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特開2025-163820合意判定装置、合意判定方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025163820
(43)【公開日】2025-10-30
(54)【発明の名称】合意判定装置、合意判定方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20251023BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024067362
(22)【出願日】2024-04-18
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 聡延
(74)【代理人】
【識別番号】100104765
【弁理士】
【氏名又は名称】江上 達夫
(74)【代理人】
【識別番号】100131015
【弁理士】
【氏名又は名称】三輪 浩誉
(72)【発明者】
【氏名】安藤 友人
【テーマコード(参考)】
5L050
【Fターム(参考)】
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】次回の交渉の負担を好適に低減することが可能な合意判定装置、合意判定方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】合意判定装置1Xは、主に、候補案取得手段30Xと、候補案通知手段31Xと、合意判定手段33Xと、を有する。候補案取得手段30Xは、交渉を行う第1交渉主体が提供する分割可能な合意候補案を取得する。候補案通知手段31Xは、第1交渉主体の交渉相手となる第2交渉主体に合意候補案を通知する。合意判定手段33Xは、第2交渉主体による合意候補案の部分ごとの合意の有無を判定する。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交渉を行う第1交渉主体が提供する分割可能な合意候補案を取得する候補案取得手段と、
前記第1交渉主体の交渉相手となる第2交渉主体に前記合意候補案を通知する候補案通知手段と、
前記第2交渉主体による前記合意候補案の部分ごとの合意の有無を判定する合意判定手段と、
を有する合意判定装置。
【請求項2】
前記候補案通知手段は、前記第2交渉主体が前記交渉に使用する端末装置に前記合意候補案を表示させる場合に、前記合意候補案の部分ごとの合意を指定する入力を受け付ける、請求項1に記載の合意判定装置。
【請求項3】
前記候補案通知手段は、前記第2交渉主体が前記交渉に使用する端末装置に前記合意候補案を表示させる場合に、前記合意候補案のうち合意があった部分の当該合意の取り消しを受け付ける、請求項1に記載の合意判定装置。
【請求項4】
前記候補案通知手段は、前記第2交渉主体が前記交渉に使用する端末装置に前記合意候補案を表示させる場合に、前記合意候補案のうち合意があった部分の詳細を非表示にする、請求項1に記載の合意判定装置。
【請求項5】
前記候補案通知手段は、前記第2交渉主体が前記交渉に使用する端末装置に前記合意候補案を表示させる場合に、前記合意候補案のうち合意があった部分の詳細を非表示にするか否かの指定を受け付ける、請求項3に記載の合意判定装置。
【請求項6】
前記合意候補案のうち前記合意があった部分以外の非合意部分に関する前記合意候補案の代替案を取得する代替案取得手段をさらに有する、請求項1に記載の合意判定装置。
【請求項7】
前記非合意部分に関する前記代替案を前記第1交渉主体に通知する代替案通知手段をさらに有する、請求項6に記載の合意判定装置。
【請求項8】
前記交渉を中断する場合に、前記合意があった部分と前記合意があった部分以外の非合意部分とを、前記第1交渉主体が前記交渉に使用する端末装置と、前記第2交渉主体が前記交渉に使用する端末装置との少なくともいずれか一方に表示させる交渉結果表示手段をさらに有する、請求項1に記載の合意判定装置。
【請求項9】
コンピュータが、
交渉を行う第1交渉主体が提供する分割可能な合意候補案を取得し、
前記第1交渉主体の交渉相手となる第2交渉主体に前記合意候補案を通知し、
前記第2交渉主体による前記合意候補案の部分ごとの合意の有無を判定する、
合意判定方法。
【請求項10】
交渉を行う第1交渉主体が提供する分割可能な合意候補案を取得し、
前記第1交渉主体の交渉相手となる第2交渉主体に前記合意候補案を通知し、
前記第2交渉主体による前記合意候補案の部分ごとの合意の有無を判定する処理をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、合意判定装置、合意判定方法及びプログラムの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
発注側と受注側との条件調整に関する交渉を自動で行うシステムが知られている。例えば、特許文献1には、想定される発注側からの注文に応じた交渉候補を予め記憶しておき、発注側から受信した交渉条件に対して効用の大きい交渉候補から優先して発注側に送信する自動交渉システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開WO2021/024414
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、お互いに相手のオファーに一部でも受諾できない点があれば合意されない。そして、交渉で合意されないときには、実質的に交渉前の状態と同じ状態から次の交渉を開始することになる。
【0005】
本開示の目的の一つは、上述した課題を鑑み、次回の交渉の負担を好適に低減することが可能な合意判定装置、合意判定方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
合意判定装置の一の態様は、
交渉を行う第1交渉主体が提供する分割可能な合意候補案を取得する候補案取得手段と、
前記第1交渉主体の交渉相手となる第2交渉主体に前記合意候補案を通知する候補案通知手段と、
前記第2交渉主体による前記合意候補案の部分ごとの合意の有無を判定する合意判定手段と、
を有する合意判定装置である。
【0007】
合意判定方法の一の態様は、
コンピュータが、
交渉を行う第1交渉主体が提供する分割可能な合意候補案を取得し、
前記第1交渉主体の交渉相手となる第2交渉主体に前記合意候補案を通知し、
前記第2交渉主体による前記合意候補案の部分ごとの合意の有無を判定する、
合意判定方法である。
【0008】
プログラムの一の態様は、
交渉を行う第1交渉主体が提供する分割可能な合意候補案を取得し、
前記第1交渉主体の交渉相手となる第2交渉主体に前記合意候補案を通知し、
前記第2交渉主体による前記合意候補案の部分ごとの合意の有無を判定する処理をコンピュータに実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本開示による効果の一例では、次回の交渉の負担を好適に低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】交渉システムの構成を示す。
図2】プラットフォーム提供装置のハードウェア構成を示す。
図3】端末装置のハードウェア構成を示す。
図4】交渉プラットフォームにおける機能ブロックの一例である。
