(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025027228
(43)【公開日】2025-02-27
(54)【発明の名称】コード収納装置
(51)【国際特許分類】
H02G 11/02 20060101AFI20250219BHJP
H02G 11/00 20060101ALI20250219BHJP
H05K 7/00 20060101ALI20250219BHJP
【FI】
H02G11/02
H02G11/00
H05K7/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023131853
(22)【出願日】2023-08-14
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】521150167
【氏名又は名称】システムカワバタ有限会社
(74)【代理人】
【識別番号】100189854
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 明美
(72)【発明者】
【氏名】川端 雅夫
【テーマコード(参考)】
4E352
5G371
【Fターム(参考)】
4E352AA02
4E352AA16
4E352BB01
4E352CC02
4E352CC11
4E352DD05
4E352DD08
4E352DR02
4E352DR07
4E352DR25
4E352DR26
4E352GG17
5G371AA05
5G371BA05
5G371CA04
(57)【要約】
【課題】コードとプラグを収まり良く収納することができるコード収納装置を提供する。
【解決手段】コードCを巻き付ける巻胴部4を有するコード巻付部2と、コード巻付部2に巻き付けたコードCのプラグPを保持するプラグ保持部3とを備え、コード巻付部2は少なくとも1方向に巻胴部4を伸縮可能な伸縮機構8を備えている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機器のコードを巻き取って収納するコード収納装置であって、
前記コードを巻き付ける巻胴部を有するコード巻付部と、該コード巻付部に巻き付けた前記コードのプラグを保持するプラグ保持部と、を備え、
前記コード巻付部は、少なくとも1方向に前記巻胴部を伸縮可能な伸縮機構を備えていることを特徴とするコード収納装置。
【請求項2】
前記伸縮機構は、前記巻胴部の長手方向の一方側に進退する移動部材を有してなることを特徴とする請求項1に記載のコード収納装置。
【請求項3】
前記移動部材は、先端に湾曲部を有することを特徴とする請求項2に記載のコード収納装置。
【請求項4】
前記プラグ保持部は、前記巻胴部の長手方向の一方端側に、前記巻胴部と交差する方向に回動して向きを変更可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のコード収納装置。
【請求項5】
前記プラグ保持部は板状の基部に固定され、該基部は前記巻胴部を挟んで設けられるフランジ部の一方と重合した位置で回動軸により枢着されており、
前記移動部材は、前記回動軸の上方に進出可能であることを特徴とする請求項2または3に記載のコード収納装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コードを巻き込んで収納したり、コード使用時の長さを調整したりするコード収納装置に関する。
【0002】
例えば電気器具の電源コード(以下、単に「コード」という。)は比較的長めに製作されているため、特に不使用時に保管したり携行したりする際には、余長部分が邪魔になり、コードを複数に折り曲げて結束するなどしなければならず、体裁が悪いだけでなく、コードに足を取られるなどの危険もある。このような問題に対処するものとして、例えば特許文献1に記載されているようなコード収納装置が案出されている。特許文献1に記載されているコード収納装置は、電気機器本体の壁面の一部に2つ離間させて設けられる突出部を備えて成る。これら突出部にコードを渦巻状に巻き付けることにより、コードの余長部分を収納することができるようになっている。
【0003】
