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特開2025-21720情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025021720
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/163 20240101AFI20250206BHJP
【FI】
G06Q50/16 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023125636
(22)【出願日】2023-08-01
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TENSORFLOW
(71)【出願人】
【識別番号】523292980
【氏名又は名称】株式会社グリップグローブ
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(74)【代理人】
【識別番号】100166811
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 剛
(72)【発明者】
【氏名】早川 寛
(72)【発明者】
【氏名】金屋 京
(72)【発明者】
【氏名】大宮 大明
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC28
5L050CC28
(57)【要約】
【課題】不動産の管理をより容易に行えるようにすることが望まれている。
【解決手段】情報処理装置100は、対象となる対象不動産を識別可能な不動産識別子を用いて、対象不動産の管理の委託に関する情報である委託情報と対象不動産の管理に関する情報である管理情報とを取得する不動産情報取得部151と、委託情報及び管理情報を用いて、対象不動産の管理状態に関する出力情報を取得する出力情報取得部153と、出力情報を出力する出力部155とを備える。情報処理装置100により、不動産の管理状態に関する出力情報を得ることができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象となる対象不動産を識別可能な不動産識別子を用いて、当該対象不動産の管理の委託に関する情報である委託情報と当該対象不動産の管理に関する情報である管理情報とを取得する不動産情報取得部と、
前記委託情報及び前記管理情報を用いて、前記対象不動産の管理状態に関する出力情報を取得する出力情報取得部と、
前記出力情報を出力する出力部とを備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記委託情報は、前記対象不動産の管理の再委託が行われているか否かを識別可能な情報を含み、
前記出力情報取得部は、前記対象不動産の管理の再委託が行われている場合と行われていない場合とで異なる態様で前記出力情報を取得する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記委託情報は、前記対象不動産の管理の再委託が行われているか否かを識別可能な情報を含み、
前記出力部は、前記対象不動産の管理の再委託が行われている場合と行われていない場合とで異なる出力先に前記出力情報を出力する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記出力部により出力された出力情報に対応する承認情報を受け付ける承認情報受付部と、
受け付けられた前記承認情報に応じて、前記対象不動産の管理の再委託先に通知を行う通知部とを備える、請求項1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
対象不動産を識別可能な不動産識別子を用いて、前記対象不動産の再委託先の候補を検索する候補検索部と、
前記候補検索部により検索された候補が所定の登録条件を満たすか否かの判定結果に基づいて、当該候補を前記対象不動産の再委託先として設定する再委託先設定部とを備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記対象不動産の再委託先の候補に関する情報である候補情報に基づいて当該候補に対応するスコアを取得するスコア取得部を備え、
前記候補検索部は、前記対象不動産の再委託先の候補の検索結果を、当該候補に対応するスコアを用いて出力するように構成されている、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記委託情報は、前記対象不動産の管理の再委託が行われている場合における再委託先の立場を示す立場情報を含み、
前記出力情報取得部は、前記対象不動産の立場情報が所定の立場出力条件を満たす場合に、再委託先に関する所定の情報を含む前記出力情報を取得する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記委託情報は、前記対象不動産の管理の再委託に関する条件である再委託条件に関する情報を含み、
前記出力情報取得部は、前記再委託条件に応じて、前記対象不動産の管理の受託者と再委託先との間の金銭の請求に関する請求情報を含む前記出力情報を取得する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記再委託条件に関する情報は、所定の基本の再委託条件を用いるか、前記対象不動産、前記受託者及び前記再委託先のいずれかに関連付けて設定された固有の所定の再委託条件を用いるか、を示す情報を含む、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記不動産情報取得部は、前記対象不動産のオーナーに関するオーナー情報を取得し、
前記出力情報取得部は、前記オーナー情報に基づいて、前記オーナーの税務に関する処理を実行し、当該処理の実行結果を用いて、前記出力情報を出力するように構成されている、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
不動産の管理の委託に関する情報である委託情報と当該不動産の管理に関する情報である管理情報とが当該不動産を識別可能な不動産識別子に対応付けられて格納される不動産情報格納部と、不動産情報取得部と、出力情報取得部と、出力部とを用いて行われる情報処理方法であって、
前記不動産情報取得部が、前記不動産情報格納部から、対象となる対象不動産を識別可能な不動産識別子に対応する前記委託情報及び前記管理情報を取得する不動産情報取得ステップと、
前記出力情報取得部が、前記委託情報及び前記管理情報を用いて、前記対象不動産の管理状態に関する出力情報を取得する出力情報取得ステップと、
前記出力部が、前記出力情報を出力する出力ステップとを含む、情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータを、
対象となる対象不動産を識別可能な不動産識別子を用いて、当該対象不動産の管理の委託に関する情報である委託情報と当該対象不動産の管理に関する情報である管理情報とを取得する不動産情報取得部と、
前記委託情報及び前記管理情報を用いて、前記対象不動産の管理状態に関する出力情報を取得する出力情報取得部と、
前記出力情報を出力する出力部と、として機能させるための、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不動産の管理状態に関する情報を出力可能な情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、不動産の管理業務を行うのに用いられるシステムがある。例えば、下記特許文献1には、管理業務に関する予定と、予定に対する実績を対比してスケジュール管理を行うことが可能となるように構成された不動産管理システムの構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-015480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
不動産の管理形態には、様々な形態がある。例えば、不動産の管理が委託されている場合においても、不動産の管理をより容易に行えるようにすることが望まれている。
【0005】
本発明は、不動産の管理をより容易に行えるようにするのに役立つ不動産の管理状態に関する出力情報を得ることができる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第一の発明の情報処理装置は、対象となる対象不動産を識別可能な不動産識別子を用いて、対象不動産の管理の委託に関する情報である委託情報と対象不動産の管理に関する情報である管理情報とを取得する不動産情報取得部と、委託情報及び管理情報を用いて、対象不動産の管理状態に関する出力情報を取得する出力情報取得部と、出力情報を出力する出力部とを備える、情報処理装置である。
【0007】
かかる構成により、不動産の管理状態に関する出力情報を得ることができる。
【0008】
また、本第二の発明の情報処理装置は、第一の発明に対して、委託情報は、対象不動産の管理の再委託が行われているか否かを識別可能な情報を含み、出力情報取得部は、対象不動産の管理の再委託が行われている場合と行われていない場合とで異なる態様で出力情報を取得する、情報処理装置である。
【0009】
かかる構成により、再委託が行われている不動産についての管理状態に関する出力情報を得ることができる。
【0010】
また、本第三の発明の情報処理装置は、第一又は二の発明に対して、委託情報は、対象不動産の管理の再委託が行われているか否かを識別可能な情報を含み、出力部は、対象不動産の管理の再委託が行われている場合と行われていない場合とで異なる出力先に出力情報を出力する、情報処理装置である。
【0011】
かかる構成により、不動産の管理状態に関する出力情報を再委託の有無に応じた出力先に出力することができる。
【0012】
また、本第四の発明の情報処理装置は、第一から三のいずれか1つの発明に対して、出力部により出力された出力情報に対応する承認情報を受け付ける承認情報受付部と、受け付けられた承認情報に応じて、対象不動産の管理の再委託先に通知を行う通知部とを備える、情報処理装置である。
【0013】
かかる構成により、承認情報を受け付けて、対応する再委託先に通知を行うことができる。
【0014】
また、本第五の発明の情報処理装置は、第一から四のいずれか1つの発明に対して、対象不動産を識別可能な不動産識別子を用いて、対象不動産の再委託先の候補を検索する候補検索部と、候補検索部により検索された候補が所定の登録条件を満たすか否かの判定結果に基づいて、候補を対象不動産の再委託先として設定する再委託先設定部とを備える、情報処理装置である。
【0015】
かかる構成により、再委託先の検索及び設定を容易に行うことができる。
【0016】
また、本第六の発明の情報処理装置は、第五の発明に対して、対象不動産の再委託先の候補に関する情報である候補情報に基づいて候補に対応するスコアを取得するスコア取得部を備え、候補検索部は、対象不動産の再委託先の候補の検索結果を、候補に対応するスコアを用いて出力するように構成されている、情報処理装置である。
【0017】
かかる構成により、再委託先の候補の検索結果をスコアを用いて出力することができる。
【0018】
また、本第七の発明の情報処理装置は、第一から六のいずれか1つの発明に対して、委託情報は、対象不動産の管理の再委託が行われている場合における再委託先の立場を示す立場情報を含み、出力情報取得部は、対象不動産の立場情報が所定の立場出力条件を満たす場合に、再委託先に関する所定の情報を含む出力情報を取得する、情報処理装置である。
【0019】
かかる構成により、対象不動産毎に異なりうる再委託先の立場に応じて再委託先に関する所定の情報を含む出力情報を出力することができる。
【0020】
また、本第八の発明の情報処理装置は、第一から七のいずれか1つの発明に対して、委託情報は、対象不動産の管理の再委託に関する条件である再委託条件に関する情報を含み、出力情報取得部は、再委託条件に応じて、対象不動産の管理の受託者と再委託先との間の金銭の請求に関する請求情報を含む出力情報を取得する、情報処理装置である。
【0021】
かかる構成により、再委託に関する条件に基づいて対象不動産の管理の受託者と再委託先との間の金銭の請求に関する請求情報を出力することができる。
【0022】
また、本第九の発明の情報処理装置は、第八の発明に対して、再委託条件に関する情報は、所定の基本の再委託条件を用いるか、対象不動産、受託者及び再委託先のいずれかに関連付けて設定された固有の所定の再委託条件を用いるか、を示す情報を含む、情報処理装置である。
【0023】
かかる構成により、再委託条件に関する設定を容易に行うことができる。
【0024】
また、本第十の発明の情報処理装置は、第一から九のいずれか1つの発明に対して、不動産情報取得部は、対象不動産のオーナーに関するオーナー情報を取得し、出力情報取得部は、オーナー情報に基づいて、オーナーの税務に関する処理を実行し、処理の実行結果を用いて、出力情報を出力するように構成されている、情報処理装置である。
