(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025187140
(43)【公開日】2025-12-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06T 19/00 20110101AFI20251218BHJP
G06T 15/20 20110101ALI20251218BHJP
H04N 23/95 20230101ALI20251218BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20251218BHJP
【FI】
G06T19/00 A
G06T15/20 500
H04N23/95
H04N23/60 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024095704
(22)【出願日】2024-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】田中 登馬
【テーマコード(参考)】
5B050
5C122
【Fターム(参考)】
5B050AA03
5B050BA09
5B050BA10
5B050BA11
5B050BA12
5B050BA13
5B050CA07
5B050CA08
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5B050EA04
5B050EA26
5B050FA02
5B050FA05
5B050GA08
5C122EA12
5C122GA01
5C122GA23
5C122GA24
5C122HA13
5C122HA35
(57)【要約】
【課題】 撮影状況に応じて、仮想視点画像の画質への影響を抑えつつ、仮想視点画像を生成するための撮像画像を記録するデータ量を削減することが容易ではなかった。
【解決手段】 情報処理装置100は、仮想視点画像の生成に用いる複数の撮像装置から出力される複数の画像データを記録する記録媒体の空き容量を取得し、前記空き容量が閾値以下になった場合、特定の前記撮像装置から出力される前記画像データを前記記録媒体に記録させないための指示情報を送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮想視点画像の生成に用いる複数の撮像装置から出力される複数の画像データを記録する記録媒体の空き容量を取得する取得手段と、
前記空き容量が閾値以下になった場合、特定の前記撮像装置から出力される前記画像データを前記記録媒体に記録させないための指示情報を送信する送信手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記指示情報は、前記特定の撮像装置から生成される前記画像データを出力させない指示を示す情報であり、
前記送信手段は、前記指示情報を前記特定の撮像装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記指示情報は、前記画像データの生成を停止させる指示を示す情報であり、
前記送信手段は、前記指示情報を前記特定の撮像装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記指示情報は、前記特定の撮像装置から生成される前記画像データを、前記記録媒体に記録させない指示を示す情報であり、
前記送信手段は、前記指示情報を前記記録媒体に送信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記複数の撮像装置のうち、前記特定の撮像装置と異なる撮像装置は、前記空き容量が閾値以下になった場合でも前記画像データを出力することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定の撮像装置は、前記複数の撮像装置の位置及び姿勢に基づいて決定されることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定の撮像装置は、前記複数の撮像装置のうち、他の撮像装置と撮像範囲が重複している領域が大きい撮像装置であることを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
X-Y平面上である座標と前記複数の撮像装置の座標とを結ぶ直線が成す複数の角度のうち、最大の角度である第1最大角を算出する第1算出手段と、
前記複数の撮像装置それぞれにおいて、1つの撮像装置を除き、ある座標と残りの撮像装置とを結ぶ直線が成す複数の角度のうち、最大の角度である第2最大角を算出することにより、前記複数の撮像装置それぞれを1つだけ除いた時の前記第2最大角を算出する第2算出手段と、
前記特定の撮像装置は、前記複数の撮像装置のうち、前記第2最大角が前記第1最大角より小さい角度である時に除いた撮像装置であることを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記複数の撮像装置のそれぞれにおいて、他の撮像装置と三次元座標及び姿勢の類似度を示す類似スコアを算出する算出手段と、
前記特定の撮像装置は、前記複数の撮像装置のうち、前記類似スコアが大きい撮像装置であることを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記特定の撮像装置は、複数の撮像装置であって、