特許文献1に記載されているようなコード収納装置は、コードを巻き付けて収納できるものの、コード先端に備えられたプラグが保持されていない。そこで、特許文献2に記載されているコード収納装置のように、プラグを保持できるものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特願昭59-30590号(特開昭60-175496号)のマイクロフィルム(第2頁、第3図)
【特許文献2】実開平5-50782号公報(第5頁、第2~4図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献2では、コードを収納する際には、プラグの栓刃を嵌着部に圧入し、コードを二つ折りにして上下のフックに交互に巻き付け、最後にコードの折り返した部分の先端部をフックに巻き付けられたコードの束に巻き付け係止する。このように、コードとプラグとを同時に保持できるものの、コードの折り返した部分の先端部の長さが十分でない場合には、巻き付け対象となるコードの束で十分に保持できず、反対にコードが弛んでしまう虞があった。また、コードの折り返した部分の先端部が長すぎる場合には、コードの折り返した部分が余ってしまい、収まりが悪くなる。
【0006】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、コードとプラグを収まり良く収納することができるコード収納装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明のコード収納装置は、
電気機器のコードを巻き取って収納するコード収納装置であって、
前記コードを巻き付ける巻胴部を有するコード巻付部と、該コード巻付部に巻き付けた前記コードのプラグを保持するプラグ保持部と、を備え、
前記コード巻付部は、少なくとも1方向に前記巻胴部を伸縮可能な伸縮機構を備えていることを特徴としている。
この特徴によれば、伸縮機構により巻胴部を伸縮させることで、コードの長さに合わせて巻胴部の周長を調整できるため、コードを巻胴部に複数回、巻回させたコードの先端に設けられたプラグをプラグ保持部に保持させた際のコードの弛みの発生を防止し、コードとプラグを収まり良く収納することができる。
【0008】
前記伸縮機構は、前記巻胴部の長手方向の一方側に進退する移動部材を有してなることを特徴としている。
この特徴によれば、単純な機構で伸縮機構を構成でき、耐久性に優れる。
【0009】
前記移動部材は、先端に湾曲部を有することを特徴としている。
この特徴によれば、伸縮時にこすれる虞のある移動部材の先端において、コードは湾曲部に案内されて局所的に大きな負荷が加わることがなく、損傷を防止することができる。
【0010】
前記プラグ保持部は、前記巻胴部の長手方向の一方端側に、前記巻胴部と交差する方向に回動して向きを変更可能に取り付けられていることを特徴としている。
この特徴によれば、プラグの形状やコードの長さに合わせてプラグ保持部の姿勢を調整でき、コードの弛みの発生を防止し、コードとプラグを収まり良く収納することができる。
【0011】
前記プラグ保持部は板状の基部に固定され、該基部は前記巻胴部を挟んで設けられるフランジ部の一方と重合した位置で回動軸により枢着されており、
前記移動部材は、前記回動軸の上方に進出可能であることを特徴としている。
この特徴によれば、移動部材は巻胴部とプラグ保持部との間で移動するため、移動部材の進出によってコード収納装置の全長に変化が生じることがなく、扱いやすい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明に係る実施例のコード収納装置の斜視図である。
【
図2】一方のフランジ部とプラグ保持部以外の部材を省略した平面図である。
【
図3】コード収納装置の短手方向視の側面図である。
【
図4】(a)はプラグ保持部を一方向に限界まで回動させた図であり、(b)はプラグ保持部を他方向に限界まで回動させた図である。
【
図5】(a)は
図3のA-A断面図であり、(b)は
図2のB-B断面図である。
【
図7】コード収納装置の長手方向視の側面図である。
【
図8】(a)は伸縮機構における移動部材を進出させた状態を示す図であり、(b)は(a)から更に移動部材を進出させた状態を示す図である。
【
図9】(a)はコード収納装置を電気機器に取り付ける前の状態を示す図であり、(b)は電気機器のコードをコード収納装置の孔から引き出した状態を示す図である。
【
