(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2021-12-22
(45)【発行日】2022-02-04
(54)【発明の名称】照明システム
(51)【国際特許分類】
H05B 45/375 20200101AFI20220128BHJP
H05B 47/115 20200101ALI20220128BHJP
H05B 47/11 20200101ALI20220128BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20220128BHJP
F21V 3/02 20060101ALI20220128BHJP
F21V 3/06 20180101ALI20220128BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20220128BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20220128BHJP
F21Y 113/13 20160101ALN20220128BHJP
【FI】
H05B45/375
H05B47/115
H05B47/11
F21S2/00 230
F21V3/02 400
F21V3/06 110
F21V23/00 113
F21V23/00 115
F21V23/00 140
F21Y115:10 500
F21Y113:13
(21)【出願番号】P 2020078784
(22)【出願日】2020-04-28
【審査請求日】2021-02-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591124640
【氏名又は名称】FKK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100174388
【氏名又は名称】龍竹 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【氏名又は名称】榊原 靖
(74)【代理人】
【識別番号】100145229
【氏名又は名称】秋山 雅則
(72)【発明者】
【氏名】吉田 和貴
【審査官】山崎 晶
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/050260(WO,A1)
【文献】特開2018-078044(JP,A)
【文献】特表2019-530187(JP,A)
【文献】特開2017-029293(JP,A)
【文献】特開2020-057629(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 45/375
H05B 47/115
H05B 47/11
F21S 2/00
F21V 3/02
F21V 3/06
F21V 23/00
F21Y 115/10
F21Y 113/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可撓性を有する長尺の回路基板と、前記回路基板に実装され且つ可視光の波長帯域の光を放射する直列に接続された複数の第1発光部と、前記回路基板に実装され且つ紫外光の波長帯域の光を放射する直列に接続された複数の第2発光部と、前記紫外光の波長帯域の光を透過する軟性材料から形成され、前記回路基板、前記複数の第1発光部および前記複数の第2発光部を覆う可撓性を有する長尺のカバーと、を有し、前記複数の第1発光部からなる第1直列回路の高電位側と前記複数の第2発光部からなる第2直列回路の高電位側とは、前記回路基板に配設された第1電極パッドに共通接続され、前記第1直列回路の低電位側が、前記回路基板に配設された前記第1電極パッドとは異なる第2電極パッドに電気的に接続され、前記第2直列回路の低電位側が、前記第1電極パッドおよび前記第2電極パッドとは異なる第3電極パッドに電気的に接続されている照明装置と、
周囲の明るさを検知する照度センサと、周囲の人の存否を検知する人感センサと、を有するセンサユニットと、
直流電源の高電位側の出力端と前記第1電極パッドとの間に介挿された第1スイッチング素子と、前記直流電源の低電位側の出力端と前記第2電極パッドとの間に介挿された第2スイッチング素子と、前記直流電源の低電位側の出力端と前記第3電極パッドとの間に介挿された第3スイッチング素子と、を有し、前記照度センサにより検知される照度が予め設定された基準照度よりも高い状態から前記基準照度以下の状態に遷移すると、前記第1スイッチング素子をオフ状態からオン状態にし、その後、前記人感センサにより人が検知されているとき、前記第2スイッチング素子をオン状態且つ前記第3スイッチング素子をオフ状態にすることで、前記複数の第1発光部を点灯させ、前記人感センサにより人が検知されていないとき、前記第2スイッチング素子をオフ状態且つ前記第3スイッチング素子をオン状態にすることで、前記複数の第2発光部を点灯させる点灯制御ユニットと、を備える、
