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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025185701
(43)【公開日】2025-12-22
(54)【発明の名称】活性エネルギー線硬化性組成物
(51)【国際特許分類】
   C08F 2/44 20060101AFI20251215BHJP
   C08F 2/46 20060101ALI20251215BHJP
【FI】
C08F2/44 Z
C08F2/46
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2025071096
(22)【出願日】2025-04-23
(31)【優先権主張番号】P 2024093440
(32)【優先日】2024-06-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000002288
【氏名又は名称】三洋化成工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】前田 和哉
(72)【発明者】
【氏名】児島 俊貴
【テーマコード(参考)】
4J011
【Fターム(参考)】
4J011PA07
4J011PA28
4J011PB22
4J011PB33
4J011PC02
4J011PC08
4J011QA03
4J011QA12
4J011QA13
4J011QA22
4J011QA23
4J011QA35
4J011QA40
4J011QA45
4J011QA46
4J011SA02
4J011SA14
4J011SA16
4J011SA20
4J011SA61
4J011SA84
4J011TA06
4J011TA08
4J011TA10
4J011UA01
4J011VA01
4J011WA10
(57)【要約】
【課題】高い屈折率を有する硬化物を与え、ガラス密着性と分散安定性に優れる活性エネルギー線硬化性組成物を提供する。
【解決手段】
活性エネルギー線重合性化合物(A)と、無機粒子(B)と、光重合開始剤(C)と、有機溶剤(D)と、分散剤(E)を含む活性エネルギー線硬化性組成物であって、前記無機粒子(B)の数平均粒子径が5~40nmであり、前記活性エネルギー線重合性化合物(A)が単官能モノマー(A1)及び多官能モノマー(A2)を含有し、前記分散剤(E)がカルボキシル基を有するアニオン界面活性剤であり、前記カルボキシル基を有するアニオン界面活性剤が炭素数12~36の脂肪酸を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物を用いる。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性エネルギー線重合性化合物(A)と、無機粒子(B)と、光重合開始剤(C)と、有機溶剤(D)と、分散剤(E)を含む活性エネルギー線硬化性組成物であって、前記無機粒子(B)の数平均粒子径が5~40nmであり、前記活性エネルギー線重合性化合物(A)が単官能モノマー(A1)及び多官能モノマー(A2)を含有し、前記分散剤(E)がカルボキシル基を有するアニオン界面活性剤であり、前記カルボキシル基を有するアニオン界面活性剤が炭素数12~36の脂肪酸を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物。
【請求項2】
前記無機粒子(B)がTiO、SiO、BaTiO、ZnO、MgO、SnO、Al、ZrO、CeO、Fe、Fe、WO、Y、SrTiO、FeTiO、MnTiO、Nb、及びKTaOからなる群から選ばれる少なくとも1種の粒子である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
【請求項3】
前記単官能モノマー(A1)が脂環式骨格含有(メタ)アクリレート、芳香環骨格含有(メタ)アクリレート及び、複素環骨格含有N-(メタ)アクリルアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーである請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
【請求項4】
前記多官能モノマー(A2)が脂環式骨格含有ジ(メタ)アクリレート、芳香環骨格含有ジ(メタ)アクリレート及び複素環骨格含有ジ(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーである請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
【請求項5】
前記分散剤(E)が活性エネルギー線重合性化合物(A)、無機粒子(B)、光重合開始剤(C)、分散剤(E)の合計重量に基づいて、1重量%~20重量%である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
【請求項6】
前記炭素数12~36の脂肪酸のHLBが5~11である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性エネルギー線硬化性組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高屈折率粒子は、反射防止材、レンズ材、高誘電材等の充填材として種々検討されている。特に数ナノメートル~数十ナノメートルの高屈折率粒子は、透明性にも優れるため重用される。従来はUV硬化樹脂に対してジルコニア、チタニア等の粒子(特許文献1)が使用されている。しかし、前記技術では、溶剤中への分散性が十分ではなく、ヘイズが大きく、ガラスに対するインプリント性が十分ではなく、ガラス基板上にインプリントする際にはプライマーを使用する必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-6984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は高い屈折率を有する硬化物を与え、ガラス密着性と分散安定性に優れる活性エネルギー線硬化性組成物を提供することにある。
【0005】
本発明者は、これらの問題点を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち本発明は、活性エネルギー線重合性化合物(A)と、無機粒子(B)と、光重合開始剤(C)と、有機溶剤(D)と、分散剤(E)を含む活性エネルギー線硬化性組成物であって、前記無機粒子(B)の数平均粒子径が5~40nmであり、前記活性エネルギー線重合性化合物(A)が単官能モノマー(A1)及び多官能モノマー(A2)を含有し、前記分散剤(E)がカルボキシル基を有するアニオン界面活性剤であり、前記カルボキシル基を有するアニオン界面活性剤が炭素数12~36の脂肪酸を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物;前記活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物である。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、高い屈折率を有する硬化物を与え、ガラス密着性と分散安定性に優れる活性エネルギー線硬化性組成物を提供することが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明を詳述する。
【0008】
<活性エネルギー線硬化性組成物>
