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2026-93272情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2026093272
(43)【公開日】2026-06-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/70 20170101AFI20260601BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20260601BHJP
   G06T 3/14 20240101ALI20260601BHJP
【FI】
G06T7/70 A
G06T7/00 640
G06T3/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024206780
(22)【出願日】2024-11-27
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤野 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】栗原 康平
(72)【発明者】
【氏名】菊谷 侑平
【テーマコード(参考)】
5B057
5L096
【Fターム(参考)】
5B057AA14
5B057CA12
5B057CB12
5B057CC01
5B057CD20
5L096DA01
5L096EA27
5L096FA69
5L096MA03
(57)【要約】
【課題】演算時間の増大を抑えて誤差が少ないオルソ画像を得られるようにする。
【解決手段】情報処理装置100は、空中画像のオルソ変換係数である基本変換係数を用いて前記空中画像に対応するオルソ画像の複数の特徴点である基本特徴点群に対して逆オルソ変換を行って前記基本特徴点群に対応する逆変換特徴点群を算出し、参照画像の複数の特徴点である参照特徴点群に対する前記基本特徴点群の位置ずれ量である基本位置ずれ量に基づいて前記基本変換係数を更新して改善変換係数を得て、前記改善変換係数を用いて前記逆変換特徴点群に対してオルソ変換を行って前記基本特徴点群に対応する改善特徴点群を算出し、前記参照特徴点群に対する前記改善特徴点群の位置ずれ量を前記基本特徴点群を改善して得られる改善位置ずれ量として算出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空中画像のオルソ変換係数である基本変換係数を用いて前記空中画像に対応するオルソ画像の複数の特徴点である基本特徴点群に対して逆オルソ変換を行って前記基本特徴点群に対応する逆変換特徴点群を算出し、参照画像の複数の特徴点である参照特徴点群に対する前記基本特徴点群の位置ずれ量である基本位置ずれ量に基づいて前記基本変換係数を更新して改善変換係数を得て、前記改善変換係数を用いて前記逆変換特徴点群に対してオルソ変換を行って前記基本特徴点群に対応する改善特徴点群を算出し、前記参照特徴点群に対する前記改善特徴点群の位置ずれ量を前記基本特徴点群を改善して得られる改善位置ずれ量として算出する改善処理部
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記情報処理装置は、最新の前記改善位置ずれ量に基づいて最新の前記改善特徴点群の改善の要否を判断する改善判断部を備え、
前記改善処理部は、最新の前記改善特徴点群の改善が必要であると判断された場合に、最新の前記改善変換係数を用いて最新の前記改善特徴点群に対して前記逆オルソ変換を行って新たな逆変換特徴点群を算出し、最新の前記改善位置ずれ量に基づいて最新の前記改善変換係数を更新して新たな改善変換係数を得て、前記新たな改善変換係数を用いて前記新たな逆変換特徴点群に対して前記オルソ変換を行って新たな改善特徴点群を算出し、前記参照特徴点群に対する前記新たな改善特徴点群の位置ずれ量である新たな改善位置ずれ量を算出する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記情報処理装置は、画像補正部を備え、
前記改善処理部は、最新の前記改善特徴点群の改善が不要であると判断された場合に、最新の前記改善位置ずれ量に基づいて最新の前記改善変換係数を更新し、
前記画像補正部は、最新の前記改善特徴点群の改善が不要であると判断された場合に、更新後の改善変換係数を用いて前記空中画像に対してオルソ変換を行う
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理装置は、前記基本変換係数を用いて前記空中画像に対して前記オルソ変換を行って前記オルソ画像を作成し、前記オルソ画像と前記参照画像から前記基本特徴点群と前記参照特徴点群を抽出し、前記基本特徴点群と前記参照特徴点群を用いて前記基本位置ずれ量を算出する基本処理部を備え、
