(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025023934
(43)【公開日】2025-02-19
(54)【発明の名称】眼球検査及び測定を行う方法、装置並びにシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 3/06 20060101AFI20250212BHJP
A61B 5/11 20060101ALI20250212BHJP
【FI】
A61B3/06
A61B5/11 200
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024184166
(22)【出願日】2024-10-18
(62)【分割の表示】P 2021540371の分割
【原出願日】2019-09-21
(31)【優先権主張番号】62/734,280
(32)【優先日】2018-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/734,274
(32)【優先日】2018-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/853,713
(32)【優先日】2019-05-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.FIREWIRE
(71)【出願人】
【識別番号】524385137
【氏名又は名称】ルミセラ ダイアグノスティクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100170597
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 直樹
(72)【発明者】
【氏名】グレゴリー アール ジャクソン
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド イー ビーチャー
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド イー オール
(72)【発明者】
【氏名】フランク ジョーンズ
(72)【発明者】
【氏名】ネイサン スミス
【テーマコード(参考)】
4C038
4C316
【Fターム(参考)】
4C038VA04
4C038VB02
4C038VB31
4C038VC20
4C316AA09
4C316AA13
4C316AA14
4C316AA18
4C316AA19
4C316AA20
4C316FA04
4C316FA06
4C316FC04
(57)【要約】 (修正有)
【課題】眼科診断検査を実行する方法、装置、及びシステムが開示されている。
【解決手段】一の態様では、被験者へ眼球検査を行う頭部に装着可能な装置100は、当該装置を前記被験者の頭部に取り付ける頭部に取り付け可能なフレーム102と、当該装置が前記被験者に取り付けられるときに周辺光から前記被験者のうちの少なくとも1つの眼を遮断するように前記フレームに結合するように構成される光シールを備えてよい。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者の少なくとも1つの眼における暗適応を測定する頭部に装着可能な装置であって
、
頭部に装着可能なフレームと、
前記フレームに取り付けられて漂白光及び刺激光を生成するように構成される少なくと
も1つの検査用光源と、
該少なくとも1つの検査用光源からの前記漂白光及び前記刺激光を前記被験者の少なく
とも1つの眼に向けるために前記フレームに取り付けられた光学系、
を備える頭部に装着可能な装置。
【請求項2】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記少なくとも1つの検査用光源及
び光学系が設けられる可動式プラットフォームをさらに備える頭部に装着可能な装置。
【請求項3】
請求項2に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記可動式プラットフォームは、前
記被験者の眼の瞳に対して前記少なくとも1つの検査用光源を位置合わせするために少な
くとも2つの垂直方向に沿って移動可能である、頭部に装着可能な装置。
【請求項4】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記プラットフォームは前記フレー
ムに対して固定した位置をとる、頭部に装着可能な装置。
【請求項5】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記被験者の注意を前記少なくとも
1つの検査用光源へ向けるため、前記少なくとも1つの検査用光源に係る少なくとも1つ
の固視用光源をさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項6】
請求項5に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記少なくとも1つの固視用光源及
び前記少なくとも1つの検査用光源の相対位置は、前記少なくとも1つの検査用光源によ
って放出される光と前記少なくとも1つの固定光源によって放出される光が前記被験者の
瞳で約1°~18°の範囲の角度をなすように設定される、頭部に装着可能な装置。
【請求項7】
請求項5に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記少なくとも1つの固視用光源は
、前記被験者が見るときに前記固視光を集束させることを可能にするように移動可能に構
成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項8】
請求項7に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記少なくとも1つの固視用光源は
、前記固視用光源によって放出される光の伝播方向に実質的に沿った方向に沿って移動可
能である、頭部に装着可能な装置。
【請求項9】
請求項8に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレームに取り付けられて前記
少なくとも1つの固視用光源に結合され、前記被験者の眼に対して前記固視用光源を移動
させるように構成される機構をさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項10】
請求項9に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記機構は、前記固視用光源によっ
て放出される光の伝播方向に実質的に沿った方向に沿って前記固視用光源を動かすように
構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項11】
請求項9に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記少なくとも1つの固視用光源を
動かす前記機構は、ユーザーによって回転されるように適合されるノブと、該ノブの回転
運動を前記固視用光源の直線並進へ変換するように前記ノブに機械的に結合されるカムシ
ステムを備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項12】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光学系は、前記少なくとも1つ
の検査用光源によって放出される光をコリメートするように構成される1つ以上のレンズ
を備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項13】
請求項12に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光学系は、球面収差を補正す
るように適合する少なくとも1つの非球面レンズを備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項14】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記検査用光源と前記光学系は、封
止されたパッケージ内に収容される、頭部に装着可能な装置。
【請求項15】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記少なくとも1つの検査用光源を
前記被験者の眼の瞳へ自動的に位置合わせするように前記フレームに結合される自動位置
合わせ機構をさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項16】
請求項15に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記自動位置合わせ機構は、前記
少なくとも1つの眼に照射するように前記フレーム上に取り付けられる赤外光源と、前記
赤外光の照射に応じて前記少なくとも1つの眼から戻る前記赤外光の少なくとも一部を検
出するように前記フレーム内に取り付けられる赤外検出器を備える、頭部に装着可能な装
置。
【請求項17】
請求項16に記載の頭部に装着可能な装置であって、
前記フレーム上に取り付けられて前記赤外検出器及び前記可動式プラットフォームと通
信するフィードバックシステムをさらに備え、
前記フィードバックシステムは、前記赤外検出器によって生成される1つ以上の信号に
基づいて前記少なくとも1つの眼の瞳を検出し、かつ、前記プラットフォームを動かすこ
とで前記少なくとも1つの検査用光源によって放出される前記光と前記被験者の瞳とを位
置合わせする、
頭部に装着可能な装置。
【請求項18】
請求項17に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記赤外検出器は赤外カメラを備
える、頭部に装着可能な装置。
【請求項19】
請求項18に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記赤外カメラは、前記被験者の
前記少なくとも1つの眼から戻る前記赤外光に基づいて前記被験者の瞳の像を生成するよ
うに構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項20】
請求項19に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フィードバックシステムは、
前記赤外カメラによって生成される前記像中の前記被験者の瞳の形状に基づいて前記少な
くとも1つの検査用光源によって放出される前記検査光を位置合わせする、頭部に装着可
能な装置。
【請求項21】
請求項20に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光学系は、前記少なくとも1
つの検査用光源からの光を前記被験者の眼へ反射して、かつ、さらには前記被験者の眼か
ら戻る前記赤外光が前記赤外検出器を通過することを可能にするように適合する二色ミラ
ーを備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項22】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、当該装置が前記被験者に装着される
ときに前記被験者の少なくとも1つの眼を周辺光から遮断するように前記フレームに結合
するように構成される光シールをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項23】
請求項22に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールは、周辺光から前記
被験者の両眼を遮断するように構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項24】
請求項23に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールは、互いに独立して
周辺光から前記被験者の眼を遮断するように構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項25】
請求項24に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールは、前記被験者の頭
部の少なくとも一部に実質的に適合可能である、頭部に装着可能な装置。
【請求項26】
請求項24に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレームに取り付けられて前
記被験者の前記少なくとも1つの眼の周りで前記光シールを調節するために前記光シール
に結合されるラッチをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項27】
請求項26に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記ラッチを前記光シールへ機械
的に結合する第1ストラップをさらに備え、
前記ラッチは、前記被験者の前記少なくとも1つの眼の周りで前記光シールを調節する
ために前記ストラップにおける長さ及び張力のいずれかを調節するのに用いられ得る、
頭部に装着可能な装置。
【請求項28】
請求項27に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記被験者の頭部への前記フレー
ムの取り付けを調節するために前記フレームに結合される第2ストラップをさらに備える
、頭部に装着可能な装置。
【請求項29】
請求項28に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記第1ストラップと前記第2ス
トラップのいずれかと結合して前記第1ストラップと前記第2ストラップを容易に解放す
ることを可能にする迅速解放ボタンをも備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項30】
請求項23に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールは高分子材料を有す
る、頭部に装着可能な装置。
【請求項31】
請求項30に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記高分子材料は、シリコーン、
ポリウレタン、ネオプレン、ポリオレフィン、ニトリルゴム、エチレンビニルアセテート
(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ乳酸(PLA)のうちの任意のもの
を有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項32】
請求項22に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールは複数のファイバを
有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項33】
請求項32に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記複数のファイバはセルロース
ファイバを含む、頭部に装着可能な装置。
【請求項34】
請求項22に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールは発泡材料を有する
、頭部に装着可能な装置。
【請求項35】
請求項34に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記発泡材料はアルギン酸発泡体
及びデンプン系発泡体のうちの任意の発泡体を有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項36】
請求項22に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールに結合されるRFI
Dタグをさらに有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項37】
請求項22に記載の頭部に装着可能な装置であって、
前記光シールは、前記被験者によって装着されるときに前記被験者の前記少なくとも1
つの眼と実質的に位置合わせされるように適合する少なくとも1つの開口部を有する適合
可能な本体部を有し、
前記本体部は、当該頭部に装着可能な装置のフレームに結合されて、当該頭部に装着可
能な装置と前記光シールとが結合することで、装着時に前記被験者の前記少なくとも1つ
の眼を周辺光から遮断するように構成される、
頭部に装着可能な装置。
【請求項38】
請求項37に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールを前記被験者の頭部
の少なくとも一部に取り外し及び交換可能に結合するために前記適合可能な本体部に結合
される取付部をさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項39】
請求項38に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記取付部はストラップを備える
、頭部に装着可能な装置。
【請求項40】
請求項38に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記取付部は、前記適合可能な本
体部に結合される少なくとも1つのアームを備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項41】
請求項37に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールが前記被験者によっ
て装着されるときに前記被験者の皮膚と接触するように前記光シールの前記適合可能な本
体部の表面と結合するように構成される衛生ライナーをさらに備える、頭部に装着可能な
装置。
【請求項42】
請求項41に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記衛生ライナーは一回使用の使
い捨てアイテムである、頭部に装着可能な装置。
【請求項43】
請求項42に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記衛生ライナーはRFIDタグ
を有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項44】
請求項22に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールを通る光の漏れを検
出するために前記フレーム上に結合される1つ以上の光センサをさらに備える、頭部に装
着可能な装置。
【請求項45】
請求項44に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記1つ以上の光センサは、前記
被験者の少なくとも1つの眼の周辺での光の漏れを検出するように位置設定される、頭部
に装着可能な装置。
【請求項46】
請求項44に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記1つ以上の光センサは、各々
が前記被験者の1つの眼の周辺での光の漏れを検出するように位置設定される少なくとも
2つの光センサを有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項47】
請求項44に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレーム上に取り付けられて
、前記の検出された光の漏れが閾値よりも大きいときに警告を生成するように前記1つ以
上の光センサと通信する警告モジュールをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項48】
請求項47に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記警告モジュールは、周辺で前
記光の漏れが検出される前記眼を特定する、頭部に装着可能な装置。
【請求項49】
請求項47に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記警告モジュールは、前記光の
漏れの検出に応答して音声警告を生成するように構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項50】
請求項47に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記警告モジュールは、暗順応検
査を行っている個人へ前記検査の終了を知らせるように構成される、頭部に装着可能な装
置。
【請求項51】
請求項47に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記警告モジュールは、前記少な
くとも1つの検査用光源の故障に応じて警告信号を生成するように構成される、頭部に装
着可能な装置。
【請求項52】
請求項47に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記警告モジュールは、暗順応測
定中での前記被験者の性能に応じて警告信号を生成するように構成される、頭部に装着可
能な装置。
【請求項53】
請求項47に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記被験者の意図しない運動の検
出に応じて信号を生成するために前記フレームに結合される少なくとも1つのセンサをさ
らに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項54】
請求項53に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記センサは、前記警告モジュー
ルと通信して前記信号を送る、頭部に装着可能な装置。
【請求項55】
請求項54に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記警告モジュールは、前記セン
サ信号に応じて警告を生成するように構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項56】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記刺激光は、前記少なくとも1つ
の眼の桿体光受容体を刺激するのに有効なスペクトルを有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項57】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記刺激光は、約400nm~約5
70nmの範囲の1つ以上の波長を有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項58】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、刺激光を生成する前記光源は、約1
00ms~約400msの範囲の期間を有する光刺激を生成するように構成される、頭部
に装着可能な装置。
【請求項59】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記刺激光は、約4×10-5cd
/m2~約5cd/m2の範囲の強度を有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項60】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記漂白光は、約490nm~約5
10nmの範囲の波長を有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項61】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記漂白光は、約600nm~約7
00nmの範囲の1つ以上の波長を有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項62】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記漂白光は、本質的に約490n
m~約510nmの範囲の波長で構成される波長スペクトルを有する、頭部に装着可能な
装置。
【請求項63】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記漂白光は、本質的に約600n
m~約700nmの範囲の波長で構成される波長スペクトルを有する、頭部に装着可能な
装置。
【請求項64】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記検査用光源は、約0.5ms~
約400msの範囲の期間を有する漂白光パルスを生成するように構成される、頭部に装
着可能な装置。
【請求項65】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記漂白光は、約1.5対数暗所網
膜照度/秒(log Scotopic Trolands/sec)~約8対数暗所網膜照度/秒の範囲の強度を有
する、頭部に装着可能な装置。
【請求項66】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記漂白光は、約3対数暗所網膜照
度/秒~約7対数暗所網膜照度/秒の範囲の強度を有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項67】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、
前記少なくとも1つの検査用光源は2つの光源を含み、
前記少なくとも1つの検査用光源のうちの一は前記漂白光を生成するように構成され、
前記少なくとも1つの検査用光源のうちの他は前記刺激光を生成するように構成される
、
頭部に装着可能な装置。
【請求項68】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレームは、前記少なくとも1
つの光源と前記光学系を収容するチャンバを有する本体部を備える、頭部に装着可能な装
置。
【請求項69】
請求項68に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記チャンバは、前記少なくとも
1つの検査用光源と前記光学系を収容する第1区画を備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項70】
請求項69に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記第1区画は外部環境に対して
封止される、頭部に装着可能な装置。
【請求項71】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレームの構成は、当該頭部に
装着可能な装置が被験者に装着されるときに前記フレームの少なくとも一部が前記少なく
とも1つの眼の前方に設けられるようにされる、頭部に装着可能な装置。
【請求項72】
請求項71に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレーム本体部の少なくとも
一部は、前記少なくとも1つの眼への周辺光の通過を妨害するように不透明である、頭部
に装着可能な装置。
【請求項73】
請求項72に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記の不透明な部分は、前記被験
者の前記少なくとも1つの眼への周辺光の通過を可能とするように持ち上げられ得るよう
に、前記の不透明な部分は前記フレームの他の部分と蝶番で結合される、頭部に装着可能
な装置。
【請求項74】
請求項71に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記頭部に装着可能な装置が被験
者に装着されるときに前記被験者の前記少なくとも1つの眼の実質的に前方に設けるよう
に構成される前記フレームの本体部の前記少なくとも一部は、信号に応じて不透明さが調
節可能な材料で構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項75】
請求項74に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレームの本体部の少なくと
も一部は、液晶、及び、電圧の印加によって半透明から不透明に遷移する光偏光子を有す
る、頭部に装着可能な装置。
【請求項76】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレームに結合される滑動可能
なスクリーンをさらに備え、
前記スクリーンは、前記少なくとも1つの眼への周辺光の通過を妨害するように前記少
なくとも1つの眼の実質的に前方で滑動可能に設けられる、
頭部に装着可能な装置。
【請求項77】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、
前記フレームは、当該装置が前記被験者によって装着されるときに前記被験者の前記少
なくとも1つの眼の実質的に前方に設けるように構成される開口部を備え、
前記少なくとも1つの眼への周辺光の通過を妨害又は可能にするように前記開口部に結
合されるフリップシールをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項78】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレームを前記被験者の頭部へ
固定するように前記フレームに結合される第1ストラップをさらに備える、頭部に装着可
能な装置。
【請求項79】
請求項78に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記ストラップは弾性材料又は非
弾性材料のうちの少なくとも1つを含む、頭部に装着可能な装置。
【請求項80】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレーム上に取り付けられる制
御装置をさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項81】
請求項80に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記制御装置は、前記少なくとも
1つの検査用光源の動作を制御するように構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項82】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記被験者が前記少なくとも1つの
検査用光源によって放出される光の曝露に応じてフィードバックすることを可能にするよ
うに構成される被験者応答インターフェースをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項83】
請求項82に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレーム上に取り付けられて
、前記被験者応答インターフェースと通信して、前記フィードバックを分析するように構
成される分析装置をさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項84】
請求項83に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記分析装置は、前記被験者の前
記フィードバックを分析することで前記被験者の前記少なくとも1つの眼の暗順応を評価
するように構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項85】
請求項83に記載の頭部に装着可能な装置であって、
前記分析装置は、処理装置と、該処理装置と通信する少なくとも1つのメモリモジュー
ルを備え、
前記少なくとも1つのメモリモジュールは、前記刺激光への前記被験者の応答を分析す
る命令を格納する、
頭部に装着可能な装置。
【請求項86】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記暗順応測定の実行中に被験者へ
指示をするために前記フレーム上に取り付けられる自動適応被験者指示システムをさらに
備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項87】
請求項86に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記少なくとも1つの眼の少なく
とも1つの属性を監視するシステムをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項88】
請求項87に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記の監視するシステムは、前記
属性の監視に応じて前記被験者へ1つ以上の指示を供するように前記自動被験者指示シス
テムと通信する、頭部に装着可能な装置。
【請求項89】
請求項88に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記被験者へ音声通信を供するた
めに前記フレームに結合される音声モジュールをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項90】
請求項89に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記音声モジュールは、前記シス
テムから被験者指示信号を受信し、かつ、前記信号を前記被験者にとって聴取可能な信号
へ変換するように前記被験者指示システムと通信する、頭部に装着可能な装置。
【請求項91】
請求項90に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記音声モジュールは、前記被験
者指示信号を、前記被験者へ供給する1つ以上の言語的命令に変換する、頭部に装着可能
な装置。
【請求項92】
請求項91に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記言語的命令は、前記暗順応測
定中での前記被験者の性能に基づいて生成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項93】
請求項92に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記音声モジュールは、前記警告
モジュールによって生成される1つ以上の警告信号を、前記被験者にとって聴取可能な信
号へ変換する、頭部に装着可能な装置。
【請求項94】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記少なくとも1つの光源を制御す
るために前記フレームに結合される制御装置をさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項95】
請求項94に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレームに結合されて前記制
御装置によって制御される表示装置をさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項96】
請求項95に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記制御装置は、前記表示装置上
に情報、選択オプション、及び命令オプションのうちの少なくとも1つを表示させる、頭
部に装着可能な装置。
【請求項97】
請求項96に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記情報は、前記暗順応の検査の
状態を含む、頭部に装着可能な装置。
【請求項98】
請求項96に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記情報は、被験者の検査のデー
タを含む、頭部に装着可能な装置。
【請求項99】
請求項96に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記選択オプションは、ユーザー
が前記被験者へ前記暗順応の検査を実行するのに前記被験者の右眼、左眼、又は両眼を選
択することを可能にする、頭部に装着可能な装置。
【請求項100】
請求項96に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記選択オプションは、前記暗順
応測定を実行する手順を選択することを可能にする、頭部に装着可能な装置。
【請求項101】
請求項96に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記選択オプションは、当該頭部
に装着可能な装置と他の装置との間での通信を確立する通信プロトコルを選択することを
可能にする、頭部に装着可能な装置。
【請求項102】
請求項96に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記表示装置は、ユーザーが当該
頭部に装着可能な装置へ入力データを入力することを可能にするソフトウエア制御ボタン
をも表示する、頭部に装着可能な装置。
【請求項103】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレームに結合される通信モジ
ュールをさらに備える頭部に装着可能な装置。
【請求項104】
請求項103に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記通信モジュールは、命令セ
ンターと通信するように構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項105】
請求項104に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記通信モジュールは、無線プ
ロトコルを介して前記命令センターと通信する、頭部に装着可能な装置。
【請求項106】
請求項105に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記通信モジュールは、ヘッド
セットと通信するように構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項107】
請求項106に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記通信モジュールは、無線接
続を介して前記ヘッドセットと通信するように構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項108】
請求項107に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記通信モジュールは、無線プ
ロトコルを介して前記ヘッドセットと通信するように構成される、頭部に装着可能な装置
。
【請求項109】
請求項108に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記通信モジュールは、電子健
康記録(EHR)システムと通信するように構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項110】
請求項109に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記通信モジュールは、当該頭
部に装着可能な装置と前記EHRシステムへの共有されたアクセスを供するデータベース
と通信するように構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項111】
請求項109に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記通信モジュールは通信用に
暗号化を利用する、頭部に装着可能な装置。
【請求項112】
請求項103に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記通信モジュールは、前記暗
順応測定の性能を示唆する通知信号を前記命令センターへ送信するように構成される、頭
部に装着可能な装置。
【請求項113】
請求項112に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記通信モジュールは、前記通
知信号を医療専門家の移動可能装置へ送信する、頭部に装着可能な装置。
【請求項114】
被験者に眼科診断検査を施す装置であって、
前記被験者の少なくとも1つの眼に眼科診断検査を施すための眼科診断システムと、
前記診断検査を通して前記被験者を案内するように前記被験者と通信するための自動被
験者指示システム、
を含む装置。
【請求項115】
請求項114に記載の装置であって、前記被験者指示システムは、前記眼科診断検査の
実行前、中、及び/又は後に前記被験者へ供給する事前録音されたメッセージを有する、
装置。
【請求項116】
請求項114に記載の装置であって、前記被験者指示システムは、前記被験者と医療専
門家との間でのやり取りを可能にするように構成される、装置。
【請求項117】
請求項114に記載の装置であって、前記眼科診断検査中に前記被験者の性能を監視す
る測定システムをさらに備える、装置。
【請求項118】
請求項117に記載の装置であって、前記測定システムは、当該眼科診断システムによ
って供される1つ以上の刺激に応答する前記被験者によって用いられるように構成される
被験者応答装置を備える、装置。
【請求項119】
請求項118に記載の装置であって、前記被験者指示システムは、前記被験者の前記刺
激への応答に関するデータを受信するように前記被験者応答装置と通信する、装置。
【請求項120】
請求項119に記載の装置であって、前記被験者指示システムは、前記被験者の前記刺
激への応答に関するデータに応じて前記被験者へ言語命令を供するように構成される、装
置。
【請求項121】
請求項114に記載の装置であって、
前記眼科診断検査は、緑内障のための視野、緑内障及び糖尿病性網膜症のための周波数
倍化技術(FDT)、網膜電図(ERG)、視覚誘発電位(VEP)、コントラスト感度、色覚、
視力、高輝度/高コントラスト視力、低輝度/高コントラスト視力、低輝度・低コントラ
スト視力、高輝度・低コントラスト視力、オポタイプ、ベニール視力、読書速度(高輝度
・低輝度)、グレアテスト(白内障)、運動知覚、メタモルフォプシア(後期AMD)、後
期AMDの形状・質感判別。メソピアおよびスコトピア視野、フォトストレス、マイクロフ
ォーリメトリー(眼底誘導フォーリメトリー)、眼圧計、ステリオプシス、コネオヒスト
シス、眼底網膜イメージング、網膜密度測定、光干渉断層計(OCT)、フルオロセイン血
管造影法、OCT血管造影法(OCTA)、マルチスペクトル・イメージング、走査型レーザー
検眼鏡、前眼部OCT、深視野OCT、網膜代謝イメージング、眼血流イメージング、補償光学
、自家蛍光、無散瞳眼底カメラ、視神経イメージング、超音波、前眼部写真、スリットラ
ンプ、パチメーター、インテリアセグメントのいずれかである、装置。
【請求項122】
請求項114に記載の装置であって、前記被験者へ音声通信を供するために前記フレー
ムに結合される音声モジュールをさらに備える、装置。
【請求項123】
請求項122に記載の装置であって、前記音声モジュールは、該音声モジュールから被
験者指示信号を受信し、かつ、前記信号を聴取可能な信号へ変換して前記被験者へ供給す
るために前記被験者指示システムと通信する、装置。
【請求項124】
請求項123に記載の装置であって、前記音声モジュールは、前記被験者指示信号を、
前記被験者へ供給する1つ以上の言語的命令に変換する、装置。
【請求項125】
請求項124に記載の装置であって、前記言語命令は、前記眼科検査中の前記被験者の
性能に基づいて生成される、装置。
【請求項126】
請求項114に記載の装置であって、頭部に装着可能な装置。
【請求項127】
請求項126に記載の装置であって、当該頭部に装着可能な装置は、当該装置を前記被
験者の頭部に取り付ける頭部に装着可能なフレームを備える、装置。
【請求項128】
請求項127に記載の装置であって、前記自動被験者指示システムの少なくとも一部は
前記フレームに組み込まれる、装置。
【請求項129】
請求項114に記載の装置であって、
前記自動被験者指示システムは、処理装置、少なくとも1つのランダムメモリモジュー
ル(RAM)、永久メモリモジュール、及び、前記処理装置と前記RAMと前記永久メモ
リモジュールとの間での通信を供する通信バスを備える、装置。
【請求項130】
請求項129に記載の装置であって、前記永久メモリモジュール内に格納された被験者
命令を含む複数の事前録音された音声ファイルをさらに有する、装置。
【請求項131】
請求項130に記載の装置であって、当該眼科診断システムの1つ以上の構成要素を制
御するために前記フレームに結合される制御装置をさらに備える、装置。
【請求項132】
請求項131に記載の装置であって、前記フレームに結合されて前記制御装置によって
制御される表示装置をさらに備える、装置。
【請求項133】
請求項132に記載の装置であって、前記制御装置は、前記表示装置上に情報、選択オ
プション、及び命令オプションのうちのいずれかを表示させる、装置。
【請求項134】
請求項133に記載の装置であって、前記情報は、被験者の検査のデータを含む、装置
。
【請求項135】
請求項133に記載の装置であって、記選択オプションは、ユーザーが前記眼科診断検
査を実行するのに右眼、左眼、又は両眼を選択することを可能にする、装置。
【請求項136】
請求項133に記載の装置であって、前記選択オプションは、前記眼科診断検査を実行
する手順を選択することを可能にする、装置。
【請求項137】
請求項136に記載の装置であって、前記選択オプションは、当該可能な装置と他の装
置との間での通信を確立する通信プロトコルを選択することを可能にする、装置。
【請求項138】
請求項136に記載の装置であって、前記表示装置は、ユーザーが当該頭部に装着可能
な装置へ入力データを入力することを可能にするソフトウエア制御ボタンをも表示する、
装置。
【請求項139】
請求項114に記載の装置であって、通信モジュールをさらに備える装置。
【請求項140】
請求項114に記載の装置であって、前記通信モジュールは、命令センターと通信する
ように構成される、装置。
【請求項141】
請求項140に記載の装置であって、前記通信モジュールは、無線プロトコルを介して
前記ヘッドセットと通信するように構成される、装置。
【請求項142】
被験者の眼へ少なくとも1つの光線を導光するように構成される光学系と、
該光学系に結合される少なくとも1つの運動センサと、
前記処理装置に結合されるメモリと、
該メモリ内に格納されて1つ以上の前記処理装置によって実行されるように構成される
1つ以上のプログラムを備える眼科検査システムであって、
前記1つ以上のプログラムは、当該眼科検査システムの加速又は減速を示唆する前記運
動センサから当該眼科検査システムの運動に関する情報を受信する命令を含む、
眼科検査システム。
【請求項143】
請求項142に記載の眼科検査システムであって、前記1つ以上のプログラムは、前記
処理装置を用いることによって前記眼科検査を介して前記被験者を案内するために前記被
験者との口頭による通信を確立する命令を含む、眼科検査システム。
【請求項144】
請求項143に記載の眼科検査システムであって、前記被験者との前記口頭による通信
は自然言語を用いて実行される、眼科検査システム。
【請求項145】
請求項143に記載の眼科検査システムであって、前記被験者との前記口頭による通信
は、前記眼科検査の前、間、及び後に前記被験者へ供給するために構成される1つ以上の