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物(以下、「本発明の硬化性組成物」とも言う)は、活性エネルギー線重合性化合物(A)と、無機粒子(B)と、光重合開始剤(C)と、有機溶剤(D)と、分散剤(E)を含む活性エネルギー線硬化性組成物であって、前記無機粒子(B)の数平均粒子径が5~40nmであり、前記活性エネルギー線重合性化合物(A)が単官能モノマー(A1)及び多官能モノマー(A2)を含有し、前記分散剤(E)がカルボキシル基を有するアニオン界面活性剤であり、前記カルボキシル基を有するアニオン界面活性剤が炭素数12~36の脂肪酸を含むことを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物である。
【0009】
<活性エネルギー線重合性化合物(A)>
活性エネルギー線重合性化合物(A)について以下に説明する。
活性エネルギー線重合性化合物(A)は、単官能モノマー(A1)及び多官能モノマー(A2)を含有し活性エネルギー線によって重合する官能基を有する化合物であれば特に制限はない。活性エネルギー線としては、可視光、紫外線、赤外線、X線、α線、β線、γ線、電子線等を挙げることができる。なお、紫外線とは、波長が200nm~410nmの光線を意味する。活性エネルギー線によって重合する官能基としてはビニル基、アリル基、プロパギル基、ブテニル基、エチニル基、フェニルエチニル基、マレイミド基、ナジイミド基、及び(メタ)アクリロイル基等のエチレン性不飽和結合を有する官能基が好ましく挙げられ、硬化性の観点から、ビニル基または(メタ)アクリロイル基がより好ましい。
また、単官能モノマー(A1)とは、活性エネルギー線によって重合反応する官能基を1つ有する化合物であり、多官能モノマー(A2)とは活性エネルギー線によって重合反応する官能基を2つ以上有する化合物である。
なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」は「アクリレート及び/又はメタクリレート」、「(メタ)アクリル」は「アクリル及び/又はメタクリル」「(メタ)アクリロイル」は「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」を意味する。
【0010】
単官能モノマー(A1)としては、単官能(メタ)アクリレート、単官能ウレタン(メタ)アクリレート、単官能(メタ)アクリルアミド及び単官能N-ビニル化合物等が挙げられる。
【0011】
単官能(メタ)アクリレートとしては、炭素数4~22の鎖状脂肪族基を有するモノ(メタ)アクリレート{例えば、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、n-ペンチル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等}、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート{例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等}、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート{例えば、2-メトキシエチル(メタ)アクリレート、2-ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2-エトキシエチル(メタ)アクリレート等}、2-(2-エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、4-ノニルフェノキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、脂環式骨格含有モノ(メタ)アクリレート[例えば炭素数6~12の脂環式骨格含有(メタ)アクリレート{例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニロキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、2-アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート等}]、芳香環骨格含有(メタ)アクリレート[例えば炭素数6~55の芳香環骨格含有モノ(メタ)アクリレート{例えば、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシ2-メチルエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート(フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート)、パラクミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、4-ビフェニルメチルアクリレート、フェノキシベンジル(メタ)アクリレート(m-フェノキシベンジルアクリレート)、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェニルベンジル(メタ)アクリレート、フェニルフェノキシエチルアクリレート(o-フェノキシフェニルエチルアクリレート)、アクリル酸(ナフチル)メチル、1,1-ビフェニル-2-イルアクリレート、ジナフトチオフェン誘導体及びフルオレン骨格含有モノ(メタ)アクリレート化合物等}]等のモノ(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
【0012】
単官能ウレタン(メタ)アクリレートとしては、水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート(a)と有機モノイソシアネート化合物(b)との反応物等が挙げられる。
水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート(a)としては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート(2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート及び1,4-シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート等)等が挙げられる。
水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート(a)は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
有機モノイソシアネート化合物(b)としては、脂肪族モノイソシアネート化合物(b1)、脂環式モノイソシアネート化合物(b2)及び芳香族モノイソシアネート化合物(b3)等が挙げられる。
脂肪族モノイソシアネート化合物(b1)としては、炭素数1~20のアルキル基を有するものが含まれ、例えば、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート、ヘキシルイソシアネート、オクチルイソシアネート、ラウリルイソシアネート、テトラデシルイソシアネート、ヘキサデシルイソシアネート及びオクタデシルイソシアネート等が挙げられる。
脂環式モノイソシアネート化合物(b2)としては、脂環式骨格を有する炭素数5~13の炭化水素基を有するものが含まれ、例えば、シクロヘキシルイソシアネート等が挙げられる。
芳香族モノイソシアネート化合物(b3)としては、芳香環を有する炭素数6~12の炭化水素基を有するものが含まれ、例えば、フェニルイソシアネート及びトリレンイソシアネート等が挙げられる。
有機モノイソシアネート化合物(b)は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0013】
