(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025001556
(43)【公開日】2025-01-08
(54)【発明の名称】電力変換装置
(51)【国際特許分類】
H02M 3/155 20060101AFI20241225BHJP
【FI】
H02M3/155 W
H02M3/155 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023101201
(22)【出願日】2023-06-20
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100118876
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 順生
(72)【発明者】
【氏名】林 祐輔
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AS01
5H730AS04
5H730AS05
5H730BB13
5H730BB14
5H730BB57
5H730BB82
5H730BB85
5H730BB88
5H730DD04
5H730DD12
5H730FD01
5H730FD11
5H730FD51
5H730FG05
5H730FG10
(57)【要約】
【課題】低い出力電圧から高い出力電圧までの広範囲において、出力電圧を一定に保つように制御することができる、電力変換装置を提供する。
【解決手段】本実施の形態の電力変換装置は、双方向素子を含む複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路を備え、複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の入力が並列接続されるとともに、複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の出力が直列接続される。また、本実施の形態の別の電力変換装置は、双方向素子を含む複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路を備え、複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の入力が直列接続されるとともに、複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の出力が並列接続される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
双方向素子を含む複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路を備え、
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の入力が並列接続されるとともに、前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の出力が直列接続される、電力変換装置。
【請求項2】
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
第1の入力端子および第2の入力端子と、
第1の出力端子および第2の出力端子と、
前記第1の入力端子と前記第1の出力端子との間に設けられる第1の双方向素子と、
前記第2の入力端子と前記第2の出力端子との間に設けられる第2の双方向素子と
を含む、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記第1の双方向素子および前記第2の双方向素子のそれぞれは、第1の半導体スイッチング素子および第2の半導体スイッチング素子を含み、
前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2の半導体スイッチング素子の各第1の端子同士が接続されるとともに、前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2の半導体スイッチング素子の各制御端子同士が接続される、請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の双方向素子と前記第1の出力端子との間の第1のノードに一端が接続されるとともに、前記第2の双方向素子と前記第2の出力端子との間の第2のノードに他端が接続される、第1のインダクタをさらに含む、請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の出力端子に一端が接続されるとともに、前記第1のノードに他端が接続される、第1の単方向素子と、
前記第2のノードに一端が接続されるとともに、前記第2の出力端子に他端が接続される、第2の単方向素子と
をさらに含む、請求項4に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の双方向素子に第1のPWM制御信号を供給する第1の駆動回路と、
前記第2の双方向素子に第2のPWM制御信号を供給する第2の駆動回路と、
前記第1の駆動回路および前記第2の駆動回路の動作を制御する制御回路と
をさらに含む、請求項4に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の入力端子と前記第2の入力端子との間の第1の電圧を検出する第1の電圧センサと、
前記第1の出力端子と前記第2の出力端子との間の第2の電圧を検出する第2の電圧センサと、
前記第1のインダクタに流れる第1の電流を検出する第1の電流センサと
をさらに含み、
前記制御回路は、前記第1の電圧および前記第2の電圧、並びに、前記第1の電流に基づいて、前記第1の駆動回路および前記第2の駆動回路の動作を制御する、請求項6に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の個数はNであり、該N個のDC-DCコンバータ回路の動作タイミングをN個のタイムスロットの繰り返しによって制御する、タイミング制御回路をさらに備え、
1番目のタイムスロットでは、1番目のDC-DCコンバータ回路のみがオフであり、他のN-1個のDC-DCコンバータ回路はすべてオンであり、
2番目のタイムスロットでは、2番目のDC-DCコンバータ回路のみがオフであり、他のN-1個のDC-DCコンバータ回路はすべてオンであり、
以下同様に制御される、請求項7に記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の入力端子と前記第1の双方向素子との間に接続される第2のインダクタと、
