IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 新名 宏二の特許一覧

特開2025-17268石鹸、循環器疾患の予防又は改善剤、及び外用組成物
<>
  • 特開-石鹸、循環器疾患の予防又は改善剤、及び外用組成物 図1
  • 特開-石鹸、循環器疾患の予防又は改善剤、及び外用組成物 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025017268
(43)【公開日】2025-02-05
(54)【発明の名称】石鹸、循環器疾患の予防又は改善剤、及び外用組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/258 20060101AFI20250129BHJP
   A61P 9/00 20060101ALI20250129BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20250129BHJP
   A61K 47/44 20170101ALI20250129BHJP
   A61K 36/899 20060101ALI20250129BHJP
【FI】
A61K36/258
A61P9/00
A61P25/00
A61K47/44
A61K36/899
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023120316
(22)【出願日】2023-07-24
(71)【出願人】
【識別番号】513001031
【氏名又は名称】新名 宏二
(74)【代理人】
【識別番号】110002826
【氏名又は名称】弁理士法人雄渾
(72)【発明者】
【氏名】新名 宏二
【テーマコード(参考)】
4C076
4C088
【Fターム(参考)】
4C076BB31
4C076CC01
4C076CC11
4C076EE53
4C088AB74
4C088AB88
4C088BA08
4C088CA03
4C088CA25
4C088MA07
4C088MA34
4C088MA63
4C088NA14
4C088ZA01
4C088ZA36
4C088ZC75
(57)【要約】
【課題】本発明の課題は、メディカルハーブ、生薬等を含有しながら、皮膚以外の疾病予防効果、特に循環器疾患及びメンタルヘルス不調の予防又は改善を目的とした効果のある石鹸、予防又は改善剤及びそれ等を含有する外用組成物を提供することである。
【解決手段】上記の課題を解決するための本発明の循環器疾患及びメンタルヘルス不調の予防又は改善を目的とした石鹸、予防又は改善剤及びそれ等を含有する外用組成物は、特定のメディカルハーブ・生薬成分と穀物又は芋類のアルコール発酵物由来成分を組み合わせて含有することを特徴とする。
これにより、血管老化、心房細動等のリスクを含む循環器疾患の予防又は改善効果、及び心身症、ストレス、不眠等のメンタルヘルス不調の予防又は改善効果のある石鹸、予防又は改善剤及びそれ等を含有する外用組成物を提供することが可能となる。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)油脂のケン化物、(B)メディカルハーブ由来成分、(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物を含有することを特徴とする、石鹸。
【請求項2】
前記(B)メディカルハーブ由来成分は、高麗人参エキスであり、前記高麗人参エキスの含有量は、前記油脂の含有量に対して0.01質量%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の石鹸。
【請求項3】
前記(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物は、エタノール含有量が10質量%以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の石鹸。
【請求項4】
(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物を含有し、外用組成物に使用することを特徴とする、循環器疾患の予防又は改善剤。
【請求項5】
(B)高麗人参を含むメディカルハーブ由来成分を含有することを特徴とする、請求項4に記載の循環器疾患の予防又は改善剤。
【請求項6】
(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物を含有し、外用組成物に使用することを特徴とする、メンタルヘルス不調の予防又は改善剤。
【請求項7】