前記空き容量に基づいて、前記特定の撮像装置の数を決定する決定手段を有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
仮想視点画像の生成に用いる複数の撮像装置から出力される複数の画像データを記録する記録媒体の空き容量を取得する取得工程と、
前記空き容量が閾値以下になった場合、前記複数の撮像装置のうち、特定の撮像装置に画像データを出力しない指示を送信する送信工程と、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
請求項1乃至10の何れか1項に記載の情報処理装置の各手段をコンピュータにより制御するためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置及び情報処理方法、プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数の撮像装置を撮像対象の領域を囲うように異なる位置に設置して同期撮影し、当該撮影により得られた複数の撮像画像を用いて仮想視点画像を生成する技術が注目されている。高画質の仮想視点画像を生成するためには、異なる位置から撮影された多くの撮像画像を用いること、高解像度の撮像画像を用いることが望ましい。つまり、多くの撮像装置を用いることや、被写体を高解像度かつ高フレームレートで撮影することが望ましい。一方で、多くの撮像装置を用いる場合や、高解像度や高フレームレートで撮影する場合は撮像画像のデータ量が増加するため、撮影対象や撮影環境によっては記録媒体に記録できるデータ量を超えてしまう虞がある。その結果、撮像画像を記録できず、仮想視点画像が生成できなくなってしまう。このように、高画質な仮想視点画像の生成が望まれる一方、撮像画像のデータ量の削減も望まれており、両者はトレードオフの関係にある。
【0003】
特許文献1では、複数の撮像装置のうち、外部信号に対応する撮像装置を予め設定しておく。そして、外部信号を受信した際に、予め設定された撮像装置以外の撮像装置での撮影はフレームレートを低くする、あるいは撮像画像を高圧縮で記録する制御を行うことで、記録媒体に記録するデータ量を削減することが記載されている。言い換えると、データ量の削減対象となる撮像装置を予め設定しておくことが記載されている。特許文献1の記載を考慮すると、仮想視点画像の生成においても、複数の撮像装置のうち、データ量の削減対象とする撮像装置を予め設定しておくことが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、仮想視点画像の撮影では、撮影時間が明確に定まっていない場合があり、適切な画質の仮想視点画像を維持しながらどの程度データ量を削減すればよいのか容易に判断できなかった。例えば、野球を撮影している場合、試合状況に応じて撮影時間が大きく異なる。得点があまり入らない試合では撮影時間が短く、多く得点が入る試合では撮影時間が長くなる。
【0006】
本開示は、撮影状況に応じて、仮想視点画像の画質への影響を抑えつつ、仮想視点画像を生成するための撮像画像を記録するデータ量を削減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様による情報処理装置は下記の構成を有する。すなわち、
仮想視点画像の生成に用いる複数の撮像装置から出力される複数の画像データを記録する記録媒体の空き容量を取得する取得手段と、
前記空き容量が閾値以下になった場合、前記複数の撮像装置のうち、特定の撮像装置に画像データを出力しない指示を送信する送信手段と、
を有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、撮影状況に応じて、仮想視点画像の画質への影響を抑えつつ、仮想視点画像を生成するための撮像画像を記録するデータ量を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】画像処理システム1の構成例を示す図である。
【
図2】情報処理装置100のハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】情報処理装置100の構成例を示す図である。
【
図4】画像処理システム1の動作フローを説明するためのフローチャートである。
【
図5】実施例1に係るデータ削減の対象となる撮像装置の選択方法を示す図である。
【
図6】実施例2に係るデータ削減の対象となる撮像装置の選択方法を示す図である。
【
図7】実施例3に係るデータ削減の対象となる撮像装置の選択方法を示す図である。
【
図8】実施例5に係る情報処理装置100のハードウェア構成例を示す図である。
【
図9】実施例5に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
【
図10】実施例5に係る画像処理システム1の動作フローを説明するためのフローチャートである。
【
図11】実施例5に係る撮像装置と撮影される被写体のテクスチャの関係を示す図である。
【
図12】実施例5に係るデータ削減の対象となる撮像装置の選択方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態>
本開示における情報処理装置は、仮想視点画像の生成に用いる複数の撮像装置から出力される複数の画像データを記録する記録媒体の空き容量を取得する取得手段を有する。また、前記空き容量が閾値以下になった場合、特定の前記撮像装置から出力される前記画像データを前記記録媒体に記録させないための指示情報を送信する送信手段を有する。