事前記録されたメッセージを用いて実行される、眼科検査システム。
【請求項146】
請求項143に記載の眼科検査システムであって、前記被験者との前記口頭による通信
を実行する少なくとも1つの音声スピーカーをさらに備える、眼科検査システム。
【請求項147】
請求項144に記載の眼科検査システムであって、前記口頭による通信は、前記被験者
に伝えられる1つ以上の命令を含む、、眼科検査システム。
【請求項148】
請求項147に記載の眼科検査システムであって、前記1つ以上の命令は、前記眼科検
査を介して前記被験者を案内するために供される命令を含む、眼科検査システム。
【請求項149】
請求項143に記載の眼科検査システムであって、
前記口頭による通信は、
1)前記被験者への挨拶、
2)前記眼科検査が実行される検査室の住所又は位置を供する命令、
3)前記眼科検査に関する情報、及び、
4)前記眼科検査が実行されるまでの予想される待ち時間、
のうちの少なくとも1つを含む、
眼科検査システム。
【請求項150】
請求項143に記載の眼科検査システムであって、前記被験者からの応答を受信するよ
うに構成されるインターフェースをさらに備える、眼科検査システム。
【請求項151】
請求項150に記載の眼科検査システムであって、前記応答は、当該眼科検査システム
によって前記被験者へ供される1つ以上の刺激に関連して前記被験者によって供される、
眼科検査システム。
【請求項152】
請求項150に記載の眼科検査システムであって、前記処理装置は、前記インターフェ
ースを介して前記被験者から受信される応答を監視するように構成される、眼科検査シス
テム。
【請求項153】
請求項152に記載の眼科検査システムであって、
前記処理装置はさらに、将来の分析のために前記被験者から受信される応答を格納し、
かつ、2)前記被験者から受信される前記応答と前記メモリ内に格納される基準線応答と
を比較するように構成される、
眼科検査システム。
【請求項154】
請求項152に記載の眼科検査システムであって、前記処理装置は、前記被験者から受
信される前記応答に基づいて当該眼科検査システムの少なくとも1つの機能を調節するよ
うに構成される、眼科検査システム。
【請求項155】
請求項154に記載の眼科検査システムであって、前記インターフェースは、前記応答
を供するために前記被験者によって用いられるように構成される、眼科検査システム。
【請求項156】
請求項154に記載の眼科検査システムであって、前記被験者から受信される前記応答
は、言語による応答又は前記インターフェースとの相互作用を介して供される応答を含む
、眼科検査システム。
【請求項157】
請求項154に記載の眼科検査システムであって、
前記少なくとも1つの機能は、1)前記光学系の構成要素の位置、2)前記光学系の構
成要素の方位、及び、3)前記眼科検査の長さのうちの少なくとも1つを含む、
眼科検査システム。
【請求項158】
請求項152に記載の眼科検査システムであって、前記処理装置は、前記被験者から受
信される前記応答に基づいてさらなる命令を前記被験者へ供するように構成される、眼科
検査システム。
【請求項159】
請求項158に記載の眼科検査システムであって、前記応答を供するために前記被験者
によって用いられるように構成されるユーザーインターフェースをさらに備える眼科検査
システム。
【請求項160】
請求項158に記載の眼科検査システムであって、前記被験者から受信される前記応答
は言語による応答である眼科検査システム。
【請求項161】
請求項160に記載の眼科検査システムであって、
前記さらなる命令は、1)自然言語による命令、2)事前に記録された音声命令、3)
コンピュータにより生成された音声命令、及び、4)視覚的命令のうちのすくなくとも1
つを含む、
眼科検査システム。
【請求項162】
請求項160に記載の眼科検査システムであって、前記被験者の少なくとも1つの生体
特徴を取得するように構成される生体スキャナをさらに備える眼科検査システム。
【請求項163】
請求項162に記載の眼科検査システムであって、前記少なくとも1つの生体特徴は、
前記被験者の顔面特徴と、前記被験者の眼の虹彩と、前記被験者の眼の網膜から得られる
情報と、前記被験者から得られる指紋のうちの少なくとも1つを含む、眼科検査システム
。
【請求項164】
請求項158に記載の眼科検査システムであって、
前記処理装置は、前記被験者のプロファイルを格納するように構成され、
前記プロファイルは、前記被験者の名前、前記被験者の住所、前記被験者に係る任意の
識別子、及び、前記被験者の健康保険情報のうちの少なくとも1つを含む識別情報を含む
、
眼科検査システム。
【請求項165】
請求項164に記載の眼科検査システムであって、前記プロファイルは電子健康記録シ
ステムから得られる眼科検査システム。
【請求項166】
請求項165に記載の眼科検査システムであって、前記電子健康記録システムはクラウ
ド系サーバ上で管理される眼科検査システム。
【請求項167】
請求項141に記載の眼科検査システムであって、前記被験者の少なくとも1つの生体
特徴を測定する生体センサをさらに備える眼科検査システム。
【請求項168】
請求項158に記載の眼科検査システムであって、前記処理装置は、前記少なくとも1
つの生体特徴を用いることによって前記被験者を特定するように構成される、眼科検査シ
ステム。
【請求項169】
請求項158に記載の眼科検査システムであって、
前記処理装置は、前記被験者の少なくとも1つの医療履歴、前記被験者に係る医療保険
情報、前記被験者に係る利用可能な事前検査診断情報を受信し、かつ、当該眼科検査シス
テムのメモリ内に格納するように構成される、
眼科検査システム。
【請求項170】
1つ以上の処理装置と、
該1つ以上の処理装置に接続されるメモリと、
該メモリ内に格納されて前記1つ以上の処理装置によって実行されるように構成される
1つ以上のプログラム、
を備える眼科検査用電子デバイスであって、
前記1つ以上のプログラムは、
前記処理装置を用いることによって、眼球測定及び検査用装置を用いて実行される眼科
検査を介して被験者を案内する1つ以上の指示を、自然言語で前記被験者に供する命令と
、
自然言語で前記被験者によって発出される支援用の1つ以上の要求を前記処理装置で受
信する命令と、
前記1つ以上の要求に係るアクティブオントロジーの1つ以上のアクティブ要素を抽出
する命令と、
どれが前記アクティブオントロジーに基づいて少なくとも1つのタスクを前記被験者へ
提供するのかを判断する命令と、
前記少なくとも1つのタスクを実行することによって前記被験者へ支援を提供する命令
、
を有する、
電子デバイス。
【請求項171】
請求項170に記載の電子デバイスであって、
前記被験者を案内する1つ以上の命令は、
1)前記眼科検査が行われる検査室の住所又は位置、
2)前記眼科検査に関する情報、及び、
3)前記眼科検査が実行されるまでの予想待ち時間、
のうちの少なくとも1つを含む、
電子デバイス。
【請求項172】
請求項171に記載の電子デバイスであって、前記処理装置は、前記被験者に係る位置
決定装置と通信して前記被験者の位置を監視することで前記被験者を前記検査室へ案内す
るように構成される、電子デバイス。
【請求項173】
請求項172に記載の電子デバイスであって、
前記処理装置は、前記被験者を前記検査室へ案内するために複数のスピーカーと通信す
るように構成され、
前記処理装置は、前記複数のスピーカーの各々の位置への前記被験者の位置の近さに基
づいて前記複数のスピーカーの各々を始動させるように構成される、
電子デバイス。
【請求項174】
請求項173に記載の電子デバイスであって、前記処理装置は、前記被験者に係る移動
可能装置上で実行されるプログラムと通信することで、前記被験者を前記検査室へ視覚的
に案内するマップを前記被験者へ提供するように構成される、電子デバイス。
【請求項175】
請求項171に記載の電子デバイスであって、前記位置決定装置はRFIDタグを含む
電子デバイス。
【請求項176】
請求項171に記載の電子デバイスであって、前記位置決定装置はスマートフォンを含
む電子デバイス。
【請求項177】
請求項170に記載の電子デバイスであって、前記1つ以上の命令は、前記眼科検査の
前、間、及び後に前記被験者へ供給するように構成される事前録音されたメッセージを含
む、電子デバイス。
【請求項178】
請求項170に記載の電子デバイスであって、支援のための少なくとも1つの要求は、
1)前記検査に関する問い合わせ、及び、2)前記検査に関する苦情のうちの少なくとも
1つを含む、電子デバイス。
【請求項179】
請求項170に記載の電子デバイスであって、
前記指示は、
1)前記被験者を前記眼科検査の実行へ案内する、
2)前記眼科検査を監視する医療従事者へ通知する、
3)前記眼科測定及び検査装置の少なくとも1つの機能を調節する、及び
4)前記眼科測定及び検査装置の少なくとも1つの構成要素を設定する、
ことのうちの少なくとも1つを実行することによって前記被験者へ支援を供するように
構成される、
電子デバイス。
【請求項180】
請求項170に記載の電子デバイスであって、
前記処理装置は、前記被験者のプロファイルを格納するように構成され、
前記プロファイルは、前記被験者の名前、前記被験者の住所、前記被験者に係る任意の
識別子、及び、前記被験者の健康保険情報のうちの少なくとも1つを含む識別情報を含む
、
電子デバイス。
【請求項181】
請求項170に記載の電子デバイスであって、前記被験者の少なくとも1つの生体特徴
を取得するように構成される生体スキャナをさらに備える電子デバイス。
【請求項182】
請求項181に記載の電子デバイスであって、前記少なくとも1つの生体特徴は、前記
被験者の顔面特徴と、前記被験者の眼の虹彩と、前記被験者の眼の網膜から得られる情報
と、前記被験者から得られる指紋のうちの少なくとも1つを含む、電子デバイス。
【請求項183】
請求項181に記載の電子デバイスであって、前記処理装置は、前記電子デバイスのメ
モリ内の生体データベース内に前記被験者の前記少なくとも1つの生体特徴を格納するよ
うに構成される、電子デバイス。
【請求項184】
請求項181に記載の電子デバイスであって、前記1つ以上のプログラムは、前記生体
スキャナから前記少なくとも1つの生体特徴を受信する命令、前記生体データベースが前
記少なくとも1つの生体特徴と一致する生体特徴を含むのか否かを判断する命令、及び、
前記一致する生体特徴が存在する場合に一致する生体を用いて前記被験者を特定する命令
を含む、電子デバイス。
【請求項185】
請求項170に記載の電子デバイスであって、前記被験者を自然言語で案内する前記1
つ以上の命令を供する音声スピーカー及び前記被験者から自然言語での支援についての前
記1つ以上の要求を受信する音声マイクロフォンのうちの少なくとも1つをさらに備える
、電子デバイス。
【請求項186】
請求項170に記載の電子デバイスであって、前記眼科測定及び検査装置によって供さ
れる1つ以上の刺激への応答を前記被験者から受信するように構成されるインターフェー
スをさらに備える、電子デバイス。
【請求項187】
請求項181に記載の電子デバイスであって、前記1つ以上のプログラムは、前記刺激
に応じて前記眼科検査中に前記被験者の性能を監視する命令をさらに含む、電子デバイス
。
【請求項188】
請求項187に記載の電子デバイスであって、前記1つ以上のプログラムは、前記刺激
に応じて前記眼科検査中での前記被験者の性能に応じて言語命令を前記被験者へ供する命
令を含む、電子デバイス。
【請求項189】
請求項187に記載の電子デバイスであって、前記1つ以上のプログラムは、前記刺激
に応じて前記眼科検査中での前記被験者の性能に応じて前記眼科測定及び検査装置の少な
くとも1つの機能を調節する命令をさらに含む、電子デバイス。
【請求項190】
請求項170に記載の電子デバイスであって、前記1つ以上のプログラムは、前記被験
者によって実行される前記刺激に応じて前記眼科検査の結果を記録する命令を含む、電子
デバイス。
【請求項191】
請求項190に記載の電子デバイスであって、前記1つ以上のプログラムは、前記被験
者向けのクラウド系又は診療系電子健康記録若しくは被験者フォルダ内に前記眼科検査の
結果を記録する命令を含む、電子デバイス。
【請求項192】
被験者の眼へ少なくとも1つの光線を導光するように構成される光学系と、
該光学系に結合される少なくとも1つの運動センサと、
前記処理装置に結合されるメモリと、
該メモリ内に格納されて1つ以上の前記処理装置によって実行されるように構成される
1つ以上のプログラム、
を備える眼科検査システムであって、
前記1つ以上のプログラムは、当該眼科検査システムの急激な加速又は減速を示唆する
前記運動センサから当該眼科検査システムの運動に関する情報を受信する命令を含む、
眼科検査システム。
【請求項193】
請求項192に記載の眼科検査システムであって、前記プログラムは、当該眼科検査シ
ステムの急激な加速又は減速に関する情報の受信に応じて通知を生成するため、前記1つ
以上の処理装置によって実行される命令を含む、眼科検査システム。
【請求項194】
請求項193に記載の眼科検査システムであって、前記プログラムは、前記通知を指定
されたデバイスへ送信するために前記1つ以上の処理装置によって実行される命令をさら
に含む、眼科検査システム。
【請求項195】
請求項193に記載の眼科検査システムであって、前記プログラムは、当該眼科検査シ
ステムの急激な加速又は減速に応じて警告信号を生成するため、前記1つ以上の処理装置
によって実行される命令をさらに含む、眼科検査システム。
【請求項196】
請求項193に記載の眼科検査システムであって、前記警告信号を生成する1つ以上の
スピーカーをさらに備える眼科検査システム。
【請求項197】
請求項196に記載の眼科検査システムであって、前記警告信号は自然言語のメッセー
ジを含む眼科検査システム。
【請求項198】
請求項194に記載の眼科検査システムであって、前記指定されたデバイスは、移動可
能装置、デスクトップコンピュータ、イヤホン、ポップアップメッセージウインドウを備
えるスマートグラスを含む、眼科検査システム。
【請求項199】
請求項194に記載の眼科検査システムであって、前記指定されたデバイスと通信する
通信モジュールを備える眼科検査システム。
【請求項200】
請求項194に記載の眼科検査システムであって、前記指定されたデバイスは、前記通
知に応じて当該眼科検査システムへ1つ以上の命令を送るように構成される、眼科検査シ
ステム。
【請求項201】
請求項200に記載の眼科検査システムであって、当該眼科検査システムの前記処理装
置は、前記指定されたデバイスによって受信される前記命令を実行するように構成される
、眼科検査システム。
【請求項202】
請求項201に記載の眼科検査システムであって、前記指定されたデバイスによって送
られる前記1つ以上の命令は、当該眼科検査システムを不稼働にする命令、前記被験者へ
視覚的な警告信号を供する命令、及び/又は、前記被験者へ音声的な警告信号を供する命
令を含む、眼科検査システム。
【請求項203】
請求項192に記載の眼科検査システムであって、前記センサは慣性計測センサ(IM
S)を含む眼科検査システム。
【請求項204】
請求項192に記載の眼科検査システムであって、前記処理装置と通信するデータベー
スをさらに備える眼科検査システム。
【請求項205】
請求項204に記載の眼科検査システムであって、前記1つ以上のプログラムは、前記
データベース内に検出された急激な加速又は減速の回数を格納する命令を含む、眼科検査
システム。
【請求項206】
請求項205に記載の眼科検査システムであって、前記1つ以上のプログラムは、前記
運動センサによって検出される前記急激な加速又は減速の深刻さを定量化する命令を含む
、眼科検査システム。
【請求項207】
請求項205に記載の眼科検査システムであって、前記1つ以上のプログラムは、前記
急激な加速又は減速を穏やか、中程度、及び深刻と定量化する命令を含む、眼科検査シス
テム。
【請求項208】
状態モニタと処理装置を備えるシステムであって、
前記状態モニタは、各々が医療検査システムの少なくとも1つの特徴の状態を監視する
ように構成される1つ以上のセンサを備え、
前記少なくとも1つの特徴は、前記医療検査システムの動作態様を示唆する特徴で、
前記処理装置は、前記状態モニタに結合され、かつ、前記1つ以上のセンサから前記医
療検査システムの前記少なくとも1つの特徴に関する情報を受信し、かつ、前記情報が前
記特徴の期待値の変化を示唆する場合において前記医療検査システムの動作の監視に関心
を持つ機関へ通知を生成するように構成される、
システム。
【請求項209】
請求項208に記載のシステムであって、前記少なくとも1つの特徴は、当該医療検査
システムの温度、加速度、減速度、及び方位のうちの少なくとも1つを含む、システム。
【請求項210】
請求項208に記載のシステムであって、前記1つ以上のセンサは、運動センサ、温度
センサ、湿度センサ、マイクロフォン、全地球測位システム(GPS)、ジャイロスコー
プ、光センサ、近接センサ、システムクロック、及び加速度計のうちの少なくとも1つを
含む、システム。
【請求項211】
請求項208に記載のシステムであって、前記1つ以上のセンサは、当該医療検査シス
テムのカバーが開いているのか否かを検出するように構成される少なくとも1つのセンサ
を含む、システム。
【請求項212】
請求項211に記載のシステムであって、前記少なくとも1つのセンサは赤外センサを
含むシステム。
【請求項213】
請求項208に記載のシステムであって、前記機関は、当該医療検査システムの保守の
責任を負う遠方の機関及び当該医療検査システムへ保険を提供する保険提供者のうちの少
なくとも1つである、システム。
【請求項214】
請求項208に記載のシステムであって、前記処理装置に結合される通信ネットワーク
をさらに備え、
前記処理装置は、前記通信ネットワークを介して前記遠方の機関への前記通知を送信す
るように構成される、
システム。
【請求項215】
請求項208に記載のシステムであって、前記処理装置は、前記加速度計から受信され
る情報を分析することで、当該医療検査システムの急激な加速又は減速を判断するように
構成される、システム。
【請求項216】
請求項208に記載のシステムであって、前記処理装置は前記機関へ警告信号を送るよ
うに構成されるシステム。
【請求項217】
請求項216に記載のシステムであって、前記処理装置は当該医療検査システムのユー
ザーへ前記警告信号を発出するように構成されるシステム。
【請求項218】
請求項208に記載のシステムであって、当該医療検査システムの基板上で集積して含
まれるシステム。
【請求項219】
請求項208に記載のシステムであって、前記処理装置は前記通知に応じて前記機関か
らのメッセージを受信するように構成されるシステム。
【請求項220】
請求項219に記載のシステムであって、前記処理装置は当該システムのユーザーへ前
記メッセージを伝えるように構成されるシステム。
【請求項221】
請求項208に記載のシステムであって、当該医療検査システム内に含まれるチップ上
に実装されるシステム。
【請求項222】
請求項208に記載のシステムであって、前記処理装置によって生成される前記通知の
ログを格納するように構成されるデータベースをさらに備えるシステム。
【請求項223】
請求項222に記載のシステムであって、前記データベースはクラウド系サーバ内又は
当該デバイスの基板上のいずれかに格納されるシステム。
【請求項224】
請求項223に記載のシステムであって、前記センサは、単一のプリント回路基板に集
積されるか、あるいは、当該医療検査システム又は複数のプリント回路基板の至るところ
に分散配置されるように構成される、システム。
【請求項225】
請求項208に記載のシステムであって、ユーザーによってなされる保険及び保証の損
害賠償請求への応答を自動化可能であるシステム。
【請求項226】
請求項225に記載のシステムであって、前記処理装置は、各異なる大きさのセンサ読
み取りに対応する事前設定された規則を備えるように構成される、システム。
【請求項227】
請求項226に記載のシステムであって、前記規則は前記ユーザー又は前記機関への通
知の性質をも支配するシステム。
【請求項228】
請求項208に記載のシステムであって、たとえば前記検査のプロトコルを保証する電
流のような動作状態をリアルタイムで監視するシステム。
【請求項229】
請求項208に記載のシステムであって、当該医療検査システムの電源がオフにされる
ときでさえも当該医療検査システムの監視を保証するように当該システム独自のバッテリ
ーバックアップを維持するシステム。
【請求項230】
暗順応を測定するシステムであって、
各々が被験者の少なくとも1つの眼の暗順応を測定するように構成される複数の頭部に
装着可能な装置と、
該複数の頭部に装着可能な装置と通信するように構成される命令センター、
を備えるシステム。
【請求項231】
請求項230に記載のシステムであって、前記命令センターは前記複数の頭部に装着可
能な装置と同時に通信するように構成されるシステム。
【請求項232】
請求項230に記載のシステムであって、前記複数の頭部に装着可能な装置のうちの少
なくとも1つの頭部に装着可能な装置は、前記命令センターと通信する被験者指示システ
ムを備える、システム。
【請求項233】
請求項232に記載のシステムであって、前記命令センターは、ユーザーが前記被験者
指示システムを介して前記少なくとも1つの頭部に装着可能な装置を用いて被験者へ指示
を与えることを可能にするように構成される、システム。
【請求項234】
被験者の暗順応を測定するように構成される頭部に装着可能な装置で用いられる光シー
ルであって、
当該光シールが前記被験者によって装着されるときに前記被験者の少なくとも1つの眼
に実質的に位置合わせされるように適合される少なくとも1つの開口部を有する適合可能
な本体部と、
当該光シールを被験者の頭部に取り付けるために前記適合可能な本体部に結合される取
付部、
を備え、
前記本体部は前記頭部に装着可能な装置と前記光シールが結合することで前記被験者の
前記少なくとも1つの眼が装着時に周辺光から遮断されるように、前記頭部に装着可能な
装置のフレームに結合するように構成される、
光シール。
【請求項235】
請求項234に記載の光シールであって、前記取付部は前記適合可能な本体部に結合さ
れるストラップを有する、光シール。
【請求項236】
請求項234に記載の光シールであって、前記取付部は前記適合可能な本体部に結合さ
れる少なくとも1つのアームを備える、光シール。
【請求項237】
請求項234に記載の光シールであって、前記被験者の皮膚と接触するように前記光シ
ールの前記適合可能な本体部の表面と結合するように構成される衛生ライナーをさらに備
える、光シール。
【請求項238】
請求項237に記載の光シールであって、前記衛生ライナーは一回使用の使い捨てアイ
テムである、光シール。
【請求項239】
請求項237に記載の光シールであって、前記衛生ライナーは両面テープを含む、光シ
ール。
【請求項240】
請求項234に記載の光シールであって、高分子材料を有する光シール。
【請求項241】
請求項240に記載の光シールであって、前記高分子材料は、シリコーン、ポリウレタ
ン、シリコーン、ポリウレタン、ネオプレン、ポリオレフィン、ニトリルゴム、エチレン
ビニルアセテート(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ乳酸(PLA)の
うちの任意のものを有する、光シール。
【請求項242】
請求項241に記載の光シールであって、複数のファイバを有する光シール。
【請求項243】
請求項242に記載の光シールであって、前記複数のファイバはセルロースファイバを
含む、光シール。
【請求項244】
請求項243に記載の光シールであって、発泡材料を有する光シール。
【請求項245】
請求項244に記載の光シールであって、前記発泡材料は、連続気泡発泡体又は独立気
泡発泡体、アルギン酸発泡体、及びデンプン系発泡体のうちの任意の発泡体を有する、光
シール。
【請求項246】
請求項234に記載の光シールであって、当該光シールに結合されるRFIDタグをさ
らに有する光シール。
【請求項247】
請求項246に記載の光シールであって、前記RFIDタグは当該光シールと当該光シ
ールの一回使用を認証するのに用いられる、光シール。
【請求項248】
眼科検査を実行する頭部に装着可能な装置であって、
当該装置を前記被験者の頭部に取り付ける頭部に装着可能なフレームと、
当該装置が前記被験者に装着されるときに前記被験者の少なくとも1つの眼を周辺光か
ら遮断するように前記フレームに結合するように構成される光シール、
を備える頭部に装着可能な装置。
【請求項249】
請求項248に記載の頭部に装着可能な装置であって、
前記光シールは、前記被験者によって装着されるときに前記被験者の前記少なくとも1
つの眼と実質的に位置合わせされるように適合する少なくとも1つの開口部を有する適合
可能な本体部を有し、
前記本体部は、当該頭部に装着可能な装置のフレームに結合されて、当該頭部に装着可
能な装置と前記光シールとが結合することで、装着時に前記被験者の前記少なくとも1つ
の眼を周辺光から遮断するように構成される、
頭部に装着可能な装置。
【請求項250】
請求項248に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールを前記被験者の頭
部の少なくとも一部に取り外し及び交換可能に結合するために前記適合可能な本体部に結
合される取付部をさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項251】
請求項250に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記取付部はストラップを有す
る、頭部に装着可能な装置。
【請求項252】
請求項250に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記取付部は前記適合可能な本
体部に結合される少なくとも1つのアームを備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項253】
請求項250に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールは、前記被験者の
皮膚の少なくとも一部と接触するように前記適合可能な本体部の表面と結合するように構
成される衛生ライナーを備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項254】
請求項250に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記衛生ライナーは一回使用の
使い捨てアイテムである、頭部に装着可能な装置。
【請求項255】
請求項253に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記衛生ライナーは両面テープ
を含む、頭部に装着可能な装置。
【請求項256】
請求項249に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールを通る光の漏れを
検出するために前記フレーム上に結合される1つ以上の光センサをさらに備える、頭部に
装着可能な装置。
【請求項257】
請求項256に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記1つ以上の光センサは、前
記被験者の少なくとも1つの眼の付近での光の漏れを検出するように位置設定される、頭
部に装着可能な装置。
【請求項258】
請求項257に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記1つ以上の光センサは、各
々が前記被験者の1つの眼の周辺での光の漏れを検出するように位置設定される少なくと
も2つの光センサを有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項259】
請求項258に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記被験者の頭部の周囲で前記
光シールを調節する機構をさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項260】
請求項259に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記機構は前記取付部に結合さ
れるラッチ機構を備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項261】
請求項260に記載の頭部に装着可能な装置であって、
前記取付部はストラップを有し、
前記ラッチ機構は前記ストラップの長さと張力のいずれかを調節することを可能にする
、
頭部に装着可能な装置。
【請求項262】
請求項261に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記被験者の頭部に前記フレー
ムを取り付けるために前記フレームに結合される第2ストラップをさらに備える、頭部に
装着可能な装置。
【請求項263】
請求項262に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記第1ストラップと前記第2
ストラップのいずれかと結合して前記第1ストラップと前記第2ストラップを容易に解放
することを可能にする迅速解放ボタンをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項264】
請求項249に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールは高分子材料を有
する、頭部に装着可能な装置。
【請求項265】
請求項264に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記高分子材料は、シリコーン
、ポリウレタン、ネオプレン、ポリオレフィン、ニトリルゴム、エチレンビニルアセテー
ト(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、およびポリ乳酸(PLA)のうちのいずれかを
含む、頭部に装着可能な装置。
【請求項266】
請求項249に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールは複数のファイバ
を有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項267】
請求項266に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールはセルロースファ
イバを含む、頭部に装着可能な装置。
【請求項268】
請求項250に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールは連続気泡発泡体
又は連続気泡発泡材料を有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項269】
請求項268に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記発泡材料はアルギン酸発泡
体及びデンプン系発泡体のうちの任意の発泡体を有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項270】
請求項268に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールに結合されるRF
IDタグをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項271】
請求項270に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記1つ以上の光センサによる
所定の閾値よりも大きい光の漏れの検出に応じて警告信号を生成するように前記1つ以上
の光センサと通信する警告モジュールをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項272】
請求項271に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記警告信号は音声信号を含む
、頭部に装着可能な装置。
【請求項273】
請求項249に記載の頭部に装着可能な装置であって、
前記眼科診断検査は、緑内障のための視野、緑内障及び糖尿病性網膜症のための周波数
倍化技術(FDT)、網膜電図(ERG)、視覚誘発電位(VEP)、コントラスト感度、色覚、
視力、高輝度/高コントラスト視力、低輝度/高コントラスト視力、低輝度・低コントラ
スト視力、高輝度・低コントラスト視力、オポタイプ、ベニール視力、読書速度(高輝度
・低輝度)、グレアテスト(白内障)、運動知覚、メタモルフォプシア(後期AMD)、後
期AMDの形状・質感判別。メソピアおよびスコトピア視野、フォトストレス、マイクロフ
ォーリメトリー(眼底誘導フォーリメトリー)、眼圧計、ステリオプシス、コネオヒスト
シス、眼底網膜イメージング、網膜密度測定、光干渉断層計(OCT)、フルオロセイン血
管造影法、OCT血管造影法(OCTA)、マルチスペクトル・イメージング、走査型レーザー
検眼鏡、前眼部OCT、深視野OCT、網膜代謝イメージング、眼血流イメージング、補償光学
、自家蛍光、無散瞳眼底カメラ、視神経イメージング、超音波、前眼部写真、スリットラ
ンプ、パチメーター、インテリアセグメントのいずれかである、
頭部に装着可能な装置。
【請求項274】
請求項249に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記眼科診断検査を実行する1
つ以上の構成要素を収容するチャンバを有するフレーム本体部を備える、頭部に装着可能
な装置。
【請求項275】
請求項274に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレーム本体部の構成は、
当該頭部に装着可能な装置が前記被験者によって装着されるときに前記フレーム本体部の
少なくとも一部が前記少なくとも1つの眼の前方に位置するようになされる、頭部に装着
可能な装置。
【請求項276】
請求項275に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレーム本体部の少なくと
も一部は、前記少なくとも1つの眼への周辺光の通過を妨害するように不透明である、頭
部に装着可能な装置。
【請求項277】
請求項276に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記の不透明な部分は、前記被
験者の前記少なくとも1つの眼への周辺光の通過を可能とするように持ち上げられ得るよ
うに、前記の不透明な部分は前記フレームの他の部分と蝶番で結合される、頭部に装着可
能な装置。
【請求項278】
請求項277に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレームの本体部の前記少
なくとも一部は、刺激に応じて不透明さが調節可能な材料で構成される、頭部に装着可能
な装置。
【請求項279】
請求項277に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレームの本体部の少なく
とも一部は、液晶、及び、電圧の印加によって半透明から不透明に遷移する光偏光子を有
する、頭部に装着可能な装置。
【請求項280】
請求項249に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フレームに結合される滑動
可能なスクリーンをさらに備え、
前記スクリーンは、前記少なくとも1つの眼への周辺光の通過を妨害するように前記少
なくとも1つの眼の実質的に前方で滑動可能に設けられる、
頭部に装着可能な装置。
【請求項281】
請求項249に記載の頭部に装着可能な装置であって、
前記フレームは、当該装置が前記被験者によって装着されるときに前記被験者の前記少
なくとも1つの眼の実質的に前方に設けるように構成される開口部を備え、
前記少なくとも1つの眼への周辺光の通過を妨害又は可能にするように前記開口部に結
合されるフリップシールをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項282】
眼科診断検査を被験者に実行する頭部に装着可能な装置であって、
頭部に装着可能なフレームと、
眼科診断検査を実行するために前記フレームに結合されて前記被験者の少なくとも1つ
の眼に光を照射する検査光を生成する少なくとも1つの検査用光源を備える診断システム
と、
前記フレームに結合されて前記被験者の瞳孔に対して前記少なくとも1つの光源を自動
的に位置合わせする自動位置合わせ機構、
を備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項283】
請求項282に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記検査光を前記被験者の前記
少なくとも1つの眼へ導光するために前記フレームに結合される光学系を備える、頭部に
装着可能な装置。
【請求項284】
請求項283に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光学系は、前記検査光源に
よって放出される前記検査光を前記被験者の眼へ反射するミラーを備える、頭部に装着可
能な装置。
【請求項285】
請求項283に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光学系は、前記光源によっ
て放出される光をコリメート及び拡散するレンズを備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項286】
請求項283に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記検査光源が取り付けられる
可動式プラットフォームを備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項287】
請求項286に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記可動式プラットフォームは
少なくとも2つの直交次元に沿って可動である、頭部に装着可能な装置。
【請求項288】
請求項287に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記可動式プラットフォームは
3つの直交次元に沿って可動である、頭部に装着可能な装置。
【請求項289】
請求項288に記載の頭部に装着可能な装置であって、
前記自動位置合わせ機構は、前記少なくとも1つの眼に照射するように前記フレーム上
に取り付けられる赤外光源と、前記赤外光の照射に応じて前記少なくとも1つの眼から戻
る前記赤外光の少なくとも一部を検出するように前記フレーム内に取り付けられる赤外検
出器を備える、
頭部に装着可能な装置。
【請求項290】
請求項289に記載の頭部に装着可能な装置であって、
前記フレーム上に取り付けられて前記赤外検出器及び前記可動式プラットフォームと通
信するフィードバックシステムをさらに備え、
前記フィードバックシステムは、前記赤外検出器によって生成される1つ以上の信号に
基づいて前記少なくとも1つの眼の瞳を検出し、かつ、前記プラットフォームを動かすこ
とで前記少なくとも1つの検査用光源によって放出される前記光と前記被験者の瞳とを位
置合わせする、
頭部に装着可能な装置。
【請求項291】
請求項290に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記赤外検出器は赤外カメラを
備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項292】
請求項291に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記赤外カメラは、前記被験者
の前記少なくとも1つの眼から戻る前記赤外光に基づいて前記被験者の瞳の像を生成する
ように構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項293】
請求項292に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記フィードバックシステムは
、前記赤外カメラによって生成される前記像中の前記被験者の瞳の形状に基づいて前記少
なくとも1つの検査用光源によって放出される前記検査光を位置合わせする、頭部に装着
可能な装置。
【請求項294】
請求項293に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光学系は、前記少なくとも
1つの検査用光源からの光を前記被験者の眼へ反射して、かつ、さらには前記被験者の眼
から戻る前記赤外光が前記赤外検出器を通過することを可能にするように適合する二色ミ
ラーを備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項295】
請求項282に記載の頭部に装着可能な装置であって、
前記眼科診断検査は、緑内障のための視野、緑内障及び糖尿病性網膜症のための周波数
倍化技術(FDT)、網膜電図(ERG)、視覚誘発電位(VEP)、コントラスト感度、色覚、
視力、高輝度/高コントラスト視力、低輝度/高コントラスト視力、低輝度・低コントラ
スト視力、高輝度・低コントラスト視力、オポタイプ、ベニール視力、読書速度(高輝度
・低輝度)、グレアテスト(白内障)、運動知覚、メタモルフォプシア(後期AMD)、後
期AMDの形状・質感判別。メソピアおよびスコトピア視野、フォトストレス、マイクロフ
ォーリメトリー(眼底誘導フォーリメトリー)、眼圧計、ステリオプシス、コネオヒスト
シス、眼底網膜イメージング、網膜密度測定、光干渉断層計(OCT)、フルオロセイン血
管造影法、OCT血管造影法(OCTA)、マルチスペクトル・イメージング、走査型レーザー
検眼鏡、前眼部OCT、深視野OCT、網膜代謝イメージング、眼血流イメージング、補償光学
、自家蛍光、無散瞳眼底カメラ、視神経イメージング、超音波、前眼部写真、スリットラ
ンプ、パチメーター、インテリアセグメントのいずれかである、
頭部に装着可能な装置。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2018年9月21日に出願された米国仮出願第62/734,274号、2018年9月21日に出
願された米国仮出願第62/734,280号、および2019年5月28日に出願された米国仮出願第62/
853,713号の利益と優先権を主張します。これらの初期の出願の全教示は、参照により本
明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示は一般に、眼科診断の方法及びシステムに関し、より具体的には、眼科診断検査
及び測定を実行するための方法、装置、並びにシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
ヒトの眼の黄斑は、詳細な視覚を供するように設計されたものと理解されている。黄斑
は相対的に大きな面積を有して、通常は直径約6mmで、中心窩を中心として約21.5
°の視野角を網羅し得る。黄斑は、中心視覚、高精細度、色覚を作ることに関与するもの
として理解され、そのため黄斑への損傷(たとえば加齢黄斑変性による損傷)が起こるこ
とで、そのため視覚の障害又は損失が起こる恐れがある。
【0004】
ヒトの黄斑は多数の部分領域-部分領域とは具体的には、中心窩小窩、小窩、中心窩無
血管域、網膜中心窩、傍中心窩、及び周中心窩-に分割され得る。網膜中心窩は、錐体形
状細胞によって支配される小さな領域を有し、傍中心窩によって取り囲まれている。傍中
心窩は黄斑の部分領域で、概して棒形状の細胞によって支配されている。特許文献1-こ
の出願の全教示は、参照により本明細書に組み込まれる―で詳細に説明されているように
、桿体形状の細胞は薄明りでの視野を担う一方で、錐体形状の細胞は明るい光及び色に反
応すると理解されている。若年成人では、桿体形状細胞の数は錐体形状の細胞の数を、約
9:1で上回る。この錐体形状細胞に対する桿体形状の細胞の比はヒトの年齢に伴って変
化する。
【0005】
桿体形状と錐体形状の光受容体の健康及び機能は、網膜又は網膜色素上皮(RPE)の
色素層、眼の網膜色素上皮と有窓脈絡膜毛細管との間に位置するブルッフ膜(BM)、脈
絡膜中のブルッフ膜に隣接する脈絡膜の脈絡毛細管板又は脈絡膜毛細管(RPE/ブルッ
フ膜複合体と総称される)によって維持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第9,504,379号公報
【特許文献2】米国特許第8,795,191号公報
【特許文献3】国際公開第2007/076479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
RPEは、神経網膜の後方にあるナース細胞の専用層であり、適切なイオンバランスの
維持、栄養素の輸送とろ過、レチノイド中間体を提供して露光と浮遊光子の吸収によって
漂白された光色素を補充するなどのさまざまな方法で光受容体の健康を維持する役割を果
たしていると理解されている。約2~6μmの血管壁を有するブルッフ膜はさらに、RP
Eと脈絡膜毛細管とを分離する。脈絡毛細管は、網膜の外側-特に桿体-へ血流を供する
。
【0008】
RPE/ブルッフ膜複合体が障害を起こす結果、光受容体への栄養及び酸素の輸送が減
少し、かつ、漂白による副産物-たとえばオプシン―の余裕が減ることで、光受容体の健
康と機能が損なわれる。これは特に、暗順応すなわち暗がりに適応する視野に関与する桿
体形状細胞の光受容体については特に当てはまる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一の態様では、被験者の少なくとも1つの眼における暗適応を測定する頭部に装着可能
な装置が開示されている。頭部に装着可能なシステムは、頭部に装着可能なフレームと、
前記フレームに取り付けられた少なくとも1つの検査用光源と、該少なくとも1つの検査用
光源からの光を被験者の少なくとも1つの眼(例えば、少なくとも1つの眼の網膜)に向ける
ために前記フレームに取り付けられた光学系とを備えることができる。前記少なくとも1
つの検査光源は、漂白光及び刺激光を生成するように構成されてよい。
【0010】
別の態様では、被験者に眼科診断検査を施す装置が開示される。当該装置は、前記被験
者の少なくとも1つの眼に眼科診断検査を施すための眼科診断システムと、前記診断検査
を通して前記被験者を案内するように前記被験者と通信するための自動被験者指示システ
ムとを含むことができる。
【0011】
他の態様では、眼科検査システムが開示されている。当該眼科検査システムは、被験者
の眼へ少なくとも1つの光線を導光するように構成される光学系と、該光学系に結合され
る処理装置と、該処理装置に結合されるメモリと、該メモリ内に格納されて1つ以上の前
記処理装置によって実行されるように構成される1つ以上のプログラムを備えてよい。前
記1つ以上のプログラムは、前記被験者へ眼科検査を実行するのに利用される当該眼科検
査システムを構成する命令を含んでよい。
【0012】
他の態様では、眼科検査用電子デバイスが開示されている。当該電子デバイスは、1つ
以上の処理装置と、該1つ以上の処理装置に接続されるメモリと、該メモリ内に格納され
て前記1つ以上の処理装置によって実行されるように構成される1つ以上のプログラムを
備えてよい。前記1つ以上のプログラムは、前記処理装置を用いることによって、眼球測
定及び検査用装置を用いて実行される眼科検査を介して被験者を案内する1つ以上の指示
を、自然言語で前記被験者に供する命令と、自然言語で前記被験者によって発出される支
援用の1つ以上の要求を前記処理装置で受信する命令と、前記1つ以上の要求に係るアク
ティブオントロジーの1つ以上のアクティブ要素を抽出する命令と、どれが前記アクティ
ブオントロジーに基づいて少なくとも1つのタスクを前記被験者へ提供するのかを判断す
