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特開2025-22658超音波検知素子アセンブリ及び超音波検知素子
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025022658
(43)【公開日】2025-02-14
(54)【発明の名称】超音波検知素子アセンブリ及び超音波検知素子
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/44 20060101AFI20250206BHJP
【FI】
H04R1/44 330
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023149730
(22)【出願日】2023-09-15
(31)【優先権主張番号】112129158
(32)【優先日】2023-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】523353432
【氏名又は名称】ソニックエムイーエムエス (チェンチョウ) テクノロジー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】チウ, イーシャン
(72)【発明者】
【氏名】ジンチ, レイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン, シェンツォン
【テーマコード(参考)】
5D019
【Fターム(参考)】
5D019AA26
5D019FF01
5D019HH01
5D019HH02
(57)【要約】
【課題】レイアウトの効率が良い超音波検知素子アセンブリ及び超音波検知素子を提供する。
【解決手段】4個の接続パッドは、各接続パッドがそれぞれ第1の感知ユニット、第2の感知ユニット、第3の感知ユニット、及び第4の感知ユニットにおける2個の間に位置し、且つ、センシングエリアの第1の面及び第2の面の貫通孔の中を貫通するように位置し、且つ、接続パッドにおける2本の線路で第1のセンシングモジュールに接続され、他の2本の線路は第2のセンシングモジュールに接続され、4個の溶接パッドは、センシングエリアの第2の面に位置し、且つ、それぞれ第1の感知ユニット、第2の感知ユニット、第3の感知ユニット、及び第4の感知ユニットの垂直投影が重なり、且つ、各溶接パッドはそれぞれ線路で4個の接続パッドのうちの一つに接続される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、複数の超音波検知素子とを備える超音波検知素子アセンブリであって、
前記半導体基板は、第1の面と、第2の面とを有し、
複数の前記超音波検知素子は、前記半導体基板上にアレイ状に形成されており、各前記超音波検知素子は、前記半導体基板のセンシングエリアに形成されており、
各前記超音波検知素子は、第1のセンシングモジュールと、第2のセンシングモジュールと、4個の接続パッドと、4個の溶接パッドとを有し、
前記第1のセンシングモジュールは、前記センシングエリアの前記第1の面に形成され、第1の感知ユニットと、第2の感知ユニットとを有し、前記第1の感知ユニットと前記第2の感知ユニットとが並列しており、
前記第2のセンシングモジュールは、前記センシングエリアの前記第1の面に形成され、第3の感知ユニットと、第4の感知ユニットとを有し、前記第3の感知ユニットと前記第4の感知ユニットとが並列しており、
前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットは、それぞれ前記センシングエリアの前記第1の面の四隅に位置し、対称に排列されており、
4個の前記接続パッドは、各該接続パッドがそれぞれ前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットにおける2個の間に位置し、且つ、前記センシングエリアの前記第1の面及び前記第2の面の貫通孔の中を貫通するように位置し、且つ、前記接続パッドにおける2本の第1の線路で前記第1のセンシングモジュールに接続し、2本の第2の線路で前記第2のセンシングモジュールに接続し、
4個の前記溶接パッドは、前記センシングエリアの前記第2の面に位置し、且つ、それぞれ前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットの垂直投影が重なり、且つ、各前記溶接パッドがそれぞれ第3の線路で4個の前記接続パッドのうちの一つに接続される、ことを特徴とする超音波検知素子アセンブリ。
【請求項2】
前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットは圧電超音波センサーである、ことを特徴とする請求項1に記載の超音波検知素子アセンブリ。
【請求項3】
各前記接続パッドが複数の前記溶接パッドの2個の間にそれぞれ位置し、且つ、2個の該溶接パッドが前記接続パッドを以って中心対称排列となる、ことを特徴とする請求項1に記載の超音波検知素子アセンブリ。