図5】交渉主体による入力前のオファー編集画面の一例である。
図6】交渉主体による入力後のオファー編集画面の一例である。
図7】折り畳みボタンが選択された後のオファー編集画面の一例である。
図8】交渉中断ボタンが選択されたときに表示される交渉結果画面を示す。
図9】プラットフォーム提供装置が実行するフローチャートの一例である。
図10】交渉システムの構成を示す。
図11】合意判定装置の機能ブロック図である。
図12】合意判定装置の処理手順を示すフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、合意判定装置、合意判定方法及びプログラムの実施形態について説明する。
【0012】
以下の説明において、「交渉」とは、発注と受注(即ち、注文の授受)を行う両者間において合意に至るまでの条件に関する調整を指し、本実施形態では、合意形成が図られるまで、発注と受注を行う両者士が交互に注文に関する条件の合意候補案(「オファー」とも呼ぶ。)を提供し合う行為を主に指す。この場合の交渉は、利害の対立する主体間の交渉であってもよいし、利害の対立しない主体間の交渉(所謂、調整)であってもよい。また、交渉は、注文書を発行する一般的な注文に関する交渉だけでなく、注文書を発行せずに納入予定数量等を調整するものも含む。また、交渉が行われる条件(所謂、issue)の例には、商品の価格、納期、数量、輸送手段、使用リソース(輸送手段がドローンの場合には空域)、機能、品質などが含まれる。また、「交渉主体」とは、発注及び受注を行う主体であり、例えば、他の交渉主体に提供する合意候補案を生成する能力、及び、他の交渉主体から取得したオファーに合意するか否かを判断する能力を有する主体のことを指す。交渉主体は、個人であってもよく、組織であってもよい。交渉主体は、これらの個人又は組織の意思を反映するAI、ロボット、その他の装置(ドローン及び自動運転自動車などを含む)を用いて交渉してもよい。
【0013】
<第1実施形態>
(1)システム構成
図1は、交渉システム100の構成を示す。交渉システム100は、主に、条件を交渉する電子的な交渉プラットフォームを提供するプラットフォーム提供装置1と、プラットフォーム提供装置1が提供する交渉プラットフォーム上での交渉を行う交渉主体が使用する端末装置2A及び端末装置2Bと、を備える。プラットフォーム提供装置1と、端末装置2Aと、端末装置2Bとは、ネットワーク3を介してデータ通信を行う。図1では、一例として、交渉主体Aが使用する端末装置2Aと、交渉主体Bが使用する端末装置2Bとが図示されており、以後においては、端末装置2Aと端末装置2Bとを特に区別しない場合には、これらを単に「端末装置2」とも呼ぶ。
【0014】
以後では、交渉主体Aと交渉主体Bとの1対1での交渉を例として説明する。なお、以後に説明する1対1での交渉を複数組み合わせて、相見積交渉、総量交渉、入れ子交渉に発展させてもよい。
【0015】
プラットフォーム提供装置1は、交渉主体Aと交渉主体Bとが端末装置2A及び端末装置2Bを介して条件を交渉するために必要な交渉プラットフォームを提供する。例えば、発注を行う交渉主体は商品の製造業者であり、受注を行う交渉主体は商品の製造に必要な部品を供給するサプライヤである。プラットフォーム提供装置1は、交渉に必要な情報の表示に必要な表示情報を生成し、生成した表示情報を端末装置2A及び端末装置2Bに送信することで、端末装置2A及び端末装置2Bの表示を制御する。この場合、プラットフォーム提供装置1は、端末装置2A及び端末装置2Bからオファーに関する入力情報を受信し、受信した入力情報に基づいて上述の表示情報の生成などを行う。プラットフォーム提供装置1は、「合意判定装置」の一例である。
【0016】
端末装置2(2A、2B)は、交渉主体により利用可能な通信装置であり、プラットフォーム提供装置1とのデータ通信に基づいて、情報を表示したり、利用する交渉主体による入力を受け付けたりする。本実施形態では、一例として、交渉主体Aは、原則的に交渉AI(交渉AIについては後述する)を用いた自動交渉を行い、交渉主体Bは、交渉AIを用いずに人間による端末装置2Bを介した入力に基づく交渉(以後、「マニュアルによる交渉」とも呼ぶ。)を行うものとする。なお、交渉AIによる自動交渉では合意に至らないと判断される場合、又は、マニュアルによる交渉が必要と判断されるその他の場合には、交渉主体Aは、端末装置2Aを介した入力に基づくマニュアルによる交渉へ切り替えることが可能である。
【0017】
図1に示す交渉システム100の構成は一例であり、当該構成に種々の変更が行われてもよい。例えば、プラットフォーム提供装置1は、複数の装置から構成されてもよい。この場合、プラットフォーム提供装置1を構成する複数の装置は、予め割り当てられた処理を実行するために必要な情報の授受を、これらの複数の装置間において行う。
【0018】
(2)ハードウェア構成
図2は、プラットフォーム提供装置1のハードウェア構成を示す。プラットフォーム提供装置1は、ハードウェアとして、プロセッサ11と、メモリ12と、インターフェース13とを含む。プロセッサ11、メモリ12及びインターフェース13は、データバス19を介して接続されている。
【0019】
プロセッサ11は、メモリ12に記憶されているプログラムを実行することにより、所定の処理を実行する。プロセッサ11は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、TPU(Tensor Processing Unit)などのプロセッサである。プロセッサ11は、複数のプロセッサから構成されてもよい。プロセッサ11は、コンピュータの一例である。
【0020】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などの各種の揮発性メモリ及び不揮発性メモリにより構成される。また、メモリ12には、プラットフォーム提供装置1が各種の処理を実行するためのプログラムが記憶される。また、メモリ12は、作業メモリとしても使用される。
【0021】
また、メモリ12は、機能的には、交渉情報記憶部121と、モデル情報記憶部122と、を有する。
【0022】
交渉情報記憶部121は、交渉主体Aと交渉主体Bとの間での交渉に関する情報である交渉情報を記憶する。交渉情報は、交渉主体Aと交渉主体Bとの間で現時点において合意しているオファーに関する情報を含む。
【0023】
本実施形態において、オファーは、分割可能となっている。例えば、発注及び受注の対象となる商品には商品の種類などに応じて注文番号が割り当てられており、オファーは、複数の注文番号に関する条件の案を示している。
【0024】
モデル情報記憶部122は、一方の交渉主体の代理として他の交渉主体との交渉を行う人工知能モデルである交渉AIを構成するためのモデル情報(パラメータを含む)を記憶する。交渉AIは、人間または組織である交渉主体Aが他の交渉主体(ここでは交渉主体B)と交渉を行うために利用される。
【0025】