照明システム。
【請求項2】
前記紫外光の波長帯域は、200nm以上380nm以下である、
請求項1に記載の
照明システム。
【請求項3】
前記カバーは、シリコーン樹脂から形成されている、
請求項1または2に記載の
照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
発光素子と、発光素子を内部に搭載し、発光素子から発せられた光を外部に出射するための開口を備えた筐体と、開口を塞ぐように設けられたUV・IRカットフィルタと、UV・IRカットフィルタの外側に設けられた拡散フィルタと、を備える照明装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。この照明器具は、発光素子から放射される紫外光の波長帯域の光と赤外光の波長帯域の光をカットフィルタでカットし、可視光の波長帯域の光のみを拡散フィルタ側へ透過させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、菌、ウイルスに紫外光を照射すると、菌、ウイルスが不活性化することが報告されている。そこで、この紫外光の特性を利用して、公共施設、飲食店等に前述のよう紫外線照射装置に用いられている紫外光を放射する光源を設置し、利用者が比較的少ない夜間の時間帯に光源から放射される紫外光により公共施設、飲食店等に存在する菌、ウイルス等を不活性化させることが提案されつつある。
【0005】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、可視光光源として機能しつつ、菌、ウイルス等の不活性化を効率的に行うことができる照明システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る照明システムは、
可撓性を有する長尺の回路基板と、前記回路基板に実装され且つ可視光の波長帯域の光を放射する直列に接続された複数の第1発光部と、前記回路基板に実装され且つ紫外光の波長帯域の光を放射する直列に接続された複数の第2発光部と、前記紫外光の波長帯域の光を透過する軟性材料から形成され、前記回路基板、前記複数の第1発光部および前記複数の第2発光部を覆う可撓性を有する長尺のカバーと、を有し、前記複数の第1発光部からなる第1直列回路の高電位側と前記複数の第2発光部からなる第2直列回路の高電位側とは、前記回路基板に配設された第1電極パッドに共通接続され、前記第1直列回路の低電位側が、前記回路基板に配設された前記第1電極パッドとは異なる第2電極パッドに電気的に接続され、前記第2直列回路の低電位側が、前記第1電極パッドおよび前記第2電極パッドとは異なる第3電極パッドに電気的に接続されている照明装置と、
周囲の明るさを検知する照度センサと、周囲の人の存否を検知する人感センサと、を有するセンサユニットと、
直流電源の高電位側の出力端と前記第1電極パッドとの間に介挿された第1スイッチング素子と、前記直流電源の低電位側の出力端と前記第2電極パッドとの間に介挿された第2スイッチング素子と、前記直流電源の低電位側の出力端と前記第3電極パッドとの間に介挿された第3スイッチング素子と、を有し、前記照度センサにより検知される照度が予め設定された基準照度よりも高い状態から前記基準照度以下の状態に遷移すると、前記第1スイッチング素子をオフ状態からオン状態にし、その後、前記人感センサにより人が検知されているとき、前記第2スイッチング素子をオン状態且つ前記第3スイッチング素子をオフ状態にすることで、前記複数の第1発光部を点灯させ、前記人感センサにより人が検知されていないとき、前記第2スイッチング素子をオフ状態且つ前記第3スイッチング素子をオン状態にすることで、前記複数の第2発光部を点灯させる点灯制御ユニットと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の第1発光部が、可視光の波長帯域の光を放射し、複数の第2発光部が、紫外光の波長帯域の光を放射する。そして、カバーが、紫外光の波長帯域の光を透過する軟性材料から形成され、回路基板、複数の第1発光部および複数の第2発光部を覆っている。これにより、例えば夜間の時間帯に複数の第2発光部を点灯させるようにすることにより、紫外光を含む太陽光が存在しない夜間の時間帯においても紫外光により細菌、ウイルス等を不活性化させることができる。従って、例えば公共施設、飲食点等に設置されることにより、これらの施設の菌、ウイルス等の不活性化を効率良く行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施の形態1に係る照明装置を示し、(A)は斜視図であり、(B)は断面図である。
