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特開2025-20683従来のスイッチを用いて照明器具等の遠隔制御を可能とする制御装置、設置方法及びシステム
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  • 特開-従来のスイッチを用いて照明器具等の遠隔制御を可能とする制御装置、設置方法及びシステム 図1
  • 特開-従来のスイッチを用いて照明器具等の遠隔制御を可能とする制御装置、設置方法及びシステム 図2
  • 特開-従来のスイッチを用いて照明器具等の遠隔制御を可能とする制御装置、設置方法及びシステム 図3
  • 特開-従来のスイッチを用いて照明器具等の遠隔制御を可能とする制御装置、設置方法及びシステム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025020683
(43)【公開日】2025-02-13
(54)【発明の名称】従来のスイッチを用いて照明器具等の遠隔制御を可能とする制御装置、設置方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H01H 9/54 20060101AFI20250205BHJP
   H02J 13/00 20060101ALN20250205BHJP
【FI】
H01H9/54 Z
H02J13/00 311K
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023124202
(22)【出願日】2023-07-31
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】723010599
【氏名又は名称】吉田 浩考
(72)【発明者】
【氏名】吉田 浩考
【テーマコード(参考)】
5G034
5G064
【Fターム(参考)】
5G034AB04
5G034AE10
5G064AA01
5G064AC05
5G064AC10
5G064CB06
5G064CB12
5G064DA07
(57)【要約】
【課題】利用者が従来のスイッチをそのまま利用でき、かつ遠隔制御に対応させるために壁面等の内部側への設置を想定した制御装置を提供する。
【解決手段】制御装置は、スイッチハンドル及びスイッチプレート内部の埋込取付枠において埋込型スイッチと縦列する形で埋込型スイッチの上部又は下部の空間に設置する。利用者は照明器具、空調機器、その他電動制御が可能な機器の状態を変更したい場合、従来のスイッチを操作することで、制御機器により状態変更を行う。利用者は、スマートフォン等の携帯端末や、スマートスピーカー、スマートホームハブ等のスマートホーム機器等を用いて、照明器具、空調機器、その他電動制御が可能な機器の状態を変更したい場合、制御機器が操作信号を受信し、制御機器により状態変更を行う。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明器具、空調機器、カーテンやブラインド等のウィンドウトリートメント、シャッター、その他電動制御が可能な機器の状態を切り替える従来の埋込型スイッチ又は負荷へ給電するコンセントの機能を有し、利用者によって従来の埋込型スイッチが操作された場合、又は利用者によって遠隔制御された場合、負荷への給電を制御することで操作が可能となる制御端末。
【請求項2】
従来の一般的な埋込型スイッチを用いて遠隔制御を可能とする制御装置を壁面等の内部側に設置する場合において、設置後に遠隔制御の通信回線の切り離し、初期化やその他設定を、利用者が容易に実施可能とするため、制御装置をスイッチハンドル及びスイッチプレート内部の埋込取付枠において埋込型スイッチと縦列する形で埋込型スイッチの上部又は下部の空間に設置する制御装置の設置方法及びシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従来の一般的な埋込型スイッチを用いて照明器具、空調機器、カーテンやブラインド等のウィンドウトリートメント、シャッター、その他電動制御機器の遠隔制御を可能とする制御装置、設置方法及びシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、宅内において、照明器具、空調機器、カーテンやブラインド等のウィンドウトリートメント、シャッター、その他電動制御機器の動作を制御する埋込型スイッチが壁面等に設置されている。特に照明器具を操作するための照明スイッチは広く普及している。利用者は、この埋込型スイッチ(操作端末)を操作することにより、照明器具の点灯・消灯等、空調機器の設定変更等、その他電動制御機器の状態変更を行う。
【0003】
