(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-07
(45)【発行日】2022-01-12
(54)【発明の名称】二酸化炭素回収設備および二酸化炭素回収設備のメンテナンス方法
(51)【国際特許分類】
B01D 53/62 20060101AFI20220104BHJP
B01D 53/78 20060101ALI20220104BHJP
B01D 53/96 20060101ALI20220104BHJP
B01D 53/14 20060101ALI20220104BHJP
B01D 53/18 20060101ALI20220104BHJP
C01B 32/50 20170101ALI20220104BHJP
【FI】
B01D53/62 ZAB
B01D53/78
B01D53/96
B01D53/14 220
B01D53/18
C01B32/50
(21)【出願番号】P 2017244199
(22)【出願日】2017-12-20
【審査請求日】2020-02-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100150717
【氏名又は名称】山下 和也
(72)【発明者】
【氏名】千葉 典子
(72)【発明者】
【氏名】宇田津 満
(72)【発明者】
【氏名】程塚 正敏
【審査官】壷内 信吾
(56)【参考文献】
【文献】特開昭48-079780(JP,A)
【文献】特開昭51-120981(JP,A)
【文献】特開平11-347360(JP,A)
【文献】特表2015-515925(JP,A)
【文献】特開2011-177684(JP,A)
【文献】特開2015-136687(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0274317(US,A1)
【文献】特開2000-231584(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/14-53/18
B01D 53/34-53/73,53/74-53/85,53/92,53/96
C01B 32/00-32/991
B01J 10/00-12/02,14/00-19/32
E04H 5/00-5/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理対象排ガスに含有される二酸化炭素を吸収液に吸収させる吸収装置と、
前記吸収装置から供給される前記吸収液から前記二酸化炭素を放出させる再生装置と、
前記吸収装置から前記再生装置に前記二酸化炭素を吸収した前記吸収液を供給する第1ポンプ装置と、
前記再生装置から前記吸収装置に前記二酸化炭素を放出させた前記吸収液を供給する第2ポンプ装置と、
前記吸収装置から前記再生装置に供給される前記吸収液と前記再生装置から前記吸収装置に供給される前記吸収液とを熱交換させる再生熱交換装置と、
前記再生熱交換装置から前記吸収装置に供給される前記吸収液を冷却する吸収液用冷却装置と、
により構成される複数の装置が設置平面区域内に設置され、
前記設置平面区域に設定される一直線状の設置基準線を含む鉛直面に各装置を投影したときに、前記装置同士が重なりを有さず、
前記設置基準線は、前記吸収装置の設置位置と前記再生装置の設置位置を通って延びるように設定され、
前記設置平面区域の幅は、前記設置基準線に直交する方向における前記吸収装置の寸法、および前記設置基準線に直交する方向における前記再生装置の寸法のうち大きい方の寸法によって定義され
、
前記設置基準線は、前記設置平面区域の一方の端部から他方の端部まで一直線状に延びている、二酸化炭素回収設備。
【請求項2】
処理対象排ガスに含有される二酸化炭素を吸収液に吸収させる吸収装置と、
前記吸収装置から供給される前記吸収液から前記二酸化炭素を放出させる再生装置と、
前記吸収装置から前記再生装置に前記二酸化炭素を吸収した前記吸収液を供給する第1ポンプ装置と、
前記再生装置から前記吸収装置に前記二酸化炭素を放出させた前記吸収液を供給する第2ポンプ装置と、
前記吸収装置から前記再生装置に供給される前記吸収液と前記再生装置から前記吸収装置に供給される前記吸収液とを熱交換させる再生熱交換装置と、
前記再生熱交換装置から前記吸収装置に供給される前記吸収液を冷却する吸収液用冷却装置と、
により構成される複数の装置が設置平面区域内に設置され、
前記設置平面区域は、第1基準線部分に沿って延びる第1設置区域部分と、第2基準線部分に沿って延びる第2設置区域部分と、を有し、
前記第1基準線部分および前記第2基準線部分は、互いに接続され、
記第1設置区域部分および前記第2設置区域部分の各々に、少なくとも2つの前記装置が設置され、
前記第1設置区域部分に設定される前記第1基準線部分を含む鉛直面に前記第1設置区域部分に設置された各装置を投影したときに、当該装置同士が重なりを有さず、
前記第2設置区域部分に設定される前記第2基準線部分を含む鉛直面に前記第2設置区域部分に設置された各装置を投影したときに、当該装置同士が重なりを有さず、
前記第1基準線部分および前記第2基準線部分によって構成される設置基準線は、前記吸収装置の設置位置と前記再生装置の設置位置を通って延びるように設定され、
前記設置平面区域の幅は、前記設置基準線に直交する方向における前記吸収装置の寸法、および前記設置基準線に直交する方向における前記再生装置の寸法のうち大きい方の寸法によって定義されている、二酸化炭素回収設備。
【請求項3】
処理対象排ガスに含有される二酸化炭素を吸収液に吸収させる吸収装置と、
前記吸収装置から供給される前記吸収液から前記二酸化炭素を放出させる再生装置と、
前記吸収装置から前記再生装置に前記二酸化炭素を吸収した前記吸収液を供給する第1ポンプ装置と、
前記再生装置から前記吸収装置に前記二酸化炭素を放出させた前記吸収液を供給する第2ポンプ装置と、
前記吸収装置から前記再生装置に供給される前記吸収液と前記再生装置から前記吸収装置に供給される前記吸収液とを熱交換させる再生熱交換装置と、
前記再生熱交換装置から前記吸収装置に供給される前記吸収液を冷却する吸収液用冷却装置と、
により構成される複数の装置が設置平面区域内に設置され、
前記設置平面区域は、第1基準線部分に沿って延びる第1設置区域部分と、第2基準線部分に沿って延びる第2設置区域部分と、第3基準線部分に沿って延びる第3設置区域部分と、を有し、
前記第1基準線部分と前記第3基準線部分は、互いに接続され、
前記第2基準線部分および前記第3基準線部分は、互いに接続され、
前記第1設置区域部分、前記第2設置区域部分および前記第3設置区域部分の各々に、少なくとも2つの前記装置が設置され、
前記第1設置区域部分に設定される前記第1基準線部分を含む鉛直面に前記第1設置区域部分に設置された各装置を投影したときに、当該装置同士が重なりを有さず、
前記第2設置区域部分に設定される前記第2基準線部分を含む鉛直面に前記第2設置区域部分に設置された各装置を投影したときに、当該装置同士が重なりを有さず、
前記第3設置区域部分に設定される前記第3基準線部分を含む鉛直面に前記第3設置区域部分に設置された各装置を投影したときに、当該装置同士が重なりを有さず、
前記第1基準線部分、前記第2基準線部分および前記第3基準線部分によって構成される設置基準線は、前記吸収装置の設置位置と前記再生装置の設置位置を通って延びるように設定され、
