(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025020080
(43)【公開日】2025-02-12
(54)【発明の名称】充電ポストの騒音モニタリング方法、騒音モニタリングシステムおよび可読性媒質
(51)【国際特許分類】
G01H 3/00 20060101AFI20250204BHJP
H04R 3/00 20060101ALI20250204BHJP
G01H 17/00 20060101ALI20250204BHJP
【FI】
G01H3/00 A
H04R3/00 320
G01H17/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024075527
(22)【出願日】2024-05-08
(31)【優先権主張番号】202310900699.6
(32)【優先日】2023-07-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】524173143
【氏名又は名称】浙江上風高科専風実業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG SHANGFENG SPECIAL BLOWER INDUSTRIAL.CO.LTD
【住所又は居所原語表記】Renmin west street No.1818, Shangyu district, Shaoxing city, Zhejiang province, China
(74)【代理人】
【識別番号】100205936
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 海龍
(74)【代理人】
【識別番号】100132805
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 貴之
(72)【発明者】
【氏名】初 寧
(72)【発明者】
【氏名】李 暁明
(72)【発明者】
【氏名】徐 建鋒
(72)【発明者】
【氏名】蔡 彩芳
(72)【発明者】
【氏名】嘉法理
【テーマコード(参考)】
2G064
5D220
【Fターム(参考)】
2G064AB01
2G064AB15
2G064AB21
2G064AB22
2G064CC02
2G064CC43
5D220BA06
5D220BB03
5D220BC02
(57)【要約】 (修正有)
【課題】充電ポストの騒音モニタリング方法、騒音モニタリングシステムおよび可読性媒質を提供する。
【解決手段】本発明は、騒音モニタリングシステムに使用される、複数のマイクからなる3Dボールアレイを含み、複数のマイクによって測定された音圧信号を含む騒音検出データをそれぞれ獲得する段階と、初期騒音信号を獲得する段階と、目標分析周波数の騒音信号を獲得する段階と、走査エリアを幾つかの離散した走査グリッド点に均一に区分する段階と、あらゆる走査グリッド点のビーム形成エネルギー見積値で構成されるベクトルを獲得する段階と、エネルギー伝達モデルを作成する段階と、前記エネルギー伝達モデル中の被測定充電ポストの高分解能の音源エネルギー分布を算出する段階を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
騒音モニタリングシステムに使用される、複数のマイクからなる3Dボールアレイを含み、
被測定充電ポストのオープン状態において、被測定充電ポストの円周方向上を囲む幾つかの測定位置から複数のマイクによって測定された音圧信号を含む騒音検出データをそれぞれ獲得する段階と、
獲得された騒音検出データに対するノイズ除去処理を経て、初期騒音信号を獲得する段階と、
初期騒音信号に対するフィルタリング処理を経て、目標分析周波数の騒音信号を獲得する段階と、
音源平面上から走査エリアを選び、走査エリアを幾つかの離散した走査グリッド点に均一に区分する段階と、
前記目標周波数の騒音信号によって、あらゆる走査グリッド点のビーム形成エネルギー見積値で構成されるベクトルを獲得する段階と、
少なくともあらゆる走査グリッド点のビーム形成エネルギー見積値で構成されるベクトルおよびエネルギー伝達行列によってエネルギー伝達モデルを作成する段階、および
ベイズ推定法によって、前記エネルギー伝達モデル中の被測定充電ポストの高分解能の音源エネルギー分布を算出する段階を含む、
ことを特徴とする充電ポストの騒音モニタリング方法。
【請求項2】
前記被測定充電ポストのオープン状態において、被測定充電ポストの円周方向上を囲む幾つかの測定位置から騒音検出データをそれぞれ獲得する段階は、
被測定充電ポストの輪郭線の中心を原点とし、事前設定距離を半径として、事前設定の角度間隔によって、複数の測定位置を設定する段階、および
測定の高さを事前に設定し、且つ事前設定の移動方向に沿って、個々の測定位置にて少なくとも騒音検出を一回行う段階を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の充電ポストの騒音モニタリング方法。