【0025】
かかる構成により、対象不動産のオーナーの税務に関する処理の処理結果に応じた出力情報を出力することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明による情報処理装置、情報処理方法及びプログラムによれば、不動産の管理状態に関する出力情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施の形態の1つにおける情報処理装置を用いた情報処理システムのブロック図
図2】同情報処理装置のブロック図
図3】同情報処理装置で用いられる委託情報の一例を説明する図
図4】同情報処理装置で用いられる管理情報の一例を説明する図
図5】同情報処理装置で用いられるユーザ情報の一例を説明する図
図6】同情報処理装置の動作の一例を示すフローチャート
図7】同情報処理装置の出力情報の取得処理の一例を示すフローチャート
図8】同情報処理装置の再委託先設定処理の一例を示すフローチャート
図9】同情報処理装置が出力する出力情報に基づく表示画面の概要を説明する図
図10】同情報処理装置により表示可能となるレポート画面の一例を示す図
図11】同情報処理装置により表示可能となる管理状況画面の第1の例を示す図
図12】同情報処理装置により表示可能となる管理状況画面の第2の例を示す図
図13】同情報処理装置により表示可能となる管理状況画面の第3の例を示す図
図14】同情報処理装置により表示可能となる管理状況画面の第4の例を示す図
図15】同情報処理装置により表示可能となる管理状況画面の第5の例を示す図
図16】同情報処理装置により表示可能となる管理状況画面の第6の例を示す図
図17】同情報処理装置により表示可能となる検索画面の一例を示す図
図18】上記実施の形態におけるコンピュータシステムの概観図
図19】同コンピュータシステムのブロック図
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、情報処理装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0029】
なお、以下において用いる用語は、一般的には次のように定義される。なお、これらの用語の語義は常にここに示されるように解釈されるべきではなく、例えば以下において個別に説明されている場合にはその説明も踏まえて解釈されるべきである。
【0030】
不動産とは、例えば、土地や、建物(一戸建て、アパート、マンション、オフィスビル等)のような不動産物件をいう。
【0031】
不動産の管理業務とは、例えば、建物や土地のメンテナンス、修繕、テナントへのサービス提供、クレーム対応、契約の管理、賃料収受、不動産の価値向上策の立案と実施、などの業務である。
【0032】
不動産の管理の委託とは、例えば、不動産所有者や不動産投資家等(以下、オーナーということがある)が、自身の所有する不動産の管理業務を不動産管理会社やプロパティマネージメント会社等(以下、管理会社というが、法人であるかどうかをここでは問わない)に依頼することをいう。オーナーと管理会社との間の取り決めに基づいて、管理会社は管理業務の対象となる不動産(以下、対象不動産ということがある)の管理業務を代行する。管理会社は、管理業務の対価として、オーナーから管理費を受け取ることが一般的である。
【0033】
不動産の管理の再委託とは、例えば、元々管理業務を委託されていた管理会社(委託元という)が、一部又は全部の管理業務をさらに他の管理会社や専門業者の再委託先に依頼することを指す。再委託は、例えば、特定の専門知識やスキル、リソースが必要な場合や業務の効率化のために行われうるが、これに限られない。なお、再委託は、元の委託契約の範囲内で行われる。再委託先は、再委託に関する委託元と再委託先との取り決めに基づいて、管理業務を行う。
【0034】
ある事項について識別子とは、当該事項を一意に示す文字又は符号等である。識別子は、例えば、IDであるが、対応する事項を識別しうる情報であれば種類は問わない。すなわち、識別子は、それが示すものそのものの名前であってもよいし、一意に対応するように符号を組み合わせたものであってもよい。
【0035】
取得とは、ユーザ等により入力された事項を取得することを含んでいてもよいし、自装置又は他の装置に記憶されている情報(予め記憶されている情報であってもよいし当該装置において情報処理が行われることにより生成された情報であってもよい)を取得することを含んでいてもよい。他の装置に記憶されている情報を取得するとは、他の装置に記憶されている情報をAPI経由などで取得することを含んでいてもよいし、他の装置により提供されている文書ファイルの内容(ウェブページの内容なども含む)を取得することを含んでいてもよい。また、画像について光学式文字読み取りを行うことにより情報を取得することなど、元の情報に基づいてそれとは異なるフォーマットの情報を取得することを含んでいてもよい。例えば、1次元コードや多次元コード等の画像の読取りにより、それにより表されている情報を取得することを含んでいてもよい。
【0036】
また、情報の取得には、いわゆる機械学習の手法を利用するようにしてもよい。機械学習の手法の利用については、例えば次のようにすることができる。すなわち、特定の種類の入力情報を入力とし、取得したい種類の出力情報を出力とする学習器(学習情報)を、機械学習の手法を用いて構成する。例えば、予め、入力情報と出力情報との組を2以上用意し、当該2組以上の情報を機械学習の学習器を構成するためのモジュールに与えて学習器を構成し、構成した学習器を格納部に蓄積する。なお、学習器は分類器ということもできる。なお、機械学習の手法としては、例えば、深層学習、ランダムフォレスト、SVM等、問わない。また、機械学習には、例えば、fastText、tinySVM、random forest、TensorFlow等の各種の機械学習フレームワークにおける関数や、種々の既存のライブラリを用いることができる。このような学習器を用いて情報を取得することを、機械学習による取得ということがある。
【0037】
また、学習器は、機械学習により得られるものに限られない。学習器は、例えば、入力情報等に基づく入力ベクトルと、出力情報との対応関係を示すテーブルであってもよい。この場合、入力情報に基づく特徴ベクトルに対応する出力情報をテーブル中から取得するようにしてもよいし、テーブル中の2以上の入力ベクトルと各入力ベクトルの重み付けなどを行うパラメータとを用いて入力情報に基づく特徴ベクトルに近似するベクトルを生成し、生成に用いた各入力ベクトルに対応する出力情報とパラメータとを用いて、最終的な出力情報を取得するようにしてもよい。このような学習器を用いて情報を取得することを、対応関係を用いた取得ということがある。また、学習器は、例えば、入力情報等に基づく入力ベクトルと、出力情報を生成するための情報との関係を表す関数などであってもよい。この場合、例えば、入力情報に基づく特徴ベクトルに対応する情報を関数により求めて、求めた情報を用いて出力情報を取得するなどしてもよい。このような学習器を用いて情報を取得することを、関数を用いた取得ということがある。
【0038】
情報を出力するとは、ディスプレイへの表示、プロジェクタを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。具体的には、例えば、情報のウェブページへの表示を可能とすることや、電子メール等として送信することや、印刷するための情報を出力することなどを含む。
【0039】
情報の受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、他の装置等から有線若しくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0040】
情報処理装置等に格納されている各種の情報について、更新とは、格納されている情報の変更のほか、格納されている情報に新たな情報が追加されることや、格納されている情報の一部又は全部が消去されることなどを含む概念である。
【0041】
(実施の形態)
【0042】
本実施の形態の概要を説明する。本実施の形態において、情報処理装置は、対象不動産の不動産識別子と、それに対応する委託情報及び管理情報とを用いて、当該対象不動産の管理状態に関する出力情報を出力するように構成されている。
【0043】
本実施の形態において、情報処理装置は、特に、対象不動産について管理業務の再委託が行われている場合に、その状況に応じた出力情報を出力可能である。
【0044】
管理業務の再委託は、一般に、以下のような背景の下で利用されうる。
【0045】
まず、前提として、管理会社にとって、管理物件の数を増やすことは重要である。すなわち、管理物件の数が増えると、安定収益が増えるだけでなく、当該管理物件や、そのオーナーが関わる他の売買案件を扱う機会の増大につながりうる。売買案件の取引価格は大きいため、売買案件を扱うことができると、大きな収益が見込める。
【0046】
ここで、管理会社は、信頼関係のあるオーナーから不動産の管理を依頼された場合において、管理会社にとって制約となる事項があると、依頼を受諾できない場合がある。制約となる事項としては、例えば、管理会社の拠点から対象となる物件等の位置が遠かったり、管理業務を行うためのキャパシティが不足していたりすること等が挙げられる。
【0047】
このように管理会社自身が受諾できない場合に、管理の依頼を断ると、オーナーの期待に沿えなくなってしまう。また、他社をオーナーに対して紹介する場合、管理業務の質は、その紹介された他社の性質に依存することになる。他社による管理業務の質がオーナーが求める質とは異なる場合、特に質が悪い場合には、紹介元の管理会社自身のオーナーからの信頼が損なわれてしまう場合がある。
【0048】
そこで、管理会社自身が依頼を受諾できない場合においては、管理業務を再委託先に再委託することが行われうる。オーナーからの依頼を受託することができ、また、管理業務を、自己の責任の下で、必要に応じて管理しながら遂行させることができ、オーナーからの信頼を得ることができる。
【0049】
このような背景の下、本実施の形態に係る情報処理装置は、管理業務の再委託の状況に応じた出力情報を出力することができる。そのため、管理業務の再委託を伴う場合における複雑になりがちな状況把握等を容易に行うことができる。
【0050】
以下、このような情報処理装置を用いた情報処理システムについて説明する。
【0051】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける情報処理装置100を用いた情報処理システム1のブロック図である。
【0052】
情報処理システム1は、情報処理装置100及び端末装置600を備える。情報処理システム1においては、大まかに、端末装置600から送信された情報を用いて情報処理装置100が所定の処理を実行したり、情報処理装置100から送信された情報を端末装置600が表示するように構成されている。なお、端末装置600が用いられず、情報処理装置100が単独で利用可能に構成されていてもよい。
【0053】
情報処理システム1において、情報処理装置100は、例えばインターネット等のネットワークを介して端末装置600等の装置と通信可能である。なお、ネットワークとしては、これに限られず、LANやその他の通信網などであってもよい。なお、情報処理装置100と端末装置600との接続態様や通信方法は、これに限られない。
【0054】
端末装置600は、本実施の形態において、情報処理装置100からの出力情報の出力先となりうる装置である。本実施の形態において、例えば、情報処理装置100の管理者やユーザ等により用いられる端末等の装置が、端末装置600となりうる。なお、これらとは異なる装置が端末装置600として用いられてもよい。
【0055】
なお、端末装置600に用いられる電子計算機としては、例えば、パーソナルコンピュータや、いわゆるスマートフォンなどの携帯情報端末装置や、タブレット型の情報端末装置など、種々の装置が用いられうる。以下の例において、端末装置600に用いられる電子計算機として、いわゆるパーソナルコンピュータが用いられることを想定して説明する場合があるが、これに限られるものではない。
【0056】
端末装置600は、例えば液晶ディスプレイ等の表示部を有している。端末装置600は、表示部に種々の情報を表示して、ユーザによる操作を受け付け可能に構成されている。端末装置600は、例えば、インターネット等のネットワークを通じて情報処理装置100等の外部装置から送信された情報を受信することができるように構成されている。また、端末装置600は、例えば、ユーザの操作に応じて、又は所定のソフトウェア等の動作に応じて、ネットワークを通じて外部装置に情報を送信することができるように構成されている。
【0057】