前記改善判断部は、前記基本位置ずれ量に基づいて前記基本特徴点群の改善の要否を判断し、
前記改善処理部は、前記基本特徴点群の改善が必要であると判断された場合に最初の前記改善位置ずれ量を算出し、
前記画像補正部は、前記基本特徴点群の改善が不要であると判断された場合に前記基本位置ずれ量を用いて前記オルソ画像に対する位置合わせ補正を行う
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
空中画像のオルソ変換係数である基本変換係数を用いて前記空中画像に対応するオルソ画像の複数の特徴点である基本特徴点群に対して逆オルソ変換を行って前記基本特徴点群に対応する逆変換特徴点群を算出し、参照画像の複数の特徴点である参照特徴点群に対する前記基本特徴点群の位置ずれ量である基本位置ずれ量に基づいて前記基本変換係数を更新して改善変換係数を得て、前記改善変換係数を用いて前記逆変換特徴点群に対してオルソ変換を行って前記基本特徴点群に対応する改善特徴点群を算出し、前記参照特徴点群に対する前記改善特徴点群の位置ずれ量を前記基本特徴点群を改善して得られる改善位置ずれ量として算出する
情報処理方法。
【請求項6】
最新の前記改善位置ずれ量に基づいて最新の前記改善特徴点群の改善の要否を判断し、
最新の前記改善特徴点群の改善が必要であると判断された場合に、最新の前記改善変換係数を用いて最新の前記改善特徴点群に対して前記逆オルソ変換を行って新たな逆変換特徴点群を算出し、最新の前記改善位置ずれ量に基づいて最新の前記改善変換係数を更新して新たな改善変換係数を得て、前記新たな改善変換係数を用いて前記新たな逆変換特徴点群に対して前記オルソ変換を行って新たな改善特徴点群を算出し、前記参照特徴点群に対する前記新たな改善特徴点群の位置ずれ量である新たな改善位置ずれ量を算出する
請求項5に記載の情報処理方法。
【請求項7】
最新の前記改善特徴点群の改善が不要であると判断された場合に、最新の前記改善位置ずれ量に基づいて最新の前記改善変換係数を更新し、更新後の改善変換係数を用いて前記空中画像に対してオルソ変換を行う
請求項6に記載の情報処理方法。
【請求項8】
前記基本変換係数を用いて前記空中画像に対して前記オルソ変換を行って前記オルソ画像を作成し、前記オルソ画像と前記参照画像から前記基本特徴点群と前記参照特徴点群を抽出し、前記基本特徴点群と前記参照特徴点群を用いて前記基本位置ずれ量を算出し、
前記基本位置ずれ量に基づいて前記基本特徴点群の改善の要否を判断し、
前記基本特徴点群の改善が必要であると判断された場合に最初の前記改善位置ずれ量を算出し、
前記基本特徴点群の改善が不要であると判断された場合に前記基本位置ずれ量を用いて前記オルソ画像に対する位置合わせ補正を行う
請求項7に記載の情報処理方法。
【請求項9】
空中画像のオルソ変換係数である基本変換係数を用いて前記空中画像に対応するオルソ画像の複数の特徴点である基本特徴点群に対して逆オルソ変換を行って前記基本特徴点群に対応する逆変換特徴点群を算出し、参照画像の複数の特徴点である参照特徴点群に対する前記基本特徴点群の位置ずれ量である基本位置ずれ量に基づいて前記基本変換係数を更新して改善変換係数を得て、前記改善変換係数を用いて前記逆変換特徴点群に対してオルソ変換を行って前記基本特徴点群に対応する改善特徴点群を算出し、前記参照特徴点群に対する前記改善特徴点群の位置ずれ量を前記基本特徴点群を改善して得られる改善位置ずれ量として算出する改善処理
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【請求項10】
前記情報処理プログラムは、最新の前記改善位置ずれ量に基づいて最新の前記改善特徴点群の改善の要否を判断する改善判断処理を含み、
前記改善処理は、最新の前記改善特徴点群の改善が必要であると判断された場合に、最新の前記改善変換係数を用いて最新の前記改善特徴点群に対して前記逆オルソ変換を行って新たな逆変換特徴点群を算出し、最新の前記改善位置ずれ量に基づいて最新の前記改善変換係数を更新して新たな改善変換係数を得て、前記新たな改善変換係数を用いて前記新たな逆変換特徴点群に対して前記オルソ変換を行って新たな改善特徴点群を算出し、前記参照特徴点群に対する前記新たな改善特徴点群の位置ずれ量である新たな改善位置ずれ量を算出する
請求項9に記載の情報処理プログラム。
【請求項11】
前記情報処理プログラムは、画像補正処理を含み、
前記改善処理は、最新の前記改善特徴点群の改善が不要であると判断された場合に、最新の前記改善位置ずれ量に基づいて最新の前記改善変換係数を更新し、
前記画像補正処理は、最新の前記改善特徴点群の改善が不要であると判断された場合に、更新後の改善変換係数を用いて前記空中画像に対してオルソ変換を行う