【請求項3】
前記獲得された騒音検出データに対するノイズ除去処理を経て、初期騒音信号を獲得する段階は、
騒音検出データを短時間フーリェ変換を経て、初期スペクトルと初期位相を獲得する段階と、
初期スペクトルをある騒音予測モデルに発送し、前記騒音予測モデルを運行させて、前記騒音予測モデルから出力される背景騒音スペクトルを獲得し、前記騒音予測モデルは被測定充電ポストの未オープン状態で集中トレーニングを行う段階、および
初期スペクトルから背景騒音スペクトルを引いて、フーリェ変換を経て、ノイズ除去処理後の初期騒音信号を得る段階を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の充電ポストの騒音モニタリング方法。
【請求項4】
前記目標分析周波数の騒音信号によって、あらゆる走査グリッド点のビーム形成見積値で構成されるベクトルを獲得する段階において、あらゆる走査グリッド点のビーム形成エネルギー見積値で構成されるベクトルは、
【数1】
そのうち、y
nは第n個の走査グリッド点が目標分析周波数f上のビーム形成結果であって、Nは走査グリッド点の総数を示し、Tはベクトルの転置を示し、
前記数1中y
n(f)の計算式:
【数2】
そのうち、a
nは3Dボールアレイ中のあらゆるマイクから第n個走査グリッド点までのステアリングベクトルであり、*は共役転置を示し、nは走査グリッド点の順番を示し、||・||
2はL
2のノルムであり、Cはクロス・パワー・スペクトラム行列であり、
前記数2中a
n(f)の計算式:
【数3】
そのうち、Mは3Dボールアレイ中マイクの総数であり、mは3Dボールアレイ中マイクの順番であり、Tはベクトルの転置を示し、
前記数3中a
m,nの計算式:
【数4】
そのうち、jは複数の単位であり、r
m,nは第m個のマイクと第n個の走査グリッド点との間の距離であり、cは空気中の音速であり、fは目標分析周波数であり、
前記数2中C(f)の計算式:
【数5】
そのうち、p
m(f)は3Dボールアレイ中第m個マイクで測定された音圧信号をノイズ除去処理とフィルタリング処理後に得たf周波数成分を示し、E[・]は期待値を示し、Tはベクトルの転置を示す、
ことを特徴とする請求項1に記載の充電ポストの騒音モニタリング方法。
【請求項5】
前記少なくともあらゆる走査グリッド点のビーム形成エネルギー見積値で構成されるベクトルおよびエネルギー伝達行列によってエネルギー伝達モデルを作成する段階は、
数2に示すエネルギー伝達行列:
【数6】
そのうち、h
n1,n2はH中の要素であり、
エネルギー伝達モデルの作成は、
【数7】
そのうち、yはあらゆる走査グリッド点のビーム形成エネルギー見積値で構成されるベクトルであり、ε=(ε
1,ε
2,・・・,ε
n)
Tはモデル誤差であり、Tはベクトル転置であり、h
n1,n2はエネルギー伝達行列H中の要素であり、n
1=1,...,N、n
2=1,...,N、a
n1は第n
1個の走査グリッド点から3Dボールアレイまでのステアリングベクトルであり、a
n2は第n
2個の走査グリッド点から3Dボールアレイまでのステアリングベクトルであり、*は共役転置を示す、
ことを特徴とする請求項4に記載の充電ポストの騒音モニタリング方法。
【請求項6】
前記ベイズ推定法に基づいて、前記エネルギー伝達モデル中の被測定充電ポストの高解像度エネルギー分布の解を求める段階は、
変分・事前分布q
1(x|γ
x),q
2(γ
x)とq
3(γ
ε)を通じて、結合分布p(x,γ
x,γ
ε|y)∝p(θ,y)に近寄る段階と、
そのうち、q
1(・),q
2(・),q
3(・)とp(・)はいずれも確率密度関数であり、∝は正の相関を示し、
平均場理論によって、変分・事前分布パラメータx、γ
xとγ
εを変数θに統合し、q(θ)=q
1(x)q
2(γ
x)q
3(γ
ε)を満たす段階と、そのうち、γ
xはxの共分散行列であり、γ
εはεの共分散行列であり、
最小化KL分散度準則は数8のとおりであり、
【数8】
事前分布知識によって、xの変分・事前分布を平均値μに示し、バリアンスはΣの多次元ガウス分布であり、ステューデントt分布の稀薄性とガウス混合特性に基づき、γ
xとγ
εの変分・事前分布を逆ガンマ分布の相乗積で示す段階、
【数9】
そのうち、N(・)は正規分布を示し、
KL分散度の最小化準則によって、xの反復過程は以下のとおり
【数10】
そのうち、lは第l回の反復であり、
γ
xとγ
εの反復過程は以下のとおり、
【数11】
反復締切条件は
【数12】
であり、ρは定数であり、誤差を引き受けることを示す、
上記三つの段階を含む、ことを特徴とする請求項5に記載の充電ポストの騒音モニタリング方法。
【請求項7】
ベイズ推定法に基づいて、前記エネルギー伝達モデル中の被測定充電ポストの高解像度音源分布の解を求めた後、前記充電ポストの騒音モニタリング方法は、さらに、
