(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025160756
(43)【公開日】2025-10-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0484 20220101AFI20251016BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20251016BHJP
H04L 51/04 20220101ALI20251016BHJP
G06F 40/103 20200101ALI20251016BHJP
【FI】
G06F3/0484
G06F3/0481
H04L51/04
G06F40/103
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024063525
(22)【出願日】2024-04-10
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100114546
【弁理士】
【氏名又は名称】頭師 教文
(72)【発明者】
【氏名】加藤 亮
【テーマコード(参考)】
5B109
5E555
【Fターム(参考)】
5B109RA05
5B109RA06
5B109RA07
5B109RB32
5E555AA04
5E555AA25
5E555BA01
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5E555BA03
5E555BA05
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5E555BA38
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5E555BA82
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5E555CC19
5E555CC22
5E555DB41
5E555DC11
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5E555DC33
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5E555DC85
5E555DD07
5E555DD08
5E555EA07
5E555EA14
5E555EA16
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】受信者が閲覧する文字列の表示態様を投稿者の簡易な指定により変化させることが可能な情報処理装置を提供する。
【解決手段】情報処理装置に入力受付部と表示制御部を設ける。入力受付部は、第1ユーザと第2ユーザとを含む複数のユーザが投稿した情報を表示する閲覧画面に情報を投稿するための操作を第1ユーザから受け付けた場合に、入力領域に対する第1ユーザによる文字列の入力を受け付ける。表示制御部は、投稿された文字列に特定のコードが含まれる場合、閲覧画面には、投稿された文字列のうち特定のコードを除く文字列部分を特定のコードに応じた表示態様で表示する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力受付部と表示制御部とを有し、
前記入力受付部は、第1ユーザと第2ユーザとを含む複数のユーザが投稿した情報を表示する閲覧画面に情報を投稿するための操作を前記第1ユーザから受け付けた場合に、入力領域に対する前記第1ユーザによる文字列の入力を受け付け、
前記表示制御部は、投稿された前記文字列に特定のコードが含まれる場合、前記閲覧画面には、投稿された前記文字列のうち前記特定のコードを除く文字列部分を前記特定のコードに応じた表示態様で表示する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記特定のコードは、文字のスタイルを指定する1以上のコードを含む第1コード群と文字の動きを指定する1以上のコードを含む第2コード群との中から指定される、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1コード群は、第1コードを含み、
前記第2コード群は、第2コードを含み、
前記表示制御部は、前記特定のコードが前記第1コードと前記第2コードとを含む場合、第1表示態様と第2表示態様とを組み合わせた表示態様により前記文字列部分を表示する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第2コード群は、第2コードと第3コードとを含み、
前記表示制御部は、前記特定のコードが前記第2コードと前記第3コードとを含む場合、第2表示態様と第3表示態様とを順次に切り替える表示態様により前記文字列部分を表示する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記特定のコードに前記第2コードの表示時間と前記第3コードの表示時間を指定する情報が含まれる場合、前記第2コードの表示時間と前記第3コードの表示時間とに基づいて前記第2表示態様と前記第3表示態様との切り替えを制御する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、
前記特定のコード内に前記第2コードが先に記述され、前記第3コードが後ろに記述されている場合、前記第2表示態様による表示の実行後に前記第3表示態様による表示を実行し、
前記特定のコード内に前記第3コードが先に記述され、前記第2コードが後ろに記述されている場合、前記第3表示態様による表示の実行後に前記第2表示態様による表示を実行する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記入力受付部は、前記特定のコードが第1コードと前記第1コードとの組み合わせが禁止された第4コードとを含む場合、無効な組み合わせである旨を投稿の実行前に警告する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記入力受付部は、第1コードが入力された場合、前記特定のコードとして前記第1コードとの組み合わせが可能な他のコードを提示する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記入力受付部は、前記他のコードのそれぞれについて、前記第1コードと組み合わせる場合の表示態様を例示する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記入力受付部は、前記文字列部分に基づいて選択された前記特定のコードの候補を提示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、新たな投稿に対応する前記文字列内の前記特定のコードが前記閲覧画面内の投稿を特定する情報である場合、前記情報により特定される投稿の表示態様を前記新たな投稿の表示に適用する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記表示制御部は、前記文字列内における前記文字列部分と前記特定のコードの位置関係に応じ、前記表示態様の演出を変化させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記表示制御部は、
前記特定のコードが第1の配置である場合、前記文字列部分を含む表示領域を前記特定のコードに応じた表示態様で表示し、
前記特定のコードが第2の配置である場合、前記文字列部分を前記特定のコードに応じた表示態様で表示する、
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
プロセッサが、第1ユーザと第2ユーザとを含む複数のユーザが投稿した情報を表示する閲覧画面に情報を投稿するための操作を前記第1ユーザから受け付けた場合に、入力領域に対する前記第1ユーザによる文字列の入力を受け付ける処理と、
プロセッサが、投稿された前記文字列に特定のコードが含まれる場合、前記閲覧画面には、投稿された前記文字列のうち前記特定のコードを除く文字列部分を前記特定のコードに応じた表示態様で表示する処理と、
を実行する情報処理方法。
【請求項15】
プロセッサに、第1ユーザと第2ユーザとを含む複数のユーザが投稿した情報を表示する閲覧画面に情報を投稿するための操作を前記第1ユーザから受け付けた場合に、入力領域に対する前記第1ユーザによる文字列の入力を受け付けさせ、
プロセッサに、投稿された前記文字列に特定のコードが含まれる場合、前記閲覧画面には、投稿された前記文字列のうち前記特定のコードを除く文字列部分を前記特定のコードに応じた表示態様で表示させる、
処理を実行させるプログラム。
【請求項16】
サーバと端末装置を備え、
前記サーバは、
第1ユーザと第2ユーザとを含む複数のユーザが投稿した情報を表示する閲覧画面に情報を投稿するための操作を前記第1ユーザから受け付けた場合に、入力領域に対する前記第1ユーザによる文字列の入力を受け付け、
投稿された前記文字列に特定のコードが含まれる場合、前記閲覧画面には、投稿された前記文字列のうち前記特定のコードを除く文字列部分を前記特定のコードに応じた表示態様で表示する、
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ソーシャルネットワークサービスには、メッセージのやりとりが可能な仕組みが用意されている。メッセージでは、文字列だけでなくスタンプの投稿も可能である。なお、一部のソーシャルネットワークサービスでは、メッセージに含まれるオブジェクトの識別子が受信者の閲覧画面上でインライン画像に置き換えられる仕組みもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既存の技術の場合、表示態様が変化するのはオブジェクトの識別子の部分だけであり、その他の部分の表示態様は変化しない。
【0005】
本発明の目的の1つは、投稿者の簡易な指定により、受信者が閲覧する投稿情報の表示態様を変化させることが可能な情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態は、入力受付部と表示制御部とを有し、入力受付部は、第1ユーザと第2ユーザとを含む複数のユーザが投稿した情報を表示する閲覧画面に情報を投稿するための操作を第1ユーザから受け付けた場合に、入力領域に対する第1ユーザによる文字列の入力を受け付け、表示制御部は、投稿された文字列に特定のコードが含まれる場合、閲覧画面には、投稿された文字列のうち特定のコードを除く文字列部分を特定のコードに応じた表示態様で表示する、情報処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一形態によれば、ユーザが閲覧する文字列部分の表示態様を投稿時に付加した特定のコードにより変化させることができる。これにより、投稿者の簡易な指定により、受信者が閲覧する投稿情報の表示態様を変化させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1で想定する情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】実施の形態1におけるサーバの機能上の構成例を説明する図である。
【
図3】投稿メッセージのデータ構造例を説明する図表である。
【
図4】演出効果テーブルのデータ構造例を説明する図表である。
【
図5】投稿された文字列の構造例を説明する図である。
【
図6】実施の形態1におけるサーバの処理動作例を説明する図である。
【
図7】実施の形態1における演出効果を説明する図である。
【
図8】実施の形態1における他の演出効果を説明する図である。
【
図9】実施の形態2で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図10】実施の形態2における演出効果を説明する図である。
【
図11】実施の形態3で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図12】実施の形態3における演出効果を説明する図である。
【
図13】実施の形態4で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図14】実施の形態4における演出効果を説明する図である。
【
図15】実施の形態5で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図16】実施の形態5における演出効果を説明する図である。
【
図17】実施の形態6で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図18】実施の形態6におけるエラーメッセージの出力例を説明する図である。