前記設置平面区域の幅は、前記設置基準線に直交する方向における前記吸収装置の寸法、および前記設置基準線に直交する方向における前記再生装置の寸法のうち大きい方の寸法によって定義されている、二酸化炭素回収設備。
【請求項4】
処理対象排ガスに含有される二酸化炭素を吸収液に吸収させる吸収装置と、
前記吸収装置から供給される前記吸収液から前記二酸化炭素を放出させる再生装置と、
前記吸収装置から前記再生装置に前記二酸化炭素を吸収した前記吸収液を供給する第1ポンプ装置と、
前記再生装置から前記吸収装置に前記二酸化炭素を放出させた前記吸収液を供給する第2ポンプ装置と、
前記吸収装置から前記再生装置に供給される前記吸収液と前記再生装置から前記吸収装置に供給される前記吸収液とを熱交換させる再生熱交換装置と、
前記再生熱交換装置から前記吸収装置に供給される前記吸収液を冷却する吸収液用冷却装置と、
により構成される複数の装置が設置平面区域内に設置され、
前記設置平面区域に設定される曲線状の設置基準線を含む鉛直面に各装置を投影して前記設置平面区域の内側に位置する区域から見たときに、前記装置同士が重なりを有さず、
前記設置基準線は、前記吸収装置の設置位置と前記再生装置の設置位置を通って延びるように設定され、
前記設置平面区域の幅は、前記設置基準線に直交する方向における前記吸収装置の寸法、および前記設置基準線に直交する方向における前記再生装置の寸法のうち大きい方の寸法によって定義され
、
前記設置基準線は、前記設置平面区域の一方の端部から他方の端部までC字状の曲線状に延びている、二酸化炭素回収設備。
【請求項5】
複数の前記装置に、前記第1ポンプ装置および前記第2ポンプ装置を制御する制御装置が更に含まれ、
前記制御装置は、前記設置平面区域のうち一方の端部に設置されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の二酸化炭素回収設備。
【請求項6】
前記制御装置は、前記設置基準線に沿う方向において前記設置平面区域の外側からアクセス可能である、請求項5に記載の二酸化炭素回収設備。
【請求項7】
複数の前記装置は、上方から見たときに互いに重なっていない、請求項1~6のいずれか一項に記載の二酸化炭素回収設備。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の前記二酸化炭素回収設備を準備する工程と、
前記設置基準線に対する一方の側における前記設置平面区域の外側から、複数の前記装置のうちの少なくとも1つにアクセスしてメンテナンスを行う工程と、を備えた、二酸化炭素回収設備のメンテナンス方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、二酸化炭素回収設備および二酸化炭素回収設備のメンテナンス方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化問題に対する有効な対策として、二酸化炭素(CO2)を回収して貯留する二酸化炭素回収貯留技術(CCS:Carbon Dioxide Capture and Storage)が注目されている。具体的には、火力発電所や製鉄所、清掃工場等で排出されるプロセス排ガス(処理対象排ガス)中の二酸化炭素を、吸収液で回収する二酸化炭素回収設備が検討されている。
【0003】
二酸化炭素回収貯留技術の一つとして、化学吸収法を用いた二酸化炭素回収設備が知られている。このような二酸化炭素回収設備は、吸収塔と、再生塔と、を備えている。このうち吸収塔において、プロセス排ガスに含有されている二酸化炭素が、例えばアミン等の吸収液成分および水分を含有する吸収液に吸収される。この際、吸収塔からは、二酸化炭素を放出したプロセス排ガスが排出される。二酸化炭素を吸収した吸収液は再生塔に供給されて、再生塔において吸収液から二酸化炭素が放出される。この際、再生塔からは、放出された二酸化炭素が蒸気とともに排出されて、二酸化炭素が分離回収される。再生塔において二酸化炭素を放出した吸収液は、吸収塔に戻されて、吸収塔において再び二酸化炭素を吸収する。このようにして、吸収液が吸収塔と再生塔とを循環し、プロセス排ガスに含有されている二酸化炭素が連続的に回収されるようになっている。
【0004】
このような二酸化炭素回収貯留技術は、回収した二酸化炭素を利活用するCCU(Carbon Dioxide Capture and Utilization)技術に展開されている。このCCU技術を具現化する二酸化炭素回収設備には小規模化が求められる傾向にある。このため、二酸化炭素回収設備を構成する装置を密集させて二酸化炭素回収設備の設置面積を小さくする場合がある。しかしながら、この場合、各装置へのアクセスが困難になり、メンテナンス性の確保が困難になり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、各装置へのアクセスを容易にし、メンテナンス性を確保することができる二酸化炭素回収設備および二酸化炭素回収設備のメンテナンス方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施の形態による二酸化炭素回収設備は、吸収装置と、再生装置と、第1ポンプ装置と、第2ポンプ装置と、再生熱交換装置と、吸収液用冷却装置と、により構成される複数の装置を備えている。吸収装置は、処理対象排ガスに含有される二酸化炭素を吸収液に吸収させるように構成されている。再生装置は、吸収装置から供給される吸収液から二酸化炭素を放出させるように構成されている。第1ポンプ装置は、吸収装置から再生装置に二酸化炭素を吸収した吸収液を供給するように構成されている。第2ポンプ装置は、再生装置から吸収装置に二酸化炭素を放出させた吸収液を供給するように構成されている。再生熱交換装置は、吸収装置から再生装置に供給される吸収液と再生装置から吸収装置に供給される吸収液とを熱交換させるように構成されている。吸収液用冷却装置は、再生熱交換装置から吸収装置に供給される吸収液を冷却するように構成されている。複数の装置は、設置平面区域内に設置されている。設置平面区域に設定される設置基準線を含む鉛直面に各装置を投影したときに、装置同士は重なりを有していない。
【0008】
また、実施の形態による二酸化炭素回収設備のメンテナンス方法は、上述の二酸化炭素回収設備を準備する工程と、設置基準線に対する一方の側における設置平面区域の外側から、複数の装置のうちの少なくとも1つにアクセスしてメンテナンスを行う工程と、を備えている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、各装置へのアクセスを容易にし、メンテナンス性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、第1の実施の形態における二酸化炭素回収設備の全体構成を示す系統図である。
【
図2】
図2は、
図1の二酸化炭素回収設備の各装置の配置を示す模式斜視図である。
【
図4】
図4は、第2の実施の形態における二酸化炭素回収設備の各装置の配置を示す模式平面図である。
【
図5】
図5は、第3の実施の形態における二酸化炭素回収設備の各装置の配置を示す模式平面図である。
【
図6】
図6は、第4の実施の形態における二酸化炭素回収設備の各装置の配置を示す模式平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態における二酸化炭素回収設備および二酸化炭素回収設備のメンテナンス方法について説明する。