これらの有機モノイソシアネート化合物(b)のうち、硬化物の柔軟性及び粘度の観点から好ましくは脂肪族モノイソシアネート化合物(b1)及び脂環式モノイソシアネート化合物(b2)であり、更に好ましくは脂肪族モノイソシアネート化合物(b1)であり、次に更に好ましくは炭素数1~6のアルキル基を有する脂肪族モノイソシアネート化合物であり、特に好ましくはメチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート及びヘキシルイソシアネートである。
【0014】
単官能ウレタン(メタ)アクリレートは、水酸基を有する単官能(メタ)アクリレート(a)と有機モノイソシアネート化合物(b)とを公知の方法でウレタン化反応させることにより得ることができる。また市場から入手できるものを用いても良く、市販品としては、ビスコート♯216(2-[(ブチルアミノ)カルボニル]オキシエチルアクリレート:大阪有機化学工業(株)製)、Etermer EM2080[長興材料工業(株)製]及びGenomer 1122[RAHN社製]等が挙げられる。
【0015】
単官能(メタ)アクリルアミドとしては、(メタ)アクリルアミド、N-アルコキシ(メタ)アクリルアミド、N-アルキル(メタ)アクリルアミド、N-アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N-ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド、N-アルコキシ-N-アルキル(メタ)アクリルアミド及びN-(メタ)アクリロイル基を有する環状アミド(複素環骨格含有N-(メタ)アクリルアミド)等が挙げられる。
N-アルコキシ(メタ)アクリルアミドとしては、炭素数1~6のアルコキシ基を有するものが含まれ、例えば、N-メトキシ(メタ)アクリルアミド、N-エトキシ(メタ)アクリルアミド、N-プロポキシ(メタ)アクリルアミド及びN-ブトキシ(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
N-アルキル(メタ)アクリルアミドとしては、炭素数1~6のアルキル基を有するものが含まれ、例えば、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN-ブチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
N-アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、炭素数1~6のアルコキシアルキル基を有するものが含まれ、例えば、N-n-ブトキシメチルアクリルアミド等が挙げられる。
N-ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、炭素数1~6のヒドロキシアルキル基を有するものが含まれ、例えば、N-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
N,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミドとしては、炭素数1~22のアルキル基を有するものが含まれ、例えば、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジイソブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジ-tert-ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジヘプチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジオクチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジ-tert-オクチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジドデシル(メタ)アクリルアミド及びN,N-ジオクタデシル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
N-アルコキシ-N-アルキル(メタ)アクリルアミドとしては、N-n-ブトキシ-N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-メチル-N-メトキシ(メタ)アクリルアミド、N-メチル-N-エトキシ(メタ)アクリルアミド、N-メチル-N-プロポキシ(メタ)アクリルアミド、N-エチル-N-メトキシ(メタ)アクリルアミド、N-エチル-N-エトキシ(メタ)アクリルアミド、N-エチル-N-ブトキシ(メタ)アクリルアミド、N-プロピル-N-メトキシ(メタ)アクリルアミド、N-プロピル-N-エトキシ(メタ)アクリルアミド、N-ブチル-N-メトキシ(メタ)アクリルアミド及びN-ブチル-N-エトキシ(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
N-(メタ)アクリロイル基を有する環状アミド(複素環骨格含有モノN-(メタ)アクリルアミドともいう)としては、N-(メタ)アクリロイルモルホリン、N-(メタ)アクリロイルチオモルホリン、N-(メタ)アクリロイルピペリジン及びN-(メタ)アクリロイルピロリジン及びN-(メタ)アクリロイルピペリジン等が挙げられる。
【0016】
単官能N-ビニル化合物としては、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルホルムアミド、N-ビニルイミダゾール、N-ビニルアセトアミド、複素環骨格含有N-ビニル化合物(例えば、N-ビニル-2-ピロリドン、5-メチル-3-ビニル-2-オキサゾリジノン、N-ビニルカルバゾール及びN-ビニルフタルイミド等)等が挙げられる。
【0017】
上記単官能モノマー(A1)のうち、硬化性、屈折率及び硬化収縮の観点から単官能(メタ)アクリレート、単官能(メタ)アクリルアミドが好ましく、より好ましくは脂環式骨格含有モノ(メタ)アクリレート、芳香環骨格含有モノ(メタ)アクリレート及び複素環骨格含有モノN-(メタ)アクリルアミドからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーであり、具体的には脂環式骨格含有モノ(メタ)アクリレートとしては、イソボルニルアクリレートが好ましく、芳香環骨格含有モノ(メタ)アクリレートとしては、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、o-フェノキシフェニルエチルアクリレート、m-フェノキシベンジルアクリレート、アクリル酸(ナフチル)メチル、ベンジルアクリレート、4-ビフェニルメチルアクリレート、及びジナフトチオフェン誘導体等が好ましく、複素環骨格含有モノ(メタ)アクリルアミドとしては、N-(メタ)アクリロイルモルホリン等が好ましい。特に好ましくは芳香環骨格含有モノ(メタ)アクリレートであり、具体的にはフェノキシエチルアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、o-フェノキシフェニルエチルアクリレート、m-フェノキシベンジルアクリレート、アクリル酸(ナフチル)メチル及びベンジルアクリレート等が好ましい。
【0018】
多官能モノマー(A2)としては、多官能(メタ)アクリレート化合物及び多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
【0019】
多官能(メタ)アクリレート化合物としては、2官能(メタ)アクリレート、3官能(メタ)アクリレート、4官能(メタ)アクリレート、5官能(メタ)アクリレート及び6官能以上の(メタ)アクリレートが挙げられる。