請求項4若しくは5に記載の循環器疾患の予防又は改善剤、又は、請求項6に記載のメンタルヘルス不調の予防又は改善剤を含有することを特徴とする、外用組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、循環器疾患及びメンタルヘルス不調の予防又は改善作用を有する石鹸、外用組成物に使用する予防又は改善剤及びそれ等を含有する外用組成物に関する。より詳しくは、本発明は、経皮吸収により血管老化リスク、心房細動リスク等を含む循環器疾患及びメンタルヘルス不調のリスク低減作用を有する、日常的に身体洗浄に用いられる石鹸、予防又は改善剤及びそれ等を含有する外用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
メディカルハーブ石鹸は、ナチュラル指向及びオーガニック指向と、素人にも作り易いこともあり、植物由来材料とアロマオイルと組み合わせるなど、ハンドメイドのオリジナル手作り石鹸の記事なども出回っている。また、近年はメディカルハーブ入りハンドソープ、メディカルハーブ入りボディソープなどもみられる。
【0003】
メディカルハーブ石鹸は、その香りや美容、美白、美肌効果・保湿効果、またリラックス効果等を謳ったものが多いが、その中でも疾病予防、治療作用として挙げられている効果は、ニキビ、吹き出物、アトピー性皮膚炎、肌荒れ、乾燥肌、脂性肌等、主に直接触れる皮膚層そのものへの効果を対象としている。しかし、極一部では皮膚以外の身体機能に関する作用を示すものも開示されている。
【0004】
また、メディカルハーブ以外に酒粕、焼酎粕等の穀物又は芋類のアルコール発酵物由来の有効成分を含有する石鹸や入浴剤も市販されている。しかし、これ等も、やはり、美容、美肌、保湿個効果等の皮膚層における効能を謳っており、皮膚以外の身体的機能や疾病予防に着目したものは無い。
【0005】
また、一般に経皮吸収剤としては、シップ剤、ニコチンパッチなどのテープ剤等の薬物が挙げられるが、必ずしも薬物でない一般の化粧水、クリーム、乳剤、マッサージオイル、入浴剤、石鹸等も外用組成物として使用され、皮膚を通してその成分が体内に吸収されるとされている。実際に化粧品の有効成分の経皮吸収を高めるための研究もおこなわれている。
【0006】
ところで、日本人の死因の第1はガンであるが、これに続く死因として心筋梗塞や狭心症に代表される心疾患、脳梗塞等の脳血管疾患等が挙げられる。これ等は日本人の食生活や運動不足等の生活習慣の変化に伴い増加したものだが、両者ともに動脈硬化が関連しており、循環器疾患にとって血管老化は重要な健康上の課題となっている。
また、心房細動は、心臓が痙攣を起こす状態になり頻脈の症状が現れるものであるが、心房内の血流が滞るために血栓ができやすくなり、梗塞に繋がることもある。
【0007】
特許文献1は、肌の健康維持、乾燥防止、肌トラブル改善を目的とした、生薬を含有した石鹸に関する発明である。手洗いや入浴時に有効成分が肌に浸透することにより、肌の健康維持等に効果があることが記載されている(特許文献1、明細書段落[0004]~[0013])。
【0008】
特許文献2は、にきび治療用の石鹸の発明であり、高麗人参アブソリュート精油を含むことで、にきび菌の効果的な殺菌を通じて細菌の増殖と伝染を遮断することで、強力なにきび治療効果を示すことが記載されている。(特許文献2、明細書段落[0003]~[0005])。
【0009】
特許文献3は、特定のメディカルハーブ及びオイルを含有する石鹸についての発明であり、日常的に使用することで、皮膚を経由して有効成分が体内に吸収されることで、直接の皮膚層への効果以外に、痩身及び肥満の予防や、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)の減少により糖尿病予防にも有効である旨の記載が有る(特許文献3、請求項5、明細書段落[0001]、[0006]~[0012]、[0031])。
【0010】
また、非特許文献1には、焼酎を絞った残渣である焼酎かすを乾燥化した固形分を含有する石鹸が開示されており、美白作用、素肌老化防止、ニキビ予防、肌荒れ予防等の皮膚トラブル予防効果が記載されている(非特許文献1、p.45、左上欄第7行~右上欄第17行)。
【0011】
非特許文献2は、化粧品の有効性を高めるための有効成分の経皮吸収について、物質の透過性、吸収促進剤、作用部位、透過性評価等の研究内容が記載されている。
また、非特許文献3には、動脈硬化関連の血管老化スコアの測定・評価法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2011-144129号公報
【特許文献2】特表2012-532926号公報
【特許文献3】特開2013-141484号公報
【非特許文献】
【0013】
【非特許文献1】廣橋和己「生まれ変わる焼酎粕(~焼酎粕から入浴剤・石鹸~)」、鹿児島大学水産学部紀要、2007年、特別号、p.43~46、