交渉AIは、他の交渉主体から供給されたオファーが合意(部分合意を含む)できるか否かを判定(所謂、受理判定)する受理戦略機能、オファーを生成するオファー生成機能などを有する。なお、オファーの生成には、他の交渉主体から供給されたオファーが合意できないと判定した場合に、代替案となるオファー(「カウンターオファー」とも呼ぶ。)を生成することも含まれる。オファーの生成には、ビームサーチ、グリッドサーチ、遺伝的アルゴリズム等に基づく確率的な最適化による探索、ベイズ最適化による探索、又はこれらの組み合わせなどの任意の手法が用いられてもよい。また、交渉AIは、受注又は発注の好ましさの程度を算出する効用関数を用いた効用を算出し、効用に基づき、相手の交渉主体からのオファーの受理判定、及び、相手の交渉主体に通知するオファーの決定を行ってもよい。例えば、交渉AIは、効用が所定の閾値以上となるオファーについて受理を行い、効用が上述の閾値未満となるオファーについては受理しないといった受理戦略を行ってもよい。また、交渉AIは、効用が高いオファーから順に他の交渉主体に通知するオファーを決定してもよい。効用関数に基づくオファーの決定方法については、例えば、特許文献1に開示されている。
【0026】
インターフェース13は、プラットフォーム提供装置1と他の装置とを電気的に接続するためのインターフェースである。これらのインターフェースは、他の装置とデータの送受信を無線により行うためのネットワークアダプタなどのワイアレスインターフェースであってもよく、他の装置とケーブル等により接続するためのハードウェアインターフェースであってもよい。
【0027】
なお、プラットフォーム提供装置1のハードウェア構成は、図2に示す構成に限定されない。例えば、プラットフォーム提供装置1は、入力装置、表示装置、音出力装置の少なくとも一方を含んでもよい。また、メモリ12が記憶する情報の少なくとも一部については、プラットフォーム提供装置1以外の1又は複数の記憶装置に記憶されてもよい。この場合、記憶装置は、プラットフォーム提供装置1に接続されたハードディスクであってもよく、フラッシュメモリなどの記憶媒体であってもよく、プラットフォーム提供装置1とデータ通信を行うサーバ装置であってもよい。
【0028】
図3は、端末装置2のハードウェア構成、即ち、端末装置2A及び端末装置2Bに共通するハードウェア構成を示す。端末装置2は、ハードウェアとして、プロセッサ21と、メモリ22と、インターフェース23とを含む。プロセッサ21、メモリ22及びインターフェース23は、データバス29を介して接続されている。
【0029】
プロセッサ21は、メモリ22に記憶されているプログラムを実行することにより、所定の処理を実行する。プロセッサ21は、CPU、GPU、TPUなどのプロセッサである。プロセッサ21は、複数のプロセッサから構成されてもよい。プロセッサ21は、コンピュータの一例である。
【0030】
メモリ22は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などの各種の揮発性メモリ及び不揮発性メモリにより構成される。また、メモリ22には、プラットフォーム提供装置1が各種の処理を実行するためのプログラムが記憶される。また、メモリ22は、作業メモリとしても使用される。
【0031】
インターフェース23は、端末装置2と他の装置とを電気的に接続するためのインターフェースである。これらのインターフェースは、他の装置とデータの送受信を無線により行うためのネットワークアダプタなどのワイアレスインターフェースであってもよく、他の装置とケーブル等により接続するためのハードウェアインターフェースであってもよい。
【0032】
また、インターフェース23は、入力部25及び出力部26のインターフェース動作を行う。入力部25は、外部入力である入力を受け付けるユーザインターフェースであり、例えば、タッチパネル、ボタン、キーボード、音声入力装置などが該当する。インターフェース23は、入力部25が生成した入力信号を、端末装置2内の他の構成要素又はプラットフォーム提供装置1の外部に存在する装置へ供給する。出力部26は、インターフェース23を介して供給される出力信号に基づき所定の情報の表示又は音声出力を行う。出力部26の例には、ディスプレイ、プロジェクタ、音声出力装置などが含まれる。
【0033】
なお、端末装置2のハードウェア構成は、図3に示す構成に限定されない。例えば、入力部25及び出力部26の少なくとも一方は、端末装置2と別体により構成されてもよい。
【0034】
(3)交渉プラットフォームに関する処理
次に、プラットフォーム提供装置1により実現される交渉プラットフォームに関する処理について説明する。概略的には、プラットフォーム提供装置1は、1つのオファーの中の一部分だけでも合意できる場合に、その一部を合意(即ち、部分合意)できるような交渉プラットフォームを提供する。これにより、交渉AIによる自動交渉からマニュアルによる交渉に切り替える等を理由として交渉が中断した場合であっても、次回の交渉する際の交渉の負担を好適に低減する。以後では、部分合意が可能な単位にオファーを分割した場合のオファーの各部分を「部分オファー」とも呼ぶ。
【0035】
ここで、部分合意ができることの利点について補足説明する。
【0036】
製造業者で日々発生している部品調達納期調整などの交渉は、欠品等のリスクを避けるために、決裂にしたまま放置できないため、自動交渉が決裂した場合は人間が交渉を引き継ぐ必要がある。一方、お互いに相手のオファーに一部でも受諾できない点があれば、交渉が合意されることはない。そして、自動交渉で合意されない場合は、人間がその後を引き継いで交渉することになることが多いが、自動交渉に進展があったとは言えないため、この場合、実質的に人間は交渉前の状態と同じ状態から交渉を開始することになる。
【0037】
以上を勘案し、本実施形態におけるプラットフォーム提供装置1は、部分合意が可能な交渉プラットフォームを提供する。これにより、人間が交渉を引き継いで交渉する際、人間は交渉が進んだ状態から交渉を開始できるようになるため、交渉の負担を減らすことができる。例えば、ある製品についての納期を自動交渉したとき、将来の注文について合意できない納期が含まれている状態で自動交渉が終了した場合であっても、直近の注文についての納期については自動交渉により部分合意した状態とすることができる。これにより、自動交渉を引き継いで交渉を行う担当者は自動交渉で合意されなかった部分(将来の注文)についてのみ交渉すればよいため、交渉する際の負担が好適に低減される。言い換えると、一つのオファーを合意するかしないかの二択しかない従前の交渉プラットフォームと比べ、本実施形態における交渉プラットフォームではオファーを部分的に合意できるようにすることで、後ほど人間が引継いだり、交渉AIが継続して交渉したりする際の負担を減らすことができる。
【0038】
(3-1)機能ブロック
図4は、プラットフォーム提供装置1のプロセッサ11により実現される交渉プラットフォームにおける機能ブロックの一例である。交渉プラットフォームは、交渉主体A側の機能として、オファー生成・更新部30Aと、オファー送信部31Aと、オファー受理判定部33Aと、交渉結果表示部34Aと、を有する。また、交渉プラットフォームは、交渉主体B側の機能として、オファー生成・更新部30Bと、オファー送信部31Bと、オファー受理判定部33Bと、交渉結果表示部34Bと、を有する。なお、図4では、データの授受が行われるブロック同士を実線により結んでいるが、データの授受が行われるブロックの組み合わせはこれに限定されない。後述する他の機能ブロックの図においても同様である。
【0039】
まず、交渉主体A側の機能について説明する。
【0040】
