特開 2025-21963 包装蓋と包装容器

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2025021963

(43)【公開日】2025-02-14

(54)【発明の名称】包装蓋と包装容器

(51)【国際特許分類】

   B65D 47/26 20060101AFI20250206BHJP

   B65D 83/08 20060101ALI20250206BHJP

【ＦＩ】

B65D47/26 120

B65D83/08 B

【審査請求】未請求

【請求項の数】9

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2023126101

(22)【出願日】2023-08-02

(71)【出願人】

【識別番号】523293725

【氏名又は名称】杭州壹次誠品科技有限公司

【氏名又は名称原語表記】Ｈａｎｇｚｈｏｕ Ｙｉｃｉ Ｃｈｅｎｇｐｉｎ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ Ｃｏ．， Ｌｔｄ．

【住所又は居所原語表記】４／Ｆ， Ｂｕｉｌｄｉｎｇ １， Ｎｏ． １６， Ｌｏｎｇｔａｎ Ｒｄ， Ｃａｎｇｑｉａｎ Ｓｔ， Ｙｕｈａｎｇ Ｄｉｓｔ．， Ｈａｎｇｚｈｏｕ， Ｚｈｅｊｉａｎｇ， Ｃｈｉｎａ

(74)【代理人】

【識別番号】100145470

【弁理士】

【氏名又は名称】藤井 健一

(72)【発明者】

【氏名】郭緒凱

【テーマコード（参考）】

3E014

3E084

【Ｆターム（参考）】

3E014LB08

3E084AA05

3E084AA15

3E084AA22

3E084AB10

3E084BA03

3E084CA10

3E084CB02

3E084CC01

3E084CC03

3E084CC10

3E084DC01

3E084DC03

3E084DC10

3E084FD11

3E084GA10

3E084GB01

3E084GB17

3E084LD30

(57)【要約】      （修正有）

【課題】顧客のニーズに応じて包装容器の開口部に包装蓋を取り付けることができ、かつ、包装容器を開けた後に包装蓋が失われることがなく、包装蓋が閉じた状態で包装容器へのほこりの侵入を防止することができる包装蓋と包装容器を提供する。
【解決手段】包装蓋と包装容器であって、生活用品技術分野に関し、蓋輪１と前記蓋輪１の一側の開口部に覆設される蓋体２とを含み、前記蓋体２は、回転軸を介して前記蓋輪１に回転可能に装着され、前記蓋体２は、ユーザーの操作により前記蓋輪１に対して水平に回転して前記蓋輪１の開口部を開閉でき、前記包装蓋はさらに、前記蓋輪１に嵌設され、かつ、外部容器本体の開口縁部に磁気吸着により固着される磁石５を含み、前記蓋輪１の前記蓋体２から離れた一側に少なくとも2つの係合溝がある間隔で設けられる。
【選択図】図２

【特許請求の範囲】

【請求項1】

包装蓋であって、蓋輪(1)と前記蓋輪(1)の一側の開口部に覆設される蓋体(2)とを含み、前記蓋体(2)は、回転軸(4)を介して前記蓋輪(1)に回転可能に装着され、前記蓋体(2)は、ユーザーの操作により前記蓋輪(1)に対して水平に回転して前記蓋輪(1)の開口部を開閉でき、前記包装蓋はさらに、前記蓋輪(1)に嵌設され、かつ、外部容器本体(10)の開口縁部に磁気吸着により固着される磁石(5)を含む、前記包装蓋。

【請求項2】

前記蓋輪(1)の前記蓋体(2)から離れた一側に少なくとも2つの係合溝(a)が間隔で設けられる、請求項１に記載の包装蓋。

【請求項3】

前記蓋体(2)に前記磁石(5)と吸着又は分離可能な磁性部品(6)が設けられる、前記請求項１又は２に記載の包装蓋。

【請求項4】

前記磁石(5)は間隔で複数設けられ、前記磁性部品(6)は1つ設けられ、前記蓋体(2)と前記蓋輪(1)とが完全に重なると、前記磁性部品(6)は前記磁石(5)の1つと対向する、請求項３に記載の包装蓋。

【請求項5】

前記蓋体(2)の前記蓋輪(1)から離れた一側に化粧部(7)が突設される、請求項４に記載の包装蓋。

【請求項6】

前記蓋体(2)は、上から下へと順に設けられる化粧蓋(22)と蓋本体(23)とを含み、前記化粧部(7)は前記化粧蓋(22)の頂部にあり、前記蓋本体(23)は前記蓋輪(1)の開口部を覆設するために用いられ、前記化粧蓋(22)の底部に複数の挿着柱(8)が設けられ、前記蓋本体(23)の頂部に前記挿着柱(8)の一側に挿入して固定される挿着溝(b)が設けられる、請求項５に記載の包装蓋。

