(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025154967
(43)【公開日】2025-10-10
(54)【発明の名称】ロータ
(51)【国際特許分類】
H02K 1/276 20220101AFI20251002BHJP
【FI】
H02K1/276
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024058287
(22)【出願日】2024-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】古田 泰也
(72)【発明者】
【氏名】稲葉 敦志
【テーマコード(参考)】
5H622
【Fターム(参考)】
5H622CA02
5H622CA07
5H622CA14
5H622CB03
5H622CB05
5H622PP03
5H622PP20
(57)【要約】
【課題】複数のロータコアブロック部が軸方向に積層された状態で、樹脂が到達しにくい部分が生じるのを抑制しながら、複数のロータコアブロック部の全ての、複数の磁石収容孔の各々の内部の永久磁石が配置されていない隙間の全体に渡って一括で樹脂を充填することが可能なロータを提供する。
【解決手段】このロータ100では、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の、互いにC方向に所定の角度だけずれた永久磁石20同士は、Z方向において互いに離間するように配置されている。そして、ロータ100は、Z方向において互いに離間するように配置された永久磁石20同士の間に充填された樹脂である磁石間樹脂充填部33を備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の磁石収容孔を有する複数のロータコアブロック部が軸方向に積層されたロータコアと、
前記複数の磁石収容孔の各々の内部に配置され、磁極を形成する複数の永久磁石と、
前記複数のロータコアブロック部の各々の前記複数の磁石収容孔の各々の内部において、前記永久磁石に対して前記永久磁石の長手方向の一方側および他方側にそれぞれ充填された樹脂である一方側方充填樹脂部および他方側方充填樹脂部と、を備え、
前記複数のロータコアブロック部は、周方向において所定の角度だけ互いに前記ロータコアブロック部の前記磁極の位置がずれているとともに、前記軸方向において互いに隣り合うように配置された第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部を含み、
前記第1ロータコアブロック部および前記第2ロータコアブロック部の、互いに前記周方向に前記所定の角度だけずれた前記永久磁石同士は、前記軸方向から見て少なくとも一部がオーバラップするように配置されているとともに、前記軸方向において互いに離間するように配置されており、
前記軸方向において互いに離間するように配置された前記永久磁石同士の間に充填された前記樹脂である磁石間樹脂充填部をさらに備える、ロータ。
【請求項2】
前記軸方向において前記第1ロータコアブロック部と前記第2ロータコアブロック部との間に配置され、前記第1ロータコアブロック部および前記第2ロータコアブロック部の互いに前記周方向に前記所定の角度だけずれた前記一方側方充填樹脂部同士および前記他方側方充填樹脂部同士を接続するように前記樹脂が充填された接続樹脂流路を含む、流路プレートをさらに備える、請求項1に記載のロータ。
【請求項3】
前記永久磁石の前記軸方向における大きさは、前記ロータコアブロック部の前記軸方向における大きさと等しく、
前記軸方向において前記第1ロータコアブロック部と前記第2ロータコアブロック部との間に配置され、前記第1ロータコアブロック部および前記第2ロータコアブロック部の互いに前記周方向に前記所定の角度だけずれた前記一方側方充填樹脂部同士、および、前記第1ロータコアブロック部および前記第2ロータコアブロック部の互いに前記周方向に前記所定の角度だけずれた前記他方側方充填樹脂部同士を接続するとともに、前記一方側方充填樹脂部同士が接続された部分と、互いに前記周方向に前記所定の角度だけずれた前記他方側方充填樹脂部同士が接続された部分とを接続して前記磁石間樹脂充填部を形成するように、前記樹脂が充填された接続樹脂流路を含む、流路プレートをさらに備える、請求項1に記載のロータ。
【請求項4】
前記接続樹脂流路は、前記磁極毎に、互いに連通しないように複数形成されている、請求項2に記載のロータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のロータコアブロック部が軸方向に積層されたロータコアを備えるロータが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、複数の磁石収容孔を有する複数のロータコアブロック部が軸方向に積層されたロータコアと、複数の磁石収容孔の各々の内部に配置され、磁極を形成する複数の永久磁石と、複数のロータコアブロック部の各々の複数の磁石収容孔の各々の内部において、永久磁石に対して永久磁石の長手方向の一方側および他方側にそれぞれ充填された樹脂である一方側方充填樹脂部および他方側方充填樹脂部と、を備えるロータが開示されている。上記特許文献1に記載されているロータでは、複数のロータコアブロック部は、周方向において所定の角度だけ互いにロータコアブロック部の磁極の位置がずれているとともに、軸方向において互いに隣り合うように配置された第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部を含む。