ユーザは、例えば、端末装置600を操作して情報処理装置100に対して指示を行ったり、情報処理装置100から送信された出力情報に基づいて表示部に表示された表示画面等を確認したりすることで、情報処理装置100を利用することができる。なお、ユーザが、情報処理装置100を直接操作して、情報処理装置100の表示部等に出力情報に基づいて表示された表示画面を確認して情報処理装置100を利用することができるようになっていてもよい。
【0058】
図2は、同情報処理装置100のブロック図である。
【0059】
情報処理装置100は、格納部110、受信部120、受付部130、処理部140、及び送信部170を備える。情報処理装置100は、例えば、サーバ装置であるが、パーソナルコンピュータやその他の情報端末装置であってもよい。
【0060】
格納部110は、不動産情報格納部111及びユーザ情報格納部115を備える。
【0061】
格納部110は、例えば不揮発性の記録媒体であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。格納部110の各部には、例えば受信部120や処理部140によって取得された情報などがそれぞれ格納されるが、格納部110の各部に情報等が記憶される過程はこれに限られない。例えば、記録媒体を介して情報等が格納部110で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報等が格納部110で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報等が格納部110で記憶されるようになってもよい。
【0062】
不動産情報格納部111には、委託情報と管理情報とが格納されている。委託情報と管理情報とは、例えば、それらに対応する不動産を識別可能な不動産識別子に対応付けられて格納されている。委託情報と管理情報とは、不動産毎に格納されていると言ってもよい。なお、ここでは、管理上ひとまとまりに扱われる2以上の物件が、1つの不動産として扱われる(1つの不動産識別子に対応する)ようにしてもよい。
【0063】
委託情報は、不動産の管理の委託に関する情報である。委託情報は、例えば、不動産の管理をオーナーから委託された受託者を識別可能な受託者識別子を含む。すなわち、不動産識別子に対応付けられている委託情報に基づいて、不動産の管理を委託されている受託者がいずれの管理会社であるかを識別することができる。
【0064】
また、本実施の形態において、委託情報は、一の不動産について、管理の再委託が行われているか否かを識別可能な情報を含んでいる。例えば、委託情報は、一の不動産の管理を受託者から再委託された再委託先がある場合において、当該再委託先を識別可能な再委託先識別子を含む。すなわち、不動産識別子に対応付けられている委託情報に基づいて、不動産の管理の再委託が行われているか否かや、再委託先がいずれの管理会社であるかを識別することができる。なお、再委託が行われているか否かを示すフラグ情報を委託情報が有していることで、不動産の管理の再委託が行われているか否かを識別することができるようになっていてもよい。
【0065】
不動産識別子に対応付けられている委託情報について、管理の再委託が行われているか否かを識別可能な情報に加えて、再委託先の立場を示す立場情報がさらに含まれていてもよい。例えば、委託情報において、再委託先識別子と立場情報とが対応付けられて含まれている。これにより、委託情報に基づいて、再委託先の立場を特定することができるようになっている。
【0066】
ここで、再委託先の立場は、例えば、再委託の委託元との契約に基づき定義されうる。この再委託先の立場には、例えば、再委託先が存在することをオーナー等に対して明らかにできる状態であるか、再委託先が存在することをオーナー等に対して明らかにできない状態であるか、が該当する。この場合、立場情報として、再委託先が存在するという事実をオーナー等に対して明らかにするか否かを示す情報が含まれる。また、再委託先が存在することをオーナー等に対して明らかにできる立場について、再委託先を特定可能な情報を明らかにできる状態である立場と、再委託先を特定可能な情報を明らかにできない状態である立場とに分かれていてもよい。この場合、立場情報は、再委託先が誰であるかを示すか否かを示す情報を含むようにすることができる。
【0067】
なお、立場情報はこれに限られず、例えば、再委託先の、管理業務への適格性を示すような信頼情報を含むようにしてもよい。ここでの再委託先の適格性とは、例えば、その再委託先が契約を適切に履行できる能力や信頼性、専門知識などを意味するものとすることができる。信頼情報は、例えば、所定の認証制度による認証や免許等を得ているか否かや、所定のメンバーシップの地位を有しているか否かや、過去の実績などを示す情報であるが、これらに限られない。このような信頼情報として、例えば、ユーザ情報格納部115に蓄積されている再委託先識別子に対応する情報を用いてもよいし、再委託先の設定時に設定される情報を用いてもよい。また、立場情報には、再委託先の業務環境に関する情報を含むようにしてもよい。業務環境に関する情報には、例えば、再委託先が採用している賃貸管理ソフトウェアや不動産管理システム等の業務ツールを識別可能な情報や、他社との連絡に利用することができるツール等に関する情報等が含まれうる。
【0068】
また、本実施の形態において、委託情報は、不動産の管理の再委託に関する条件である再委託条件に関する情報を含んでいる。再委託条件とは、例えば、再委託により行われる管理業務の対価(管理費)等の金銭の請求に関する取り決めであるが、これに限られない。例えば、その他の管理業務の範囲や方法等の取り決め、契約更新や契約解除等の条件等の取り決めなどが再委託条件に含まれてもよい。このような再委託条件に関する情報に基づいて、再委託の委託元と再委託先との間の再委託に関する取り決め等を特定することができる。
【0069】
なお、委託情報は、これらに限られず、上記のうち立場情報や再委託条件に関する情報などを含んでいないものであってもよい。
【0070】
なお、本実施の形態において、再委託条件に関する情報として、基本の条件として使用可能な所定の基本の再委託条件を用いることを特定する情報が含むことができるようになっている。基本の再委託条件は、例えば、所定の一般的な委託事項と、その管理業務の対価とを定める条件とすることができる。これにより、特に、再委託に関する双方のユーザからの再委託条件に関する特定の希望や指定がないような場合においても、基本の再委託条件を用いるように指定して、再委託先の設定を容易に行うことができるようになっている。基本の再委託条件を、再委託条件のひな形、スーパークラスであると表現してもよい。
【0071】
また、本実施の形態において、再委託条件として、基本の再委託条件とは異なる、対象不動産、受託者及び再委託先のいずれかの属性値に関連付けて設定された、当該属性値について固有の所定の再委託条件を用いることができるようになっている。すなわち、再委託条件に関する情報として、属性値に固有の再委託条件を用いることを特定する情報を含むことができるようになっている。すなわち、属性値に固有の再委託条件は、一部の条件が基本の再委託条件から異なっているものである。基本の再委託条件の一部が所望の条件に設定された固有の再委託条件を、容易に適用して、再委託先を設定することができる。
【0072】
なお、再委託条件として、基本の再委託条件とは一部の条件が異なる案件毎に固有の再委託条件を適宜用いることができるようにしてもよい。
【0073】
このような、属性値に固有の再委託条件や、案件毎に固有の再委託条件は、例えば、基本の再委託条件の派生、サブクラスとして設定されたものとすることができる。すなわち、このような固有の再委託条件の内容は、基本の再委託条件とは異なる部分の条件のみを特定する情報を含むものとすることができる。この場合、その他の部分の条件は基本の再委託条件の内容を継承した内容であるとして把握される。このように、基本の再委託条件の内容を継承するようにして固有の再委託条件を設定することができるので、容易に、かつ柔軟な内容の固有の再委託条件を設定することができる。
【0074】
管理情報とは、管理対象となる対象不動産の管理状態などに関する情報である。管理情報は、例えば、委託情報に含まれない、対象不動産の管理業務に用いられる情報を含むものであると言ってもよい。管理情報は、例えば、不動産管理を効率化、透明化して、管理者がより確かな意思決定を行うことができるようにするために利用可能である。また、管理情報は、入居者へのサービスの品質を向上させることを可能にする。
【0075】
管理情報としては、例えば、対象不動産の詳細情報や、入居者情報や、メンテナンス情報や、金銭情報などを含みうる。なお、管理情報はこれらに限られず、いずれかの情報が含まれていなかったり、さらに別の情報が含まれていたりしてもよい。
【0076】
管理情報の詳細情報は、対象不動産の具体的な詳細に関する情報であり、例えば、土地や建物の位置、構造、面積、建設年度、設備の詳細などを含みうる。入居者情報は、不動産を利用している入居者(テナント)に関する情報であり、例えば、入居者の名前、連絡先、入居日、契約の詳細、空室率などを含みうる。メンテナンス情報は、不動産の保守や修理等に関する情報であり、例えば、最後に行われた保守作業の日や次に計画されている保守作業の日等のスケジュール情報や、必要な修理や改善点に関する情報や、保守の履歴を示す情報などを含みうる。金銭情報は、不動産に関連する金銭的な事項に関する情報であり、例えば、家賃の詳細、支払い予定日、過去の収入と支出、予算計画の情報、未収率などを含みうる。
【0077】
なお、不動産情報格納部111には、不動産識別子に対応付けられて、当該不動産識別子により識別される不動産のオーナーを識別可能なオーナー識別子が格納されている。これにより、不動産のオーナーがいずれのユーザであるかを識別することができるようになっている。なお、オーナー識別子は、委託情報に含まれるものと把握されてもよいし、委託情報ではなく管理情報に含まれるものと把握されてもよいし、その他の情報であると把握されてもよい。
【0078】
図3は、同情報処理装置100で用いられる委託情報の一例を説明する図である。
【0079】
図3に示されるように、委託情報としては、例えば次のような情報が格納されうる。すなわち、各不動産の不動産識別子に対応付けて、受託者識別子と、委託条件と、再委託先識別子と、立場情報と、再委託条件とのそれぞれの属性値が格納されている。なお、不動産識別子に対応付けて、オーナー識別子の属性値が格納されている。
【0080】
委託条件とは、管理業務の委託契約に関する条件である。例えば、委託条件として、管理業務の対価等の取り決め事項に関する情報が含まれうる。図に示される例では、委託条件や再委託条件として、より具体的には、例えば、「賃料の5パーセント」というように、管理業務の対価が支払われる旨が設定されている。なお、委託される管理業務の範囲や実施方法などの条件が設定されていてもよい。
【0081】
図に示される例では、例えば、不動産識別子が「A012」及び「A013」のそれぞれについては、対応する再委託先識別子が設定されていない。すなわち、「A012」及び「A013」でそれぞれ識別される不動産については、再委託先が設定されていない。立場情報として、再委託先の存在及び再委託先を特定可能な情報を明示可能であることを示す「A」、再委託先の存在を明示可能であることを示す「B」、及び再委託先の存在を明らかにすることができないことを示す「C」のうちいずれかの情報が記録されている。
【0082】
このような委託情報により、各不動産についてのオーナー、受託者、再委託先の有無、当該再委託先、及び委託条件や再委託条件の内容、立場情報などの情報を特定することができるようになっている。
【0083】
図4は、同情報処理装置100で用いられる管理情報の一例を説明する図である。
【0084】
図4に示されるように、管理情報としては、例えば次のような情報が格納されうる。すなわち、各不動産の不動産識別子に対応付けて、詳細情報、入居者情報、メンテナンス情報、金銭情報等の各属性値が格納されている。
【0085】
図に示される例では、例えば、詳細情報として、不動産の住所、不動産のタイプ(例えば、建物であるか土地であるか)、建築年度などのそれぞれの属性値が格納されている。また、入居者情報として、例えば、入居者数や、その他の各入居者の名前や連絡先などの属性値が格納されている。また、メンテナンス情報として、例えば、補修の要請があるか否かや、その他のメンテナンスの履歴情報等の属性値が格納されている。また、金銭情報として、例えば、未収率や、その他の金銭の出納に関する情報や、収益に関する情報等の属性値が格納されている。
【0086】
