(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025027958
(43)【公開日】2025-02-28
(54)【発明の名称】素早く高さを調整する撮影装置用支持具
(51)【国際特許分類】
G03B 17/56 20210101AFI20250220BHJP
F16M 11/20 20060101ALI20250220BHJP
F16M 11/32 20060101ALI20250220BHJP
H02K 7/06 20060101ALI20250220BHJP
【FI】
G03B17/56 B
F16M11/20 C
F16M11/32 E
H02K7/06 A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024067800
(22)【出願日】2024-04-18
(31)【優先権主張番号】202311043919.4
(32)【優先日】2023-08-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202420604473.1
(32)【優先日】2024-03-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】524151657
【氏名又は名称】広東徠図影像科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】▲ドン▼ 銅嶺
【テーマコード(参考)】
2H105
5H607
【Fターム(参考)】
2H105AA03
2H105AA21
5H607CC03
5H607DD04
5H607EE52
(57)【要約】 (修正有)
【課題】素早く高さを調整できる撮影装置用支持具を提供する。
【解決手段】支持脚10を備え、支持脚は連結受部100を備え、連結受部に固定パイプ部材110が固定的に取り付けられ、固定パイプ部材の後端に第1ロック受け座120が固定的に取り付けられ、第1ロック受け座内に第1取付キャビティ125が設けられ、固定パイプ部材内には固定パイプ部材に対して進退自在な第1可動パイプ部材130が差し込まれ、第1可動パイプ部材の後端が第1取付キャビティを挿通して後側に延設され、第1取付キャビティ内に第1可動パイプ部材を外嵌して第1ロック受け座と互いにロックするためのロック組立体20が設けられ、第1ロック受け座にロック組立体を駆動してロック解除又はロックするための伝動組立体が取り付けられ、第1ロック受け座或いは連結受部に伝動組立体の動作を駆動するための駆動組立体50がさらに設けられることを特徴とする撮影装置用支持具。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の支持脚((10))を連結する連結雲台(60)を備え、前記支持脚(10)は連結受部(100)を備え、前記連結受部(100)に固定パイプ部材(110)が固定的に取り付けられる素早く高さを調整する撮影装置用支持具であって、前記固定パイプ部材(110)の後端に第1ロック受け座(120)が固定的に取り付けられ、前記第1ロック受け座(120)内に第1取付キャビティ(125)が設けられ、前記固定パイプ部材(110)内には前記固定パイプ部材(110)に対して進退自在な第1可動パイプ部材(130)が差し込まれ、前記第1可動パイプ部材(130)の後端が前記第1取付キャビティ(125)を挿通して後側に延設され、前記第1取付キャビティ(125)内に前記第1可動パイプ部材(130)を外嵌して前記第1ロック受け座(120)と互いにロックするためのロック組立体(20)が設けられ、前記第1ロック受け座(120)に前記ロック組立体(20)を駆動してロック解除又はロックするための伝動組立体(30)が取り付けられ、前記第1ロック受け座(120)或いは前記連結受部(100)に前記伝動組立体(30)の動作を駆動するための駆動組立体(50)がさらに設けられる
ことを特徴とする素早く高さを調整する撮影装置用支持具。
【請求項2】
