(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025024644
(43)【公開日】2025-02-20
(54)【発明の名称】ボックス型アート
(51)【国際特許分類】
B65D 85/00 20060101AFI20250213BHJP
A47K 11/06 20060101ALI20250213BHJP
B65D 77/00 20060101ALI20250213BHJP
【FI】
B65D85/00 Z
A47K11/06
B65D77/00 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023128909
(22)【出願日】2023-08-07
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】515159110
【氏名又は名称】株式会社ドリームホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100174791
【弁理士】
【氏名又は名称】川口 敬義
(72)【発明者】
【氏名】小濱 洋一
【テーマコード(参考)】
2D036
3E067
3E068
【Fターム(参考)】
2D036HA21
2D036HA26
2D036HA31
2D036HA77
3E067AA11
3E067AB99
3E067AC05
3E067BA05B
3E067BA09C
3E067BA12B
3E067BB01B
3E067BB08B
3E067BB11C
3E067BB13C
3E067BB14B
3E067BB14C
3E067BC06B
3E067BC06C
3E067ED12
3E067EE03
3E067EE20
3E067EE27
3E067EE59
3E067FA03
3E067FC01
3E067GD09
3E068AA40
3E068BB02
3E068CC02
3E068CC04
3E068CC07
3E068CC09
3E068CC22
3E068CD03
3E068CE02
3E068CE03
3E068CE06
3E068CE08
3E068CE11
3E068DD09
3E068DE19
3E068EE32
3E068EE40
(57)【要約】 (修正有)
【課題】日常において自然な形で使用することが可能であり,かつ,複数回の使用にも備えることができる技術の提供。
【解決手段】枠状部材と,第一箱状部材と,第二箱状部材と,透明板と,アート部材とからなるボックス型アートであって,枠状部材は,正面に,アート部材を表示するための表示部と,側面のいずれか若しくは両方,又は上部に,第一箱状部材を挿入・嵌合するための開放部を有し,第二箱状部材は,第一箱状部材に収納されるとともに,非常用トイレのための部材を内包し,第一箱状部材上部に,アート部材,透明板の順に載置し,これらを一体として枠状部材の開放部を通じて枠状部材内部に嵌合することで,ボックス型アートとして用いることを特徴とするボックス型アート。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠状部材と,第一箱状部材と,第二箱状部材と,透明板と,アート部材とからなるボックス型アートであって,
枠状部材は,
正面に,アート部材を表示するための表示部と,
側面のいずれか若しくは両方,又は上部に,第一箱状部材を挿入・嵌合するための開放部を有し,
第二箱状部材は,
第一箱状部材に収納されるとともに,非常用トイレのための部材又は防災グッズを内包し,
第一箱状部材上部に,アート部材,透明板の順に載置し,これらを一体として枠状部材の開放部を通じて枠状部材内部に嵌合することで,
ボックス型アートとして用いることを特徴とするボックス型アート。
【請求項2】
アート部材において,絵画,写真,版画,書道作品,モザイクアートのいずれかが表されている請求項1に記載のボックス型アート。
【請求項3】
透明板が,アクリル板,ポリカーボネート板,PETG板,PVC板,SAN板,ガラス板のいずれかからなる請求項1に記載のボックス型アート。
【請求項4】
枠状部材が,木枠,プラスチック枠,金属枠のいずれかからなる請求項1に記載のボックス型アート。
【請求項5】
第一箱状部材に,引き出し用取っ手を備える請求項1に記載のボックス型アート。
【請求項6】
非常用トイレのための部材が,袋ならびに凝固剤である請求項1に記載のボックス型アート。
【請求項7】
第二箱状部材が開閉式の蓋を有し,
袋を内包するための袋用第二箱状部材と,
凝固剤を内包するための凝固剤用第二箱状部材と,
からなる請求項6に記載のボックス型アート。