【非特許文献2】杉林堅次「いつまでも若く健やかに-化粧品の有効性を高める経皮吸収促進技術」、J.Soc.Cosmet.Japan、2007年、Vol.41,No4、p.241~245、
【非特許文献3】高田晴子、沖野加州男「加速度脈波の“血管スコア”を用いた動脈硬化リスク評価(-10年間レトロスペクティブ・コホートスタディ-)」、総合健診、2004年、Vol.31,No2、p.374~380、
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の課題は、メディカルハーブ、生薬等を含有しながら、皮膚以外の疾病予防効果、特に循環器疾患及びメンタルヘルス不調の予防又は改善を目的とした効果のある石鹸、予防又は改善剤及びそれ等を含有する外用組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者は、上記の課題について鋭意検討した結果、外用組成物に生薬又は特定のメディカルハーブ・と穀物又は芋類のアルコール発酵物由来成分を組み合わせて含有することによって、循環器疾患に対する予防又は改善作用を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下を特徴とする、循環器疾患予防・改善作用を有する石鹸、予防又は改善剤及びそれ等を含有する外用組成物である。
【0016】
上記課題を解決するための本発明の石鹸は、(A)油脂のケン化物、(B)メディカルハーブ由来成分、(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物を含有することを特徴とする。
この特徴によれば、心房細動の頻度が減少する等の循環器疾患予防効果及びそれに伴うメンタルヘルス不調の予防効果を有する石鹸を提供することが可能となる。
【0017】
また、本発明の石鹸の一実施態様としては、前記(B)メディカルハーブ由来成分は高麗人参エキスであり、前記高麗人参エキスとしての含有量は、前記油脂の含有量100に対して0.01質量%以上であることを特徴とする、請求項1に記載の石鹸である。
この特徴によれば、血管老化を予防、改善し、血管年齢を若くし、動脈硬化、梗塞リスクを低減することができる。
【0018】
また、本発明の石鹸の一実施態様としては、前記(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物は、エタノール含有量が10質量%以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の石鹸である。
この特徴によれば、血管老化を予防、改善し、血管年齢を若くし、動脈硬化、梗塞リスクを低減する効果を有する石鹸を提供することが出来る。
【0019】
また、本発明の循環器疾患の予防又は改善剤の一実施態様としては、(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物を含有し、外用組成物に使用することを特徴とする、循環器疾患の予防又は改善剤である。
この特徴によれば、心房細動の頻度が減少する等の循環器疾患予防効果を有する外用組成物を提供することが可能となる。
【0020】
また、本発明の循環器疾患の予防又は改善剤の一実施態様としては、(B)高麗人参を含むメディカルハーブ由来成分を含有することを特徴とする、循環器疾患の予防又は改善剤である。
この特徴によれば、血管老化を予防、改善し、血管年齢を若くし、動脈硬化、梗塞リスクを低減する予防又は改善剤を提供することが可能となる。
【0021】
また、本発明のメンタルヘルス不調の予防又は改善剤の一実施態様としては、(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物を含有し、外用組成物に使用することを特徴とする、メンタルヘルス不調の予防又は改善剤である。
この特徴によれば、心身症、ストレスによる不眠等のメンタルヘルス不調の予防又は改善剤成物を提供することが可能となる。
【0022】
また、本発明の循環器疾患及びメンタルヘルス不調の予防又は改善剤を含有する外用組成物の一実施態様としては、請求項4若しくは5に記載の循環器疾患の予防又は改善剤、又は、請求項6に記載のメンタルヘルス不調の予防又は改善剤を含有することを特徴とする。
この特徴によれば、心房細動の頻度減少、血管老化を予防、改善し、血管年齢を若くし、動脈硬化、梗塞リスクの低減等の循環器疾患の予防又は改善効果、及び心身症、ストレスによる不眠等のメンタルヘルス不調の予防又は改善効果を有する外用組成物を提供することが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、生薬又は特定のメディカルハーブ、及びアルコール発酵物成分を組み合わせて含有することによって、皮膚以外の疾病予防効果、特に血管老化、心房細動等のリスクを含む循環器疾患予防、改善効果、及び心身症、ストレス、不眠等のメンタルヘルス不調の予防又は改善効果のある石鹸、予防又は改善剤及び外用組成物を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の石鹸の製造フローの一例を示す図である。