なお、本実施の形態において、メンテナンス情報として、例えば、所定の承認権限者による承認が必要な状態であるか否かを示す承認要求の属性値が含まれている。承認要求の属性値は、例えば、以下のようにして設定される。例えば、再委託の契約上、管理業務のあるアクションを行う場合において再委託先が委託元の承認が必要であるとの取り決めがある場合を想定する。この場合において、当該アクションについて委託元の承認が必要である状態である場合、承認要求の属性値として、「委託元」が記録される。また、例えば、同様に、あるアクションについてオーナーの承認が必要であるとの取り決めがある場合において、オーナーの承認が必要である状態では、「オーナー」が記録される。このような承認要求の属性値に関する設定処理等は、後述のように、処理部140により、委託条件や再委託条件に基づいて、対象とする不動産毎に管理業務の状態に応じて適宜行われうる。なお、承認要求の承認の対象となるアクションは、例えば、次に行うことになっているアクションや、優先度が最も高いアクションなど、メンテナンス情報の他の属性値に基づいて特定されうるが、承認要求に対応付けてアクションを特定可能な情報が含まれていてもよい。
【0087】
図2に戻って、ユーザ情報格納部115には、情報処理装置100において管理される情報に関係する種々のユーザの情報であるユーザ情報が格納される。ユーザとは、例えば、オーナーや、オーナーから管理業務を受託したり再委託の委託元から再委託を受けたりする管理会社などであるが、これらに限られない。管理業務において生じた具体的な操作や作業等を行う工務店や職人等がユーザに含まれると考えてもよい。オーナーについてのユーザ情報を、特にオーナー情報と言い替えてもよい。なお、オーナーに不動産を販売した販売会社などが、オーナーの役割の一部又は全部を担うようになっていてもよく、かかる販売会社の情報もオーナー情報に含まれるようにしてもよい。
【0088】
本実施の形態において、ユーザ情報は、各ユーザを識別する識別子であるユーザ識別子と、当該ユーザに関する情報とが対応付けられている情報である。
【0089】
ユーザ識別子とは、例えば、オーナーや管理会社を識別する識別子である。ユーザ識別子は、例えば、委託情報においてオーナー識別子や、受託者識別子や、再委託先識別子などとして用いられるものであってもよい。
【0090】
各ユーザ識別子に対応付けられているユーザ情報には、種々の情報が含まれうる。
【0091】
図5は、同情報処理装置100で用いられるユーザ情報の一例を説明する図である。
【0092】
図5において、オーナーであるユーザと、管理会社であるユーザとのそれぞれのユーザ情報の一例が、まとめて示されている。
【0093】
例えば、図に示される例では、ユーザ情報には、ユーザの連絡先を示す属性値が含まれる。連絡先とは、例えば、住所、電話番号、電子メールアドレス、使用する端末の識別情報等であるが、これらに限られない。
【0094】
また、オーナーであるユーザのユーザ情報としては、例えば、税務上の居住地国を示す情報が含まれうる。かかる情報により、ユーザに適用すべき税務上の処理方法が特定可能となる。
【0095】
また、管理業務を行う管理会社であるユーザのユーザ情報としては、例えば、業務を行うことが可能な業務エリアや、住所や、後述のように再委託先の候補として検索可能となるか(検索対象となるか)否かを示す検索フラグなどが含まれうる。業務エリアは、例えば、業務可能な都道府県を特定する情報を含むものであるが,これに限られない。例えば、業務可能な国や領域等に関する情報を含むものであってもよい。検索フラグは、例えば、受託者が再委託先を検索する際に、検索されるか否かを指定する情報である。検索条件としては、例えば、業務エリアに含まれることや、後述の評価スコアが所定値以上であることなどを用いることができる。検索フラグが「YES」であれば、検索条件に適合する場合に検索結果に含まれることとなる。他方、検索フラグが「NO」であれば、検索条件に適合する場合であっても、検索結果に含まれない。このような情報により、ユーザは、再委託先の候補となるか否かを指定することができる。
【0096】
なお、本実施の形態において、ユーザ情報として、例えば、各ユーザについて処理部140により取得した評価スコア(以下、単にスコアということがある)が記録されている。スコアは、例えば、所定の条件が満たされた場合(例えば、所定のタイミングが到来したこと、所定の状態になったことなど)に取得されたり、更新されたりする。スコアは、オーナーであるユーザのみについて取得されてもよいし、管理会社のみについて取得されてもよい。管理会社について取得されたスコアは、再委託先の候補の検索の際に検索条件として用いられてもよい。本実施の形態において、スコアは、例えば、取引の相手方にとって業務上の負担の少ないと評価されるほど高くなるように取得されるようになっているが、これに限られない。例えば、オーナーについてのスコアは、所有する不動産についての過去の管理業務の量や難易度等に応じて定まるようになっていてもよい。また、例えば、管理会社についてのスコアは、過去の管理業務の実績や、委託条件・再委託条件に関する管理会社の要求等に応じて変化するようになっていてもよい。スコアの取得については後述する。
【0097】
なお、不動産情報格納部111に格納されているとして説明した情報について、ユーザ情報格納部115において、各オーナーや各管理会社を識別する識別子に対応付けて、当該オーナーが所有する不動産識別子や管理会社が管理等を行う不動産識別子等が格納されているとして把握することも可能である。
【0098】
図2に戻って、受信部120は、他の装置から送信された情報を受信する。受信部120は、受信した情報を、例えば、格納部110に蓄積する。受信部120は、通常、無線又は有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されてもよい。
【0099】
受付部130は、ユーザにより行われた、情報処理装置100に対する種々の入力操作を受け付ける。受付部130は、例えば、情報処理装置100に接続された図示しない入力手段を用いて入力された情報や、情報処理装置100に接続された図示しない読み取り装置(例えば、コードリーダなど)を用いて行われた入力操作(例えば、装置により読み取られた情報も含む)により入力された情報を受け付ける。受付部130は、ネットワーク等を介して接続された他の装置を介して送信された、入力操作等に関する情報を受け付けるようにしてもよい。受け付けられた情報は、例えば、格納部110に蓄積される。
【0100】
なお、受付部130により受付可能な情報の入力に用いられうる入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるものなど、何でもよい。受付部130は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェア等で実現されうる。
【0101】
処理部140は、通常、MPU(CPU及び/又はGPUを含む)やメモリ等から実現されうる。処理部140の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。処理部140は、例えば、以下のように処理部140の各部が行う処理など、各種の処理を行う。
【0102】
処理部140は、スコア取得部141、候補検索部143、再委託先設定部145、不動産情報取得部151、出力情報取得部153、出力部155、承認情報受付部161、及び通知部163を備える。処理部140は、これらの各部により、対象不動産の管理に関する出力情報を出力するための各種の処理や、それに関する処理を実行可能に構成されている。
【0103】
スコア取得部141は、各ユーザについて、スコアを取得する。本実施の形態において、スコアは、高いほど、取引の相手方にとって業務上の負担が少ないことが期待されることを示すものである。なお、スコアの高低と優良であることとの関係はこの反対であってもよい。また、スコアが表すユーザの性質はこれとは異なるものであってもよい。
【0104】
管理会社であるユーザのスコアの取得は、例えば、次のようにして行われる。例えば、当該ユーザが受託者や再委託先として関与した過去の業務について、委託した他者(相手方)から得たレビュー情報を用いて、所定の処理を実行することにより、スコアを算出することができる。レビュー情報としては、例えば、相手方から入力された、ユーザが行った管理業務について満足している旨を示す肯定的な情報又は不満である旨を示す否定的な情報である。所定の処理は、例えば、肯定的なレビュー情報が多ければ、スコアが高くなり、否定的なレビュー情報が多ければ、スコアが低くなるようにする処理である。所定の処理は、例えば、各レビュー情報についてスコアの加算や減算を行う処理であってもよいし、より複雑な処理であってもよい。また、所定の処理は、機械学習による学習情報を用いてレビュー情報からスコアを取得する処理であってもよい。
【0105】
なお、スコアを取得する処理において、例えば、過去の管理業務を行った履歴を示す情報や、委託条件や再委託条件に関する当該管理会社の希望等に基づいてスコアが取得されるようにしてもよい。例えば、過去の管理業務の期間や件数が多いほど、スコアが高くなるようにすることができる。また、委託条件や再委託条件について、一般的に委託元にとって有利であるといえるほどスコアが高くなるようにすることができる。例えば、所定の程度の管理業務の対価が低廉であること、すなわち対価に比して管理業務の量が多いことは、スコアが高いことに寄与するようにすることができる。
【0106】
また、オーナーであるユーザのスコアの取得は、例えば、次のようにして行われる。例えば、当該ユーザが受託者に委託した過去の管理業務について、受託者(相手方)から得たレビュー情報を用いて、所定の処理を実行することにより、スコアを算出することができる。レビュー情報としては、例えば、相手方から入力された、管理業務に対するオーナーからの指示や行った業務に対するオーナーからの評価が妥当であることを示す肯定的な情報又は不当であることを示す否定的な情報である。所定の処理は、例えば、上述と同様に行うことができる。
【0107】
なお、スコアを取得する処理において、例えば、オーナーが所有する不動産についての過去の管理業務の量や、所有する物件の数や、管理業務の難易度等に応じて定まるようになっていてもよい。例えば、過去の管理業務の量や所有する物件の数が多いほど、スコアが高くなるようにすることができる。また、当該オーナーが委託している管理業務の内容が、一般に難易度が比較的高いと考えられるものであるほど、スコアが低くなるようにすることができる。また、当該オーナーが希望する委託条件について、一般的に受託者にとって有利であるといえるほどスコアが高くなるようにすることができる。例えば、所定の程度の管理業務の対価が高額であることは、スコアが高いことに寄与するようにすることができる。
【0108】
スコア取得部141は、例えば、所定のスコア取得条件が満たされた場合にユーザのスコアを取得したり、更新したりするように構成されている。所定のスコア取得条件は、例えば、所定のタイミングが到来したことや、ユーザの状態や、委託契約の状態や、管理業務に関する状態が、所定の状態になったことなどである。例えば、ある不動産について管理業務の委託や再委託が終了した場合などに、当該不動産の管理業務に関係するユーザについて、スコアが更新されるようにしてもよい。
【0109】
なお、本実施の形態において、スコア取得部141は、対象不動産の再委託先の候補に関する情報である候補情報に基づいて、候補に対応するスコアを取得する。ここで、再委託先の候補とは、再委託先の候補となりうる管理会社等のユーザ(ここでは、候補ユーザということがある)である。候補ユーザとは、例えば、再委託先の候補の検索を行うことがユーザ(ここでは、操作ユーザということがある)により指示された場合に、スコア以外の検索条件を満たすユーザであるが、これに限られない。
【0110】
候補情報とは、例えば、当該候補ユーザのユーザ情報であるが、検索ユーザにより入力された情報に基づく情報であってもよい。スコア取得部141は、例えば、候補ユーザのユーザ情報として、ユーザ識別子を用いて、ユーザ識別子に対応する評価スコアをユーザ情報格納部115から取得することができる。なお、この場合、スコア取得部141は、当該候補ユーザのユーザ識別子を用いて、当該候補ユーザのスコアを新たに取得したり更新したりして、スコアを取得するように構成されていてもよい。
【0111】
候補検索部143は、対象不動産を識別可能な不動産識別子を用いて、対象不動産の再委託先の候補を検索する。候補検索部143は、例えば、検索ユーザからの指示が受付部130により受け付けられた場合に、検索を行う。候補検索部143は、ユーザ情報が検索条件に適合するユーザを候補ユーザとして検索可能である。検索条件は、例えば、不動産識別子で特定される不動産の住所が業務エリア内であることや、検索フラグが「NO」ではないこと等であるが、これらに限られない。評価スコアが所定値以上であることなどが検索条件に含まれてもよい。候補検索部143は、検索した候補ユーザの情報を、出力する。例えば、操作ユーザが確認可能になるように、操作ユーザが用いる端末装置600又は情報処理装置100の表示部に出力される表示画面に表示する。
【0112】