オファー生成・更新部30Aは、交渉AIによるオファーの生成及び更新を行う。「オファーの更新」とは、交渉主体Bから供給されたオファーが受理できない場合のカウンターオファーの生成を指す。この場合、例えば、プロセッサ11は、モデル情報記憶部122が記憶するモデル情報を参照して交渉AIを構成し、オファー生成・更新部30Aに関する処理を実行する。交渉AIは、交渉情報記憶部121に記憶された交渉情報等に基づいて、オファーの生成を行う。また、交渉AIは、後述するオファー受信部32Aが直前に受信したオファーと、当該オファーを受理できないことを示す判定結果とを、後述するオファー受理判定部33Aから受信した場合に、受信したオファーを更新する。このとき、交渉AIは、オファーのうち合意があった部分オファーの内容については、直前に受信したオファーから変更せず、合意されていない部分オファーの内容を変更したカウンターオファーを生成する。オファー生成・更新部30Aは、生成又は更新したオファーをオファー送信部31Aへ供給する。
【0041】
オファー送信部31Aは、オファー生成・更新部30Aが生成又は更新したオファーを示す情報をオファー受信部32Bへ供給する。この場合、例えば、プロセッサ11は、オファー送信部31Aとして機能し、オファー生成・更新部30Aが生成又は更新したオファーを端末装置2B上において表示するための表示情報を生成し、インターフェース13を介し、生成した表示情報を端末装置2Bへ送信する。なお、オファー送信部31Aは、更新したオファー(即ちカウンターオファー)を示す情報を送信する場合には、合意済みの部分オファーと合意されていない部分オファーとの両方を示す情報を送信してもよく、合意されていない部分オファーを示す情報のみを送信してもよい。合意済みの部分オファーは、「合意候補案のうち合意があった部分」の一例であり、合意されていない部分オファーは、合意候補案における「非合意部分」の一例である。
【0042】
オファー受信部32Aは、後述するオファー送信部31Bから供給されるオファーを示す情報を受信する。この場合、例えば、プロセッサ11は、オファー受信部32Aとして機能し、後述するオファー送信部31Bから供給されるオファーを示す情報を受信する。なお、オファー受信部32Aがカウンターオファーを示す情報を受信する場合には、合意済みの部分オファーと合意されていない部分オファーとの両方を示す情報を受信してもよく、合意されていない部分オファーを示す情報のみを受信してもよい。
【0043】
オファー受理判定部33Aは、オファー受信部32Aが受信したオファーを受理(即ち合意)するかどうかの判定を行う。この場合、例えば、プロセッサ11は、モデル情報記憶部122が記憶するモデル情報を参照して交渉AIを構成し、オファー受理判定部33Aに関する処理を実行する。交渉AIは、オファー受信部32Aが受信したオファーを示す情報に基づいて、合意されていない部分オファーの各々について合意するか否かを判定する。
【0044】
そして、オファー受理判定部33Aは、合意した部分オファーが存在する場合には、合意した部分オファーについて合意したことを示す部分合意情報を交渉情報記憶部121が記憶する交渉情報に付加する。部分合意情報は、例えば、部分オファーが合意したことを示すフラグ情報である。なお、オファー受理判定部33Aは、部分合意情報を生成及び記憶する代わりに、部分オファーが合意したことを間接的に示す情報を交渉情報記憶部121に記憶してもよい。例えば、オファー受理判定部33Aは、交渉主体A及び交渉主体Bが夫々提案した条件の履歴を部分オファーごとに交渉情報記憶部121に記憶してもよい。この場合であっても、上述の履歴を参照することで、交渉主体A及び交渉主体Bが夫々提案した条件が一致する部分オファーについては部分合意がなされていることを把握することが可能である。
【0045】
そして、オファー受理判定部33Aは、オファー受信部32Aが受信したオファーの全体(即ち全ての部分オファー)について合意できたと判定した場合、合意があったオファーを示す情報(即ち、オファー受信部32Aが受信したオファーを示す情報)を、交渉結果表示部34Aに供給する。なお、オファー受理判定部33Aは、合意があったオファーを示す情報を、交渉結果表示部34Bにも同様に供給してもよい。
【0046】
また、オファー受理判定部33Aは、オファー受信部32Aが受信したオファーの全体について合意できず、かつ、マニュアルによる交渉に切り替える必要があると判定した場合、現時点での合意があった部分オファーと合意されていない部分オファーとの両方を示す情報を、交渉結果表示部34Aに供給する。なお、オファー受理判定部33Aは、上述の情報を、交渉結果表示部34Bにも同様に供給してもよい。例えば、オファー受理判定部33Aは、オファー受信部32Aが前回受信したオファーとオファー受信部32Aが前々回受信したオファーとに変化がない場合(即ち、交渉が進んでいない場合)、マニュアルによる交渉に切り替える必要があると判定する。他の例では、オファー受理判定部33Aは、交渉主体Bから交渉中断の要求があった場合、マニュアルによる交渉に切り替える必要があると判定する。
【0047】
一方、オファー受理判定部33Aは、オファー受信部32Aが受信したオファーの全体について合意できず、かつ、マニュアルによる交渉に切り替える必要がないと判定した場合、部分オファーごとの判定結果をオファー生成・更新部30Aへ供給する。オファーを受理できないことを示す判定結果には、合意済みの部分オファーと合意されていない部分オファーとの両方を示す情報が含まれてもよく、合意されていない部分オファーを示す情報が含まれていてもよい。なお、オファー受理判定部33Aは、オファー受信部32Aが前回受信したオファーとオファー受信部32Aが前々回受信したオファーとに変化がある場合、マニュアルによる交渉に切り替える必要がないと判定する。他の例では、オファー受理判定部33Aは、交渉主体Bから交渉中断の要求がない場合、マニュアルによる交渉に切り替える必要がないと判定する。
【0048】
交渉結果表示部34Aは、オファー受理判定部33Aから受信した情報に基づく交渉結果を、端末装置2Aに表示させる。この場合、例えば、プロセッサ11は、交渉結果表示部34Aとして機能し、オファー受理判定部33Aから受信した情報に基づく表示情報を生成し、生成した表示情報を端末装置2Aに供給する。例えば、交渉結果表示部34Aは、オファーの全体について合意された場合には、オファー受理判定部33Aから受信した情報に基づき、合意されたオファーに関する情報を端末装置2Aに表示させる。一方、交渉結果表示部34Aは、オファーの全体について合意されていない場合には、現時点での合意があった部分オファーと合意されていない部分オファーとの両方に関する情報を端末装置2Aに表示させる。なお、交渉結果表示部34Aは、オファー受理判定部33Bが交渉中断の判定を行った場合に、オファー受理判定部33B等から受信した情報に基づく交渉結果を、端末装置2Aに表示させてもよい。
【0049】
次に、交渉主体B側の機能について説明する。
【0050】
オファー受信部32Bは、オファー送信部31Aから供給されるオファーを示す情報を受信する。この場合、例えば、端末装置2Bは、プロセッサ11の制御に基づき、オファー受信部32Bとして機能し、オファー送信部31Aから供給されるオファーを示す情報を、インターフェース23を介して受信する。なお、オファー受信部32Bがカウンターオファーを示す情報を受信する場合には、合意済みの部分オファーと合意されていない部分オファーとの両方を示す情報を受信してもよく、合意されていない部分オファーを示す情報のみを受信してもよい。