図2】本発明の石鹸の血管年齢を低下する効果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る石鹸、循環器疾患の予防又は改善剤、メンタルヘルス不調の予防又は改善剤、及び外用組成物の実施態様を詳細に説明する。
なお、実施態様に記載する石鹸、循環器疾患の予防又は改善剤、メンタルヘルス不調の予防又は改善剤、及び外用組成物については、本発明に係る石鹸、循環器疾患の予防又は改善剤、メンタルヘルス不調の予防又は改善剤、及び外用組成物を説明するために例示したに過ぎず、これに限定されるものではない。
【0026】
[石鹸]
本発明でいう石鹸とは、(A)油脂のケン化物、(B)メディカルハーブ由来成分、(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物を含有することを特徴とする。形態は、固形であっても粉状、液状、ジェル状、あるいは泡状等の液体ソープであってもよい。
【0027】
本発明の石鹸は、(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物を含有することにより、血管年齢の低下などの循環器疾患の予防又は改善や、メンタルヘルス不調の予防又は改善が認められる。本発明者は、メンタルヘルス不調の予防又は改善は、循環器疾患の予防又は改善に起因して得られる効果であると推察している。
さらには、これらの効果は、メディカルハーブ由来成分の併用により、より顕著に発揮されるものであると認められる。
【0028】
[(A)油脂のケン化物]
本発明における(A)油脂のケン化物は、植物性オイル等の油脂を、苛性ソーダ水溶液等のアルカリ剤でケン化して得られる。
【0029】
<油脂>
油脂としては、主に以下の植物性オイルが好ましく用いられるが、シアバター、カカオバター、クルミバター、豆乳バター、ヴィーガンバター等の植物性バターでも良い。また、動物性乳脂からなるバター、牛脂・羊脂・豚脂、ラード等の動物性油脂も用いてもよい。
例えば、オリーブオイル、ココナッツオイル、スィートアーモンドオイル、ゴマ油、レッドパーム油、カカオバター、月見草油、蜜ロウ、カレンヂュラオイル、ハッカ油、シアバター、亜麻仁油、ピユアーピーナッツオイル、ホホバオイル、アボガド油、椿油、茶油、ヤシ油、パーム油、パーム核油、綿実油等の各種オイルから適宜選択してオイルミックスとして使用することが出来る。
【0030】
<アルカリ剤>
けん化のためのアルカリ剤(塩基)としては、通常苛性ソーダが用いられる。但し、液体ソープにするとき等は、苛性カリを用いてもよい。通常、苛性ソーダ1に対して、1.0から1.5の質量比の精製水で溶解して苛性ソーダ水溶液として用いる。より好ましくは、1.1から1.4の質量比である。苛性ソーダの質量比を1.1以上とすることで石鹸の製造がし易く、また1.5以下とすることでpHを適切な範囲とすることができる。
【0031】
[(B)メディカルハーブ由来成分]
ハーブとは、一般に生活に役立つ香りを有する植物であり、メディカルハーブとは、医薬品と食品の間に位置するハーブである。
本発明における(B)メディカルハーブは、各種のメディカルハーブの混合物(メディカルハーブミックス)としてもよい。
メディカルハーブの具体例としては、例えば、高麗人参、ボリジ、リコリス、レモンバーム、イエロードック、リンデンフラワー、セージ、シべリアンセンシング、ダンディライオン、マリーゴールド、ユーカリ、タイム、マテ、セロリシード、ローズマリー、ラベンダー、としてもよいセントジョーンズワート、ローズレッド、だったんそば、バジル、ホーステール、エリカ、エキナセア、マカ、ビルベリー、イブニングプリムローズ、サフラン、ジュニパーベリー、ギンコウ、アルファルファ等の、各種メディカルハーブから適宜選択して用いられるが、これら以外のメディカルハーブを用いてもよい。
上記のうち、本発明におけるメディカルハーブとして好ましいものは、高麗人参、リコリス、レモンバーム、リンデンフラワー、セージ、ダンディライオン、ユーカリ、タイム、マテ、セロリシード、ローズマリー、ローズレッド、エリカ、エキナセア、マカ、ビルベリー、アルファルファ、イブニングプリムローズ、サフラン、アロエベラであり、より好ましくは、セージ、ユーカリ、アルファルファ、ローズマリー、マカであり、特に好ましくは、アルファルファ、ローズマリーである。アルファルファは、代謝に関わるミネラルなどの微量元素が多く含まれるため、皮膚以外の疾病予防効果、特に血管老化、心房細動等のリスクを含む循環器疾患予防、改善効果が促進され、心身症、ストレス、不眠等のメンタルヘルス不調の予防又は改善効果も促進すると推察される。また、ローズマリーは、血液循環を促進する効果を有するため、本発明の効果を増強すると推察される。