前記第2のインダクタと前記第1の双方向素子との間の第3のノードに一端が接続されるとともに、前記第2の入力端子と前記第2の双方向素子との間の第4のノードに他端が接続される、第3のスイッチング素子と
をさらに含む、請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項10】
双方向素子を含む複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路を備え、
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の入力が直列接続されるとともに、前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の出力が並列接続される、電力変換装置。
【請求項11】
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
第1の入力端子および第2の入力端子と、
第1の出力端子および第2の出力端子と、
前記第1の入力端子と前記第1の出力端子との間に設けられる第1の双方向素子と、
前記第2の入力端子と前記第2の出力端子との間に設けられる第2の双方向素子と
を含む、請求項10に記載の電力変換装置。
【請求項12】
前記第1の双方向素子および前記第2の双方向素子のそれぞれは、第1の半導体スイッチング素子および第2の半導体スイッチング素子を含み、
前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2の半導体スイッチング素子の各第1の端子同士が接続されるとともに、前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2の半導体スイッチング素子の各制御端子同士が接続される、請求項11に記載の電力変換装置。
【請求項13】
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の双方向素子と前記第1の出力端子との間の第1のノードに一端が接続されるとともに、前記第2の双方向素子と前記第2の出力端子との間の第2のノードに他端が接続される、第1のインダクタをさらに含む、請求項11に記載の電力変換装置。
【請求項14】
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の出力端子に一端が接続されるとともに、前記第1のノードに他端が接続される、第1の単方向素子と、
前記第2のノードに一端が接続されるとともに、前記第2の出力端子に他端が接続される、第2の単方向素子と
をさらに含む、請求項13に記載の電力変換装置。
【請求項15】
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の双方向素子に第1のPWM制御信号を供給する第1の駆動回路と、
前記第2の双方向素子に第2のPWM制御信号を供給する第2の駆動回路と、
前記第1の駆動回路および前記第2の駆動回路の動作を制御する制御回路と
をさらに含む、請求項13に記載の電力変換装置。
【請求項16】
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の入力端子と前記第2の入力端子との間の第1の電圧を検出する第1の電圧センサと、
前記第1の出力端子と前記第2の出力端子との間の第2の電圧を検出する第2の電圧センサと、
前記第1のインダクタに流れる第1の電流を検出する第1の電流センサと
をさらに含み、
前記制御回路は、前記第1の電圧および前記第2の電圧、並びに、前記第1の電流に基づいて、前記第1の駆動回路および前記第2の駆動回路の動作を制御する、請求項15に記載の電力変換装置。
【請求項17】
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の個数はNであり、該N個のDC-DCコンバータ回路の動作タイミングをN個のタイムスロットの繰り返しによって制御する、タイミング制御回路をさらに備え、
1番目のタイムスロットでは、1番目のDC-DCコンバータ回路のみがオンであり、他のN-1個のDC-DCコンバータ回路はすべてオフであり、
2番目のタイムスロットでは、2番目のDC-DCコンバータ回路のみがオンであり、他のN-1個のDC-DCコンバータ回路はすべてオフであり、
以下同様に制御される、請求項16に記載の電力変換装置。
【請求項18】
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の双方向素子と前記第1の出力端子との間に接続される第3のインダクタと、
前記第1の双方向素子と前記第3のインダクタとの間の第5のノードに一端が接続されるとともに、前記第2の双方向素子と前記第2の出力端子との間の第6のノードに他端が接続される、第3の単方向素子と
をさらに含む、請求項11に記載の電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施の形態は、電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
直流の入力電圧を昇圧または降圧して一定の直流電圧として出力する電力変換装置が知られている。例えば、LLC共振コンバータ回路を利用した電力変換装置が知られている。
【0003】
LLC共振コンバータ回路を利用した電力変換装置の場合、LLC共振コンバータ回路単体では、低い出力電圧から高い出力電圧までの広範囲において、出力電圧が一定に保たれるように制御することは困難である。そのため、通常は、LLC共振コンバータ回路の前段に定電圧回路を設け、まず初段の定電圧回路によって定電圧制御を行った後、2段目のLLC共振コンバータ回路によって昇降圧を行うのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本実施の形態は、低い出力電圧から高い出力電圧までの広範囲において、出力電圧が一定に保たれるように制御することができる、電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本実施の形態に係る電力変換装置は、双方向素子を含む複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路を備え、複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の入力が並列接続されるとともに、複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の出力が直列接続される。
