(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2025009654
(43)【公開日】2025-01-20
(54)【発明の名称】化粧用パフ
(51)【国際特許分類】
A45D 33/34 20060101AFI20250109BHJP
A45D 34/04 20060101ALI20250109BHJP
【FI】
A45D33/34 H
A45D34/04 535D
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023151730
(22)【出願日】2023-09-19
(31)【優先権主張番号】10-2023-0084034
(32)【優先日】2023-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523357119
【氏名又は名称】チェ・ジェジュン
【氏名又は名称原語表記】CHOI, Jae Jun
【住所又は居所原語表記】804-1608, 280, Mokdongseo-ro, Yangcheon-gu, Seoul, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】523357120
【氏名又は名称】ピハダ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BHADA Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】B-913, Jubuto-ro 236, Bupyeong-gu, Incheon, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】チェ・ジェジュン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、ウレタンフォームに残存する化粧品の量を最小化する排出性を示しながらも衝撃緩衝能力を最大化するようにコンパクトな構造を有する化粧用パフを提供する。
【解決手段】本発明の一態様による化粧用パフ(1000)は、使用面層(100)と、把持面層(500)と、使用面と把持面との間に前記使用面と接触して形成される第1ウレタンフォーム層(200)と、及び前記使用面と前記把持面との間に前記把持面と接触して形成される第2ウレタンフォーム層(400)とを含み、前記第1ウレタンフォーム層(200)には、前記使用面又は前記把持面に垂直方向に設定幅を有する開口柱(250)が形成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧用パフであって、
使用面層と、
把持面層と、
使用面と把持面との間に前記使用面と接触して形成される第1ウレタンフォーム層と、
前記使用面と前記把持面との間に前記把持面と接触して形成される第2ウレタンフォーム層とを含み、
前記第1ウレタンフォーム層には、前記使用面又は前記把持面に垂直方向に設定幅を有する開口柱が形成されることを特徴とする、前記化粧用パフ。
【請求項2】
前記第1ウレタンフォーム層と前記第2ウレタンフォーム層との間には、遮断膜層が形成されていることを特徴とする
請求項1に記載の化粧用パフ。
【請求項3】
前記遮断膜層は、前記第1ウレタンフォーム層又は前記第2ウレタンフォーム層と接着して形成されたことを特徴とする
請求項2に記載の化粧用パフ。
【請求項4】
前記遮断膜層は、前記第1ウレタンフォーム層と前記第2ウレタンフォーム層との間に気密を維持するように形成されることを特徴とする
請求項3に記載の化粧用パフ。
【請求項5】
前記開口柱は、一端が前記使用面層と接触し、他端が前記遮断膜層と接触するように形成されることを特徴とする
請求項2に記載の化粧用パフ。
【請求項6】
前記第1ウレタンフォーム層の厚さは、前記使用面層の厚さよりも大きく形成され、前記開口柱は、高さが前記第1ウレタンフォーム層の厚さに対応するように形成されることを特徴とする
請求項5に記載の化粧用パフ。
【請求項7】
前記第1ウレタンフォーム層は、オープンセル(open cell)構造で形成され、前記開口柱は、複数で形成されるが、設定間隔をなすように形成され、
前記開口柱の幅は、前記使用面層の厚さに対応するように形成されることを特徴とする