なお、本実施の形態において、候補検索部143は、対象不動産の再委託先の候補の検索結果を、候補ユーザに対応するスコアを用いて出力するように構成されていてもよい。例えば、候補ユーザを示す情報を、スコアの値とともに操作ユーザが確認可能となるように、表示画面に表示するようにしてもよい。また、例えば、候補検索部143は、検索結果として2以上の候補ユーザを出力する場合、スコアの高低に応じた態様で出力するようにしてもよい。これにより、操作ユーザは、各候補ユーザのスコアの高低を直感的に把握することができる。スコアの高低に応じた態様で出力するとは、例えば、スコアの高低に応じた順番で2以上の候補ユーザを出力することや、スコアの高低に応じた表示態様で各候補ユーザを出力することをいう。より具体的には、例えば、スコアの高い順(又は低い順)にソートして候補ユーザの情報を表示画面にリスト表示することや、スコアの高い順(又は低い順)に、順次表示画面に表示されるようにすることや、スコアの高低で異なる大きさ、色合いなどで表示画面に表示するようにすることなどである。
【0113】
再委託先設定部145は、候補検索部143により検索された候補が所定の登録条件を満たすか否かの判定結果に基づいて、候補を対象不動産の再委託先として設定する。本実施の形態においては、所定の登録条件とは、例えば、候補に対して操作ユーザにより行われた所定の指定操作が受け付けられたことである。例えば、操作ユーザが検索を指示した場合において、候補検索部143により、候補ユーザが表示画面に表示される。表示された候補ユーザのうち、操作ユーザが再委託先として設定する候補ユーザを指定する指定操作を行うと、その指定操作が受け付けられる。そうすると、再委託先設定部145は、当該候補ユーザについて所定の登録条件が満たされると判定し、その候補ユーザを対象不動産の再委託先として設定する。
【0114】
なお、所定の登録条件は、これに限られない。例えば、検索条件を満たす候補のうち最もスコアが高い候補ユーザであることが登録条件とされていてもよい。この場合、検索された候補ユーザのうち最もスコアが高い候補ユーザが再委託先設定部145により自動的に再委託先として設定されるようにすることができる。
【0115】
なお、再委託先の設定は、例えば、登録条件を満たす候補ユーザが予め指定した再委託条件を受託者である操作ユーザが受諾した場合にのみ行われるようにすることが好ましい。例えば、操作ユーザが再委託条件を受諾しない場合には、再委託先の設定を行わないようにするようにすればよい。なお、操作ユーザが再委託条件を受諾しない場合に、再委託先設定部145により、登録条件を満たす候補ユーザに対して、条件に関する交渉を行うための通知が行われるようにしてもよい。また、操作ユーザから登録条件を満たす候補ユーザに対して、操作ユーザにより設定された再委託条件に関する情報を出力し、候補ユーザからの承認を求めることができるようにしてもよい。
【0116】
このような候補検索部143及び再委託先設定部145が設けられていることにより、容易に再委託先の設定を行うことができる。なお、候補検索部143による検索結果として2以上の候補がある場合において、再委託設定部145は、各候補に対して、再委託を受託するか否かに関する問合せを実行し、その結果に応じて所定の登録条件を満たすか否かを判定するように構成されていてもよい。例えば、再委託設定部145は、各候補に対する問合せを行った後、最初に受託する旨の連絡を送信等した候補を、再委託先として設定(最終的に選択)するように構成されていてもよい。すなわち、この場合、所定の登録条件は、問合せが行われた候補のうち最初に受託する旨の連絡を送信等下候補であることを含むといえる。また、この場合、問合せは、検索結果に基づいて各候補の連絡先を用いて、再委託設定部145により自動的に行われるようにしてもよいし、操作ユーザによる指定操作等に基づいて特定された候補に対して行われるようにしてもよい。
【0117】
不動産情報取得部151は、対象不動産を識別可能な不動産識別子を用いて、対象不動産の委託情報と対象不動産の管理情報とを取得する。本実施の形態において、不動産情報取得部151は、不動産情報格納部111に格納されている、不動産識別子に対応する委託情報及び管理情報を取得する。
【0118】
また、本実施の形態において、不動産情報取得部151は、対象不動産のオーナーに関するユーザ情報(オーナー情報)を取得可能である。不動産情報取得部151は、例えば、対象不動産に関する処理を行う場合において、不動産情報格納部111に格納されている、対象不動産の不動産識別子に対応するオーナー情報を取得する。
【0119】
出力情報取得部153は、不動産情報取得部151により取得した情報に基づいて、対象不動産の管理状態に関する出力情報を取得する。本実施の形態においては、出力情報として、対象不動産の管理業務に用いる出力情報や、対象不動産の管理状態を確認するための出力情報などを取得可能である。
【0120】
ここで不動産の管理状態とは、例えば、不動産について、修繕が必要な項目や、その手当ての進捗状況や、不動産を維持している間の収支状況や、今後の収支の見通しなど、不動産の維持等に関する状態を意味してもよい。また、例えば、入居者が存在する場合において、その入居者との間での種々のやりとりの状態や、入居者からの賃料の収受状態等を意味してもよい。また、例えば、不動産の利用状況、空室率や稼働率、不動産を貸し出す際の契約内容、賃貸契約の更新状況や解約についての情報なども管理状態に含まれると考えてもよい。さらに、例えば、不動産の管理業務が委託されているか否かや、その受託者、再委託先の有無等を意味してもよい。また、例えば、オーナーからの委託内容や委託に関する契約内容、契約期間、委託料等の契約関連情報も、管理状態に含むと考えてもよい。また、災害時の対策や保険加入状況、その他のリスク管理に関する状況も管理状態として考えてもよい。また、例えば、不動産の価値評価や売却に関する状況、不動産投資の収益性やリスクを評価するための情報なども、管理状態に含まれると考えてもよい。
【0121】
本実施の形態において、出力情報は、例えば、情報処理装置100を利用するユーザに対して、当該ユーザが使用する端末装置600や情報処理装置100の表示部に表示される表示画面を表示させるための情報である。表示画面は、例えば、対象不動産の管理状態に関する情報を確認したり、管理業務に関する処理を実行させたりするための画面である。表示画面の構成や、表示態様は問わない。例えば、ウェブブラウザにより表示されるウェブページとして表示画面が表示されてもよいし、端末装置600等で動作するその他のアプリケーションとして表示画面が表示されるようにしてもよい。本実施の形態においては、出力情報とは、これらの表示画面の表示に用いられる情報であると言ってもよい。
【0122】
本実施の形態では、表示画面として、例えば、対象不動産の管理業務に関する状況を確認したり種々のアクションを行ったりするために用いられる管理状況画面や、対象不動産の収支状況に関する情報などを確認可能なレポート画面などが表示可能であるが、表示画面はこれらに限られない。これらの他の画面が表示画面として表示されるようにしてもよいし、管理状況画面やレポート画面のいずれかのみが表示画面として表示可能であってもよい。
【0123】
なお、情報処理装置100を利用するユーザの属性に応じて、異なる内容の表示画面が表示されるようにすることが好ましい。ここでユーザの属性とは、例えば対象不動産との関係を示すもの(ロールと言ってもよい)とすることができる。例えば、ユーザがオーナーであるか、受託者であるか、再委託先であるか、その他の管理会社等であるか等に応じて、表示される内容が異なるようにすることが好ましい。このような表示内容の切り替えは、種々の方法により行うことができる。例えば、ロール毎に異なる表示画面のそれぞれに対応する出力情報が取得されるようにすればよいが、これに限られない。なお、このようにロール等に応じて異なる内容が表示されるようにする場合、ロール毎に表示可能な情報の範囲は、例えば、設定ファイル等により設定可能に構成されていてもよい。
【0124】
例えば、実際に管理業務を行う受託者や再委託先が確認可能な管理状況画面は、管理を行うための具体的な情報が表示されたり、所定の操作が可能であったりするように構成することができる。他方、オーナーが確認可能な管理状況画面は、問題点やその対応作業等の進捗状況が概観可能な情報が表示されたりするように構成することができる。また、オーナーに対して表示される管理状況画面やレポート画面においては、オーナーが所有する2以上の対象不動産についてまとめた情報が表示されるようにしてもよい。また、受託者や再委託先に対して表示される管理状況画面においては、管理業務に関与する2以上の対象不動産についてまとめた情報が表示されるようにしてもよい。受託者や再委託先に対して、レポート画面は表示されないようにしてもよいし、オーナーに対して表示される場合と比較して限られた情報のみが含まれるレポート画面が表示可能となっていてもよい。
【0125】
なお、所定の形式の文書やファイル等の、画面表示以外の方法で出力されるドキュメント等が出力情報として取得されるようにしてもよい。このようなドキュメントは、例えば、管理状態に関する所定の報告事項を所定の形式で含むものとすることができる。ドキュメントは、例えば、予め格納部110等に格納された、ドキュメント生成用の所定のテンプレート情報などと、委託情報や管理情報等とを用いて取得することができるが、生成方法はこれに限られない。このようなドキュメントは、不動産の管理業務において提出することが求められているものであったり、管理業務の遂行に活用することができるものとすることができる。
【0126】
本実施の形態において、出力情報取得部153は、対象不動産の管理の再委託が行われている場合と行われていない場合とで異なる態様で出力情報を取得するように構成されている。すなわち、出力情報取得部153は、委託情報に基づいて、対象不動産の管理の再委託が行われているか行われていないかを判別することが可能である。出力情報取得部153は、例えば、再委託が行われている場合には、その旨を示す情報や、再委託先を示す情報や、再委託先があることが前提となる操作メニューなどを表示画面に表示させる態様の出力情報を取得するように構成されている。なお、再委託が行われていない場合には、これらの情報を表示画面に表示させない態様の出力情報を取得するように構成されている。後述のように立場情報によって再委託先に関する情報を表示させることができる場面が限られる場合があるが、少なくとも受託者が確認可能な表示画面については、上述のように再委託が行われている場合と行われていない場合とで異なる態様の出力情報を構成することができるようにすることが好ましい。なお、出力情報が、管理業務の対価の算定結果等に基づいて取得される場合には、再委託が行われていれば受託者と再委託先とで対価の按分が行われるようになる。このことを、再委託が行われている場合と行われていない場合とで異なる態様で出力情報を取得すると言ってもよい。また、ある対象不動産に関する業務を、受託者と再委託先とで協同で対応可能にする場合、その管理業務への寄与度合いに関する情報や、それに基づいて行われた管理業務の対価の算定結果等が出力情報に含まれるようにしてもよい。この場合も、再委託が行われている場合と行われていない場合とで異なる態様で出力情報を取得すると言ってもよい。
【0127】
本実施の形態において、出力情報取得部153は、再委託が行われている場合において、立場情報に応じて出力情報を取得するように構成されている。例えば、受託者以外に表示される表示画面において、再委託先の存在を明らかにすることができない場合には、受託者以外のユーザに対しては再委託先の有無によらず同内容の表示画面が表示されるように、出力情報が取得される。例えば、受託者以外に表示される表示画面において、再委託先の存在を明らかにすることができない場合には、受託者以外のユーザに対しては再委託先の有無によらず同内容の表示画面が表示されるように、出力情報が取得される。また、例えば、受託者以外に表示される表示画面において、再委託先の存在は明示するが、その再委託先を特定できる情報を明らかにすることができない場合には、例えば、受託者に対して再委託先を特定できる情報を含むが、受託者以外のユーザに対しては再委託先の存在のみを示す情報を含む表示画面が表示されるように、出力情報が取得される。
【0128】
なお、このようなことは、出力情報取得部153が、対象不動産の立場情報が所定の立場出力条件を満たす場合に、再委託先に関する所定の情報を含む出力情報を取得する、と表現することができる。ここで立場出力条件とは、例えば、立場情報が、再委託先に関する所定の情報を明らかにしてもよいことを示すものであることである。
【0129】
また、本実施の形態において、出力情報取得部153は、対象不動産について、再委託先がある場合に、再委託条件に応じて出力情報を取得するように構成されている。再委託条件に応じて出力情報を取得するとは、例えば、再委託条件に応じた管理業務に用いることができる情報を含む出力情報を取得することや、再委託条件に応じた処理の実行結果を反映した出力情報を取得することであってもよい。本実施の形態においては、例えば、受託者と再委託先との間の金銭の請求に関する請求情報を含む出力情報を取得するように構成されている。ここで請求情報は、いわゆる請求書を構成する情報であると言ってもよい。また、請求情報は、単に、請求される金額を表示画面において示すための情報であってもよい。このような出力情報が取得されるようにすることにより、受託者と再委託先との間の金銭の請求に関する情報を出力することができる。
