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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025026235
(43)【公開日】2025-02-21
(54)【発明の名称】調理具及び調理方法
(51)【国際特許分類】
   A47J 47/00 20060101AFI20250214BHJP
【FI】
A47J47/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023174866
(22)【出願日】2023-10-08
(31)【優先権主張番号】U 2023002903
(32)【優先日】2023-08-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】523306634
【氏名又は名称】ルジャンスキー 菊美
(74)【代理人】
【識別番号】100088063
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 康治
(72)【発明者】
【氏名】ルジャンスキー 菊美
【テーマコード(参考)】
4B066
【Fターム(参考)】
4B066CC11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】場所を取らずに簡単に野菜などを切ることのできる調理具を提供する。
【解決手段】手持ちまな板1は手のひらに平らに載せて持つことの可能な長円形状のまな板本体部と、まな板本体部2を手に留めるための留め部が一体的に形成されてなる。まな板本体部の上面が野菜等の調理対象を載せるまな板面4である。留め部は、まな板本体部の底面側に設けられており、2本の指を差し込み可能な指差し込み孔を有している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手のひらに載せて持つことの可能な手のひらサイズのまな板本体部と、
まな板本体部を手に留める留め部と、
を備えたことを特徴とする調理具。
【請求項2】
留め部は、1または複数本の指を差し込み可能な指差し込み孔部を有すること、
を特徴とする請求項1記載の調理具。
【請求項3】
留め部は、まな板本体部に形成された1または複数の指通し孔部を含むこと、
を特徴とする請求項1記載の調理具。
【請求項4】
留め部は、まな板本体部のまな板面とは反対側の表面に立設されて手の指の股で挟むことの可能な突起部を含むこと、
を特徴とする請求項1記載の調理具。
【請求項5】
手のひらに載せて持つことの可能な手のひらサイズのまな板本体部と、
まな板本体部の周縁部の全部または一部に設けられた凹凸状の指掛け部と、
を備えたことを特徴とする調理具。
【請求項6】
親指に嵌めてまな板本体部に載せた調理対象を押さえる押さえ部を備え、
押さえ部は、まな板本体部とは独立して備えるか、またはまな板本体部と連結部材で連結させたこと、
を特徴とする請求項1乃至5の内のいづれか一項記載の調理具。
【請求項7】
手のひらサイズのまな板を手のひらに載せて、手で保持し、
まな板の上に調理対象を載せて刃物で切るようにしたこと、
を特徴とする調理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は調理具及び調理方法に係り、とくに場所を取らずに簡単に野菜などを切ることのできる調理具及び調理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
料理で野菜などを切ろうとする場合、野菜を載せる調理台や調理テーブルを傷つけないようにするため、調理具の一つとしてのまな板の使用が必須である。このまな板は、方形の大判な形状を有し、棚やスタンドから取り出して調理台や調理テーブルに載せたり、元に戻したりする必要があり、使用時や収納時に場所を取るとともに、まな板の重量も重いため、出し入れの負担が大きい欠点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記した従来技術の問題に鑑みなされたもので、場所を取らずに簡単に野菜などを切ることのできる調理具及び調理方法を提供することを、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1記載の発明は、
手のひらに載せて持つことの可能な手のひらサイズのまな板本体部と、
まな板本体部を手に留める留め部と、
を備えたことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、
留め部は、1または複数本の指を差し込み可能な指差し込み孔部を有すること、
を特徴としている。
請求項3記載の発明は、
留め部は、まな板本体部に形成された1または複数の指通し孔部を含むこと、
