(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009208
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、および、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
B65G 59/04 20060101AFI20250110BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20250110BHJP
【FI】
B65G59/04
B65G61/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023112060
(22)【出願日】2023-07-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】瀬戸口 清高
【テーマコード(参考)】
3F030
【Fターム(参考)】
3F030AA04
3F030AB04
(57)【要約】
【課題】 安定して荷降ろし装置を運用できるようにする情報処理装置および情報処理方法を提供する。
【解決手段】 実施形態によれば、情報処理装置は、通信インタフェースと、プロセッサと、記憶部と、を有する。通信インタフェースは、荷降ろし装置が備える各部と通信する。プロセッサは、荷降ろし装置における荷降ろし作業に失敗が発生した場合、通信インタフェースを介して荷降ろし装置の各部から取得する情報によって荷降ろし失敗の発生理由を含む失敗荷物情報を生成する。記憶部は、プロセッサが生成した失敗荷物情報を記憶する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷降ろし装置が備える各部と通信する通信インタフェースと、
前記荷降ろし装置における荷降ろし作業に失敗が発生した場合、前記通信インタフェースを介して前記荷降ろし装置の各部から取得する情報によって荷降ろし失敗の発生理由を判定し、前記荷降ろし失敗の発生理由を含む失敗荷物情報を生成するプロセッサと、
前記プロセッサが生成した失敗荷物情報を記憶する記憶部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記失敗荷物情報は、荷降ろし失敗の事象、荷降ろし失敗の発生理由、および、荷降ろしが失敗した荷物の撮影画像を含み、
前記プロセッサは、前記失敗荷物情報に基づいて荷降ろしが失敗した荷物に関する情報を表示部に表示させる、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記荷降ろし装置における荷降ろし作業に失敗が発生した場合、前記通信インタフェースを介して前記荷降ろし装置が荷降ろし作業に用いたセンサの自己診断結果を取得し、前記センサの自己診断結果に基づいて前記失敗荷物情報を調整する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、荷降ろし作業の対象となる荷物が前記記憶部に記憶した失敗荷物情報の荷物と同種の荷物である場合、前記荷降ろし作業の対象となる荷物と同種の荷物の失敗荷物情報に基づいて前記荷降ろし装置に対する動作設定を行う、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
荷降ろし装置と通信する通信部と、
前記荷降ろし装置における各部品に関する部品の管理情報を記憶する記憶部と、
前記荷降ろし装置が荷降ろし作業に失敗が発生した場合に生成された荷降ろしの失敗内容を示す失敗荷物情報を取得し、前記失敗荷物情報が示す失敗内容に関わる部品のコンディションを前記記憶部が記憶する部品の管理情報によって特定し、前記部品のコンディションに基づいて前記失敗荷物情報を調整する、プロセッサと、
を有する情報処理装置。
【請求項6】
監視装置と通信する端末通信部を有し、
前記プロセッサは、前記端末通信部により通信する前記監視装置に前記失敗荷物情報が示す荷降ろしが失敗した荷物に関する情報を表示させる、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
監視装置と通信する端末通信部を有し、
前記プロセッサは、前記失敗荷物情報が示す失敗内容に関わる部品の整備の要否を前記記憶部が記憶する部品の管理情報によって判断し、整備が必要であると判断した部品に関する整備を案内する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
荷降ろし装置における情報を処理する情報処理方法であって、
荷降ろし装置が備える各部と通信し、
前記荷降ろし装置における荷降ろし作業に失敗が発生した場合に前記荷降ろし装置の各部から取得する情報によって荷降ろし失敗の発生理由を判定し、
前記荷降ろし失敗の発生理由を含む失敗荷物情報を生成し、
前記失敗荷物情報を記憶部に記憶する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、および、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
パレット等の載置部に積載された荷物を荷降ろしする自動化ロボットである荷降ろし装置が知られている。従来の荷降ろし装置は、対応可とする荷物と対応不可とする荷物とを製品仕様書で明示しているが、実際に荷物が荷降ろし装置による荷降ろし作業に適した荷物か不向きの荷物かの判断は、簡単ではなくオペレータの個別の経験とノウハウとが必要になっているという問題がある。
【0003】
また、不慣れなオペレータが対応不可とされているような荷物を荷降ろし対象としてセットすると、荷降ろし装置は、荷降ろしの動作に失敗してエラーが発生してしまうことがある。荷降ろし装置は、荷降ろし失敗などのエラーが生じると、復帰に時間を要するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、安定して荷降ろし装置を運用できるようにする情報処理装置および情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、情報処理装置は、通信インタフェースと、プロセッサと、記憶部と、を有する。通信インタフェースは、荷降ろし装置が備える各部と通信する。プロセッサは、荷降ろし装置における荷降ろし作業に失敗が発生した場合、通信インタフェースを介して荷降ろし装置の各部から取得する情報によって荷降ろし失敗の発生理由を含む失敗荷物情報を生成する。記憶部は、プロセッサが生成した失敗荷物情報を記憶する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理装置としての制御装置を有する荷降ろし装置を含む荷降ろしシステムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理装置としての制御装置を有する荷降ろし装置の概略的な構成を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る荷降ろし装置における移動機構、支持部(回動部)、および、把持部などの各駆動部の構成例を示す概略図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置の一例としての制御装置を有する荷降ろし装置の制御系の構成例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る情報処理装置の一例としてのWCSにおける制御系の構成例を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る荷降ろし装置による荷降ろし作業の動作例を説明するための概略図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る荷降ろし装置による荷降ろし作業の動作例を説明するための概略図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る荷降ろし装置による荷降ろし作業の動作例を説明するための概略図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る情報処理装置の一例としての荷降ろし装置の制御装置による動作例を説明するためのフローチャートである。
【
図10】
図10は、実施形態に係る情報処理装置の一例としてのWCSによる動作例を説明するためのフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施形態に係る情報処理装置の一例としての荷降ろし装置の制御装置による動作例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施形態に係る情報処理装置を含む荷降ろしシステム1について図面を用いて説明する。
まず、実施形態に係る荷降ろし装置2およびWCS3を含む荷降ろしシステム1の構成について説明する。
図1は、実施形態に係る荷降ろし装置2およびWCS3を含む荷降ろしシステム1の構成例を示す図である。
図1に示すように、荷降ろしシステム1は、荷降ろし装置2、WCS3、監視装置4および保守装置5などを有する。ただし、監視装置4と保守装置5とは、1つの端末装置であっても良い。
【0009】
荷降ろし装置2は、パレット等の載置部に積載された荷物を荷降ろしする荷降ろし装置(ロボット)である。荷降ろし装置2は、各種の駆動部に加え、それらの駆動部を制御するための情報処理装置としての制御装置200(
図4参照)を有する。荷降ろし装置2の制御装置200は、各部の動作制御だけでなく、センサが検知する情報に基づく、センシング処理、認識処理、動作制御、エラー検出、ロボットコンディション判定処理、および、モニタ表示などを実行する。また、荷降ろし装置2の制御装置200は、WCS3に通信接続される。