【
図2】実施の形態1に係る発光モジュールの一部を示す平面図である。
【
図3】実施の形態1に係る発光モジュールを示し、(A)は一部を拡大した平面図であり、(B)は回路図である。
【
図4】実施の形態1に係る点灯制御ユニットの回路図である。
【
図5】実施の形態1に係る点灯制御ユニットの動作説明図である。
【
図6】本発明の実施の形態2に係る照明システムの概略構成図である。
【
図7】実施の形態2に係る点灯制御ユニットの回路図である。
【
図8】実施の形態2に係る点灯制御ユニットの動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態に係る照明装置について添付図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係る照明装置は、可撓性を有する長尺の回路基板と、回路基板に実装され且つ可視光の波長帯域の光を放射する複数の第1発光部と、回路基板に実装され且つ紫外光の波長帯域の光を放射する複数の第2発光部と、を備える。また、この照明装置は、紫外光の波長帯域の光を透過する軟性材料から形成され、回路基板、複数の第1発光部および複数の第2発光部を覆う長尺のカバーを備える。そして、この照明装置は、公共施設、飲食店等に設置され、夜間における周囲に公共施設、飲食店等の利用者が存在する時間帯には第1発光部を点灯させ、周囲に利用者が存在しないときに第2発光部を点灯させる。これにより、夜間において、公共施設、飲食店等に存在する細菌、ウイルス等を不活性するというものである。
【0011】
図1(A)に示すように、照明装置1は、複数(
図1(A)では5つ)の可撓性を有する長尺の発光モジュール21と、発光モジュール21を覆う長尺のカバー11と、点灯制御ユニット41と、を備える。また、照明装置1は、カバー11の長手方向における両端部に装着されカバー11内を密閉するキャップ12と、照明装置1の周囲の明るさを検知する照度センサ51と、照明装置1の周囲の人の存否を検知する人感センサ61と、を備える。キャップ12には、発光モジュール21へ電流を供給するための導電線L1、L2をキャップ12外へ導出するための導出孔12aが穿設されている。
【0012】
発光モジュール21は、
図1(B)および
図2に示すように、長尺の矩形板状の回路基板211と、14個の第1発光部212と、6個の第2発光部213と、を有する。回路基板211は、例えばFPC(Flexible Printed Circuits)から構成されており、電極パッド211a、211b、211cと、導体パターン(図示せず)と、が形成されている。電極パッド211cは、電極パッド211a、211bが設けられる面側とは反対側の面に設けられている。第1発光部212および第2発光部213は、ぞれぞれ、例えばSMD(Surface Mount Device)タイプLED(Light Emitting Diode)発光装置である。第1発光部212は、
図3(A)に示すように、矩形板状であり厚さ方向における一面側に平面視円形の凹部212cが形成された本体部212bと、凹部212cの底部に配設された発光素子212aと、凹部212cに充填された色変換部材212dと、を有する。また、第1発光部212は、本体部212bのX軸方向における両端部に配設された2つの電極212eと、を有する。発光素子212aとしては、例えば青色または紫外の波長帯域の光を放射するLED素子が採用される。色変換部材212dは、例えば黄色蛍光体を含む透光性を有する樹脂から形成されている。2つの電極212eは、それぞれ、回路基板211に形成された導体パターンに電気的に接続されている。
【0013】
第2発光部213は、第1発光部212と同様に、凹部212cが形成された本体部212bと、凹部212cの底部に配設された発光素子213aと、凹部212cに充填された透光性部材213dと、2つの電極212eと、を有する。発光素子213aとしては、200nm以上380nm以下の波長帯域の紫外光を放射するLED素子が採用される。また、透光性部材213dとしては、200nm以上380nm以下の波長帯域の光に対して透明なシリコーン樹脂から形成された透光性部材が採用される。