前記第1取付キャビティ(125)は、前方から後方に向かって順に連結孔(121)、テーパロック穴(122)及び移動溝(123)を備え、前記固定パイプ部材(110)の後端は前記連結孔(121)と固結し、前記ロック組立体(20)は前記移動溝(123)内に進退自在に設けられた可動部材(210)を備え、前記可動部材(210)には前記第1可動パイプ部材(130)を外嵌して前記テーパロック穴(122)内に挿入して前記第1可動パイプ部材(130)をクランプ・ロックできるテーパロックブッシュ(220)が設けられ、前記テーパロックブッシュ(220)に複数の変形溝(221)が穿設され、前記伝動組立体(30)は前記移動溝(123)に対して前記可動部材(210)を前後方向に移動させるために用いられる
請求項1に記載の素早く高さを調整する撮影装置用支持具。
【請求項3】
前記伝動組立体(30)は、前記第1取付キャビティ(125)内に回転可能に設けられた回転部材(310)を備え、前記回転部材(310)の前記可動部材(210)に近い端には駆動斜歯部(312)が設けられ、前記可動部材(210)には前記駆動斜歯部(312)と噛み合う従動斜歯部(212)が設けられ、前記駆動組立体(50)は前記第1取付キャビティ(125)に対して前記可動部材(210)を回転させるために用いられ、前記第1取付キャビティ(125)内には前記可動部材(210)に推力を加えて前記テーパロックブッシュ(220)を前記テーパロック穴(122)内に差し込んだ状態に保つ弾性部材(230)が設けられる
請求項2に記載の素早く高さを調整する撮影装置用支持具。
【請求項4】
前記駆動組立体(50)は、駆動部材(510)を備え、前記駆動部材(510)に伝動ロッド(520)が設けられ、前記伝動ロッド(520)は前記第1ロック受け座(120)にヒンジ結合され、前記回転部材(310)に従動ロッド(320)に設けられ、前記従動ロッド(320)に摺動溝(321)が設けられ、前記伝動ロッド(520)には前記摺動溝(321)内に摺動可能に差し込まれる連動ピン(530)が設けられる
請求項3に記載の素早く高さを調整する撮影装置用支持具。
【請求項5】
前記回転部材(310)にねじりコイルばね(330)が嵌め込まれ、前記ねじりコイルばね(330)の一端は、前記第1ロック受け座(120)と固結し、他端は前記回転部材(310)に固定される
請求項3に記載の素早く高さを調整する撮影装置用支持具。
【請求項6】
前記第1ロック受け座(120)の後端開口は、前記第1取付キャビティ(125)に連通して設けられ、前記第1ロック受け座(120)の後端に蓋板(124)が取り付けられ、前記弾性部材(230)は前記蓋板(124)と前記可動部材(210)との間に設けられる
請求項3に記載の素早く高さを調整する撮影装置用支持具。
【請求項7】
前記第1可動パイプ部材(130)の後端には、第2ロック受け座(140)が取り付けられ、前記第2ロック受け座(140)に第2取付キャビティ(141)が設けられ、前記第1可動パイプ部材(130)内に前記第1可動パイプ部材(130)に対して進退自在な第2可動パイプ部材(150)が差し込まれ、前記第2可動パイプ部材(150)の後端は前記第2取付キャビティ(141)を挿通して後側に延設され、前記第2取付キャビティ(141)内に前記第2可動パイプ部材(150)を外嵌して前記第2ロック受け座(140)と互いにロックするためのロック組立体が設けられ、前記第2ロック受け座(140)にロック組立体(20)を駆動してロック解除又はロックするための前記伝動組立体(30)が設けられ、
前記第1ロック受け座(120)内の前記伝動組立体(30)と前記第2ロック受け座(140)内の前記伝動組立体(30)とは連動組立体(40)で繋げる
請求項3に記載の素早く高さを調整する撮影装置用支持具。
【請求項8】
前記連動組立体(40)は、連動杆(410)を備え、2つの前記伝動組立体(30)内の回転部材(310)はいずれも円筒状を呈し、前記連動杆(410)は2つの前記伝動組立体(30)内の回転部材(310)内に挿通され、かつ前記連動杆(410)はそれぞれ前後の2つの回転部材(310)とともに前後に移動可能に配置され、前記連動杆(410)の前端に第1制限部材(430)が設けられ、前記連動杆(410)の後端に第2制限部材(142)が設けられる
請求項7に記載の素早く高さを調整する撮影装置用支持具。
【請求項9】