上記特許文献1に記載されているロータでは、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の、互いに周方向に所定の角度だけずれた永久磁石同士は、軸方向から見て少なくとも一部がオーバラップするように配置されているとともに、軸方向において互いに接触するように配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載されている従来のロータでは、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の、互いに周方向に所定の角度だけずれた永久磁石同士は、軸方向から見て少なくとも一部がオーバラップするように配置されているとともに、軸方向において互いに接触するように配置されている。したがって、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の互いに周方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部同士、および、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の互いに周方向に所定の角度だけずれた他方側方充填樹脂部同士の少なくとも一方が接続されていない場合がある。この場合、複数のロータコアブロック部が軸方向に積層された状態で、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部を含む複数のロータコアブロック部の全ての、複数の磁石収容孔の各々の内部の永久磁石が配置されていない隙間の全体に渡って一括で樹脂を充填する際に、樹脂が到達しにくい部分が生じやすい。このため、複数のロータコアブロック部が軸方向に積層された状態で、樹脂が到達しにくい部分が生じるのを抑制しながら、複数のロータコアブロック部の全ての、複数の磁石収容孔の各々の内部の永久磁石が配置されていない隙間の全体に渡って一括で樹脂を充填することが可能なロータが望まれている。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、複数のロータコアブロック部が軸方向に積層された状態で、樹脂が到達しにくい部分が生じるのを抑制しながら、複数のロータコアブロック部の全ての、複数の磁石収容孔の各々の内部の永久磁石が配置されていない隙間の全体に渡って一括で樹脂を充填することが可能なロータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面におけるロータは、複数の磁石収容孔を有する複数のロータコアブロック部が軸方向に積層されたロータコアと、複数の磁石収容孔の各々の内部に配置され、磁極を形成する複数の永久磁石と、複数のロータコアブロック部の各々の複数の磁石収容孔の各々の内部において、永久磁石に対して永久磁石の長手方向の一方側および他方側にそれぞれ充填された樹脂である一方側方充填樹脂部および他方側方充填樹脂部と、を備え、複数のロータコアブロック部は、周方向において所定の角度だけ互いにロータコアブロック部の磁極の位置がずれているとともに、軸方向において互いに隣り合うように配置された第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部を含み、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の、互いに周方向に所定の角度だけずれた永久磁石同士は、軸方向から見て少なくとも一部がオーバラップするように配置されているとともに、軸方向において互いに離間するように配置されており、軸方向において互いに離間するように配置された永久磁石同士の間に充填された樹脂である磁石間樹脂充填部をさらに備える。
【0008】
この発明の一の局面におけるロータは、上記のように、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の、互いに周方向に所定の角度だけずれた永久磁石同士は、軸方向において互いに離間するように配置されており、軸方向において互いに離間するように配置された永久磁石同士の間に充填された樹脂である磁石間樹脂充填部をさらに備える。これにより、磁石間樹脂充填部を介して、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の互いに周方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部同士、および、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の互いに周方向に所定の角度だけずれた他方側方充填樹脂部同士の少なくとも一方が接続されやすい。また、磁石間樹脂充填部を介して、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の互いに周方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部同士、および、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の互いに周方向に所定の角度だけずれた他方側方充填樹脂部同士の少なくとも一方が接続されない場合でも、磁石間樹脂充填部を介して、互いに周方向に所定の角度だけずれた永久磁石にそれぞれ対応する、第1ロータコアブロック部の一方側方充填樹脂部と第2ロータコアブロック部の他方側方充填樹脂部とが、接続されやすいか、または、互いに周方向に所定の角度だけずれた永久磁石にそれぞれ対応する、第1ロータコアブロック部の他方側方充填樹脂部と第2ロータコアブロック部の一方側方充填樹脂部とが、接続されやすい。これらの結果、複数のロータコアブロック部が軸方向に積層された状態で、樹脂が到達しにくい部分が生じるのを抑制しながら、複数のロータコアブロック部の全ての、複数の磁石収容孔の各々の内部の永久磁石が配置されていない隙間の全体に渡って一括で樹脂を充填することができる。
