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▶ 皆川 義光の特許一覧

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  • 特許-干し芋ステック 図1
  • 特許-干し芋ステック 図2
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  • 特許-干し芋ステック 図4
  • 特許-干し芋ステック 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-07
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】干し芋ステック
(51)【国際特許分類】
   A23L 19/10 20160101AFI20220104BHJP
   A23G 3/34 20060101ALI20220104BHJP
   A23G 1/54 20060101ALI20220104BHJP
【FI】
A23L19/10
A23G3/34 109
A23G1/54
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2018071275
(22)【出願日】2018-04-03
(65)【公開番号】P2019180256
(43)【公開日】2019-10-24
【審査請求日】2020-04-03
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】717007572
【氏名又は名称】皆川 義光
(72)【発明者】
【氏名】皆川 義光
【審査官】澤田 浩平
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第102907549(CN,A)
【文献】'ショコラ熟成干し芋',「世界のウェブアーカイブ|国立国会図書館インターネット資料収集保存事業」,[online], 16-09-2017 uploaded,[Retrieved on 30-03-2021],Retrieved from the internet: <URL:https://web.archive.org/web/20170916132453/https://www.lapoppofarm.shop/fs/lapoppofarm/H-010>
【文献】'納豆と干しイモ、チョコ使い変身 デザイナーと地元企業協力 今月下旬、販売/茨城県', 日経テレコン, [online], 朝日新聞,2006年10月14日,p.28, [Retrieved on 30-03-2021], Retrieved from the internet: <URL:http://t21.nikkei.co.jp>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23B,A23L,A23G
日経テレコン
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
干し芋を切身状又はステック状に成型した成型干し芋の表面に発酵性材料であるキムチの素をほぼ均一に塗布したうえで乾燥させ、または、前記成型干し芋の表面に第1層として油脂性材料であるチョコレートをコーテイングした表面に第2層として粒上に砕いた種実類材料を振りかけたうえで乾燥させ、または、前記成型干し芋の表面に第1層として前記発酵性材料であるキムチの素をほぼ均一に塗布した表面に第2層として粒上に砕いた前記種実類材料を振りかけたうえで乾燥させた干し芋ステック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、干し芋を切身状又はステック状に成型した成型干し芋の表面に発酵性材料であるキムチの素をほぼ均一に塗布したうえで乾燥させ、または、前記成型干し芋の表面に第1層として油脂性材料であるチョコレートをコーテイングした表面に第2層として粒上に砕いた種実類材料を振りかけたうえで乾燥させ、または、前記成型干し芋の表面に第1層として前記発酵性材料であるキムチの素をほぼ均一に塗布した表面に第2層として粒上に砕いた前記種実類材料を振りかけたうえで乾燥させ、ガスバリア性袋に密閉した子供の「おやつ」、成人者の「おつまみ」としての干し芋ステックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