前記回転部材(310)内に従動部材(420)が設けられ、前記回転部材(310)の内壁に第1位置決め溝(311)が設けられ、前記連動杆(410)の外壁に第2位置決め溝(411)が設けられ、前記従動部材(420)に前記第1位置決め溝(311)及び前記第2位置決め溝(411)に挿入される位置決め溝ブロック(421)が設けられ、
前記第2制限部材(142)は、ボルトであり、前記ボルトは外側から前記第2ロック受け座(140)の内部に挿通して前記連動杆(410)の後端と螺合される
請求項8に記載の素早く高さを調整する撮影装置用支持具。
【請求項10】
前記駆動組立体(50)は、前記連結受部(100)上に回転可能に設けられる回転軸(540)及び駆動ロッド(560)を備え、前記回転軸(540)に前記回転軸(540)を回転駆動するレバークランプ(550)が固結され、前記回転軸(540)は前記駆動ロッド(560)に回転伝達可能に連結され、前記駆動ロッド(560)の内部が中空で伝動溝(561)を形成し、前記伝動溝(561)の下端が開放端となり、前記連動杆(410)は前記伝動溝(561)内に移動可能に挿入されて回転伝達可能な連結を形成し、
前記第1制限部材(430)は、前記伝動溝(561)内に貫設され、前記駆動ロッド(560)の下端には第1制限部材(430)と協働して制限する第3制限部材(562)が設けられ、
前記駆動ロッド(560)は、左右2本の固定パイプ部材(110)の間に設けられる
請求項8に記載の素早く高さを調整する撮影装置用支持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、素早く高さを調整する撮影装置用支持具。
【背景技術】
【0002】
従来技術、例えば特許文献1では、固定支柱と、固定支柱に摺設され、固定支柱に対して伸縮自在に移動する第1可動支柱と、第1可動支柱と固定支柱との間に設けられ、第1可動支柱を固定支柱にロック又はロック解除することができる第1ロック構造と、第1可動支柱に摺設され、第1可動支柱に対して伸縮自在に移動する第2可動支柱と、第2可動支柱と第1可動支柱との間に設けられ、第2可動支柱を第1可動支柱にロック又はロック解除することができる第2ロック構造と、第2ロック構造と第1ロック構造との間に設けられ、第2ロック構造と第1ロック構造を連動して同時にロック又はロック解除することができる連動機構とを備え、異なる位置のロック機構を操作する必要がなく、ユーザーによる伸縮支持脚ロック装置への伸縮操作に便利になり、使用の利便性が向上するのを高める伸縮支持脚ロック装置が開示されている。
【0003】
上述によれば、従来技術では、固定支柱、第1可動支柱、第2可動支柱は、並行配置されているため、製品全体の横サイズが大きくなり、持ち運びや収納に不便であった。
【0004】
また、従来技術において、ロック時、クランプ、第1軸部材及び連杆からなるもの全体にずれが生じて第1ロック部材が固定支柱の側壁に突き当てられることで、第1可動支柱を固定支柱に固定する。また押しブロックが第1駆動ブロックに作用してリンケージロッドを上方に異常させることにより、リンケージロッドの下端にある第2駆動ブロックが第2ロック部材に作用して第1可動支柱の側壁に突き当てる。該ロック構造では、第2可動支柱及び第1可動支柱がいずれもロック部材を用いて支柱の側壁に押し付けて固定を実現し、この一方的な押し付けによるロック方式は、支柱の表面に傷がつきやすく、受けた力が不均一であることにより支柱に緩みや凹みという問題が生じやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】中国特許出願第CN115750552A号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来技術に存在する技術的問題の少なくとも1つを解決することを目的とする。