(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025021365
(43)【公開日】2025-02-13
(54)【発明の名称】案件管理装置および端末装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/18 20120101AFI20250205BHJP
【FI】
G06Q50/18
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023133162
(22)【出願日】2023-07-31
(71)【出願人】
【識別番号】523312990
【氏名又は名称】北江 康親
(72)【発明者】
【氏名】北江 康親
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC32
5L050CC32
(57)【要約】
【課題】弁護士の業務に適した案件管理装置および端末装置を提供する。
【解決手段】案件管理装置は、インターフェース提供部を備えている。インターフェース提供部は、オンライン相談リクエストを第1の端末装置および第2の端末装置から受信すると、オンライン相談インターフェースを第1の端末装置および第2の端末装置に送信する。第2の端末装置に送信するオンライン相談インターフェースは、相談料を表示する第1の領域を有するとともに、相談料の修正を受け付け、受け付けた修正後の相談料を第1の領域に表示する機能を有している。
【選択図】
図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相談料の支払に必要な支払データを第1の端末装置から受信すると、受信した前記支払データを受け付ける支払データ受付部と、
オンライン相談リクエストを前記第1の端末装置および第2の端末装置から受信すると、オンライン相談インターフェースを前記第1の端末装置および前記第2の端末装置に送信するインターフェース提供部と、
支払処理リクエストを前記第2の端末装置から受信すると、前記支払処理リクエストと、前記支払データとに基づいて支払処理を行う支払処理部と
を備え、
前記第2の端末装置に送信する前記オンライン相談インターフェースは、相談料を表示する第1の領域を有するとともに、前記相談料の修正を受け付け、受け付けた修正後の相談料を前記第1の領域に表示する機能を有し、
前記支払処理リクエストには、前記第1の領域に表示される前記相談料、または、前記第1の領域に表示される前記相談料に対応するデータが含まれており、
前記支払処理部は、前記支払い処理リクエストに含まれる前記相談料もしくは前記データと、前記支払データとに基づいて前記支払処理を行う
案件管理装置。
【請求項2】
前記第1の端末装置および前記第2の端末装置に送信する前記オンライン相談インターフェースは、同一の画面の中に、前記第1の領域と、相手の映像を表示する第2の領域とを有する
請求項1に記載の案件管理装置。
【請求項3】
前記第2の端末装置に送信する前記オンライン相談インターフェースは、オンライン相談時間の計測を開始する機能と、オンライン相談時間の計測を終了する機能と、オンライン相談時間の開始時刻および終了時刻を表示する領域とを有する
請求項2に記載の案件管理装置。
【請求項4】
前記第1の端末装置に送信する前記オンライン相談インターフェースは、オンライン相談を延長する機能を有する
請求項2に記載の案件管理装置。
【請求項5】
相談料の支払に必要な支払データを受け付けると、受け付けた前記支払データをサーバ装置に送信する支払データ受付部と、
オンライン相談リクエストを受け付けると、受け付けた前記オンライン相談リクエストを前記サーバ装置に送信し、前記オンライン相談リクエストの送信に対する応答として、オンライン相談インターフェースを前記サーバ装置から取得し、表示画面に表示するインターフェース提供部と
を備え、
前記オンライン相談インターフェースは、相談料を表示する第1の領域を有するとともに、オンライン相談を延長する機能を有する
端末装置。
【請求項6】
前記オンライン相談インターフェースは、同一の画面の中に、前記第1の領域と、相手の映像を表示する第2の領域とを有する
請求項5に記載の端末装置。
【請求項7】
オンライン相談リクエストを受け付けると、受け付けた前記オンライン相談リクエストをサーバ装置に送信し、前記オンライン相談リクエストの送信に対する応答として、オンライン相談インターフェースを前記サーバ装置から取得し、表示画面に表示するインターフェース提供部と
支払処理リクエストを受け付けると、前記支払処理リクエストを前記サーバ装置に送信する支払処理リクエスト受付部と
を備え、
前記オンライン相談インターフェースは、相談料を表示する第1の領域を有するとともに、前記相談料の修正を受け付け、受け付けた修正後の相談料を前記第1の領域に表示する機能を有し、
前記支払処理リクエストには、前記第1の領域に表示される前記相談料、または、前記第1の領域に表示される前記相談料に対応するデータが含まれている
端末装置。
【請求項8】
前記オンライン相談インターフェースは、同一の画面の中に、前記第1の領域と、相手の映像を表示する第2の領域とを有する
請求項7に記載の端末装置。
【請求項9】
前記オンライン相談インターフェースは、オンライン相談時間の計測を開始する機能と、オンライン相談時間の計測を終了する機能と、オンライン相談時間の開始時刻および終了時刻を表示する領域とを有する
請求項8に記載の端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、案件管理装置および端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
離婚や、交通事故、相続、債務整理、債権回収、労働、企業法務、民事、刑事等の法的なトラブルは、全国どこでも起こり得る。しかし、近くに弁護士がいないために相談したり依頼したりすることができないことがある。これは、都市部に弁護士が集中し、地域によって弁護士がいない、もしくはほとんどいないという弁護士の過疎問題が背景にある。このような問題に対処するために、インターネットを用いて、法律相談や、トラブル解決のための依頼を受けるためのシステムを構築することが考えられる。
【0003】
なお、インターネットを用いたシステムについては、例えば、以下の特許文献1~4に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-091578号公報
【特許文献2】特開2003-331067号公報
【特許文献3】国際公開WO2021/246132号公報
【特許文献4】特開2006-039718号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、弁護士の業務に適したシステムが存在しないという問題があった。従って、弁護士の業務に適した案件管理装置および端末装置を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の観点に係る案件管理装置は、支払データ受付部と、インターフェース提供部と、支払処理部とを備えている。支払データ受付部は、相談料の支払に必要な支払データを第1の端末装置から受信すると、受信した支払データを受け付ける。インターフェース提供部は、オンライン相談リクエストを第1の端末装置および第2の端末装置から受信すると、オンライン相談インターフェースを第1の端末装置および第2の端末装置に送信する。支払処理部は、支払処理リクエストを第2の端末装置から受信すると、支払処理リクエストと、支払データとに基づいて支払処理を行う。第2の端末装置に送信するオンライン相談インターフェースは、相談料を表示する第1の領域を有するとともに、相談料の修正を受け付け、受け付けた修正後の相談料を第1の領域に表示する機能を有している。支払処理リクエストには、第1の領域に表示される相談料、または、第1の領域に表示される相談料に対応するデータが含まれている。支払処理部は、支払い処理リクエストに含まれる相談料もしくは上記データと、支払データとに基づいて支払処理を行う。
【0007】
本発明の第2の観点に係る端末装置は、支払データ受付部と、インターフェース提供部とを備えている。支払データ受付部は、相談料の支払に必要な支払データを受け付けると、受け付けた支払データをサーバ装置に送信する。インターフェース提供部は、オンライン相談リクエストを受け付けると、受け付けたオンライン相談リクエストをサーバ装置に送信し、オンライン相談リクエストの送信に対する応答として、オンライン相談インターフェースをサーバ装置から取得し、表示画面に表示する。オンライン相談インターフェースは、相談料を表示する第1の領域を有するとともに、オンライン相談を延長する機能を有している。
【0008】
本発明の第3の観点に係る端末装置は、インターフェース提供部と、支払処理リクエスト受付部とを備えている。インターフェース提供部は、オンライン相談リクエストを受け付けると、受け付けたオンライン相談リクエストをサーバ装置に送信し、オンライン相談リクエストの送信に対する応答として、オンライン相談インターフェースをサーバ装置から取得し、表示画面に表示する。支払処理リクエスト受付部は、支払処理リクエストを受け付けると、支払処理リクエストをサーバ装置に送信する。オンライン相談インターフェースは、相談料を表示する第1の領域を有するとともに、相談料の修正を受け付け、受け付けた修正後の相談料を第1の領域に表示する機能を有している。支払処理リクエストには、第1の領域に表示される相談料、または、第1の領域に表示される相談料に対応するデータが含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る案件管理システムの概略構成例を表す図である。
【
図2】
図1の法律事務所側の端末装置の機能ブロック例を表す図である。
【
図3】
