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特開2025-93861先端冷却通路を有するエアフォイルを修理する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025093861
(43)【公開日】2025-06-24
(54)【発明の名称】先端冷却通路を有するエアフォイルを修理する方法
(51)【国際特許分類】
   F01D 25/00 20060101AFI20250617BHJP
   F01D 5/20 20060101ALI20250617BHJP
   B33Y 80/00 20150101ALI20250617BHJP
   B33Y 10/00 20150101ALI20250617BHJP
   B33Y 40/20 20200101ALI20250617BHJP
   B33Y 40/10 20200101ALI20250617BHJP
   B22F 10/20 20210101ALI20250617BHJP
   B22F 10/66 20210101ALI20250617BHJP
   B22F 10/38 20210101ALI20250617BHJP
   B22F 5/04 20060101ALI20250617BHJP
   B23K 26/34 20140101ALN20250617BHJP
   B23K 26/21 20140101ALN20250617BHJP
【FI】
F01D25/00 X
F01D5/20
B33Y80/00
B33Y10/00
B33Y40/20
B33Y40/10
B22F10/20
B22F10/66
B22F10/38
B22F5/04
B23K26/34
B23K26/21 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024186502
(22)【出願日】2024-10-23
(31)【優先権主張番号】18/501,482
(32)【優先日】2023-11-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515322297
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】General Electric Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 8, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホー チェク ベン、ジョージ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ターボ機械用のブレードの先端部を修理する新しいプロセスを提供する。
【解決手段】エアフォイルは、複数の先端冷却通路を少なくとも部分的に画定する先端レールを含む。前記タービン部品は、少なくとも1回の運転サイクルを受けており、前記先端レールの先端部分が設計仕様範囲外である。前記方法は、前記エアフォイルの半径方向外側端部において加工面が画定されるように、前記先端レールの先端部分を除去するステップを含む。前記先端部分が除去された後、前記複数の先端冷却通路のうちの少なくとも1つの先端冷却通路は、前記加工面の開口部まで延在する。前記方法は、更に、前記加工面に延長セグメントを付加製造するステップを含む。前記方法は、更に、前記延長セグメントを機械加工して、前記先端レールの前記設計仕様範囲内の交換先端部分を形成することを含む。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービン部品のエアフォイルを修理する方法であって、前記エアフォイルは、複数の先端冷却通路を少なくとも部分的に画定する先端レールを含み、前記タービン部品は、少なくとも1回の運転サイクルを受けており、前記先端レールの先端部分が設計仕様範囲外であり、前記方法は、
前記エアフォイルの半径方向外側端部において加工面が画定されるように、前記先端レールの先端部分を除去するステップであって、前記先端部分が除去された後、前記複数の先端冷却通路のうちの少なくとも1つの先端冷却通路は、前記加工面の開口部まで延在する、前記先端レールの先端部分を除去するステップ、
前記加工面に延長セグメントを付加製造するステップ、及び
前記延長セグメントを機械加工して、前記先端レールの前記設計仕様範囲内の交換先端部分を形成するステップ
を含む、方法。
【請求項2】
前記除去するステップが実行される前は、前記複数の先端冷却通路の各先端冷却通路は、貫通孔と、前記貫通孔から延在し、半径方向において前記貫通孔よりも広がっている端ぐり穴とを含み、前記除去するステップは、更に、
前記端ぐり穴が前記加工面の開口部まで半径方向に延在するように、前記先端レールの先端部分を除去するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記除去するステップが実行される前は、前記端ぐり穴は、機械加工される前の半径方向の高さを画定し、前記除去するステップは、
前記先端レールの先端部分を除去して、前記端ぐり穴の半径方向の残りの高さを、機械加工される前の半径方向の高さの約40%から約60%の間の高さにするステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記除去するステップが実行される前は、前記複数の先端冷却通路の各先端冷却通路は、貫通孔と、前記貫通孔から延在し、半径方向において前記貫通孔よりも広がっている端ぐり穴とを含み、前記方法は、更に、
前記端ぐり穴の上部セグメントが除去され前記端ぐり穴の下部セグメントが前記加工面の開口部まで半径方向に延在するように、前記先端レールの先端部分を除去するステップ、
前記加工面及び前記開口部にわたって前記延長セグメントを付加製造するステップ、及び
前記延長セグメントの、前記端ぐり穴の上部セグメントに対応する部分を除去して、前記端ぐり穴を復元するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の先端冷却通路の各先端冷却通路は、貫通孔と、前記貫通孔から延在し、半径方向において前記貫通孔よりも広がっている端ぐり穴とを含み、前記方法は、更に、
前記付加製造するステップの後に、前記延長セグメントの一部を除去することにより、端ぐり穴を再び開口するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記除去ステップが実行される前、及び前記付加製造するステップが実行される前は、前記複数の先端冷却通路に溶接材料は配置されない、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、更に、
前記先端レールの欠陥を溶接して、溶接された欠陥を生成するステップ、及び
前記溶接された欠陥を前記先端レールと面一になるように滑らかに仕上げるステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
付加製造は、付加製造システムを用いて実行され、前記付加製造システムは、付加溶接機及び制御システムに動作可能に接続された視覚システムを含み、前記方法は、更に、
前記除去するステップの後に、前記加工面のデジタル表現において、2つの隣接する開口部の間にデジタルマーカを位置決めするステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記位置決めするステップは、前記除去するステップの後であって、前記付加製造するステップの前に実行される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
タービン部品のエアフォイルを修理する方法であって、前記エアフォイルは、複数の先端冷却通路を少なくとも部分的に画定する先端レールを含み、前記タービン部品は、少なくとも1回の運転サイクルを受けており、前記先端レールの先端部分は設計仕様範囲外であり、前記方法は、
前記エアフォイルの半径方向外側端部において加工面が画定されるように、前記先端レールの先端部分を除去するステップであって、前記先端部分が除去された後、前記複数の先端冷却通路のうちの少なくとも1つの先端冷却通路は、前記加工面の開口部まで延在する、前記先端レールの先端部分を除去するステップ、
前記加工面及び前記開口部にわたって延長セグメントを付加製造するステップ、
前記延長セグメントを機械加工して、前記先端レールの前記設計仕様範囲内の交換先端部分を形成するステップと、及び
前記複数の先端冷却通路のうちの少なくとも1つの先端冷却通路を再び開口するステップ
を含む、方法。
【請求項11】
前記除去するステップが実行される前は、前記複数の先端冷却通路の各先端冷却通路は、貫通孔と、前記貫通孔から延在し、半径方向において前記貫通孔よりも広がっている端ぐり穴とを含み、前記除去するステップは、更に、
前記端ぐり穴が前記加工面の開口部まで半径方向に延在するように、前記先端レールの先端部分を除去するステップ
を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記除去するステップが実行される前は、前記端ぐり穴は、機械加工される前の半径方向の高さを画定し、前記除去するステップは、更に、
前記先端レールの先端部分を除去して、前記端ぐり穴の半径方向の残りの高さを、機械加工される前の半径方向の高さの約40%から約60%の間の高さにするステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記除去するステップが実行される前は、前記複数の先端冷却通路の各先端冷却通路は、貫通孔と、前記貫通孔から延在し、半径方向において前記貫通孔よりも広がっている端ぐり穴とを含み、前記方法は、更に、
前記端ぐり穴の上部セグメントが除去され前記端ぐり穴の下部セグメントが前記加工面の開口部まで半径方向に延在するように、前記先端レールの先端部分を除去するステップ、
前記加工面及び前記開口部にわたって前記延長セグメントを付加製造するステップ、及び