【0130】
なお、本実施の形態においては、出力情報取得部153は、オーナーのユーザ情報に基づいて、オーナーの税務に関する処理を実行し、当該処理の実行結果を用いてオーナーの税務に出力情報を出力することもできるように構成されている。
【0131】
ここで、オーナーの税務に関する処理を行うようにしてもよい。税務に関する処理とは、例えば、所有する不動産により得られた家賃収入の情報や、委託料や不動産の管理業務に要した費用の情報や、オーナーの居住地国の情報などに応じて行われうる。より具体的には、税務に関する処理は、オーナーが申告する所得税、住民税、固定資産税などの計算に利用される各種情報を収集し、必要な計算を行うことを含むことができる。例えば、家賃収入と管理費用とを基に、所得税の課税対象額を計算し、必要な税額を求めることができる。また、不動産の評価額に基づいて固定資産税の課税対象額を計算するようにしてもよい。このような処理は、出力情報取得部153が、オーナーの居住地国に応じて、その居住地国の税法に従って行うように構成されている。例えば、二重課税を避けるための制度の存在やその適用条件などに基づいて、処理を行うように構成することができる。処理の結果が出力情報として取得されるので、オーナーが税務申告を行うための支援を提供することができる。これにより、オーナーは、不動産の運用に関連する税務処理を適切にかつ容易に行うことができるようになる。
【0132】
出力部155は、出力情報取得部153により取得された出力情報を出力する。出力部155は、出力情報の出力を指示したユーザ自身や、当該ユーザにより指定された他のユーザや、処理部140が所定のルールに基づいて選択したユーザに対して、出力情報を出力する。出力部155は、例えば、出力先となるユーザが使用する端末装置600等に対して、送信部170等により出力情報を送信することにより、出力を行うことができる。
【0133】
本実施の形態において、出力部155は、対象不動産の管理の再委託が行われている場合と行われていない場合とで、異なる出力先に出力情報を出力するように構成されている。すなわち、例えば、再委託が行われている場合において、出力部155は、再委託の委託元(受託者)及び再委託先に対して出力情報を出力可能である。他方、再委託が行われていない場合において、出力部155は、受託者に出力情報を出力可能である。例えば、選択された出力先に対して管理状態に関する出力情報の通知を行うように構成されている場合、選択可能な出力先は、再委託が行われている場合と行われていない場合とで異なるようになっている。これにより、容易に、再委託の有無に応じた出力先に出力情報を出力することができる。
【0134】
本実施の形態において、再委託先による管理業務の遂行時において、委託元の承認を得ることが行われるワークフローが採用されている場合がある。このようなワークフローにおいては、委託元の承認が必要とされる管理業務のアクションを行う場合、委託元の承認を求める内容の出力情報が委託元に出力されることにより行われる。この場合、承認情報受付部161及び通知部163は、次のような処理を行うことができるように構成されている。
【0135】
すなわち、承認情報受付部161は、出力部155により出力された出力情報に対応する承認情報を受け付ける。承認情報は、例えば、出力情報が出力された委託元によって所定の操作(例えば、承認する旨の操作)が行われた場合に、情報処理装置100に送信される。承認情報受付部161は、この承認情報を、出力情報に対応する承認情報として受け付ける。
【0136】
承認情報受付部161により承認情報が受け付けられると、通知部163は、受け付けられた承認情報に応じて、再委託先に通知を行う。通知は、例えば、承認された旨を示す情報を再委託先に出力することにより行われうる。これにより、再委託先は、委託元の承認が得られたことを踏まえて、承認されたアクションを遂行することができるようになる。なお、承認情報が受け付けられたことは、管理情報のメンテナンス情報等において記録されるようにすればよい。
【0137】
このような承認情報受付部161及び通知部163の動作により、容易に、承認を伴う管理業務のワークフローを遂行することができるようになる。
【0138】
送信部170は、情報を、ネットワークを介して通信可能な他の装置に送信する。送信部170は、例えば、出力部155により出力される出力情報を送信する。送信部170は、通常、無線又は有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されてもよい。
【0139】
なお、上述において、出力情報は、2以上の対象不動産のそれぞれの管理状態に関する情報であってもよい。この場合、不動産情報取得部151は、例えば、2以上の対象不動産のそれぞれの不動産識別子に応じて委託情報や管理情報等を取得し、出力情報取得部153は、2以上の対象不動産のそれぞれについて取得された情報を用いて、出力情報を取得するようにすればよい。例えば、同一のオーナーが所有する2以上の不動産についての管理状態を概観することができるような表示画面を表示させたり、オーナー毎に所定の周期で報告するドキュメントを出力したりすることが可能である。
【0140】
次に、本実施の形態に係る情報処理システム1をユーザが用いる際に行われる情報処理装置100の動作の一例について説明する。ユーザは、情報処理システム1により実現される不動産管理支援サービスを利用することができる。不動産管理支援サービスにおいては、上述のように情報処理装置100から出力情報を出力可能である。
【0141】
本実施の形態において、ユーザは、例えば、端末装置600を介して情報処理装置100にアクセスを行ったり情報処理装置100から送信される情報を受信したりしながら、端末装置600において所定のアプリケーションを動作させることにより、情報処理システム1により実現される不動産管理支援サービスを利用することができる。なお、所定のアプリケーションとは、例えば、情報処理装置100から送信される情報を用いて動作する専用のアプリケーションであってもよいし、情報処理装置100において提供されるウェブアプリケーションを使用可能に表示等するウェブブラウザ等であってもよい。
【0142】
情報処理装置100は、例えば以下のようにして種々の動作を行う。これらの動作は、処理部140が、各部を用いながら制御動作等を実行することにより行われる。
【0143】
図6は、同情報処理装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
【0144】
(ステップS11)処理部140は、出力情報の出力要求を受け付けたか否かを判断する。例えばユーザにより端末装置600等から出力情報の出力要求が送信され、受信部120がそれを受信すると、処理部140が出力要求を受け付けたと判断する。出力要求を受け付けたと判断した場合はステップS12に進み、そうでない場合はステップS14に進む。
【0145】
なお、出力要求は、種々の操作等でありうる。例えば、対応不動産の管理状態を閲覧等するための表示画面を表示させるための操作(画面上に表示された対応不動産を示すアイコンの選択操作や、その不動産識別子等の入力操作など)を行うことであってもよい。また、例えば、所定のアクションの承認要求を行うことであってもよい。また、例えば、管理状態等に関するドキュメントの出力操作を行うことであってもよい。これらの出力要求は、それぞれ、対応不動産の不動産識別子に対応付けて送信されるものである。
【0146】
なお、処理部140で実行される他の処理等から出力情報の出力要求が出力されたり、端末装置600やその他の装置から出力要求が送信されたりして、これらの出力要求が受け付けられた場合にも、処理部140は、出力要求を受け付けたと判断するようにしてもよい。例えば、予め設定されたドキュメントの出力タイミングが到来したことを、出力要求として受け付けるようにしてもよい。
【0147】
(ステップS12)処理部140は、出力情報を取得する。出力情報の取得に関する処理については後述する。
【0148】
(ステップS13)処理部140は、出力情報を出力する。表示画面を表示させるための操作が行われたことに応じて出力情報が取得された場合には、その出力情報を、操作を行ったユーザの端末装置600等に出力する。また、所定のアクションの承認要求が行われた場合には、上述のように、承認を行うべきユーザ(例えば、受託者など)の端末装置600等に承認を求める旨の出力情報を出力する。また、ドキュメントの出力操作が行われた場合には、例えば、予め設定された送信先(例えば、オーナー等)に対して、ドキュメントである出力情報を出力する。その後、ステップS14に進む。
【0149】
(ステップS14)処理部140は、承認情報を受け付けたか否かを判断する。例えば、ステップS13において承認を行うべきユーザの端末装置600等に承認を求める旨の出力情報が出力された場合において、当該端末装置600等から送信された承認する旨の承認情報が受信部120により受信されると、処理部140が承認情報を受け付けたと判断する。承認情報を受け付けたと判断した場合はステップS15に進み、そうでない場合はステップS16に進む。
【0150】
(ステップS15)処理部140は、受け付けられた承認要求に基づいて、管理情報を更新する。例えば、処理部140は、承認要求が行われたことに対して承認情報が受け付けられたことをメンテナンス情報等として記録する。
【0151】
また、処理部140は、承認要求を行った再委託先に対して、受託者等により承認された旨を通知する。これにより、再委託先は、承認されたことを知ることができる。その後、ステップS16に進む。
【0152】
(ステップS16)処理部140は、再委託先の設定要求が受け付けられたか否かを判断する。例えば、受託者により、自身が委託された管理業務の再委託を行う場合に、再委託先の設定操作が行われると、処理部140は設定要求として受け付け、再委託先の設定要求が受け付けられたと判断する。なお、再委託先の設定要求は、受託者が管理業務を委託されている対象不動産の不動産識別子に対応付けて受け付けられる。設定要求を受け付けたと判断した場合はステップS17に進み、そうでない場合はステップS18に進む。
【0153】
(ステップS17)処理部140は、再委託先の設定処理を行う。設定処理については後述する。その後、ステップS18に進む。
【0154】
(ステップS18)処理部140は、スコア取得条件が満たされたか否かを判断する。スコア取得条件が満たされたと判断した場合には、ステップS19に進む。そうでない場合には、一連の処理を終了する。
【0155】
(ステップS19)処理部140は、スコア取得部141により、ユーザの評価スコアを取得する。評価スコアが取得されると、ユーザ情報格納部115に蓄積される(又は、更新される)。その後、一連の処理を終了する。
【0156】
なお、このような処理は、定期的に行われるようにすればよい。また、所定の条件が満たされるたびに実行されるようにしてもよい。
【0157】
図7は、同情報処理装置100の出力情報の取得処理の一例を示すフローチャートである。
【0158】
(ステップS101)処理部140は、出力要求に対応する対応不動産の不動産識別子に対応する委託情報及び管理情報を不動産情報格納部111から取得する。
【0159】
(ステップS102)処理部140は、表示画面を表示させるための操作が行われたか否かを判断する。すなわち、処理部140は、出力要求が、表示画面を表示させるための操作が行われたことにより受け付けられたか否かを判断する。表示画面を表示させるための操作が行われたと判断した場合にはステップS103に進み、そうでない場合にはステップS104に進む。
【0160】
(ステップS103)処理部140は、委託情報及び管理情報を用いて、表示画面を表示するための情報を構成して出力情報として取得する。その後、ステップS104に進む。なお、表示画面を表示するための情報は、委託情報や管理情報を用いて取得された別の情報を用いることにより取得されるようにしてもよい。
【0161】
(ステップS104)処理部140は、再委託先による承認要求が行われたか否かを判断する。すなわち、処理部140は、出力要求が、承認要求が行われたことにより受け付けられたか否かを判断する。承認要求が行われたと判断した場合にはステップS105に進み、そうでない場合にはステップS106に進む。
【0162】
(ステップS105)処理部140は、不動産識別子に対応するメンテナンス情報を、承認要求に基づいて更新する。例えば、メンテナンス情報として、所定のアクションについて承認要求が行われた旨を記録する。また、処理部140は、委託情報に基づいて、不動産識別子に対応する受託者に対して承認を求めるための出力情報を取得する。その後、ステップS106に進む。
【0163】
(ステップS106)処理部140は、ドキュメントの出力操作が行われたか否かを判断する。すなわち、処理部140は、出力要求が、ドキュメントの出力操作が行われたことにより受け付けられたか否かを判断する。出力操作が行われたと判断した場合にはステップS107に進み、そうでない場合には上位の処理に戻る。
