(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025022256
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】エキス油の製造方法およびそれを用いたマヨネーズの製造方法
(51)【国際特許分類】
A23D 9/00 20060101AFI20250206BHJP
A23D 9/007 20060101ALI20250206BHJP
A23L 27/60 20160101ALI20250206BHJP
A23L 17/40 20160101ALI20250206BHJP
【FI】
A23D9/00 504
A23D9/007
A23L27/60
A23L17/40 A
A23L17/40 B
A23L17/40 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023126699
(22)【出願日】2023-08-03
(71)【出願人】
【識別番号】520150212
【氏名又は名称】久保田 耕基
(74)【代理人】
【識別番号】100111811
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】久保田 耕基
【テーマコード(参考)】
4B026
4B042
4B047
【Fターム(参考)】
4B026DC01
4B026DG01
4B026DG02
4B026DG04
4B026DG05
4B026DG06
4B026DG07
4B026DG08
4B026DG09
4B026DG10
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4B047LP05
4B047LP08
(57)【要約】
【課題】植物油の酸化を抑えながら甲殻類のエキスを十分に抽出できるエキス油の製造方法を提供する。
【解決手段】エキス油の製造方法は、植物油を加熱する第1工程と、温度90℃~100℃に加熱した前記植物油に、甲殻類からなるエキス用材料を投入する第2工程と、第2工程で得た植物油を温度120℃~140℃に加熱して20分間~40分間保持する第3工程と、第3工程で得た植物油を温度150℃を超えないように加熱し10分間~30分間保持する第4工程と、第4工程で得た植物油から前記エキス用材料を取り除く第5工程とを有する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物油を加熱する第1工程と、
温度90℃~100℃に加熱した前記植物油に、甲殻類からなるエキス用材料を投入する第2工程と、
第2工程で得た植物油を温度120℃~140℃に加熱して20分間~40分間保持する第3工程と、
第3工程で得た植物油を温度150℃を超えないように加熱し10分間~30分間保持する第4工程と、
第4工程で得た植物油から前記エキス用材料を取り除く第5工程と、
を有することを特徴とするエキス油の製造方法。
【請求項2】
第2工程において、前記植物油100質量部に対して前記エキス用材料を10質量部~40質量部投入する請求項1記載のエキス油の製造方法。
【請求項3】
少なくとも卵黄と酢とを混合する混合工程と、
前記混合工程で得た混合物に植物油を添加し乳化させる乳化工程と
を有するマヨネーズの製造方法であって、
前記植物油の少なくとも一部として、請求項1又は2記載の製造方法で得られたエキス油を用いることを特徴とするマヨネーズの製造方法。
【請求項4】
前記植物油に占める前記エキス油の割合が40wt%~60wt%である請求項3記載のマヨネーズの製造方法。
【請求項5】
マヨネーズ全体に対する卵黄の配合量が10wt%~20wt%であり、
酢の配合量が2wt%~5wt%であり、
前記植物油の配合量が73.5wt%~87.5wt%である請求項3記載のマヨネーズの製造方法。
【請求項6】
前記植物油のエキス油以外の油として菜種油を用いる請求項3記載のマヨネーズの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエキス油の製造方法およびそれを用いたマヨネーズの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
これまでから明太子やわさび、辛子などの風味を付与したマヨネーズが市販されている。例えば、特許文献1では、基となるマヨネーズにわさびエキスを添加してわさびマヨネーズを製造する方法が提案されている。
【0003】
また、特許文献2では、辛み成分などの有効成分を有する植物をオイルに投入して、その成分を抽出したエキス入りオイルを作製し、このオイルを卵に添加し撹拌して植物エキス入りマヨネーズを製造する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8-205816号公報
