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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025171848
(43)【公開日】2025-11-20
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/514 20060101AFI20251113BHJP
   A61F 13/51 20060101ALI20251113BHJP
   A61F 13/53 20060101ALI20251113BHJP
【FI】
A61F13/514 400
A61F13/51
A61F13/53 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024077574
(22)【出願日】2024-05-10
(71)【出願人】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】弁理士法人一色国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】戸田 航平
(72)【発明者】
【氏名】井上 拓也
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200BB16
3B200DA21
3B200DB02
3B200DD09
(57)【要約】
【課題】長時間の着用に適した製品であることを認識し易く、ユーザーが安心して使用可能な吸収性物品を提供すること。
【解決手段】高吸収性ポリマーの平均坪量が270g/m以上である吸収性コア(11)を有する吸収性物品(1)であって、展開伸長状態のおむつ(1)を厚さ方向の非肌側から見た場合において、第1着色領域(51)及び第2着色領域(52)を有し、第1着色領域(51)の合計面積は、吸収性物品(1)の面積の50%以上であり、PANTONEの色見本における2071U、2072U、2073U等を第1の色群としたとき、第1着色領域(51)は、第1の色群の何れかに該当する色の領域であり、PANTONEの色見本における100U、101U、102U等を第2の色群としたとき、第2着色領域(52)は、第2の色群の何れかに該当する色の領域である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
展開状態において、互いに直交する長手方向、左右方向、及び厚さ方向を有し、
高吸収性ポリマーを含む吸収性コアを有し、
前記高吸収性ポリマーの平均坪量が270g/m以上である吸収性物品であって、
展開伸長状態の前記吸収性物品を前記厚さ方向の非肌側から見た場合において、
第1着色領域、及び、第2着色領域を有し、
前記第1着色領域の合計面積は、前記吸収性物品の面積の50%以上であり、
PANTONE(登録商標)の色見本における2071U、2072U、2073U、2086U、2092U、2093U、2099U、2100U、2133U、2114U、2562U、2563U、2572U、2673U、2582U、2635U、2645U、2705U、2715U、2716U、256U、257U、270U、271U、520U、521U、522U、527U、528U、529U、530U、531U、3575U、3543U、7437U、7438U、7439U、7440U、7444U、7445U、7451U、7452U、7453U、7696U、及び7697Uを第1の色群としたとき、
前記第1着色領域は、前記第1の色群の何れかに該当する色の領域であり、
PANTONEの色見本における、100U、101U、102U、106U、107U、108U、113U、114U、115U、120U、121U、122U、123U、134U、135U、136U、137U、143U、144U、141U、142U、1205U、1215U、1225U、1235U、148U、149U、150U、151U、155U、156U、157U、162U、163U、164U、165U、712U、713U、714U、715U、1485U、1495U、1505U、Orange021U、1355U、1365U、1375U、1555U、1565U、1575U、171U、172U、489U、488U、487U、1625U、1635U、1645U、1655U、1665U、2001U、2002U、2033U、2004U、2008U、2009U、2010U、2011U、2012U、2013U、2022U、2023U、2024U、2025U、2026U、1585U、2016U、2017U、2018U、3588U、3564U、4008U、4009U、4031U、4032U、4033U、4066U、4067U、4068U、7409U、7410U、7411U、7412U、7413U、7415U、7416U、7417U、7548U、7549U、379U、380U、386U、387U、388U、393U、394U、395U、459U、460U、461U、473U、474U、475U、584U、585U、586U、587U、600U、601U、602U、603U、607U、608U、609U、610U、719U、720U、721U、3935U、3955U、3965U、7506U、7507U、7508U、7499U、7500U、及び7501Uを第2の色群としたとき、
前記第2着色領域は、前記第2の色群の何れかに該当する色の領域であることを特徴とする吸収性物品。
【請求項2】
請求項1に記載の吸収性物品であって、
一対の胴回り部と、股下部と、を有し、
前記一対の胴回り部の少なくとも一方は、弾性部材と、前記弾性部材よりも肌側に位置する肌側シートと、前記弾性部材よりも非肌側に位置する非肌側シートと、を有し、
前記一方の前記肌側シートが着色されることによって、前記第1着色領域が形成されていることを特徴とする吸収性物品。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
一対の胴回り部と、股下部と、を有し、
前記一対の胴回り部の少なくとも一方は、弾性部材と、前記弾性部材よりも肌側に位置する肌側シートと、前記弾性部材よりも非肌側に位置する非肌側シートと、を有し、
前記一方の前記非肌側シートが着色されることによって、前記第1着色領域が形成されていることを特徴とする吸収性物品。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
前記吸収性コアよりも肌側に位置する表面シートと、前記吸収性コアよりも非肌側に位置する外層シートとを有し、
前記外層シートの一部は、前記表面シートの肌側面上にて折り畳まれて、肌側に起立可能な防漏壁部を構成し、
前記外層シートが着色されることによって、前記第1着色領域が形成されていることを特徴とする吸収性物品。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
一対の胴回り部と、股下部と、を有し、
展開伸長状態の前記吸収性物品を前記厚さ方向の非肌側から見た場合において、
前記股下部における前記第1着色領域の合計面積は、前記股下部における前記第2着色領域の合計面積よりも大きいことを特徴とする吸収性物品。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
一対の胴回り部と、股下部と、を有し、
展開伸長状態の前記吸収性物品を前記厚さ方向の非肌側から見た場合において、
前記股下部における前記第2着色領域の合計面積は、前記股下部における前記第1着色領域の合計面積以上であることを特徴とする吸収性物品。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
腹側外装部材と、前記腹側外装部材とは別部材で構成された背側外装部材と、前記吸収性コアを備える吸収性本体と、を有し、
展開伸長状態において、
前記吸収性本体は、前記腹側外装部材と前記背側外装部材の少なくとも一方の部材と前記厚さ方向に重なる重複領域を有し、
前記重複領域の非肌側面において前記一方の部材が備える弾性部材の色と同色である領域の合計面積は、前記重複領域の面積の50%以上であることを特徴とする吸収性物品。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