請求項10に記載の情報処理プログラム。
【請求項12】
前記情報処理プログラムは、前記基本変換係数を用いて前記空中画像に対して前記オルソ変換を行って前記オルソ画像を作成し、前記オルソ画像と前記参照画像から前記基本特徴点群と前記参照特徴点群を抽出し、前記基本特徴点群と前記参照特徴点群を用いて前記基本位置ずれ量を算出する基本処理を含み、
前記改善判断処理は、前記基本位置ずれ量に基づいて前記基本特徴点群の改善の要否を判断し、
前記改善処理は、前記基本特徴点群の改善が必要であると判断された場合に最初の前記改善位置ずれ量を算出し、
前記画像補正処理は、前記基本特徴点群の改善が不要であると判断された場合に前記基本位置ずれ量を用いて前記オルソ画像に対する位置合わせ補正を行う
請求項11に記載の情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、誤差が少ないオルソ画像を得るための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
衛星画像の撮影範囲を示す情報には誤差がある。そのため、衛星画像を過去画像または地図と重ね合わせるには、衛星画像に映った地物に基づく位置合わせが必要である。
この位置合わせを自動的に行う手段として、衛星画像をオルソ変換し、オルソ画像から画像特徴点を抽出し、特徴点マッチングにより位置合わせを行う、という方法がある。
【0003】
オルソ変換には、位置合わせ前の画像とDEMデータが使用される。
しかし、位置合わせ前の画像が使用されるため、画像上の建物の位置とDEMデータが持っている標高データの位置の間に誤差が発生し、オルソ変換を正確に行えず、画像特徴点の位置に誤差が含まれ、正確な位置合わせを行えない。
オルソ変換はオルソ補正ともいう。
DEMはDigital Elevation Modelの略称である。
【0004】
特許文献1の技術は、位置合わせした結果を用いてオルソ変換と特徴点抽出と位置ずれ量算出を繰り返し行って、高精度な位置合わせを実現する。これにより、歪みの少ない特徴点抽出と、画像/DEM間のずれの影響を抑えた高精度な位置合わせと、が可能になる。
しかし、この技術には、オルソ変換と特徴点抽出と位置ずれ量算出を繰り返し行う回数に応じて演算時間が増大する、という課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2016/151730号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、演算時間の増大を抑えて誤差が少ないオルソ画像を得られるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の情報処理装置は、
空中画像のオルソ変換係数である基本変換係数を用いて前記空中画像に対応するオルソ画像の複数の特徴点である基本特徴点群に対して逆オルソ変換を行って前記基本特徴点群に対応する逆変換特徴点群を算出し、参照画像の複数の特徴点である参照特徴点群に対する前記基本特徴点群の位置ずれ量である基本位置ずれ量に基づいて前記基本変換係数を更新して改善変換係数を得て、前記改善変換係数を用いて前記逆変換特徴点群に対してオルソ変換を行って前記基本特徴点群に対応する改善特徴点群を算出し、前記参照特徴点群に対する前記改善特徴点群の位置ずれ量を前記基本特徴点群を改善して得られる改善位置ずれ量として算出する改善処理部
を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、演算時間の増大を抑えて誤差が少ないオルソ画像を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1における情報処理装置100の構成図。
図2】実施の形態1における情報処理装置100の機能構成図。
図3】実施の形態1における情報処理装置100の機能構成図。
図4】実施の形態1における情報処理方法のフローチャート。
図5】実施の形態1における情報処理方法のフローチャート。
図6】空中画像における被写体の見え方を示す図。
図7】空中画像に対応するオルソ画像における被写体の見え方を示す図。
図8】オルソ画像と参照画像の位置合わせの様子を示す図。
図9】空中画像に対応するオルソ画像における被写体の見え方を示す図。
図10】オルソ画像と参照画像の位置合わせの様子を示す図。
図11】従来技術の概要を示す図。
図12】実施の形態1の概要を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態および図面において、同じ要素または対応する要素には同じ符号を付している。説明した要素と同じ符号が付された要素の説明は適宜に省略または簡略化する。図中の矢印はデータの流れ又は処理の流れを主に示している。
【0011】
実施の形態1.
