解釈してよい。P型トランジスタP3は、ソースがVDDに接続されてよい。P型トランジスタP3は、ドレインが、P型トランジスタP1のゲートと、P型トランジスタP1のドレインと、P型トランジスタP2のゲートに接続されてよい。P型トランジスタP3は、ゲートがインバータINVの出力端に接続されてよい。
【0017】
(N型トランジスタN1)
N型トランジスタN1は、ソースが定電流源12に接続されてよい。N型トランジスタN1は、ドレインが、P型トランジスタP1のドレインと、P型トランジスタP1のゲートと、P型トランジスタP2のゲートに接続されてよい。N型トランジスタN1は、ゲートが特定の信号を入力してよい。
【0018】
(アンプAMP)
アンプAMPは、VREFと分圧回路SCで分圧された電圧とを入力し、これらの入力間の差分を増幅して出力するオペアンプと解釈してよい。アンプAMPの出力はP型トランジスタP4のゲートに入力される。
【0019】
(P型トランジスタP4)
P型トランジスタP4は、ソースがVDDに接続され、ドレインが分圧回路SCと端子T3と過電圧検出回路VDETの入力端に接続されてよい。P型トランジスタP4は、レギュレータの出力トランジスタと解釈してよい。
【0020】
(過電圧検出回路VDET)
過電圧検出回路VDETは、VREGが過電圧状態であるか否かを判定し、VREGが過電圧状態であることを示す過電圧信号Sを出力してよい。
【0021】
例えば、過電圧検出回路VDETには、VREGが過電圧状態であるか否かを判定する閾値が設定されてよい。当該閾値は、例えばレギュレータ回路100が通常状態で駆動するときのVREGの最大値よりも大きく、かつ、VREGを駆動源とする回路(例えば低圧回路LVC)が破壊し得る電圧の値よりも低い電圧に設定されてよい。
【0022】
過電圧検出回路VDETは、VREGが当該閾値を超えたか否か判定することで、VREGが過電圧状態ではない場合には電位がロウレベルの信号を出力し、VREGが過電圧状態である場合には、電位がハイレベルの信号を過電圧信号Sとして出力してよい。
【0023】
(インバータINV)
インバータINVは、入力端が過電圧検出回路VDETの出力端に接続され、出力端がP型トランジスタP3のゲートに接続されてよい。
【0024】
インバータINVは、過電圧検出回路VDETからの信号の電位を反転して出力してよい。例えば、インバータINVは、過電圧検出回路VDETから電位がロウレベルの信号を入力すると電位がハイレベルの信号を出力し、過電圧検出回路VDETから電位がハイレベルの信号を入力すると電位がロウレベルの信号を出力してよい。
【0025】
(低圧回路LVC)
低圧回路LVCは、VDDよりも低圧のVREGを駆動源とする低電圧駆動回路と解釈してよい。
【0026】
次に集積回路200の動作を説明する。ラッチアップ試験時の例えば端子T1に負電位を印加することで負電流を流すと、N型トランジスタN1に寄生NPNが発生する。この寄生NPNにより、N型トランジスタN1のドレインの電位が引き下げられてしまう。つまり、N型トランジスタN1のドレインに繋がるNウエルの電位が引き下げられる。寄生NPNに電流が流れることで、P型トランジスタP1及びP型トランジスタP2に流れる電流が増加すると、VREFが上昇する。アンプAMPの入力電位(VREF)が増加するため、VREGも上昇する。
【0027】
このとき、過電圧検出回路VDETが閾値を超えるVREGを検出、つまり過電圧を検出すると、過電圧信号Sの電位がロウレベルからハイレベルに変化し、当該信号はインバータINVで反転され、その電位がロウレベルになる。これにより、P型トランジスタP3がオフ状態からオン状態に変化する。
【0028】
P型トランジスタP3がオン状態になることで、寄生NPNからの電流は、P型トランジスタP3を経由して流れるため、P型トランジスタP2のゲート電位が上昇し、P型トランジスタP2がオン状態からオフ状態に変化する。
【0029】
これにより、P型トランジスタP2及び抵抗R1に電流が流れなくなり、アンプAMPの入力電位(VREF)が低下する。従って、VREGの上昇が抑制される。
【0030】