請求項5に記載の化粧用パフ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パフに関し、より具体的には、化粧用パフに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、化粧用パフは、ラテックスやウレタン、フロッキング(flocking)、PVA(Poly Vinyl Alcohol)、ゴム等の素材からなるスポンジ形態のフォームで作られ、顔等の身体部位を化粧する際に、ここにファンデーションやスキンカバー又はツインケーキ、パウダー等の化粧用品(即ち、化粧品)を付けて顔面に叩くことで、化粧品を顔面に均一に塗布し、吸収が効果的になるようにするために使用される。このようなパフは、化粧品の種類及び容器構造に応じて様々な形態で製造して使用されており、通常、厚さが比較的薄い四角板又は円板形態で構成されており、特に、最近では、化粧品及び容器の多様化により化粧品容器にかぶせて結合されるキャップ形態のパフ及び使用者が直接手を用いて使用する円形乃至四角の板状のものが使用されている。
【0003】
上記した従来の一般的な化粧用パフは、円形や四角の板状にウレタンスポンジを裁断し、前記ウレタンスポンジの下面には、使用者の皮膚に接触すると、しっとりと柔らかな感触で化粧が均一に広がって塗布できるように、ポリウレタン素材のルビセルが対応結合され、上面には、使用者が手で把持するための取っ手などが結合され、ジョネス素材の合成皮革が対応結合された形態で製造される。
【0004】
このような従来の化粧用パフは、一般的な接着方法で接着することで、化粧品をルビセルからなる下面を通して吸収した後、使用者が合成皮革からなる上面を把持したり、上面に形成される取っ手等を利用して下面に吸収された化粧品を顔面や皮膚に叩くように塗布するように使用することになる。
【0005】
しかし、このように通常の化粧用パフを通じて、化粧を上記のような方法で顔面や皮膚に叩くように塗布すると、ルビセル素材の下面に吸収された化粧品がウレタンスポンジ側に吸収され、本来化粧しようとする化粧品がルビセル素材の下面に残っておらず、使用者は、引き続き化粧品に化粧用パフ下面を接触して吸収し、再びウレタンスポンジ側に化粧品が吸収される一連の過程が繰り返され、化粧品の消費量が多くなる。
【0006】
さらに、ウレタンスポンジは、化粧時に使用者が叩くように顔面や皮膚に化粧品を塗布する過程で皮膚に加えられる衝撃量を緩衝し、より柔らかく広く顔面や皮膚に化粧品が塗布されるようにクッションの役割を有することにも関わらず、化粧品が化粧用パフの下面から継続的に吸収されると、化粧品の硬化による緩衝能力の低下をもたらし、このことは、化粧用パフ使用時に使用者に多少の不快感を与えたり、衛生上清潔でない等の問題を生じさせる。
【0007】
さらに、ウレタンスポンジに吸収された化粧品が残存するにつれて、細菌の繁殖等の問題が発生して衛生上の清潔性を維持できず、これにより、使用者の顔面や皮膚に直接的に接触する上で化粧用パフの特性上の継続的な使用が不可能になり、使用の寿命が短くなるという問題がある。
【0008】
従来の化粧用パフは、クッション部材であるウレタンスポンジが内蔵されて構成されており、微細な粉末や液状、ゲル等からなる化粧品をパフの下面に塗った後、顔面にパフを叩きながら塗布する場合、化粧品は、通気性のスポンジ材質からなる下部と網目状のクッション部材を介してパフ上面側に排出されることになる。従って、これにより化粧品が多く塗られ、結局、化粧品を多く使用することになり、無駄使用の問題点と、使用者の手が化粧品に汚染される問題点があった。
【0009】
従って、先行技術文献1では、化粧用パフに接着剤成分のバリア膜をパフ部材一面に積層させて加熱圧着して、バリアフィルムがパフ部材一面に含浸されて結合した形態のパフが開示されている。
【0010】
しかし、このような従来のバリア膜は、パフ部材に130~150℃で加熱圧着を通じて含浸したものであり、加熱圧着過程でパフ部材の空隙に含浸される部分とそうでない部分の問題が発生する。即ち、パフ部材の空隙に含浸されてパフ部材の空隙を遮断することによって、吸収される化粧品が過度に吸収されないようにした技術であり、パフ部材に加熱圧着を通じて含浸させることにより、パフ部材の一部の空隙には含浸されない部分も発生して、化粧品の吸収を完全に遮断することは困難である(先行技術文献1の請求項には含浸として記載されているが、事実上加熱圧着時には融着が合うと判断され、融着され、ほとんどが熱による硬化性を有しながら変形される)。
【0011】