る命令と、前記少なくとも1つのタスクを実行することによって前記被験者へ支援を提供
する命令を有してよい。
【0013】
他の態様では、眼科検査システムが開示されている。当該眼科検査システムは、被験者
の眼へ少なくとも1つの光線を導光するように構成される光学系と、該光学系に結合され
る少なくとも1つの運動センサと、前記処理装置に結合されるメモリと、該メモリ内に格
納されて1つ以上の前記処理装置によって実行されるように構成される1つ以上のプログ
ラムを備えてよい。前記1つ以上のプログラムは、当該眼科検査システムの急激な加速又
は減速を示唆する前記運動センサから当該眼科検査システムの運動に関する情報を受信す
る命令を含む。
【0014】
他の態様では、状態モニタと処理装置を備えるシステムが開示されている。前記状態モ
ニタは、各々が医療検査システムの少なくとも1つの特徴の状態を監視するように構成さ
れる1つ以上のセンサを備えてよい。前記少なくとも1つの特徴は、前記医療検査システ
ムの動作態様を示唆する特徴であってよい。前記処理装置は、前記状態モニタに結合され
、かつ、前記1つ以上のセンサから前記医療検査システムの前記少なくとも1つの特徴に
関する情報を受信し、かつ、前記情報が前記特徴の期待値の変化を示唆する場合において
前記医療検査システムの動作の監視に関心を持つ機関へ通知を生成するように構成されて
よい。
【0015】
他の態様では、暗順応を測定するシステムが開示されている。当該システムは、各々が
被験者の少なくとも1つの眼の暗順応を測定するように構成される複数の頭部に装着可能
な装置と、該複数の頭部に装着可能な装置と通信するように構成される命令センターを備
えてよい。
【0016】
他の態様では、被験者の暗順応を測定するように構成される頭部に装着可能な装置で用
いられる光シールが開示されている。当該光シールは、該光シールが前記被験者によって
装着されるときに前記被験者の少なくとも1つの眼に実質的に位置合わせされるように適
合される少なくとも1つの開口部を有する適合可能な本体部と、当該光シールを被験者の
頭部に取り付けるために前記適合可能な本体部に結合される取付部を備えてよい。前記頭
部に装着可能な装置と前記光シールが結合することで前記被験者の前記少なくとも1つの
眼が装着時に周辺光から遮断されるように、前記本体部は前記頭部に装着可能な装置のフ
レームに結合するように構成されてよい。
【0017】
他の態様では、眼科検査を実行する頭部に装着可能な装置が開示されている。当該頭部
に装着可能な装置は、該装置を前記被験者の頭部に取り付ける頭部に装着可能なフレーム
と、当該装置が前記被験者に装着されるときに前記被験者の少なくとも1つの眼を周辺光
から遮断するように前記フレームに結合するように構成される光シールを備えてよい。
【0018】
他の態様では、眼科診断検査を被験者に実行する頭部に装着可能な装置が開示されてい
る。当該頭部に装着可能な装置は、頭部に装着可能なフレームと、眼科診断検査を実行す
るために前記フレームに結合されて前記被験者の少なくとも1つの眼に光を照射する検査
光を生成する少なくとも1つの検査用光源を備える診断システムと、前記フレームに結合
されて前記被験者の瞳孔に対して前記少なくとも1つの光源を自動的に位置合わせする自
動位置合わせ機構を備えてよい。
【0019】
他の例では、上述の態様、又は、本願に記載された任意のシステム、方法、装置は、以
下の特徴のうちの1つ以上を有してよい。
【0020】
前記1つ以上のプログラムは、前記処理装置を用いることによって前記眼科検査を介し
て前記被験者を案内するために前記被験者との口頭による通信を確立する命令を含んでよ
い。前記被験者との前記口頭による通信は自然言語を用いて実行されてよい。さらに前記
被験者との前記口頭による通信は、前記眼科検査の前、間、及び後に前記被験者へ供給す
るために構成される1つ以上の事前記録されたメッセージを用いて実行されてよい。
【0021】
前記眼科検査システムは、前記被験者との前記口頭による通信を実行する少なくとも1
つの音声スピーカーを備えてよい。前記口頭による通信は、前記被験者に伝えられる1つ
以上の命令を含んでよい。前記1つ以上の命令は、前記眼科検査を介して前記被験者を案
内するために供される命令を含んでよい。さらに前記口頭による通信は、1)前記被験者
への挨拶、2)前記眼科検査が実行される検査室の住所又は位置を供する命令、3)前記
眼科検査に関する情報、及び、4)前記眼科検査が実行されるまでの予想される待ち時間
のうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0022】
当該眼科検査システムは、前記被験者からの応答を受信するように構成されるインター
フェースをさらに備えてよい。前記応答は、当該眼科検査システムによって前記被験者へ
供される1つ以上の刺激に関連して前記被験者によって供されてよい。さらに前記処理装
置は、前記インターフェースを介して前記被験者から受信される応答を監視するように構
成されてよい。前記処理装置はさらに、将来の分析のために前記被験者から受信される応
答を格納し、かつ、2)前記被験者から受信される前記応答と前記メモリ内に格納される
基準線応答とを比較するように構成されてよい。しかも前記処理装置は、前記被験者から
受信される前記応答に基づいて当該眼科検査システムの少なくとも1つの機能を調節する
ように構成されてよい。前記少なくとも1つの機能は、1)前記光学系の構成要素の位置
、2)前記光学系の構成要素の方位、及び、3)前記眼科検査の長さのうちの少なくとも
1つを含んでよい。
【0023】
さらに前記インターフェースは、前記応答を供するために前記被験者によって用いられ
るように構成されてよい。前記被験者から受信される前記応答は、言語による応答又は前
記インターフェースとの相互作用を介して供される応答を含んでよい。前記処理装置はま
た、前記被験者から受信される前記応答に基づいてさらなる命令を前記被験者へ供するよ
うに構成されてもよい。前記さらなる命令は、1)自然言語による命令、2)事前に記録
された音声命令、3)コンピュータにより生成された音声命令、及び、4)視覚的命令の
うちのすくなくとも1つを含んでよい。
【0024】
当該眼科検査システムは、前記応答を供するために前記被験者によって用いられるよう
に構成されるユーザーインターフェースをさらに備えてよい。前記被験者から受信される
前記応答は言語による応答であってよい。
【0025】
当該眼科検査システムは、前記被験者の少なくとも1つの生体特徴を取得するように構
成される生体スキャナをさらに備えてよい。前記少なくとも1つの生体特徴は、前記被験
者の顔面特徴と、前記被験者の眼の虹彩と、前記被験者の眼の網膜から得られる情報と、
前記被験者から得られる指紋のうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0026】
一部の実施形態では、前記処理装置は、前記被験者のプロファイルを格納するように構
成されてよい。前記プロファイルは、前記被験者の名前、前記被験者の住所、前記被験者
に係る任意の識別子、及び、前記被験者の健康保険情報のうちの少なくとも1つを含む識
別情報を含む。前記プロファイルは電子健康記録システムから得られてよい。さらに前記
電子健康記録システムはクラウド系サーバ上で管理される。
【0027】
当該眼科検査システムは、前記被験者の少なくとも1つの生体特徴を測定する生体セン
サをさらに備えてよい。前記処理装置はまた、前記少なくとも1つの生体特徴を用いるこ
とによって前記被験者を特定するように構成されてよい。さらに前記処理装置は、前記被
験者の少なくとも1つの医療履歴、前記被験者に係る医療保険情報、前記被験者に係る利
用可能な事前検査診断情報を受信し、かつ、当該眼科検査システムのメモリ内に格納する
ように構成されてよい。
【0028】
一部の実施形態では、前記被験者を案内する1つ以上の命令は、1)前記眼科検査が行
われる検査室の住所又は位置、2)前記眼科検査に関する情報、及び、3)前記眼科検査
が実行されるまでの予想待ち時間のうちの少なくとも1つを含んでよい。前記1つ以上の
命令は、前記眼科検査の前、間、及び後に前記被験者へ供給するように構成される事前録
音されたメッセージを含んでよい。
【0029】
加えて又は代わりに、前記処理装置は、前記被験者に係る位置決定装置と通信して前記
被験者の位置を監視することで前記被験者を前記検査室へ案内するように構成されてよい
。さらに前記処理装置は、前記被験者を前記検査室へ案内するために複数のスピーカーと
通信するように構成されてよい。前記処理装置は、前記複数のスピーカーの各々の位置へ
の前記被験者の位置の近さに基づいて前記複数のスピーカーの各々を始動させるように構
成されてよい。一部の実施形態では、前記処理装置は、前記被験者に係る移動可能装置上
で実行されるプログラムと通信することで、前記被験者を前記検査室へ視覚的に案内する
マップを前記被験者へ提供するように構成されてよい。前記位置決定装置はRFIDタグ
を含んでよい。さらに前記位置決定装置はスマートフォンを含んでよい。
【0030】
さらに支援のための少なくとも1つの要求は、1)前記検査に関する問い合わせ、及び
、2)前記検査に関する苦情のうちの少なくとも1つを含んでよい。前記命令は、1)前
記被験者を前記眼科検査の実行へ案内する、2)前記眼科検査を監視する医療従事者へ通
知する、3)前記眼科測定及び検査装置の少なくとも1つの機能を調節する、及び4)前
記眼科測定及び検査装置の少なくとも1つの構成要素を設定することのうちの少なくとも
1つを実行することによって前記被験者へ支援を供するように構成されてよい。
【0031】
さらに前記処理装置は、前記被験者のプロファイルを格納するように構成されてよい。
前記プロファイルは、前記被験者の名前、前記被験者の住所、前記被験者に係る任意の識
別子、及び、前記被験者の健康保険情報のうちの少なくとも1つを含む識別情報を含む。
【0032】
前記電子デバイスは、前記被験者の少なくとも1つの生体特徴を得るように構成される
生体スキャナをさらに備えてよい。前記少なくとも1つの生体特徴は、前記被験者の顔面
特徴と、前記被験者の眼の虹彩と、前記被験者の眼の網膜から得られる情報と、前記被験
者から得られる指紋のうちの少なくとも1つを含んでよい。さらに前記処理装置は、前記
電子デバイスのメモリ内の生体データベース内に前記被験者の前記少なくとも1つの生体
特徴を格納するように構成されてよい。
【0033】
さらに前記1つ以上のプログラムは、前記生体スキャナから前記少なくとも1つの生体
特徴を受信する命令、前記生体データベースが前記少なくとも1つの生体特徴と一致する
生体特徴を含むのか否かを判断する命令、及び、前記一致する生体特徴が存在する場合に
一致する生体を用いて前記被験者を特定する命令をさらに有してよい。前記1つ以上のプ
ログラムは、前記刺激に応じて前記眼科検査中に前記被験者の性能を監視する命令をさら
に含んでよい。代わりに又は加えて、前記1つ以上のプログラムは、前記刺激に応じて前
記眼科検査中での前記被験者の性能に応じて言語命令を前記被験者へ供する命令を含んで
よい。さらに前記1つ以上のプログラムは、前記刺激に応じて前記眼科検査中での前記被
験者の性能に応じて前記眼科測定及び検査装置の少なくとも1つの機能を調節する命令を
含んでよい。しかも前記1つ以上のプログラムは、前記被験者によって実行される前記刺
激に応じて前記眼科検査の結果を記録する命令を含んでよい。ある実施形態では、前記1
つ以上のプログラムは、前記被験者向けのクラウド系又は診療系電子健康記録若しくは被
験者フォルダ内に前記眼科検査の結果を記録する命令を含んでよい。
【0034】
一部の実施形態では、前記電子デバイスは、前記被験者を自然言語で案内する前記1つ
以上の命令を供する音声スピーカー及び前記被験者から自然言語での支援についての前記
1つ以上の要求を受信する音声マイクロフォンのうちの少なくとも1つを備えてよい。前
記電子デバイスは、前記眼科測定及び検査装置によって供される1つ以上の刺激への応答
を前記被験者から受信するように構成されるインターフェースをさらに備えてよい。
【0035】
一部の実施形態では、前記プログラムは、当該眼科検査システムの急激な加速又は減速
に関する情報の受信に応じて通知を生成するため、前記1つ以上の処理装置によって実行
される命令を含む。前記プログラムは、前記通知を指定されたデバイスへ送信するために
前記1つ以上の処理装置によって実行される命令をさらに含んでよい。前記指定されたデ
バイスは、移動可能装置、デスクトップコンピュータ、イヤホン、ポップアップメッセー
ジウインドウを備えるスマートグラスを含んでよい。さらに前記プログラムは、当該眼科
検査システムの急激な加速又は減速に応じて警告信号を生成するため、前記1つ以上の処
理装置によって実行される命令を含んでよい。加えて又は代わりに、前記1つ以上のプロ
グラムは、前記データベース内に検出された急激な加速又は減速の回数を格納する命令を
含んでよい。さらに前記1つ以上のプログラムは、前記運動センサによって検出される前
記急激な加速又は減速の深刻さを定量化する命令を含んでよい。さらに前記1つ以上のプ
ログラムは、前記急激な加速又は減速を穏やか、中程度、及び深刻と定量化する命令を含
んでよい。
【0036】
当該眼科検査システムはまた、前記指定されたデバイスと通信する通信モジュールをも
備えてよい。前記指定されたデバイスは、前記通知に応じて当該眼科検査システムへ1つ
以上の命令を送るように構成されてよい。さらに当該眼科検査システムの前記処理装置は
、前記指定されたデバイスによって受信される前記命令を実行するように構成されてよい
。しかも前記指定されたデバイスによって送られる前記1つ以上の命令は、当該眼科検査
システムを不稼働にする命令、前記被験者へ視覚的な警告信号を供する命令、及び/又は
、前記被験者へ音声的な警告信号を供する命令を含んでよい。さらに当該眼科検査システ
ムは、前記警告信号を生成する1つ以上のスピーカーを備えてよい。前記警告信号は自然
言語のメッセージを含んでよい。
【0037】
一部の実施形態では、前記センサは、慣性計測センサ(IMS)を含んでよい。当該眼
科検査システムはまた、前記処理装置と通信するデータベースをも備えてよい。
【0038】
前記少なくとも1つの特徴は、当該医療検査システムの温度、加速度、減速度、及び方
位のうちの少なくとも1つを含んでよい。
【0039】
さらに前記1つ以上のセンサは、運動センサ、温度センサ、湿度センサ、マイクロフォ
ン、全地球測位システム(GPS)、ジャイロスコープ、光センサ、近接センサ、システ
ムクロック、及び加速度計のうちの少なくとも1つを含んでよい。さらに前記1つ以上の
センサは、当該医療検査システムのカバーが開いているのか否かを検出するように構成さ
れる少なくとも1つのセンサを含んでよい。一部の実施形態では、前記少なくとも1つの
センサは赤外センサを含んでよい。前記1つ以上のセンサはまた加速度計をも含んでよい
。前記処理装置は、前記加速度計から受信される情報を分析することで、当該医療検査シ
ステムの急激な加速又は減速を判断するように構成されてよい。加えて又は代わりに前記
センサは、単一のプリント回路基板に集積されるか、あるいは、当該医療検査システム又
は複数のプリント回路基板の至るところに分散配置されるように構成されてよい。
【0040】
しかも前記機関は、当該医療検査システムの保守の責任を負う遠方の者及び当該医療検
査システムへ保険を提供する保険提供者のうちの少なくとも1つであってよい。前記処理
装置はまた、前記機関へ警告信号を送るように構成されてもよい。前記処理装置はさらに
、前記通知に応じて前記機関からのメッセージを受信するように構成されてよい。しかも
前記処理装置は、当該システムのユーザーへ前記メッセージを伝えるように構成されてよ
い。前記処理装置はまた、各異なる大きさのセンサ読み取りに対応する事前設定された規
則を備えるように構成されてもよい。前記規則はまた、前記ユーザー又は機関への通知の
性質をも支配してよい。
【0041】
当該システムは、前記処理装置に結合される通信ネットワークをさらに備えてよい。前
記処理装置は、前記通信ネットワークを介して前記遠方の機関への前記通知を送信するよ
うに構成されてよい。
【0042】
前記処理装置はさらに、当該医療検査システムのユーザーへ前記警告信号を発出するよ
うに構成されてよい。当該システムはまた、当該医療検査システムの基板上で集積して含
まれてもよい。さらに当該システムは、当該医療検査システム内に含まれるチップ上に実
装され、かつ、前記処理装置によって生成される前記通知のログを格納するように構成さ
れるデータベースを備えてよい。前記データベースは、クラウド系サーバ内又は当該デバ
イスの基板上のいずれかに格納されてよい。
【0043】
一部の実施形態では、当該システムは、ユーザーによってなされる保険及び保証の損害
賠償請求への応答を自動化してよい。当該システムはまた、リアルタイムで動作状態-た
とえば前記検査のプロトコルを保証する電流-を監視してもよい。
【0044】
一部の実施形態では、当該システムは、当該医療検査システムの電源がオフにされると
きでさえも当該医療検査システムの監視を保証するように当該システム独自のバッテリー
バックアップを維持してよい。
【0045】
当該頭部に装着可能な装置は、前記少なくとも1つの検査用光源及び光学系が設けられ
る可動式プラットフォームをさらに備えてよい。
前記可動式プラットフォームは、前記被験者の眼の瞳に対して前記少なくとも1つの検査
用光源を位置合わせするために少なくとも2つの垂直方向に沿って移動可能であってよい
。代わりに又は加えて前記プラットフォームは前記フレームに対して固定した位置をとっ
てよい。
【0046】
当該頭部に装着可能な装置は、前記被験者の注意を前記少なくとも1つの検査用光源へ
向けるため、前記少なくとも1つの検査用光源に係る少なくとも1つの固視用光源をさら
に備えてよい。
【0047】
さらに、前記少なくとも1つの検査用光源によって放出される光と前記少なくとも1つ
の固定光源によって放出される光が前記被験者の瞳で約1°~180°の範囲の角度をな
すように、前記少なくとも1つの固視用光源及び前記少なくとも1つの検査用光源の相対
位置は設定される。しかも前記少なくとも1つの固視用光源は、前記被験者が見るときに
前記固視光を集束させることを可能にするように移動可能であってよい。前記少なくとも
1つの固視用光源はまた、前記固視用光源によって放出される光の伝播方向に実質的に沿
った方向に沿って移動可能であってもよい。
【0048】
当該頭部に装着可能な装置は、前記被験者の眼に対して前記固視用光源を移動させるた
め、前記フレームに取り付けられて前記少なくとも1つの固視用光源に結合される機構を
さらに備えてよい。前記機構は、前記固視用光源によって放出される光の伝播方向に実質
的に沿った方向に沿って前記固視用光源を動かすように構成されてよい。さらに前記少な
くとも1つの固視用光源を動かす前記機構は、ユーザーによって回転されるように適合さ
れるノブと、該ノブの回転運動を前記固視用光源の直線並進へ変換するように前記ノブに
機械的に結合されるカムシステムを備えてよい。
【0049】
しかも前記光学系は、前記少なくとも1つの検査用光源によって放出される光をコリメ
ートするように構成される1つ以上のレンズを備えてよい。また前記光学系は、球面収差
を補正するように適合する少なくとも1つの非球面レンズを備えてよい。
【0050】
一部の実施形態では、前記検査用光源と前記光学系は、封止されたパッケージ内に収容
されてよい。
当該頭部に装着可能な装置はまた、前記少なくとも1つの検査用光源を前記被験者の眼の
瞳へ自動的に位置合わせするように前記フレームに結合される自動位置合わせ機構をも備
えてよい。前記自動位置合わせ機構は、前記少なくとも1つの眼に照射するように前記フ
レーム上に取り付けられる赤外光源と、前記赤外光の照射に応じて前記少なくとも1つの
眼から戻る前記赤外光の少なくとも一部を検出するように前記フレーム内に取り付けられ
る赤外検出器を備えてよい。さらに前記赤外検出器は赤外カメラを備えてよい。
さらに一部の実施形態では、前記赤外カメラは、前記被験者の前記少なくとも1つの眼か
ら戻る前記赤外光に基づいて前記被験者の瞳の像を生成するように構成されてよい。
【0051】
当該頭部に装着可能な装置は、前記フレーム上に取り付けられて前記赤外検出器及び前
記可動式プラットフォームと通信するフィードバックシステムをさらに備えてよい。
前記フィードバックシステムは、前記赤外検出器によって生成される1つ以上の信号に基
づいて前記少なくとも1つの眼の瞳を検出し、かつ、前記プラットフォームを動かすこと
で前記少なくとも1つの検査用光源によって放出される前記光と前記被験者の瞳とを位置
合わせしてよい。
さらに前記フィードバックシステムは、前記赤外カメラによって生成される前記像中の前
記被験者の瞳の形状に基づいて前記少なくとも1つの検査用光源によって放出される前記
検査光を位置合わせしてよい。
【0052】
前記光学系はまた、前記少なくとも1つの検査用光源からの光を前記被験者の瞳へ反射
して、かつ、さらには前記被験者の眼から戻る前記赤外光が前記赤外検出器を通過するこ
とを可能にするように適合する二色ミラーをも備えてよい。
【0053】
さらに当該頭部に装着可能な装置は、当該装置が前記被験者によって装着されるときに
周辺光から前記少なくとも1つの眼を遮断するように前記フレームに結合するように構成
される光シールを備えてよい。前記光シールは、周辺光から前記被験者の両眼を遮断する
ように構成されてよい。加えて又は代わりに、前記光シールは、互いに独立して周辺光か
ら前記被験者の眼を遮断するように構成されてよい。
さらに前記光シールは、前記被験者の頭部の少なくとも一部に実質的に適合可能であって
よい。
【0054】
前記光シールは高分子材料を有してよい。前記高分子材料は、シリコーン、ポリウレタ
ン、ネオプレン、ポリオレフィン、ニトリルゴム、エチレンビニルアセテート(EVA)
、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ乳酸(PLA)のうちの任意のものを有してよ
い。加えて又は代わりに、前記光シールは複数のファイバを有してよい。たとえば前記フ
ァイバはセルロースファイバを含んでよい。加えて又は代わりに、前記光シールは発泡材
料を有してよい。前記発泡材料はアルギン酸発泡体及びデンプン系発泡体のうちの任意の
発泡体を有してよい。一部の実施形態では、RFIDタグが前記光シールに結合されてよ
い。
【0055】
前記光シールは、前記被験者によって装着されるときに前記被験者の前記少なくとも1
つの眼と実質的に位置合わせされるように適合する少なくとも1つの開口部を有する適合
可能な本体部を有する。前記本体部は当該頭部に装着可能な装置に結合されることで、当
該頭部に装着可能な装置と前記光シールとが結合することで、装着時に前記被験者の前記
少なくとも1つの眼を周辺光から遮断するように構成されてよい。
一部の実施形態では、取付部は、前記光シールを前記被験者の頭部の少なくとも一部に取
り外し及び交換可能に取り付けられるように前記適合可能な本体部に結合されてよい。た
とえば前記取付部はストラップを含んでよい。さらに前記取付部は、前記適合可能な本体
部に結合される少なくとも1つのアームをふくんでよい。
加えて又は代わりに、衛生ライナーが、前記被験者の皮膚と接するように前記光シールの
前記適合可能な本体部の表面と結合するように構成されてよい。一部の実施形態では、前
記衛生ライナーは一回使用の使い捨てアイテムであってよい。一部の実施形態では、前記
衛生ライナーは両面テープを含んでよい。
【0056】
一部の実施形態では、当該頭部に装着可能な装置は、前記光シールを通じて漏れる光を
検出するように前記フレームに結合される1つ以上の光センサをさらに備えてよい。前記
1つ以上の光センサは、前記被験者の少なくとも1つの眼の周辺での光の漏れを検出する
ように位置設定されてよい。さらに前記1つ以上の光センサは、各々が前記被験者の1つ
の眼の周辺での光の漏れを検出するように位置設定される少なくとも2つの光センサを有
してよい。
【0057】
当該頭部に装着可能な装置は、前記フレーム上に取り付けられて、前記の検出された光
の漏れが閾値よりも大きいときに警告を生成するように前記1つ以上の光センサと通信す
る警告モジュールをさらに備えてよい。前記警告モジュールは、周辺で前記光の漏れが検
出される前記眼を特定するように構成されてよい。さらに前記警告モジュールは、前記光
の漏れの検出に応答して音声警告を生成するように構成される。
【0058】
一部の実施形態では、前記警告モジュールは、暗順応検査を行っている個人へ前記検査
の終了を知らせるように構成されてよい。さらに前記警告モジュールは、前記少なくとも
1つの検査用光源の故障に応じて警告信号を生成するように構成されてよい。加えて又は
代わりに、警告モジュールは、暗順応測定中での前記被験者の性能に応じて警告信号を生
成するように構成されてよい。
【0059】
当該頭部に装着可能な装置は、前記被験者の意図しない運動の検出に応じて信号を生成
するために前記フレームに結合される少なくとも1つのセンサをさらに備えてよい。前記
センサは、前記警告モジュールと通信して前記信号を送り、かつ、センサ信号に応じて警
告を生成するように構成されてよい。
【0060】
当該頭部に装着可能な装置は、前記フレームに取り付けられて前記被験者の前記少なく
とも1つの眼の周りで前記光シールを調節するために前記光シールに結合されるラッチを
さらに備えてよい。当該頭部に装着可能な装置はまた、前記ラッチを前記光シールへ機械
的に結合する第1ストラップをも備えてよい。前記ラッチは、前記被験者の前記少なくと
も1つの眼の周りで前記光シールを調節するために前記ストラップにおける長さ及び張力
のいずれかを調節するのに用いられてよい。
当該頭部に装着可能な装置は、前記被験者の頭部への前記フレームの取り付けを調節する
ために前記フレームに結合される第2ストラップをさらに備えてよい。当該頭部に装着可
能な装置はまた、前記第1ストラップと前記第2ストラップのいずれかと結合して前記第
1ストラップと前記第2ストラップを容易に解放することを可能にする迅速解放ボタンを
も備えてよい。
【0061】
前記刺激光は、前記少なくとも1つの眼の桿体の光受容体を刺激するのに有効なスペク
トルを有してよい。たとえば前記刺激光は、約400nm~約570nmの範囲の1つ以
上の波長を有してよい。さらに前記刺激光を生成する前記光源は、約100ms~約40
0msの範囲の期間を有する光刺激を生成するように構成されてよい。一部の実施形態で
は、前記刺激光は、約4×10-5cd/m2~約5cd/m2の範囲の強度を有してよ
い。
【0062】
さらに前記漂白光は、約490nm~約510nmの範囲又は約600nm~約700
nmの範囲の1つ以上の波長を有してよい。加えて又は代わりに前記漂白光は、本質的に
約490nm~約510nmの範囲の波長で構成される波長スペクトルを有してよい。一
部の実施形態では、前記漂白光は、本質的に約600nm~約700nmの範囲の波長で
構成される波長スペクトルを有してよい。
【0063】
一部の実施形態では、前記検査用光源は、約0.5ms~約400msの範囲の期間を
有する漂白光パルスを生成するように構成されてよい。加えて又は代わりに、前記漂白光
は、約1.5対数暗所網膜照度/秒(log Scotopic Trolands/sec)~約8対数暗所網膜照
度/秒の範囲の強度、及び/又は、約3対数暗所網膜照度/秒~約7対数暗所網膜照度/
秒の範囲の強度を有してよい。
【0064】
さらに前記少なくとも1つの検査用光源は2つの光源を含んでよい。前記少なくとも1
つの検査用光源のうちの一は前記漂白光を生成するように構成され、前記少なくとも1つ
の検査用光源のうちの他は前記刺激光を生成するように構成される。
【0065】
一部の実施形態では、前記フレームは、前記少なくとも1つの光源と前記光学系を収容
するチャンバを有する本体部を備えてよい。前記チャンバは、前記少なくとも1つの検査
用光源と前記光学系を収容する第1区画を備えてよい。前記第1区画は外部環境に対して
封止されてよい。さらに前記フレームの本体部の構成は、前記頭部に装着可能な装置が被
験者に装着されるときに前記フレームの本体部の少なくとも一部が前記少なくとも1つの
眼の前方に設けられるようにされてよい。前記フレームの一部は、前記少なくとも1つの
眼への周辺光の通過を遮断するように不透明であってよい。さらに前記の不透明な部分は
、前記被験者の前記少なくとも1つの眼への周辺光の通過を可能とするように持ち上げら
れ得るように、前記の不透明な部分は前記フレームの他の部分と蝶番で結合されてよい。
一部の実施形態では、前記頭部に装着可能な装置が被験者に装着されるときに前記被験者
の前記少なくとも1つの眼の実質的に前方に設けるように構成される前記フレームの本体
部の前記少なくとも一部は、信号に応じて不透明さが調節可能な材料で構成されてよい。
さらに前記フレームの本体部の少なくとも一部は、液晶、及び、電圧の印加によって半透
明から不透明に遷移する光偏光子を有してよい。
【0066】
前記フレームはまた、前記装置が前記被験者によって装着されるときに前記被験者の前
記少なくとも1つの眼の実質的に前方に設けるように構成される開口部をも備えてよい。
一部の実施形態では、前記フレームは、前記少なくとも1つの眼への周辺光の通過を妨害
又は可能にするように前記開口部に結合されるフリップシールを備えてよい。
第1ストラップは、前記フレームを前記被験者の頭部へ固定するように前記フレームに結
合されてよい。前記ストラップは弾性材料又は非弾性材料のうちの少なくとも1つを含ん
でよい。
【0067】
当該頭部に装着可能な装置は、前記フレームに結合される滑動可能なスクリーンをさら
に備えてよい。前記スクリーンは、前記少なくとも1つの眼への周辺光の通過を妨害する
ように前記少なくとも1つの眼の実質的に前方で滑動可能に設けられてよい。
【0068】
当該頭部に装着可能な装置はまた、前記フレーム上に取り付けられる制御装置をも備え
てよい。前記制御装置は、前記少なくとも1つの検査用光源の動作を制御するように構成
されてよい。
【0069】
一部の実施形態では、当該頭部に装着可能な装置は、前記被験者が前記少なくとも1つ
の検査用光源によって放出される光の曝露に応じてフィードバックすることを可能にする
ように構成される被験者応答インターフェースを備えてよい。分析装置が、前記フレーム
上に取り付けられて、前記被験者応答インターフェースと通信して、前記フィードバック
を分析するように構成されてもよい。前記分析装置は、前記被験者の前記フィードバック
を分析することで前記被験者の前記少なくとも1つの眼の暗順応を評価するように構成さ
れてよい。前記分析装置は、処理装置と、該処理装置と通信する少なくとも1つのメモリ
モジュールを備えてよい。前記少なくとも1つのメモリモジュールは、前記刺激光への前
記被験者の応答を分析する命令を格納する。
【0070】
当該頭部に装着可能な装置は、前記暗順応測定の実行中に被験者へ指示をするために前
記フレーム上に取り付けられる自動適応被験者指示システムをさらに備えてよい。当該頭
部に装着可能な装置は、前記少なくとも1つの眼の少なくとも1つの属性を監視するシス
テムをさらに備えてよい。
【0071】
さらに前記の監視するシステムは、前記属性の監視に応じて前記被験者へ1つ以上の指
示を供するように前記自動被験者指示システムと通信してよい。
【0072】
当該頭部に装着可能な装置はまた、前記被験者へ音声通信を供するために前記フレーム
に結合される音声モジュールをも備えてよい。前記音声モジュールは、前記システムから
被験者指示信号を受信し、かつ、前記信号を前記被験者にとって聴取可能な信号へ変換す
るように前記被験者指示システムと通信してよい。前記音声モジュールは、前記被験者指
示信号を、前記被験者へ供給する1つ以上の言語的命令に変換してよい。前記言語的命令
は、前記暗順応測定中での前記被験者の性能に基づいて生成されてよい。前記音声モジュ
ールはまた、前記警告モジュールによって生成される1つ以上の警告信号を、前記被験者
にとって聴取可能な信号へ変換してもよい。
【0073】
当該頭部に装着可能な装置は、前記少なくとも1つの光源を制御するために前記フレー
ムに結合される制御装置をも備えてよい。さらに当該頭部に装着可能な装置は、前記フレ
ームに結合されて前記制御装置によって制御される表示装置を備えてよい。前記制御装置
は、前記表示装置上に情報、選択オプション、及び/又は命令オプションを表示させてよ
い。前記情報は、前記暗順応の検査及び/又は前記被験者の検査の状態を含んでよい。前
記選択オプションは、ユーザーが前記被験者へ前記暗順応の検査を実行するのに前記被験
者の右眼、左眼、又は両眼を選択することを可能にし得る。さらに前記選択オプションは
、前記暗順応測定を実行する手順を選択することを可能にし得る。前記選択オプションは
、当該頭部に装着可能な装置と他の装置との間での通信を確立する通信プロトコルを選択
することを可能にし得る。前記表示装置はまた、ユーザーが当該頭部に装着可能な装置へ
入力データを入力することを可能にするソフトウエア制御ボタンをも表示してよい。
【0074】
当該頭部に装着可能な装置は、前記フレームに結合される通信モジュールをさらに備え
てよい。前記通信モジュールは、命令センターと通信するように構成されてよい。たとえ
ば前記通信モジュールは、無線プロトコルを介して前記命令センターと通信してよい。前
記通信モジュールは、ヘッドセットと通信するように構成されてもよい。特に前記通信モ
ジュールは、無線接続を介して前記ヘッドセットと通信するように構成されてよい。加え
て又は代わりに、前記通信モジュールは、無線プロトコルを介して前記ヘッドセットと通
信するように構成されてよい。前記通信モジュールは、電子健康記録(EHR)システム
と通信するように構成されてもよい。さらに前記通信モジュールは、当該頭部に装着可能
な装置と前記EHRシステムへの共有されたアクセスを供するデータベースと通信するよ
うに構成される。一部の実施形態では、前記通信モジュールは通信用に暗号化を利用して
よい。また前記通信モジュールは、前記暗順応測定の性能を示唆する通知信号を前記命令
センターへ送信するように構成されてよい。前記通信モジュールはさらに、前記通知信号
を医療専門家の移動可能装置へ送信してよい。
【0075】
一部の実施形態では、前記命令センターは、前記複数の頭部に装着可能な装置と同時に
通信するように構成されてよい。さらに前記複数の頭部に装着可能な装置のうちの少なく
とも1つの頭部に装着可能な装置は、前記命令センターと通信する被験者指示システムを
備えてよい。前記命令センターは、ユーザーが前記被験者指示システムを介して前記少な
くとも1つの頭部に装着可能な装置を用いて被験者へ指示を与えることを可能にするよう
に構成されてよい。
【0076】
光シール取付部は、前記適合可能な本体部に結合されるストラップ、及び/又は、前記
適合可能な本体部に結合される少なくとも1つのアームを備えてよい。
前記光シールはまた、前記被験者の皮膚と接触するように前記光シールの前記適合可能な
本体部の表面と結合するように構成される衛生ライナーをも備えてよい。前記衛生ライナ
ーは、一回使用の使い捨てアイテムであってよいし、あるいは両面テープを含んでもよい
。一部の実施形態では、前記光シールは高分子材料を含んでよい。前記高分子材料は、シ
リコーン、ポリウレタン、シリコーン、ポリウレタン、ネオプレン、ポリオレフィン、ニ
トリルゴム、エチレンビニルアセテート(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、
ポリ乳酸(PLA)のうちの任意のものを有してよい。一部の実施形態では、前記光シー
ルは複数のファイバを有してよい。たとえば前記ファイバはセルロースファイバを含んで
よい。さらに前記光シールは発泡材料を有してよい。前記発泡材料は、連続気泡発泡体又
は独立気泡発泡体、アルギン酸発泡体、及びデンプン系発泡体のうちの任意の発泡体を有
してよい。
【0077】
一部の実施形態では、前記光シールは、該光シールに結合されるRFIDタグを含んで
よい。前記RFIDタグは、前記光シールと該光シールの一回使用を認証するのに用いら
れてよい。
【0078】
さらに本願で開示されている例による検査装置は、前記眼科診断検査中に前記被験者の
性能を監視する測定システムを備えてよい。前記測定システムは、当該眼科診断システム
によって供される1つ以上の刺激に応答する前記被験者によって用いられるように構成さ
れる被験者応答装置を備えてよい。
【0079】
前記被験者指示システムは、前記眼科診断検査の実行前、中、及び/又は後に前記被験
者へ供給する事前録音されたメッセージを有してよい。さらに前記被験者指示システムは
、前記被験者と医療専門家との間でのやり取りを可能にするように構成されてよい。
【0080】
さらに前記被験者指示システムは、前記被験者の前記刺激への応答に関するデータを受
信するように前記被験者応答装置と通信してよい。
前記被験者指示システムは、前記被験者の前記刺激への応答に関するデータに応じて前記
被験者へ言語命令を供するように構成されてよい。
【0081】
本願で開示される実施形態による検査装置は、緑内障のための視野、緑内障及び糖尿病
性網膜症のための周波数倍化技術(FDT)、網膜電図(ERG)、視覚誘発電位(VEP)、コ
ントラスト感度、色覚、視力、高輝度/高コントラスト視力、低輝度/高コントラスト視
力、低輝度・低コントラスト視力、高輝度・低コントラスト視力、オポタイプ、ベニール
視力、読書速度(高輝度・低輝度)、グレアテスト(白内障)、運動知覚、メタモルフォ
プシア(後期AMD)、後期AMDの形状・質感判別。メソピアおよびスコトピア視野、フォト
ストレス、マイクロフォーリメトリー(眼底誘導フォーリメトリー)、眼圧計、ステリオ
プシス、コネオヒストシス、眼底網膜イメージング、網膜密度測定、光干渉断層計(OCT
)、フルオロセイン血管造影法、OCT血管造影法(OCTA)、マルチスペクトル・イメージ
ング、走査型レーザー検眼鏡、前眼部OCT、深視野OCT、網膜代謝イメージング、眼血流イ
メージング、補償光学、自家蛍光、無散瞳眼底カメラ、視神経イメージング、超音波、前
眼部写真、スリットランプ、パチメーター、インテリアセグメントの少なくとも1つを含
む眼科検査を提供し得る。
【0082】
さらに前記検査装置は、前記被験者との音声通信を供するために前記フレームに取り付
けられる音声モジュールを備えてよい。前記音声モジュールは、該音声モジュールから被
験者指示信号を受信し、かつ、前記信号を聴取可能な信号へ変換して前記被験者へ供給す
るために前記被験者指示システムと通信してよい。さらに前記音声モジュールは、前記被
験者指示信号を前記被験者へ供給するための1つ以上の言語命令へ変換してよい。前記言
語命令は、前記眼科検査中の前記被験者の性能に基づいて生成されてよい。
【0083】
一部の実施形態では、前記検査装置は頭部に装着可能な装置であってよい。
前記頭部に装着可能な装置は、該装置を前記被験者の頭部に取り付けるフレームを備えて
よい。前記自動被験者指示システムの少なくとも一部は前記フレームに組み込まれる。さ
らに前記自動被験者指示システムは、処理装置、少なくとも1つのランダムメモリモジュ
ール(RAM)、永久メモリモジュール、及び、前記処理装置と前記RAMと前記永久メ
モリモジュールとの間での通信を供する通信バスを備えてよい。前記自動被験者指示シス
テムは、前記永久メモリモジュール内に格納された被験者命令を含む複数の事前録音され
た音声ファイルをさらに有してよい。
【0084】
当該装置は、当該眼科診断システムの1つ以上の構成要素を制御するために前記フレー
ムに結合される制御装置をさらに備えてよい。表示装置が、前記フレームに結合され、か
つ、前記制御装置によって制御されるように構成されてよい。前記制御装置は、前記表示
装置上に情報、選択オプション、及び/又は命令オプションを表示させてよい。前記情報
は、前記暗順応の検査及び/又は前記被験者の検査の状態を含んでよい。前記選択オプシ
ョンは、ユーザーが前記被験者へ前記暗順応の検査を実行するのに前記被験者の右眼、左
眼、又は両眼を選択することを可能にし得る。さらに前記選択オプションは、前記暗順応
測定を実行する手順を選択することを可能にし得る。前記選択オプションは、当該頭部に
装着可能な装置と他の装置との間での通信を確立する通信プロトコルを選択することを可
能にし得る。前記表示装置はまた、ユーザーが当該頭部に装着可能な装置へ入力データを
入力することを可能にするソフトウエア制御ボタンをも表示してよい。
【0085】
さらに当該装置は通信モジュールを備えてよい。前記通信モジュールは命令センターと
通信するように構成されてよい。具体的には前記通信モジュールは、無線プロトコルを介
して前記ヘッドセットと通信するように構成されてよい。
【0086】
上述したように、前記光シールは、該光シールが前記被験者によって装着されるときに
前記被験者の少なくとも1つの眼に実質的に位置合わせされるように適合される少なくと
も1つの開口部を有する適合可能な本体部を備えてよい。前記適合可能な本体部は当該頭
部に装着可能な装置のフレームに結合されることで、前記フレームと前記光シールとが結
合することで、装着時に前記被験者の前記少なくとも1つの眼を周辺光から遮断するよう
に構成されてよい。当該装置は、前記光シールを前記被験者の頭部の少なくとも一部に取
り外し及び交換可能に結合するために前記適合可能な本体部に結合される取付部をさらに
備えてよい。前記取付部は、前記適合可能な本体部に結合されるストラップ及び/又は少
なくとも1つのアームを備えてよい。
【0087】
前記光シールは、前記被験者の皮膚の少なくとも一部と接触するように前記適合可能な
本体部の表面と結合するように構成される衛生ライナーをも備えてよい。前記衛生ライナ
ーは、一回使用の使い捨てアイテムであってよいし、あるいは両面テープ又は弾性材料を
含んでもよい。
【0088】
当該頭部に装着可能な装置は、前記光シールを通る光の漏れを検出するために前記フレ
ーム上に結合される1つ以上の光センサをさらに備えてよい。前記1つ以上の光センサは
、前記被験者の少なくとも1つの眼の付近での光の漏れを検出するように位置設定されて
よい。さらに前記1つ以上の光センサは、各々が前記被験者の1つの眼の周辺での光の漏
れを検出するように位置設定される少なくとも2つの光センサを有する。
【0089】
当該頭部に装着可能な装置は、前記被験者の頭部の周囲で前記光シールを調節する機構
をさらに備えてよい。前記機構は、前記取付部に結合されるラッチ機構を備えてよい。前
記取付部はストラップを有し、前記ラッチ機構は前記ストラップの長さと張力のいずれか
を調節することを可能にする。第2ストラップはまた、前記被験者の頭部に前記フレーム
を取り付けるために前記フレームに結合されてもよい。当該頭部に装着可能な装置はまた
、前記第1ストラップと前記第2ストラップのいずれかと結合して前記第1ストラップと
前記第2ストラップを容易に解放することを可能にする迅速解放ボタンをも備えてよい。
【0090】
当該頭部に装着可能な装置は、前記1つ以上の光センサによる所定の閾値よりも大きい
光の漏れの検出に応じて警告信号を生成するように前記1つ以上の光センサと通信する警
告モジュールをさらに備えてよい。前記警告信号は音声信号を含んでよい。
【0091】
前記頭部に装着可能なフレームはまた、前記眼科診断検査を実行する1つ以上の構成要
素を収容するチャンバを有するフレーム本体部をも備えてよい。前記フレーム本体部の構
成は、当該頭部に装着可能な装置が前記被験者によって装着されるときに前記フレーム本
体部の少なくとも一部が前記少なくとも1つの眼の前方に位置するようになされる。さら
に前記フレーム本体部の少なくとも一部は、前記少なくとも1つの眼への周辺光の通過を
妨害するように不透明であってよい。前記の不透明な部分は、前記被験者の前記少なくと
も1つの眼への周辺光の通過を可能とするように持ち上げられ得るように、前記の不透明
な部分は前記フレームの他の部分と蝶番で結合されてよい。さらに前記フレームの本体部
の前記少なくとも一部は、刺激に応じて不透明さが調節可能な材料で構成されてよい。加
えて又は代わりに、前記フレームの本体部の前記少なくとも一部は、液晶、及び、電圧の
印加によって半透明から不透明に遷移する光偏光子を有してよい。
【0092】
当該頭部に装着可能な装置は、前記フレームに結合される滑動可能なスクリーンをさら
に備えてよい。前記スクリーンは、前記少なくとも1つの眼への周辺光の通過を妨害する
ように前記少なくとも1つの眼の実質的に前方で滑動可能に設けられてよい。前記フレー
ムはまた、前記装置が前記被験者によって装着されるときに前記被験者の前記少なくとも
1つの眼の実質的に前方に設けるように構成される開口部を備え、前記少なくとも1つの
眼への周辺光の通過を妨害又は可能にするように前記開口部に結合されるフリップシール
をさらに備えてよい。
【0093】
一部の実施形態では、当該頭部に装着可能な装置は、前記検査光を前記被験者の前記少
なくとも1つの眼へ導光するために前記フレームに結合される光学系を備えてよい。前記
光学系は、前記検査光源によって放出される前記検査光を前記被験者の眼へ反射するミラ
ーを備えてよい。前記光学系は、前記光源によって放出される光をコリメート及び拡散す
るレンズをさらに備えてよい。当該頭部に装着可能な装置はまた、前記検査光源が取り付
けられる可動式プラットフォームをも備えてよい。前記可動式プラットフォームは、少な
くとも2つの直交次元に沿って及び/又は3つの直交次元に沿って可動であってよい。
【0094】
一部の実施形態では、前記位置合わせ機構は、前記少なくとも1つの眼に照射するよう
に前記フレーム上に取り付けられる赤外光源と、前記赤外光の照射に応じて前記少なくと
も1つの眼から戻る前記赤外光の少なくとも一部を検出するように前記フレーム内に取り
付けられる赤外検出器を備えてよい。当該頭部に装着可能な装置は、前記フレーム上に取
り付けられて前記赤外検出器及び前記可動式プラットフォームと通信するフィードバック
システムをさらに備えてよい。前記フィードバックシステムは、前記赤外検出器によって
生成される1つ以上の信号に基づいて前記少なくとも1つの眼の瞳を検出し、かつ、前記
プラットフォームを動かすことで前記少なくとも1つの検査用光源によって放出される前
記光と前記被験者の瞳とを位置合わせしてよい。さらに前記赤外検出器は、前記被験者の
前記少なくとも1つの眼から戻る前記赤外光に基づいて前記被験者の瞳の像を生成するよ
うに構成される赤外カメラを備えてよい。さらに前記フィードバックシステムは、前記赤
外カメラによって生成される前記像中の前記被験者の瞳の形状に基づいて前記少なくとも
1つの検査用光源によって放出される前記検査光を位置合わせしてよい。しかも前記光学
系は、前記少なくとも1つの検査用光源からの前記検査光を反射して、かつ、さらには前
記被験者の眼から戻る前記赤外光が前記赤外検出器を通過することを可能にするように適
合する二色ミラーを備えてよい。
【0095】
本発明の他の態様および利点は、以下の図面および説明から明らかになることができ、
これらの図面および説明はすべて、例示としてのみ、本発明の様々な態様を示している。
【図面の簡単な説明】
【0096】
様々な実施形態の詳細な説明は、例として、以下の図面を参照しながら、本明細書に記
載されている。図面は例示的なものに過ぎず、また、図面へのすべての参照は説明のため
にのみ行われ、本明細書で以下に説明される実施形態の範囲をいかなる形でも限定するこ
とを意図していないことが理解されるであろう。また、便宜上、参照数字は、類似の構成
要素または特徴を示すために、図全体にわたって(オフセットありまたはオフセットなし
で)繰り返されることがある。
【
図1A】本明細書で開示される一部の実施形態による眼科検査、測定、検出、および/または診断システムの頭部装着型の実施例を概略的に示している。
【
図1B】本明細書に開示されている一部の実施形態による眼科検査、測定、検出、および/または診断システムの頭部装着型の実施例の一部を概略的に示している。
【
図1C】本明細書に開示されている一部の実施形態による眼科検査、測定、検出、および/または診断システムの頭部装着型の実施例の一部を概略的に示している。
【
図1D】本明細書で開示されている一部の実施形態による頭部に装着可能な装置の一部を示している。
【
図1E】光シールを有する頭部に装着可能な装置の一部を概略的に示している。
【
図1F】本明細書で開示されている一部の実施形態による光シールを概略的に示している。
【
図1FA】本明細書で開示される一部の実施形態による別の光シールを概略的に示している。