前記延長セグメントの、前記端ぐり穴の上部セグメントに対応する部分を除去して、前記端ぐり穴を復元するステップ
を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の先端冷却通路の各先端冷却通路は、貫通孔と、前記貫通孔から延在し、半径方向において前記貫通孔よりも広がっている端ぐり穴とを含み、前記方法は、更に、
前記付加製造するステップの後に、前記延長セグメントの一部を除去することにより、端ぐり穴を再び開口するステップ
を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
前記除去するステップが実行される前、及び前記付加製造するステップが実行される前は、前記複数の先端冷却通路に溶接材料は配置されない、請求項10に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、タービン部品のエアフォイルを修理する方法に関する。より具体的には、本開示は、先端冷却通路を有するタービン部品のエアフォイルを修理する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ターボマシンは、エネルギー伝達を目的として様々な産業及び用途で利用されている。例えば、ガスタービンエンジンは、一般に、圧縮機部、燃焼部、タービン部、及び排気部を含んでいる。圧縮機部は、ガスタービンエンジンに流入する作動流体の圧力を徐々に上昇させ、この圧縮された作動流体を燃焼部に供給する。圧縮された作動流体及び燃料(例えば、天然ガス)は燃焼部で混合され、燃焼室内で燃焼して高圧高温の燃焼ガスが発生する。燃焼ガスは燃焼部からタービン部に流入し、燃焼ガスはタービン構成要素の周りで膨張して仕事を生成する。例えば、タービン部において燃焼ガスが膨張すると、例えば発電機に接続されたローターシャフトが回転し、電気を生成することができる。次に、燃焼ガスは、排気部を流れてガスタービンから排出される。
【0003】
タービンブレードは高温の燃焼ガスに取り囲まれており、したがって、タービンブレードの耐用年数を延ばすためには効果的に冷却することが必要である。タービンブレードのエアフォイルは中空であり、圧縮機と流体連通するように配置されており、圧縮機から加圧空気が出力され、エアフォイルを冷却するために使用することができる。エアフォイルの冷却は非常に複雑であり、さまざまな形式の内部冷却チャネル及び内部冷却部分、並びに冷却空気を排出させるためにエアフォイルの壁を貫通する冷却孔を使用して冷却を実現することができる。
【0004】
ブレードの先端部は冷却が特に困難である。ブレードの先端部は、タービンシュラウドに直接隣接しており、高温の燃焼ガスが先端部の隙間を流れるからである。従って、ブレードの内側を流れる空気の一部は、典型的には、先端部を流れて排出され冷却することができる。先端部は、典型的には、前縁と後縁との間の正圧面及び負圧面に沿うように形成された半径方向外向きに連続的に広がるように突出するエッジリブを含む。エッジリブは、ブレード周り囲の空力輪郭(aerodynamic contour)に沿っており、ブレードの空力効率(aerodynamic efficiency)に大きく貢献する。
【0005】
他の種類のロータ先端部のエッジは、浸食又は高温酸化の影響により、ターボマシンがしばらく使用された後で修理が必要になることがある。修理プロセスでは、通常、材料を先端部に追加して、その後、先端部を機械加工してタービンブレードの仕様に合うようにする。しかし、既知の修理方法では、この先端部の領域の溶接熱が強いため、先端部の冷却通路の周囲に亀裂が生じることがある。更に、既知の修理方法では、冷却孔を再び開ける際に、ドリル又はレーザが冷却通路の後壁に衝突し、バックストライクによる損傷が発生することがある。
【0006】
これらの考察から、当技術分野において、ターボ機械用のブレードの先端部を修理する新しいプロセスが望まれていることは明らかである。
【発明の概要】
【0007】
本開示による方法の態様及び利点は、以下の説明において部分的に記載される、以下の説明から明らかである、又は本技術の実施を通じて取得することができる。
【0008】
一実施形態によれば、タービン部品のエアフォイルを修理する方法が提供される。前記エアフォイルは、複数の先端冷却通路を少なくとも部分的に画定する先端レールを含む。前記タービン部品は、少なくとも1回の運転サイクルを受けており、前記先端レールの先端部分が設計仕様範囲外である。前記方法は、前記エアフォイルの半径方向外側端部において加工面が画定されるように、前記先端レールの先端部分を除去するステップを含む。前記先端部分が除去された後、前記複数の先端冷却通路のうちの少なくとも1つの先端冷却通路は、前記加工面の開口部まで延在する。前記方法は、更に、前記加工面に延長セグメントを付加製造するステップを含む。前記方法は、更に、前記延長セグメントを機械加工して、前記先端レールの前記設計仕様範囲内の交換先端部分を形成することを含む。
【0009】
別の実施形態によれば、タービン部品のエアフォイルを修理する方法が提供される。前記エアフォイルは、複数の先端冷却通路を少なくとも部分的に画定する先端レールを含む。前記タービン部品は、少なくとも1回の運転サイクルを受けており、前記先端レールの先端部分は設計仕様範囲外である。前記方法は、前記エアフォイルの半径方向外側端部において加工面が画定されるように、前記先端レールの先端部分を除去するステップを含む。前記先端部分が除去された後、前記複数の先端冷却通路のうちの少なくとも1つの先端冷却通路が、前記加工面の開口部まで延在する。前記方法は、更に、前記加工面及び前記開口部にわたって延長セグメントを付加製造するステップを含む。前記方法は、更に、前記延長セグメントを機械加工して、前記先端レールの前記設計仕様範囲内の交換先端部分を形成するステップを含む。前記方法は、更に、前記複数の先端冷却通路のうちの少なくとも1つの先端冷却通路を再び開口するステップを含む。
【0010】
本方法のこれらの特徴、態様及び利点並びに他の特徴、態様及び利点は、以下の記載及び特許請求の範囲を参照することにより、更に理解されるようになる。本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する図面は、本技術の実施形態を示し、図面は、本明細書と共に、本技術の原理を説明するのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0011】
当業者を対象とした本方法の完全かつ実施可能な開示(本システム及び本方法を製造する及び使用する最良の態様を含む)は、本明細書に記載されており、明細書では、以下の図が参照される。
図1】本開示の実施形態によるターボマシンの概略図である。
図2】本開示の例示的な態様によるタービン部品の斜視図を示す。
図3】本開示の様々な態様によるタービン部品のエアフォイルの拡大図を示す。
図4】本開示の様々な態様によるタービン部品のエアフォイルの拡大図を示す。
図5】本開示の実施形態による、図3に示す線C-Cから見た修理プロセスの第1の段階におけるエアフォイルの概略断面図を示す。
図6】本開示の実施形態による、図3に示す線C-Cから見た修理プロセスの第2段階におけるエアフォイルの概略断面図を示す。
図7】本開示の実施形態による、図3に示す線C-Cから見た修理プロセスの第3段階におけるエアフォイルの概略断面図を示す。
図8】本開示の実施形態による、図3に示す線C-Cから見た修理プロセスの第4段階におけるエアフォイルの概略概略図を示す。
図9】本開示の例示的な態様による例示的な付加製造システムの概略図を示す。
図10】本開示の例示的な態様による、図9の付加製造システムの視覚システムによって取得することができる視野のデジタル表現を示す。
図11】本開示の実施形態によるタービン部品のエアフォイルを修理する方法のフロー図を示す。
図12】本開示の実施形態によるタービン部品のエアフォイルを修理する方法のフロー図である。
図13】本開示の例示的な態様による、図9の付加製造システムに組み込むことができるコンピューティングシステムのブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明の実施形態を詳細に言及し、実施形態の1つ又は複数の例を図面に例示する。各例は、技術を限定するのではなく、説明をする目的で提供されている。実際、当業者には、特許請求される技術の範囲又は趣旨から逸脱することなく、本技術を修正及び変形できることは明らかである。例えば、ある実施形態の一部として図示された又は記載された特徴は、別の実施形態とともに使用して、更に別の実施形態を得ることができる。したがって、本開示は、特許請求の範囲及びその均等物の範囲内に含まれるような修正及び変形をカバーすることが意図される。
【0013】
本明細書において、「例示的」という用語は、例、事例、あるいは例示という意味で用いられている。本明細書において「例示的」であるとされる実装形態は、必ずしも他の形態よりも好適であり有利であると解釈されるべきではない。本明細書において「例示的」として説明される任意の実施形態は、必ずしも、他の実施形態よりも好ましい又は有利であると解釈されるものではない。更に、特に特定されない限り、本明細書に記載されるすべての実施形態は、例示的であると考えるべきである。
【0014】
発明を実施するための形態では、数字及び文字の符号を使用して、図面の特徴に言及している。図面及び明細書における同種類又は類似の符号は、本発明の同種類又は類似の部分を表すために使用されている。本明細書において、「第1」、「第2」、及び「第3」という用語は、構成要素どうしを区別するために交換可能に使用することができ、個々の構成要素の位置又は重要性を意味することを意図するものではない。
【0015】
「流体」という用語は、気体であってもよいし、液体であってもよい。「流体連通」という用語は、流路を画定する2つ以上の領域が、互いに結合され、流体が指定された領域間をつなぐ(即ち、流れる)ことができることを意味する。
【0016】