図1の相談者・依頼人側の端末装置の機能ブロック例を表す図である。
【
図4】
図1のサーバ装置の機能ブロック例を表す図である。
【
図5】
図4の相談案件管理DB内のデータの一例を表す図である。
【
図6】
図4の事件案件管理DB内のデータの一例を表す図である。
【
図7】
図1の案件管理システムにおける問い合わせ手順の一例を表す図である。
【
図8】
図1の案件管理システムにおける相談料の支払い、相談データの受付、および議事録データの登録の手順の一例を表す図である。
【
図9】
図1の案件管理システムにおける議事録データの受付手順の一例を表す図である。
【
図10】相談案件管理インターフェースの一例を表す図である。
【
図11】議事録データ入力インターフェースの一例を表す図である。
【
図12】
図1の案件管理システムにおけるオンライン相談の準備手順の一例を表す図である。
【
図13】弁護士用のオンライン相談インターフェースの一例を表す図である。
【
図14】相談者用のオンライン相談インターフェースの一例を表す図である。
【
図15】
図1の案件管理システムにおけるオンライン相談時間の計測手順の一例を表す図である。
【
図16】
図1の案件管理システムにおけるオンライン相談の支払処理手順の一例を表す図である。
【
図17】弁護士用のオンライン相談インターフェースの一例を表す図である。
【
図18】相談案件管理インターフェースの一例を表す図である。
【
図19】相談案件管理インターフェースの一例を表す図である。
【
図20】
図1の案件管理システムにおける事件データの受付手順の一例を表す図である。
【
図21】事件案件管理インターフェースの一例を表す図である。
【
図22】事件データ入力インターフェースの一例を表す図である。
【
図23】事件データ入力インターフェースの一例を表す図である。
【
図24】
図1の案件管理システムにおけるチャットの手順の一例を表す図である。
【
図25】チャットインターフェースの一例を表す図である。
【
図26】アプリインターフェースの一例を表す図である。
【
図27】チャットインターフェースの一例を表す図である。
【
図28】照会インターフェースの一例を表す図である。
【
図28】
図1の案件管理システムにおける期日通知手順の一例を表す図である。
【
図30】事件案件管理インターフェースの一例を表す図である。
【
図31】
図1の案件管理システムにおける相談データの受付、相談料の支払い、および議事録データの登録の手順の一変形例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明は本発明の一具体例であって、本発明は以下の態様に限定されるものではない。
【0011】
<1.実施の形態>
[構成]
図1は、本発明の一実施の形態に係る案件管理システム1の概略構成例を表したものである。案件管理システム1は、端末装置10,20と、サーバ装置30とを備えている。端末装置10,20およびサーバ装置30は、ネットワーク40に接続されており、ネットワーク40を介して互いに通信可能となっている。ネットワーク40は、例えば、インターネット、クラウドネットワーク、または、事業者固有のネットワークなどを含んで構成されている。
【0012】
端末装置10は、弁護士もしくは法律事務所の職員が使用する端末である。端末装置10は、例えば、
図2に示したように、通信部11、入力部12、記憶部13、表示部14および制御部15を有している。
【0013】
通信部11は、ネットワーク40を介してサーバ装置30と通信を行うことの可能な通信インターフェースである。入力部12は、例えば、キーボードやタッチパネルを含んで構成されており、弁護士もしくは法律事務所の職員からのデータ入力を受け付けることが可能となっている。記憶部13は、例えば、DRAMなどの揮発性メモリ、または、HDD、光ディスクドライブもしくは磁気テープ装置などの記録装置で構成されている。記憶部13には、例えば、ウェブブラウザプログラムやオペレーティングシステムが格納されている。表示部14は、例えば、液晶表示パネルや有機EL表示パネルを含んで構成されている。
【0014】
制御部15は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを含んで構成されている。制御部15は、例えば、サーバ装置30から取得したアプリケーション(例えばhtmlデータ)をウェブブラウザプログラムで処理することにより端末装置10の各種機能を実現することが可能となっている。端末装置10の各種機能には、例えば、後述の管理画面要求部15A、議事録送信部15B、案件受任部15C、URL要求部15D、オンライン画面要求部15E、支払処理部15F、管理画面要求部15Gおよびデータ受付部15Hで実現される機能が含まれる(
図8、
図9、
図12、
図13、
図19参照)。
【0015】
端末装置20は、例えば、各種法的なトラブルを弁護士に相談する相談者、もしくはそのような法的なトラブルの対応を弁護士に依頼する依頼人が使用する端末である。各種法的なトラブルには、例えば、離婚や、交通事故、相続、債務整理、債権回収、労働、企業法務、民事、刑事等が含まれる。端末装置20は、例えば、
図3に示したように、通信部21、入力部22、記憶部23、表示部24および制御部25を有している。
【0016】
通信部21は、ネットワーク40を介してサーバ装置30と通信を行うことの可能な通信インターフェースである。入力部22は、例えば、キーボードやタッチパネルを含んで構成されており、相談者もしくは依頼人からのデータ入力を受け付けることが可能となっている。記憶部23は、例えば、DRAMなどの揮発性メモリ、または、HDD、光ディスクドライブもしくは磁気テープ装置などの記録装置で構成されている。記憶部23には、例えば、ウェブブラウザプログラムやオペレーティングシステムが格納されている。表示部24は、例えば、液晶表示パネルや有機EL表示パネルを含んで構成されている。
【0017】
制御部25は、例えば、CPUなどのプロセッサを含んで構成されている。制御部25は、例えば、サーバ装置30から取得したアプリケーション(例えばhtmlデータ)をウェブブラウザプログラムで処理することにより端末装置20の各種機能を実現することが可能となっている。端末装置20の各種機能には、例えば、後述のホームページ用のサーバ装置100または案件管理システム1のサーバ装置30と、端末装置20との間のデータ送受信を行うための機能等が含まれる。
【0018】
サーバ装置30は、相談案件や事件案件の管理を行うための種々の処理を実行することが可能となっている。サーバ装置30は、例えば、
図4に示したように、通信部31、記憶部32,33および制御部34を有している。
【0019】
通信部31は、ネットワーク40を介して端末装置10,20と通信を行うことの可能な通信インターフェースである。記憶部32,33は、例えば、DRAMなどの揮発性メモリ、または、HDD、光ディスクドライブもしくは磁気テープ装置などの記録装置で構成されている。記憶部32には、相談案件および事件案件の管理のための案件管理プログラム321が格納されている。記憶部32には、相談案件管理DB(database)331および事件案件管理DB(datdbase)332が格納されている。
【0020】
相談案件管理DB331には、例えば、
図5に示したように、相談者データ331a、相談データ331b、議事録データ331cおよび入金データ331dが含まれる。相談者データ331aには、例えば、相談者の氏名・住所・電話番号・電子メール・銀行口座・クレジットカード番号等の個人データが含まれる。相談データ331bには、例えば、相談者が弁護士に対して相談した法的なトラブルの内容(相談内容)が含まれる。この相談内容は、例えば、相談者が端末装置20に入力したデータで構成されている。議事録データ331cには、例えば、弁護士が相談者に対して法的なトラブルに対してアドバイスした内容(回答)等が含まれる。この回答は、例えば、弁護士が端末装置10に入力したデータで構成されている。入金データ331dには、例えば、相談者から受け取った金額についてのデータが含まれる。
【0021】
事件案件管理DB332には、例えば、
図6に示したように、依頼人データ332a、打ち合わせデータ332b、タスクデータ332c、預り品データ332d、預り金データ332e、相手方データ332f、期日データ332g、作業依頼データ332h、ドキュメントデータ332i、請求データ332j、裁判所・検察庁・警察データ332k、送付状データ332l、スケジュールデータ332m、入金データ332nおよびチャットデータ332oが含まれる。
【0022】
依頼人データ332aには、例えば、相談者データ331aと同一のデータが含まれる。依頼人データ332aには、相談者データ331aのコピーデータが含まれる。打ち合わせデータ332bには、例えば、相談データ331bの少なくとも一部と同一のデータや、議事録データ331cの少なくとも一部と同一のデータが含まれる。打ち合わせデータ332bには、相談データ331bの少なくとも一部のコピーデータや、議事録データ331cの少なくとも一部のコピーデータが含まれる。打ち合わせデータ332bには、例えば、さらに、相談案件から事件案件に移行した後に弁護士と依頼人との間で行われた打ち合わせデータが含まれる。
【0023】
タスクデータ332cには、例えば、事件案件に対処するのに必要なタスクの内容・期限・アラーム等が含まれる。預り品データ332dには、例えば、依頼人から預かっている品の名称や、そのような品を預かっていることを証明する証明書、依頼人に返却した品の名称等が含まれる。預り金データ332eには、例えば、依頼人から預かったお金の金額・預り日・名目・残金等が含まれる。相手方データ332fには、法的なトラブルの相手方の氏名・住所・電話番号・電子メール等の個人データが含まれる。
【0024】