【0014】
6つの第2発光部213は、回路基板211のX軸方向における中央部においてY軸方向に沿って列状に実装されている。そして、列状に実装された6つの第2発光部213の+X方向側と-X方向側とのそれぞれに、7つの第1発光部212がY軸方向に沿って列状に実装されている。14個の第1発光部212は、
図3(B)に示すように、7直2並列に接続されている。そして、7つの第1発光部212を直列に接続されてなる2つの直列回路それぞれの一部に、1つの電流レギュレータ215が介挿されている。電流レギュレータ215としては、例えばオンセミコンダクタ社製のMSI45020AT1Gを採用することができる。また、6つの第2発光部213は、それらに流れる電流を予め設定された大きさに制限するための4つの限流用の抵抗214を介して直列に接続されている。7つの第1発光部212を含む直列回路のアノード側および6つの第2発光部213を含む直列回路のアノード側は、回路基板211に形成された導体パターンを介して電極パッド211aに共通接続されている。一方、7つの第1発光部212を含む直列回路のカソードは、回路基板211に形成された導体パターンを介して電極パッド211bに接続されている。また、6つの第2発光部213を含む直列回路のカソード側は、回路基板211に形成された導体パターンを介して電極パッド211cに接続されている。
【0015】
カバー11は、
図1(A)および(B)に示すように、長尺の角筒状に形成され5つの発光モジュール21を覆うカバー本体111と、カバー本体111の-Z方向側においてY軸方向に沿って延在する2つの長尺のリブ112と、を有する。即ち、カバー11本体は、発光モジュール21が有する回路基板211、14個の第1発光部212および6つの第2発光部213を覆っている。このカバー本体111およびリブ112は、いずれも、紫外光の波長帯域の光を透過する軟性材料から形成されている。このような軟性材料としては、例えば紫外光の波長帯域、即ち、200nm以上380nm以下の波長帯域の光に対して透明なシリコーン樹脂が採用される。
【0016】
照度センサ51は、2つのキャップ12のうちの一方に設けられている。照度センサ51としては、アナログ照度センサであってもよいし、ディジタル照度センサであってもよい。照度センサ51は、検出される照度が予め設定された基準照度よりも低い場合、Lレベルの電圧を出力し、検出される照度が一度基準照度よりも低い状態から基準照度以上の状態になると、Lレベルよりも高い予め設定されたHレベルの電圧を出力する。人感センサ61は、3つのキャップ12のうちの一方に設けられている。人感センサ61としては、例えば人から発せられる赤外線を感知する焦電センサを備えるものを用いることができる。人感センサ61は、2つの出力ポートte1、te2を有し、人を検出している場合、出力ポートte1から予め設定されたHレベルの電圧を出力し、出力ポートte2からHレベルよりも低い予め設定されたHレベルの電圧を出力する。一方、人感センサ61は、人を検出しなくなると、出力ポートte1からLレベルの電圧を出力し、出力ポートte2からHレベルの電圧を出力する。
【0017】
点灯制御ユニット41は、照度センサ51および人感センサ61それぞれの出力に基づいて、発光モジュール21の第1発光部212、第2発光部213の点灯状態を制御する。具体的には、点灯制御ユニット41は、照度センサ51により検知される照度が予め設定された基準照度以下の場合において、人感センサ61により人が検知されているとき、第1発光部212を点灯させ、第2発光部213を消灯状態で維持する。一方、点灯制御ユニット41は、照度センサ51により検知される照度が予め設定された基準照度以下の場合において、人感センサ61により人が検知されていないとき、第1発光部212を消灯状態で維持し、第2発光部213を点灯させる。この点灯制御ユニット41は、例えば
図4に示すように、交流電源ACから供給される交流を直流に変換して出力する電源回路31に導電線L1、L2を介して接続されている。ここで、電源回路31は、整流平滑回路と、降圧チョッパ回路と、を有し、2つの出力端teH、teL間に出力端teH側が高電位側となるような直流電圧を出力する。
【0018】