【0011】
また、前記指示情報が、前記特定の撮像装置から生成される前記画像データを出力させない指示を示す情報である場合、前記送信手段は、前記指示情報を前記特定の撮像装置に送信してもよい。このようにすれば、特定の撮像装置から生成される画像データを記録媒体に記録しないため、記録媒体に記録するデータ量を削減することができる。また、特定の撮像装置における画像データの生成は継続するため、必要に応じて画像データの出力を再開させることもできる。
【0012】
また、前記指示情報が、前記画像データの生成を停止させる指示を示す情報である場合、前記送信手段は、前記指示情報を前記特定の撮像装置に送信してもよい。このようにすれば、記録媒体に記録するデータ量を削減しつつ、特定の撮像装置における画像データの生成にかかるコストを削減することができる。
【0013】
また、前記指示情報が、前記特定の撮像装置から生成される前記画像データを、前記記録媒体に記録させない指示を示す情報である場合、前記送信手段は、前記指示情報を前記記録媒体に送信してもよい。このようにすれば、記録媒体に記録するデータ量を削減しつつ、画像データの伝送帯域に異常が発生していないか確認することができる。
【0014】
また、本開示の一態様では、前記複数の撮像装置のうち、前記特定の撮像装置と異なる撮像装置は、前記空き容量が閾値以下になった場合でも前記画像データを出力することを特徴とする。
【0015】
このようにすれば、空き容量が閾値以下になった場合でも、仮想視点画像の生成を継続することができる。
【0016】
また、本開示の一態様では、前記特定の撮像装置は、前記複数の撮像装置の位置及び姿勢に基づいて決定される。
【0017】
また、本開示の一態様では、前記特定の撮像装置は、前記複数の撮像装置のうち、他の撮像装置と撮像範囲が重複している領域が大きい撮像装置である。
【0018】
また、本開示の一態様では、X-Y平面上である座標と前記複数の撮像装置の座標とを結ぶ直線が成す複数の角度のうち、最大の角度である第1最大角を算出する第1算出手段を有する。また、前記複数の撮像装置それぞれにおいて、1つの撮像装置を除き、ある座標と残りの撮像装置とを結ぶ直線が成す複数の角度のうち、最大の角度である第2最大角を算出する。そして、前記複数の撮像装置それぞれを1つだけ除いた時の前記第2最大角を算出する第2算出手段を有する。この場合、前記特定の撮像装置は、前記複数の撮像装置のうち、前記第2最大角が前記第1最大角より小さい角度である時に除いた撮像装置である。
【0019】
また、本開示の一態様では、前記複数の撮像装置のそれぞれにおいて、他の撮像装置と三次元座標及び姿勢の類似度を示す類似スコアを算出する算出手段を有する。そして、前記特定の撮像装置は、前記複数の撮像装置のうち、前記類似スコアが大きい撮像装置である。
【0020】
このようにすれば、記録媒体のデータ量を削減するために記録しない対象として設定される撮像画像を生成する撮像装置を設定するにあたり、仮想視点画像の画質への影響が小さい撮像装置を設定することができる。
【0021】
また、本開示の一態様は、前記特定の撮像装置は、複数の撮像装置であって、前記空き容量に基づいて、前記特定の撮像装置の数を決定する決定手段を有する。
【0022】
このようにすれば、ユーザが随時指示を行わずとも、空き容量に基づいてデータ削減の対象となる撮像装置の数を決定することができる。なお、特定の撮像装置の数は予め設定しておく。また、空き容量の閾値と特定の撮像装置の数を対応付けて記録しておく。また、空き容量の閾値と特定の撮像装置の数の組み合わせは複数設けていてもよい。その場合、空き容量が少なくないほど、特定の撮像装置の数を多くするように設定することが可能となる。
【0023】
また、本開示は、上記記載の各手段をコンピュータにより制御するためのコンピュータプログラムに関係する。
【0024】
<実施例>
以下、図面を参照しながら、本開示を実施するための実施例について説明する。なお、以下の実施例は本開示を限定するものではなく、また、本実施例で説明されている特徴の組み合わせの全てが本開示の解決手段に必須のものとは限らない。なお、同一の構成については、同じ符号を付して説明し、重複した説明は省略する。
【0025】
なお、仮想視点画像とは、ユーザが自由に仮想カメラの位置及び姿勢を操作することによって生成される画像であり、自由視点画像や任意視点画像などとも呼ばれる。また、特に断りが無い限り、画像という文言が動画と静止画の両方の概念を含むものとして説明する。
【0026】
仮想視点画像の生成に用いられる視点情報は、仮想視点の位置及び向き(視線方向)を示す情報である。具体的には、視点情報は、仮想視点の三次元位置を表すパラメータと、パン、チルト、及びロール方向における仮想視点の向きを表すパラメータとを含む、パラメータセットである。なお、視点情報の内容は上記に限定されない。例えば、視点情報としてのパラメータセットには、仮想視点の視野の大きさ(画角)を表すパラメータが含まれてもよい。また、視点情報は複数のパラメータセットを有していてもよい。例えば、視点情報が、仮想視点画像の動画を構成する複数のフレームにそれぞれ対応する複数のパラメータセットを有し、連続する複数の時点それぞれにおける仮想視点の位置及び向きを示す情報であってもよい。
【0027】