期日データ332gには、例えば、交渉や調停、訴訟において設定された期日についてのデータが含まれる。作業依頼データ332hには、例えば、外部の企業や有資格者に依頼した作業内容・期限・進捗等が含まれる。ドキュメントデータ332iには、例えば、例えば、交渉や調停、訴訟において準備した電子ファイル(例えば、ワード、エクセル、pdf、jpeg等)が含まれる。請求データ332jには、例えば、依頼人に請求するお金の金額・請求日・名目等が含まれる。
【0025】
裁判所・検察庁・警察データ332kには、裁判所・検察庁・警察から入手した資料が含まれる。送付状データ332lには、宛名・名目・発送日等の履歴が含まれる。スケジュールデータ332mには、依頼人との打ち合わせや裁判等の日時・場所等が含まれる。入金データ332nには、例えば、依頼人から支払われたお金の金額・入金日・名目等が含まれる。チャットデータ332oには、例えば、弁護士および依頼人の間でやり取りされたチャットの内容が含まれる。
【0026】
制御部34は、例えば、CPUなどのプロセッサを含んで構成されている。制御部34は、例えば、端末装置10,20からのリクエストに応じて所定のアプリケーション(例えばhtmlデータ)を端末装置10,20に送信することが可能となっている。そして、制御部34は、例えば、端末装置10,20とサーバ装置30との間のデータ送受信を行うための各種機能を実現することが可能となっている。制御部34において実現される各種機能には、例えば、後述の支払データ受付部34A、支払処理部34B、相談データ受付部34C、議事録登録部34D、管理画面生成部34E、議事録受付部34F、データ移行部34G、URL生成部34H、オンライン画面生成部34I、支払処理部34J、管理画面生成部34K、データ受付部34L、チャット機能部34Mおよび期日通知部34Nで実現される機能が含まれる(
図8、
図9、
図12、
図16、
図20参照)。
【0027】
[案件管理システム1のURLの取得]
次に、案件管理システム1のURLの取得手順について説明する。
図7は、案件管理システム1のURLの取得手順の一例を表したものである。
【0028】
まず、端末装置20は、サーバ装置100から、問い合わせフォームのアプリケーション(例えば、htmlデータ)を取得する。具体的には、まず、端末装置20は、サーバ装置100に対して、問い合わせフォームのリクエストを送信する(ステップS101)。サーバ装置100は、端末装置20から、問い合わせフォームのリクエストを受信する(ステップS102)。すると、サーバ装置100は、問い合わせフォームのアプリケーションを生成し(ステップS103)、端末装置20へ送信する(ステップS104)。端末装置20は、サーバ装置100から、問い合わせフォームのアプリケーションを受信すると、受信した問い合わせフォームのアプリケーションを表示部24の表示画面20Aに表示する(ステップS105)。このとき、表示部24の表示画面20Aが、アプリケーションのインターフェースとなる。
【0029】
次に、端末装置20は、問い合わせフォームに入力された問い合わせデータをサーバ装置100に送信する。具体的には、まず、相談者は、表示画面20Aに表示された問い合わせフォームを見ながら入力部22を操作することにより、相談者の氏名・住所・電話番号・電子メール等の個人データと、簡単な相談内容とを含む問い合わせデータを入力部22に入力する。これにより、端末装置20は、問い合わせデータを受け付ける(ステップS106)。続いて、相談者は、入力部22を操作することにより、問い合わせデータの送信を端末装置20に指示する。端末装置20は、相談者から問い合わせデータの送信指示を受け付けると、入力された問い合わせデータをサーバ装置100へ送信する(ステップS107)。
【0030】
次に、端末装置20は、問い合わせデータの送信に対する応答として、案件管理システム1へアクセスするためのURLをサーバ装置100から受信する。具体的には、まず、サーバ装置100は、端末装置20から問い合わせデータを受信する(ステップS108)。すると、サーバ装置100は、案件管理システム1へアクセスするためのURLを生成し、端末装置20へ送信する(ステップS109,110)。このとき、サーバ装置100は、例えば、メールシステムを利用して、上記URLを含むメールを端末装置20へ送信する。端末装置20は、サーバ装置100から上記URLを受信する(ステップS111)。端末装置20は、例えば、メールシステムを利用して、サーバ装置100から、上記URLを含むメールを受信する。端末装置20は、受信した上記URLを表示部24の表示画面20Aに表示する(ステップS111)。このようにして、案件管理システム1のURLが取得される。
【0031】
[相談料の支払い、相談の受付、議事録の登録]
次に、相談料の支払い、相談の受付、および議事録の登録の手順について説明する。
図8は、相談料の支払い、相談の受付、および議事録の登録の手順の一例を表したものである。制御部34は、例えば、
図8のステップS202,S203,S204,S208の各ステップを実行する支払データ受付部34Aと、
図8のS209を実行する支払処理部34Bと、
図8のステップS210,S211,S215,S216の各ステップを実行する相談データ受付部34Cと、
図8のステップS217を実行する議事録登録部34Dとを有している。
【0032】
まず、端末装置20は、サーバ装置30から、相談料の支払いフォームのアプリケーション(例えば、htmlデータ)を取得する。具体的には、まず、端末装置20は、サーバ装置30に対して、相談料支払いフォームのリクエストを送信する(ステップS201)。このとき、端末装置20は、ステップS111で取得したURLを用いて、サーバ装置30にアクセスする。サーバ装置30は、端末装置20から、相談料支払いフォームのリクエストを受信する(ステップS202)。すると、サーバ装置30は、相談料支払いフォームのアプリケーションを生成し、端末装置20へ送信する(ステップS203,S204)。端末装置20は、サーバ装置30から、相談料支払いフォームのアプリケーションを受信すると、受信した相談料支払いフォームのアプリケーションを表示部24の表示画面20Aに表示する(ステップS205)。このとき、表示部24の表示画面20Aが、アプリケーションのインターフェースとなる。
【0033】
次に、端末装置20は、支払データをサーバ装置30に送信する。具体的には、まず、相談者は、表示画面20Aに表示された相談料支払いフォームを見ながら入力部22を操作することにより、支払データを入力部22に入力する。支払データには、例えば、相談者の氏名・クレジットカード番号等の個人データと、支払い金額についてのデータとが含まれる。これにより、端末装置20は、支払データを受け付ける(ステップS206)。続いて、相談者は、入力部22を操作することにより、支払データの送信を端末装置20に指示する。端末装置20は、相談者から支払データの送信指示を受け付けると、入力された支払データをサーバ装置30へ送信する(ステップS207)。
【0034】
サーバ装置30は、端末装置20から支払データを受信する(ステップS208)。すると、サーバ装置30は、端末装置20から支払データを受信すると、支払データを記憶部33の相談案件管理DB331の相談データ331bに記憶させる(ステップS215)。続いて、サーバ装置30は、支払処理を実行する(ステップS209)。支払処理には、例えば、上述の支払データを利用してカード会社から支払いを受けるための種々の処理が含まれる。
【0035】
サーバ装置30は、支払処理が完了すると、相談入力フォームのアプリケーションを生成し、端末装置20へ送信する(ステップS110,111)。端末装置20は、サーバ装置30から、相談入力フォームのアプリケーションを受信すると、受信した相談入力フォームのアプリケーションを表示部24の表示画面20Aに表示する(ステップS212)。このとき、表示部24の表示画面20Aが、アプリケーションのインターフェースとなる。
【0036】
次に、端末装置20は、相談データをサーバ装置30に送信する。具体的には、まず、相談者は、表示画面20Aに表示された相談入力フォームを見ながら入力部22を操作することにより、相談内容等を含む相談データを入力部22に入力する。これにより、端末装置20は、相談データを受け付ける(ステップS213)。続いて、相談者は、入力部22を操作することにより、相談データの送信を端末装置20に指示する。端末装置20は、相談者から相談データの送信指示を受け付けると、入力された相談データをサーバ装置30へ送信する(ステップS214)。サーバ装置30は、端末装置20から相談データを受信すると、相談データを記憶部33の相談案件管理DB331の相談データ331bに記憶させる(ステップS215)。
【0037】
次に、サーバ装置30は、端末装置10に対して、相談データが登録されたことを通知する(ステップS216)。具体的には、サーバ装置30は、端末装置10に対して、相談データが登録されたことを示すデータを送信する。端末装置10は、サーバ装置30から、相談データが登録されたことを示すデータを受信すると、相談データが登録されたことを通知する画面を表示部14の表示画面10Aに表示する。
【0038】
その後、サーバ装置30は、相談データの送信に対する応答として、議事録データを端末装置10から受信する(ステップS217)。サーバ装置30は、議事録データを端末装置10から受信すると、議事録データを記憶部33の相談案件管理DB331の相談データ331bに記憶させる(ステップS217)。
【0039】
次に、ステップS217について詳細に説明する。
図9は、議事録データを端末装置10から取得する手順の一例を表したものである。制御部15は、例えば、
図9のステップS301,S302,S306の各ステップを実行する管理画面要求部15Aと、
図9のステップS307,S308,S312,S313,S314の各ステップを実行する議事録送信部15Bと、