【0012】
(第1の実施の形態)
まず、
図1~
図3を用いて、第1の実施の形態における二酸化炭素回収設備および二酸化炭素回収設備のメンテナンス方法について説明する。
【0013】
二酸化炭素回収設備1は、複数の装置を備えている。本実施の形態においては、複数の装置は、吸収装置、再生装置,再生熱交換装置、第1ポンプ装置、第2ポンプ装置、吸収液用冷却装置、ガス用冷却装置および気液分離装置により構成されている。以下に、本実施の形態による二酸化炭素回収設備1の構成について説明する。
【0014】
図1に示すように、二酸化炭素回収設備1は、プロセス排ガス2(処理対象排ガス)に含有される二酸化炭素を、水分を含有する吸収液(リーン液5)に吸収させる吸収塔20(吸収装置)と、吸収塔20から供給される二酸化炭素を吸収した吸収液(リッチ液4)から二酸化炭素を放出させて、リッチ液4を再生する再生塔30(再生装置)と、を備えている。このうち吸収塔20において二酸化炭素をリーン液5に吸収させたプロセス排ガス2は、吸収塔排ガス3として吸収塔20から排出される。また、放出された二酸化炭素は再生塔排ガス8(再生装置排ガス)として再生塔30から排出される。なお、吸収塔20に供給されるプロセス排ガス2は、特に限定されるものではないが、例えば火力発電所や、製鉄所、清掃工場等で排出される排ガスとすることができる。このような排ガスは、図示しない送風機によって吸収塔20に供給される。
【0015】
吸収塔20と再生塔30とは、リッチ液ラインL1およびリーン液ラインL2によって連結されている。このうちリッチ液ラインL1は、吸収塔20から排出されたリッチ液4を再生塔30に供給する。リーン液ラインL2は、再生塔30から排出されたリーン液5を吸収塔20に供給する。吸収液4、5は、リッチ液ラインL1およびリーン液ラインL2によって吸収塔20と再生塔30とを循環し、吸収塔20において二酸化炭素を吸収してリッチ液4となり、再生塔30において二酸化炭素を放出してリーン液5となる。なお、吸収液には、例えば、モノエタノールアミン(monoethanolamin)、ジエタノールアミン(diethanolamin)などのアミン系水溶液を好適に用いることができるが、このようなアミンの種類に限定されることはない。また、1種類以上のアミンを含有する水溶液で構成されていてもよい。
【0016】
吸収塔20は、吸収塔20に収容された吸収部20a(充填層またはトレイ)を有している。この吸収部20aは、向流型気液接触装置として構成されており、プロセス排ガス2とリーン液5とを接触させて、プロセス排ガス2に含有される二酸化炭素をリーン液5に吸収させる。より具体的には、吸収塔20の下部に供給されたプロセス排ガス2は、吸収部20a内を上昇する。一方、再生塔30からのリーン液5が、吸収部20a内を分散落下する。吸収部20aにおいて、プロセス排ガス2とリーン液5とが気液接触して、プロセス排ガス2に含有される二酸化炭素がリーン液5に吸収される。二酸化炭素を吸収したリーン液5はリッチ液4になる。
【0017】
リッチ液4は、吸収塔20の下部で一端貯留されて、底部からリッチ液ラインL1に排出される。リーン液5と気液接触したプロセス排ガス2は、二酸化炭素が除去されて、吸収塔排ガス3として吸収部20aから排出されて吸収塔20内を上昇し、吸収塔20の頂部から排出される。
【0018】
吸収塔20と再生塔30との間には再生熱交換器31(再生熱交換装置)が設けられている。この再生熱交換器31は、リッチ液ラインL1を通って吸収塔20から再生塔30に供給されるリッチ液4と、リーン液ラインL2を通って再生塔30から吸収塔20に供給されるリーン液5とを熱交換させるように構成されている。このことにより、リーン液5が熱源となって、リッチ液4が所望の温度まで加熱される。言い換えると、リッチ液4が冷熱源となって、リーン液5が所望の温度まで冷却される。
【0019】
再生塔30は、再生塔30に収容された再生部30a(充填層またはトレイ)を有している。この再生部30aは、向流型気液接触装置として構成されており、リッチ液4を加熱してリッチ液4から二酸化炭素を放出させる。より具体的には、再生塔30の上部に供給されたリッチ液4は、再生部30a内を下降する。一方、再生塔30の下部には、ヒータ(図示せず)が設けられており、再生塔30の下部に貯留されたリーン液5がヒータによって加熱されてリーン液5から蒸気が生成される。生成された蒸気は再生部30a内を上昇する。再生部30aにおいて、リッチ液4と蒸気とが気液接触して、リッチ液4が加熱されてリッチ液4から二酸化炭素が放出される。二酸化炭素を放出したリッチ液4はリーン液5になる。このようにして再生塔30において吸収液が再生される。なお、リーン液5の加熱は、上述したヒータではなく、リボイラー(図示せず)によって行われるようにしてもよい。リボイラーは、再生塔30から排出されるリーン液5の一部を、外部から供給される高温の蒸気等によって加熱する。なお、リーン液5がリボイラーで加熱された際に発生する蒸気は二酸化炭素とともに再生塔排ガス8(再生装置排ガス)として再生塔30から排出される。
【0020】
リーン液5は、再生塔30の底部からリーン液ラインL2に排出される。リッチ液4と気液接触した蒸気は、二酸化炭素を含有して再生塔排ガス8として再生部30aから排出されて再生塔30内を上昇し、再生塔30の頂部から排出される。
【0021】
リッチ液ラインL1には、リッチ液用ポンプ32(第1ポンプ装置)が設けられている。このリッチ液用ポンプ32によって、吸収塔20から排出されたリッチ液4は、再生熱交換器31を通って再生塔30に供給される。
【0022】
リーン液ラインL2には、リーン液用ポンプ34(第2ポンプ装置)が設けられている。このリーン液用ポンプ34によって、再生塔30から排出されたリーン液5は、再生熱交換器31を通って吸収塔20に供給される。再生熱交換器31は、上述したように、リーン液ラインL2を通るリーン液5を、リッチ液ラインL1を通るリッチ液4と熱交換させて冷却する。
【0023】
また、リーン液ラインL2には、再生塔30(より具体的には再生熱交換器31)から吸収塔20に供給されるリーン液5を冷却するリーン液用冷却器35(吸収液用冷却装置)が設けられている。このリーン液用冷却器35には、外部から冷却水等の冷却媒体が供給され、リーン液用冷却器35は、再生熱交換器31において冷却されたリーン液5を所望の温度まで更に冷却する。
【0024】
リーン液用冷却器35において冷却されたリーン液5は、吸収塔20の吸収部20aに供給される。吸収部20aにおいて、リーン液5はプロセス排ガス2と気液接触してプロセス排ガス2に含有される二酸化炭素がリーン液5に吸収されてリッチ液4となる。このようにして、二酸化炭素回収設備1では、吸収液が、二酸化炭素濃度が比較的低いリーン液5となる状態と、二酸化炭素濃度が比較的高いリッチ液4となる状態とを繰り返しながら循環するようになっている。
【0025】
本実施の形態における二酸化炭素回収設備1は、再生塔排ガス8を冷却するガス用冷却器36(ガス用冷却装置)と、気液分離器37(気液分離装置)と、を更に備えている。このうちガス用冷却器36は、外部から冷却水等の冷却媒体で、再生塔30から排出された再生塔排ガス8を冷却する。冷却された再生塔排ガス8は、気液分離器37に供給される。気液分離器37は、冷却された再生塔排ガス8から凝縮水を分離し、再生塔排ガス8を排出する。気液分離器37から排出された再生塔排ガス8は、図示しない回収設備に回収され、利活用される。