図10】(a)はコードを巻胴部に複数巻回させた状態を示す図であり、(b)はプラグをプラグ保持部に保持させた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係るコード収納装置を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例0014】
実施例に係るコード収納装置につき、
図1から
図10を参照して説明する。
【0015】
本実施例におけるコード収納装置1は、一端が電気機器本体E(
図10参照。)に固定され、コード引出部Eaから引き出された電源コード(以下、単に「コード」という。)Cを巻き取って収納するための電気機器本体Eとは別体のコード収納装置である。
【0016】
コード収納装置1は、
図1に示されるように、コード巻付部2とプラグ保持部3とを備えている。コード巻付部2は、コードを巻き付ける巻胴部4と、該巻胴部4の外周部から外方にそれぞれ延出し、対向面間にコードを収納する空間を形成する一対のフランジ部5A,5Bとからなっている。巻胴部4は、平面視において略長尺俵型の外形を成している。
【0017】
フランジ部5A,5Bの離間寸法は、コード収納装置1に収納されるコードCが水平に複数巻きできる寸法とされている。コード収納装置1を構成するコード巻付部2とプラグ保持部3は主に合成樹脂により形成されている。また、フランジ部5A,5Bと巻胴部4とは、図にて詳述することはしないが、一方に形成されたアリ溝と他方に形成されたホゾとを、長手方向にスライドして組み立てる構造になっている。
【0018】
フランジ部5A,5Bは、長手方向の一方端(ここではプラグ保持部3側)が他方端よりも外方に長く形成されている。言い換えると、フランジ部5A,5Bは最大長の巻胴部4よりも長手方向に大きく、かつ後述する巻胴部4の巻胴部本体14はフランジ部5A,5Bの長手方向の他方側に偏在している。
【0019】
コード巻付部2の一方端側には、プラグ保持部3が回動可能に接続されている。詳しくは、プラグ保持部3は、略矩形の保持部本体部13にプラグPの栓刃Pa(
図10参照。)が圧入できる嵌着部13aを対向する2面にそれぞれ備えている。言い換えると、基部23の長手方向に対して直交する方向の面に、それぞれ嵌着部13aが備えられている。
【0020】
保持部本体部13は、コード巻付部2の一方のフランジ部5Aと面一の基部23に取り付けられており、基部23は、一方のフランジ部5Aの一方端に水平方向に回動可能に接続されている。詳しくは、基部23と一方のフランジ部5Aとには、それぞれ対向する段部23c,15cが形成されており、これら段部23cと段部15c同士が重合されて、回動軸7により接続されている。
【0021】
一方のフランジ部5Aの段部15cはフランジ部5Aの長手方向に対して直交する側面15dを有しており、フランジ部5Aの段部15cの側面15dにプラグ保持部3の基部23の側面23eが当接し、またプラグ保持部3の基部23の段部23cの側面23dにフランジ部5Aの側面15eが当接することで、プラグ保持部3の回動範囲が規制されるようになっている。本実施例では、
図4(a),(b)に示されるように、プラグ保持部3は2方向にそれぞれ90度まで首振りが可能である。
【0022】
また、保持部本体部13は、基部23の長手方向の一方側(コード巻付部2とは反対側)に偏在しており、保持部本体部13は他方のフランジ部5Bの端部と長手方向に離間している。
【0023】
図5(a)に示されるように、巻胴部4は、平面視でU字状の巻胴部本体14と、伸縮機構8と、により平面視で外形が略俵型に形成されている。これら巻胴部本体14と伸縮機構8により取り囲まれた内側には空間Sが形成されている。
図5(b)に示されるように、巻胴部本体14の側面には、空間Sと外部を連通するスリット14aが形成されている。
【0024】
また、フランジ部5Aには、空間Sと連通する孔25が形成されている。孔25は、コードの先端のプラグPが挿通可能な程度の開口面積を有している。
【0025】
図6に示されるように、フランジ部5Bは長手方向に並ぶ2つの分割部材35,36とからなる。これら分割部材35,36は、前述のスリット14aの幅寸法分で長手方向に離間している。また、分割部材35には、切欠部35aが形成され、これら切欠部35aと分割部材36との離間スペースにより空間S及びスリット14aと連通する開口10(
図1参照。)が構成されている。
【0026】
続いて、
図5,6に示されるように、伸縮機構8は、主に移動部材11と、ボールネジ機構12と、を備えている。
【0027】