【0010】
WCS3は、情報処理装置の一例であり、サーバ装置などのコンピュータにより構成される。WCS3は、サーバ装置の他に、NAS、UPS、ルータなどを含むものであっても良い。WCS3は、荷降ろし装置2と通信可能に接続される。WCS3は、荷降ろし装置2と通信することにより荷降ろし装置2における荷降ろし作業や荷降ろし装置2の保守情報などを統括的に管理する。例えば、WCS3は、荷降ろし装置2に対する保守管理機能として、荷降ろし装置2おける各種の部品の管理、および、荷降ろし装置2のコンディション判定などの機能も有する。
【0011】
さらに、WCS3は、監視装置4および保守装置5と通信する機能を有する。例えば、WCS3は、荷降ろし装置2の動作状態などを表示するための情報(監視画面)を監視装置4へ提供する。WCS3は、監視装置4を用いて、荷降ろし装置2における荷降ろし作業の失敗(動作エラー)の内容を報知したり、荷降ろし装置2に対する整備(メンテナンス)に関する情報の案内(ガイダンス)を報知したりする。また、WCS3は、保守装置5からの荷降ろし装置2に対する保守及び点検などの操作指示を受け付ける。例えば、WCS3は、保守装置5で入力される荷降ろし装置2における部品交換に関する情報を取得する。
【0012】
監視装置4は、保守員や管理者などのオペレータが閲覧する表示部などを有するコンピュータ(PC)である。監視装置4は、ルータなどを含むものであっても良いし、タブレットPCなどの携帯型の端末装置であっても良い。また、監視装置4は、WCS3の制御によって荷降ろし装置2の動作状態を表示部に表示したり、荷降ろし装置2が発生した荷降ろし作業の失敗に関する情報などを表示したり、荷降ろし装置2に対する整備に関する案内などを表示したりする。
【0013】
保守装置5は、保守員や管理者などのオペレータが操作する操作部を備えるコンピュータである。保守装置5は、ルータなどを含むものであっても良いし、タブレットPCなどの携帯型の端末装置であっても良い。保守装置5は、荷降ろし装置2に対する保守や点検などの操作指示を受け付ける。例えば、保守装置5は、荷降ろし装置2における部品の交換に関する情報(部品交換情報)が入力され、入力された部品交換情報をWCS3へ送信する。
【0014】
次に、実施形態に係る荷降ろし装置2の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る荷降ろし装置2における各種の駆動部の構成例を概略的に示す図である。
図3は、実施形態に係る荷降ろし装置2における駆動部としての第1の移動装置24、支持部(回動部)26、第2の移動装置28、及び、把持部30などを説明するための図である。
【0015】
図2に示す構成の荷降ろし装置2は、複数の荷物Pが載置された台等の載置部8から荷物Pを1つずつ又は複数同時に取り出して荷降ろしし、荷降ろしした荷物Pをメインコンベア14に搬出させる。ここでは、載置部8の荷物を取り出してメインコンベア14に搬出するたまでの動作を荷降ろし作業と称するものとする。
【0016】
荷降ろし装置2は、フレーム22と、第1の移動装置24と、支持部(回動部)26と、第2の移動装置28と、把持部30とを有する。荷降ろし装置2は、さらに、中間コンベア部32と、昇降部(中間コンベア部昇降部)34と、第1センサ36と、第2センサ38とを有する。
【0017】
荷降ろし装置2は、荷降ろし装置2の近傍に配置された載置部8に積載された荷物群Bの個々の荷物Pを把持して中間コンベア部32に荷降ろしし、中間コンベア部32からメインコンベア14に搬出する。ここで、積載された荷物群Bとは、例えば略直方体である複数の荷物Pを含む段が1又は複数積み重ねられたものである。
【0018】
図2に示す構成例において、荷降ろし対象とする荷物の一例である荷物Pは、3段に積まれた状態で荷物群Bとなる。荷物群Bは、最上段Usと、中段Msと、最下段Lsとの3つの段を含む。最上段Us、中段Ms、及び、最下段Lsは、それぞれ、複数の荷物Pを含む。最上段Usにある荷物Pを符号P1で示す場合がある。中段Msにある荷物Pを符号P2で示す場合がある。最下段Lsにある荷物Pを符号P3で示す場合がある。各荷物Pの上面を符号Paで示し、側面を符号Pbで示し、底面を符号Pcで示す。
【0019】
例えば、最上段Usに含まれる荷物P1の高さ同士は、同じであっても異なっていてもよい。これは、中段Msに含まれる荷物P2同士、及び、最下段Lsに含まれる荷物P3同士も同様である。同一段に含まれる荷物Pは、縦の長さ(奥行)や横の長さ(幅)が異なってもよい。同一段に含まれる荷物Pの向きは、同じであってもよいし、複数の荷物Pの側面同士が対向状態であれば異なっていてもよい。例えば
図2では、荷物群Bの各段Us,Ms,Lsは、向きの異なる複数の荷物Pを含む。積載された荷物群Bの載置部8は、平パレットに限らず、キャスタ付きのカゴ状パレット、ロールボックスパレット(RBP)などに収容されていてもよい。
【0020】
載置部8は、その上に直接的に1又は複数の荷物Pが載置されていてもよく、適宜のシートを配置し、そのシートの上に間接的に1又は複数の荷物Pが載置されていてもよい。本実施形態において、載置部8に荷物Pを載置するという場合、直接的及び間接的に荷物Pを載置部8に載置することの両方を含む。
【0021】
図3に示すように、例えばトラックでの輸送時等に荷崩れを起こすのを防止するため、適宜の糊剤等の防滑処理剤Sが上下の荷物P1の底面Pcと荷物P2の上面Paとの間、及び、荷物P2の底面Pcと荷物P3の上面Paとの間に添付されていることがある。防滑処理剤Sは、荷物P1の底面Pcと荷物P2の上面Paとの間の水平方向の滑りを防止又は抑制するが、上側の荷物P1を上方に持ち上げたときに、下側の荷物P2が一緒に持ち上げるのを妨げるような摩擦力、接着力が上下の荷物P1,P2間に働く場合がある。このように、上下の荷物P1,P2同士、及び、荷物P2,P3同士は、防滑処理剤Sにより軽い接着状態にある。
【0022】
防滑処理剤Sによる上下の荷物P1,P2同士、及び、荷物P2,P3同士の接着力はバラツキが大きい。このため、上側の荷物P1を上方に持ち上げたときに、下側の荷物P2が一緒に持ち上げられる可能性があり、下側の荷物P2の外装に負荷がかけられる可能性がある。
また、荷物Pを載置部8の荷物群Bから降ろす際、防滑処理剤Sによる摩擦により上下の荷物P1,P2が分離せずに共に引きずられ、段が崩れる可能性がある。
【0023】
同一段の前後及び左右の荷物P間には、防滑処理剤Sは付されていない。すなわち、荷物Pの側面には、防滑処理剤Sは付されていない。このため、上下の荷物P1,P2間のずれ、及び、上下の荷物P2,P3間のずれが防滑処理剤Sにより防止されている。
防滑処理剤Sは、荷物P1の底面Pcと荷物P2の上面Paとの間に点状又は線状に付されていてもよく、適宜の面積を有するように面状に付されていてもよい。同様に、防滑処理剤Sは、荷物P2の底面Pcと荷物P3の上面Paとの間に点状又は線状に付されていてもよく、適宜の面積を有するように面状に付されていてもよい。荷物Pの一例は、複数のペットボトルが封入された段ボール箱である。
【0024】
図2に示すように、フレーム22は、例えば、フレーム本体52と突出部54とを有する。
図2に示すように、XYZ座標系を取る。X軸方向は、フレーム22に対する載置部8の配置方向、フレーム22に対するメインコンベア14の配置方向である。X軸方向は、一例として、載置部8の荷物群Bから荷物Pを取り出す際の荷物Pの移動方向(前後方向)である。Y軸方向は幅方向(左右方向)である。Z軸方向は、上下方向である。
【0025】
図2に示すように、フレーム本体52は、例えば、Z軸方向に延びる4つの柱部52aと、これら4つの柱部52aの上端及び下端に設けられ、X軸方向及びY軸方向に延びる複数の梁部52bとを有する。フレーム本体52は、前後方向に前側開口56aと、後側開口56bとを有する。荷物Pは、フレーム本体52の外側の載置部8から1つ又は複数が把持され、前側開口56aを通してフレーム本体52内の中間コンベア部32に載置され、後側開口56bを通してフレーム本体52の外側のメインコンベア14に搬出される。
【0026】
突出部54は、載置部8が配置される位置の上方に配置される。突出部54には、第1センサ36が取り付けられている。すなわち、第1センサ36は、フレーム22に取り付けられ、載置部8の荷物群Bが配置される位置の上方に配置されている。第1センサ36は、例えばステレオカメラである。第1センサ36としてのステレオカメラは、載置部8の荷物群Bにおける最上段の荷物Pを撮影した撮影画像を取得し、異なる2点から撮像した際の視差に基づいて当該カメラと荷物群Bの各荷物Pとの距離を計測する。第1センサ36は、載置部8に積載された荷物の撮影画像を取得すると共に、荷物群Bの個々の荷物Pの位置、大きさ、及び形状を検出する。つまり、第1センサ36は、荷物Pの撮影画像と荷物Pの位置情報とを含む荷物Pに関する情報(検出情報)を取得する。
【0027】
第2センサ38は、X軸方向において、載置部8に積載された荷物群Bと中間コンベア部32との間にある。第2センサ38は、例えば、フレーム22のフレーム本体52の梁部52bの底枠に取り付けられている。
【0028】
第2センサ38は、例えばレーザーレンジファインダ(LRF)である。第2センサ38としてのLRFは、例えば、第2センサ38が設置されている計測位置から赤外線レーザーを発振してレーザー光を照射し、レーザー光を照射してから把持部30が把持している荷物Pによる反射光を受光するまでの時間により荷物Pまでの距離を測定する光学機器である。第2センサ38は、把持部30により把持されて把持部30により中間コンベア部32に移動される荷物Pの移動軌跡上で荷物Pの底面Pcまでの距離を測定することで、荷物Pの底面Pcの高さを計測する。レーザー光は、赤外線レーザー光に限定されず、可視光線、紫外光線、X線などのレーザー光であってもよい。