【請求項8】
防災グッズが,口腔ケア用品,非常食,ホイッスル,LEDライト,災害用タオル,災害用ブランケット,衛生用品,ウェットシート,除菌シート,救急セット,ドライシャンプー,電池,軍手,カイロ,レインコート,マスク,給水バッグ,携帯用ラジオ,のいずれかから選択される請求項1に記載のボックス型アート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,ボックス型アートに関する。より詳細にいうと本発明は,地震などの非常時に使用できるトイレのための部材等を内包しつつ,通常は壁にかけたり,置くなどして部屋の装飾品として自然な形で使用することができるボックス型アートに関する。
【背景技術】
【0002】
地震などの非常時において,水や電気が使用できない状況がしばしば生じる。
例えば,災害の際の避難場所として使用される公共施設において,断水により水が使用できない場合などは,事実上,トイレが使用できない状況となり,大変な不便を強いられることとなる。また,マンションなどでは停電により給水ポンプが使用できず,水が使えない場合があり,この場合もトイレが使用できないこととなる。
このような事情から,非常時にトイレとして使用できる技術が開示されている(特許文献1から3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-271522号公報
【特許文献2】特開2016-188099号公報
【特許文献3】実用新案登録第3214846号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には,非常時に組み立てることで使用可能な簡易トイレに関する技術が開示されている。また,特許文献2ならびに3には,トイレのための部材を収納可能な危機管理対策用ボックスに関する技術が開示されている。
これら先行技術は,非常時において簡易式のトイレないしトイレ部材を内包する点において有用である。しかるに,これらの技術は簡易式トイレないしボックスとして常備する必要があり,普段は必ずしも必須なものではない。
【0005】
また,公共施設においては,多くの人が避難してくることも多く,また,その期間も数時間から数日に及ぶ。そのため,そのような場合のトイレは,のべ回数として数えると何十回にも及ぶことが想定される。このことから,先行技術のものを多数常備するのは,余計なスペースなどが必要となる点において課題を有する。
さらに,マンションにおいても限られた広さないし空間容積であることを考慮すれば,非常時だけのための備蓄などは,できるだけ避けたいという心理が働くものである。
上記事情を背景として本発明では,日常において自然な形で使用することが可能であり,かつ,複数回の使用にも備えることできる技術の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明者は,鋭意研究の結果,内部に非常用トイレのための部材を内包しうるとともに,所定の構造を有することで,頑健性と取扱性,さらには高級感を備えたボックス型アートに想到し,発明を完成させたものである。
加えて発明者は,このボックス型アートが,非常時における防災グッズを内包しうることで有用性を発揮しうることに想到し,発明を完成させたものである。
【0007】
本発明は,以下の構成からなる。
[1]枠状部材と,第一箱状部材と,第二箱状部材と,透明板と,アート部材とからなるボックス型アートであって,
枠状部材は,
正面に,アート部材を表示するための表示部と,
側面のいずれか若しくは両方,又は上部に,第一箱状部材を挿入・嵌合するための開放部を有し,
第二箱状部材は,
第一箱状部材に収納されるとともに,非常用トイレのための部材又は防災グッズを内包し,
第一箱状部材上部に,アート部材,透明板の順に載置し,これらを一体として枠状部材の開放部を通じて枠状部材内部に嵌合することで,
ボックス型アートとして用いることを特徴とするボックス型アート。
[2]アート部材において,絵画,写真,版画,書道作品,モザイクアートのいずれかが表されている[1]に記載のボックス型アート。
[3]透明板が,アクリル板,ポリカーボネート板,PETG板,PVC板,SAN板,ガラス板のいずれかからなる[1]に記載のボックス型アート。
[4]枠状部材が,木枠,プラスチック枠,金属枠のいずれかからなる[1]に記載のボックス型アート。
[5]第一箱状部材に,引き出し用取っ手を備える[1]に記載のボックス型アート。
[6]非常用トイレのための部材が,袋ならびに凝固剤である[1]に記載のボックス型アート。
[7]第二箱状部材が開閉式の蓋を有し,