【0007】
また、本実施の形態に係る別の電力変換装置は、双方向素子を含む複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路を備え、複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の入力が直列接続されるとともに、複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の出力が並列接続される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る電力変換装置の構成を示す図。
【
図2】実施の形態1に係る非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の詳細な構成を示す図。
【
図3】実施の形態1に係る第1のPWM制御信号および第2のPWM制御信号の時間波形の一例を示す図。
【
図4】実施の形態1に係るN個の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の各オン/オフの動作タイミングを示す図。
【
図5】実施の形態2に係る電力変換装置の構成を示す図。
【
図6】実施の形態2に係るN個の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の各オン/オフの動作タイミングを示す図。
【
図7】実施の形態3に係る電力変換装置の構成を示す図。
【
図8】実施の形態3に係る非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の詳細な構成を示す図。
【
図9】実施の形態4に係る電力変換装置の構成を示す図。
【
図10】実施の形態4に係る非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の詳細な構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下では、図面を参照しながら、本実施の形態について説明する。図面において同一または対応する要素には同じ参照符号を付して、詳細な説明は適宜省略する。
【0010】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る電力変換装置100の構成を示す図である。電力変換装置100は、直流の入力電圧を昇圧して一定の直流電圧として出力する装置であり、入力端子INaおよびINbと、出力端子OUTaおよびOUTbとを備えている。入力端子INaおよびINbには、直流の入力電圧Vinが印加され、出力端子OUTaおよびOUTbからは、直流の出力電圧Vo(>Vin)が出力される。
【0011】
電力変換装置100は、N個の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)と、これらN個のDC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の動作タイミングを制御するタイミング制御回路102とを備えている。DC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の各入力は並列接続されており、一方が入力端子INaに接続されるとともに、他方が入力端子INbに接続されている。DC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の入力電圧V1はすべて等しく、V1=Vinである。
【0012】
DC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の各出力は直列接続されており、最上段のDC-DCコンバータ回路101(1)の一方の出力が出力端子OUTaに接続されるとともに、最下段のDC-DCコンバータ回路101(N)の他方の出力が出力端子OUTbに接続されている。DC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の出力電圧V2はすべて等しく、したがって、V2×N=Voである。
【0013】
図2は、本実施の形態1に係る非絶縁型のDC-DCコンバータ回路101の詳細な構成を示す図である。なお、DC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の構成はすべて同一であるため、これらをまとめてDC-DCコンバータ回路101と表記している。
【0014】
DC-DCコンバータ回路101は、第1の入力端子11aおよび第2の入力端子11bと、第1の出力端子12aおよび第2の出力端子12bと、第1の入力端子11aと第1の出力端子12aとの間に設けられる第1の双方向素子13と、第2の入力端子11bと第2の出力端子12bとの間に設けられる第2の双方向素子14とを含んでいる。
【0015】
第1の双方向素子13は、半導体スイッチング素子M1およびM2を含んでいる。半導体スイッチング素子M1およびM2としては、例えば、Nチャネル型のMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)を用いることができる。この場合、半導体スイッチング素子M1およびM2の各ソース端子同士および各ゲート端子同士が接続される。半導体スイッチング素子M1のドレイン端子は第1の双方向素子13の一方の端子13aに接続され、半導体スイッチング素子M2のドレイン端子は第1の双方向素子13の他方の端子13bに接続される。
【0016】
第1の双方向素子13に供給される制御信号G1がオンの場合、第1の双方向素子13は双方向に導通する。すなわち、半導体スイッチング素子M1のドレイン-ソース間のチャネルおよび半導体スイッチング素子M2の寄生ダイオードを経由して図中の右向きに電流が流れることが可能となり、かつ半導体スイッチング素子M2のドレイン-ソース間のチャネルおよび半導体スイッチング素子M1の寄生ダイオードを経由して図中の左向きに電流が流れることも可能となる。
【0017】
第1の双方向素子13に供給される制御信号G1がオフの場合、第1の双方向素子13のいずれの向きにも電流が流れなくなる。すなわち、第1の双方向素子13の一方の端子13aの電位と他方の端子13bの電位とが電気的に分離される。
【0018】
第2の双方向素子14は、半導体スイッチング素子M3およびM4を含んでいる。半導体スイッチング素子M3およびM4としては、例えば、Nチャネル型のMOSFETを用いることができる。この場合、半導体スイッチング素子M3およびM4の各ソース端子同士および各ゲート端子同士が接続される。半導体スイッチング素子M3のドレイン端子は第2の双方向素子14の一方の端子14aに接続され、半導体スイッチング素子M4のドレイン端子は第2の双方向素子14の他方の端子14bに接続される。