【0029】
各荷物Pの高さは、第1センサ36で取得した荷物Pの上面Paまでの距離と第2センサ38のよる荷物Pの底面Pcまでの距離との情報により算出可能である。
メインコンベア14は、フレーム22に対して、X軸に沿って第1センサ36及び第2センサ38がある位置とは反対側にある。メインコンベア14の搬送方向は例えばY軸方向である。
【0030】
図2に示すように、第1の移動装置24は、フレーム22のフレーム本体52に支持されている。
第1の移動装置24は、Z軸方向に移動する昇降機構62と、X軸方向及びY軸方向に移動する水平移動装置64と、水平移動装置64と支持部26とを連結する連結部(回動補助部)66とを有する。
【0031】
昇降機構62は、例えば、Y軸方向に延びフレーム本体52の上端の梁部52bに支持されたシャフト72と、シャフト72の一端に支持されシャフト72を回転させるZ軸アクチュエータ74と、シャフト72に巻回された複数のワイヤ76とを有する。シャフト72は、Y軸方向ではなく、X軸方向に延びていてもよい。Z軸アクチュエータ74を駆動させると、シャフト72が回転する。シャフト72が回転すると、ワイヤ76に支持された水平移動装置64が昇降する。
【0032】
昇降機構62は、水平移動装置64を昇降可能に構成されていればよく、上述の構成に限定されるものではない。例えば、シャフト72を回転させる代わりに、リニアモータ(Z軸アクチュエータ)等を用いて、直接、ワイヤ76を支持して、水平移動装置64を昇降可能としてもよい。
【0033】
水平移動装置64は、例えばワイヤ76に支持されたベース82と、X軸方向に延びるアーム84と、アーム84を移動可能に支持する可動部86とを有する。アーム84は、可動部86により、ベース82に対してX軸方向に移動可能である。アーム84は、可動部86により、ベース82に対してY軸方向に移動可能である。可動部86は、X軸アクチュエータ86a及びY軸アクチュエータ86b(
図4参照)を有する。
【0034】
本実施形態に係る第1の移動装置24は、
図2及び
図3に示される3軸方向、すなわち、X軸方向(前後方向)、Y軸方向(左右方向)、及びZ軸方向(高さ方向)に対して直動する直交型のロボットアームを含む。第1の移動装置24は、後述する制御装置200による把持部30の制御により、アーム84を、X軸方向とY軸方向とZ軸方向とにそれぞれ独立して移動可能である。第1の移動装置24は、例えばアーム84をX軸方向、Y軸方向、及び、Z軸方向に移動させることにより、把持部30を荷物群Bの荷物Pを把持する位置まで移動させ、把持部30で把持した荷物Pを中間コンベア部32に載置する。
【0035】
支持部26は、水平移動装置64のアーム84の先端部又はその近傍に支持されている。支持部26は、把持部30を支持する。支持部26は、第1の移動装置24のX軸方向に沿って、メインコンベア14とは反対側にある。支持部26は、水平移動装置64のアーム84のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の移動に伴って一体に移動する。支持部26の一部又は全部は、第1の移動装置24により、フレーム22のフレーム本体52の内側の空間内に配置される位置と、フレーム本体52の前側開口56aを通してフレーム22のフレーム本体52の外側の突出部54の下側に配置される位置との間を移動可能である。
【0036】
支持部26は、基部122と、基部122を第1の移動装置24の水平移動装置64のアーム84に支持する回動軸124とを有する。
基部122は例えば略L字状である。基部122は、一方向に延びる棒状に構成されたアーム122aと、アーム122aの長手方向の一端から、アーム122aの長手方向に直交する方向に延出した延出部122bとを有する。アーム122aと延出部122bとは一体的に形成され、アーム122aの延出方向と延出部122bの延出方向とのなす角度が不変であることが好適である。
【0037】
このように構成された基部122は、アーム122aと延出部122bとの境界において、
図3に示すように、Y軸方向に平行な回動軸124により回転可能に第1の移動装置24のアーム84に支持される。すなわち、支持部26は、水平移動装置64に対して、Y軸方向の回動軸124により回動可能である。
【0038】
初期位置において、アーム122a及び延出部122bは、アーム122aがX軸方向(前後方向)に平行となり延出部122bがZ軸方向に沿って下方に延出する姿勢となることが可能な位置関係を有する。アーム122aの回動軸124側のメインコンベア14側の端面は、例えば水平移動装置64のアーム84に対して支持部26のアーム122aが適宜の範囲で回転可能とする曲面122cに構成されている。適宜のストッパによって、水平移動装置64のアーム84に対する支持部26の基部122(アーム122a及び延出部122b)の最大回動量を規定してもよい。
【0039】
基部122は、把持部30の上面吸着部(上面保持部)142及び側面吸着部(側面保持部)144が荷物Pを把持又は保持していない状態の初期位置から、所定角度回転可能に構成される。この所定角度は、後述する回動アクチュエータ134の作用、及び、基部122が荷物Pの重さによって、支持部26の基部122が回動軸124回りに回転したときに、把持部30が第1の移動装置24に接触しない角度である。本実施形態では、所定角度は、例えば、10度~15度である。基部122の最大回動角度は、所定角度と同じでもよく、それより大きくてもよい。
【0040】
基部122の延出部122bには、第2の移動装置(前後移動装置)28が支持されている。第2の移動装置28は、支持部26の基部122の下方で支持され後述する側面吸着部144を前後方向に移動させるのに用いる。第2の移動装置28は、基部122の例えば延出部122bに固定された基部126aと、基部126aに、X軸方向に移動可能に連結された移動部126bと、移動部126bの駆動部126cとを有する。駆動部126cは、例えば基部126aに固定される。移動部126bの、例えば移動方向の先端には、把持部30の後述する側面吸着部144が支持されている。移動部126bが、上面吸着部142から前後方向に最も離れた位置を初期位置とする。
【0041】
駆動部126cを駆動し、移動部126bを移動させると、側面吸着部144が移動する。駆動部126cは、例えば、モータである。このように構成された第2の移動装置28は、移動部126bの移動方向が、基部122が初期位置にあるときに前後方向に平行となる姿勢で、基部122に固定される。
【0042】
連結部66は、例えば水平移動装置64のアーム84の上方からX軸方向に沿って前方に延びるアーム132と、アーム132に支持された回動アクチュエータ134とを有する。回動アクチュエータ134には、例えばエアシリンダを用いる。回動アクチュエータ134は、シリンダ134aと、適宜のポンプから供給されるエアにより、シリンダ134aに対して出し入れ可能なピストン134bとを有する。例えばシリンダ134aはアーム132に支持されている。ピストン134bの突出端134cは、回動金具136の軸部材136aにより、支持部26の基部122のアーム122aに支持されている。
【0043】
回動アクチュエータ134のシリンダ134aに対するピストン134bの突出端134cの突出量の調整により、水平移動装置64に対する支持部26の回動軸124の軸周りの回動量が調整される。このため、荷降ろし装置2は、水平移動装置64に対し支持部26を、回動アクチュエータ134により能動的に動かすことが可能である。
【0044】
シリンダ134aに対しピストン134bを引き込んだ
図2に示す初期位置(定位置)にある場合、回動アクチュエータ134のシリンダ134aに対するピストン134bの突出端134cの突出量を、D0とする。初期位置から、シリンダ134aに対しピストン134bを押し出した
図5及び
図6に示す回動位置にある場合、回動アクチュエータ134のシリンダ134aに対するピストン134bの突出端134cの突出量を、D1とする。
【0045】
回動アクチュエータ134のピストン134bの突出端134cの突出量(位置)が調整されることで、把持部30で荷物Pを把持していない状態では、基部122のアーム122aが前後方向に平行となる初期位置に維持される。把持部30で荷物Pを把持した状態では、支持部26が回動軸124の軸回りに回動し、基部122のアーム122aが前後方向に傾斜する傾斜位置に移行する。
【0046】
回動アクチュエータ134には、支持部26の基部122、第2の移動装置28、把持部30、さらには、荷物Pの重さが負荷される。回動アクチュエータ134のピストン134bは、上述した重さが負荷された状態で、シリンダ134aに対して押し出し、及び、引き込み可能である。ピストン134bは、上述した重さが負荷された状態で、シリンダ134aに対して押し出し速度、及び/又は、引き込み速度を調整可能であることが好適である。
【0047】
本実施形態では、把持部30で適宜に荷物を把持し、シリンダ134aに対してピストン134bの突出量をD0からD1に移行させる場合、支持部26、第2の移動装置28、把持部30、及び、荷物Pの重量により、自在に回動させる。回動アクチュエータ134は、一例として、単動型エアシリンダを用いる。回動アクチュエータ134がダンパとして用いられ、支持部26の基部122をゆっくりと回動させる。シリンダ134aに対してピストン134bの突出量をD1からD0に移行させる場合、支持部26、第2の移動装置28、把持部30の重量に抗して、適宜の速度で、支持部26を初期位置(定位置)に移動させる。