【0051】
オファー受理判定部33Bは、交渉主体Bが入力する情報に基づき、オファー受信部32Bが受信したオファーを受理(即ち合意)するかどうかの判定を行う。この場合、プロセッサ11は、端末装置2Bを制御することでオファー受理判定部33Bとして機能する。例えば、端末装置2Bは、プロセッサ11の制御の下、オファー受信部32Bが受信した情報に基づく交渉主体Aのオファーを表示し、オファーの全体に対する合意の有無、部分オファーごとの合意の有無、及び交渉中断の要否などを指定するユーザ入力を受け付ける。そして、端末装置2Bは、受け付けた入力情報をプラットフォーム提供装置1へ送信し、プロセッサ11は、端末装置2Bから受信した入力情報に基づき、オファーを受理(即ち合意)するかどうかの判定を行う。このとき、端末装置2Bは、合意済みの部分オファーと合意されていない部分オファーとの両方を表示してもよく、合意されていない部分オファーのみを表示してもよい。後者の場合、後述するように、端末装置2Bは、合意済みの部分オファーを折り畳んで非表示とするか又は折り畳みを解除して表示するかの選択を受け付けてもよい。
【0052】
そして、オファー受理判定部33Bは、合意した部分オファーが存在する場合には、合意した部分オファーについて合意したことを示す部分合意情報を交渉情報記憶部121が記憶する交渉情報に付加する。なお、オファー受理判定部33Bは、部分合意情報を生成及び記憶する代わりに、部分オファーが合意したことを間接的に示す情報を交渉情報記憶部121に記憶してもよい。なお、これらの交渉情報記憶部121に情報を記憶する処理は、プロセッサ11が端末装置2Bから受信した入力情報に基づき実行される。
【0053】
オファー受理判定部33Bは、オファーの全体に対する合意があったと判定した場合、合意があったオファーを示す情報(即ち、オファー受信部32Bが受信したオファーを示す情報)を、交渉結果表示部34Bに供給する。
【0054】
また、オファー受理判定部33Bは、オファーの全体に対する合意がなく、かつ、交渉中断を指定する入力があったと判定した場合、交渉を中断すべきと判定し、現時点での合意があった部分オファーと合意されていない部分オファーとの両方を示す情報を、交渉結果表示部34Bに供給する。なお、オファー受理判定部33Bは、交渉結果表示部34Bに供給する情報を交渉結果表示部34Aにも同様に供給してもよい。
【0055】
また、オファー受理判定部33Bは、オファーの全体に対する合意がなく、かつ、交渉中断を指定する入力がない場合、部分オファーごとの判定結果をオファー生成・更新部30Bへ供給する。部分オファーごとの判定結果には、合意済みの部分オファーと合意されていない部分オファーとの両方を示す情報が含まれてもよく、合意されていない部分オファーを示す情報のみが含まれていてもよい。
【0056】
オファー生成・更新部30Bは、オファーの生成及び更新を行う。この場合、プロセッサ11は、端末装置2Bを制御することでオファー生成・更新部30Bとして機能する。例えば、オファー生成・更新部30Bは、オファー受理判定部33Bから部分オファーごとの判定結果を受信した場合に、交渉主体Bが入力する情報に基づき、カウンターオファーを生成する。この場合、端末装置2Bは、合意されていない部分オファーの代替案の入力を受け付け、受け付けた入力情報をプラットフォーム提供装置1に送信する。そして、プロセッサ11は、合意があった部分オファーの内容については、直前に受信したオファーから変更せず、合意されていない部分オファーの内容を入力情報に基づき変更したカウンターオファーを生成する。また、オファー生成・更新部30Bは、任意のタイミングにおいて受け付けた入力情報に基づき、新規のオファーを生成してもよい。
【0057】
オファー送信部31Bは、オファー生成・更新部30Bが生成又は更新したオファーを示す情報をオファー受信部32Aへ供給する。この場合、例えば、プロセッサ11は、オファー送信部31Bとして機能する。オファー送信部31Bは、カウンターオファーを示す情報を送信する場合には、合意済みの部分オファーと合意されていない部分オファーとの両方を示す情報を送信してもよく、合意されていない部分オファーを示す情報のみを送信してもよい。
【0058】
交渉結果表示部34Bは、オファー受理判定部33Bから受信した情報に基づく交渉結果を、端末装置2Bに表示させる。この場合、例えば、プロセッサ11は、交渉結果表示部34Bとして機能し、オファー受理判定部33Bから受信した情報に基づく表示情報を生成し、生成した表示情報を端末装置2Bに供給する。例えば、交渉結果表示部34Bは、オファーの全体について合意された場合には、オファー受理判定部33Bから受信した情報に基づき、合意されたオファーに関する情報を端末装置2Bに表示させる。一方、交渉結果表示部34Bは、オファーの全体について合意されていない場合には、現時点での合意があった部分オファーと合意されていない部分オファーとの両方に関する情報を端末装置2Bに表示させる。なお、交渉結果表示部34Bは、オファー受理判定部33Aが交渉中断の判定を行った場合に、オファー受理判定部33A等から受信した情報に基づく交渉結果を、端末装置2Bに表示させてもよい。
【0059】
なお、図4において説明した、オファー生成・更新部30A、オファー送信部31A、オファー受理判定部33A、交渉結果表示部34A、オファー生成・更新部30B、オファー送信部31B、オファー受理判定部33B、及び交渉結果表示部34Bの各構成要素は、例えば、プロセッサ11がプログラムを実行することによって実現できる。また、必要なプログラムを任意の不揮発性記憶媒体に記録しておき、必要に応じてインストールすることで、各構成要素を実現するようにしてもよい。なお、これらの各構成要素の少なくとも一部は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせ等により実現してもよい。また、これらの各構成要素の少なくとも一部は、例えばFPGA(Field-Programmable Gate Array)又はマイクロコントローラ等の、ユーザがプログラミング可能な集積回路を用いて実現してもよい。この場合、この集積回路を用いて、上記の各構成要素から構成されるプログラムを実現してもよい。また、各構成要素の少なくとも一部は、ASSP(Application Specific Standard Produce)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又は量子プロセッサ(量子コンピュータ制御チップ)により構成されてもよい。このように、各構成要素は、種々のハードウェアにより実現されてもよい。以上のことは、後述する他の実施の形態においても同様である。さらに、これらの各構成要素は,例えば,クラウドコンピューティング技術などを用いて、複数のコンピュータの協働によって実現されてもよい。
【0060】
(3-2)表示例
次に、オファーに関して端末装置2Bが表示する情報の具体例について、図5図8を参照して説明する。
【0061】