【0009】
上記一の局面によるロータにおいて、好ましくは、軸方向において第1ロータコアブロック部と第2ロータコアブロック部との間に配置され、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の互いに周方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部同士および他方側方充填樹脂部同士を接続するように樹脂が充填された接続樹脂流路を含む、流路プレートをさらに備える。
【0010】
このように構成すれば、流路プレートの接続樹脂流路を介して、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の互いに周方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部同士および他方側方充填樹脂部同士を接続することができる。これにより、複数のロータコアブロック部が軸方向に積層された状態で、樹脂が到達しにくい部分が生じるのを確実に抑制しながら、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部を含む複数のロータコアブロック部の全ての、複数の磁石収容孔の各々の内部の永久磁石が配置されていない隙間の全体に渡って一括で樹脂を充填することができる。
【0011】
上記一の局面によるロータにおいて、好ましくは、永久磁石の軸方向における大きさは、ロータコアブロック部の軸方向における大きさと等しく、軸方向において第1ロータコアブロック部と第2ロータコアブロック部との間に配置され、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の互いに周方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部同士、および、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の互いに周方向に所定の角度だけずれた他方側方充填樹脂部同士を接続するとともに、一方側方充填樹脂部同士が接続された部分と、互いに周方向に所定の角度だけずれた他方側方充填樹脂部同士が接続された部分とを接続して磁石間樹脂充填部を形成するように、樹脂が充填された接続樹脂流路を含む、流路プレートをさらに備える。
【0012】
このように構成すれば、流路プレートの接続樹脂流路により、永久磁石の軸方向における大きさがロータコアブロック部の軸方向における大きさより小さくなくても、磁石間樹脂充填部を形成することができる。これにより、永久磁石の大きさを比較的大きくすることができるので、ロータの磁気性能を向上させることができる。
【0013】
上記ロータが流路プレートを備える構成において、好ましくは、接続樹脂流路は、磁極毎に、互いに連通しないように複数形成されている。
【0014】
このように構成すれば、接続樹脂流路が磁極毎に1つのみ形成されている場合と比較して、流路プレートにおける接続樹脂流路の面積を小さくすることができる。これにより、流路プレートの機械的強度が低下するのを抑制することができる。
【0015】
なお、本出願では、上記一の局面によるロータにおいて、以下のような構成も考えられる。
【0016】
(付記項1)
上記同一の磁石収容孔に対応する、一方側接続樹脂流路と他方側接続樹脂流路とが接続されていない構成において、好ましくは、複数の磁石収容孔は、複数のロータコアブロック部の各々の磁極の各々において、周方向の一方側および他方側にそれぞれ配置された一方側磁石収容孔および他方側磁石収容孔を含み、磁極の各々において、一方側磁石収容孔に対応する他方側接続樹脂流路、かつ、他方側磁石収容孔に対応する一方側接続樹脂流路は、第1ロータコアブロック部の一方側磁石収容孔内の他方側方充填樹脂部と、第2ロータコアブロック部の一方側磁石収容孔内の他方側方充填樹脂部と、第1ロータコアブロック部の他方側磁石収容孔内の一方側方充填樹脂部と、第2ロータコアブロック部の他方側磁石収容孔内の一方側方充填樹脂部と、を接続している。
【0017】
このように構成すれば、複数のロータコアブロック部の各々の磁極の各々において、一方側磁石収容孔と他方側磁石収容孔との距離が比較的近い場合、第2ロータコアブロック部の一方側磁石収容孔内の他方側方充填樹脂部と、第1ロータコアブロック部の他方側磁石収容孔内の一方側方充填樹脂部とが、軸方向にオーバラップする場合、等でも、一方側磁石収容孔に対応する他方側接続樹脂流路、および、他方側磁石収容孔に対応する一方側接続樹脂流路を形成することができる。
【0018】
(付記項2)
上記ロータが流路プレートを備える構成において、好ましくは、第1ロータコアブロック部と第2ロータコアブロック部とは、互いに周方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部同士および他方側方充填樹脂部同士のうちの少なくとも一方が、軸方向から見てオーバラップしないように配置されている。
【0019】