点灯制御ユニット41は、4つのスイッチング素子SW1、SW2、SW4、SW5と、3つの抵抗R1、R2、R3と、インバータIN1、IN2と、ツェナーダイオードZD1と、比較器CMPと、ラッチ回路411、413と、第1タイマ414と、第2タイマ412と、を有する。スイッチング素子SW1、SW2、SW4、SW5は、例えばNPN型のバイポーラトランジスタである。スイッチング素子SW5は、コレクタが電源回路31の高電位側の出力端teHに接続され、エミッタが発光モジュール21の電極パッド211aに接続されている。スイッチング素子SW1は、コレクタが発光モジュール21の電極パッド211bに接続されエミッタが電源回路31の低電位側の出力端teLに接続されるとともに、ベースがラッチ回路413のQ端子に接続されている。スイッチング素子SW2は、コレクタが発光モジュール21の電極パッド211cに接続されエミッタが電源回路31の低電位側の出力端teLに接続されている。スイッチング素子SW4は、エミッタがプルダウン用の抵抗R2を介して電源回路31の低電位側の出力端teLに接続されるとともにラッチ回路413のS端子に接続され、コレクタが電源回路31の高電位側の出力端teHに限流用の抵抗R1を介して接続されている。また、スイッチング素子SW4のベースは、人感センサ61の出力ポートte1に接続されている。ラッチ回路413は、例えばSRフリップフロップ回路であり、S端子へ入力される入力電圧がLレベルからHレベルに遷移すると、第1タイマ414からR端子へ入力される入力電圧がLレベルからHレベルに遷移するまで、Q端子からHレベルの電圧を出力し続ける。第1タイマ414は、人感センサ61の出力ポートte2に接続され、出力ポートte2の出力がLレベルからHレベルに遷移すると、カウントを開始し、その後、カウント数が予め設定された第1基準時間に対応する数に到達すると、Hレベルの電圧をラッチ回路413のR端子へ出力する。ここで、第1基準時間は、例えば数min乃至数十minに設定される。
【0019】
インバータIN1は、例えば反転増幅回路であり、入力端がラッチ回路413のQ端子に接続され、出力端がスイッチング素子SW2のベースに接続されている。比較器CMPは、例えばオペアンプを含んで構成され、プラス側入力端の電圧がマイナス側入力端の電圧以上である場合、予め設定されたHレベルの電圧を出力端から出力し、プラス側入力端の電圧がマイナス側入力端の電圧未満である場合、Hレベルよりも低いLレベルの電圧を出力端から出力する。比較器CMPは、出力端がスイッチング素子SW5のベースに接続され、マイナス側入力端がツェナーダイオードZD1のカソードに接続されている。ツェナーダイオードZD1は、定電圧源として機能するものであり、カソードが電源回路31の低電位側の出力端teLに接続され、アノードが分圧用の抵抗R3を介して電源回路31の高電位側の出力端teHに接続されている。インバータIN2は、例えば反転増幅回路であり、入力端が照度センサ51の出力端子(図示せず)に接続され、出力端が比較器CMPのプラス側入力端に接続されている。ここで、比較器CMPは、インバータIN2の出力電圧がツェナーダイオードZD1の両端間の基準電圧以上の場合、Hレベルの電圧を出力し、インバータIN2の出力電圧がツェナーダイオードZD1の両端間の基準電圧未満の場合、Lレベルの電圧を出力する。ラッチ回路411は、例えばSRフリップフロップ回路であり、比較器CMPからS端子へ入力される入力電圧がLレベルからHレベルに遷移すると、第2タイマ412からR端子へ入力される入力電圧がLレベルからHレベルに遷移するまで、スイッチング素子SW5のベースへHレベルの電圧を出力し続ける。第2タイマ412は、ラッチ回路411のQ端子の出力がLレベルからHレベルに遷移すると、カウントを開始し、その後、カウント数が予め設定された第2基準時間に対応する数に到達すると、Hレベルの電圧をラッチ回路411のR端子へ出力する。ここで、第2基準時間は、例えば日没時刻から日出時刻までの間の時間の実績に基づいて設定され、例えば7時間に設定される。
【0020】
ここで、本実施の形態に係る照明装置1の動作について
図3乃至
図5を参照しながら説明する。まず、
図5に示すように、照明装置1の周囲が暗くなっていくとそれに伴い、照度センサ51の出力電圧Vsが漸減していく。ここで、照明装置1の周囲の照度が前述の基準照度以上の場合、