このように、集積回路200では、VREGの過電圧を検出してVREF及びVREGの上昇を抑えることで、ラッチアップ試験時における低圧回路LVCの破壊を抑制することができる。
【0031】
なお、上記説明では定電流源回路(カレントミラー回路11)を単純な1段のカレントミラー回路としたが、集積回路200の構成は、これに限定されず、集積回路200は、カスコードカレントミラーや他の方式のカレントミラー回路を利用してもよい。
【0032】
上記説明ではインバータINVによって過電圧信号Sを反転させているが、過電圧検出回路VDETは、過電圧を検出したときに過電圧信号Sがロウレベルになるように構成してよい。これにより、インバータINVが不要になる。
【0033】
以上はラッチアップ試験時について説明したが、集積回路200の構成は、通常使用時に置けるラッチアップ対策としても有効である。
【0034】
図2は比較例にかかる集積回路200Aの構成図である。集積回路200Aは、
図1に示すP型トランジスタP3、及び過電圧検出回路VDETを備えていない。このため、ラッチアップ試験時にN型トランジスタN1に寄生NPNが発生し、寄生NPNに電流が流れることで、P型トランジスタP1及びP型トランジスタP2に流れる電流が増加して、VREF及びVREGも上昇する。その結果、低圧回路LVCが破壊し得る。
【0035】
図3は第1変形例にかかるレギュレータ回路100-1を備えた集積回路200-1の構成図である。レギュレータ回路100-1は、
図1に示すP型トランジスタP3に代えて、P型トランジスタP5を備えてよい。
【0036】
P型トランジスタP5は、過電圧検出回路が過電圧信号Sを出力するときに、レギュレータ回路100-1が出力する電流、つまりP型トランジスタP4が出力する電流を停止させるスイッチと解釈してよい。
【0037】
P型トランジスタP5は、ソースがVDDに接続されてよい。P型トランジスタP5は、ドレインが、アンプAMPの出力端とP型トランジスタP4のゲートに接続されてよい。P型トランジスタP5は、ゲートがインバータINVの出力端に接続されてよい。インバータINVは、入力端が過電圧検出回路VDETの出力端に接続され、出力端がP型トランジスタP5のゲートに接続されてよい。
【0038】
次に集積回路200-1の動作を説明する。ラッチアップ試験時に寄生NPNに電流が流れることでVREFが上昇し、VREGも上昇する。
【0039】
このとき、過電圧検出回路VDETが過電圧を検出すると、過電圧信号Sの電位がロウレベルからハイレベルに変化し、当該信号はインバータINVで反転され、その電位がロウレベルになる。これにより、P型トランジスタP5がオフ状態からオン状態に変化する。
【0040】
P型トランジスタP5がオン状態になることで、P型トランジスタP4のゲートの電位がハイレベルになるため、P型トランジスタP4がオン状態からオフ状態に変化する。従って、P型トランジスタP4を経由して流れる電流が低下し、VREGの上昇が抑制される。
【0041】
このように、集積回路200-1では、VREGの過電圧を検出してP型トランジスタP5をオンにすることで、P型トランジスタP4をオフにできるので、P型トランジスタP4が出力する電流が停止することで、VREGの上昇を抑えることで、ラッチアップ試験時における低圧回路LVCの破壊を抑制することができる。
【0042】
集積回路200-1では、オペアンプ内部の回路で寄生NPNが動作してVREGが上昇する場合にも、VREGを低下させることで、低圧回路LVCの破壊を抑制することができる。
【0043】
図4は第2変形例にかかるレギュレータ回路100-2を備えた集積回路200-2の構成図である。レギュレータ回路100-2は、
図1に示すP型トランジスタP3に代えて、
図3に示すP型トランジスタP5と、トランジスタNPN1を備えてよい。
【0044】
P型トランジスタP5の接続構成については前述した通りである。
【0045】
トランジスタNPN1は、P型トランジスタP4と、外部電源VDDが印加される端子T2との間に設けられてよい。P型トランジスタP4は、トランジスタNPN1のベース電流を制御するトランジスタと解釈してよい。トランジスタNPN1は、コレクタがVDDに接続、ベースが端子T4を介してP型トランジスタP4のドレインに接続されてよい。トランジスタNPN1は、エミッタが端子T3を介して、分圧回路SCに接続されてよい。