【0026】
再生塔30と気液分離器37とは、ガスラインL3によって連結されている。このガスラインL3に、上述したガス用冷却器36が設けられている。また、再生塔30と気液分離器37とは、戻りラインL4によって連結されている。再生塔排ガス8から分離された凝縮水は、この戻りラインL4を通って再生塔30の上部に戻される。
【0027】
上述したリッチ液用ポンプ32およびリーン液用ポンプ34は、制御装置38によって制御される。制御装置38は、各種計測器から送信される信号等に基づいて、リッチ液用ポンプ32およびリーン液用ポンプ34、さらにはリッチ液ラインL1およびリーン液ラインL2等に設けられた弁(図示せず)を制御する。計測器の例としては、吸収塔20の下部に貯留されたリッチ液4の液面レベルを計測する液面レベル計、再生塔30の下部に貯留されたリーン液5の液面レベルを計測する液面レベル計、リッチ液4およびリーン液5の温度を計測する温度計、リッチ液4およびリーン液5の圧力を計測する圧力計等が挙げられる。
【0028】
次に、本実施の形態による二酸化炭素回収設備1の各装置の配置について
図2および
図3を用いて説明する。
【0029】
図2および
図3に示すように、二酸化炭素回収設備1を構成する複数の装置は、二酸化炭素回収設備1の設置面に設定された設置平面区域40内に設置されている。この設置平面区域40は、吸収塔20と再生塔30とを通る設置基準線41に沿って延びている。設置基準線41は、上方から見たとき(すなわち、設置平面区域40に各装置を投影したとき)に、吸収塔20の中心および再生塔30の中心を通るように、設置平面区域40内に設定されている。本実施の形態による設置基準線41は、直線状に形成されている。これにより、設置平面区域40は、直線状(細長の矩形状)に形成されている。なお、設置基準線41については、吸収塔20の中心および再生塔30の中心を通る直線以外に、矩形の設置平面区域40の両短辺の中心を結ぶ線、もしくは設置平面区域40が矩形である場合にはいずれかの長辺などに設定することができる。また、設置平面区域40をまず設定し、設置基準線41については、設置平面区域40の形状に応じて適宜設定してもよい。さらには設置平面区域40のみを設定し設置基準線41については明示的に設定しなくてもよい。設置平面区域40のみを設定し設置基準線41を明示的に設定しない場合には、例えば、設置面において設置平面区域40を区画し、かつ長手方向(複数の装置が配置される方向)に延びる直線、折れ線または曲線などの区画線(すなわち設置平面区域40の外輪郭を構成する線)のうち最も長さの長い線などを設置基準線41として扱うことができ、この区画線のうち最も長い線などが設置基準線41に設定される。
【0030】
設置平面区域40の幅は、水平面内において設置基準線41に直交する方向(
図3における上下方向)における吸収塔20の寸法、および設置基準線41に直交する方向における再生塔30の寸法のうち大きい方の寸法によって定義されている。
図2および
図3においては、吸収塔20の寸法が再生塔30の寸法よりも大きい例を示しているが、これに限られることはない。再生塔30の寸法が吸収塔20の寸法よりも大きい場合には、設置平面区域40の幅は、再生塔30の寸法によって定義される。一方、吸収塔20の寸法と再生塔30の寸法が等しい場合には、設置平面区域40の幅は、吸収塔20の寸法または再生塔30の寸法のいずれかによって定義される。
【0031】
このような設置平面区域40内において、複数の装置が直線状に整列されている。
図2および
図3には、装置配置の一例が示されている。ここでは、設置平面区域40の一方の端部(
図2および
図3における左側の端部)に制御装置38が設置されている。制御装置38は、設置基準線41に沿う方向において設置平面区域40の外側からアクセス可能になっている。すなわち、制御装置38の表示器類や操作器類、扉が設けられた正面は、
図3における左側の面になっている。吸収塔20、リッチ液用ポンプ32、リーン液用冷却器35、再生熱交換器31、リーン液用ポンプ34、再生塔30、ガス用冷却器36および気液分離器37は、制御装置38が設置された端部から他方の端部に向かってこの順番で配置されている。しかしながら、装置配置の順番はこれに限られることはなく、任意である。また、
図3においては、各装置が、設置基準線41上に配置されており、上方から見たときの各装置の中心が設置基準線41上に配置されている。しかしながら、これに限られることはなく、吸収塔20および再生塔30以外の各装置の中心は、設置平面区域40内に設置されていれば、設置基準線41上に配置されていなくてもよい。なお、本実施形態においては制御装置38が設置平面区域40の一方の端部(
図2および
図3における左側の端部)に設置されている例を示しているが、この構成に限られることはない。例えば、
図2および
図3に示す設置平面区域40のうち上側や下側からアクセス可能なように制御装置38を設置するようにしてもよい。
【0032】
リッチ液ラインL1、リーン液ラインL2、ガスラインL3および戻りラインL4を構成する配管は、概略的には設置基準線41に沿うように延びていてもよい。各配管の所定の箇所には弁(図示せず)が設けられている。配管および弁は、上方から見たときに設置区域内に配置されていてもよい。なお、本明細書においては、このような配管および弁は、吸収塔20や再生塔30等の装置を構成するものではないとして扱う。また、上述した各種計測器(液面レベル計や温度計、圧力計等)も、吸収塔20や再生塔30等の装置を構成するものではないとして扱う。すなわち、本実施の形態における装置とは、その内部で物理的または化学的な何らかの処理(熱交換、冷却、加熱、昇圧、減圧、吸収、吸着、再生、化学変化など)が行なわれる構造物を指している。このような何らかの処理を行なうための装置間を接続し、装置内で用いられる媒体や電気、情報などを流通させるための配管やケーブル、またこれらの配管やケーブルに取り付けられて媒体や電気、情報などの流通(の量など)を制御する弁やスイッチ、もしくはこれらの媒体や電気、情報などの流通状態を計測する計測器などは含まないものとして扱う。
【0033】
設置基準線41の一方の側(例えば、
図3における下側)において、設置平面区域40の外側に第1アクセス区域42が設けられている。この第1アクセス区域42は、各装置にアクセス可能な区域であって、各装置にアクセスしてメンテナンスを行おうとする作業者が立ち入る区域である。同様に、設置基準線41の他方の側(例えば、
図3における上側)において、設置平面区域40の外側に第2アクセス区域43が設けられている。
【0034】
設置基準線41を含む鉛直面(本実施の形態においては鉛直平面)に投影したとき(設置基準線41に直交する方向に沿って各装置を見たとき)に、互いに隣り合う装置同士は重なりを有していない。すなわち、第1アクセス区域42から各装置を見たときに、互いに隣り合う装置同士は重なっておらず、互いに隣り合う装置同士は離間している。
図2および