【請求項4】
各前記超音波検知素子は、更に第1の空孔検知ユニットを有し、
該第1の空孔検知ユニットが前記センシングエリアの前記第1の面の中心に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の超音波検知素子アセンブリ。
【請求項5】
前記第1の空孔検知ユニットの面積は、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットよりも小さい、ことを特徴とする請求項4に記載の超音波検知素子アセンブリ。
【請求項6】
各前記超音波検知素子は、更に複数の第2の空孔検知ユニットを有し、
複数の該第2の空孔検知ユニットは、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットにおける2個の間に位置する、ことを特徴とする請求項4に記載の超音波検知素子アセンブリ。
【請求項7】
各前記超音波検知素子は、4個の前記第2の空孔検知ユニットを有し、
4個の該第2の空孔検知ユニットは、それぞれ前記第1の空孔検知ユニットの4つの側に位置し、且つ対称排列されている、ことを特徴とする請求項6に記載の超音波検知素子アセンブリ。
【請求項8】
複数の前記第2の空孔検知ユニットの面積は、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットよりも小さい、ことを特徴とする請求項6に記載の超音波検知素子アセンブリ。
【請求項9】
半導体基板と、第1のセンシングモジュールと、第2のセンシングモジュールと、4個の接続パッドと、4個の溶接パッドとを備える超音波検知素子であって、
前記半導体基板は、第1の面と、第2の面とを有し、
前記第1のセンシングモジュールは、前記半導体基板の前記第1の面に形成され、第1の感知ユニットと、第2の感知ユニットとを有し、前記第1の感知ユニットと前記第2の感知ユニットとが並列しており、
前記第2のセンシングモジュールは、前記半導体基板の前記第1の面に形成され、第3の感知ユニットと、第4の感知ユニットとを有し、前記第3の感知ユニットと前記第4の感知ユニットとが並列しており、
前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットは、それぞれ前記半導体基板の前記第1の面の四隅に位置し、且つ、対称に排列されており、
4個の前記接続パッドは、各該接続パッドが前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットにおける2個の間に位置し、且つ、前記接続パッドは、前記半導体基板を貫通する前記第1の面及び前記第2の面の貫通孔の中に位置し、且つ、複数の前記接続パッドにおける2本の第1の線路で前記第1のセンシングモジュールに接続し、2本の第2の線路で前記第2のセンシングモジュールに接続し、
4個の前記溶接パッドは、前記半導体基板の前記第2の面に位置し、且つ、それぞれ前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットの垂直投影が重なり、且つ、各前記溶接パッドがそれぞれ第3の線路で4個の前記接続パッドのうちの一つに接続される、ことを特徴とする超音波検知素子。
【請求項10】
前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットは圧電超音波センサーである、ことを特徴とする請求項9に記載の超音波検知素子。
【請求項11】
各前記接続パッドが複数の前記溶接パッドの2個の間にそれぞれ位置し、且つ、2個の該溶接パッドが前記接続パッドを以って中心対称排列となる、ことを特徴とする請求項9に記載の超音波検知素子。
【請求項12】
更に第1の空孔検知ユニットを備え、
該第1の空孔検知ユニットが前記半導体基板の前記第1の面の中心に位置する、ことを特徴とする請求項9に記載の超音波検知素子。
【請求項13】
前記第1の空孔検知ユニットの面積は、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットよりも小さい、ことを特徴とする請求項12に記載の超音波検知素子。
【請求項14】
複数の第2の空孔検知ユニットを更に備え、
各該第2の空孔検知ユニットは、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットにおける2個の間に位置する、ことを特徴とする請求項12に記載の超音波検知素子。
【請求項15】
4個の前記第2の空孔検知ユニットを備え、
4個の該第2の空孔検知ユニットは、それぞれ前記第1の空孔検知ユニットの4つの側に位置し、且つ、対称排列されている、ことを特徴とする請求項14に記載の超音波検知素子。
【請求項16】
