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2025-187076光学装置、光学装置の制御方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025187076
(43)【公開日】2025-12-25
(54)【発明の名称】光学装置、光学装置の制御方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/02 20210101AFI20251218BHJP
   G02B 7/04 20210101ALI20251218BHJP
   G02B 7/08 20210101ALI20251218BHJP
   G03B 17/18 20210101ALI20251218BHJP
   H04N 23/55 20230101ALI20251218BHJP
【FI】
G02B7/02 E
G02B7/02 G
G02B7/04 E
G02B7/08 B
G03B17/18
H04N23/55
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024095575
(22)【出願日】2024-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110412
【弁理士】
【氏名又は名称】藤元 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100104628
【弁理士】
【氏名又は名称】水本 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100121614
【弁理士】
【氏名又は名称】平山 倫也
(72)【発明者】
【氏名】兼岡 新司
【テーマコード(参考)】
2H044
2H102
5C122
【Fターム(参考)】
2H044AE01
2H044AF01
2H044BE02
2H044BE18
2H044DA03
2H044DB02
2H044DE06
2H102AA71
2H102BA12
5C122DA02
5C122EA06
5C122FB03
5C122FK19
5C122GC75
5C122HA87
5C122HB01
(57)【要約】
【課題】 ユーザの誤操作を抑制することが可能な光学装置を提供する。
【解決手段】 光学部材(103)を有する光学装置(1)であって、ユーザにより操作可能な、光学装置の設定内容を変更する第1操作手段(108)と、第1操作手段の操作モードを制御する制御手段(101、107)とを有し、操作モードは、第1操作手段を介した設定内容の変更を有効にする第1モードと、第1操作手段を介した設定内容の前記変更の少なくとも一部を無効にする第2モードとを含み、制御手段は、光学装置の状態に応じて操作モードを変更する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学部材を有する光学装置であって、
ユーザにより操作可能な、前記光学装置の設定内容を変更する第1操作手段と、
前記第1操作手段の操作モードを制御する制御手段とを有し、
前記操作モードは、前記第1操作手段を介した設定内容の変更を有効にする第1モードと、前記第1操作手段を介した前記設定内容の前記変更の少なくとも一部を無効にする第2モードとを含み、
前記制御手段は、前記光学装置の状態に応じて前記操作モードを変更することを特徴とする光学装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記光学装置の前記状態が撮影状態である場合、前記操作モードを前記第2モードに設定し、
前記光学装置の前記状態が前記撮影状態ではない場合、前記操作モードを前記第1モードに設定することを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
【請求項3】
前記光学部材を駆動する駆動手段と、
前記光学部材の駆動を検出する検出手段とを更に有し、
前記制御手段は、前記検出手段が前記光学部材の前記駆動を検出したか否かを示す信号を用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
【請求項4】
前記光学装置の機能の実行を指示する第2操作手段を更に有し、
前記制御手段は、前記第2操作手段が操作されたか否かを示す信号を用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
【請求項5】
前記光学装置の機能の実行を指示する第2操作手段を更に有し、
前記制御手段は、前記第2操作手段の操作の順番および長さに基づく特殊操作が行われたか否かを示す信号を用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
【請求項6】
第1データを出力する慣性センサと、
前記撮影状態に基づく特定動作に関する前記慣性センサの第2データを予め記憶している記憶手段とを更に有し、
前記制御手段は、前記第1データが前記第2データと類似するか否かを示す信号を用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
【請求項7】
外部機器を接続するための接続手段を更に有し、
前記制御手段は、前記外部機器との通信信号を用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
【請求項8】
前記外部機器は、撮像装置であり、
前記通信信号は、撮影に関する信号であることを特徴とする請求項7に記載の光学装置。
【請求項9】
前記外部機器は、光学部材操作装置であり、
前記通信信号は、前記光学部材の駆動に関する信号または撮影に関する信号であることを特徴とする請求項7に記載の光学装置。
【請求項10】
前記外部機器は、前記光学装置の表示手段に表示される前記設定内容を表示可能な外部表示手段を有し、
前記通信信号は、前記外部表示手段における前記設定内容の表示に関する信号であることを特徴とする請求項7に記載の光学装置。
【請求項11】
前記制御手段は、AIによる学習済みモデルを用いた判定結果を用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の光学装置。
【請求項12】
第1データを出力する慣性センサを更に有し、
前記学習済みモデルは、前記慣性センサから取得された第2データを用いて、前記撮影状態に基づく特定動作の学習により取得されたモデルであり、
前記制御手段は、前記第1データと前記学習済みモデルとを用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする請求項11に記載の光学装置。
【請求項13】
前記光学装置の機能の実行を指示する第2操作手段を更に有し、