情報処理装置100について、図1から図5に基づいて説明する。
【0012】
***構成の説明***
図1に基づいて、情報処理装置100の構成を説明する。
情報処理装置100は、プロセッサ101とメモリ102と補助記憶装置103と通信装置104と入出力インタフェース105といったハードウェアを備えるコンピュータである。これらのハードウェアは、信号線を介して互いに接続されている。
【0013】
プロセッサ101は、演算処理を行うICであり、他のハードウェアを制御する。例えば、プロセッサ101は、CPU、DSP、GPUまたはこれらの組み合わせである。
ICは、Integrated Circuitの略称である。
CPUは、Central Processing Unitの略称である。
DSPは、Digital Signal Processorの略称である。
GPUは、Graphics Processing Unitの略称である。
【0014】
メモリ102は揮発性または不揮発性の記憶装置である。メモリ102は、主記憶装置またはメインメモリとも呼ばれる。例えば、メモリ102はRAMである。メモリ102に記憶されたデータは必要に応じて補助記憶装置103に保存される。
RAMは、Random Access Memoryの略称である。
【0015】
補助記憶装置103は不揮発性の記憶装置である。例えば、補助記憶装置103は、ROM、HDD、フラッシュメモリまたはこれらの組み合わせである。補助記憶装置103に記憶されたデータは必要に応じてメモリ102にロードされる。
ROMは、Read Only Memoryの略称である。
HDDは、Hard Disk Driveの略称である。
【0016】
通信装置104はレシーバ及びトランスミッタである。例えば、通信装置104は通信チップまたはNICである。情報処理装置100の通信は通信装置104を用いて行われる。
NICは、Network Interface Cardの略称である。
【0017】
入出力インタフェース105は、入力装置および出力装置が接続されるポートである。例えば、入出力インタフェース105はUSB端子であり、入力装置はキーボードおよびマウスであり、出力装置はディスプレイである。情報処理装置100の入出力は入出力インタフェース105を介して行われる。
USBは、Universal Serial Busの略称である。
【0018】
情報処理装置100は、基本処理部110と改善判断部120と改善処理部130と画像補正部140といった要素を備える。これらの要素はソフトウェアで実現される。
【0019】
補助記憶装置103には、基本処理部110と改善判断部120と改善処理部130と画像補正部140としてコンピュータを機能させるための情報処理プログラムが記憶されている。情報処理プログラムは、メモリ102にロードされて、プロセッサ101によって実行される。
補助記憶装置103には、さらに、OSが記憶されている。OSの少なくとも一部は、メモリ102にロードされて、プロセッサ101によって実行される。
プロセッサ101は、OSを実行しながら、情報処理プログラムを実行する。
OSは、Operating Systemの略称である。
【0020】
情報処理プログラムのデータ(入力データ、出力データなど)は記憶部190に記憶される。
メモリ102は記憶部190として機能する。但し、補助記憶装置103、プロセッサ101内のレジスタおよびプロセッサ101内のキャッシュメモリなどの記憶装置が、メモリ102の代わりに、又は、メモリ102と共に、記憶部190として機能してもよい。
【0021】
情報処理プログラムは、光ディスクまたはフラッシュメモリ等の不揮発性の記録媒体にコンピュータ読み取り可能に記録(格納)することができる。
【0022】
図2に基づいて、基本処理部110の構成を説明する。
基本処理部110は、データ取得部111とオルソ変換部112と特徴点抽出部113とマッチング部114と位置ずれ量算出部115といった要素を備える。
画像蓄積部201と撮影位置情報蓄積部202と地上高度情報蓄積部203と地上位置情報蓄積部204と取得データ蓄積部191については後述する。
【0023】