前記騒音検出データによって被測定充電ポストの測定位置における騒音値を算出する段階と、
あらゆる測定位置の方位角および個々の測定位置に対応する騒音値に基づき、あらゆる測定位置で構成される騒音放射図を作成する段階を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の充電ポストの騒音モニタリング方法。
【請求項8】
前記被測定充電ポストのオープン状態において、被測定充電ポストの円周上を囲む幾つかの測定位置からそれぞれ獲得した騒音検出データから、個々の測定位置からそれぞれ複数組の騒音検出データを採集し、
前記騒音検出データによって、被測定充電ポストの測定位置における騒音値を測定する段階は、
一つの測定位置を選ぶ段階と、
前記測定位置の複数組の騒音検出データ中、最大値と最小値の差が5dBを超えるかどうかを判断する段階と、
前記測定位置の複数組の騒音検出データ中、最大値と最小値の差が5dBを超える時に、複数組の騒音検出データに対してエネルギー平均法で平均値を算出して、当該測定位置の平均騒音値とする段階と、
前記測定位置の複数組の騒音検出データ中、最大値と最小値の差が5dB未満である時に、複数組の騒音検出データに対して算術平均値を算出して、当該測定位置の平均騒音値とする段階、および
あらゆる測定位置がすべて選ばれるまで、前記一つの測定位置を選ぶ段階に戻る段階、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の充電ポストの騒音モニタリング方法。
【請求項9】
被測定充電ポストの騒音データの採集に使われる3Dボールアレイと、
カップリング接続されるメモリと処理装置を含み、そのうち、前記メモリはプログラムデータを記憶する用途に使われ、前記処理装置は前記プログラムデータを実行して請求項1~8のいずれかに記載の充電ポストの騒音モニタリング方法を実現する用途に使われる、信号を前記3Dボールアレイに接続する情報処理設備を含む、ことを特徴とする騒音モニタリングシステム。
【請求項10】
コンピュータープログラムが記憶され、そのうち、前記コンピュータープログラムが処理装置によって実行されて請求項1~8のいずれかに記載の充電ポストの騒音モニタリング方法を実現する、コンピューター可読性媒質。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は騒音測定の技術分野に関し、特に充電ポストの騒音モニタリング方法、騒音モニタリングシステムおよび可読性媒質に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の充電ポストは、その技術レベルがバラバラであるが、近代都市生活の速いリズムの需要を満足させるために、人々は電気自動車の充電速度をなるべく速めようとしているので、直流充電ポストが広い発展前景を有しているものの、これと伴い直流充電ポストのデザイン問題も段々浮上している。
【0003】
現在、多くの直流充電ポストは、自体の騒音処理上の問題が存在しており、それと同時に公共の場での配置不当によって、住民に邪魔を来す現象がある。関連実験の測定結果によると、直流快速充電ポストが作動する時の近所の音は70dBぐらい、住宅近所の音は55dBぐらいであって、スパーに使われている大型掃除機の音のように聞こえる。多くの状況において、電気自動車の充電中、人々は一般的に車内または車両の近所にいるため、直流充電ポストの運行中生じる騒音は車内または近所にいる人らに邪魔になり易い。そのため、騒音サラウンド状況の測定とポジショニングは、快速充電ポストのデザインと配置にとって、重要な参考的価値がある。直流快速充電ポストの騒音は主に冷却ファンシステムと変圧器から生じる。
【0004】
現在良く見られる測定方法としては、連続走査法と離散点測定法があるが、二種の測定方法はいずれもそれぞれの欠点がある。連続走査法は、測定際測定装置のコントロールに対する要求がとても厳しく、離散点測定法は、採集されたデータサンプルが少ないめ、結果の正確性が保証できない。よく見られる方法は、騒音計を使って設備に対して合理的な検査を行なっているが、このような方法はただ高周波騒音に対する大まかな検査だけであって、低周波騒音に対する効果的なモニタリングはほとんどできなく、騒音の形成に対する効果的なオリエンテーションとポジショニングがなかなか難しい。直流快速充電ポストによって生じる騒音はその大部が低周波なので、直流快速充電ポストに対する効果的な測定手段がほとんどない原因となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これに基づき、通常測定方法がただ高周波騒音に対して大まかな検査しかできなく、低周波騒音に対しては効果的なモニタリングがほとんどできなく、騒音の形成に対して効果的なオリエンテーションとポジショニングができなかった問題を解決するために、充電ポストの騒音モニタリング方法、騒音モニタリングシステムおよび可読性媒質を提供することが課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、騒音モニタリングシステムに使用される、複数のマイクからなる3Dボールアレイを含み、