本明細書において、「上流(に)」(又は「前方(に)」)及び「下流(に)」(又は「後方(に)」)という用語は、流体経路における流体の流れに関する相対的な方向を表す。例えば、「上流(に)」は流体が流れて来る方向を表し、「下流(に)」は流体が流れて行く方向を表す。排気ディフューザアセンブリの場合、「上流(に)」はタービン部に最も近い方向を指し、「下流(に)」は排気ディフューザアセンブリの出口端を表す。
【0017】
「半径方向に」という用語は、特定の構成要素の軸方向中心線に対して実質的に垂直である相対的な方向を表し、「軸方向に」という用語は、特定の構成要素の軸方向中心線に対して実質的に平行及び/又は同軸である相対的な方向を表し、「円周方向に」という用語は、特定の構成要素の軸方向中心線の周りに延びる相対的な方向を表す。
【0018】
近似を表す用語(「およそ」、「約」、「概ね」、及び「実質的に」など)は、指定された厳密な値に限定されるものではない。少なくとも一部の例では、近似を表す文言は、値を測定するための機器の精度に対応する場合や、構成要素及び/又はシステムを構築又は製造するための方法又は機械の精度に対応する場合がある。少なくとも一部の例では、近似を表す文言は、値を測定するための機器の精度に対応する場合や、構成要素及び/又はシステムを構築又は製造するための方法又は機械の精度に対応する場合がある。例えば、近似を表す文言は、個々の値、値の範囲、及び/又は値の範囲を画定する端の値のいずれかにおいて、1%、2%、4%、5%、10%、15%、又は20%のマージン内にあることを表す場合がある。角度又は方向の文脈で使用される場合、このような用語は、言及された角度又は方向より10度大きい又は小さい範囲内の値を含む。例えば、「概ね垂直」は、垂直から任意の方向(例えば、時計回りの方向又は反時計回りの方向)に対して10度以内の方向を含む。
【0019】
「結合され」、「固定され」、「に取り付けられ」などの用語は、本明細書で特段の記載が無い限り、直接的に結合されている、直接的に固定されている、又は直接的に取り付けられていることと、1つ又は複数の中間構成要素又は中間部分が介在することによって間接的に結合されている、間接的に固定されている、又は間接的に取り付けられていることの両方を表す。「直接的に結合され」、「直接的に固定され」、「直接的に取り付けられ」等の用語は、2つの構成要素が互いに接触するように結合され、中間構成要素又は中間部分が存在しないことを意味する。
【0020】
本明細書において「備える、含む、有する(comprise)」、「備えている、含んでいる、有している(comprising)」、「備える、含む、有する(include)」、「備えている、含んでいる、有している(including)」、「備える、含む、有する(has)」、「備えている、含んでいる、有している(having)」、又はそれらの用語の他の変形は、非排他的に包含することを意図している。例えば、特徴部分のリストを含むプロセス、方法、物品、又は装置は、必ずしもそれらの特徴部分のみに限定されるわけではなく、明示的に列挙されていない他の特徴部分又はそのプロセス、方法、物品、又は装置に固有ではない他の特徴部分を含むことができる。更に、明示的に反対のことを定めていない限り、「及び/又は」は、「Aが真(又は存在する)でBが偽(又は存在しない)」、「Aが偽(又は存在しない)でBが真(又は存在する)」、及び「A及びBの両方が真(又は存在する)」のいずれかによって満たされる条件を表している。
【0021】
本明細書及び特許請求の範囲全体を通じて、範囲を限定する部分は、組み合わされ、交換され、そのような範囲は特定され、文脈又は文言が他のことを示していない限り、その範囲に含まれる全てのサブ範囲を含む。例えば、本明細書に開示される全ての範囲は、その範囲の端の値を含み、その端の値を独立して互いに結合することが可能である。
【0022】
ここで図面を参照すると、図1は、ターボ機械の一実施形態の概略図を示しており、図示の実施形態では、ターボ機械はガスタービン10である。産業用又は陸上用のガスタービンが図示され、本明細書に記載されているが、本開示は、特許請求の範囲に別段の定めがない限り、産業用及び/又は陸上用のガスタービンに限定されることはない。例えば、本明細書に記載された本発明は、任意の種類のターボ機械(例えば、蒸気タービン、航空機用ガスタービン、又は船舶用ガスタービンであるが、これらに限定されることはない)で使用することができる。
【0023】
図示されているように、ガスタービンエンジン10は一般に圧縮機部12を含んでいる。圧縮機部12は圧縮機14を含んでいる。圧縮機部12は、ガスタービンエンジン10の上流端に配置された入口部16を含んでいる。ガスタービンエンジン10は、更に、圧縮機部12の下流に配置された1つ又は複数の燃焼器20を有する燃焼部18を含んでいる。ガスタービンエンジン10は、更に、燃焼部18の下流にタービン部22を含んでいる。シャフト24は、ガスタービンエンジン10内を概ね軸方向に延在している。
【0024】
圧縮機部12は、一般に、複数のロータディスク21と、各ロータディスク21から半径方向外側に延在し、各ロータディスク21に接続された複数のロータブレード23とを含むことができる。各ロータディスク21は、シャフト24の、圧縮機部12を貫通する上流部分に結合されてもよいし、シャフト24の上流部分を形成してもよい。圧縮機部12のロータブレード23は、エアフォイルの形状を画定するターボ機械のエアフォイル(例えば、前縁、後縁、及び前縁と後縁との間に延在する側壁を有するエアフォイル)を含むことができる。更に、圧縮機部12は、一連の圧縮段を画定するために、ロータブレードの間に配置されたステータベーンを含んでいる。ステータベーンは、圧縮機のケーシングから延在しており、圧縮機のケーシングに結合することができる。
【0025】
タービン部22は、一般に、複数のロータディスク27と、各ロータディスク27から半径方向外側に延在し、各ロータディスク27に相互接続されている複数のロータブレード28とを含むことができる。各ロータディスク27は、シャフト24の、タービン部22を貫通する部分に結合されてもよいし、シャフト24の当該部分を形成してもよい。タービン部22は、更に、シャフト24の下流部分及びロータブレード28を円周方向に取り囲む外側ケーシング32を含んでいる。タービン部22は、外側ケーシング32から半径方向内側に延在する静止ノズル26を含むことができる。ロータブレード28及び静止ノズル26は、ガスタービン10の軸方向中心線30に沿って段を形成するように交互に配置することができる。ロータブレード28及び静止ノズル26は、エアフォイルの形状を画定するタービン機械のエアフォイル(例えば、前縁、後縁、及び前縁と後縁の間に延在する側壁を有する)を含むことができる。
【0026】
動作においては、周囲空気36又は他の作動流体が圧縮機14の入口部16に吸い込まれ、徐々に圧縮されて燃焼部18に圧縮空気38を供給する。圧縮空気38は燃焼部18に流入し、燃料と混合されて可燃混合物を形成する。可燃混合物は燃焼器20の燃焼室40内で燃焼され、これによって、燃焼ガス42が生成し、燃焼ガス42は燃焼室40からタービン部22に流入する。エネルギー(運動エネルギー及び/又は熱エネルギー)は、燃焼ガス42からロータブレード28に伝達され、シャフト24を回転させて機械的な仕事を生じさせる。燃焼ガス42はタービン部22から出て、排気ディフューザ34内に配置された複数の支柱44を横切って排気ディフューザ34内を流れる。
【0027】
ガスタービンエンジン10は、軸方向中心線30に沿って延びる軸方向Aと、軸方向中心線30に垂直な半径方向Rと、軸方向中心線30の周りに延びる円周方向Cとを有する円筒座標系を定義することができる。
【0028】
図2を参照すると、本開示の例示的な態様によるタービン部品100の斜視図が示されており、この図では、正圧側壁108の一部が切り取られて内部冷却通路120が示されている。例示的な実施形態では、タービン部品100はタービンブレードとすることができる。しかし、他の実施形態では、タービン部品は、タービンベーン及び/又はタービンノズルとすることができる。タービン部品100は、図1を参照して上述したガスタービン10のタービン部22のロータブレード28と同様に構成することができる。図示されているように、タービン部品100は、エアフォイル104とダブテール106との接合部に配置されたプラットフォーム102であって、燃焼ガスの半径方向内側流路の部分を画定するプラットフォーム102を含んでいる。
【0029】
エアフォイル104は、概ね凹状の正圧側壁108と、反対側の概ね凸状の負圧側壁110とを含むことができる。正圧側壁108及び負圧側壁110の各側壁は、前縁112と後縁114との間に延在することができる。更に、正圧側壁108及び負圧側壁110の各側壁は、プラットフォーム102におけるルート部116から先端部118まで半径方向(例えば、半径方向R)に延在している。エアフォイル104は、半径方向において、先端部118で終端することができる。このように、エアフォイル104は、先端部118から延在する先端シュラウドを含まなくてもよい。
【0030】
本開示の例示的な態様に従って、エアフォイル104は、正圧側壁108及び負圧側壁110から半径方向外側に延在する先端レール又はエッジレール122を含むことができる。先端レール122は、先端キャビティ124を画定し、エアフォイル104と同様の形状とすることができる。特に、先端キャビティ124は、先端レール122とフロア126とによって画定することができる。フロア126は、先端部118の半径方向内側に位置することができる。先端レール122は、フロア126から先端部118まで半径方向外側に延在することができる。
【0031】
多くの実施形態において、先端レール122は、正圧側部128及び負圧側部130を含むことができる。正圧側部128は正圧側壁108から半径方向外側に延在することができ、負圧側部130は負圧側壁110から半径方向外側に延在することができる。
【0032】