を特徴としている。
請求項4記載の発明は、
留め部は、まな板本体部のまな板面とは反対側の表面に立設されて手の指の股で挟むことの可能な突起部を含むこと、
を特徴としている。
請求項5記載の発明は、
手のひらに載せて持つことの可能な手のひらサイズのまな板本体部と、
まな板本体部の周縁部の全部または一部に設けられた凹凸状の指掛け部と、
を備えたことを特徴としている。
請求項6記載の発明は、
親指に嵌めてまな板本体部に載せた調理対象を押さえる押さえ部を備え、
押さえ部は、まな板本体部とは独立して備えるか、またはまな板本体部と連結部材で連結させたこと、
を特徴としている。
請求項7記載の発明は、
手のひらサイズのまな板を手のひらに載せて、手で保持し、
まな板の上に調理対象を載せて刃物で切るようにしたこと、
を特徴としている。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、手のひらの上で野菜などを切ることができ、調理に場所をとらずに済むとともに、小形・軽量なので、扱いが簡便で済む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明の調理具に係る第一実施例としての手持ちまな板の使用状態を示す説明図である。
図2図1中の手持ちまな板の平面図である。
図3図1中の手持ちまな板の底面図である。
図4図1中の手持ちまな板の右側面図である。
図5図1中の手持ちまな板の正面図である。
図6図1中の手持ちまな板の使用方法の説明図である。
図7図1中の手持ちまな板の使用方法の説明図である。
図8】手持ちまな板の変形例を示す平面図である。
図9図8のC-C‘線に沿った断面図である。
図10】本発明の調理具に係る第二実施例としての手持ちまな板の使用状態を示す説明図である。
図11図10中の手持ちまな板の底面図である。
図12図10中の手持ちまな板の使用方法の説明図である。
図13】本発明の調理具に係る第三実施例としての手持ちまな板の平面図である。
図14】本発明の調理具に係る第三実施例としての手持ちまな板の使用方法の説明図である。
図15】本発明の調理具に係る第四実施例としての手持ちまな板の平面図である。
図16】本発明の調理具に係る第四実施例としての手持ちまな板の使用方法の説明図である。
図17】本発明の調理具に係る第五実施例としての手持ちまな板の使用状態を示す説明図である。
図18図17中の手持ちまな板の平面図である。
図19図17中の手持ちまな板の底面図である。
図20図17中の手持ちまな板の右側面図である。
図21図17中の手持ちまな板の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、実施例を用いて説明する。
【実施例0008】
図1乃至図5を参照して本発明に係る調理具の実施例を説明する。図1は本発明に係る調理具の第一実施例としての手持ちまな板の使用状態を示す説明図、図2乃至図5図1の手持ちまな板の平面図、底面図、右側面図、正面図である。
これらの図において、1は本発明の調理具の一例としての手持ちまな板であり、手のひらに平らに載せて持つことの可能な手のひらサイズのまな板本体部2と、まな板本体部2を手に留めるための留め部3とを備えている。
【0009】
まな板本体部2は幅7~9cm、長さ8~10cm、厚さ3~7mm程度の平板な円形状、長円形状、楕円形状、卵形状、長方形状、正方形状などの形状に形成されており、上面が野菜等の調理対象の食材を載せるまな板面4となっている(図1乃至図5は長円形状の例を示す)。留め部3は、まな板本体部2の底面側に設けられている。留め部3は2本の指を別個に差し込み可能な2つの指差し込み孔5、6を有している。この2つの指差し込み孔5、6は横に並置して形成されている。留め部3はまな板本体部2の長さ方向の中央より、少し一端側(図1乃至図5のA側)に偏った位置に形成されている。
まな板本体部2と留め部3は、硬質で可撓性を有するプラスチック材により一体的に形成してもよく、あるいはまな板本体部2を木製とし、プラスチック、金属、ゴム等で形成された留め部3をまな板本体部2の底面に固着するようにしてもよい。
【0010】
次に、図1図6図7を参照して上記した手持ちまな板1の使用方法を説明する。
例えば使用者が右利きの場合、まな板本体部2の長さ方向の両端の内、留め部3に近い方Aを左手の指先側、遠い方Bを手首側に向け、まな板面4を上にして、中指と薬指を各々、指差し込み孔5、6に差し込み、まな板本体部2を手のひらに平らに載せた状態で保持する(図1参照)。
この状態で、カットしたい野菜等の調理対象の食材10をまな板面4に載せ、右手に持ったナイフ20により食材10をカットしていき、カットした断片を下方に置いた皿21に落とす。
【0011】