このため、本発明は、入れ子式の組立構造を用い、製品の幅を縮小し、持ち運びや収納に便利で、入れ子式の組立構造は片側で力を受けて摩耗が生じる又は緩みが発生しやすいことを防ぐことができる撮影装置用支持具を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的に基づいて設計された素早く高さを調整する撮影装置用支持具であって、支持脚を備え、前記支持脚は連結受部を備え、前記連結受部に固定パイプ部材が固定的に取り付けられ、前記固定パイプ部材の後端に第1ロック受け座が固定的に取り付けられ、前記第1ロック受け座内に第1取付キャビティが設けられ、前記固定パイプ部材内には前記固定パイプ部材に対して進退自在な第1可動パイプ部材が差し込まれ、前記第1可動パイプ部材の後端が前記第1取付キャビティを挿通して後側に延設され、前記第1取付キャビティ内に第1可動パイプ部材を外嵌して第1ロック受け座と互いにロックするためのロック組立体が設けられ、前記第1ロック受け座にロック組立体を駆動してロック解除又はロックするための伝動組立体が取り付けられ、前記第1ロック受け座或いは前記連結受部に前記伝動組立体の動作を駆動するための駆動組立体がさらに設けられる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、従来技術に比べて、固定パイプ部材内に固定パイプ部材に対して進退自在な第1可動パイプ部材を差し込むことにより、入れ子式の組立構造を用い、製品の幅を縮小し、持ち運びや収納に便利であることを達成する。また、第1取付キャビティ内に第1可動パイプ部材を外嵌して第1ロック受け座と互いにロックするためのロック組立体を設け、入れ子式の組立構造を採用することにより、片側で力を受けて摩耗が生じる又は緩みが発生しやすいという問題を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明における支持脚の構造を示す概略立体図である。
【
図2】本発明における支持脚の構造を示す第1の概略断面図である。
【
図3】本発明の
図2の部位Aの構造を示す概略拡大図である。
【
図4】本発明における支持脚の構造を示す第2の概略断面図である。
【
図5】本発明における第1ロック受け座と第2ロック受け座の概略構成図である。
【
図6】本発明における支持脚の構造を示す概略分解図である。
【
図7】本発明におけるロック組立体及び伝動組立体の第1の概略構成図である。
【
図8】本発明におけるロック組立体及び伝動組立体の第2の概略構成図である。
【
図9】本発明における支持脚の構造を示す第3の概略断面図である。
【
図10】撮影装置用支持具の構造を示す概略立体図である。
【
図11】駆動組立体の第2の実施形態の構造を示す概略立体図である。
【
図12】駆動組立体の第2の実施形態の構造を示す第1の概略断面図である。
【
図13】駆動組立体の第2の実施形態の構造を示す第2の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面及び実施形態を参照しつつ、本発明をさらに説明する。
【0011】
図1~
図14を参照すると、素早く高さを調整する撮影装置用支持具であって、支持脚10を備え、前記支持脚10は連結受部100を備え、前記連結受部100に固定パイプ部材110が固定的に取り付けられ、前記固定パイプ部材110の後端に第1ロック受け座120が固定的に取り付けられ、前記第1ロック受け座120内に第1取付キャビティ125が設けられ、前記固定パイプ部材110内には前記固定パイプ部材110に対して進退自在な第1可動パイプ部材130が差し込まれ、前記第1可動パイプ部材130の後端が前記第1取付キャビティ125を挿通して後側に延設され、前記第1取付キャビティ125内に第1可動パイプ部材130を外嵌して第1ロック受け座120と互いにロックするためのロック組立体20が設けられ、前記第1ロック受け座120にロック組立体20を駆動してロック解除又はロックするための伝動組立体30が取り付けられ、前記第1ロック受け座120或いは前記連結受部100に前記伝動組立体30の動作を駆動するための駆動組立体50がさらに設けられる。
【0012】
以上を踏まえ、固定パイプ部材内に固定パイプ部材に対して進退自在な第1可動パイプ部材を差し込むことにより、入れ子式の組立構造を用いることで、製品の幅を縮小し、持ち運びや収納に便利であることを達成する。また、第1取付キャビティ内に第1可動パイプ部材を外嵌して第1ロック受け座と互いにロックするためのロック組立体を設け、入れ子式の組立構造を採用することにより、片側で力を受けて摩耗が生じる又は緩みが発生しやすいという問題を防ぐことができる。
【0013】
固定パイプ部材110に対する第1可動パイプ部材130の位置を調整する必要がある場合、駆動組立体50により伝動組立体30を駆動してロック組立体20のロックを解除してから第1可動パイプ部材130を引いて固定パイプ部材110に対する進退位置を調整することができる。