【
図1FB】本明細書で開示される一部の実施形態による光シールの例を概略的に示している。
【
図1G】本明細書で開示される一部の実施形態による眼科検査、測定、検出、および/または診断システムの頭部装着型の実施形態の底面図を示す概略図である。
【
図1H】本明細書で開示される一部の実施形態による光シール用カバーの一回使用を保証するために使用され得る手順の一例を示す。
【
図1I】本明細書で開示される一部の実施形態による眼科検査システムの高レベルブロック図である。
【
図2A】本明細書で開示される一部の実施形態による光学系の高レベルブロック図である。
【
図2B】本明細書で開示される一部の実施形態による光源の例を概略的に示している。
【
図2C】本明細書で開示される一部の実施形態による光源の一例を概略的に示している。
【
図2D】本明細書で開示される一部の実施形態による光源の別の例を概略的に示している。
【
図2E】本明細書で開示される一部の実施形態による光源のさらに別の例を概略的に示している。
【
図2F】本明細書で開示される一部の実施形態によるアイトラッキング機構の一例を概略的に示している。
【
図3】本明細書で開示されている一部の実施形態による眼科検査・測定システムとともに使用され、組み込まれ、又は全部若しくは一部に含まれ得るデジタル電子回路及びハードウェアの高レベルブロック図である。
【
図4A】本明細書で開示される一部の実施形態による眼科検査システムの高レベルブロック図である。
【
図4A-1】本明細書で開示される一部の実施形態による別の眼科検査システムの高レベルブロック図である。
【
図4B】本明細書で開示される一部の実施形態によるさらに別の眼科検査システムの高レベルブロック図である。
【
図4C】本明細書で開示される一部の実施形態による眼科検査システムの表示装置上のメニュー項目の例である。
【
図4D】本明細書で開示される一部の実施形態による眼科検査システムの表示装置上のメニュー項目の別の例である。
【
図4E】本明細書で開示される一部の実施形態による被検者を識別する生体情報を得るために使用できるインターフェースの高レベルの図を示している。
【
図5A】本明細書で開示される一部の実施形態による眼科検査システムの高レベルブロック図である。
【
図5B】本明細書で開示される一部の実施形態による眼科検査システムの高レベルブロック図である。
【
図5C】本明細書で開示される一部の実施形態による眼科検査、測定、検出、および/または診断システムの頭部装着型の実施例を概略的に示している。
【
図6】本発明に係る眼科検査システム及び測定システムの一の実施形態のブロック図である。
【
図7】本明細書で開示される実施形態による頭部に装着な装置の概略図である。
【
図8】眼科検査システム及び測定システムの実施形態のブロック図である。
【
図9A】本明細書で開示される一部の実施形態による頭部に装着可能な装置の概略図である。
【
図9B】本明細書で開示される一部の実施形態による他の頭部に装着可能な装置の概略図である。
【
図9C】本明細書で開示される一部の実施形態による他の頭部に装着可能な装置の概略図である。
【
図9D】本明細書で開示される一部の実施形態による他の頭部に装着可能な装置の概略図である。
【
図9E】本明細書で開示される一部の実施形態による他のヘッドセットの概略図である。
【
図9F】本明細書で開示される一部の実施形態による他のヘッドセットの概略図である。
【
図9G】本明細書で開示される一部の実施形態による光シールの概略図である。
【
図10A】本明細書で開示される一部の実施形態による光シールの高レベルブロック図である。
【
図10B】本明細書で開示される一部の実施形態による他の光シールの高レベルブロック図である。
【
図11】本明細書で開示される一部の実施形態による光チャンバの典型例を示している。
【
図12】本明細書で開示される一部の実施形態による被験者に提示され得る画像平面の概略図である。
【
図13】本明細書で開示される一部の実施形態による被験者に提示され得る他の画像平面の概略図である。
【
図14A】本明細書で開示される一部の実施形態による頭部に装着可能な実施例で使用可能な光学系の一部の高レベル断面像を示している。
【
図14B】本明細書で開示される一部の実施形態による頭部に装着可能な実施例で使用可能な他の光学系の一部の高レベル断面像を示している。
【
図15】本明細書で開示される一部の実施形態によるインターフェースの高レベルブロック図である。
【
図16】本明細書で開示される一部の実施形態による被験者指示システムによって使用可能な手順の高レベルフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0097】
本開示は、眼科検査、測定、検出、および/または診断を実行するための方法、システ
ム、および対応する装置に関するものである。本明細書に開示された方法、システム、お
よび装置は、様々な眼科検査、測定、検出、および/または診断を行うために使用するこ
とができる。例えば、本明細書に開示される方法、システム、および装置は、加齢黄斑変
性症(「AMD」、加齢黄斑症「ARM」としても知られている)、ビタミンA欠乏症、ソルス
ビー眼底ジストロフィー、後期常染色体優性網膜変性症、糖尿病に関連する網膜障害、糖
尿病性網膜症、網膜色素変性症などの様々な眼科の状態および疾患の検出および診断に向
けた検査および測定を行う際に使用することができる。
【0098】
図1Aは、本明細書に開示された一部の実施形態による眼科検査、測定、検出、および/
または診断システム(以下、「眼科検査システム」)の頭部に装着可能な実施例100の一
例を模式的に示している。頭部装着型デバイスの文脈で示され、かつ、説明されているが
、本明細書に記載されている眼科検査システムは、一般に、任意の適切な形態または構成
で実施することができる。例えば、本明細書で説明した眼科検査システムの少なくとも一
部は、頭部装着型構成100(以下、「頭部に装着可能な装置」)および/または卓上型の
実施形態で実施することができる。
【0099】
前述のように、頭部に装着可能な装置100は、被験者の少なくとも1つの眼において、様
々な眼科検査および測定を行うために使用することができる。例えば、一部の実施形態で
は、頭部に装着可能な装置100は、被験者の少なくとも1つの眼において、被験者の暗順応
の測定に関する眼科検査を実行するために使用され得る。加えて又は代わりに、頭部に装
着可能な装置100は、被検者の視野および被検者の暗順応の両方の同時または連続的な測
定および検査に使用され得る。
【0100】
本明細書で使用される「暗順応」という用語は、低い光強度に対する眼の調整、または
明るい光に曝された後に暗闇の中で網膜が光感受性を回復することを意味する。杆体光受
容体の障害は暗順応の障害につながるため、暗順応は、RPE、ブルッフ膜、および絨毛膜
の健康状態のバイオアッセイとみなすことができる。したがって、暗順応の障害は、桿体
、RPE、ブルッフ膜、および絨毛膜のうち1つ以上が障害される疾患状態の臨床マーカーと
して使用することができる。このような疾患状態には、加齢黄斑変性症(AMD、加齢黄斑
症ARMとも呼ばれる)、ビタミンA欠乏症、ソルスビー眼底ジストロフィー、後期常染色体
優性網膜変性症、糖尿病に関連する網膜障害、糖尿病性網膜症、網膜色素変性症などが含
まれるが、これらに限定されるものではない。AMDの人は、AMDに関連する病態生理の結果
、暗順応が損なわれる恐れがある。実際、暗順応の障害は、一般的に、疾患の臨床的また
は構造的な症状が明らかになる前に生じると考えられる。そのため、暗順応の測定は、こ
の疾患の有無や発症を判断するのに役立ち得る。
【0101】
本明細書で用いられている「視野検査」とは、緑内障、脳下垂体疾患、脳卒中、脳腫瘍
、その他の神経系疾患などの病状に起因すると考えられる中心視野と周辺視野の機能障害
の検出に関する検査や眼の検査を指す。
【0102】
図1Aに戻ると、頭部に装着可能な装置100は、被検者の少なくとも1つの眼に隣接して配
置するように構成されたヘッドセット102と、被検者の頭部の少なくとも一部に対してヘ
ッドセット102を固定するように構成されたヘッドマウント103とを備えることができる。
以下に詳述するように、ヘッドセット102は、本明細書に記載された少なくとも1つの光学
および/または眼科の検査および/または測定を行うために使用することができる1つ以
上の眼科検査システムの様々な構成要素を管理するように構成することができる。
【0103】
ヘッドセット102は、ヘッドマウント103に取り外し可能かつ交換可能に結合できるよう
に構成することができる。ヘッドマウント103が一旦ヘッドセット102と結合されて被験者
の頭部全体にわたって配置されると、ヘッドセット102の少なくとも一部が被験者の顔お
よび/または目の近傍(例えば、前)に確実に配置され得るように、ヘッドマウント103
は、被験者の頭102全体にわたって配置されるように構成することができる。
【0104】
一般に、ヘッドマウント103は、任意の適切な方法で実施することができる。例えば、
図1Aに示すように、一部の実施形態では、ヘッドマウント103は、後方部分103R、上方部
分103T、および1つ以上の側方部分103S、1つ以上の側方取付機構(例えば、ストラップ)
104、上方拡張部105、および1つ以上の側部コネクタ106を含むことができる。
【0105】
1つ以上のサイドコネクタ106は、ヘッドマウント103をヘッドセット102に結合するよう
に構成することができる。例えば、
図1B~1Cに示すように、側部コネクタ106は、ヘッド
マウント103をヘッドセット102に結合するように構成することができる。例えば、
図1B~
1Cに示すように、側部コネクタ106は、ヘッドセット102上の嵌合特徴部111と嵌合するよ
うに構成された内部レセプタクル109を有するヘッド108を含むことができる。嵌合特徴部
111は、ヘッドセット102上の任意の適切な位置に配置され得る。例えば、
図1Aに示されて
いるように、嵌合特徴部111は、ヘッドセット102の側面102Sに配置された嵌合ベース110
から延びるように構成することができる。
【0106】
側部コネクタ106のヘッド108は、レセプタクル109を取り囲むバネによる負荷機構112を
構成することができる。バネ負荷機構112は、プッシュボタン107(
図1A)に結合すること
ができ、このプッシュボタンは、バネ負荷機構112を係合および/または解放するために
使用することができる。 動作において、ヘッドマウント103は、ヘッドセット102の嵌合
特徴部111と、コネクタ106のレセプタクル109内のばねによる負荷機構112との係合を介し
て、ヘッドセット102と結合することができる。ヘッドマウント103は、プッシュボタン10
7を作動させることによって、ヘッドセット102から結合を解除することができ、それによ
って、ばねによる負荷機構112を解放し、レセプタクル109を嵌合特徴部111から離脱させ
ることができる。
【0107】
ヘッドマウント103は、様々な被験者の頭のサイズ/髪型に対応できるように調整可能
である。例えば、
図1Aに示すように、ヘッドマウント103は、1つ以上のサイドストラッ
プ104に接続し、1つ以上のストラップ104の長さを調整するように構成されたラチェット
113を構成することができる。 いくつかの実施形態では、ラチェット113は、ストラップ
の長さを伸ばすおよび/または短くするために使用できるダイヤルとして構成することが
できる(例えば、ラチェット113を反時計回りの方向に回転させてストラップ104を伸ばし
、ラチェットを時計回りの方向に回転させてストラップの長さを短くする)。この構成に
より、ヘッドセット102の少なくとも一部が、被験者の顔および/または目の少なくとも
一部に対して確実に配置されるように、ヘッドマウントを被験者の頭部に調整することが
できる。
【0108】
さらに、または代わりに、ヘッドマウント103は、被験者の顔および/または目の少な
くとも一部に対するヘッドセット102の確実な配置をさらに確実にするように構成された
調節可能なコネクタ105を使用して、被験者の頭部に対して調節することができる。
図1A
に示すように、調整可能なコネクタ105は、ヘッドマウント103の上部分103Tから延びて、
ヘッドセット102上のブラケット114に結合されるように構成することができる。いくつか
の実施形態では、調整可能なコネクタ105のコネクタは、ヘッドセット102の上面102Tに配
置されたブラケット114を通し、その周りをループするように構成することができる。一
般に、当技術分野で利用可能な任意の適切な機構を使用して、調整可能なコネクタ105を
通し、固定することができる。例えば、
図1Aに示すように、調整可能なコネクタ105は、
ブラケット114に調整可能なコネクタ105を通すのを容易にするために使用できるタブ115
を含むことができる。一旦ブラケット114に通されると、調整可能なコネクタ105の長さを
調整して、ヘッドセット102およびヘッドマウント103を被験者の頭部に対して固定するこ
とができる(例えば、コネクタ105を引っ張るおよび/または解放することによって)。
さらに、ブラケット114上に一旦ループされると、当技術分野で知られている任意の適切
な技術を用いて、調整可能なコネクタ105を固定することができる。 例えば、一実施形態
では、調整可能なコネクタ105は、ホックアンドループコネクタまたはVelcro(登録商標
)などの手段を用いてそれ自体に対して固定することができる。
【0109】
さらに、
図1B~1Cに示すように1B~1Cに示すように、ヘッドマウント103は、ヘッドセ
ット102に回転可能に結合することができる。具体的には、ヘッドマウント103をヘッドセ
ット102に結合する1つ以上のサイドコネクタ106は、ヘッドセット102の嵌合基部110に回
転可能に結合するように構成することができる。例えば、いくつかの実施形態において、
嵌合特徴部111は、レセプタクル109と結合されると、ヘッドマウント103がヘッドセット
に回転可能に接続され、嵌合特徴部111を中心に回転することができるように、レセプタ
クル109と結合することができる。 ヘッドマウント103は、任意の適切な角度でヘッドセ
ット102に対して回転するように構成することができる。例えば、ヘッドマウント103は、
約5°、10°、15°、20°、25°、30°、35°、40°、45°、50°、55°、60°、65°、7
0°、75°、80°、85°、および/または90°でヘッドセット102を中心に回転するように
構成することができる。
【0110】
さらに、複数の被験者での衛生的な使用に対応するために、ヘッドマウント103は、衛
生層116を含むことができる。衛生層116は、ヘッドマウント103が被験者の頭部および/
または皮膚と接触することが予想される、ヘッドマウント103の内面の少なくとも一部を
覆うように構成することができる。衛生層116は、ヘッドマウントの内部表面の少なくと
も一部分に取り外し可能および/または交換可能に結合することができる。例えば、衛生
層116は、Velcro(登録商標)コネクタを使用して内部表面に取り外し可能かつ交換可能
に結合できるように構成することができる。衛生層116は、当技術分野で利用可能な任意
の適切な材料含んでよい。例えば、いくつかの実施形態では、衛生層116は、使用前/使
用後に(例えば、医療グレードのクリーナーを使用して)洗浄できる医療グレードのシリ
コーンを含んでよい。
【0111】
図1Aに戻ると、ヘッドセット102は、前面117を備えてよい。前面117は、表示装置117(
例えば、相互作用可能な表示装置)を含んでよい。ヘッドセット102は、ヘッドセットに
よって提供される画像平面の視距離を調整する際に使用することを意図した1つ以上のダ
イヤル118、ならびに入力/出力ポート119をさらに含むことができる。ヘッドセット102
、表示装置117、および1つ以上のダイヤル118の構成要素に関する追加の詳細は、以下で
与えられる。
【0112】
以下に詳述するように、入力/出力ポート119は、有線接続を介してヘッドセット102を
1つ以上の外部ツール(図示せず)に結合することができる。
図1Aに示すように、ヘッド
マウント103は、入力/出力ポート119に接続されたワイヤ121の少なくとも一部分を受け
取るように構成されたホルダ120をさらに含むことができる。ワイヤ121の少なくとも一部
分を受け取ることにより、ホルダ120は、眼科検査/スクリーニングの間、ワイヤを被験
者の体から離して固定するように機能することができる。
【0113】
図1Dは、本明細書に開示される実施形態による頭部に装着可能な装置の一部を示してい
る。
図1Dに示すように、ヘッドセット102は、被験者の顔および/または頭部に対して少
なくとも部分的に配置されるように構成された内部表面102fを含むことができる。内部表
面102fは、被験者の少なくとも1つの目と頭部に装着可能な装置100とを光学的に結合する
ように構成された(例えば、被験者の少なくとも1つの目を受け入れるように構成された
)1つ以上の光学インターフェース122R、122Lをそれぞれ含むことができる。光学インタ
ーフェース122R、122Lの各々は、被験者の少なくとも1つの目と実質的に位置合わせ可能
に構成することができる。各々が被験者の1つの目と結合/相互作用するように構成され
た2つの光学インターフェース122R、122Lを有するものとして示されているが、ヘッドセ
ット102は、任意の適切な数の光学インターフェースを含むことができる。さらに、各光
学インターフェース122R、122Lは、被験者の片目および/または両目を受け入れるように
構成することができる。
【0114】
光学インターフェース122R、122Lは、任意の適切な材料で構成することができる。例え
ば、インターフェース122R、122Lはそれぞれ、被験者の目がヘッドセット102に含まれる
光学部品と相互作用することができる光学的に透明な窓123R、123Lを含むことができる。
【0115】
ここで1E~1Fを参照すると、ヘッドセット102は、光学インターフェース122R、122Lお
よび被験者の少なくとも1つの眼(例えば、検査した眼)を周辺光から遮断するように構
成された1つ以上の光シール124R、124Lを含むことができる。被験者の眼(複数可)を周
辺光から遮断することは、暗順応の測定において重要であり、また、ビタミンA欠乏症、
ソルスビー眼底ジストロフィー、後期常染色体優性網膜変性症、糖尿病に関連する網膜障
害、糖尿病性網膜症、薬物による網膜毒性、緑内障、眼圧亢進症、網膜低酸素症、網膜色
素変性症、眼底白内障の検出など、様々な他の眼科検査および測定を行う際にも重要であ
ると考えられる。
【0116】
光シール124R、124Lは、当技術分野で利用可能な任意の適切な形状および材料を有して
よい。例えば、いくつかの実施形態では、光シール124R、124Lは、インターフェース122R
、122Lに結合され、被験者の眼を受け取る/結合する/相互作用するように構成され、か
つ/または眼を周辺光から封止するように構成されたカップ状の構成(例えば、
図1Fに示
すような構成)を有してよい。
【0117】
被験者の各眼に対して2つの別個のシールを有するように示されているが、光シール124
R、124Lは、被験者の片眼または両眼を周辺光から遮断できるように構成されてもよい。
具体的には、光シール124R、124Lは、被験者の各眼または両眼を周辺光から独立して隔離
できるように構成されてよい(例えば、各眼に対して同じおよび/または異なる、別個の
、または独立した光シールを提供することができる)。
【0118】
一般に、光シール124R、124Lは、任意の適切な技術に従って、および/または本願の教
示によって知られる技術分野で利用可能な任意の適切な材料を使用して構成することがで
きる。例えば、光シール124R、124Lは、被験者の頭部、顔、および/または被験者の目を
囲む領域の少なくとも一部に実質的に適合可能であるように構成することができる。具体
的には、
図1Fに示すように、光シール124は、ヘッドセット102上のインターフェース122R
、122Lを取り囲むように構成された第1の開口部124iと、ヘッドセット102が被験者の目に
当てられたときに被験者の少なくとも1つの目と実質的に位置合わせされるように構成さ
れた第2の開口部124oとを含むことができる。第2の開口部124oは、被験者の目に入る周辺
光を遮断するために、被験者の皮膚および顔に適合するように(例えば、被験者の顔に押
し付けられるように)構成された適合可能な本体部有してよい。
【0119】
いくつかの実施形態では、光シール124は、光シール124の適切なおよび/または効果的
な使用を監視するように構成された1つ以上のセンサ124sを含むことができる。1つ以上
のセンサ124sは、一般に、任意の適切なセンサを含んでよい。例えば、1つ以上のセンサ
124sは、被験者の目を周辺光から封止するように被験者の目に結合されたときに、光シー
ル124を介して漏れる周辺光の量を測定および/または検出するように構成された1つ以
上の光センサを含むことができる。また、1つ以上の光センサ124sは、そのように検出さ
れた光の漏れの強度を測定するように構成することもできる。1つ以上の光センサ124sは
、光シールの任意の適切な位置に配置することができる。例えば、
図1Fに示すように、い
くつかの実施形態では、光センサ124sは、頭部に装着可能な装置100および光シール124が
被験者に装着されているときに、被験者の少なくとも1つの目の近傍に配置することがで
きる。
【0120】
加えて又は代わりに、1つ以上のセンサ124sは、1つ以上の顔面接触点に配置された圧
力センサおよび静電容量式タッチセンサの少なくとも1つを含むことができる。そのよう
な圧力センサおよび静電容量式タッチセンサは、装置が被験者の身体(例えば、顔)に対
して正しく配置されていることを保証し、かつ、被験者の身体、顔、または皮膚に対する
装置および/または光シールの適切な配置を保証するために使用することができる。
【0121】
図1Dに戻ると、ヘッドセット102は、ヘッドセット102を光シール124に結合するための
1つ以上の結合特徴部134を含むことができる。具体的には、
図1Dに示すように、ヘッド
セット102の内側表面102fは、光シール124上の対応する嵌合特徴部135、136、137に接続
するように構成された1つ以上の特徴部134を含むことができる(
図1E~1F)。一般に、
光シール190は、任意の適切な手段を用いてフレーム102に取り付けられてよい。例えば、
光シール190は、フレームに設けられたレセプタクル内に挿入され、フレームに接着され
、他の適切な結合手段を用いてフレームに取り付けられてよい。
【0122】
ヘッドセット102とは別個のものとして示されているが、光シール124の少なくとも一部
分は、頭部に装着可能な装置100のヘッドセット102に直接および/または固定して結合さ
れ、および/またはヘッドセット102の一体部分とされてよい。
【0123】
さらに、光シールは、使い捨てで取り外し可能なカバーと一緒に使用されるように記載
されているが、任意の適切な材料-例えば、各被験者への使用前および/または使用後に
、標準的で一般的に知られている適切な医療用洗浄剤で洗浄することが可能な材料-を有
してよい。加えて又は代わりに、光シール全体は、各被験者への使用前および/または使
用後に、使い捨ておよび/または交換可能であってよい。例えば、
図1FAに示すように、
いくつかの実施形態では、光シール124'は、それぞれが被験者の少なくとも1つの目を受
け入れるように構成された1つ以上のレセプタクル124r'を有する単一部材の光シールで構
成することができる。さらに、
図1FBに示すように、光シールは、異なる顔のサイズおよ
び形状に対応するために、例えばサイズ小、中、および大の、1つ以上のサイズ124sm、1
24md、124lgで提供され得る。
【0124】
さらに、光シール124は、1つ以上の部分および/または要素を含むことができ、それ
らの各々は、再利用可能および/または使い捨てとすることができる。例えば、
図1Gに示
すように、光シール124は、被験者の皮膚と接触する光シールの部分を覆うように構成さ
れた衛生的なカバー125を含むことができる。カバー125は、各被験者に対する使用後に交
換できるように、光シール124に取り外し可能かつ交換可能に結合できるように構成する
ことができる。カバー125は、使い捨ての、取り外し可能な、および/または交換可能な
層であってよく、当技術分野における任意の適切な材料を有してよい 例えば、カバー125
は、綿を含んでよい。加えて又は代わりに、衛生的なカバー125は、テープ(例えば、両
面テープ)の層を有してよい。
【0125】
いくつかの実施形態では、カバー125は、頭部に装着可能な装置100の適切な使用を追跡
し、および/または追跡を評価するように構成された高周波識別(RFID)タグまたはバー
コード126を含むことができる。RFIDタグ126は、当技術分野で知られている任意の適切な
タグで構成することができる。RFIDタグ126は、任意の適切な既知の方法で、光シール125
および/または光シールカバー126に組み込まれ、結合されてよい。例えば、
図1Eに示す
ように、RFIDタグ126は、使い捨てカバー125が本物の使い捨てであることを保証するため
に、使い捨てカバー125に組み込まれてよい。
【0126】
さらに、RFIDタグ126は、使い捨てカバー125の一回使用を強制するように構成すること
ができる。例えば、頭部に装着可能な装置100及びRFIDタグ126は、ヘッドセット102に配
置されたRFIDリーダー127に情報を提供するように構成された、工場で割り当てられたシ
リアル番号を有するパッシブタグとすることができる。動作において、ヘッドセット102
は、RFIDタグ126をRFIDリーダー127の近傍に持ってきてRFIDリーダー127を作動させたと
きにのみ、ヘッドセット102の動作およびヘッドセット120を介した眼科検査の実行を初期
化できるように構成することができる。これにより、頭部に装着可能な装置100が眼科検
査を行うために使用されるたびに、元の製造業者によって提供される使い捨てのカバー12
5が使用されることを保証することができる。さらに、カバー125の一回使用を確実にする
ために、システム100は、RFIDタグ126がRFIDリーダー127に対して2回目に走査されたとき
にのみ、装置によって提供される光学検査結果が表示/提供されるように構成されてよい
。
【0127】
図1Hは、本明細書に開示されたいくつかの実施形態によるカバー125の一回使用を保証
するために使用できる手順の一例を示す。
図1Hに示すように、使い捨てのカバー125のRFI
Dタグ126を頭部に装着可能な装置100のRFIDリーダー127に対して走査することにより、頭
部に装着可能な装置100を用いた眼科検査および/または測定を開始することができる(
ボックス128)。テストが初期化されると、(RFIDタグ126を有する)カバー125は、光シ
ール124と結合される(ボックス129)。その後、頭部に装着可能な装置100は、光学検査
および/または測定を行うために使用することができる(ボックス130)。例えば、頭部
装着型デバイスを被検者の頭部および/または顔面に当てて、眼科検査および測定を実施
することができ、ならびに/または被検者の眼を眼科検査システムの光学的インターフェ
ースに接触させて、光シール124およびカバー125に結合されてよい。検査の完了の確認を
受けると(以下に詳細に説明する、ボックス131)、カバー125は光シール125から切り離
されてよい(ボックス132)。光シール124から取り外されると、カバー125上のRFIDタグ1
26は、RFIDリーダー127に対して走査される(ボックス133)。 以下にさらに詳細に説明
するように、RFIDタグ126がRFIDリーダー127に対して走査されることにより、頭部に装着
可能な装置100は、手元の眼科検査の結果を頭部装着型装置100の表示装置117に表示する
。
【0128】
図1Iは、本明細書に開示された実施形態による眼科検査システム150の高レベルブロッ
ク図である。前述のように、本明細書に開示された実施形態は、卓上システムの形態で、
及び/又は、(例えば、
図1Aに示すように)頭部に装着可能な装置に実装することができ
る。頭部に装着可能な装置に実装される場合、眼科検査システムは、頭部に装着可能な装
置のヘッドセット102に実装される。頭部に装着可能な装置の文脈で説明されているが、
本明細書に開示されている実施形態は、卓上システムとして実装できることを理解すべき
である。
【0129】
図1Iに示して上述したように、頭部に装着可能なシステムのヘッドセット102は、それ
ぞれが被験者の少なくとも1つの目140R、140Lを受け入れるように構成された1つ以上のレ
セプタクル123R、123Lを含むことができる。
図1Eを参照して説明したように、各レセプタ
クル123R,123Lは、被験者の目140R,140Lへの周辺光の通過を妨害するように構成された
対応する光シール124R,124Lと結合することができる。
【0130】
以下でさらに詳細に説明するように、ヘッドセット102は、表示装置107、本明細書に開
示された実施形態による様々な眼科検査・測定を行うための光学部品を構成する光学系20
0、本明細書に開示された実施形態による眼科検査・測定システム150と共に使用したり、
それに組み込んだり、完全にまたは部分的に含んだりすることができるデジタル電子回路
およびハードウェア300も含むことができる。
【0131】
図2Aは、本明細書で開示する実施形態による光学系200の高レベルブロック図である。
図2Aに示す例では、光学系200は、光学系の構成要素を収容する筐体201を有するものとし
て示されている。しかし、光学系200は、筐体を有する必要はなく、光学系の様々な構成
要素は、ヘッドセット102または卓上装置の筐体内に配置することができることを理解す
べきである。
【0132】
光学系200は、一般的に、1つ以上の光ビームを放出するように構成された1つ以上の光
源(総称して光源Sとして示される)。光源Sは、1つ以上の波長で1つ以上の光のビーム
を放出するように構成されています。を含むことができます。光源は、当技術分野で既知
および/または利用可能な任意の適切な光源とすることができる。 例えば、レーザー、
発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、液晶表示装置(LCD)などの光源
が挙げられます。さらに、光源は、1つ以上の波長の光ビームを放出するように構成され
たシングルモードまたはマルチモードの光源であることができる。例えば、光源は、1つ
以上のフィルターまたは他の適切な光学系を有し、任意の所望の波長で光ビームを放出す
るように構成された広帯域光源とすることができる。当業者は、光学系200が任意の適切
な数の光源を含むことができることを理解すべきである。
【0133】
いくつかの実施形態では、光源Sは、被験者の眼の桿体形状の光受容体を刺激するのに
有効なスペクトルを有する刺激光を生成するように構成され得る。例として、刺激光は、
約400nm~約570nmの範囲の1つ以上の波長を有することができる。いくつかの実施形態で
は、刺激光源は、約100ミリ秒~約400ミリ秒の範囲の持続時間を有する刺激光ビームを生
成するように構成することができる。
【0134】
特許文献2(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているように
、暗順応に関する被験者の能力は、当技術分野で知られている心理物理学的検査方法を使
用して、フォトブリーチング後のスコトープ感度回復(すなわち、桿体機能)を測定する
ことによって特徴付けることができる。このような心理物理学的検査では、通常、被験者
の検査眼にコンディショニング光を照射して、相対的なスコトープ不感症の状態に事前に
調整される(この手順は「光漂白」または「漂白」と呼ばれる)。この事前調整(または
漂白)の後、被験者の暗視感度(または暗環境で検出できる最小の光の強さ)が1回以上
連続して測定される。この測定は、検査眼の漂白された領域に、強度の異なる一連の刺激
光を照射することで実行されてよい。どの刺激強度を検出できるかについての被験者のフ
ィードバックに基づいて、連続した時間ごとに感度(閾値)が決定される。被験者は検査
中、暗い環境に置かれる。結果として得られた閾値曲線の絶対レベルおよび/または速度
は、被験者の暗順応能力を示す。被験者の暗順応パラメータの障害は、被験者が桿体およ
び/または錐体の光受容体、RPE、ブルッフ膜、絨毛膜の1つまたは複数を障害する疾患状
態に現在罹患していること、および/またはそのリスクがあることを示している可能性が
ある。
【0135】
図2Aを参照すると、光源Sは、1つ以上の所定の時間帯および/または1つ以上の所定
の時間枠で光ビームを放出するように構成され得る。例えば、光源装置は 例えば、光源
は、被験者の目を刺激するように構成された光ビームを、1~5秒ごと、または2~3秒ごと
に照射するように構成することができる。刺激光の強度は、約4cd/m
2~約4.85cd/m
2、約4
cd/m
2~約5cd/m
2、約5.0×10
-5cd/m
2~約5cd/m
2、約4.0×10
-5cd/m
2~約5
cd/m
2、約4.0×10
-5cd/m
2~約4cd/m
2、または約4.0×10
-5cd/m
2~約5cd
/m
2の範囲の強度を有してよい。
【0136】
加えて又は代わりに、光源Sは被験者の検査眼の光色素の漂白又はロドプシン分子の一
部の脱感作を可能にする漂白光を生成するように構成することができる。例えば、光源装
置Sは約490nm~約510nmまたは約600nm~約700nmの範囲の1つ以上の波長を有する光ビー
ムを放出するように構成することができる。さらに、光源Sは漂白光パルスを1つ以上の
所定の時間帯および/または1つ以上の所定の時間枠で生成するように構成することがで
きる。例えば、光源装置Sは約0.5ミリ秒から約200ミリ秒の範囲の持続時間を有する漂白
光ビームを放出するように構成することができる。さらに、光源装置Sは1つ以上の強度
を有する漂白光ビームを生成することができる。例えば、漂白光ビームは、約1.5対数暗
所網膜照度/秒から約8対数暗所網膜照度/秒の範囲の強度、および/または、約3対数暗
所網膜照度/秒から約5対数暗所網膜照度/秒の範囲の強度を含むことができる。
【0137】
光源Sはまた、漂白光または刺激光(例えば、漂白光および/または刺激光を生成する
光源)に被験者の注意を向けるように構成された固視灯を生成するようにも構成され得る
。いくつかの実施形態では、光学系200は、被験者に固視点210を提示するように構成する
ことができ、ここで被験者は、眼科検査中の少なくともある時点で視線を固視するように
求められる。 定着光ビームは、被験者の視線を集中させるように構成された波長(例え
ば、約605nmおよび約655nmの範囲内)および所望の光強度(例えば、瞳孔の大きさに応じ
て、約1.mluxから約100.mlux、約1.mluxから約80.mlux、約1.mluxから約460.mlux、また
は約1.47mluxから57.6mluxの範囲内)で可視光を放出するように構成することができる。
さらに、単一の光源Sとして説明したが、光学系200は、2つ以上の光源Sを含むことができ
、例えば、光学系100は、漂白用の光ビームを放出するように構成された光源と、刺激用
の光ビームを放出するように構成された別の光源とを含むことができる。
【0138】
上述のように、光源Sは、当技術分野で利用可能な任意の適切な光源であることができ
る。例えば、光源Sは、LED光源、OLED光源、および/またはLCD光源を含んでよい。LED光
源、OLED光源、および/またはLCD光源は、刺激光および漂白光のうちの少なくとも1つを
生成するために使用することができる。
【0139】
例えば、
図2Bに示すように、少なくとも1つのLED、OLED、および/またはLCD光源S
f、
および/または少なくとも1つのLED、OLED、および/またはLCDピクセル光源S
fを使用し
て、固視光および/または刺激光を生成することができる。さらにまたは代わりに、少な
くとも1つの他の1つのLED、OLED、および/またはLCD光源SBを、漂白光を送出するために
使用することができる。LED、OLED、および/またはLCD光源は、漂白光源S
Bとして使用さ
れる場合、被験者の目240をリアルタイムで追跡することができ、それによって、被験者
の目/瞳孔の可能な動き(さまよう目による)を所定の範囲内で補正することができる。
同様に、固視および刺激光を提供するために使用される場合、そのような光源(例えば、
光源S
f)は、被験者の目に対する光源のリアルタイムの位置合わせを提供することができ
る。
【0140】
具体的には、このような光源SB、Sfは、LED/OLED/LCD画素光源と被験者の目との間の
配置角度にかかわらず、適切な刺激光レベルが目に向けられるように、被験者の目に提供
される刺激光の強度を(例えば、余弦補正技術を用いて)調整することができる。
【0141】
いくつかの実施形態では、LED/OLED/LCD画素源と被験者の眼との間の整列角度を機械
的に調整することができる。例えば、いくつかの実施形態では、ノブまたはダイヤル(例
えば、ダイヤル118)を使用して、矢印m1で示される方向に固視光源Sfを手動で調整する
ことができる。具体的には、ダイヤル118は、固視光源Sfに接続することができ、被験者
の目(複数可)に対して固視光源を軸方向に移動させるように構成される。定着源Sfを被
験者の目(複数可)に対して相対的に移動させることにより、ダイヤル118は、定着源Sf
を焦点に合わせることができ、および/または、被験者の目に起こり得る反射誤差(例え
ば、近視(myopia)、遠視(hyperopia)、乱視または老視)を補償することができる。
ダイヤル118は、被験者および/または被験者に眼科検査を行う技術者/臨床医が調整で
きるように構成することができる。
【0142】
代わりに又は加えてLED/OLED/LCD画素源と被験者の目の間での位置合わせは、自動的に
達成することができる。例えば、いくつかの実装では、瞳孔追跡機構を採用して、被験者
の瞳孔の位置および/またはサイズを検出することができ以下でさらに詳細に説明するよ
うに、処理装置(例えば、デジタル電子回路およびハードウェア300に含まれる)は、検
出された瞳孔の位置を受け取り、LED/OLED/LCDピクセルソースを被験者の目と位置合わ
せされるように、光学系200の関連する構成要素に指示することができる。一旦達成され
ると、そのような整列は、例えば、眼球がさまよっている被験者に起因する適切な刺激強
度を確保するために必要な余弦補正の量を低減することができる。
【0143】
さらに、いくつかの実装例では、固視灯光源Sfは、自動的に調整できるように構成する
ことができる。例えば、以下にさらに詳細に説明するように、固視灯光源Sfは、被験者か
ら応答を受信することに応答して固視灯を調整して焦点を合わせる処理装置(例えば、デ
ジタル電子回路およびハードウェア300に含まれる)によって制御されるように構成する
ことができる。例えば、以下に詳述するように、処理装置は、被験者が固視灯および/ま
たは固視点210をはっきりと見ることができるかどうかを示す応答を受信し、それに応答
して、固視灯を被験者のために焦点を合わせるように固視灯光源Sfの位置を調整するよう
に構成することができる。
【0144】
同様に、LED、OLED、および/またはLCD光源は、漂白光源S
Bとして使用される場合、(
例えば、
図2Aを参照して以下に詳述するように、アイトラッキング機構によって提供され
るフィードバック信号に応じて)、被験者の目に合わせて移動するように構成することが
でき、被験者の目(複数可)とのアライメントを達成することができる。例えば、いくつ
かの実施形態では、漂白光源S
Bは、X-Y平面における2次元の動きを通じて、被験者の目に
合わせて移動させることができる。具体的には、
図2Bに示すように、漂白光源S
Bは、矢印
m
2で示す方向および/または矢印m
3で示す方向に、刺激光および固視灯S
fを生成する光源
の前に移動するように構成することができる。この構成により、漂白光源S
Bは、被験者の
眼の光受容体を漂白するのに必要な光ビームを提供することができる。漂白シーケンス期
間が完了すると、漂白光源S
Bは、固視灯および/または刺激灯の光源S
fが発する固視灯お
よび/または刺激灯に被験者の眼を曝すことができるようにすることができる。
【0145】
固視用および刺激用のLED、OLED、および/またはLCD光源スクリーンは、リアルタイム
アイトラッキングに関連して動くことができる。具体的には、固視用および/または刺激
用の光源S
fは、被験者の目/瞳孔の位置を追いかけるためのリアルタイム視線追跡機構(
例えば、瞳孔追跡機構)から受け取った情報に応じて、動くように構成することができる
。
図2Cに示すように、LED、OLED、および/またはLCDの光源スクリーンは、XY平面内の任
意の数の位置に移動することができ、例えば、矢印a
1、a
2、a
3、a
4、...、a
n-1、a
nで示
す方向に移動することができる。a
1、a
2、a
3、a
4、...、a
n-1、a
n(ここで、nは有限の数
である)。
【0146】
図2Dは、被験者の目をLED、OLED、および/またはLCDの光源スクリーンにさらすことが
できる態様を模式的に示している。図示されているように、光源S
fのスクリーンTは、被
験者の目の前に配置されて、被験者の目240に光DLの直進性(例えば、刺激光の直進性)
を提供することができる。また、
図2Dは、光源に対する被験者の眼のずれの程度に応じて
、刺激強度を補正するためのコサイン角Cを示している。上述したように、コサイン補正
技術は、LED/OLED/LCDピクセルソースと被験者の目との間の位置合わせ角度に関わらず
、適切な刺激光レベルが目に向けられるように使用することができる。
【0147】
さらに、
図2Eに示すように、LED、OLED、および/またはLCDの光源スクリーンTの曲率
を利用して、強度の補正を少なくして眼の迷いに対応することができる。具体的には、図
2Eに示すように、中心点を被験者の目/瞳に合わせた凹状の球状に湾曲した有機ELスクリ
ーンT
sを用いることで、強度の補正を必要とせずに眼球運動に対応することができる。有
機ELスクリーンT
sが球形に湾曲していることで、被験者の視線が有機ELスクリーンT
sから
発せられるビームの照射範囲内に収まり、常に適切な量の光が被験者の目に照射されるこ
とになる。
【0148】
図2Aを参照すると、光学系200は、光源から放出された光ビームを被験者の目240に向け
るように構成されている1つ以上の光学部品(参照文字Oで総称される)をさらに含むこと
ができる。を被験者の眼240に向けるように構成される。光学部品は、光源によって放出
された光ビームを被験者の目240の任意の適切な部分に向けるように構成することができ
る。被験者の目の任意の適切な部分、例えば、被験者の少なくとも1つの目240の瞳孔およ
び/または網膜に向けるように構成することができる。
【0149】
光学部品Oは、当技術分野で利用可能な任意の適切な光学素子を一般的に含むことがで
きる。例えば、光学部品Oは、光源Sに光学的に結合され、光源Sから放出された光ビーム
をコリメートするように構成された少なくとも1つのレンズ206を含むことができる。レン
ズ206は、球面収差を補正するように適合された少なくとも1つの非球面レンズ206を含む
ことができる。
【0150】
加えて、または代わりに、光学部品Oは必要に応じて光源から放出された光ビームを方
向転換するように構成された1つ以上のミラー207を含むことができる。例えば、1つ以
上のミラー207は、検査光源によって放出された光を被験者の目に向けるように構成する
ことができる。1つ以上のミラー207は、検査光源Sからの光を被験者の瞳に反射させ、被
験者の眼から戻る光を光学系200に通過させるように構成された少なくとも1つの二色ミラ
ーで構成することができる。以下に詳述するように、光源Sは、被験者の少なくとも1つの
眼を照らすように構成された赤外光源と赤外光検出器IRD(後述)を備えてよい。1つ以
上のミラー207は、赤外光源からの光を被験者の瞳に反射させ、被験者の眼から光学系200
に戻ってくる光の通過を可能にするように構成された少なくとも1つの二色ミラーを含ん
でよい。一例として、赤外光は、約700ナノメートルを超える波長を有することができる
。
【0151】
いくつかの実施形態では、光源Sおよび/または光学部品Oは、密封パッケージ204に収
容することができる。密封パッケージ204は、光学系200の一体型部品とすることができ、
あるいは、光学コンポーネントの取り外しおよび/または交換を提供するために、光学系
200内に取り外し可能かつ交換可能に取り付けられるように構成することができる。
【0152】
光学系200は、光源Sおよび/または光学系Oの動きを制御するための1つ以上の機構2
08をさらに備えることができる。具体的には光源Sおよび/または光学系Oは、光学系2
00の筐体201内及びヘッドセット102のフレーム102内で光源Sおよび/または
光学系Oを移動及び/又は回転させる1つ以上の機構208に結合されてよい。例えば上
述したように、1つ以上の機構208は、被験者の瞳孔の位置に関するリアルタイム情報の受
信、および/または被験者から受信した情報もしくはフィードバックに応答して、光源S
および/もしくは光学部品Oの移動を移動ならびに/または指示する処理回路に結合され
、かつ/あるいは処理回路によって制御され得る。いくつかの実施形態では、1つ以上の
機構208は、光源Sおよび/または光学部品Oが搭載された1つ以上の移動可能なプラッ
トフォーム202、203を含むことができる。プラットフォーム202、203は、(光学検査シス
テム100のヘッドセット102内で、かつ/あるいは)光源および/または光学部品を光学系
200の筐体201に対する光源Sおよび/または光学部品Oの移動を可能にするように移動可
能に構成することができる。いくつかの実施形態では、プラットフォーム202、203は、光
源を瞳孔に対して相対的に位置合わせするために、少なくとも2つの直交方向に沿って移
動可能である。被験者の目240の瞳孔に対して光源を位置合わせするために、少なくとも2
つの直交方向に沿って可動させることができる。加えて又は代わりに、プラットフォーム
202、203は、筐体201および/またはヘッドセット102に対して固定した状態で配置するこ
とができる。
【0153】
さらに、1つ以上の機構208は、1つ以上の機構208を係合させて光源Sおよび/または
光学部品Oを移動させるように構成されたダイヤルまたはノブ218/118(
図1A)に結合す
ることができる。ダイヤル218は、ユーザーが回転させることができるように構成するこ
とができる。カム219は、ダイヤル218に結合され、ノブ/ダイヤル218の回転運動を光源
Sおよび/または光学部品Oの直線的な移動に変換するように構成されることができる。
【0154】
代わりに又は加えて、固視灯を移動させる機構は、電気的に制御されたモータなどのモ
ータ220(例えば、ステッピングモータ)で構成することができる。モータは、屈折矯正
処方のユーザーの入力、固視灯の直線移動のリアルタイムのユーザ制御、および/または
眼科検査システムのデジタル回路300に含まれる処理装置から受け取った命令に応じて、
少なくとも1つの制御が可能であるように構成することができる。
【0155】
光学系200は、被験者の眼240の瞳に対する光源Sおよび/または光学部品Oの位置およ
び/または向きを調整および/または調節するように構成された自動瞳孔追跡機構205を
さらに含むことができる。自動瞳孔追跡機構205は、光源(例えば、可視光源または赤外
線光源)IRSと、光検出器(例えば、カメラ、可視光を検出可能な光検出器またはカメ
ラもしくは赤外光検出器、赤外光検出器、または赤外カメラ)IRDとを含んでよい。光
検出器IRDは、被験者の少なくとも1つの眼240から戻る光に基づいて、被験者の瞳孔の
画像を生成するように構成されたカメラであることができる。光源IRSは、被験者の目
240を照射するように構成することができる。被験者の眼に入射した光の一部は反射され
、自動瞳孔追跡機構205に戻される。光検出器は 返ってきた光を検出し、検出された返っ
てきた光に基づいて、被験者の目240の瞳孔の位置および/またはサイズを決定する。