一対の胴回り部と、股下部と、を有し、
前記吸収性コアを備える吸収性本体を有し、
展開伸長状態の前記吸収性物品を前記厚さ方向の非肌側から見た場合において、
前記股下部における前記吸収性本体を前記左右方向に3等分したときの中央領域に、前記第1着色領域、及び、前記第2着色領域が設けられていることを特徴とする吸収性物品。
【請求項9】
請求項8に記載の吸収性物品であって、
展開伸長状態の前記吸収性物品を前記厚さ方向の非肌側から見た場合において、
前記中央領域における前記第1着色領域の合計面積は、前記中央領域の面積の50%以上であることを特徴とする吸収性物品。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
腹側外装部材と、前記腹側外装部材とは別部材で構成された背側外装部材と、前記吸収性コアを備える吸収性本体と、を有し、
前記腹側外装部材と前記背側外装部材が、前記左右方向の両端部において一対のサイド接合部によって互いに接合されており、
前記背側外装部材は、前記サイド接合部よりも股下側に延出する延出部を有し、
展開伸長状態の前記吸収性物品を前記厚さ方向の非肌側から見た場合において、
前記延出部が位置する前記吸収性物品の領域における前記第1着色領域の合計面積は、前記領域の面積の50%以上であることを特徴とする吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
吸収性物品として、吸収性本体と、吸収性本体の非肌対向面側に配される外装体とを備えるものが知られている。特許文献1には、吸収性本体を構成する裏面シートが着色された第1着色領域と、外装体を構成するシートが着色された第2着色領域を有する吸収性物品が開示されている。さらに第1着色領域と第2着色領域が重なる重なり領域内の伸縮領域に絵柄が配されている。重なり領域において目立ち易い絵柄は、伸縮領域の伸長状態によって形状が変化し、子どもに興味を持たせることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-184653号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
夜間は昼間に比べて吸収性物品を頻繁に交換することが難しい。そのため、長時間着用しても漏れ難い吸収性物品を提供することで、ユーザーの漏れへの不安を軽減できる。一方、特許文献1では子どもの興味を惹くことのみが考慮されている。そのため、長時間の着用に適した吸収性物品に対して、特許文献1のように子どもに興味を持たせる絵柄を配したとしても、ユーザーは、長時間用の吸収性物品であるのか、通常の(例えば昼用の)吸収性物品であるのかを直ぐに識別できない。そのため、例えば就寝時において、ユーザーが長時間用の吸収性物品を着用しているか否かの不安を抱くおそれがある。このように吸収性物品を長時間使用することに対してのユーザーの不安についての課題は多い。
【0005】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、長時間の着用に適した製品であることを認識し易く、ユーザーが安心して使用可能な吸収性物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための主たる発明は、
展開状態において、互いに直交する長手方向、左右方向、及び厚さ方向を有し、
高吸収性ポリマーを含む吸収性コアを有し、
前記高吸収性ポリマーの平均坪量が270g/m以上である吸収性物品であって、
展開伸長状態の前記吸収性物品を前記厚さ方向の非肌側から見た場合において、
第1着色領域、及び、第2着色領域を有し、
前記第1着色領域の合計面積は、前記吸収性物品の面積の50%以上であり、
PANTONE(登録商標)の色見本における2071U、2072U、2073U、2086U、2092U、2093U、2099U、2100U、2133U、2114U、2562U、2563U、2572U、2673U、2582U、2635U、2645U、2705U、2715U、2716U、256U、257U、270U、271U、520U、521U、522U、527U、528U、529U、530U、531U、3575U、3543U、7437U、7438U、7439U、7440U、7444U、7445U、7451U、7452U、7453U、7696U、及び7697Uを第1の色群としたとき、
前記第1着色領域は、前記第1の色群の何れかに該当する色の領域であり、
PANTONEの色見本における、100U、101U、102U、106U、107U、108U、113U、114U、115U、120U、121U、122U、123U、134U、135U、136U、137U、143U、144U、141U、142U、1205U、1215U、1225U、1235U、148U、149U、150U、151U、155U、156U、157U、162U、163U、164U、165U、712U、713U、714U、715U、1485U、1495U、1505U、Orange021U、1355U、1365U、1375U、1555U、1565U、1575U、171U、172U、489U、488U、487U、1625U、1635U、1645U、1655U、1665U、2001U、2002U、2033U、2004U、2008U、2009U、2010U、2011U、2012U、2013U、2022U、2023U、2024U、2025U、2026U、1585U、2016U、2017U、2018U、3588U、3564U、4008U、4009U、4031U、4032U、4033U、4066U、4067U、4068U、7409U、7410U、7411U、7412U、7413U、7415U、7416U、7417U、7548U、7549U、379U、380U、386U、387U、388U、393U、394U、395U、459U、460U、461U、473U、474U、475U、584U、585U、586U、587U、600U、601U、602U、603U、607U、608U、609U、610U、719U、720U、721U、3935U、3955U、3965U、7506U、7507U、7508U、7499U、7500U、及び7501Uを第2の色群としたとき、
前記第2着色領域は、前記第2の色群の何れかに該当する色の領域であることを特徴とする吸収性物品である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、上記のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、長時間の着用に適した製品であることを認識し易く、ユーザーが安心して使用可能な吸収性物品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】おむつ1の概略正面図である。
図2】展開かつ伸長した状態のおむつ1を肌側から見た概略平面図である。
図3図2中のA-Aにおける概略断面図である。
図4】吸収性本体10の概略断面図である。
図5】展開かつ伸長した状態のおむつ1を非肌側から見た概略平面図である。
図6】吸収性本体10を非肌側から見た概略平面図である。
図7図7A図7Cは変形例のおむつ1の説明図である。
図8】変形例のおむつ1の股下部1Bについての説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