移動部材11は、巻胴部本体14におけるスリット14aよりプラグ保持部3側に配置される胴部11aと、巻胴部本体14からプラグ保持部3側の外部に常時露出する頭部11bと、を備えている。
【0028】
胴部11aの幅寸法は、巻胴部本体14を構成する一対の壁部14bの離間寸法よりも若干小さく、移動部材11が一対の壁部14bに沿ってコード収納装置1の長手方向に移動可能になっている。また、移動部材11の頭部11bの幅寸法は、一対の壁部14bの離間寸法よりも大きいため、コード収納装置1の長手方向の一方端側、つまりプラグ保持部3と離間する方向の移動が限定されている。
【0029】
また、
図6に示されるように、移動部材11の胴部11a及び頭部11bの幅方向の両端部上面には、溝11cがそれぞれ形成されており、フランジ部5Bの分割部材36に形成された案内レール36aにより長手方向の移動が案内され、一対の壁部14bとの間における摩擦が低減されている。
【0030】
ボールネジ機構12は、ネジ17と、ネジ17の頭部17aを軸支する軸受18と、ネジの胴部17bに螺合する被螺合部材19とを備えている。被螺合部材19はフランジ部5Aに形成された凸状の規制部20に係合し、フランジ部5Aに対して長手方向に相対移動不能になっている。
【0031】
また、
図7に示されるように、ネジ17の頭部17aにはマイナスのネジ溝である操作部17cが設けられており、この操作部17cを用いてネジ17を一方向に回すことで、ネジ17の頭部17a及び軸受18と、ネジ17の胴部17bに螺合した被螺合部材19とが長手方向において離間する方向に相対移動する。このとき被螺合部材19は、フランジ部5Aに係合されて移動不能であるため、移動部材11がコード収納装置1の長手方向の一方側(プラグ保持部3側)に移動し、巻胴部本体14の先端からプラグ保持部3側方向に進出される。言い換えると、巻胴部4を構成する移動部材11の頭部11bの位置が変更され、巻胴部4の全長が伸長される(
図8(a)参照)。
【0032】
移動部材11は、後端に移動規制部であるストッパー21を備え、ストッパー21が被螺合部材19に係合するまで進出可能となっている。また、移動部材11の頭部11bの先端は湾曲面を成している。
【0033】
操作部17cを用いてネジ17を更に一方向に回すことで、移動部材11がコード収納装置1の長手方向の一方側(プラグ保持部3側)に移動し、巻胴部本体14の先端からプラグ保持部3側方向に進出され、巻胴部4の全長が更に伸長される(
図8(b)参照)。なお、操作部17cを用いてネジ17を他方向に回すと、ネジ17の胴部17bに螺合した被螺合部材19と軸受18側とが相対的に近接し、移動部材11の胴部11aが巻胴部本体14内に引き込まれ、巻胴部4の全長が短縮される。
【0034】
本実施例におけるコード収納装置1は、電気機器本体Eから引き出されたコードCの収納に用いられる。
図9(a)に示されるように、コード収納装置1は、電気機器本体Eのコード引出部Eaが備えられた面に、両面テープなどの粘着剤Tによりフランジ部5Aの外面を貼り付けて固定される。このとき、
図9(b)に示されるように、プラグP及びコード引出部Eaをフランジ部5Aに形成された孔25に通す。
【0035】
図10(a)に示されるように、コードCは空間Sから一方のスリット14aを通して巻胴部4の外側に引き出され、巻胴部4に平面視反時計回りに2回、巻回される。
【0036】
図10(b)に示されるように、コードCは巻胴部4に2回、巻回された後、コードCの先端に設けられたプラグPの栓刃Paをプラグ保持部3の嵌着部13aに圧入して保持させる。
【0037】
このとき、コードCの長さによっては、プラグPをプラグ保持部3に保持させた際に、コードCが弛むことがある。その場合には、移動部材11の頭部11bの位置を変更し巻胴部4の一周の周長を調整することで、コードCの弛みを解消し、収まり良く収納することができる。例えば、コードCの緩みが少ない場合には、巻胴部4が伸縮させることで弛みを解消し、コードCの緩みが大きい場合には、巻胴部4を短縮するとともに巻胴部4に更に一周巻きつけることで弛みを解消することができる。
【0038】
また、プラグ保持部3はコードCのプラグPの栓刃Paを圧入できる嵌着部13aを備えているため、不使用時の栓刃Paを保護することができる。更に、保持に際して負荷のかかる箇所を規格が統一されたプラグPの栓刃Paにすることで、プラグPの本体部分の形状に関わらず確実に保持することができる。