【0156】
いくつかの実施形態では、光源IR
Sは、被写体の目を照らすために、例えば、約700n
mよりも大きい波長の光ビームを生成することができる。さらに、
図2Aに示すように、光
学系200は、二色ミラーであることができるミラーm
1を含むことができる。二色ミラーは
、光源IR
Sによって生成された可視光を反射するように構成することができる。また、
二色ミラーは、光源IR
Sによって照射されたことに応答して、被験者の眼から戻る光の
通過を可能にすることができ、反射した光を光検出器IR
Dに導光することもできる。
【0157】
光検出器IRDは、光学系上の任意の適切な位置および/またはヘッドセット102内の
任意の適切な位置(例えば、光学系の後方および/または二色ミラーm1の後方)に取り付
けられ、二色ミラーm1を通過して照明された眼から戻る光を検出および/または結像する
ように構成され得る。
【0158】
上述したように、自動瞳孔追跡機構205は、光源の少なくとも1つに結合することができ
る。光源S、光学部品Oおよび/またはプラットフォーム(複数可)202、203の少なくと
も1つに結合され、これらの要素の少なくとも1つを被験者の眼240の瞳に合わせるように
構成される 自動瞳孔追跡機構205は、フィードバックシステム(
図6を参照して後述)を
さらに備えることができ、眼科検査システム200を被験者の眼240に当てると、被験者の眼
240の瞳孔の位置及び/又は大きさを自動的に検出し、それに応答して、光源、光学部品
、及び/又はプラットフォーム202,203のうちの少なくとも1つを被験者の目240の瞳に位
置合わせするように構成されてよい。
【0159】
一般的に、被験者の目や瞳孔を追跡するための任意の適切なメカニズムが、本明細書で
開示されている実施形態の実施に採用できる。例として、いくつかの実施形態では、公開
された特許文献3(名称「Pupil Reflection Eye Tracking System And Method」)(そ
の全体が参照により組み込まれる)に開示されているものと同様の眼球追跡機構を採用す
ることができる。
図2Fを参照すると、そのような視線追跡機構9は、照明源17(例えば、
図2Aに示された源IR
S)を備えてよい。照明源17は、電磁スペクトルの赤外または近赤
外部分-例えば、1.5ミクロン以下の波長-で1つ以上の波長を有する放射線を放出する
ことができる。発光ダイオード(LED)のような様々な照明源が採用され得る。照明源17
は、瞳孔径よりも小さい直径、例えば、約1mm未満の直径を有する光のビームを放出する
ように構成することができる。ビームスプリッタ27は、照明源17によって放出された光を
被験者の眼に向け、照射に応答して被験者の眼から反射された光12を検出器11に到達させ
るように配置および構成することができる。
【0160】
検出器11(例えば、
図2Aに示されている検出器IR
D)は、当技術分野で知られている
任意の適切な検出器、例えば、四分の一に分割され、複数の同心円状の実質的にドーナツ
形状の領域を有する四分の一検出器とすることができる。検出器11は、目の網膜13から反
射された放射線を受け、目の瞳孔14の空間的な範囲を画定し、検出器11上の受光した放射
線の位置を示すデータを生成するように構成することができる。生成されたデータは、得
られたデータから瞳孔の位置を決定するための適切なソフトウェア24を含む処理装置23に
送信することができる。
【0161】
処理装置23は、検出器データをさらに処理して、使用する検出器の領域を選択し、およ
び/または、異なる検出器領域からの検出信号の比率に基づいてエラー信号を生成するこ
とができる。処理装置によって生成されたエラー信号は、次に、漂白および/または刺激
光源(照明源17)を調整して、これらの光源によって放出される光と被験者の瞳孔との実
質的な位置合わせを確保するようにすることができる制御装置25に送信することができる
。また、制御装置25は、処理装置23から制御信号を受信し、その制御信号に基づいて、光
源17の下流および/または瞳孔14の上流に配置された光学素子31,32(例えば、ミラーお
よびレンズ)など、システムの様々な要素を制御することができる。
【0162】
さらに、
図2Aに示すように、制御装置210は、検出器IR
Dと通信して、被験者の目240か
ら戻る赤外線の検出に応答して検出器IR
Dによって生成された電気信号を受信することが
できる。制御装置210は、被験者の目240の瞳に対する源IR
Sの相対的な配置を決定するよ
うに構成することができる。より具体的には、制御装置240は、検出器IR
Dによって生成さ
れた電気信号を処理して、その大きさが赤外線源IR
Sと被験者の瞳孔との間のずれの程度
を示すエラー信号を生成することができる。
【0163】
制御装置によって生成されたエラー信号が予め定義された閾値よりも大きい場合、制御
装置240は、エラー信号を最小化するために可動式プラットフォーム202,203の移動を引
き起こし、それによって光源Sを被験者の瞳孔と実質的に一致させることができる。漂白
光、刺激光、および固視光を生成する光源Sは、プラットフォーム202,203上に固定的に
配置されているので、被験者の瞳孔に対して相対的にプラットフォーム上を移動し、被験
者の瞳孔に対する光源Sの実質的な位置合わせをもたらすことができる。
【0164】
レンズが取り付けられた可動式プラットフォーム203、203'は、光を被験者の瞳孔に向
けるために、光源に対して光学系を連続的に位置合わせするように構成された自動整列機
構を構成することができる。可動式プラットフォーム203、203'は、本明細書でX、Y、お
よびZ寸法として指定される3つの直交する寸法に沿って移動することができる。Z次元は
、光の伝搬方向に沿っているように選択され、XおよびY次元は、Z方向に直交している。
可動式プラットフォーム203、203'は、光の伝搬方向が被験者の瞳孔と実質的に一致する
ように、これらの寸法に沿って移動させることができる。
【0165】
図2Aを参照すると、赤外光源IR
Sと赤外光検出器IR
Dの瞳孔追跡機構205は、筐体201
および/またはヘッドセット102内の任意の適切な位置-例えば光インターフェース122L
、122R、透明窓123L、123R、光シール124L、124R-に隣接し、リアハウジング、アイカッ
プを含む眼球室内のリアハウジングの壁上、および/または、使い捨ての光シール上で眼
球に隣接して配置することができる。
【0166】
さらに、本明細書に開示されている実施形態は、一般に、検出された信号を操作して、
被験者の瞳孔に対してある程度の光源の位置合わせに到達するための任意の適切な技術を
採用することができる。さらに、被験者の瞳孔に対する光源のずれが検出されると、制御
装置210は、光源Sおよび/または光学部品Oを被験者の瞳孔に対して実質的に整列させる
ために、フィードバックループを介して可動式プラットフォーム202、203の移動を引き起
こすことができる。より具体的には、いくつかの実施形態では、制御装置110は、X軸、Y
軸、およびZ軸に沿って可動式プラットフォーム202、203を移動させるための様々な手段
(例えば、モータ)を作動させることができる。
【0167】
さらに、眼科検査の実施中、位置合わせ機構205は、被験者の瞳孔の位置を連続的に追
跡し、被験者の瞳孔に対する光源のずれを連続的に補正することができる。このようにし
て、位置合わせ機構は、例えばとりわけ、被験者の眼の意図しない運動、振動、および光
学系の他の不要な運動などを補正することができる。
【0168】
いくつかの実施形態では、本明細書に開示された眼科検査システム100を使用する前に
、被験者の目の瞳孔を拡張することができる。自動化された瞳孔追跡機構205は、被験者
の瞳孔サイズを補正し、被験者の瞳孔(複数可)に誘発される変化を補正するように構成
することができる。また、自動瞳孔追跡機構205は、これらの補正をリアルタイムで行う
ことができる。代わりに又は加えて、瞳孔追跡機構205は、被験者の瞳孔のサイズまたは
位置を補正して決定する際に、被験者の上眼瞼および/または下眼瞼および/または睫毛
の位置を補正するように構成することができる。さらに、被験者の瞳孔サイズを補正する
際に、眼科検査システム150は、被験者の眼に印加する刺激及び/又は漂白光の強度を調
整することができる。言い換えれば、眼科検査システム150は、その被験者の瞳孔の大き
さに基づいて、被験者の眼に適用される刺激及び/又は漂白灯の強度を調整することがで
きる。
【0169】
本明細書では説明していないが、光学系200は、一般に、その意図する機能を実施する
ために必要な任意の構成要素を含むことができる。光学系200が提供できる機能の非限定
的な例としては、眼底網膜イメージング、網膜密度測定、光干渉断層計(OCT)、フルオ
ロセイン血管造影法、OCT血管造影法(OCTA)、マルチスペクトル・イメージング、走査
型レーザー検眼鏡、前眼部OCT、深視野OCT、網膜代謝イメージング、眼血流イメージング
、補償光学、自発蛍光、無散瞳眼底カメラ、視神経イメージング、超音波、前眼部写真、
スリットランプ、並びに、パチメーター機能及び内眼部検査機能を含む屈折矯正アイケア
検査などを行うために必要な機能が含まれる。
【0170】
図3は、本明細書に開示された実施形態による眼科検査及び測定システムと共に使用す
ることができ、それに組み込むことができ、あるいは完全にまたは部分的に含まれるデジ
タル電子回路及びハードウェア300の高レベルブロック図である。電気回路300は、眼科検
査システムの動作を監視し、眼科検査システムの動作に関する信号を送信および/または
受信し、および/または眼科検査システムの動作を制御するように構成された処理装置31
0を含むことができる。
【0171】
処理装置310は、眼科検査システム150および/または頭部に装着可能な装置100の動作
に関する情報およびデータを収集または受信し、および/または情報およびデータを保存
または別の部分(例えば、眼科検査システムの別の部分など)に転送するように構成する
ことができる。処理装置310は、さらに、(例えば、
図1Aに示す頭部に装着可能な装置100
に実装されているように)眼科検査システム150によって収集された情報およびデータの
分析、解釈、追跡、および報告に必要な様々な機能を制御、監視、および/または実行す
るように構成することができる。一般的に、これらの機能は、任意の適切なコンピュータ
システムによって、および/またはデジタル回路もしくはコンピュータハードウェアで実
行および実装することができ、処理装置310は、本明細書に記載された様々な機能および
方法を実装および/または制御することができる。
【0172】
処理装置310はさらに、眼科検査システム150の動作を監視し、システム150の動作に関
する信号を送信および/または受信し、および/またはシステム150の動作を制御するよ
うに一般的に構成することができる。また、処理装置310は、システム150の動作に関する
データを収集または受信し、および/またはデータを保存または別の機関(例えば、医療
施設など)に転送することができる。
【0173】
処理装置310は、メインメモリ320に接続することができ、メインメモリ320から受信し
た命令を操作して様々な命令を実行するように構成された処理回路を含む中央処理装置(
CPU)315で構成される。CPU315は、当技術分野で知られている任意の適切な処理ユニット
とすることができる。例えば、CPU315は、アプリケーション固有の命令セット処理装置、
グラフィックス処理ユニット、物理処理ユニット、デジタル信号処理装置、イメージ処理
装置、コ処理装置、浮動小数点処理装置、ネットワーク処理装置、および/またはデジタ
ルコンピューティング回路で使用可能な任意の他の適切な処理装置など、汎用および/ま
たは特殊目的のマイクロ処理装置とすることができる。代わりに又は加えて、処理装置は
、マルチコア処理装置およびフロントエンド処理装置の少なくとも1つを含んでよい。
【0174】
一般に、処理装置310およびCPU315は、メインメモリ320(例えば、リードオンリーメモ
リまたはランダムアクセスメモリまたはその両方)から命令およびデータを受け取り、命
令を実行するように構成することができる。命令およびその他のデータは、メインメモリ
320に格納することができる。処理装置310およびメインメモリ320は、特別目的の論理回
路に含まれるか、または特別目的の論理回路によって補完され得る。メインメモリ320は
、データおよびコンピュータプログラム命令を具現化するのに適した機械読取可能な記憶
装置に含まれる揮発性メモリ、不揮発性メモリ、半揮発性メモリ、または仮想メモリの任
意の適切な形態とすることができる。例えば、メインメモリ320は、磁気ディスク(例え
ば、内蔵ディスクまたはリムーバブルディスク)、光磁気ディスク、半導体記憶装置(例
えば、EPROMまたはEEPROM)、フラッシュメモリ、CD-ROM、および/またはDVD-ROMディス
クのうちの1つ状を備えてよい。
【0175】
メインメモリ320は、様々なオペレーティングシステムの機能を実装するように構成さ
れたオペレーティングシステム325を構成することができる。例えば、オペレーティング
システム325は、様々なデバイスへのアクセスの制御、メモリ管理、および/または、光
学検査システム150の様々な機能の実装を担当することができる。一般に、オペレーティ
ングシステム325は、コンピュータのハードウェアおよびソフトウェアのリソースを管理
し、コンピュータプログラムのための共通サービスを提供することができる任意の適切な
システムソフトウェアであってよい。
【0176】
また、メインメモリ320は、アプリケーションソフトウェア327を保持することができる
。例えば、メインメモリ320およびアプリケーションソフトウェア327は、本明細書で説明
した実施形態の様々な側面を実装するコンピュータ実行可能な命令およびデータ構造など
、様々なコンピュータ実行可能な命令、アプリケーションソフトウェア、およびデータ構
造を含むことができる。例えば、メインメモリ320及びアプリケーションソフトウェア327
は、例えば、眼科検査中に被験者に指示するために被験者と通信するために採用すること
ができる被験者指示システム(例えば、以下に詳述するような自動化された被験者指示シ
ステム)を実装するコンピュータ実行可能命令及びデータ構造などを含むことができる。
【0177】
一般的に、眼科検査システム150によって実行される機能は、デジタル電子回路、また
は、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組み合わせを実行するコンピュータ
ハードウェアに実装することができる。実装は、データ処理装置(例えば、コンピュータ
、プログラマブル処理装置、または複数のコンピュータ)によって実行するための、また
はデータ処理装置の動作を制御するためのコンピュータプログラム製品(例えば、非一時
的な機械読取可能な記憶装置に有形的に具現化されたコンピュータプログラム)として行
うことができる。
【0178】
また、メインメモリ320は、最も頻繁に使用されるメインメモリ320からのデータのコピ
ーを格納するように構成されたキャッシュユニット(図示せず)に接続することもできる
。本明細書に開示された実施形態で使用できるプログラムコードは、コンパイル言語また
はインタプリタ言語を含む任意の形式のプログラミング言語で実装および記述することが
でき、スタンドアロンプログラムとして、またはコンピューティング環境で使用するのに
適したコンポーネント、モジュール、サブルーチン、または他のユニットとしてを含む任
意の形式で展開することができる。コンピュータプログラムは、1つのサイトのコンピュ
ータ、または複数のサイトに分散してインターネットなどの通信ネットワークで相互に接
続された複数のコンピュータ上で実行されるように構成することができる。
【0179】
処理装置310は、さらに、データベースまたはデータ記憶装置330に結合することができ
る。データ記憶装置330は、眼科検査及び測定システム150の様々な機能及び動作に関連す
る情報及びデータを記憶するように構成することができる。例えば、データ記憶装置330
は、眼科検査・測定システム150によって収集されたデータを記憶することができる。さ
らに、いくつかの実施形態では、データベース330は、許可された利害関係者が関心を持
つ可能性のある検出されたイベントに関する情報を格納するように構成することができる
。例えば、以下に詳述するように、データベース330は、眼科検査・測定システム150の頭
部に装着可能な装置100の実装において発生する検出された急加速または減速イベントの
数を、ある期間にわたって記憶するように構成することができる。
【0180】
処理装置310は、さらに、表示装置317(例えば、
図1Aにも示される表示装置117)に結
合することができる。表示装置370は、処理装置から情報および命令を受け取るように構
成することができる。表示装置370は、一般に、当技術分野で利用可能な任意の適切な表
示装置、例えば、液晶表示装置(LCD)または発光ダイオード(LED)表示装置とすること
ができる。例えば、表示装置370は、ユーザーからの指示を受け取り、および/またはユ
ーザーに情報を提供することができる、スマート表示装置および/またはタッチセンシテ
ィブな表示装置とすることができる。
【0181】
処理装置310は、さらに、様々なインターフェースに接続することができる。様々なイ
ンターフェースへの接続は、システムまたは入力/出力(I/O)インターフェース349(
例えば、Bluetooth、USBコネクタ、オーディオインターフェース、FireWire、周辺機器を
接続するためのインターフェース等)を介して確立することができる。I/Oインターフェ
ース349は、眼科検査システム150に直接または間接的に接続することができる。
【0182】
処理装置310は、さらに、ネットワークインターフェースなどの通信インターフェース3
40に結合することができる。通信インターフェース340は、眼科検査・測定システム150に
含まれる通信インターフェース、及び/又は、眼科検査・測定システム150と通信するよ
うに構成された遠隔通信インターフェース340とすることができる。例えば、通信インタ
ーフェース340は、インターネットなどの適切な通信ネットワーク344への接続を眼科検査
・測定システム150に提供するように構成されている通信インターフェースとすることが
できる。データ、情報、および命令の送受信は、通信ネットワーク344を介して行われ得
る。さらに、いくつかの実施形態では、通信インターフェース340は、(例えば、WIFI及
びBluetooth通信スキームを含む有線又は無線通信プロトコルなどの任意の適切な通信手
段を介して)デジタル回路300(例えば、リモートコンピュータ)と眼科検査及び測定シ
ステム150との間の通信を可能にするように構成されたインターフェースとすることがで
きる。
【0183】
図4Aは、本明細書に開示されるいくつかの実施形態によるシステム400の高レベルブロ
ック図である。
図4Aに示す例では、眼科検査・測定システム450は、1)被験者に眼科検査
を提供する提供者/臨床医から眼科検査・測定システム450を操作するための指示を受け
取り、2)被験者から応答を受け取るように構成されたインターフェース部460を備える。
【0184】
具体的には、
図4Aに示すように、また、
図1A~3に関連して前述したように眼科検査シ
ステム450は、頭部に装着可能な装置のヘッドセット402に実装され、被験者の少なくとも
1つの眼440を受け入れるように構成され得る。眼科検査システム450は、本明細書に開示
された眼科検査及び測定を実施するために必要な様々な構成要素を含む光学系200と、眼
科検査システム450の様々な機能を実装するためのデジタル電子回路及びハードウェア300
とを含むことができる。
図3に関連して説明したように、デジタル電子回路およびハード
ウェア300は、処理装置310、I/Oインターフェース349、および通信インターフェース340
を含むことができる。I/Oインターフェース349は、眼科検査システム450に直接または間
接的に接続することができ、眼科検査システム450を様々なインターフェースと結合する
ように構成される。例えば、上述したように、I/Oインターフェース349は、眼科検査シ
ステム450をRFIDリーダー427に結合することができる。RFIDリーダー427は、当技術分野
で知られている任意のRFIDリーダーとすることができる。眼科検査システムの頭部装着型
実装(例えば、
図1A)では、RFIDリーダー427は、頭部に装着可能な装置の外面上の任意
の適切な位置に配置されるインターフェース427iを備えてよい。
【0185】
RFIDリーダー427は、資産追跡(例えば、使い捨て品の資産追跡)を行い、相手先ブラ
ンド製造者(OEM)によって製造されたシステム、機器、および/または部品のみが眼科
検査システム450で使用されることを保証するように構成することができる。例えば、上
述したように、RFIDリーダー427は、被験者の目を周辺光から隔離するために使用される
光シール124を覆うために使用される使い捨て/衛生的なカバーの単一使用を保証するよ
うに構成することができる。
【0186】
上述したように、いくつかの実施形態では、RFIDタグ426(例えば、パッシブRFIDタグ
)を有するカバー425を、光シールと共に使用することができるRFIDタグ426は、使い捨て
のカバー425の単一使用を強制するように構成することができる。例えば、眼科検査シス
テム450は、(例えば、RFIDタグ426をRFIDリーダー427のインターフェース427iの近傍に
持ってくることによって)カバーのRFIDタグ426がRFIDリーダー427に対して走査されるこ
とで、検査を行うためにのみ使用できるように構成することができる。RFIDタグ426およ
びRFIDリーダーの観点から説明したが、当業者であれば、当技術分野で知られている/利
用可能な任意の追跡システムを、本明細書で開示した実施形態を用いた資産追跡および管
理に使用できることを理解すべきである。例えば、バーコード426をカバーに結合し、バ
ーコードリーダー427によって追跡されるように構成することができる。さらに、カバー4
25に加えて、眼科検査システム450の任意の他の部品または部分は、RFIDタグおよび/ま
たはバーコードなどの追跡機構を構成することができる。
【0187】
前述のように、追跡機構427(例えば、RFIDリーダーまたはバーコードリーダー、以下
、一般に「RFIDリーダー」と呼ぶ)は、眼科検査システム350のデジタル回路300の処理装
置310に直接または間接的に(例えば、I/Oインターフェース349を介して)結合すること
ができる。 RFIDリーダー427は、RFIDタグ426(またはバーコードまたはOCRコード、以
下一般に「RFIDタグ」と呼ぶ)をスキャンすると、RFIDリーダーがRFIDタグ426に格納さ
れている情報を処理のために処理装置310に送信するように構成することができる。処理
装置310は、情報を処理して、RFIDタグ426の情報が、オリジナルメーカーの使い捨てに記
録されているRFIDタグに対応するかどうかを判断する。例えば、眼科検査システム450の
データベース330(
図3)は、眼科検査システム450のオリジナル製造業者によって製造さ
れたことが知られている消耗品/部品のRFIDタグに記憶されている情報のリストを構成す
ることができる。 スキャンされたRFIDタグに含まれる情報を受信すると、処理装置310
は、スキャンされたRFIDタグの情報をデータベース330の情報と照合して、一致するもの
が存在するかどうかを判断することができる。一致するものが見つかった場合、処理装置
310は、RFIDタグ426および消耗品425を、元の製造業者に属するRFIDタグ216および消耗品
として受け入れる。処理装置310はまた、眼科検査システム450を操作するオペレータ/臨
床医が、被験者、および/または被験者自身に対して検査を行う際に、その被験者を一意
に識別するために使用できる識別情報を提供することを可能にすることができる。以下に
詳述するように、識別情報は、例えば、名前、医療記録番号、生体情報など、当技術分野
で知られているおよび/または利用可能な任意の適切な情報を含むことができる。
【0188】
上述したように、眼科検査・測定システム450は、1)被験者に眼科検査を実施する提供
者/臨床医から眼科検査・測定システム450を操作する指示を受け取り、2)被験者から応
答を受け取るように構成されたインターフェースユニット460を含むことができる。いく
つかの実施形態では、インターフェースユニット460は、提供者及び/又は臨床医が手元
で眼科検査を初期化及び/又は実施できるように構成された1つ以上のナビゲーションキ
ーを含むことができる。例えば、
図4Aに示すように、インターフェースユニット460は、
臨床医に画面上のカーソルを垂直方向(上下)及び水平方向(左右)に移動させる能力を
提供するように構成された1つ又は複数のキー461、462、463、464を含むことができる。
4つのキー461、462、463、464を有すると説明したが、インターフェース部460は、任意
の数のキーを含み、臨床医に任意の適切な方向の動きを提供することができることに留意
すべきである。さらに、提供者は、任意の適切な数の方向で画面上のカーソルを動かすこ
とができ、例えば、インターフェースは、画面上のカーソルの5方向の動きを提供するこ
とができる。
【0189】
さらに、眼科検査・測定システム450の表示装置407は、臨床医が検査の初期化および/
または検査プロセスを容易にするように構成することができる。具体的には、
図4Aに示す
ように、眼科検査システム450の表示装置407は、眼科検査を初期化および/または実施す
る際に使用する1つ以上のメニューを臨床医に提供するように構成することができる。例
えば
図4Aに示すように、表示装置402は、臨床医が検査を実施するために被験者の少なく
とも1つの眼440R,440Lを選択することができるメニュー407mを構成することができる。
眼440Rが選択されると、表示装置407は、臨床医に、被験者の選択された眼440Rに実施す
る検査を選択するための別のメニューを提示することができる。いくつかの実施形態では
、表示装置407は、臨床医が被験者の眼に対して同じまたは2つの異なる検査を実施できる
ようにすることができる。さらに、表示装置407は、臨床医に、被験者の眼440Rに複数の
検査を実施する選択肢を提供することができる。被験者の眼に実施される検査は、同時に
、並行して、および/または検査処理中の異なる時間に実施することができる。
【0190】
検査対象の眼およびその眼に実施する1つ以上の検査が選択されると、表示装置407は
、検査に関する情報、例えば、検査完了までの経過時間および/または予想される残り時
間を臨床医に提供することができる。例えば、
図4Aに示すように、表示装置407は、被験
者の各眼440R、440Lに対する検査(複数可)の完了までの残り時間440Rt、440Ltを臨床医
に提供することができる。
【0191】
前述のように、表示装置407は、処理装置に結合され、処理装置310から情報を提供及び
/又は受信するように構成されている。眼科検査システム450の処理装置310及びデジタル
回路300はまた、光学系200に結合され、眼科検査システム450の表示装置407上で選択され
た検査を提供するように光学系200を制御及び/又は調整するように構成されている。こ
の配置により、インターフェースユニット460を操作する臨床医が、遠隔的に、かつ、(
頭部装着型の実装において)被験者の頭部に装着され得る眼科検査システム450に直接接
触することなく、眼科検査システム450の動作を制御することができる。
【0192】
図4Bは、本明細書に開示されるいくつかの実施形態によるインターフェースユニット46
0の高レベルブロック図である。インターフェース部460は、インターフェース部460の様
々な機能を導出および実行するためのデジタル回路およびハードウェアを含むことができ
る。デジタル回路は、
図3を参照して説明したものと同様の要素を含むことができる。具
体的には、インターフェース部460は、通信インターフェース440およびI/Oインターフェ
ース449に接続する処理装置410を含むことができる。 I/Oインターフェース449は、提
供者/臨床医および被験者からの指示を受け取ることができる様々なI/Oインターフェー
スデバイス(入力キー461、462、463、464、465など)、音声入力要素466(マイクなど)
、音声出力要素467(スピーカなど)、表示装置468(インタラクティブ表示装置など)、
および他の入出力インターフェイスデバイス469に結合することができる。
【0193】
図4Aでは別個のユニットとして示されているが、インターフェース部460は、眼科検査
システム450の一体的な部分とすることができ、眼科検査システムのボード上に配置する
ことができることを理解すべきである(例えば、卓上デバイス上、および/または、頭部
に装着可能な装置に実装する)。さらに、インターフェース部460および眼科検査システ
ム450は、インターフェース部460および眼科検査システム450の機能を実施する責任を負
う単一の処理回路を備えてよい。
【0194】
音声入力要素466は、一般に、当該技術分野で知られている任意の適切な音声入力要素
で構成することができる。一般に、任意の適切な数のオーディオ入力要素を使用すること
ができる。例えば、インターフェース部460は、1つ以上のマイクロフォン456を含むこと
ができる。1つ以上の音声入力要素466は、被験者、臨床医、又は被験者及び臨床医を取
り巻く検査領域から(例えば、被験者及び/又は眼科検査(複数可)を実施する個人から
)音声入力を受信するように構成することができる。
【0195】
いくつかの実施形態では、音声入力要素466(例えば、マイクロフォン)は、被験者に
実行される眼科検査に対する被験者の応答を受信するように構成することができる。被験
者(または他の個人)から得られた音声は、分析および処理のために、インターフェース
部450の処理装置410に転送することができる。代わりに又は加えて、音声入力は、処理ま
たは分析のために、眼科検査ユニット450の処理装置に、および/または、別の構成要素
または装置の処理装置に転送することができる。
【0196】
いくつかの実施形態では、被験者から得られた音声は、分析および処理のために処理装
置に転送することができる。処理の際、処理装置は、被験者から得られた情報を使用して
、被験者に指示を出し、検査を実施し、および/または検査に適切な調整を行うことがで
きる。
【0197】
音声入力要素466は、眼科検査システム450上もしくはその内部の任意の適切な位置、お
よび/または、頭部に装着可能な装置内の任意の位置に配置することができる。例えば、
1つ以上の音声入力要素466は、ヘッドマウント103上の任意の適切な位置(例えば、被験
者の耳に隣接するか、またはその近傍)に配置され、ヘッドマウント103に組み込まれ、
ヘッドセット102に組み込まれ、および/または、眼科検査システム450の近傍(例えば、
検査室内)の任意の所望のまたは適切な位置に配置され得る。
【0198】
インターフェース部460は、1つ以上のオーディオスピーカ467をさらに含むことができ
、I/Oユニット449を介して処理装置410に接続することができる。1つ以上のスピーカ46
7は、当該技術分野で利用可能な任意の適切なオーディオスピーカとすることができ、眼
科検査システム450上又は内の任意の適切な位置に配置することができる。例えば、1つ以
上のオーディオスピーカ467は、ヘッドマウント103上の任意の適切な位置(例えば、被験
者の耳に隣接するか又はその近傍)に配置され、ヘッドマウント103に組み込まれ、ヘッ
ドセット102に組み込まれ、眼科検査システム450の近傍(例えば、検査室内)の任意の所
望の又は適切な位置に配置され、及び/又は、有線又は無線接続を使用して眼科検査シス
テム450と結合されることができる。
【0199】
音声スピーカー467は、被験者と(例えば、音声通信を介して)通信するために使用す
ることができるように構成することができる。例えば、以下で更に詳細に説明するように
、眼科検査システム450は、音声スピーカー467を介して被験者と通信するように構成され
た、処理装置(例えば、アプリケーションソフトウェア327に実装されている)によって
実装された、被験者指示装置を含むことができる。スピーカー467は、被験者に口頭/音
声による命令および指示を提供し、および/または被験者に眼科検査の状態を知らせるた
めに利用することができる。口頭での指示は、処理装置によって、および/または臨床医
や医療専門家によって(または自動化されたシステムを通して)発行することができる。
さらに、または代替として、音声スピーカ467を使用して、固視エラー、エラー率、およ
び/または検査の失敗を減らすために、検査中の集中力と注意力を向上させるために、背
景音楽、音、またはコメント(励ましのコメント、検査に関するコメントなど)を被験者
に提供することができる。
【0200】
前述のように、音声スピーカー467は、被験者と(例えば、音声通信を介して)通信す
るために利用できるように構成することができる。例えば、音声スピーカー467は、医療
専門家が(または自動化システムを介して)利用して、被験者に口頭/音声による命令お
よび指示を提供し、および/または被験者に眼科検査の状態を知らせることができるよう
に構成することができる。
【0201】
音声入力466および出力467システム(本明細書に記載されているスピーカーおよびマイ
クロフォン)は、当技術分野で知られている任意の適切な手段を用いて、眼科検査システ
ム450に結合することができる。例えば、音声入力及び/又は出力システムは、無線及び
/又はBluetooth機能を用いてシステム450に接続することができる。 いくつかの実施形
態では、音声入力及び/又は出力機能は、無線ヘッドセット(例えば、無線又はBluetoot
hヘッドフォン)を介して提供することができる。本明細書に開示された実施形態で使用
されるオーディオスピーカ467および/または任意のオーディオ入力466システム(マイク
ロフォン)は、一般に、当技術分野で知られている任意の適切なオーディオシステムとす
ることができる。いくつかの実施形態では、音声スピーカー467および/または任意の音
声入力466システムは、バックグラウンドノイズを低減またはキャンセルするために必要
な機能性を構成することができる。例えば、音声スピーカー467および/または任意の音
声入力466システムは、システム450によって提供される言語ガイダンスに対する被験者の
聴覚を少なくとも部分的に分離し、および/またはシステムに提供される音声入力におけ
るバックグラウンドノイズを低減することができる、当技術分野で利用可能な任意の適切
な機能を備えてよい。
【0202】
インターフェース部460は、1つ以上の表示装置468をさらに含むことができ、これらは
、I/Oインターフェース449を介して処理装置410に結合することができる。表示装置(複
数可)468は、被験者に関連情報を提示し、および/または被験者および/もしくは臨床
医から情報ならびに/または制御信号を受信するように構成することができる。さらに、
表示装置468は、被験者および/または臨床医から情報を受け取るように構成されたイン
タラクティブ表示装置であってよい。
【0203】
図4C~4Eでは、システム450によって提供される検査の視覚的メニューを提示/表示す
ることに加えて、表示装置は、(上述したような)検査状態および進行、起こり得るエラ
ー、検査結果、および/またはバッテリ状態449に関する更新情報を提供/表示すること
もできる。例えば、表示装置は、可能性のある固定(
図4C)および/または漂白(
図4D)
のエラー、進行、および結果(
図4C)に関する情報を、MacuLogix Inc.が提供するRod In
terceptTM(RITM)(米国ペンシルバニア州ハリスバーグ)から提供された。
【0204】
図4A~4Eには特に示されていないが、表示装置407は、頭部に装着可能なシステム100お
よびヘッドセット102の状態に関する情報を提供するなど、様々な機能を提供/表示する
ように構成することができる。
図4A~4Eでは、表示装置407は、頭部に装着可能なシステ
ム100およびヘッドセット102の状態に関する情報を提供するなど、様々な機能を提供/表
示するように構成することができる。例えば、表示装置は、頭部に装着可能なシステム10
0が被験者の頭部に対して確実に配置されているかどうか、ヘッドセット102が被験者の目
440R、440Lに対して確実に配置されているかどうか、光シールが被験者の目140R、140Lへ
の光の通過を十分に妨害しているかどうか、などの情報を表示または提供するように構成
することができる。
【0205】
さらに、システム450に組み込まれた表示装置として示されているが、表示装置は、シ
ステム450に直接および/または間接的に結合することができることを理解すべきである
。例えば、
図1Aに示すように、表示装置107は、ヘッドセット102の前面102Fの少なくとも
一部を覆い、例えば眼科検査を行う個人に見えるように、ヘッドセット102の前面102Fに
配置することができる。代わりに又は加えて、表示装置107は、有線または無線接続を使
用して、ヘッドセット102に遠隔的に結合することができる。
【0206】
プロバイダ/臨床医から指示及び命令を受信することに加えて、インターフェース部46
0は、被験者から指示/応答/命令を受信するように構成することもできる。一般に、被
験者から受け取る応答は、眼科検査システム450が被験者に提供する1つ以上の刺激に関連
して被験者が提供する応答とすることができる。例えば、いくつかの実施形態では、イン
ターフェース部460は、被験者が刺激光を認識すると、被験者から応答を受け取るように
構成することができる。具体的には、上述したように、本明細書に記載の眼科検査システ
ム450は、暗闇に対する被験者の目の適応の測定を含む、多数の検査および測定を行うよ
うに構成することができる。これは、被験者の網膜の領域を漂白し、その後、網膜の漂白
された領域内に、より低い強度を有する刺激光(例えば、画像の形で)を提示することに
よって実行することができる。検査の間中、被験者は、固視光に視線を固定し、刺激光を
認識したときに応答を提供するように指示される。インターフェース部460は、刺激光に
対する被験者の応答を受信するように構成することができる。
【0207】
いくつかの実施形態では、インターフェース部460は、臨床医モードと被験者モードと
を切り替えることができるように構成することができる。具体的には、インターフェース
部460は、1)臨床医モードにある間は、複数のキーの使用および/または単一のキーの多
方向への操作が可能であり、2)被験者モードにある間は、単一のキーおよび/または単
一のボタンの応答キーに切り替えられるように構成することができる。これにより、イン
ターフェース部460を臨床医モードにして、複数のキーおよび/または多方向キーを使用
して、眼科検査システム450の設定および/または初期化を行うことができる。一旦検査
を実施する準備ができると、システムは、インターフェース部460を被験者モードにして
、(例えば、刺激光に対する)被験者の応答を提供するのに使用するために、インターフ
ェース部460を被験者に渡すことができる。
【0208】
いくつかの実施形態では、眼科検査システム450は、臨床医モードと被験者モードとの
間の移行が、眼科検査システム450上での検査セットアップの完了時に自動的に発生する
ように構成することができる。具体的には、
図4A-1に示すように、臨床医は、インターフ
ェース460上の多方向キー461、462、463、464、465を使用して、本明細書に記載の眼科検
査システム450を使用して眼科検査を開始するためのメニュー407mを誘導することができ
る。メニューは、臨床医が検査を開始するためにナビゲートする複数のサブメニューおよ
びオプション407a、407b、407cを含むことができる。 例えば、臨床医は、インターフェ
ース460を使用して、検査を実行するための被験者の眼(例えば、右眼、サブメニュー407
a)を選択し、検査(例えば、暗順応、サブメニュー407b)を選択し、検査の設定を確定
する(サブメニュー407c)ことができる。 臨床医の選択は、処理装置(例えば、処理装
置310)に伝達され得る。処理装置310は、受信した情報を分析し、検査が初期化され、被
験者に提供する準備ができたことを判断することができる。その時、処理装置310は、イ
ンターフェース460と(I/Oインターフェース449および接続443(Bluetooth)を介して)
通信し、インターフェース460に臨床医モードから被験者モードに切り替えるように指示
することができる。被験者モードにある間、インターフェースは、もはや装置を制御した
り、眼科検査のセットアップを変更したりするために使用することはできず、システムに
応答を提供するためにのみ使用することができる(例えば、刺激光に対する応答)。
【0209】
処理装置310は、検査に対する被験者の応答および/または検査の進行を監視すること
ができる。検査が完了すると、処理装置310は、眼科検査が完了したことを判断し、それ
に応じて、臨床医モードに戻って移行するようにインターフェース460に指示することが
できる。臨床医モードにある間、インターフェース460は、指示を出し、眼科装置450の動
作を制御するために用いられ得る。
【0210】
いくつかの実施形態では、臨床医モードと被験者モードとの間の移行は、処理装置がイ
ンターフェース460から受信した信号を解析する態様に基づいて、処理装置によって制御
することができる。具体的には、処理装置310は、眼科検査が進行していない限り、多方
向キーから受信した応答をその意図した方向に従って分析するように構成することができ
る。具体的には、処理装置310が、テストが進行中でないと判断した場合(例えば、臨床
医が検査をセットアップするためにメニューを誘導している間、及び/又は検査結果を読
み取る及び/又は削除するためにキーを使用している間)、多方向キーから受信した応答
をその意図された方向に基づいて処理する(上向きの動き/キーは、画面上の上向きの動
きに変換され、下向きの動き/キーは、画面上の下向きの動きに変換される等)。しかし
検査が完全にセットアップされ、かつ/または進行中であると、処理装置310は、インタ
ーフェースから受信した任意の応答(どの運動/キーが使用されたかに関わらず)を、シ
ステムに対する患者の応答(例えば、刺激光に対する患者の応答)として解釈する。
【0211】
さらにまたは代わりに、いくつかの実施形態では、臨床医は、インターフェース部460
上のキー486を採用して、インターフェース部460を臨床医モードと被験者モードとの間で
切り替えることができる。インターフェース部460を被験者モードに設定することで、被
験者に応答を提供するための単一のキーを提供することができ、それにより、被験者の起
こり得る混乱を軽減し、被験者が検査のセットアップの変更を防止することができる。
【0212】
さらに、異なるキー461、462、463、464、465として示されているが、インターフェー
ス部460は、多方向(臨床医モード)と単一方向(被験者モード)との間で切り替え可能
な単一のキーを備えてよいことに留意すべきである。さらに、インターフェース部460は
、一般に、被験者からの応答を受け取り、および/または臨床医/提供者からの指示を受
け取るように構成された任意のインターフェースを備えてよい。前述のように、インター
フェース部460は、インターフェース部460によって受信された情報が、I/Oインターフェ
ース349を介して、処理装置310に向けられるように、デジタル回路300のI/Oインターフ
ェース349に結合することができる。同様に、インターフェース部460は、I/Oインターフ
ェース349を介して処理装置310から命令を受け取るように構成することができる。インタ
ーフェース部460とI/Oインターフェース349との間の接続は、当技術分野で知られている
任意の適切な通信プロトコル/技術を介して確立することができる。例えば、インターフ
ェース部460とI/Oインターフェース349との間の接続は、無線(Bluetooth)または有線
接続を介して確立することができる。
【0213】
いくつかの実施形態では、インターフェース部460は、被験者が閃光を観察するたびに
被験者によって押されたりクリックされたりするボタンまたはコンピュータマウスとする
ことができる。加えて又は代わりに、インターフェース部460は、被験者からの口頭の指
示を受け取るように構成された音声入力部とすることができる。例えば、インターフェー
ス部460は、自然言語の形態で被験者からの口頭の応答を受け取ることができる。さらに
、口頭での応答は、本質的に可変でよいし、または眼科検査システムが受け入れるように
プログラムされている1つ、2つ、またはそれ以上の固定された単語または文に制約されて
もよい。
【0214】
上述のように、処理装置310は、被験者を一意に識別するために被験者の生体情報を採
用することができる。いくつかの実施形態では、眼科検査システム650は、被験者の生体
情報を取得する際に使用するように構成された生体インターフェース455を含むことがで
きる。
【0215】
図4Eは、被験者を識別する生体情報を得るために使用することができるインターフェー
ス455の高レベルの図を示す。インターフェース455は、眼科検査システム450の処理装置3
10に(例えば、I/Oインターフェース349を介して)結合することができ、被験者から得
られた生体情報を処理装置310に転送するように構成される。処理装置は、得られた情報
をデジタル回路300のデータベース330に格納された/得られた情報に対して任意の他の適
切な処理を行う(例えば、データベース330内の既に存在する情報と照合する)ことがで
きる。
【0216】
いくつかの実施形態では、インターフェース455は、被験者の少なくとも1つの生体特徴
を取得するように構成された生体スキャナを含むことができる。例えば、インターフェー
ス455は、被験者401の顔の特徴、被験者の目の虹彩から得られた情報(例えば、虹彩スキ
ャナ458を使用して)、被験者の目の網膜から得られた情報、および/または被験者の指4
02から得られた指紋(指紋スキャナ467を使用して)のうちの少なくとも1つを取得するよ
うに構成された生体スキャナ456を含むことができる。
【0217】
前述のように、インターフェース455は、処理および分析のために、生体スキャナ456に
よって得られた生体情報を処理装置310に転送することができる。処理装置310は、生体情
報を使用して、被験者の新しいプロファイルを作成し、および/または被験者301の既存
のプロファイルにアクセスすることができる。例えば、処理装置は、取得した生体情報を
、データベース330に以前に格納された生体情報と比較して、被験者のプロファイルがデ
ータベースに以前に格納されているかどうかを判断することができる。生体情報と一致す
るプロファイルが存在する場合、処理装置310は、被験者の生体情報を既存のプロファイ
ルと照合することにより、被験者を識別することができる。被験者用のプロファイルが特
定されない場合、処理装置は、被験者の生体情報を、被験者の名前、被験者の住所、被験
者に関連する任意の識別子、および被験者の健康保険情報などの他の情報とともに、被験
者用の新しいプロファイルに格納することができる。加えて又は代わりに、プロファイル
は、クラウドベースのサーバに維持されている電子健康記録システムなどの電子健康記録
システムから取得することができる。そのような実装例では、処理装置310は、通信イン
ターフェース及び通信ネットワークを介して、被験者のプロファイルにアクセスすること
ができる。処理装置は、被験者のプロファイルを、眼科検査システム450上のデータベー
ス330または別の場所にあるリモートデータベースに格納することができる。さらに、処
理装置310は、眼科検査システムのメモリに、被験者の少なくとも1つの病歴、被験者に関
連する医療保険情報、被験者に関連する利用可能な検査前診断情報を受信して格納するよ
うに構成することができる。代わりに又は加えて、処理装置310は、眼科検査システムの
メモリ内に、被験者の少なくとも1つの医療履歴、被験者に関連する医療保険情報、被験
者に関連する利用可能な検査前診断情報を受信して記憶するように構成することができる