このため、先行技術文献2では、皮膚と接触される下部パフ部材と使用者の手が接触される上部パフ部材との間にポンピング遮断膜を形成し、ポンピング遮断膜を中心に前記下部パフ部材と上部パフ部材との間に上部及び下部エアセルが形成されることにより、化粧品が下部パフ部材にのみ吸収され、上部パフ部材は、衝撃緩衝能力を維持した状態で化粧品の吸収が遮断され、役割が半分になった化粧用パフに関する内容が開示されている。
【0012】
しかし、このような形態の化粧用パフでは、下部パフ部材に吸収された化粧品が下部パフ部材とポンピング遮断膜との間の空間に流れ込んだ後に硬化される現象が発生されることにより、むしろ化粧用パフの寿命が短縮される場合が発生するという問題点が明らかにされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
先行技術文献1:韓国登録特許第10-1470548号(2014.12.10)、リキッド化粧用パフ及びパフの製造方法(The cosmatic puff for liquid and method thereof)
先行技術文献2:韓国登録特許第10-1830119(2018.02.20)、化粧用パフ(Cosmetic puff)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するためのものであり、本発明の目的は、ウレタンフォームに残存する化粧品の量を最小化する排出性を示しながらも衝撃緩衝能力を最大化するようにコンパクトな構造を有する化粧用パフを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一態様による化粧用パフは、使用面層と、把持面層と、使用面と把持面との間に前記使用面と接触して形成される第1ウレタンフォーム層と、前記使用面と前記把持面との間に前記把持面と接触して形成される第2ウレタンフォーム層とを含み、前記第1ウレタンフォーム層には、前記使用面又は前記把持面に垂直方向に設定幅を有する開口柱が形成される。
【0016】
この場合、前記第1ウレタンフォーム層と前記第2ウレタンフォーム層との間には、遮断膜層が形成されることができる。
【0017】
また、前記遮断膜層は、前記第1ウレタンフォーム層又は前記第2ウレタンフォーム層と接着して形成されることができる。
【0018】
また、前記遮断膜層は、前記第1ウレタンフォーム層と前記第2ウレタンフォーム層との間に気密を維持するように形成されることができる。
【0019】
また、前記開口柱は、一端が前記使用面層と接触し、他端が前記遮断膜層と接触するように形成されることができる。
【0020】
また、前記第1ウレタンフォーム層の厚さは、前記使用面層の厚さよりも大きく形成され、前記開口柱は、高さが前記第1ウレタンフォーム層の厚さに対応するように形成されることができる。
【0021】
また、前記第1ウレタンフォーム層は、オープンセル(open cell)構造で形成され、前記開口柱は、複数で形成されるが、設定間隔をなすように形成され、前記開口柱の幅は、前記使用面層の厚さに対応するように形成されることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、別個の空間を形成することなくポリウレタンフォーム自体に開口柱を形成して、緩衝感等の使用感を向上させながら化粧料の排出性を向上させることになる。
【0023】
さらに、本発明は、パフ中央に遮断膜層を設置しながらもポリウレタンフォーム等に設置された開口柱により化粧料の染み性を共に向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施例による化粧用パフの断面図である。
【
図2-3】本発明の一実施例による化粧用パフの写真である。
【
図4】
図2で使用面が除去されたパフの写真である。
【
図5】
図4の開口柱がよく見えるように拡大した写真である。
【
図6】
図2の化粧用パフを使用面の垂直方向に切断した断面写真である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、添付の図面を参照して、本明細書に開示された実施例を詳細に説明する。参照番号にかかわらず、同一または類似な構成要素には、同一の参照番号を付し、これに関する重複される説明は省略する。
【0026】
以下の説明で使用される構成要素に対する接尾辞「モジュール」及び「部」は、明細書の作成の容易さのみが考慮され、付与または混用されるものであり、その自体が互いに区別される意味又は役割を有するものではない。
【0027】