【特許文献2】特開2009-29号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の製造方法では、基となるマヨネーズにわさびエキスを添加しているところ、マヨネーズとエキスとの均一混合は難しく、わさび風味が均一に得られない虞がある。また特許文献2の製造方法では、加熱によるオイルの酸化が考慮されていない。加えて、オイルに投入した植物が焦げて、抽出したオイルの風味が阻害される虞がある。
【0006】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、植物油の酸化を抑えながら甲殻類のエキスを十分に抽出できるエキス油の製造方法を提供することにある。
【0007】
また本発明の目的は、甲殻類のエキスが均一に混合された甲殻類の風味のマヨネーズの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成する本発明の一実施形態に係るエキス油の製造方法は、植物油を加熱する第1工程と、温度90℃~100℃に加熱した前記植物油に、甲殻類からなるエキス用材料を投入する第2工程と、第2工程で得た植物油を温度120℃~140℃に加熱して20分間~40分間保持する第3工程と、第3工程で得た植物油を温度150℃を超えないように加熱し10分間~30分間保持する第4工程と、第4工程で得た植物油から前記エキス用材料を取り除く第5工程とを有することを特徴とする。
【0009】
前記構成のエキス油の製造方法において、第2工程で、前記植物油100質量部に対して前記エキス用材料を10質量部~40質量部投入するのが好ましい。
【0010】
また本発明の一実施形態に係るマヨネーズの製造方法は、少なくとも卵黄と酢とを混合する混合工程と、前記混合工程で得た混合物に植物油を添加し乳化させる乳化工程とを有するマヨネーズの製造方法であって、前記植物油の少なくとも一部として、請求項1又は2記載の製造方法で得られたエキス油を用いることを特徴とする。
【0011】
前記構成のマヨネーズの製造方法において、前記植物油に占める前記エキス油の割合が40wt%~60wt%であるのが好ましい。
【0012】
また前記構成のマヨネーズの製造方法において、マヨネーズ全体に対する卵黄の配合量が10wt%~20wt%であり、酢の配合量が2wt%~5wt%であり、前記植物油の配合量が73.5wt%~87.5wt%であるのが好ましい。
【0013】
また前記構成のマヨネーズの製造方法において、前記植物油のエキス油以外の油として菜種油を用いてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るエキス油の製造方法によれば、植物油の酸化を抑えながら甲殻類のエキスが十分に抽出されたエキス油を得ることができる。
【0015】
本発明に係るマヨネーズの製造方法によれば、甲殻類のエキスが均一に混合された甲殻類風味のマヨネーズを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るエキス油の製造方法およびマヨネーズの製造方法について詳述するが、本発明の技術的範囲はこれら実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。また、本明細書において示す「~」は、特に断りのない限り、その前後に記載の数値を下限値および上限値として含むものとする。
【0017】
(エキス油の製造方法)
本発明の一実施形態に係るエキス油の製造方法について各工程毎に以下説明する。
(第1工程)
所定の加熱用容器に植物油を所定量投入し加熱する。本発明で使用する植物油としては、例えば、菜種油、大豆油、コーン油、パーム油、綿実油、ひまわり油、サフラワー油、胡麻油、オリーブ油、亜麻仁油、米油、椿油、荏胡麻油、グレープシードオイル、ピーナッツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイルなど従来公知の植物油の1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0018】
(第2工程)
温度90℃~100℃に加熱した前記植物油に、甲殻類からなるエキス用材料を投入する。甲殻類からなるエキス用材料には水分が不可避的に含まれるところ、温度100℃を超えて加熱された植物油にエキス用材料を投入すると、エキス用材料に含有されている水分が急激に沸騰して植物油が周囲に飛び散るおそれがある。一方、温度90℃未満の植物油にエキス用材料を投入すると植物油の温度が大きく低下し、第3工程で規定する温度(120℃~140℃)まで植物油が加熱されるのに時間がかかる。