。
【0218】
図5Aは、本明細書に開示されるいくつかの実施形態による眼科検査システム550の高レ
ベルブロック図である。前述したように、眼科検査システム550は、卓上型の装置、被験
者が装着可能な装置、及び/又は、装置の少なくとも一部が被験者の少なくとも1つの眼
に隣接して又はそれに対して配置されるように、被験者の頭部及び/又は顔面に対して配
置可能な装置(一般に、本明細書では「頭部に装着可能な装置」と呼ばれる)に実装する
ことができる。
【0219】
眼科検査システム550は、それぞれが少なくとも1つのカートリッジ500R、500Lを受け入
れるように構成された1つ以上のレセプタクル523R、523Lを含むことができる。各カート
リッジ500R、500Lは、本明細書に開示された実施形態に従って様々な眼科検査及び測定を
行うための光学部品を有する少なくとも1つの光学系を含むことができる。加えて又は代
わりに、各カートリッジ500R、500Lは、本明細書に開示された実施形態による眼科検査お
よび測定システムと共に使用することができ、それに組み込むことができ、または完全に
もしくは部分的に含まれるデジタル電子回路およびハードウェア300などの他の要素を含
むことができる。
【0220】
眼科検査システム550は、一般に、任意の適切な数のレセプタクル523R、523Lを含むこ
とができ、任意の適切な数のカートリッジ500R、500Lを受け取るように構成することがで
きる。例えば、
図5Aに示すように、眼科検査システム550は、それぞれが少なくとも1つの
カートリッジ500R、500Lを受け取るように構成された2つのレセプタクル523R、523Lを含
むことができる。各レセプタクル523R,523Lは、少なくとも1つのカートリッジ500R,500
Lを取り外し可能かつ交換可能に受け入れるように構成することができる。
【0221】
カートリッジ(複数可)500R、500Lは、当技術分野で知られている任意の適切な手段を
介して、眼科検査システム550によって(卓上型装置の筐体内および/または頭部装着型
装置のヘッドセット502内に)取り付けられ、受け取ることができる。例えば、各カート
リッジ(複数可)500R,500Lは、レセプタクル(複数可)523R,523Lを介して眼科検査シ
ステム550に挿入したり、眼科検査システム550から取り外したりすることができるように
構成された、取り外し可能及び/又は交換可能なシステムとすることができる。カートリ
ッジ(複数可)はさらに、交換可能であり、眼科検査システム500のフレーム502からの取
り外し時に、1つ以上の他のカートリッジと交換できるように構成することができる。
【0222】
各カートリッジ500R、500Lは、筐体550Hを含むことができる。筐体550Hは、当該技術分
野で知られている任意の適切な構成要素を含み、任意の適切な形状および/または材料を
含んでよい。例えば、各カートリッジ500R、500Lは、カートリッジ500R、500Lが眼科検査
システム550の対応するレセプタクル589R、589Lによって受け取られる/嵌め込まれるこ
とができるように、サイズおよび/または形状を決めることができる。いくつかの実施形
態では、レセプタクル589R、589Lは、所定の標準化された形状および/またはサイズを有
するカートリッジ(複数可)500R、500Lを受け入れ可能に構成されてよい。
【0223】
さらに、いくつかの実施形態では、少なくとも1つのインターフェース523R、523Lは、
インターフェース523R、523Lと対話している、またはインターフェース523Lと係合してい
る被験者の目を周辺光から密封するように構成されている光シール524R、524Lを受け取る
ように構成することができる。 例えば、インターフェース523Rは、被験者の対応する眼
540Rを周辺光から密封する光シール524Rを受け取ることができる。
【0224】
眼科検査システム550はまた、カートリッジ(複数可)500R、500Lを受け入れるための
任意の適切な構成要素を含むことができる。例えば、
図5Bに示すように、眼科検査システ
ム550は、カートリッジ上の1つ以上の対応する接続部513b(例えば、電気接続部)と結
合するように構成された1つ以上の接続部513a(例えば、電気接続部)を含むことができ
る。具体的には、各カートリッジ500Rは、眼科検査システム550のレセプタクル589内の1
つ以上の対応する接続部513aと結合するように構成された1つ以上のポート513bを含むこ
とができる。対応するポートおよび接続部513a、513bは、互いに結合されると、カートリ
ッジ500R内の構成要素を眼科検査システム550と共に使用して眼科検査および測定を行う
ことができるように、カートリッジ500Rを眼科検査システム550に接続するように構成す
ることができる。ポート及び接続部513a、513bは、当技術分野で知られている任意の適切
な接続部を構成することができる。例えば、ポートおよび接続部513a,513bは、ソケット
、オスおよびメスの電気および/またはデータコネクタ、USBポートおよびコネクタ、オ
ーディオまたはビデオコネクタ、および/または当技術分野で利用可能な任意の適切なコ
ネクタを備えてよい。
【0225】
加えて又は代わりに、レセプタクル589R、589Lおよびカートリッジ500R、500Lは、カー
トリッジ500R、500Lおよびそれらの構成要素と、眼科検査システム550の主なオペレーテ
ィングシステムまたはファームウェアとの間で、操作指示、ドライバ、自動シーケンス、
データなどの通信を容易にするように構成された1つ以上の電気接点(例えば、金ドット
)を有することができる。さらに、以下に詳述するように、カートリッジ500R,500Lは、
所定の眼科検査を実施するために必要なすべての必要なハードウェアおよびソフトウェア
を含むことができる。加えて又は代わりに、カートリッジ500R,500Lは、検査機能の側面
を補完するハードウェアおよびソフトウェアの両方のサポートする構成要素(例えば、光
学部品および/またはデジタル回路)にある程度依拠してよい。
【0226】
カートリッジ500R、500Lおよび/またはレセプタクル589L、589Rは、対応するレセプタ
クル589L、589Rに結合されたカートリッジ500Rを所定の位置にロックするように構成され
た1つ以上のロック機構514a、514bをさらに含むことができる。ロック機構514a、514bは
、当技術分野で知られ、利用可能な任意の適切なロック機構であり得る。例えば、いくつ
かの実施形態では、カートリッジ(複数可)500R、500Lは、対応するレセプタクル589L、
589Rにクリックしてロックするように構成することができる。
【0227】
加えて又は代わりに、カートリッジ500R、500Lおよび/またはレセプタクル189は、高
周波識別(RFID)タグまたはバーコードなどの1つ以上の追跡システム515a、515bを含む
ことができる。1つ以上の追跡システム515a、515bは、資産追跡を提供するように構成す
ることができる。例えば、カートリッジ(複数可)500R、500Lおよび/またはレセプタク
ル(複数可)589R、589Lは、相手先ブランド製造者(OEM)によって製造されたシステム
、装置、および/または部品のみが眼科検査システム550に使用されることを保証するよ
うに構成された1つ以上の追跡システム515a、515bを含むことができる。具体的には、カ
ートリッジ(複数可)500R、500Lおよびレセプタクル(複数可)589R、589Lのそれぞれは
、OEMによって製造されたカートリッジ(複数可)500R、500Lがレセプタクル589R、589L
によって受け取られることのみを可能にするように構成された対応する追跡システム515a
、515b(例えば、バーコード、RFIDタグ)を含むことができる。いくつかの実施形態では
、レセプタクル589R,589L上に配置された追跡システム515aは、カートリッジ500R,500L
上に配置されたパッシブ追跡システム(RFIDタグ)515b上に格納された情報を読み取るよ
うに構成されたRFIDリーダーとすることができる。
【0228】
追跡システム515aは、処理装置(例えば、眼科検査システムのデジタル回路300の処理
装置310)に直接または間接的に(例えば、I/Oインターフェース349を介して)結合する
ことができる。 RFIDリーダー515aは、RFIDタグ515b(またはバーコードまたはOCRコード
、以下一般に「RFIDタグ」と呼ぶ)をスキャンすると、RFIDタグ515bに格納されている情
報を処理のために処理装置に送るように構成することができる。処理装置310は、情報を
処理して、RFIDタグ515bの情報が、オリジナルメーカーの使い捨て品に記録されたRFIDタ
グに対応するかどうかを判断する。
【0229】
カートリッジ(複数可)500R、500Lは、一般的に、眼科検査および/または測定を実施
するために必要な任意の部品および接続部から構成することができる。さらに、眼科検査
システム550は、一般的に、任意の適切な眼科検査及び/又は測定を実施することができ
るカートリッジ(複数可)500R、500Lを受け取ることができるように構成することができ
る。例えば、眼科検査システム550は、緑内障などの疾患または状態を検出するための視
野検査を実施することができる1つ以上のカートリッジ(複数可)500R、500Lを使用して
、視覚機能検査を提供するように構成することができる。 代わりに又は加えて、眼科検
査システム550は、眼底網膜イメージング、視野検査、FDT(Frequency Doubling Technol
ogy Perimetry)、ERG(Electroretinogram)、VEP(Visual Evoked Potential)、コン
トラスト感度、色覚、及び、高輝度・高コントラスト、低輝度・高コントラスト、低輝度
・低コントラスト、高輝度・低コントラスト、オポタイプ、ベニエ視力、高輝度・低輝度
での読影速度テスト、グレアテスト(例:白内障検出用)、動体視力テスト白内障検出の
ための)運動知覚、メタモルフォプシア(例:後期AMDの場合)、形状およびテクスチャ
識別(例:後期AMDの場合)、近視性および遠視性視野、フォトストレス、マイクロフォ
リメトリー(眼底ガイドフォリメトリー)、眼圧計、ステリオオプシス、コネオヒストシ
スを含む視力検査を行うために使用されるカートリッジ(複数可)を受け取るように構成
されたシステムとすることができる。これらの例は、本明細書に開示された実施形態を用
いて行うことができる検査および/または測定の非限定的な例である。
【0230】
さらに、カートリッジ500R,500Lは、被験者の右目および/または左目を検査するため
に、所定のカートリッジを左または右のレセプタクル589R,589Lのいずれかに配置できる
ように構成することができる。さらに、眼科検査システム550は、2つの異なる光学検査を
実施することができる2つのカートリッジ500R、500Lを受け取ることができるように構成
することができる。2つの異なるカートリッジ500R、500Lは、眼科検査システム550に、各
眼に異なる検査を同時にまたは並行して実施する能力を提供することができる。
【0231】
いくつかの実施形態では、カートリッジ(複数可)500R、500Lによって提供されるテス
トに応じて、1つ以上のルールを制定して、右および左のカートリッジ(複数可)500R、
500Lが同時に動作しないようにすることができ、その場合、2つの異なるテストを同時に
行うことで、偽の陽性または偽の陰性の結果、または結果が得られない。 つまたは複数
の規則は、カートリッジ(複数可)500R、500Lによって提供されるテストまたは画面の性
質に対応して制定することができる。同時検査機能または同時両眼検査を管理・制御する
ルールをシステムに組み込むことで、検査の不具合の発生を防ぐことができる。同時検査
規則は、被験者が同時刺激提示または他の検査インターフェースに正確に応答できないと
判断された場合、各眼を独立して順次検査することを要求することができる。さらに、各
光学系は、眼科検査中に被験者に能動的かつ応答可能なオントロジーガイダンスを提供す
るために、関連する自動化された指示(その光学系によって提供される検査に関連する指
示)を被験者に提供するように構成することができる。
【0232】
図5Cは、
図1Aに示す頭部装着型装置と同様の構成要素を有する、頭部装着型フレーム50
2に実装される眼科検査システム550の一例を示す。図示されているように、頭部に装着可
能な装置のフレーム502は、1つ以上のカートリッジ500L,500Rを受け入れるように構成
された1つ以上のレセプタクルまたはチャンバ589L,589Rを含むことができる。カートリ
ッジ500L,500Rは、レセプタクル589L,589Rおよびヘッドセット502の内部要素を外部環
境に対して密封するように構成することができる。
【0233】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのカートリッジ500R、500Lは、被験者の目を
周辺光から密封するように構成された構成要素を有する光シールとして構成することがで
きる。例えば、カートリッジ500Rは、調整可能な不透明度を有することができる少なくと
も1つの材料、および/または、刺激(例えば、特定の光の周波数または強度での照射)
に応答して調整可能な不透明度を有するように構成された材料を含むことができる。いく
つかの実施形態では、調整可能な不透明度を有する材料は、1つ以上の偏光フィルターお
よび/または1つ以上の液晶層を含むことができる。
【0234】
図6は、本明細書で開示されるいくつかの実施形態による眼科検査システムおよび測定
システム600(「システム600」)の一実施形態の高レベルブロック図である。一の実施形
態では、システム600は、暗闇に対する被験者の眼の適応を測定するように構成すること
ができる。これは、被験者の網膜の領域を漂白し、その後、網膜の漂白された領域内に、
より低い強度を有する刺激光(例えば、画像の形で)を提示することによって行うことが
できる。検査中、被験者は固視光に視線を合わせ、刺激光を認識したらボタンを押すよう
に指示される。
【0235】
検査システム600は、システムの様々な構成要素を収容するように構成されたフレーム6
02を含むことができる。フレーム602は、本明細書に開示された実施形態を用いて様々な
眼科検査及び測定を行うために必要な光学部品を構成する光学系(
図2を参照して説明し
た)と、本明細書に開示された実施形態による眼科検査及び測定システム650と共に使用
することができ、それに組み込むことができ、または完全にもしくは部分的に含まれるデ
ジタル電子回路及びハードウェア(
図3を参照して説明した)とを含むことができる。シ
ステム600の特定の要素は、フレームの内側または外側にあるものとして示されているが
、
図6に示す配置は非限定的な例であり、システム600の構成要素は、システム600のフレ
ーム602の内側、上、または外側を含む、任意の適切な場所に配置することができること
に留意されたい。
【0236】
図2を参照して説明したように、システム600は、光源Sおよび/または光学部品Oを制御
するための機構601を含むことができる。機構601は、光源Sおよび/または光学部品Oが搭
載された1つ以上のプラットフォーム603、603'を含むことができる。プラットフォーム6
03,603'は、システム600内で光源Sおよび/または光学部品Oをフレーム602(および/ま
たは光学系612のフレーム)に対して移動させることができるように、移動可能に構成す
ることができる。例えば、プラットフォーム603、603'は、光源Sを被験者の目691の瞳孔
に対して相対的に位置合わせするために、少なくとも2つの直交する方向に沿って移動可
能であり得る。さらに、加えて又は代わりに、プラットフォーム603,603'は、フレーム6
02に対して固定した状態で配置することができる。
【0237】
眼科検査システム600は、1つ以上の光学部品をさらに含むことができる。光源Sから
放出された光ビームを被験者の目の瞳孔へ導光するように構成された1つ以上の光学部品
(参照文字Oを用いて総称的に指称される)をさらに備えてよい。さらに、いくつかの実
施形態では、光学部品は、光源によって放出された光ビームを、少なくとも1つの目の網
膜に向けるように構成することができる。光学部品Oは、当技術分野で利用可能な任意の
適切な光学素子を含むことができる。例えば、光学部品Oは、光源Sに光学的に結合され
、光源Sから発せられた光ビームをコリメートするように構成された少なくとも1つのレン
ズ606を含むことができる。レンズ606は、球面収差を補正するように適合された少なくと
も1つの非球面レンズ606を含んでよい。加えて又は代わりに、光学部品Oは必要に応じて
光源Sから発せられた光ビームを方向転換するように構成された1つ以上のミラー607を
含むことができる。例えば、以下でさらに詳細に説明するように、1つ以上のミラー607
は、検査用光源によって放出された光を被験者の目に向けるように構成することができる
。1つ以上のミラー607は、検査用光源Sからの光を被験者の瞳に反射させ、被験者の眼か
ら戻ってくる赤外光を眼科検査システム600(例えば、後述する赤外光検出器IRD)へ
通過させることを可能にする二色ミラーを含んでよい。一例として、赤外光は、約700ナ
ノメートルよりも大きい波長を有することができる。
【0238】
加えて又は代わりに、光学系612は、高周波識別(RFID)タグまたはバーコードなどの1
つ以上の追跡システム615を含むことができる。1つ以上の追跡システム615は、資産追跡
を提供するように構成することができる。例えば、光学系612は、相手先ブランド製造者
(OEM)によって製造されたシステム、機器、および/または部品のみが眼科検査システ
ム600に使用されることを保証するように構成された1つ以上の追跡システム115を含むこ
とができる。具体的には、光学系612のそれぞれは、OEMによって製造された光学系のみを
システム600で使用できるように構成された対応する追跡システム615(例えば、バーコー
ド、RFIDタグ)を含むことができる。
【0239】
いくつかの実施形態では、光源Oおよび/または光学部品Sは、密封パッケージ604に収
容することができる。密封パッケージ604は、光学系612の一体的な部分とすることができ
、または、光学系612内に取り外し可能かつ交換可能に取り付けられることで光学部品O
を取り外しおよび/または交換を提供するように構成することができる。
【0240】
前述のように、光源Sおよび/または光学部品Oを制御するための機構601は、ユーザ
によって回転させられるように適合された1つ以上のダイヤル/ノブ699と、ノブに機械的
に結合され、ノブの回転運動を光源の直線的な並進に変換するように構成されたカムシス
テムをさらに含むことができる.1つ以上のダイヤル699は、ヘッドセットによって提供さ
れる画像平面の視距離を調整する際に使用するように構成することができる。
図1Aを参照
して説明したように、ノブまたはダイヤル699は、固視光源Sを手動で調整するために使用
することができる。具体的には、ダイヤル118は、固視光源S
fに接続され、被験者の目(
複数可)に対して軸方向に固視光源を移動させるように構成することができる。固視光源
S
fを被験者の目(複数可)に対して相対的に移動させることにより、ダイヤル118は、固
視光源S
fを焦点に合わせることができ、および/または、被験者の目に起こり得る反射誤
差(例えば、近視(myopia)、遠視(hyperopia)、乱視または老視)を補償することが
できる。ダイヤル118は、被験者および/または被験者に眼科検査を行う技術者/臨床医
が調整できるように構成することができる。
【0241】
一般的に、光源Sは1つ以上の方向に移動可能なように構成することができる。さらに
、光源Sは光源Sから発せられた固視光をフレーム102の外に向けるように構成すること
ができる。被験者の注意を光源に向けさせるように、光源から発せられた固定光をフレー
ム102の外に向けるように構成することができる。光源Sはまた、被験者が見たときに固
視灯の焦点が合うように可動させることができる。代わりに又は加えて、光源Sは光源S
が発する固視光の伝搬方向に実質的に沿った方向に移動可能である。
【0242】
図2Fを参照して説明したように、システム600は、被験者の目691の瞳に対して光源Sお
よび/もしくは光学部品Oの位置および/または向きを位置合わせならびに/または調整
するように構成される自動瞳追跡機構605をさらに含んでよい。光源S、光学部品O、お
よび/またはプラットフォーム601のうちの少なくとも1つが被験者の眼691の瞳に位置合
わせされるように、自動瞳孔追跡機構605は、光源S、光学部品O、および/またはプラ
ットフォーム601に結合される。自動瞳孔追跡機構605はさらに、眼科検査システム600を
被験者の眼691に対して配置する際に、被験者の眼691の瞳孔の位置及び/又は大きさを自
動的に検出し、それに応じて、光源S、光学部品O、及び/又はプラットフォーム601の
うちの少なくとも1つを被験者の目691の瞳孔に対して位置合わせすることができるように
構成することができる。
【0243】
上述したように、自動瞳孔追跡機構605は、光源(例えば、可視光の光源または赤外光
源源IRSと、光検出器(例えば、カメラ、可視光を検出できる光検出器またはカメラ、
赤外線光検出器、または赤外線カメラ)IRDを有してよい。光検出器IRDは、被験者
の少なくとも1つの眼691から戻ってくる光に基づいて、被験者の瞳孔の画像を生成するよ
うに構成されたカメラを含むことができる。光源IRSは被験者の眼691に照射するよう
に構成することができる。
【0244】
被験者の眼に入射した光の一部は反射し、自動瞳孔追跡機構605に戻る。光検出器IR
Dは、戻ってきた光を検出し、検出された戻ってきた光に基づいて、被験者の目691の瞳
孔の位置および/またはサイズを決定することができる。いくつかの実施形態において、
光源IR
Sは、被験者の目に照射するために、例えば、約700nmよりも大きい波長の光を
生成することができる。さらに、
図6に示すように、また上で詳述したように、二色ミラ
ーとすることができるミラーm
1は、検査光源によって生成された可視光を反射し また,
図6に示すように,二色ミラーであるミラーm
1は、検査光源によって生成された可視光を
反射し,検査光源Sからの光源による照射に応じて被験者の眼から戻る光を通過させるよ
うに構成することができる。光検出器IR
Dは、二色ミラーm
1の後方であってフレーム60
2の任意の適切な位置(例えば、光学系の後方)に取り付けられ、照射された眼から戻っ
てきて二色ミラーm
1を通過する光を検出および/または結像するように構成することがで
きる。
【0245】
上述したように、被験者の眼または瞳孔を追跡するための任意の適切な機構を、本明細
書に開示される実施形態で採用することができる。さらに、いくつかの実施形態では、制
御装置610は、検出器IRDと通信して、被験者の目691から戻る赤外線の検出に応答して
検出器IRDによって生成された電気信号を受信することができる。制御装置610は、フ
レーム602に含まれることができ、および/またはシステム600に遠隔的に結合されてよい
。
【0246】
制御装置610は、被験者の目691の瞳に対する光源IRSの相対的な位置合わせを決定す
るように構成することができる。より具体的には、制御装置610は、検出器IRDによっ
て生成された電気信号に基づいて動作して、エラー信号を生成することができ、その大き
さは、赤外線源IRSと被験者の瞳孔との間の位置合わせのずれの程度を示す。
【0247】
制御装置によって生成されたエラー信号が予め定義された閾値よりも大きい場合、制御
装置610は、エラー信号を最小化するために可動式プラットフォーム603,603'の移動を引
き起こし、それによって光源Sを被験者の瞳孔と実質的に一致させることができる。光源S
(例えば、漂白光、刺激光、および固視光を生成する光源)がプラットフォーム603,603
'上に固定した状態で配置されているので、被験者の瞳孔に対するプラットフォーム603,
603'の相対的な移動により、被験者の瞳孔に対する光源Sの実質的な位置合わせを行うこ
とができる。
【0248】
システム600は、実施される眼科検査または測定に応答してフィードバックをシステム6
00に提供するために、被験者が使用するように構成されたユーザーインターフェース(被
験者応答インターフェース)680をさらに含むことができる。被験者応答インターフェー
ス680は、当技術分野で利用可能な任意の適切なインターフェースを有してよい。例えば
、被験者応答インターフェース680は、タッチセンシティブボタン、プッシュボタン、5方
向ロッカーボタン、及び/又は従来のコンピュータマウスとすることができる。被験者応
答インターフェースは、被験者応答インターフェース680を介して受信した被験者の応答
/フィードバックを分析および評価するように構成された応答分析器185と結合すること
ができる。例えば、一実施形態では、応答分析器685は、被験者の少なくとも1つの眼の暗
順応を評価するために被験者のフィードバックを分析するように構成することができる。
分析器は、処理装置(例えば、
図3Aに示す処理装置310)と、処理装置に結合され、被験
者の応答(例えば、暗順応を分析する際の刺激光に対する応答)を分析するための命令を
格納するように構成されたメモリ(例えば、メモリ320)とを含むことができる。
【0249】
赤外光源IRSと赤外光検出器IRDの瞳孔追跡機構605は、光シール690上、リア筐体
、アイカップを含む眼球室内のリア筐体の壁上、および/または使い捨ての光シール上な
ど、筐体602内の任意の適切な位置に、眼球に隣接して配置することができる。RFIDタグ6
98は、光シール690に組み込むことができる。RFIDタグ698は、任意の適切な既知の方法で
、光シール690に結合することができる。RFIDタグ698は、当技術分野で知られている任意
の適切なタグを備えてよい。上述したように、いくつかの実施形態では、光シール690は
、光シール690の外部部分(例えば、被験者の顔/目と接触する光シールの表面)に配置
される、使い捨て可能、取り外し可能、および/または交換可能な層を含むことができる
。RFIDタグ698は、光シール690の使い捨て層に組み込むことができ、使い捨て層692が本
物の使い捨てであることを保証し、また、使い捨て層の単一使用を強制する。
【0250】
上述したように、検出された信号を操作して、被験者の瞳孔に対する光源の位置合わせ
の度合いを求めるために、任意の適切な技術を採用することができる。さらに、被験者の
瞳孔に対する光源のずれが検出されると、制御装置610は、光源Sおよび/または光学部品
Oを被験者の瞳孔に対して実質的に位置合わせさせるために、フィードバックループを介
して可動式プラットフォーム603、603'の移動を引き起こすことができる。より具体的に
は、いくつかの実施形態では、制御装置610は、X、YおよびZ方向に沿って可動式プラット
フォームを移動させるための様々な手段(例えば、モータ)を作動させることができる。
【0251】
さらに、眼科検査の実施中、位置合わせ機構605は、被験者の瞳孔の位置を連続的に追
跡し、被験者の瞳孔に対する光源のずれを連続的に補正することができる。このようにし
て、位置合わせ機構は、例えば、被験者の眼の意図しない運動、振動、および光学系の他
の不要な運動などを補正することができる。
【0252】
いくつかの実施形態では、システム600を使用する前に、被験者の目の瞳孔を拡張する
ことができる。自動瞳孔追跡機構605は、被験者の瞳孔サイズを補正し、被験者の瞳孔に
誘発される変化を補正するように構成することができる。自動瞳孔追跡機構605は、補正
をリアルタイムで提供することができる。代わりに又は加えて、瞳孔追跡機構605は、被
験者の瞳孔のサイズまたは位置を補正して決定する際に、被験者の上眼瞼および/または
下眼瞼および/または睫毛の位置を補正するように構成することができる。さらに、被験
者の瞳孔サイズを補正する際に、システム600は、被験者の目に適用される刺激光および
/または漂白光の強度を調整することができる。 言い換えれば、システム600は、その被
験者の瞳孔のサイズに基づいて、被験者の目に照射される刺激光および/または漂白光の
強度を調整することができる。
【0253】
眼科検査システム600はまた、フィードバックシステム608を含むことができる。フィー
ドバックシステム608は、瞳孔追跡機構605に結合することができる(例えば、赤外光源I
RSおよび赤外光検出器IRDフィードバックシステム608は、赤外光検出器によって生
成された信号に基づいて、被験者の目691の瞳孔の位置を検出するように構成することが
でき、および/または、赤外光検出器IRDによって生成された信号に基づいて、被験者
の目691の瞳孔の位置を受信するように構成することができる。 および/または自動化さ
れた瞳孔追跡機構605から被験者の目691の瞳孔の位置を受信する。 フィードバックシス
テム608は、被験者の眼691の瞳の位置を使用して、機構605を介して(例えば、プラット
フォーム603、603'を使用して)光源Sおよび/または光学系Oの移動を引き起こし、光源S
が発する光を被験者の眼691の瞳へ導光及び被験者の眼691の瞳に対して位置合わせするこ
とができる。
【0254】
例えば、フィードバック機構608は、赤外光検出器の赤外線カメラで生成された画像に
おける被験者の瞳孔の形状に基づいて、光源Sが照射する光を位置合わせすることができ
る。具体的には、赤外光源IRSは、2つ以上のスポット光源や、被験者の目に向けて照射す
るための既知の形状を生成するように構成された絞りを含むことができる。赤外光検出器
IRDによって捕捉された赤外光源IRSの反射は、2つ以上の赤外スポット反射の間の距離を
測定するため、または被験者の目における赤外形状反射のサイズを測定するために使用す
ることができる。撮影された画像内の反射した赤外形状の測定された寸法は、赤外光検出
器IRSからの距離として目のZ座標での位置(水平位置)を決定するために使用することが
できるので、光学系Oからの距離を計算することができる。
【0255】
さらに、赤外線スポット光の反射や赤外線の特徴を測定することで、システムの自己校
正を行い、被験者の目のZ座標での位置(水平方向の位置)を決定し、被験者の瞳孔サイ
ズを適切に決定することができる。被験者がそれぞれ固有の顔の特徴/次元解剖学的特徴
(すなわち、被験者の頭に対する目の位置)を持ち得ることを考慮すると、被験者ごとに
システムを較正することで、本明細書に開示される実施形態は、より高い精度を達成する
ことができる。さらに、上述したように、フィードバック機構608は、被験者の目の瞳孔
の大きさに基づいて、検査光源の強度を調整することができる。
【0256】
上述したように、システム600は、被験者の少なくとも1つの眼(例えば、検査眼691)
を周辺光から隔離するように構成された光シール690をさらに含むことができる。光シー
ル690は、1つ以上の部分および/または要素を含むことができ、それらの各々は、再利
用可能および/または使い捨てとすることができる。例えば、光シール690は、被験者の
少なくとも1つの目の周りの領域を取り囲み、少なくとも1つの目を周辺光から封止するよ
うに構成された1つ以上の目のカップを含むことができる。1つ以上のアイカップは、当
技術分野で知られている任意の適切な材料を含んでよく、再利用可能(複数の被験者に使
用することができ、新しい被験者を検査するたびに交換する必要がなく、および/または
、各使用の前/後に洗浄することができる)および/または使い捨てにすることができる
。光シール690は、任意の適切な手段を用いて、フレーム602に取り付けることができる。
例えば、光シール690は、フレームに設けられたレセプタクル内に挿入されるか、フレー
ムに接着されるか、または他の適切な結合手段を用いてフレームに取り付けられる。
【0257】
さらに、光シール690は、被験者の片目または両目を周辺光から隔離することができる
ように構成することができる。また、光シール690は、被験者の各目を周辺光から独立し
て隔離することができる(例えば、各目に対して異なる、別個の、または独立した光シー
ルを提供することができる)ように構成することができる。一般に、光シール690は、任
意の適切な技術に従って、および/または本教示によって知らされる技術分野で利用可能
な任意の適切な材料を使用して構成することができる。例えば、光シール690は、適合性
のある材料(例えば、シリコーン)で構成することができ、および/または、被験者の頭
部の少なくとも一部に実質的に適合するように構成することができる。代わりに又は加え
て、シール690は、フレーム602が被験者によって着用されたときに被験者の少なくとも1
つの目691と実質的に位置合わせされるように構成された少なくとも1つの開口部690oを有
する適合可能な本体部を有してよい。適合可能な本体部は、フレーム602と光シール690と
の組み合わせが、被験者によって着用されたとき、および/または被験者の顔または頭に
隣接して配置されたときに、被験者の目691を周辺光から隔離することができるように、
フレーム602に結合することができる。
【0258】
光シール690は、被験者の目691の周りの光シールを調整するため、および/または被験
者の頭部の周りにシール690の適合可能な本体部を取り外し可能かつ交換可能に取り付け
るための、当技術分野で利用可能な任意の適切な機構を含むことができる。 例えば、光
シール690は、ラチェット692を含むことができ、このラチェットは、フレーム602に取り
付けられ、光シール690に結合され、被験者の目/頭部691の周りで光シール690を調整す
るように構成されることができる。被験者の眼(複数可)を周辺光から隔離することは、
暗順応の測定において重要であり、また、ビタミンA欠乏症、ソルスビー眼底ジストロフ
ィー、後期常染色体優性網膜変性症、糖尿病に関連する網膜障害、糖尿病性網膜症、薬剤
誘発性網膜毒性、緑内障、眼圧亢進症、網膜低酸素症、網膜色素変性症、眼底白斑の検出
など、様々な他の眼科検査および測定を行う際にも重要である。
【0259】
加えて又は代わりに、取り付け機構694が、ラチェット692を光シール690に機械的に結
合することができる。取り付け機構694は、ストラップ694の長さおよび張力のうちの少な
くとも1つを調整するために使用できるように構成されたストラップであることができ、
それによって、被験者の目691の周りの光シールを調整することができる。加えて又は代
わりに、取り付け機構694は、シール690の適合可能な本体部に結合された少なくとも1つ
のアームを含むことができる。さらに、追加のストラップ694'は、システム600のフレー
ム602に結合され、被験者の頭部へのフレーム602の取り付けを調整するように構成され得
る。クイックリリースボタン686、687をストラップ694、694'の少なくとも1つに結合して
、ストラップ694、694'の容易な解放を可能にすることができる。ストラップ694、694'は
、当技術分野で知られている任意の材料、例えば、弾性材料を有してよい。
【0260】
フレーム602とは別個のものとして示されているが、光シール690の1つ以上の部分は、
システム600のフレーム602に直接結合することができ、眼科検査システム600のフレーム6
02に取り外し可能に結合することができ、眼科検査システム600のフレーム602に固定的に
結合することができ、および/または眼科検査システム600のフレーム602の一体部分とす
ることができることに留意すべきである。さらに、システムの衛生的な使用を保証するた
めに、被験者の皮膚、身体、髪、顔、および/または目と接触することが予想されるシス
テム600の様々な部分は、取り外し可能、交換可能、および/または使い捨ての層、およ
び/または、使用前/使用後に(例えば、医療グレードのクリーナーを使用して)洗浄す
ることができる任意の適切な材料で裏打ちすることができることに留意すべきである。
【0261】
システム600は、1つ以上のセンサ693、693'をさらに含むことができる。例えば、シス
テム600は、圧力センサ、容量センサ、および光センサのうちの少なくとも1つを含むこと
ができる。1つ以上の圧力センサ、容量性センサ、および光センサ693、693'は、システ
ム600内の任意の適切な場所に含まれ、システムの様々な条件および状態を検出できるよ
うに構成され得る。例えば、光シール690は、光シール690を通る光の通過/漏洩を検出す
るように構成された1つ以上の光センサ693を含むことができる。
【0262】
システム600は、システム600(例えば、頭部に装着可能な装置)と被験者の顔、頭、ま
たは目(複数可)との間の適切な接触が確立されたことを確認するように構成された1つ
以上の圧力センサ693をさらに含むことができる。センサ693は、システム600内の任意の
適切な場所(光シール上)、例えば、頭部に装着可能な装置のヘッドセットおよび/また
はヘッドストラップ上に配置することができる。
【0263】
加えて又は代わりに、システム600は、システム600および/もしくは被験者の動きおよ
び/または移動を追跡ならびに/または監視するように構成された1つ以上の運動センサ
641、684を含むことができる。例えば、システム600は、システム600の急激な加速または
減速を示す情報を監視、追跡、および/または収集するように構成された、少なくとも1
つの運動センサ641(例えば、加速度計および/または傾斜センサのうちの少なくとも1つ
を含む)を含むことができる。なお、本明細書で使用する「運動センサ」という用語は、
眼科検査システム600の任意の構成要素の動き、位置、向き、及び/又は位置に関する情
報を監視、追跡、又は取得するために使用することができる当技術分野で利用可能な任意
のタイプのセンサを指すことを意図している。
【0264】
少なくとも1つの運動センサ641によって収集された情報は、眼科検査システム600の一
般的な状態を監視する際に使用することができる。例えば、いくつかの実施形態では、シ
ステム600は、運動センサ641および/または慣性測定センサ(IMS)693/641を含むこと
ができ、これを使用して、装置の動きの予期せぬ変化および/または望ましくないイベン
トに関する情報、例えば、システム600が落とされたかどうか(例えば。システム600が落
とされたかどうか(例えば、システムの頭部装着型実装が落とされた場合)、システム60
0が望ましくない衝撃を受けたかどうか、システム600が意図した使用施設から輸送された
かどうか(様々な施設間で卓上型実装を輸送し、その過程でデバイスを損傷する可能性が
あることを実践している)などである。センサ693/641によって収集された情報は、(例
えば、システムのデジタル回路内の処理装置310を介して)、そのような情報を追跡、記
録、および/または利用する機関に転送することができる。例えば、装置の予期せぬ動作
に関する情報は、デバイスの保証を提供する/提供する機関(例えば、オリジナルの製造
業者)に転送することができる。このようにして、本システムは、ユーザー自身の過失に
よって生じた損害(例えば、機器を落としたことによって生じた損害)を追跡して特定す
ることができるため、ユーザーによる保険や保証の損害賠償請求への対応を自動化するこ
とができる。また、機器の追跡を確実に行うために、システムにはバックアップ用の電源
・バッテリーが搭載されており、検査システムの電源が切れていても追跡を行うことがで
きる。
【0265】
運動センサおよび慣性測定センサを参照して説明したが、眼科検査システム600は、眼
科検査システム600における予期せぬ/望ましくないイベントの発生を検出するための任
意の手段を構成することができることに留意すべきである。例えば、眼科検査システム60
0は、運動センサ、温度センサ、湿度センサ、マイクロフォン、全地球測位システム(GPS
)、ジャイロスコープ、光センサ、赤外線センサ、近接センサ、システムクロック、及び
/又は加速度センサのうちの少なくとも1つを含むことができる。また、望ましくないイ
ベントには、許可された当事者(例えば、オリジナルメーカー)が関心を持つ可能性のあ
るあらゆるイベントが含まれる。例えば、望ましくないイベントは、眼科検査システムの
カバーの開放であることができる。センサは、単一のプリント回路基板に統合することも
、複数のプリント回路基板上の検査システム全体に分散させることもできる。
【0266】
システム600は、眼科検査を実施するための指示を被験者に提供するように構成された
被験者指示システム660をさらに含むことができる。被験者指示システム660は、権限のあ
る当事者(例えば、医療専門家)が、眼科検査または測定の間に被験者と通信することを
可能にすることができる。例えば、被験者指示システム660は、医療専門家が、眼科検査
または測定を受けている被験者に指示および/またはフィードバックを提供するために使
用することができる。被験者指示システム660は、一般に、処理装置310、および、処理装
置610がシステム600の様々な構成要素と通信し、医療専門家から指示を受け、応答を提供
し、および/または支援/指導を要求することを可能にする、システム600のデジタル回
路の他の要素(例えば、少なくとも1つのランダムアクセスメモリ(RAM)、永久メモリ、
通信インターフェース340、スピーカ467、および適切な接続(例えば、バス))を利用す
ることができる。
【0267】
いくつかの実施形態では、被験者指示システム660は、検査環境(例えば、検査室)を
通じて被験者を誘導するための1つ以上の命令を発行することができる。被験者を誘導す
るための1つ以上の命令は、1)眼科検査が実施される検査室の住所または位置、2)眼科
検査に関する情報、3)眼科検査が実施されるまでの予想される待ち時間、の少なくとも1
つを含む。
【0268】
システム600は、被験者の少なくとも1つの眼の少なくとも1つの属性(例えば、暗順応
の測定)を監視するための監視システム665をさらに含むことができる。監視システム665
は、自動被験者指示システム660と通信することができ、被験者の少なくとも1つの目の少
なくとも1つの属性の監視に応答して、被験者指示システム660に1つ以上の指示を被験者
に提供させるように構成される。例えば、監視システム665は、被験者指示システム660を
利用して、監視されている属性に関する指示を被験者に提供することができる。監視シス
テムは、システム600に含まれるインターフェースを介して、例えば、スピーカー467/65
0を介して提供される音声指示を用いて、これらの指示を提供することができる。
【0269】
スピーカー650は、監視システム665および被験者指示システム660と結合し、少なくと
も1つの属性を監視するための指示(音声通信)を被験者に提供するように構成すること
ができる。例えば、スピーカー650は、監視システム665および被験者指示システム660か
ら指示信号を受信し、これらの信号を音声信号に変換して、被験者に、固視光に視線を集
中させるように指示する音声指示、刺激光への反応を継続するように指示する指示、検査
の残り時間に関する情報などを提供するように構成することができる。
【0270】
具体的には、以下に詳述するように、監視システム665及び被験者指示システム660(例
えば、自動被験者指示システム)は、少なくとも1つの処理装置(例えば、処理装置310)
に接続され、処理装置との間で信号を送受信するように構成され得る。監視システム665
は、検査の様々な属性(例えば、刺激に対する被験者の応答)を監視し、その属性に関す
る情報(例えば、被験者の応答および/または被験者が応答を提供し続けるかどうか)を
処理装置に送信することができる。処理装置は、監視システム665から受信した情報を処
理し、任意の情報を被験者に提供すべきかどうか、及び/又は被験者がテストの残りをど
のように継続するかについて指示を受けるべきかどうか(例えば、被験者が視線を集中さ
せるように指示されるべきかどうか)を決定することができる。特定の指示を被験者に提
供すべきであると判断すると(例えば、視線を集中させ続ける指示、応答を提供し続ける
指示)、処理装置は、少なくとも1つのランダムアクセスメモリ(RAM)モジュールまたは
永久メモリモジュール(例えば、メモリ320)にアクセスし、それらの指示を被験者に提
供するために使用することができる少なくとも1つの関連する形式の音声ファイル(例え
ば、Waveform Audio File Formatの形式)を特定することができる(例えば、被験者に視
線を集中させるように指示するためのコマンドを含む音声ファイルを特定することができ
る)。 処理装置は、特定された音声ファイルをメモリから取得し、スピーカー650に被
験者のために音声ファイルを再生するように指示することによって、ファイルの実行を引
き起こすことができる。音声信号は、自然言語/言語コマンドの形態で提供することがで
きる。
【0271】
加えて又は代わりに、自動被験者指示システム660および/または監視システム665は、
表示装置670に結合することができ、眼科検査および測定を行う提供者(例えば、技術者
)が使用するための関連情報および指示(例えば、被験者指示)を表示するように構成さ
れる。例えば、表示装置670は、技術者にコメント(視線を集中させる)を提供し、被験
者に指示を提供する(例えば、指示を読み上げる)ように促すことができる。
【0272】
さらに、システム600は、監視システム665によって提供された情報、および/または、
自動化された被験者指導システム660によって提供された結果の指示に応答して、被験者
および/または施術者に警告信号を提供することができる警告機構630を含むことができ
る。警告機構630は、さらに、1つ以上のセンサ693、693'を監視し、光シール690と被験
者の顔、頭、または目(複数可)との間の接触における不規則性または望ましくない状態
が観察された場合に、検出された状態をオペレータに通知する警告を生成するように構成
することができる。例えば、いくつかの実施形態では、監視システム665は、センサ693/
641から受信した情報を監視して、光シール690を通る光の漏れがあるかどうか(光シール
を監視するセンサから受信した情報に基づく)、および/または被験者が動いたかどうか
(慣性および/または運動センサから受信した情報に基づく)を判断し、そのような状態
を観察すると、施術者および/または被験者にこれらの状態を警告することができる。警
告機構630は、任意の適切なインターフェースを介して、例えば、スピーカー650を介して
音声信号(例えば、言語信号)を提供すること、および/または、表示装置670を介して
視覚信号を提供することによって、被験者および/または臨床医に警告信号を提供するこ
とができる。
【0273】
さらに、警告機構630は、光センサ693、693'が光シール690を介した光の漏れの可能性
を検出した場合に、警告を生成するように構成することができる。例えば、警告機構は、
0.005スコトピックCd/m2超の強度を有する光の通過が光シール690内で検出された場
合に、警告を生成するように構成することができる。警告システム/警告機構630は、さ
らに、光の漏れが検出された付近にある被験者の眼を識別するように構成することができ
る。例えば、警告システム630は、光漏れの検出に応答して、音声警告を生成するように
構成することができる。
【0274】
代わりに又は加えて、アラート機構630は、システム600を使用して眼科検査および測定
を管理する個人に、眼科検査および測定が完了したことを通知するように構成することが
できる。例えば、
図4Cに示すように、一の実施形態では、警告機構630は、システム600を
使用して暗順応の測定のためのロッドインターセプトTM(RITM)検査を管理する個人に、
検査が完了したこと、および/または、誤動作が発生したことを通知するように構成する
ことができる。示されるように、アラート機構630は、警告信号(例えば、
図4Cに示され
るような視覚的な信号)を生成および/または発行することによって、暗順応検査を実施
する個人に通知することができる。警告信号は、検査が完了したこと、および/または、
誤動作(例えば、固視エラー)が発生したことを個人に示すことができる。
【0275】
図4Aを参照して述べたように、システム600は、実施される眼科検査または測定に応答
してフィードバックをシステム600に提供するために、被験者が使用するように構成され