図3に基づいて、改善処理部130の構成を説明する。
改善処理部130は、逆オルソ変換部131と係数更新部132とオルソ変換部133とマッチング部134と位置ずれ量算出部135といった要素を備える。
【0024】
***動作の説明***
情報処理装置100の動作の手順は情報処理方法に相当する。また、情報処理装置100の動作の手順は情報処理プログラムによる処理の手順に相当する。
【0025】
図4図5に基づいて、情報処理方法を説明する。
ステップS111において、データ取得部111は、各種データを取得し、取得した各種データを取得データ蓄積部191に記憶する。
【0026】
具体的には、以下のようなデータが取得される。
画像蓄積部201には、空中画像と参照画像が記憶されている。
空中画像にはオルソ変換係数が付随している。オルソ変換係数の例はRational
Polynomial Coefficients(RPC)である。
空中画像のオルソ変換係数を「基本変換係数」と称する。
データ取得部111は、画像蓄積部201から空中画像と参照画像と基本変換係数を取得する。
空中画像は、空中から対象地域を撮影して得られた画像である。空中画像には、撮影地点から見た対象地域が映っている。対象地域は撮影される地域である。
例えば、空中画像は、対象地域の上空を飛翔する飛翔体から対象地域を撮影して得られる。飛翔体の例は人工衛星である。
参照画像は、真上から見た対象地域を表した画像である。
【0027】
撮影位置情報蓄積部202には、撮影位置情報が記憶されている。
データ取得部111は、撮影位置情報蓄積部202から撮影位置情報を取得する。
撮影位置情報は、対象地域の撮影時の飛翔体の位置(撮影位置)を示す。位置は三次元座標値で示される。
【0028】
地上高度情報蓄積部203には、地上高度情報が記憶されている。
データ取得部111は、地上高度情報蓄積部203から地上高度情報を取得する。
地上高度情報は、対象地域の各地点の高度を示す。地上高度情報は地形データともいう。地上高度情報の例はDEMである。
【0029】
地上位置情報蓄積部204には、地上位置情報が記憶されている。
データ取得部111は、地上位置情報蓄積部204から地上位置情報を取得する。
地上位置情報は、対象地域の各地点の位置を示す。地上位置情報はGCP情報ともいう。GCPはGround Control Pointの略称である。
【0030】
ステップS112において、オルソ変換部112は、基本変換係数を用いて空中画像に対してオルソ変換を行う。
【0031】
具体的には、オルソ変換部112は、基本変換係数と撮影位置情報と地上高度情報と地上位置情報を用いて空中画像をオルソ変換する。
【0032】
これにより、空中画像に対応するオルソ画像が作成される。空中画像に対応するオルソ画像は、真上から見た撮影時の対象地域を表す。
【0033】
以降のステップにおいて、「オルソ画像」はステップS112で作成されたオルソ画像を意味する。
【0034】
ステップS113において、特徴点抽出部113は、オルソ画像と参照画像のそれぞれに対して特徴点抽出を行う。
特徴点抽出では、複数の特徴点が抽出され、各特徴点の特徴量が算出される。
【0035】
例えば、特徴点抽出部113は、オルソ画像と参照画像のそれぞれに対してSIFTを実行する。
SIFTはScale Invariant Feature Transformの略称である。
【0036】
これにより、オルソ画像から複数の特徴点が抽出される。オルソ画像から抽出された複数の特徴点を「基本特徴点群」と称する。
また、参照画像から複数の特徴点が抽出される。参照画像から抽出された複数の特徴点を「参照特徴点群」と称する。
【0037】
ステップS114において、マッチング部114は、基本特徴点群を参照特徴点群とマッチングする。
【0038】
マッチングでは、互いに特徴量が近い基本特徴点と参照特徴点が対応付けられる。マッチングは既存の方法で行われる。
【0039】
ステップS115において、位置ずれ量算出部115は、マッチング結果に基づいて参照特徴点群の位置に対する基本特徴点群の位置のずれ量(位置ずれ量)を算出する。
【0040】