2官能(メタ)アクリレートとしては、芳香環骨格含有ジ(メタ)アクリレート{例えば、2価フェノール化合物[単環フェノール(カテコール、レゾルシノール及びハイドロキノン等)、縮合多環フェノール(ジヒドロキシナフタレン等)、ビスフェノール化合物(ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールS等)]のアルキレンオキサイド(以下、アルキレンオキサイドを「AO」と略記することがある)付加物のジ(メタ)アクリレート(例えば、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、プロポキシル化ビスフェノールAジアクリレート等)、アクリル変性ビスフェノキシエタノールフルオレン等、ビナフトール誘導体及びナフトチオール誘導体等}、フルオレン骨格を含むモノマー(フルオレンアクリレート誘導体)、ビフェニル骨格を含むモノマー(4-ビフェニルメチルアクリレート、1,1-ビフェニル-2-イルアクリレート、4,4’-ビスアクリルオキシメチルビフェニル)、及びジフェニルスルフィド骨格を含むモノマー{ビス(4-メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、1,1’-チオビス(4-エテニルチオベンゼン)}、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート(ジプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等)、脂環式骨格含有ジ(メタ)アクリレート{例えば、ジメチロール-トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビス(ビニルスルホン)トリシクロ[5.2.1.0]デカン等}、複素環骨格を含むモノマー(ジナフトチオフェン誘導体(例えばジナフトチオフェンジアクリレート)、イソシアヌル酸誘導体(例えばイソシアヌル酸EO変性ジアクリレート)等)、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート及び1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
2価フェノール化合物のAO付加物のジ(メタ)アクリレートの具体例としては、レゾルシノールのエチレンオキサイド(以下、エチレンオキサイドを「EO」と略称することがある。)4モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ジヒドロキシナフタレンのプロピレンオキサイド(以下、プロピレンオキサイドを「PO」と略称することがある。)4モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO4モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのEO10モル付加物のジ(メタ)アクリレート及びビスフェノールAのEO20モル付加物のジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0020】
3官能(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのAO付加物[トリメチロールプロパンのEO6モル付加物、EO9モル付加物、EO15モル付加物、EO20モル付加物及びPO9モル付加物等]のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのAO付加物[ペンタエリスリトールのEO6モル付加物等]のトリ(メタ)アクリレート及びグリセリンのAO付加物[グリセリンのEO6モル付加物及びPO3モル付加物等]のトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0021】
4官能(メタ)アクリレートとしては、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのAO付加物[ペンタエリスリトールのEO2モル付加物、EO4モル付加物、EO10モル付加物、のEO15モル付加物及びEO35モル付加物等]のテトラ(メタ)アクリレート及びジトリメチロールプロパンのAO付加物[ジトリメチロールプロパンのEO10モル付加物等]のテトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0022】
5官能(メタ)アクリレートとしては、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールのAO付加物[ジペンタエリスリトールのEO2モル付加物、EO4モル付加物、EO10モル付加物及びEO15モル付加物等]のペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0023】
6官能以上の(メタ)アクリレートとしては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのAO付加物[ジペンタエリスリトールのEO2モル付加物、EO4モル付加物、EO10モル付加物及びEO15モル付加物等]のヘキサ(メタ)アクリレート及びジペンタエリスリトールのラクトン(γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン及びε-カプロラクトン等)付加物[ジペンタエリスリトールのε-カプロラクトン3モル付加物、ε-カプロラクトン6モル付加物及びε-カプロラクトン12モル付加物等]のヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0024】
多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物としては、2官能ウレタン(メタ)アクリレート、3官能ウレタン(メタ)アクリレート、4官能ウレタン(メタ)アクリレート、5官能ウレタン(メタ)アクリレート及び6官能以上のウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。
多官能ウレタン(メタ)アクリレートとしては、市場から入手できるものを用いても良い。市販品としては、Ebecryl230、Ebecryl8807、Ebecryl9270、Ebecryl8800、Ebecryl4513、Ebecryl680、Ebecryl5129、KRM8296及びKRM8904[以上ダイセル・オルネクス(株)製]等が挙げられる。
【0025】
上記多官能モノマー(A2)のうち、硬化性、屈折率及び硬化収縮の観点から多官能(メタ)アクリレート化合物が好ましく、より好ましくは、2~6官能(メタ)アクリレートであり、2官能(メタ)アクリレートのうち、さらに好ましくは脂環式骨格含有ジ(メタ)アクリレート、芳香環骨格含有ジ(メタ)アクリレート及び複素環骨格含有ジ(メタ)アクリレートからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーであり、特に好ましくは脂環式骨格含有ジ(メタ)アクリレート及び芳香環骨格含有ジ(メタ)アクリレートである。具体的には脂環式骨格含有ジ(メタ)アクリレートとしては、ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート、ジメチロール-トリシクロデカンジメタクリレートが好ましく、芳香環骨格含有ジ(メタ)アクリレートとしては、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート及びプロポキシル化ビスフェノールAジアクリレート、アクリル変性ビスフェノキシエタノールフルオレン、4,4’-ビスアクリルオキシメチルビフェニル等が好ましく、3~6官能(メタ)アクリレートとしてはトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのAO付加物[トリメチロールプロパンのEO6モル付加物、EO9モル付加物]のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのAO付加物[ペンタエリスリトールのEO2モル付加物、EO4モル付加物]のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのAO付加物[ジペンタエリスリトールのEO2モル付加物、EO4モル付加物]のヘキサ(メタ)アクリレート等が好ましい。