若し、使用者が左利きの場合、まな板本体部2の長さ方向の両端の内、留め部3に近い方Aを右手の指先側、遠い方Bを手首側に向け、まな板面4を上にして、中指と薬指を各々、指差し込み孔5、6に差し込み、まな板本体部2を手のひらに平らに載せた状態で保持する(図7参照)。そして、カットしたい調理対象の食材10をまな板面4に載せ、左手に持ったナイフ20により食材10をカットしていき、カットした断片を下方に置いた皿21に落とす。
【0012】
この実施例によれば、使用者は手持ちまな板1のまな板面4を上にして留め部3に指を差し込み、手のひらに平らに載せて保持することにより、手のひらの上で、野菜などの調理対象の食材10を切ることができ、調理に場所をとらずに済む。また、手持ちまな板1が小形・軽量なので、収納、洗浄、出し入れが簡便で済む。
【0013】
なお、上記した実施例では、まな板面4は平らとした例を挙げたが、図8図9の示す手持ちまな板1Aに示す如く、端縁部に立ち上がり部7、8を設けて、まな板面4に当接したナイフ20やまな板面4に載った調理対象の食材10が滑っても、立ち上がり部7、8に当接して干渉されることで、外部に外れないようにしても良い。
また、まな板面4に多数の突起または溝を形成したり、摩擦の大きなラバー板を積層したり、まな板本体部2の全体を硬質ラバー等の摩擦部材で形成するなどして、調理対象の食材10の滑り止め面としてもよい。
【実施例0014】
次に、図10、11を参照して本発明に係る調理具の第二実施例としての手持ちまな板を説明する。
図10図11において、1Bは手持ちまな板であり、この内、まな板本体部2と留め部3は第一実施例と同様に形成されている。30は親指に嵌めてまな板面4に載せた調理対象の食材(図10の符号10B参照)を押さえる押さえ部である。押さえ部30は、親指に嵌脱自在な筒部31と、筒部31から突設した棒状の複数本の突起32と、筒部31とまな板本体部2を連結する連結部材の一例としてのバンド33とからなる。筒部31と突起32は、硬質プラスチック材により一体的に形成されている。突起32は、先端部が尖っており、調理対象の食材10Bに差し込んだり、抜いたりすることができる。
なお、第二実施例では、留め部3はまな板本体部2の長さ方向の中央に形成されているものとする。
【0015】
次に、図10図12を参照して上記した手持ちまな板1Bの使用方法を説明する。
例えば使用者が右利きの場合、まな板本体部2のまな板面4を上にして、左手の中指と薬指を各々、指差し込み孔5、6に差し込み、平行して、親指に押さえ部30の筒部31を嵌める。そして、まな板本体部2を手のひらに平らに載せた状態で保持する。
この状態で、カットしたい野菜等の調理対象の食材10Bをまな板面4に載せるとともに、筒部31から突設した突起32の先端部を食材10Bに差し込んで、食材10Bを押さえて動かないように固定する(図10参照)。そして、右手に持ったナイフにより食材10Bをカットしていき、カットした断片を下方に置いた皿に落とす(図6参照)。
【0016】
若し、使用者が左利きの場合、まな板本体部2のまな板面4を上にして、右手の中指と薬指を各々、指差し込み孔5、6に差し込み、平行して、親指に押さえ部30の筒部31を嵌める。そして、まな板本体部2を手のひらに平らに載せた状態で保持する。
この状態で、カットしたい野菜等の調理対象の食材10Bをまな板面4に載せるとともに、筒部31から突設した突起32の先端部を食材10Bに差し込んで、食材10Bを押さえて動かないように固定する(図12参照)。そして、右手に持ったナイフにより食材10Bをカットしていき、カットした断片を下方に置いた皿に落とす(図6参照)。
【0017】
この第二実施例によれば、使用者は手持ちまな板1のまな板面4を上にして留め部3に指を差し込み、手のひらで平らに保持することにより、手のひらの上で、野菜などを切ることができ、調理に場所をとらずに済む。また、手持ちまな板1が小形・軽量なので、収納、洗浄、出し入れが簡便で済む。また、親指に嵌めた押さえ部30により、まな板面4に載せた調理対象の食材10Bを動かないように固定できるので、比較的大きな調理対象の食材10Bでも、容易かつ確実にカットすることができる。
【0018】
なお、まな板本体部2と押さえ部30は、分離していても良い。
【実施例0019】
図13を参照して本発明に係る調理具の実施例を説明する。図13は本発明に係る調理具の第三実施例としての手持ちまな板の平面図である。
これらの図において、1Cは本発明の調理具の一例としての手持ちまな板であり、手のひらに平らに載せて持つことの可能な手のひらサイズのまな板本体部2Cと、まな板本体部2Cの4辺の周縁部に沿って形成された多数の溝31による平面視が凹凸状の指掛け部32が設けられている。指掛け部32は、手持ちまな板1Cを手に留める留め部としての機能を有する。
【0020】