被測定充電ポストのオープン状態において、被測定充電ポストの円周方向上を囲む幾つかの測定位置から複数のマイクによって測定された音圧信号を含む騒音検出データをそれぞれ獲得する段階と、
獲得された騒音検出データに対するノイズ除去処理を経て、初期騒音信号を獲得する段階と、
初期騒音信号に対するフィルタリング処理を経て、目標分析周波数の騒音信号を獲得する段階と、
音源平面上から走査エリアを選び、走査エリアを幾つかの離散した走査グリッド点に均一に区分する段階と、
前記目標周波数の騒音信号によって、あらゆる走査グリッド点のビーム形成エネルギー見積値で構成されるベクトルを獲得する段階と、
少なくともあらゆる走査グリッド点のビーム形成エネルギー見積値で構成されるベクトルおよびエネルギー伝達行列によってエネルギー伝達モデルを作成する段階、および
ベイズ推定法によって、前記エネルギー伝達モデル中の被測定充電ポストの高分解能の音源エネルギー分布を算出する段階を含む、充電ポストの騒音モニタリング方法を提供する。
【0007】
本出願は、さらに、
測定位置において、被測定充電ポストの騒音データの採集に使われる3Dボールアレイと、
カップリング接続されるメモリと処理装置を含み、そのうち、前記メモリはプログラムデータを記憶する用途に使われ、前記処理装置は前記プログラムデータを実行して前記内容に記載の充電ポストの騒音モニタリング方法を実現する用途に使われる、信号を前記3Dボールアレイに接続する情報処理設備を含む、騒音モニタリングシステムを提供する。
【0008】
本出願は、さらに、コンピュータープログラムが記憶され、前記コンピュータープログラムが処理装置によって実行されて前記内容に記載の充電ポストの騒音モニタリング方法を実現する、コンピューター可読性媒質を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本出願は充電ポストの騒音モニタリング方法、騒音モニタリングシステムおよび可動性媒質に関するものであり、そのうち、充電ポストの騒音モニタリング方法は、3Dボールアレイを利用して非同期測定を行い、幾つかの測定位置の騒音検出データを採集する。それとともに、騒音検出データに対するノイズ除去処理とフィルタリング処理を経て、被測定充電ポストの騒音特性を代表できる目標分析周波数の騒音信号を獲得し、さらに、あらゆる走査グリッド点のビーム形成エネルギー見積値で構成されるベクトルを獲得し、これによって、可視化音源の逆分析を快速に実現でき、音源ポジショニングの空間的解像度を向上し、そのロバスト性が良く、直観性も良い。これだけでなく、ベイズ推定法を利用して統計最適化の視野で音場中の変数を説明することによって、走査グリッド点の音源エネルギーの分布を算出して、被測定充電ポスト中の故障位置を正確にポジショニングすることによって、その結像結果の解像度が高く、アルゴリズムの抗ノイズ能力が強く、自己適応能力が強い。従って、ベイズ推定法に基づくビーム形成音源ポジショニング方法は、被測定充電ポストから生じる低周波騒音に対する快速オリエンテーションを行うことによって、直流快速充電ポストの故障を快速にポジショニングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本出願のある実施例によって提供される充電ポストの騒音モニタリング方法のフロー略図である。
【
図2】本出願のある実施例によって提供される充電ポストの騒音モニタリング方法中、被測定充電ポストに対する測定位置の空間的分布を示す略図である。
【
図3】本出願のある実施例によって提供される充電ポストの騒音モニタリング方法中、走査グリッド点の区分を示す略図である。
【
図4】3Dボールアレイが被測定充電ポストの真正面測定点に位置する時に、採集された騒音信号および平均騒音の空間的分布図である。
【
図5】3Dボールアレイが被測定充電ポストの真正面の時計回り30°の測定点に位置する時に、採集された騒音信号および平均騒音の空間的分布図である。
【
図6】3Dボールアレイが被測定充電ポストの真正面の時計回り60°の測定点に位置する時に、採集された騒音信号および平均騒音の空間的分布図である。
【
図7】3Dボールアレイが被測定充電ポストの真正面の時計回り90°の測定点に位置する時に、採集された騒音信号および平均騒音の空間的分布図である。
【
図8】3Dボールアレイが被測定充電ポストの真正面の時計回り120°の測定点に位置する時に、採集された騒音信号および平均騒音の空間的分布図である。
【
図9】3Dボールアレイが被測定充電ポストの真正面の時計回り150°の測定点に位置する時に、採集された騒音信号および平均騒音の空間的分布図である。
【