【
図19】実施の形態7におけるサーバの機能上の構成例を説明する図である。
【
図20】禁則テーブルのデータ構造例を説明する図表である。
【
図21】実施の形態7で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図22】実施の形態7におけるエラーメッセージの出力例を説明する図である。
【
図23】実施の形態8で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図24】実施の形態8における組み合わせ可能な特定コードの提示例を説明する図である。
【
図25】実施の形態9におけるサーバの機能上の構成例を説明する図である。
【
図26】推奨コードテーブルのデータ構造例を説明する図表である。
【
図27】実施の形態9で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図28】実施の形態9における特定の表現を含む文字列に対して推奨される特定コードの提示例を説明する図である。
【
図29】実施の形態9におけるサーバの機能上の他の構成例を説明する図である。
【
図30】自他を区別しない位置の特定を説明する図である。
【
図31】自他を区別する位置の特定を説明する図である。
【
図32】閲覧画面内の投稿を特定する情報を含む特定コードの記述例を説明する図である。
【
図33】実施の形態10で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図34】実施の形態10におけるメッセージの入力例と投稿後におけるメッセージの表示態様を説明する図である。
【
図35】実施の形態10におけるメッセージの入力例と投稿後におけるメッセージの表示態様の他の例を説明する図である。
【
図36】実施の形態11で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
【
図37】実施の形態11における演出効果を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
後述する実施の形態は、本発明を実施するための形態の一例にすぎず、本発明の実施の形態は、後述する形態例に限定されない。
従って、本発明の技術的範囲は、後述する実施の形態に記載された範囲に限定されない。例えば実施の形態に記載された内容に種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれる。
なお、後述する各種の機能部は、例えばCPU(=Central Processing Unit)、MPU(=Micro Processing Unit)、GPU(=Graphics Processing Unit)、DSP(=Digital Signal Processor)その他のプロセッサによるプログラムの実行を通じて実現される。
【0010】
<用語>
まず、実施の形態で使用する用語について説明する。
「プログラム」は、OS(=Operating System)やアプリケーションプログラムの総称として使用する。
「メッセージ」は、ユーザ間で送受信される文字列(テキスト)や画像をいう。画像には、例えば静止画像(いわゆる写真)と動画像とがある。なお、予め用意されている定型メッセージを、ステッカーやスタンプという。なお、メッセージは、「コメント」や「チャット」とも呼ばれる。
「投稿」は、ユーザが送信ボタンを操作することの他、送信対象のメッセージをいう。
【0011】
「メッセージアプリ」は、メッセージの送信と閲覧に特化したアプリケーションプログラムをいう。メッセージアプリは、ユーザが操作する端末で実行される。
メッセージアプリの画面には、メッセージが投稿された順番に表示される。メッセージアプリには、自他のメッセージを異なる位置に表示する機能が用意されている。例えばメッセージアプリが実行される端末を操作するユーザが投稿したメッセージは画面右側に表示され、相手方が投稿したメッセージは画面左側に表示される。
【0012】
「ユーザ」は、ネットワークに接続された端末を操作する自然人をいう。
「端末」には、ユーザが操作する端末の他、インターネットその他のネットワーク上に配置されるサーバがある。
ユーザ端末から投稿されたメッセージは、サーバ経由で宛先のユーザ端末に届けられる。メッセージを中継するサーバを「中継サーバ」ともいう。
メッセージには演出が加えられる場合がある。この演出は、メッセージアプリの機能として実行される場合もあれば、中継サーバの機能として実行される場合もある。
【0013】
<実施の形態1>
<システム構成>
図1は、実施の形態1で想定する情報処理システム1の構成例を示す図である。
実施の形態1に示す情報処理システム1は、メッセージを中継するサーバ10と、ユーザが操作するユーザ端末20(20A、20B)と、これらを通信可能に接続するネットワークNとで構成される。ユーザ端末20は、ネットワーク上のサーバ10経由でメッセージを送受信する。
【0014】
サーバ10は、1又は複数のコンピュータである。サーバ10が複数台のコンピュータで運用される場合、複数のコンピュータがネットワークN経由で連携する。実際、メッセージの中継には、メッセージアプリを提供する事業者が運用するサーバと、ユーザ端末20を開発した事業者が運用する1又は複数のサーバが関係する。
図1におけるサーバ10は、メッセージアプリを提供する事業者が運用するサーバを想定する。本実施の形態におけるサーバ10は、情報処理装置の一例である。
【0015】
ユーザ端末20は、例えばスマートフォン、タブレット型のコンピュータ、ノート型やデスクトップ型のコンピュータ、ウェアラブル端末、スマートグラスである。因みに、スマートグラスは、小型のディスプレイと、ディスプレイに表示された画像を網膜上に結像する導光部品とを備える眼鏡型の端末である。
図1の場合、ユーザ端末20は、20Aと20B、の2台であるが、3台以上でもよい。
【0016】
1台のユーザ端末20には、1名のユーザが対応付けられる。換言すると、1台のユーザ端末20には、1つのユーザアカウントが対応付けられている。このため、
図1では、ユーザ端末20AにはユーザAが対応付けられ、ユーザ端末20BにはユーザBが対応付けられている。
ネットワークNには、例えばインターネット、LAN(=Local Area Network)、4Gや5G等の移動通信システムを想定する。
ネットワークNは、有線ネットワークでも無線ネットワークでもよく、有線ネットワークと無線ネットワークの混在型でもよい。例えばネットワークNは、5Gその他の移動通信システムでもよい。
【0017】
<サーバのハードウェア構成>
サーバ10は、端末全体の動作を制御するプロセッサ11と、メモリ12と、補助記憶装置13と、通信インタフェース14とで構成される。
プロセッサ11は、例えばCPUである。メモリ12は、BIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)やプロセッサ11のワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)で構成される。
補助記憶装置13は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージである。補助記憶装置13には、メッセージをやり取りするプログラムがインストールされている。
通信インタフェース14は、ユーザ端末20等の外部の端末との通信を可能にするデバイスである。通信インタフェース14には、通信に使用するネットワークNに適合した通信機能が求められる。
【0018】
<ユーザ端末のハードウェア構成>
ユーザ端末20は、端末全体の動作を制御するプロセッサ21と、メモリ22と、補助記憶装置23と、ディスプレイ24と、通信インタフェース25とで構成される。
プロセッサ21は、例えばCPUである。メモリ22は、BIOS等が記憶されたROMやプロセッサ21のワークエリアとして用いられるRAMで構成される。
【0019】
補助記憶装置23は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージである。補助記憶装置23には、例えばメッセージアプリ、メッセージアプリを通じて送受信されたメッセージが記憶される。
ディスプレイ24は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(=Electro Luminescence)ディスプレイである。
通信インタフェース25は、サーバ10等の外部の端末との通信を可能にするデバイスである。通信インタフェース25には、通信に使用するネットワークNに適合した通信機能が求められる。
【0020】
<サーバの機能構成>
図2は、実施の形態1におけるサーバ10の機能上の構成例を説明する図である。なお、
図2に示す機能構成は、プログラムの実行を通じて実現される機能部の一例である。
サーバ10は、メッセージとしての文字列の入力を受け付ける入力受付部101と、文字列の表示態様を制御する表示制御部102と、記憶部110とを有している。なお、本実施の形態におけるメッセージは、投稿した情報の一例である。
記憶部110は、メモリ12(
図1参照)と補助記憶装置13(
図1参照)により実現される。
【0021】
<記憶部に記憶される情報>
まず、記憶部110に記憶される情報の一例を説明する。
図2に示す記憶部110には、投稿メッセージ111と演出効果テーブル112とが記憶されている。なお、記憶部110には、不図示の情報も記憶される。
【0022】
<投稿メッセージ111>
投稿メッセージ111は、メッセージアプリを通じてやり取りされるメッセージである。
図3は、投稿メッセージ111のデータ構造例を説明する図表である。
図3に示す投稿メッセージ111は、送信アカウント111Aと、受信アカウント111Bと、メッセージ本文111Cと、投稿時刻111Dと、既読情報111Eとを含んでいる。
【0023】
送信アカウント111Aは、メッセージを送信したユーザを特定する情報である。換言すると、送信アカウント111Aは、メッセージを投稿したユーザを特定する情報である。送信アカウント111Aには、サーバ10がユーザの認証に使用する情報(以下「認証情報」という。)が用いられる。認証情報には、例えばユーザ名、住所、電話番号、メールアドレスその他の登録情報が用いられる。認証情報は、ID(=identifier)とパスワードで管理される。
図3では、メッセージの送り手と受け手の区別を容易にするため、「ユーザA」と「ユーザB」の表記を採用する。
【0024】
受信アカウント111Bは、メッセージを受信したユーザを特定する情報である。換言すると、受信アカウント111Bは、メッセージの宛先となるユーザを特定する情報である。受信アカウント111Bにもユーザの認証情報が用いられる。
メッセージ本文111Cは、メッセージの本文を与える文字列や画像である。文字列は、1文字でも、単語でも、文でもよい。
図3には、メッセージの本文が文字列の場合を表しているが、メッセージの本文は画像ファイルでもよい。言うまでもなく、メッセージ本文111Cに示す単語や文は一例である。
投稿時刻111Dは、メッセージの投稿をサーバ10(
図1参照)が受け付けた時刻である。
既読情報111Eは、受信アカウント111Bによるメッセージの受信の有無に関する情報である。「既読」は受け手側のユーザ端末20(
図1参照)にメッセージが届いた状態を示し、「未」は受け手側のユーザ端末20にメッセージが届いていない状態を示す。
【0025】
<演出効果テーブル112>
演出効果テーブル112(
図2参照)は、投稿された文字列のメッセージのユーザ端末20における表示態様を変化させるコードとコードが指示する変化の内容(以下「演出効果」という。)との関係を記憶するテーブルである。
図4は、演出効果テーブル112のデータ構造例を説明する図表である。
図4に示す演出効果テーブル112は、コード112Aと、演出効果112Bとを含んでいる。ここでのコード112Aは、文字列に含まれる特定のコードの一例である。
【0026】
図4に示すコードは、「!」と「英数字」との組み合わせにより規定されている。本実施の形態の場合、「!」はコードの開始を与える特殊記号である。特殊記号は、「#」、「&」、「%」、「*」その他の記号でもよい。また、特殊記号は1文字である必要はなく、「*/」や「///」等のような自然言語には表れない複数個の記号の組み合わせで規定してもよい。
本実施の形態の場合、コードは、「!」に続く1つ又は複数個の英数字で規定される。コードの英数字は、特殊記号とスペースやコンマ等とで挟まれた部分として規定される。
【0027】
図4に示す演出効果テーブル112には、2種類のコードを例示している。具体的には、「スタイル」を指定するコードと「動き」を指定するコードとを例示している。