図4に示すようにインバータIN2の出力電圧が、前述の基準電圧未満であり、比較器CMPの出力電圧はLレベルで維持され、スイッチング素子SW5はオフ状態で維持される。このとき、電源回路31から発光モジュール21へ直流電力が供給されないため、発光モジュール21の第1発光部212、第2発光部213のいずれも消灯状態を維持する。そして、時刻T1において、照度センサ51の出力電圧Vsが前述の基準電圧に対応する電圧Vsthに到達すると、インバータIN2の出力電圧が、前述の基準電圧以上となり、比較器CMPからラッチ回路411のS端子へ入力される電圧がHレベルとなる。このとき、ラッチ回路411のQ端子の電圧が、Hレベルにセットされる。そして、スイッチング素子SW5はオン状態となり、電源回路31から発光モジュール21へ直流電力が供給される。ここで、人感センサ61が人を検知していない場合、人感センサ61の出力ポートte1からスイッチング素子SW4のベースへ出力される電圧はLレベルで維持され、スイッチング素子SW4はオフ状態を維持する。そうすると、ラッチ回路413のS端子は、抵抗R2を介して電源回路31の低電位側の出力端teLの電圧レベルにプルダウンされ、ラッチ回路413のS端子の電圧は、Lレベルで維持されており、ラッチ回路413のQ端子からスイッチング素子SW1のベースへLレベルの電圧が出力され、スイッチング素子SW1がオフ状態で維持されている。そして、
図3に示す第1発光部212、第2発光部213を含む回路において、電極パッド211aから電極パッド211bへは電流が流れないため、第1発光部212は消灯状態を維持する。一方、
図4に示すインバータIN1は、Hレベルの電圧を出力するため、スイッチング素子SW2がオン状態で維持される。この場合、
図3に示す第1発光部212、第2発光部213を含む回路において、電極パッド211aから電極パッド211cへ電流が流れることにより、第2発光部213が点灯する。即ち、時刻T1において、第2発光部213のみが点灯し、第1発光部212は、消灯状態を維持する。
【0021】
時刻T1の後、時刻T2において、人感センサ61が人を検知したとする。この場合、人感センサ61の出力ポートte1からスイッチング素子SW4のベースへ出力される電圧はHレベルに変化し、スイッチング素子SW4がオン状態となる。このとき、ラッチ回路413のS端子の電圧が、電源回路31の高電位側の出力端teHに生じる電圧を抵抗R1、R2で分圧してなる電圧レベルまで上昇し、ラッチ回路413のQ端子からスイッチング素子SW1のベースへHレベルの電圧が出力され、スイッチング素子SW1がオンオフ状態となる。そして、
図3に示す第1発光部212、第2発光部213を含む回路において、電極パッド211aから電極パッド211bへは電流が流れるため、第1発光部212が点灯する。一方、
図4に示すインバータIN1は、Lレベルの電圧を出力するため、スイッチング素子SW2がオフ状態となる。この場合、
図3に示す第1発光部212、第2発光部213を含む回路において、電極パッド211aから電極パッド211cへは電流が流れないため、第2発光部213は消灯状態となる。即ち、時刻T2において、第1発光部212のみが点灯し、第2発光部213が消灯状態となる。
【0022】
その後、
図5に示すように、時刻T3において、人感センサ61が人を検知しなくなった直後は、第1タイマ414からラッチ回路413のR端子へ出力される電圧はLレベルで維持されるため、ラッチ回路413のQ端子からスイッチング素子SW1およびインバータIN1へ出力される電圧はHレベルで維持されている。従って、スイッチング素子SW1がオンしスイッチング素子SW2がオフした状態が維持されるので、第1発光部212のみが点灯し且つ第2発光部213が消灯した状態が維持される。このとき、人感センサ61の出力ポートte2から第1タイマ414への出力電圧が、LレベルからHレベルへ遷移し、第1タイマ414がカウントを開始する。そして、第1タイマ414は、時刻T4においてカウント数が前述の第1基準時間dTに対応する数に到達すると、Hレベルの電圧をラッチ回路413のR端子へ出力する。これにより、ラッチ回路413のQ端子の出力が再びLレベルにリセットされ、スイッチング素子SW2がオンし、スイッチング素子SW1がオフし、再び、第2発光部213のみが点灯し、第1発光部212が消灯した状態となる。
【0023】
また、
図4に示す第2タイマ412は、計時する時刻T1からの経過時間が、前述の基準時間に到達すると、Hレベルの電圧をラッチ回路411のR端子へ出力する。これにより、ラッチ回路411のQ端子の出力が再びLレベルにリセットされ、スイッチング素子SW5がオフ状態となる。そして、第1発光部212および第2発光部213の両方が消灯状態となる。このように、本実施の形態に係る点灯制御ユニット41は、夜間になり照度センサ51により検出される照度が基準照度よりも低くなった場合、照明装置1の周囲に人が存在するとき、第1発光部212のみを点灯させ、照明装置1の周囲に人が存在しないとき、第2発光部213のみを点灯させる。これにより、照明装置1の周囲に人が存在する場合、紫外光を人に照射するのを防止し、照明装置1の周囲に人が存在しない時間帯で、細菌、ウイルス等の不活性化を行うために紫外光を周囲に照射することが可能となる。