まな板本体部2Cは幅7~9cm、長さ8~10cm、厚さ3~7mm程度の平板な円形状、長円形状、楕円形状、卵形状、長方形状、正方形状などの形状に形成されており、上面と下面の両方が野菜等の調理対象の食材を載せるまな板面4となっている(図13は長方形状の例を示す)。指掛け部32は、まな板本体部2Cの4辺に設けられており、親指、人差し指、中指、薬指、小指の内の複数の指を溝31に掛けてまな板本体部2Cを滑らないように手に固定して保持するためのものである。
【0021】
次に、図14を参照して上記した手持ちまな板1Cの使用方法を説明する。
例えば使用者が右利きの場合、まな板本体部2Cのまな板面4を上にして、左手の親指、人差し指、中指、薬指等を各々、指掛け部32の溝31に掛け、まな板本体部2Cを手のひらに平らに載せた状態で保持する(図14参照)。指が溝31に掛かっているので、まな板本体部2Cが横滑りしたり、指から外れたりしないように留めて、しっかり固定して保持することができる。
この状態で、カットしたい野菜等の調理対象の食材10をまな板面4に載せ、右手に持ったナイフ20により食材10をカットしていき、カットした断片を下方に置いた皿(図6参照)に落とす。
【0022】
若し、使用者が左利きの場合は、まな板面4を上にして、右手の人差し指、中指、薬指等を各々、溝31に掛け、まな板本体部2Cを手のひらに平らに載せた状態で固定して保持する。指が溝31に掛かっているので、まな板本体部2Cが横滑りしたり、指から外れたりしないように留めて、しっかり固定して保持することができる。
この状態で、カットしたい野菜等の調理対象の食材10をまな板面4に載せ、左手に持ったナイフ20により食材10をカットしていき、カットした断片を下方に置いた皿(図6参照)に落とす。
【0023】
この実施例によれば、使用者は手持ちまな板1Cのまな板面4を上にして、溝31に指を掛け、手のひらに平らに載せて保持することにより、手のひらの上で、野菜などの調理対象の食材10を切ることができ、調理に場所をとらずに済む。また、手持ちまな板1Cが小形・軽量なので、収納、洗浄、出し入れが簡便で済む。また、溝31に指を掛けるだけで、手のひらの上に、横滑りしたり、指から外れたりしないように留めて、しっかり固定することができ、保持作業が簡単で済むとともに、手持ちまな板1Cの製造も容易である。
【0024】
なお、まな板面4に多数の突起または溝を形成したり、摩擦の大きなラバー板を積層したり、まな板本体部2の全体を硬質ラバー等の摩擦部材で形成するなどして、調理対象の食材10の滑り止め面としても良い。
【実施例0025】
図15を参照して本発明に係る調理具の実施例を説明する。図15は本発明に係る調理具の第四実施例としての手持ちまな板の平面図である。
図において、1Dは本発明の調理具の一例としての手持ちまな板であり、手のひらに平らに載せて持つことの可能な手のひらサイズのまな板本体部2Dと、まな板本体部2Dの隅に形成されて、まな板本体部2Dを手に留める留め部としての指通し孔部33を備えている。
【0026】
まな板本体部2Dは幅7~9cm、長さ8~10cm、厚さ3~7mm程度の平板な円形状、長円形状、楕円形状、卵形状、長方形状、正方形状などの形状に形成されており、上面と下面が野菜等の調理対象の食材を載せるまな板面4となっている(図15は長方形状の例を示す)。指通し孔部33は、親指や人指し指等を通して指を孔に掛けてまな板本体部2Dを手に確実に留めるためのものである。
【0027】
次に、図16を参照して上記した手持ちまな板1Dの使用方法を説明する。
例えば使用者が右利きの場合、まな板面4を上にして、左手の親指または人指し指等を指通し孔33に通して、まな板本体部2Dを手のひらに平らに載せた状態で保持する(図16参照)。指が指通し孔33に通っているので、まな板本体部2Dをしっかり固定して保持することができる。
この状態で、カットしたい野菜等の調理対象の食材10をまな板面4に載せ、右手に持ったナイフ20により食材10をカットしていき、カットした断片を下方に置いた皿(図6参照)に落とす。指通し孔33に親指が通っているので、まな板本体部2Dが手のひらから外れることはない。
【0028】
若し、使用者が左利きの場合、まな板面4を上にして、右手の親指または人指し指等を指通し孔33に通して、まな板本体部2Dを手のひらに平らに載せた状態で保持する(図16参照)。指が指通し孔33に通っているので、まな板本体部2Dをしっかり固定して保持することができる。
この状態で、カットしたい野菜等の調理対象の食材10をまな板面4に載せ、右手に持ったナイフ20により食材10をカットしていき、カットした断片を下方に置いた皿(図6参照)に落とす。指通し孔33に親指が通っているので、まな板本体部2Dが手のひらから外れることはない。
【0029】