図10】3Dボールアレイが被測定充電ポストの真正面の時計回り180°の測定点に位置する時に、採集された騒音信号および平均騒音の空間的分布図である。
【
図11】3Dボールアレイが被測定充電ポストの真正面の時計回り210°の測定点に位置する時に、採集された騒音信号および平均騒音の空間的分布図である。
【
図12】3Dボールアレイが被測定充電ポストの真正面の時計回り240°の測定点に位置する時に、採集された騒音信号および平均騒音の空間的分布図である。
【
図13】3Dボールアレイが被測定充電ポストの真正面の時計回り270°の測定点に位置する時に、採集された騒音信号および平均騒音の空間的分布図である。
【
図14】3Dボールアレイが被測定充電ポストの真正面の時計回り300°の測定点に位置する時に、採集された騒音信号および平均騒音の空間的分布図である。
【
図15】3Dボールアレイが被測定充電ポストの真正面の時計回り330°の測定点に位置する時に、採集された騒音信号および平均騒音の空間的分布図である。
【
図16】本出願のある実施例によって提供されるあらゆる測定位置で構成される騒音の空間的分布である。
【
図17】本出願のある実施例によって提供されるあらゆる測定位置で構成される騒音の空間的分布の騒音グレード分類略図である。
【
図18】本出願のある実施例によって提供される充電ポストの騒音モニタリング方法中、ビーム形成に基づく音源エネルギー分布図である。
【
図19】本出願のある実施例によって提供される充電ポストの騒音モニタリング方法中、ベイズ推定法とビーム形成に基づく音源エネルギー分布図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本出願の目的や技術手段および長所をさらにはっきりと説明するめに、以下図面と実施例を結合して、本出願をさらに詳しく説明する。ここで説明される具体的な実施例はただ本出願を説明するために使われるものであって、本出願を限定するものではないということを理解すべきである。
【0012】
本出願は騒音モニタリングシステムに使用される、複数のマイクからなる3Dボールアレイを含む、充電ポストの騒音モニタリング方法を提供する。そのうち、3Dボールアレイは既存技術なので、その具体的な細部については繰り返して説明しない。
【0013】
図1に示すとおり、本出願のある実施例において、前記充電ポストの騒音モニタリング方法は、以下S100段階~S700段階を含む。
【0014】
S100は、被測定充電ポストのオープン状態において、被測定充電ポストの円周方向上を囲む幾つかの測定位置から騒音検出データをそれぞれ獲得する段階であって、
【0015】
具体的に言うと、前記騒音検出データは3Dボールアレイ中のマイクによって測定された音圧信号である。
【0016】
S200は、獲得された騒音検出データに対するノイズ除去処理を経て、初期騒音信号を獲得する段階であって、
具体的に言うと、被測定充電ポストの配置環境によって、背景騒音(その他の直流快速充電ポストや通行人、車両の音および商店など)の妨害、および環境の妨害(温度、空気密度)があるため、本出願では獲得された騒音検出データに対するノイズ除去処理を経て、背景環境の影響を消去して、後続の騒音ポジショニング結果の正確性を向上する。
【0017】
S300は、初期騒音信号に対するフィルタリング処理を経て、目標分析周波数の騒音信号を獲得する段階であって、
具体的に言うと、目標分析周波数は被測定充電ポストの騒音特性を代表できる周波数区切り、またはある特定の周波数値、または複数の特定の周波数値である。
【0018】
さらに具体的に言うと、直流快速充電ポストによって生じる騒音は、その大部が低周波騒音であるので、目標周波数を低周波に設定するとができ、被測定充電ポストの騒音を効果的に検出することができる。
【0019】
具体的なフィルタリング処理方法は、初期騒音信号をベッセル回路を通じて高周波騒音を消去して低周波騒音を得る。
【0020】
S400は、音源平面上から走査エリアを選び、走査エリアを幾つかの離散した走査グリッド点に均一に区分する段階であって、
具体的に言うと、音源平面は3Dボールアレイ真正面の測定面である。走査エリアは被測定充電ポストを中心として、3Dボールアレイ真正面側の被測定充電ポストの外表面を含むとともに、円周方向上の各測定位置に位置できる3Dボールアレイの走査検出エリアである。
【0021】
例えば、以下説明される実施例において、
図3に示すとおり、黒の点は離散した走査グリッド点であって、走査エリアに均一に分布されている。走査グリッド点の区分を通じて、被測定充電ポストの騒音出力を複数の離散点音源の綜合出力と見なす。
【0022】
S500は、目標周波数の騒音信号によって、あらゆる走査グリッド点のビーム形成エネルギー見積値で構成されるベクトルを獲得する段階である。
【0023】
S600は、少なくともあらゆる走査グリッド点のビーム形成エネルギー見積値で構成されるベクトルおよびエネルギー伝達行列によってエネルギー伝達モデルを作成する段階である。