このように構成すれば、流路プレートの接続樹脂流路を介して、第1ロータコアブロック部および第2ロータコアブロック部の互いに周方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部同士および他方側方充填樹脂部同士を効果的に接続することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、上記のように、複数のロータコアブロック部が軸方向に積層された状態で、樹脂が到達しにくい部分が生じるのを抑制しながら、複数のロータコアブロック部の全ての、複数の磁石収容孔の各々の内部の永久磁石が配置されていない隙間の全体に渡って一括で樹脂を充填することが可能なロータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態によるロータを径方向における外側から見た図である。
【
図2】本発明の一実施形態によるロータを軸方向から見た図である。
【
図5】本発明の一実施形態によるロータにおける流路プレートを軸方向から見た図である。
【
図6】本発明の第1変形例によるロータを示した断面図である。
【
図7】本発明の第2変形例によるロータを示した断面図である。
【
図8】本発明の第3変形例によるロータを示した断面図である。
【
図9】本発明の第4変形例によるロータを径方向における外側から見た図である。
【
図10】本発明の第5変形例によるロータを軸方向から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
図1~
図5を参照して、本発明の一実施形態によるロータ100の構成について説明する。
【0024】
(ロータの全体構成)
図1に示すように、ロータ100は、ロータコア10と、複数の永久磁石20と、を備える。ロータ100は、インナーロータ型の回転電機(図示しない)の一部を構成する。回転電機は、たとえば、モータ、ジェネレータ、または、モータ兼ジェネレータである。
【0025】
以下の説明では、ロータ100(ロータコア10)の軸方向、径方向および周方向を、それぞれ、Z方向、R方向およびC方向とする。また、軸方向(Z方向)の一方側および他方側を、それぞれ、Z1側およびZ2側とする。また、径方向(R方向)の内側および外側を、それぞれ、R1側およびR2側とする。なお、ロータ100(ロータコア10)の軸方向は、ロータ100(ロータコア10)の回転軸線Aに沿った方向である。
【0026】
ロータコア10は、複数(4個)のロータコアブロック部10aがZ方向に積層されている。複数のロータコアブロック部10aの各々は、複数の電磁鋼板(たとえば、珪素鋼板)がZ方向に積層されることにより構成されている。複数のロータコアブロック部10aの各々は、互いに同一形状を有する。Z方向から見て、ロータコア10の中央部には、ロータシャフト(図示しない)が貫通する貫通孔10bが形成されている。貫通孔10bは、ロータコア10をZ方向に貫通している。
【0027】
図2に示すように、複数のロータコアブロック部10aの各々は、複数の磁石収容孔10cを有する。複数の磁石収容孔10cの各々は、ロータコアブロック部10aをZ方向に貫通している。
図3に示すように、複数の磁石収容孔10cは、複数のロータコアブロック部10aの各々の磁極MPの各々において、C1側およびC2側にそれぞれ配置された一方側磁石収容孔10dおよび他方側磁石収容孔10eを含む。
【0028】
図2に示すように、複数のロータコアブロック部10aの各々は、キー10fを有する。キー10fは、複数のロータコアブロック部10aの各々において、回転軸線Aに対して互いに対称に一対形成されている。
【0029】
複数の永久磁石20の各々は、複数の磁石収容孔10cの各々の内部に1個ずつ配置されている。永久磁石20は、磁極MPを形成する。具体的には、複数のロータコアブロック部10aの各々において、2つの磁石収容孔10c(一方側磁石収容孔10dおよび他方側磁石収容孔10e)に配置された複数の永久磁石20により、1つの磁極MPが形成されている。複数の永久磁石20の各々は、Z方向から見て、矩形形状(長方形形状)を有する。
【0030】
(複数のロータコアブロック部の構成)
図1に示すように、複数のロータコアブロック部10aは、第1ロータコアブロック部11と、第2ロータコアブロック部12と、を含む。第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12は、Z方向において互いに隣り合うように配置されている。ロータコア10では、第1ロータコアブロック部11と、第2ロータコアブロック部12と、第2ロータコアブロック部12と、第1ロータコアブロック部11とが、Z1側からZ2側に向かって、この順に、積層されている。
【0031】
図2に示すように、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12は、C方向において所定の角度だけ互いにロータコアブロック部10aの磁極MPの位置がずれている。なお、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12は、C方向においてキー10fの位置がずれていてない。
【0032】
(永久磁石の構成)
図3に示すように、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の、互いにC方向に所定の角度だけずれた永久磁石20同士は、Z方向から見て少なくとも一部がオーバラップするように配置されている。
図4に示すように、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の、互いにC方向に所定の角度だけずれた永久磁石20同士は、Z方向において互いに離間するように配置されている。なお、永久磁石20のZ方向における大きさW1が、ロータコアブロック部10aのZ方向における大きさW2よりも小さい。
【0033】