【0014】
図3~
図7を参照すると、前記第1取付キャビティ125は、前方から後方に向かって順に連結孔121、テーパロック穴122及び移動溝123を備え、前記固定パイプ部材110の後端は前記連結孔121と固結し、前記ロック組立体20は前記移動溝123内に進退自在に設けられた可動部材210を備え、前記可動部材210には前記第1可動パイプ部材130を外嵌して前記テーパロック穴122内に挿入して第1可動パイプ部材130をクランプ・ロックできるテーパロックブッシュ220が設けられ、前記テーパロックブッシュ220に複数の変形溝221が穿設され、前記伝動組立体30は前記移動溝123に対して前記可動部材210を前後方向に移動させるために用いられる。
【0015】
固定パイプ部材110は、連結孔121内に螺着される。
【0016】
ロック状態において、テーパロックブッシュ220は、テーパロック穴122内に嵌入され、テーパロック穴122はテーパロックブッシュ220を変形させて第1可動パイプ部材130をクランプし、第1可動パイプ部材130、テーパロックブッシュ220及び第1ロック受け座120を互いにロックされた状態にさせることができる。
【0017】
ロックを解除するとき、伝動組立体30は、第1ロック受け座120に対して可動部材210を移動させて、テーパロックブッシュ220をテーパロック穴122から離脱させ、テーパロックブッシュ220を第1可動パイプ部材130から分離させることで、ロックを解除できる。
【0018】
図4~
図8を参照すると、前記伝動組立体30は、前記第1取付キャビティ125内に回転可能に設けられた回転部材310を備え、前記回転部材310の前記可動部材210に近い端には駆動斜歯部312が設けられ、前記可動部材210には前記駆動斜歯部312と噛み合う従動斜歯部212が設けられ、前記駆動組立体50は前記第1取付キャビティ125に対して前記可動部材210を回転させるために用いられ、前記第1取付キャビティ125内には前記可動部材210に推力を加えてテーパロックブッシュ220を前記テーパロック穴122内に差し込んだ状態に保つ弾性部材230が設けられる。
【0019】
弾性部材230により加えられた弾性力は、テーパロックブッシュ220をテーパロック穴122内に留まらせて、第1可動パイプ部材130のクランプ・ロックを達成することができる。ロック解除が必要となった場合、回転部材310を回転駆動することにより、駆動斜歯部312が従動斜歯部212を駆動して第1ロック受け座120に対して可動部材210を移動させ、テーパロックブッシュ220をテーパロック穴122から離脱させ、テーパロックブッシュ220を第1可動パイプ部材130から分離させることで、ロックを解除できる。
【0020】
図4を参照すると、本発明における駆動組立体50の第1の実施形態は、駆動部材510を備え、前記駆動部材510に伝動ロッド520が設けられ、前記伝動ロッド520は前記第1ロック受け座120にヒンジ結合され、前記回転部材310に従動ロッド320に設けられ、前記従動ロッド320に摺動溝321が設けられ、前記伝動ロッド520には前記摺動溝321内に摺動可能に差し込まれる連動ピン530が設けられる。
【0021】
ロックを解除する必要がある場合、駆動部材510は伝動ロッド520のヒンジ軸心を回転させるように引かれ、回転する時、連動ピン530により伝動ロッド520を駆動して回転部材310を回転させることで、駆動斜歯部312により従動斜歯部212を駆動して第1ロック受け座120に対して可動部材210を移動させ、テーパロックブッシュ220をテーパロック穴122から離脱させ、テーパロックブッシュ220を第1可動パイプ部材130から分離させることでロックを解除できる。
【0022】
図3及び
図6を参照すると、前記回転部材310にねじりコイルばね330が嵌め込まれ、前記ねじりコイルばね330の一端は、前記第1ロック受け座120と固結し、他端は前記回転部材310に固定される。ねじりコイルばね330は、回転部材310に一定のねじり力を加えることができ、パイプ部材のロック状態にさせる。
【0023】