【0024】
S700は、ベイズ推定法によって、前記エネルギー伝達モデル中の被測定充電ポストの高分解能の音源エネルギー分布を算出する段階である。
【0025】
本実施例において、3Dボールアレイを利用した非同期測定を通じて、幾つかの測定位置の騒音検出データを採集する。それとともに、騒音検出データに対するノイズ除去処理とフィルタリング処理を行い、被測定充電ポストの特性を代表できる目標周波数の騒音信号を獲得し、さらに、これから、走査グリッド点のビーム形成エネルギー見積値で構成されるベクトルを獲得し、これによって、可視化音源の逆分析を快速に実現でき、音源ポジショニングの空間的解像度を向上し、そのロバスト性が良く、直観性も良い。これだけでなく、ベイズ推定法を利用して統計最適化の視野で音場中の変数を説明することによって、走査グリッド点の音源エネルギーの分布を算出して、被測定充電ポスト中の故障位置を正確にポジショニングすることによって、その結像結果の解像度が高く、アルゴリズムの抗ノイズ能力が強く、自己適応能力が強い。従って、ベイズ推定法に基づくビーム形成音源ポジショニング方法は、被測定充電ポストから生じる低周波騒音に対する快速オリエンテーションを行うことによって、直流快速充電ポストの故障を快速にポジショニングすることができる。
【0026】
上記方法を用いて、直流充電ポストの故障の初期段階に早速発見して処理することによって、故障によって生じる各種事故の確率を大きく下げることができ、直流快速充電ポストの運行中に生じる異常音または非正常周波数区切りで物音が発生する時に、早速問題をフィードバックすることができ、事故の発生を予防する役割を果たすとともに、指向性良く充電ポストの構造デザインを調整することができる。
【0027】
本出願のある実施例において、前記S100は以下S110~S120を含む。
【0028】
S110は、被測定充電ポストの輪郭線の中心を原点とし、事前設定距離を半径として、事前設定の角度間隔によって、複数の測定位置を設定する段階であって、
具体的に言うと、平面内にて被測定充電ポスト設備の外表面輪郭線を描き、輪郭線の中心を3Dボールアレイの移動軌跡の原点とする。
【0029】
S120は、測定の高さを事前に設定し、且つ事前設定の移動方向に沿って、個々の測定位置にて少なくとも騒音検出を一回行う段階であって、
具体的に言うと、
図2に示すとおり、原点との距離が変わらない状況において、時計回り(または逆時計回り)30°の回転角度で移動し、被測定充電ポストを一回り巡って、あらゆる測定位置の騒音検出データを採集する。
図2中の濃い色のボールアレイは3Dボールアレイの当面所在の測定位置であり、浅い色のボールアレイ図はその他の測定位置を示す。
【0030】
勿論、本出願の他の測定方式として、被測定充電ポスの外表面との距離が変わらない状況において、時計回り30°の回転角度で移動し、被測定充電ポストを一回り巡って、あらゆる測定位置の騒音検出データを獲得する。
【0031】
前記事前設定の測定高さは被測定充電ポストの冷却ファンシステムまたは変圧器の高さであるか、或いは被測定充電ポスト高さの半分の位置である。
【0032】
本実施例において、被測定充電ポストの冷却ファンシステムと変圧器によって生じる騒音を充電ポストの主要騒音源とするので、それを主要モニタリング点とする。
【0033】
本出願のある実施例において、前記S200は以下S210~S230を含む。
【0034】
S210は、騒音検出データを短時間フーリェ変換を経て、初期スペクトルと初期位相を獲得する段階である。
【0035】
S220は、初期スペクトルをある騒音予測モデルに発送し、前記騒音予測モデルを運行させて、前記騒音予測モデルから出力される背景騒音スペクトルを獲得する段階であって、
具体的に言うと、前記騒音予測モデルは被測定充電ポストの未オープン状態で収束トレーニングを行うが、具体的なモデリング方法としては、純粋信号と騒音信号を一定の周波数でサンプリングして、複数の同じ長さの新たな純粋信号と騒音信号を形成する。純粋信号と騒音信号をランダムに収縮・拡大しから混合して、多様な混合オーディオを獲得し、混合オーディオの多様性を保証する。各種混合オーディオ信号に対するフーリェ変換を経て、最終的に入力スペクトルを獲得して、騒音予測モデルに対するトレーニングを行う。
【0036】
S230は、初期スペクトルから背景騒音スペクトルを引いて、フーリェ変換を経て、ノイズ除去処理後の初期騒音信号を得る段階である。
【0037】
本実施例において、獲得した騒音検出データに対するノイズ除去処理を経て、背景環境の影響を消去して、後続の騒音ポジショニング結果の正確性を高める。
【0038】
本出願のある実施例において、前記S500中、あらゆる走査グリッド点のビーム形成エネルギー見積値で構成されるベクトルの計算式:
【0039】
【数1】
そのうち、y