図3に示す形態では、制御装置38と吸収塔20とが重なっておらず、吸収塔20とリッチ液用ポンプ32とが重なっておらず、リッチ液用ポンプ32とリーン液用冷却器35とが重なっていない。そして、リーン液用冷却器35と再生熱交換器31とが重なっておらず、再生熱交換器31とリーン液用ポンプ34とが重なっておらず、リーン液用ポンプ34と再生塔30とが重なっていない。さらに、再生塔30とガス用冷却器36とが重なっておらず、ガス用冷却器36と気液分離器37とが重なっていない。なお、上述した各種配管および各種弁などの装置には含まれない構造物も、各装置とは重ならないように配置されていてもよい。
【0035】
図2および
図3に示すように、本実施の形態においては、上方から見たとき(設置平面区域40に各装置を鉛直に投影したとき)においても、各装置が互いに重なっていない。しかしながら、これに限られることはなく、各装置は、上方から見たときに互いに重なっていてもよい。例えば、リッチ液用ポンプ32、リーン液用冷却器35、再生熱交換器31およびリーン液用ポンプ34は、上方から見たときに互いに重なるように配置されていてもよい。この場合には、二酸化炭素回収設備1の設置スペースの削減を図ることができる。例えば、リッチ液用ポンプ32の上方にリーン液用冷却器35が配置されていてもよい。言い換えると、各装置が上方から見たときに互いに重なっているか否かに関わらず、本実施の形態における各装置は、設置基準線41を含む鉛直面(設置基準線41が直線状に形成されていない場合には鉛直面を展開した展開平面)に各装置を水平に投影した際に、各装置がいずれも重なる部分を有さないように設置されている。
【0036】
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、
図1~
図3に示す二酸化炭素回収設備1のメンテナンス方法について説明する。メンテナンスの一例としては、吸収塔20に取り付けられる液面レベル計(図示せず)の点検や、吸収塔20の各部に用いられているボルトの増し締め、リッチ液用ポンプ32の交換、リッチ液ラインL1に設けられる温度計や圧力計(いずれも図示せず)の点検等が挙げられる。
【0037】
図1に示す二酸化炭素回収設備1の各装置が、
図2および
図3に示すように配置されている場合、各装置のメンテナンスは、第1アクセス区域42および第2アクセス区域43の両方から行うことができる。
【0038】
すなわち、設置基準線41に対する一方の側(例えば、
図3における下側)において、設置平面区域40の外側である第1アクセス区域42から各装置にアクセスしてメンテナンスを行うことができる。ここで、上述したように、設置基準線41に直交する方向に沿って第1アクセス区域42から各装置を見たときに、互いに隣り合う装置同士は重なっていない。この場合、一の装置へのアクセスが、隣り合う他の装置によって遮られることが防止されている。このため、第1アクセス区域42内の作業者は各装置、すなわち、制御装置38、吸収塔20、リッチ液用ポンプ32、リーン液用冷却器35、再生熱交換器31、リーン液用ポンプ34、再生塔30、ガス用冷却器36および気液分離器37にそれぞれアクセスすることができ、メンテナンスを行うことができる。
【0039】
また、設置基準線41に対する他方の側(例えば、
図3における上側)において、設置平面区域40の外側である第2アクセス区域43から各装置にアクセスしてメンテナンスを行うことができる。ここで、上述したように、設置基準線41に直交する方向に沿って第2アクセス区域43から各装置を見たときに、互いに隣り合う装置同士は重なっていない。この場合、一の装置へのアクセスが、隣り合う他の装置によって遮られることが防止されている。このため、第2アクセス区域43内の作業者は各装置、すなわち、制御装置38、吸収塔20、リッチ液用ポンプ32、リーン液用冷却器35、再生熱交換器31、リーン液用ポンプ34、再生塔30、ガス用冷却器36および気液分離器37にそれぞれアクセスすることができ、メンテナンスを行うことができる。
【0040】
このように本実施の形態によれば、二酸化炭素回収設備1の吸収塔20および再生塔30等により構成される各装置を、設置基準線41を含む鉛直面に投影したとき(設置基準線41に直交する方向に沿って見たとき)に、互いに隣り合う装置同士が重なりを有していない。このことにより、第1アクセス区域42から各装置へのアクセスが、隣り合う他の装置によって遮られることを防止できるとともに、第2アクセス区域43から各装置へのアクセスが、隣り合う他の装置によって遮られることを防止できる。このため、第1アクセス区域42および第2アクセス区域43から各装置に容易にアクセスすることができ、メンテナンスを容易に行うことができる。この結果、メンテナンス性を確保することができる。
【0041】
また、本実施の形態によれば、設置平面区域40の幅が、設置基準線41に直交する方向における吸収塔20の寸法、および設置基準線41に直交する方向における再生塔30の寸法によって定義されている。このことにより、各装置の配置を密集させることができ、二酸化炭素回収設備1の設置面積を小さくすることができる。また、第1アクセス区域42から各装置への距離と第2アクセス区域43から各装置への距離とを均等化させることができ、各装置に、第1アクセス区域42および第2アクセス区域43の両方から容易にアクセスすることができる。このため、各装置の配置を密集させながらも、上述したように各機器へのアクセスを容易にし、メンテナンス性を向上させることができる。
【0042】
また、本実施の形態によれば、設置基準線41は、直線状に形成されている。このことにより、各装置について、設置基準線41の両側に作業スペースを広く確保することができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0043】
また、本実施の形態によれば、各装置が、上方から見たときに互いに重なっていない。このことにより、各装置について、上側または下側に作業スペースを広く確保することができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0044】
また、本実施の形態によれば、設置平面区域40内に、ガス用冷却器36が設置されている。このことにより、ガス用冷却器36のメンテナンス性を確保することができるとともに、二酸化炭素回収設備1の設置面積をより一層小さくすることができる。
【0045】
さらに、本実施の形態によれば、設置平面区域40内に、気液分離器37が設置されている。このことにより、気液分離器37のメンテナンス性を確保することができるとともに、二酸化炭素回収設備1の設置面積をより一層小さくすることができる。
【0046】
(第2の実施の形態)
次に、
図4を用いて、本発明の第2の実施の形態における二酸化炭素回収設備および二酸化炭素回収設備のメンテナンス方法について説明する。
【0047】
図4に示す第2の実施の形態においては、設置基準線がV字状の折れ線として形成されている点が主に異なり、他の構成は、
図1~
図3に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、
図4において、
図1~
図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0048】
本実施の形態においては、
図4に示すように、設置基準線41が、V字状の折れ線として形成されている。これにより、設置平面区域40は、V字状に形成されている。
【0049】
より具体的には、設置基準線41は、各々が直線状に形成された第1基準線部分51および第2基準線部分52を有している。第1基準線部分51の一端と第2基準線部分52の一端とが互いに接続されている。