位置ずれ量は、マッチングされた2つの特徴点群の位置の差に基づいて算出される。
【0041】
ステップS115で算出された位置ずれ量を「基本位置ずれ量」と称する。
【0042】
ステップS116において、改善判断部120は、基本位置ずれ量に基づいて基本特徴点群の改善の要否を判断する。
【0043】
基本特徴点群の改善の要否は、以下のように判断される。
改善判断部120は、基本位置ずれ量を位置ずれ量閾値と比較する。位置ずれ量閾値は予め決められる。
基本位置ずれ量が位置ずれ量閾値より大きい場合、改善判断部120は基本特徴点群の改善が必要であると判断する。
基本位置ずれ量が位置ずれ量閾値以下である場合、改善判断部120は基本特徴点群の改善が不要であると判断する。
【0044】
基本特徴点群の改善が必要であると判断された場合、処理はステップS121に進む。
基本特徴点群の改善が不要であると判断された場合、処理はステップS117に進む。
【0045】
ステップS117において、画像補正部140は、基本位置ずれ量を用いてオルソ画像に対する位置合わせ補正を行う。
【0046】
位置合わせ補正は以下のように行われる。
まず、画像補正部140は、位置ずれ量に基づいてアフィン行列を作成する。アフィン行列は位置合わせ係数ともいう。
そして、画像補正部140は、アフィン行列を用いてオルソ画像に対してアフィン変換を行う。
これにより、拡大と並進と回転の少なくともいずれかがオルソ画像に施される。
【0047】
そして、画像補正部140は、位置合わせ補正後のオルソ画像を出力する。
例えば、位置合わせ補正後のオルソ画像がディスプレイに表示される。
【0048】
ステップS121において、逆オルソ変換部131は、対象変換係数を用いて対象特徴点群に対して逆オルソ変換を行う。
【0049】
1回目のステップS121では、対象変換係数は基本変換係数であり、対象特徴点群は基本特徴点群である。
【0050】
2回目以降のステップS121では、対象変換係数は前回のステップS122で得られた改善変換係数(この時点における最新の改善変換係数)である。また、対象特徴点群は前回のステップS123で算出された改善特徴点群(この時点における最新の改善特徴点群)である。
【0051】
これにより、対象特徴点群に対応する逆変換特徴点群が算出される。
逆変換特徴点群は、逆オルソ変換後の対象特徴点群である。
【0052】
今回のステップS121で算出された逆変換特徴点群を「今回の逆変換特徴点群」と称する。
2回目以降のステップS121で算出された今回の逆変換特徴点群を「新たな逆変換特徴点群」と称する。
【0053】
ステップS122において、係数更新部132は、対象位置ずれ量に基づいて対象変換係数を更新する。
【0054】
1回目のステップS122では、対象位置ずれ量は基本位置ずれ量であり、対象変換係数は基本変換係数である。
【0055】
2回目以降のステップS122では、対象位置ずれ量は前回のステップS125で算出された改善位置ずれ量(この時点における最新の改善位置ずれ量)である。また、対象変換係数は前回のステップS122で得られた改善変換係数(この時点における最新の改善変換係数)である。
【0056】
対象変換係数は以下のように更新される。
まず、係数更新部132は、対象位置ずれ量に基づいてアフィン行列(またはホモグラフィ行列)を作成する。
そして、係数更新部132は、アフィン行列(またはホモグラフィ行列)を用いて対象変換係数に対してアフィン変換(またはホモグラフィ変換)を行い、アフィン変換前後(またはホモグラフィ変換前後)の座標の対応をもとに線形重回帰により新たに変換係数を算出する。
【0057】
これにより、改善変換係数が得られる。
改善変換係数は、更新後の対象変換係数である。
【0058】
今回のステップS122で得られた改善変換係数を「今回の改善変換係数」と称する。
2回目以降のステップS122で得られた今回の改善変換係数を「新たな改善変換係数」と称する。
【0059】
ステップS123において、オルソ変換部133は、今回の改善変換係数を用いて今回の逆変換特徴点群に対してオルソ変換を行う。
【0060】
これにより、対象特徴点群に対応する改善特徴点群が算出される。