互いにZ方向に隣り合う第2ロータコアブロック部12の永久磁石20同士は、Z方向から見て、全体がオーバラップするように配置されている。互いにZ方向に隣り合う第2ロータコアブロック部12の永久磁石20同士は、Z方向において互いに接触するように配置されている。具体的には、2つの第2ロータコアブロック部12のうちのZ2側の第2ロータコアブロック部12の永久磁石20は、永久磁石20のZ2側の端部と磁石収容孔10cのZ2側の端部とが一致するように、磁石収容孔10cに配置されている。そして、2つの第2ロータコアブロック部12のうちのZ1側の第2ロータコアブロック部12の永久磁石20のZ2側の端部は、2つの第2ロータコアブロック部12のうちのZ2側の第2ロータコアブロック部12の磁石収容孔10cのZ1側の部分に配置されている。
【0034】
(樹脂充填部の構成)
図3に示すように、ロータコア10は、磁石充填部30を備える。磁石充填部30は、複数のロータコアブロック部10aの各々の複数の磁石収容孔10cの各々の内部において、永久磁石20に対して永久磁石20の長手方向の一方側および他方側にそれぞれ充填された樹脂である一方側方充填樹脂部31および他方側方充填樹脂部32を含む。
【0035】
第1ロータコアブロック部11と第2ロータコアブロック部12とは、互いにC方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部31同士および他方側方充填樹脂部32同士のうちの少なくとも一方が、Z方向から見てオーバラップしないように配置されている。具体的には、複数のロータコアブロック部10aの各々の磁極MPの各々において、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の、一方側磁石収容孔10dの一方側方充填樹脂部31同士は、Z方向から見て一部がオーバラップしている。複数のロータコアブロック部10aの各々の磁極MPの各々において、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の、一方側磁石収容孔10dの他方側方充填樹脂部32同士は、Z方向から見てオーバラップしていない。複数のロータコアブロック部10aの各々の磁極MPの各々において、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の、他方側磁石収容孔10eの一方側方充填樹脂部31同士は、Z方向から見てオーバラップしていない。複数のロータコアブロック部10aの各々の磁極MPの各々において、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の、他方側磁石収容孔10eの他方側方充填樹脂部32同士は、Z方向から見て一部がオーバラップしている。なお、複数のロータコアブロック部10aの各々の磁極MPの各々において、第1ロータコアブロック部11の他方側磁石収容孔10eの一方側方充填樹脂部31と、第2ロータコアブロック部12の一方側磁石収容孔10dの他方側方充填樹脂部32とは、Z方向から見て一部がオーバラップしている。
【0036】
図4に示すように、磁石充填部30は、互いにC方向に所定の角度だけずれ、Z方向において互いに離間するように配置された永久磁石20同士の間に充填された樹脂である磁石間樹脂充填部33を含む。
【0037】
(流路プレートの構成)
図1に示すように、ロータ100は、Z方向において第1ロータコアブロック部11と第2ロータコアブロック部12との間に配置された流路プレート40を備える。
図5に示すように、流路プレート40は、Z方向から見て、ロータコアブロック部10aの貫通孔10bと同一形状かつ同一の大きさを有する貫通孔を含む。
図4に示すように、流路プレート40は、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の互いにC方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部31同士および他方側方充填樹脂部32同士を接続するように樹脂が充填された接続樹脂流路41を含む。
【0038】
接続樹脂流路41は、一方側接続樹脂流路41aと、他方側接続樹脂流路41bと、を含む。一方側接続樹脂流路41aは、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の互いにC方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部31同士を接続する。他方側接続樹脂流路41bは、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の互いにC方向に所定の角度だけずれた他方側方充填樹脂部32同士を接続する。
【0039】
具体的には、一方側磁石収容孔10dに対応する一方側接続樹脂流路41aは、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の、一方側磁石収容孔10dの一方側方充填樹脂部31同士を接続している。一方側磁石収容孔10dに対応する他方側接続樹脂流路41b、かつ、他方側磁石収容孔10eに対応する一方側接続樹脂流路41aは、第1ロータコアブロック部11の一方側磁石収容孔10d内の他方側方充填樹脂部32と、第2ロータコアブロック部12の一方側磁石収容孔10d内の他方側方充填樹脂部32と、第1ロータコアブロック部11の他方側磁石収容孔10e内の一方側方充填樹脂部31と、第2ロータコアブロック部12の一方側磁石収容孔10d内の一方側方充填樹脂部31と、を接続している。すなわち、一方側磁石収容孔10dに対応する他方側接続樹脂流路41bは、他方側磁石収容孔10eに対応する一方側接続樹脂流路41aを兼ねている。他方側磁石収容孔10eに対応する他方側接続樹脂流路41bは、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の、他方側磁石収容孔10eの他方側方充填樹脂部32同士を接続している。