近年、スマートフォン等の携帯端末や、スマートスピーカー、スマートホームハブ等のスマートホーム機器、また無線LANルーター等のインターネットとの中継機器が広く普及している。そこで、従来の埋込型スイッチに取って代わる通信機能を付加した宅内の操作端末(例えば、特許文献1を参照)、通信線を用いて通信機能を付加した中継端末と操作端末(例えば、特許文献2を参照)、従来の操作端末を覆う形状の通信機能を有する端末(例えば、特許文献3を参照)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012-174513号公報
【特許文献2】特開2018-088714号公報
【特許文献3】特表2016-537791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の特許文献1、特許文献2及び特許文献3では、従来の操作端末と壁面等の外部側の意匠が異なることから、意匠性の観点で採用が敬遠される場合がある。
【0006】
本発明は、利用者が従来の操作端末をそのまま利用でき、かつ遠隔制御に対応させるために壁面等の内部側に設置を想定した制御装置を提供することにある。
【0007】
また、従来の一般的な埋込型スイッチを用いて遠隔制御を可能とする制御装置を壁面等の内部側に設置する場合において、設置後に遠隔制御の通信回線の切り離し、初期化、その他設定を利用者が容易に実施可能とする制御装置の設置方法及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の制御装置は、宅内のブレーカーから給電される電源、負荷となる照明器具、空調機器、カーテンやブラインド等のウィンドウトリートメント、シャッター、その他電動制御が可能な機器、従来の埋込型スイッチの全部又は一部で構成され、それぞれ電線で接続される。
【0009】
制御装置は、スイッチハンドル及びスイッチプレート内部の埋込取付枠において埋込型スイッチと縦列する形で埋込型スイッチの上部又は下部の空間に設置することを想定する。特にダブルスイッチの場合、上部スイッチと下部スイッチの中間部分に設置する。シングルスイッチの場合、埋込取付枠のうち埋込型スイッチが取り付けられていない空間部分に設置する。
【0010】
この際に、制御機器はスイッチハンドル及びスイッチプレート内部で埋込型スイッチと縦列する形で設置されているため、スイッチハンドルを外すのみで取付枠を外さなくても制御装置のボタン等を操作することが可能となる。そのため、設置後に遠隔制御の通信回線の切り離し、初期化やその他設定を、利用者が容易に実施可能となる。
【0011】
利用者は照明器具、空調機器、カーテンやブラインド等のウィンドウトリートメント、シャッター、その他電動制御が可能な機器の状態を変更したい場合、従来の埋込型スイッチを操作することで、接続された本発明の制御機器が状態変更制御を行う。
【0012】
また利用者は、スマートフォン等の携帯端末や、スマートスピーカー、スマートホームハブ等のスマートホーム機器、無線LANルーター等のインターネットとの中継機器を用いて、照明器具、空調機器、カーテンやブラインド等のウィンドウトリートメント、シャッター、その他電動制御が可能な機器の操作を行いたい場合、制御機器が操作信号を受信し、制御機器が状態変更制御を行う。
【0013】
さらに利用者は、スマートフォン等の携帯端末や、スマートスピーカー、スマートホームハブ等のスマートホーム機器、無線LANルーター等のインターネットとの中継機器を用いて、照明器具、空調機器、カーテンやブラインド等のウィンドウトリートメント、シャッター、その他電動制御が可能な機器の状態確認を行いたい場合、制御機器が状態確認信号を返信し、状態確認が可能となる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明では、携帯端末やスマートホーム機器等を用いて操作端末を遠隔操作かつ状態確認できる制御装置を提供する。また、従来の操作端末をそのまま利用でき、かつ状態変更制御に対応させるための装置を壁面等の内部側に設置することを想定した制御装置を提供することにある。
【0015】
また、従来のスイッチ等を用いて、かつ遠隔制御を可能とする制御装置を壁面等の内部側に設置し、かつ設置後に遠隔制御の通信回線の切り離し、初期化やその他設定を、利用者が容易に実施可能とする制御装置の意匠、設置方法であるため、従来のスイッチ等の意匠を損なわず、かつ低コストで遠隔制御にも対応できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施形態のシステム構成を示すブロック図である。
図2】本発明の制御機器をダブルスイッチに設置した場合の設置例である。
図3】本発明の制御機器をシングルスイッチに設置した場合の設置例1である。
図4】本発明の制御機器をシングルスイッチに設置した場合の設置例2である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、本実施形態のシステム構成を示すブロック図である。制御装置6は、電源11、操作端末4a及び4b、負荷12a及び12bと、電線8a、8b、9で接続される。