後述する画像処理システムは、撮像領域を複数の方向から撮像する複数の撮像装置を有する。撮像領域は、例えばサッカーや空手などの競技が行われる競技場、もしくはコンサートや演劇が行われる舞台などである。複数の撮像装置は、このような撮像領域を取り囲むようにそれぞれ異なる位置に設置され、同期して撮像を行う。なお、複数の撮像装置は撮像領域の全周にわたって設置されていなくてもよく、設置場所の制限等によっては撮像領域の周囲の一部にのみ設置されていてもよい。また、撮像装置の数は図に示す例に限定されず、例えば撮像領域をサッカーの競技場とする場合には、競技場の周囲に30台程度の撮像装置が設置されてもよい。また、望遠カメラと広角カメラなど機能が異なる撮像装置が設置されていてもよい。
【0028】
なお、本実施例における複数の撮像装置は、それぞれが独立した筐体を有し単一の視点で撮像可能なカメラであるものとする。ただしこれに限らず、2以上の撮像装置が同一の筐体内に構成されていてもよい。例えば、複数のレンズ群と複数のセンサを備え、複数視点から撮像可能な単体のカメラが、複数の撮像装置として設置されていてもよい。
【0029】
仮想視点画像は、例えば以下のような方法で生成される。まず、複数の撮像装置によりそれぞれ異なる方向から撮像することで複数の画像(複数の撮像画像)が取得される。次に、複数の撮像画像から、人物やボールなどの所定のオブジェクトに対応する前景領域を抽出した前景画像と、前景領域以外の背景領域を抽出した背景画像が取得される。また、所定のオブジェクトの三次元形状を表す前景モデルと前景モデルに色付けするためのテクスチャデータとが前景画像に基づいて生成され、競技場などの背景の三次元形状を表す背景モデルに色づけするためのテクスチャデータが背景画像に基づいて生成される。そして、前景モデルと背景モデルに対してテクスチャデータをマッピングし、視点情報が示す仮想視点に応じてレンダリングを行うことにより、仮想視点画像が生成される。ただし、仮想視点画像の生成方法はこれに限定されず、三次元モデルを用いずに撮像画像の射影変換により仮想視点画像を生成する方法など、種々の方法を用いることができる。
【0030】
前景画像とは、撮像装置により撮像されて取得された撮像画像から、オブジェクトの領域(前景領域)を抽出した画像である。前景領域として抽出されるオブジェクトとは、時系列で同じ方向から撮像を行った場合において動きのある(その絶対位置や形が変化し得る)動的オブジェクト(動体)を指す。オブジェクトは、例えば、競技において、それが行われるフィールド内にいる選手や審判などの人物、例えば球技であればボールなど、またコンサートやエンタテイメントにおける歌手、演奏者、パフォーマー、司会者などである。
【0031】
背景画像とは、少なくとも前景となるオブジェクトとは異なる領域(背景領域)の画像である。具体的には、背景画像は、撮像画像から前景となるオブジェクトを取り除いた状態の画像である。また、背景は、時系列で同じ方向から撮像を行った場合において静止している、又は静止に近い状態が継続している撮像対象物を指す。このような撮像対象物は、例えば、コンサート等のステージ、競技などのイベントを行うスタジアム、球技で使用するゴールなどの構造物、フィールド、などである。ただし、背景は少なくとも前景となるオブジェクトとは異なる領域であり、撮像対象としては、オブジェクトと背景の他に、別の物体等が含まれていてもよい。
【0032】
仮想カメラとは、撮像領域の周囲に実際に設置された複数の撮像装置とは異なる仮想的なカメラであって、仮想視点画像の生成に係る仮想視点を便宜的に説明するための概念である。すなわち、仮想視点画像は、撮像領域に関連付けられる仮想空間内に設定された仮想視点から撮像した画像であるとみなすことができる。そして、仮想的な当該撮像における視点の位置及び向きは仮想カメラの位置及び向きとして表すことができる。言い換えれば、仮想視点画像は、空間内に設定された仮想視点の位置にカメラが存在するものと仮定した場合に、そのカメラにより得られる撮像画像を模擬した画像であると言える。
【0033】
<実施例1>
本実施例では、画像処理システム1を用いて、データ量の削減対象と設定しても仮想視点画像の画質への影響が小さい撮像装置を特定し、特定した撮像装置のデータ記録を停止することで、仮想視点画像の記録時間を延長する例を述べる。
【0034】
図1は、本実施例に係る画像処理システム1の構成の一例を示す図である。画像処理システム1は、複数の撮像装置10、複数の画像処理装置20、情報処理装置100、モデリング装置30、データベース40、仮想視点入力装置50、レンダリング装置60、表示装置70で構成される。画像処理システム1を構成する各部は単一の装置で機能させてもよいが、例えば一部の機能を外部サーバー等の機器に負担させてもよい。具体的には、レンダリング装置60を外部サーバーが担当し、表示装置70をタブレット端末で担当してもよい。なお、1つの撮像装置10と1つの画像処理装置20を1つの組として扱ってもよいし、複数の撮像装置10に対して1つの画像処理装置20を1つの組として扱ってもよい。また、すべての撮像装置10に対して1つの画像処理装置20を有する画像処理システム1でもよい。本実施例では、1つの撮像装置10と1つの画像処理装置20を1つの組として扱う。
【0035】
撮像装置10は、撮影エリア2を撮影し、撮像画像の画像データを画像処理装置20に伝送する。複数の撮像装置10は、撮影エリア2を囲うように設置される。複数の撮像装置10は、撮影タイミングを同期させることで、同じ時刻において撮影エリア2を異なる位置から撮影する。同期撮影により取得される複数の撮像画像は、被写体3の三次元形状の推定に利用される。