nは第n個の走査グリッド点が目標分析周波数f上のビーム形成結果であって、Nは走査グリッド点の総数を示し、Tはベクトルの転置を示す。
前記計算式1(数1)中y
n(f)の計算式:
【0040】
【数2】
そのうち、a
nは3Dボールアレイ中のあらゆるマイクから第n個走査グリッド点までのステアリングベクトルであって、ステアリングベクトルは音源伝播の逆過程であり、ビーム形成中集中の役割を果たす。*は共役転置を示し、nは走査グリッド点の順番を示す。||・||
2はL
2のノルムであり、Cはクロス・パワー・スペクトラム行列である。
前記計算式2(数2)中a
n(f)の計算式:
【0041】
【数3】
そのうち、Mは3Dボールアレイ中マイクの総数であり、mは3Dボールアレイ中マイクの順番であり、Tはベクトルの転置を示す。
前記計算式3(数3)中a
m,nの計算式:
【0042】
【数4】
そのうち、jは複数の単位であり、r
m,nは第m個のマイクと第n個の走査グリッド点との間の距離であり、cは空気中の音速であり、fは目標分析周波数である。
前記計算式2(数2)中C(f)の計算式:
【0043】
【数5】
*は共役転置を示し、E[・]は期待値を示す。
そのうち、p
m(f)は3Dボールアレイ中第m個マイクで測定された音圧信号をノイズ除去処理とフィルタリング処理後に得たf周波数成分を示し、Tはベクトルの転置を示す。
【0044】
実際の計算において、クロス・パワー・スペクトラム行列Cのメイン対角要素をゼロにして、騒音の影響を消去できる。
【0045】
本実施例において、3Dボールアレイを利用して、非同期に測定されたビーム形成方法で可視化音源の逆分析を快速に実現でき、そのロバスト性が良く、直観性も良い。個々の測定位置において、いずれも被測定充電ポストに対する最大の騒音方向に関連する往査グリッド点を獲得することができる。さらに、被測定充電ポストを一回り巡るあらゆる測定位置の最大騒音位置を獲得することができ、非同期測定方法によって、補完の目的に達成し、縦方向解像度をさらに向上することができる。
【0046】
上記ビーム形成方法は可視化の音源逆分析を快速に実現できるものの、
図18に示すとおり、その結像結果ははっきりしておらず、特に低周波の場合はもっと霞んでいる。
【0047】
本出願のある実施例において、前記S600は以下S610~S620を含む。
S610は、計算式2(数2)に示すエネルギー伝達行列を作成する段階であって、
【0048】
【数6】
そのうち、h
n1,n2はH中の要素である。
S620は、エネルギー伝達モデルを作成する段階であって、
【0049】
【数7】
そのうち、yはあらゆる走査グリッド点のビーム形成エネルギー見積値で構成されるベクトルであり、xは高解像度の音源エネルギー分布であって、解を求めようとする未知の変数である。ε=(ε
1,ε
2,・・・,ε
n)
Tはモデル誤差であり、Tはベクトル転置であり、h
n1,n2はエネルギー伝達行列H中の要素であり、n
1=1,...,N、n
2=1,...,N、a
n1は第n
1個の走査グリッド点から3Dボールアレイまでのステアリングベクトルであり、a
n2は第n
2個の走査グリッド点から3Dボールアレイまでのステアリングベクトルであり、*は共役転置を示す。
【0050】
本出願のある実施例において、前記S700は以下S710~S730を含む。
【0051】
S710は、変分・事前分布q1(x|γx),q2(γx)とq3(γε)を通じて、結合分布p(x,γx,γε|y)∝p(θ,y)に近寄る段階であって、
そのうち、q1(・),q2(・),q3(・)とp(・)はいずれも確率密度関数であり、∝は正の相関を示す。
【0052】
S720は、平均場理論によって、変分・事前分布パラメータx(つまり、高解像度音源エネルギー分布)、γxとγεを変数θに統合する段階で、q(θ)=q1(x)q2(γx)q3(γε)を満たす。そのうち、γxはxの共分散行列であり、γεはεの共分散行列であって、定数を維持することができる。
最小化KL(Kullback-Leibler)分散度準則は計算式8のとおりである。
【0053】
【数8】
S730は、事前分布知識によって、xの変分・事前分布を平均値μに示し、バリアンスはΣの多次元ガウス分布であり、ステューデントt分布の稀薄性とガウス混合特性に基づき、γ
xとγ
εの変分・事前分布を逆ガンマ分布の相乗積で示す段階であって、
【0054】
【数9】
そのうち、N(・)は正規分布を示す。
KL分散度の最小化準則によって、xの反復過程は以下のとおりである。
【0055】
【数10】
そのうち、lは第l回の反復である。
γ
xとγ
εの反復過程は以下のとおりである。
【0056】
【0057】
【数12】
であり、ρは定数であり、誤差を引き受けることを示す。
【0058】
本実施例において、ベイズ推定法を利用して、統計最適化の視野で音場中の変数を説明することができ、高解像度音源エネルギー分布xに対する解を求めることによって、ベイズ推定法にビーム形成を結合して、音源ポジショニングを行うことができ、さらに、直流快速充電ポストによって生じる低周波騒音に対して快速オリエンテーションを行うことができ、