【0018】
電源は一般的に宅内のブレーカー等からの給電を想定している。操作端末及び負荷は複数の負荷の個別操作に対応するため、負荷(回路)ごとに区別される。図1では便宜上、操作端末及び負荷は各aと各bの2回路を図示しているが、実際には3回路以上の場合にも適用される。操作端末4aは、操作部5aで構成される。操作端末4bは、操作部5bで構成される。
【0019】
制御装置6は通信部6‐1、制御部6‐2、特殊操作部7で構成される。特殊操作部7は、遠隔制御の通信回線の切り離し、初期化やその他設定を実施するための制御装置上のボタン等を想定する。
【0020】
制御装置6の通信部6‐1は、携帯端末13、スマートホーム機器14又はインターネットとの中継機器15と無線又は有線で通信を行う。通信部6‐1の通信方法として、Wi-Fi、Bluetooth、ZigBee、Z-Wave、Thread、Wi-SUN、Sub-GHz等の無線、又はEthernet、RS232C、RS422、RS485、USB、JEM1427(JEM-A)等の有線が想定される。
【0021】
利用者が操作部5aを操作した場合、電線8aを通じて制御装置6の制御部6‐2に操作信号が送られ、対応する負荷12aの状態を変更する。利用者が操作部5bを操作した場合、電線8bを通じて制御装置6の制御部6‐2に操作信号が送られ、対応する負荷12bの状態を変更する。
【0022】
利用者が携帯端末13、スマートホーム機器14又はインターネットとの中継機器15から負荷12aの状態変更指示を行った場合、制御装置6の通信部6‐1が操作信号を受信し、制御部6‐2に操作信号が送られ、対応する負荷12aの状態を変更する。
【0023】
利用者は携帯端末13、スマートホーム機器14又はインターネットとの中継機器15から負荷12bの状態変更指示を行った場合、制御装置6の通信部6‐1が操作信号を受信し、制御部6‐2に操作信号が送られ、対応する負荷12bの状態を変更する。
【0024】
さらに、携帯端末13、スマートホーム機器14又はインターネットとの中継機器15において、複数の負荷を一斉に操作するシーン設定、外出モードや帰宅モード等の動作モード設定、曜日や時間、その他条件を満たす際に自動操作するオートメーション設定等、統合的な操作を行う場合にも適用される。
【0025】
図2は、操作端末がダブルスイッチの場合の制御機器の設置方法例である。制御装置6は、スイッチボックス10内に設置され、電源と負荷に電線9で接続され、また操作端末4a及び4bと電線8a、8bで接続される。利用者がスイッチハンドル1a及び1bを操作すると、それぞれ操作部5a及び5bが連動して操作される。
【0026】
制御装置6は、スイッチハンドル1a及び1bとスイッチプレート2内部の埋込取付枠3において上部スイッチ4aと下部スイッチ4bの中間部分に設置する。特殊操作部7は、制御装置6の壁面等の外部側に位置していることから、取付枠3を外さなくても操作することが可能となる。
【0027】
図3は、操作端末がシングルスイッチの場合の制御機器の設置方法例1である。制御装置6は、スイッチボックス10内に設置され、電源と負荷に電線9で接続され、また操作端末4aと電線8aで接続される。利用者がスイッチハンドル1aを操作すると、操作部5aが連動して操作される。
【0028】
制御装置6は、スイッチハンドル1aとスイッチプレート2内部の埋込取付枠3においてスイッチ4aの上部に設置する。特殊操作部7は、制御装置6の壁面等の外部側に位置していることから、取付枠3を外さなくても操作することが可能となる。
【0029】
図4は、操作端末がシングルスイッチの場合の制御機器の設置方法例2である。制御装置6は、スイッチボックス10内に設置され、電源と負荷に電線9で接続され、また操作端末4aと電線8aで接続される。利用者がスイッチハンドル1aを操作すると、操作部5aが連動して操作される。
【0030】
制御装置6は、スイッチハンドル1aとスイッチプレート2内部の埋込取付枠3においてスイッチ4aの下部に設置する。特殊操作部7は、制御装置6の壁面等の外部側に位置していることから、取付枠3を外さなくても操作することが可能となる。
【0031】
図2図3図4において、制御機器6を除く全ての器具は、それぞれ複数の製造者によって提供される一般的な部材であり、部材の仕様やデザインが異なる場ことを想定する。また便宜上、ネジやネジ穴などの本発明には関与しない部材は省略している。また電線8a、8b、9はそれぞれ1本で図示しているが、実際には複数本である場合がある。
【符号の説明】
【0032】
1a スイッチハンドルA
1b スイッチハンドルB
2 スイッチプレート
3 取付枠
4a 操作端末A
4b 操作端末B
5a 操作部A
5b 操作部B
6 制御装置
7 特殊操作部
8a 電線
8b 電線
9 電線
10 スイッチボックス
11 電源
12a 負荷A
12b 負荷B
13 携帯端末
14 スマートホーム機器
15 インターネットとの中継機器
図1
図2
図3
図4