前記光学装置には、ユーザが入力可能な入力装置が接続可能であり、
前記学習済みモデルは、前記入力装置に入力された前記撮影状態に基づく特殊操作の情報および該特殊操作に関する信号に基づいて、該特殊操作の学習により取得されたモデルであり、
前記特殊操作は、前記撮影状態に関連する操作であり、
前記制御手段は、前記第2操作手段から得られる信号と前記学習済みモデルとを用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする請求項11に記載の光学装置。
【請求項14】
前記第2モードは、前記第1操作手段を介した前記設定内容の前記変更のすべてを無効にするモード、または、前記第1操作手段を介した前記設定内容の前記変更の一部を無効にするモードの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の光学装置。
【請求項15】
ユーザにより操作可能な第2操作手段を更に有し、
前記第2操作手段は、ユーザの操作により、前記第1操作手段のユーザの操作を有効にする非ロック状態、または該操作を無効にするロック状態を設定可能であり、
前記制御手段は、前記非ロック状態に設定されている状態でも、前記第1操作手段の前記操作モードが前記第2モードに設定されている場合には、前記第1操作手段を介した前記設定内容の前記変更の少なくとも一部を無効にすることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の光学装置。
【請求項16】
前記制御手段は、前記第2操作手段の前記操作により前記ロック状態に設定されることで、前記第1操作手段が前記第1モードまたは前記第2モードのいずれの場合でも、前記第1操作手段による前記設定内容の前記変更を無効にすることを特徴とする請求項15に記載の光学装置。
【請求項17】
前記設定内容を表示する表示手段を更に有し、
前記制御手段は、前記表示手段に前記設定内容が表示されている場合、前記光学装置の前記状態に応じて前記操作モードを変更することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の光学装置。
【請求項18】
前記第2モードで有効にされる前記設定内容は、ユーザにより事前に設定可能であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の光学装置。
【請求項19】
光学部材を有する光学装置の制御方法であって、
前記光学装置の状態を判定する判定ステップと、
操作手段の操作モードを制御する制御ステップとを有し、
前記操作モードは、前記操作手段を介した設定内容の変更を有効にする第1モードと、前記操作手段を介した前記設定内容の前記変更の少なくとも一部を無効にする第2モードとを含み、
前記制御ステップにおいて、前記光学装置の状態に応じて前記操作モードを変更することを特徴とする光学装置の制御方法。
【請求項20】
請求項19に記載の光学装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学装置、光学装置の制御方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、操作部材のロック状態を一時的に解除する一時解除部材を備えることで、ロック状態と非ロック状態とを素早く切り替え可能な撮像装置が開示されている。特許文献2には、複数の操作部材のロックの有無を示すロックパターンをユーザが自由に変更可能な撮像装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-24360号公報
【特許文献2】特開2022-104241号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された撮像装置では、一時解除部材に触れることで非ロック状態になるため、非ロック状態では誤操作により設定が変更される可能性がある。特許文献2に開示された撮像装置では、ロックの有無はロックレバーを用いて変更するため、ロックレバーに対する誤操作により複数の操作部材が非ロック状態になり、設定が変更される可能性がある。
【0005】
このように特許文献1および特許文献2の構成では、ユーザの操作によりロック状態と非ロック状態とを切り替え可能であるが、ユーザの誤操作の可能性がある。このため、光学装置の状態によってはユーザの操作を受け付けることが適切ではない場合がある。
【0006】
そこで本発明は、ユーザの誤操作を抑制することが可能な光学装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面としての光学装置は、光学部材を有する光学装置であって、ユーザにより操作可能な、前記光学装置の設定内容を変更する第1操作手段と、前記第1操作手段の操作モードを制御する制御手段とを有し、前記操作モードは、前記第1操作手段を介した設定内容の変更を有効にする第1モードと、前記第1操作手段を介した前記設定内容の前記変更の少なくとも一部を無効にする第2モードとを含み、前記制御手段は、前記光学装置の状態に応じて前記操作モードを変更する。
【0008】
本発明の他の目的及び特徴は、以下の実施形態において説明される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ユーザの誤操作を抑制することが可能な光学装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1実施形態におけるレンズ装置のブロック図である。
図2】第1実施形態における表示モード切り替え処理を示すフローチャートである。
図3】第1実施形態における切り替え条件の判定処理を示すフローチャートである。
図4】第1実施形態における切り替え条件を用いた表示モード設定の決定処理を示すフローチャートである。
図5】各実施形態における切り替え条件と表示モード設定とを対応付けるテーブルである。
図6】第1実施形態における表示モードの設定処理を示すフローチャートである。
図7】各実施形態における特定動作の判定に用いるデータの事前測定を説明したフローチャートである。
図8】第2実施形態におけるレンズ装置のブロック図である。
図9】第2実施形態における表示モード切り替え処理を示すフローチャートである。
図10】第2実施形態における切り替え条件の判定処理を示すフローチャートである。
図11】第3実施形態におけるレンズ装置のブロック図である。
図12】第3実施形態におけるAIの学習方法を示すフローチャートである。
図13】第3実施形態における表示モードの切り替え処理を示すフローチャートである。
図14】第3実施形態における切り替え条件の判定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