【0040】
図5に示すように、同一の磁石収容孔10cに対応する、一方側接続樹脂流路41aと他方側接続樹脂流路41bとは接続されていない。具体的には、一方側磁石収容孔10dに対応する一方側接続樹脂流路41aと、一方側磁石収容孔10dに対応する他方側接続樹脂流路41b(他方側磁石収容孔10eに対応する一方側接続樹脂流路41a)と、他方側磁石収容孔10eに対応する他方側接続樹脂流路41bとは、接続されていない。すなわち、接続樹脂流路41は、磁極MP毎に、互いに連通しないように複数形成されている。
【0041】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0042】
本実施形態では、上記のように、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の、互いにC方向に所定の角度だけずれた永久磁石20同士は、Z方向において互いに離間するように配置されている。そして、ロータ100は、Z方向において互いに離間するように配置された永久磁石20同士の間に充填された樹脂である磁石間樹脂充填部33を備える。これにより、磁石間樹脂充填部33を介して、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の互いにC方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部31同士、および、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の互いにC方向に所定の角度だけずれた他方側方充填樹脂部32同士の少なくとも一方が接続されやすい。また、磁石間樹脂充填部33を介して、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の互いにC方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部31同士、および、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の互いにC方向に所定の角度だけずれた他方側方充填樹脂部32同士の少なくとも一方が接続されない場合でも、磁石間樹脂充填部33を介して、互いにC方向に所定の角度だけずれた永久磁石20にそれぞれ対応する、第1ロータコアブロック部11の一方側方充填樹脂部31と第2ロータコアブロック部12の他方側方充填樹脂部32とが、接続されやすいか、または、互いにC方向に所定の角度だけずれた永久磁石20にそれぞれ対応する、第1ロータコアブロック部11の他方側方充填樹脂部32と第2ロータコアブロック部12の一方側方充填樹脂部31とが、接続されやすい。これらの結果、複数のロータコアブロック部10aがZ方向に積層された状態で、樹脂が到達しにくい部分が生じるのを抑制しながら、複数のロータコアブロック部10aの全ての、複数の磁石収容孔10cの各々の内部の永久磁石20が配置されていない隙間の全体に渡って一括で樹脂を充填することができる。
【0043】
また、本実施形態では、上記のように、ロータ100は、Z方向において第1ロータコアブロック部11と第2ロータコアブロック部12との間に配置され、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の互いにC方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部31同士および他方側方充填樹脂部32同士を接続するように樹脂が充填された接続樹脂流路41を含む、流路プレート40を備える。これにより、流路プレート40の接続樹脂流路41を介して、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の互いにC方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部31同士および他方側方充填樹脂部32同士を接続することができる。これにより、複数のロータコアブロック部10aがZ方向に積層された状態で、樹脂が到達しにくい部分が生じるのを確実に抑制しながら、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12を含む複数のロータコアブロック部10aの全ての、複数の磁石収容孔10cの各々の内部の永久磁石20が配置されていない隙間の全体に渡って一括で樹脂を充填することができる。
【0044】
また、本実施形態では、上記のように、第1ロータコアブロック部11と第2ロータコアブロック部12とは、互いにC方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部31同士および他方側方充填樹脂部32同士のうちの少なくとも一方が、Z方向から見てオーバラップしないように配置されている。これにより、流路プレート40の接続樹脂流路41を介して、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の互いにC方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部31同士および他方側方充填樹脂部32同士を効果的に接続することができる。
【0045】