【0039】
また、伸縮機構8は、巻胴部4の長手方向の一方側に進退する移動部材11を有してなり、単純な機構であることから、コードCが巻き付けられる巻胴部4の耐久性に優れる。加えて、フランジ部5A,5Bは巻胴部4よりも長手方向に大きく、かつ伸縮機構8により短縮された状態の巻胴部4は、フランジ部5A,5Bの長手方向の他方側に偏在しているため、伸縮機構8により伸長された状態の巻胴部4がフランジ部5A,5Bの長手方向の一方側端部から突出することがなく、巻胴部4に巻き付けたコードCをフランジ部5A,5Bの間に位置させ、コードCを確実に保持できる。
【0040】
また、特に一部のコードCが巻き付けられている状態で移動部材11の移動が行われる場合において、巻胴部4の伸縮時にコードCがこすれる虞のある移動部材11の頭部11bの先端は湾曲面を成しているため、コードCに局所的に大きな負荷が加わることがなく、損傷を防止することができる。
【0041】
また、プラグ保持部3はコード巻付部2を構成するフランジ部5Aの長手方向の一方端側に、回動軸7により巻胴部4と交差する方向に回動して向きを変更可能に取り付けられている。これによれば、プラグPの形状やコードCの長さに合わせてプラグ保持部3の姿勢を調整でき、コードCの弛みの発生を防止し、コードCとプラグPを収まり良く収納することができる。加えて、コード収納装置1を取り付ける電気機器本体Eの形状、特にコード引出部Eaの位置に応じて、邪魔にならない方向にプラグ保持部3を移動できる。
【0042】
また、移動部材11は、プラグ保持部3の基部23とフランジ部5Aとを接続する回動軸7の上方に進出可能になっている。これによれば、移動部材11は巻胴部4とプラグ保持部3との間で移動するため、移動部材11の進出によってコード収納装置1の全長に変化が生じることがない。
【0043】
また、コード収納装置1の設置位置に応じて、巻胴部本体14の幅方向両側に形成されたスリット14aのいずれかを選択して、空間SからコードCを引き出すことができる。
【0044】
また、プラグ保持部3の保持部本体部13は、プラグ保持部3の基部23の長手方向の他方側、すなわちコード収納装置1の長手方向の一方端側に偏在しており、他方のフランジ部5Bの一方端と離間している。そのため、これらが離間して形成されたスペースを介してコードCを出し入れでき、作業性に優れる。
【0045】
また、分割構造のフランジ部5Bに形成された空間に連通する開口10は、空間Sと略同じ平面視形状を有しているため、空間S内においてプラグPやコードCに容易に指をアクセスさせることができる。
【0046】
以上、本発明の実施例と変形例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0047】
例えば、前記実施例では、プラグ保持部3はコード巻付部2に対して回転可能に接続されているが、これに限らず、例えば回転不能であってもよく、この場合には保持部本体部13はフランジ部5Aの長手方向端部に直接設けられるようにし、フランジ部5Aと別体の基部23を省略してもよい。
【0048】
また、伸縮機構8の移動部材11は、プラグ保持部3に向けて進出される構成に限らず、例えば長手方向の反対方向に進出される構成であってもよい。
【0049】
また、伸縮機構8は、巻胴部4の周方向の1つの移動部材11の移動により巻胴部4の周長を調整できる構成に限らず、例えば巻胴部が周方向に並ぶ複数の分割部材により構成され、これら分割部材が径方向にそれぞれ移動することにより巻胴部の周長を調整できる構成としてもよい。
【0050】
また、前記実施例では、巻胴部4の内側に形成された空間Sにフランジ部5Aに形成された孔25からプラグPを引き出す構成であったが、これに限らず、例えばフランジ部5Aの孔25、巻胴部4の内側の空間S及び開口10を省略し、巻胴部の外側でのみプラグ及びコードが取り回される構成であってもよい。
【0051】
また、プラグ保持部3の構成は、プラグPの栓刃Paを圧入できる嵌着部13aを有する構成に限らず、例えばプラグPの本体部分を把持するクリップ等であってもよい。
【0052】
また、コード収納装置1は、前記実施例のような電気機器本体Eから引き出された交流の給電用のコードCに限らず、電気機器と分離された充電用ACアダプターや、USBケーブルを収納するのに用いられてもよい。尚、例えばUSBケーブルの収納に用いる場合には、プラグ保持部の嵌着部はUSBの差口の形状とすればよい。