【0164】
(ステップS107)処理部140は、格納部110などから、ドキュメントを構成するために用いるテンプレート情報を取得する。
【0165】
(ステップS108)処理部140は、テンプレート情報と、委託情報及び管理情報とを用いて、ドキュメントを構成し、出力情報として取得する。なお、ドキュメントの構成において、委託情報や管理情報を用いて別の情報を取得し、その情報が用いられるようにしてもよい。その後、上位の処理に戻る。
【0166】
図8は、同情報処理装置100の再委託先設定処理の一例を示すフローチャートである。
【0167】
(ステップS121)処理部140は、再委託先の設定対象となる対象不動産の不動産識別子に対応する管理情報を取得する。
【0168】
(ステップS122)処理部140は、管理情報を用いて、検索条件を取得する。例えば、処理部140は、対象不動産の住所を示す情報を用いて、当該住所を業務エリア内に含むことを検索条件として取得する。なお、検索条件はこれに限られず、ユーザ情報に関する他の条件が加えられていてもよい。また、業務エリアに関する条件に替えて、他の条件が用いられていてもよい。例えば、検索条件は、検索フラグに関する条件を含んでいてもよい。
【0169】
(ステップS123)処理部140は、ユーザ情報格納部115に格納されているユーザ情報のうち、検索条件を満たすユーザを候補ユーザとして検索する。
【0170】
(ステップS124)処理部140は、候補ユーザのそれぞれについて、ユーザ情報を参照して、スコアを取得する。
【0171】
(ステップS125)処理部140は、候補ユーザの検索結果を、候補ユーザに対応するスコアを用いて出力する。なお、この場合、候補ユーザが希望する再委託条件に関する情報を、合わせて出力するようにしてもよい。これにより、再委託先の設定を行おうとするユーザは、再委託条件を合わせて、候補ユーザを再委託先とするか否かを検討することができる。
【0172】
(ステップS126)処理部140は、いずれかの候補ユーザに対して、ユーザにより行われた所定の指定操作が受け付けられた(登録条件の一例)か否かを判断する。換言すると、候補ユーザが所定の登録条件を満たすか否かが判断される。所定の指定操作が受け付けられたと判断した場合にはステップS127に進み、そうでない場合には上位の処理に戻る。
【0173】
(ステップS127)処理部140は、受け付けられた指定操作により指定された候補ユーザを、対象不動産の再委託先として設定する。すなわち、当該候補ユーザを識別するユーザ識別子が再委託先識別子として含まれるように、不動産識別子に対応する委託情報が更新される。その後、上位の処理に戻る。
【0174】
なお、上述のようなフローチャートは便宜的に処理の流れの一例を示すものであり、種々の変更は可能である。例えば、情報の取得や出力に関して、別の条件分岐態様にて実現することも当然に可能である。
【0175】
次に、本実施の形態にかかる情報処理システム1の動作の具体例について、ユーザが使用する端末装置600に表示される表示画面の遷移例を示しながら説明する。本実施の形態においては、使用するユーザが、大まかに、管理業務に携わる管理会社等であるか、オーナーであるかにより、異なる態様で表示画面が表示されうる。
【0176】
図9は、同情報処理装置100が出力する出力情報に基づく表示画面の概要を説明する図である。
【0177】
図9に示されるように、ユーザは、不動産管理支援サービスにログインした状態で、情報処理装置100から出力情報を出力させることにより複数の表示画面を遷移しながら操作等を行うことで、不動産管理支援サービスを利用することができる。ユーザは、例えば、ログイン画面710によりログインすると、メニュー画面712を用いて、目的に応じた表示画面を表示させることができる。例えば、レポート画面720を表示させることができる。レポート画面720は、例えば、収支報告や、不動産についてのキャッシュフローに関する情報を確認可能に表示する画面である。また、例えば、管理状況画面730を表示させることができる。管理状況画面730は、例えば、ユーザが関与する(所有又は管理など)不動産の管理業務に関する状況を確認したり種々のアクションを行ったりするために用いられる画面である。なお、不動産管理支援サービスに関するアカウント管理や各種設定を行うための設定画面719を表示させることができるようにしてもよい。
【0178】
図10は、同情報処理装置100により表示可能となるレポート画面720の一例を示す図である。
【0179】
図10に示されるように、レポート画面720は、例えば、収支の概要を示す概要領域721と、収支に関する事項を表すグラフを示すグラフ領域722とを含んでいる。
【0180】
図に示される例において、レポート画面720には、例えば、対象選択部725と、期間選択部727と、出力指示部729とが含まれている。対象選択部725は、ユーザの操作により、収支の集計の対象とする不動産に関する指定を行うことができるようになっている。期間選択部727は、ユーザの操作により、集計の単位期間(例えば、週次、月次、年次など)に関する指定を行うことができるようになっている。出力指示部729は、収支報告に関する情報を、ドキュメントとして出力させるための操作を受け付けるためのボタンである。
【0181】
ユーザは、対象選択部725や期間選択部727を操作して、概要領域721やグラフ領域722に表示させる収支に関する事項の集計対象とする情報を選択することができる。対象選択部725は、例えば、個々の不動産だけではなく、ユーザに対応する全物件や、所定の観点(例えば、物件のオーナー毎、物件のエリア毎など)に該当する2以上の物件を対象として選択することができるようにしてもよい。なお、出力指示部729を用いた指示が受け付けられた場合において、対象選択部725や期間選択部727による指定内容に基づいてドキュメントが出力されるようにしてもよい。
【0182】
このようなレポート画面720により、収支に関する事項を容易に把握することができるようになっている。なお、オーナーに対して表示されるレポート画面720の内容と、管理会社に対して表示されるレポート画面720の内容とは異なっていてもよい。例えば、個々の不動産のキャッシュフローに関する事項のみが管理会社に対して表示されるようにしてもよい。
【0183】
図11は、同情報処理装置100により表示可能となる管理状況画面730の第1の例を示す図である。
【0184】
図11には、管理状況画面730の1つであるダッシュボード画面730Aが表示されている。ダッシュボード画面730Aには、一のオーナーに対応する不動産の管理状態に関する情報が含まれる。ダッシュボード画面730Aには、例えば、注目タスクリスト731と、物件リスト732と、詳細表示部733とが含まれる。
【0185】
注目タスクリスト731には、当該オーナーに対応する不動産の管理に関し、必要な業務(タスク)がリスト表示される。業務は、優先度順に表示されるが、これに限られない。ユーザは、この表示を見て、取り組むべき業務を認識することができる。
【0186】
物件リスト732には、当該オーナーに対応する不動産がリスト表示される。ユーザは、物件リスト732に表示された不動産のうちいずれかを選択することにより、選択↓不動産に関する情報を詳細表示部733に表示させることができる。
【0187】
図に示される例では、不動産732bが選択されている状態が示されている。この場合、当該不動産732bに関する情報が、詳細表示部733に表示される。例えば、不動産に関する管理状態のステータスを示す情報や、入居者の氏名や、入居者の契約更新時期に関する情報や、賃料の収受に関する情報などが、詳細表示部733に表示される。
【0188】
物件リスト732で選択される不動産が切り替わると、それに応じて詳細表示部733に表示される内容も変更される。
【0189】
図12は、同情報処理装置100により表示可能となる管理状況画面730の第2の例を示す図である。
【0190】
図12においては、物件リスト732において上述とは異なる不動産732cが選択されている状態のダッシュボード画面730Bが表示されている。この場合、詳細表示部733には、選択されている不動産732cに関する情報が表示される。
【0191】
このようなダッシュボード画面730Aにより、ユーザは、一のオーナーが所有する不動産のそれぞれについての状況を容易に確認することができる。
【0192】
なお詳細表示部733において、管理パートナー設定ボタン735が含まれている。管理パートナー設定ボタン735が操作されると、管理パートナーである受託者や再委託先に関する設定を行うことができるようになる。このことは、後述する。
【0193】
図13は、同情報処理装置100により表示可能となる管理状況画面730の第3の例を示す図である。
【0194】
図13には、管理状況画面730の1つである業務進捗確認画面736が表示されている。業務進捗確認画面736は、例えば、ダッシュボード画面730Aにおいて注目タスクリスト731が操作されると表示される。業務進捗確認画面736には、業務表示部737が含まれる。業務表示部737は、一のオーナーが所有する不動産について必要な管理業務の進捗に関する情報を含む。例えば、2以上の管理業務のそれぞれについて、進捗情報738が示される。進捗情報738は、例えば、各業務の2以上の段階のそれぞれについて、完了した(ハッチングを付して示す)か否かを示す情報である。
【0195】
ユーザは、このような業務進捗確認画面736を確認することで、各業務の進捗度合いを容易に把握することができる。
【0196】
なお、ダッシュボード画面730Aや業務進捗確認画面736は、例えばオーナーに対して表示されるものであるが、受託者や再委託先等の関係者も閲覧可能であってもよい。また、オーナーに対する表示内容と、受託者や再委託先等に対する表示内容とが異なるようにしてもよい。
【0197】
図14は、同情報処理装置100により表示可能となる管理状況画面730の第4の例を示す図である。
【0198】
図14においては、管理状況画面730の1つである管理パートナー設定画面740が表示されている。管理パートナー設定画面740は、例えば、ダッシュボード画面730Aにおいて、管理パートナー設定ボタン735が操作された場合に表示される。管理パートナー設定画面740では、受託者や再委託先に関する設定を行うことができる。
【0199】
本実施の形態において、管理パートナー設定画面740には、パートナーリスト741と、受託情報表示部743とが含まれている。パートナーリスト741は、例えば、ログインしているユーザが管理業務について委託している委託先についてのリスト表示が行われる。図においては、受託者がログインしている場合の例が示されており、この場合、パートナーリスト741には、再委託先のリストが表示される。オーナーがログインしている場合には、パートナーリスト741には、受託者のリストが表示される。受託情報表示部743には、パートナーリスト741において選択されている委託先が管理業務を受託している不動産に関する情報が含まれる。なお、受託情報表示部743には、不動産追加ボタン744が含まれる。不動産追加ボタン744が操作されることにより、所望の不動産の管理業務について、選択されている委託先に委託することができる。
【0200】
なお、パートナーリスト741には、管理パートナー追加ボタン745が表示されるようにしてもよい。管理パートナー追加ボタン745が操作されると、検索画面が表示される。
【0201】
ユーザは、管理パートナー設定画面740を確認することにより、委託先がどの不動産についての管理業務を行っているかを知ることができる。
【0202】
図15は、同情報処理装置100により表示可能となる管理状況画面730の第5の例を示す図である。
【0203】
図15においては、管理状況画面730の1つである業務対応画面750が表示されている。業務対応画面750は、例えば、業務進捗確認画面736において管理業務が操作されると表示される。なお、業務対応画面750は、受託者又は再委託先に対してのみ表示されうる管理状況画面730である。
【0204】
業務対応画面750は、例えば、一の業務について、情報を入力したり、操作を行ったりする場合に用いられる。業務対応画面750には、対応中の業務の情報が表示される業務表示部751と、操作受付部753とが含まれている。
【0205】
操作受付部753には、例えば、入金確認指示ボタン754と、ドキュメント出力指示ボタン755と、報告ボタン756とが含まれている。入金確認指示ボタン754は、入金確認を行うことが可能な情報、例えば、対応不動産に関する過去の入金履歴を表示させるためのボタンである。ドキュメント出力指示ボタン755は、対応中の業務について、ドキュメントを出力する指示を行うためのボタンである。報告ボタン756は、対応中の業務について、委託元のユーザに報告等の連絡を行うためのボタンである。ユーザは、これらのボタンを操作して、対応中の業務について種々の操作を行うことができる。