【0019】
第2の双方向素子14に供給される制御信号G2がオンの場合、第2の双方向素子14は双方向に導通する。すなわち、半導体スイッチング素子M3のドレイン-ソース間のチャネルおよび半導体スイッチング素子M4の寄生ダイオードを経由して図中の右向きに電流が流れることが可能となり、かつ半導体スイッチング素子M4のドレイン-ソース間のチャネルおよび半導体スイッチング素子M3の寄生ダイオードを経由して図中の左向きに電流が流れることも可能となる。
【0020】
第2の双方向素子14に供給される制御信号G2がオフの場合、第2の双方向素子14のいずれの向きにも電流が流れなくなる。すなわち、第2の双方向素子14の一方の端子14aの電位と他方の端子14bの電位とが電気的に分離される。
【0021】
また、DC-DCコンバータ回路101は、第1のインダクタL1と、第1の単方向素子D1と、第2の単方向素子D2とを含んでいる。第1のインダクタL1の一端は、第1の双方向素子13と第1の出力端子12aとの間の第1のノードN1に接続されており、第1のインダクタL1の他端は、第2の双方向素子14と第2の出力端子12bとの間の第2のノードN2に接続されている。
【0022】
第1の単方向素子D1としては、例えば、半導体ダイオードを用いることができる。この場合、第1の単方向素子D1のアノードは第1の出力端子12aに接続され、第1の単方向素子D1のカソードは第1のノードN1に接続される。
【0023】
第2の単方向素子D2としては、例えば、半導体ダイオードを用いることができる。この場合、第2の単方向素子D2のアノードは第2のノードN2に接続され、第2の単方向素子D2のカソードは第2の出力端子12bに接続される。
【0024】
また、DC-DCコンバータ回路101は、第1のキャパシタC1と、第2のキャパシタC2とを含んでいる。第1のキャパシタC1は、第1の入力端子11aと第2の入力端子11bとの間に接続されている。第2のキャパシタC2は、第1の出力端子12aと第2の出力端子12bとの間に接続されている。
【0025】
さらに、DC-DCコンバータ回路101は、第1の電圧センサ15と、第2の電圧センサ16と、第1の電流センサ17と、第1の駆動回路18と、第2の駆動回路19と、制御回路20とを含んでいる。
【0026】
第1の電圧センサ15は、DC-DCコンバータ回路101の入力電圧V1(第1の電圧)を検出する。第2の電圧センサ16は、DC-DCコンバータ回路101の出力電圧V2(第2の電圧)を検出する。第1の電流センサ17は、第1のインダクタL1に流れる第1の電流I1を検出する。
【0027】
第1の駆動回路18は、第1の双方向素子13に第1のPWM制御信号G1を供給する。第2の駆動回路19は、第2の双方向素子14に第2のPWM制御信号G2を供給する。制御回路20は、タイミング制御回路102から入力されるタイミング制御信号TS、入力電圧V1および出力電圧V2、並びに、第1の電流I1に基づいて、第1の駆動回路18および第2の駆動回路19の動作を制御する。
【0028】
図3は、第1のPWM制御信号G1および第2のPWM制御信号G2の時間波形の一例を示す図である。第1のPWM制御信号G1と第2のPWM制御信号G2とは、同一のタイミングで変化する同一の波形となるように制御される。すなわち、第1のPWM制御信号G1がオンになるタイミングで第2のPWM制御信号G2もオンになり、第1のPWM制御信号G1がオフになるタイミングで第2のPWM制御信号G2もオフになる。ただし、第1のPWM制御信号G1の電圧レベルと第2のPWM制御信号の電圧レベルとは異なっており、両者のGNDは分離されている。
【0029】
第1のPWM制御信号G1および第2のPWM制御信号G2がともにオンになると、第1の双方向素子13および第2の双方向素子14がともに導通状態になる。このとき、第1の入力端子11a、第1の双方向素子13、第1のインダクタL1、第2の双方向素子14、および第2の入力端子11bの経路で電流が流れ、この電流に起因して、第1のインダクタL1に磁気エネルギーが蓄えられる。
【0030】
第1のPWM制御信号G1および第2のPWM制御信号G2がともにオフになると、第1の双方向素子13および第2の双方向素子14がともに非導通状態になる。このとき、第1のインダクタL1に蓄えられていた磁気エネルギーに起因して、第1のインダクタL1、第2の単方向素子D2、第2の出力端子12b、第1の出力端子12a、および第1の単方向素子D1の経路で電流が流れる。
【0031】
制御回路20は、第1のPWM制御信号G1および第2のPWM制御信号G2のデューティ比D(0<D<1)を適切に調整することにより、DC-DCコンバータ回路101の出力電圧V2が一定に保たれるように制御することができる。
【0032】
例えば、入力電圧V1<出力電圧V2の場合、DC-DCコンバータ回路101は、昇圧コンバータ回路として機能する。また、例えば、入力電圧V1>出力電圧V2の場合、DC-DCコンバータ回路101は、降圧コンバータ回路として機能する。
【0033】
図4は、本実施の形態1に係るN個の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の各オン/オフの動作タイミングを示す図である。タイミング制御回路102は、N個のDC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の動作を、N個のタイムスロットTS_1~TS_Nの繰り返しによって制御する。なお、図中において、fswはスイッチング周波数である。
【0034】
1番目のタイムスロットTS_1では、1番目のDC-DCコンバータ回路101(1)の第1の双方向素子13および第2の双方向素子14のみがオフであり、他のN-1個のDC-DCコンバータ回路の第1の双方向素子13および第2の双方向素子14はすべてオンである。
【0035】
2番目のタイムスロットTS_2では、2番目のDC-DCコンバータ回路101(2)の第1の双方向素子13および第2の双方向素子14のみがオフであり、他のN-1個のDC-DCコンバータ回路の第1の双方向素子13および第2の双方向素子14はすべてオンである。
【0036】
以下同様に、N番目のタイムスロットTS_Nでは、N番目のDC-DCコンバータ回路101(N)の第1の双方向素子13および第2の双方向素子14のみがオフであり、他のN-1個のDC-DCコンバータ回路の第1の双方向素子13および第2の双方向素子14はすべてオンである。
【0037】