本実施の形態の場合、スタイルは、文字書式の属性の集まりとしての文字スタイルを想定する。文字書式には、例えばフォントの種類、書体(すなわち標準、斜体、太字)、フォントのサイズ、フォントの色、文字飾り、文字の効果がある。もっとも、スタイルには、段落スタイルを含めてもよい。
コードの分類は、「スタイル」と「動き」に限らない。その他の分類には、例えば効果音の追加がある。また、その他の分類には、文字列の輝度の変化がある。また、その他の分類には、文字列が表示される表示領域(以下「カード」ともいう。)を対象とするコードもある。
【0028】
<機能部で実行される処理>
以下では、サーバ10(
図2参照)が、入力受付部101(
図2参照)と表示制御部102(
図2参照)を通じて実現する処理機能について説明する。
なお、各機能部に用意されている詳細な処理機能については、想定される処理動作例と関連付けて適時説明する。
【0029】
入力受付部101は、第1ユーザと第2ユーザとを含む複数のユーザが投稿した情報を表示する閲覧画面に情報を投稿するための操作を第1ユーザから受け付けた場合に、入力領域に対する第1ユーザによる文字列の入力を受け付ける機能部である。
ここでのユーザは、
図1におけるユーザAやユーザBに対応する。
第1ユーザは、メッセージを入力するユーザである。第2ユーザは、メッセージの宛先となるユーザである。従って、第1ユーザと第2ユーザに対応するユーザは、メッセージ毎に定まる。
【0030】
例えばユーザAがユーザBにメッセージを送信する場合、ユーザAが第1ユーザとなり、ユーザBが第2ユーザとなる。一方、ユーザBがユーザAにメッセージを送信する場合、ユーザBが第1ユーザとなり、ユーザAが第2ユーザとなる。
なお、ユーザが投稿した情報を表示する閲覧画面は、ユーザ端末20で動作するメッセージアプリの操作画面を意味する。
【0031】
前述したように、本実施の形態における入力受付部101は、サーバ10(
図1参照)の機能である。従って、「ユーザが投稿した情報を表示する閲覧画面に情報を投稿するための操作を受け付け」ることは、ユーザ端末20からメッセージを受け付けることを意味する。なお、「入力領域に対する第1ユーザによる文字列の入力を受け付け」ることも、ユーザ端末20からメッセージを受け付けることを意味する。
【0032】
さらに、表示制御部102には、投稿された文字列に特定のコード(以下「特定コード」という。)が含まれる場合、閲覧画面には、投稿された文字列のうち特定コードを除く文字列部分を特定コードに応じた表示態様で表示するサブ機能を追加してもよい。
図5は、投稿された文字列の構造例を説明する図である。
図5の場合、文字列は「hello !b」である。また、特定コードは「!b」の部分であり、特定コードを除く文字列部分は「hello」である。
【0033】
図5の場合、文字列部分と特定コードの間にはスペースが存在する。スペースにより区切られた部分が単語部分又はコード部分として認識される。なお、スペースは、区切りの一例である。文字列部分の区切りには、例えば読点、句点、改行、セミコロン、コロンを使用してもよい。
本実施の形態の場合、1つの文字列には1つの特定コードしか含まないが、後述する実施の形態のように、複数の特定コードを含めることも可能である。
【0034】
図5に示す特定コードの「!b」は、「hello」の部分を太字で表示する効果を付与することを意味する。本実施の形態の場合、特定コードの「!b」は、第1ユーザの入力領域でのみ確認が可能である。すなわち、第1ユーザの閲覧画面と第2ユーザの閲覧画面に表示されるのは、「hello」の部分だけである。
図5の場合、特定コードは文字列の末尾に記述される。もっとも、本実施の形態では、文字列内に特定コードが含まれるか否かにより、特定コード以外の文字列部分の表示態様を変化させるので末尾以外の位置に特定コードが記述されていてもよい。例えば特定コードは文頭に記述されていてもよい。この場合、「!b hello」となる。
【0035】
本実施の形態の場合、特定コードは、文字のスタイルを指定する1以上のコードを含む第1コード群と文字の動きを指定する1以上のコードを含む第2コード群との中から指定される。
ここでの第1コード群は、演出効果テーブル112(
図4参照)に「スタイル」のラベルを付した右中かっこの範囲のコードが対応する。一方、第2コード群は、演出効果テーブル112に「動き」のラベルを付した右中かっこの範囲のコードが対応する。
従って、本実施の形態では、文字列部分のスタイル又は動きが特定コードで指定される場合を想定する。
【0036】
<処理動作>
図6は、実施の形態1におけるサーバ10(
図1参照)の処理動作例を説明する図である。図中に示す記号のSはステップを意味する。
なお、
図6に示す処理動作は、サーバ10がユーザ端末20(
図1参照)からメッセージの投稿を受け付けた場合に開始される。
まず、サーバ10は、メッセージは文字列か否かを判定する(ステップ101)。
メッセージが画像の場合、ステップ101で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、投稿された画像を送信側と受信側のユーザの閲覧画面に表示する(ステップ102)。
【0037】
メッセージが文字列の場合、ステップ101で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、文字列は特定コードを含むか否かを更に判定する(ステップ103)。なお、サーバ10は、特定コードを含むか否かを、文字列と演出効果テーブル112(
図2参照)との照合により判定する。サーバ10は、例えば演出効果テーブル112に登録されているコード112A(
図4参照)が文字列内に含まれるか否かを判定する。
文字列が特定コードを含まない場合、ステップ103で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、投稿された文字列を送信側と受信側のユーザの閲覧画面に表示する(ステップ104)。
【0038】
文字列が特定コードを含む場合、ステップ103で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、投稿された文字列のうち特定コードを除く文字列部分を送信側と受信側のユーザの閲覧画面に表示し、特定コードに応じた演出効果を適用する(ステップ105)。
図7は、実施の形態1における演出効果を説明する図である。
図7の左側には、メッセージの送り手となるユーザAが操作するユーザ端末20Aのメッセージアプリ画面240A1、240A2を示している。一方、
図7の右側には、メッセージの受け手となるユーザBが操作するユーザ端末20Bのメッセージアプリ画面240B1及び240B2を示している。
図7の場合、ユーザAが第1ユーザであり、ユーザBが第2ユーザである。
【0039】
図7の上段に示すメッセージアプリ画面240A1及び240B1は、ユーザAによるメッセージの投稿前の画面を示し、下段に示すメッセージアプリ画面240A2及び240B2は、ユーザAによるメッセージの投稿後の画面を示している。
ユーザ端末20Aに表示されるメッセージアプリ画面240A1及び240A2では、メッセージの相手方がユーザBであることが、閲覧画面241Aの欄外左上の「<ユーザB」により示されている。
一方、ユーザ端末20Bに表示されるメッセージアプリ画面240B1及び240B2では、メッセージの相手方がユーザAであることが、閲覧画面241Bの欄外左上の「<ユーザA」により示されている。
【0040】
図7の場合、ユーザAとユーザBとの間でやり取りされたメッセージは存在しない。このため、
図7の上段に示すメッセージアプリ画面240A1及び240B1は、いずれも空欄である。
ただし、
図7の上段に示すメッセージアプリ画面240A1の入力欄242Aには「hello !b」が入力されている。また、メッセージアプリ画面240A1の入力欄242Aの右側には、「投稿」ボタン243Aが表示されている。「投稿」ボタン243Aは、メッセージアプリが入力欄242Aに対するメッセージの入力を検知することで表示される。
ユーザAが「投稿」ボタン243Aを操作すると、メッセージの内容が確定する。内容が確定したメッセージは、ユーザBを宛先として、ユーザ端末20Aからサーバ10に送信される。
因みに、メッセージの受け手となるユーザBのメッセージアプリ画面240B1では、メッセージアプリが入力欄242Bへの入力を検知していないので「投稿」ボタンは表示されていない。
【0041】
図7の下段に示すメッセージアプリ画面240A2及び240B2は、「投稿」ボタン243Aの操作後に表示される。
図7の場合、入力欄242Aに入力された文字列が「hello !b」であったので、ユーザAの閲覧画面240A2とユーザBの閲覧画面240B2のメッセージ欄Mには「hello」が太字で表示されている。
なお、「hello」を内容とするメッセージは、ユーザAの閲覧画面241Aの右側に表示される。このメッセージは、自身の投稿したメッセージであるためである。
一方、「hello」を内容とするメッセージは、ユーザBの閲覧画面241Bの左側に表示される。
図7の場合、メッセージ欄Mの左側には、ユーザAからのメッセージであることを示すアイコンICが表示されている。
【0042】
図8は、実施の形態1における他の演出効果を説明する図である。
図8には、
図7との対応部分に対応する符号を付して示している。
図8の場合、メッセージアプリ画面240A1の入力欄242Aには、「hello !s」が入力されている。ここでの「!s」は、文字列部分の左右への搖動を指示するコードである。
このため、ユーザAの閲覧画面240A2とユーザBの閲覧画面240B2には、メッセージ欄M内の「hello」が左右に搖動する態様で表示されている。なお、「hello」の書体は標準のままである。
【0043】
<小括>
本実施の形態に係る情報処理システム1(
図1参照)は、投稿された文字列のメッセージに特定コードが含まれる場合、特定コードに応じた表示態様で文字列部分をメッセージアプリの閲覧画面に表示させる仕組みを採用する。
このため、ユーザは、文字列のメッセージに所望の特定コードを追加することにより、メッセージアプリの閲覧画面に表示される文字列部分の表示態様を自由に変化させることができる。
【0044】
具体的には、閲覧画面241A(
図7参照)等に表示される文字列部分のスタイルや動きを指定することができる。
本実施の形態の場合、特定コードは、特殊記号と英数字を組み合わせた最小2文字である。このため、メッセージの投稿への影響も少なく済む。また、組み合わせる英数字を変更することにより、指定可能な表示態様を変更することができる。
【0045】
<実施の形態2>
本実施の形態では、実施の形態1で説明した情報処理システム1(
図1参照)の一形態について説明する。
従って、本実施の形態も、実施の形態1で説明したシステム構成及び処理動作を前提とする。
【0046】
本実施の形態では、文字列部分のスタイルを指定するコードの集まりである第1コード群に含まれるコードの1つを第1コードとし、文字列部部分の動きを指定するコードの集まりである第2コード群に含まれるコードの1つを第2コードと呼ぶ。
このとき、表示制御部102(
図2参照)には、特定コードが第1コードと第2コードとを含む場合、第1表示態様と第2表示態様とを組み合わせた表示態様により文字列部分を表示するサブ機能を追加する。すなわち、本実施の形態では、投稿された文字列が、文字列部分のスタイルを指定する特定コードと文字列部分の動きを指定する特定コードの両方を含む場合における処理機能の一例を説明する。
なお、第1表示態様は、第1コードにより指定される表示態様である。第2表示態様は、第2コードにより指定される表示態様である。
【0047】
図9は、実施の形態2で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
図9には、
図6との対応部分に対応する符号を付して示している。
なお、
図9に示す処理動作例は、文字列に含まれる特定コードが1つ又は2つの場合を想定する。
また、文字列に含まれる2つの特定コードは、文字列部分のスタイルを指示する特定コードと文字列部分の動きを指示する特定コードの組み合わせに限られるものとする。すなわち、文字列部分のスタイルを指示する2つの特定コードや文字列部分の動きを指示する2つの特定コードが含まれる場合は、本実施の形態では想定しない。
【0048】
図9に示す処理動作例の場合、サーバ10(
図1参照)は、ステップ103で肯定結果が得られた後に、特定コード(スタイル)と特定コード(動き)の両方を含むか否かを判定する(ステップ111)。
ここでの「特定コード(スタイル)」は、文字列部分のスタイルを指定する特定コードを意味する。この「特定コード(スタイル)」は、第1コードの一例である。