図9のステップS316,S317を実行する案件受任部15Cとを有している。制御部34は、例えば、
図9のステップS303,S304,S305の各ステップを実行する管理画面生成部34Eと、
図9のステップS309,S310,S311,S315の各ステップを実行する議事録受付部34Fと、
図9のステップS318,S319の各ステップを実行するデータ移行部34Gとを有している。
【0040】
まず、弁護士は、入力部12を操作することにより、相談案件管理画面の表示を端末装置10に指示する。端末装置10は、弁護士から相談案件管理画面の表示指示を受け付けると、サーバ装置30に対して、相談案件管理画面のリクエストを送信する(ステップS301,S302)。サーバ装置30は、端末装置10から、相談案件管理画面のリクエストを受信する(ステップS303)。すると、サーバ装置30は、相談案件管理画面のアプリケーションを生成し、端末装置10へ送信する(ステップS304,S305)。端末装置101、サーバ装置30から、相談案件管理画面のアプリケーションを受信すると、受信した相談案件管理画面のアプリケーションを表示部14の表示画面10Aに表示する(ステップS306)。このとき、表示部14の表示画面10Aが、アプリケーションのインターフェース(相談案件管理インターフェースIF1)となる。
【0041】
相談案件管理インターフェースIF1は、例えば、
図10に示したように、複数の相談案件がリスト化されるとともに、例えば、相談案件ごとに、受信日、相談者、相談内容、オンライン相談および受任が対応付けられた表となっている。オンライン相談の欄において、「URL」とは、オンライン相談用のURLを意味し、「開始」とは、オンライン相談用の開始を意味する。受任の欄において、「未」とは、相談案件に対する対応依頼を相談者から受けていない、または、対応依頼を受任していないことを意味し、「受任」とは、相談案件に対する対応依頼を相談者から受け、その依頼を受任したことを意味する。
【0042】
相談内容の欄において、相談内容の一部が表示されている箇所には、サーバ装置30の相談案件管理DB331内の相談データの格納場所(アドレス)がリンクされている。相談案件管理インターフェースIF1では、例えば、この箇所がマウスポインタMで選択されると、リンク先の相談データが取得される。そして、例えば、
図11に示したように、取得された相談データを含む議事録データ入力インターフェースIF2が表示画面10Aに表示される。議事録データ入力インターフェースIF2には、相談内容に対する回答等を含む議事録を入力することの可能な欄と、入力した議事録をサーバ装置30に登録することの可能な登録ボタンとが設けられている。議事録データ入力インターフェースIF2には、例えば、相談案件管理インターフェースIF1内の受任の欄と同じ欄が設けられていてもよい。
【0043】
相談案件管理インターフェースIF1では、オンライン相談の欄における「URL」「開始」には、選択ボタン(つまり、特定の手順を実行する機能)が付与されている。例えば、「URL」ボタンがマウスポインタMで選択されると、オンライン相談用のURLが発行される。例えば、「開始」ボタンがマウスポインタMで選択されると、オンライン相談を行うことの可能なアプリケーションが生成され、生成されたアプリケーションが表示部14の表示画面10Aに表示される。
【0044】
相談案件管理インターフェースIF1および議事録データ入力インターフェースIF2では、受任の欄における「未」「受任」には、選択ボタン(つまり、受任を選択する機能)が付与されている。例えば、「未」ボタンがマウスポインタMで選択されると、「未」ボタンが、相談案件に対する対応依頼を受任したことを示す「受任」ボタンに変化する。例えば、「受任」ボタンがマウスポインタMで選択されると、後述の事件案件管理インターフェースIF3が表示部14の表示画面10Aに表示される。
【0045】
表示部14の表示画面10Aに、相談案件管理インターフェースIF1が表示されているとき、弁護士は、入力部12(例えばマウスポインタM)を操作することにより、所望の相談案件を選択する(ステップS307)。端末装置10は、弁護士から相談案件の選択を受け付けると、サーバ装置30に対して、案件選択を送信する(ステップS308)。サーバ装置30は、端末装置10から、案件選択を受信する(ステップS309)。すると、サーバ装置30は、選択された相談案件に対応する相談データの少なくとも一部を相談案件管理DB331の相談データ331bから読み出し、端末装置10に送信する(ステップS310,S311)。具体的には、サーバ装置30は、選択された相談案件に対応する相談データの少なくとも一部を含む議事録データ入力インターフェースIF2のアプリケーションを端末装置10に送信する。
【0046】
端末装置10は、サーバ装置30から、相談データを受信すると、受信した相談データを表示部14の表示画面10Aに表示する(ステップS312)。具体的には、端末装置10は、サーバ装置30から、選択された相談案件に対応する相談データを含む議事録データ入力インターフェースIF2のアプリケーションを受信すると、受信したアプリケーションを表示部14の表示画面10Aに表示する。このとき、表示部14の表示画面10Aが、アプリケーションのインターフェース(議事録データ入力インターフェースIF2)となる。
【0047】
弁護士は、表示画面20Aに表示された議事録データ入力インターフェースIF2を見ながら入力部22を操作することにより、相談内容に対する回答等を含む議事録データを入力部22に入力する。これにより、端末装置10は、議事録データを受け付ける(ステップS313)。続いて、弁護士は、入力部22を操作することにより、議事録データの登録を端末装置10に指示する。弁護士は、例えば、議事録データ入力インターフェースIF2における「登録」ボタンを選択する。端末装置10は、弁護士から議事録データの登録指示を受け付けると、入力された議事録データをサーバ装置30へ送信する(ステップS314)。サーバ装置30は、端末装置10から議事録データを受信すると、議事録データを記憶部33の相談案件管理DB331の議事録データ331cに記憶させる(ステップS315)。
【0048】
[オンライン相談]
次に、
図12~
図17を用いて、オンライン相談の手順について説明する。
図12は、案件管理システム1におけるオンライン相談の準備手順の一例を表したものである。
図13は、弁護士用のオンライン相談インターフェースIF3の一例を表したものである。
図14は、相談者用のオンライン相談インターフェースIF4の一例を表したものである。
図15は、案件管理システム1におけるオンライン相談時間の計測手順の一例を表したものである。
図16は、案件管理システム1におけるオンライン相談時間の支払処理手順の一例を表したものである。制御部15は、例えば、
図12のステップS321,S322,S326の各ステップを実行するURL要求部15Dと、
図12のステップS327,S328,S332の各ステップを実行するオンライン画面要求部15Eと、
図15のステップS401,402,405~409を実行する支払処理部15Fとを有している。制御部25は、例えば、
図15のステップS403~404を実行する。制御部34は、例えば、
図12のステップS323,S324,S325の各ステップを実行するURL生成部34Hと、
図12のステップS329,S330,S331の各ステップを実行するオンライン画面生成部341(インターフェース提供部)と、
図16のステップS411,S412の各ステップを実行する支払処理部34Jとを有している。
【0049】
弁護士は、相談案件において、オンライン相談の準備を行う。具体的には、表示部14の表示画面10Aに、相談案件管理インターフェースIF1が表示されているとき、弁護士は、相談案件管理インターフェースIF1において、入力部12(例えばマウスポインタM)を操作することにより、「URL」ボタンを選択する。端末装置10は、弁護士によって「URL」ボタンが選択されると、サーバ装置30に対して、オンライン相談用のURLの発行リクエストを送信する(ステップS321,S322)。サーバ装置30は、端末装置10から、オンライン相談用のURLの発行リクエストを受信する(ステップS323)。すると、サーバ装置30は、オンライン相談用のURLを生成し、端末装置10へ送信する(ステップS324,S325)。端末装置10は、サーバ装置30から、オンライン相談用のURLを受信すると、受信したURLを表示部14の表示画面10Aに表示する(ステップS326)。
【0050】
弁護士は、例えば、表示画面10Aに表示されたURLを電子メールに添付して、相談者に送信する。これにより、相談者は、端末装置20において、決められた日時にこのURLにアクセスすることにより、オンライン相談用のアプリケーションを端末装置20の表示画面20Aに表示させることができる。
【0051】
次に、弁護士は、相談案件において、オンライン相談を実施する。具体的には、表示部14の表示画面10Aに、相談案件管理インターフェースIF1が表示されているとき、弁護士は、相談案件管理インターフェースIF1において、入力部12(例えばマウスポインタM)を操作することにより、「開始」ボタンを選択する。端末装置10は、弁護士によって「開始」ボタンが選択されると、サーバ装置30に対して、オンライン相談用の画面のリクエスト(弁護士用のオンライン相談リクエスト)を送信する(ステップS327,S328)。サーバ装置30は、端末装置10から、弁護士用のオンライン相談リクエストを受信する(ステップS329)。すると、サーバ装置30は、オンライン相談用の画面のアプリケーションを生成し、端末装置10へ送信する(ステップS330,S331)。端末装置10は、サーバ装置30から、オンライン相談用の画面のアプリケーションを受信すると、受信したアプリケーションを表示部14の表示画面10Aに表示する(ステップS332)。このとき、表示部14の表示画面10Aが、アプリケーションのインターフェース(オンライン相談インターフェースIF3)となる。