【0048】
図3中、シリンダ134aを連結部66のアーム132に配置し、ピストン134bを回動金具136を介して支持部26の基部122のアーム122aに連結している。シリンダ134aを支持部26の基部122のアーム122aに連結し、ピストン134bを連結部66のアーム132に連結してもよい。
回動アクチュエータ134は、エアシリンダの他、電動シリンダ等を用いることができる。
【0049】
本実施形態では、第1の移動装置24の連結部66のアーム132に支持した回動アクチュエータ134としてエアシリンダを用いる例について説明するが、連結部66のアーム132を水平移動装置64のアーム84に対して回動軸124と平行な軸(Y軸)の軸周りに回動させてもよい。このとき、回動アクチュエータとして、適宜のモータを用いることができる。
【0050】
把持部30は、荷物群Bの荷物Pを把持し、把持を解放する。把持部30は、例えば、支持部26のアーム122aに支持され、荷物Pの上面Paを吸着する上面吸着部(第1の吸着部)142と、第2の移動装置28の移動部126bに支持され、荷物Pのフレーム本体52側の側面Pbを吸着する側面吸着部(第2の吸着部)144とを有する。上面吸着部142は初期位置において、下方を向く。側面吸着部144は、初期位置において、フレーム22から離れる方向(奥側)を向く。上面吸着部142及び側面吸着部144が向く方向は、支持部26の回動により、変化し得る。上面吸着部142と側面吸着部144とは、所定の角度に固定されている。所定の角度とは、例えば90度である。このため、把持部30は、上面吸着部142で荷物Pの上面Paを吸着し、かつ、側面吸着部144で荷物Pの側面Pbを吸着することで、荷物Pを把持することが可能である。
【0051】
上面吸着部142は、略直方体状の第1本体(ブロック体)142aと、第1本体142aに支持された複数の第1吸着パッド(上面吸着部)142bとを有する。第1吸着パッド142bは、下方を向く。第1吸着パッド142bは、例えば制御装置200により制御される負圧発生部40(
図4参照)に接続されている。このため、上面吸着部142は、吸着により、荷物Pの上面Paを把持する。
【0052】
側面吸着部144は、略直方体状の第2本体(ブロック体)144aと、第2本体144aに支持された複数の第2吸着パッド(側面吸着部)144bとを有する。第2本体144aは、例えば第2の移動装置28の移動部126bに支持されている。第2吸着パッド142bは、フレーム22から離れる方向を向く。第2吸着パッド144bは、例えば制御装置200により制御される負圧発生部40(
図4参照)に接続されている。このため、側面吸着部144は、吸着により、荷物Pの側面Pbを把持する。
【0053】
把持部30の第1吸着パッド142b及び第2吸着パッド144bの数は、それぞれ1つでもよいし、複数であってもよい。第1吸着パッド142b及び第2吸着パッド144bは、負圧発生部40による真空吸着により荷物Pを把持する。第1吸着パッド142b及び第2吸着パッド144bが荷物Pの表面に接した状態で第1吸着パッド142b及び第2吸着パッド144b内が負圧にされると、第1吸着パッド142b及び第2吸着パッド144bは、荷物Pの表面に真空吸着する。第1吸着パッド142b及び第2吸着パッド144b内の負圧が解除されると、吸着パッドは荷物Pを解放する。これら荷物Pの把持/把持解放は、制御装置200により負圧発生部40を制御することにより実行される。
【0054】
なお、把持部30には、吸着パッド以外の種々の把持機構を採用してもよい。把持部は、例えば、荷物Pを把持するグリッパを含むものであってよい。グリッパは、複数の指と、複数の指を連結している複数の関節機構とを備える。関節機構は、関節機構の動作に連動して指が動作するように構成されてよい。グリッパは、例えば、複数の指による2点以上の接点で、対向する複数の方向から荷物に対して力を加える。これにより、把持部は、指と荷物との間に生じる摩擦によって荷物を把持する。このように、荷物群Bの荷物Pを把持可能な種々の把持機構を用いてよい。
【0055】
把持部30、すなわち、上面吸着部142及び側面吸着部144は、第1の移動装置24の支持部26の回動軸124により、支持部26の基部122及び第2の移動装置28とともに、所定の範囲内で回動される。
中間コンベア部32を昇降させる昇降部34は、荷降ろし装置2のフレーム22にある。中間コンベア部32は、昇降部34に支持されている。
【0056】
昇降部34は、例えば、Y軸方向に延びフレーム本体52の上端の梁部52bに支持されたシャフト92と、シャフト92の一端に支持されシャフト92を回転させるZ軸アクチュエータ94と、シャフト92に巻回された複数のワイヤ96とを有する。シャフト92は、Y軸方向ではなく、X軸方向に延びていてもよい。Z軸アクチュエータ94を駆動させると、シャフト92が回転する。シャフト92が回転すると、ワイヤ96に支持された中間コンベア部32が昇降する。
【0057】
中間コンベア部32は、例えばベルトコンベアである。中間コンベア部32は、ローラーコンベアであってもよい。中間コンベア部32は、例えば、荷物Pを載置可能なベルト102と、ベルト102を駆動するモータ104とを有する。ベルト102は、無端ベルトである。ベルト102の上面102aは、モータ42により、例えば前後方向(X軸方向)に移動可能である。中間コンベア部32の上面102aには、把持部30で把持された荷物Pが、把持部30の移動及び把持の解放により載置される。
【0058】
ベルト102の一端は、前側開口56aの近傍に位置する。ベルト102の他端は、後側開口56bの近傍に位置する。ベルト102のメインコンベア14側の一端からメインコンベア14の上面14aまでの距離は、荷物PのX軸方向の寸法よりも小さく、ベルト102の上面102aからメインコンベア14まで荷物Pを移動させる距離に設定されている。換言すると、ベルト102とメインコンベア14の上面14aとの間の隙間は、荷物Pが当該隙間を通して落下することがない隙間に設定されている。
【0059】
昇降部34は、メインコンベア14の上面14aよりも僅かに高い位置に中間コンベア部32のベルト102の上面102aを配置するように中間コンベア部32を昇降させる。ベルト102の上面102aがメインコンベア14に向かって移動することで、上面102aに載置された荷物Pが、メインコンベア14に搬出される。
【0060】
昇降部34は、フレーム22の上側にシャフト92及びアクチュエータ94が配設される例について説明した。昇降部34は、中間コンベア部32の下側に配置することで、中間コンベア部32のベルト102の上面102aを所望の位置に配置するようにしてもよい。
昇降部34は、中間コンベア部32を昇降可能に構成されていればよい。昇降部34の上述の構成は、一例であり、限定されるものではない。
【0061】
次に、実施形態に係る荷降ろし装置2における情報処理装置としての制御装置200の構成について説明する。
荷降ろし装置2は、
図4に例示するように、各部に接続された制御装置(情報処理装置)200を有する。制御装置200は、荷降ろし装置2の各部の動作を制御する。なお、メインコンベア14は、制御装置200により制御されてもよく、他の制御装置により制御されてもよい。制御装置200は、荷降ろし装置2のフレーム22及びメインコンベア14に隣接して配置してもよく、荷降ろし装置2のフレーム22及びメインコンベア14から離れた位置にあってもよい。
【0062】
制御装置200は、プロセッサ201、通信インタフェース202、メモリ203、ストレージ204、および、上位通信部205などを有する。これらは、バスライン210を介して通信可能である。また、制御装置200は、荷降ろし装置12に設けられる表示部2221および操作部222などにも接続される。
【0063】
通信インタフェース202は、荷降ろし装置12の各部と接続するためのインタフェースを含む。通信インタフェース202は、制御装置200が荷降ろし装置2の各部と通信するための通信規格などに対応した端子及び回路を備える。通信インタフェース202は、プロセッサ201の制御に基づいて、第1の移動装置24、把持部30、中間コンベア部32、第1センサ36及び第2センサ38の各部と有線又は無線で通信接続する。
【0064】
制御装置200(プロセッサ201)は、通信インタフェース202を介して、第1の移動装置24のX軸アクチュエータ86a、Y軸アクチュエータ86b、Z軸アクチュエータ74、回動アクチュエータ134、支持部26の駆動部126c、把持部30、中間コンベア部32のモータ42、中間コンベア部昇降部34のZ軸アクチュエータ94、第1センサ36、及び、第2センサ38を制御する。また、制御装置200(プロセッサ201)は、通信インタフェース202を介して、表示部221に表示する表示内容を制御したり、操作部222に入力された操作指示を受信したりする。表示部221および操作部222は、例えば、タッチパネルを設けた表示装置である。
【0065】
プロセッサ201は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成される。メモリ203は、システムメモリであり、読み出し専用のデータメモリであるROM(Read Only Memory)又はデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)を含む。ストレージ204は、書き換え可能な不揮発性の記憶装置で構成されるデータメモリである。ストレージ204は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの大容量ストレージであってよい。
【0066】