複数の前記第2の空孔検知ユニットの面積は、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットよりも小さい、ことを特徴とする請求項14に記載の超音波検知素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波検知素子アセンブリ及び超音波検知素子に関し、特に、レイアウトの効率が良い超音波検知素子アセンブリ及び超音波検知素子に関する。
【背景技術】
【0002】
超音波センシング技術は、現在の技術が徐々に成熟しており、従来の指紋認識から応用分野を徐々に拡大しており、より大きなセンサーの構成によって、より長い距離をも感知できるようになりつつある。そのため、ディスプレイや自動車等の分野では普及率が高まってきている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、製品技術が徐々に成熟するにつれて、ウェーハのレイアウトを如何にして最適化するかが問題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上述の問題に鑑みて以下の構成を備える。即ち、半導体基板と、複数の超音波検知素子とを備える超音波検知素子アセンブリであって、前記半導体基板は、第1の面と、第2の面とを有し、複数の前記超音波検知素子は、前記半導体基板上にアレイ状に形成されており、各前記超音波検知素子は、前記半導体基板のセンシングエリアに形成されており、各前記超音波検知素子は、第1のセンシングモジュールと、第2のセンシングモジュールと、4個の接続パッドと、4個の溶接パッドとを有し、前記第1のセンシングモジュールは、前記センシングエリアの前記第1の面に形成され、第1の感知ユニットと、第2の感知ユニットとを有し、前記第1の感知ユニットと前記第2の感知ユニットとが並列しており、前記第2のセンシングモジュールは、前記センシングエリアの前記第1の面に形成され、第3の感知ユニットと、第4の感知ユニットとを有し、前記第3の感知ユニットと前記第4の感知ユニットとが並列しており、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットは、それぞれ前記センシングエリアの前記第1の面の四隅に位置し、対称に排列されており、4個の前記接続パッドは、各該接続パッドがそれぞれ前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットにおける2個の間に位置し、且つ、前記センシングエリアの前記第1の面及び前記第2の面の貫通孔の中を貫通するように位置し、且つ、前記接続パッドにおける2本の第1の線路で前記第1のセンシングモジュールに接続し、2本の第2の線路で前記第2のセンシングモジュールに接続し、4個の前記溶接パッドは、前記センシングエリアの前記第2の面に位置し、且つ、それぞれ前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットの垂直投影が重なり、且つ、各前記溶接パッドがそれぞれ第3の線路で4個の前記接続パッドのうちの一つに接続されることを特徴とする超音波検知素子アセンブリ。
【0005】
また、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットは圧電超音波センサーである、ことを特徴とする上記の超音波検知素子アセンブリ。
【0006】
また、各前記接続パッドが複数の前記溶接パッドの2個の間にそれぞれ位置し、且つ、2個の該溶接パッドが前記接続パッドを以って中心対称排列となる、ことを特徴とする上記の超音波検知素子アセンブリ。
【0007】
また、各前記超音波検知素子は、更に第1の空孔検知ユニットを有し、該第1の空孔検知ユニットが前記センシングエリアの前記第1の面の中心に位置する、ことを特徴とする上記の超音波検知素子アセンブリ。
【0008】
また、前記第1の空孔検知ユニットの面積は、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットよりも小さい、ことを特徴とする上記の超音波検知素子アセンブリ。
【0009】
また、各前記超音波検知素子は、更に複数の第2の空孔検知ユニットを有し、複数の該第2の空孔検知ユニットは、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットにおける2個の間に位置する、ことを特徴とする上記の超音波検知素子アセンブリ。
【0010】
また、各前記超音波検知素子は、4個の前記第2の空孔検知ユニットを有し、4個の該第2の空孔検知ユニットは、それぞれ前記第1の空孔検知ユニットの4つの側に位置し、且つ対称排列されている、ことを特徴とする上記の超音波検知素子アセンブリ。
【0011】
また、複数の前記第2の空孔検知ユニットの面積は、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットよりも小さい、ことを特徴とする上記の超音波検知素子アセンブリ。
【0012】