態様1は、展開状態において、互いに直交する長手方向、左右方向、及び厚さ方向を有し、高吸収性ポリマーを含む吸収性コアを有し、前記高吸収性ポリマーの平均坪量が270g/m以上である吸収性物品であって、展開伸長状態の前記吸収性物品を前記厚さ方向の非肌側から見た場合において、第1着色領域、及び、第2着色領域を有し、前記第1着色領域の合計面積は、前記吸収性物品の面積の50%以上であり、PANTONE(登録商標)の色見本における2071U、2072U、2073U、2086U、2092U、2093U、2099U、2100U、2133U、2114U、2562U、2563U、2572U、2673U、2582U、2635U、2645U、2705U、2715U、2716U、256U、257U、270U、271U、520U、521U、522U、527U、528U、529U、530U、531U、3575U、3543U、7437U、7438U、7439U、7440U、7444U、7445U、7451U、7452U、7453U、7696U、及び7697Uを第1の色群としたとき、前記第1着色領域は、前記第1の色群の何れかに該当する色の領域であり、PANTONEの色見本における、100U、101U、102U、106U、107U、108U、113U、114U、115U、120U、121U、122U、123U、134U、135U、136U、137U、143U、144U、141U、142U、1205U、1215U、1225U、1235U、148U、149U、150U、151U、155U、156U、157U、162U、163U、164U、165U、712U、713U、714U、715U、1485U、1495U、1505U、Orange021U、1355U、1365U、1375U、1555U、1565U、1575U、171U、172U、489U、488U、487U、1625U、1635U、1645U、1655U、1665U、2001U、2002U、2033U、2004U、2008U、2009U、2010U、2011U、2012U、2013U、2022U、2023U、2024U、2025U、2026U、1585U、2016U、2017U、2018U、3588U、3564U、4008U、4009U、4031U、4032U、4033U、4066U、4067U、4068U、7409U、7410U、7411U、7412U、7413U、7415U、7416U、7417U、7548U、7549U、379U、380U、386U、387U、388U、393U、394U、395U、459U、460U、461U、473U、474U、475U、584U、585U、586U、587U、600U、601U、602U、603U、607U、608U、609U、610U、719U、720U、721U、3935U、3955U、3965U、7506U、7507U、7508U、7499U、7500U、及び7501Uを第2の色群としたとき、前記第2着色領域は、前記第2の色群の何れかに該当する色の領域であることを特徴とする吸収性物品。
【0010】
態様1によれば、第1着色領域の合計面積が吸収性物品の面積の50%未満である場合に比べて、第1着色領域がユーザーの目に留まり易く、吸収性物品が長時間の着用に適した製品であることを認識し易くなる。また、第1着色領域を視認したユーザーの気持ちを落ち着かせたり、第1着色領域と補色関係にある黄色(尿の色)が残像として残り、吸収性の良い印象をユーザーに付与したり、第1着色領域と補色関係にある着用者の肌の血行が良い印象をユーザーに付与したりできる。一方、第2着色領域によって、ユーザーは吸収性物品に対して温かさを感じることができ、着用者の体温が下がり過ぎているのではないかという不安をユーザーに与えてしまうことを防止できる。よって、ユーザーは安心して吸収性物品を使用できる。
【0011】
(態様2)態様1に記載の吸収性物品であって、
一対の胴回り部と、股下部と、を有し、前記一対の胴回り部の少なくとも一方は、弾性部材と、前記弾性部材よりも肌側に位置する肌側シートと、前記弾性部材よりも非肌側に位置する非肌側シートと、を有し、前記一方の前記肌側シートが着色されることによって、前記第1着色領域が形成されている。
【0012】
態様2によれば、第1着色領域による効果が得られる。特に吸収性物品を肌側から視認した際に肌側シートの色がユーザーの目に留まり易い。そのため、肌側シートの色と補色関係にある黄色が残像として残り易く、ユーザーは吸収性本体の尿の色を強く感じ易くなる。また、肌側シートと吸収性本体が近接することからもユーザーが尿の色を鮮やかに感じ易くなる。そのため、吸収性が良い印象をユーザーに付与でき、ユーザーは安心して吸収性物品を使用できる。
【0013】
(態様3)態様1又は2に記載の吸収性物品であって、
一対の胴回り部と、股下部と、を有し、前記一対の胴回り部の少なくとも一方は、弾性部材と、前記弾性部材よりも肌側に位置する肌側シートと、前記弾性部材よりも非肌側に位置する非肌側シートと、を有し、前記一方の前記非肌側シートが着色されることによって、前記第1着色領域が形成されている。
【0014】
態様3によれば、第1着色領域による効果が得られる。特に吸収性物品を非肌側から視認した際に非肌側シートの色がユーザーの目に留まり易い。そのため、ユーザーは、吸収性物品が長時間の着用に適した製品であることを認識し易くなったり、気持ちを落ち着かせたり、第1着色領域と補色関係にある着用者の肌の血行が良い印象を受けたりする。よって、ユーザーは安心して吸収性物品を使用できる。
【0015】
(態様4)態様1~3の何れかに記載の吸収性物品であって、
前記吸収性コアよりも肌側に位置する表面シートと、前記吸収性コアよりも非肌側に位置する外層シートとを有し、前記外層シートの一部は、前記表面シートの肌側面上にて折り畳まれて、肌側に起立可能な防漏壁部を構成し、前記外層シートが着色されることによって、前記第1着色領域が形成されている。
【0016】
態様4によれば、吸収性物品を非肌側から視認した際にも肌側から視認した際にも、外層シートの色が視認され、第1着色領域による効果が得られる。特に防漏壁部を構成する外層シートが吸収性本体上に位置するため、補色関係にある黄色が残像として残り易く、且つ、尿の色が鮮やかに視認される。よって、吸収性が良い印象をユーザーに付与でき、ユーザーは安心して吸収性物品を使用できる。
【0017】
(態様5)態様1~4の何れかに記載の吸収性物品であって、
一対の胴回り部と、股下部と、を有し、展開伸長状態の前記吸収性物品を前記厚さ方向の非肌側から見た場合において、前記股下部における前記第1着色領域の合計面積は、前記股下部における前記第2着色領域の合計面積よりも大きい。
【0018】
態様5によれば、着用者の脚に挟まれる股下部において第1着色領域の面積率が大きいため、第1着色領域と補色関係にある着用者の脚の肌の色が鮮やかに視認され、脚周辺の血行が良い印象をユーザーに付与できる。よって、ユーザーは安心して吸収性物品を使用できる。
【0019】
(態様6)態様1~4の何れかに記載の吸収性物品であって、
一対の胴回り部と、股下部と、を有し、展開伸長状態の前記吸収性物品を前記厚さ方向の非肌側から見た場合において、前記股下部における前記第2着色領域の合計面積は、前記股下部における前記第1着色領域の合計面積以上である。
【0020】
態様6によれば、ユーザーは吸収性物品の股下部に対して温かい印象を受ける。よって、長時間の着用で吸収した多量の排泄液で股下部が冷えて着用者の体温が低下しているのではないかという不安をユーザーに与えてしてしまうことを防止でき、ユーザーは吸収性物品を安心して使用できる。
【0021】
(態様7)態様1~6の何れかに記載の吸収性物品であって、
腹側外装部材と、前記腹側外装部材とは別部材で構成された背側外装部材と、前記吸収性コアを備える吸収性本体と、を有し、展開伸長状態において、前記吸収性本体は、前記腹側外装部材と前記背側外装部材の少なくとも一方の部材と前記厚さ方向に重なる重複領域を有し、前記重複領域の非肌側面において前記一方の部材が備える弾性部材の色と同色である領域の合計面積は、前記重複領域の面積の50%以上である。
【0022】
態様7によれば、重複領域の弾性部材が目立ち難くなり、ユーザーが、弾性部材以外の重複領域の部分(例えば第1着色領域)に着目し易くなり、その効果が得られ易くなる。また、吸収性物品の外観を向上させることができる。
【0023】
(態様8)態様1~7の何れかに記載の吸収性物品であって、
一対の胴回り部と、股下部と、を有し、前記吸収性コアを備える吸収性本体を有し、展開伸長状態の前記吸収性物品を前記厚さ方向の非肌側から見た場合において、前記股下部における前記吸収性本体を前記左右方向に3等分したときの中央領域に、前記第1着色領域、及び、前記第2着色領域が設けられている。
【0024】
態様8によれば、吸収性物品の着用中においても中央領域は潰れ難く、ユーザーが第1着色領域及び第2着色領域を視認できる。ゆえに、吸収性物品の着用中においても、第1着色領域による効果(長時間の着用に適した製品であることを認識し易く、長時間使用する際の健康面に関する不安を視覚的に払拭できる効果)と、第2着色領域による効果(着用者の体温低下の不安を視覚的に払拭できる効果)が得られる。