【請求項7】

包装容器であって、開口部を設けた容器本体(10)と請求項１～６のいずれか１項に記載の包装蓋とを含み、前記容器本体(10)は磁気吸着される金属製品である、前記包装容器。

【請求項8】

包装容器であって、開口部を設けた容器本体(10)と請求項２～６のいずれか１項に記載の包装蓋とを含み、前記容器本体(10)の開口縁部には前記係合溝(a)に係合可能な少なくとも2つの係止部(101)が外向きに突設される、前記包装容器。

【請求項9】

前記係止部(101)が7字形である、請求項８に記載の包装容器。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は生活用品技術分野に関し、特に包装蓋及び包装容器に関する。

【背景技術】

【0002】

日常生活の中で人々が開口部のある包装容器を使って、アクセサリー、ボタン、顆粒状調味料や湿式ティッシュペーパー箱などを収納している。これらの包装容器には蓋が付いているものも、蓋が付いていないものもあり、蓋が付いていない容器は開口部が露出し、開口部から包装容器内にほこりが入り込み、包装容器内の物品を汚染しやすいことである。蓋付き包装容器の中にはねじ込み式蓋を採用するものがあり、ユーザーが包装容器を開けてものを取り出すときに包装蓋が紛失しやすく、開口部から包装容器本体内にほこりが入り込み、包装容器内の物品を汚染することがある。したがって、包装容器の開口部に固定でき、紛失しにくい包装蓋を設計する必要がある。

【0003】

本発明の目的は、従来技術の欠陥と不足に対して、顧客のニーズに応じて容器本体の開口部に包装蓋を取り付けることができ、包装容器を開けた後に包装蓋が紛失しにくく、包装蓋が閉じた状態で包装容器にほこりが入ることを防止できるという利点を有する包装蓋を提供することである。

【発明の概要】

【課題を解決するための手段】

【0004】

上記の目的を達成するため、本発明は以下の技術的解決手段を採用する：包装蓋であって、蓋輪と前記蓋輪の一側の開口部に覆設される蓋体とを含み、前記蓋体は、回転軸を介して前記蓋輪に回転可能に装着され、前記蓋体は、ユーザーの操作により前記蓋輪に対して水平に回転して前記蓋輪の開口部を開閉でき、前記包装蓋はさらに、前記蓋輪に嵌設され、かつ、外部容器本体の開口縁部に磁気吸着により固着される磁石を含む。

【0005】

前記蓋輪の前記蓋体から離れた一側に少なくとも2つの係合溝が間隔で設けられる。

【0006】

前記蓋体に前記磁石と吸着又は分離可能な磁性部品が設けられる。

【0007】

前記磁石は間隔で複数設けられ、前記磁性部品は1つ設けられ、前記蓋体と前記蓋輪とが完全に重なると、前記磁性部品は前記磁石の1つと対向する。

【0008】

前記蓋体の前記蓋輪から離れた一側に化粧部が突設される。

【0009】

前記蓋体は、上から下へと順に設けられる化粧蓋と蓋本体とを含み、前記化粧部は前記化粧蓋の頂部にあり、前記蓋本体は前記蓋輪の開口部を覆設するために用いられ、前記化粧蓋の底部に複数の挿着柱が設けられ、前記蓋本体の頂部に前記挿着柱の一側に挿入して固定される挿着溝が設けられる。