エアフォイル104内(例えば、正圧側壁108と負圧側壁110との間)に、内部冷却流路120を画定することができる。内部冷却流路120に供給される冷却空気は、任意の従来の方法で圧縮機部12から取り出すことができる。エアフォイル104の内部は、冷却空気の効果を向上させるために、任意の構造(例えば、様々なタービュレータが形成された蛇行流路)を有することができる。内部冷却流路120からの冷却空気は、側壁108、110に画定されたフィルム冷却孔132及び/又は後縁114に画定された後縁排出孔134を流れて排出することができる。更に、先端レール122(正圧側部128及び/又は負圧側部130など)に少なくとも部分的に、1つ又は複数の先端冷却通路136を画定することができる。
【0033】
多くの実施形態では、図示されているように、先端レール122は、先端シェルフ138を画定することができ、先端シェルフ138はフロア140を含むことができる。先端シェルフは、先端レール122の正圧側部128に画定された凹部とすることができる。フロア140は、半径方向Rに対して概ね垂直とすることができる。フロア140は、複数のシェルフ出力部142を画定することができ、複数のシェルフ出力部142は、冷却空気を内部冷却流路120から半径方向Rに排出することができる。
【0034】
次に、図3及び図4を参照すると、各図は、本開示の様々な態様によるエアフォイル104の拡大図を示している。図示されるように、先端冷却通路136は、先端レール122において、正圧側部128及び/又は負圧側部130に画定することができる。更に、先端冷却通路136は等間隔に配置することができる。各先端冷却通路136は、エアフォイル104の半径方向において共通の高さ(又はスパン長)の約0%~約5%の範囲内に配置されるように、各先端冷却通路136を、エアフォイル104の半径方向において概ね同じ高さ(又はスパン長)に配置することができる。
【0035】
更に、図示のように、各先端冷却通路136を半径方向Rに細長くして、各先端冷却通路136の最長寸法が半径方向Rに概ね平行となるようにすることができる。具体的には、各先端冷却通路136を楕円の形状とすることができるが、他の形状も可能であり、他の形状も本開示の範囲内である。
【0036】
動作においては、先端レール122を含むエアフォイル104は、高温燃焼ガスに晒され、動作による振動、及び機械的な力を受け、したがって、エアフォイル104が設計仕様範囲から外れる恐れがある。具体的には、先端レール122は、先端レールの動きや燃焼ガスに晒されることによって、時間の経過に伴って材料が失われ、及び/又は時間の経過に伴って材料が歪み、それにより先端レール122が設計仕様範囲(この範囲は、ピーク効率が現れる範囲である)から外れる恐れがある。失われた材料及び/又は歪んだ材料は、付加製造プロセスを用いて除去され、再び製造することができる。更に詳細に後述するように、このプロセスは、先端冷却通路136の一部が露出するように先端レール122を加工停止線158まで機械加工すること、付加製造システムで新しい材料を追加すること、及び先端レールが設計仕様範囲内になるように新しい材料を機械加工することを含む。
【0037】
次に、図5図8を参照すると、各図は、本開示の実施形態による、図3に示す線C-Cから見たエアフォイル104の概略断面図を示している。特に、図5図8の各図は、修理プロセスの様々なステップにおけるエアフォイル104の断面図を示している。図5図8に示されるように、エアフォイル104は、正圧側壁108及び負圧側壁110を含むことができる。エアフォイル104は、先端レール122を含み、先端レール122は、正圧側壁108から(例えば、半径方向に)延在する正圧側部128と、負圧側壁110から(例えば、半径方向に)延在する負圧側部130とを有することができる。先端レール122及びキャップ125(キャップ125はフロア126を画定する)は、先端キャビティ124を画定することができる。
【0038】
エアフォイル104内(例えば、正圧側壁108、負圧側壁110、及びキャップ125の間)に、内部冷却流路120を画定することができる。内部冷却流路120から先端冷却通路136が延在することができる。特に、先端冷却通路136は、端ぐり穴146と貫通孔148とを含むことができる。端ぐり穴146は、先端レール122に画定することができ、貫通孔は、先端レール122及び/又は正圧側壁108に画定することができる。貫通孔148は、内部冷却流路120から端ぐり穴146まで延在することができ、端ぐり穴146は、貫通孔148から、エアフォイル104の正圧側壁108における外面150まで延在することができる。更に、端ぐり穴146は、半径方向において貫通孔148よりも広がっている。エアフォイル104は、半径方向最外面153を含むことができ、端ぐり穴146は、(例えば、修理プロセスの前は)半径方向最外面153から半径方向に間隔を空けて離れている。端ぐり穴146は、貫通孔148よりも大きな直径を有することができる。図5図8には、正圧側に画定された先端冷却通路136が図示されているが、先端冷却通路136は負圧側にも配置できることを理解されたい。
【0039】
図5は、摩耗した/歪んだ恐れのある先端部分172が除去されるように機械加工される前のタービン部品100のエアフォイル104の断面図を示す。この状態では、エアフォイル104は、(図1を参照して上述したガスタービン10などの)少なくとも1回の運転サイクルを受けて、先端レール122の先端部分172が摩耗して及び/又は歪んで、設計仕様範囲から外れている恐れがある。設計仕様範囲は、エアフォイル104のピーク効率範囲に対応することができる。すなわち、設計仕様範囲は、ガスタービン10に実装されたときに燃焼ガスから最も多くのエネルギーを抽出する空力プロファイル及び/又は輪郭である。このように、本明細書に開示される修理方法では、有利なことに、摩耗した/歪んだ材料を除去し、レーザ堆積及び/又は付加製造によって新しい材料を追加することによって、エアフォイル104の先端レール122の先端部分172を設計仕様範囲に復元する。図5に示すように、先端冷却通路136の端ぐり穴146は、機械加工される前の半径方向の高さ152を画定している。機械加工される前の半径方向の高さ152は、エアフォイル104の外面150におけるの端ぐり穴146の開口部151において画定することができる。
【0040】
修理方法の例示的な実装態様によれば、本方法は、端ぐり穴146の一部が除去され、貫通孔148が残る(例えば、そのままで、機械加工されない)ように、先端レール122の先端部分172を(例えば、機械加工プロセス又はサブトラクティブプロセスによって)除去することを含むことができる。具体的には、本方法は、エアフォイル104の半径方向外側端部に加工面220(又は上面)が画定されるように、先端レール122の先端部分172を除去することを含むことができる。図6に示すように、先端部分172を除去した後、複数の先端冷却通路のうちの少なくとも1つの先端冷却通路136は、加工面220上の開口部170まで延在する(開口部は、例えば、加工面220によって少なくとも部分的に画定される)。より具体的には、図示のように、先端部分172を除去した後、端ぐり穴146が露出し、加工面220の開口部170まで延在する。
【0041】
図5に示すように、加工停止線158は、端ぐり穴146の機械加工される前の半径方向の高さ152の約半分に設定することができる。加工停止線158は、図3及び図4にも示されている。この線は、修理方法を実施する前の、先端冷却通路136の除去される部分を表すことができる。具体的には、加工停止線158の半径方向外側を除去することができる。加工停止線158は、半径方向Rに垂直な加工停止面の一部を形成することができる。
【0042】
加工停止線158は、機械加工される前の半径方向の高さ152の約40%と約60%との間の位置にすることができる。他の実施形態では、加工停止線158は、機械加工される前の半径方向の高さ152の約45%と約55%との間の位置にすることができる。特定の実施形態では、加工停止線158は、機械加工される前の半径方向の高さ152の約50%の位置にすることができる。
【0043】
別の言い方をすれば、先端部分172が除去されると(例えば、機械加工されて除去されると)、端ぐり穴146の半径方向の残りの高さ174が残ることになる。半径方向の残りの高さ174は、開口部151における端ぐり穴146の半径方向の高さである。先端部分172が除去されると、半径方向の残りの高さ174は、機械加工される前の半径方向の高さ152の約40%から約60%の間の高さ、約45%から約55%の間の高さ、又は約50%の高さとすることができる。
【0044】
図6は、先端レール122の先端部分172(例えば、加工停止線158の半径方向外側の先端レール122の部分)が除去された後のエアフォイル104を示している。この段階で、エアフォイル104は、加工面220(又は上面)を画定することができる。加工面220は、先端冷却通路136の端ぐり穴146の残りの部分が延在する開口部170を画定することができる。すなわち、先端レール122の摩耗した部分が除去された後、端ぐり穴146の残りの部分は、半径方向外側に加工面220の開口部170まで延在する。
【0045】
図5及び図6に示すように、端ぐり穴は、上部セグメント176(又は半径方向外側セグメント)及び底部セグメント178を含むことができる。上部セグメント176は、加工停止線158の半径方向外側にあり、底部セグメント178は、加工停止線158の半径方向内側にある。修理方法は、端ぐり穴146の上部セグメント176が除去され、端ぐり穴の底部セグメント178が加工面220の開口部170まで半径方向に延在するように、先端レール122の先端部分172を除去することを含むことができる。
【0046】
図5図8に示すように、一部の実施態様では、エアフォイル104は、ガスタービン内での動作の結果として形成された1つ又は複数の欠陥180(図5に示す)、すなわち表面亀裂、を有する場合がある。このような実装形態では、修理方法は、欠陥180を溶接(例えば、手動溶接)して溶接された欠陥182(図6図8)を生成することと、溶接された欠陥を先端レール122と面一に(例えば、先端レール122の外面と面一に)なるように滑らかにすることとを含むことができる。
【0047】