【0025】
(態様9)態様8に記載の吸収性物品であって、
展開伸長状態の前記吸収性物品を前記厚さ方向の非肌側から見た場合において、前記中央領域における前記第1着色領域の合計面積は、前記中央領域の面積の50%以上である。
【0026】
態様9によれば、吸収性物品の着用中において、第1着色領域がユーザーの目に留まり易く、第1着色領域による効果がより得られる。
【0027】
(態様10)態様1~9の何れかに記載の吸収性物品であって、
腹側外装部材と、前記腹側外装部材とは別部材で構成された背側外装部材と、前記吸収性コアを備える吸収性本体と、を有し、前記腹側外装部材と前記背側外装部材が、前記左右方向の両端部において一対のサイド接合部によって互いに接合されており、前記背側外装部材は、前記サイド接合部よりも股下側に延出する延出部を有し、展開伸長状態の前記吸収性物品を前記厚さ方向の非肌側から見た場合において、前記延出部が位置する前記吸収性物品の領域における前記第1着色領域の合計面積は、前記領域の面積の50%以上であることを特徴とする吸収性物品。
【0028】
態様10によれば、延出部により着用者の被覆面積が増え、長時間着用することによる漏れへの不安を軽減できる。また、第1着色領域がユーザーの目に留まり、第1着色領域による効果が得られる。特に背側の延出部は臀部を覆うため、第1着色領域と補色関係にある着用者の脚の付け根の肌の色が鮮やかに視認され、血行の良い印象をユーザーに付与できる。よって、ユーザーは吸収性物品を安心して使用できる。
【0029】
===本実施形態===
<<パンツ型使い捨ておむつの基本構成>>
本実施形態に係る吸収性物品の一例として、乳幼児用のパンツ型使い捨ておむつ1(以下、「おむつ1」とも呼ぶ)について説明する。ただし、本発明に係る吸収性物品は、パンツ型使い捨ておむつに限らず、テープ型使い捨ておむつ、胴回りの1箇所以上が分離可能且つ再接合可能な吸収性物品、つまりパンツ型とテープ型が組み合わされた吸収性物品等にも適用できる。また、吸収性物品の着用者対象者は、乳幼児に限らず、大人又は動物等の生物であってもよい。
【0030】
図1は、おむつ1の概略正面図である。図2は、展開かつ伸長した状態のおむつ1を肌側から見た概略平面図である。図3は、図2中のA-Aにおける概略断面図である。図4は、吸収性本体10の概略断面図である。「展開状態」とは、おむつ1を吸収性コア11の長手方向に開いて平面上に展開した状態である。本実施形態のようにパンツ型おむつ1の場合、おむつ1が左右方向の両側に有するサイド接合部SSの接合を解き、おむつ1を平面上に展開する。「伸長状態」とは、おむつ1を皺無く伸長させた状態、具体的には、おむつ1を構成する各部材(例えば外層シート14や肌側シート21,31等)の寸法がその部材単体の寸法と一致又はそれに近い長さになるまで伸長した状態のことを言う。
【0031】
パンツ型状態のおむつ1(図1)は、互いに直交する上下方向と左右方向と前後方向を有し、胴回り開口BH、及び、一対の脚回り開口LHを有する。上下方向において胴回り開口BH側を上側とも呼び、着用者の股下側となる側を下側とも呼ぶ。前後方向において着用者の腹側に当たる側を前側とも呼び、背側を後側とも呼ぶ。また、おむつ1は、図3に示すように資材が積層された厚さ方向を有し、厚さ方向において着用者に接触する側を肌側とし、その逆側を非肌側とする。
【0032】
おむつ1は、吸収性コア11を備える吸収性本体10と、吸収性本体10よりも非肌側に配された外装部材20,30とを有する。着用者の腹側に位置する外装部材を腹側外装部材20とも呼び、着用者の背側に位置する外装部材を背側外装部材30とも呼ぶ。展開状態のおむつ1は、互いに直交する長手方向、左右方向、及び厚さ方向を有する。長手方向は、吸収性本体10の長手方向、及び、パンツ型のおむつ1の上下方向に対応する。展開状態のおむつ1が長手方向の中央位置CLで二つ折りされ、腹側外装部材20と背側外装部材30が、左右方向の両端部において一対のサイド接合部SSによって互いに接合されることで、パンツ型となる。サイド接合部SSの接合方法としては、溶着や接着剤による接合等を例示できる。
【0033】
吸収性本体10は、図3及び図4に示すように、吸収性コア11と、吸収性コア11よりも肌側に位置する液透過性の表面シート12と、吸収性コア11よりも非肌側に位置する液不透過性のバックシート13と、外層シート14を有する。吸収性コア11は、排泄液を吸収保持するものであり、高吸収性ポリマーを含む。吸収性コア11として、例えば、パルプ繊維等の液体吸収性繊維に高吸収性ポリマーを含有させたものを所定形状に成形したものや、親水性のシートにSAP層を付着させたSAPシート等を例示できる。高吸収性ポリマーは、当技術分野で公知のものは特に制限なく採用でき、ポリアクリル酸塩系、ポリスルホン酸塩系、無水マレイン酸塩系等の高吸収性ポリマーが挙げられる。また、吸収性コア11は、ティッシュペーパーや不織布等の液透過性のコアラップシート15で覆われていてもよい。
【0034】
吸収性本体10の左右方向の両側部には、長手方向に沿う一対の防漏壁部2が設けられている。図4に示しように、バックシート13の非肌側面を覆いつつバックシート13の左右方向の両側部から延出した外層シート14の部位が複数箇所で折り曲げられて、表面シート12の肌側面上の左右方向の両側部に設けられ、防漏壁部2が形成される。防漏壁弾性部材16の伸縮性により、防漏壁部2は着用者の肌側に起立できる。防漏壁部2よりも左右方向の外側には、長手方向に沿う脚回り弾性部材17が設けられている。脚回り弾性部材17の伸縮性により、おむつ1は着用者の脚回りにフィットできる。
【0035】
腹側外装部材20と背側外装部材30は、それぞれ、胴回り弾性部材23,33(弾性部材)と、胴回り弾性部材23,33よりも肌側に配置された肌側シート21,31と、胴回り弾性部材23,33よりも非肌側に配置された非肌側シート22,32とを有する。肌側シート21,31と非肌側シート22,32としては、不織布等の柔軟なシート部材を例示できる。複数の胴回り弾性部材23,33(糸状弾性部材)は、肌側シート21,31と非肌側シート22,32の間に、上下方向に並んで配置されるとともに、左右方向に伸長した状態で取り付けられている。なお、胴回り弾性部材23,33(弾性部材)は糸状弾性部材に限らず、シート状の弾性部材(伸縮性フィルムや伸縮性不織布等)であってもよい。また、吸収性本体10の上端部を肌側から覆うように、カバーシート24,34が設けられていてもよい。カバーシート24,34によって、吸収性本体10の口開き等を抑制できる。
【0036】
以上、おむつ1の基本構成を説明したが、上記のおむつ1の構成は一例であり、これに限定されるものではない。例えば、本実施形態のおむつ1では、腹側外装部材20と背側外装部材30が別部材で構成され、股下部において吸収性本体10の非肌側面が露出している。これに限らず、例えば、腹側外装部材20と背側外装部材30の間に、それらを繋ぐ股下部の外装部材を備えるものであってもよいし、腹側外装部材20から背側外装部材30に亘り連続する1部材で構成される外装部材であってもよい。
【0037】
<<着色領域について>>
図5は、展開かつ伸長した状態のおむつ1を非肌側から見た概略平面図である。図6は、吸収性本体10を非肌側から見た概略平面図である。図6では吸収性本体10に対する外装部材20,30の位置を点線で示す。
【0038】
おむつ1では、吸収性コア11に含まれる高吸収性ポリマーの平均坪量が270g/m以上である。そのため、高吸収性ポリマーの平均坪量が270g/m未満である場合に比べて、吸収性コア11が吸収可能な液体量が多く、多量の排泄液(尿等)が排泄されても、おむつ1からの排泄液の漏れを抑制できる。したがって、頻繁に交換できない夜間や就寝時等、長時間に亘り着用され、複数回排泄される場合でも、排泄液が漏れ難い。つまり、おむつ1は長時間の着用に適した製品(例えば夜用の製品)である。よって、ユーザー(保護者や着用者自身)の漏れへの不安を軽減でき、就寝時においてもユーザーはおむつ1を安心して使用できる。
【0039】