本実施の形態1では、DC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の変圧比V2/V1はすべて等しく、D/(1-D)である。したがって、N個のDC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)を接続して構成される電力変換装置100の入力電圧Vinと出力電圧Voとの関係は、以下のように表される。
【0038】
【0039】
以上説明したように、本実施の形態1に係る電力変換装置100は、双方向素子を含む非絶縁型のDC-DCコンバータ回路101を複数備えており、各DC-DCコンバータ回路101の入力が並列接続されるとともに、各DC-DCコンバータ回路101の出力が直列接続されている。
【0040】
先述したように、例えば、従来のLLC共振コンバータ回路を利用した電力変換装置の場合、LLC共振コンバータ回路単体では、低い出力電圧から高い出力電圧までの広範囲において、出力電圧を一定に保つように制御することは困難であった。そのため、通常は、LLC共振コンバータ回路の前段に定電圧回路を設け、まず初段の定電圧回路によって定電圧制御を行った後、2段目のLLC共振コンバータ回路によって昇降圧を行うのが一般的であった。
【0041】
これに対して、本実施の形態1に係る電力変換装置100では、定電圧制御の機能と昇降圧の機能とを併せ持つ非絶縁型のDC-DCコンバータ回路101を複数接続することにより、従来技術よりも単純な回路構成により、低い出力電圧から高い出力電圧までの広範囲において、出力電圧V2が一定に保たれるように制御することができる。また、DC-DCコンバータ回路101の個数を調整することにより、任意の出力電圧V2を得ることができるため、拡張性に優れている。
【0042】
また、本実施の形態1に係る電力変換装置100では、単一のDC-DCコンバータ回路によって高い変圧比を実現するのではなく、DC-DCコンバータ回路101を複数接続することにより、高い変圧比を実現している。そのため、各DC-DCコンバータ回路101の変圧比は低くてもよい。これにより、DC-DCコンバータ回路101の個数Nを適切に調整することにより、各DC-DCコンバータ回路101のデューティ比Dを0.5付近に設定することが可能となり、各DC-DCコンバータ回路101のPWM制御のオン/オフ時間に余裕を持たせることができる。これにより、スイッチング周波数fswの高周波化が容易になるとともに、第1のインダクタL1が比較的小さくて済む。
【0043】
また、本実施の形態1に係る非絶縁型のDC-DCコンバータ回路101のオン/オフ動作は、一般的な昇降圧チョッパ回路と同様のPWM制御によって制御することができる。また、例えば、従来の非絶縁型のフライバック回路で必要となるトランスやスナバ等の部品も不要である。これにより、設計および制御が極めて容易になる。
【0044】
また、本実施の形態1に係る非絶縁型のDC-DCコンバータ回路101は、第1の双方向素子13および第2の双方向素子14を含んでいる。第1の双方向素子13は、2つの半導体スイッチング素子M1およびM2によって構成されている。第2の双方向素子14は、2つの半導体スイッチング素子M3およびM4によって構成されている。DC-DCコンバータ回路101のオフ状態では、半導体スイッチング素子のドレイン-ソース間の寄生容量により、入力電位と出力電位とが電気的に分離される。
【0045】
これに対して、従来のLLC共振コンバータ回路では、高周波トランスによってオン状態およびオフ状態における入力電位と出力電位とが電気的に分離される。高周波トランスは、回路上で大きな面積を占める部品であり、また回路の設計に要する工数を増大させる原因ともなり得る。本実施の形態1に係る非絶縁型のDC-DCコンバータ回路101では、高周波トランスを用いる必要がないため、回路面積の小型化および設計に要する工数の短縮が期待できる。
【0046】
(実施の形態2)
図5は、実施の形態2に係る電力変換装置200の構成を示す図である。電力変換装置200は、直流の入力電圧を降圧して一定の直流電圧として出力する装置である。入力端子INaおよびINbには、直流の入力電圧Vinが印加され、出力端子OUTaおよびOUTbからは、直流の出力電圧Vo(<Vin)が出力される。
【0047】
電力変換装置200は、上記の実施の形態1と同一の構成を有するN個の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)を備えている。また、電力変換装置200は、これらN個のDC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の動作タイミングを制御するタイミング制御回路202を備えている。
【0048】
DC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の各入力は直列接続されており、最上段のDC-DCコンバータ回路101(1)の一方の入力が入力端子INaに接続されるとともに、最下段のDC-DCコンバータ回路101(N)の他方の入力が入力端子INbに接続されている。DC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の入力電圧V1はすべて等しく、したがって、V1=Vin/Nである。
【0049】
DC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の各出力は並列接続されており、一方が出力端子OUTaに接続されるとともに、他方が出力端子OUTbに接続されている。DC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の出力電圧V2はすべて等しく、V2=Voである。
【0050】
図6は、本実施の形態2に係るN個の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の各オン/オフの動作タイミングを示す図である。タイミング制御回路202は、N個のDC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の動作を、N個のタイムスロットTS_1~TS_Nの繰り返しによって制御する。
【0051】
1番目のタイムスロットTS_1では、1番目のDC-DCコンバータ回路101(1)の第1の双方向素子13および第2の双方向素子14のみがオンであり、他のN-1個のDC-DCコンバータ回路の第1の双方向素子13および第2の双方向素子14はすべてオフである。
【0052】
2番目のタイムスロットTS_2では、2番目のDC-DCコンバータ回路101(2)の第1の双方向素子13および第2の双方向素子14のみがオンであり、他のN-1個のDC-DCコンバータ回路の第1の双方向素子13および第2の双方向素子14はすべてオフである。