改善特徴点群は、オルソ変換後の逆変換特徴点群である。
【0061】
今回のステップS123で算出された改善特徴点群を「今回の改善特徴点群」と称する。
2回目以降のステップS123で算出された今回の改善特徴点群を「新たな改善特徴点群」と称する。
【0062】
ステップS124において、マッチング部134は、今回の改善特徴点群を参照特徴点群とマッチングする。
【0063】
ステップS125において、位置ずれ量算出部135は、マッチング結果に基づいて参照特徴点群の位置に対する今回の改善特徴点群の位置のずれ量(改善位置ずれ量)を算出する。
【0064】
今回のステップS125で算出された改善位置ずれ量を「今回の改善位置ずれ量」と称する。
1回目のステップS125で算出された今回の改善位置ずれ量を「最初の改善位置ずれ量」と称し、2回目以降のステップS125で算出された今回の改善位置ずれ量を「新たな改善位置ずれ量」と称する。
【0065】
ステップS126において、改善判断部120は、今回の改善位置ずれ量(この時点における最新の改善位置ずれ量)に基づいて今回の改善特徴点群(この時点における最新の改善特徴点群)の改善の要否を判断する。
【0066】
今回の改善特徴点群の改善の要否は、以下のように判断される。
改善判断部120は、今回の改善位置ずれ量を位置ずれ量閾値と比較する。
今回の改善位置ずれ量が位置ずれ量閾値より大きい場合、且つ、ステップS126の実行回数が回数閾値未満である場合、改善判断部120は今回の改善特徴点群の改善が必要であると判断する。
今回の改善位置ずれ量が位置ずれ量閾値以下である場合、または、ステップS126の実行回数が回数閾値以上である場合、改善判断部120は今回の改善特徴点群の改善が不要であると判断する。
ステップS126の実行回数は、オルソ変換係数の更新(ステップS122)の回数に相当する。回数閾値は予め決められる。
【0067】
今回の改善特徴点群の改善が必要であると判断された場合、処理はステップS121に進む。
今回の改善特徴点群の改善が不要であると判断された場合、処理はステップS127に進む。
【0068】
ステップS127において、係数更新部132は、最新の改善位置ずれ量(最後の回のステップS125で算出された改善位置ずれ量)に基づいて最新の改善変換係数(最後の回のステップS122で得られた改善変換係数)を更新する。更新方法はステップS122における方法と同じである。この更新によって得られた改善変換係数を更新後の改善変換係数と称する。
そして、画像補正部140は、更新後の改善変換係数を用いて、空中画像に対してオルソ変換を行う。これにより、位置合わせ補正後のオルソ画像が作成される。
【0069】
そして、画像補正部140は、位置合わせ補正後のオルソ画像を出力する。
【0070】
***実施の形態1の効果***
情報処理装置100は、1回目には従来技術と同様にオルソ変換を行う。但し、2回目以降(n回目)では、情報処理装置100は、(n-1)回目のオルソ変換係数を用いて特徴点のみを逆オルソ変換する。この逆オルソ変換では、特徴点の座標値のみが元の空中画像上の座標値に変換される。また、情報処理装置100は、(n-1)回目の位置ずれ量を用いて(n-1)回目のオルソ変換係数をn回目のオルソ変換係数に更新する。そして、情報処理装置100は、n回目のオルソ変換係数を用いて特徴点のみをオルソ変換し、マッチング以降の工程を行う。
これにより、歪みの少ない特徴点抽出と、画像/DEM間のずれの影響を抑えた高精度な位置合わせと、を高速化すると共により少ない計算量で実現することが可能となる。
【0071】
***実施の形態の補足***
図6に、(A)対象地域が斜め上方から撮影された場合と(B)対象地域が真上から撮影された場合のそれぞれの空中画像における被写体の見え方を示す。
被写体は山である。その山には、頂上に1つの地物があり、中腹に2つの地物がある。
破線は等高線を表している。
(A)対象地域が斜め上方から撮影された場合と(B)対象地域が真上から撮影された場合では、それぞれの空中画像において山の見え方が異なり3つの地物の位置が異なる。
【0072】
図7に、オルソ変換された空中画像(オルソ画像)における被写体の見え方を示す。