【0050】
設置平面区域40は、第1基準線部分51に沿って延びる第1設置区域部分53と、第2基準線部分52に沿って延びる第2設置区域部分54と、を有している。第1設置区域部分53および第2設置区域部分54に、少なくとも2つの装置がそれぞれ設置されている。
【0051】
本実施形態においても、設置基準線41は、上方から見たときに、吸収塔20の中心および再生塔30の中心を通るようなV字状の折れ線に設定されている。第1の実施の形態と同様に、設置基準線41については、第1設置区域部分53と第2設置区域部分54のそれぞれの幅方向(長手方向に垂直な方向)の中心を結ぶV字状の折れ線、もしくは第1設置区域部分53および第2設置区域部分54のそれぞれの長手方向に沿う辺からなるV字状の折れ線に設定することもできる。第1設置区域部分53および第2設置区域部分54からなる設置平面区域40のみを設定し設置基準線41を明示的に設定しない場合には、例えば、第1設置区域部分53および第2設置区域部分54のそれぞれの長手方向に沿う2本の辺からなるV字状の折れ線(すなわち設置平面区域40を区画し複数の装置が配置される方向に延びる区画線)のいずれかを設置基準線41として扱う(設定する)ことができる。
【0052】
図4に示す例においては、第1設置区域部分53に、制御装置38、吸収塔20、リッチ液用ポンプ32、リーン液用冷却器35および再生熱交換器31が、第1基準線部分51と第2基準線部分52との交点に向かってこの順番で設置されている。第2設置区域部分54には、気液分離器37、ガス用冷却器36、再生塔30およびリーン液用ポンプ34が、第1基準線部分51と第2基準線部分52との交点に向かってこの順番で設置されている。なお、各設置区域部分53、54における装置配置の順番は、これに限られることはなく、任意である。また、各装置が、各設置区域部分53、54のいずれに設置されるかについても任意である。
【0053】
第1基準線部分51および第2基準線部分52は、180°未満の角度をなしている。このようにして、設置基準線41がV字状の折れ線として形成されている。
図4においては、第1基準線部分51と第2基準線部分52とがなす角度が、90°となっており、第1基準線部分51と第2基準線部分52は、互いに垂直に接続されている。なお、
図4においては、第1設置区域部分53の第1基準線部分51に沿う方向の長さと、第2設置区域部分54の第2基準線部分52に沿う方向の長さが等しくなっているが、これに限られることはない。
【0054】
リッチ液ラインL1、リーン液ラインL2、ガスラインL3および戻りラインL4を構成する配管は、各基準線部分51、52に沿うように延びていてもよい。しかしながら、設置平面区域40の角部(第1基準線部分51と第2基準線部分52との交点付近)では、上方から見たときに湾曲し、一部が設置平面区域40の内側にはみ出すようにしてもよい。
【0055】
設置平面区域40の外側のうち、第1基準線部分51および第2基準線部分52の内角部分に、各装置にアクセス可能な内側アクセス区域55が設けられている。この内側アクセス区域55は、第1設置区域部分53と第2設置区域部分54との間に設けられた区域であって、各設置区域部分53、54に設置された各装置にアクセスしてメンテナンスを行おうとする作業者が立ち入る区域である。この内側アクセス区域55内の作業者は、第1基準線部分51と第2基準線部分52との交点若しくはその近傍に配置された装置(
図4に示す再生熱交換器31)にもアクセス可能になっていることが好ましい。すなわち、第1基準線部分51と第2基準線部分52とがなす角度の最小値は、当該交点若しくはその近傍に配置された装置にもアクセス可能となるような角度として設定することができる。
【0056】
V字状に折れて形成される設置平面区域40の外側には、第1外側アクセス区域56および第2外側アクセス区域57が設けられている。第1外側アクセス区域56は、第1設置区域部分53に設置された各装置にアクセスしてメンテナンスを行おうとする作業者が立ち入る区域である。第2外側アクセス区域57は、第2設置区域部分54に設置された各装置にアクセスしてメンテナンスを行おうとする作業者が立ち入る区域である。
【0057】
本実施の形態においては、第1設置区域部分53に設置された各装置を、設置基準線41のうち第1基準線部分51に直交する方向に沿って見たときに、互いに隣り合う装置同士が重なっていない。すなわち、内側アクセス区域55および第1外側アクセス区域56から見たときに、第1設置区域部分53において互いに隣り合う装置同士は重なっていない。このような構成を備えることにより、本実施の形態においては、第1設置区域部分53において、一の装置へのアクセスが、隣り合う他の装置によって遮られることが防止されている。このため、内側アクセス区域55内および第1外側アクセス区域56内の作業者は、第1設置区域部分53の各装置に容易にアクセスしてメンテナンスを行うことができ、メンテナンス性を確保することができる。
【0058】
同様に、第2設置区域部分54に設置された各装置を、設置基準線41のうち第2基準線部分52に直交する方向に沿って見たときに、互いに隣り合う装置同士が重なっていない。すなわち、内側アクセス区域55および第2外側アクセス区域57から見たときに、第2設置区域部分54において互いに隣り合う装置同士は重なっていない。このような構成を備えることにより、本実施の形態においては、第2設置区域部分54において、一の装置へのアクセスが、隣り合う他の装置によって遮られることが防止されている。このため、内側アクセス区域55内および第2外側アクセス区域57内の作業者は、第2設置区域部分54の各装置に容易にアクセスしてメンテナンスを行うことができ、メンテナンス性を確保することができる。
【0059】
すなわち本実施の形態においても、各装置は、設置基準線41を含む鉛直面(この鉛直面を展開した展開平面)に各装置を水平に投影した際に、各装置がいずれも重なる部分を有さないように配置されている。
【0060】
このように本実施の形態によれば、設置基準線41がV字状の折れ線として形成され、設置平面区域40の内側に、各装置にアクセス可能な内側アクセス区域55が設けられている。このため、内側アクセス区域55、第1外側アクセス区域56および第2外側アクセス区域57から各装置に容易にアクセスすることができ、メンテナンスを容易に行うことができる。とりわけ、設置基準線41がV字状の折れ線として形成されていることにより、第1設置区域部分53に設置された装置と第2設置区域部分54に設置された装置とを互いに近づけることができる。このことにより、内側アクセス区域55からメンテナンスを行う場合に、第1設置区域部分53の装置と第2設置区域部分54の装置との間での作業者の移動距離を短くすることができる。このため、メンテナンス性を向上させることができる。
【0061】
(第3の実施の形態)
次に、
図5を用いて、本発明の第3の実施の形態における二酸化炭素回収設備および二酸化炭素回収設備のメンテナンス方法について説明する。
【0062】
図5に示す第3の実施の形態においては、設置基準線がコの字状の折れ線として形成されている点が主に異なり、他の構成は、
図1~
図3に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、
図5において、
図1~