【0032】
メディカルハーブ由来成分は、メディカルハーブに含まれる成分であり、水、熱水、アルコールなどの溶媒で抽出することにより得ることができる。抽出に利用する溶媒は、好ましくは、熱水である。また、メディカルハーブの粉砕物として得ることもできる。
抽出条件は、特に制限されないが、例えば、溶媒100質量部に対して、メディカルハーブを乾燥重量として1~10質量部であり、下限値として好ましくは2質量部以上であり、上限値として好ましくは6質量部以下である。
抽出温度は、溶媒の種類によって適宜設定されるが、例えば、熱水の場合、好ましくは60~100℃であり、下限値としてより好ましくは80℃以上であり、さらに好ましくは90℃以上である。
抽出操作後、濾過により抽出エキスと残渣を分離し、抽出エキスを利用することが好ましく、さらには、抽出エキスを加熱や減圧などの濃縮手段により濃縮してもよい。濃縮率は、特に制限されないが、例えば、2~30倍であり、好ましくは5~20倍である。抽出エキス濃縮液とすることにより、本発明の石鹸や外用組成物に高濃度で添加することができる。
【0033】
石鹸中のメディカルハーブ由来成分の含有量は、油脂の質量100質量部に対するメディカルハーブの抽出エキス濃縮液(抽出条件:95℃の熱水100質量部でメディカルハーブ乾燥重量3質量部のメディカルハーブ由来成分を抽出した抽出液の10倍濃縮液)の体積割合として、例えば、1.0~30.0v/w%であり、好ましくは2.0~20.0v/w%であり、より好ましくは3.0~15.0v/w%である。
メディカルハーブの乾燥重量換算とする場合、油脂の質量100質量部に対して、例えば、0.1~15質量部、好ましくは0.5~13質量部、より好ましくは1.0~10質量部、さらに好ましくは1.5~8.0質量部を用いることができる。なお、乾燥品以外の乾燥前の製品も利用することができる。
(B)メディカルハーブを加えることにより、本発明の血管年齢の老化等の循環器疾患の予防又は改善の効果を得ることが出来る。
【0034】
<高麗人参>
高麗人参は、上記の(B)メディカルハーブ由来成分の中でも、外用組成物に用いた場合には、循環器疾患の内、特に血管年齢の老化の予防又は改善の効果が高い成分であることが判明した。本発明において用いられる高麗人参としては、高麗人参エキスそのものを使用することはもちろん、高麗人参茶等用途に根を乾燥加工された高麗人参の他、パウダー、濃縮液、粒状物、錠剤等を適宜用いることが出来る。3年、4年根を用いることが出来るが、より好ましくは6年根を用いることが出来る。乾燥させる前の生の水参、皮をむいて日光や熱風で乾燥した白参、皮つきのまま水蒸気で蒸した後に乾燥した紅参の何れも用いることが出来るが、好ましくは白参、紅参であり、さらに好ましくは紅参である。
高麗人参エキスとしての含有量は、油脂の質量100質量部に対して、高麗人参エキスを0.01~1質量部、好ましくは0.03~0.7質量部、さらに好ましくは0.06~0.5質量部を加えて用いることができる。0.01質量部以上用いることで、本発明の循環器疾患の予防又は改善の効果を得ることが出来る。
ここで、「高麗人参エキス」とは、一般に高麗人参の根から、水、熱水、エタノール、水とエタノール混合物、1,3ブチレングリコール、水と1,3ブチレングリコールの混合物等溶媒で抽出した成分を指す。
【0035】
[(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物]
本発明における(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物は、穀物又は芋類をアルコール発酵して得られるものであり、例えば、もろみ、酒、酒粕、蒸留酒、蒸留残液等が挙げられる。好ましくは、もろみの蒸留後の残液、蒸留液を加熱濃縮した濃縮液体、もろみや蒸留後の残液の粕(酒粕、焼酎粕など)である。特に好ましくは、もろみの蒸留後の残液からろ過により得られた液体成分である。
穀物又は芋類としては、さつま芋、じゃが芋、麦、米、粟、ひえ、トウモロコシ、蕎麦、胡麻、等が挙げられる。この他、サトウキビ(黒糖)、豆類も用いることができる。
【0036】
アルコール発酵物としては、例えば、焼酎、泡盛、ウイスキー、バーボン、ブランデー、ジン、ラム酒、グラッパ、白酒、ウォッカ等の蒸留酒、それらのもろみ蒸留後の残液、あるいはそれら蒸留酒自体を加熱濃縮した濃縮後液、また残渣の粕、及びその乾燥固形物である。
この他、蒸留酒ではない醸造酒である、日本酒、ワイン、ビール等を加熱濃縮した濃縮後の液体でもよく、またそれらの製造過程におけるもろみを絞って濾過した残液、残渣の酒粕やその乾燥固形物も用いることが出来る。