図7は、付加製造及び/又はレーザ堆積が行われた後のエアフォイル104を示しており、このエアフォイル104には、延長セグメント162の形態の新しい材料160が加えられている。延長セグメント162は、開口部170を超えるように広がることができる。延長セグメント162は、エアフォイル104の元の輪郭(例えば、エアフォイル104がガスタービンで使用される前の最初に製造されたときの輪郭)に粗く適合させることができるが、延長セグメント162は、先端レール122が設計仕様範囲に戻るように、追加で後加工を必要とする場合がある。延長セグメント162は、図9を参照して後述する付加製造システム200によって、おいてエアフォイル104の加工面220に加えることができる。付加製造(又は印刷)後、端ぐり穴146は、印刷後の高さ186を画定することができ、印刷後の高さ186は、半径方向の残りの高さ174にほぼ等しい。端ぐり穴146の上部セグメントを再び開口させるために、後加工(ドリル加工、ボーリング加工、又は放電加工機の利用など)が必要となることがある。
【0048】
図8は、設計仕様範囲内の交換先端部分184が形成されるように後加工が実行された後のエアフォイル104を示す。交換先端部分184は、先端部分172の輪郭に概ね適合するが、摩耗/歪みは生じておらず、交換先端部分184は設計仕様範囲内である。後加工の間、新しい材料160は、エアフォイル104が設計仕様範囲内に戻るように、新しい材料160の一部が除去される、及び/又は、端ぐり穴146を再び開口させる。特に、修理方法には、延長セグメント162の一部を除去することによって、端ぐり穴146(例えば、端ぐり穴の上部セグメント)を再び開口させることが含まれる。除去された部分は、上部セグメント176のサイズ/形状に一致させることができ、延長セグメント162に、端ぐり穴146の新しい上部セグメント179が形成される。
【0049】
図9を参照すると、本開示の例示的な態様による、例示的な付加製造システム200が示されている。図示されるように、付加製造システム200は、視覚システム202と、付加溶接機204と、視覚システム202及び/又は付加溶接機204を制御するように動作可能に構成された制御システム206とを含む。視覚システム202及び付加溶接機204は、単一の一体型ユニットとして提供されてもよいし、別個の独立型ユニットとして提供されてもよい。視覚システム202及び付加溶接機204は、有線又は無線の通信回線を利用する通信インタフェースを通じて互いに動作可能に結合することができ、これにより視覚システム202と付加溶接機204との間を直接接続することができる。制御システム206は、1つ又は複数の制御システム206を含むことができる。例えば、単一の制御システム206が、視覚システム202及び付加溶接機204の動作を制御するように動作可能に構成されていてもよいし、別々の制御システム206が、視覚システム202及び付加溶接機204をそれぞれ制御するように動作可能に構成されていてもよい。制御システム206は、視覚システム202の一部として実現する、付加溶接機204の一部として実現する、及び/又は視覚システム202及び/又は付加溶接機204とは別個に提供される独立ユニットとして実現することができる。制御システム206は、有線又は無線の通信回線を利用する通信インタフェースを通じて、視覚システム202及び/又は付加溶接機204と動作可能に結合することができ、これによって、制御システム206と視覚システム202との間、及び/又は制御システム206と付加溶接機204との間を、直接接続することができる。例示的な付加製造システム200は、任意選択で、ユーザインタフェース208及び/又は管理システム210を含むことができる。
【0050】
一部の実施形態では、制御システム206は、延長セグメントのCADモデルを決定し、延長セグメントのCADモデルに少なくとも部分的に基づいて1つ又は複数の印刷コマンドを生成する、及び/又は、1つ又は複数の印刷コマンドを送信し、印刷コマンドに少なくとも部分的に基づいて、付加溶接機204に延長セグメントを付加的に印刷させることができる。
【0051】
視覚システム202は、1つ又は複数の視野214のデジタル表現を含む画像データを取得するように動作可能に構成することができる適切な1つ又は複数のカメラ212又は他のマシン視覚デバイスを含むことができる。このようなデジタル表現は、デジタル画像又は画像と呼ばれることがあるが、本開示は、このようなデジタル表現を人間が視認可能な形態でレンダリングすることなく実施できることが理解される。しかし、一部の実施形態では、1つ又は複数の視野214のデジタル表現に少なくとも部分的に基づいて、視野214に対応する可視画像を、ユーザインタフェース208に表示することができる。
【0052】
付加製造システム200は、視覚システム202によって、1つ又は複数の延長セグメントがそれぞれ付加的に印刷される1つ又は複数のワークピース216に関連する情報を得ることができる。特に、視覚システム202は、1つ又は複数のワークピース216を特定し及び定義し、付加溶接機204に命令をして、1つ又は複数の延長セグメントを、対応する1つ又は複数のワークピース216に、高精度で適切に印刷することができる。1つ又は複数のワークピース216は、それぞれのワークピース216の加工面(例えば上面)220が造形面222に位置合わせされた状態で、造形プレート218に固定することができる。
【0053】
視覚システム202の1つ又は複数のカメラ212は、2次元又は3次元の画像データ(視野214の2次元デジタル表現及び/又は視野214の3次元デジタル表現を含む)を取得するように構成することができる。加工面220と造形面222を位置合わせすることにより、1つ又は複数のカメラ212は、高品質な画像を得ることができる。例えば、1つ又は複数のカメラ212は、造形面222に調整された又は調整可能な焦点距離を有することができる。1つ又は複数のワークピース216の加工面220が造形面222に位置合わせされた状態で、1つ又は複数のカメラは、加工面220のデジタル画像を得ることができる。1つ又は複数のカメラ212は、造形プレート218に固定された1つ又は複数のワークピース216の全部又は一部を包含する視野214を有することができる。
【0054】
視覚システム202によって得られた画像データ(1つ又は複数のワークピース216のデジタル表現を含む)は、制御システム206に送信することができる。制御システム206は、視覚システム202によって取得された1つ又は複数の視野214の1つ又は複数のデジタル表現から、複数のワークピース216の各ワークピースの加工面220を決定し、次いで、複数のワークピース216のそれぞれのワークピースの加工面220の1つ又は複数の座標を決定するように構成することができる。1つ又は複数のデジタル表現に基づいて、制御システム206は、1つ又は複数の印刷コマンドを生成することができ、この印刷コマンドは付加溶接機204に送信され、付加溶接機204は、複数のワークピース216のそれぞれのワークピースに複数の延長セグメントを付加的に印刷することができる。1つ又は複数の印刷コマンドは、複数の延長セグメントが付加的に印刷され、複数の延長セグメントの各延長セグメントが、対応するワークピース216の加工面220に配置されるように構成することができる。
【0055】
付加溶接機204は、所望の付加製造技術を利用することができる。例示的な実施形態では、付加溶接機は、粉末床溶融(PBF)技術(直接金属レーザ溶融(DMLM)、電子ビーム溶融(EBM)、選択的レーザ溶融(SLM)、直接金属レーザ焼結(DMLS)、又は選択的レーザ焼結(SLS)など)を利用することができる。一部の実施形態では、付加溶接機204は、粉末床の代わりに、又は粉末床に加えて、ワイヤ供給ロッドを使用することができる。更に、他の実施形態では、延長セグメントは、溶接トーチ及びワイヤロッドを用いて完全に手動で製造することができ、したがって、付加製造機204を必要としない場合がある。
【0056】
図9を参照すると、例示的な付加溶接機204は、粉末226の供給源を含む粉末供給チャンバ224と、造形チャンバ228とを含んでいる。造形チャンバ228には、1つ又は複数のワークピース216が固定された造形プレート218が配置されており、造形チャンバ228では、ワークピース216は、層ごとに積層印刷することができる。粉末供給チャンバ224は、システム200が動作している間、粉末フロア232を上昇させる粉末ピストン230を含んでいる。粉末フロア232が上昇すると、粉末供給チャンバ224から、粉末226の一部が押し出される。
【0057】
リコータ234(ローラ又はブレードなど)は、作業面236を横断して、粉末226の一部を造形プラットフォーム238に押し出す。造形プレート218は、チャックシステム240で造形プラットフォーム238に固定され、造形プレート218を造形プラットフォーム238に及び/又は造形チャンバ228内に十分に高い精度で位置決めすることができる。造形プレート218を造形プラットフォーム238に固定する前に、ワークピース216を造形プレート218に固定することができる。リコータ234は、造形チャンバ228を粉末226で満たし、次いで、粉末226の薄層を、ワークピース216の上部近くの造形面222全体に順に分配して、ワークピース216の連続層を付加的に印刷する。例えば、粉末226の薄層は、厚さ約10ミクロン~約100ミクロン(例えば、厚さ約20μm~約80μm、厚さ約40μm~約60μm、厚さ約20μm~約50μm、厚さ約10μm~約30μm)とすることができる。造形面222は、粉末226から形成されるワークピース216の次の層に対応する平面を表す。
【0058】