また、半導体基板と、第1のセンシングモジュールと、第2のセンシングモジュールと、4個の接続パッドと、4個の溶接パッドとを備える超音波検知素子であって、前記半導体基板は、第1の面と、第2の面とを有し、前記第1のセンシングモジュールは、前記半導体基板の前記第1の面に形成され、第1の感知ユニットと、第2の感知ユニットとを有し、前記第1の感知ユニットと前記第2の感知ユニットとが並列しており、前記第2のセンシングモジュールは、前記半導体基板の前記第1の面に形成され、第3の感知ユニットと、第4の感知ユニットとを有し、前記第3の感知ユニットと前記第4の感知ユニットとが並列しており、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットは、それぞれ前記半導体基板の前記第1の面の四隅に位置し、且つ、対称に排列されており、4個の前記接続パッドは、各該接続パッドが前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットにおける2個の間に位置し、且つ、前記接続パッドは、前記半導体基板を貫通する前記第1の面及び前記第2の面の貫通孔の中に位置し、且つ、複数の前記接続パッドにおける2本の第1の線路で前記第1のセンシングモジュールに接続し、2本の第2の線路で前記第2のセンシングモジュールに接続し、4個の前記溶接パッドは、前記半導体基板の前記第2の面に位置し、且つ、それぞれ前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットの垂直投影が重なり、且つ、各前記溶接パッドがそれぞれ第3の線路で4個の前記接続パッドのうちの一つに接続される、ことを特徴とする超音波検知素子。
【0013】
また、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットは圧電超音波センサーである、ことを特徴とする上記の超音波検知素子。
【0014】
また、各前記接続パッドが複数の前記溶接パッドの2個の間にそれぞれ位置し、且つ、2個の該溶接パッドが前記接続パッドを以って中心対称排列となる、ことを特徴とする上記の超音波検知素子。
【0015】
また、更に第1の空孔検知ユニットを備え、該第1の空孔検知ユニットが前記半導体基板の前記第1の面の中心に位置する、ことを特徴とする上記の超音波検知素子。
【0016】
また、前記第1の空孔検知ユニットの面積は、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットよりも小さい、ことを特徴とする上記の超音波検知素子。
【0017】
また、複数の第2の空孔検知ユニットを更に備え、各該第2の空孔検知ユニットは、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットにおける2個の間に位置する、ことを特徴とする上記の超音波検知素子。
【0018】
また、4個の前記第2の空孔検知ユニットを備え、4個の該第2の空孔検知ユニットは、それぞれ前記第1の空孔検知ユニットの4つの側に位置し、且つ、対称排列されている、ことを特徴とする上記の超音波検知素子。
【0019】
また、複数の前記第2の空孔検知ユニットの面積は、前記第1の感知ユニット、前記第2の感知ユニット、前記第3の感知ユニット、及び前記第4の感知ユニットよりも小さい、ことを特徴とする上記の超音波検知素子。
【発明の効果】
【0020】
接続パッド15は貫通孔(スルーホール)技術によって形成され、第1の感知ユニット、第2の感知ユニット、第3の感知ユニット、及び第4の感知ユニット、並びに溶接パッドは規則的に配置されるので、ウェーハの利用率を最適化することができ、第1の感知ユニット、第2の感知ユニット、第3の感知ユニット、及び第4の感知ユニットによる検出を容易にすることができ、製作も容易である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の超音波検知素子アセンブリの上面図である。
図2】本発明の超音波検知素子の上面図である。
図3】本発明の超音波検知素子の底面図である。
図4】超音波検知素子の他の実施形態の上面図である。
図5】超音波検知素子の図4とは異なる他の実施形態の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明において、ある要素が他の要素上に「配置される」と表現される場合、その要素が他の要素に直接配置されることを意味する場合もあるが、中間要素を介して配置されている場合もある。しかし、ある要素が他の要素に「直接配置される」と態々記載されている場合には、介在する要素が存在しない。
【0023】
また、以下の説明において「第1の」、「第2の」等の用語はあるユニット、部品、エリア、或いは部分と、別のユニット、部品、エリア、或いは部分が異なるものであることを意味し、順序を表す概念ではない。また、「下」、「上」、「内」或いは「外」等の相対的な用語は、ある構成要素と他の構成要素との関係を説明するために本願の明細書で使用される場合があるが、ある構成要素の上下を逆さまにすれば当然に上と下とは逆になるので、本願では実施形態の説明の都合上「下」、「上」、「内」等と記載しているにすぎず、明細書で例えば「下」と記載されていても常に下を意味するのではなく、被疑侵害品の構成要素の向きを逆にすれば上下は当然逆になるので、このようなケースでは、本願の請求の範囲の解釈では柔軟に向きを置き換えて解釈されるべきである。