【0036】
画像処理装置20は、撮像装置10から取得した画像データを伝送に適した形式に処理する。例えば、画像処理装置20で可逆圧縮を行うことで伝送時にかかるデータ量を減らすことができる。また、画像処理装置20が、取得した画像データのうち被写体である前景と背景とを分離し、前景のみの画像データを生成することでデータ量を削減するようにしてもよい。画像処理装置20は、後に被写体3の三次元形状推定を行うために前景となる被写体3とそれ以外の背景を分離(前景背景分離処理)させ、前景と背景を2値で区別可能なマスク画像を生成してもよい。この際、画像処理装置20はマスク画像と合わせて前景のみのテクスチャデータを伝送することで、三次元形状推定には影響を与えず、伝送時のデータ削減が可能となる。さらに、画像処理装置20が前述したように各種画像データを可逆又は非可逆圧縮することによりデータ削減を行ってもよい。また、画像処理装置20は、撮像装置10のセンササイズやレンズの情報を含むハードウェア構成情報、焦点距離、絞り、といった撮像装置制御情報を撮像装置10と通信することで取得する。
【0037】
モデリング装置30は、画像処理装置20から伝送された画像データを元に被写体の三次元形状を推定する。被写体の三次元形状の推定は、例えば視体積交差法などを用い、点群やメッシュといった三次元形状を示す形状データを生成する。なお、モデリング装置30は、生成した三次元形状の各構成要素に対する色情報を示すテクスチャデータを生成してもよい。さらに三次元形状推定の手法によっては、追加データが発生する。本実施例では、モデリング装置30は、形状データとテクスチャデータとを生成し、データベース40に出力する。また、モデリング装置30は、撮像装置10の三次元座標、姿勢情報を取得する。例えば、撮影エリア2内にマーカーを設置し、複数の撮像装置10で撮影する。モデリング装置30が撮影された画像データを元に処理を行うことで、撮像装置の三次元座標や姿勢情報を取得することができる。上記処理はキャリブレーションと呼ばれる処理であり、既存の技術であるため詳細な説明は省略する。なお、ここでの撮像装置の三次元座標とは、複数の撮像装置において同じ座標系を設定した時の三次元座標である。この座標系の原点は、現実空間にある特定のオブジェクトやマーカーを原点として設定してもよい。なお、仮想視点画像の生成においては、別途生成されるスタジアム等の背景を示す3Dモデルである背景モデルを含む仮想空間の座標系と、複数の撮像装置のキャリブレーション時に用いた座標系を揃える。そのため、複数の撮像装置のキャリブレーションとは、現実空間における複数の撮像装置の位置及び姿勢の情報を特定する処理と言える。また、複数の撮像装置のキャリブレーションとは、複数の撮像装置の現実空間における位置及び姿勢に対応する仮想空間における位置及び姿勢を特定する処理とも言える。なお、仮想空間の座標系とキャリブレーション時に用いた座標系は厳密に一致させる必要はなく、例えば所定量のずれがあってもよい。その場合は、複数の撮像装置に基づいて生成される被写体の3Dモデルの位置及び姿勢を、所定量のずれを考慮して決定する。
【0038】
情報処理装置100は、画像処理装置20やモデリング装置30、データベース40の監視を担う。情報処理装置100は単一の装置で実現してもよいが、各部の制御機能を分割し複数の装置を連携させて制御させてもよい。
【0039】
データベース40は、モデリング装置30が生成した形状データ及びテクスチャデータを記録媒体に記録する。また、データベース40は、自身に搭載された記録媒体の使用状況を管理し、空き容量を示す空き容量情報を情報処理装置100に送信する。なお、情報処理装置100が記録媒体の空き容量を特定するための情報を提供できればよく、最大の記録容量と現在使用している使用容量とを情報処理装置100に送信してもよい。
【0040】
仮想視点入力装置50は、仮想視点画像を視聴するユーザが仮想視点情報を入力する。仮想視点情報には、仮想カメラの三次元座標及び姿勢情報を示す位置姿勢情報、焦点距離や絞りといった仮想的なレンズを示す情報のうち一部ないし全部を含んでいてもよい。
【0041】
レンダリング装置60は、仮想視点入力装置50から入力された仮想視点情報に基づいて仮想視点画像を生成する。なお、仮想視点画像を生成する処理をレンダリングと呼称する。生成された仮想視点画像は、表示装置70に出力される。
【0042】
表示装置70は、レンダリング装置60が生成した仮想視点画像を表示する。これにより、ユーザが仮想視点画像を視聴可能となる。
【0043】
図2は、本実施例に係る画像処理システム1を実現可能なコンピュータのハードウェアの構成例を示す図である。情報処理装置100は、CPU201、ROM202、RAM203、補助記録装置204、表示部205、操作部206、通信I/F207及びバス208を有する。
【0044】
CPU201は、ROM202やRAM203に格納されているコンピュータプログラムやデータを用いて情報処理装置100の各機能を実現する。なお、情報処理装置100がCPU201とは異なる1又は複数の専用のハードウェアを有し、CPU201による処理の少なくとも一部を専用のハードウェアが実行してもよい。専用のハードウェアの例としては、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、及びDSP(デジタルシグナルプロセッサ)などがある。ROM202は、変更を必要としないプログラムなどを格納する。RAM203は、補助記録装置204から供給されるプログラムやデータ、及び通信I/F207を介して外部から供給されるデータなどを一時記録する。補助記録装置204は、例えばハードディスクドライブ等で構成され、画像データや音データなどの種々のデータを記録する。