図3を参照すると、前記第1ロック受け座120の後端開口は、前記第1取付キャビティ125に連通して設けられ、前記第1ロック受け座120の後端に蓋板124が取り付けられ、前記弾性部材230は前記蓋板124と前記可動部材210との間に設けられる。蓋板124は、従来の取り外し可能な連結構造、例えばスナップフィット又はねじ結合などの方法で組み立てることができる。
【0024】
また、
図1~
図9を参照すると、前記第1可動パイプ部材130の後端には、第2ロック受け座140が取り付けられ、前記第2ロック受け座140に第2取付キャビティ141が設けられ、前記第1可動パイプ部材130内に前記第1可動パイプ部材130に対して進退自在な第2可動パイプ部材150が差し込まれ、前記第2可動パイプ部材150の後端は前記第2取付キャビティ141を挿通して後側に延設され、前記第2取付キャビティ141内に第2可動パイプ部材150を外嵌して第2ロック受け座140と互いにロックするためのロック組立体が設けられ、前記第2ロック受け座140にロック組立体20を駆動してロック解除又はロックするための伝動組立体30が設けられ、前記第1ロック受け座120内の伝動組立体30と前記第2ロック受け座140内の伝動組立体30とは連動組立体40で繋げる。
【0025】
具体的には、第2ロック受け座140の構造は、第1ロック受け座120の構造と一致し、第2取付キャビティ141の形状は第1取付キャビティ125の形状と一致し、かつ第2ロック受け座140内に取り付けられたロック組立体20の構造及び伝動組立体30の構造は第1ロック受け座120内のものと一致する。
【0026】
この技術的手段では、第1可動パイプ部材130を固定パイプ部材110内に差し込み、第2可動パイプ部材150を第1可動パイプ部材130内に差し込むことにより、3段階の伸縮調整な設置を実現する。該構造は、従来のパイプ部材の並列設置と比べて体積が小さくなり、支持の安定性が確保できる。
【0027】
連動組立体40の設置は、第1ロック受け座120内のロック組立体20がロック解除された時、第2ロック受け座140内のロック組立体20も同時にロック解除され、第1可動パイプ部材130と第2可動パイプ部材150の同時ロック又はロック解除を達成する。
【0028】
また、
図1及び
図12~
図14を参照すると、前記連動組立体40は、連動杆410を備え、2つの伝動組立体30内の回転部材310はいずれも円筒状を呈し、前記連動杆410は2つの伝動組立体30内の回転部材310内に挿通され、かつ前記連動杆410はそれぞれ前後の2つの回転部材310とともに前後に移動可能に配置され、前記連動杆410の前端に第1制限部材430が設けられ、前記連動杆410の後端に第2制限部材142が設けられる。
【0029】
駆動組立体50の第1の実施形態において、第1制限部材430は、連動杆410が下方に外れないように拘束するために用いられる。駆動組立体50の第2の実施形態において、第1制限部材430は駆動ロッド560と制限的に連結される。
【0030】
第2制限部材142の作用は、第2ロック受け座140の下方への最大移動ストロークを制限することである。
【0031】
図4を参照すると、前記回転部材310内に従動部材420が設けられ、前記回転部材310の内壁に第1位置決め溝311が設けられ、前記連動杆410の外壁に第2位置決め溝411が設けられ、前記従動部材420に前記第1位置決め溝311及び前記第2位置決め溝411に挿入される位置決め溝ブロック421が設けられ、位置決め溝ブロック421は第1位置決め溝311及び第2位置決め溝411内にそれぞれ挿入されることで、回転部材310、従動部材420及び連動杆410が一体的に連動することを実現し、連動杆410が回転した時、従動部材420及び回転部材310を回転させる。
【0032】
また、前記可動部材210には第1貫通孔211が設けられ、連動杆410は第1貫通孔211を挿通して設けられる。
【0033】
また、前記従動斜歯部212は、前記第1貫通孔211内に設けられる。
【0034】
具体的には、第1ロック受け座120及び第2ロック受け座140には、連動杆410が挿通するための第2貫通孔126が設けられる。
【0035】
また、前記第2制限部材142は、ボルトであり、前記ボルトは外側から前記第2ロック受け座140の内部に挿通して前記連動杆410の後端と螺合される。
【0036】