また、「特定コード(動き)」は、文字列部分の動きを指定する特定コードを意味する。この「特定コード(動き)」は、第2コードの一例である。
【0049】
文字列に含まれる特定コードが「特定コード(スタイル)」のみの場合又は「特定コード(動き)」のみの場合、ステップ111で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、実施の形態1と同様、ステップ105を実行する。
一方、文字列が複数の特定コードを含み、それらが文字列部分のスタイルを指定する特定コードと文字列部分の動きを指定する特定コードの組み合わせの場合、ステップ111で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、投稿された文字列のうち特定コードを除く文字列部分を送信側と受信側のユーザの閲覧画面に表示し、2つの特定コードを組み合わせた演出効果を適用する(ステップ112)。
【0050】
図10は、実施の形態2における演出効果を説明する図である。
図10には、
図7との対応部分に対応する符号を付して示している。
図10の場合、メッセージアプリ画面240A1の入力欄242Aには、「hello !b!s」が入力されている。ここでの「!b」は太字による文字列部分の表示を指示するコードであり、「!s」は文字列部分の左右への搖動を指示するコードである。
このため、ユーザAの閲覧画面240A2とユーザBの閲覧画面240B2には、メッセージ欄M内に太字で表示された「hello」が左右に搖動する態様で表示されている。
図10の場合、太字での表示が第1表示態様であり、左右に搖動する表示が第2表示態様である。
【0051】
<小括>
本実施の形態に係る情報処理システム1(
図1参照)では、投稿された文字列のメッセージに文字列部分のスタイルを指示する特定コードと文字列部分の動きを指示する特定コードの両方が含まれる場合、それぞれに対応する表示態様で文字列部分を表示できる。
【0052】
<実施の形態3>
本実施の形態では、実施の形態1で説明した情報処理システム1(
図1参照)の一形態について説明する。
従って、本実施の形態も、実施の形態1で説明したシステム構成及び処理動作を前提とする。
【0053】
本実施の形態では、文字列部分の動きを指定するコードの集まりである第2コード群に含まれるコードの1つを第2コードと呼び、他の1つのコードを第3コードと呼ぶ。第2コードと第3コードは、いずれも文字列部分の動きを指示するコードであるが、指示する内容が異なるコードである。
このとき、表示制御部102(
図2参照)には、特定コードが第2コードと第3コードとを含む場合、第2表示態様と第3表示態様とを順次に切り替える表示態様により文字列部分を表示するサブ機能を追加する。すなわち、本実施の形態では、投稿された文字列が、文字列部分の動きを指定する特定コードを2つ含む場合における処理機能の一例について説明する。
なお、第2表示態様は、第2コードにより指定される表示態様である。第3表示態様は、第3コードにより指定される表示態様である。
【0054】
図11は、実施の形態3で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
図11には、
図6との対応部分に対応する符号を付して示している。
なお、
図11に示す処理動作例は、文字列に含まれる特定コードが1つ又は2つの場合を想定する。
また、文字列が含む2つの特定コードは、文字列部分の動きを指示する2つの特定コードの組み合わせに限られるものとする。すなわち、実施の形態2で説明した特定コードの組み合わせについては本実施の形態では想定しない。
【0055】
図11に示す処理動作例の場合、サーバ10(
図1参照)は、ステップ103で肯定結果が得られた後に、特定コード(動き1)と特定コード(動き2)の両方を含むか否かを判定する(ステップ121)。
ここでの「特定コード(動き1)」は、文字列部分の動きを指定する1つ目の特定コードを意味する。この「特定コード(動き1)」は、前述した第2コードの一例である。
「特定コード(動き2)」は、文字列部分の動きを指定する2つ目の特定コードを意味する。この「特定コード(動き2)」は、前述した第3コードの一例である。
【0056】
文字列に含まれる特定コードが「特定コード(スタイル)」のみの場合又は「特定コード(動き)」のみの場合、ステップ121で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、実施の形態1と同様、ステップ105を実行する。
一方、文字列部分の動きを指定する2つの特定コードを文字列が含む場合、ステップ121で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、投稿された文字列のうち特定コードを除く文字列部分を送信側と受信側のユーザの閲覧画面に表示し、各特定コードに対応する演出効果を順番に適用する(ステップ122)。
【0057】
図12は、実施の形態3における演出効果を説明する図である。
図12には、
図7との対応部分に対応する符号を付して示している。
図12の場合、ユーザAが操作するユーザ端末20Aのメッセージアプリ画面240A1とユーザBが操作するユーザ端末20Bのメッセージアプリ画面240B1とが、上段、中段、下段の3段に亘って表示されている。時間の推移は、上段から下段の方向である。
図12の場合、メッセージアプリ画面240A1の入力欄242Aには、「hello !s!h」が入力されている。ここでの「!s」は文字列部分の左右への搖動を指示するコードであり、「!h」は文字列部分の上下への搖動を指示するコードである。
【0058】
本実施の形態の場合、文字列に含まれる2つの特定コードは記述順に実行される。
すなわち、
図12の中段に示すように、ユーザAの閲覧画面240A2とユーザBの閲覧画面240B2には、メッセージ欄M内の「hello」が左右に搖動する態様で表示される。
図12の場合、左右に搖動する表示が第2表示態様である。
次に、
図12の下段に示すように、ユーザAの閲覧画面240A2とユーザBの閲覧画面240B2には、メッセージ欄M内の「hello」が上下に搖動する態様で表示される。
図12の場合、上下に搖動する表示が第3表示態様である。
【0059】
本実施の形態の場合、第2表示態様から第3表示態様への切り替えは、第2表示態様による表示の開始からシステム側が定めた時間の経過後に実行される。例えば第2表示態様による表示が3秒継続すると、第2表示態様による表示は第3表示態様による表示に切り替わる。
この「hello」が上下に搖動する表示態様も、システム側が定めた時間の間継続する。なお、システム側が定めた時間が経過すると、特定コードの指示がない文字列と同じ表示態様に切り替わる。すなわち、「hello」は、搖動がない状態で表示される。
【0060】
<小括>
本実施の形態に係る情報処理システム1(
図1参照)では、投稿された文字列のメッセージに文字列部分の動きを指示する特定コードが複数含まれる場合、各特定コードに対応する動きが順次に切り替わる表示態様で文字列部分を表示できる。
なお、
図11及び
図12は、文字列が含む文字列部分の動きを指示する2つの特定コードを含む場合を前提としているが、文字列部分の動きを指示する3つ以上の特定コードを含む場合には、各特定コードに対応する表示態様を順番に切り替えればよい。
【0061】
<実施の形態4>
本実施の形態では、実施の形態3で説明した情報処理システム1(
図1参照)の一形態について説明する。従って、本実施の形態も、実施の形態3で説明したシステム構成及び処理動作を前提とする。
本実施の形態における表示制御部102(
図2参照)には、特定コードに第2コードの表示時間と第3コードの表示時間とを指定する情報が含まれる場合、第2コードの表示時間と第3コードの表示時間とに基づいて第2表示態様と第3表示態様との切り替えを制御するサブ機能を追加する。
【0062】
図13は、実施の形態4で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
図13には、
図11との対応部分に対応する符号を付して示している。
図13に示す処理動作例の場合、サーバ10(
図1参照)は、ステップ121で肯定結果が得られた後に、特定コードは表示時間の指定付きか否かを判定する(ステップ123)。本実施の形態では、特定コードに続いて表示態様を継続させたい時間の長さを記述する規則を採用する。ここでの規則には、例えば特定コードに続いて括弧内に表示時間を記述する方式、特定コードに続いて下線符号(すなわちアンダースコア)と表示時間を記述する方式、特定コードの後ろに半角スペースを挿入し、更に表示時間を記述する方式がある。
【0063】
文字列に含まれる特定コードに続いて表示時間を指定する表記が現れない場合、ステップ123で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、実施の形態3と同様、ステップ122を実行する。すなわち、システム側が定めた時間の経過後に、第2表示態様は第3表示態様に切り替わる。
一方、文字列に含まれる特定コードに続いて表示時間を指定する表記が現れる場合、ステップ123で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、投稿された文字列のうち特定コードを除く文字列部分を送信側と受信側のユーザの閲覧画面に表示し、各特定コードに対応する演出効果を指定された時間で切り替える(ステップ124)。
【0064】
図14は、実施の形態4における演出効果を説明する図である。
図14には、
図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
図14の場合も、
図12と同様、ユーザAが操作するユーザ端末20Aのメッセージアプリ画面240A1とユーザBが操作するユーザ端末20Bのメッセージアプリ画面240B1を、上段、中段、下段の3段で表示する。
図14の場合、メッセージアプリ画面240A1の入力欄242Aには、「hello !s(1s)!h(0.5s)」が入力されている。ここでの「(1s)」は、対応する表示態様の1秒間の出力を意味し、「0.5s」は、対応する表示態様の0.5秒間の出力を意味する。なお、時間長を指定する方式では、数値だけの表記を許可してもよい。例えば「(1)」や「0.5」」との表記を許可してもよい。
【0065】
本実施の形態の場合、
図12の中段に示す閲覧画面240A2及び240B2には、メッセージ欄M内の「hello」が左右に搖動する表示態様が1秒間表示される。この表示時間は、メッセージを投稿したユーザAが指定した時間である。
次に、
図12の下段に示す閲覧画面240A2及び閲覧画面240B2には、メッセージ欄M内の「hello」が上下に搖動する表示態様が0.5秒間表示される。この表示時間も、メッセージを投稿したユーザAが指定した時間である。
なお、「hello」が上下に搖動する表示態様が0.5秒間続くと、「hello」は、搖動がない表示態様に切り替わる。
【0066】
<小括>
本実施の形態に係る情報処理システム1(
図1参照)では、投稿された文字列のメッセージに文字列部分の動きを指示する特定コードに表示時間の情報が付加されている場合、特定コードが指定する動き毎に表示時間を制御することができる。その結果、メッセージアプリの閲覧画面241A及び241Bにおける表示態様を、メッセージを投稿するユーザの意図する通りに制御できる。
本実施の形態の場合も、文字列部分の動きを指示する3つ以上の特定コードを含む場合には、各特定コードについて指定された時間毎に表示態様を順番に切り替えればよい。
【0067】
なお、本実施の形態では、文字列に含まれる複数の特定コードの全てについて表示時間が指定されている場合について説明したが、表示時間が指定されていない特定コードを含んでもよい。例えば文字列が「hello !s!h(0.5s)」の場合、「hello」は、システム側が定めた時間だけ左右への搖動された後、0.5秒間の上下への搖動に切り替わる。
【0068】
<実施の形態5>
本実施の形態も、実施の形態3で説明した情報処理システム1(
図1参照)の一形態について説明する。従って、本実施の形態も、実施の形態3で説明したシステム構成及び処理動作を前提とする。
【0069】
本実施の形態における表示制御部102(
図2参照)には、特定コード内に第2コードが先に記述され、第3コードが後ろに記述されている場合、第2表示態様による表示の実行後に第3表示態様による表示を実行し、特定コード内に第3コードが先に記述され、第2コードが後ろに記述されている場合、第3表示態様による表示の実行後に第2表示態様による表示を実行するサブ機能を追加する。
すなわち、本実施の形態では、文字列内における特定コードの記述順に表示態様が切り替わる場合について説明する。