【0019】
本発明で使用する甲殻類からなるエキス用材料としては、エビ、カニ、オキアミなどが挙げられる。これらの中でもエビまたはカニが好適に使用される。なお、エビやカニなどの甲殻類の体の一部(例えば頭部のみ)をエキス用材料として用いても構わない。
【0020】
エキス用材料の投入量としては、通常、植物油100質量部に対して10質量部~40質量部の範囲が好ましい。エキス用材料の投入量が10質量部よりも少ないと、エキス成分の抽出量が不十分となる虞がある。一方、エキス用材料の投入量が40質量部を超えると、エキス用材料の投入量あたりのエキスの抽出量が少なくなり抽出率が悪くなるおそれがある。より好ましいエキス用材料の投入量は、植物油100質量部に対して10質量部~20質量部の範囲である。
【0021】
(第3工程)
エキス用材料が投入された植物油を温度120℃~140℃に加熱して20分間~40分間保持する。これによってエキス用材料に含まれる水分が安全に蒸発する。
【0022】
(第4工程)
エキス用材料に含まれる水分を蒸発させた植物油を温度150℃を超えないように加熱し10分間~30分間保持する。これにより、エキス用材料から植物油にエキスが抽出される。植物油の温度が150℃以上になるとエキス用材料が焦げて、エキス油の風味が阻害されるおそれがある。加えて、植物油の酸化が進むおそれがある。保持時間が10分間未満であるとエキス材料からの植物油へのエキスの抽出が不十分となる虞がある。保持時間が30分間を超えると、エキスの抽出率が飽和し生産効率が悪くなる。
【0023】
(第5工程)
第4工程で得た植物油からエキス用材料を取り除きエキス油を得る。植物油からエキス用材料を取り除く手段としては、ろ過など従来公知の手段を用いることができる。
【0024】
第4工程で得た植物油からエキス用材料を取り除く時期は、第4工程が終了後(加熱終了後)、20分間~40分間放置して植物油を自然冷却した後が望ましい。
【0025】
(マヨネーズの製造方法)
本発明の一実施形態に係るマヨネーズの製造方法について各工程毎に以下説明する。
【0026】
(混合工程)
少なくとも卵黄と酢とを混合撹拌する。具体的には、例えば、まず、酢と、必要に応じて調味料等とを混合した後、この混合液に卵黄を加える。そして、これをミキサー等で撹拌して混合液を得る。各材料の配合量としては、マヨネーズ全体に対して卵黄は10wt%~20wt%、酢は2wt%~5wt%の範囲が好ましい。
【0027】
(卵黄)
本発明で使用する卵黄は、食品に一般的に用いられ得るものであれば特に制限はなく、例えば、家禽類の殻付卵(例、鶏卵等)を割卵して卵殻を取り除いた卵内容物(全卵)から、卵白を分離して得られる生卵黄、当該生卵黄に自体公知の加工処理(例、殺菌処理、冷凍処理、濾過処理、乾燥処理、酵素処理、脱糖処理、脱コレステロール処理、加糖処理、加塩処理等)又はそれに準ずる処理を施して得られる加工卵黄等が挙げられる。また、卵黄として、卵白を分離していない全卵や、全卵に上述の自体公知の加工処理又はそれに準ずる処理を施して得られる加工全卵等を用いてもよい。本発明のマヨネーズが、全卵、加工全卵等を含有する場合、その卵黄部分の量を、本発明のマヨネーズにおける卵黄の配合量に算入する。
【0028】
(酢)
本発明で使用する酢としては、食酢が好適に使用される。食酢は、醸造酢を用いてもよいし、合成酢を用いてもよい。醸造酢としては、例えば、米酢(純米酢、玄米酢等)、米黒酢、麦芽酢、ハトムギ酢等の穀物酢等、ぶどう酢、りんご酢、柿酢等の果実酢が用いられる。また、合成酢としては、例えば、蒸留酢、濃縮酢等が挙げられる。これらの食酢は、単独で用いても二種以上を併用してもよい。
【0029】
(調味料等)
上述した原材料以外に、本発明の効果を損なわない範囲でマヨネーズに通常用いられている各種調味料等を適宜選択し配合させることができる。例えば、食塩、醤油、みりん、胡麻、グルタミン酸ナトリウム、ブイヨン等の調味料、ぶどう糖、果糖、蔗糖、麦芽糖、オリゴ糖、トレハロース等の糖類、からし粉、胡椒等の香辛料、レシチン、リゾレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の乳化剤、キサンタンガム、カラギーナン、コンニャクガム、グアーガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、アラビアガム、及びジェランガム等の増粘剤、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、及びオクテニルコハク酸澱粉ナトリウム等の加工澱粉、アスコルビン酸、ビタミンE等の酸化防止剤、静菌剤等が挙げられる。これらの各種調味料等の配合総量はマヨネーズ全体に対して0.5wt%~2wt%の範囲が好ましい。