これらの内、その含有成分とコストの面から、好ましくは焼酎もろみ蒸留後の残液を最も好ましく用いることができる。
【0037】
液体で使用する場合、蒸留後残液又はもろみ濾過残液等の液体をそのまま使用してもよいし、濃縮してもよい。蒸留酒、非蒸留酒の酒類自体を用いる場合は、有効成分の量と石鹸製造時の液体総量の制約等から、加熱濃縮して用いる。その場合は、元の酒類の液体を約2倍から20倍、より好ましくは3倍から15倍になるまで加熱濃縮して用いることができる。加熱は90℃以上の温度で加熱してよい。この際、加熱によりエタノールは飛散し残液には少量の含有量のエタノールしか残らない。エタノール含有量は、濃縮後液中の10質量%以下、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下として用いることが好ましい。
である。
酒粕、焼酎粕等の固体の場合も、乾燥、加熱によりエタノールを飛散させ、エタノール含有量は、濃縮後液中の10質量%以下、好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下として用いることが好ましい。
(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物を含有することで、本発明の心房細動、立ち眩み(貧血)等の循環器疾患及びメンタルヘルス不調症状の予防又は改善の効果を得ることが出来る。
【0038】
石鹸中の穀物又は芋類のアルコール発酵物の含有量は、油脂の質量100質量部に対する穀物又は芋類のアルコール発酵物の濃縮物の体積割合として、1~30v/w%、3~20v/w%、さらに好ましくは5~10v/w%を加えて用いることができる。1v/w%以上用いることで、本発明の循環器疾患及びメンタルヘルス不調症状の予防又は改善の効果を得ることが出来る。
また、濃縮前の穀物又は芋類のアルコール発酵物の含有量は、油脂の質量100質量部に対する穀物又は芋類のアルコール発酵物の体積割合として、10.0~200.0v/w%、20.0~150.0v/w%、さらに好ましくは30.0~100.0v/w%を加えて用いることができる。
【0039】
[その他成分]
<精油>
精油としては、香りづけ、リラックス等を目的に、例えば以下の各種成分から適宜選択して精油ミックスとして加えることが出来る。
サイプレス、グレープフルーツ、ラベンダー、ティートリー、ゼラニウム、ローズウッド、シトロネラ、シダーウッド等。
【0040】
石鹸中の精油の含有量は、油脂の質量100質量部に対する精油の体積割合として、0.01~10v/w%、0.1~5.0v/w%、さらに好ましくは0.5~4.0v/w%、1.0~3.0v/w%を加えて用いることができる。
【0041】
<その他>
上記成分の他に、ソルト、岩塩、クレイ、カオリン等のミネラル分、炭酸塩等の塩類、蜂蜜、黒糖等の糖類、香りづけのための香料、色付けのための着色料、界面活性剤、保湿成分、防腐剤等を加えてもよい。
【0042】
[石鹸の製造方法]
本発明の石鹸の製造方法の一例を、図1のフロー図に示す。基本的にコールドプロセス製法の製造過程を経て製造されるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、ホットプロセス製法、中和法等、いずれの方法を用いてもよい。
組成としては、各種オイル成分を含有するオイルミックスを、苛性ソーダ水溶液ケン化した(A)油脂のケン化物、高麗人参を含むメディカルハーブミックスからなる(B)メディカルハーブ由来成分、(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物、及び香りづけ等の精油、その他の添加物より構成される。
【0043】
本願発明の石鹸の製造方法の一例は、以下の通りである。但し、以下は説明するために例示したに過ぎず、これに限定されるものではない。
各種オイルを配合したオイルミックスを、約40~50℃で混合溶解した後に、苛性ソーダ水溶液を加えてケン化反応させ、トレース状態(粘稠状態)になった時点で各種メディカルハーブを配合したメディカルハーブミックスを粉砕、加熱し、抽出、濾過し、加熱濃縮して得たメディカルハーブ由来の抽出液を添加し、また、アルコール発酵物由来成分を添加し、撹拌、型入れ、熟成(1日以上)、型出し、切断、室温自然乾燥(1ヵ月以上)を経て製造される。
【0044】
より具体的には、一部オイルや蜜ロウ等をケン化後に加えてもよい。また、メディカルハーブ類は、抽出エキス濃縮液としてトレース後に加えることができる。アロエベラ、高麗人参は他メディカルハーブ類とは別に、抽出ではなくミキサー等で摩り下ろして加えることができる。
また、アルコール発酵物由来成分として酒粕や残渣搾り粕等の固形物を使用する場合には、メディカルハーブ類の抽出エキス濃縮液や、精油、液状のアルコール発酵物由来成分などに混合・分散して石鹸に添加することができる。