【0206】
また、操作受付部753には、情報入力領域757と、登録ボタン759とが含まれている。これらの要素は、例えば報告ボタン756が選択されている場合において表示されるものであってもよい。ユーザは、情報入力領域757にメモ書き等を入力して登録ボタン759を操作することにより、対応中の業務について任意の事項を記録することができる。これにより、自身や関与する他のユーザが、後に記録された事項を参照することができるようになっている。なお、チャット形式で、対応不動産の管理業務に関わるユーザ同士が情報の送受を行うことができるようになっていてもよい。
【0207】
ここで、図に示される例においては、オーナーから管理業務を委託された受託者に対して示される業務対応画面750の一例が示されている。この場合、報告ボタン756は、委託元であるオーナーに対して連絡を行うために用いられる。報告ボタン756にもその旨が表示されている。報告ボタン756が操作されることにより、オーナーに対して、受託者からの連絡事項が通知される。
【0208】
図16は、同情報処理装置100により表示可能となる管理状況画面730の第6の例を示す図である。
【0209】
これに対して、図16においては、受託者から管理業務を再委託された再委託先に対して示される業務対応画面750Bの一例が示されている。この場合、報告ボタン756は、再委託の委託元である受託者に対して連絡を行うために用いられるボタンとなり、報告ボタン756にもその旨が表示されている。すなわち、不動産の管理業務について再委託先が存在する場合には、それに応じて、再委託先が存在しない場合とは異なる管理状況画面730が表示されることとなる。報告ボタン756が操作されることにより、受託者に対して、再委託先からの連絡事項が通知される。なお、このような場合において、オーナーに対して連絡を行うために用いられる報告ボタンと受託者に対して連絡を行うために用いられる報告ボタンとが表示されるようにしてもよい。
【0210】
図17は、同情報処理装置100により表示可能となる検索画面770の一例を示す図である。
【0211】
検索画面770は、例えば、管理パートナー設定画面740において管理パートナー追加ボタン745が操作された場合に表示されうる。検索画面770は、例えば、受託者が、再委託先を設定しようとする際に、再委託先の候補を検索するために用いることができる画面である。
【0212】
図17に示されるように、検索画面770には、検索条件設定部771と、検索ボタン772と、結果表示部773とが含まれる。
【0213】
検索条件設定部771は、検索において適用する検索条件の指定を受け付け可能に構成されている。例えば、候補の属性の指定を受け付けるための領域や、業務エリアの指定を受け付けるための領域などが含まれうる。検索ボタン772が操作されると、検索条件設定部771により受け付けられた検索条件を用いて、候補が検索される。
【0214】
結果表示部773には、検索結果が表示される。結果表示部773には、例えば、検索された2以上の候補ユーザ775が、リスト表示される。リスト表示においては、例えば、各候補ユーザ775のスコアの大きさに応じた順序でソートされる。各候補ユーザ775については、例えば、名称、所在地等、スコア、及び適用される再委託条件に関する情報などが表示される。検索したユーザは、各候補ユーザ775の情報を確認し、再委託先として設定する候補ユーザ775を選択する操作を行うことができる。
【0215】
このような検索画面770により再委託先の候補を検索して再委託先として設定することができるので、容易に再委託先の設定を行うことができる。
【0216】
以上説明したように、本実施の形態においては、情報処理装置100は、委託情報及び管理情報を用いて取得した出力情報を出力することができる。例えば、表示画面や、所定の形式のドキュメントや、管理に関するアクションの承認要求等の出力情報を、ディスプレイに表示したりファイルとして送信したりして出力することができる。したがって、情報処理装置100は、管理業務の遂行や、管理状態の確認をより効率的に行うために有用なものである。
【0217】
また、情報処理装置100は、特に、管理業務の再委託を伴う場合の利便性が高いものである。すなわち、情報処理装置100は、再委託先がある場合と無い場合とで異なる態様で出力情報を出力するように構成されている。再委託先がある場合においてもその管理状態の確認や、管理業務に関する承認処理を容易に行うことができるので、委託元(受託者)は、再委託先を介して、容易にかつ適切に、オーナーから受託した不動産の管理業務を行うことができる。また、再委託先においても、委託元と容易に連携することができ、効率良く、容易に管理業務を行うことができる。
【0218】
なお、本実施の形態における情報処理装置100は、以下のような情報処理方法を行うと言ってもよい。すなわち、情報処理方法は、不動産の管理の委託に関する情報である委託情報と当該不動産の管理に関する情報である管理情報とが当該不動産を識別可能な不動産識別子に対応付けられて格納される不動産情報格納部と、不動産情報取得部と、出力情報取得部と、出力部とを用いて行われる情報処理方法であって、不動産情報取得部が、不動産情報格納部から、対象となる対象不動産を識別可能な不動産識別子に対応する委託情報及び管理情報を取得する不動産情報取得ステップと、出力情報取得部が、委託情報及び管理情報を用いて、対象不動産の管理状態に関する出力情報を取得する出力情報取得ステップと、出力部が、出力情報を出力する出力ステップとを含む、情報処理方法である。
【0219】
また、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現してもよい。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布してもよい。また、このソフトウェアを光ディスクなどの記録媒体に記録して流布してもよい。なお、本実施の形態における、情報処理装置100を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、情報処理装置100のコンピュータで実行されるプログラムであって、情報処理装置100のコンピュータを、対象となる対象不動産を識別可能な不動産識別子を用いて、当該対象不動産の管理の委託に関する情報である委託情報と当該対象不動産の管理に関する情報である管理情報とを取得する不動産情報取得部と、委託情報及び管理情報を用いて、対象不動産の管理状態に関する出力情報を取得する出力情報取得部と、出力情報を出力する出力部と、として機能させるための、プログラムである。
【0220】
(その他)
【0221】
図18は、上記実施の形態におけるコンピュータシステム800の概観図である。図19は、同コンピュータシステム800のブロック図である。
【0222】
これらの図においては、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した実施の形態の情報処理装置等を実現するコンピュータの構成例が示されている。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現されうる。
【0223】
コンピュータシステム800は、光ディスクドライブを含むコンピュータ801と、キーボード802と、マウス803と、モニタ804とを含む。
【0224】
コンピュータ801は、光ディスクドライブ(ODD)8012に加えて、MPU8013と、光ディスクドライブ8012等に接続されたバス8014と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM8015と、MPU8013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM8016と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク(HDD)8017とを含む。ここでは図示しないが、コンピュータ801は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでもよい。
【0225】
コンピュータシステム800に、上述した実施の形態の情報処理装置等の機能を実行させるプログラムは、光ディスク8101に記憶されて、光ディスクドライブ8012に挿入され、さらにハードディスク8017に転送されてもよい。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ801に送信され、ハードディスク8017に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM8016にロードされる。プログラムは、光ディスク8101又はネットワークから直接、ロードされてもよい。
【0226】
プログラムは、コンピュータ801に、上述した実施の形態の情報処理装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、又はサードパーティープログラム等を、必ずしも含まなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいればよい。コンピュータシステム800がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0227】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0228】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0229】
また、上記実施の形態において、一の装置に存在する2以上の構成要素は、物理的に一の媒体で実現されてもよい。
【0230】
上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、又は、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現されうる。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。また、そのプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。また、そのプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、又は分散処理を行ってもよい。
【0231】
また、上記実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい(この場合、分散処理を行う複数の装置により構成されるシステム全体を1つの「装置」として把握することが可能である)。
【0232】
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、又は、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
【0233】
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、又は長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、又は、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、又は、図示しない読み出し部が行ってもよい。
【0234】
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、又は、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
【0235】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものである。
【0236】
上述の実施の形態や変形例の構成要素を適宜組み合わせた実施の形態を構成してもよい。例えば、上述の実施の形態や変形例のうち、一部の構成要素や機能が省略されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0237】
以上のように、本発明にかかる情報処理装置は、不動産の管理状態に関する出力情報を得ることができるという効果を有し、情報処理装置等として有用である。
【符号の説明】
【0238】
1 情報処理システム
100 情報処理装置
110 格納部
111 不動産情報格納部
115 ユーザ情報格納部
120 受信部
130 受付部
140 処理部
141 スコア取得部
143 候補検索部
145 再委託先設定部
151 不動産情報取得部
153 出力情報取得部
155 出力部
161 承認情報受付部
163 通知部
170 送信部
600 端末装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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