【0053】
以下同様に、N番目のタイムスロットTS_Nでは、N番目のDC-DCコンバータ回路101(N)の第1の双方向素子13および第2の双方向素子14のみがオンであり、他のN-1個のDC-DCコンバータ回路の第1の双方向素子13および第2の双方向素子14はすべてオフである。
【0054】
本実施の形態2では、DC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)の変圧比V2/V1はすべて等しく、D/(1-D)である。この場合、N個のDC-DCコンバータ回路101(1)~101(N)を接続して構成される電力変換装置200の入力電圧Vinと出力電圧Voとの関係は、以下のように表される。
【0055】
【0056】
以上説明したように、本実施の形態2に係る電力変換装置200は、双方向素子を含む非絶縁型のDC-DCコンバータ回路101を複数備えており、各DC-DCコンバータ回路101の入力が直列接続されるとともに、各DC-DCコンバータ回路101の出力が並列接続されている。これにより、本実施の形態2に係る電力変換装置200は、上記の実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0057】
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3に係る電力変換装置300の構成を示す図である。電力変換装置300は、上記の実施の形態1に係る電力変換装置100において、N個の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路101~101(N)を、N個の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路301(1)~301(N)に置き換えたものである。電力変換装置300は、直流の入力電圧を昇圧して一定の直流電圧として出力する。DC-DCコンバータ回路301(1)~301(N)の各オン/オフの動作タイミングは、上記の実施の形態1と同様である。
【0058】
図8は、本実施の形態3に係る非絶縁型のDC-DCコンバータ回路301の詳細な構成を示す図である。なお、DC-DCコンバータ回路301(1)~301(N)の構成はすべて同一であるため、これらをまとめてDC-DCコンバータ回路301と表記している。
【0059】
DC-DCコンバータ回路301は、第1の入力端子11aと第1の出力端子12aとの間に設けられる第1の双方向素子13と、第2の入力端子11bと第2の出力端子12bとの間に設けられる第2の双方向素子14とを含んでいる。
【0060】
また、DC-DCコンバータ回路301は、第2のインダクタL2と、第2の電流センサ321と、半導体スイッチング素子M5とを含んでいる。第2のインダクタL2は、第1の入力端子11aと第1の双方向素子13との間に接続されている。第2の電流センサ321は、第2のインダクタL2に流れる第2の電流I2を検出する。
【0061】
半導体スイッチング素子M5としては、例えば、Nチャネル型のMOSFETを用いることができる。この場合、半導体スイッチング素子M5のドレイン端子は、第2のインダクタL2と第1の双方向素子13との間の第3のノードN3に接続され、半導体スイッチング素子M5のソース端子は、第2の入力端子11bと第2の双方向素子14との間の第4のノードN4に接続される。
【0062】
制御回路220は、タイミング制御回路102から入力されるタイミング制御信号TS、入力電圧V1および出力電圧V2、並びに、第2の電流I2に基づいて、第1の駆動回路18および第2の駆動回路19の動作を制御する。
【0063】
本実施の形態3では、DC-DCコンバータ回路301(1)~301(N)の変圧比V2/V1はすべて等しく、1/(1-D)である。したがって、常にV2>V1である。電力変換装置300の入力電圧Vinと出力電圧Voとの関係は、以下のように表される。
【0064】
【0065】
(実施の形態4)
図9は、実施の形態4に係る電力変換装置400の構成を示す図である。電力変換装置400は、上記の実施の形態2に係る電力変換装置200において、N個の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路101~101(N)を、N個の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路401(1)~401(N)に置き換えたものである。電力変換装置400は、直流の入力電圧を降圧して一定の直流電圧として出力する。DC-DCコンバータ回路401(1)~401(N)の各オン/オフの動作タイミングは、上記の実施の形態2と同様である。
【0066】
図10は、本実施の形態4に係る非絶縁型のDC-DCコンバータ回路401の詳細な構成を示す図である。なお、DC-DCコンバータ回路401(1)~401(N)の構成はすべて同一であるため、これらをまとめてDC-DCコンバータ回路401と表記している。
【0067】
DC-DCコンバータ回路401は、第1の入力端子11aと第1の出力端子12aとの間に設けられる第1の双方向素子13と、第2の入力端子11bと第2の出力端子12bとの間に設けられる第2の双方向素子14とを含んでいる。
【0068】
また、DC-DCコンバータ回路401は、第3のインダクタL3と、第3の電流センサ422と、第3の単方向素子D3とを含んでいる。第3のインダクタL3は、第1の双方向素子13と第1の出力端子12aとの間に接続されている。第3の電流センサ422は、第3のインダクタL3に流れる第3の電流I3を検出する。
【0069】
第3の単方向素子D3としては、例えば、半導体ダイオードを用いることができる。この場合、第3の単方向素子D3のカソードは、第1の双方向素子13と第3のインダクタL3との間の第5のノードN5に接続され、第3の単方向素子D3のアノードは、第2の双方向素子14と第2の出力端子12bとの間の第6のノードN6に接続される。
【0070】
制御回路420は、タイミング制御回路202から入力されるタイミング制御信号TS、入力電圧V1および出力電圧V2、並びに、第3の電流I3に基づいて、第1の駆動回路18および第2の駆動回路19の動作を制御する。
【0071】
本実施の形態4では、DC-DCコンバータ回路401(1)~401(N)の変圧比V2/V1はすべて等しく、Dである。したがって、常にV2<V1である。電力変換装置400の入力電圧Vinと出力電圧Voとの関係は、以下のように表される。
【0072】