メモリ203又はストレージ204は、荷降ろし装置2の各機器の制御プログラムや各種データを記憶している。プロセッサ201は、メモリ203又はストレージ204に記憶されているプログラム等に基づいて種々の処理を行う。つまり、プロセッサ201は、ソフトウェア機能部として各種プログラムを実行する。CPUに代わって、ハードウェア機能部としてのASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)などが用いられてもよい。
【0067】
上位通信部205は、荷降ろし装置2の上位装置であるWCS3と通信するための通信インタフェースである。上位通信部205は、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)を介してWCS3と通信するLANインタフェースを含む。制御装置200は、上位通信部205を介してWCS3とデータの送受信を行う。
【0068】
次に、実施形態に係る荷降ろし装置2に接続される情報処理装置としてのWCS3の構成について説明する。
図5は、実施形態に係る荷降ろし装置2に接続される情報処理装置としてのWCS3における制御系の構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、WCS3は、荷降ろし装置2、監視装置4、および、保守装置5などに通信接続される。WCS3は、
図5に示すように、プロセッサ301、メモリ302、ストレージ303、端末通信部304、および、ロボット通信部305を有する。
【0069】
プロセッサ301は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成される。プロセッサ301は、メモリ302又はストレージ303に記憶されているプログラム等に基づいて種々の処理を行う。つまり、プロセッサ301は、ソフトウェア機能部として各種プログラムを実行する。プロセッサ301は、CPUなどに代わって、ハードウェア機能部としてのASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field Programmable Gate Array)などが用いられてもよい。
【0070】
メモリ302は、WCS3のシステムメモリである。メモリ302は、読み出し専用のデータメモリであるROM(Read Only Memory)及びデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)などを含む。
【0071】
ストレージ303は、書き換え可能な不揮発性の記憶装置で構成されるデータメモリである。ストレージ303は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの大容量ストレージであってよい。メモリ302又はストレージ303は、プログラムや各種の制御データなどを記憶する。
【0072】
また、ストレージ303は、各種のデータベースを有する。例えば、ストレージ303は、荷降ろし装置2における荷降ろし作業の実施結果、および、荷降ろしが失敗した荷物に関する情報(失敗荷物情報)などを記憶する。また、ストレージ303は、荷降ろし装置2における各種の部品に関する情報などを記憶する。例えば、ストレージ303は、荷降ろし装置2における各部品の交換に関する情報(部品交換情報)を記憶する。
【0073】
端末通信部304は、監視装置(監視端末)4および保守装置(保守端末)5と通信するための通信インタフェースである。ロボット通信部305は、荷降ろし装置2と通信するための通信インタフェースである。端末通信部304およびロボット通信部305は、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN)を介して監視装置4、保守装置5及び荷降ろし装置2と通信するLANインタフェースで構成されるものであっても良い。
【0074】
次に、実施形態に係る荷降ろし装置2による荷降ろし作業の動作例について説明する。
また、
図6乃至8は、実施形態に係る荷降ろし装置2が荷物Pを把持して持ち上げるまでの一連の動作を説明する説明図である。
制御装置200のプロセッサ201は、まず、荷降ろし装置2を初期状態にする。例えば、プロセッサ201は、初期状態として、中間コンベア部32を所定の高さに位置し、回動アクチュエータ134がシリンダ134aに対してピストン134bを引き込んでいる状態とする。載置部8は、荷降ろし装置2の突出部54及び第1センサ36の下側の所定の位置に配置される。載置部8には、複数の荷物P(荷物群B)が載置されているものとする。
【0075】
プロセッサ201は、ステレオカメラとしての第1センサ36により載置部8に載置された最上段Usにある複数の荷物P1を撮影する。第1センサ36は、撮影した撮影画像を含む検出情報をプロセッサ201に送信する。プロセッサ201は、第1のセンサで撮影した撮影画像に基づいて、荷物P1の位置、大きさ、および、形状を認識する。プロセッサ201は、第1センサ36の撮影画像と撮影画像から認識した情報とを含む荷物P1に関する情報(荷物情報)をメモリ203及び/又はストレージ204に記憶する。
【0076】
プロセッサ201は、荷降ろしの対象とする荷物P1が存在することを認識すると、荷物P1を取り出して搬出(荷降ろし)するための動作設定を行う。例えば、プロセッサ201は、荷物P1の位置、大きさ、及び、形状など荷物P1の荷物情報に基づいて荷物を搬出するためのパラメータを設定する。また、プロセッサ201は、第1センサ36の撮影画像から認識した最上段Usの複数の荷物P1に対して荷降ろしする順番を決定する。
【0077】
例えば、プロセッサ201は、第1の移動装置24の最短移動距離で最上段Usの各荷物P1を中間コンベア部32のベルト102の上面102aに荷降ろしするように、最上段Usの各荷物P1の荷降ろしの順番を決定する。また、プロセッサ201は、荷物P1の大きさ(左右方向の幅)や重さなどに基づいて、1つの荷物P1を把持する通常モードか複数の荷物P1を同時に把持する高速モードかを設定する。
【0078】
プロセッサ201は、動作設定に従って第1の移動装置24により把持部30を最上段Usの把持対象の荷物P1の把持位置まで移動させる。プロセッサ201は、X軸アクチュエータ86a、Y軸アクチュエータ86b、Z軸アクチュエータ74を動作させ、第1の移動装置24により把持部30を荷物P1の把持位置に移動させる。ここで、把持位置とは、載置部8に載置された把持対象の荷物P1の上面Paに上面吸着部142の第1吸着パッド142bに当てる位置である。
【0079】
プロセッサ201は、中間コンベア部32のZ軸アクチュエータ94を制御し、第1の移動装置24、支持部26及び把持部30に中間コンベア部32のベルト102の上面102aが当たらないように、中間コンベア部32のベルト102の上面102aの高さ位置を調整する。
【0080】
回動アクチュエータ134がピストン134bを引き込んでおいた状態にある場合、上面吸着部142の複数の吸着パッド142bの下端は、XY平面に平行な状態にある。このため、上面吸着部142の複数の吸着パッド142bが略同時に、荷物P1の上面Paに接する。上面吸着部142の複数の吸着パッド142bが荷物P1の上面Paに接する直前、接すると同時、又は、接した直後、プロセッサ201は、第2の移動装置28の駆動部126cを駆動させ、移動部126bをX軸方向に向かって前方に移動させるよう制御する。この場合、側面吸着部144の複数の吸着パッド144bの荷物P1の側面Pb側の端部は、YZ平面に平行な状態にある。このため、側面吸着部144の複数の吸着パッド144bが略同時に、荷物P1の側面Pbに接する。すなわち、プロセッサ201は、荷物P1の上面Pa及び手前側の側面Pbに把持部30を当てるよう制御する。
【0081】
プロセッサ201は、負圧発生部40を動作させ、真空圧が一定になるまで第1吸着パッド142b及び第2吸着パッド144b内を負圧にするよう制御する。プロセッサ201は、把持部30の吸着パッド142b,144bに把持対象の荷物P1の上面Pa及び側面Pbを真空吸着して把持させる。これにより、プロセッサ201は、
図6に示すように、第1の移動装置24の先端側にある把持部30に荷物Pを把持させる。
【0082】
このとき、上面吸着部142の複数の吸着パッド142bの下端は、XY平面に平行な状態にある。側面吸着部144の複数の吸着パッド144bの荷物Pの側面Pb側の端部は、YZ平面に平行な状態にある。
【0083】
プロセッサ201は、回動アクチュエータ134のシリンダ134aに対して、ピストン134bを解放するよう制御する。プロセッサ201は、X軸アクチュエータ86a、Y軸アクチュエータ86b、Z軸アクチュエータ74、及び、回動アクチュエータ134を動作させる。プロセッサ201は、荷物Pの上面Pa及び側面Pbを上面吸着部142及び側面吸着部144で吸着させた状態において、側面吸着部144が吸着した荷物Pの側面Pb若しくは側面Pbを仮想的に延長した面と交差する方向に沿って、第1の移動装置24を荷物Pの上方へ移動させるよう第1の移動装置24を制御する。
【0084】
プロセッサ201は、第1の移動装置24でY軸方向に平行な回動軸124をフレーム22から離れる方向、かつ、上方に適宜の軌跡で移動させる。この場合、荷降ろし装置2は、把持部30で把持した荷物P1の底面Pcで、下側の荷物P2の上面Paを下向きの力で下側に押さえながら荷物P1を動かす。このため、荷物P1の動きによって、下側の荷物P2に下向きの押付け力が働き、荷物P1の底面Pcを、荷物P2の上面Paの防滑処理剤Sに対して剥がしやすくなる。
【0085】