また、本実施形態では、上記のように、接続樹脂流路41は、磁極MP毎に、互いに連通しないように複数形成されている。これにより、接続樹脂流路が磁極毎に1つのみ形成されている場合と比較して、流路プレート40における接続樹脂流路41の面積を小さくすることができる。これにより、流路プレート40の機械的強度が低下するのを抑制することができる。
【0046】
また、本実施形態では、上記のように、複数の磁石収容孔10cは、複数のロータコアブロック部10aの各々の磁極MPの各々において、C1側およびC2側にそれぞれ配置された一方側磁石収容孔10dおよび他方側磁石収容孔10eを含む。そして、磁極MPの各々において、一方側磁石収容孔10dに対応する他方側接続樹脂流路41b、かつ、他方側磁石収容孔10eに対応する一方側接続樹脂流路41aは、第1ロータコアブロック部11の一方側磁石収容孔10d内の他方側方充填樹脂部32と、第2ロータコアブロック部12の一方側磁石収容孔10d内の他方側方充填樹脂部32と、第1ロータコアブロック部11の他方側磁石収容孔10e内の一方側方充填樹脂部31と、第2ロータコアブロック部12の他方側磁石収容孔10e内の一方側方充填樹脂部31と、を接続している。これにより、複数のロータコアブロック部10aの各々の磁極MPの各々において、一方側磁石収容孔10dと他方側磁石収容孔10eとの距離が比較的近い場合、第2ロータコアブロック部12の一方側磁石収容孔10d内の他方側方充填樹脂部32と、第1ロータコアブロック部11の他方側磁石収容孔10e内の一方側方充填樹脂部31とが、Z方向にオーバラップする場合、等でも、一方側磁石収容孔10dに対応する他方側接続樹脂流路41b、および、他方側磁石収容孔10eに対応する一方側接続樹脂流路41aを形成することができる。
【0047】
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0048】
たとえば、上記実施形態では、ロータ100が、Z方向において第1ロータコアブロック部11と第2ロータコアブロック部12との間に配置され、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の互いにC方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部31同士および他方側方充填樹脂部32同士を接続するように樹脂が充填された接続樹脂流路41を含む、流路プレート40を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、
図6に示す第1変形例のように、ロータ200が、Z方向において第1ロータコアブロック部11と第2ロータコアブロック部との間に配置され、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の互いにC方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部31同士および他方側方充填樹脂部32同士を接続するように樹脂が充填された接続樹脂流路41を含む、流路プレート40を備えなくてもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、第1ロータコアブロック部11と第2ロータコアブロック部12とが、互いにC方向(周方向)に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部31同士および他方側方充填樹脂部32同士のうちの少なくとも一方が、Z方向(軸方向)から見てオーバラップしないように配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1ロータコアブロック部と第2ロータコアブロック部が、互いに周方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部同士および他方側方充填樹脂部同士の両方が、軸方向から見てオーバラップするように配置されていてもよい。
【0050】
また、上記実施形態では、接続樹脂流路41が、磁極MP毎に、互いに連通しないように複数形成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、
図7に示す第2変形例のロータ300のように、接続樹脂流路341が、磁極MP毎に、1つのみ形成されていてもよい。
図7では、ロータ300の流路プレート340は、第1ロータコアブロック部11の一方側磁石収容孔10d内の一方側方充填樹脂部31および他方側方充填樹脂部32と、第2ロータコアブロック部12の一方側磁石収容孔10d内の一方側方充填樹脂部31および他方側方充填樹脂部32と、第1ロータコアブロック部11の他方側磁石収容孔10e内の一方側方充填樹脂部31および他方側方充填樹脂部32と、第2ロータコアブロック部12の他方側磁石収容孔10e内の一方側方充填樹脂部31および他方側方充填樹脂部32と、を接続する接続樹脂流路341を含む。すなわち、同一の磁石収容孔10cに対応する、一方側接続樹脂流路と他方側接続樹脂流路とが接続されていない。
【0051】