ワークピース216に延長セグメントの層(例えば、界面層又は後続の層)を形成するために、エネルギー源242は、エネルギービーム244(レーザ又は電子ビームなど)を、造形面222に沿って粉末226の薄層に照射し、ワークピース216の上部に粉末226を溶融又は融着させる(例えば、層を加工面220に溶融又は融着させる、及び/又はその層に続く層を溶融する又は融着させる)。スキャナ246は、粉末226の層の、ワークピース216に溶融又は融着されるべき部分のみを溶融又は融着するように、ビームの経路を制御する。典型的には、DMLM、EBM、又はSLMシステムでは、粉末226は完全に溶融され、エネルギービーム244の通過によってそれぞれの層が溶融又は再溶融する。逆に、DMLS又はSLSシステムでは、粉末226の層は焼結され、粉末226の粒子は一般に粉末226の融点に達することなく互いに融合する。粉末226の層がワークピース216に溶融又は融着した後、造形ピストン248が造形プラットフォーム238を一定量だけ下降させ、粉末226の次の層のための次の造形面222を画定し、リコータ234は造形面222の全体に粉末226の次の層を分配する。粉末226の連続層は、付加印刷プロセスが完了するまで、上記の方法でワークピース216に溶融又は融着することができる。
【0059】
図10は、ワークピース216の加工面220を含む視野214のデジタル表現300を示している。具体的には、図10は、視野214のデジタル表現300を示しており、視野214内では、ワークピース216がエアフォイル104の先端レール122の一部である。先端レール122のデジタル表現300は、先端レール122から摩耗した材料を除去することによって先端冷却通路136が露出した後に、視覚システム202によって撮影され、デジタル表現300の加工面220に複数の先端冷却通路136を見ることができる。例えば、エアフォイルが図6に示す状態のときに、エアフォイル104のデジタル表現300を撮影することができ、この場合、加工面220に開口部170を見ることができる。
【0060】
視覚システム202は、制御システム206に、加工面220に関するデジタル表現300を供給することができ、制御システム206は、加工面220の先端レール122の外側エッジに沿って、デジタル表現300に複数のデジタルマーカ302を生成及び/又は位置決めすることができる。デジタルマーカ302は、制御システム206によって生成して位置決めしてもよいし、ユーザインタフェース208を用いてユーザによって手動で位置決めしてもよい。各デジタルマーカ302を滑らかな線で結んで、エアフォイル104のデジタルプロファイル304を作成することができる。デジタルマーカ302は、制御システム206及び/又は付加溶接機204に、加工面220におけるエアフォイル104のプロファイル304を供給することができる。その後、制御システム206は、粉末堆積及び/又はレーザがプロファイル304(例えば、デジタルマーカ302を結ぶ線の経路)を辿ることによって先端レール122に材料が追加されるように、付加溶接機204に命令することができる。デジタルマーカ302は、加工面220におけるエアフォイル104の外面150に配置されてもよい。具体的には、デジタルマーカ302は、複数の開口部170(すなわち、先端冷却通路136の端ぐり穴146。修理処置の初期に先端レール122が除去されているので、端ぐり穴146は加工面220に露出している)の間に位置決めすることができる。デジタルマーカ302は、2つの隣接する先端冷却通路136の間に位置決めすることができる。このようにデジタルマーカ302を位置決めすると、例えば、先端冷却通路136が見えていないと仮定した場合のプロファイル(例えば、先端冷却通路が溶接で閉じられていて見えていないと仮定すると、デジタルマーカ302を先端冷却通路に対して相対的に位置決めすることができない)よりも、エアフォイル104の更に正確なプロファイル304を生成することができるので、有利である。
【0061】
ここで図11を参照すると、本主題の実施形態による、タービン部品のエアフォイルを修理する方法1100の一実施形態のフロー図が示されている。一般に、本明細書では、図1図10を参照して上述したタービン部品100、エアフォイル104、及び付加製造システム200を参照して方法1100を説明する。しかし、当業者は、開示された方法1100が、一般に、任意のタービン部品で使用することができ、及び/又は、任意の他の適切なシステム構成を有する付加製造システムで使用できることを理解することができる。加えて、図11は、図示すること及び説明することを目的として、特定の順序で実行されるステップが示されているが、本明細書で説明する方法は、特許請求の範囲に別段の定めがない限り、特定の順序又は配列に限定されるものではない。当業者であれば、本明細書で提供される開示を使用して、本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される方法の様々なステップを、様々なやり方で省略する、再配置する、組み合わせる、及び/又は適合させることができることを理解する。破線のボックスは、方法1100の任意選択のステップを示す。
【0062】
図11に示すように、エアフォイルを修理する方法は、(1102)において、タービン部品のエアフォイルに対して溶接前の熱処理を実行することを含むことができる。これは、亀裂又は欠陥を溶接する前に、応力を緩和する又は水素を除去するために、エアフォイルを設定温度に加熱して、より良好な溶接品質を確保することを含むことができる。多くの実装態様では、方法1100は(1104)においてエアフォイルに溶接前の蛍光浸透探傷検査(FPI)を実行することを含むことができる。溶接前のFPIは肉眼では見えない欠陥を明らかにすることができる。このプロセスには、表面を洗浄すること、蛍光浸透剤を塗布すること、浸透液を一定時間浸透させること、余分な浸透剤を除去すること、及び紫外線検査を含むことができる。部品はUVライトで検査され、これによって、浸透剤が流れ込んだ亀裂が発見され、欠陥が明らかになる。
【0063】
例示的な実施態様では、方法1100は、(1106)においてエアフォイルの先端部分を除去することを含むことができる。これにより加工面が形成され、この加工面に、交換先端部を付加製造することができる。(1106)における除去は、従来の機械加工プロセス(旋盤加工、フライス加工、ドリル加工、研削加工、ボーリング加工、ブローチ加工、放電加工(EDM)、電子ビーム加工(EBM)、レーザ切断、ウォータージェット切断、化学的機械加工、超音波機械加工、又は他の機械加工プロセスなど)を使用して実行することができる。
【0064】
ステップ1106の前又はステップ1106の後に、方法1100は、(1108)において、エアフォイルの局所的な亀裂(又は欠陥)を手作業で溶接し、面一になるように滑らかに仕上げる(blending flush)ことを含むことができる。これは、エアフォイルの局所的な欠陥を溶接材料で充填し、滑らかに仕上げること(例えば、研削、サンディング、又は他の滑らかに仕上げる技術)を含むことができる。溶接された欠陥を面一に仕上げることにより、エアフォイルの表面と溶接された欠陥との間に確実に突起がないようにすることができる。
【0065】
多くの実施態様では、方法1100は、(1110)において、エアフォイルの加工面に延長セグメントを付加製造することを含むことができる。これは、付加製造システム(図9を参照して上述した付加製造システム200など)によって実行することができる。延長セグメントは、エアフォイルの除去された部分の輪郭とほぼ一致するが、エアフォイルを設計仕様範囲内に戻すためにいくつかの最終的な機械加工/滑らかな仕上げ(blending)が必要になる。このように、方法1100は、(1112)において、延長セグメントを機械加工して、交換先端部分を形成することを含むことができる。(1112)における機械加工は、従来の機械加工プロセス(旋盤加工、フライス加工、ドリル加工、研削加工、ボーリング加工、ブローチ加工、放電加工(EDM)、電子ビーム加工(EBM)、レーザ切断、ウォータージェット切断、化学的機械加工、超音波機械加工、又は他の機械加工プロセスなど)を使用して実行することができる。更に、方法1100は、(1114)において、交換先端部分をエアフォイル104と面一になるように滑らかに仕上げることを含むことができ、これにより、交換先端部分とエアフォイルとの間の接触する部分に突起が存在しないようにすることができる。滑らかに仕上げることには、サンディング又は他の技術を含むことができる。
【0066】
様々な実施態様において、方法1100は、(1116)において、先端冷却孔を再び開口させることを含むことができる。例えば、除去するステップの間に、先端冷却孔は部分的に除去されたかもしれず、このため、付加製造するステップの間に、延長セグメントによって先端冷却孔が覆われる。したがって、先端冷却孔は、延長セグメントの一部を除去することによって再び開口することができる。延長セグメントの一部を除去することは、先端冷却孔を機械加工(ドリル又はボーリングなど)することを含むことができる。一部の実装態様において、先端冷却孔を再び開口させるために延長セグメントの一部を除去することは、EDMプロセスを使用することを含むことができる。その後、本方法は、(1118)において、基準ピンを用いて冷却孔の直径をチェックすることを含むことができる。例えば、これは、冷却孔の直径が確実に所望の範囲内になるように、冷却孔に基準ピンを挿入することを含むことができる。冷却孔の直径が確実に所望の範囲内ではない場合、冷却孔は追加の機械加工を必要とする。多くの実装態様では、方法1100は、(1120)において、溶接後の熱処理を含むことができる。これは、エアフォイルを設定温度に加熱して応力を緩和することを含むことができる。最後に、方法1100は、(1122)において、ステップ1104に関して上述した同様のプロセスを使用して、エアフォイルに対して溶接後の蛍光浸透探傷検査(FPI)を実行することを含む。
【0067】
図12を参照すると、本主題の実施形態に従って、タービン部品のエアフォイルを修理する方法1200の一実施形態のフロー図が示されている。一般に、本明細書では、図1図10を参照して上述したタービン部品100、エアフォイル104、及び付加製造システム200を参照して方法1200を説明する。しかしながら、開示された方法1200は、一般に、任意のタービン部品において使用することができる、及び/又は、他の適切なシステム構成を有する付加製造システムに関して使用できることを、当業者は理解することができる。加えて、図12では、図示すること及び説明することを目的として、特定の順序で実行されるステップが示されているが、本明細書で説明する方法は、特許請求の範囲に別段の定めがない限り、特定の順序又は配列に限定されるものではない。当業者であれば、本明細書の開示を使用して、本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書で開示される方法の様々なステップを様々なやり方で省略する、再配置する、組み合わせる、及び/又は適合させることができることを理解する。破線のボックスは、方法1200の任意選択のステップを示す。