図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0063】
本実施の形態においては、
図5に示すように、設置基準線41が、コの字状の折れ線として形成されている。
【0064】
より具体的には、設置基準線41は、各々が直線状に形成された第1基準線部分61、第2基準線部分62および第3基準線部分63を有している。第3基準線部分63の一端は第1基準線部分61の一端に接続され、第3基準線部分63の他端は第2基準線部分62の一端に接続されている。
【0065】
設置平面区域40は、第1基準線部分61に沿って延びる第1設置区域部分64と、第2基準線部分62に沿って延びる第2設置区域部分65と、第3基準線部分63に沿って延びる第3設置区域部分66と、を有している。第1設置区域部分64、第2設置区域部分65および第3設置区域部分66に、少なくとも2つの装置がそれぞれ配置されている。
【0066】
本実施形態においても、設置基準線41は、上方から見たときに、吸収塔20の中心および再生塔30の中心を通るようなコの字状の折れ線に設定されている。第1の実施の形態および第2の実施の形態と同様に、設置基準線41については、第1設置区域部分64、第2設置区域部分65および第3設置区域部分66のそれぞれの幅方向(長手方向に垂直な方向)の中心を結ぶコの字状の折れ線、もしく第1設置区域部分64、第2設置区域部分65および第3設置区域部分66のそれぞれの長手方向の辺からなるコの字状の折れ線に設定することもできる。第1設置区域部分64、第2設置区域部分65および第3設置区域部分66からなる設置平面区域40のみを設定し設置基準線41を明示的に設定しない場合には、例えば、第1設置区域部分64、第2設置区域部分65および第3設置区域部分66のそれぞれの長手方向の3本の辺からなるコ字状の折れ線(すなわち設置平面区域40を区画し複数の装置が配置される方向に延びる区画線)のいずれかを設置基準線41として扱う(設定する)ことができる。
【0067】
図5に示す例においては、第1設置区域部分64に、制御装置38、吸収塔20およびリッチ液用ポンプ32が、第1基準線部分61と第3基準線部分63との交点に向かってこの順番で設置されている。第2設置区域部分65には、気液分離器37、ガス用冷却器36および再生塔30が、第2基準線部分62と第3基準線部分63との交点に向かってこの順番で設置されている。第3設置区域部分66には、リーン液用冷却器35、再生熱交換器31およびリーン液用ポンプ34が、第2基準線部分62と第3基準線部分63との交点に向かってこの順番で設置されている。なお、各設置区域部分64~66における装置配置の順番は、これに限られることはなく、任意である。また、各装置が、各設置区域部分64~66のいずれに設置されるかについても任意である。
【0068】
第1基準線部分61と第2基準線部分62は互いに平行になっている。第3基準線部分63は、第1基準線部分61および第2基準線部分62に垂直になっている。すなわち、第1基準線部分61と第3基準線部分63とがなす角度が、90°となっているとともに、第2基準線部分62と第3基準線部分63とがなす角度が、90°となっている。このようにして、設置基準線41がコの字状の折れ線として形成されている。しかしながら、第1基準線部分61と第3基準線部分63とがなす角度は、後述する内側アクセス区域67を設けることができれば、180°未満の範囲で任意である。第2基準線部分62と第3基準線部分63とがなす角度についても同様である。また、
図5においては、第1設置区域部分64の第1基準線部分61に沿う方向の長さと、第2設置区域部分65の第2基準線部分62に沿う方向の長さが等しくなっているが、これに限られることはない。
【0069】
リッチ液ラインL1、リーン液ラインL2、ガスラインL3および戻りラインL4を構成する配管は、各基準線部分61~63に沿うように延びていてもよい。しかしながら、設置平面区域40の角部(第1基準線部分61と第3基準線部分63との交点付近、および第2基準線部分62と第3基準線部分63との交点付近)では、上方から見たときに湾曲し、一部が設置平面区域40の内側にはみ出すようにしてもよい。
【0070】
設置平面区域40の内側に、各装置にアクセス可能な内側アクセス区域67が設けられている。この内側アクセス区域67は、第1設置区域部分64、第2設置区域部分65および第3設置区域部分66によって囲まれた区域であって、各設置区域部分64~66に設置された各装置にアクセスしてメンテナンスを行おうとする作業者が立ち入る区域である。この内側アクセス区域67内の作業者は、第1基準線部分61と第3基準線部分63との交点若しくはその近傍に配置された装置(
図5に示すリーン液用冷却器35)にもアクセス可能になっていることが好ましい。すなわち、第1基準線部分61と第3基準線部分63とがなす角度の最小値は、当該交点若しくはその近傍に配置された装置にもアクセス可能となるような角度として設定することができる。同様に、内側アクセス区域67内の作業者は、第2基準線部分62と第3基準線部分63との交点若しくはその近傍に配置された装置(
図5に示すリーン液用ポンプ34)にもアクセス可能になっていることが好ましい。すなわち、第2基準線部分62と第3基準線部分63とがなす角度の最小値は、当該交点若しくはその近傍に配置された装置にもアクセス可能となるような角度として設定することができる。
【0071】
コの字状に折れて形成される設置平面区域40の外側には、第1外側アクセス区域68、第2外側アクセス区域69および第3外側アクセス区域70が設けられている。第1外側アクセス区域68は、第1設置区域部分64に設置された各装置にアクセスしてメンテナンスを行おうとする作業者が立ち入る区域である。第2外側アクセス区域69は、第2設置区域部分65に設置された各装置にアクセスしてメンテナンスを行おうとする作業者が立ち入る区域である。第3外側アクセス区域70は、第3設置区域部分66に設置された各装置にアクセスしてメンテナンスを行おうとする作業者が立ち入る区域である。
【0072】
本実施の形態においては、第1設置区域部分64に設置された各装置を、設置基準線41のうち第1基準線部分61に直交する方向に沿って見たときに、互いに隣り合う装置同士が重なっていない。すなわち、内側アクセス区域67および第1外側アクセス区域68から見たときに、第1設置区域部分64において互いに隣り合う装置同士は重なっていない。このような構成を備えることにより、本実施の形態においては、第1設置区域部分64において、一の装置へのアクセスが、隣り合う他の装置によって遮られることが防止されている。このため、内側アクセス区域67内および第1外側アクセス区域68内の作業者は、第1設置区域部分64の各装置に容易にアクセスしてメンテナンスを行うことができ、メンテナンス性を確保することができる。
【0073】
同様に、第2設置区域部分65に設置された各装置を、設置基準線41のうち第2基準線部分62に直交する方向に沿って見たときに、互いに隣り合う装置同士が重なっていない。すなわち、内側アクセス区域67および第2外側アクセス区域69から見たときに、第2設置区域部分65において互いに隣り合う装置同士は重なっていない。このような構成を備えることにより、本実施の形態においては、第2設置区域部分65において、一の装置へのアクセスが、隣り合う他の装置によって遮られることが防止されている。このため、内側アクセス区域67内および第2外側アクセス区域69内の作業者は、第2設置区域部分65の各装置に容易にアクセスしてメンテナンスを行うことができ、メンテナンス性を確保することができる。