好ましくは高吸収性ポリマーの平均坪量が300g/m以上であるとよく、これにより漏れをより抑制できる。なお、高吸収性ポリマーの坪量(g/m)は周知の方法にて測定できる。例えば、吸収性コア11から物理的に取り出した高吸収性ポリマーの合計の重量(g)と、吸収性コア11の平面積(m)から求めることができる。
【0040】
図5に示すように展開伸長状態のおむつ1を厚さ方向の非肌側から見た場合において、おむつ1は、第1着色領域51、及び、第2着色領域52を有する。図5において、第1着色領域51は網点及び黒色で塗りつぶされた領域で表し、第2着色領域52は砂地で塗りつぶされた領域で表す。以下の説明では、第1着色領域51と第2着色領域52を合わせて着色領域51,52とも呼ぶ。
【0041】
「第1着色領域51」は、第1の色群の何れかに該当する色の領域である。第1の色群とは、紫系と青系の色群であり、PANTONE(登録商標)の色見本における下記の複数の番号が対応付けられる色の群である。
【0042】
「第2着色領域52」は、第2の色群の何れかに該当する色の領域である。第2の色群とは、黄系とオレンジ系の色群であり、PANTONEの色見本における下記の複数の番号が対応付けられる色の群である。
【0043】
PANTONEの色見本における2071U、2072U、2073U、2086U、2092U、2093U、2099U、2100U、2133U、2114U、2562U、2563U、2572U、2673U、2582U、2635U、2645U、2705U、2715U、2716U、256U、257U、270U、271U、520U、521U、522U、527U、528U、529U、530U、531U、3575U、3543U、7437U、7438U、7439U、7440U、7444U、7445U、7451U、7452U、7453U、7696U、及び7697Uを第1の色群とする。
【0044】
PANTONEの色見本における100U、101U、102U、106U、107U、108U、113U、114U、115U、120U、121U、122U、123U、134U、135U、136U、137U、143U、144U、141U、142U、1205U、1215U、1225U、1235U、148U、149U、150U、151U、155U、156U、157U、162U、163U、164U、165U、712U、713U、714U、715U、1485U、1495U、1505U、Orange021U、1355U、1365U、1375U、1555U、1565U、1575U、171U、172U、489U、488U、487U、1625U、1635U、1645U、1655U、1665U、2001U、2002U、2033U、2004U、2008U、2009U、2010U、2011U、2012U、2013U、2022U、2023U、2024U、2025U、2026U、1585U、2016U、2017U、2018U、3588U、3564U、4008U、4009U、4031U、4032U、4033U、4066U、4067U、4068U、7409U、7410U、7411U、7412U、7413U、7415U、7416U、7417U、7548U、7549U、379U、380U、386U、387U、388U、393U、394U、395U、459U、460U、461U、473U、474U、475U、584U、585U、586U、587U、600U、601U、602U、603U、607U、608U、609U、610U、719U、720U、721U、3935U、3955U、3965U、7506U、7507U、7508U、7499U、7500U、及び7501Uを第2の色群とする。
【0045】
おむつ1は、第3着色領域53を有していたり、非着色領域54を有したりしていてもよいし、第3着色領域53や非着色領域54を有さなくてもよい。第3着色領域53は、展開伸長状態のおむつ1を厚さ方向の非肌側から見た場合において、第1の色群及び第2の色群の何れにも該当しない色の領域である。非着色領域54は、着色されていない領域(資材自体の色、例えば白色の領域)である。
【0046】
具体的に、本実施形態のおむつ1では、外装部材20,30を構成する肌側シート21,31と、吸収性本体10を構成するバックシート13とが着色されることにより第1着色領域51が形成されている。また、バックシート13が着色されることにより第2着色領域52が形成されている。
【0047】
また、第1着色領域51は、第1の色群の中の1つの色番に該当する領域のみで構成されてもよいし(第1着色領域51の全域が同じ色であってもよいし)、第1の色群の中の複数の色番にそれぞれ該当する複数の領域の組み合わせであってもよい。同様に、第2着色領域52も、第2の色群の中の1つの色番に該当する領域のみで構成されてもよいし、第2の色群の中の複数の色番にそれぞれ該当する複数の領域の組み合わせであってもよい。
【0048】
本実施形態では、展開伸長状態のおむつ1を厚さ方向の非肌側から見た場合(図5)において、第1着色領域51の合計面積は、おむつ1(全体)の面積の50%以上である。
【0049】
そうすることで、第1着色領域51の合計面積がおむつ1の面積の50%未満である場合に比べて、第1着色領域51がユーザーの目に留まり易い。第1の色群(紫系と青系の色群)は夜を連想させる色の群である。そのため、第1着色領域51に着目したユーザーは、おむつ1が夜用の製品(長時間の着用に適した製品)であることを視覚的に直ぐに認識し易くなる。よって、ユーザーが、本実施形態のおむつ1と通常の(例えば昼用の)おむつを間違って装着してしまうことを防止できる。また、暗い寝室等において、子どもが本実施形態のおむつ1を着用しているか否かを衣服の隙間から確認し易く、ユーザーに安心感を付与できる。
【0050】
また、第1の色群(紫系と青系の色群)は色彩心理学において気持ちを落ち着かせる色とされている。そのため、面積率の大きい第1着色領域51を見た着用者(子ども)とその家族(保護者や着用者の兄弟等)の気持ちを落ち着かせることができる。子どもが落ち着いた気持ちで就寝準備を行うことにより、スムーズな入眠や安眠が得られる。また夜間の排泄液の漏れに対する保護者の不安な気持ちも和らげることができる。
【0051】
また、第1の色群(紫系と青系の色群)は尿の色(黄系の色)と概ね補色の関係にある。補色とは色相環で反対に位置する関係を持つ色の組合せである。補色の一方の色を見つめた後に白い領域等に目を移すと、補色のもう一方の色が残像として現れることが知られている。おむつ1の取り外しの際に、ユーザーは、例えばサイド接合部SSを破って、おむつ1を長手方向に展開し、吸収性本体10の肌側面を視認する。その際も、面積率の大きい第1着色領域51を見ていたユーザーの視覚では、第1着色領域51と補色関係にある黄色が残像として残り、吸収性本体10の肌側面に浮かび上がる。よって、ユーザーは尿の色を強く感じ易く、沢山の尿が吸収されていることを実感できる。そのため、おむつ1の吸収性が良く、長時間着用しても漏れない印象をユーザーに付与でき、ユーザーはおむつ1を安心して使用できる。
【0052】
また、ユーザー(保護者等)は子どもが長時間に亘りおむつ1を着用することに対して不安を抱くことがある。例えば締め付けや蒸れ等による身体的な問題が生じていないかという不安である。補色関係にある色が近接していると、その補色関係にある色が鮮やかに視認される。そのため、着用者の肌の色が第1着色領域51と補色関係にある場合(黄系等の肌の色である場合)、面積率の大きい第1着色領域51と共に視認される着用者の肌の色が鮮やかに視認され、血行の良い印象をユーザーに付与できる。よって、ユーザーは、子どもがおむつ1を長時間着用しても健康的に問題がないことを確認でき、おむつ1を安心して使用できる。
【0053】
但し、第1の色群は寒色系の色群である。仮におむつが第1着色領域51のみしか有さないと、おむつが冷たい製品である印象となり、着用者の体温も下がっている印象となる。これに対して、本実施形態のおむつ1は、第2着色領域52を有する。第2の色群(黄系とオレンジ系の色群)は暖色系の色群である。そのため、ユーザーはおむつ1に対して温かさを感じることができ、おむつ1を着用している子どもの体温が下がり過ぎているのではないかという不安をユーザーに与えてしまうことを防止できる。よって、ユーザーは、子どもがおむつ1を長時間着用しても体温が維持されて健康的に問題がないことを確認でき、おむつ1を安心して使用できる。