【0070】
図15は、実施の形態5で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
図15には、
図11との対応部分に対応する符号を付して示している。
図15に示す処理動作例の場合、サーバ10(
図1参照)は、ステップ121で肯定結果が得られた後に、特定コード(動き1)の記載位置が特定コード(動き2)の前か否かを判定する(ステップ125)。すなわち、サーバ10は、動きを規定する2つの特定コードの記述の順番を確認する。
【0071】
特定コード(動き2)が特定コード(動き1)より前に記述されている場合、ステップ125で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、投稿された文字列のうち特定コードを除く文字列部分を送信側と受信側のユーザの閲覧画面に表示し、特定コード(動き2)の演出後に特定コード(動き1)の演出を適用する(ステップ126)。
一方、特定コード(動き1)が特定コード(動き2)より前に記述されている場合、ステップ125で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、投稿された文字列のうち特定コードを除く文字列部分を送信側と受信側のユーザの閲覧画面に表示し、特定コード(動き1)の演出後に特定コード(動き2)の演出を適用する(ステップ127)。
【0072】
図16は、実施の形態5における演出効果を説明する図である。
図16には、
図12との対応部分に対応する符号を付して示している。
図16の場合、文字列内における特定コードの記述順の違いによる表示態様の出現順の違いを説明するため、
図16の左列の画面遷移例も右列の画面遷移例も、ユーザ端末20Aに対応する。なお、ユーザ端末20Bの画面遷移は上段を除いて
図16と同じである。
図16の場合、左列に示すメッセージアプリ画面240A1の入力欄242Aには、「hello !s!h」が入力されている。一方、右列に示すメッセージアプリ画面240A1の入力欄242Aには、「hello !h!s」が入力されている。
【0073】
このため、中段左列に示す閲覧画面240A2では、メッセージ欄M内の「hello」が左右に搖動する表示態様で表示されるのに対し、中段右列に示す閲覧画面240A2では、メッセージ欄M内の「hello」が上下に搖動する表示態様で表示されている。
なお、下段左列に示す閲覧画面240A2では、メッセージ欄M内の「hello」が上下に搖動する表示態様で表示されるのに対し、下段右列に示す閲覧画面240A2では、メッセージ欄M内の「hello」が左右に搖動する表示態様で表示されている。
このように、本実施の形態では、文字列内における特定コードの順番に閲覧画面241Aに表示される文字列部分の表示態様が遷移する。
【0074】
<小括>
本実施の形態に係る情報処理システム1(
図1参照)では、投稿された文字列のメッセージに文字列部分の動きを指示する特定コードが複数含まれる場合、文字列内における特定コードの記述の順番により表示態様が出現する順序を制御することができる。その結果、メッセージアプリの閲覧画面214A及び214Bにおける表示態様を、メッセージを投稿するユーザの意図する通りに制御できる。
本実施の形態の場合も、文字列部分の動きを指示する3つ以上の特定コードを含む場合には、3つ以上の特定コードが記述された順番に表示態様を切り替えればよい。
【0075】
<実施の形態6>
本実施の形態では、実施の形態1で説明した情報処理システム1(
図1参照)の一形態について説明する。
従って、本実施の形態も、実施の形態1で説明したシステム構成及び処理動作を前提とする。
本実施の形態における入力受付部101(
図2参照)には、特殊記号と英数字の組み合わせが演出効果テーブル112(
図2参照)に含まれない場合、無効なコードである旨を投稿の実行前に警告するサブ機能を追加する。
【0076】
図17は、実施の形態6で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
図17に示す処理動作も、サーバ10がユーザ端末20(
図1参照)からメッセージの投稿を受け付けた場合に開始される。
まず、サーバ10は、入力中のメッセージは文字列か否かを判定する(ステップ131)。
メッセージが画像の場合、ステップ131で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、宛先へのメッセージの通知を許可する(ステップ132)。この場合、サーバ10は、例えば実施の形態1~5で説明した処理動作を開始する。
【0077】
一方、メッセージが文字列の場合、ステップ131で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、文字列は特殊記号と英数字の組み合わせを含むか否かを判定する(ステップ133)。本実施の形態では、特殊記号と英数字の組み合わせを特定コードの可能性がある記述とみなす。
特殊記号と英数字の組み合わせが含まれない場合、ステップ133で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、ステップ132に進む。すなわち、サーバ10は、宛先へのメッセージの通知を許可する。
特殊記号と英数字の組み合わせを含む場合、ステップ133で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、特殊記号と英数字の組み合わせは演出効果テーブル112(
図2参照)にあるか否かを更に判定する(ステップ134)。
【0078】
特殊記号と英数字の組み合わせが演出効果テーブル112にある場合、すなわち特定コードの場合、ステップ134で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、ステップ132に進む。すなわち、サーバ10は、宛先へのメッセージの通知を許可する。
一方、特殊記号と英数字の組み合わせが演出効果テーブル112にある場合、すなわち特定コードに類似するが特定コードではない場合、ステップ134で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、特定コードの誤りをユーザに通知する(ステップ135)。
【0079】
図18は、実施の形態6におけるエラーメッセージの出力例を説明する図である。
図18には、
図7との対応部分に対応する符号を付して示している。
図18には、ユーザAが操作するユーザ端末20Aのメッセージアプリ画面についてのみ表している。上段に示すメッセージアプリ画面240A1は、「投稿」ボタン243Aの操作前の画面例である。すなわち、文字列のメッセージの入力中の画面例である。下段に示すメッセージアプリ画面240A3は、「投稿」ボタン243Aの操作後の画面例である。
【0080】
図18の上段に示すメッセージアプリ画面240A1の入力欄242Aには「hello !z」が入力されている。
図18の場合、「!z」は、演出効果テーブル112(
図2参照)に存在しない。
この場合、サーバ10は、「hello !z」を、特定コードを含まないメッセージとしてユーザBに通知することも可能である。
しかし、「!z」は、特定コードの記述規則は満たしている。このため、サーバ10は、ユーザAが何らかの表示態様を指示する意図を有しているとみなし、注意を喚起する。
具体的には、
図18の下段に示すメッセージアプリ画面240A3には、エラーメッセージ244がポップアップ表示される。
【0081】
図18の場合、エラーメッセージ244には、「エラー」、「!zは無効なコードです。」、「正しいコードを入力し直してください。」と表示されている。勿論、これらの表示は一例である。
なお、
図18に示すエラーメッセージ244には、1つ又は複数の正しいコードを例示してもよい。
【0082】
<小括>
本実施の形態に係る情報処理システム1(
図1参照)では、表示態様の指示を意図している可能性が高いメッセージが宛先であるユーザに通知される前に、入力された文字列の確認をユーザに求めることができる。
なお、本実施の形態の機能が無い場合、意図した表示態様とは異なるメッセージ、例えば「hello !z」がそのまま閲覧画面241A及び241Bに表示されてしまう。
【0083】
<実施の形態7>
本実施の形態では、実施の形態1で説明した情報処理システム1(
図1参照)の一形態について説明する。
従って、本実施の形態も、実施の形態1で説明したシステム構成及び処理動作を前提とする。
本実施の形態における入力受付部101(
図2参照)には、特定コードが第1コードと第1コードとの組み合わせが禁止された第4コードとを含む場合、無効な組み合わせである旨を投稿の実行前に警告するサブ機能を追加する。
【0084】
図19は、実施の形態7におけるサーバ10の機能上の構成例を説明する図である。
図19には、
図2との対応部分に対応する符号を付して示している。
図19の場合、記憶部110に禁則テーブル113が追加されている。禁則テーブル113は、特定コードの無効な組み合わせを列記したテーブルである。無効な組み合わせには、例えば指示が矛盾する組み合わせがある。
【0085】
図20は、禁則テーブル113のデータ構造例を説明する図表である。
図20に示す禁則テーブル113は、組み合わせ113Aと、説明113Bとを含んでいる。
図20に示す禁則テーブル113には、2つのスタイルの組み合わせと2つの動きの組み合わせが例示されている。
例えば2つのスタイルの組み合わせとして、8ポイントによる文字列部分の表示と11ポイントによる文字列部分の表示が同時に指定された場合が例示されている。
【0086】
例えば2つの動きの組み合わせとして、文字列部分のフェードイン表示とフェードアウト表示が同時に指定された場合が例示されている。
図20に示す禁則テーブル113は、文字列に複数の特定コードが含まれる場合、全ての特定コードに対応する表示態様が同時に適用される規則の適用を前提としている。
なお、前述した実施の形態3や実施の形態5は本実施の形態と異なり、複数の特定コードを含む場合、対応する表示態様が順番に切り替わる規則の適用を前提としている。
【0087】
図21は、実施の形態7で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
図21には、
図17との対応部分に対応する符号を付して示している。
図21に示す処理動作も、サーバ10(
図1参照)がユーザ端末20(
図1参照)からメッセージの投稿を受け付けた場合に開始される。
図21に示す処理動作例の場合、サーバ10は、ステップ131で肯定結果が得られた後に、文字列は特定コードを含むか否かを判定する(ステップ141)。
文字列が特定コードを含まない場合、ステップ141で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、ステップ132に移動し、宛先へのメッセージの通知を許可する。
【0088】
一方、文字列が特定コードを含む場合、サーバ10は、複数の特定コードを含むか否かを更に判定する(ステップ142)。
文字列に含まれる特定コードが1つの場合、ステップ142で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、ステップ132に移動する。
一方、文字列に含まれる特定コードが複数の場合、ステップ142で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、特定コードの組み合わせは禁則に該当するか否かを更に判定する(ステップ143)。
特定コードの組み合わせが禁則に該当しない場合、ステップ143で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、ステップ132に移動する。
一方、特定コードの組み合わせが禁則に該当する場合、ステップ143で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、特定コードの組み合わせの誤りをユーザに通知する(ステップ144)。
【0089】
図22は、実施の形態7におけるエラーメッセージの出力例を説明する図である。
図22には、
図7との対応部分に対応する符号を付して示している。
図22の場合も、ユーザAが操作するユーザ端末20Aのメッセージアプリ画面についてのみ表している。上段に示すメッセージアプリ画面240A1は、「投稿」ボタン243Aの操作前の画面例である。すなわち、文字列のメッセージの入力中の画面例である。下段に示すメッセージアプリ画面240A4は、「投稿」ボタン243Aの操作後の画面例である。
図22の上段に示すメッセージアプリ画面240A1の入力欄242Aには「hello !c:red!c:blue」が入力されている。
図22の場合、「!c:red!c:blue」は、禁則テーブル113(