プロセッサ201が回動アクチュエータ134のシリンダ134aに対してピストン134bを解放しているため、回動軸124を適宜の軌跡で移動させるとき、支持部26が、支持部26、把持部30(上面吸着部142及び側面吸着部144)、さらには荷物P1の重量により、定位置に対して回動する。
【0086】
プロセッサ201は、回動アクチュエータ134のシリンダ134aに対してピストン134bを見かけ上、押し出すよう制御する。支持部26の基部122のアーム122a、及び、第2の移動装置28の移動部126bは平行な状態を保ちながら、基部122のアーム122aがX軸方向に沿う方向に対して回動軸124の軸回りに回動する。この結果、基部122のアーム122aが傾斜する。すなわち、支持部26及び把持部30は、所定の回動軸124の軸回りに回動する。
【0087】
プロセッサ201は、把持部30を見かけ上、荷降ろし装置2のフレーム22に対して第1の移動装置24のX軸アクチュエータ86aによって手前側から奥側(離す側)に移動させ側面吸着部144で荷物Pを手前側から奥側に押圧するとともに、第1の移動装置24のX軸アクチュエータ86a、Y軸アクチュエータ86b、Z軸アクチュエータ74、回動アクチュエータ134を適宜に動作させ上面吸着部142を上げるよう制御する。このため、プロセッサ201は、
図6に示す位置から
図7に示す位置に、荷物Pの手前側を持ち上げながら、荷物Pの底面Pcの奥側に対して手前側を上側に移動させる。ここで、手前側とは、荷降ろし装置2に対してX軸方向に沿ってメインコンベア14側をいう。奥側とは、荷降ろし装置2に対してX軸方向に沿ってメインコンベア14から離れる側をいう。
【0088】
この結果、荷物P1は、荷物P1の奥側の下端のY軸方向に沿う辺(荷物P1の底面Pcのうち側面吸着部144が吸着した側面Pbから離れた端部)Pdを支軸として奥側に回動する。このとき、辺Pdがその位置を維持するため、把持部30で把持した荷物P1の下側の荷物P2は、荷物P1の辺Pdにより、下側に押し付けられ上側への移動が規制されている。
【0089】
この場合、把持部30で把持した荷物P1の底面Pcとその下側の荷物P2の上面Paとのなす角度は例えば10度~15度である。また、把持部30で把持した荷物P1のうち側面吸着部144で把持した側面Pbの底辺と、その下側の荷物P2の上面Paとの間の距離は、例えば5cm程度など、数センチメートル程度である。角度及び距離は、例えば、下側の荷物P2の上面Paの防滑処理剤Sに対して、把持部30で把持した荷物P1の底面Pcを離すことができればよい。
【0090】
把持部30で把持した荷物Pは、把持部30で把持した荷物Pよりも、荷降ろし装置2のフレーム22に対して離れた奥側の荷物Pとの隙間によっては、荷降ろし装置2のフレーム22に対して奥側の荷物Pを奥側(離す側)に押圧する。把持部30で把持した荷物Pで奥側の荷物Pを奥側に押圧する場合、
図7に示すように、最上段Usの奥側の荷物Pは、その底面Pcが、その下の中断Msの荷物Pの上面Paに接触した状態を維持しながら、弾性変形する。
【0091】
このように、プロセッサ201は、荷降ろし装置2で、把持部30で把持した荷物P1の側面Pbを奥側に押しながら、荷物P1の奥側の辺Pdを略動かさずに、荷物P1の手前側の上面Pa奥側の上面Paに対して上側に引き上げる制御を行う。すなわち、プロセッサ201は、荷降ろし装置2で、把持部30で把持した荷物P1をその荷物P1の辺Pdを支軸として回動させる。このようにして、プロセッサ201は、荷降ろし装置2で、把持部30で把持した荷物P1の下側の荷物P2の上面Paにある防滑処理剤Sに対し、把持部30で把持した荷物P1の底面Pcを剥がすよう制御する。
【0092】
荷降ろし装置2は、荷物P1の底面Pcのうち側面吸着部144が吸着した側面Pbから離れた端部Pdに対して、荷物P1の底面Pcのうち側面吸着部144が吸着した側面Pbの下端を上げる。このとき、端部Pdを支点とし、吸着部142,144を力点として、てこの原理により、作用点となる底面Pcを上げる。荷物P1の端部Pd自体を下側の荷物P2の上面Paから離さず、実際には持ち上げていないため、把持部30で把持した荷物P1の下側の荷物P2の上面Paにある防滑処理剤Sに対し、軽い力で荷物P1の底面Pcを剥がすことができる。
【0093】
プロセッサ201は、
図7に示す位置にすると、第1の移動装置24によって、把持部30を
図7に示す位置から
図8に示す位置に動作させるよう制御する。プロセッサ201は、把持部30で把持し、
図8に示す位置にずらした荷物P1の底面Pcの高さを、第2センサ38を用いて計測する。プロセッサ201は、第2センサ38で計測した荷物P1の底面Pcの高さに基づいて、Z軸アクチュエータ94を動作させ、中間コンベア部32を適宜の高さに移動させるよう制御する。
【0094】
すなわち、中間コンベア部32を昇降させる昇降部34により、荷物P1の底面Pcの位置と同じか、それよりも僅かに低い位置に中間コンベア部32のベルト102の上面102aを移動させる。ここで、把持部30で把持した荷物P1の高さは、第1センサ36で既に取得した荷物P1の上面Paまでの距離と、第2センサ38のよる荷物P1の底面Pcまでの距離との情報により算出可能である。
【0095】
プロセッサ201は、中間コンベア部32のベルト102の上面102aの高さを調整した後、第1の移動装置24によって把持部30を、荷物P1を載置する位置(中間コンベア部32のベルト102の上面102a)へ移動させる。
【0096】
プロセッサ201は、第1の移動装置24を荷物P1の上方へ移動させて辺Pdを支軸として回動させた後、荷物P1を載置する位置(中間コンベア部32のベルト102の上面102a)へ第1の移動装置24によって把持部30を移動させる際に、荷物Pの側面Pbを側面吸着部144で吸着させた状態で、第1の移動装置24によって側面吸着部144を荷物Pから離間する方向に移動させるよう制御する。
【0097】
このため、プロセッサ201は、既に把持部30で把持している荷物Pにおいて、第1の移動装置24を動作させ、把持部30で把持する直前の荷物Pと仮想したときの側面Pbから離間する方向に移動させるよう制御する。すなわち、第1の移動装置24を離間する方向とは、支持部(回動部)26が定位置のときに、第2の移動装置28を動作させて側面吸着部144を、荷物Pの側面Pbから離間する方向をいう。第1の移動装置24を離間するように移動させる方向は、水平方向に一致又は略一致する。
【0098】
プロセッサ201は、把持部30で把持した荷物Pを第1の移動装置24を制御して水平又は略水平に移動させ、X軸に沿ってフレーム22の前側開口56aを通して中間コンベア部32のベルト102の上面102aに移動させる。このとき、プロセッサ201は、第1の移動装置24のX軸アクチュエータ86a、Y軸アクチュエータ86b及びZ軸アクチュエータ74を適宜に動作させる。この場合、荷降ろし装置2は、把持部30で把持し、回動させた荷物P1の辺Pdを下側の荷物P2の上面Paに接触させながら、荷物P1をフレーム22の前側開口56aを通して中間コンベア部32のベルト102の上面102aの上方に荷物P1を引き込む。
【0099】
このような制御により、把持部30で把持した荷物P1を中間コンベア部32のベルト102の上面102aの上方に荷物P1を引き込んだとき、荷物P1の辺Pdは、中間コンベア部32のベルト102の上面102aに接する。
プロセッサ201は、負圧発生部40を制御して負圧の発生を解除し、把持部30で把持した荷物Pへの吸着を解除し、中間コンベア部32のベルト102の上面102aに荷物Pを解放する。
【0100】
プロセッサ201は、把持部30に対し把持した荷物Pを解放させるとともに、第1の移動装置24のZ軸アクチュエータ74を動作させて、把持部30の上面吸着部142を上方に移動させる。プロセッサ201は、第2の移動装置28の駆動部126cを駆動して移動部126bをX軸方向に沿って手前側に動作させて、荷物Pに対して側面吸着部144をX軸方向に沿って手前側、すなわち、メインコンベア14側に退避させる。このとき、プロセッサ201は、回動アクチュエータ134を動作させ、シリンダ134aに対してピストン134bを引き込んで、支持部26の基部122のアーム122aをX軸方向に平行にし、基部122の延出部122bをY軸方向に平行にする。
【0101】
プロセッサ201は、昇降部34のZ軸アクチュエータ94を動作させ、中間コンベア部32のベルト102の上面102aの高さを、メインコンベア14の高さに調整する。このとき、第1の移動装置24と荷物Pとが接触するのを防止するため、プロセッサ201は、必要に応じて、第1の移動装置24のZ軸アクチュエータ74を動作させて、第1の移動装置24をさらに上方に移動させる。プロセッサ201は、中間コンベア部32のモータ42を駆動させて中間コンベア部32のベルト102を動作させる。このため、荷物Pは、フレーム22の後側開口56bを通してフレーム22の外側に搬出され、メインコンベア14に載置される。
【0102】
プロセッサ201は、載置部8にある各荷物群Bの各荷物に対して上述した荷降ろし作業を実行する。すなわち、荷降ろし装置2は、載置部8の荷物群Bの最上段Usから適宜の高さの全ての荷物P1を1つずつ、又は、左右方向(Y軸方向)に並んだ2つなど複数の荷物P1を同時に、中間コンベア部32のベルト102の上面102aに荷降ろしし、荷降ろしした荷物P1からメインコンベア14に搬出する。その後、荷降ろし装置2は、載置部8の荷物群Bの中段Msから全ての荷物P2を1つずつ、又は、左右方向(Y軸方向)に並んだ2つなど複数の荷物P2を同時に、中間コンベア部32のベルト102の上面102aに荷降ろしし、荷降ろしした荷物P2からメインコンベア14に搬出する。さらに、その後、荷降ろし装置2は、載置部8の荷物群Bの最下段Lsから全ての荷物P3を1つずつ、又は、左右方向(Y軸方向)に並んだ2つなど複数の荷物P3を同時に、中間コンベア部32のベルト102の上面102aに荷降ろしし、荷降ろしした荷物P3からメインコンベア14に搬出する。