【0054】
以上のように、本実施形態のおむつ1によれば、長時間の着用に適した製品であることを認識し易く、長時間使用する際の漏れや健康面に関する不安を視覚的に払拭でき、ユーザーが安心して使用できる。
【0055】
おむつ1における第1着色領域51及び第2着色領域52の特定は、以下の方法にて行うことができる。まず対象のおむつ1を展開状態かつ伸長状態にして非肌側面を上にして試験台の上に固定する。試験台の色は白色とする。環境は、昼白色(色温度目安:4600~5400K(ケルビン))で明るく照明された室内(目安:500~750lx(ルクス))とする。対象のおむつ1から約30~50cmの距離で、複数人(例えば10人)の被験者が確認する。被験者は、おむつ1の非肌側面の異なる色の領域毎に、PANTONEの色見本と照らし合わせ、色見本の中のどの色(色番)が該当するのか(どの色が最も近い色であるのか)を決定する。例えば、複数人の被験者それぞれが、或る着色領域の色を目視し、色見本のどの色が該当するのか(どの色が最も近い色であるのか)を判断する。そして、最も多くの人が選んだ色番をその着色領域の色に特定する。そして、着色領域の色番が第1の色群に含まれている場合、その着領域を第1着色領域51に特定する。着色領域の色番が第2の色群に含まれている場合、その着領域を第2着色領域52に特定する。そうして、おむつ1の非肌側面が有する着色領域毎に、第1着色領域51であるか、第2着色領域52であるか、それ以外(第3着色領域53)であるかを特定する。
【0056】
第1着色領域51の合計面積がおむつ1の面積の50%以上であることの判断は、周知の方法にて確認できる。例えば、目視により判断してもよい。又は、展開伸長状態のおむつ1の非肌側面を撮影した画像データに基づき、一般的な画像解析ソフトや面積算出ソフトを用いて、第1着色領域51の合計面積とおむつ1の面積を各々算出して判断してもよい。後述する面積の比較についても同様に確認できる。
【0057】
第1着色領域51及び第2着色領域52を形成する方法は特に制限されない。例えば、おむつ1を構成する資材に印刷を施して形成してもよい。この場合、おむつ1に図柄や文字や模様等を設け易くなる。又は当分野において公知の着色剤(顔料、染料等)を資材の構成成分に含有させることで、着色された資材を形成してもよい。例えば着色剤を不織布の繊維等に練り込むことで着色された不織布を形成してもよい。この場合、広範囲に亘り着色領域を形成したり、均一な濃度の着色領域を形成したりできる。
【0058】
具体的に本実施形態のおむつ1では、吸収性本体10のバックシート13に印刷が施されている。その印刷が外層シート14や外装部材20,30を透過して視認され、第1着色領域51及び第2着色領域52が形成されている。例えば、図5では、外装部材20,30と重ならない吸収性本体10の領域において、異なる色番に該当する複数の第1着色領域511,512が印刷により形成され、且つ、或る色番に該当する第2着色領域52が印刷により形成されている。
【0059】
また、本実施形態のおむつ1では、着色剤が練り込まれた繊維により形成された不織布が、外装部材20,30の肌側シート21,31に採用されている。肌側シート21,31の色が非肌側シート22,32を透過して視認され、或る色番に該当する第1着色領域51が形成される。そのため、おむつ1において肌側シート21,31が配置されている領域の大部分が第1着色領域51に相当する。但し、肌側シート21,31の色と吸収性本体10の印刷とが重なることで第1の色群に該当する色に視認されない領域は、第1着色領域51に相当せず、第3着色領域53に相当する。また、肌側シート21,31の色と吸収性本体10の印刷とが重なっても第2の色群に該当する色に視認される領域は、第2着色領域52に相当する。
【0060】
また、第1着色領域51及び第2着色領域52は、領域が着色されたものであってもよいし、図柄や模様や文字や記号等が着色されたものであってもよい。例えば図5のおむつ1には、吸収性コア11の輪郭に沿う領域(左右方向の側縁が幅方向の内側に向かって湾曲した領域)が着色された第1着色領域511が設けられている。その他、星の図柄が着色された第1着色領域512,514や、猫や月の図柄が着色された第2着色領域52が設けられている。但し上記の着色領域51,52は一例であり、着色領域51,52の形状、数、配置、大きさ等、特に限定されるものではない。
【0061】
好ましくは、おむつ1には、夜や就寝を連想させる図柄が設けられているとよい。例えば図5のおむつ1には、星や月の図柄、寝ている動物の図柄が設けられている。その他、夜や就寝を連想させる図柄として、ベッドに寝ているキャラクターの図柄や、歯磨きをしているキャラクターの図柄等を例示できる。これらを見たユーザーは、おむつ1が夜用の製品(長時間の着用に適した製品)であることをより認識し易くなる。
【0062】
また、本明細書では、展開伸長状態のおむつ1において、上下方向にサイド接合部SSと重複する領域を、一対の胴回り部1A,1Cとする。一対の胴回り部のうち腹側(前側)に位置するものを腹側胴回り部1Aとも呼び、背側(後側)に位置するものを背側胴回り部1Cとも呼ぶ。一対の胴回り部1A,1Cの間の領域を股下部1Bとする。
【0063】
なお、サイド接合部SSを有さない吸収性物品(例えばテープ型の使い捨ておむつ)の場合は以下とする。展開伸長状態の吸収性物品を長手方向に4等分したときの、中央の2つの領域を股下部とする。股下部よりも長手方向の外側の領域を一対の胴回り部とする。
【0064】
そして、本実施形態のように、一対の胴回り部1A,1Cの少なくとも一方において、胴回り弾性部材23,33よりも肌側に位置する肌側シート21,31が着色されることによって、第1着色領域51が形成されているとよい。なお、肌側シート21,31の着色により第1着色領域51の少なくとも一部が形成されていればよく、本実施形態では第1着色領域51の一部が形成されている。そのために、肌側シート21,31が第1の色群(紫系と青系の色群)又はそれに近い色に着色されているとよい。また、肌側シート21,31の着色のみで第1着色領域51が形成されていてもよいし、肌側シート21,31と厚さ方向に重なる資材の着色と共に第1着色領域51が形成されていてもよい。本実施形態では腹側と背側の両方の肌側シート21,31の全部が着色されているが、腹側と背側の一方の肌側シート21,31のみが着色されていてもよいし、肌側シート21,31の一部が着色されるだけでもよい。また、本実施形態では、着色剤を繊維に練り込むことで形成された肌側シート21,31を例示するが、肌側シート21,31が印刷で着色されていてもよい。
【0065】
上記によれば、肌側シート21,31の色が非肌側シート22,32を透過して、おむつ1の非肌側から視認され、第1着色領域51を形成できる。特におむつ1を肌側から視認した際に(図2)、肌側シート21,31の色が濃く視認され、ユーザーの目に留まり易い。そのため、おむつ1の取り外しの為に、ユーザーがおむつ1を長手方向に展開した際に、肌側シート21,31の色が視認され、肌側シート21,31の色と補色関係にある黄色が残像として残り易くなる。よって、ユーザーは吸収性本体10の尿の色を強く感じ易くなる。また、補色関係にある肌側シート21,31と吸収性本体10が近接することからも、ユーザーが尿の色を鮮やかに感じ易くなる。そのため、おむつ1の吸収性が良く、長時間着用しても漏れない印象をユーザーに付与でき、ユーザーはおむつ1を安心して使用できる。
【0066】
本実施形態では、図3に示すように、肌側シート21,31の上端は、非肌側シート22,32の上端よりも下側に位置している。この場合、おむつ1の上端部には、肌側シート21,31が存在せず、非着色領域54となる。そのため、ユーザーは、おむつ1の上端部を認識し易くなる。例えば装着時におむつ1の上端部が内側に入り込んでしまった場合には、そのことに気付き易く、おむつ1を適切に装着できる。
【0067】