図20参照)に登録されている。
このため、サーバ10は、禁則に該当する組み合わせをユーザAが指定したことを通知する。
具体的には、
図22の下段に示すメッセージアプリ画面240A1には、エラーメッセージ245がポップアップ表示される。
【0090】
図22の場合、エラーメッセージ245には、「エラー」、「hello !c:red!c:blueは無効な組み合わせです。」、「コードの組み合わせを確認してください。」と表示されている。勿論、これらの表示は一例である。
なお、
図22に示すエラーメッセージ245には、1つ又は複数の正しいコードの組み合わせを例示してもよい。
【0091】
<小括>
本実施の形態に係る情報処理システム1(
図1参照)では、無効な組み合わせを含むメッセージが宛先であるユーザに通知される前に、入力された文字列の確認をユーザに求めることができる。すなわち、無効な組み合わせの特定コードを含むメッセージの投稿を未然に防止できる。
なお、本実施の形態の機能が無い場合、意図した表示態様とは異なるメッセージ、例えば「hello !c:red!c:blue」がそのまま閲覧画面241A及び241Bに表示されてしまう。
【0092】
<実施の形態8>
本実施の形態では、実施の形態1で説明した情報処理システム1(
図1参照)の一形態について説明する。
従って、本実施の形態も、実施の形態1で説明したシステム構成及び処理動作を前提とする。
本実施の形態における入力受付部101(
図2参照)には、第1コードが入力された場合、特定コードとして第1コードとの組み合わせが可能な他のコードを提示するサブ機能が追加される。
なお、入力受付部101には、他のコードのそれぞれについて、第1コードと組み合わせる場合の表示態様を例示するサブ機能を更に追加してもよい。
【0093】
図23は、実施の形態8で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
図23には、
図21との対応部分に対応する符号を付して示している。
図23に示す処理動作も、サーバ10がユーザ端末20(
図1参照)からメッセージの投稿を受け付けた場合に開始される。
図23に示す処理動作例の場合、サーバ10(
図1参照)は、ステップ141で肯定結果が得られた後に、組み合わせ可能な他の特定コードがあるか否かを判定する(ステップ151)。
組み合わせ可能な他の特定コードが存在しない場合、ステップ151で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、ステップ132に移動し、宛先へのメッセージの通知を許可する。
【0094】
一方、組み合わせ可能な他の特定コードが存在する場合、ステップ151で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、組み合わせ可能な他の特定コードの候補を表示態様の例示付きで提示する(ステップ152)。すなわち、サーバ10は、他の特定コードを組み合わせた場合の表示態様を候補毎にプレビュー表示する。
次に、サーバ10は、いずれかの候補が選択されたか否かを判定する(ステップ153)。
【0095】
いずれの候補も選択されない場合、ステップ153で否定結果が得られる。例えば現在の文字列によるメッセージの投稿がユーザから指示された場合、ステップ153で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、ステップ132に移動する。
一方、いずれかの候補が選択された場合、ステップ153で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、文字列を更新し(ステップ154)、ステップ132に移動する。
【0096】
図24は、実施の形態8における組み合わせ可能な特定コードの提示例を説明する図である。
図24には、
図7との対応部分に対応する符号を付して示している。
図24の場合も、ユーザAが操作するユーザ端末20Aのメッセージアプリ画面についてのみ表している。上段に示すメッセージアプリ画面240A1は、「投稿」ボタン243Aの操作前の画面例である。すなわち、文字列のメッセージの入力中の画面例である。下段に示すメッセージアプリ画面240A5は、「投稿」ボタン243Aの操作後の画面例である。
【0097】
図24の上段に示すメッセージアプリ画面240A1の入力欄242Aには「hello !b」が入力されている。ここでの特定コードは、文字列部分に太字による表示を指示している。
図24の下段に示すメッセージアプリ画面240A5では、入力済みの特定コード(すなわち「!b」)に続く位置から吹き出し246が表示されている。
図24に示す吹き出し246には、説明文246Aとして「以下のコードを組み合わせることが可能です。」が表示されている。
【0098】
図24の場合、説明文246Aの下には、候補欄246Bが表示されている。
図24に示す候補欄246Bには、組み合わせ可能な他の特定コードの候補が3つ表示されている。具体的には、「!s」と、「!h」と、「!r」とが組み合わせ可能な他の特定コードの候補として表示されている。また、各候補の右隣には、ユーザが入力した特定コードと各候補を組み合わせた場合の表示態様がプレビュー表示されている。
【0099】
例えば「!s」の右隣には、太字の「hello」が左右に搖動する表示態様がプレビュー表示されている。
同様に、「!h」の右隣には、太字の「hello」が上下に搖動する表示態様がプレビュー表示されている。
同様に「!r」の右隣には、太字の「hello」が右回りに回転する表示態様がプレビュー表示されている。
【0100】
また、候補欄246Bの右側には、各候補に対応付けるように「選択」ボタン246Cが表示されている。いずれかの「選択」ボタン246Cが操作された場合、対応する特定コードが追加されたメッセージに更新される。例えば「!s」に対応する「選択」ボタン246Cが操作された場合、サーバ10(
図1参照)は、ユーザAのメッセージを「hello !b!s」に更新する。この結果、メッセージアプリ画面240A2及びメッセージアプリ画面240B2(
図7参照)等には、太字の「hello」が左右に搖動する表示態様で現れる。
なお、
図24に示す吹き出し246の下端付近には、他の特定コードの候補が選択されない場合を想定して用意されたスキップボタン246Dが表示されている。
図24の場合、スキップボタン246Dには「現在の内容で投稿します」とのラベルが付されている。このスキップボタン246Dが操作された場合、サーバ10は、メッセージアプリ画面240A2及びメッセージアプリ画面240B2(
図7参照)等に「hello」を太字で表示する。
【0101】
<小括>
本実施の形態に係る情報処理システム1(
図1参照)では、メッセージに含まれる特定コードに組み合わせ可能な他の特定コードの候補を提示する仕組みを採用する。このため、ユーザは、自分が指示した特定コードに組み合わせ可能な他の特定コードを具体的に知ることができる。結果的に、ユーザによるメッセージの入力を支援することができる。
また、本実施の形態で説明した情報処理システム1の場合には、他の特定コードを組み合わせた場合の表示態様がプレビュー表示されるため、他の特定コードを追加するか否かのイメージが容易になる。もっとも、組み合わせ可能な他の特定コードの候補のみを提示し、プレビュー表示は行わないことも可能である。
また、
図24に示す画面例では、選択ボタン246Cの操作によりメッセージを更新しているが、他の特定コードの追加は、入力欄242Aに対するユーザの入力を通じて受け付けてもよい。
【0102】
<実施の形態9>
本実施の形態では、実施の形態1で説明した情報処理システム1(
図1参照)の一形態について説明する。
従って、本実施の形態も、実施の形態1で説明したシステム構成及び処理動作を前提とする。
本実施の形態における入力受付部101(
図2参照)には、文字列部分に基づいて選択された特定のコードの候補を提示するサブ機能を追加する。
【0103】
図25は、実施の形態9におけるサーバ10の機能上の構成例を説明する図である。
図25には、
図2との対応部分に対応する符号を付して示している。
図25の場合、記憶部110に推奨コードテーブル114が追加されている。推奨コードテーブル114は、特定の文字表現と特定コードとを関連付けたテーブルである。特定の文字表現には、例えば感情や気持ちに関する表現、挨拶に関する表現、メッセージアプリが予め登録した表現、ユーザが登録した表現がある。特定の表現は、特定の1文字でもよいし、特定の単語でもよいし、感嘆詞でもよいし、感嘆符や疑問符等の特定の記号を組み合わせた字句でもよい。
【0104】
図26は、推奨コードテーブル114のデータ構造例を説明する図表である。
図26に示す推奨コードテーブル114は、表現114Aと、推奨候補114Bとを含んでいる。
図26に示す推奨コードテーブル114には、1又は複数の単語による表現毎に複数の特定コードが候補として登録されている。もっとも、推奨コードテーブル114には、表現毎に1つの特定コードが候補として登録されていてもよい。
【0105】
図27は、実施の形態9で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
図27には、
図17との対応部分に対応する符号を付して示している。
図27に示す処理動作も、サーバ10(
図1参照)がユーザ端末20(
図1参照)からメッセージの投稿を受け付けた場合に開始される。
図27に示す処理動作例の場合、サーバ10は、ステップ131で肯定結果が得られた後に、入力中の文字列に組み合わせ可能な特定コードの候補があるか否かを判定する(ステップ161)。具体的には、サーバ10は、推奨コードテーブル114に登録されている表現114Aを対象とする文字列が含むか否かを判定する。
【0106】
組み合わせ可能な特定コードが存在しない場合、ステップ161で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、ステップ132に移動し、宛先へのメッセージの通知を許可する。
一方、組み合わせ可能な特定コードが存在する場合、サーバ10は、組み合わせ可能な特定コードの候補を提示する(ステップ162)。
次に、サーバ10は、いずれかの候補が選択されたか否かを判定する(ステップ163)。
【0107】
いずれの候補も選択されない場合、ステップ163で否定結果が得られる。例えば現在の文字列によるメッセージの投稿がユーザから指示された場合、ステップ163で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、ステップ132に移動する。
一方、いずれかの候補が選択された場合、ステップ163で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、文字列を更新し(ステップ164)、ステップ132に移動する。
【0108】
図28は、実施の形態9における特定の表現を含む文字列に対して推奨される特定コードの提示例を説明する図である。
図28には、
図7との対応部分に対応する符号を付して示している。
図28の場合も、ユーザAが操作するユーザ端末20Aのメッセージアプリ画面についてのみ表している。上段に示すメッセージアプリ画面240A1は、「投稿」ボタン243Aの操作前の画面例である。すなわち、文字列のメッセージの入力中の画面例である。下段に示すメッセージアプリ画面240A6は、「投稿」ボタン243Aの操作後の画面例である。
【0109】
図28の上段に示すメッセージアプリ画面240A1の入力欄242Aには「hello」が入力されている。因みに、「hello」は、推奨コードテーブル114に登録されている表現である。
図28の下段に示すメッセージアプリ画面240A6では、推奨の対象である文字列(すなわち「hello」)に続く位置から吹き出し247が表示されている。
図28に示す吹き出し247には、説明文247Aとして「以下のコードを組み合わせることが可能です。」が表示されている。
【0110】
図28の場合、説明文247Aの下には、候補欄247Bが表示されている。
図28に示す候補欄247Bには、組み合わせ可能な特定コードの候補が5つ表示されている。具体的には、「!b」と、「!B」と、「!i」と、「!c:*」と、「!FS:*p」とが組み合わせ可能な特定コードの候補として表示されている。また、各候補の右隣には、特定コードの意味が表示されている。
例えば「!b」の右隣には「太字」が表示され、「!B」の右隣には「太字の大文字」が表示されている。
なお、各候補の右隣には、特定コードの意味に代えて特定コードとの組み合わせにより実現される表示態様をプレビュー表示してもよい。
【0111】