袋を内包するための袋用第二箱状部材と,
凝固剤を内包するための凝固剤用第二箱状部材と,
からなる[6]に記載のボックス型アート。
[8]防災グッズが,口腔ケア用品,非常食,ホイッスル,LEDライト,災害用タオル,災害用ブランケット,衛生用品,ウェットシート,除菌シート,救急セット,ドライシャンプー,電池,軍手,カイロ,レインコート,マスク,給水バッグ,携帯用ラジオ,のいずれかから選択される[1]に記載のボックス型アート。
【発明の効果】
【0008】
本発明により,日常において自然な形で使用することが可能であり,かつ,複数回の使用にも備えることができる技術の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明のボックス型アートを使用している様子を示した図。
【
図2】ボックス型アートの内部を引き出す様子を示した図。
【
図3】ボックス型アートから内部の部材を引き出し,それぞれの部材毎に示した図。
【
図5】枠状部材の上側に開放部を備えるボックス型アートの変形例を示した図。
【
図6】ボックス型アートの試作例の設計図を示した図。
【
図7】ボックス型アートの試作例の外観を示した図。
【
図8】ボックス型アートの変形例の設計図を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明について説明を行う。
本発明のボックス型アートは,枠状部材と,第一箱状部材と,第二箱状部材と,透明板と,アート部材とからなるボックス型アートであって,枠状部材は,正面に,アート部材を表示するための表示部と,側面のいずれか若しくは両方,又は上部に,第一箱状部材を挿入・嵌合するための開放部を有し,第二箱状部材は,第一箱状部材に収納されるとともに,非常用トイレのための部材又は防災グッズを内包し,第一箱状部材上部に,アート部材,透明板の順に載置し,これらを一体として枠状部材の開放部を通じて枠状部材内部に嵌合することで,ボックス型アート(インテリアアート,室内装飾)として用いることを特徴とする。
本発明のボックス型アートは,日常においては,壁にかけたり,置くなどして装飾品として使用することができ,非常時においては,内包する非常用トイレのための部材を取り出すことで簡易トイレとして使用することができ,防災グッズを取り出して使用することで非常時における迅速な対応が可能となる。
また,本発明のボックス型アートは,枠状部材を備えることで,一定程度の頑健性を有し,ある程度の大きさのものとして構成することが可能となる。そのため,内部に多数の非常用トイレのための部材を備えることが可能となる。
さらに,本発明のボックス型アートでは,アート部材を容易に交換することができ,場所や季節に応じた種々のアート部材を使用して楽しむことができる。
【0011】
本発明においてボックス型アートとは,ボックス様の形状を有するとともに,その一つの面にアート表現がなされているものとして定義される。また,ボックス様とは,略六面体の形状を有するものとして定義され,典型的には,
図2に示すような,一定程度の厚みを有する平らな略六面体の形状である。また,
図2のように正方形型の略六面体としてもよいし,縦長ないし横長の長方形型の略六面体の形状としてもよい。
【0012】
本発明において枠状部材は,一定程度の頑健性を有し,他の部材を内包しつつ,アート部材を表示する役割を果たす。そのため,枠状部材は,アート部材等を挿入するための開放部と,アート部材を表示するための表示部を必須の構成として備える。枠状部材は,かかる役割ならびに構成を備える限り特に限定する必要はなく,種々の構成を採用することができる。
枠状部材は,典型的には,
図3に示すように,六面体様の形状を有し,左右側面に開放部,正面に表示部を備える構成とすればよい。開放部は,第一箱状部材,アート部材,透明板,これらを重ねた場合の形状と一致した形状ないし大きさとすればよい。
表示部については,
図3のとおり,四角形(正方形)にくり抜かれた形でアート部材を表示するための表示部とすればよい。なお,表示部については,四角形に限定する必要はなく,円状や楕円状,多角形状(長方形,三角形など)など,種々の形状としてもかまわない。
【0013】
枠状部材の大きさについては,ボックス型アートとして機能しつつ,使用が想定される部屋等に応じた大きさとすることができる。
ボックス型アートの一例として,試作例(木製枠状部材)を例に挙げると,幅と高さが約33cm,奥行きが約5.5cmである。また,枠状部材の各辺の幅は,約5mm程度となっている。当然のことながら,かかる大きさや形状に限定する必要はなく,例えば,正方形状のみならず,高さと幅の比を変更して高さや幅の一方を長くした長方形状とするなど,種々の構成とすることができる。