また、本明細書に開示された実施例を説明する際に、関連する公知技術に対する具体的な説明が本明細書に開示された実施例の要旨を不明瞭にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0028】
また、添付の図面は、本明細書に開示された実施例を容易に理解できるようにするためのものであり、添付の図面によって本明細書に開示された技術的思想が制限されず、本発明の思想及び技術範囲に含まれるすべての変更、均等物乃至代替物を含むと理解されるべきである。
【0029】
第1、第2等の序数を含む用語は、様々な構成要素を説明するために使用されることができるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されない。前記用語は、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
【0030】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されている」または「接続されている」と言及されている場合、その他の構成要素に直接的に連結されていても接続されていてもよいが、中間に他の構成要素が存在してもよいことを理解されたい。一方、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されている」または「直接接続されている」と言及されている場合、中間に他の構成要素が存在しないことを理解されたい。
【0031】
単数の表現は、文脈上明らかに他の意味がない限り、複数の表現を含む。
【0032】
本出願において、「含む」又は「有する」等の用語は、明細書に記載の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はそれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はそれらを組み合わせたものの存在又は追加の可能性を予め排除しないことを理解されたい。
【0033】
以下、本発明の一実施例による化粧用パフについて説明する。
図1は、本発明の一実施例による化粧用パフの断面図であり、
図2乃至
図3は、本発明の一実施例による化粧用パフの写真であり、
図4は、
図2から使用面が除去されたパフの写真であり、
図5は、
図4での開口柱がよく見えるように拡大した写真であり、
図6は、
図2の化粧用パフを使用面の垂直方向に切断した断面写真である。
【0034】
図面を参照すると、本発明の一実施例による化粧用パフ1000は、使用面層100と、第1ウレタンフォーム層200と、遮断膜層300と、第2ウレタンフォーム層400と、及び把持面層500とを含む。
【0035】
使用面層100は、化粧品に直接接触されて化粧品を吸収又は付けられた後、使用者の皮膚に直接的に接触される部分であるが、円形又は四角の板状に形成され、化粧品をつけたり吸収したりして、使用者の顔面や皮膚に直接接触し、叩いたり打ったりすることで化粧品を顔面や皮膚に均一に塗布させるように形成されている。ここで、使用面層100は、前述したように、円形又は四角の板状に形成され、使用者の皮膚と直接的に接触される。従って、使用面層100は、ルビセル材質やその等価材質で形成されることが好ましい。ルビセル(Rubycell)は、ポリウレタンという合成樹脂の一種であり、ルビセルパフは、パフの吸い込む(吸収する)ファンデーション量がNBR(Nitile Butadien Rubber、合成ゴムの一種)パフに比較して少なく、NBRパフに比較して抗菌力が優れ、衛生的である。また、ルビセルは、塗り性と、皮膚に接触される密着力、及び化粧品を吸収して皮膚への付着によるカバー力が優れる。
【0036】
第1ウレタンフォーム層200は、上記した使用面層100に対応するように形成され、前記使用面層100が使用者の顔面や皮膚に接触する際に加えられる衝撃を緩衝し、衝撃の緩衝を通じて使用面層100から発生される化粧品の飛散を防止して、均一に顔面や皮膚に塗布されるように使用面層100の上面に対応結合される。ここで、前記第1ウレタンフォーム層200は、ウレタン又はポリウレタンで形成されることが好ましい。通常、ウレタンスポンジは、弾性回復力に優れて、原状復帰能力に優れ、これにより、使用面層100が変形時に素早く原状復帰するように助けることができ、使用者が化粧する過程で手で打つ衝撃量を緩衝して皮膚に優しく化粧することができるように緩衝クッション機能を実行するだけでなく、過度な衝撃による化粧品の飛散、即ち、衝撃によって粉末に形成された化粧品の場合に、空中へ乃至均一に塗られずに飛散される現象を防止することができる。従って、第1ウレタンフォーム層200の弾性回復力をそのまま維持することが使用面層100の形態を長期間維持することになり、これにより、使用寿命及び化粧時よりもより広い面積でパフが皮膚に接触されることができ、化粧を容易にすることができる。