また、候補欄247Bの右側には、各候補に対応付けるように「選択」ボタン247Cが表示されている。いずれかの「選択」ボタン247Cが操作された場合、対応する特定コードが追加されたメッセージに更新される。例えば「!b」に対応する「選択」ボタン247Cが操作された場合、サーバ10(
図1参照)は、ユーザAのメッセージを「hello !b」に更新する。この結果、メッセージアプリ画面240A2及びメッセージアプリ画面240B2(
図7参照)等には、太字の「hello」が表示される。
【0112】
なお、
図28に示す吹き出し247の下端付近には、提示された特定コードが選択されない場合を想定して用意されたスキップボタン247Dが表示されている。
図28の場合、スキップボタン247Dには「現在の内容で投稿します」とのラベルが付されている。このスキップボタン247Dが操作された場合、サーバ10は、メッセージアプリ画面240A2及びメッセージアプリ画面240B2(
図7参照)等に「hello」を標準書体で表示する。
【0113】
<小括>
本実施の形態に係る情報処理システム1(
図1参照)では、メッセージ内に特定の表現が含まれる場合に組み合わせ可能な特定コードの候補を提示する仕組みを採用する。このため、ユーザは、自分が入力した文字列部分の演出に効果的な特定コードの候補を具体的に知ることができる。結果的に、ユーザによるメッセージの入力を支援することができる。
図28に示す画面例では、選択ボタン247Cの操作によりメッセージを更新しているが、特定コードの追加は、入力欄242Aに対するユーザの入力を通じて受け付けてもよい。
【0114】
なお、本実施の形態では、記憶部110(
図25参照)に推奨コードテーブル114(
図25参照)を記憶し、特定の表現について事前に登録されている特定コードの候補を提示しているが、推奨コードテーブル114に代えて学習済みモデルを記憶してもよい。
図29は、実施の形態9におけるサーバ10の機能上の他の構成例を説明する図である。
図29には、
図2との対応部分に対応する符号を付して示している。
図29の場合、記憶部110に推奨コード学習済みモデル115が追加されている。
【0115】
推奨コード学習済みモデル115には、例えば文字列を入力とし、推奨される特定コードを出力とする関係を機械学習したモデルがある。
この種の学習済みモデルを採用する場合、メッセージの「投稿」ボタン243A(
図28参照)の操作前でも、入力中の文字列を学習済みモデルに入力することにより、入力中の文字列に適した特定コードを推奨することが可能になる。
【0116】
この他の推奨コード学習済みモデル115には、例えば文字列を入力とし、推奨される特定コードを挿入した文字列を出力とする関係を機械学習したモデルがある。
この種の学習済みモデルを採用する場合、入力中の文字列を学習済みモデルに入力することにより、入力中の文字列に適した特定コードが挿入された文字列の候補をユーザに提示することが可能になる。
【0117】
<実施の形態10>
本実施の形態では、実施の形態1で説明した情報処理システム1(
図1参照)の一形態について説明する。
従って、本実施の形態も、実施の形態1で説明したシステム構成及び処理動作を前提とする。
本実施の形態における表示制御部102(
図2参照)には、新たな投稿に対応する文字列内の特定コードが閲覧画面内の投稿を特定する情報である場合、情報により特定される投稿の表示態様を新たな投稿の表示に適用するサブ機能を追加する。
【0118】
まず、閲覧画面内の投稿を特定する情報について説明する。
本実施の形態の場合、新たな投稿の位置を基準位置として、投稿済みの他のメッセージを1つ前、2つ前等として特定する。
図30は、自他を区別しない位置の特定を説明する図である。
図30には、
図8との対応部分に対応する符号を付して示している。
図30の場合も、ユーザAが操作するユーザ端末20Aのメッセージアプリ画面についてのみ表している。
【0119】
因みに、1つ前のメッセージには、文字列部分を左右に揺動させる特定コードが含まれている。2つ前のメッセージには、文字列部分を上下に揺動させる特定コードが含まれている。4つ前のメッセージには、文字列部分を太字で表示させる特定コードが含まれている。
【0120】
図31は、自他を区別する位置の特定を説明する図である。
図31には、
図30との対応部分に対応する符号を付して示している。
例えば閲覧画面241Aの左側に位置する2つのメッセージは、ユーザBの1つ前のメッセージと、2つ前のメッセージとして特定される。一方、閲覧画面241Aの右側に位置する3つのメッセージは、ユーザAの1つ前のメッセージと、2つ前のメッセージと、3つ前のメッセージとして特定されている。
【0121】
図32は、閲覧画面内の投稿を特定する情報を含む特定コードの記述例を説明する図である。
図32には、
図4との対応部分に対応する符号を付して示している。
図32に示す演出効果テーブル112の内容部分は、例えば
図4に示す演出効果テーブル112の追加部分である。
「!-1」、「!-2」、「!-3」等は、
図30で説明した位置の特定手法に対応する演出効果の適用コードである。
「!-1@user*」、「!-2@user*」、「!-3@user*」等は、
図31で説明した位置の特定手法に対応する演出効果の適用コードである。「user*」の部分には、ユーザAやユーザBを特定する情報が記入される。例えばユーザのアカウント名が記述される。
【0122】
図33は、実施の形態10で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
図33には、
図6との対応部分に対応する符号を付して示している。
図33に示す処理動作も、サーバ10(
図1参照)がユーザ端末20(
図1参照)からメッセージの投稿を受け付けた場合に開始される。
図33に示す処理動作例の場合、サーバ10は、ステップ103で肯定結果が得られた後に、特定コードは特定のメッセージの演出効果の適用を指示しているか否かを更に判定する(ステップ171)。
特定コードが特定のメッセージの演出効果の適用を指示していない場合、ステップ171で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、ステップ105に移動する。
一方、特定コードが特定のメッセージの演出効果の適用を指示した場合、ステップ171で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、特定されたメッセージに記述されている特定コードを読み出して現在のコードと差し替える(ステップ172)。
【0123】
図34は、実施の形態10におけるメッセージの入力例と投稿後におけるメッセージの表示態様を説明する図である。
図34には、
図30との対応部分に対応する符号を付して示している。
図34の場合も、ユーザAが操作するユーザ端末20Aのメッセージアプリ画面についてのみ表している。
図34の場合、上段の閲覧画面241Aの入力欄242Aには「That’s good !-2」と記入されている。このメッセージのうち文字列部分は「That’s good」であり、特定コードは「!-2」である。
【0124】
図32の演出効果テーブル112で説明したように、特定コードの「!-2」は2つ前のメッセージを特定する情報である。
2つ前のメッセージである「How have you been?」は、上下に揺動する表示態様で表示されている。つまり、2つ前のメッセージには、特定コードとして「!h」が含まれている。
このため、「投稿」ボタン243Aの操作後である下段の閲覧画面241Aには、ユーザAのメッセージとして「That’s good」が上下に揺動する表示態様で表示されている。
【0125】
図35は、実施の形態10におけるメッセージの入力例と投稿後におけるメッセージの表示態様の他の例を説明する図である。
図35には、
図30との対応部分に対応する符号を付して示している。
図35の場合も、ユーザAが操作するユーザ端末20Aのメッセージアプリ画面についてのみ表している。
図35の場合、上段の閲覧画面241Aの入力欄242Aには「That’s good !-3@userA」と記入されている。このメッセージのうち文字列部分は「That’s good」であり、特定コードは「!-3@userA」である。
【0126】
図32の演出効果テーブル112で説明したように、特定コードの「!-3@userA」はユーザAの3つ前のメッセージを特定する情報である。
ユーザAの3つ前のメッセージは「Hello」であり、太字で表示されている。つまり、ユーザAの3つ前のメッセージには、特定コードとして「!b」が含まれている。
このため、「投稿」ボタン243Aの操作後である下段の閲覧画面241Aには、ユーザAのメッセージとして「That’s good」が太字で表示されている。
【0127】
<小括>
本実施の形態に係る情報処理システム1(
図1参照)では、新たな投稿に求める表示態様を、他の投稿の特定により指定することができる。この機能が採用されている場合、特定コードの知識が少ないユーザも、模倣したい表示態様のメッセージを特定するだけで同じ表示態様で自身のメッセージを表示させることが可能になる。
【0128】
<実施の形態11>
本実施の形態では、実施の形態1で説明した情報処理システム1(
図1参照)の一形態について説明する。
従って、本実施の形態も、実施の形態1で説明したシステム構成及び処理動作を前提とする。
本実施の形態における表示制御部102(
図2参照)には、文字列内における文字列部分と特定のコードの位置関係に応じ、表示態様の演出を変化させるサブ機能を追加する。
【0129】
ここでの演出の変化には、例えば演出の大きさの変化と演出の対象の変化がある。
演出の対象には、例えば特定コードの直前や直後に位置する文字列部分を対象とする場合がある。この例には、例えばメッセージが「I’m fine !b」の場合に、「fine」だけを太字で表示する表示態様がある。
この他、演出の対象には、例えばメッセージを構成する文字列部分の全体を対象とする場合がある。この例には、例えばメッセージが「I’m fine !b」の場合に、「I’m fine」の表示領域(すなわちカード)の全体を太字で表示する表示態様がある。
【0130】
さらに、表示制御部102には、特定のコードが第1の配置である場合、文字列部分を含む表示領域を特定のコードに応じた表示態様で表示し、特定のコードが第2の配置である場合、文字列部分を特定のコードに応じた表示態様で表示するサブ機能を追加してもよい。
例えば第1の配置は、前述した入力例と同様、文字列部分が「前」で、特定コードが「後ろ」の配置である。この場合、演出効果は、例えば文字列部分に適用される。
例えば第2の配置は、文字列部分が「後ろ」で、特定コードが「前」の配置である。この場合、演出効果は、例えば文字列を表示する領域の全体に適用される。ここでの領域は、例えばカード、吹き出しと呼ぶ。
【0131】
図36は、実施の形態11で説明するサブ機能に対応する処理を含む処理動作例を説明するフローチャートである。
図36には、
図6との対応部分に対応する符号を付して示している。
図36に示す処理動作も、サーバ10(
図1参照)がユーザ端末20(
図1参照)からメッセージの投稿を受け付けた場合に開始される。
図36に示す処理動作例の場合、サーバ10は、ステップ103で肯定結果が得られた後に、特定コードの位置は先頭か否かを更に判定する(ステップ181)。
【0132】
特定コードが先頭に位置する場合、ステップ181で肯定結果が得られる。この場合、サーバ10は、文字列部分を演出の対象に指定する(ステップ182)。
一方、特定コードの位置が末尾の場合、ステップ181で否定結果が得られる。この場合、サーバ10は、文字列部分が表示される表示領域(すなわちカード)の全体を演出の対象に指定する(ステップ183)。
【0133】
図37は、実施の形態11における演出効果を説明する図である。
図37には、
図16との対応部分に対応する符号を付して示している。
図37の場合、文字列内における文字列部分と特定コードの位置関係の違いによる表示態様の違いを説明するため、
図37の左列の画面遷移例も右列の画面遷移例も、ユーザ端末20Aに対応する。なお、ユーザ端末20Bの画面遷移は上段を除いて
図16と同じである。
【0134】
図37の場合、左列に示すメッセージアプリ画面240A1の入力欄242Aには、「hello !s」が入力されている。すなわち、特定コードが文字列の末尾に配置されている。
一方、右列に示すメッセージアプリ画面240A1の入力欄242Aには、「!s hello」が入力されている。すなわち、特定コードが文字列の先頭に配置されている。
このため、下段左列の閲覧画面240A2では、文字列部分である「hello」が左右に揺動されるのに対し、下段右列の閲覧画面240A2では、「hello」を含むカードの全体が左右に揺動されている。
【0135】
<小括>
本実施の形態に係る情報処理システム1(