まず、各実施形態の概略について説明する。例えば、放送用レンズなどの光学装置は、放送用レンズのスイッチ(操作手段)をユーザが操作することで各種機能を実行することができる。また、各スイッチに割り当てられている機能の設定や確認を行う方法の一つとして、放送用レンズに搭載されているディスプレイを用いる方法がある。ディスプレイ上には、各機能の現在の設定や放送用レンズの現在の状態が表示される。設定を変更したい機能に対して、ディスプレイ操作用のスイッチを用いてディスプレイ上のカーソルを合わせ、選択することで変更が可能になる。この操作を行い、ユーザにとって好ましい設定に変更することで、ユーザが使いやすい設定の放送用レンズを用意することができる。
【0013】
しかし、例えば撮影中にユーザの手が操作手段にあたることで誤操作が生じ、意図せず設定が変更されることがある。そこで各実施形態は、ユーザの操作の有無にかかわらず、光学装置の状態に応じて操作手段の操作を無効にする。
【0014】
各実施形態において、操作手段とは、光学装置の各種設定内容の変更を指示するためにユーザが操作可能な部材であり、各種のスイッチまたはボタンを含むが、これらに限定されるものではなく、例えば表示手段(ディスプレイ)のタッチパネルでもよい。ここで、操作手段の操作とは、ユーザがスイッチを切り替える、ボタンを押す、またはタッチパネルに触れるなどであるが、これらに限定されるものではない。また、操作手段により指示可能な設定内容は、例えば撮影に関する設定であるが、これに限定されるものではなく、光学装置の任意の設定を含む。
【0015】
また各実施形態において、操作手段のユーザ操作を無効にするとは、ユーザが操作手段を実際に操作しても、各設定内容の変更を実行する制御手段がユーザ操作に応じて操作手段から出力される操作信号に応じた各設定内容の変更を実行しないことを意味する。ここで、制御手段が操作信号に応じた各設定内容の変更を実行しないとは、ユーザが操作しても操作手段は操作信号を制御手段へ出力しないこと、または、操作手段から出力された操作信号が制御手段に入力されても制御手段はその操作信号を無視することなどである。ただし、これらに限定されるものではなく、操作手段を操作してもその操作に応じた設定変更が実行されないように構成されていればよい。
【0016】
なお各実施形態は、光学部材を有する光学装置の一例としてレンズ装置を説明するが、これに限定されるものではなく、撮像装置などの他の光学装置にも適用可能である。
【0017】
(第1実施形態)
まず、図1乃至図7を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。図1は、本実施形態のレンズ装置(光学装置)1のブロック図である。レンズ装置1は、制御部101、駆動部102、光学部材103、光学部材駆動検出部104、機能実行操作部105、表示部106、表示機能切替部107、表示操作部108、保存部109、および慣性センサ110を有する。
【0018】
制御部101は、レンズ装置1が備える機能の動作を制御する部材であり、例えばCPU(Central Processing Unit)である。駆動部102は、光学部材103を駆動させるために用いる部材であり、例えばモータである。光学部材103は、光の屈折率や光量を調整する部材であり、例えばレンズまたは絞り(開口絞り)である。光学部材駆動検出部104は、光学部材103の駆動を検出するための部材(検出手段)であり、例えばエンコーダである。機能実行操作部105は、レンズ装置1に備えられる各機能を実行する(レンズ装置1の機能の実行を指示する)ための操作部材(第2操作手段)であり、例えばプッシュスイッチである。
【0019】
表示部106は、レンズ装置1が備える機能の設定および内部データを表示する部材(表示手段)であり、例えば表示ディスプレイである。表示機能切替部107は、表示部106が表示内容を表示するか否かを切り替えるための部材である。表示操作部108は、表示部106に表示される画面上のカーソルを動かすために操作する部材(第1操作手段)であり、例えば十字スイッチである。表示機能切替部107を操作することで表示部106での表示を有効にし、表示操作部108を操作することでレンズ装置1が備える機能の設定の変更や内部データの参照が行うことができる。保存部109は、レンズ装置1の内部データを保持する部材(記憶手段)であり、例えばフラッシュメモリである。慣性センサ110は、レンズ装置1にかかる慣性運動を検出する部材であり、例えば加速度センサである。
【0020】
次に、本実施形態における表示部106の表示モード切り替え(切り替え処理)について説明する。この処理は、主に制御部101により行われる。ここで、表示モードは、表示部106の表示内容および表示操作に関するモードである。
【0021】
本実施形態において、表示モードは、有効モード、半有効モード、および無効モードを有する。有効モードは、表示部106の表示内容に制限が無く、表示機能切替部107の機能を有効にし、表示操作部108の機能を有効にするモード(第1モード)である。半有効モードは、表示部106の表示内容に制限があり、表示機能切替部107の機能を有効にし、表示操作部108の機能を有効にするモード(第2モード)である。半有効モードにおける表示部106の表示内容は、ユーザが適宜設定可能である。無効モードは、表示部106の表示を禁止し、表示機能切替部107の機能を無効にし、表示操作部108の機能を無効にするモード(第2モード)である。
【0022】
まず、図2を参照して、本実施形態における表示モードの切り替え処理について説明する。図2は、表示モードの切り替え処理を示すメインフローチャートである。まずステップS101において、制御部101は、切り替え条件を判定する。なお、この判定処理の詳細については後述する。ここで、切り替え条件は、表示モードをどのモードに切り替えるかを判定するために用いられるデータであり、何を要因として表示モードの切り替えが行われるかを意味する。
【0023】
続いてステップS102において、制御部101は、ステップS101で判定した切り替え条件を用いて、表示モード設定を決定する。なお、この表示モード設定処理の詳細については後述する。ここで、表示モード設定は、表示部106の表示モードをどのモードに設定するかを意味するデータである。
【0024】
続いてステップS103において、制御部101は、ステップS102で決定した表示モード設定を用いて、表示部106の表示モードを切り替える(表示モードを設定する)。なお、表示モードの設定処理の詳細については後述する。
【0025】
次に、図3を参照して、図2のステップS101(切り替え条件の判定処理)について説明する。図3は、切り替え条件の判定処理を示すフローチャートである。
【0026】
まずステップS201において、制御部101は、機能実行操作部105から機能の実行を指示する信号が送られたか否かを判定する。すなわち制御部101は、機能実行操作部105が操作されたか否かを示す信号を用いて、レンズ装置1が撮影状態にあるか否かを判定する。機能実行操作部105から機能の実行を指示する信号が送られた場合、ステップS202に進む。一方、機能の実行を指示する信号が送られていない場合、ステップS205に進む。