干し芋の多くは、サツマイモを洗浄し、蒸し上げ、皮をむいてスライスし、そのスライスした芋を乾燥させて製造したり、スライス前の芋をそのまま乾燥させて製造したりしているが、製造された干し芋の多くは、そのままの形で商品として流通し、食されてきた。
【0003】
これまでの干し芋の多くは、主に製造時期である冬季から春季にかけて流通し、広く消費されてきたが、以外の時期では、活発に消費されては来なかった。
【0004】
また、芋を原材料の一つとして使用した干菓子や饅頭類は存在するが、従来の芋の活用の範疇内であり、干し芋そのものを原材料として製品化した新規な干し芋の活用は見当たらない。
【0005】
これまでの干し芋の多くは、干し芋そのものの食感や干し芋そのものの味を味わうことはできるが、バラエティーに乏しく、年間を通じて、子供から成人者までの近年の多様化した消費者の嗜好を満たす新規な干し芋の活用は見当たらない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第3761164号広報
【文献】再表2016/133125号広報
【文献】特許3775788号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1~特許文献3では、ステック状に形成した焼菓子の表面にチョコレートをコーテイングする技術は開示されているが、これらの特許文献は、いずれも本発明の干し芋を主材料として加工し、付加価値を加えた商品とは原材料を異にするものである。
【0008】
本発明は、カルシウムやビタミンも豊富で、繊維質を多く含むなど、栄養的に理想的な健康食材であり自然食品であるサツマイモを原料とした干し芋を素材とし、自然の甘さが豊かなかかる素材の特徴を活かしつつ、さらに、年間を通じて生産することができ、子供の「おやつ」、あるいは、男女を問わず成人者のお酒の「おつまみ」としても有用な今までにない健康食品、新規な商品である干し芋ステックを提供することを目的とする。
【0009】
これまでの干し芋の多くは、主に製造時期である冬季から春季にかけて生産されてきたが、本発明の干し芋ステックは、干し芋の製造時期に限らず、冷凍保存した干し芋を原材料として年間を通じて生産し、消費者に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載の本発明は、干し芋を切身状又はステック状に成型した成型干し芋の表面に発酵性材料であるキムチの素をほぼ均一に塗布したうえで乾燥させ、または、前記成型干し芋の表面に第1層として油脂性材料であるチョコレートをコーテイングした表面に第2層として粒上に砕いた種実類材料を振りかけたうえで乾燥させ、または、前記成型干し芋の表面に第1層として前記発酵性材料であるキムチの素をほぼ均一に塗布した表面に第2層として粒上に砕いた前記種実類材料を振りかけたうえで乾燥させた干し芋ステックである。
【0011】
本発明は、前記の干し芋ステックについて、前記成干し芋は、前記干し芋を長さ12cm程度、幅5mm~7mm程度の切身状又はステック状に切断成し、適度に乾燥させたことを特徴とするものである。
【0012】
本発明は、前記の干し芋ステックについて、前記塗布材料が油脂性材料、発酵性材料又は種実類材料であることを特徴とするものである。
【0013】
本発明は、前記の干し芋ステックについて、前記油脂性材料は、液体状に溶かし、テンパリングしたチョコレートであることを特徴とするものである。
【0014】
本発明は、前記の干し芋ステックについて、前記発酵性材料は、液体状又はペースト状のキムチの素であることを特徴とするものである。
【0015】
本発明は、前記の干し芋ステックについて、前記種実類材料は、アーモンド、ピーナッツ、クルミ等の種実類に塩味を含ませ、乾燥して粒上に砕いた種実類であることを特徴とするものである。
【0016】
本発明は、前記の干し芋ステックについて、前記成干し芋の表面に、第1層として前記油脂性材料であるテンパリングしたチョコレートをコーテイングし、乾燥させたことを特徴とするものである。
【0017】
本発明は、前記の干し芋ステックについて、前記成干し芋の表面に、第1層として前記発酵性材料であるキムチの素をほぼ均一に塗布し、乾燥させたことを特徴とするものである。
【0018】
本発明は、前記の干し芋ステックについて、前記成干し芋の表面に、第1層として前記油脂性材料であるテンパリングしたチョコレートをコーテイングし、その表面に、第2層として粒上に砕いた前記種実類材料を振りかけたうえで乾燥させたことを特徴とするものである。
【0019】