図5は、交渉主体Bによる入力前のオファー編集画面の一例である。ここでは、交渉主体A(ここでは「A社」とする)が生成又は更新したオファーに対して交渉主体B(ここでは「B社」とする)が受理できないとする入力を行った後、カウンターオファーを生成するためのオファー編集画面を表示している。プラットフォーム提供装置1は、交渉主体Aが生成又は更新したオファーに基づき表示情報を生成し、表示情報を端末装置2Bに送信することで、表示情報に基づく図5に示すオファー表示画面を端末装置2Bに表示させている。なお、図5に示すオファー編集画面に関する処理は、オファー生成・更新部30B及びオファー受理判定部33Bが実行する処理に相当する。
【0062】
プラットフォーム提供装置1は、図5に示すオファー編集画面上に、注文番号ごとのレコードを有するオファー管理テーブル40と、「この内容でオファー」と表記されたオファー決定ボタン41と、「交渉中断」と表記された交渉中断ボタン42とを設けている。
【0063】
オファー管理テーブル40は、注文番号ごとの注文のレコードを有し、「注文番号」、「変更前」、「A社の提案」、「自社(B社)の提案」、「部分ごとの編集/合意」の各項目を有する。項目「注文番号」は、各レコードに対応する注文番号を示す。なお、注文番号に加えて、注文番号に対応する商品の識別情報(商品名などを含む)がさらに表示されてもよい。また、項目「変更前」は、対応する注文番号の交渉主体Aがオファーを提案する前の条件を示す。項目「A社の提案」は、交渉主体Aのオファーを対応する注文番号ごとに示している。ここでは、項目「A社の提案」のフィールドには、一例として、注文番号ごとの商品の納期(西暦-月-日)と数量とが交渉主体Aが提案する条件として表示されている。なお、納期と数量に限らず、価格、輸送手段などの任意の条件がさらに表示されてもよい。
【0064】
項目「自社(B社)の提案」は、項目「A社の提案」に記載されたオファーに対するカウンターオファーを注文番号ごとに示している。図5は交渉主体Bによる入力前の初期状態を表しており、項目「自社(B社)の提案」にはまだ入力がされていない。
【0065】
項目「部分ごとの編集/合意」には、カウンターオファーの編集(入力)をするための編集ボタンと、合意の意思を示すための部分合意ボタンとが注文番号ごとに設けられている。このように、注文番号ごとの各レコードが部分オファーに相当し、レコードごとに部分合意が可能となっている。編集ボタン及び部分合意ボタンは、グラフィカルユーザインターフェース(GUI:Graphical User Interface)であり、図示の態様に限られず、任意の態様により実現されてもよい。
【0066】
なお、オファー管理テーブル40には、新規注文のレコードが含まれていてもよい。この場合、新規注文のレコードの項目「変更前」については空欄となる。
【0067】
オファー決定ボタン41は、オファー管理テーブル40の項目「自社(B社)の提案」に表示された提案内容をカウンターオファーとして相手の交渉主体(ここでは交渉主体A)に通知することを決定するボタンである。交渉中断ボタン42は、交渉を中断することを決定するボタンである。
【0068】
図6は、交渉主体Bによる入力後のオファー編集画面の一例である。図6では、項目「部分ごとの編集/合意」に表示された部分合意ボタンの選択及び編集ボタンの選択などにより、注文番号ごとの部分合意やカウンターオファーに関する入力がなされた後のオファー編集画面が示されている。
【0069】
図6の例では、注文番号「P000126」及び「P000129」の各レコードについて、対応する項目「部分ごとの編集/合意」のフィールドに設けられた部分合意ボタンがオファー編集画面上で選択されたことにより、部分合意ボタンの表記が「部分合意」から「合意済」に変更されている。また、これらのレコードでは、項目「A社の提案」に表示されるオファーと同一内容が項目「自社(B社)の提案」に表示されている。例えば、注文番号「P000126」のレコードでは、項目「A社の提案」及び項目「自社(B社)の提案」において表示される納期がいずれも2024年5月4日であり、数量が300個となっている。
【0070】
なお、「合意済」と表示された部分合意ボタンが選択された場合に、プラットフォーム提供装置1は、部分合意ボタンの選択状態を、「部分合意」と表示された初期状態(即ち選択されていない状態)に戻し、部分合意を取り消してもよい。即ち、プラットフォーム提供装置1は、部分合意がなされたレコードであっても、部分合意の取り消しを受け付け、部分合意がなされていない状態に変更してもよい。この場合、プラットフォーム提供装置1は、取り消された部分合意に関する情報(例えば部分合意情報)を、交渉情報記憶部121が記憶する交渉情報から削除する。また、プラットフォーム提供装置1は、部分合意が取り消されたレコードについてカウンターオファーの入力を受け付ける。
【0071】
部分合意ボタンが選択されていない各レコードでは、対応する項目「部分ごとの編集/合意」のフィールドに設けられた編集ボタンの選択後に入力されたカウンターオファーが項目「自社(B社)の提案」に表示されている。例えば、注文番号「000124」のレコードでは、項目「A社の提案」に表示される交渉主体Aのオファーが2024年6月24日に800個であるのに対し、項目「自社(B社)の提案」に表示される交渉主体Bのカウンターオファーが2024年6月24日に400個かつ2024年7月24日に400個となっている。
【0072】
また、図6の例では、合意されたレコードが存在することにより、「合意済レコード折り畳み」と表記された折り畳みボタン43が設けられている。折り畳みボタン43は、合意済みのレコードの折り畳み表示の切り替えを指定するボタンであり、プラットフォーム提供装置1は、折り畳みボタン43が選択されたことを検知した場合に、合意済みとなったレコードを折り畳んでその詳細が非表示とするようにオファー管理テーブル40の表示を変更する。
【0073】
図7は、折り畳みボタン43が選択された後のオファー編集画面の一例である。図7に示すように、折り畳みボタン43が選択された場合、プラットフォーム提供装置1は、合意済みとなっていた注文番号「P000126」及び「P000129」の各レコードを折り畳むことにより合意されていない注文番号のレコードのみが視認可能になるようにオファー管理テーブル40の表示を制御する。また、折り畳みボタン43は、折り畳み表示が指定された状態では「折り畳み解除」と表記されており、プラットフォーム提供装置1は、「折り畳み解除」と表記された折り畳みボタン43が選択されたことを検知した場合には、折り畳み表示を解除する。即ち、この場合、プラットフォーム提供装置1は、合意済みとなっていた注文番号「P000126」及び「P000129」の各レコードの詳細を再び表示する。
【0074】
このように、プラットフォーム提供装置1は、合意済みとなったレコードを折り畳んでその詳細を非表示とし、合意されていない(即ち交渉対象となる)レコードの詳細のみを表示することで、交渉対象となるレコードをユーザである交渉主体Bに好適に認識させることができる。
【0075】
なお、折り畳みボタン43は上述したような折り畳み表示の切り替えのためのグラフィカルユーザインターフェースの一例であり、プラットフォーム提供装置1は、任意のGUIにより折り畳み表示の切り替えを受け付けてもよい。例えば、プラットフォーム提供装置1は、合意済みのレコードに設けられた所定のマークが選択されたことを検知した場合に、折り畳み表示の切り替えを行ってもよい。なお、部分合意ボタンなどの任意のボタン及びオファー管理テーブル40についても、図示された態様に限定されるものではなく、任意の表示態様により表されてもよい。