【0052】
オンライン相談インターフェースIF3には、例えば、
図13に示したように、相手(相談者)の映像を表示する映像表示領域と、開始ボタン、終了ボタン、調整ボタンおよび会計ボタンが設けられている。また、オンライン相談インターフェースIF3には、開始時刻、経過時間、終了時刻、相談時間および追加相談料を表示する領域が設けられている。
【0053】
例えば、「開始」ボタンがマウスポインタMで選択されると、「開始」ボタンがマウスポインタMで選択された時刻が開始時刻としてオンライン相談インターフェースIF3に表示され、「開始」ボタンがマウスポインタMで選択された時刻から現在の時刻までの経過時間がオンライン相談インターフェースIF3に表示される。例えば、「終了」ボタンがマウスポインタMで選択されると、「終了」ボタンがマウスポインタMで選択された時刻が終了時刻としてオンライン相談インターフェースIF3に表示され、「開始」ボタンがマウスポインタMで選択された時刻から、「終了」ボタンが選択された時刻までの経過時間が相談時間としてオンライン相談インターフェースIF3に表示される。「終了」ボタンがマウスポインタMで選択されたとき、相談時間が当初設定された初期設定時間(例えば、30分)内であるときには、0円が追加相談料としてオンライン相談インターフェースIF3に表示されるか、または、追加相談料がオンライン相談インターフェースIF3に表示されない。「終了」ボタンがマウスポインタMで選択されたとき、相談時間が初期設定時間(例えば、30分)を超えているときには、超えた時間に対応する料金が追加相談料としてオンライン相談インターフェースIF3に表示される。例えば、「調整」ボタンがマウスポインタMで選択されると、オンライン相談インターフェースIF3に表示されている追加相談料を修正することの可能な修正インターフェースが表示され、修正インターフェースに料金が入力されることにより、入力された料金が追加相談料としてオンライン相談インターフェースIF3に表示される。例えば、「会計」ボタンがマウスポインタMで選択されると、オンライン相談インターフェースIF3に表示されている追加相談料に基づいて支払処理が行われる。
【0054】
一方、相談者は、端末装置20において、弁護士により決められた日時に上述のURLにアクセスする。すると、サーバ装置30は、相談者用のアプリケーション(オンライン相談用の画面のアプリケーション)を生成し、端末装置10へ送信する。端末装置20は、サーバ装置30から、相談者用のアプリケーションを受信すると、受信したアプリケーションを表示部14の表示画面10Aに表示する。このとき、表示部24の表示画面20Aが、相談者用のアプリケーションのインターフェース(オンライン相談インターフェースIF4)となる。
【0055】
オンライン相談インターフェースIF4には、例えば、
図14に示したように、相手(弁護士)の映像を表示する映像表示領域、および延長ボタンが設けられている。また、オンライン相談インターフェースIF4には、開始予定時刻、終了予定時刻、基本相談料、追加相談料および延長後の終了予定時刻を表示する領域が設けられている。開始予定時刻とは、オンライン相談開始前に設定されたオンライン相談の開始予定時刻を指している。終了予定時刻とは、オンライン相談開始前に設定されたオンライン相談の終了予定時刻を指している。基本相談料とは、オンライン相談開始前に相談が支払った相談料を指している。追加相談料とは、相談者による「延長」の選択により増加した相談時間に対応する相談料を指している。延長後の終了予定時刻とは、相談者による「延長」の選択により変更されたオンライン相談の終了予定時刻を指している。
【0056】
例えば、オンライン相談インターフェースIF4が表示画面20Aに表示されると、サーバ装置30から入力された開始予定時刻、終了予定時刻および基本相談料がオンライン相談インターフェースIF4に表示される(
図14参照)。また、例えば、オンライン相談インターフェースIF4において「延長」ボタンがマウスポインタMで選択されると、オンライン相談を延長することの可能な延長インターフェースが表示され、延長インターフェースに追加時間が入力されることにより、追加時間に対応する追加相談料と、延長後のオンライン相談の終了予定時刻がオンライン相談インターフェースIF4に表示される。
【0057】
弁護士は、入力部12(例えばマウスポインタM)を操作して、オンライン相談インターフェースIF3の「開始」ボタンを選択することにより、オンライン相談開始を端末装置10に指示する。端末装置10は、弁護士からオンライン相談開始リクエストを受け付けると、オンライン相談時間の計測を開始する(ステップS401,S402)。このとき、オンライン相談インターフェースIF3において、開始時刻および経過時間が表示される。その後、相談者は、オンライン相談時間が初期設定時間を超えそうになったとき、必要に応じて入力部22(例えばマウスポインタM)を操作して、オンライン相談インターフェースIF4の「延長」ボタンを選択することにより、オンライン相談時間の延長を端末装置20に指示する。端末装置20は、相談者からオンライン面時間の延長リクエストを受け付けると、追加相談料と、オンライン相談の終了予定時刻とを計算し、オンライン相談インターフェースIF4に表示する(ステップS403,S404)。
【0058】
その後、弁護士は、オンライン相談が終了すると、入力部12(例えばマウスポインタM)を操作して、オンライン相談インターフェースIF3の「終了」ボタンを選択することにより、オンライン相談終了を端末装置10に指示する。端末装置10は、弁護士からオンライン相談終了リクエストを受け付けると、オンライン相談時間の計測を終了する(ステップS405,S406)。このとき、オンライン相談インターフェースIF3において、終了時刻および相談時間が表示される。相談時間が延長された場合には、端末装置10は、追加相談料を計算し、オンライン相談インターフェースIF3に表示する(
図17参照)。
【0059】
次に、弁護士は、必要に応じて、入力部12(例えばマウスポインタM)を操作して、オンライン相談インターフェースIF3の「調整」ボタンを選択することにより、オンライン相談インターフェースIF3に表示されている追加相談料の修正要求を端末装置10に指示する。端末装置10は、「調整」ボタンが選択されると、上述の修正インターフェースを表示する。弁護士は、入力部12(例えばマウスポインタM)を操作して、追加相談料を入力する。端末装置10は、入力された追加相談料を受け付ける(ステップS407)。端末装置10は、元々の追加相談料を、入力された追加相談料に置き換えて、オンライン相談インターフェースIF3に表示する。つまり、端末装置10は、修正後の追加相談料をオンライン相談インターフェースIF3に表示する(ステップS408)。
【0060】
次に、弁護士は、入力部12(例えばマウスポインタM)を操作して、オンライン相談インターフェースIF3の「会計」ボタンを選択することにより、支払処理を端末装置10に指示する。端末装置10は、弁護士から支払処理リクエストを受け付けると、支払処理リクエストをサーバ装置30に送信する(ステップS409,S410)。支払処理リクエストには、例えば、追加相談料が含まれる。なお、支払処理リクエストには、追加相談料の代わりに、もしくは、追加相談料とともに、延長時間(追加相談料に対応するデータ)が含まれていてもよい。
【0061】
サーバ装置30は、支払処理リクエストを端末装置10から受信すると、支払処理を実行する(ステップS411、S412)。支払処理には、例えば、追加相談料もしくは延長時間と、上述の支払データとを利用してカード会社から支払いを受けるための種々の処理が含まれる。このようにして、オンライン相談が行われる。
【0062】
[相談案件から事件案件への移行]
次に、
図9、
図18、
図19を用いて、相談案件から事件案件へのデータ移行の手順について説明する。弁護士は、相談者から相談案件への対応依頼を受け、その依頼を受任することを相談者に回答したとする。このとき、弁護士は、入力部12を操作することにより、相談案件への対応依頼の受任を端末装置10に通知する。弁護士は、例えば、相談案件管理インターフェースIF1において、受任する相談案件に対応する対応依頼欄の「未」ボタンを選択する(
図18参照)。このとき、例えば、
図19に示したように、選択した「未」ボタンが、「受任」ボタンに変化する。
【0063】
端末装置10は、弁護士から、相談案件への対応依頼の受任(例えば「未」ボタンの選択)を受け付けると、受任案件(受任を受け付けた相談案件)の識別子(例えば案件番号)をサーバ装置30に送信する(ステップS316,S317)。サーバ装置30は、端末装置10から受任案件の識別子を受信すると(ステップS318)、相談案件管理DB331から、識別子に対応する相談案件の相談データの少なくとも一部を読み出し、読み出したデータを、相談案件管理DB331とは異なる事件案件管理DB332の打ち合わせデータ332bに記憶させる。つまり、サーバ装置30は、相談案件管理DB331に含まれる、受任案件に対応する相談案件の相談データの少なくとも一部を、事件案件管理DB332にコピー(移行)する(ステップS319)。このようにして、相談案件から事件案件への移行が行われる。
【0064】
[事件データの記録]
次に、事件データの記録手順について説明する。
図20は、事件データの記録手順の一例を表したものである。制御部15は、例えば、
図20のステップS401,S402,S406の各ステップを実行する管理画面要求部15Gと、
図20のステップS407,S408の各ステップを実行するデータ受付部15Hとを有している。制御部34は、例えば、