【0027】
ステップS202において、制御部101は、機能実行操作部105から送られた機能の実行を指示する信号が、保存部109に保存されている特殊操作に関する信号と類似するか否かを判定する。すなわち制御部101は、機能実行操作部105の操作の順番および長さに基づく特殊操作が行われたか否かを示す信号を用いて、レンズ装置1が撮影状態にあるか否かを判定する。その信号が特殊操作に関する信号と類似する場合、ステップS203に進む。一方、その信号が特殊操作に類似しない場合、ステップS204に進む。ここで、特殊操作は、特別な意味を持った機能実行操作部105の操作方法であり、例えば、機能実行操作部105の操作手順および操作時間などの組み合わせで構成される。好ましくは、特殊操作は、撮影状態に関連する操作である。
【0028】
また、これらの信号が類似するか否かは、例えば、信号のばらつきの程度や信号の周期などで比較して、ばらつきや周期の差が所定の範囲内であるか否かなどの所定の判定基準により判定される。この点は、各実施形態で後述する類似判定に関しても同様である。
【0029】
ステップS203において、制御部101は、切り替え条件が特殊操作による切り替え条件に該当すると判定する。ステップS204において、制御部101は、切り替え条件が機能実行操作部105による切り替え条件に該当すると判定する。
【0030】
ステップS205において、制御部101は、光学部材駆動検出部104から光学部材103の駆動を検出したことを示す信号が送られたか否かを判定する。すなわち制御部101は、光学部材駆動検出部104が光学部材103の駆動を検出したか否かを示す信号を用いて、レンズ装置1が撮影状態にあるか否かを判定する。光学部材103の駆動を検出したことを示す信号が送られた場合、ステップS206に進む。一方、光学部材103の駆動を検出したことを示す信号が送られていない場合、ステップS207に進む。ステップS206において、制御部101は、切り替え条件が光学部材103の駆動による切り替え条件に該当すると判定する。
【0031】
ステップS207において、制御部101は、慣性センサ110から得られた信号(第1データ)が、事前に測定した特定動作時に慣性センサ110から得られる信号(第2データ)と類似するか否かを判定する。すなわち制御部101は、慣性センサ110から出力された第1データが、保存部109に記憶されている、撮影状態に基づく特定動作に関する慣性センサ110の第2データと類似するか否かを示す信号を用いて、レンズ装置1が撮影状態にあるか否かを判定する。
【0032】
その信号が特定動作時に慣性センサ110から得られた信号と類似する場合、ステップS208に進む。一方、その信号が特定動作時に得られた信号と類似しない場合、ステップS209に進む。なお、事前測定の方法の詳細については後述する。また、これらの信号が類似するか否かの判定は、事前測定で得た信号から得られる固有データと、特定動作中に得る信号から得られる固有データとを比較して行う。固有データは、例えば、特定動作時の慣性センサ110の信号の変動周期、または信号の最大値、最小値、もしくは平均値などに関するデータである。ここで特定動作は、例えばユーザが表示モードを無効モードにした状態でのレンズ装置1の使用を希望する動作状態であり、例えば実際の撮影での構えをした状態である。
【0033】
ステップS208において、制御部101は、切り替え条件が特定動作による切り替え条件に該当すると判定する。ステップS209において、制御部101は、切り替え条件がいずれの条件にも該当しないと判定する。
【0034】
次に、図4を参照して、図2のステップS102(切り替え条件を用いた表示モード設定の決定処理)について説明する。図4は、表示モード設定の決定処理を示すフローチャートである。
【0035】
まずステップS301において、制御部101は、切り替え条件に対する表示モード設定を表すテーブルを保存部109から取得する。ここで、図5を参照して、表示モード設定を表すテーブルについて説明する。図5は、切り替え条件と表示モード設定とを対応付けるテーブル(表)である。
【0036】
各切り替え条件に対する各表示モード設定は、ユーザが任意に設定することが可能である。例えば図5において、切り替え条件が特殊操作の場合の表示モード設定は無効モードであるが、これに限定されるものではなく、ユーザ設定により半有効モードまたは有効モードに変更することが可能である。テーブルの設定は、誤操作防止を実現できる設定にすることが好ましい。
【0037】
続いて、図4のステップS302において、制御部101は、ステップS101で取得した切り替え条件と、ステップS301で取得したテーブルとを比較して、表示モード設定を決定する。
【0038】
次に、図6を参照して、図2のステップS103(表示モードの設定処理)について説明する。図6は、表示モードの設定処理を示すフローチャートである。
【0039】
まずステップS401において、制御部101は、ステップS102で得られた表示モード設定が無効モードであったか否かを判定する。表示モード設定が無効モードである場合、ステップS402に進む。一方、表示モード設定が無効モードでない場合、ステップS403に進む。ステップS402において、制御部101は、表示モードを無効モードに設定する。
【0040】
ステップS403において、制御部101は、ステップS102で得られた表示モード設定が半有効モードであるか否かを判定する。表示モード設定が半有効モードである場合、ステップS404に進む。一方、表示モード設定が半有効モードでない場合、ステップS405に進む。ステップS404において、制御部101は、表示モードを半有効モードに設定する。ステップS405において、制御部101は、表示モードを有効モードに設定する。このような処理により、レンズ装置1の操作または状態に基づいてディスプレイなどの表示部106の誤操作を抑制(防止)することができる。
【0041】
次に、図7を参照して、図3のステップS207で用いられる、慣性センサ110で事前に測定するデータの取得方法(事前測定処理)について説明する。図7は、事前測定処理を示すフローチャートである。
【0042】
まずステップS501において、制御部101は、ユーザにより、特定動作時の測定を開始する操作がなされたか否かを判定する。測定開始の操作がなされたと判定された場合、ステップS502に進む。一方、測定開始の操作がなされていないと判定された場合、その操作がなされるまでステップS501の判定を繰り返す。測定開始の操作は、例えば、機能実行操作部105のユーザ操作である。
【0043】