【0045】
表示部205は、例えば液晶ディスプレイやLED等で構成され、生成された仮想視点画像や、ユーザが情報処理装置100を操作するためのGUI(Graphical User Interface)などを表示する。操作部206は、例えばキーボードやマウス、ジョイスティック、タッチパネル等で構成され、ユーザによる操作を受けて各種の指示をCPU201に入力する。CPU201は、表示部205を制御する表示制御部、及び操作部206を制御する操作制御部として動作する。さらに、ROM202やRAM203の制御や、補助記録装置204からのデータ転送制御、バス208や通信I/F207の制御も担う。
【0046】
通信I/F207は、情報処理装置100の外部の装置との通信に用いられる。例えば、情報処理装置100が外部の装置と有線で接続される場合には、通信用のケーブルが通信I/F207に接続される。また、外部の装置と無線通信する機能を有する場合には、通信I/F207はアンテナを備える。バス208は、情報処理装置100の各部をつないで情報を伝達する。
【0047】
本実施形態では表示部205、操作部206が情報処理装置100の内部に存在するものとする。ただし、表示部205、操作部206の少なくとも一部が情報処理装置100の外部に別の装置として存在していてもよい。
【0048】
図3は、情報処理装置100の構成例を示す図である。
【0049】
録画設定取得部301は、画像処理装置20及びデータベース40から現在の録画設定を取得する。録画設定には、複数の撮像装置10のセンササイズやレンズ等のハードウェア情報が含まれる。
【0050】
削減機器選択部302は、録画設定取得部301で取得した録画設定と撮像装置位置情報取得部303で取得した複数の撮像装置10の三次元座標及び姿勢情報が入力される。そして、録画設定と複数の撮像装置10の三次元座標及び姿勢情報とに基づいて、データ量を削減する対象である撮像装置を示す削減機器を選択する。また、削減機器選択部302は、削減機器として選択する撮像装置の台数を空き容量に基づいて決定する。例えば、最大の記憶容量に対する空き容量の比率を算出し、空き容量の比率が閾値以下か否かに基づいて、削減機器として選択する撮像装置の台数を決定する。空き容量が最大の時を100%とし、空き容量が50%以下になった場合に、削減機器として選択する撮像装置の台数を10台と設定する。さらに、空き容量が30%以下になった場合、削減機器として選択する撮像装置の台数を20台と設定する。これらのように複数の閾値を設け、その閾値以下になるたびに削減機器として選択する撮像装置の台数を増加させてもよい。なお、これらの数値に限定されず、空き容量に対して設定する削減機器として選択する撮像装置の台数は、ユーザが予め任意の数値に設定できるものとする。
【0051】
選択された撮像装置10を制御する画像処理装置20に対して、画像データの伝送を停止するように制御することで、データベースに記録されるデータ量を削減し、残記録時間を延長させる。削減機器の選択方法については後述する。
【0052】
撮像装置位置情報取得部303は、複数の撮像装置10の三次元座標情報及び姿勢情報をモデリング装置30から取得する。
【0053】
図4は、本実施例に係る情報処理装置100が記録データを削減する処理を示すフローチャートである。
【0054】
S401では、録画設定取得部301がデータベース40から記録媒体の空き容量を取得する。
【0055】
S402では、削減機器選択部302がデータベース40から取得した記録媒体の空き容量が予め設定された閾値に達したときに記録データの削減を開始する。空き容量が閾値以下の場合、S403に進む。空き容量が閾値より多い場合は、S401に進む。
【0056】
S403では、撮像装置位置情報取得部303がモデリング装置30から複数の撮像装置10の三次元座標及び姿勢情報を取得する。また、録画設定取得部301が画像処理装置20から、複数の撮像装置10のハードウェア情報を取得する。
【0057】
S404では、削減機器選択部302がS401で取得したデータベース40の記録媒体の空き容量に応じて、削減対象となる撮像装置の台数と削減対象の撮像装置を選択する。
【0058】
本実施例では、削減機器選択部302が撮影エリア2内の単位毎に撮像装置間の角度を計算する方法を用いて、データ削減を行う1台の撮像装置を選択する。
図5に4台の撮像装置を配置させる場合の上面図を示す。まずは削減機器選択部302が録画設定取得部301及び撮像装置位置情報取得部303から各撮像装置のセンササイズやレンズのハードウェア情報、三次元座標情報、姿勢情報を取得して画角(撮像範囲)を計算する。さらに、削減機器選択部302が撮影エリアを単位面積(高さ方向を考慮する場合は単位体積)に分割し、各単位を撮影している撮像装置を計算及び確認する。
図5の例では、撮影エリア501内の単位面502に対して、各撮像装置511-514の計4台が撮影している。次に削減機器選択部302が各撮像装置511-514の座標点と単位面502の中心点を結ぶ直線を特定し、複数の直線が成す撮像装置間角度521-524を算出する(第1算出)。算出により、最大角度は撮像装置間角度524の143度であることが分かる。よって単位面502の撮像装置間の最大角度(第1最大角)は143度となる。削減機器選択部302が撮像装置間角度計算を各単位面で行うことで、撮影エリア内の各箇所において、画質影響度を評価できる。さらに、削減機器選択部302が画質への影響が小さい撮像装置を特定するために、各単位面に対して撮像装置を抜いた時の撮像装置間角度及び最大の角度(第2最大角)を算出する(第2算出)。