【0073】
(変形例)
上記の実施の形態1~4では、半導体スイッチング素子M1~M5として、Nチャネル型のMOSFETが用いられていた。これに代えて、半導体スイッチング素子M1~M5として、Pチャネル型のMOSFETを用いてもよい。
【0074】
上記の実施の形態1~4では、単方向素子D1~D3として、半導体ダイオードが用いられていた。これに代えて、単方向素子D1~D3として、MOSFET等の半導体スイッチング素子を用いることにより、同期整流を行ってもよい。あるいは、単方向素子D1~D3として、双方向素子13または14と同様の2つの半導体スイッチング素子を接続した構成を用いてもよい。これらにより、単方向素子D1~D3の発熱を抑えることができる。
【0075】
また、半導体スイッチング素子は、MOSFETに限定されるものではない。例えば、半導体スイッチング素子として、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)またはBJT(Bipolar Junction Transistor)等を用いてもよい。また、半導体スイッチング素子および半導体ダイオードを構成する半導体としては、Si(Silicon)、SiC(Silicon Carbide)、またはGaN(Gallium Nitride)等の様々な材料を用いることができる。
【0076】
幾つかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は例として提示したものであり、実施の形態の範囲を限定することは意図していない、これらの実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、実施の形態の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組み合わせ等を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、実施の形態の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲とその均等の範囲に含まれるものである。
【0077】
なお、本実施の形態は、以下のような構成を取ることもできる。
[項目1](実1、実3)
双方向素子を含む複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路を備え、
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の入力が並列接続されるとともに、前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の出力が直列接続される、電力変換装置。
[項目2](実1、実3)
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
第1の入力端子および第2の入力端子と、
第1の出力端子および第2の出力端子と、
前記第1の入力端子と前記第1の出力端子との間に設けられる第1の双方向素子と、
前記第2の入力端子と前記第2の出力端子との間に設けられる第2の双方向素子と
を含む、項目1に記載の電力変換装置。
[項目3](実1、実3)
前記第1の双方向素子および前記第2の双方向素子のそれぞれは、第1の半導体スイッチング素子および第2の半導体スイッチング素子を含み、
前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2の半導体スイッチング素子の各第1の端子同士が接続されるとともに、前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2の半導体スイッチング素子の各制御端子同士が接続される、項目2に記載の電力変換装置。
[項目4](実1)
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の双方向素子と前記第1の出力端子との間の第1のノードに一端が接続されるとともに、前記第2の双方向素子と前記第2の出力端子との間の第2のノードに他端が接続される、第1のインダクタをさらに含む、項目2または3に記載の電力変換装置。
[項目5](実1)
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の出力端子に一端が接続されるとともに、前記第1のノードに他端が接続される、第1の単方向素子と、
前記第2のノードに一端が接続されるとともに、前記第2の出力端子に他端が接続される、第2の単方向素子と
をさらに含む、項目4に記載の電力変換装置。
[項目6](実1)
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の双方向素子に第1のPWM制御信号を供給する第1の駆動回路と、
前記第2の双方向素子に第2のPWM制御信号を供給する第2の駆動回路と、
前記第1の駆動回路および前記第2の駆動回路の動作を制御する制御回路と
をさらに含む、項目2~5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
[項目7](実1)
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の入力端子と前記第2の入力端子との間の第1の電圧を検出する第1の電圧センサと、
前記第1の出力端子と前記第2の出力端子との間の第2の電圧を検出する第2の電圧センサと、
前記第1のインダクタに流れる第1の電流を検出する第1の電流センサと
をさらに含み、
前記制御回路は、前記第1の電圧および前記第2の電圧、並びに、前記第1の電流に基づいて、前記第1の駆動回路および前記第2の駆動回路の動作を制御する、項目6に記載の電力変換装置。
[項目8](実1)
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の個数はNであり、該N個のDC-DCコンバータ回路の動作タイミングをN個のタイムスロットの繰り返しによって制御する、タイミング制御回路をさらに備え、
1番目のタイムスロットでは、1番目のDC-DCコンバータ回路のみがオフであり、他のN-1個のDC-DCコンバータ回路はすべてオンであり、
2番目のタイムスロットでは、2番目のDC-DCコンバータ回路のみがオフであり、他のN-1個のDC-DCコンバータ回路はすべてオンであり、
以下同様に制御される、項目7に記載の電力変換装置。
[項目9](実3)
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の入力端子と前記第1の双方向素子との間に接続される第2のインダクタと、