続いてステップS502において、制御部101は、慣性センサ110から得られる信号のデータを保存部109に保存する。続いてステップS503において、制御部101は、ユーザにより、特定動作時の測定を終了する操作がなされたか否かを判定する。測定終了の操作がなされたと判定された場合、ステップS504に進む。一方、測定終了の操作がなされていないと判定された場合、ステップS502に戻る。測定終了の操作は、例えば、機能実行操作部105のユーザ操作である。
【0044】
ステップS504において、制御部101は、ステップS502で保存部109に保存された信号のデータを参照し、必要数以上(所定数以上)の信号のデータを保存できているか否かを判定する。必要数以上の信号のデータが保存できていると判定された場合、ステップS506に進む。必要数以上の信号のデータが保存できていないと判定された場合、ステップS505に進む。ステップS505において、制御部101は、保存した信号のデータが不足していることを表示部106に表示し、ステップS501に戻る。
【0045】
ステップS506において、制御部101は、ステップS502で保存した信号のデータから特定動作に固有なデータを取得(算出)する。続いてステップS507において、制御部101は、ステップS506で算出した固有なデータを保存部109に保存する。このような処理により、特定動作時か否かを判定するデータを取得することが可能であり、誤動作防止に用いることができる。
【0046】
本実施形態によれば、レンズ装置に設けられている部材から送られる信号を用いることで、ディスプレイでの表示機能の有効または無効または一部を有効にするかを切り替えることが可能なレンズ装置を提供することができる。
【0047】
なお本実施形態において、無効モードではディスプレイでの表示を禁止すると説明したが、ディスプレイでの表示を禁止しなくてもよい。ディスプレイに対する操作を禁止すれば、同様の効果を得ることができる。
【0048】
また本実施形態において、切り替え条件の判定順序を図3のフローチャートに従って説明したが、図3に示される順序でなくてもよい。各判定に入るように順序を設定すれば、同様の効果を得ることができる。
【0049】
また本実施形態において、特殊操作による切り替え条件の判定について、特殊操作ごとに判定結果を変更してもよい。誤操作が防止できるように特殊操作による切り替え条件の判定を変更すれば、同様の効果を得ることができる。
【0050】
また本実施形態において、機能実行操作部105による切り替え条件の判定について、機能実行操作部105ごとに判定結果を変更してもよい。誤操作が防止できるように機能実行操作部105による切り替え条件の判定を変更すれば、同様の効果を得ることができる。
【0051】
(第2実施形態)
次に、図8乃至図10を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。なお本実施形態において、第1実施形態と同一の機能および構成は、同一の符号を付け、それらの説明を省略する。本実施形態は、外部機器(撮像装置81、外部装置82)との接続と外部機器の要因による切り替え条件を追加した点で、第1実施形態と異なる。ここで外部機器は、レンズ装置8が備える外部装置接続部(接続手段)801を介して接続される機器である。
【0052】
図8は、本実施形態のレンズ装置(光学装置)8、撮像装置81、および外部装置82のブロック図である。レンズ装置8は、外部装置接続部801を有する点で、第1実施形態のレンズ装置1と異なる。
【0053】
外部装置接続部801は、レンズ装置8と、撮像装置81または外部装置82とを接続し、接続される装置から送られる信号を制御部101に伝える部材である。撮像装置81は、光学部材103を介して届く入射光を用いた撮像およびレンズ装置8と通信して情報の送受信を行う装置であり、例えばカメラである。外部装置82は、レンズ装置8に対して指令を送る装置であり、例えばズームデマンドである。
【0054】
次に、図9を参照して、本実施形態における表示モードの切り替え処理について説明する。図9は、表示モードの切り替え処理を示すメインフローチャートである。まずステップS601において、制御部101は、切り替え条件を判定する。ここで行う処理について、図10のフローチャートを参照して説明する。図10は、切り替え条件の判定処理を示すフローチャートである。
【0055】
まずステップS701において、制御部101は、外部装置82に表示部106の表示内容を表示させているか否かを判定する。外部装置82に表示部106の表示内容を表示させている場合、ステップS702に進む。一方、外部装置82に表示部106の表示内容を表示させていない場合、ステップS703に進む。ステップS702において、制御部101は、切り替え条件が外部表示による切り替え条件に該当すると判定する。
【0056】
ステップS703において、制御部101は、機能実行操作部105から送られた機能の実行を意味する信号または外部装置82から送られた機能の実行を意味する信号が、制御部101に送られたか否かを判定する。信号が送られたと判定された場合、ステップS202に進む。一方、信号が送られていないと判定された場合、ステップS704に進む。
【0057】
ステップS704において、制御部101は、撮像装置81から撮影に関する信号が、制御部101に送られたか否かを判定する。撮影に関する信号が送られたと判定された場合、ステップS705に進む。一方、撮影に関する信号が送られてないと判定された場合、ステップS205に進む。撮影に関する信号とは、例えば、録画の開始または終了を意味する信号、映像を外部へ出力することを意味する信号であるが、これらに限定されるものではない。ステップS705において、制御部101は、切り替え条件が撮像装置81からの指令による切り替え条件に該当すると判定する。
【0058】
制御部101は、ステップS601で切り替え条件を判定し、ステップS102で表示モードを決定し、ステップS103で表示モードを切り替えるように処理を行う。これにより、レンズ装置8の操作または状態に基づいて、ディスプレイなどの表示部106の誤操作を防止することができる。また、レンズ装置8に接続される機器(撮像装置81または外部装置82)にディスプレイの表示内容を表示させることで、レンズ装置8の操作に基づく誤操作を防止することができる。
【0059】
本実施形態において、制御部101は、外部機器との通信信号を用いて、レンズ装置8が撮影状態にあるか否かを判定する。好ましくは、外部機器は撮像装置81であり、通信信号は撮影に関する信号である。また好ましくは、外部機器は光学部材操作装置(外部装置82)であり、通信信号は光学部材103の駆動に関する信号または撮影に関する信号である。また好ましくは、外部機器はレンズ装置8の表示部106に表示される設定内容を表示可能な外部表示手段を有し、通信信号は外部表示手段における設定内容の表示に関する信号である。
【0060】