【0026】
単官能モノマー(A1)と多官能モノマー(A2)の重量比率[(A1)/(A2)]は密着性の観点から、0.1~9であることが好ましく、0.2~9であることがより好ましい。
【0027】
活性エネルギー線重合性化合物(A)を構成するモノマーとしては、硬化物の屈折率の観点から、少なくとも1つの芳香環を有するモノマーを含むことが好ましく、2つ以上の芳香環を有するモノマーを含むことが更に好ましい。また、硬化収縮低減のため、脂環式骨格を有するモノマーを含むことが好ましい。
【0028】
活性エネルギー線重合性化合物(A)は、硬化物の屈折率、硬化収縮低減の観点から、脂環式骨格含有モノ(メタ)アクリレート、芳香環骨格含有モノ(メタ)アクリレート、複素環骨格含有モノN-(メタ)アクリルアミド、芳香環骨格含有ジ(メタ)アクリレート、複素環骨格含有ジ(メタ)アクリレート及び、脂環式骨格含有ジ(メタ)アクリレートの合計含有量が、前記活性エネルギー線重合性化合物(A)の重量に基づいて1~99重量%であることが好ましく、20~99重量%であることがより好ましい。
【0029】
活性エネルギー線重合性化合物(A)の硬化物の屈折率は、薄膜化の観点から、好ましくは1.50以上であり、更に好ましくは1.53以上である。屈折率は原子屈折の異なる原子を含む分子の量の調整により制御することができる。
活性エネルギー線重合性化合物(A)の硬化物の屈折率は以下の方法で測定することができる。
光重合性開始剤を混合し溶解させた活性エネルギー線重合性化合物(A)を、PETフィルム[商品名:ルミラーS、東レ(株)製]2枚で前記活性エネルギー線重合性化合物(A)が約5μmになるように挟み、紫外線照射装置[商品名:VPS/I600、フュージョンUVシステムズ(株)製]を用いて1000mJ/cm2の紫外線を照射して屈折率評価用の硬化物を得た後、アッベ屈折率計(DR-M2:(株)アタゴ製)にて589nm波長(D線)における屈折率を測定する。
活性エネルギー線重合性化合物(A)の屈折率は、無機粒子(B)、光重合開始剤(C)及び他の成分とは混合せず作製した硬化物の屈折率であり、活性エネルギー線硬化性組成物を構成する活性エネルギー線重合性化合物(A)の組成のみに基づき測定する。
【0030】
<無機粒子(B)>
無機粒子(B)について以下に説明する。
無機粒子(B)は、数平均粒子径が5~40nmの無機粒子であれば特に制限はない。好ましい無機粒子としては、例えば、金属元素の化合物及び非金属元素の化合物が挙げられ、化合物としては水素化合物、酸化物、オキソ酸、水酸化物、ハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、金属錯体などが挙げられる。上記無機化合物のうち屈折率の観点から、好ましくは金属の酸化物、非金属元素の酸化物、並びに、金属元素及び非金属元素を含む酸化物である。
無機粒子(B)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0031】
無機粒子(B)として酸化物の粒子としては、屈折率の観点から、TiO、SiO、BaTiO、ZnO、MgO、SnO、Al、ZrO、CeO、Fe、Fe、WO、Y、SrTiO、FeTiO、MnTiO、Nb、及びKTaOからなる群から選ばれる少なくとも1種の粒子が好ましい。
【0032】
無機粒子(B)の数平均粒子径は、分散安定性に優れ、光透過率及び屈折率の高い硬化物が得られることから5~40nmである。本発明において、無機粒子(B)の数平均粒子径は、透過型電子顕微鏡[日本電子(株)製JEM-F200]によって観察した写真(25k)について、約300個の粒子から計測した平均一次粒子径である。ここで、平均一次粒子径とは、各々の粒子に対して写真から求まる面積と同等面積の円の直径を粒子径(円相当径)とし、それを測定全粒子に対して平均した粒子径である。
【0033】
無機粒子(B)の形状は特に限定されるものではないが、例えば、球状、中空状、多孔質状、棒状、板状、繊維状、又は不定形のいずれでも良い。中でも、分散安定性に優れ、光透過率及び屈折率の高い硬化物が得られることから、球状であることが好ましい。
無機粒子(B)の結晶構造も特に限定されないが、分散安定性に優れ、光透過率及び屈折率の高い硬化物が得られることから単斜晶系が好ましい。
【0034】
<光重合開始剤(C)>
光重合開始剤(C)について以下に説明する。
光重合開始剤(C)は、光ラジカル重合開始剤、光アニオン重合開始剤及び光カチオン重合開始剤のいずれを使用することもできる。
光重合開始剤(C)としては、ベンゾイン化合物(C1)、アルキルフェノン化合物(C2)、アントラキノン化合物(C3)、チオキサントン化合物(C4)、ケタール化合物(C5)、ベンゾフェノン化合物(C6)、ホスフィンオキサイド(C7)及びオキシムエステル化合物(C8)等が挙げられる。
【0035】
ベンゾイン化合物(C1)としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル及びベンゾインイソブチルエーテル等が挙げられる。
アルキルフェノン化合物(C2)としては、アセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、2,2-ジエトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1,1-ジクロロアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-フェニルプロパン-1-オン、ジエトキシアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン及び2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン等が挙げられる。
アントラキノン化合物(C3)としては、2-エチルアントラキノン、2-t-ブチルアントラキノン、2-クロロアントラキノン及び2-アミルアントラキノン等が挙げられる。
チオキサントン化合物(C4)としては、2,4-ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン及び2-クロロチオキサントン等が挙げられる。
ケタール化合物(C5)としては、アセトフェノンジメチルケタール及びベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
ベンゾフェノン化合物(C6)としては、ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド及び4,4’-ビスメチルアミノベンゾフェノン等が挙げられる。
ホスフィンオキサイド(C7)としては、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイルエチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス-(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキサイド及びビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイド等が挙げられる。
オキシムエステル化合物(C8)としては、1-[4-(フェニルチオ)フェニル]-1,2-オクタンジオン2-(O-ベンゾイルオキシム)及びエタノン-1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-1-(O-アセチルオキシム)等が挙げられる。