図5では、各撮像装置511-514の1つずつ撮像装置を抜いた場合を考える。つまり、各撮像装置511-514のそれぞれを抜いた場合の第2最大角を算出する。この場合、前述した最大装置間角度143度を超えないのは、撮像装置513を抜いた時のみである。よって、削減機器選択部302は撮像装置513を画質への影響が小さい対象として選択する。削減機器選択部302は撮影エリアの各単位面に対して画質への影響が小さい撮像装置を選択し、最も多くの単位面に対して影響が小さいと判断された対象を多数決で最終的にデータ削減の対象として決定する。
【0059】
S405では、削減機器選択部302から削減対象となる撮像装置10に接続されている画像処理装置20に対してテクスチャ伝送を停止させるように指示を出力する。本実施例では削減機器選択部302が画像処理装置20からのテクスチャデータ伝送のみを停止させ、前景背景分離の結果生成されるマスク画像データ等は伝送させる。よって、モデリング装置30で生成される三次元形状情報には該当の撮像装置の撮影結果を一部反映させることが可能である。
【0060】
S406では、録画設定取得部301においてユーザが撮影を停止させたか確認する。ユーザが操作部206を介してデータベース40への伝送停止命令を行っていた場合、削減機器選択部302から各画像処理装置に対してデータ伝送を停止させる。録画設定取得部301で停止が確認できない場合はS401に戻り、引き続き記録媒体の空き容量監視を行う。
【0061】
本実施例によれば、仮想視点画像の画質への影響を抑えつつ、記録媒体に記録される録画データ量を削減し、記録可能時間を延長させることができる。
【0062】
<実施例2>
本実施例では、画像処理システム1を用いて、画質への影響が小さい撮像装置を三次元座標情報と姿勢情報からスコア化し、データ記録を停止させることで、仮想視点画像の記録時間を延長する例を述べる。
【0063】
本実施例に係る画像処理システム1の構成は前述した実施例1と同様である。
【0064】
さらに、
図4で示した記録データ削減フローも同様となる。
【0065】
本実施例ではS404において、三次元座標情報や姿勢の情報から画角が類似する撮像装置を判断する方法を用いて画質への影響が小さい撮像装置を選択する。この方法では三次元座標と姿勢について撮像装置の相対毎にスコア化することにより、類似の画角であるかを判断する。本実施例では減点方式で類似度をスコア比較する。また、三次元座標及び姿勢を考慮したスコアを類似スコアと呼称する。
【0066】
図6に3台の撮像装置を配置させる場合の上面図を示す。
図6ではX-Y平面上の座標・角度情報のみを示しているが、実際にはZ(高さ)方向の座標・角度情報が含まれる。本実施例では座標及び撮像装置のパン、ヨー、チルトなどの角度が同じであればそれぞれ満点(100点)となり、そこから減算される。よって位置と角度の合計200点満点で類似スコアを算出する。本実施例では撮像装置間の距離が1m離れるごとに5点減点、撮像装置間の角度が9度ずつ離れるごとに5点減点とする。例えば2つの撮像装置間の距離が5mであれば75点、撮像装置間の角度が17度であれば95点とする。この場合、距離スコアと角度スコアの合計170点が対象撮像装置の組み合わせの類似スコアとなる。実際には各要素の重要度・影響度に応じて総合点や減点の重みを設定してよい。また、本実施例では算出された撮像装置間の距離や角度が割り切れない場合は小数点第一位を四捨五入して判定する。前述した条件の場合、撮像装置601-603は175点、撮像装置601-602は75点、撮像装置602-603は75点となる。よって、撮像装置の組み合わせのうち最も類似スコアが大きくなる撮像装置603をデータ削減対象とする。なお、実際にはZ方向の姿勢情報を含むため、X-Y平面上の角度とX-Z平面の角度及びX-Y平面の角度についてスコアを算出する。本方法では座標や姿勢の重要度を変更できるため、システムの構成や撮影目的に合わせて柔軟に設定及び変更ができるメリットがある。これにより座標・姿勢が他の撮像装置に近い個体を選択できるため、画質低下を最小限に抑えつつ、録画データの削減が可能となる。
【0067】
<実施例3>
本実施例では、画像処理システム1を用いて、画質への影響が小さい撮像装置を撮影範囲の重複から判断し、データ記録を停止させることで、仮想視点画像の記録時間を延長する例を述べる。
【0068】
本実施例に係る画像処理システム1の構成は前述した実施例1と同様である。
【0069】
さらに、
図4で示した記録データ削減フローも同様となる。
【0070】
本実施例では、まず実施例1と同様にS403で各撮像装置のデータを取得する。次にS404で撮像装置毎の画角を算出することで他の撮像装置との画角被りが多い個体(撮像装置)を選択する。選択の一例として、
図7に3台の撮像装置を配置させる場合の上面図を示す。
図7は
図6と同様に、実際にはZ方向の情報が含まれる。撮像装置毎の画角を算出し、撮像装置の組み合わせ毎に画角が重なる面積(実際にはZ方向の情報が含まれるため体積)を算出する。言い換えれば、撮像装置の組み合わせ毎に撮像範囲が重なる領域の大きさを算出する。