本実施形態によれば、レンズ装置に接続される機器から送られる信号や機器の機能を用いることで、ディスプレイ機能の有効または無効または一部を有効にするかを切り替え可能なレンズ装置を提供することができる。
【0061】
なお本実施形態において、レンズ装置のディスプレイでの表示内容の外部表示先は、撮像装置81であってもよい。レンズ装置のディスプレイで表示する場合よりも誤操作が起こりにくい配置や操作部材の位置であれば、同様の効果を得ることができる。
【0062】
また本実施形態において、切り替え条件の判定順序を図10のフローチャートのように設定して説明したが、図10の順序でなくてもよい。各判定処理が可能であるように任意に順序を設定すれば、同様の効果を得ることができる。
【0063】
(第3実施形態)
次に、図11乃至図14を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。なお本実施形態において、第1実施形態または第2実施形態と同一の機能および構成は、同一の符号を付け、それらの説明を省略する。本実施形態は、AI(Artificial Intelligence)による切り替え条件が追加されている点で、第2実施形態と異なる。
【0064】
図11は、本実施形態のレンズ装置(光学装置)11、AI学習部1110、およびユーザ要望入力部(入力装置)1120のブロック図である。レンズ装置11は、AI判定部1101を有する点で、第2実施形態のレンズ装置8と異なる。
【0065】
AI判定部1101は、保存部109から得る重みを用いた学習済みAIを用いて、制御部101、外部装置接続部801、または保存部109から送られる信号に基づいて、切り替え条件に関する判定を行い、その判定結果を制御部101に伝える部材である。ここで、重みは、ニューラルネットワーク(NN)を形成する数式にかかる係数であり、学習により重みを変更することで所望の学習済みAIを得ることができる。
【0066】
AI学習部1110は、特定動作またはユーザ要望入力部1120から得たユーザが切り替え条件に加えたい特殊操作をAIに学習させ、学習済みAIを作成する部材である。ユーザ要望入力部1120は、レンズ装置11に接続可能な、ユーザが切り替え条件に加えたい特殊操作を入力する部材である。特殊操作に関する情報は、例えば、機能実行操作部105の操作の有無を表す信号、操作の順番、または操作時間に関する情報であるが、これらに限定されるものではない。
【0067】
次に、図12を参照して、AIの学習方法について説明する。図12は、AIの学習方法を示すフローチャートである。
【0068】
まずステップS801において、AI学習部1110は、AIが学習する対象が特殊操作か否かを判定する。AIが学習する対象が特殊操作である場合、ステップS802に進む。一方、AIが学習する対象が特殊操作ではない場合、ステップS809に進む。
【0069】
ステップS802において、AI学習部1110は、ユーザ要望入力部1120から特殊操作に関する情報を得る。続いてステップS803において、AI学習部1110は、特殊操作学習用のNNと重みを得る。特殊操作学習用のNNは、特殊操作がなされたか否かを判定するために用いられるNNであり、例えば、特殊操作に関する情報を入力とし、特殊操作がなされた確率を出力とする構造をするNNである。
【0070】
続いてステップS804において、AI学習部1110は、AIによる特殊操作の学習のための測定を開始する操作がなされたか否かを判定する。操作がなされたと判定された場合、ステップS805に進む。一方、操作がなされていないと判定された場合、操作されるまで待ち続ける。測定を開始する操作は、例えば、機能実行操作部105の操作であるが、これに限定されるものではない。
【0071】
ステップS805において、AI学習部1110は、特殊操作のデータを保存部109に保存する。続いてステップS806において、AI学習部1110は、AIによる特殊操作の学習のための測定を終了する操作がなされたか否かを判定する。操作がなされたと判定された場合、ステップS807に進む。一方、操作がなされていないと判定された場合、ステップS805に戻る。測定を終了する操作は、例えば機能実行操作部105の操作であるが、これに限定されるものではない。
【0072】
ステップS807において、AI判定部1101は、ステップS805で保存部109に保存された特殊操作のデータを参照し、必要数以上のデータを保存できているかを判定する。必要数以上のデータを保存できていると判定された場合、ステップS809に進む。必要数以上のデータを保存できていないと判定された場合、ステップS808に進む。ステップS808において、AI学習部1110は、保存した特殊操作のデータが不足していることを表示部106に表示し、ステップS804に戻る。
【0073】
ステップS809において、AI判定部1101は、ステップS802で得た特殊操作の情報とステップS803で得たNNと重みとステップS805で得た特殊操作のデータを用いて、AIの学習を行う。これにより、特殊操作用のNNに対する重みを得る。AIの学習方法は、特殊操作がなされたか否かを学習済みAIが判定できる方法であれば良い。
【0074】
ステップS810において、AI学習部1110は、特定動作学習用のNNと重みを得る。特定動作学習用のNNは、特定動作時であるか否かを判定するために用いるNNであり、例えば、慣性センサ110から特定動作に得られる信号に固有のデータを入力とし、特定動作である確率を出力とする構造である。
【0075】
続いてステップS811において、制御部101は、AIによる特定動作の学習のための測定を開始する操作がなされたか否かを判定する。操作がなされたと判定された場合、ステップS812に進む。一方、操作がなされていないと判定された場合、操作されるまで待ち続ける。測定を開始する操作は、例えば、機能実行操作部105の操作であるが、これに限定されるものではない。ステップS812において、制御部101は、慣性センサ110から得られる信号のデータを保存部109に保存する。
【0076】
ステップS813において、制御部101は、AIによる特定動作の学習のための測定を終了する操作がなされたか否かを判定する。操作がなされたと判定された場合、ステップS814に進む。一方、操作がなされていないと判定された場合、ステップS812に戻る。測定を終了する操作は、例えば機能実行操作部105の操作であるが、これに限定されるものではない。
【0077】
ステップS814において、制御部101は、ステップS812で保存部109に保存された信号のデータを参照し、必要数以上のデータを保存できているか否かを判定する。必要数以上のデータを保存できていると判定された場合、ステップS816に進む。一方、必要数以上のデータを保存できていないと判定された場合、ステップS815に進む。ステップS815において、制御部101は、保存した特定動作のデータが不足していることを表示部106に表示し、ステップS811に戻る。
【0078】