【0046】
次に集積回路200-2の動作を説明する。ラッチアップ試験時に寄生NPNに電流が流れることでVREFが上昇し、VREGも上昇する。
【0047】
このとき、過電圧検出回路VDETが過電圧を検出すると、過電圧信号Sの電位がロウレベルからハイレベルに変化し、当該信号はインバータINVで反転され、その電位がロウレベルになる。これにより、P型トランジスタP5がオフ状態からオン状態に変化する。
【0048】
P型トランジスタP5がオン状態になることで、P型トランジスタP4のゲートの電位がハイレベルになるため、P型トランジスタP4がオン状態からオフ状態に変化する。従って、P型トランジスタP4を経由して流れる電流が低下するため、トランジスタNPN1のベース電流が減少し、トランジスタNPN1のコレクタ-エミッタ間に流れる電流が低下する。これにより、トランジスタNPN1のエミッタの電圧、つまりVREGの上昇が抑制される。
【0049】
このように、集積回路200-2では、VREGの過電圧を検出してP型トランジスタP5をオンにすることで、P型トランジスタP4をオフ、つまりP型トランジスタP4が出力する電流を停止させることで、VREGの上昇を抑えることができ、ラッチアップ試験時における低圧回路LVCの破壊を抑制することができる。
【0050】
集積回路200-2では、オペアンプ内部の回路で寄生NPNが動作してVREGが上昇する場合にも、VREGを低下させることで、低圧回路LVCの破壊を抑制することができる。
【0051】
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
【0052】
(付記1)
基準電圧回路で生成された基準電圧に基づき、特定の出力電圧を生成するレギュレータ回路を備えた集積回路であって、
前記出力電圧が過電圧状態であるか否かを判定し、前記出力電圧が過電圧状態であることを示す過電圧信号を出力する過電圧検出回路と、
前記過電圧信号が出力されているとき、前記レギュレータ回路の前記出力電圧の上昇を抑制するスイッチと
を備える、レギュレータ回路を備えた集積回路。
(付記2)
前記過電圧検出回路には、前記判定を行う閾値が設定され、
前記閾値は、前記レギュレータ回路が駆動するときの前記出力電圧の最大値よりも大きく、かつ、前記出力電圧を駆動源とする回路が破壊し得る電圧の値よりも低い電圧に設定されている、付記1に記載のレギュレータ回路を備えた集積回路。
(付記3)
前記スイッチは、前記過電圧検出回路が前記過電圧信号を出力するときに、前記基準電圧回路が備えるカレントミラーの動作を停止させる、付記1に記載のレギュレータ回路を備えた集積回路。
(付記4)
前記スイッチは、前記過電圧検出回路が前記過電圧信号を出力するときに、前記レギュレータ回路が出力する電流を停止させる、付記1に記載のレギュレータ回路を備えた集積回路。
(付記5)
前記レギュレータ回路が電流を出力しているときオン状態になることで前記出力電圧を上昇させ、前記レギュレータ回路が前記電流の出力が停止しているときオフ状態になることで前記出力電圧の上昇を抑制するトランジスタを備え、
前記スイッチは、前記過電圧検出回路が前記過電圧信号を出力するときに、前記レギュレータ回路から前記トランジスタへの前記電流の出力を停止させる、付記1に記載のレギュレータ回路を備えた集積回路。
【符号の説明】
【0053】
10 基準電圧回路
11 カレントミラー回路
12 定電流源
100 レギュレータ回路
100A レギュレータ回路
100-1 レギュレータ回路
100-2 レギュレータ回路
200 集積回路
200A 集積回路
200-1 集積回路
200-2 集積回路
AMP アンプ
INV インバータ
LVC 低圧回路
N1 N型トランジスタ
NPN1 トランジスタ
P1 P型トランジスタ
P2 P型トランジスタ
P3 P型トランジスタ
P4 P型トランジスタ
P5 P型トランジスタ
R1 抵抗
S 過電圧信号
SC 分圧回路
T1 端子
T2 端子
T3 端子
T4 端子
VDD 外部電源
VDET 過電圧検出回路
VREF 基準電圧
VREG レギュレータ出力電圧