図7の下部にそれぞれの画角が重なる領域を示している。領域の面積は撮像装置702&撮像装置703が最も大きく、次点で撮像装置701&撮像装置703、最も小さいのは撮像装置701&撮像装置702である。本実施例の場合、他の撮像装置と重なる領域の組み合わせが最大となるのは撮像装置703である。よって、撮像装置703がテクスチャデータの削減対象になる。本方法では、実際の画角に基づいて相似性を検討できるため、座標や姿勢が近いが焦点距離が異なるために画角が大きく異なる撮像装置を削減対象とするリスクを避けることが出来る。これにより実際の画角が他の撮像装置と類似する個体を選択できるため、画質への影響を抑えつつ、録画データの削減が可能となる。
【0071】
<実施例4>
本実施例では、画像処理システム1を用いて、データ量が大きい撮像装置を判断し、データ記録を停止させることで、仮想視点画像の記録時間を延長する例を述べる。
【0072】
本実施例に係る画像処理システム1の構成は前述した実施例1と同様である。
【0073】
さらに、
図4で示した記録データ削減フローも同様となる。
【0074】
本実施例ではS403において、テクスチャデータが大きい撮像装置を判別するため、録画設定取得部301が画像処理装置20から前景率を取得する。前景率は、画像全体に対して被写体となる前景が写る割合である。複数の撮像装置を用いて仮想視点画像を生成するシステムでは、テクスチャ画質向上のために特定のエリアをズームして撮影する撮像装置が含まれることがある。例えば、被写体が写りやすいエリア(撮影エリアの中心)、被写体となる人物の顔がある高さ(例えば地面から1.5~2m前後)などが挙げられる。該当する撮像装置はズームして撮影する都合上、前景率が高くなりやすい。そのため前背分離をしても前景領域が多く、必然的に伝送・記録されるテクスチャデータ量も相対的に大きくなってしまう。よって本実施例では、S404において、各撮像装置の前景率を比較することで前述した条件に該当する撮像装置を識別する。これにより前景率の高い(テクスチャデータの大きい)撮像装置をテクスチャデータの削減対象として選択する。本方法では削減する撮像装置の台数に対して、削減できるデータ量が大きいというメリットがある。また、実施例1の方法のようにS403で座標情報や姿勢情報、センササイズやレンズのハードウェア情報を前景率と合わせて取得し、S404で前景率の比較と各撮像装置の画角を確認することで画質への影響を抑えつつ、効果的な録画データ量削減が実現できる。
【0075】
<実施例5>
本実施例では、画像処理システム1を用いて、仮想視点画像に影響しない撮像装置を判断し、データ記録を停止させることで、仮想視点画像の記録時間を延長する例を述べる。
【0076】
本実施例に係る画像処理システム1の構成を
図8に示す。前述した
図1との構成の差異は情報処理装置800であり、追加で仮想視点入力装置50から仮想視点情報を取得し、テクスチャデータ削減対象の選択に利用する。また情報処理装置100の構成を
図9に示す。前述した
図3との構成の差異は削減機器選択部902である。削減機器選択部902は仮想視点入力装置50から仮想視点情報を追加で取得する。ここで示す仮想視点情報とは、少なくとも仮想視点画像を生成させる仮想空間上の撮像装置の三次元座標情報、姿勢情報である。さらに構成変更後の記録データ削減フローを
図10に示す。
【0077】
本実施例では新たに追加されるS1001において、削減機器選択部902が、仮想視点入力装置50から仮想視点画像の生成に利用する仮想視点情報を取得する。仮想視点画像撮像装置S404において、撮像装置仮想視点画像の生成に使用しない範囲を撮影している撮像装置をテクスチャデータ削減対象として選択する。
図11は仮想視点画像生成における、仮想の撮像装置と被写体の瞬間的な関係を示した図である。
図11の場合、仮想の撮像装置1101に対して、描画領域1102は生成される仮想視点画像のレンダリングに利用する範囲であり、必要なテクスチャデータである。一方で非描画領域1103は仮想の撮像装置1101からは見えない範囲であり、該当領域のテクスチャデータは生成される仮想視点画像の画質に寄与しない。よって非描画領域1103を撮影している撮像装置のテクスチャデータは削減しても画質が低下しない。
【0078】
本実施例に係る撮像装置の選択方法を
図12に示す。
図12は上面図であり、仮想の撮像装置1201及び、実際に配置されている撮像装置1202-1204が存在する。この時仮想の撮像装置1201の向きに対して、一定以上の角度差がある撮像装置を仮想視点画像の生成には使用しないものとして判断する。本実施例では、角度差135度以上の撮像装置を対象とするため、撮像装置1203が削減対象となる。撮像装置1203のデータ記録を停止させることで、記録時のデータ削減を実行できる。なお、
図12ではX-Y平面上の角度のみを比較しているが、X-Z平面やY-Z平面の角度も合わせて比較することでさらに詳細な撮像装置の選択を行ってもよい。また、仮想の撮像装置1201が時間によって三次元座標や姿勢を変化させる場合、削減対象の撮像装置を適宜変化させてもよい。これにより、最終的に出力される仮想視点画像では見えない箇所を撮影している撮像装置の録画データ削減が可能となる。
【0079】
本開示は、上述の実施例の一つ以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0080】
10 撮像装置
20 画像処理装置
30 モデリング装置
40 データベース
100 情報処理装置