前記第2のインダクタと前記第1の双方向素子との間の第3のノードに一端が接続されるとともに、前記第2の入力端子と前記第2の双方向素子との間の第4のノードに他端が接続される、第3のスイッチング素子と
をさらに含む、項目2または3に記載の電力変換装置。
[項目10](実2、実4)
双方向素子を含む複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路を備え、
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の入力が直列接続されるとともに、前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の出力が並列接続される、電力変換装置。
[項目11](実2、実4)
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
第1の入力端子および第2の入力端子と、
第1の出力端子および第2の出力端子と、
前記第1の入力端子と前記第1の出力端子との間に設けられる第1の双方向素子と、
前記第2の入力端子と前記第2の出力端子との間に設けられる第2の双方向素子と
を含む、項目10に記載の電力変換装置。
[項目12]実2、実4)
前記第1の双方向素子および前記第2の双方向素子のそれぞれは、第1の半導体スイッチング素子および第2の半導体スイッチング素子を含み、
前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2の半導体スイッチング素子の各第1の端子同士が接続されるとともに、前記第1の半導体スイッチング素子および前記第2の半導体スイッチング素子の各制御端子同士が接続される、項目11に記載の電力変換装置。
[項目13](実2)
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の双方向素子と前記第1の出力端子との間の第1のノードに一端が接続されるとともに、前記第2の双方向素子と前記第2の出力端子との間の第2のノードに他端が接続される、第1のインダクタをさらに含む、項目11または12に記載の電力変換装置。
[項目14](実2)
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の出力端子に一端が接続されるとともに、前記第1のノードに他端が接続される、第1の単方向素子と、
前記第2のノードに一端が接続されるとともに、前記第2の出力端子に他端が接続される、第2の単方向素子と
をさらに含む、項目13に記載の電力変換装置。
[項目15](実2)
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の双方向素子に第1のPWM制御信号を供給する第1の駆動回路と、
前記第2の双方向素子に第2のPWM制御信号を供給する第2の駆動回路と、
前記第1の駆動回路および前記第2の駆動回路の動作を制御する制御回路と
をさらに含む、項目11~14のいずれか一項に記載の電力変換装置。
[項目16](実2)
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の入力端子と前記第2の入力端子との間の第1の電圧を検出する第1の電圧センサと、
前記第1の出力端子と前記第2の出力端子との間の第2の電圧を検出する第2の電圧センサと、
前記第1のインダクタに流れる第1の電流を検出する第1の電流センサと
をさらに含み、
前記制御回路は、前記第1の電圧および前記第2の電圧、並びに、前記第1の電流に基づいて、前記第1の駆動回路および前記第2の駆動回路の動作を制御する、請求項15に記載の電力変換装置。
[項目17](実2)
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路の個数はNであり、該N個のDC-DCコンバータ回路の動作タイミングをN個のタイムスロットの繰り返しによって制御する、タイミング制御回路をさらに備え、
1番目のタイムスロットでは、1番目のDC-DCコンバータ回路のみがオンであり、他のN-1個のDC-DCコンバータ回路はすべてオフであり、
2番目のタイムスロットでは、2番目のDC-DCコンバータ回路のみがオンであり、他のN-1個のDC-DCコンバータ回路はすべてオフであり、
以下同様に制御される、項目16に記載の電力変換装置。
[項目18](実4)
前記複数の非絶縁型のDC-DCコンバータ回路のそれぞれは、
前記第1の双方向素子と前記第1の出力端子との間に接続される第3のインダクタと、
前記第1の双方向素子と前記第3のインダクタとの間の第5のノードに一端が接続されるとともに、前記第2の双方向素子と前記第2の出力端子との間の第6のノードに他端が接続される、第3の単方向素子と
をさらに含む、項目11または12に記載の電力変換装置。
【符号の説明】
【0078】
11a 第1の入力端子
11b 第2の入力端子
12a 第1の出力端子
12b 第2の出力端子
13 第1の双方向素子
13a 一方の端子
13b 他方の端子
14 第2の双方向素子
14a 一方の端子
14b 他方の端子
15 第1の電圧センサ
16 第2の電圧センサ
17 第1の電流センサ
18 第1の駆動回路
19 第2の駆動回路
20 制御回路
100 電力変換装置
101 DC-DCコンバータ回路
102 タイミング制御回路
200 電力変換装置
202 タイミング制御回路
300 電力変換装置
301 DC-DCコンバータ回路
320 制御回路
321 第2の電流センサ
400 電力変換装置
401 DC-DCコンバータ回路
420 制御回路
422 第3の電流センサ
C1 第1のキャパシタ
C2 第2のキャパシタ
D デューティ比
D1 第1の単方向素子
D2 第2の単方向素子
D3 第3の単方向素子
fsw スイッチング周波数
G1 第1のPWM制御信号
G2 第2のPWM制御信号
L1 第1のインダクタ
L2 第2のインダクタ
L3 第3のインダクタ
M1 半導体スイッチング素子(第1の半導体スイッチング素子)
M2 半導体スイッチング素子(第2の半導体スイッチング素子)
M3 半導体スイッチング素子(第1の半導体スイッチング素子)
M4 半導体スイッチング素子(第2の半導体スイッチング素子)
M5 半導体スイッチング素子(第3の半導体スイッチング素子)
N1 第1のノード
N2 第2のノード
N3 第3のノード
N4 第4のノード
N5 第5のノード
N6 第6のノード
I1 第1の電流
I2 第2の電流
I3 第3の電流
INa 入力端子
INb 入力端子
OUTa 出力端子
OUTb 出力端子
TS タイミング制御信号
V1 第1の電圧
V2 第2の電圧