【0010】

包装容器であって、開口部を設けた容器本体と包装蓋とを含み、前記容器本体は磁気吸着される金属製品である。

【0011】

包装容器であって、開口部を設けた容器本体と包装蓋とを含み、前記容器本体の開口縁部には前記係合溝に係合可能な少なくとも2つの係止部が外向きに突設される。

【0012】

前記係止部が7字形である。

【発明の効果】

【0013】

上記の技術的解決手段を採用した本発明の有益な効果は以下の通りである。蓋輪と、蓋体と磁石とを含み、蓋体は蓋輪の一側の開口部に覆設され、蓋体は回転軸を介して蓋輪に回転可能に装着され、蓋体は、ユーザーの操作により蓋輪に対して水平に回転して蓋輪の開口部を開閉できる。磁石は、前記蓋輪に嵌設され、かつ、外部容器本体の開口縁部に磁気吸着により固定することができる。包装蓋を外部容器本体に取付ける必要があり、かつ、外部容器本体の開口縁部が磁石によって吸着できる構造である場合、蓋輪の底部を外部容器本体の開口部に置き、磁石と容器本体開口縁部を磁気吸引して固定させることで、包装蓋を外部容器本体に取付け、包装蓋と外部容器本体との急速な取付けを実現し、包装蓋の紛失を回避することができる。使用する時、蓋体を動かし、蓋体を回転軸を介して蓋輪に対して水平に回転させることで蓋輪に連通する容器本体の開口部を開閉することができ、蓋輪の開口部が解放状態にあるとき、容器本体内にものを入れたり、容器本体内からものを取出したりすることができる。蓋輪と蓋体が重なり合った場合、容器本体の開口部を閉鎖し、ほこりなどの汚染物が容器本体に侵入することによる容器本体内の物品の汚染を防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【0014】

本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に実施例又は従来技術の説明に必要な図面について簡単に説明する。もちろん、以下の説明に使用する図面は、本発明のいくつかの実施例であり、当業者は、創造的な努力なしに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。

【図1】包装蓋の構造を示す図面である。

【図2】包装蓋の別の方向の構造を示す図面である。

【図3】包装蓋の断面図である。

【図4】包装蓋の分解図である。

【図5】包装蓋の別の分解図である。

【図6】包装蓋の化粧部の別の技術手段の構造を示す図面である。

【図7】包装容器の構造を示す図面である。

【図8】包装容器の容器本体の断面図である。

【図9】包装蓋を接着剤層を有する袋体である容器本体に設置する場合の構造を示す図面である。

【図10】包装蓋は接着剤層を有する袋体である容器本体から分離した場合の状態を示す図面である。

【符号の説明】

【0015】

1:蓋輪、2:蓋体、4:回転軸、5:磁石、ａ:係合溝、6:磁性部品、7:化粧部、22:化粧蓋、23:蓋本体、8:挿着柱、b:挿着溝、9:補強リブ、10:容器本体、11:弾性部品、101:係止部、102:接着剤層

【発明を実施するための形態】

【0016】

以下に図面を併せて本発明を詳細に説明する。
この具体的な実施例は、本発明に対する解釈にすぎず、本発明を制限するものではなく、当業者は本明細書を読んだうえ、必要に応じて本実施例に対して創造的な貢献のない修正を行うことができるが、本発明の特許請求範囲内であれば、特許法の保護対象とする。

【0017】

図1-3に示すように、本実施例は、包装蓋に関し、蓋輪1と、蓋体2と磁石5とを含み、蓋体2は蓋輪1の一側の開口部に覆設され、蓋体2は、回転軸4を介して蓋輪1に回転可能に装着され、蓋体2は、ユーザーの操作により蓋輪1に対して水平に回転して蓋輪1の開口部を開閉できる。磁石5は前記蓋輪1に嵌設され、かつ、磁気吸着により外部容器本体10の開口縁部に固定することができる。この実施例において、外部容器本体10は開口部に磁石5に磁気吸着できる構造を有りするものであり得る。いくつかの実施形態において、図9と図10に示すように、外部容器本体10は開口縁部に接着剤層付きの袋体、例えば湿式ティッシュを入れた袋体であり得る。

【0018】

包装蓋を外部容器本体10に取付ける必要があり、かつ、外部容器本体10の開口縁部が磁石5によって磁気吸着できる構造である場合、蓋輪1の底部を外部容器本体10の開口部に置き、磁石5と容器本体10開口縁部を磁気吸着して固定させることで包装蓋を外部容器本体10に取付け、包装蓋と外部容器本体10との急速な取付けを実現することができると説明されたい。使用する時、蓋体2を動かし、蓋体2を回転軸4を介して蓋輪1に対して水平に回転させることで蓋輪1に連通する容器本体10の開口部を開閉することができ、蓋輪1の開口部が解放状態にあるとき、容器本体10内にものを入れたり、容器本体10内からものを取出したりすることができる。蓋輪1と蓋体2とが重なった場合は、容器本体10の開口部を閉鎖し、ほこりなどの汚染物が容器本体10に侵入することによる容器本体10内の物品の汚染を防止することができる。

【0019】

選択可能に、図2、3、4、7、8に示すように、外部容器本体10の開口縁部に突起した係止部が設けている場合、外部容器本体10の係止部101の損傷を防ぐため、蓋輪1の蓋体2から離れた一側に少なくとも2つの係合溝aが間隔で設けられる。本実施例において、係止部と係合溝aとの係合をを容易にするために、係合溝aの数は係止部の数と同じであり、係合溝aの設置により、包装蓋の応用範囲が拡大された。