また、上記実施形態では、磁極MPの各々において、一方側磁石収容孔10dに対応する他方側接続樹脂流路41b、かつ、他方側磁石収容孔10eに対応する一方側接続樹脂流路41aが、第1ロータコアブロック部11の一方側磁石収容孔10d内の他方側方充填樹脂部32と、第2ロータコアブロック部12の一方側磁石収容孔10d内の他方側方充填樹脂部32と、第1ロータコアブロック部11の他方側磁石収容孔10e内の一方側方充填樹脂部31と、第2ロータコアブロック部12の他方側磁石収容孔10e内の一方側方充填樹脂部31と、を接続している例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、磁極MPの各々において、一方側磁石収容孔に対応する他方側接続樹脂流路が、第1ロータコアブロック部の一方側磁石収容孔内の他方側方充填樹脂部と、第2ロータコアブロック部の一方側磁石収容孔内の他方側方充填樹脂部とを接続し、かつ、他方側磁石収容孔に対応する一方側接続樹脂流路が、第1ロータコアブロック部の他方側磁石収容孔内の一方側方充填樹脂部と、第2ロータコアブロック部の他方側磁石収容孔内の一方側方充填樹脂部と、を接続し、かつ、一方側磁石収容孔に対応する他方側接続樹脂流路と、他方側磁石収容孔に対応する一方側接続樹脂流路とが、接続されていなくてもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、永久磁石20のZ方向における大きさW1が、ロータコアブロック部10aのZ方向における大きさW2よりも小さい例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、
図8に示す第3変形例のロータ400のように、永久磁石20のZ方向における大きさW1が、ロータコアブロック部10aのZ方向における大きさW2と等しくてもよい。なお、
図8に示す第3変形例では、ロータ400は、Z方向において第1ロータコアブロック部11と第2ロータコアブロック部12との間に配置され、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の互いにC方向に所定の角度だけずれた一方側方充填樹脂部31同士、および、第1ロータコアブロック部11および第2ロータコアブロック部12の互いにC方向に所定の角度だけずれた他方側方充填樹脂部32同士を接続するとともに、一方側方充填樹脂部31同士が接続された部分と、互いにC方向に所定の角度だけずれた他方側方充填樹脂部32同士が接続された部分とを接続して磁石間樹脂充填部433を形成するように、樹脂が充填された接続樹脂流路441を含む、流路プレート440をさらに備える。これにより、流路プレート40の接続樹脂流路41により、永久磁石20のZ方向における大きさW1がロータコアブロック部10aのZ方向における大きさW2より小さくなくても、磁石間樹脂充填部333を形成することができる。これにより、永久磁石20の大きさを比較的大きくすることができるので、ロータ400の磁気性能を向上させることができる。
【0053】
また、上記実施形態では、第1ロータコアブロック部11と、第2ロータコアブロック部12と、第2ロータコアブロック部12と、第1ロータコアブロック部11とが、Z1側からZ2側に向かって、この順に、積層されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、
図9に示す第4変形例のロータ500のように、第1ロータコアブロック部11と、第2ロータコアブロック部12と、第1ロータコアブロック部11と、第2ロータコアブロック部12とが、Z1側からZ2側に向かって、この順に、積層されていてもよい。また、第2ロータコアブロック部と、第1ロータコアブロック部と、第1ロータコアブロック部11と、第2ロータコアブロック部とが、Z1側からZ2側に向かって、この順に、積層されていてもよい。また、第2ロータコアブロック部と、第1ロータコアブロック部と、第2ロータコアブロック部と、第1ロータコアブロック部11とが、Z1側からZ2側に向かって、この順に、積層されていてもよい。
【0054】
また、上記実施形態では、ロータコア10が、4個のロータコアブロック部10aがZ方向(軸方向)に積層されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ロータコアが、2個、3個または5個以上のロータコアブロック部が軸方向に積層されていてもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、複数のロータコアブロック部10aの各々において、2つの磁石収容孔10c(一方側磁石収容孔10dおよび他方側磁石収容孔10e)に配置された複数の永久磁石20により、1つの磁極MPが形成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数のロータコアブロック部の各々において、1つの磁石収容孔に配置された1つまたは複数の永久磁石により、1つの磁極が形成されていてもよいし、
図10に示す第5変形例のロータ600のように、3つ以上の磁石収容孔10cに配置された複数の永久磁石20により、1つの磁極MPが形成されていてもよい。なお、
図10では、R2側に配置される2つの磁石収容孔10c(一方側磁石収容孔10dおよび他方側磁石収容孔10e)と、R1側に配置される2つの磁石収容孔10c(一方側磁石収容孔および他方側磁石収容孔)とに配置された複数の永久磁石20により、1つの磁極MPが形成されている。R1側に配置される2つの磁石収容孔10cの各々は、R2側に配置される2つの磁石収容孔10cの各々よりも大きい。R2側に配置される2つの磁石収容孔10cの各々には、永久磁石20が1個ずつ配置され、R1側に配置される2つの磁石収容孔10cの各々には、永久磁石20が2個ずつ配置されている。
【符号の説明】
【0056】
10…ロータコア、10b…ロータコアブロック部、11…第1ロータコアブロック部、12…第2ロータコアブロック部、10c…磁石収容孔、20…永久磁石、31…一方側充填樹脂部、32…他方側充填樹脂部、33、433…磁石間樹脂充填部、40…流路プレート、41,341,441…接続樹脂流路、41a…一方側接続樹脂流路、41b…他方側接続樹脂流路、100,200,300,400,500,600…ロータコア、MP…磁極