【0045】
[循環器疾患の予防又は改善剤]
本発明の循環器疾患の予防又は改善剤は、上記の(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物を含有し、外用組成物に使用することを特徴とするものである。
循環器疾患の予防又は改善剤において、(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物の剤型は特に制限されないが、例えば、液状、スラリー状、粉状、顆粒状、錠剤などが挙げられる。(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物の蒸留後残液又はもろみ濾過残液などを乾燥して使用する場合には、デキストリンなどの賦形剤に吸着して粉末状とすることが好ましい。
【0046】
本発明の循環器疾患の予防又は改善剤は、(B)メディカルハーブ由来成分を含有することが好ましい。(B)メディカルハーブ由来成分を含有することにより、循環器疾患の予防又は改善効果が向上する。
【0047】
循環器疾患の予防又は改善剤は、外用組成物、経口用組成物として使用することができる。
【0048】
[メンタルヘルス不調の予防又は改善剤]
本発明のメンタルヘルス不調の予防又は改善剤は、上記の(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物を含有し、外用組成物に使用することを特徴とするものである。
メンタルヘルス不調の予防又は改善剤において、(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物の剤型は特に制限されないが、例えば、液状、スラリー状、粉状、顆粒状、錠剤などが挙げられる。(C)穀物又は芋類のアルコール発酵物の蒸留後残液又はもろみ濾過残液などを乾燥して使用する場合には、デキストリンなどの賦形剤に吸着して粉末状とすることが好ましい。
【0049】
本発明のメンタルヘルス不調の予防又は改善剤は、(B)メディカルハーブ由来成分を含有することが好ましい。(B)メディカルハーブ由来成分を含有することにより、メンタルヘルス不調の予防又は改善効果が向上する。
【0050】
メンタルヘルス不調の予防又は改善剤は、外用組成物、経口用組成物として使用することができる。
【0051】
[外用組成物]
本発明における外用組成物としては、上記の循環器疾患の予防又は改善剤、上記のメンタルヘルス不調の予防又は改善剤を含有することを特徴とするものである。具体的には、石鹸をはじめとして、ボディソープ、入浴剤、化粧水、乳剤、クリーム、ジェル、マッサージオイル等、身体の皮膚上に外部から適用する組成物を挙げることができる。これ等外用組成物を身体に塗布或いは洗浄等に適用することで、外用組成物中の成分が身体内に移行することで、各種の効能を表す。
用法、用量としては、石鹸の場合、以下記載の実施例で示した場合は、毎日入浴時に1回/日の頻度で身体洗浄に使用することで効果が得られている。この時、使用した石鹸の乾燥重量は約60g/個であり、約1ヵ月で消費している。したがって、1日あたり、約2gの使用量で効果を奏していると言える。人によって入浴時の石鹸の消費量は異なるため、1日当たり用量としては、0.5g~8g、好ましくは1g~4gを使用することで本願の効果が得られる。また、他の外用組成物に関しては、これに準じて各製品当たりの含有成分量とその製品及び用途による1日あたりの使用量から、適宜適切な用法、用量を選択することが出来る。
【実施例0052】
次に本発明の石鹸、循環器疾患の予防又は改善剤、及び外用組成物及びそれを用いた評価試験の実施例を以下に示す。但し、本発明はこれらの実施例のみに制限されるものではなく、本発明の技術的思想内において様々な変形が可能である。
【0053】
[使用石鹸、配合]
以下の実施例で使用した石鹸5種の配合表を表1、表2(補助表)に示す。
【表1】
オイルミックスは、表2に示す油脂の混合物を用いた。
ハーブ加熱抽出分(濃縮液)は、表2に示すハーブミックスの乾燥物を熱水抽出して得られた抽出液の濃縮物である。
高麗人参は、日本製粉製の高麗人参茶(紅参、3年根と4年年根のブレンド。高麗人参エキス含有量10質量%)を用いて、ハーブ加熱抽出分(濃縮液)に溶解した。
精油ミックスは、表2に示す精油の混合物を用いた。
焼酎濃縮液は、南風(泡盛、原料は米麹。蔵元:沖縄県酒造協同組合)を加熱して濃縮して使用した。
【0054】
【表2】
【0055】
[評価方法]
<血管年齢>
血管年齢は、血管のしなやかさ・動脈壁の硬化度を基準とした血管自体の年齢のことであり、血管の老化度、動脈硬化の指標ともなる。非特許文献3に示されているように、指の末梢血管の脈拍を加速度脈波計で測定し、波形からwavefworm indexの測定値、平均値、偏差値を用いて血管老化スコアから表3に示す血管年齢を算出した。