この実施例によれば、使用者は手持ちまな板1Dのまな板面4を上にして、指通し孔33に指を通して掛け、手のひらに平らに載せて保持することにより、手のひらの上で、野菜などの調理対象の食材10を切ることができ、調理に場所をとらずに済む。また、手持ちまな板1Dが小形・軽量なので、収納、洗浄、出し入れが簡便で済む。また、親指等を孔に通して掛けるだけで、手のひらの上に確実に固定して留めることができ、保持作業が簡単で済むとともに、手持ちまな板1Dの製造も容易である。
【実施例0030】
図17乃至図21を参照して本発明に係る調理具の実施例を説明する。図17は本発明に係る調理具の第五実施例としての手持ちまな板の使用状態を示す説明図、図18乃至図21図17の手持ちまな板の平面図、底面図、右側面図、正面図である。
これらの図において、1Eは本発明の調理具の一例としての手持ちまな板であり、手のひらに平らに載せて持つことの可能な手のひらサイズのまな板本体部2Eと、まな板本体部2Eを手に留めるための留め部としての突起部3Eとを備えている。
【0031】
まな板本体部2は幅7~9cm、長さ8~10cm、厚さ3~7mm程度の平板な円形状、長円形状、楕円形状、卵形状、長方形状、正方形状などの形状に形成されており、上面が野菜等の調理対象の食材を載せるまな板面4となっている(図17乃至図21は略正方形状の例を示す)。
突起部3Eは、まな板本体部2Eのまな板面4とは反対側の底面側の表面に中央からやや一端寄りに立設されており、手の指の股で挟むことが可能になっている。突起部3Eは中央が窪んだ糸巻き形に形成されており、人指し指と中指の股の間に挟んだり、或いは、中指と人指し指の間の股に挟んだりして、まな板本体部2Eを手にしっかり固定して保持するためのものである。
まな板本体部2Eと突起部3Eは、硬質で可撓性を有するプラスチック材により一体的に形成してもよく、あるいはまな板本体部2Eを木製とし、プラスチック、金属、ゴム等で形成された突起部3Eをまな板本体部2Eの底面に固着するようにしてもよい。
【0032】
次に、図17を参照して上記した手持ちまな板1の使用方法を説明する。
例えば使用者が右利きの場合、まな板面4を上にして、例えば左手の人指し指と中指の股の間に突起部3Eを挟み込み、まな板本体部2Eを手のひらに平らに載せた状態で保持する(図16参照)。左手の人指し指と中指の股の間に突起部3Eを挟んでいるので、まな板本体部2Eをしっかり固定して保持することができる。
この状態で、カットしたい野菜等の調理対象の食材10をまな板面4に載せ、右手に持ったナイフ20により食材10をカットしていき、カットした断片を下方に置いた皿(図6参照)に落とす。人指し指と中指の股の間に突起部3Eを挟んでいるので、まな板本体部2Eが手のひらから外れることはない。
【0033】
若し、使用者が左利きの場合、まな板面4を上にして、例えば右手の人指し指と中指の股の間に突起部3Eを挟み込み、まな板本体部2Eを手のひらに平らに載せた状態で保持する(図16参照)。右手の人指し指と中指の股の間に突起部3Eを挟んでいるので、まな板本体部2Eをしっかり固定して保持することができる。
この状態で、カットしたい野菜等の調理対象の食材10をまな板面4に載せ、右手に持ったナイフ20により食材10をカットしていき、カットした断片を下方に置いた皿(図6参照)に落とす。人指し指と中指の股の間に突起部3Eを挟んでいるので、まな板本体部2Eが手のひらから外れることはない。
【0034】
この実施例によれば、使用者は手持ちまな板1Eのまな板面4を上にして人指し指と中指の股の間に突起部3Eを挟み込み、手のひらに平らに載せて保持することにより、手のひらの上で、野菜などの調理対象の食材10を切ることができ、調理に場所をとらずに済む。また、手持ちまな板1Eが小形・軽量なので、収納、洗浄、出し入れが簡便で済む。
【0035】
なお、上記した第2乃至第5実施例では、まな板面4は平らとした例を挙げたが、図8図9の示す手持ちまな板1Aと同様にして、端縁部に立ち上がり部を設けて、まな板面4に当接したナイフ20やまな板面4に載った調理対象の食材10が滑っても、立ち上がり部に当接して干渉されることで、外部に外れないようにしても良い。
また、まな板面4に多数の突起または溝を形成したり、摩擦の大きなラバー板を積層したり、まな板本体部2の全体を硬質ラバー等の摩擦部材で形成するなどして、調理対象の食材10の滑り止め面としてもよい。
また、第3実施例の指掛け部、第4実施例の指通し孔、第5実施例の突起部の任意の2つまたは、3つを組み合わせてまな板本体部に設けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、野菜等の調理対象の食材をカットするまな板に適用することができる。
【符号の説明】
【0037】
1 手持ちまな板
2 まな板本体部
3 留め部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21