【0103】
次に、実施形態に係る荷降ろし装置2による荷降ろし作業において荷降ろし失敗が発生した場合の処理について説明する。
図9は、実施形態に係る荷降ろし装置2による荷降ろし作業において荷降ろし失敗が発生した場合の処理の動作例を説明するためのフローチャートである。
荷降ろし装置2の運転を開始すると、制御装置200のプロセッサ201は、荷降ろしの対象となる荷物を確認する(ステップST10)。プロセッサ201は、ステレオカメラである第1センサ36により載置部8上を撮影する。プロセッサ201は、第1センサ36で撮影した撮影画像に基づいて荷降ろしの対象とする荷物を認識する。プロセッサ201は、荷降ろしの対象となる荷物が存在する場合(ステップST10、YES)、撮影画像から荷物の位置、大きさ、および、形状を認識し、撮影画像と撮影画像から認識した情報とを含む荷物に関する情報(荷物情報)をメモリ203及び/又はストレージ204に記憶する。プロセッサ201は、撮影画像を含む荷物情報を保持すると、動作設定を行って、上述したような荷物に対する荷降ろし作業を実行する(ステップST11)。
【0104】
プロセッサ201は、荷降ろし作業の実行中において、荷降ろし失敗の事象(エラー)が発生したか否かを監視する(ステップST12)。プロセッサ201は、荷降ろしの失敗がなければ(ステップST12、NO)、上記ステップST10へ戻り、荷降ろし作業を継続して実行する。プロセッサ201は、荷降ろしの対象となる荷物がなくなると(ステップST10、NO)、荷降ろし作業を終了する。
【0105】
荷降ろし作業中に荷降ろし失敗が発生した場合(ステップST12、YES)、プロセッサ201は、荷降ろし失敗となった事象の内容を特定する(ステップST13)。例えば、プロセッサ201は、荷降ろし失敗が発生した場合に各部からの得られるエラーコードによって発生した事象の内容を特定する。具体例として、プロセッサ201は、荷物の把持失敗、リトライ、荷崩れなどの事象(エラー)をエラーコードによって検出する。
【0106】
プロセッサ201は、荷降ろし失敗となった事象を特定すると、その事象が発生した理由(発生理由)を判定(推定)する(ステップST14)。例えば、プロセッサ201は、事象の発生理由が、荷降ろしの対象とした荷物における、デザイン、色、形状、サイズ、積み方、防滑などに起因するものかを判定する。
【0107】
例えば、プロセッサ201は、荷物の認識(個体識別)違いによる把持位置不良と推定される場合、荷物のデザインを事象(エラー)の発生理由として推定する。具体例として、プロセッサ201は、複数の吸着パッド142b、144bに掛かる重量にばらつきが出たことに基づいて荷物の中央を把持していないと推定する。この場合、プロセッサ201は、荷降ろし失敗となった事象の発生理由を荷物のデザインと判定する。
【0108】
プロセッサ201は、荷物までの距離を誤測定したことによる把持位置不良と推定される場合、荷物の色を事象の発生理由として推定する。具体例として、プロセッサ201は、荷物の認識(測定)結果として得られた距離から荷物に吸着パッド142bが到達する時間をt秒後と予測し、アーム動作後から吸着パッド142bが荷物に到達するまでの経過時間がt秒後でなかった場合に距離の誤測定が発生したと推定する。プロセッサ201は、ステレオカメラである第1センサ36による撮影画像から荷物までの距離を認識(測定)する場合、荷物が認識し難い色であると、距離の誤測定が生じる可能性がある。このため、プロセッサ201は、距離の誤測定が起因した把持位置不要が発生した場合、事象の発生理由を荷物の色と判定する。
【0109】
プロセッサ201は、吸着パッド142b、144bの抜け具合による把持失敗と推定される場合、荷物の形状を発生理由として推定する。具体例として、プロセッサ201は、吸着パッド142b、144bに掛かる圧力値が不足したことによって荷物を把持できなかったと推定する。この場合、プロセッサ201は、荷降ろし失敗となった事象の発生理由を荷物の形状と判定する。
【0110】
プロセッサ201は、偏重心への把持によって荷物の把持に失敗したと推定される場合、荷物のサイズを事象の発生理由として推定する。具体例として、プロセッサ201は、複数の吸着パッド142b、144bのうち一部の圧力が抜けていった場合、又は、吸着パッド142b、144bにかかる圧力が均等ではなくってきた場合、偏重心によって荷物を把持できなかったと推定する。この場合、プロセッサ201は、荷降ろし失敗となった事象の発生理由を荷物のサイズと判定する。
【0111】
プロセッサ201は、荷物の位置ずれによってリトライしても吸着不良となって荷物の把持に失敗したと推定される場合、荷物の積み方を事象の発生理由として推定する。具体例として、プロセッサ201は、リトライ回数が多い場合、又は、リトライ時に撮影した画像から荷物の位置ずれを検出した場合、荷降ろし失敗となった事象の発生理由を荷物の積み方と判定する。
【0112】
プロセッサ201は、上述したような防滑の剥がし動作後に荷物が移動せずに荷物の把持に失敗したと推定される場合、荷物における事象の発生理由を防滑(荷物間の滑り止め加工)と推定する。具体例として、プロセッサ201は、荷物の引き摺り出し中(防滑剥がし動作後)に吸着パッド142b、144bの圧力が抜けた場合、荷物における防滑によって荷物を把持(搬出)できなかったと推定する。この場合、プロセッサ201は、荷降ろし失敗となった事象の発生理由を荷物の防滑と判定する。
【0113】
また、プロセッサ201は、荷降ろし失敗となった事象が発生した場合、その事象が発生した荷物の撮影画像から当該荷物の識別情報(荷物の種別)を特定する(ステップST15)。例えば、プロセッサ201は、撮影画像における荷物の形状、デザインなどの認識によって荷物の識別情報を特定する。また、プロセッサ201は、撮影画像から荷物に添付されている商品(物品)コードを読み取ることにより荷物の識別情報を特定するようにしても良い。
【0114】
プロセッサ201は、事象、発生理由、撮影画像および荷物の識別情報などを特定すると、それらの情報を失敗荷物情報として纏める(ステップST16)。例えば、プロセッサ201は、事象、発生理由および撮影画像を含む失敗荷物情報をメモリ203及び/又はストレージ204に記憶する。
【0115】
さらに、プロセッサ201は、荷降ろし装置2が備える各種のセンサの自己診断を実行する(ステップST17)。プロセッサ201は、事象の発生理由と各種センサの診断結果とに基づいて当該荷物の状態を是正することで荷降ろし対象とすることができるか当該荷物を荷降ろし対象として除外すべきか(是正/除外)を判定する(ステップST18)。例えば、各種センサが正常であれば、プロセッサ201は、発生理由が積み方である場合を是正(是正可能な荷物)と判定し、発生理由がデザイン、色、形状、サイズ、防滑である場合を除外(除外すべき荷物)と判定する。
【0116】
プロセッサ201は、センサの自己診断結果を参照して是程/除外の判定結果を含めた失敗荷物情報を調整する(ステップST19)。例えば、プロセッサ201は、発生理由に関わるセンサに不良が検出された場合、発生理由と共にセンサのコンディション不良を示す情報を失敗荷物情報に付加する。
【0117】
なお、プロセッサ201は、WCS3で管理している荷降ろし装置2における各部品の管理情報を取得し、取得した各部品の管理情報から推定される各部品のコンディションに基づいて失敗荷物情報を調整するようにしても良い。例えば、プロセッサ201は、発生理由に関わる部位の部品が交換時期にある場合、発生理由と共に当該部品のコンディション不良(要整備)を示す情報を失敗荷物情報に付加するようにしても良い。
【0118】
プロセッサ201は、失敗荷物情報が確定すると、確定した失敗荷物情報をストレージ204に保存する(ステップST20)。ここで、プロセッサ201は、上位通信部205によりWCS3へ失敗荷物情報を送信することによりWCS3と失敗荷物情報を共有する。
【0119】
また、プロセッサ201は、失敗荷物情報に基づいて荷降ろし失敗が発生した理由などを報知する報知画面を表示部221に表示する(ステップST21)。報知画面では、失敗荷物情報に含まれる事象の発生理由だけでなく、センサのコンディション不良が検出された場合にはセンサのコンディション不良やセンサに対する整備の案内などを表示するようにしても良い。また、プロセッサ201は、WCS3に失敗荷物情報を送信することにより荷降ろし失敗に関する情報を監視装置4で報知するようにしても良い。
【0120】
上述したように、実施形態に係る情報処理装置としての制御装置は、荷降ろし装置で発生した荷降ろしの失敗に関する情報を失敗荷物情報として纏めて蓄積する。これにより、実際の運用において供給された荷降ろし装置による荷降ろし作業に不向きな荷物を示す情報を蓄積してユーザに提供できる。この結果、荷降ろし装置の運用に不慣れなユーザであっても、荷降ろし作業が失敗した理由を容易にすることができ、荷降ろし作業に不向きな荷物を過去の実例から認識することができる。
【0121】
また、実施形態に係る情報処理装置としての制御装置は、荷降ろし装置で荷降ろしの失敗が発生した場合、荷降ろしの失敗に関する情報を纏めた失敗荷物情報に基づいて荷降ろし失敗の事象および発生理由などを報知する。これにより、ユーザは、荷降ろしが失敗した理由を容易に確認することができ、荷降ろし作業に不向きな荷物を認識することができる。
【0122】
次に、実施形態に係る荷降ろしシステム1における情報処理装置としてのWCS3の動作について説明する。