図7A図7Cは変形例のおむつ1の説明図である。図7Aは展開伸長状態のおむつ1の一部を非肌側から見た図であり、着色された非肌側シート22により形成される第1着色領域51を示す図である。本実施形態とは異なり、一対の胴回り部1A,1Cの少なくとも一方において、胴回り弾性部材23,33よりも非肌側に位置する非肌側シート22,32が着色されることによって、第1着色領域51が形成されていてもよい。なお、非肌側シート22,32の着色により第1着色領域51の少なくとも一部が形成されていればよい。そのために、非肌側シート22,32が第1の色群(紫系と青系の色群)又はそれに近い色に着色されているとよい。また、非肌側シート22,32の着色のみで第1着色領域51が形成されてもよいし、非肌側シート22,32と厚さ方向に重なる資材の着色と共に第1着色領域51が形成されていてもよい。図7Aでは腹側の非肌側シート22のみを示すが、腹側と背側の両方の非肌側シート22,32が着色されていてもよいし、腹側と背側の一方の非肌側シート22,32のみが着色されていてもよい。また、非肌側シート22,32の全部が着色されていてもよいし、一部のみが着色されていてもよい。また、非肌側シート22,32は、着色剤を繊維に練り込むことで着色されていてもよいし、印刷で着色されていてもよい。
【0068】
上記によれば、非肌側シート22,32の色が、おむつ1の非肌側から視認され、第1着色領域51を形成できる。特におむつ1を非肌側から視認した際に、非肌側シート22,32の色が濃く視認され、ユーザーの目に留まり易い。そのため、ユーザーは、おむつ1が長時間の着用に適した製品であることを認識し易くなり、気持ちも落ち着かせることができる。また、第1着色領域51と補色関係にある着用者の肌の血行が良い印象をユーザーに付与でき、ユーザーは安心しておむつ1を使用できる。
【0069】
上記に限らず、一対の胴回り部1A,1Cの少なくとも一方において、肌側シート21,31と非肌側シート22,33の両方が着色されることにより、第1着色領域51が形成されていてもよい。この場合、おむつ1を非肌側から視認した際も、肌側から視認した際も、第1着色領域51の色が濃く視認され、ユーザーの目に留まり易い。そのため、第1着色領域51による効果(長時間の着用に適した製品であることを認識し易く、長時間使用する際の漏れや健康面に関する不安を視覚的に払拭できる効果)がより得られ、ユーザーは安心しておむつ1を使用できる。
【0070】
図7B及び図7Cは着色された外層シート14により形成される第1着色領域51を示す図である。図7Bは展開伸長状態のおむつ1の一部を非肌側から見た図であり、図7Cは展開伸長状態のおむつ1の一部を肌側から見た図である。本実施形態とは異なり、吸収性本体10において、吸収性コア11よりも非肌側に位置する外層シート14が着色されることによって、第1着色領域51が形成されていてもよい。なお、外層シート14の着色により第1着色領域51の少なくとも一部が形成されていればよい。そのために、外層シート14が第1の色群(紫系と青系の色群)又はそれに近い色に着色されているとよい。また、外層シート14の着色のみで第1着色領域51が形成されていてもよいし、外層シート14と厚さ方向に重なる資材の着色と共に第1着色領域51が形成されていてもよい。図4に示すように、外層シート14の一部は、表面シート12の肌側面上にて折り畳まれて、肌側に起立可能な防漏壁部2を構成している。なお、外層シート14の全部が着色されていてもよいし、一部のみが着色されていてもよい。また、外層シート14は、着色剤を繊維に練り込むことで着色されていてもよいし、印刷で着色されていてもよい。
【0071】
この場合、おむつ1を非肌側から視認した際に(図7B)、外層シート14の色が、外装部材20,30を透過して又は直接的に視認され、第1着色領域51を形成できる。また、おむつ1を肌側から視認した際にも(図7C)、外層シート14の色が直接的に視認される。よって、第1着色領域51による効果(長時間の着用に適した製品であることを認識し易く、長時間使用する際の漏れや健康面に関する不安を視覚的に払拭できる効果)が得られる。特に防漏壁部2を構成する外層シート14が吸収性本体10上に位置する。そのため、補色関係にある黄色が残像として残り易く、且つ、尿の色が鮮やかに視認される。よって、おむつ1の吸収性が良く、長時間着用しても漏れない印象をユーザーに付与でき、ユーザーは安心しておむつ1を使用できる。
【0072】
ここまで、吸収性本体10のバックシート13と外層シート14、外装部材20,30の肌側シート21,31と非肌側シート22,32を着色することで、着色領域51,52を形成する形態をせつめいした。しかし、これに限らず、上記以外の資材を着色することで、着色領域51,52を形成してもよい。
【0073】
また、図5に示すように、展開伸長状態のおむつ1を厚さ方向の非肌側から見た場合において、股下部1Bにおける第1着色領域51の合計面積は、股下部1Bにおける第2着色領域52の合計面積よりも大きいとよい。
【0074】
おむつ1の股下部1Bは着用者の脚(太腿)に挟まれて、着用者の脚の肌が隣接する領域である。そのため、着用者の肌の色が第1着色領域51と補色関係にある場合、面積率の大きい第1着色領域51に隣接する着用者の脚の色が鮮やかに視認される。そのため、脚周辺の血行が良い印象をユーザーに付与でき、ユーザーは、子どもがおむつ1を長時間着用しても健康的に問題がないことを確認でき、おむつ1を安心して使用できる。
【0075】
図8は、変形例のおむつ1の股下部1Bについての説明図であり、展開伸長状態のおむつ1の股下部1Bを非肌側から見た図である。一対の胴回り部1A、1Cは点線で示す。上記とは逆に、展開伸長状態のおむつ1を厚さ方向の非肌側から見た場合において、股下部1Bにおける第2着色領域52の合計面積は、股下部1Bにおける第1着色領域51の合計面積以上であってもよい。
【0076】
この場合、暖色系である第2着色領域52の面積率が大きい為、ユーザーは、おむつ1の股下部1Bに対して温かい印象を受ける。そのため、長時間の着用で吸収した多量の排泄液で股下部1Bが冷えて着用者の体温が低下しているのではないかという不安をユーザーに与えてしてしまうことを防止できる。よって、ユーザーは、子どもがおむつ1を長時間着用しても健康的に問題ないことを確認でき、おむつ1を安心して使用できる。
【0077】
また、本実施形態のおむつ1は、腹側外装部材20と、腹側外装部材20とは別部材で構成された背側外装部材30とを有する。そして、おむつ1の展開伸長状態において、吸収性本体10は、腹側外装部材20と背側外装部材30の少なくとも一方の部材と厚さ方向に重なる重複領域Roを有する。さらに、図6に示すように、吸収性本体10のみを厚さ方向の非肌側から見た場合に、重複領域Roの非肌側面において、その重複領域Roと重なる腹側外装部材20又は背側外装部材30(一方の部材)が備える胴回り弾性部材23,33の色と同色である領域の合計面積は、重複領域Roの面積の50%以上であることが好ましい。
【0078】
複数の胴回り弾性部材23,33の色が異なる場合、上下方向において吸収性本体10と重複する複数の胴回り弾性部材23,33のうち、より多くの胴回り弾性部材23,33の色と同色である領域を、弾性部材の色と同色である領域とする。本実施形態では全ての胴回り弾性部材23,33の色が白色である。この場合、重複領域Roのうち白色である領域の合計面積が重複領域Roの面積の50%以上であるとよい。また、本実施形態では、吸収性本体10を構成する資材の色は白色であり、バックシート13に印刷を施すことで着色領域を形成する。この場合、重複領域Roのうち非着色領域54(非印刷領域)の合計面積が重複領域Roの面積の50%以上であるとよい。
【0079】
そうすることで、重複領域Roにおいて胴回り弾性部材23,33が目立ち難くなる。特に本実施形態のおむつ1では、図5に示すように、重複領域Roの胴回り弾性部材23,33の一部が切断されている。これにより、重複領域Roの伸縮力が抑えられ、吸収性コア11の左右方向の収縮(皺の発生)を抑制できる。よって、吸収性コア11と着用者の間に隙間が生じ難く、排泄物の漏れを抑制できる。但し、重複領域Roにおいて胴回り弾性部材23,33の切れ端や、間欠的に切断された胴回り弾性部材23,33の複数の短い部分が存在することになる。この場合も、上記によれば、胴回り弾性部材23,33の切れ端や短い部分が目立ち難くなる。よって、ユーザーは、胴回り弾性部材23,33以外の重複領域Roの部分に着目し易くなる。具体的には、ユーザーは、重複領域Roに配された着色領域51,52や、図柄(例:夜や就寝を連想させる図柄)や、文字(例:商品名、サイズ表示、前後表示)に着目し易くなり、それらの効果や情報が得られ易くなる。また、おむつ1の外観も向上させることができる。