たユーザーインターフェース(被験者応答インターフェース)680を含むことができる。
被験者応答インターフェース680は、当技術分野で利用可能な任意の適切なインターフェ
ースを含んでよい。例えば、被験者応答インターフェース680は、タッチセンシティブボ
タン、プッシュボタン、5方向ロッカーボタン、および/または従来のコンピュータマウ
スであってよい。被験者応答インターフェースは、被験者応答インターフェース680を介
して受信した被験者の応答/フィードバックを分析および評価するように構成された応答
分析器185と結合することができる。例えば、一の実施形態では、応答分析器185は、被験
者の少なくとも1つの眼の暗順応を評価するために被験者のフィードバックを分析するよ
うに構成することができる。分析器は、処理装置(例えば、処理装置310)と、処理装置
に結合され、被験者の応答(例えば、暗順応を分析する際の刺激光に対する応答)を分析
するための命令を格納するように構成されたメモリ(例えば、メモリ620)とを含むこと
ができる。
【0276】
さらに、
図4Aを参照しても述べたように、眼科検査および測定システム600は、フレー
ム602に直接含まれる、フレーム602に結合される、および/またはシステム600のフレー
ム602から遠隔に配置されることができる提供者インターフェース611をさらに含むことが
できる。提供者インターフェース611は、臨床医または技術者がデータ(例えば、調整デ
ータ)または検査の解釈および結果を提供し、および/または情報(例えば、検査結果)
を収集して報告するために使用するように構成することができる。
【0277】
さらに、プロバイダインターフェース611は、電子健康記録(EHR)または診療管理シス
テムと通信する(例えば、構造化されたファイルデータをそれに提供する)ように構成す
ることができる。そのような構造化されたファイルデータは、複数の機関によってアクセ
ス可能な共有フォルダに格納することができる。通信センター610は、そのような通信の
ために暗号化を採用することができる。
【0278】
いくつかの実施形態では、システム600は、眼科検査を開始する、進行中の眼科検査を
終了する、頭部に装着可能な装置を装着している1人以上の被験者に言語的および/また
は視覚的コマンドを提供するなど、システム600の機能を制御するように構成されたコマ
ンドセンター666も備えることができる。いくつかの実装例では、コマンドセンター666は
、移動可能装置―例えば、ipad(登録商標)、およびiphone(登録商標)または同様のデ
バイス―であってよく、かつ/あるいは移動可能装置に実装されてよい。いくつかの実施
形態では、コマンドセンター666は、システム600のフレーム602から遠隔に配置すること
ができ、Bluetooth、Wi-Fiなどの無線通信プロトコルを含む任意の適切な通信プロトコル
を使用して、システム600と通信するように構成される。
【0279】
別々の構成要素として説明したが、システム600の様々な構成要素は、同じ装置または
システムの一部として実装できることに留意すべきである。例えば、
図4Aを参照して説明
したように、インターフェース部460は、被験者応答インターフェースおよびプロバイダ
インターフェースの両方として機能し、また、コマンドセンター666によって提供される
機能の少なくとも一部を提供するように構成することができる。
【0280】
代わりに又は加えて、システム600は、被験者が眼科検査を実施する個人と通信するた
めに(例えば、その個人に警告信号を送信することを介して)使用することができる呼び
出しボタン699を構成することができる。例えば、通話ボタン600は、被験者が眼科検査を
行う個人と対話できるように構成することができる。
【0281】
代わりに又は加えて、システム600は、電源インジケータおよび/または電源スイッチ6
0を含むことができる。電源インジケータ60は、102に結合され、システム600の電源オン
および/または電源オフ、および/またはシステム100の電源状態(例えば、システムが
オンであるかオフであるか、例えば、頭部装着型の実装においてバッテリが残っている/
消費されている量(割合))を示すために使用できるように構成することができる。電源
スイッチ60は、システム600の任意の他の部分に組み込まれ、統合され、および/または
部品とすることができることに留意すべきである。
【0282】
図7は、本明細書に開示される実施形態による頭部に装着可能な装置700の概略図である
。
図1Aを参照して述べたように、頭部に装着可能な装置700は、頭部に装着可能な装置700
および被験者の少なくとも1つの眼(例えば、検査された眼)の光学的インターフェース
を周辺光から隔離するように構成された1つ以上のライトシール724R、724Lを含むことが
できる。加えて又は代わりに、いくつかの実施形態では、ヘッドセット202の少なくとも
一部が、被験者の眼への周辺光の通過を妨害するように構成された不透明な領域を構成す
るように、頭部に装着可能な装置700を構成することができる。例えば、
図7に示すように
、頭部に装着可能な装置700は、少なくとも1つの不透明部分711を有してよい。不透明部
分711は、調整可能な不透明度を有する材料を含んでよい。例えば、頭部に装着可能な装
置の不透明部分711は、刺激に応じて調整可能な不透明度を有する材料を含んでよい。
【0283】
いくつかの実施形態では、不透明部分711は、そこに電圧が印加されると半透明から不
透明に遷移するように構成された液晶とすることができる。具体的には、不透明領域711
の少なくとも一部は、1つ以上の電圧の印加に応じて不透明と半透明との間の遷移を実現
するように構成された、1つ以上の層の液晶セル715および1つ以上の層の光偏光子713(
例えば、偏光フィルタ)で構成することができる。この構成は、頭部に装着可能な装置70
0の不透明部分711が半透明から完全に不透明な状態に徐々に移行することを可能にし、そ
れによって、頭部に装着可能な装置が被験者の目に通過する光を完全に遮断する前に、(
頭部に装着可能な装置を着用した後に)環境に適応するための時間を被験者に提供するの
で、暗い環境にいることが苦手な被験者に、より快適さを提供することができる。
【0284】
偏光フィルタ713は、下層のフィルタ215に対して所定の方向にオフセットされ、液晶セ
ル層と層間接続されるように構成することができる。例えば、いくつかの実施形態では、
偏光フィルタは、下層に対して約90度でオフセットすることができる。電気による液晶セ
ルの刺激は、液晶セル層を通過する光の屈折角を変化させることができるので、偏光フィ
ルタおよび液晶セル層は、不透明部711の不透明度の変化を提供し、不透明部711を通過す
る光の通過を妨げる(または、不透明部711を通過する光を許容する)ように組み合わせ
て積層することができる。
【0285】
不透明部分(複数可)711は、頭部に装着可能な装置700の一体的な部分とすることがで
き、および/または、頭部に装着可能な装置700に取り外し可能または交換可能に取り付
けることができる。例えば、
図8に示すように、頭部に装着可能な装置の少なくとも一部
は、装置700にヒンジ結合された1つ以上の不透明部分811、811'を含むことができる。い
くつかの実施形態では、1つ以上の不透明部分811、811'は、頭部に装着可能な装置の前
面817に結合することができる。
【0286】
不透明部分811は、少なくとも1つのヒンジ814、814'を使用し、不透明部分を持ち上げ
て被験者の少なくとも1つの目に周辺光を通過させることができるように構成された頭部
に装着可能な装置とすることができる。代わりに又は加えて、不透明部分811'は、被験者
の少なくとも1つの目の前に実質的に滑動可能に配置されて、そこへの光の通過を妨害す
るように構成された滑動可能なスクリーンを含むことができる。頭部に装着可能な装置は
、不透明部分811、811'の装置への結合に対応するために必要な任意の適切な機構を含む
ことができる。例えば、頭部に装着可能な装置の少なくとも一部は、滑動可能な不透明部
分811'が頭部に装着可能な装置上(頭部に装着可能な装置の前面)に滑動可能にするよう
に構成されたレール825を含むことができる。
【0287】
いくつかの実施形態では、フリップシール850は、頭部に装着可能な装置の前面817の領
域890Rに配置することができ、フリップシール850を頭部に装着可能な装置の前面に配置
したときに、被験者の目(複数可)への周辺光の通過が妨害されるように構成される。こ
の構成では、フリップシール850を持ち上げると、顔面817の領域890Rを介して被験者の目
への光の通過が可能になる。言い換えれば、フリップシール850および/または不透明部
分811/811'は、頭部に装着可能な装置の前面に配置されると、頭部に装着可能な装置が
被験者の顔に当てられたときに被験者の目と実質的に一致して配置され、周辺光が被験者
の目に入るのを遮断するように構成される。同様に、フリップシール850および/または
不透明部分811/811'を、ヒンジ814/814'について、および/またはレール825上で持ち
上げる/滑動させると、周辺光が被験者の目に入ることができる。
【0288】
前述のように、閉じた構成では、遮光部821、821は、被験者の目への周辺光の通過を抑
制するか、または少なくとも最小化することができる。 開いた構成では、遮光部は、ヒ
ンジ814、814'を中心とした回転を介して持ち上げられ、キャビティ/チャンバ889L、889
Rを露出させて、周辺光が被験者の目に届くようにすることができる。この構成により、
被験者が周辺光を受けることができる状態で、被験者の目に頭部に装着可能な装置および
マスクを配置することができ、それにより、光の輝度を周囲から眼科検査の実施に必要な
はるかに低いレベルに移行させることができる。このような移行は、本明細書では「暗い
状態への移行(going dark transition)」と呼ばれ、被験者が眼科検査の実施に必要な暗
闇の状態に、より容易に適応するのを助けることができる。
【0289】
図9A~9Eは、本明細書に開示されたいくつかの実施形態による眼科検査・測定装置900
/900'の頭部に装着可能な実施例の様々な例示を示す。
図9Fは、
図9Eに示す実施例の分解
図を示す。
図9Gは、本明細書で開示するいくつかの実施形態による光シールの透視図を示
す。
【0290】
頭部に装着可能な装置900/900'は、一般に、被験者991の少なくとも1つの眼に任意の
適切な眼科診断手順を実行するように構成することができる。例えば、頭部に装着可能な
装置900/900'は、被験者991の少なくとも1つの目において暗順応の測定などの眼科診断
検査を行う際に使用することができる。
【0291】
図9A~9E、および
図4Cに示すように、ヘッドセット902は、筐体またはチャンバ902Hを
含むことができ、その中に眼科検査・測定装置の様々な構成要素を配置することができる
。9A~9E、および4Cに示すように、ヘッドセット902は、筐体またはチャンバ902Hを含む
ことができ、その中に、眼科検査および測定装置の様々な構成要素を配置することができ
る。筐体902Hは、頭部に装着可能な装置900/900'を使用して実施することができる1つ
以上の眼科検査および/または測定を行うために必要とされる光学部品および電子部品(
例えば、光学系など)を収容することができる。チャンバ902Hは、前面972、上面973、底
面(図示せず)、および背面974を含むことができる。
【0292】
図9Eを参照して述べたように、チャンバ902Hは、チャンバ902Hを2つ以上の区画に分割
するように構成された1つ以上の仕切りを含むことができ、その区画の各々は、被験者の
目の1つと関連付けることができる。例えば、チャンバ902Hは、2つの区画998R、998Lを含
むことができ、これらの区画998R、998Lの各々は、被験者の目の1つと関連付けることが
できる。区画998R、998Lは、外部カップ形状の特徴を含み、各区画998R、998Lが被験者の
少なくとも1つの目に隣接し、および/またはそれを取り囲むように構成することができ
る(例えば、区画998Rは右目を取り囲み、区画998Lは左目を取り囲む)。
【0293】
各区画998R、998Lの内側部分は、様々な構成要素を収容することができ、頭部に装着可
能な装置900/900'によって実行される1つ以上の光学検査および測定を実施するために
必要な様々な機能を実行するように構成することができる。例えば、区画998R、998Lは、
同じ検査および/または測定を実施するために必要なコンポーネントを収容することがで
きる。具体的には、区画998R、998Lは、被験者の片目または両目で検査または測定(例え
ば、暗順応の測定)を実施するために必要な構成要素を収容するように構成することがで
きる。例えば、取り外し可能なカートリッジを利用する実施形態(例えば、
図5Aに示す実
施形態のカートリッジ500R、500L)では、区画998R、998Lは、取り外し可能で交換可能な
カートリッジを収容するように構成することができる。
【0294】
代替的または追加的に、区画998R、998Lは、異なる眼科検査および/または測定の実施
に必要な構成要素を収容するように構成することができる。例えば、区画998R、998Lは、
一方の区画が被験者の一方の眼に第1の眼科検査及び/又は測定を実施するために必要な
構成要素を収容し、他方の区画が被験者の他方の眼に第2の眼科検査及び/又は測定を実
施するために必要な構成要素を収容するように構成することができる。上述したように、
これらの構成要素は、取り外しや交換が可能であり、眼科システムの不可欠な部分とする
ことができる。代わりに又は加えて、少なくとも1つの区画998R、998Lは、少なくとも部
分的に空にすることができる。さらに、いくつかの実施形態では、少なくとも1つの区画9
98R、998Lを少なくとも部分的に密閉して、頭部に装着可能な装置900/900'によって提供
される眼科検査および/または測定を実施するために必要な構成要素を収容する区画に周
辺光が入るのを遮断することができる。
【0295】
上述したように、本明細書に記載されている検査および測定システムの頭部装着型実装
900/900'は、被験者が装着することができ、かつ/または、装置の少なくとも一部が被
験者の少なくとも1つの目に隣接するように被験者の頭部に装着することができる頭部装
着型ヘッドセット902を含むことができる。ヘッドセット902は、任意の利用可能かつ適切
な機構を用いて被験者の頭部に装着することができる。例えば、上述したように、ストラ
ップ994は、ヘッドセット902に結合することができ、被験者991によって着用されたとき
に被験者の頭部の少なくとも一部に対してヘッドウェアラブルヘッドセット902が配置さ
れるように、被験者が頭部に装着可能な装置900/900'を着用できるように構成される。
ストラップ994は、個々の被験者の頭の周りに適合するように調整でき、個々の被験者に
快適なフィット感を提供できるように調整可能であり得る。
【0296】
一般に、ストラップ994は、任意の適切なまたは利用可能な機構を使用して、ヘッドセ
ット902に接続することができる。例えば、ストラップ994は、1つ以上の調節可能な機構
935を用いてヘッドセット902に回転可能に結合することができる。代わりに又は加えて、
ストラップ394は、1つ以上の回転可能なダイヤル、ヒンジ、および/またはラチェット9
35を使用して、ヘッドセット902に結合することができる。1つ以上の回転可能なダイヤ
ル、ヒンジ、および/またはラチェット935は、ストラップ994を任意の所望のまたは適切
な向きまたは寸法に回転させることができるように構成することができる。
【0297】
例えば、ストラップ994は、ヘッドセット902に対して約5°~約225°の回転をストラッ
プ994に与えることができるように構成された抵抗性ヒンジ935を使用して、ヘッドセット
902に結合することができる。ストラップ994のこの回転可能な特徴により、ストラップ99
4を被験者の頭部に快適にフィットさせることができる。さらに、調整機構935は、回転に
対する抵抗を提供するダンパを組み込むことができる。具体的には、減衰器は、調節可能
な機構935が、ストラップ994およびヘッドセット902を相対的に再配置するような物理的
操作を必要とするような意図しない回転を防止するように構成することができる。
【0298】
ストラップ994は1つ以上の材料の層を含むことができる。例えば、ストラップ994は、
被験者の頭部と接触するように構成されたストラップの側に内部層934を含むことができ
る。さらに内部層934は、ストラップ394に取り外し可能かつ交換可能に結合することがで
きる。例えば、内部層934は、各使用後(または複数回の使用後)に処分および/または
交換されるように構成された使い捨ての層を構成することができる。いくつかの実施形態
では、使い捨て層934は、ストラップ994からの使い捨て層の取り付けおよび/または取り
外しを可能にする接着剤(例えば、Velcro(登録商標))を含むことができる。
【0299】
代わりに又は加えて、ストラップ994および内部層934の少なくとも一方は、各使用の前
/後に内部層934および/またはストラップ994の表面洗浄を可能にする材料を含んでよい
。例えば、内部層934およびストラップ994の少なくとも一方は、織布または不織布の天然
繊維またはポリマー繊維、従来の医療グレードの洗浄剤(例えば、消毒用アルコール)で
洗浄可能な材料(例えば、アルミニウム、ステンレス鋼、銅などの金属、またはデルリン
(登録商標)、ポリカーボネート、ポリウレタンなどのポリマー)などを含み得る。
【0300】
ストラップ994は、ストラップ994の長さを調整し、被験者の頭部に適切かつ快適なフィ
ット感を提供するために使用することができる少なくとも1つの調整ダイヤル935も含むこ
とができる。調整ダイヤル935は、被験者の頭部の周りの頭部に装着可能な装置900/900'
を任意の適切な向き、長さ、および/または位置に調整するために使用できるように構成
することができる。さらに、調整ダイヤル935は、手動および/または自動で(例えば、
処理装置310(
図3に示す)から受け取った命令の下で)調整して、被験者の頭の周りでの
適切および/または快適なフィット感を提供できるように構成することができる。
【0301】
また、頭部に装着可能な装置900/900'は、被験者の少なくとも1つの目を周辺光から隔
離するように構成された光シール990を含むことができる。上述したように、光シール990
は、ヘッドセット902に結合することができ、被験者の少なくとも1つの目(例えば、いく
つかの実施形態では被験者の両目)を周辺光から隔離するように構成される。
【0302】
光シール990は、装置900/900'の一体的な部分とすることができ、および/または、頭
部装着型装置900のヘッドセット90に取り外し可能または交換可能に結合することができ
る。さらに、光シール990は、一般に、当該技術分野で知られている任意の適切な材料か
らなることができる。例えば、光シール990は、シリコーン、ポリウレタン、ネオプレン
、ポリオレフィン、ニトリルゴム、エチレンビニルアセテート(EVA)、ポリビニルアル
コール(PVA)、およびポリ乳酸(PLA)のうちの少なくとも1つのような、高分子材料を
含んでよい。加えて又は代わりに、光シール990は、セルロース繊維などの複数の繊維、
および/または、連続気泡発泡体または連続気泡発泡体、アルギン酸発泡体、およびデン
プン系発泡体のいずれかなどの発泡材料を含むことができる。
【0303】
光シール990は、被験者の目の少なくとも1つの周りに光シールを形成するのを容易にす
るように構成された様々な特徴を有することができる。例えば、光シール990は、周辺光
が被験者の目に入るのを抑制し、好ましくは防止するシールを形成するために、被験者の
目の周囲の領域および/または被験者の頭部の少なくとも一部に適合するように構成され
た1つ以上のフランジ995R、995Lを含むことができる。フランジ995L、995Rは、任意の適
切な利用可能な材料で構成され、任意の適切な形状および/またはサイズを想定して形成
することができる。
【0304】
前述のように、光シール990は、各目を周辺光から独立して隔離するように、または両
目を同時に周辺光から隔離するように構成することができる。例えば、光シール990は、
被験者の各眼を周辺光から独立して隔離するように構成することができる。
【0305】
いくつかの実施形態では、光シール990は、リッジ(
図9E)の形態の共通セグメントRに
よって互いに分離された2つのカップ状部分998R、998Lを含むことができる。各カップ状
部分998R、998Lは、被験者の少なくとも1つの目への光の通過を可能にするように構成さ
れ得る閲覧窓997R、997Lを含むことができる。各カップ状部分998R、998Lは、被験者の対
応する目をぴったりと取り囲み、その目を周辺光から隔離するように構成することができ
る。例えば、1つ以上のフランジ995R、995Lは、被験者の頭部上の被験者の目に隣接する
領域、被験者の鼻の少なくとも一部、および/または被験者の頭部をすぐに囲む任意の領
域を取り囲み、各目を他の目とは独立して周辺光から隔離することができる。使い捨てラ
イナーを含む光シールは、様々な異なる材料(例えば、高分子材料)を用いて形成するこ
とができ、使い捨てまたは再利用が可能である。
【0306】
いくつかの実施形態では、光シールは、高分子材料で構成することができる。高分子材
料は、シリコーン、ポリウレタン、ネオプレン、ポリオレフィン、ニトリルゴム、エチレ
ンビニルアセテート(EVA)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ乳酸(PLA)のいずれ
かで構成することができる。加えて又は代わりに、光シールは、複数の繊維を含むことが
できる。例えば、繊維は、セルロース繊維からなることができる。加えて又は代わりに、
光シールは発泡材料を含んでよい。発泡材料は、アルギン酸系発泡体およびデンプン系発
泡体のいずれかを含むことができる。
【0307】
前述のように、光シール990は、1つ以上の部分から構成することができ、その各々は、
再利用可能および/または使い捨てとすることができる。
図9Eは、少なくとも1つの使い
捨て部分912を有する光シール990を有する頭部装着型の眼科検査及び測定装置900'の例示
的な例を示している。使い捨て部分912は、光シール990の適合可能な本体部996の表面上
に配置され、頭部に装着可能な装置900/900'が被験者によって装着されたとき、および
/または頭部に装着可能な装置900'が被験者の顔に対して配置されたときに、被験者の顔
/皮膚と接触するように構成された衛生的なリンガー912であり得る。衛生的なリンガー9
12は、被験者の皮膚と接触するように構成することができ、被験者の皮膚と接触した後に
使用および/交換することができる。 衛生的なリンガー912は、単回使用で使い捨ての
アイテムとすることができる。いくつかの実施形態では、衛生ライナーは、両面テープ(
例えば、ストラップ993に対するライナー912の着脱を容易にするためのもの)を含むこと
ができる。
【0308】
いくつかの実施形態では、追跡システム998(例えば、RFIDタグまたはバーコード、以
下、一般的に「RFIDタグ」と呼ぶ)を光シール990に組み込むことができる。RFIDタグ998
は、任意の適切な既知の方法で、光シール990および/またはライナー912に結合すること
ができる。
図1Gを参照して説明したように、RFIDタグ998は、使い捨て層492が真正の使い
捨て(デバイスの元の製造業者によって提供される)であることを確実にするために、ま
た、使い捨て層の単一使用を強制するために、使い捨て層912に組み込むことができる。
【0309】
いくつかの実施形態では、レセプタクルまたはチャンバは、本教示による光マスクを部
分的に嵌め込むことができる空洞を提供することができる。例えば、
図9F~9Gに示すよう
に、光マスク990の一部991をレセプタクルまたはチャンバ989Lに嵌め込んで、被験者の目
の上に光マスクを配置することを容易にすることができる。具体的には、光マスク990の
開口部990Oが空洞997R/997Lに設けられた窓と実質的に一致するように、光マスク990を
空洞989Lに結合することができる。この構成では、遮光部811、811'が閉じられていると
き(例えば、
図8)、被験者は、頭部に装着可能な装置900'に配置されている/配置され
ている眼科検査システムの光源から発せられる光を見ることができる。光源は、頭部に装
着可能な装置900'の上部分902Uに配置され得る。さらに、頭部に装着可能な装置900'の上
部分902Uは、眼科検査を行うために必要な、電子部品などの他の構成要素を含むことがで
きる。
【0310】
図10Aは、本明細書に開示されるいくつかの実施形態による光シール1090のブロック図
を示す。図示されているように、光シール1090は、それぞれが被験者の片方の目を周辺光
から密封するように構成された1つ以上のカップ1098R、1098Lを有する内部キャビティ109
9を備えてよい。
図10Aに示す例では、左カップ1098Lは、被験者の左目を周辺光から密封
するように構成することができ、右カップ1098Rは、被験者の右目を周辺光から密封する
ように構成することができる。接続されたユニットとして示されているが、光シール1098
R、1098Lは、接続されている必要はなく、(例えば、
図1Fに示すように)独立した部材で
あってもよい。さらに、光シールは、被験者のどちらかの目(右または左)をシールする
ことができるように構成することができ、および/または、頭部装着型実装のどちらかの
目のインターフェース(右または左)に結合することができる。
【0311】
光シール1090は、被験者の少なくとも1つの目への光の通過を可能にするように構成さ
れた1つ以上の閲覧窓をさらに含むことができる。
図10Aに示す例では、光シールは、被
験者のそれぞれの目への光の通過を可能にするように構成された各カップ1098L、1098Rの
閲覧窓1097L、1097Rを含む。
【0312】
光シール1090は、被験者の目への外来光または周辺光の侵入または漏出を検出するよう
に構成された1つ以上の光センサ1093a、1093b、1093c、1093dをさらに含むことができる
。光センサは、光シール上の任意の適切な方法で、例えば閲覧窓1093c(閲覧窓1097Lに隣
接)、1093d(閲覧窓1097Rに隣接)に隣接して配置することができ、光シール1090の空洞
1099内への光の漏出または侵入の可能性を検出するように構成される。
【0313】
代わりに又は加えて、光シール1090は、光シール1090の空洞1099内の任意の適切な場所
に配置された1つ以上の光センサ1093a、1093bを含むことができる。例えば、光シール10
90は、シール1090の境界(例えば、シール1090が被験者の顔または皮膚と接触する場所)
に1つ以上のセンサ1093a、1093bを含むことができる。光センサ1093a、1093b、1093c、1
093dは、任意の適切な光センサで構成され得る。例えば、光センサ1093a、1093b、1093c
、1093dは、外部光の任意の侵入を感知するように構成された1つ以上のフォトダイオー
ド(例えば、アバランシェフォトダイオード)を含むことができる。いくつかの実施形態
では、1つ以上のフォトダイオードは、光学系上またはその近傍、アイカップの内部、光
シールの使い捨て部分上またはその近傍、ヘッドセットの内部、および/または光学系チ
ャネルチャンバ内に含まれるアセンブリの任意の内部体積を含む、チャンバ1099内に配置
することができる。
【0314】
光シール1090は、圧力センサおよび/または容量性センサ1093pのうちの少なくとも1つ
をさらに含むことができる。1つ以上の圧力センサは、光シール1090上の任意の適切な位
置に含まれ得る。そのような圧力センサは、適切なシール力が適用されることを確実にす
るために、エラストマーアイカップ1098L、1098Rに沿った要所および/または光シール10
90上に配置された1つ以上のひずみゲージを含むことができるが、これに限定されない。
【0315】
いくつかの実施形態では、エラストマーアイカップ1098L、1098R材料に、アイカップ内
の電気抵抗または電気容量の変化を介して圧縮力を評価することができる導電性フィラー
(例えば、カーボンブラック)を含浸させることができる。そのような実施形態では、そ
のような変化を測定することができるセンサ1093g(例えば、容量性センサ)を使用して
、アイカップ1098L、1098Rの周囲のすべての点で適切な封止力が適用されることを保証す
ることができる。
【0316】
例えば、
図10Bに示すように、容量性センサ1093gは、光シール1090上に配置された少な
くとも2つのプレート1093g-1、1093g-2を備えてよい。例示的に、容量性センサ1093gは、
光シール1090の反対側(例えば、光シールの内側および光シールの外側)に配置された2
つのプレート1093g-1、1093g-2を備えてよい。使用中に光シール1090に及ぼされる圧力(
または光シールへの圧力の減少)は、光シールを変形させ、それによって2つのプレート1
093g-1、1093g-2の間のプレート分離を減少(または増加)させることができる。プレー
ト分離の減少(またはプレート分離の増加)は、今度は、容量性センサの静電容量の増加
(または減少)をもたらし、それによってセンサ1093gを活性化することができる。光学
系は、センサ1093gによって検出された静電容量が所定の範囲を上回る又は下回る場合に
、光シール1090を介した光の漏れの可能性を示す警告を(例えば、警告システム630を使
用して)作動させるように構成することができる。
【0317】
代わりに又は加えて、電気抵抗の変化を介して圧縮力を評価することができる導電性フ
ィラー(例えば、カーボンブラック)を含浸させた高分子材料を組み込んだ使い捨て光シ
ール1090を使用して、アイカップ1098L、1098Rおよび/または使い捨て光シール1090の周
囲のすべての点で適切な封止力が適用されるようにすることができる。任意の他のセンサ
、例えば、被験者の目の少なくとも一部に対するヘッドセットの距離および/または近接
を検知することができるセンサ(例えば、機械的スイッチ、磁石およびホール効果センサ
、LEDライトスイッチ、超音波センサなど)を、本明細書に開示された実施形態に従って
採用することができる。
【0318】
上述したように、処理装置(例えば、本明細書に開示された実施形態による眼科検査シ
ステムの処理装置310)は、センサに結合することができ、光シール1090に含まれるセン
サ(複数可)によって得られた情報を受信して処理するように構成される。これに応答し
て、処理装置310は、警告信号をトリガし、及び/又は、施術者及び/又は被験者に、光
シール1090を介した光の漏れの可能性を警告する通知(例えば、音声又は視覚的な通知を
介して)を提供することができる。
【0319】
図11は、頭部に装着可能な装置の光学部品(光源および光学系)が収納され得る光学チ
ャンバ1110の例示的な例を示している。光学チャンバ1110は、1つ以上の区画で構成する
ことができる。例えば、チャンバ1110は、4つの区画1111、1112、1113、1114に分けるこ
とができる。さらに、チャンバ1110の各区画は、1つ以上の光源およびまたは光学素子を
含むように配置することができる。1つ以上の光源は、1つ以上の輝度レベルで光を生成
および/または送出するように構成することができる。例えば、少なくとも1つの光源は
、被験者の検査された眼(眼科検査および/または測定を受けている被験者の眼)の光色
素を漂白および/またはロドプシン分子の一部を脱感作することができる第1の輝度レベ
ルの光を送出するように構成することができる。このような能力を有する光源は、本明細
書では一般に漂白光源と呼ばれ、このような照度レベルで照射される光線は、本明細書で
は一般に漂白光と呼ばれる。少なくとも別の光源は、桿体細胞の応答を分離することがで
きる第2の輝度レベルの光を送出し、円錐形の細胞を全くまたはほとんど刺激せずに桿体
細胞を刺激するように構成することができる。そのような能力を有する光源は、本明細書
では一般的に刺激光源として参照され、そのような輝度レベルで照射される光線は、本明
細書では一般的に刺激光として参照される。少なくとも1つの他の光源は、被験者のテス
ト眼の焦点を合わせるために使用するように構成された照度レベルで光を提供するように
構成することができる。このような機能を有する光源は、本明細書では一般に固視灯とし
て参照され、このような照度レベルで照射される光線は、本明細書では一般に固視灯と呼
ばれる。
【0320】
1つ以上の光源を使用して、視覚テストを受ける人に漂白プロトコルを提供することが
できる。漂白プロトコルは、任意の適切かつ利用可能な技術に従って、必要に応じて変化
させることができる。例えば、漂白プロトコルは、被験者の検査眼を漂白光にさらすよう
に構成することができる。上述したように、漂白光は、漂白光への曝露において、検査眼
のロドプシン分子の少なくとも一部を脱感作するように構成される。 その後、刺激光を
介して視覚回復(暗順応など)を測定する。したがって、漂白光は、視覚的回復を測定す
るための標準化されたベースラインとして機能するように構成されている。
【0321】
一般に、標準化されたベースラインを提供することができる任意の漂白プロトコルを、
本明細書に記載された実施形態で使用することができる。漂白光は一般的に刺激光よりも
明るくなるように構成されており、漂白光および刺激光の絶対的な強度値は所望に応じて
変化させることができる。一般に、より高い強度レベル(強度レベルの絶対値が大きい)
を有する漂白光は、暗順応の測定に必要なベースラインを達成するために、より短い露光
時間を必要とする。いくつかの実施形態では、漂白光の強度は、例えば、約1.5対数暗所
網膜照度/秒から約8対数暗所網膜照度/秒の範囲の強度、および/または、約3対数暗所
網膜照度/秒から約5対数暗所網膜照度/秒の範囲の強度とすることができる。
【0322】
上述のように、漂白プロトコルは、所望の量のロドプシン分子を脱感作し、刺激光に対
する視覚回復を測定するための標準化されたベースラインを提供することができる。漂白
光の強度または漂白光への曝露時間を調節して、所望の量の脱感作を行うことができる。
例えば、ロドプシン分子の約50%から100%に相当する部分を脱感作することができる。
また、適切な量のロドプシン分子を脱感作するために、漂白光の強度を調整することがで
きる。例えば、7.65対数暗所網膜照度/秒の漂白光強度を用いれば、ロドプシン分子の約
98%を漂白することができ、5.36対数暗所網膜照度/秒の漂白光強度を用いれば、ロドプ
シン分子の約50%を漂白することができ、1.56対数暗所網膜照度/秒の漂白光強度を用い
れば、ロドプシン分子の約20%を漂白することができる。必要に応じて、ロドプシン分子
の50%未満または50%以上を脱感作する別の漂白光強度を使用することもできる。
【0323】
一般に、漂白光は、約490nm~約510nmの範囲の1つ以上の波長を含むことができる。い
くつかの実施形態では、漂白光は、約490nm~約510nmの範囲外の波長成分を含まないこと
ができる。代わりに又は加えて、漂白光は、約600nm~約700nmの範囲内の1つ以上の波長
を含むことができる。いくつかの実施形態では、漂白光は、約490nm~約510nmの範囲外の
波長成分を含まなくてよい。さらに、漂白光を放出する光源は、約0.5ミリ秒~約200ミリ
秒の範囲の持続時間を有する漂白光パルスを生成するように構成することができる。さら
に、漂白光は、約1.5対数暗所網膜照度/秒~約8対数暗所網膜照度/秒の範囲の強度を含
むことができる。
【0324】
漂白プロトコルを実行した後、視覚的回復を監視し、刺激光を介して測定することがで
きる。この光感度の回復は、主に網膜によって媒介され、かつ、主に桿体を介した感度を
測定することができる。被験者には、刺激光に対する一連の応答を求めることができ、こ
の応答は、1つ以上の指標因子に従って強度を変化させることができる。これらの指標因
子を用いて、被験者の暗順応状態を判定することができる。加えて又は代わりに、被験者
の応答を使用して閾値測定を決定することができ、閾値は、被験者が刺激光を可視である
と報告する刺激光の強度を使用して定義することができる。閾値は、一般に、任意の適切
な技術を用いて定義することができる。閾値測定の一例は、米国出願第13/028,893号に
詳細に記載されており、その教示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0325】
図11に示す例を参照すると、装置は1つ以上の固視光源S
F
1,S
F
2、漂白光源S
B
1及び
刺激用光源S
S
1を含むことができる。漂白光源S
B
1は、任意の適切な強度の漂白光(例え
ば、高強度または低強度の光)を提供するように調整することができる。さらに、漂白光
は、約1.5対数暗所網膜照度/秒から約8対数暗所網膜照度/秒の範囲の強度を含むことが
できる。
【0326】
固視光源、漂白光源SB
1、及び刺激用光源は、一般的に、当技術分野で利用可能な任意
の適切な光源を含んでよい。例えば、これらの光源は、レーザー光源および/またはLED
光源であってよい。一の実施形態では、漂白光源SB
1は、アクロマートカメラのフラッシ
ュまたはLEDライトのバンクであってよい。さらに、別個の光源として記載されているが
、当業者であれば、いくつかの実施形態において、単一の光源を使用して、本明細書で採
用される1つ以上の照明レベルを生成することができることを理解すべきである。さらに
、漂白光源は、頭部に装着可能な装置の内部構成要素として記載されているが、いくつか
の実施形態では、漂白光源は、頭部に装着可能な装置から省略することができ、漂白は、
頭部に装着可能な装置から独立して実施することができる。
【0327】
上述のように、漂白光源SB
1は、被検眼の光色素を漂白するための所望のスペクトルを
有する光ビームを放出することができる任意の光源から構成される。例えば、漂白光源は
は、光ビーム403(例えば、白色光ビーム)を放出するように構成された1つ以上のLED
(LEDの集合体)で構成することができる。
【0328】
同様に、刺激光源SS
1は、被験者の眼の桿体形状の光受容体を刺激するのに有効なスペ
クトルを含むことができる。例えば、刺激光は、約400nm~約750nmの範囲の1つ以上の波
長を含むことができる。別の方法として、刺激用光源SS
1は約100ミリ秒~約400ミリ秒の
範囲の持続時間を有する光刺激を生成するように構成することができる。 いくつかの実
施形態では、刺激光は、約100ミリ秒~約400ミリ秒の範囲の強度で構成される。5×10
-4cd/m2~約5cd/m2の範囲の強度を有しる。一の実施形態では、初期の目標刺激強度は4
.85cd/m2とすることができるが、他の初期強度を使用することもできる。いくつかの実施
形態では、刺激光は、4.0×10-4cd/m2~約5cd/m2の範囲の強度で構成される。
【0329】
先に述べたように、
図6を参照すると、一対のミラーは、互いに相対的に角度をつけて
配置され、光源から発せられた光を被験者の目に向けるように構成され得る。また、光学
系は、光を被験者の目に向ける1つ以上のレンズを含むことができる。例えば、上述した
ように、収束レンズは、可動式プラットフォーム603、603'に取り付けられ、ミラー(複
数)によって反射された光が瞳孔を通って被験者の目に入る前にコリメートするために、
被験者の目の前の光の経路に配置することができる。漂白光源S
B
1は、所望の光強度(例
えば、3 log scotopic Tds~7 log scotopic Tds)の可視光(例えば、450nm~560nmの範
囲の波長を有する光)を生成することができる。刺激用光源S
S
1は、所望の光強度(例え
ば5×10
-4cd/m
2~約5cd/m
2)で可視光(例えば、45nm~560nm)を生成してよい。
【0330】
固視光源SF
1,SF
2は、被験者の視線をそれぞれの漂白光SB
1と刺激光SS
1に向けるよう
に構成されている。固視光源SF
1,SF
2は、可視光を任意の波長、任意の光量で照射する
ことができるが、他の波長、光量を用いることもできる。
【0331】
検査や測定の際には、イメージプレーンを被験者に提示することができる。
図12~13は
、被験者に提示することができる2つの異なる画像平面1200、1200'の例を示す。画像平面
は、本明細書で説明した眼科検査システムの卓上および/または頭部装着型の実装で使用
することができる。
【0332】
上述したように、画像平面1200は、本明細書に開示された実施形態による眼科検査シス
テムの実施例を用いて被験者に提示される固視点1210を含むことができる。被験者は、眼
科検査の間(一部の休息期間を含む)、視線を固視点1210に固定するように求められる。
被験者が視線を固視点1210に固定し続けると、漂白領域1230が画像平面1200に提示される
。被験者は、視線を固視灯に固定するように指示され、最初に漂白絞りを使用して光の漂
白パルスを提示される。漂白プロセスが完了した後、テストの残りの期間、より小さな刺
激光エリア1220をユーザーに提示するように画像平面が変更される。
【0333】
図示されているように、漂白領域1230は、刺激領域820が漂白領域1230内に提示され、
漂白領域1230のいかなる縁にも提示されないことを確実にするために、刺激領域1220(長
さ1220Lを有する)よりも大きくなるように構成された領域(長さ123Lを有する)を有し
てよい。漂白領域1230と刺激領域1220は、漂白領域1230と刺激領域1220の提示を区別しや
すくするために、異なる形状で構成することができる。 例えば、漂白開口部1230は、正
方形状(第1の長さ1230Lを有する)とすることができ、刺激領域1220は、円形状(第2の
長さ1220Lを有する直径を有し、第1の長さが第2の長さよりも大きい)とすることができ
、これにより、被験者は、漂白光およびその残余の効果の提示と、刺激光の提示とを容易
に区別することができる。また、定着ドット1210は、漂白領域1230および刺激領域1220の
領域よりも小さい(長さ1210Lを有する)領域を有してよい。
【0334】
図13は、別の実施形態(例えば、本明細書に開示された眼科検査システムの頭部装着型
の実施形態)において、被験者に提示される画像平面1300を示す図である。
図12に示す実
施形態では、被験者の眼は、テストのすべての段階で光軸上に配置されたままである。し
かし、
図13に示す実施形態(頭部装着型の実装に利用できる)では、光学系をX軸に沿っ
て配置し、X軸に沿って(電動制御によって)移動できるように構成することができる。
【0335】
具体的には、画像平面1300は、第1の直径1310Lを有する漂白定着光領域1310を有してよ
い。被験者は、漂白処理の間、漂白定着光領域1310に視線を集中させるように求められ得
る。漂白プロセスを実行するために、漂白領域1330(第1の長さ1330Lを有する)は、漂白
領域1330の中心が被験者の瞳孔と位置合わせするように、画像平面内で(例えば、X方向1
340に沿って)移動される。漂白プロセスの完了時に、被験者は、漂白固定光領域と同様
の直径1310Lを有することができる刺激固定点に視線を集中させるように求められる。漂
白領域は、被験者の瞳孔との整列位置合わせから遠ざけられ(例えば、X方向1340に沿っ
て)、刺激領域1320は、刺激の中心を被験者の瞳孔と位置合わせさせるために(例えば、
X方向1340'に沿って)移動される。
【0336】
前述のように、漂白領域1330と刺激領域1320は、漂白領域1330と刺激領域1320の提示を
区別しやすくするために各異なる形状を有してよい。例えば、漂白開口部1330は、正方形
状(第1の長さ1330Lを有する)とすることができ、刺激領域1320は、円形状(第2の長さ1
320Lを有する直径を有し、第1の長さが第2の長さよりも大きい)とすることができ、それ
により、被験者は、漂白光およびその残効性の提示と刺激光の提示とを容易に区別するこ
とができる。また、定着ドット1310,1315は、漂白領域1330および刺激領域1320の面積よ
りも小さい(長さ1310Lを有する)領域有してよい。
【0337】
いくつかの実施形態では、頭部に装着可能な装置は、検査の間、光学的中心にある瞳孔
を直接中心とすることができる(すなわち、光学アセンブリは、上述のように移動されな
い)。この方法では、被験者は、漂白段階では漂白固定光に目を向け、刺激段階では刺激
固定光に目を向けることができる。これらの2つの検査方法はそれぞれ、検査に使用する
瞳孔の位置に応じて適切な装置の校正が必要と考えられる。
【0338】
前述のように、頭部に装着可能な装置は、モータ駆動の光学アセンブリを使用して、瞳
孔を正確に位置決めし、光学アセンブリを移動させて、検査の漂白部分と刺激部分の漂白
中心と刺激の中心をそれぞれ定めることができる。装置の瞳孔の位置決めのための瞳孔内
距離の範囲は、一般的に54mmから72mmと特定されている。いくつかの実施形態(例えば、
テーブルトップ型の実施形態)では、光軸で瞳孔を正確に位置決めするために、電動式の
チンレストを使用することができる。瞳孔の位置は、被験者の姿勢やテスト中の快適さに
応じて、検査中に多少の変動が見つかる。
【0339】
漂白を行う場合には,漂白光/刺激光を像面から直接投射することができる。刺激を行
う際には、LEDと像平面の間に中性濃度フィルタとガラス拡散板を導入し、像平面の開口
部を刺激用の開口部に変更し得る。刺激時にはガラス拡散板やその他の適切な拡散材を使
用し、漂白時には像面位置に対するLEDのデフォーカスを行うことで、ホットスポットを
解消することができる。漂白/刺激に使用されるLEDは、狭い投影範囲を持つ統合コリメ
ートレンズを含むことができる。また、レンズホルダーを用いて補正レンズを導入するこ
とで、ユーザーに提示される画像品質を向上させることができる。
【0340】
図14A~14Bは、本明細書に開示されたいくつかの実施形態による頭部装着型の実装で使
用することができる光学系の一部の高レベル断面
図1400、1400'を示している。
【0341】
図14A-Bでは14A-Bでは、上から観察したときの観察光学系1401の中心と、基準面1402が
示されている。定着光1405、漂白光1420、および/または刺激光1410を被験者に提示する
光源は、当技術分野で利用可能な任意の適切な筐体とすることができる、筐体1430内に配
置することができる。いくつかの実装例では、固視光1405は、改善された画像の均一性(
例えば、ホットスポットがない)で固定ドットを表示させるために、拡散器1406を介して
提示することができる。漂白光1420は、漂白を実行する際に、追加されたコリメートレン
ズ1431を介して、像平面1440を介して直接投影することができる。刺激光は、画像平面14
40を出る前に、中性密度フィルタ1411および拡散器1412を介して提示することができる。
【0342】
ホットスポットは、固視光および刺激光に拡散器1406、1412を使用することや、漂白を
行う際の像面1440の位置に対するコリメートレンズ1431の位置決めによる光のデフォーカ
スによって除去することができる。漂白に使用される光源は、幅広ビーム統合レンズを含
むことができる。コリメートレンズは、狭い投影範囲を提供するために、漂白光の後に導
入することができる。上述したように、いくつかの実施形態では、ヘッドセットにユーザ
ー調整ノブ/ダイヤルを設けて、像面距離を調整し、ユーザーに提示される画像品質を主
観的に改善することができる。ノブは、像平面1440と観察光学系1460との間の距離を調整
して、球面等価補正を行う。
【0343】
像平面は、観察光学系(例えば、50mm FLレンズ )1460および保護窓1450を介して見る
ことができ、観察光学系1460の近くに位置では屈折力はない。光封止機能は、眼球1445お
よび瞳孔1446を任意の適切な位置(例えば、保護窓1450の表面から23mm)に配置するよう
に構成することができる。いくつかの実施形態では、観察光学系1460(例えば、50mmのFL
レンズ)から眼1445までの距離の範囲は、10mm~80mm、20mm~60mm、または30mm~40mmと
することができる。
【0344】
さらに、先に述べたように、瞳孔位置1446は、被験者に依存し、瞳孔撮像カメラ1476を