【0036】
これらの光重合開始剤(C)の内、硬化性の観点から好ましいのは、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6-トリメチルベンゾイルエチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス-(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフォィンオキサイド、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及びビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルホスフィンオキサイドである。
光重合開始剤(C)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用しても良い。
【0037】
<有機溶剤(D)>
有機溶剤(D)について以下に説明する。
有機溶剤(D)としては、アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、3-メトキシブタノール及びオクタノール等);ケトン(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノン等);エステル(酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ-ブチロラクトン、メトキシブチルアセテート(3-メトキシブチルアセテート)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(酢酸2-メトキシ-1-メチルエチル)及びプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等);エーテル(エチレングリコールモノメチルエーテル、ジチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル及びジエチレングリコールモノブチルエーテル等);芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエン及びキシレン等);アミド(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びN-メチルピロリドン等)等が挙げられる。
これらの内、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物との相溶性の観点から好ましいのは、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸2-メトキシ-1-メチルエチル、メトキシブチルアセテート(3-メトキシブチルアセテート)、トルエン及びキシレンである。
前記の有機溶剤(D)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0038】
<分散剤(E)>
分散剤(E)について以下に説明する。
分散剤(E)は無機粒子の表面に吸着し、硬化物中に無機粒子を均一に分散させる役割を担うものであり、カルボキシル基を有するアニオン界面活性剤であり、前記カルボキシル基を有するアニオン界面活性剤が炭素数12~36の脂肪酸を含むものであれば特に制限はない。
なお、分散剤(E)は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0039】
炭素数12~36の脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、オレイン酸、ステアリン酸及びイソステアリン酸等が挙げられる。
【0040】
炭素数12~36の脂肪酸のうち分散安定性、密着性の観点から、好ましくは炭素数12~18の脂肪酸であり、より好ましくはラウリン酸、イソステアリン酸である。
【0041】
分散剤(E)は、必須成分である炭素数12~36の脂肪酸の他、上記以外のカルボキシル基を有するアニオン界面活性剤を含有してもよい。
上記以外のカルボキシル基を有するアニオン界面活性剤としては、(メタ)アクリロイルオキシ基又はビニル基とカルボキシル基を有する化合物(カルボキシエチル(メタ)アクリレート、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-アクリロイロキシエチルコハク酸、2-メタクリロイロキシエチルコハク酸、2-アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸及び2-メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸等)及びそれらの塩が挙げられる。
【0042】
分散剤(E)中の炭素数12~36の脂肪酸の含有量は、分散剤(E)の重量に基づいて、好ましくは15重量%~100重量%である。
【0043】
上記炭素数12~36の脂肪酸のHLBは分散安定性の観点から、好ましくは5~11であり、より好ましくは5~9である。
上記炭素数12~36の脂肪酸のHLBは、親水性の骨格と親油性の骨格の導入比などで調整することができる。
なお、HLBとは、親水性と親油性とのバランスを示す尺度であり、HLBが高いほど無機性が高いことを意味し、例えば、「界面活性剤入門、2007年、三洋化成工業株式会社発行、藤本武彦著、212頁」に記載されている小田法による計算値として知られているものであり、グリフィン法による計算値ではない。HLB値は有機化合物の有機性の値と無機性の値との比率から計算することができる。
HLB=10×無機性/有機性
ここで、上式中の無機性および有機性の値は藤田らによって提案された有機性と無機性を表現する指標値を表しており、前記「界面活性剤入門」213頁に記載の表の値を用いて算出できる。
【0044】
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要によりその他の添加剤を含有させることができる。
添加剤としては、離型剤、酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤、耐電防止剤、着色剤、重合禁止剤、連鎖移動剤、充填剤、界面活性剤、可塑剤、分散剤及びチクソトロピー性付与剤(増粘剤)等が挙げられる。
【0045】
離型剤(F)としては、フッ素添加剤、アクリルレベリング剤、及びシリコーンレベリング剤等が挙げられる。
フッ素添加剤としては、BM-1000、BM-1100[以上BM CHEMIE社製]、メガファックF-142D、F-172、F-173、F-183、F-178、F-471、F-477、F-444、F-552、F-554[以上DIC(株)製]、サーフロンS-242、S-420、S-431、S-386、S-611、S-651、S-656、S-658及びS-693[以上AGCセイミケミカル(株)製]等が挙げられる。
アクリルレベリング剤としては、ディスパロンUVX-36[楠本化成(株)製]等が挙げられる。
シリコーンレベリング剤としては、KP-423[信越化学(株)製]、及びポリフローKL-401[共栄社(株)製]等が挙げられる。
離型剤(F)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0046】
本発明における活性エネルギー線重合性化合物(A)の重量割合は、活性エネルギー線重合性化合物(A)、無機粒子(B)、光重合開始剤(C)、及び分散剤(E)の合計重量に基づいて、好ましくは3重量%~50重量%、更に好ましくは3重量%~30重量%である。
前記の(A)の重量割合が3重量%以上である場合は、密着性が良好となり、また、50重量%以下である場合は、硬化物の屈折率が良好となる。
【0047】