【0080】
なお、図6では、腹側の重複領域Roと背側の重複領域Roの両方において、胴回り弾性部材23,33の色と同色(例:白色)である領域の合計面積が重複領域Roの面積の50%以上である。しかし、これに限らず、腹側の重複領域Roと背側の重複領域Roの一方においてのみ、胴回り弾性部材23,33の色と同色である領域の合計面積が重複領域Roの面積の50%以上であってもよい。
【0081】
上記の面積の比較は以下の方法にて行うことができる。まず、吸収性本体10における重複領域Ro(外装部材20,30と重なる領域)の位置を特定する。次に、必要に応じてコールドスプレー等を用いて、おむつ1から吸収性本体10を分離し、外装部材20,30から複数の胴回り弾性部材23,33も分離する。そして、重複領域Roの中で胴回り弾性部材23,33と同色である領域を特定する。なお、同色とは、色差ΔEが20.0以下の色であるとよく、好ましくは色差ΔEが12.0以下であるとよい。色差ΔEは、測定対象となる2点について汎用の色差計(例えばコニカミノルタ社製の色彩色差計CR-400、又はそれと同等のもの)を用いて行うことができる。色差ΔEはCIE1976に準拠したL色空間に基づいて数値化した値(色差式)にて算出される。糸状弾性部材である胴回り弾性部材23,33は細いので、複数本の胴回り弾性部材23,33を隙間なく並べて測定するとよい。そして、胴回り弾性部材23,33と同色である領域の面積を、重複領域Roの面積で除して、50%以上であるかを判断する。
【0082】
特に胴回り弾性部材23,33の色が白色であり、重複領域Roにおいて白色である領域の面積率が高いことが好ましい。そうすることで、例えば重複領域Roにおいて第1の色群に着色された領域の面積率が高い場合に比べて、重複領域Roに配された図柄の視認性が高まる。本実施形態のおむつ1のように、着色されたシート(ここでは着色された肌側シート21,31)を有する外装部材20,30が重ねられても、重複領域Roに配された図柄の視認性が維持され易くなる。
【0083】
一方、吸収性本体10のうち外装部材20,30と厚さ方向に重ならない非重複領域Rnでは、吸収性本体10の非肌側面に配された着色領域51,52や図柄や文字等が、外装部材20,30を介さずに直接に視認される。そこで、図6に示す吸収性本体10のように、重複領域Roの方が、非重複領域Rnに比べて、白色の面積率を高くしてもよい。つまり、重複領域Roのうち白色である領域の合計面積を重複領域Roの全体面積で除した値は、非重複領域Rnのうち白色である領域の合計面積を非重複領域Rnの全体面積で除した値よりも大きくしてもよい。そうすることで、上記のように重複領域Roでは図柄の視認性が維持され易くなる。一方、非重複領域Rnには着色領域51,52や図柄や文字等を形成でき、それらが直接ユーザーに視認されるため、ユーザーの目に留まり易くなる。よって、それらの効果や情報が得られ易くなる。
【0084】
なお、白色とは、例えば、マンセル表色系で「N9.5」と表される色や、RGB色空間で「255,255,255」と表される色(所謂、真っ白)に加え、真っ白との色差ΔEが12未満である色も白色に含まれるものとする。白色についての色差ΔEの測定は、例えば、前記汎用の色差計(例えばコニカミノルタ社製の色彩色差計CR-400、又はそれと同等のもの)を用いて行うことができる。
【0085】
また、股下部1Bにおける吸収性本体10をその最大幅で左右方向に3等分したときの中央領域10cを、図5及び図6において点線で示す。展開伸長状態のおむつ1を厚さ方向の非肌側から見た場合において、中央領域10cに、第1着色領域51、及び、第2着色領域52が設けられていることが好ましい。本実施形態のおむつ1では、背側外装部材30(肌側シート31)の着色で形成された第1着色領域51と、吸収性本体10(バックシート13)の着色で形成された第1着色領域51及び第2着色領域52が、中央領域10cに設けられている。
【0086】
おむつ1の股下部1Bは着用者の脚(太腿)に挟まれる領域である。おむつ1の着用中において、中央領域10cよりも両外側の領域は脚に挟まれて潰れ易いのに対して、中央領域10cは潰れ難く、中央領域10cに配される着色領域51,52の視認性が維持される。そのため、上記によれば、おむつ1の着用中においても、ユーザーが第1着色領域51及び第2着色領域52を視認でき、それらの効果が得られる。つまり、ユーザーは、長時間の着用に適した製品であることを認識し易く、気持ちを落ち着かせることができる。また、第1着色領域51と補色関係にある着用者の肌の血行が良い印象をユーザーに付与できる。また、着用者の体温が下がり過ぎているのではないかという不安をユーザーに与えてしまうことを、第2着色領域52によって防止できる。よって、ユーザーは安心しておむつ1を使用できる。
【0087】
好ましくは、展開伸長状態のおむつ1を厚さ方向の非肌側から見た場合(図5)において、中央領域10Cにおける第1着色領域51の合計面積は、中央領域10Cの面積の50%以上であるとよい。
【0088】
そうすることで、中央領域10Cにおける第1着色領域51の合計面積が中央領域10Cの面積の50%未満である場合に比べて、おむつ1の着用中に、第1着色領域51がユーザーの目に留まり易くなる。よって、第1着色領域51による効果がより得られる。
【0089】
また、図5に示す背側外装部材30は、サイド接合部SSよりも股下側に延出する延出部30Eを有する。延出部30Eにより着用者の背側の被覆面積が増え、長時間着用することによる漏れへの不安を軽減できる。この場合、展開伸長状態のおむつ1を厚さ方向の非肌側から見た場合において、以下であるとよい。つまり、延出部30Eが位置するおむつ1の領域における第1着色領域51の合計面積は、前記領域の面積の50%以上であることが好ましい。
【0090】
本実施形態のおむつ1では、延出部30Eの全域に着色された肌側シート31が位置する。ただし、延出部30Eが位置するおむつ1の領域は、延出部30Eと吸収性本体10の印刷とが重なり第1着色領域51に該当しない領域(第3着色領域53)を有する。その場合も、第1着色領域51の面積率が50%以上であることが好ましい。
【0091】
そうすることで、第1着色領域51がユーザーの目に留まり易く、第1着色領域51による効果が得られる。特に背側の延出部30Eは臀部を覆う。そのため、着用者の肌の色が第1着色領域51と補色関係にある場合、延出部30Eに隣接する脚の付け根の肌の色が鮮やかに視認され、血行の良い印象をユーザーに付与できる。よって、ユーザーは、子どもがおむつ1を長時間着用しても健康的に問題がないことを確認でき、おむつ1を安心して使用できる。
【0092】
しかし、上記に限らず、延出部30Eが位置するおむつ1の領域において、第1着色領域51の面積率が50%未満であってもよいし、背側外装部材30が延出部30Eを有さなくてもよい。また、本実施形態とは異なり、腹側外装部材20がサイド接合部SSよりも股下側に延出する部位を有していてもよい。この場合も、着用者の腹側の被覆面積が増え、漏れへの不安を軽減できる。
【0093】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱すること無く、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのは言うまでも無い。
【符号の説明】
【0094】
1 パンツ型使い捨ておむつ(吸収性物品)、
1A 胴回り部、1B 股下部、1C 胴回り部、
2 防漏壁部、
10 吸収性本体、11 吸収性コア、
12 表面シート、13 バックシート、
14 外層シート、15 コアラップシート、
16 防漏壁弾性部材、17 脚回り弾性部材、
20 腹側外装部材、
21 肌側シート、22 非肌側シート、
23 胴回り弾性部材(弾性部材)、
24 カバーシート、
30 背側外装部材、30E 延出部、
31 肌側シート、32 非肌側シート、
33 胴回り弾性部材(弾性部材)、
34 カバーシート、
51 第1着色領域、52 第2着色領域、
53 第3着色領域、54 非着色領域、
SS サイド接合部、
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8