【0074】
同様に、第3設置区域部分66に設置された各装置を、設置基準線41のうち第3基準線部分63に直交する方向に沿って見たときに、互いに隣り合う装置同士が重なっていない。すなわち、内側アクセス区域67および第3外側アクセス区域70から見たときに、第3設置区域部分66において互いに隣り合う装置同士は重なっていない。このような構成を備えることにより、本実施の形態においては、第3設置区域部分66において、一の装置へのアクセスが、隣り合う他の装置によって遮られることが防止されている。このため、内側アクセス区域67内および第3外側アクセス区域70内の作業者は、第3設置区域部分66の各装置に容易にアクセスしてメンテナンスを行うことができ、メンテナンス性を確保することができる。
【0075】
すなわち本実施の形態においても、各装置は、設置基準線41を含む鉛直面(この鉛直面を展開した展開平面)に各装置を水平に投影した際に、各装置がいずれも重なる部分を有さないように配置されている。
【0076】
このように本実施の形態によれば、設置基準線41がコの字状の折れ線として形成され、設置平面区域40の内側に、各装置にアクセス可能な内側アクセス区域67が設けられている。このため、内側アクセス区域67、第1外側アクセス区域68、第2外側アクセス区域69および第3外側アクセス区域70から各装置に容易にアクセスすることができ、メンテナンスを容易に行うことができる。とりわけ、設置基準線41がコの字状の折れ線として形成されていることにより、第1設置区域部分64に設置された装置と第2設置区域部分65に設置された装置と第3設置区域部分66に設置された装置とを互いに近づけることができる。このことにより、内側アクセス区域67からメンテナンスを行う場合に、第1設置区域部分64の装置と第2設置区域部分65の装置と第3設置区域部分66の装置との間での作業者の移動距離を短くすることができる。このため、メンテナンス性を向上させることができる。
【0077】
(第4の実施の形態)
次に、
図6を用いて、本発明の第4の実施の形態における二酸化炭素回収設備および二酸化炭素回収設備のメンテナンス方法について説明する。
【0078】
図6に示す第4の実施の形態においては、設置基準線がC字状の曲線として形成されている点が主に異なり、他の構成は、
図1~
図3に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、
図6において、
図1~
図3に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0079】
本実施の形態においては、
図6に示すように、設置平面区域40および設置基準線41が、C字状の曲線として形成されている。
【0080】
より具体的には、設置基準線41は湾曲しており、円弧の一部をなすように形成されている。これにより、設置平面区域40も湾曲し、円弧の一部をなすように形成されている。リッチ液ラインL1、リーン液ラインL2、ガスラインL3および戻りラインL4を構成する配管は、設置基準線41に沿うように延びている。なお、設置基準線41は、円弧の一部をなしていなくてもよく、例えば、楕円の一部をなすようにしてもよく、湾曲形状は任意である。
【0081】
本実施形態においても、設置基準線41は、上方から見たときに、吸収塔20の中心および再生塔30の中心を通るようなC字状の曲線に設定されている。第1の実施の形態乃至第3の実施の形態と同様に、設置基準線41については、湾曲する設置平面区域40の幅方向(長手方向に垂直な方向)の中心を結ぶC字状の円弧、もしくは設置平面区域40を区画する円弧などの湾曲したC字状の曲線とすることもできる。湾曲する設置平面区域40のみを設定し設置基準線41を明示的に設定しない場合には、例えば、設置平面区域40を区画する湾曲した曲線(すなわち設置平面区域40を区画し複数の装置が配置される方向に延びる区画線)のいずれかを設置基準線41として扱う(設定する)ことができる。
【0082】
設置平面区域40の内側に、各装置にアクセス可能な内側アクセス区域80が設けられている。この内側アクセス区域80は、設置平面区域40に設置された各装置にアクセスしてメンテナンスを行おうとする作業者が立ち入る区域である。
【0083】
C字状に湾曲して形成される設置平面区域40の外側には、外側アクセス区域81が設けられている。外側アクセス区域81は、設置平面区域40に設置された各装置にアクセスしてメンテナンスを行おうとする作業者が立ち入る区域である。
【0084】
本実施の形態においては、設置平面区域40に設置された各装置を、設置基準線41に直交する方向(すなわち、設置基準線41の接線に垂直な方向)に沿って見たときに、互いに隣り合う装置同士が重なっていない。すなわち、内側アクセス区域80および外側アクセス区域81から見たときに、隣り合う装置同士は重なっていない。このような構成を備えることにより、本実施の形態においては、一の装置へのアクセスが、隣り合う他の装置によって遮られることが防止されている。このため、内側アクセス区域80内および外側アクセス区域81内の作業者は、各装置に容易にアクセスしてメンテナンスを行うことができ、メンテナンス性を確保することができる。
【0085】
すなわち本実施の形態においても、各装置は、設置基準線41を含む鉛直面(この鉛直面を展開した展開平面)に各装置を水平に投影した際に、各装置がいずれも重なる部分を有さないように配置されている。
【0086】
このように本実施の形態によれば、設置基準線41がC字状の曲線として形成され、設置平面区域40の内側に、各装置にアクセス可能な内側アクセス区域80が設けられている。このため、内側アクセス区域80および外側アクセス区域81から各装置に容易にアクセスすることができ、メンテナンスを容易に行うことができる。とりわけ、設置基準線41がC字状の曲線として形成されていることにより、装置同士を互いに近づけることができる。このことにより、内側アクセス区域80からメンテナンスを行う場合に、各装置同士の間での作業者の移動距離を短くすることができる。このため、メンテナンス性を向上させることができる。
【0087】
以上述べた実施の形態によれば、各装置へのアクセスを容易にし、メンテナンス性を確保することができる。
【0088】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、当然のことながら、本発明の要旨の範囲内で、これらの実施の形態を、部分的に適宜組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0089】
1:二酸化炭素回収設備、20:吸収塔、30:再生塔、31:再生熱交換器、32:リッチ液用ポンプ、34:リーン液用ポンプ、35:リーン液用冷却器、36:ガス用冷却器、37:気液分離器、38:制御装置、40:設置平面区域、41:設置基準線、51:第1基準線部分、52:第2基準線部分、53:第1設置区域部分、54:第2設置区域部分、55:内側アクセス区域、61:第1基準線部分、62:第2基準線部分、63:第3基準線部分、64:第1設置区域部分、65:第2設置区域部分、66:第3設置区域部分、67:内側アクセス区域、80:内側アクセス区域、