【0076】
図8は、交渉中断ボタン42が選択されたときに表示される交渉結果画面を示す。図8に示される例では、交渉主体Aと交渉主体Bとが交互にオファーを提示し合った結果、注文番号「P000124」、「P000126」、「P000128」、「P000129」については合意に至ったものの、注文番号「P000125」及び「P000127」については合意に至っていない。従って、この場合、プラットフォーム提供装置1は、合意されていない注文については別途担当者から連絡することを交渉主体Bに通知するアナウンスを行う。ここでは、プラットフォーム提供装置1は、「「合意済」と記載の注文については合意されましたが、注文番号P000125及びP000127については合意されませんでした。調整担当者よりメールもしくは電話にてご連絡いたしますので、今しばらくお待ちください。」とのテキストをオファー編集画面上に表示している。このように、プラットフォーム提供装置1は、交渉が中断した場合に交渉結果画面を端末装置2Bに表示することで、交渉主体Bに交渉結果を明確に認識させることができる。なお、プラットフォーム提供装置1は、端末装置2Aに図8に示す交渉結果画面を同様に表示させてもよい。
【0077】
(3-3)処理フロー
図9は、端末装置2A及び端末装置2Bから供給される入力情報に基づいてプラットフォーム提供装置1が実行するフローチャートの一例である。なお、ここでは交渉AIに関する処理の詳細な説明については省略している。
【0078】
まず、プラットフォーム提供装置1は、一の交渉主体により指定されたオファーを他の交渉主体に通知する(ステップS11)。この場合、他の交渉主体がマニュアルによる交渉を行う場合には、プラットフォーム提供装置1は、一の交渉主体により指定されたオファーを示す情報を、他の交渉主体が使用する端末装置2に表示させる制御を行う。一方、他の交渉主体が交渉AIによる自動交渉を行う場合には、プラットフォーム提供装置1は、交渉AIがオファーの受理判定などができるように交渉AIにオファーを示す情報を入力する。
【0079】
次に、プラットフォーム提供装置1は、オファー全体についての合意があったか否か判定する(ステップS12)。例えば、他の交渉主体がマニュアルによる交渉を行う場合、プラットフォーム提供装置1は、一の交渉主体により指定されたオファーを他の交渉主体が合意する旨の入力情報を端末装置2から受信した場合に、オファー全体についての合意があったと判定する。一方、他の交渉主体が交渉AIによる自動交渉を行う場合、交渉AIからオファー全体についての合意があったとの通知があった場合に、プラットフォーム提供装置1は、オファー全体についての合意があったと判定する。
【0080】
そして、オファー全体についての合意があったと判定した場合(ステップS12;Yes)、プラットフォーム提供装置1は、合意したオファーを合意済みのオファーとして記憶する(ステップS16)。この場合、例えば、プラットフォーム提供装置1は、交渉主体間での合意済みのオファーを示す情報を、合意がなされた日時情報等と関連付けて交渉情報記憶部121に記憶する。一方、オファー全体について合意がないと判定した場合(ステップS12;No)、プラットフォーム提供装置1は、部分オファー単位での部分合意を許容した他の交渉主体によるカウンターオファーを受け付ける(ステップS13)。
【0081】
そして、プラットフォーム提供装置1は、いずれかの交渉主体から交渉中断の要求があったか否か判定する(ステップS14)。例えば、交渉AIが交渉を中断すべきと判定した場合、又は、交渉中断を指示する入力情報をプラットフォーム提供装置1が端末装置2から受信した場合、プラットフォーム提供装置1は、交渉中断の要求があったと判定する。そして、プラットフォーム提供装置1は、交渉中断の要求があったと判定した場合(ステップS14;Yes)、部分合意となった部分オファーを合意済みの部分オファーとして記憶する。例えば、プラットフォーム提供装置1は、合意された部分オファーを示す部分合意情報を、合意がなされた日時情報等と関連付けて交渉情報記憶部121に記憶する。なお、部分合意情報を記憶する代わりに、又は、これに加えて、プラットフォーム提供装置1は、交渉主体が夫々提案したオファーの履歴を、交渉情報記憶部121に記憶してもよい。
【0082】
いずれの交渉主体からも交渉中断の要求がなかったと判定した場合(ステップS14;No)、プラットフォーム提供装置1は、ステップS11へ処理を戻す。この場合、ステップS11では、直前のステップS13においてカウンターオファーを指定した交渉主体を「一の交渉主体」とし、もう一方の交渉主体を「他の交渉主体」として処理が行われる。
【0083】
(4)変形例
次に、上述した実施形態に適用可能な変形例について説明する。以下の変形例は任意に組み合わせて適用してもよい。
【0084】
(変形例1)
交渉主体Bは、マニュアルによる交渉を行う代わりに、交渉AIを用いた自動交渉を行ってもよい。
【0085】
この場合、図4に示すオファー生成・更新部30B及びオファー受理判定部33Bは、端末装置2Bから受信した入力情報に基づくオファーの受理判定及びオファーの生成・更新を行う代わりに、交渉AIによるオファーの受理判定及びオファーの生成・更新を行う。この場合にオファー生成・更新部30B及びオファー受理判定部33Bが実行する処理は、夫々、図4を用いて説明したオファー生成・更新部30A及びオファー受理判定部33Aが行う処理と同一である。
【0086】
この場合においても、部分オファー単位での合意を可能とすることで、交渉が中断した場合であっても、次回の交渉する際の交渉の負担を好適に低減することが可能となる。
【0087】
同様に、交渉主体Aは、交渉AIを用いた自動交渉を行う代わりに、マニュアルによる交渉を行ってもよい。この場合、図4に示すオファー生成・更新部30A及びオファー受理判定部33Aは、交渉AIによるオファーの受理判定及びオファーの生成・更新を行う代わりに、端末装置2Aから受信した入力情報に基づくオファーの受理判定及びオファーの生成・更新を行う。この場合、プラットフォーム提供装置1は、図5図7に示されるようなオファー編集画面を端末装置2Aに表示させ、オファーの受理や生成・更新に関する入力を受け付けてもよい。
【0088】
(変形例2)
交渉AIは、プラットフォーム提供装置1により実行される代わりに、端末装置2Aにより実行されてもよい。
【0089】
この場合、端末装置2Aは、モデル情報記憶部122が記憶するモデル情報をメモリ22に記憶しており、端末装置2Aのプロセッサ21は、当該モデル情報を参照することで交渉AIを実行する。そして、交渉AIは、上述した実施形態と同様、プラットフォーム提供装置1から受信するオファーを示す情報等に基づき、オファーの部分オファーごとの合意の可否を判定したり、合意できない部分オファーのカウンターオファーの生成などを行ったりする。本変形例においても、交渉主体Aの自動交渉を好適に実現することができる。
【0090】
(変形例3)
プラットフォーム提供装置1が有する機能が端末装置2に組み込まれていてもよい。
【0091】
図10は、交渉システム100Aの構成を示す。交渉システム100Aは、交渉主体Aにより利用可能な端末装置2Aと、交渉主体Bにより利用可能な端末装置2Bとを有する。端末装置2Aと、端末装置2Bとは、ネットワーク3を介してデータ通信を行う。そして、端末装置2A及び端末装置2Bの少なくとも一方は、図1に示すプラットフォーム提供装置1が実行する処理を実行することで、交渉プラットフォームを実現する。