図10は、実施形態に係る荷降ろしシステム1における情報処理装置としてのWCS3の動作例を説明するためのフローチャートである。
WCS3は、荷降ろし装置2における各部品を管理するため、各部品の交換に関する情報を取得する。例えば、荷降ろし装置2に対する保守作業の情報として各部品の交換に関する情報は保守装置5により入力される運用とする。この場合、WCS3は、端末通信部304により保守装置5に入力された荷降ろし装置2における各部品の交換に関する情報を取得する(ステップST31)。
【0123】
WCS3のプロセッサ301は、荷降ろし装置2における部品の交換(更新)に関する情報を取得すると(ステップST31、YES)、ストレージ303に記憶する荷降ろし装置2における部品の管理情報を更新する(ステップST32)。例えば、ストレージ303には、荷降ろし装置2における各部品に関する部品情報を保存するデータベースを設ける。この場合、プロセッサ301は、荷降ろし装置2において部品を交換したことを示す部品交換情報を取得すると、部品交換情報に基づいてデータベースに保存する当該部品の管理情報を更新する。
【0124】
また、WCS3は、荷降ろし装置2において荷降ろし失敗が発生した場合に荷降ろし装置2から荷降ろし失敗が発生したことを示す情報を受信する。WCS3のプロセッサ301は、荷降ろし失敗が発生したことを示す情報を受信すると(ステップST33、YES)、当該荷降ろし装置2から失敗した荷物に関する情報としての失敗荷物情報を取得する(ステップST34)。
【0125】
プロセッサ301は、失敗荷物情報を取得すると、ストレージ303のデータベースに保存している部品の管理情報に基づいて荷降ろし装置2から取得した失敗荷物情報を調整する(ステップST35)。例えば、プロセッサ301は、失敗荷物情報に含まれる事象および発生理由などの情報から荷降ろし失敗となった動作に関連する部品を特定し、各部品の管理情報を読み出す。プロセッサ301は、各部品の管理情報を参照して失敗荷物情報を調整する。
【0126】
例えば、プロセッサ301は、荷降ろし失敗の動作に関わる部品にコンディション不良が想定される部品がある場合、発生理由と共に部品の整備(交換又は清掃など)が必要であることを示す情報を失敗荷物情報に付加する。ここで、プロセッサ301は、各部品に対する定期交換周期を超えているか否かにより部品のコンディション不良(要整備)を判定する。
【0127】
プロセッサ301は、整備が必要な部品があると判定した場合(ステップST36、YES)、当該部品などの整備を促すための案内(ガイダンス)を監視装置4の表示部に表示させる(ステップST37)。さらに、プロセッサ301は、荷降ろしが失敗した動作の発生理由にコンディション不良(要整備)と判定された部品が含まれる場合、当該部品の整備が実施されるまでの期間中、是程/除外の判定が除外となるように設定する(ステップST38)。
【0128】
また、プロセッサ301は、部品の管理情報に基づいて調整した失敗荷物情報が確定すると、失敗荷物情報に基づいて荷降ろし失敗が発生した理由などを報知する報知画面を監視装置4の表示部に表示させる(ステップST39)。ここで、整備が必要な部品があると判断した場合、プロセッサ301は、失敗荷物情報と共に部品等の整備を促す案内を監視装置4の表示部に表示させるようにしても良い。
【0129】
また、WCS3のプロセッサ301は、ロボット通信部305により荷降ろし装置2の制御装置200と通信することにより、部品の管理情報に基づいて調整した失敗荷物情報および整備が必要と判定された部品を示す情報などを荷降ろし装置2と共有する。
【0130】
上述したように、実施形態に係る情報処理装置としてのWCSは、荷降ろし装置で発生した荷降ろしの失敗を示す失敗荷物情報を荷降ろし装置における各部品のコンディションに基づいて調整する。これにより、荷降ろし装置における各部品のコンディションを顧慮して荷降ろしが失敗した理由などを特定できる。
【0131】
また、実施形態に係る情報処理装置としてのWCSは、失敗荷物情報が示す失敗動作に関わる各部品のコンディションについて整備の要否を判定し、整備が必要な部品が有る場合には整備(メンテナンス)の実施を案内する。これにより、荷降ろし装置における荷降ろしが失敗した理由にコンディション不良の部品が含まれる可能性がある場合にコンディション不良の部品に対する整備をアナウンスすることでき、コンディション不良の部品の交換を促すことができる。
【0132】
次に、実施形態に係る荷降ろし装置2による荷降ろし作業において過去の失敗荷物情報に応じて荷降ろし作業の動作設定を変更する場合の動作について説明する。
図11は、実施形態に係る荷降ろし装置2が過去の失敗荷物情報に応じて荷降ろし作業の動作設定を変更する場合の動作例を説明するためのフローチャートである。
荷降ろし装置2の運転を開始すると、制御装置200のプロセッサ201は、第1センサ36で撮影した撮影画像などに基づいて荷降ろしの対象となる荷物を確認する(ステップST10)。
【0133】
プロセッサ201は、荷降ろしの対象となる荷物が存在する場合(ステップST10、YES)、撮影画像に基づいて荷降ろし対象となる荷物が過去の失敗荷物情報で示される荷物と同じ(同種)の荷物であるか否かを識別する(ステップST51)。例えば、プロセッサ201は、撮影画像から認識する荷物の識別情報が失敗荷物情報の荷物の識別情報と一致するか否かにより、荷降ろし対象となる荷物が過去に荷降ろし作業が失敗した荷物と同種の荷物であるか否かを識別する。また、プロセッサ201は、当該荷物の撮影画像と失敗荷物情報に含まれる撮影画像との画像照合によって、荷降ろし対象となる荷物が過去に荷降ろしが失敗した荷物と同じ(同種)の荷物であるか否かを判定するようにしても良い。
【0134】
プロセッサ201は、荷降ろしの対象となる荷物が過去に荷降ろしが失敗した荷物と同じ荷物であると判定した場合(ステップST52、YES)、荷降ろし対象となる荷物と同じ(同種)と判定された荷物の過去の失敗荷物情報において荷物が是正対象となっているか除外となっているかを判断する(ステップST53)。
【0135】
プロセッサ201は、荷降ろし対象の荷物と同じ荷物が過去の失敗荷物情報で除外となっている場合(ステップST53、NO)、荷降ろし対象となる荷物(パレット上の荷物)を荷降ろし装置2による荷降ろし作業の対象として除外すべきものと判断し、荷降ろし作業を中止する。この場合、プロセッサ201は、パレットに積載された荷物が除外となる荷物であるために荷降ろし作業を中止する旨を表示部221に表示したり、WCS3に通知したりする。
【0136】
荷降ろし対象の荷物と同じ荷物が過去の失敗荷物情報で是正対象となっている場合(ステップST53、YES)、プロセッサ201は、過去の失敗荷物情報に基づいて当該荷降ろし対象の荷物に対する荷降ろし作業が最適となり得るような動作設定(最適動作設定)を行う(ステップST53)。
【0137】
例えば、制御装置200は、メモリ203又はストレージ204に失敗荷物情報が示す事象および発生理由などに応じた動作設定を示す動作設定情報を保存しておく。プロセッサ201は、失敗荷物情報に応じた動作設定情報に基づいて動作設定(最適動作設定)を行う。失敗荷物情報に応じた荷降ろし作業の動作設定としては、例えば、把持モードに切替(複数個の荷物を把持するモードと単体の荷物を把持するモードとの切替)、アームの駆動速度の切替、引き込み量の切替などが行える。
【0138】
プロセッサ201は、過去の失敗荷物情報に応じた最適動作設定を行った場合、あるいは、荷降ろし対象の荷物が過去の失敗荷物情報の荷物と同じでないと判定された場合、荷降ろし対象とする荷物に対して上述したような荷降ろし作業を実行する(ステップST11)。なお、プロセッサ201は、
図11に示すステップST11の荷降ろし作業に続いて、
図9に示すステップST12-21の動作を実行するようにしても良い。
【0139】
上述したように、実施形態に係る情報処理装置としての荷降ろし装置の制御装置は、荷降ろし対象とする荷物と同種の荷物に対する過去の失敗荷物情報が存在する場合、荷降ろし対象とする荷物と同種の荷物に対する過去の失敗荷物情報に応じて荷降ろし作業のための動作設定を行うことができる。これにより、実施形態に係る荷降ろし装置の制御装置は、通常の動作設定では荷降ろしの失敗(エラー)が発生すると予測される荷物を同じ荷物の過去の失敗荷物情報に応じた動作設定で荷降ろし作業を実施することができ、荷降ろし作業の失敗を回避することができる。この結果、荷降ろし装置による荷降ろし作業を効率良く実施することができるようになる。
【0140】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0141】
1…荷降ろしシステム、2…荷降ろし装置、3…WCS、4…監視装置、5…保守装置、8…載置部、14…メインコンベア、22…フレーム、24…第1の移動装置、26…支持部、28…第2の移動装置、30…把持部、32…中間コンベア部、34…中間コンベア部昇降部、40…負圧発生部、52…フレーム本体、54…突出部、62…昇降機構、64…水平移動装置、66…連結部、122…基部、122a…アーム、122b…延出部、124…回動軸、126a…基部、126b…移動部、126c…駆動部、132…アーム、134…回動アクチュエータ、134a…シリンダ、134b…ピストン、134c…突出端、136…回動金具、136a…軸部材、142…上面吸着部、142a…本体、142b…吸着パッド、144…側面吸着部、144a…本体、144b…吸着パッド、200…制御装置、201…プロセッサ、202…通信インタフェース、203…メモリ、204…ストレージ、205…上位通信部、221…表示部、222…操作部、301…プロセッサ、302…メモリ、303…ストレージ、304…端末通信部、305…ロボット通信部。