本発明における無機粒子(B)の重量割合は、活性エネルギー線重合性化合物(A)、無機粒子(B)、光重合開始剤(C)、及び分散剤(E)の合計重量に基づいて、好ましくは48.9重量%~95.9重量%、更に好ましくは68重量%~95重量%である。
前記の(B)の重量割合が48.9重量%以上である場合は、硬化物の屈折率が良好となり、また、95.9重量%以下である場合は、密着性が良好となる。
【0048】
本発明における光重合開始剤(C)の重量割合は、活性エネルギー線重合性化合物(A)、無機粒子(B)、光重合開始剤(C)、及び分散剤(E)の合計重量に基づいて、好ましくは0.1重量%~10重量%、更に好ましくは1重量%~5重量%、特に好ましくは1重量%~3重量%である。
【0049】
本発明における有機溶剤(D)の重量割合は、活性エネルギー線重合性化合物(A)、無機粒子(B)、光重合開始剤(C)、及び分散剤(E)の合計重量に基づいて、好ましくは0.001重量%~800重量%、更に好ましくは0.5重量%~700重量%、特に好ましくは1重量%~500重量%である。
【0050】
本発明における分散剤(E)の重量割合は、活性エネルギー線重合性化合物(A)、無機粒子(B)、光重合開始剤(C)、及び分散剤(E)の合計重量に基づいて、好ましくは1重量%~20重量%、更に好ましくは1重量%~10重量%である。
前記の(E)の重量割合が1重量%以上である場合は、分散安定性が良好となり、また、20重量以下の場合は、硬化物の屈折率が良好となる。
【0051】
本発明におけるその他の添加剤の重量割合は、活性エネルギー線重合性化合物(A)、無機粒子(B)、光重合開始剤(C)、及び分散剤(E)の合計重量に基づいて、好ましくは0.01重量%~10重量%である。
【0052】
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、例えば前記の活性エネルギー線重合性化合物(A)と、無機粒子(B)と、光重合開始剤(C)と、有機溶剤(D)と、分散剤(E)及び前記のその他の添加剤を、公知の機械的混合方法(メカニカルスターラー及びマグネティックスターラー等を用いる方法)を用いて均一混合することで、製造することができる。
前記の無機粒子(B)は、有機溶剤(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー卜等)中に分散されたものを用いても良い。
また、有機溶剤の重量割合を好ましい量とするために、有機溶剤を減圧留去しても良い。
【0053】
<硬化物>
本発明の硬化物は、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物から有機溶剤(D)を留去し硬化させて得られるものであり、例えば、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を成形して得られる塗膜に活性エネルギー線を照射して硬化させることで得られる。
活性エネルギー線としては、可視光、紫外線、赤外線、X線、α線、β線、γ線、電子線等を挙げることができる。紫外線とは、波長が200nm~410nmの光線を意味する。
活性エネルギー線の波長は、組成物を硬化させられるのであれば、特に限定されないが、350nm~410nmであることが好ましい。活性エネルギー線の代表例の一つとして、波長365nmの光が挙げられる。
活性エネルギー線の照射強度は、組成物を硬化させられるのであれば、特に限定されないが、20mW/cm~20000mW/cmであることが好ましい。
活性エネルギー線の積算露光量は、100mJ/cm~30000mJ/cmであることが好ましい。なお、照射時間は照射強度に応じて決定すれば良い。
【0054】
活性エネルギー線として紫外線を使用する場合、光源としては、高圧水銀灯の他、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ及びハイパワーメタルハライドランプ等(UV・EB硬化技術の最新動向、ラドテック研究会編、シーエムシー出版、138頁、2006)及びLEDが使用できる。なかでも、LEDは、その他の光源と比較して、消費電力とオゾンの発生量が少なく、ランニングコストが低く環境負荷が少ない。LED光源で硬化させる場合は、LED光源紫外線照射装置[例えば、LED光源紫外線照射装置「FJ100」150×20 365、phoseon TECHNOLOGY(株)製]が使用できる。
【0055】
活性エネルギー線が照射される部分の形状は、ある程度の面積を有するエリア型でもよく、ライン型でもよい。ライン型の場合、光源に対して塗膜を移動させ、又は塗膜に対して光源を移動させることで、塗膜全体に光を照射できる。ライン型の場合、照射時間を調整しやすいため、積算露光量を調整しやすい。
【0056】
活性エネルギー線の照射は大気中で行ってもよい。本発明の組成物は良好な反応性を有するため、大気中でも組成物の反応を進行させて硬化させることができる。特に乾燥大気中で組成物に活性エネルギー線を照射して硬化させることが好ましい。この場合、組成物硬化物が水分を吸収することを抑制できる。
【0057】
本発明では、硬化物を更に加熱してもよい。加熱により、硬化を更に進行させて、硬化物の線膨張係数を低くすることができる。更に加熱する場合の加熱温度は90℃以上であることが好ましい。
【0058】
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物は、硬化させることで光学部品(光学レンズ、光学レンズ用シート、フィルム、加飾フィルム用コート材、光ファイバー用コーティング材、ハードコートフィルム及び反射防止フィルム等)として、好適に使用可能な成形体を製造することができる。
【0059】
以下に、本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させて、成形体を製造する方法について説明する。
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物を用いた前記の光学部品の製造方法は、特に限定されないが、例えば次の方法で塗工、成形することができる。即ち、本発明の組成物を透明基材(透明フィルムを含む)上にバーコーター等を用いて、硬化後の厚みが50nm~150μmとなるように塗工し、塗膜上から金型を押し付けて、更に該透明基材上から後述の活性エネルギー線を照射して該塗膜を硬化させた後に、型から離型し光学部品を得る。
【0060】
上記透明基材(透明フィルムを含む)としては、ガラス、メチルメタクリレート(共)重合物、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリトリアセチルセルロース及びポリシクロオレフィン等の樹脂を用いて構成されるもの等が挙げられる。
【実施例0061】
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り「部」は重量部を示す。
【0062】
<活性エネルギー線硬化性組成物の作製>
(実施例1~6及び比較例1~3)
表1の配合部数(重量部)に従い、ガラス製の容器に、活性エネルギー線重合性化合物(A)、無機粒子(B)、光重合開始剤(C)、有機溶剤(D)、分散剤(E)及び離型剤(F)を仕込み、均一になるまで撹拌し、実施例1~6及び比較例1~3の活性エネルギー線硬化性組成物を得た。
【0063】
【表1】
【0064】
なお、表1中で使用した原料は以下のとおりである。
【0065】
(A-1):フェノキシジエチレングリコールアクリレート[P2H-A:共栄社化学(株)製、屈折率(25℃):1.51]
(A-2):o-フェノキシフェニルエチルアクリレート[A-LEN-10:新中村化学工業(株)製、屈折率(25℃):1.58]
(A-3):m-フェノキシベンジルアクリレート[POB-A:共栄社化学(株)製、屈折率(25℃):1.57]
(A-4):アクリル酸(ナフチル)メチル[NMT-A:共栄社化学(株)製、屈折率(25℃):1.60]