図1を参照すると、前記第2可動パイプ部材150の後端に支持受部160が取り付けられ、前記支持受部160に脚部170が取り付けられる。
【0037】
図10を参照すると、複数の支持脚10の間に安定部80が設けられ、前記安定部80に伸縮ロッド70がヒンジ結合され、前記伸縮ロッド70の他端は前記第1ロック受け座120にヒンジ結合される。
【0038】
図11及び
図12を参照すると、本発明における駆動組立体50の第2の実施形態は、前記連結受部100上に回転可能に設けられる回転軸540及び駆動ロッド560を備え、前記回転軸540に前記回転軸540を回転駆動するレバークランプ550が固結され、前記回転軸540は前記駆動ロッド560に回転伝達可能に連結され、前記駆動ロッド560の内部が中空で伝動溝561を形成し、前記伝動溝561の下端が開放端となり、前記連動杆410は前記伝動溝561内に移動可能に挿入されて回転伝達可能な連結を形成する。この実施形態において、駆動組立体を連結受部に設けているため、ユーザーが駆動組立体を直感的に観察でき、該駆動組立体を素早く駆動してロック解除又はロックすることができるという利点があり、従来技術で所存在駆動組立体が視線の下に位置し、腰を曲げて操作する必要があるという従来技術の課題を解決し、ユーザーの利便性が向上する。
【0039】
図13及び
図14を参照すると、駆動組立体50の第2の実施形態において、前記第1制限部材430は、前記伝動溝561内に貫設され、前記駆動ロッド560の下端には第1制限部材430と協働して制限する第3制限部材562が設けられる。駆動ロッド560と連動杆410との挿嵌により、駆動ロッド560が回転する時、連動杆410を回転させることができる。また、第1制限部材430と第3制限部材562との協働により、連動杆410が駆動ロッド560から離脱するのを防ぐことができる。
【0040】
駆動組立体50の第2の実施形態において、前記回転軸540と前記駆動ロッド560は歯車により回転伝達可能に連結される。
【0041】
連動杆410は、伝動溝561内に挿入され、伝動溝561に対して縦方向に移動でき、駆動ロッド560が回転すると、連動杆410を回転駆動することができるという効果が得られる。
【0042】
駆動組立体50の第2の実施形態において、駆動組立体50は、連結受部100に設けられることにより、ユーザーが便利に操作でき、かがむことなく連結受部100にある駆動組立体50を駆動でき、駆動組立体50を介してロック組立体20を迅速に駆動してロック解除又はロックすることができるという利点がある。駆動組立体50の第1の実施形態と比較して、ユーザーが駆動組立体50を操作してロック組立体20を駆動するのはより便利である。
【0043】
本発明において、前記駆動ロッド560は、左右2本の固定パイプ部材110の間に設けられる。駆動ロッド560と固定パイプ部材110が別体に設置されているため、今後の保守に便利となり、粒子状物質が駆動ロッド560の回転に影響を与えた場合でも、ユーザーは迅速に清掃することができる。
【0044】
本明細書に詳細に記載されていない内容は、当業者に知られている従来技術に属する。
【0045】
なお、本発明の説明において、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」などが示した方位又は位置関係は、図面に示される方位又は位置関係に基づくもので、単に本発明を簡単に説明しやすくするためであり、示された装置又は部材が必ず特定の方位を有し、又は特定の方位で構成され操作することと指示又は示唆するものではないので、本発明に対する限定ではない。なお、用語「第1」、「第2」は単なる描写に過ぎない。
【0046】
本発明の基本原理、主な特徴、及び本発明の利点を上に示し、説明した。当業者であれば、本発明が上記実施形態により限定されるものではなく、上記実施形態及び明細書における説明は単に本発明の原理を例示するものであり、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明には多種多様な変化及び変形があり、これらの変化及び変形はすべて本発明の保護を求める範囲に収まる。本発明の保護を求める範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物により限定される。