図20のステップS403,S404,S405の各ステップを実行する管理画面生成部34Kと、
図20のステップS409を実行するデータ受付部34Lとを有している。
【0065】
まず、弁護士は、入力部12を操作することにより、事件案件管理画面の表示を端末装置10に指示する。端末装置10は、弁護士から事件案件管理画面の表示指示を受け付けると、サーバ装置30に対して、事件案件管理画面のリクエストを送信する(ステップS401,S402)。サーバ装置30は、端末装置10から、事件案件管理画面のリクエストを受信する(ステップS403)。すると、サーバ装置30は、事件案件管理画面のアプリケーションを生成し、端末装置10へ送信する(ステップS404,S405)。端末装置10は、サーバ装置30から、事件案件管理画面のアプリケーションを受信すると、受信した事件案件管理画面のアプリケーションを表示部14の表示画面10Aに表示する(ステップS406)。このとき、表示部14の表示画面10Aが、アプリケーションのインターフェース(事件案件管理インターフェースIF5)となる。
【0066】
事件案件管理インターフェースIF5では、例えば、
図21に示したように、複数の事件案件がリスト化されており、例えば、事件案件ごとに、受任日、依頼人、依頼内容、事件の種類が対応付けられている。事件の種類の欄には、例えば、民事、刑事、行政、訴訟、または顧問が表示される。
【0067】
依頼内容の欄において、依頼内容の一部が表示されている箇所には、サーバ装置30の事件案件管理DB332内の事件データの格納場所がリンクされている。事件案件管理インターフェースIF3では、例えば、この箇所がマウスポインタMで選択されると、リンク先の事件データが取得される。そして、例えば、
図22、
図23に示したように、取得された事件データを含む事件データ入力インターフェースIF6が表示画面10Aに表示される。
【0068】
事件データ入力インターフェースIF6では、まず、事件の種類(例えば、民事、刑事、行政、訴訟、顧問)ごとにタブが設けられており、事件データを事件の種類ごと分類して保存することが可能となっている。例えば、
図22では、事件の種類として民事が選択されており、民事に関する事件データを入力することの可能なインターフェースが表示されている。また、例えば、
図23では、事件の種類として刑事が選択されており、刑事に関する事件データを入力することの可能なインターフェースが表示されている。また、事件データ入力インターフェースIF4では、各事件において、データの内容(例えば、依頼人データ、打ち合わせデータ、……)ごとにボタンが設けられており、事件データをデータの内容ごとに分類して保存することが可能となっている。
【0069】
事件データ入力インターフェースIF6では、さらに、依頼人と弁護士との間でチャットを行うことの可能な機能(チャットボタン)や、グループで電子メールの送受信を行うことの可能な機能(電子メールボタン)、事件案件管理DB332内を検索することの可能な機能(検索ボタン)、事件のステータス(例えば、交渉、調停、訴訟など)を表示する機能(ステータスボタン)が設けられている。
【0070】
図24は、依頼人と弁護士との間でチャットを行うときの手順の一例を表したものである。制御部34は、例えば、
図24のステップS502,S503,S504,S508,S509,S510,S513,S514,S515,S519の各ステップを実行するチャット機能部34Mを有している。
【0071】
まず、弁護士は、入力部12を操作することにより、チャットアプリのリクエストを端末装置10に指示する。端末装置10は、弁護士からチャットアプリのリクエストを受け付けると、サーバ装置30に対して、チャットアプリのリクエストを送信する(ステップS501)。サーバ装置30は、端末装置10から、チャットアプリのリクエストを受信する(ステップS502)。すると、サーバ装置30は、チャットアプリのインターフェースを生成し、端末装置10へ送信する(ステップS503,S504)。端末装置10は、サーバ装置30から、チャットアプリのインターフェースを受信すると、受信したチャットアプリのインターフェースを表示部14の表示画面10Aに表示する(ステップS505)。このとき、表示部14の表示画面10Aが、チャットアプリのインターフェース(チャットインターフェースIF7)となる。
【0072】
チャットインターフェースIF7では、例えば、
図25に示したように、弁護士や依頼人が入力した入力データ(例えば、メッセージや添付ファイルなど)を表示することの可能なウインドウが表示されている。弁護士は、入力部12を操作することにより、入力データを端末装置10に入力する。これにより、端末装置10は、入力データを受け付ける(ステップS506)。続いて、弁護士は、入力部12を操作することにより、入力データの送信を端末装置10に指示する。端末装置10は、弁護士から入力データの送信指示を受け付けると、入力された入力データをサーバ装置30へ送信する(ステップS507)。
【0073】
次に、サーバ装置30は、端末装置10から入力データを受信し、記憶部33の事件管理DBのチャットデータ332oに登録する(ステップS508)。続いて、サーバ装置30は、端末装置10から入力データが入力されたことを示す入力通知を生成し、端末装置20に送信する(ステップS509,S510)。端末装置20は、サーバ装置30から入力通知を受信し、表示部24に表示する(ステップS511)。
【0074】
このとき、表示部24の表示画面20Aには、例えば、
図26に示したように、チャットボタンおよび照会ボタンのいずれかを選択することの可能なアプリインターフェースIF8が表示されている。そして、例えば、
図26に示したように、サーバ装置30から入力通知が入力されたことを示すマーカがアプリインターフェースIF8内のチャットボタンの一部を覆うように表示されている。
【0075】
依頼人は、入力部22を操作することにより、チャットアプリの表示を端末装置20に指示する。依頼人は、例えば、アプリインターフェースIF8内のチャットボタンを選択する。端末装置20は、依頼人からチャットアプリのリクエストを受け付けると、サーバ装置30に対して、チャットアプリのリクエストを送信する(ステップS512)。サーバ装置30は、端末装置10から、チャットアプリのリクエストを受信する(ステップS513)。すると、サーバ装置30は、チャットアプリのインターフェースを生成し、端末装置20へ送信する(ステップS514,S515)。端末装置20は、サーバ装置30から、チャットアプリのインターフェースを受信すると、受信したチャットアプリのインターフェースを表示部24の表示画面20Aに表示する(ステップS516)。このとき、表示部24の表示画面20Aが、アプリケーションのインターフェース(チャットインターフェースIF9)となる。
【0076】
チャットインターフェースIF9では、例えば、
図27に示したように、弁護士や依頼人が入力した入力データ(例えば、メッセージや添付ファイルなど)を表示することの可能なウインドウが表示されている。依頼人は、入力部22を操作することにより、入力データを端末装置20に入力する。これにより、端末装置20は、入力データを受け付ける(ステップS517)。続いて、依頼人は、入力部22を操作することにより、入力データの送信を端末装置20に指示する。端末装置20は、依頼人から入力データの送信指示を受け付けると、入力された入力データをサーバ装置30へ送信する(ステップS518)。サーバ装置30は、端末装置20から入力データを受信し、記憶部33の事件管理DBのチャットデータ332oに登録する(ステップS519)。このようにして、弁護士と依頼人との間でチャットが行われる。
【0077】
なお、依頼人は、例えば、入力部12を操作することにより、照会ボタンを選択した場合には、表示部24の表示画面20Aには、例えば、
図28に示したように、照会インターフェースIF10が表示される。照会インターフェースIF10には、照会可能な項目のボタン(例えば、打ち合わせ内容ボタン、タスク情報ボタン、期日情報ボタン)が表示される。依頼人は、例えば、入力部12を操作することにより、打ち合わせ内容ボタン、タスク情報ボタンおよび期日情報ボタンのいずれかを選択してもよい。これにより、表示部24の表示画面20Aには、選択されたボタンの項目に対応するデータの一覧が表示される。
【0078】
[効果]
次に、案件管理システム1の効果について説明する。
【0079】
離婚や、交通事故、相続、債務整理、債権回収、労働、企業法務、民事、刑事等の法的なトラブルは、全国どこでも起こり得る。しかし、近くに弁護士がいないために相談したり依頼したりすることができないことがある。これは、都市部に弁護士が集中し、地域によって弁護士がいない、もしくはほとんどいないという弁護士の過疎問題が背景にある。このような問題に対処するために、インターネットを用いて、法律相談や、トラブル解決のための依頼を受けるためのシステムを構築することが考えられる。しかし、弁護士の業務に適したシステムが存在しないという問題があった。
【0080】
一方、本実施の形態では、相談データが端末装置20から受信されると、受信された相談データが相談案件管理DB331に記憶され、相談データに応じた回答データが端末装置10から受信されると、受信された回答データが端末装置20に送信される。そして、相談データに関する相談案件への対応依頼の受任が端末装置10から受信されると、相談案件管理DB331から相談データの少なくとも一部が読み出され、読み出されたデータが事件案件管理DB332に記憶される。これにより、相談案件から事件案件に移行する際に、相談案件で得られた相談データと同じ内容のデータを、事件案件で改めて手入力によりデータベースに入力し直す手間を省くことができる。従って、弁護士の業務に適したサーバ装置30、案件管理プログラム321を提供することができる。
【0081】