ステップS816において、AI学習部1110は、ステップS810で得たNNと重みとステップS812で得た特定動作のデータとを用いて、AIの学習を行う。これにより、特定動作用のNNに対する重みを得ることができる。AIの学習方法は、特定動作がなされたか否かを学習済みAIが判定できる方法であればよい。
【0079】
続いてステップS817において、制御部101は、ステップS809またはステップS816で得た重みを保存部109に保存する。保存した重みをNNに適用することで、特殊操作または特定動作の判定に用いる学習済みAIを作成することができる。このような処理により、特殊操作か否か、または特定動作時か否かを判定する学習済みAIを作成して誤動作防止に用いることができる。
【0080】
次に、図13を参照して、本実施形態における表示モードの切り替え処理について説明する。図13は、表示モードの切り替え処理を示すメインフローチャートである。まずステップS901において、制御部101は、切り替え条件を判定する。ここで行う処理について、図14のフローチャートを参照して説明する。図14は、切り替え条件の判定処理を示すフローチャートである。
【0081】
ステップS1001において、AI判定部1101は、制御部101に機能実行操作部105から送られる、機能の実行を意味する信号が、保存部109に保存されている重みを用いた学習済みAIが学習した特殊操作と類似するか否かを判定する。その信号が特殊操作(特殊操作であるとして学習された信号)と類似すると判定された場合、ステップS203に進む。一方、その信号が特殊操作に類似しないと判定された場合、ステップS204に進む。
【0082】
ステップS1002において、AI判定部1101は、制御部101に入力される慣性センサ110の信号が、保存部109に保存されている重みを用いた学習済みAIが学習した特定動作時に慣性センサ110から得られる信号と類似するか否かを判定する。制御部101に入力される慣性センサ110の信号が特定動作時に慣性センサ110から得られる信号と類似すると判定された場合、ステップS208に進む。一方、これらの信号が類似しないと判定された場合、ステップS209に進む。
【0083】
制御部101は、ステップS901で切り替え条件を判定し、ステップS102で表示モードを決定し、ステップS103で表示モードを切り替えるように処理を行う。これにより、学習済みAIを用いてレンズ装置に接続される機器を用いて誤操作を防止することができる。
【0084】
本実施形態において、制御部101は、AIによる学習済みモデルを用いた判定結果を用いて、レンズ装置11が撮影状態にあるか否かを判定する。好ましくは、学習済みモデルは、慣性センサ110から取得された第2データを用いて、撮影状態に基づく特定動作の学習により取得されたモデルである。制御部101は、慣性センサ110から出力された第1データと学習済みモデルとを用いて、レンズ装置11が撮影状態にあるか否かを判定する。
【0085】
好ましくは、外部機器は、ユーザが入力可能な入力装置(ユーザ要望入力部1120)である。学習済みモデルは、入力装置に入力された撮影状態に基づく特殊操作の情報および該特殊操作に関する信号に基づいて、特殊操作の学習により取得されたモデルである。特殊操作は、撮影状態に関連する操作である。制御部101は、機能実行操作部105から得られる信号と学習済みモデルとを用いて、レンズ装置11が撮影状態にあるか否かを判定する。
【0086】
本実施形態によれば、学習済みAIを用いることで、レンズ装置のディスプレイ機能の有効または無効または一部を有効にするかを切り替え可能なレンズ装置を提供することができる。
【0087】
なお本実施形態において、切り替え条件の判定順序を図14のフローチャートのように設定して説明したが、図14の順序でなくてもよい。各判定処理が可能であるように任意に順序を設定すれば、同様の効果を得ることができる。
【0088】
各実施形態において、光学装置(レンズ装置1、8、11)は、ユーザにより操作可能な、光学装置の設定内容を変更する第1操作手段(表示操作部108)と、第1操作手段の操作モードを制御する制御手段(制御部101、表示機能切替部107)とを有する。操作モードは、第1操作手段を介した設定内容の変更を有効にする第1モードと、第1操作手段を介した設定内容の変更の少なくとも一部を無効にする第2モードとを含む。制御手段は、光学装置の状態に応じて操作モードを変更する。
【0089】
好ましくは、制御手段は、光学装置の状態が撮影状態である場合、操作モードを第2モードに設定する。一方、制御手段は、光学装置の状態が撮影状態ではない場合、操作モードを第1モードに設定する。
【0090】
好ましくは、第2モードは、第1操作手段を介した設定内容の変更のすべてを無効にするモード、または、第1操作手段を介した設定内容の変更の一部を無効にするモードの少なくとも一方を含む。
【0091】
各実施形態において、光学装置は、ユーザにより操作可能な、第1操作手段の操作の有効(非ロック状態)または無効(ロック状態)を設定する第2操作手段を有していてもよい。第2操作手段は、例えば、機能実行操作部105または不図示の操作部により構成される。好ましくは、制御手段は、第2操作手段により第1操作手段の操作が有効(非ロック状態)に設定されている状態でも、第1操作手段の操作モードが第2モードに設定されている場合には、第1操作手段を介した設定内容の変更の少なくとも一部を無効にする。また好ましくは、制御手段は、第2操作手段のユーザ操作によりロック状態に設定されることで、第1操作手段が第1モードまたは第2モードのいずれの場合でも、第1操作手段のユーザ操作による設定内容の変更を無効にする。
【0092】
好ましくは、各実施形態において、光学装置は、設定内容を表示する表示手段(表示部106)を有する。制御手段は、表示手段に設定内容が表示されている場合、光学装置の状態に応じて操作モードを変更する。このような構成によれば、第1操作手段の操作と表示手段の表示内容とを関連付けることで、より適切な制御が可能になる。
【0093】
好ましくは、各実施形態において、第2モードで有効または無効にされる設定内容は、ユーザにより事前に設定可能である。このような構成によれば、第2モードであっても、所望の設定内容の変更を有効にするか無効にするかをユーザが事前に指定することで、ユーザに応じた適切な動作が可能になる。
【0094】
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0095】
各実施形態によれば、ユーザの誤操作を抑制することが可能な光学装置、光学装置の制御方法、およびプログラムを提供することができる。
【0096】
各実施形態の開示は、以下の構成および方法を含む。
(構成1)
光学部材を有する光学装置であって、
ユーザにより操作可能な、前記光学装置の設定内容を変更する第1操作手段と、