被験者の実施例石鹸使用開始後約1ヵ月後からの測定値を表した。
【0056】
<心房細動>
心房細動は、不整脈の一種で、心臓内の心房が異常な電気信号による動きをすることで心臓本来の動きが出来なくなる症状である。加齢や肥満、心臓弁膜症、高血圧症などが心房細動の原因となると言われており、心房細動によって心臓の中にできた血栓が脳梗塞、心筋梗塞等を引き起こすことがある。
今回は、表4に示す通り、被験者の心房細動発生の自覚症状の頻度により、5段階のスコアで評価した。
【0057】
<立ち眩み(貧血)>
立ち眩みは、立ち上がった時にめまいや失神する可能性のある不快な感覚であり、血液が下半身に集中することで血圧が下がり、心臓から脳に送り出される血液の量が減り、めまい、失神等の症状を引き起こすものである。鉄欠乏性の貧血以外に糖尿病等他の疾患に起因して起立性低血圧症状を示すこともあるが、今回は貧血に関わる症状として取り上げた。表4に示す通り、被験者の立ち眩み発生の自覚症状の頻度により、5段階のスコアで評価した。
<睡眠の質、朝の目覚め、朝のだるさ>
これらは、抑うつ、不安、不眠症状を訴える被験者を用いて、実施例石鹸使用期間における被験者の自覚症状の官能評価により、5段階のスコアで評価した。
【0058】
[1.実験1 血管年齢への効果]
実施例1 表1の実施例1の配合の石鹸を使用時。
実施例3 表1の実施例3の配合の石鹸を使用時。
実施例5 表1の実施例5の配合の石鹸を使用時。
比較例1 市販のボディソープを使用時。
<被験者>50歳代の男性1名
方法:本発明の実施例1及び3の石鹸(乾燥後重量は約60g/個)を、それぞれ約3ヵ月間、2カ月間、毎日入浴時に1回/日の頻度で身体洗浄に使用頂き、約1回/月の測定頻度で血管延齢を測定した。測定は使用開始後約1ヵ月経過後に開始した。これを、本発明の実施例の石鹸を使用開始する以前の測定値と対比した。石鹸の消費量は約1個/月であった。使用期間の実年齢及び血管年齢の平均を算出し、△age(実年齢-血管年齢)を算出した。結果を表3及び図2に示す。
【0059】
【表3】
【0060】
<血管年齢のモニター試験結果>
表3、図2に示す通り、本発明に係る実施例の石鹸を入浴時に使用した結果、血管年齢が減少し、「実年齢-血管年齢」の数値で、本発明の石鹸を使用する以前に比較して明らかに有意な差が見られた。
実施例1~5、比較例1を対比すると、濃縮前の焼酎の添加量として、10v/W%(対オイル100g)を超えると血管年齢の低下が顕著に認められた。特に、高麗人参を配合した実施例1の石鹸を使用した期間で、血管年齢の減少効果が顕著であった。
【0061】
[2.実験2 心房細動、立ち眩み(貧血)、及びメンタルヘルス不調への効果]
実施例1 表1の実施例1の配合の石鹸を使用時。
実施例2 表1の実施例2の配合の石鹸を使用時。
実施例3 表1の実施例3の配合の石鹸を使用時。
比較例2 本発明に係る実施例の石鹸を使用する以前の未使用時。
比較例3 本発明に係る実施例の石鹸を使用中止した後約1ヵ月後。
<被験者>抑うつ、不安、不眠症状を訴える50歳代の女性1名
方法:本発明の実施例1、2及び3の石鹸(乾燥後重量は約60g/個)を、それぞれ約1ヵ月間、毎日入浴時に1回/日の頻度で身体洗浄に使用頂き、その後に自覚症状の評価スコアを申告頂いた。これを、本発明の実施例の石鹸を使用開始する以前及び使用中止約1ヵ月後の評価と対比した。石鹸の消費量は約1個/月であった。
【0062】
【表4】
【0063】
<心房細動、立ち眩み(貧血)のモニター試験結果>
表4に示す通り、本発明に係る実施例の石鹸を入浴時に使用した結果、心房細動の発生頻度が減少し、本発明の石鹸を使用する以前及び使用中止後に比較してスコアが良好であった。また、立ち眩み(貧血)に関しても、本発明に係る実施例の石鹸を入浴時に使用した結果、立ち眩みの頻度が減少し、本発明の石鹸を使用する以前に比較してスコアが良好であった。
【0064】
<メンタルヘルス不調のモニター試験結果>
表4に示す通り、本発明に係る実施例の石鹸を入浴時に使用した結果、睡眠の質、朝の目覚め、朝のだるさの全ての項目において、本発明の石鹸を使用する以前に比較してスコアが良好であった。また、被験者からは、本発明の石鹸を使用する以前は「ストレスが多く疲れ易い」状態にあったものが、「やや良くなった」とのコメントが得られた。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明の石鹸、予防又は改善剤及びそれ等を含有する外用組成物を用いることにより、血管老化、心房細動等のリスクを含む循環器疾患予防又は改善効果、及び心身症、ストレス、不眠等のメンタルヘルス不調の予防又は改善効果を得られることで、健康維持改善の用途の石鹸、外用組成物として好適に利用することができる。

図1
図2