用いて決定することができる。また、先に述べたように、光学系1400は、検査漂白剤およ
び刺激光源1410、1420からの光を被験者の瞳に反射するように構成された1つ以上のミラ
ー1451(例えば、少なくとも1つの二色ミラー)を含むこともできる。
【0345】
図15は、本明細書で開示する実施形態によるインターフェースシステムの高レベルブロ
ック図である。
図3を参照して述べたように、本明細書に開示される実施形態による眼科
検査システム1550は、眼科検査システム1550の様々な機能を実装するデジタル回路及び関
連ハードウェア1501を含むことができる。さらに、上で詳述したように、デジタル回路15
01は、眼科検査システムの動作を監視し、眼科検査システムの動作に関する信号を送信お
よび/または受信し、および/または、眼科検査システムの動作を制御するように構成さ
れた処理装置1510を含む様々な構成要素を含むことができる。
【0346】
処理装置1510は、眼科検査システム1550および/または頭部に装着可能な装置100の動
作に関する情報およびデータを収集または受信し、および/または情報およびデータを保
存または別の構成要素(例えば、眼科検査システムの他の機関など)に転送するように構
成することができる。 処理装置1510はさらに、眼科検査システム1550によって収集され
た情報およびデータの分析、解釈、追跡、および報告に必要な様々な機能を制御、監視、
および/または実行するように構成することができる(例えば、
図1Aに示す頭部に装着可
能な装置100に実装されているように)。一般的に、これらの機能は、任意の適切なコン
ピュータシステムによって、および/またはデジタル回路もしくはコンピュータハードウ
ェアで実行および実装することができ、処理装置1510は、本明細書に記載される様々な機
能および方法を実装および/または制御することができる。処理装置1510は、一般に、眼
科検査システム1550の動作を監視し、システム1550の動作に関する信号を送信および/ま
たは受信し、および/またはシステム1550の動作を制御するようにさらに構成することが
できる。また、処理装置1510は、システム1550の動作に関するデータを収集または受信し
、および/またはデータを保存または別の機関(例えば、医療施設など)に転送すること
ができる。
【0347】
一般に、処理装置1510およびCPU1515は、メインメモリ1520(例えば、リードオンリー
メモリまたはランダムアクセスメモリまたはその両方)から命令およびデータを受け取り
、かつ、命令を実行するように構成することができる。命令およびその他のデータは、メ
インメモリ1520に格納することができる。処理装置1510およびメインメモリ1520は、特別
目的の論理回路に含まれるか、または特別目的の論理回路によって補完され得る。メイン
メモリ1520は、データおよびコンピュータプログラム命令を具現化するのに適した機械読
み取り可能な記憶装置に含まれる揮発性メモリ、不揮発性メモリ、半揮発性メモリ、また
は仮想メモリの任意の適切な形態とすることができる。例えば、メインメモリ1520は、磁
気ディスク(例えば、内蔵ディスクまたはリムーバブルディスク)、光磁気ディスク、半
導体記憶装置(例えば、EPROMまたはEEPROM)、フラッシュメモリ、CD-ROM、および/ま
たはDVD-ROMディスクのうちの1つ以上を有してよい。
【0348】
メインメモリ1520は、アプリケーションソフトウェア1527を保持することができる。例
えば、メインメモリ1520およびアプリケーションソフトウェア1527は、本明細書で説明し
た実施形態の様々な側面を実装するコンピュータ実行可能な命令およびデータ構造など、
様々なコンピュータ実行可能な命令、アプリケーションソフトウェア、およびデータ構造
を含むことができる。例えば、メインメモリ1520及びアプリケーションソフトウェア1527
は、例えば、眼科検査中に被験者に指示するために被験者と通信するために採用できる被
験者指示システム(例えば、以下に詳述するような自動化された被験者指示システム)を
実装するコンピュータ実行可能な命令及びデータ構造などを含むことができる。
【0349】
処理装置1510は、さらに、データベースまたはデータストレージ1530に結合することが
できる。データ記憶装置1530は、眼科検査・測定システム1550の様々な機能および動作に
関連する情報およびデータを記憶するように構成することができる。
【0350】
処理装置1510は、さらに、表示装置1517に結合することができる。表示装置1570は、処
理装置から情報および命令を受け取るように構成することができる。表示装置1570は、一
般に、当技術分野で利用可能な任意の適切な表示装置、例えば、液晶表示装置(LCD)ま
たは発光ダイオード(LED)表示装置とすることができる。例えば、表示装置1570は、ユ
ーザーからの指示を受け取り、および/またはユーザーに情報を提供することができるス
マート表示装置および/またはタッチセンシティブ表示装置であってよい。
【0351】
処理装置1510は、さらに、様々なインターフェースに接続することができる。様々なイ
ンターフェースへの接続は、システムまたは入力/出力(I/O)インターフェース1549(
例えば、Bluetooth、USBコネクタ、オーディオインターフェース、FireWire、周辺機器を
接続するためのインターフェースなど)を介して確立することができる。 I/Oインター
フェース1549は、任意の適切なインターフェース、例えば、マイク1566、スピーカー1567
、および1つ以上のセンサ1541に接続することができる。
【0352】
処理装置1510は、さらに、ネットワークインターフェースなどの通信インターフェース
1540に結合することができる。通信インターフェース1540は、眼科検査・測定システム15
50に含まれる通信インターフェース、および/または、眼科検査・測定システム1550と通
信するように構成された遠隔通信インターフェース1540であってよい。例えば、通信イン
ターフェース1540は、眼科検査・測定システム1550に適切な通信ネットワークへの接続を
提供するように構成された通信インターフェースであってよく、それを介してデータ、情
報、および命令の送受信を行うことができる。上述したように、システム1550は、本明細
書に開示された実施形態を用いて様々な眼科検査及び測定を行うための光学部品を構成す
る光学系1502をさらに備えることができる。
【0353】
1つ以上のセンサ1541は、任意の適切なセンサ、例えば、システム1550および/または
被験者の動きおよび/または移動を追跡および/または監視するように構成された1つ以
上の運動センサを含んでよい。例えば、システム1550は、システム1550の急激な加速また
は減速を示す情報を監視、追跡、および/または収集するように構成された、少なくとも
1つの運動センサ1541(例えば、加速度計および/または傾斜センサのうちの少なくとも1
つを含む)を含むことができる。
【0354】
いくつかの実施形態では、システム1550は、装置の動きの予期せぬ変化および/または
望ましくない事象に関する情報を収集するのに用いられ得る運動センサおよび/または慣
性測定センサー(IMS)を含んでよい。装置の動きの予期せぬ変化および/または望まし
くない事象とは例えば、システム1550が落とされたかどうか(例えば、システムのヘッド
ウェアラブル実装が落とされた場合。システム1550が落とされたかどうか(例えば、シス
テムの頭部に装着な実装例が落ちてしまった場合)、システム1550が望ましくない衝撃を
受けたかどうか、システム1550が意図された使用施設から輸送されたかどうか(施術者が
様々な施設間で卓上実装例を輸送し、その過程で装置を損傷する可能性)などであってよ
い。
【0355】
処理装置1510は、センサを監視することができ、センサ1541によって収集された情報を
受信して処理するように構成することができる。その収集された情報は転送することがで
きる。前述のように、眼科検査システム1550の動きに関する情報は、眼科検査システム15
50の急激な加速または減速に関する情報を含むことができる。
【0356】
処理装置1510は、この情報を処理して、デバイスが衝撃(落下や転倒など)を受けたか
どうか、またはその他のイベントを経験したかどうかを判断することができ、この事象に
関する情報は、許可された当事者1599が関心を持つことができる。センサ1641によって収
集された情報を処理すると、処理装置1510は、望ましくないイベントに関する情報および
/またはシステム1550の状態に関する情報を、そのような情報を追跡、記録、および/ま
たは利用する機関に送信することができる。例えば、装置の予期せぬ動作に関する情報は
、通信ネットワーク1544を介して、システム1550に関する保証を提供/提供する機関1566
(例えば、オリジナルメーカー)に送信することができる。
【0357】
認可された当事者1599は、保険提供者(例えば、眼科検査システムに保険をかけた当事
者)、システムの任意の機関および/または装置によって提供されるサービスの任意の部
分を保証した当事者、および/またはシステムを所有または運営する任意の個人または団
体など、眼科検査システム1550に関する情報を受け取ることを認可された任意の者又は機
関であってよい。
【0358】
例えば、いくつかの実施形態では、認定当事者1599は、眼科検査システム1550に含まれ
る/提供される部品及び/又はサービスの少なくとも一部を保証する先発装置製造業者で
あってよい。加えて又は代わりに、認可された当事者1599は、眼科検査システム1550のメ
ンテナンスを担当する遠隔地の者、および眼科検査システム1550に保険を提供する保険会
社の少なくとも1つであってよい。
【0359】
処理装置は、センサ(複数可)1541から情報を受信することに応答して、1つ以上のタ
スクを実行する命令を実行するように構成することができる。一般的に、処理装置は、セ
ンサ測定値の異なる大きさに対応する予め確立された規則を有してよく、これらの規則は
、ユーザーまたは機関1599への通知の性能を支配することができる。
【0360】
例えば、処理装置1510は、センサ(複数可)1541によって検出された任意の望ましくな
い事象(例えば、急激な加速または減速事象)の重大度を定量化するように構成された命
令を実行するように構成することができる。いくつかの実施形態では、処理装置1510は、
望ましくない事象の重大度を定量化するように構成することができる。例えば、処理装置
1510は、急激な加速または減速事象を軽度、中程度、および重度に分類または定量化する
命令を構成することができる。例えば、処理装置は、1つ以上のセンサから受信したデー
タを比較し、そのデータを所定の閾値と結合して、急激な加速または減速事象を軽度、中
程度、および重度に分類するように構成することができる。
【0361】
処理装置1510はさらに、許可された当事者1599が関心を持ち得る情報を(センサ(複数
可)1541から)受信したことに応答して、通知1551を生成し、および/または生成された
通知を許可された当事者1599に送信するように構成され得る。通知1551は、当技術分野で
既知かつ利用可能な任意のスキームを使用して、許可された当事者に送信することができ
る。例えば、システム1550は、通信ネットワーク1544を介して通知1551を送信するように
構成することができる。通信ネットワーク1544は、当技術分野で既知かつ利用可能な任意
の通信ネットワークとすることができる。さらに、システム1550および処理装置1510は、
当技術分野で既知かつ利用可能な任意の手段(例えば、通信リンク、通信プロトコルなど
)を使用して、許可された当事者1599と通信することができる。システム1550は、通信ネ
ットワーク1544を介して許可された当事者と通信するために必要な任意の通信手段を含む
ことができる。
【0362】
いくつかの実施形態では、許可された当事者1599は、眼科検査システム1550によって生
成された通知1551を受信するように構成された指定されたデバイスとすることができる。
指定されたデバイスは、当技術分野で知られる利用可能な任意の適切な装置であってよい
。例えば、指定されたデバイスは、移動可能装置、デスクトップコンピュータ、イヤホン
、ポップアップメッセージウインドウを備えたスマートグラスのいずれかであってよい。
【0363】
第三者/指定デバイス1566は、眼科検査システム1550によって生成された通知を受信す
ることに応答して、眼科検査システム1550に応答信号1552を発行するように構成すること
ができる。応答信号1552は、1つ以上のタスクを実行するために処理装置1510によって実
行可能な命令を含むことができる。例えば、1つ以上の命令は、処理装置によって実行さ
れると、眼科検査装置1550を無効にすること、被験者1598に(例えば、表示装置1517を介
して)視覚的な警告信号を提供すること、および被験者1598に(例えば、スピーカー1567
を介して)聴覚的な警告信号を提供することのうち、少なくとも1つ以上を実行する命令
を含むことができる。
【0364】
加えて又は代わりに、眼科検査システム1650は、眼科検査システム600における望まし
くない事象(例えば、眼科検査システムの急激な加速又は減速)の検出に応答して、警告
信号を生成するように構成することができる。いくつかの実施形態では、眼科検査システ
ム1550によって生成された警告信号は、少なくとも1つのスピーカー1567を介して出力す
ることができる。前述のように、処理装置1510は、眼科検査システム1550の入力/出力(
I/O)インターフェース1549を介して、少なくとも1つのスピーカー1550に結合すること
ができ、望ましくない事象(例えば、眼科検査システムの急激な加速または減速)が検出
された場合に、警告信号を生成するようにスピーカー1550に指示するように構成される。
いくつかの実施形態では、警告信号は、自然言語によるメッセージで構成することができ
る。
【0365】
さらに、いくつかの実施形態では、1つ以上のセンサ1541は、被験者1598の動きを感知
および/または追跡するように構成することができる。例えば、システム1550は、様々な
頭部装着型の実装例において、システム1550を装着している被験者1598が元の位置(例え
ば、システム1550が被験者の頭部に配置された、または被験者の頭部に対して配置された
位置)から移動したかどうかを検出または決定するように構成された1つ以上のセンサ15
41(例えば、運動センサ、GPSセンサ、加速度計、ジャイロスコープなど)を含むことが
できる。センサ(複数可)1541は、眼科検査を実施する人または機関が関心を持つ可能性
のある任意のタイプまたは量の動きを検出するように構成することができる。
【0366】
さらに、処理装置1510は、眼科検査システム1550の動きの検出に応答して実行されるも
のと同様の手順を実行するように構成することができる。具体的には、処理装置1510は、
眼科検査を実施する人または機関が関心を持つ可能性のある任意のタイプまたは量の動き
の検出に応答して、警告信号を生成し、信号を送信または受信し、および/または命令を
受信および実行するように構成することができる。例として、一の実施形態では、処理装
置1510は、施術者にとって関心のある可能性のある動きが発生したことを施術者に警告す
る信号を発行するように構成することができる。いくつかの実施形態では、処理装置1510
は、システム1550の表示装置1517に、視覚的メッセージを提供させることができる。
【0367】
上述したように、眼科検査システム1550は、検査を実施するための様々な指示を被験者
に発行するように構成された被験者指示システム1560を含むことができる。被験者指示シ
ステム1560は、眼科検査システム1550の電子回路、例えばアプリケーションソフトウェア
1527に実装することができ、被験者を案内するための1つ以上の指示を、指示および/ま
たは音声ファイル(例えば、Waveform Audio File Formatの形式で)の形でメインメモリ
1520に格納できるように構成することができる。被験者指示システムは、検査システム15
50の初期化時に、処理装置1510が、被験者指示システム1560を用いて被験者を指導するた
めの音声ファイルをメインメモリから転送し、その実行をさせるように構成することがで
きる。被験者指示システム1560は、I/Oインターフェース1549を介して、眼科検査・測定
システム1550の1つ以上のスピーカー1567と通信し、スピーカー1567に対して被験者に関
連する音声ファイルの再生を指示することができる。
【0368】
いくつかの実施形態では、被験者指示システム1560は、眼科検査または測定を通じて被
験者を自動的に案内するために採用することができる。例えば、被験者指示システム1560
は、暗順応検査などの眼科検査を行うための必要なステップを通じて被験者を案内するこ
とができる。
【0369】
被験者指示システム1560は、当技術分野で知られている任意の適切なトリガに応答して
初期化されるように構成することができる。例えば、被験者指示システム1560は、システ
ム1550がオンになったことに応答して、(例えば、表示装置1517上の)ボタンが起動した
ことに応答して、装置のフレームが被験者の皮膚に接触したことに応答して(タッチセン
シティブ)、および/または、頭部に装着可能なヘッドセットが被験者に装着されたこと
に応答して、初期化されるように構成することができる。開始されると、被験者指示シス
テム1560は、検査がどのように行われるかの説明を被験者に提供し、及び/又は、眼科検
査及び/又は研究の完了に必要な手順を被験者に案内することができる。一の実施形態で
は、被験者指示システム1560は、頭部に装着に実装されたヘッドセットに取り付けられ、
眼科検査及び/又は研究の間(例えば、暗順応測定の実行中)に被験者に指示するように
構成され得る。
【0370】
被験者指示システム1560はさらに、処理装置1510を使用して、被験者1598との口頭での
通信を確立することによって、眼科検査を通じて被験者1598を導くように構成することが
できる。被験者との口頭でのコミュニケーションは、自然言語を用いて行うことができる
。加えて又は代わりに、被験者1598との口頭でのコミュニケーションは、眼科検査の前、
間、および後に被験者1598に配信するように構成された1つ以上の事前に記録されたメッ
セージを使用して行うことができる。事前に記録されたメッセージは、データベース1530
に格納され、眼科検査中の様々な時点で処理装置1510によってアクセスされ得る。処理装
置1510は、オーディオスピーカ1567を使用して、被験者1598との口頭でのコミュニケーシ
ョンを行うことができる。
【0371】
言葉によるコミュニケーションは、被験者1598に伝えられる1つ以上のコマンドを含む
ことができる例えば、口頭での通信は、被験者に特定の固視点に集中するよう指示するこ
と、被験者に目を開けておくよう指示すること、被験者に検査中の特定の時点で瞬きをす
る/しないよう指示することなどにより、検査を通じて被験者を誘導するコマンドを含む
ことができる。加えて又は代わりに、1つ以上のコマンドは、システム1550と被験者との
間の通信交換(例えば、被験者に言語コマンドを提供し、被験者から自然言語応答を受信
することによる)を含むことができる。通信交換を達成するために、システム1650は、音
声入力部(例えば、スピーカー1566)を利用して、被験者1598から通信メッセージを受信
することができる。通信メッセージは、被験者1598が自然言語で発行することができる。
【0372】
例えば、1つ以上のコマンドは、被験者の記録に関する情報(被験者の住所、電話番号
、保険、処方箋、希望する薬局など)を要求する通信交換、推奨される治療や検査の広告
、疾患に関連するライフスタイルの変更や疾患の進行を遅らせることに関する教育などを
構成することができる。いくつかの実施形態では、1つ以上のコマンドは、別のプロバイ
ダまたは医師(例えば、眼科医、網膜専門医など)への紹介などの情報を被験者に提供す
ることができる。
【0373】
さらに、1つ以上のコマンドは、眼科検査を通じて被験者1598を誘導するために提供さ
れるコマンドを含むことができる。例えば、口頭でのコミュニケーションは、1)被験者1
598への挨拶、2)眼科検査が実施される検査室の住所または場所を提供するコマンド、3
)眼科検査に関する情報、および4)眼科検査が実施されるまでの予想される待ち時間、
の少なくとも1つを含むことができる。
【0374】
処理装置1510は、インターフェース1555を介して被験者1598から受信した応答を監視す
るように構成することができる。いくつかの実施形態では、処理装置1510は、将来の分析
のために被験者1598から受信した応答を記憶し、被験者1598から受信した応答を、メモリ
に記憶されたベースライン応答と比較するように構成することができる。処理装置1510は
、さらに、被験者1598から受信した応答に基づいて、眼科検査システムの少なくとも1つ
の機能を調整するように構成することができる。例えば、処理装置1510は、刺激光に対す
る被験者の応答を監視し、被験者の応答に基づいて、検査の長さを短くすべきか延長すべ
きかを決定するように構成することができる。代わりに又は加えて、処理装置は、被験者
1598から受け取った応答に基づいて、眼科検査システム1550の様々な構成を変更するよう
に構成することができる。例えば、処理装置は、光学系の構成要素の位置および光学系の
構成要素の向きの少なくとも1つを変更することができる。加えて又は代わりに、処理装
置は、1)光学系の構成要素の位置、2)光学系の構成要素の向き、および3)眼科検査の
長さのうちの少なくとも1つを調整することができる。いくつかの実施形態では、処理装
置は、被験者1598から応答を受信した際に、被験者1598に追加の指示を与えることもでき
る。
【0375】
前述のように、システム1550は、検査被験者1598から口頭での応答を受け取るように構
成されたマイクロフォン1566などの音声入力部を含むことができる。検査被験者1598の口
頭での応答は、自然言語の形態でシステム1550に提供され、処理装置1510によって処理さ
れ得る。処理装置1510は、検査被験者1598の口頭の応答を処理し、検査被験者1598に追加
のコマンドおよび命令を提供することができる。追加のコマンドは、1)自然言語コマン
ド、2)事前に記録された音声コマンド、3)コンピュータで生成された音声コマンド、4
)視覚的コマンド、および5)物理的コマンドまたはプロンプト(例えば、振動)の少な
くとも1つを含むことができる。
【0376】
システム1550は、ユーザーの応答に関連付けられたアクティブオントロジーの1つ以上
のアクティブ要素を抽出し、アクティブオントロジーに基づいて被験者に支援を提供する
ための少なくとも1つのタスクを決定し、少なくとも1つのタスクを実行することによって
被験者に支援を提供することによって、被験者から受け取った指示を処理することができ
る。一般的に、当技術分野で利用可能な任意の適切な技術を使用して、ユーザーの言語的
応答に関連するアクティブオントロジーを抽出することができる。
【0377】
いくつかの実施形態では、被験者1598の口頭での応答は、支援のための1つ以上の要求
を含むことができる。1つ以上の要求は、検査被験者1598によって自然言語で発行され得
る。援助を求める口頭の要求を受信することに応答して、処理装置1510は、1つ以上の要
求に関連付けられたアクティブオントロジーの1つ以上のアクティブ要素を抽出し、アク
ティブオントロジーに基づいて、被験者1598に援助を提供するための少なくとも1つのタ
スクを決定し、少なくとも1つのテストを実行することによって、被験者1598に援助を提
供することができる。支援タスクの非限定的な例としては、検査における休憩または一時
停止の提供、所定の眼科検査システムの着脱方法の明確化、検査指示の明確化または繰り
返し、検査手順、器具、解剖学、および/または検査に関連する生理学に関する追加の情
報または教育を含むことができる。
【0378】
前述のように、被験者指示システム1560は、検査および検査環境を通じて検査被験者15
98を案内するように構成することができる。例えば、検査場所1547に到着すると、被験者
1598は、被験者の正確な位置を追跡および/または報告するように構成された装置1537と
ペアリングすることができる。装置1537は、被験者1598に関連付けられた移動可能装置で
あってよい。装置1537は検査環境1547内の被験者1598の位置を処理装置1510に通信するよ
うに構成することができる。言い換えれば、処理装置1510は、被験者1598に関連付けられ
た位置決定装置1537と(通信リンクまたはネットワーク1544を介して)通信して、被験者
の位置を監視し、被験者1598を検査場所1547から検査室1557に案内するように構成するこ
とができる眼科検査システム600の処理装置1510として示されているが、処理装置は、検
査場所1547内の任意の処理装置、例えば、位置決定装置1537に実装された又はそれと結合
された処理装置であり得ることに留意すべきである。さらに、本明細書に開示される実施
形態は、眼科検査システムでの使用に限定されない。一般的に、被験者を検査場所から検
査室に案内するための本明細書に開示されたシステム、方法、及び装置は、任意の検査又
は検査施設(医療的性質又は非医療的性質を有する)、又はクライアントが待つように指
示され、及び/又は彼/彼女が意図するサービスを受ける場所に案内される必要がある任
意の施設で使用することができる。さらに、ここで開示されているシステムの任意の部分
は、チップ上に実装することができる。例えば、システムの健康状態を判断するためのシ
ステムをチップに実装し、権限のある当事者が追跡に関心を持つ可能性のある健康状態を
持つ任意の装置にインストールすることができる。
【0379】
図15に戻ると、処理装置1510はさらに、被験者を検査室1557に案内するために、検査場
所1547全体に分散した複数のスピーカー1557と通信するように構成することができる。処
理装置1510は、被験者位置決定装置1537の位置がそのスピーカー657に近接していること
に基づいて、各スピーカー1557を作動させることができる。代わりに又は加えて、処理装
置1510は、被験者に地図を提示し、被験者を検査室1557に視覚的に案内するために、被験
者位置決定装置1537上で実行されるプログラムと通信するように構成することができる。
いくつかの実施形態では、位置決定装置1537は、診療所またはオフィス全体に分散された
RFIDリーダーと連動するRFIDタグで構成することができる。さらに、いくつかの実施形態
では、位置決定装置は、オフィスまたは診療所ベースのWiFiまたはBluetoothネットワー
クと連動するスマートフォンを備えてよい。
【0380】
処理装置1510は、事前に記録されたメッセージからなる1つ以上のコマンドを被験者15
98に発行することができる。1つ以上のコマンドは、眼科検査の前、間、および後に被験
者に配信するように構成することができる。処理装置1510は、被験者1598から支援を求め
る1つ以上の要求を受け取ることもできる。1つ以上の要求は、1)検査に関する質問、
および2)検査に関する苦情の少なくとも1つを含むことができる。
【0381】
さらに、処理装置は、以下のうちの少なくとも1つを実行することによって、被験者に
支援を提供する命令を実行するように構成することができる。1)眼科検査を行う際に被
験者1598を誘導すること、2)眼科検査を監視している施術者に通知すること、3)眼科測
定・検査装置の少なくとも1つの機能を調整すること、4)眼科測定・検査装置の少なくと
も1つの要素を構成すること、の少なくとも1つを実行することによって、被験者に支援を
提供する命令を実行するように構成することができる。
【0382】
図16は、眼科検査および/または研究の実行および/または完了のための指示を被験者
に提供するために被験者指示システム1560によって使用され得る手順の高レベルフロー図
である。
図16に示すように、手順は、装置準備1610、被験者準備1620、位置合わせ1630、
実演1640、眼科検査1650、および検査完了1660を含むことができる。
【0383】
装置準備1610では、被験者が眼科検査のために準備され、検査パラメータが設定される
。被験者は、技術者、医師、または施術者によって、および/または検査を実施するため
のパラメータを自動的に設定する自動化システムによって準備することができる。具体的
には、被験者準備720の間に、被験者は、眼科検査システム(例えば、システムの頭部装
着型実装)の導入を提供され、システムがどのように動作するか、及び/又は、被験者が
眼科検査を完了するために従わなければならない手順としてのガイダンスを提供され得る
。被験者は、生身の技術者、医師、施術者から、および/または被験者を検査に導くよう
に構成された自動システムから、導入コメントを受け取ることができる。例えば、被験者
は、ビデオを見るように案内されることによって、及び/又は、模擬検査若しくはサンプ
ル検査を通して案内されることによって、眼科検査システムに導入されることができる。
自動化されたシステムを利用する実施形態では、被験者は、音声コマンドを介して自動化
されたシステムと通信するオプションを与えることができる。この音声コマンドは、被験
者が自然言語で提供することができる。
図4Aを参照して説明したように、被験者準備段階
において、臨床医は、インターフェース460を使用して、検査をセットアップし、検査を
初期化することができる。検査がセットアップされると、臨床医は、検査を実施する際に
使用するために、インターフェース460を被験者に渡すことができる。
【0384】
位置合わせ1630段階では、眼科検査システムは、被験者の瞳を像平面に自動的に位置合
わせすることができる(例えば、像平面に含まれる十字線)。被験者の瞳孔は、手動で(
例えば、技術者によって)および/または被験者の瞳孔を自動的に検出し、それに応じて
画像平面を調整する自動化システムを使用して、画像平面に位置合わせすることができる
。
図15に示すように、いくつかの実施形態では、眼科検査システム1550は、オペレータ(
例えば、技術者)が被験者の瞳孔を画像平面に含まれる十字線又は他の特徴に位置合わせ
することを可能にするように構成された提供者インターフェース1511を含むことができる
。例えば、提供者インターフェースは、被験者の瞳孔の画像を表示するとともに、画像平
面の画像を表示し、臨床医が瞳孔を画像平面(例えば、画像平面上の十字線)に合わせる
ことができる表示装置1511dを構成することができる。 プロバイダインターフェース151
1の画面1511d上の調整は、処理装置1510が、光学系1502の光学素子(例えば、
図6を参照
して説明したような光源)を運ぶプラットフォームを移動させ、それによって被験者の瞳
孔を像平面に一致させる動作を引き起こすことができる。
【0385】
実演1640の間、眼科検査システムは、実演検査を通じて自動的に被験者に検査手順を知
らせてよい。眼科検査1650の間、眼科検査システムは、データ及び/又は画像を収集する
ために、被験者を実際の眼科検査に自動的に連れて行くことができる。検査は、技術者/
被験者が被験者を装置から外し、および/または被験者からヘッドマウント装置を回収し
、被験者の記録に結果を記録することによって1660年に完了する。
図4Aを参照して説明し
たように、テストプロセスのこの時点で、処理装置1510は、インターフェース460を臨床
医モードに戻すことができる。
【0386】
図15に戻って、システム1550は、提供者が、それぞれが異なる眼科検査を提供する複数
の頭部に装着可能な装置の中から選択することを可能にする、提供者インターフェース15
11および/またはコマンド画面1550をさらに含むことができる。具体的には、
図4Aおよび
4A-1を参照して述べたように。4Aおよび4A-1を参照して述べたように、眼科検査システム
1550は、眼科検査を初期化および/または実施する際に使用するための1つ以上のメニュ
ーまたはアイコンを臨床医に提供するように構成することができる。メニュー及びアイコ
ンは、提供者インターフェース1511を介して、及び/又はシステム1550の機能を制御する
ように構成されたコマンドセンター1566を介して、提供者及び/又は被験者に提示するこ
とができる。提供者インターフェース1511及び/又はコマンドセンター1566は、様々な検
査を提供する装置及び提供される検査(複数可)に関する情報を格納するデータベース15
30(例えば、クラウド系被験者データベース)、電子健康記録、又は診療管理システムを
格納又はアクセスするように構成することができる。
【0387】
インターフェース1511/コマンドセンター1566の表示装置1511d/1566dは、複数のアイ
コンa,b,c/a',b',c'をユーザーに提示することができ、これらのアイコンの各々は
、コマンドセンター1566/インターフェース1511と通信しているシステム1550,1550',1
550''のうちの1つ(例えば、複数の頭部に装着可能な装置のうちの1つ)を表すことがで
きる。いくつかの実施形態では、ユーザーは、アイコンを選択することにより、例えば、
そのアイコンをクリックすることにより、そのアイコンに関連付けられた頭部に装着可能
な装置との通信を開始することができる。例として、アイコンa,b,c/a',b',c'を選
択することにより、ユーザーは、そのアイコンに対応する頭部に装着可能な装置との通信
チャネルを確立することができる。アイコンのa/a'を選択すると、そのアイコンに対応
するデバイス1550が選択され得る。 デバイス1550が選択されると、システムは、ユーザ
ーにメニュー1050を提示することができ、このメニュー1050は、そのアイコンa/a'に関
連する頭部に装着可能な装置1550に所望の機能を実行するよう指示するためにユーザーが
選択できるコマンドのリストを含む。例えば、メニューaは、デバイスが他のユーザーに
よって着用または使用されているかどうかを提供者が判断することができるメニュー項目
dを含むことができる。メニュー項目dを選択することにより、提供者は、特定の頭部に装
着可能な装置1550が被験者に装着されているかどうかを判断することができる。
【0388】
応答して、コマンドセンターは、頭部に装着可能な装置に組み込まれた1つ以上のセン
サ1571からデータを受信して、頭部に装着可能な装置が被験者によって着用されているか
どうかを判断することができる(例えば、頭部に装着可能に実装されたストラップに含ま
れる圧力センサであって、圧力センサが処理装置1510と通信しており、処理装置1510は、
センサから受信した情報に基づいて、頭部に装着可能な装置が着用されているかどうかを
判断することができる)。
【0389】
その後、別のメニュー項目e、を画面1566d/1511dに提示することができる。このメニ
ュー項目の選択により、ユーザーに被験者と通信するオプションを提供することができ、
それにより、提供者は、頭部に装着可能な装置1550を装着している被験者と口頭および/
または視覚的な通信を開始することができる。例えば、この項目を選択すると、コマンド
センター1566は、ユーザーが被験者に口頭で指示を与えることを可能にすることができ、
例えば、眼科検査の開始のために被験者を準備することができる。次に、ユーザーは、被
験者1598に対して眼科検査システム1550を用いて検査を開始するために、別のメニュー項
目fを選択することができる。
【0390】
当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、上記の実施形態に様々な変更を
加えることができることを理解できるであろう。 本明細書では、特定の例示的かつ非限
定的な実施形態の文脈で利点を開示しているが、添付の請求項によって定義される本明細
書の範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換、順列、および改変を行うことができ
る。さらに、任意の1つの実施形態に関連して記載された任意の特徴は、任意の他の実施
形態にも適用可能である。
【手続補正書】
【提出日】2024-11-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼球検査及び測定用の頭部に装着可能な装置であって、
頭部に装着可能なフレームと、
前記フレームに取り付けられると共に被験者の少なくとも1つの眼の光受容体を漂白するのに適した漂白光、及び、前記被験者の前記少なくとも1つの眼に照射することで曝露に応じてフィードバックを得るのに適した刺激光を生成するように構成される少なくとも1つの検査用光源と、
該少なくとも1つの検査用光源からの前記漂白光及び前記刺激光を前記被験者の少なくとも1つの眼に向けるために前記フレームに取り付けられた光学系、
前記少なくとも1つの検査用光源及び光学系が設けられ、前記被験者の眼の瞳に対して前記少なくとも1つの検査用光源を位置合わせするために少なくとも2つの垂直方向に沿って移動可能である可動式プラットフォーム、
を備える頭部に装着可能な装置。
【請求項2】
請求項1に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記被験者の注意を前記少なくとも1つの検査用光源へ向けるように構成される少なくとも1つの固視用光源をさらに備え、
前記少なくとも1つの固視用光源及び前記少なくとも1つの検査用光源の相対位置は、前記少なくとも1つの検査用光源によって放出される光と前記少なくとも1つの固定光源によって放出される光が前記被験者の瞳で約1°~18°の範囲の角度をなすように設定される、
頭部に装着可能な装置。
【請求項3】
請求項2に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記少なくとも1つの固視用光源は、前記被験者が見るときに前記固視光を集束させることを可能にするように、前記固視用光源によって放出される光の伝播方向に実質的に沿った方向に沿って移動可能に構成される、頭部に装着可能な装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の頭部に装着可能な装置であって、
前記被験者の注意を前記少なくとも1つの検査用光源へ向けるように構成される少なくとも1つの固視用光源と、
前記フレームに取り付けられて前記少なくとも1つの固視用光源に結合され、前記被験者の眼に対して前記固視用光源を移動させるように構成される機構、
をさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記被験者の前記少なくとも1つの眼を周辺光から遮断するように構成される少なくとも1つの光シールをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項6】
請求項5に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記光シールの表面の少なくとも一部を覆うように構成される一回使用の衛生ライナーをさらに備え、
前記衛生ライナーは電子タグを有する、頭部に装着可能な装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記被験者が前記少なくとも1つの検査用光源によって放出される光の曝露に応じてフィードバックすることを可能にするように構成される被験者応答インターフェースをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項8】
請求項7に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記頭部に装着可能なフレーム上に取り付けられて、前記被験者応答インターフェースと通信して、前記被験者の前記フィードバックを分析することで前記被験者の前記少なくとも1つの眼の暗順応を測定するように構成される分析装置をさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の頭部に装着可能な装置であって、ユーザーが前記暗順応測定を実行する手順を選択することを可能にする選択オプションの表示を制御するように構成される制御装置をさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項10】
眼球検査及び測定用の頭部に装着可能な装置であって、
頭部に装着可能なフレームと、
前記フレームに取り付けられると共に漂白光及び刺激光を生成するように構成される少なくとも1つの検査用光源と、
前記フレームに取り付けられると共に該少なくとも1つの検査用光源からの前記漂白光及び前記刺激光を被験者の少なくとも1つの眼に向けるように構成される光学系と、
互いに独立して周辺光から前記被験者の眼を遮断するように構成される適合可能な本体部を有する光シールと、
前記光シールが前記被験者によって装着されるときに前記被験者の皮膚と接触するように前記光シールの前記適合可能な本体部の表面と結合するように構成される一回使用の衛生ライナーを備え、
前記衛生ライナーはRFIDタグを有する、
頭部に装着可能な装置。
【請求項11】
請求項10に記載の頭部に装着可能な装置であって、
前記光シールの前記適合可能な本体部は、前記光シールが前記被験者によって装着されるときに前記被験者の前記少なくとも1つの眼と実質的に位置合わせされるように構成される少なくとも1つの開口部を有し、
前記本体部はさらに、当該頭部に装着可能な装置のフレームに結合され、それにより前記被験者の前記少なくとも1つの眼を周辺光から遮断するように構成される、
頭部に装着可能な装置。
【請求項12】
眼球検査及び測定用の頭部に装着可能な装置であって、
頭部に装着可能なフレームと、
前記フレームに取り付けられると共に漂白光及び刺激光を生成するように構成される少なくとも1つの検査用光源と、
前記フレームに取り付けられると共に該少なくとも1つの検査用光源からの前記漂白光及び前記刺激光を被験者の少なくとも1つの眼に向けるように構成される光学系と、
互いに独立して周辺光から前記被験者の眼を遮断するように構成される適合可能な本体部を有する光シールと、
前記光シールを通る光の漏れを検出するために前記頭部に装着可能なフレーム上に結合される1つ以上の光センサをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項13】
請求項12に記載の頭部に装着可能な装置であって、前記の検出された光の漏れが閾値よりも大きいときに警告を生成するように前記1つ以上の光センサと通信する警告モジュールをさらに備える、頭部に装着可能な装置。
【請求項14】
眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステムであって、
頭部に装着可能なフレームと、
被験者の少なくとも1つの眼の前方で前記頭部に装着可能なフレームに取り付けられると共に前記被験者の前記少なくとも1つの眼に照射するようにこうせいされる検査光を生成するように構成される少なくとも1つの検査用光源と、
被験者の少なくとも1つの眼の前方で前記頭部に装着可能なフレームに取り付けられると共に該少なくとも1つの検査用光源によって生成される前記検査光を前記被験者の前記少なくとも1つの眼に向けるように構成される少なくとも1つの光学系と、
前記少なくとも1つの検査光源及び前記少なくとも1つの光学系が取り付けられる可動式プラットフォームを備え、
前記可動式プラットフォームは前記頭部に装着可能なフレームに取り付けられると共に前記頭部に装着可能なフレーム内部で少なくとも2つの直交次元に沿って可動で、かつ、前記頭部に装着可能なフレーム内部で前記少なくとも1つの検査光源を動かし、かつ、前記被験者の前記少なくとも1つの眼の瞳に対して前記少なくとも1つの検査光源を位置合わせするように構成される、
眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステム。
【請求項15】
請求項14に記載の眼球検査及び測定用の頭部に装着可能な装置であって、前記被験者の注意を前記少なくとも1つの検査用光源によって生成された前記検査光へ向ける固視光を生成するように構成される少なくとも1つの固視用光源をさらに備える、眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステム。
【請求項16】
請求項15に記載の眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステムであって、前記少なくとも1つの固視用光源は、前記被験者が見るときに前記固視光を集束させるように、前記頭部に装着可能なフレーム内部で移動可能である、頭部に装着可能なシステム。
【請求項17】
請求項16に記載の眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステムであって、前記頭部に装着可能なフレームに取り付けられて前記少なくとも1つの固視用光源に結合され、前記被験者の前記少なくとも1つの眼に対して前記頭部に装着可能なフレーム内部で前記固視用光源を移動させることで、前記被験者が見るときに前記固視光を集束させるように構成される機構をさらに備える、頭部に装着可能なシステム。
【請求項18】
請求項14~17のいずれか一項に記載の眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステムであって、前記頭部に装着可能なフレームに結合される自動位置合わせ機構をさらに備え、
前記自動位置合わせ機構は、前記頭部に装着可能なフレーム内部で前記少なくとも1つの検査用光源を自動的に動かし、前記少なくとも1つの検査用光源を前記被験者の眼の瞳へ自動的に位置合わせするように構成される、
眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステム。
【請求項19】
請求項18に記載の眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステムであって、
前記自動位置合わせ機構は、前記被験者の前記少なくとも1つの眼に照射するように前記頭部に装着可能なフレーム上に取り付けられる赤外光源と、前記赤外光の照射に応じて前記少なくとも1つの眼から戻る前記赤外光の少なくとも一部を検出するように前記頭部に装着可能なフレーム内に取り付けられる赤外検出器を備える、
眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステム。
【請求項20】
請求項14~19のいずれか一項に記載の眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステムであって、前記被験者の前記少なくとも1つの眼を周辺光から遮断するように構成される光シールをさらに備える、眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステム。
【請求項21】
請求項20に記載の眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステムであって、前記光シールは、当該眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステムの光学インターフェースと取り外し可能に結合される、眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステム。
【請求項22】
請求項14~21のいずれか一項に記載の眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステムであって、前記頭部に装着可能なフレームに結合されて前記被験者の意図しない運動を検出するように構成される少なくとも1つのセンサをさらに備える、眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステム。
【請求項23】
請求項14~22のいずれか一項に記載の眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステムであって、前記被験者が前記少なくとも1つの検査用光源によって生成される前記検査光の曝露に応じて前記被験者によって供されるフィードバックを受けるように構成される被験者応答インターフェースをさらに備える、眼球検査及び測定用の頭部に装着可能なシステム。
【外国語明細書】