【0024】
図1から図3を参照して本発明を説明する。ここで、図1を参照して説明する。ここで、図1は本発明の超音波検知素子アセンブリの上面図である。図2は本発明の超音波検知素子の上面図である。図3は本発明の超音波検知素子の底面図である。
【0025】
図1に示すように、超音波検知素子アセンブリ100は、複数の超音波検知素子1と、矩形の平板である半導体基板2とを備える。ここで、半導体基板2はシリコンウエハであり、超音波検知素子1は半導体基板2上にアレイ状に形成されている。半導体基板2は、図2に示す第1の面21と、図3に示す第2の面23とを有する。
【0026】
図1に示すように、各超音波検知素子1は、半導体基板2のセンシングエリア25に形成されている。図2及び図3に示すように、各超音波検知素子1は、第1のセンシングモジュール11と、第2のセンシングモジュール13と、4個(4つ)の接続パッド15と、4個の溶接パッド17とを有する。
【0027】
第1のセンシングモジュール11は、センシングエリア25の第1の面21上に形成され、第1の感知ユニット111と、第2の感知ユニット113とを有し、第1の感知ユニット111と第2の感知ユニット113とが並列している。
【0028】
第2のセンシングモジュール13は、センシングエリア25の第1の面21上に形成され、第3の感知ユニット131と、第4の感知ユニット133とを有し、第3の感知ユニット131と第4の感知ユニット133とが並列している。
【0029】
また、第1の感知ユニット111、第2の感知ユニット113、第3の感知ユニット131、及び第4の感知ユニット133は、それぞれセンシングエリア25の第1の面21の四隅に位置し、対称排列される。
【0030】
各接続パッド15は、それぞれ第1の感知ユニット111、第2の感知ユニット113、第3の感知ユニット131、及び第4の感知ユニット133における2個の間に位置する。つまり、左上に位置する第1の感知ユニット111と右上に位置する第2の感知ユニット113との間に1個の接続パッド15が配置される。また、左下に位置する第3の感知ユニット131と右下に位置する第4の感知ユニット133との間にも別の接続パッド15が設けられる。
【0031】
そして、左上に位置する第1の感知ユニット111と左下に位置する第3の感知ユニット131との間にも異なる接続パッド15が設けられる。更に、右上に位置する第2の感知ユニット113と右下に位置する第4の感知ユニット133との間にも上述した3個とは別の接続パッド15が設けられる。
そして、センシングエリア25の第1の面21及び第2の面23を貫通する貫通孔27内に位置する。
【0032】
接続パッド15における2個は図2の上側と左側に描かれている第1の線路30で第1のセンシングモジュール11に接続され、それぞれ第1のセンシングモジュール11の正極(図示せず)と負極(図示せず)とに接続されている。即ち、接続パッド15における2個は、第1のセンシングモジュール11に電気的に接続可能である。また、接続パッド15は、図2の下側と右側に描かれている他の2個の第2の線路32で第2のセンシングモジュール13に接続され、第2のセンシングモジュール13の正極と負極とがそれぞれ接続される。即ち、接続パッド15における他の2個は、第2のセンシングモジュール13に電気的に接続可能である。
【0033】
図3に示すように、4つの溶接パッド17は、センシングエリア25の第2の面23上に位置し、第1の感知ユニット111、第2の感知ユニット113、第3の感知ユニット131、及び第4の感知ユニット133のそれぞれの垂直投影と重なる。
【0034】
すなわち、4つの溶接パッド17は、第1の感知ユニット111、第2の感知ユニット113、第3の感知ユニット131、及び第4の感知ユニット133の直下(真裏)に位置している。各溶接パッド17は、それぞれ第2の面23に形成された第3の線路34によって4つの接続パッド15のうちの1つに接続される。
【0035】
このようにして、溶接パッド17と接続パッド15とを介して、第1の感知ユニット111、第2の感知ユニット113、第3の感知ユニット131、及び第4の感知ユニット133に、溶接パッド17の部品(素子)との接続をさせ、電気的な接続を実現し得る回路基板等ができる。
【0036】
再び図1を参照すると、超音波検知素子アセンブリ100は、実質的にはウェーハ集積回路レイアウトの一部である。超音波検知素子1は、アレイ状、且つ、対称に配置されているので、製品の要求に応じて1つ又は複数の超音波検知素子1を使用することができる。
【0037】