また、本実施の形態では、相談案件ごとに、相談案件への対応依頼の受任を選択する機能(受任ボタン)が付与されたインターフェース(相談案件管理インターフェースIF1または回答入力インターフェースIF2)が生成され、生成されたインターフェースが端末装置10に送信される。これにより、相談案件から事件案件に移行する際に、相談案件で得られた相談データと同じ内容のデータを、事件案件で改めて手入力によりデータベースに入力し直す手間を省くことができる。従って、弁護士の業務に適したサーバ装置30、案件管理プログラム321を提供することができる。
【0082】
また、本実施の形態では、相談案件への対応依頼の受任に伴う事件データが端末装置10から受信されると、受信された事件データが事件案件管理データベース332に記憶される。これにより、相談案件で得られた相談データと同じ内容のデータと、事件データとが同一のデータベース(事件案件管理データベース332)で管理される。その結果、弁護士は、事件案件に取り掛かっているときは、事件案件管理データベース332だけを参照すればよく、相談案件管理データベース331を参照する必要がない。従って、より効率よく弁護士業務を行うことができる。
【0083】
また、本実施の形態では、相談案件への対応依頼の受任に伴うチャットデータが端末装置10または端末装置20から受信されると、受信されたチャットデータが事件案件管理データベース332に記憶される。これにより、事件データにチャットデータを含めることができるので、チャットデータも検索対象とすることができる。従って、より効率よく弁護士業務を行うことができる。
【0084】
また、本実施の形態では、相談案件への対応依頼の受任が受け付けられると、受任を受け付けられた相談案件の識別子がサーバ装置30に送信される。これにより、サーバ装置30に対して、相談案件管理DB331から相談案件の少なくとも一部のデータである相談データが読み出され、読み出された相談データが事件案件管理BD331に移行される。その結果、相談案件から事件案件に移行する際に、相談案件で得られた相談データと同じ内容のデータを、事件案件で改めて手入力によりデータベースに入力し直す手間を省くことができる。従って、弁護士の業務に適したサーバ装置30、案件管理プログラム321を提供することができる。
【0085】
また、本実施の形態では、オンライン相談インターフェースIF3には、オンライン相談時間に応じた相談料(追加相談料)を表示する領域とが設けられるとともに、相談料(追加相談料)の修正を受け付け、受け付けた修正後の相談料を表示する機能が設けられている。制御部34において、支払い処理リクエストに含まれる相談料もしくは、相談料に応じたデータ(相談時間)と、支払データとに基づいて支払処理が行われる。これにより、弁護士は、相談者による金額的な負担を低減するために、相談料(追加相談料)を柔軟に調整することができる。従って、弁護士の業務に適したサーバ装置30、案件管理プログラム321を提供することができる。
【0086】
また、本実施の形態では、オンライン相談インターフェースIF3には、同一の画面の中に、相手の映像を表示する領域と、オンライン相談時間に応じた相談料を表示する領域とが設けられている。これにより、例えば、弁護士は、相手(相談者)とオンラインで相談しながら、相談料(追加相談料)を柔軟に調整することができる。従って、弁護士の業務に適したサーバ装置30、案件管理プログラム321を提供することができる。
【0087】
また、本実施の形態では、オンライン相談インターフェースIF3には、オンライン相談時間の計測を開始する機能と、オンライン相談時間の計測を終了する機能と、オンライン相談時間の開始時刻および終了時刻を表示する領域とが設けられている。これにより、例えば、弁護士および相手(相談者)の双方が、オンラインに要した時間を把握することができるので、相談者に納得の上で追加相談料を支払ってもうらことができる。従って、弁護士の業務に適したサーバ装置30、案件管理プログラム321を提供することができる。
【0088】
また、本実施の形態では、オンライン相談インターフェースIF4には、オンライン相談を延長する機能が設けられている。これにより、相談者は、オンライン相談に必要な時間を確保するために、自らの操作でオンライン相談時間を延長することができる。その結果、要した時間を的確に把握することができる。従って、弁護士の業務に適したサーバ装置30、案件管理プログラム321を提供することができる。
【0089】
<2.変形例>
次に、上記実施の形態に係る案件管理システム1の変形例について説明する。
【0090】
[変形例A]
上記実施の形態において、サーバ装置30(制御部34)は、期日データ332gに基づいて、期日の近いタスクの存在を認知したときには、期日の近いタスクの存在を示すデータを端末装置10に送信することが可能となっていてもよい。
【0091】
例えば、まず、サーバ装置30は、期日データ332gに基づいて、期日の近いタスクの探索を行う(SステップS601、
図29)。サーバ装置30は、その結果、期日の近いタスクの存在を認知したときには、期日の近いタスクの存在を示す画面を生成し、端末装置10に送信する(SステップS602,S603、
図29)。端末装置10は、サーバ装置30から、期日の近いタスクの存在を示す画面を受信すると、受信した画面を表示する(SステップS604)。例えば、
図30に示したように、事件案件管理インターフェースIF5において、期日の近いタスクの存在を示すマーカが事件の種類の欄に表示される。このマーカを例えばマウスポインタMで選択すると、例えば、
図30に示したようなインターフェースに、期日の近いタスクの存在を示すマーカが表示される。このようにした場合には、弁護士がタスクを忘れるのを防止することができる。
【0092】
[変形例B]
上記実施の形態およびその変形例では、案件管理システム1は、例えば、
図8に示したように、相談料の支払い、相談の受付、相談に対する回答の取得の順に処理を実行していた。しかし、上記実施の形態およびその変形例において、案件管理システム1は、例えば、
図31に示したように、まず、相談の受付を実行した後に、相談料の支払いを実行し、さらに、相談に対する回答の取得を実行するようになっていてもよい。このようにした場合であっても、弁護士の業務に適したサーバ装置30、案件管理プログラム321を提供することができる。
【0093】
以上、実施の形態およびその変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。なお、本明細書中に記載された効果は、あくまで例示である。本発明の効果は、本明細書中に記載された効果に限定されるものではない。本発明が、本明細書中に記載された効果以外の効果を持っていてもよい。
【0094】
また、本発明は、以下のような構成を取ることも可能である。
(1)
相談データを第1の端末装置から受信すると、受信した前記相談データを相談案件管理データベースに記憶させることの可能な受付部と、
前記相談データに応じた回答データを第2の端末装置から受信すると、受信した前記回答データを前記第1の端末装置に送信することの可能な送信部と、
前記相談データに関する相談案件への対応依頼の受任を前記第2の端末装置から受信すると、前記相談案件管理データベースから前記相談データの少なくとも一部を読み出し、読み出したデータを、前記相談案件管理データベースとは異なる事件案件管理データベースに記憶させることの可能な移行部と
を備えた
案件管理装置。
(2)
前記送信部は、前記相談案件ごとに、前記相談案件への対応依頼の受任を選択する機能が付与されたインターフェースを生成し、生成した前記インターフェースを前記第2の端末装置に送信することが可能となっており、
前記移行部は、前記インターフェースにおいて前記受任が選択されたことを示すデータを前記第2の端末装置から受信したときに、前記相談案件管理データベースから前記相談データの少なくとも一部を読み出し、読み出したデータを前記事件案件管理データベースに記憶させることが可能となっている
(1)に記載の案件管理装置。
(3)
前記受付部は、前記対応依頼の受任に伴う事件データを前記第2の端末装置から受信すると、受信した前記事件データを前記事件案件管理データベースに記憶させることが可能となっている
(1)または(2)に記載の案件管理装置。
(4)
前記受付部は、前記対応依頼の受任に伴うチャットデータを前記第1の端末装置または前記第2の端末装置から受信すると、受信した前記チャットデータを前記第2のデータベースに記憶させることが可能となっている
(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の案件管理装置。
(5)
相談データを第1の端末装置から受信すると、受信した前記相談データを相談案件管理データベースに記憶させることと、
前記相談データに応じた回答データを第2の端末装置から受信すると、受信した前記回答データを前記第1の端末装置に送信することと、
前記相談データに関する相談案件への対応依頼の受任を前記第2の端末装置から受信すると、前記相談案件管理データベースから前記相談データの少なくとも一部を読み出し、読み出したデータを、前記相談案件管理データベースとは異なる事件案件管理データベースに記憶させることと
をコンピュータに実行させる
案件管理プログラム。
(6)
相談案件の管理に用いられる相談案件管理データベースと、前記相談案件への対応によって生じる事件案件の管理に用いられる事件案件管理データベースとを備えた案件管理システムに適用される端末装置であって、
前記相談案件への対応依頼の受任を受け付けることの可能な受付部と、
前記受付部で前記受任を受け付けると、前記受任を受け付けた前記相談案件の識別子をサーバ装置に送信し、それにより、前記サーバ装置に対して、前記相談案件管理データベースから前記相談案件の少なくとも一部のデータである相談データを読み出させ、読み出させた前記相談データを、前記事件案件管理データベースに移行させることの可能な制御部と