【0037】
さらに、本発明の一実施例による化粧用パフの場合には、このような第1ウレタンフォーム層200とほぼ同じ厚さを有し且つ同じ材質からなる第2ウレタンフォーム層400がさらに接着して形成される。従って、上記した使用面層100が変形時に素早く原状復帰することと、使用者が化粧する過程で打って発生される衝撃量をさらに緩衝し、過度な衝撃による化粧品の飛散をさらに抑制する効果がある。
【0038】
ところで、前述したように、先行技術文献2のように、第1ウレタンフォーム層200と第2ウレタンフォーム層400との間に別個の空間であるエアセル等が形成される場合には、このような衝撃量等を緩和できるとしても、化粧材料がこのようなエアセルに固着されたり化粧材料が第1ウレタンフォーム層200から第2ウレタンフォーム層400中に伝播されて吸収されることができる。
【0039】
従って、先行技術文献2では、第1ウレタンフォーム層200と第2ウレタンフォーム層400との間にポンピング遮断膜(図示せず)を具備して、化粧材料が第1ウレタンフォーム層200から第2ウレタンフォーム層400中に伝播されて吸収されることを防止したが、依然として化粧材料が先行技術文献2と同様のエアセル内部に固着される現象を防止することはできなかった。
【0040】
従って、本発明の一実施例による化粧用パフ1000は、第1ウレタンフォーム層200と第2ウレタンフォーム層400との間に遮断膜層300を形成するが、前記遮断膜層300は、前記第1ウレタンフォーム層200又は前記第2ウレタンフォーム層400と接着されて形成されることを特徴とする。さらに好ましくは、遮断膜層300は、第1ウレタンフォーム層200と常に接着されて形成されて、化粧材料の固着されるエアセルが形成されないようにすることが好ましい。さらに、緩衝力を考慮して、この場合でも、遮断膜層300は、第2ウレタンフォーム層400とは接着されず、その間にエアセルのような空間を具備することも好ましい場合がある。
【0041】
一方、この場合、遮断膜層300は、フレキシブルで流動的であり、空気の透過が全く行われない気密性を維持した分離板のような役割を果たす。従って、化粧材料が使用面層100から把持面層500に流入するのを防止し、第1ウレタンフォーム層200に内在された空気を外側に排出するようにして、皮膚刺激を最小化しながら化粧品の塗り性を高めることになる。
【0042】
さらに、遮断膜層300は、第2ウレタンフォーム層400に充填された空気の排出を抑制するので、外部衝撃による緩衝能力をより向上させて、使用感をさらに優れたものにすることができる。
【0043】
このような遮断膜層300は、OPP(Oriented poly propylene)ビニル、PP(poly propylene)ビニル、PE(polyethylene)ビニル、HDPE(High density Polytehylene)ビニル、LDPE(Low density Polytehylene)ビニル、NY(Nylon)ビニル、CPP(Cast polypropylene)ビニル、PU(Polyurethane)ビニル、PVC(Polyvinyl chloride)ビニル、TPU(Thermal Polyurethane)のいずれかで形成されることが好ましい。さらに、遮断膜層300は、TPUで構成される場合に他の構成との接着力を強化して化粧用パフの耐久性をさらに高めることができる。
【0044】
即ち、ポンピング遮断膜(300)は、フレキシブルで流動的であるとともに上下層間の空気浸透を完全に遮断する。
【0045】
このような前提において、本発明の一実施例による化粧用パフ1000は、先行技術文献2とは異なり、前述したように、遮断膜層300は、第1ウレタンフォーム層200とは常に接着されて形成されて、化粧料の固着されるエアセルが形成されないようにするが、これにより、クッション感や緩衝感は、低減できる。
【0046】
従って、本実施例による化粧用パフ1000は、第1ウレタンフォーム層200には、使用面又は把持面に垂直方向に設定幅を有する開口柱(250)が形成されることを特徴とする。開口柱(250)は、別個の空間を設けることなく、第1ウレタンフォーム層200を貫通するように形成されて、いわゆるエアセルの役割を果たすことができる。