【0068】
方法1200は、タービン部品のエアフォイルを修理する方法とすることができる。エアフォイルは、複数の先端冷却通路を少なくとも部分的に画定する先端レールを含む場合がある。タービン部品は、少なくとも1回の運転サイクルを受けて、先端レールの先端部分が設計仕様範囲から外れている恐れがある。例えば、動作においては、先端レールを含むエアフォイルは、高温の燃焼ガスに晒され、動作による振動、及び機械的な力を受け、したがって、先端部分が設計仕様範囲から外れる恐れがある。具体的には、先端部分は、その動作や燃焼ガスに晒されることによって、時間の経過に伴って材料が失われ、及び/又は時間の経過に伴って材料が歪み、それにより先端レールの先端部分が設計仕様範囲(この範囲は、ピーク効率が現れる範囲である)から外れる恐れがある。
【0069】
方法1200は、(1202)において、エアフォイルの半径方向外側端部において加工面が画定されるように、先端レールの先端部分を除去することを含むことができる。その結果、先端部分を除去した後、複数の先端冷却通路のうちの少なくとも1つの先端冷却通路が、加工面の開口部まで延在する(例えば、一部の実装態様では全ての先端冷却通路が加工面の開口部まで延在し、他の実施態様では先端冷却通路の一部が加工面の開口部まで延在する)。多くの実装態様では、(1202)における除去するステップが実行される前は、複数の先端冷却通路の各先端冷却通路は、貫通孔と、貫通孔から延在する端ぐり穴であって、半径方向において貫通孔よりも広がっている端ぐり穴とを含んでいる。このような実装態様において、方法1200は、端ぐり穴が加工面の開口部まで半径方向に延在するように、先端レールの先端部分を除去することを含むことができる。様々な実装態様において、方法1200は、端ぐり穴の上部セグメントが除去され、端ぐり穴の下部セグメントが加工面の開口部まで半径方向に延在するように、先端レールの先端部分を除去することを含むことができる。
【0070】
より具体的には、除去ステップが実行される前は、端ぐり穴は、機械加工される前の半径方向の高さを有している。そのような実施形態において、本方法は、端ぐり穴の半径方向の残りの高さが、機械加工される前の半径方向の高さの約40%と約60%との間の高さ、約45%と約55%との間の高さ、又は約50%の高さなど、になるように、先端レールの先端部分を除去することを含むことができる。
【0071】
例示的な実装態様では、方法1200は、(1206)において、加工面及び開口部にわたって(又は、先端部分を除去した後に各先端冷却孔が露出される実施形態では全ての開口部にわたって)延長セグメントを付加製造することを含むことができる。多くの実装態様において、(1206)における付加製造は、付加製造システムを用いて行われる。付加製造システムは、付加溶接機に動作可能に接続された視覚システム、制御システム、及びユーザインタフェースを含むことができる。このような実施形態において、方法1200は、(1204)において、除去するステップの後に、加工面のデジタル表現において、2つの隣り合う開口部の間にデジタルマーカを位置決めすることを含むことができる。デジタル表現は、視覚システムによって取得される。(1204)における位置決めは、ユーザがユーザインタフェースを使用して手動で行ってもよいし、制御システムにより自動的に行ってもよい。(1204)における位置決めは、(1202)における除去の後であって、(1206)における付加製造の前に実行することができる。例えば、デジタルマーカは、除去ステップが実行された後に位置決めすることができるが、その理由は、開口部が露出し、したがって視覚システムが開口部を認識できるからである。これは、付加製造するステップの精度及び正確さを向上させ、その結果、印刷された延長セグメントの欠陥を少なくすることができるので、有利である。
【0072】
様々な実施形態において、方法1200は、(1208)において、延長セグメントを機械加工して、先端レールの設計仕様範囲内の交換先端部分を形成することを含むことができる。更に、方法1200は、(1210)において、複数の先端冷却通路のうちの少なくとも1つの先端冷却通路を(例えば、延長セグメントの一部を除去することによって)再び開口させることを含むことができる。
【0073】
重要なことには、例示的な実施態様では、(1202)における除去の前、及び(1206)における付加製造の前に、溶接材料が先端冷却通路(例えば、端ぐり穴及び/又は貫通孔)に配置されないようにする。これが有利なことは、開口部が加工面で見えるようになり、デジタルマーカを開口部に対して相対的に位置決めすることができ、その結果、延長セグメントを、より効率的に付加製造することができる。
【0074】
図13は、例示的なコンピューティングシステム600のブロック図を示す。コンピューティングシステム600は、本明細書に開示された態様を実施するために使用することができる。コンピューティングシステム600は、1つ又は複数のコンピューティングデバイス602を含むことができる。図9を参照して上述した制御システム206は、例えば、複数のコンピューティングデバイス602のうちの1つのコンピューティングデバイスと同じ又は同様の方法で構築され、動作することができる。
【0075】
図13に示すように、1つ又は複数のコンピューティングデバイス602の各コンピューティングデバイスは、1つ又は複数のプロセッサ604及び1つ又は複数のメモリデバイス606を含むことができる。1つ又は複数のプロセッサ604は、任意の適切な処理デバイス(マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、集積回路、論理デバイス、又は他の適切な処理デバイスなど)を含むことができる。1つ又は複数のメモリデバイス606は、1つ又は複数のコンピュータ可読媒体(1つ又は複数の非一時的コンピュータ可読媒体、RAM、ROM、ハードドライブ、フラッシュドライブ、及び他のメモリデバイス(1つ又は複数のバッファデバイスなど)であるが、これらに限定されることはない)を含むことができる。
【0076】
1つ又は複数のメモリデバイス606は、1つ又は複数のプロセッサ604によってアクセス可能な情報(1つ又は複数のプロセッサ604によって実行可能なコンピュータ可読命令又はコンピュータ実行可能命令608を含む)を記憶することができる。命令608は、命令又は制御ロジックのセットとすることができ、命令又は制御ロジックのセットは、1つ又は複数のプロセッサ604によって実行されると、1つ又は複数のプロセッサ604に動作を実行させることができる。命令608は、任意の適切なプログラミング言語で記述されたソフトウェアとすることができる、又はハードウェアで実装することができる。一部の実施形態では、命令608は、1つ又は複数のプロセッサ604によって実行され、1つ又は複数のプロセッサ604に動作を実行させることができる。
【0077】
メモリデバイス606は、プロセッサ604によってアクセス可能なデータ610を記憶することができる。例えば、データ610は、本明細書に記載されているように、エンジンパラメータなどのセンサデータ、モデルデータ、ロジックデータなどを含むことができる。データ610は、本開示の例示的な実施形態による、1つ又は複数のテーブル、関数、アルゴリズム、モデル、方程式などを含むことができる。
【0078】
1つ又は複数のコンピューティングデバイス602は、例えば、付加製造システムの他のコンポーネントと通信するために使用される通信インタフェース612も含むことができる。通信インタフェース612は、1つ又は複数のネットワークと接続するための任意の適切なコンポーネント(例えば、送信機、受信機、ポート、コントローラ、アンテナ、又は他の適切なコンポーネントをなど)を含むことができる。
【0079】
本明細書で説明する技術は、コンピュータベースのシステムと、コンピュータベースのシステムによって実行されるアクションと、コンピュータベースのシステムに送信される情報及びコンピュータベースのシステムから送信される情報について言及している。当業者であれば、コンピュータベースのシステムが本来的に持つ柔軟性により、コンポーネント間のタスク及び機能について、可能であると考えられる多種多様な構成、組合せ、及び分割が可能であることを理解することができる。例えば、本明細書で説明されるプロセスは、単一のコンピューティングデバイスを使用して、又は組み合わせて動作する複数のコンピューティングデバイスを使用して、実装することができる。データベース、メモリ、命令、及びアプリケーションは、単一のシステムに実装する、又は複数のシステムに分散して実装することができる。
【0080】
様々な実施形態の特定の特徴は、いくつかの図面に示され、他の図面には示されていない場合があるが、これは単なる便宜上の理由によるものである。本発明の原理に従って、ある図面の任意の特徴は、他の図面の任意の特徴と組み合わせて言及する及び/又は特許請求の範囲に記載することができる
【0081】
ここに記載された説明は、実施例を用いて本発明(最良の態様を含む)を開示し、また、当業者が本発明を実施する(任意の装置又はシステムを製造すること及び使用すること、並びに組み込まれた任意の方法を実行することを含む)ことができるようにするものである。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって画定され、当業者に思い浮かぶ他の実施例を含むことができる。そのような他の実施例は、特許請求の範囲の文言と異なっていない構造要素を含む場合、又は特許請求の範囲の文言と実質的に異なっていない均等な構造要素を含む場合、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【0082】