本発明は、前記の干し芋ステックについて、前記成干し芋の表面に、第1層として前記発酵性材料であるキムチの素をほぼ均一に塗布し、その表面に、第2層として粒上に砕いた前記種実類材料を振りかけたうえで乾燥させたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る効果は、カルシウムやビタミンも豊富で、繊維質を多く含むなど、栄養的に理想的な健康食材であり自然食品であるサツマイモを原料とした干し芋を素材とし、自然の甘さが豊かなかかる素材の特徴を活かしつつ、さらに、子供の「おやつ」、あるいは、男女を問わず成人者のお酒の「おつまみ」としても有用な今までにない健康食品、新規な商品である干し芋ステックを提供できるという利点がある。
【0021】
また、これまでの干し芋の多くは、主に製造時期である冬季から春季にかけて、主に干し芋そのものの形で流通し、広く消費されてきたが、本発明の効果として、干し芋の製造時期に限らず、冷凍保存した干し芋を原材料として年間を通じて生産することができ、子供から成人者までの近年の多様化した消費者の嗜好を満たす新規な干し芋ステックを提供できるという利点がある。
【0022】
さらに、本発明に係る効果は、干し芋そのものの食感や干し芋そのものの味に、チョコレートやキムチ、種実類などの味や食感を加えた食品、これまでにない新規な健康食品である干し芋ステックを提供することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】切断成型する前の干し芋の斜視図である。
図2】干し芋を切身状又はステック状に切断成型する状態を示す説明図である。
図3】干し芋を切身状又はステック状に切断成型し、適度に乾燥させた成型干し芋を示す斜視図である。
図4】成型干し芋の表面にチョコレートをコーテイングし、または、キムチの素をほぼ均一に塗布し、乾燥させた状態を示す斜視図である。
図5】成型干し芋の表面にチョコレートをコーテイングし、または、キムチの素をほぼ均一に塗布し、その表面に、粒上に砕いた種実類を振りかけたうえで乾燥させた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施の形態については、以下、図に基づいて説明するが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものではない。
【0025】
図2に示すように、図1に示す干し芋を長さ12cm程度、幅5mm~7mm程度の切身状又はステック状に切断成し、適度に乾燥させて、図3に示す成干し芋を製造し、干し芋ステックの原材料としている。
なお、干し芋を切断成する長さ及び幅は、ともに上記のサイズにこだわらなく適宜でもよいが、商品価値を高めるためにも切断成サイズをそろえたほうが好ましい。
【0026】
図4には、図3に示す成型干し芋に、前記成干し芋の片端を持ち手部として2cm程度残し、残りの部分の表面に、第1層として油脂性材料であるチョコレートをコーテイングしたうえで乾燥させ、または、発酵性材料であるキムチの素をほぼ均一に塗布したうえで乾燥させた状態の干し芋ステックを示す。
なお、成干し芋の表面に塗布する発酵性材料は、キムチの素に限定されるものではなく、例えば、味噌と砂糖を混合した材料を塗布するなど、応用範囲は広範でよい。
【0027】
また、図5には、成干し芋の表面に、第1層として油脂性材料である記チョコレートをコーテイングし、若しくは第1層として発酵性材料である記キムチの素をほぼ均一に塗布し、その表面に、第2層として種実類材料であるアーモンド、ピーナッツ、クルミ等に塩味を含ませ、乾燥して粒に砕いた種実類を振りかけたうえで乾燥させた状態の干し芋ステックを示す。
【0028】
これまでの干し芋の多くは、主に製造時期である冬季から春季にかけて生産されてきたが、本発明の干し芋ステックは、干し芋の製造時期に限らず、冷凍保存した干し芋を原材料として年間を通じて生産し、消費者に提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明に係る干し芋ステックは、カルシウムやビタミンも豊富で、繊維質を多く含むなど、栄養的に理想的な健康食材であるサツマイモを原料とした干し芋を素材とし、自然の甘さが豊かなかかる素材の特徴を活かしつつ、さらに、年間を通じて生産することができ、子供の「おやつ」、あるいは、男女を問わず成人者のお酒の「おつまみ」としていも有用な今までにない健康食品、新規な商品であり、子供から成人者までの近年の多様化した消費者の嗜好を満たす新規な干し芋ステックであることから、産業上の利用の可能性は極めて大であることが期待できる。
【符号の説明】
【0030】
1 干し芋
2 成形干し芋
3 持ち手部
4 第1層塗布材料
5 第2層塗布材料
図1
図2
図3
図4
図5