(A-5):ネオペンチルグリコールジアクリレート[NP-A:共栄社化学(株)、屈折率(25℃):1.45]
(A-6):ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート[ライトアクリレートDCP-A:共栄社(株)製、屈折率(25℃):1.50]
(A-7):ジメチロール-トリシクロデカンジメタクリレート[DCP:新中村化学工業(株)製、屈折率(25℃):1.50]
(A-8):フルオレン系アクリレート[EA―200:大阪ガスケミカル(株)製、屈折率(25℃):1.61]
(A-9):1,1’-チオビス(4-エテニルチオベンゼン)[富士フイルム和光純薬(株)製、屈折率(25℃):1.69]
(A-10):エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート[ネオマー BA-641:三洋化成工業(株)製、屈折率(25℃):1.54]
(A-11):ペンタエリスリトールテトラアクリレート[ネオマーEA-300:三洋化成工業(株)製、屈折率(25℃):1.48]
(A-12):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート[ネオマーDA-600:三洋化成工業(株)製、屈折率(25℃):1.47]
【0066】
(B-1):酸化ジルコニウム(ZrO)粒子をメチルエチルケトンに分散させた溶液[商品名「ジルコスター AX-ZP-158-A、固形分濃度:70重量%、ジルコニア粒子の数平均粒子径17nm」、日本触媒(株)製]
(B-2):酸化チタン(TiO)粒子[商品名「TTO-51(C)」、酸化チタン粒子の数平均粒子径10-30nm」石原産業(株)製]
(B-3):チタン酸バリウム(BaTiO)粒子をプロピレングリコールモノメチルエーテルに分散させた溶液[商品名「9714BT、固形分濃度:15重量%、チタン酸バリウム粒子の数平均粒子径約40nm」、株式会社トクシキ製]
【0067】
(C-1):2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド[商品名「IRGACURE TPO」、BASF社製]
(C-2):2,4,6-トリメチルベンゾイルエチルフェニルホスフィンオキサイド[商品名「Omnirad TPO-L」、IGM Resins B.V.社製]
(C-3):1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[商品名「イルガキュア184」、BASF社製]
【0068】
(D-1):酢酸2-メトキシ-1-メチルエチル[PGMEA:富士フイルム和光純薬(株)製]
(D-2):メチルエチルケトン[MEK:富士フイルム和光純薬(株)製]
(D-3):シクロヘキサノン[富士フイルム和光純薬(株)製]
(D-4):3-メトキシブチルアセテート[MBA:富士フイルム和光純薬(株)製]
【0069】
(E-1):イソステアリン酸[日産化学(株)製、HLB:5.2]
(E-2):ラウリン酸[富士フイルム和光純薬(株)製、HLB:6.3]
(E-3):2-アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸[HOA-HH:共栄社化学(株)、HLB:11.4]
(E-4):2-アクリロイロキシエチル-コハク酸[HOA-MS:共栄社化学(株)、HLB:15.2]
【0070】
(F-1):フッ素添加剤[F-444:DIC(株)製]
【0071】
各実施例及び比較例において作製した活性エネルギー線硬化性組成物について、下記の方法で屈折率、密着性及び分散安定性を評価した。
【0072】
<屈折率評価用の硬化物の作製方法>
活性エネルギー線硬化性組成物1gを10cm角のガラス基板[イーグルXG、CORNING社製]上に滴下し、スピンコート法で、3000rpmの回転数で30秒間塗工し、その後100℃で3分間乾燥させた後、窒素雰囲気下、紫外線照射装置[VPS/I600、フュージョンUVシステムズ(株)製]により、紫外線を10000mJ/cm照射して硬化させ、膜厚100nmの屈折率評価用の硬化物を得た。
【0073】
<屈折率>
反射分光膜厚計[FE-3000、大塚電子(株)製]にて、上記の通り作製した硬化物の589nmにおける屈折率を測定した。この場合、硬化物の屈折率は1.60以上であれば良好である。
【0074】
<密着性評価用の硬化物の作製方法>
10cm角のガラス基板[イーグルXG、CORNING社製]上にメタノールで1重量%に希釈したKBM-5013[信越化学工業(株)製]を1g滴下し、スピンコート法で、3000rpmの回転数で30秒間塗工し、100℃で10分間乾燥させた。続いて活性エネルギー線硬化性組成物を1g滴下し、スピンコート法で、3000rpmの回転数で30秒間塗工し、その後100℃で3分間乾燥させた後、窒素雰囲気下、紫外線照射装置[VPS/I600、フュージョンUVシステムズ(株)製]により、紫外線を10000mJ/cm照射して硬化させ、膜厚100nmの密着性評価用の硬化物を得た。
【0075】
<密着性>
上記の通り作成した密着性評価用の硬化物について、硬化物表面にセロハン粘着テープを貼り付け90度剥離を行い、ガラスからの硬化物の剥離状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。
◎:ガラス基材に9割以上硬化物が残っている
〇:ガラス基材に5割以上~9割未満硬化物が残っている
×:ガラス基材に5割未満しか硬化物が残っていない
【0076】
<インプリント性>
(1)活性エネルギー線硬化性組成物をガラス基板[イーグルXG、CORNING社製]上に滴下し、スピンコート法で、500rpmの回転数で30秒間塗工し、その後100℃で3分間乾燥させた。
(2)モールド(株式会社共同インターナショナル製DTM-3-1)の上に、(1)で得た樹脂を貼り合わせ、ローラーを上から転がして空気を押し出した。ガラス側から紫外線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]により、紫外線を1000mJ/cm照射して、硬化させた。
(3)(2)のモールドを剥がし、硬化物の表面をSEMにて観察し、以下の基準で評価した。
◎:80%以上の凹凸が転写されている。
○:30%~80%未満の凹凸が転写されている。
×:30%未満の凹凸しか転写されていない。
【0077】
<分散安定性>
活性エネルギー線硬化性組成物を25℃で1か月間又は3か月間保持した。保持後の粒子の分散状態が維持できているかを評価した。目視で変化がなく、1か月間粒子が沈降していないが3か月間では粒子が沈降またはゲル化が生じている場合「〇」、3か月間粒子が沈降していない場合「◎」とした。1か月間で目視で被覆粒子が沈降している場合、または明らかに増粘しゲル化が生じた場合「×」とした。
【0078】
表1の結果から分かるように、分散剤(E)を含有していない比較例1では分散安定性が劣っている。また、活性エネルギー線重合性化合物(A)として単官能モノマー(A1)と多官能モノマー(A2)を併用していない活性エネルギー線硬化性組成物を使用した比較例2、3では、密着性が劣っている。これに対し、各実施例では、すべての項目について良好な結果を示す硬化物が得られている。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物は、高い屈折率を有するため、光学部材として有用である。具体的には、プラスチックレンズ(プリズムレンズ、レンチキュラーレンズ、マイクロレンズ、フレネルレンズ及び視野角向上レンズ等)、光学補償フィルム、位相差フィルム、プリズム、光ファイバー、フレキシブルプリント配線用ソルダーレジスト、メッキレジスト及び多層プリント配線板用層間絶縁膜及び感光性光導波路等の光学部品として有用である。