【0047】
即ち、開口柱250は、一端が使用面層100と接触し、他端が遮断膜層300と接触するように形成される。この場合、第1ウレタンフォーム層200の厚さは、使用面層100の厚さよりも大きく形成されるが、開口柱250の高さは、第1ウレタンフォーム層200の厚さに対応するように形成される。また、開口柱250の幅が使用面層100の厚さに対応されるように形成されて、第1ウレタンフォーム層200が吸込む化粧料が非常に円滑に使用面層100に排出される役割を果たすようになる。即ち、開口柱250は、クッション感の強化だけでなく、化粧料の吸込み性及び排出性をさらに高める役割を共に果たすようになる。一方、第1ウレタンフォーム層200は、オープンセル(open cell)構造で形成されることができるが、開口柱250の幅をさらに広く形成する場合には、オープンセルとクローズドセルとが混合された構造を採用することも好ましい場合がある。
【0048】
一方、把持面層500は、前記第2ウレタンフォーム層400の上側に結合されるが、使用者がそのまま把持して使用たり指を掛けて使用しやすくするために、取っ手バンド(図示せず)が結合された形態で使用される。ここで、把持面層500は、使用者の手によって把持されるように形成されたものであり、化粧品が付けて使用者の手を汚染しないようにウレタン、TPU、及びジョネス等のそのほかの合成皮革等を使用することができる。さらに、このような合成皮革を使用する上でデザイン的要素を加味して、より洗練された装飾的美感を前記外皮層を通じて表出することができるだけでなく、製品の商標等が刻まれて広告及び広報効果をもたらすことができる。
【0049】
このように、本発明が属する技術分野の当業者は、本発明がその技術的思想や必須的特徴を変更することなく、他の具体的な形態で実施されることができることを理解されたい。
【0050】
また、本明細書及び図面には、本発明の好ましい実施例について開示されているが、特定の用語が使用されたが、これは、単に本発明の技術的内容を容易に説明し、発明の理解を助けるための一般的な意味で使用されたものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。本明細書に開示された実施例に加えて、本発明の技術的思想に基づく他の変形例が実施可能であることは、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者にとって明らかである。
【符号の説明】
【0051】
1000 化粧用パフ
100 使用面層
200 第1ウレタンフォーム層
250 開口柱
300 遮断膜層
400 第2ウレタンフォーム層
500 把持面層
【手続補正書】
【提出日】2024-12-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧用パフであって、
使用面層と、
把持面層と、
使用面と把持面との間に前記使用面と接触して形成される第1ウレタンフォーム層と、
前記使用面と前記把持面との間に前記把持面と接触して形成される第2ウレタンフォーム層と、
前記第1ウレタンフォーム層と前記第2ウレタンフォーム層との間に形成される遮断膜層とを含み、
前記第1ウレタンフォーム層には、前記使用面又は前記把持面に垂直方向に設定幅を有する開口柱が形成され、
前記遮断膜層は、空気浸透を遮断して気密性を維持し、前記第1ウレタンフォーム層と前記第2ウレタンフォーム層との間に気密性を維持するように形成され、
前記開口柱は、一端が前記使用面層と接触し、他端が前記遮断膜層と接触するように形成されることを特徴とする、前記化粧用パフ。
【請求項2】
前記遮断膜層は、前記第1ウレタンフォーム層又は前記第2ウレタンフォーム層と接着して形成されたことを特徴とする
請求項1に記載の化粧用パフ。
【請求項3】
前記第1ウレタンフォーム層の厚さは、前記使用面層の厚さよりも大きく形成され、前記開口柱は、高さが前記第1ウレタンフォーム層の厚さに対応するように形成されることを特徴とする
請求項1に記載の化粧用パフ。
【請求項4】
前記第1ウレタンフォーム層は、オープンセル(open cell)構造で形成され、前記開口柱は、複数で形成されるが、設定間隔をなすように形成され、
前記開口柱の幅は、前記使用面層の厚さに対応するように形成されることを特徴とする
請求項1に記載の化粧用パフ。