空中画像がオルソ変換されるとオルソ画像が作成される。
オルソ画像は、真上から見た被写体を表す。
【0073】
図8に、オルソ画像と参照画像の位置合わせの様子を示す。
図8において、オルソ画像内の地物の位置と参照画像内の地物の位置の差(位置ずれ量)はわずかである。
位置ずれ量がわずかであれば、拡大、並進、回転によってオルソ画像を正確に位置合わせ補正することが可能である。
【0074】
図9において、地形データに対して空中画像の位置ずれは大きい。
このような場合、オルソ変換を正しく行えず、誤差が大きいオルソ画像が作成される。
図10において、オルソ画像の誤差が大きいため、オルソ画像内の地物の位置と参照画像内の地物の位置の差(位置ずれ量)が大きい。
位置ずれ量が大きければ、拡大、並進、回転によってオルソ画像を正確に位置合わせ補正することは困難である。
【0075】
図11に基づいて、従来技術の概要を説明する。
1回目では、空中画像のオルソ変換係数を用いてオルソ変換を行ってオルソ画像が作成される。そして、オルソ画像の誤差が大きいことを承知で位置合わせが行われる。
2回目以降では、位置合わせの結果が反映されたオルソ変換係数を用いてオルソ変換を行ってオルソ画像が新たに作成される。そして、オルソ画像の誤差が改善された状態で位置合わせが行われる。
つまり、2回目以降において、オルソ画像全体に対してオルソ変換が行われる。
【0076】
図12に基づいて、実施の形態1の概要を説明する。
1回目では、空中画像のオルソ変換係数を用いてオルソ変換を行ってオルソ画像が作成される。そして、オルソ画像の誤差が大きいことを承知で位置合わせが行われる。
2回目以降では、旧オルソ変換係数を用いて空中画像の特徴点が逆オルソ変換され、位置合わせの結果が反映された新オルソ変換係数を用いて逆オルソ変換後の特徴点がオルソ変換される。そして、特徴点の誤差が改善された状態で位置合わせが行われる。
つまり、2回目以降において、オルソ画像全体に対してオルソ変換は行われず、特徴点のみに対して逆オルソ変換およびオルソ変換が行われる。
【0077】
実施の形態1は、好ましい形態の例示であり、本開示の技術的範囲を制限することを意図するものではない。実施の形態1は、部分的に実施してもよいし、他の形態と組み合わせて実施してもよい。フローチャート等を用いて説明した手順は、適宜に変更してもよい。
位置合わせ係数の例にアフィン行列を用いたが、その他の線形モデルまたは非線形モデルを用いても良い。線形モデルは、オフセット行列、アフィン行列、またはホモグラフィ行列である。非線形モデルは、3次以下の多項式、または4次以上の多項式である。
【0078】
情報処理装置100は複数の装置で構成されてもよい。また、情報処理装置100の機能は複数の装置で実現されてもよい。
情報処理装置100の各要素は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェアまたはこれらの組み合わせのいずれで実現されてもよい。
情報処理装置100の各要素の「部」は、「処理」、「工程」、「回路」または「サーキットリ」と読み替えてもよい。
【符号の説明】
【0079】
100 情報処理装置、101 プロセッサ、102 メモリ、103 補助記憶装置、104 通信装置、105 入出力インタフェース、110 基本処理部、111 データ取得部、112 オルソ変換部、113 特徴点抽出部、114 マッチング部、115 位置ずれ量算出部、120 改善判断部、130 改善処理部、131 逆オルソ変換部、132 係数更新部、133 オルソ変換部、134 マッチング部、135 位置ずれ量算出部、140 画像補正部、190 記憶部、191 取得データ蓄積部、201 画像蓄積部、202 撮影位置情報蓄積部、203 地上高度情報蓄積部、204 地上位置情報蓄積部。
図1
図2
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図4
図5
図6
図7
図8
図9
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図11
図12