例えば1×2や2×4等で切り取っても良い。このようにして、異なる製品の要件を同じウェーハ上で提供できるため、ウェーハの利用率が大幅に向上する。また、ウェーハが切断された後、超音波検知素子1が位置するセンシングエリア25が素子の基板となる。超音波検知素子1は切断可能な最小サイズである。
【0038】
ここで、第1の感知ユニット111、第2の感知ユニット113、第3の感知ユニット131、及び第4の感知ユニット133は圧電超音波センサーであり、例えば圧電微小電気機械センサー(Piezoelectric Micromachined Ultrasonic Transducer,PMUT)である。
【0039】
再び図3を参照して説明する。本実施形態では、各接続パッド15は、それぞれ2つの溶接パッド17の間に位置し、そして、2つの溶接パッド17は、接続パッド15の周囲に対称排列されている。この対称排列の構造により、全体のレイアウトとその後のパッケージ検査がより便利となる。
【0040】
図4は、超音波検知素子の他の実施形態の上面図である。図4に示すように、本実施形態では、超音波検知素子1は、第1の空孔検知ユニット41を更に備える。第1の空孔検知ユニット41は、センシングエリア25の第1の面21の中央に位置する。
【0041】
詳細には、第1の空孔検知ユニット41の面積は、第1の感知ユニット111、第2の感知ユニット113、第3の感知ユニット131、及び第4の感知ユニットの面積よりも小さい。
【0042】
なお、第1の空孔検知ユニット41は、第1の感知ユニット111、第2の感知ユニット113、第3の感知ユニット131、及び第4の感知ユニット133と同一の工程で製造することができるが、溶接パッド17(図4には図示せず)には接続されない。
【0043】
その構造は、第1の感知ユニット111、第2の感知ユニット113、第3の感知ユニット131、及び第4の感知ユニット133と実質的に同じであり、全てにキャビティがあり、位置決め、ノイズのフィルタリング、クロストークの低減、帯域幅の補足機能として使用できる。
【0044】
次に、図5を参照して説明する。ここで、図5は超音波検知素子の図4とは異なる他の実施形態の上面図である。超音波検知素子1は、複数の第2の空孔検知ユニット43を備える。ここでは、2つの場合を一例に挙げると、第2の空孔検知ユニット43は、第1の感知ユニット111と第2の感知ユニット113との間に加えて、第3の感知ユニット131と第4の感知ユニット133との間にも位置する。
【0045】
しかし、これは単なる例示に過ぎず、ここで示した実施形態に技術的範囲を限定する趣旨ではない。第2の空孔検知ユニット43は、構造及び機能が第1の空孔検知ユニット41と同様である。同様に、第2の空孔検知ユニット43の面積は、第1の感知ユニット111、第2の感知ユニット113、第3の感知ユニット131、及び第4の感知ユニット133の面積よりも小さい。
【0046】
再び図2に戻り説明する。本実施形態では、超音波検知素子1は、4つの第2の空孔検知ユニット43を備える。また、4つの第2の空孔検知ユニット43は、それぞれ第1の空孔検知ユニット41の四辺に位置し、且つ、対称に配置されている。なお、第2の空孔検知ユニット43の個数及び配置は一例に過ぎず、これに限定されるものではない。
【0047】
以上のように、接続パッド15は貫通孔(スルーホール)技術によって形成され、第1の感知ユニット111、第2の感知ユニット113、第3の感知ユニット131、及び第4の感知ユニット133、並びに溶接パッド17は規則的に配置されるので、ウェーハの利用率を最適化することができ、第1の感知ユニット111、第2の感知ユニット113、第3の感知ユニット131、及び第4の感知ユニット133による検出を容易にすることができ、製作も容易である。
【0048】
更に、実際のニーズに応じて、アレイ状に形成されたものを切断して選択し、異なる製品に対する要件を満たすために同じウェーハ上で切断を実行できるので、カスタマイズが容易にできる。
【0049】
以上、本発明の技術内容を好ましい実施形態とともに説明した。しかし、本発明はこれ等の実施形態で説明したものに限定されるものではなく、当業者が本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えても、本発明の技術的範囲に含まれる。したがって、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。
【符号の説明】
【0050】
1 超音波検知素子
11 第1のセンシングモジュール
111 第1の感知ユニット
113 第2の感知ユニット
13 第2のセンシングモジュール
131 第3の感知ユニット
133 第4の感知ユニット
15 接続パッド
17 溶接パッド
2 半導体基板
21 第1の面
23 第2の面
25 センシングエリア
27 貫通孔
30 第1の線路
32 第2の線路
34 第3の線路
41 第1の空孔検知ユニット
43 第2の空孔検知ユニット
100 超音波検知素子アセンブリ
図1
図2
図3
図4
図5