図19のとおり、その結像結果は解像度が高く、アルゴリズムの抗ノイズ能力が強く、自己適応能力が強い。
【0059】
本出願のある実施例において、前記S700の以降、前記充電ポストの騒音モニタリング方法は、さらに以下S810~S820も含む。
【0060】
S810は、前記騒音検出データによって被測定充電ポストの測定位置における平均騒音値を算出する段階である。
【0061】
S820は、あらゆる測定位置の方位角および個々の測定位置に対応する騒音値に基づき、あらゆる測定位置で構成される騒音放射図を作成する段階である。
【0062】
例えば、以下説明されるある実施例において、
図3~
図15は、個々の測定位置から採集された騒音信号および平均騒音の空間的分布を示しているが、平均騒音値を最高温度の空間的分布図の対応する測定位置に対応させる段階である。
【0063】
図16はあらゆる測定位置で構成される騒音の空間的分布を示しているが、その中にはあらゆる測定位置の平均騒音値も含まれている。
【0064】
図17はあらゆる測定位置で構成される騒音の空間的分布の騒音レベルの区分が示されているが、実験中はただ被測定充電ポストの左側の充電ヘッドだけが作動し、
図17から分かるように、騒音の大きい所は充電ポスト両側の排気口であって、左側の排気口方向の騒音はすでに4類騒音基準を超えたので、騒音汚染となっていた。
【0065】
本実施例において、騒音放射図を作成することによって、直観的に被測定充電ポスト近所の騒音サラウンド状況を示すことができるので、メーカのデザインや直流充電ポストの配置位置に対して重要な参考的価値がある。
【0066】
本出願のある実施例において、前記S100は、個々の測定位置において、それぞれ複数組の騒音検出データを採集できる。
前記S810は、以下S811~S815を含む。
S811は、一つの測定位置を選ぶ段階である。
S812は、前記測定位置の複数組の騒音検出データ中、最大値と最小値の差が5dBを超えるかどうかを判断する段階である。
S813は、前記測定位置の複数組の騒音検出データ中、最大値と最小値の差が5dBを超える時に、複数組の騒音検出データに対してエネルギー平均法で平均値を算出して、当該測定位置の平均騒音値とする段階である。
【0067】
具体的に言うと、エネルギー平均法で平均値を算出する時には、同じ時間と時間間隔で10組の騒音検出データを採集し、具体的な計算方式はISO接近場テスト法を参照することができ、具体的には繰り返して説明しない。
【0068】
S814は、前記測定位置の複数組の騒音検出データ中、最大値と最小値の差が5dB未満である時に、複数組の騒音検出データに対して算術平均値を算出して、当該測定位置の平均騒音値とする段階である。
【0069】
S815は、あらゆる測定位置がすべて選ばれるまで、前記一つの測定位置を選ぶ段階に戻る段階である。
【0070】
本出願はさらに騒音モニタリングシステムを提供する。
【0071】
本出願のある実施例において、前記騒音モニタリングシステムは3Dボールアレイと情報処理設備を含む。
【0072】
具体的に言うと、音圧信号を採集する用途に使われる、3Dボールアレイは複数のマイクを含む。さらに具体的に言うと、3Dボールアレイは高性能64ビットボールアレイを用いて、騒音検出の精度を最大限に向上することによって、真実な環境下で、人々が感じる騒音の妨害を高度に模擬する。
【0073】
情報処理設備を前記3Dボールアレイに接続させ、さらにメモリと処理装置に接続させるが、前記メモリは前記処理装置とカップリング接続される。そのうち、前記メモリはプログラムデータの保存に使われ、前記処理装置は前記プログラムデータを実行して、前記内容に記載の充電ポストの騒音モニタリング方法を実現する用途に使われる。
【0074】
本出願は、さらにコンピューター可読性媒質も提供するが、その上にはコンピュータープログラムが保存されており、そのうち、前記コンピュータープログラムが処理装置によって実行される時に、前記内容に記載の充電ポストの騒音モニタリング方法を実現する。
【0075】
前記実施例に記載の各技術特徴は任意に組み合わせることができ。各方法の段階もその実施手順を制限せず、説明を簡潔にするために、上記実施例中の各技術特徴のあらゆる可能な組み合わせについて一々と説明していないが、これらの技術特徴の組み合わせが互いに抵触しない限り、いずれも本明細書に記載の範囲に収まると理解すべきである。
【0076】
前記実子例にはただ本出願の幾つかの実施形態だけが説明されているが、その説明は比較的具体的で詳しいが、これによって本出願の特許請求の範囲を制限するものだと理解してはならない。本分野の普通技術者なら、本出願のアイディアを離れずに、多くの変形と修飾を行うこともできるが、これらはいずれも本出願の保護範囲に収まることは言うまでもない。