を備えた
端末装置。
(7)
前記相談案件ごとに、前記相談案件への対応依頼の受任を選択する機能が付与されたインターフェースを更に備え、
前記制御部は、前記インターフェースにおいて前記受任が選択されると、前記受任が選択された前記相談案件の識別子をサーバ装置に送信し、それにより、前記サーバ装置に対して、前記相談案件管理データベースから前記相談データを読み出させ、読み出させた前記相談データを、前記事件案件管理データベースに移行させることが可能となっている
(6)に記載の端末装置。
(8)
前記制御部は、前記事件案件についての事件データを取得すると、取得した前記事件データを前記サーバ装置に送信し、それにより、前記サーバ装置に対して、前記事件データを前記相談データと関連付けて前記事件案件管理データベースに記憶させることが可能となっている
(6)または(7)に記載の端末装置。
(9)
前記制御部は、前記受付部が前記事件案件についてのチャットデータを受け付けると、受け付けた前記チャットデータを前記サーバ装置に送信し、それにより、前記サーバ装置に対して、前記チャットデータを前記相談データと関連付けて前記事件案件管理データベースに記憶させることが可能となっている
(6)ないし(8)のいずれか1つに記載の端末装置。
【0095】
また、本発明は、以下のような構成を取ることも可能である。
(1)
相談料の支払に必要な支払データを第1の端末装置から受信すると、受信した前記支払データを受け付ける支払データ受付部と、
オンライン相談リクエストを前記第1の端末装置および第2の端末装置から受信すると、オンライン相談インターフェースを前記第1の端末装置および前記第2の端末装置に送信するインターフェース提供部と、
支払処理リクエストを前記第2の端末装置から受信すると、前記支払処理リクエストと、前記支払データとに基づいて支払処理を行う支払処理部と
を備え、
前記第2の端末装置に送信する前記オンライン相談インターフェースは、相談料を表示する第1の領域を有するとともに、前記相談料の修正を受け付け、受け付けた修正後の相談料を前記第1の領域に表示する機能を有し、
前記支払処理リクエストには、前記第1の領域に表示される前記相談料、または、前記第2の領域に表示される前記相談料に対応するデータが含まれており、
前記支払処理部は、前記支払い処理リクエストに含まれる前記相談料もしくは前記データと、前記支払データとに基づいて前記支払処理を行う
案件管理装置。
(2)
前記第1の端末装置および前記第2の端末装置に送信する前記オンライン相談インターフェースは、同一の画面の中に、前記第1の領域と、相手の映像を表示する第2の領域とを有する
(1)に記載の案件管理装置。
(3)
前記第2の端末装置に送信する前記オンライン相談インターフェースは、オンライン相談時間の計測を開始する機能と、オンライン相談時間の計測を終了する機能と、オンライン相談時間の開始時刻および終了時刻を表示する領域とを有する
(2)に記載の案件管理装置。
(4)
前記第1の端末装置に送信する前記オンライン相談インターフェースは、オンライン相談を延長する機能を有する
(2)に記載の案件管理装置。
(5)
相談料の支払に必要な支払データを受け付けると、受け付けた前記支払データをサーバ装置に送信する支払データ受付部と、
オンライン相談リクエストを受け付けると、受け付けた前記オンライン相談リクエストを前記サーバ装置に送信し、前記オンライン相談リクエストの送信に対する応答として、オンライン相談インターフェースを前記サーバ装置から取得し、表示画面に表示するインターフェース提供部と
を備え、
前記オンライン相談インターフェースは、相談料を表示する第1の領域を有するとともに、オンライン相談を延長する機能を有する
端末装置。
(6)
前記オンライン相談インターフェースは、同一の画面の中に、前記第1の領域と、相手の映像を表示する第2の領域とを有する
(5)に記載の端末装置。
(7)
オンライン相談リクエストを受け付けると、受け付けた前記オンライン相談リクエストをサーバ装置に送信し、前記オンライン相談リクエストの送信に対する応答として、オンライン相談インターフェースを前記サーバ装置から取得し、表示画面に表示するインターフェース提供部と
支払処理リクエストを受け付けると、前記支払処理リクエストを前記サーバ装置に送信する支払処理リクエスト受付部と
を備え、
前記オンライン相談インターフェースは、相談料を表示する第1の領域を有するとともに、前記相談料の修正を受け付け、受け付けた修正後の相談料を前記第1の領域に表示する機能を有し、
前記支払処理リクエストには、前記第1の領域に表示される前記相談料、または、前記第1の領域に表示される前記相談料に対応するデータが含まれている
端末装置。
(8)
前記オンライン相談インターフェースは、同一の画面の中に、前記第1の領域と、相手の映像を表示する第2の領域とを有する
(7)に記載の端末装置。
(9)
前記オンライン相談インターフェースは、オンライン相談時間の計測を開始する機能と、オンライン相談時間の計測を終了する機能と、オンライン相談時間の開始時刻および終了時刻を表示する領域とを有する
(8)に記載の端末装置。
【符号の説明】
【0096】
1…案件管理システム、10,20…端末装置、10A,20A…表示画面、11,21,31…通信部、12,22…入力部、13,23,32,33…記憶部、14,24…表示部、15,25,34…制御部、15A…管理画面要求部、15B…議事録送信部、15C…案件受任部、15D…URL要求部、15E…オンライン画面要求部、15F…支払処理部、15G…管理画面要求部、15H…データ受付部、p30,100…サーバ装置、34A…支払データ受付部、34B…支払処理部、34C…相談データ受付部、34D…議事録登録部、34E…管理画面生成部、34F…議事録受付部、34G…データ移行部、34H…URL生成部、34I…オンライン画面生成部、34J…支払処理部、34K…管理画面生成部、34L…データ受付部、34M…チャット機能部、34N…期日通知部、40…ネットワーク、321…案件管理プログラム、331…相談案件管理DB、331a…相談者データ、331b…相談データ、331c…回答データ、331d…入金データ、332…事件案件管理DB、332a…依頼人データ、332b…打ち合わせデータ、332c…タスクデータ、332d…預り品データ、332e…預り金データ、332f…相手方データ、332g…期日データ、332h…作業依頼データ、332i…ドキュメントデータ、332j…請求データ、332k…裁判所・検察庁・警察データ、332l…送付状データ、332m…スケジュールデータ、332n…入金データ、332o…チャットデータ、IF1…相談案件管理インターフェース、IF2…議事録データ入力インターフェース、IF3,IF4…オンライン相談インターフェース、IF5…事件案件管理インターフェース、IF6…事件データ入力インターフェース、IF7…チャットインターフェース、IF8…アプリインターフェース、IF9…チャットインターフェース、IF10…照会インターフェース、M…マウスポインタ。
【手続補正書】
【提出日】2023-12-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る案件管理システムの概略構成例を表す図である。
【
図2】
図1の法律事務所側の端末装置の機能ブロック例を表す図である。
【
図3】
図1の相談者・依頼人側の端末装置の機能ブロック例を表す図である。
【
図4】
図1のサーバ装置の機能ブロック例を表す図である。
【
図5】
図4の相談案件管理DB内のデータの一例を表す図である。
【
図6】
図4の事件案件管理DB内のデータの一例を表す図である。
【
図7】
図1の案件管理システムにおける問い合わせ手順の一例を表す図である。
【
図8】
図1の案件管理システムにおける相談料の支払い、相談データの受付、および議事録データの登録の手順の一例を表す図である。
【
図9】
図1の案件管理システムにおける議事録データの受付手順の一例を表す図である。
【
図10】相談案件管理インターフェースの一例を表す図である。
【
図11】議事録データ入力インターフェースの一例を表す図である。
【
図12】
図1の案件管理システムにおけるオンライン相談の準備手順の一例を表す図である。
【
図13】弁護士用のオンライン相談インターフェースの一例を表す図である。
【
図14】相談者用のオンライン相談インターフェースの一例を表す図である。
【
図15】
図1の案件管理システムにおけるオンライン相談時間の計測手順の一例を表す図である。
【
図16】
図1の案件管理システムにおけるオンライン相談の支払処理手順の一例を表す図である。
【
図17】弁護士用のオンライン相談インターフェースの一例を表す図である。
【
図18】相談案件管理インターフェースの一例を表す図である。
【
図19】相談案件管理インターフェースの一例を表す図である。
【
図20】
図1の案件管理システムにおける事件データの受付手順の一例を表す図である。
【
図21】事件案件管理インターフェースの一例を表す図である。
【
図22】事件データ入力インターフェースの一例を表す図である。
【
図23】事件データ入力インターフェースの一例を表す図である。
【
図24】
図1の案件管理システムにおけるチャットの手順の一例を表す図である。
【
図25】チャットインターフェースの一例を表す図である。
【
図26】アプリインターフェースの一例を表す図である。
【
図27】チャットインターフェースの一例を表す図である。
【
図28】照会インターフェースの一例を表す図である。
【
図29】
図1の案件管理システムにおける期日通知手順の一例を表す図である。
【
図30】事件案件管理インターフェースの一例を表す図である。
【
図31】
図1の案件管理システムにおける相談データの受付、相談料の支払い、および議事録データの登録の手順の一変形例を表す図である。