【0030】
(乳化工程)
混合工程で得られた混合液に植物油を徐々に添加し乳化させる。植物油の添加量はマヨネーズ全体に対して73.5wt%~87.5wt%の範囲が好ましい。ここで重要なことは植物油の少なくとも一部として前記エキス油を用いることである。これによりマヨネーズに甲殻類の風味が効果的に付加される。混合液に添加する植物油に占めるエキス油の割合は40wt%~60wt%の範囲が好ましい。エキス油以外の植物油としては菜種油が好適に使用される。
【0031】
乳化の程度は、マヨネーズの油滴の粒子径(メディアン径)が、通常1μm~10μm、好ましくは1μm~5μm、より好ましくは1μm~3μmになるように乳化するのが好ましい。
【0032】
乳化工程後または乳化工程において、マヨネーズに食感等を付与するためにエキス用材料として使用したエビやカニの粉末や剥き身をさらに加えてもよい。
【0033】
(その他)
エキス用材料として植物を用いてエキス油を製造することも使用可能である。使用可能な植物としては、例えば、茶、ハーブ、唐辛子、野菜などが挙げられる。
【0034】
例えば、茶のエキス油を製造する場合には、常温の植物油に茶を投入し、温度90℃~100℃に加熱し、温度100℃を超えないように注意して当該温度で0.5時間~2時間保持する。その後加熱を止めて30分間以上自然冷却する。冷却後、植物油からエキス用材料(茶)を取り除き茶のエキス油を得る。茶の投入量は植物油100質量部に対して5質量部~10質量部の範囲が好ましい。
【0035】
また、唐辛子のエキス油を製造する場合には、常温の植物油に唐辛子を投入し、温度130℃~150℃に加熱し、温度150℃を超えないように注意して当該温度で0.5時間~2時間保持する。その後加熱を止めて30分間以上自然冷却する。冷却後、植物油からエキス用材料(唐辛子)を取り除き唐辛子のエキス油を得る。唐辛子の投入量は植物油100質量部に対して0.5質量部~5質量部の範囲が好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明に係るエキス油の製造方法によれば、植物油の酸化を抑えながら甲殻類のエキスが十分に抽出されたエキス油を得ることができる。そしてこのエキス油を用いてマヨネーズを製造すれば、甲殻類のエキスが均一に混合された甲殻類風味のマヨネーズが得られる。
【手続補正書】
【提出日】2024-11-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物油を加熱する第1工程と、
温度90℃~100℃に加熱した前記植物油に、甲殻類からなるエキス用材料を投入する第2工程と、
第2工程で得た植物油を温度120℃~140℃に加熱して20分間~40分間保持する第3工程と、
第3工程で得た植物油を、第3工程の保持温度よりも高く、且つ、温度150℃を超えないように加熱し10分間~30分間保持する第4工程と、
第4工程で得た植物油から前記エキス用材料を取り除く第5工程と、
を有することを特徴とするエキス油の製造方法。
【請求項2】
第2工程において、前記植物油100質量部に対して前記エキス用材料を10質量部~40質量部投入する請求項1記載のエキス油の製造方法。
【請求項3】
少なくとも卵黄と酢とを混合する混合工程と、
前記混合工程で得た混合物に植物油を添加し乳化させる乳化工程と
を有するマヨネーズの製造方法であって、
前記植物油の少なくとも一部として、請求項1又は2記載の製造方法で得られたエキス油を用いることを特徴とするマヨネーズの製造方法。
【請求項4】
前記植物油に占める前記エキス油の割合が40wt%~60wt%である請求項3記載のマヨネーズの製造方法。
【請求項5】
マヨネーズ全体に対する卵黄の配合量が10wt%~20wt%であり、
酢の配合量が2wt%~5wt%であり、
前記植物油の配合量が73.5wt%~87.5wt%である請求項3記載のマヨネーズの製造方法。
【請求項6】
前記植物油のエキス油以外の油として菜種油を用いる請求項3記載のマヨネーズの製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
前記目的を達成する本発明の一実施形態に係るエキス油の製造方法は、植物油を加熱する第1工程と、温度90℃~100℃に加熱した前記植物油に、甲殻類からなるエキス用材料を投入する第2工程と、第2工程で得た植物油を温度120℃~140℃に加熱して20分間~40分間保持する第3工程と、第3工程で得た植物油を、第3工程の保持温度よりも高く、且つ、温度150℃を超えないように加熱し10分間~30分間保持する第4工程と、第4工程で得た植物油から前記エキス用材料を取り除く第5工程とを有することを特徴とする。