前記第1操作手段の操作モードを制御する制御手段とを有し、
前記操作モードは、前記第1操作手段を介した設定内容の変更を有効にする第1モードと、前記第1操作手段を介した前記設定内容の前記変更の少なくとも一部を無効にする第2モードとを含み、
前記制御手段は、前記光学装置の状態に応じて前記操作モードを変更することを特徴とする光学装置。
(構成2)
前記制御手段は、
前記光学装置の前記状態が撮影状態である場合、前記操作モードを前記第2モードに設定し、
前記光学装置の前記状態が前記撮影状態ではない場合、前記操作モードを前記第1モードに設定することを特徴とする構成1に記載の光学装置。
(構成3)
前記光学部材を駆動する駆動手段と、
前記光学部材の駆動を検出する検出手段とを更に有し、
前記制御手段は、前記検出手段が前記光学部材の前記駆動を検出したか否かを示す信号を用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする構成2に記載の光学装置。
(構成4)
前記光学装置の機能の実行を指示する第2操作手段を更に有し、
前記制御手段は、前記第2操作手段が操作されたか否かを示す信号を用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする構成2に記載の光学装置。
(構成5)
前記光学装置の機能の実行を指示する第2操作手段を更に有し、
前記制御手段は、前記第2操作手段の操作の順番および長さに基づく特殊操作が行われたか否かを示す信号を用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする構成2に記載の光学装置。
(構成6)
第1データを出力する慣性センサと、
前記撮影状態に基づく特定動作に関する前記慣性センサの第2データを予め記憶している記憶手段とを更に有し、
前記制御手段は、前記第1データが前記第2データと類似するか否かを示す信号を用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする構成2に記載の光学装置。
(構成7)
外部機器を接続するための接続手段を更に有し、
前記制御手段は、前記外部機器との通信信号を用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする構成2に記載の光学装置。
(構成8)
前記外部機器は、撮像装置であり、
前記通信信号は、撮影に関する信号であることを特徴とする構成7に記載の光学装置。
(構成9)
前記外部機器は、光学部材操作装置であり、
前記通信信号は、前記光学部材の駆動に関する信号または撮影に関する信号であることを特徴とする構成7に記載の光学装置。
(構成10)
前記外部機器は、前記光学装置の表示手段に表示される前記設定内容を表示可能な外部表示手段を有し、
前記通信信号は、前記外部表示手段における前記設定内容の表示に関する信号であることを特徴とする構成7に記載の光学装置。
(構成11)
前記制御手段は、AIによる学習済みモデルを用いた判定結果を用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする構成2に記載の光学装置。
(構成12)
第1データを出力する慣性センサを更に有し、
前記学習済みモデルは、前記慣性センサから取得された第2データを用いて、前記撮影状態に基づく特定動作の学習により取得されたモデルであり、
前記制御手段は、前記第1データと前記学習済みモデルとを用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする構成11に記載の光学装置。
(構成13)
前記光学装置の機能の実行を指示する第2操作手段を更に有し、
前記光学装置には、ユーザが入力可能な入力装置が接続可能であり、
前記学習済みモデルは、前記入力装置に入力された前記撮影状態に基づく特殊操作の情報および該特殊操作に関する信号に基づいて、該特殊操作の学習により取得されたモデルであり、
前記特殊操作は、前記撮影状態に関連する操作であり、
前記制御手段は、前記第2操作手段から得られる信号と前記学習済みモデルとを用いて、前記光学装置が前記撮影状態にあるか否かを判定することを特徴とする構成11に記載の光学装置。
(構成14)
前記第2モードは、前記第1操作手段を介した前記設定内容の前記変更のすべてを無効にするモード、または、前記第1操作手段を介した前記設定内容の前記変更の一部を無効にするモードの少なくとも一方を含むことを特徴とする構成1乃至13のいずれかに記載の光学装置。
(構成15)
ユーザにより操作可能な第2操作手段を更に有し、
前記第2操作手段は、ユーザの操作により、前記第1操作手段のユーザの操作を有効にする非ロック状態、または該操作を無効にするロック状態を設定可能であり、
前記制御手段は、前記非ロック状態に設定されている状態でも、前記第1操作手段の前記操作モードが前記第2モードに設定されている場合には、前記第1操作手段を介した前記設定内容の前記変更の少なくとも一部を無効にすることを特徴とする構成1乃至14のいずれかに記載の光学装置。
(構成16)
前記制御手段は、前記第2操作手段の前記操作により前記ロック状態に設定されることで、前記第1操作手段が前記第1モードまたは前記第2モードのいずれの場合でも、前記第1操作手段による前記設定内容の前記変更を無効にすることを特徴とする構成15に記載の光学装置。
(構成17)
前記設定内容を表示する表示手段を更に有し、
前記制御手段は、前記表示手段に前記設定内容が表示されている場合、前記光学装置の前記状態に応じて前記操作モードを変更することを特徴とする構成1乃至16のいずれかに記載の光学装置。
(構成18)
前記第2モードで有効にされる前記設定内容は、ユーザにより事前に設定可能であることを特徴とする構成1乃至17のいずれかに記載の光学装置。
(方法1)
光学部材を有する光学装置の制御方法であって、
前記光学装置の状態を判定する判定ステップと、
操作手段の操作モードを制御する制御ステップとを有し、
前記操作モードは、前記操作手段を介した設定内容の変更を有効にする第1モードと、前記操作手段を介した前記設定内容の前記変更の少なくとも一部を無効にする第2モードとを含み、
前記制御ステップにおいて、前記光学装置の状態に応じて前記操作モードを変更することを特徴とする光学装置の制御方法。
(構成19)
方法1に記載の光学装置の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【0097】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0098】
1、8、11 レンズ装置(光学装置)
101 制御部(制御手段)
103 光学部材
107 表示機能切替部(制御手段)
108 表示操作部(第1操作手段)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14