【0020】

選択可能に、包装容器の傾斜や移動を回避するために、ユーザが蓋体2を動かしていないうちに、蓋体2は外力なしに回転して包装容器の開口を開く、図2と図4に示すように、蓋体2に磁石5と吸着するか分離可能な磁性部品6が設けられている。磁性部品6は磁気吸着により固定できる金属ブロック又は磁石5である。この実施例において、磁石5は間隔で複数設けられ、磁性部品6は1つ設けられ、蓋体2と蓋輪1とが完全に重なると、磁性部品6は前記磁石5の1つと対向する。他の実施例において、磁石5と磁性部品6の両方も複数設けられ、蓋体2と蓋輪1とが完全に重なると、磁性部品6は磁石5に一対一対向する。

【0021】

選択可能に、包装容器の傾斜や移動を回避するために、ユーザが蓋体2を動かしていないうちに、蓋体2は外力なしに回転して包装容器の開口を開く、回転軸4はその両側がそれぞれ蓋体2と蓋輪1に固設する減衰軸である。

【0022】

選択可能に、図1と図6に示すように、蓋体2の蓋輪1から離れた一側に化粧部7が突設され、突出した化粧部7の設置により、蓋体2の上面が凹凸になり、ユーザが蓋体2を簡単に動かすことができると同時に包装蓋の見栄えを高めることができる。本実施例において、化粧部7は、アニメキャラクター、アニメペット又は植物状となっている。

【0023】

選択可能に、図3-5に示すように、 蓋体2は、上から下へと順に設けられる化粧蓋22と蓋本体23とを含み、化粧部7は化粧蓋22の頂部にあり、蓋本体23は蓋輪1の開口部を覆設するために用いられ、化粧蓋22の底部に複数の挿着柱8が設けられ、蓋本体23の頂部に挿着柱8に一対一に挿入して固定される複数の挿着溝bが設けられる。本実施例において、蓋本体23の上部に複数の挿着部が突設され、挿着溝bは挿着部に設置され、挿着柱8は挿着溝ｂとかしめ嵌め合う。化粧蓋22と、蓋本体23と蓋輪1のいずれもプラスチック又は合金材料、又は木材で製造される。本実施例において、化粧蓋22、蓋本体23と蓋輪1のいずれもプラスチックで製造される。蓋輪1の材料浪費を避けながら、蓋輪1の強さを保証するため、蓋輪1上部の蓋輪1の孔の外側に環状溝が設けられ、環状溝の底部に複数の補強リブ9が設けられる。

【0024】

包装容器であって、容器本体10と包装蓋とを含む。容器本体10に開口部が設けられ、蓋輪1の底部は容器本体10の開口縁部に固定される。本実施例において、容器本体10(図に示していない)は磁気吸着できる金属製品であり、包装蓋と容器本体10との急速な取付けを実現することができる。いくつかの実施例において、容器本体10は多角形であり、いくつかの実施例において、容器本体10はバケツ状である。

【0025】

包装容器であって、図6‐8に示すように、容器本体10と包装蓋とを含む。容器本体10に開口部が設けられ、蓋輪1の底部は容器本体10の開口縁部に固定される。前記容器本体10の開口縁部に少なくとも2つの前記係合溝aと係合できる係止部101が外向きに突設される。係止部101は7字形、係合溝aは7字形である。例えば、容器本体10はティッシュペーパーを収納する容器であり得、当該容器の開口縁部に係止部101が設けられ、包装蓋を取り付けるとき、包装蓋上の係合溝aを係止部101に一対一に合わせて包装蓋を押し下げ、係止部101を係合溝aに挿入させ、包装蓋の容器本体10から離脱することを防止するために蓋輪1を付けて係止部101を係合溝に嵌め込むと、包装容器の組立が完了する。この実施例において、容器本体10に箱内のティッシュペーパーを容器本体10の開口側に当接させる弾性部品11が設けられ、当該弾性部品11は、弾性シートか、その一端が容器本体10の底部に接続する複数のばねであり得る。いくつかの実施例において、容器本体10は多角形であり、いくつかの実施例において、容器本体10はバケツ状である。

【0026】

以上の実施例は、本発明の技術的解決手段を説明するために用いられ、本発明を限定するものではない、当業者が本発明の技術的手段に対して行った修正又は同等の置換は、本発明の精神と範囲を逸脱することなく、すべて本発明の特許請求の範囲に属する。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】