【0014】
枠状部材の素材については,部屋に飾ることを想定し,一定程度の強度と高級感を備えた素材を用いればよい。このような素材として,例えば,木枠,プラスチック枠,金属枠のいずれかを用いればよい。
【0015】
アート部材は,本発明のボックス型アートにおけるアート部分として機能するとともに,第一箱状部材の上に載置されることで,第一箱状部材の蓋としての役割を果たす。アート部材は,かかる役割を果たす限り特に限定する必要はなく,種々のアートを表示することができる。
アート部材は,典型的には,薄い板状の紙やプラスチック素材,木製板などを用い,これの表部分に,種々のアートを表した部材を用いればよい。アート素材としては特に限定する必要はなく,絵画(油絵,水彩画,鉛筆画,切り絵,プリント絵など),写真,版画,書道作品,モザイクアートなどを表して用いることができる。
アート部材の形状ないし大きさについては,枠状部材や第一箱状部材を勘案して決定すればよい。典型的には,正方形ないし長方形などの形状とすればよく,第一箱状部材の上面と同一もしくはこれよりも若干小さい大きさとすればよい。
【0016】
透明板は,アート部材の上側(表側)に載置され,アート部材に表されたアート部分を保護する役割を果たす。アート部材は,かかる役割を果たす限り特に限定する必要はなく,種々の形状ないし素材のものを用いることができる。
透明板は,透明であり,かつ,薄い板状であればよく,このような素材として例えば,アクリル板,ポリカーボネート板,PETG板(ポリエチレンテレフタラートグリコール板),PVC板(ポリ塩化ビニール板),SAN板(スチレン・アクリロニトリル板),ガラス板などを用いることができ,最も好ましくは,アクリル板を用いることができる。
透明板の形状ないし大きさについては,枠状部材や第一箱状部材を勘案して決定すればよい。典型的には,正方形ないし長方形などの形状とすればよく,第一箱状部材の上面と同一もしくはこれよりも若干小さい大きさとすればよい。
【0017】
第一箱状部材は,第二箱状部材を収納するための役割を果たす。第一箱状部材は,この役割を果たす限り特に限定する必要はなく,種々の形状ないし大きさとすることができる。
第一箱状部材は,枠状部材の内部の形状に沿った形状とすればよく,典型的には,上面が開いた六面体様の形状とすればよい。
第一箱状部材は,引き出し用取っ手を備えることが好ましい。これにより,非常時において第一箱状部材等を,枠状部材から取り出すことが容易となり,本発明のボックス型アートの利便性を向上させる効果を有する。
引き出し用取っ手は,第一箱状部材の引き出しが容易となる構成である限り特に限定する必要はなく,種々の構成を採用することができるが,典型的には,
図3のように,帯状タグとすることができる。
【0018】
第二箱状部材は,第一箱状部材に収納されるとともに,内部に,非常用トイレのための部材又は防災グッズを内包する役割を果たす。第二箱状部材は,この役割を果たす限り特に限定する必要はなく,種々の形状ないし態様とすることができる。
第二箱状部材は,典型的には,第一箱状部材の内部に収納されるための六面体様の形状とすればよい。また,枠状部材から,第二箱状部材を取り出す際に,中の部材が飛び出さないように,第二箱状部材は,開閉式の蓋を有する構成とすることが好ましい。
【0019】
第二箱状部材は,袋を内包するための袋用第二箱状部材と,凝固剤を内包するための凝固剤用第二箱状部材とからなることが好ましい。これにより,それぞれ2種類の部材が異なる箱状部材に内包されることとなり,非常用トイレとして使用する際の利便性を向上させる効果を有する。さらに,内包する袋と凝固剤を同等の数とすることで,トイレとして使用する際,未使用の新しい袋ないし凝固剤を使用することができ,利便性と衛生性を向上させる効果を有する。
【0020】
第二箱状部材は,防災グッズを内包して用いることができる。防災グッズとしては,水や電気などが使用できない非常時に有用性が高いグッズを用いる限り特に限定する必要はなく,種々のグッズを用いることができる。このような防災グッズとして,例えば,口腔ケア用品,非常食,ホイッスル,LEDライト,災害用タオル,災害用ブランケット,衛生用品,ウェットシート,除菌シート,救急セット,ドライシャンプー,電池,軍手,カイロ,レインコート,マスク,給水バッグ,携帯用ラジオを用いることができる。
【0021】
本発明において枠状部材ないしアート部材は,異なる態様(変形例,
図8)として,枠状部材とアート部材が一体化した部材として構成することができる。