【0092】
図10に示すように、交渉に利用される端末装置2同士によるデータ通信が行われる態様においても、端末装置2は、交渉に必要な情報の授受を行い、オファーの通知及び受理(部分合意を含む)に関する処理を好適に実行することができる。
【0093】
<第2実施形態>
図11は、合意判定装置1Xの機能ブロック図である。合意判定装置1Xは、主に、候補案取得手段30Xと、候補案通知手段31Xと、合意判定手段33Xと、を有する。合意判定装置1Xは、複数の装置から構成されてもよい。合意判定装置1Xは、例えば、図1のプラットフォーム提供装置1、又は、図10における端末装置2A又は/及び端末装置2Bとすることができる。
【0094】
候補案取得手段30Xは、交渉を行う第1交渉主体が提供する分割可能な合意候補案を取得する。候補案取得手段30Xは、例えば、第1実施形態におけるオファー生成・更新部30A又はオファー生成・更新部30Bとすることができる。
【0095】
候補案通知手段31Xは、第1交渉主体の交渉相手となる第2交渉主体に合意候補案を通知する。候補案通知手段31Xは、例えば、オファー送信部31A又はオファー送信部31Bとすることができる。
【0096】
合意判定手段33Xは、第2交渉主体による合意候補案の部分ごとの合意の有無を判定する。合意判定手段33Xは、例えば、オファー受理判定部33A又はオファー受理判定部33Bとすることができる。
【0097】
図12は、合意判定装置1Xが実行するフローチャートの一例である。候補案取得手段30Xは、交渉を行う第1交渉主体が提供する分割可能な合意候補案を取得する(ステップS21)。候補案通知手段31Xは、第1交渉主体の交渉相手となる第2交渉主体に合意候補案を通知する(ステップS22)。合意判定手段33Xは、第2交渉主体による合意候補案の部分ごとの合意の有無を判定する(ステップS23)。
【0098】
第2実施形態に係る合意判定装置1Xは、合意候補案の部分ごとの合意の有無を判定することで、合意候補案の部分合意を可能にし、次回の交渉の負担を好適に低減することができる。
【0099】
その他、上記の各実施形態(変形例を含む、以下同じ)の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが以下には限られない。また、上述した付記1に従属する付記2~付記8に記載した構成の一部または全ては、付記9及び付記10に対しても付記2~付記8と同様の従属関係により従属し得る。さらには、付記に記載の装置、方法、及び記憶媒体に限らず、上述した各実施の形態から逸脱しない範囲において、方法、様々なハードウェア、ソフトウェア、ソフトウェアを記録するための種々の記録手段(記憶媒体を含む)、またはシステムに対しても同様に、付記として記載した構成の一部または全てを従属させ得る。
【0100】
[付記1]
交渉を行う第1交渉主体が提供する分割可能な合意候補案を取得する候補案取得手段と、
前記第1交渉主体の交渉相手となる第2交渉主体に前記合意候補案を通知する候補案通知手段と、
前記第2交渉主体による前記合意候補案の部分ごとの合意の有無を判定する合意判定手段と、
を有する合意判定装置。
[付記2]
前記候補案通知手段は、前記第2交渉主体が前記交渉に使用する端末装置に前記合意候補案を表示させる場合に、前記合意候補案の部分ごとの合意を指定する入力を受け付ける、付記1に記載の合意判定装置。
[付記3]
前記候補案通知手段は、前記第2交渉主体が前記交渉に使用する端末装置に前記合意候補案を表示させる場合に、前記合意候補案のうち合意があった部分の当該合意の取り消しを受け付ける、付記1に記載の合意判定装置。
[付記4]
前記候補案通知手段は、前記第2交渉主体が前記交渉に使用する端末装置に前記合意候補案を表示させる場合に、前記合意候補案のうち合意があった部分の詳細を非表示にする、付記1に記載の合意判定装置。
[付記5]
前記候補案通知手段は、前記第2交渉主体が前記交渉に使用する端末装置に前記合意候補案を表示させる場合に、前記合意候補案のうち合意があった部分の詳細を非表示にするか否かの指定を受け付ける、付記3に記載の合意判定装置。
[付記6]
前記合意候補案のうち前記合意があった部分以外の非合意部分に関する前記合意候補案の代替案を取得する代替案取得手段をさらに有する、付記1に記載の合意判定装置。
[付記7]
前記非合意部分に関する前記代替案を前記第1交渉主体に通知する代替案通知手段をさらに有する、付記6に記載の合意判定装置。
[付記8]
前記交渉を中断する場合に、前記合意があった部分と前記合意があった部分以外の非合意部分とを、前記第1交渉主体が前記交渉に使用する端末装置と、前記第2交渉主体が前記交渉に使用する端末装置との少なくともいずれか一方に表示させる交渉結果表示手段をさらに有する、付記1に記載の合意判定装置。
[付記9]
コンピュータが、
交渉を行う第1交渉主体が提供する分割可能な合意候補案を取得し、
前記第1交渉主体の交渉相手となる第2交渉主体に前記合意候補案を通知し、
前記第2交渉主体による前記合意候補案の部分ごとの合意の有無を判定する、
合意判定方法。
[付記10]
交渉を行う第1交渉主体が提供する分割可能な合意候補案を取得し、
前記第1交渉主体の交渉相手となる第2交渉主体に前記合意候補案を通知し、
前記第2交渉主体による前記合意候補案の部分ごとの合意の有無を判定する処理をコンピュータに実行させるプログラム。
[付記11]
付記10に記載のプログラムを格納した記憶媒体。
【0101】
なお、上述した各実施形態において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(Non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータであるプロセッサ等に供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記憶媒体(Tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記憶媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記憶媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(Transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0102】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。すなわち、本願発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、引用した上記の特許文献及び非特許文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込むものとする。
【符号の説明】
【0103】
1 プラットフォーム提供装置
1X 合意判定装置
2(2A、2B) 端末装置
3 ネットワーク
4 記憶装置
100、100A 交渉システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12