本発明のさらなる態様は、以下の実施形態によって提供される。
[実施形態1]
タービン部品のエアフォイルを修理する方法であって、前記エアフォイルは、複数の先端冷却通路を少なくとも部分的に画定する先端レールを含み、前記タービン部品は、少なくとも1回の運転サイクルを受けており、前記先端レールの先端部分が設計仕様範囲外であり、前記方法は、前記エアフォイルの半径方向外側端部において加工面が画定されるように、前記先端レールの先端部分を除去するステップであって、前記先端部分が除去された後、前記複数の先端冷却通路のうちの少なくとも1つの先端冷却通路は、前記加工面の開口部まで延在する、前記先端レールの先端部分を除去するステップ、前記加工面に延長セグメントを付加製造するステップ、及び前記延長セグメントを機械加工して、前記先端レールの前記設計仕様範囲内の交換先端部分を形成するステップを含む、方法。
[実施形態2]
前記除去するステップが実行される前は、前記複数の先端冷却通路の各先端冷却通路は、貫通孔と、前記貫通孔から延在し、半径方向において前記貫通孔よりも広がっている端ぐり穴とを含み、前記除去するステップは、更に、前記端ぐり穴が前記加工面の開口部まで半径方向に延在するように、前記先端レールの先端部分を除去するステップを含む、実施形態1に記載の方法。
[実施形態3]
前記除去するステップが実行される前は、前記端ぐり穴は、機械加工される前の半径方向の高さを画定し、前記除去するステップは、前記先端レールの先端部分を除去して、前記端ぐり穴の半径方向の残りの高さを、機械加工される前の半径方向の高さの約40%から約60%の間の高さにするステップを含む、実施形態1又は2に記載の方法。
[実施形態4]
前記除去するステップが実行される前は、前記複数の先端冷却通路の各先端冷却通路は、貫通孔と、前記貫通孔から延在し、半径方向において前記貫通孔よりも広がっている端ぐり穴とを含み、前記方法は、更に、前記端ぐり穴の上部セグメントが除去され前記端ぐり穴の下部セグメントが前記加工面の開口部まで半径方向に延在するように、前記先端レールの先端部分を除去するステップ、前記加工面及び前記開口部にわたって前記延長セグメントを付加製造するステップ、及び前記延長セグメントの、前記端ぐり穴の上部セグメントに対応する部分を除去して、前記端ぐり穴を復元するステップを含む、実施形態1~3のうちのいずれかの実施形態に記載の方法。
[実施形態5]
前記複数の先端冷却通路の各先端冷却通路は、貫通孔と、前記貫通孔から延在し、半径方向において前記貫通孔よりも広がっている端ぐり穴とを含み、前記方法は、更に、前記付加製造するステップの後、前記延長セグメントの一部を除去することにより、端ぐり穴を再び開口するステップを含む、実施形態1~4のうちのいずれかの実施形態に記載の方法。
[実施形態6]
前記除去するステップが実行される前に、及び前記付加製造するステップが実行される前に、前記複数の先端冷却通路に溶接材料は配置されない、実施形態1~5のうちのいずれかの実施形態に記載の方法。
[実施形態7]
前記方法は、更に、前記先端レールの欠陥を溶接して、溶接された欠陥を生成するステップ、及び前記溶接された欠陥を前記先端レールと面一になるように滑らかに仕上げるステップを含む、実施形態1~6のうちのいずれかの実施形態に記載の方法。
[実施形態8]
付加製造は、付加製造システムを用いて実行され、前記付加製造システムは、付加溶接機及び制御システムに動作可能に接続された視覚システムを含み、前記方法は、更に、前記除去するステップの後に、前記加工面のデジタル表現において、2つの隣接する開口部の間にデジタルマーカを位置決めするステップを含む、実施形態1~7のうちのいずれかの実施形態に記載の方法。
[実施形態9]
前記位置決めするステップは、前記除去するステップの後であって、前記付加製造するステップの前である、実施形態1~8のうちのいずれかの実施形態に記載の方法。
[実施形態10]
タービン部品のエアフォイルを修理する方法であって、前記エアフォイルは、複数の先端冷却通路を少なくとも部分的に画定する先端レールを含み、前記タービン部品は、少なくとも1回の運転サイクルを受けており、前記先端レールの先端部分は設計仕様範囲外であり、前記方法は、前記エアフォイルの半径方向外側端部において加工面が画定されるように、前記先端レールの先端部分を除去するステップであって、前記先端部分が除去された後、前記複数の先端冷却通路のうちの少なくとも1つの先端冷却通路は、前記加工面の開口部まで延在する、前記先端レールの先端部分を除去するステップ、前記加工面及び前記開口部にわたって延長セグメントを付加製造するステップ、前記延長セグメントを機械加工して、前記先端レールの前記設計仕様範囲内の交換先端部分を形成するステップと、及び前記複数の先端冷却通路のうちの少なくとも1つの先端冷却通路を再び開口するステップを含む、方法。
[実施形態11]
前記除去するステップが実行される前は、前記複数の先端冷却通路の各先端冷却通路は、貫通孔と、前記貫通孔から延在し、半径方向において前記貫通孔よりも広がっている端ぐり穴とを含み、前記除去するステップは、更に、前記端ぐり穴が前記加工面の開口部まで半径方向に延在するように、前記先端レールの先端部分を除去するステップを含む、実施形態1~10のうちのいずれかの実施形態に記載の方法。
[実施形態12]
前記除去するステップが実行される前は、前記端ぐり穴は、機械加工される前の半径方向の高さを画定し、前記除去するステップは、更に、前記先端レールの先端部分を除去して、前記端ぐり穴の半径方向の残りの高さを、機械加工される前の半径方向の高さの約40%から約60%の間の高さにするステップを含む、実施形態1~11のうちのいずれかの実施形態に記載の方法。
[実施形態13]
前記除去するステップが実行される前は、前記複数の先端冷却通路の各先端冷却通路は、貫通孔と、前記貫通孔から延在し、半径方向において前記貫通孔よりも広がっている端ぐり穴とを含み、前記方法は、更に、前記端ぐり穴の上部セグメントが除去され前記端ぐり穴の下部セグメントが前記加工面の開口部まで半径方向に延在するように、前記先端レールの先端部分を除去するステップ、前記加工面及び前記開口部にわたって前記延長セグメントを付加製造するステップ、及び前記延長セグメントの、前記端ぐり穴の上部セグメントに対応する部分を除去して、前記端ぐり穴を復元するステップを含む、実施形態1~12のうちのいずれかの実施形態に記載の方法。
[実施形態14]
前記複数の先端冷却通路の各先端冷却通路は、貫通孔と、前記貫通孔から延在し、半径方向において前記貫通孔よりも広がっている端ぐり穴とを含み、前記方法は、更に、前記付加製造するステップの後に、前記延長セグメントの一部を除去することにより、端ぐり穴を再び開口するステップを含む、実施形態1~13のうちのいずれかの実施形態に記載の方法。
[実施形態15]
前記除去ステップが実行される前、及び前記付加製造するステップの前は、前記複数の先端冷却通路に溶接材料は配置されない、実施形態1~14のうちのいずれかの実施形態に記載の方法。
[実施形態16]
前記方法は、更に、前記先端レールの欠陥を溶接して、溶接された欠陥を生成するステップ、及び前記溶接された欠陥を前記先端レールと面一になるように滑らかに仕上げることを含む、実施形態1~15のうちのいずれかの実施形態に記載の方法。
[実施形態17]
付加製造は、付加製造システムを用いて実行され、前記付加製造システムは、付加溶接機及び制御システムに動作可能に接続された視覚システムを含み、前記方法は、更に、前記除去するステップの後に、前記加工面のデジタル表現において、2つの隣接する開口部の間にデジタルマーカを位置決めするステップを含む、実施形態1~16のうちのいずれかの実施形態に記載の方法。
[実施形態18]
前記位置決めするステップは、前記除去するステップの後であって、前記付加製造するステップの前に実行される、実施形態1~17のうちのいずれかの実施形態に記載の方法。
【符号の説明】
【0083】
12 圧縮機部
14 圧縮機
16 入口部
18 燃焼部
20 燃焼器
21 ロータディスク
22 タービン部
23 ロータブレード
24 シャフト
26 静止ノズル
27 ロータディスク
28 ロータブレード
30 軸方向中心線
32 外側ケーシング
34 排気ディフューザ
36 周囲空気
38 圧縮空気
40 燃焼室
42 燃焼ガス
44 支柱
100 タービン部品
102 プラットフォーム
104 エアフォイル
106 ダブテール
110 圧側壁
112 前縁
116 ルート部
118 先端部
124 先端キャビティ
125 キャップ
126 フロア
128 圧側部
130 圧側部
132 フィルム冷却孔
134 後縁排出孔
136 先端冷却通路
138 先端シェルフ
140 フロア
142 シェルフ出力部
146 端ぐり穴
148 貫通孔
150 外面
151 開口部
152 高さ
153 外面
158 加工停止線
160 新しい材料
162 延長セグメント
170 開口部
172 先端部分
174 高さ
176 上部セグメント
178 底部セグメント
179 新しい上部セグメント
180 欠陥
182 欠陥
184 交換先端部分
186 高さ
202 視覚システム
206 制御システム
208 ユーザインタフェース
210 管理システム
212 カメラ
214 視野
216 ワークピース
218 造形プレート
222 造形面
224 粉末供給チャンバ
226 粉末
228 造形チャンバ
230 粉末ピストン
232 粉末フロア
234 リコータ
236 作業面
238 造形プラットフォーム
240 チャックシステム
242 エネルギー源
244 エネルギービーム
246 スキャナ
248 造形ピストン
300 デジタル表現
302 デジタルマーカ
600 コンピューティングシステム
602 コンピューティングデバイス
604 プロセッサ
608 命令
610 データ
612 通信インタフェース
1100 方法
1104 ステップ
1106 ステップ
1200 方法

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【外国語明細書】