かかる場合,枠状部材そのもの(正面)にプリント絵画等のアートが表示されており,側面ないし上面に,第一箱状部材を挿入するための開放部を備えればよい。
かかる場合,本発明のボックス型アートは,枠状部材と,第一箱状部材と,第二箱状部材とからなるボックス型アートとして構成され,枠状部材は,正面にアートが表示される表示部と,側面のいずれか若しくは両方,又は上部に,第一箱状部材を挿入・嵌合するための開放部を有し,第二箱状部材は,第一箱状部材に収納されるとともに,非常用トイレのための部材を内包し,第二箱状部材を収納した第一箱状部材を枠状部材の開放部を通じて枠状部材内部に嵌合することで,ボックス型アートとして用いることを特徴とする。
【0022】
本発明において第二箱状部材は,異なる態様(変形例)として,第一箱状部材と一体とした部材とすることができる。
かかる場合,第一箱状部材そのもの開閉用の蓋を備えるとともに,第一箱状部材内部を仕分けることで,複数の空間を確保し,それぞれの空間が第二箱状部材としての機能を発揮するものである。
かかる場合,本発明のボックス型アートは,枠状部材と,第一箱状部材と,透明板と,アート部材とからなるボックス型アートとして構成され,枠状部材は,正面に,アート部材を表示するための表示部と,側面のいずれか若しくは両方,又は上部に,第一箱状部材を挿入・嵌合するための開放部を有し,第一箱状部材は,非常用トイレのための部材を内包するとともに開閉用の蓋を備え,第一箱状部材上部に,アート部材,透明板の順に載置し,これらを一体として枠状部材の開放部を通じて枠状部材内部に嵌合することで,ボックス型アートとして用いることを特徴とする。
【実施例0023】
本発明のボックス型アートについて,図面を例にとり説明を行う。
【0024】
図1は,本発明のボックス型アートを使用している様子を示した図である。ボックス型アート1が,部屋の壁にかけられて使用している様子が分かる。このように,ボックス型アートは,通常時において,自然な形で違和感なく,使用することができ,部屋を装飾するインテリアアートといえる。
【0025】
図2は,ボックス型アートの内部を引き出す様子を示した図である。
ボックス型アート1は,引き出し用取っ手をもって引くことで,内部に収納された部材を引き出すことが可能である。
【0026】
図3は,ボックス型アートから内部の部材を引き出し,それぞれの部材毎に示した図である。
ボックス型アート1の内部には,第一箱状部材3,凝固剤用第二箱状部材4,袋用第二箱状部材4’,アート部材5,透明板6,これらが重なるようにして,枠状部材2に収納されていることが分かる。
枠状部材2は,長方形型の開放部21,正方形型の表示部22を有している。なお,開放部21の対側側も開放部となっており,左右どちらからも部材を挿入可能な構成となっている。
第一箱状部材3は,帯状タグ31(引き出し用取っ手)を有している。
第二箱状部材は,やや幅広の袋用第二箱状部材4’と,やや幅狭の凝固剤用第二箱状部材4の二つの部材からなる。袋用第二箱状部材4’は,
図4に示すように,排泄袋を内部に収納しており,凝固剤用第二箱状部材4は,凝固剤を内部に収納している。
アート部材5の表側には,プリントアートが施されている。また,プリントアートが表示されている側にアクリル板6を載置して使用することで,通常使用時のプリントアートの劣化等を防止することが可能となる。
【0027】
図5は,ボックス型アートの変形例であり,枠状部材の上側に開放部を備える構成となっている。
【0028】
図6ならびに
図7は,ボックス型アートの試作例に関する図である。
図7に示す試作例は,アート部分の表示についてのみ異なるものの,
図6に基づき作製されている。なお,
図7hならびにiについては,アート部材として特定のキャラクターがプリントされたアート部材を用いているが,著作権の関係上,当該図面に表記することを控える必要があるため,裏返して用いているものである。
枠状部材については,木製のフレームが使用されており,ウレタン加工がなされている。透明板については,アクリル板が使用されている。
第一箱状部材ならびに第二箱状部材については,いずれも紙製の素材が使われている。第二箱状部材では,幅広の第二箱状部材に1セット10枚入りの排泄袋が3セット,合計30枚,収納されている。また,幅狭の第二箱状部材には,凝固剤が30個収納されている。これにより,試作例で,30回のトイレとしての使用が可能となる。
【0029】
図8は,ボックス型アートの変形例であり,枠状部材とアート部材が一体化した部材として構成されている例である。
この変形例では,枠状部材とアート部材が一体となって箱状枠となっており,側面に開放部を有するとともに,正面に直接,アート表示がなされている構成となっている。