図1参照)では、文字列部分と特定コードの位置関係を変更することにより、1つの特定のコードを用いて複数の表示態様を切り替えることが可能になる。例えば特定コードの配置の違いにより表示態様が適用される対象や変改の大きさを切り替えることができる。
【0136】
<他の実施の形態>
発明の形態は、前述した実施の形態に限らない。例えば各実施の形態の要素を適宜組み合わせることも可能である。ここでの組み合わせには、各実施の形態の要素の削除も含む。
【0137】
(1)例えば前述の実施の形態で説明した処理動作は、ユーザ端末20で動作するメッセージアプリの機能として実現してもよい。すなわち、送信したメッセージ又は受信したメッセージに特定コードが含まれる場合、メッセージアプリが、特定コードにより指定された表示態様で該当するメッセージの文字列部分を表示してもよい。
【0138】
(2)例えば前述の実施の形態で説明した演出効果の閲覧は、メッセージの宛先であるユーザ端末20側でのみ可能としてもよい。この場合、メッセージを投稿したユーザのメッセージアプリでは、入力欄242A(
図7参照)等に入力された文字列がそのまま表示される。すなわち、閲覧画面240A2(
図7参照)等には、特定コードを含む文字列がそのまま表示される。
【0139】
(3)例えば前述の実施の形態1において、投稿された文字列に文字列部分のスタイルを指示する特定コードが複数含まれる場合には、最初に記述された特定コードのみを有効な特定コードとして扱ってもよい。
投稿された文字列に文字列部分の動きを指示する特定コードが複数含まれる場合にも同様である。
【0140】
(4)例えば前述の実施の形態では、複数の演出効果を指示する場合に個々の演出効果に対応する複数の特定コードを組み合わせる記述例について説明した。例えば「!b!s」なる記述例について説明した。しかし、2つ目以降の特殊記号「!」は記述を省略可能としてもよい。例えば前述した「!b!s」であれば、「!bs」なる記述を認めてもよい。
【0141】
(5)例えば前述の実施の形態で説明したメッセージの文字列部分を特定コードが指定する表示態様で表示する機能はメッセージアプリに設けてもよい。すなわち、サーバ10(
図1参照)は、メッセージの転送サービスに特化してもよい。この実施の形態の場合、メッセージアプリが動作するユーザ端末20(
図1参照)が情報処理装置の一例となる。
【0142】
(6)例えば前述の実施の形態では、ソーシャルネットワークサービス等におけるメッセージのやりとりを想定しているが、メールアドレスによりメールをやり取りするサービスに適用してもよい。その場合、メッセージアプリは電子メールアプリであり、サーバ10は、いわゆるメールサーバとなる。
【0143】
(7)前述の実施の形態では、メッセージの送り手がユーザである場合を想定しているが、メッセージの送り手は、サーバ10その他のメッセージシステムでもよい。
【0144】
<まとめ>
以下に、実施の形態で説明した情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムの主な特徴を示す。
[汎用課題]
本発明の目的の1つは、投稿者の簡易な指定により、受信者が閲覧する投稿情報の表示態様を変化させることである。
本発明の目的の1つは、受信者が閲覧する文字列の表示態様を投稿者の簡易な指定により変化させることである。
【0145】
[付記1]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザが閲覧する文字列部分の表示態様を投稿時に付加した特定のコードにより変化させることである。
[付記1]本実施の形態に係る情報処理装置は、入力受付部と表示制御部とを有し、入力受付部は、第1ユーザと第2ユーザとを含む複数のユーザが投稿した情報を表示する閲覧画面に情報を投稿するための操作を第1ユーザから受け付けた場合に、入力領域に対する第1ユーザによる文字列の入力を受け付け、表示制御部は、投稿された文字列に特定のコードが含まれる場合、閲覧画面には、投稿された文字列のうち特定のコードを除く文字列部分を特定のコードに応じた表示態様で表示する。
上記の情報処理装置によれば、ユーザが閲覧する文字列部分の表示態様を投稿時に付加した特定のコードにより変化させることができる。
【0146】
[付記2]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザの閲覧画面上における文字のスタイルや動きを指定することである。
[付記2]特定のコードは、文字のスタイルを指定する1以上のコードを含む第1コード群と文字の動きを指定する1以上のコードを含む第2コード群との中から指定される、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、ユーザの閲覧画面上における文字のスタイルや動きを指定することができる。
【0147】
[付記3]に対応する課題
本発明の目的の1つは、スタイルと動きを組み合わせた表示態様で文字列部分を表示することである。
[付記3]第1コード群は、第1コードを含み、第2コード群は、第2コードを含み、表示制御部は、特定のコードが第1コードと第2コードとを含む場合、第1表示態様と第2表示態様とを組み合わせた表示態様により文字列部分を表示する、付記2に記載の情報処理装置。
これにより、スタイルと動きを組み合わせた表示態様で文字列部分を表示できる。
【0148】
[付記4]に対応する課題
本発明の目的の1つは、複数の動きを順次に切り替える表示態様で文字列部分を表示することである。
[付記4]第2コード群は、第2コードと第3コードとを含み、表示制御部は、特定のコードが第2コードと第3コードを含む場合、第2表示態様と第3表示態様とを順次に切り替える表示態様により文字列部分を表示する、付記2に記載の情報処理装置。
これにより、複数の動きを順次に切り替える表示態様で文字列部分を表示できる。
【0149】
[付記5]に対応する課題
本発明の目的の1つは、動き毎の表示時間を制御することである。
[付記5]表示制御部は、特定のコードに第2コードの表示時間と第3コードの表示時間を指定する情報が含まれる場合、第2コードの表示時間と第3コードの表示時間とに基づいて第2表示態様と第3表示態様との切り替えを制御する、付記4に記載の情報処理装置。
これにより、動き毎の表示時間を制御できる。
【0150】
[付記6]に対応する課題
本発明の目的の1つは、動きの実行順序をコードの記述の順番で指定することである。
[付記6]表示制御部は、特定のコード内に第2コードが先に記述され、第3コードが後ろに記述されている場合、第2表示態様による表示の実行後に第3表示態様による表示を実行し、特定のコード内に第3コードが先に記述され、第2コードが後ろに記述されている場合、第3表示態様による表示の実行後に第2表示態様による表示を実行する、付記4に記載の情報処理装置。
これにより、動きの実行順序をコードの記述の順番で指定できる。
【0151】
[付記7]に対応する課題
本発明の目的の1つは、無効な組み合わせによる投稿を未然に防止することである。
[付記7]入力受付部は、特定のコードが第1コードと第1コードとの組み合わせが禁止された第4コードとを含む場合、無効な組み合わせである旨を投稿の実行前に警告する、付記2に記載の情報処理装置。
これにより、無効な組み合わせによる投稿を未然に防止できる。
【0152】
[付記8]に対応する課題
本発明の目的の1つは、組み合わせが可能なコードの入力を支援することである。
[付記8]入力受付部は、第1コードが入力された場合、特定のコードとして第1コードとの組み合わせが可能な他のコードを提示する、付記2に記載の情報処理装置。
これにより、組み合わせが可能なコードの入力を支援できる。
【0153】
[付記9]に対応する課題
本発明の目的の1つは、組み合わせによる表示態様を事前に確認可能にすることである。
[付記9]入力受付部は、他のコードのそれぞれについて、第1コードと組み合わせる場合の表示態様を例示する、付記8に記載の情報処理装置。
これにより、組み合わせによる表示態様を事前に確認可能にできる。
【0154】
[付記10]に対応する課題
本発明の目的の1つは、文字列部分と組み合わせが可能な特定のコードの入力を支援することである。
[付記10]入力受付部は、文字列部分に基づいて選択された特定のコードの候補を提示する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、文字列部分と組み合わせが可能な特定のコードの入力を支援できる。
【0155】
[付記11]に対応する課題
本発明の目的の1つは、新たな投稿に求める表示態様を、他の投稿の特定により指定することである。
[付記11]表示制御部は、新たな投稿に対応する文字列内の特定のコードが閲覧画面内の投稿を特定する情報である場合、情報により特定される投稿の表示態様を新たな投稿の表示に適用する、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、新たな投稿に求める表示態様を、他の投稿の特定により指定できる。
【0156】
[付記12]に対応する課題
本発明の目的の1つは、1つの特定のコードを用いて複数の表示態様を実現することである。
[付記12]表示制御部は、文字列内における文字列部分と特定のコードの位置関係に応じ、表示態様の演出を変化させる、付記1に記載の情報処理装置。
これにより、1つの特定のコードを用いて複数の表示態様を実現できる。
【0157】
[付記13]に対応する課題
本発明の目的の1つは、特定のコードの配置の違いにより表示態様が適用される対象を切り替えることである。
[付記13]表示制御部は、特定のコードが第1の配置である場合、文字列部分を含む表示領域を特定のコードに応じた表示態様で表示し、特定のコードが第2の配置である場合、文字列部分を特定のコードに応じた表示態様で表示する、付記12に記載の情報処理装置。
これにより、特定のコードの配置の違いにより表示態様が適用される対象を切り替えることができる。
【0158】
[付記14]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザが閲覧する文字列部分の表示態様を投稿時に付加した特定のコードにより変化させることである。
[付記14]本実施の形態に係る情報処理方法は、プロセッサが、第1ユーザと第2ユーザとを含む複数のユーザが投稿した情報を表示する閲覧画面に情報を投稿するための操作を第1ユーザから受け付けた場合に、入力領域に対する第1ユーザによる文字列の入力を受け付ける処理と、プロセッサが、投稿された文字列に特定のコードが含まれる場合、閲覧画面には、投稿された文字列のうち特定のコードを除く文字列部分を特定のコードに応じた表示態様で表示する処理と、を実行する。
上記の情報処理方法によれば、ユーザが閲覧する文字列部分の表示態様を投稿時に付加した特定のコードにより変化させることができる。
【0159】
[付記15]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザが閲覧する文字列部分の表示態様を投稿時に付加した特定のコードにより変化させることである。
[付記15]本実施の形態に係るプログラムは、プロセッサに、第1ユーザと第2ユーザとを含む複数のユーザが投稿した情報を表示する閲覧画面に情報を投稿するための操作を第1ユーザから受け付けた場合に、入力領域に対する第1ユーザによる文字列の入力を受け付けさせ、プロセッサに、投稿された文字列に特定のコードが含まれる場合、閲覧画面には、投稿された文字列のうち特定のコードを除く文字列部分を特定のコードに応じた表示態様で表示させる、
処理を実行させる。
上記のプログラムによれば、ユーザが閲覧する文字列部分の表示態様を投稿時に付加した特定のコードにより変化させることができる。
【0160】
[付記16]に対応する課題
本発明の目的の1つは、ユーザが閲覧する文字列部分の表示態様を投稿時に付加した特定のコードにより変化させることである。
[付記16]本実施の形態に係る情報処理システムは、サーバと端末装置を備え、サーバは、第1ユーザと第2ユーザとを含む複数のユーザが投稿した情報を表示する閲覧画面に情報を投稿するための操作を第1ユーザから受け付けた場合に、入力領域に対する第1ユーザによる文字列の入力を受け付け、投稿された文字列に特定のコードが含まれる場合、閲覧画面には、投稿された文字列のうち特定のコードを除く文字列部分を特定のコードに応じた表示態様で表示する。
上記の情報処理システムによれば、ユーザが閲覧する文字列部分の表示態様を投稿時に付加した特定のコードにより変化させることができる。
【符号の説明】
【0161】
1…情報処理システム、10…サーバ、11、21…プロセッサ、12、22…メモリ、13、23…補助記憶装置、14、25…通信インタフェース、20…ユーザ端末、24…ディスプレイ、101…入力受付部、102…表示制御部、110…記憶部