【0024】
以上説明したように、本実施の形態に係る照明装置1によれば、14個の第1発光部212が、可視光の波長帯域の光を放射し、6つの第2発光部213が、紫外光の波長帯域の光を放射する。そして、カバー11が、紫外光の波長帯域の光を透過する軟性材料から形成され、回路基板211、14個の第1発光部212および6つの第2発光部213を覆っている。そして、点灯制御ユニット41が、照度センサ51により検出される照度が前述の基準照度未満となる夜間の時間帯に第2発光部213を点灯させる。これにより、紫外光を含む太陽光が存在しない夜間の時間帯においても紫外光により細菌、ウイルス等を不活性化させることができる。従って、例えば公共施設、飲食点等に設置されることにより、これらの施設の菌、ウイルス等の不活性化を効率良く行うことが可能となる。
【0025】
実際、腸管病原性細菌が5900000CFU/ml存在する試料について、紫外光を照射せずに25時間放置した場合、8800000CFU/mlまで増殖した。これに対して、ピーク波長が368.7nmの紫外光を6時間、試料へ照射した紫外光の累積エネルギが1177.8KJ/m2となるまで照射し続けた場合、140000CFU/mlまで減少し、更に、紫外光を追加で19時間、試料へ照射した紫外光の累積エネルギが4907.6KJ/m2になるまで照射し続けると、100CFU/ml未満(98%以上殺菌)まで減少させることができたとの実験結果を得ている。このことからも、本実施の形態に係る照明装置1は、腸管病原性細菌のようないわゆる腸で悪さする菌、ウイルス等の不活性化に有効であることが判る。
【0026】
また、本実施の形態に係る第2発光部213から放射される紫外光の波長帯域は、200nm以上380nm以下である。これより、第2発光部213の点灯時において、照明装置1の周囲に存在する菌、ウイルス等を効率的に不活性化できる。
【0027】
更に、本実施の形態に係るカバー11は、シリコーン樹脂から形成されている。これにより、第2発光部213からカバー11へ継続的に紫外光が照射されてもカバー11の劣化が抑制される。
【0028】
また、本実施の形態に係る照明装置1は、照度センサ51と、人感センサ61と、点灯制御ユニット41と、を備える。そして、点灯制御ユニット41が、照度センサ51により検知される照度が前述の基準照度以下の場合において、人感センサ61により人が検知されているとき、第1発光部212を点灯させ、第2発光部213を消灯状態で維持する。一方、点灯制御ユニット41は、照度センサ51により検知される照度が前述の基準照度以下の場合において、人感センサ61により人が検知されていないとき、第1発光部212を消灯状態で維持し、第2発光部213を点灯させる。これにより、照明装置1の周囲に人が存在するときに、第2発光部213から人へ紫外光が照射されないようにすることができるので、人に紫外光が照射されることによる人への影響を低減することができる。
【0029】
(実施の形態2)
本実施の形態に係る照明システムは、人感センサまたは照度センサを有さない照明装置と、人感センサおよび照度センサを有し照明装置とは別体のセンサユニットと、を備える点が実施の形態1と相違する。本実施の形態に係る照明システムは、照明装置から放射される光が居住空間にいる人に直接照射されないいわゆる間接照明として使用されるものである。
【0030】
本実施の形態に係る照明システムは、
図6に示すように、照明装置2001と、点灯制御ユニット2004と、センサユニット2005と、を備える。なお、
図6において、実施の形態1と同様の構成については
図1(A)と同一の符号を付している。照明装置2001は、複数(
図6では5つ)の可撓性を有する長尺の発光モジュール21と、発光モジュール21を覆う長尺のカバー11と、を備え、点灯制御ユニット、照度センサ、人感センサを備えていない。また、照明装置2001は、カバー11の長手方向における両端部に装着されカバー11内を密閉するキャップ12、2012を備え、キャップ2012には、発光モジュール21へ電流を供給するための3本の導電線L11、L12、L13をキャップ2012外へ導出するための導出孔2012aが穿設されている。キャップ2012から導出された3本の導電線L11、L12、L13は、点灯制御ユニット2004に接続されている。また、点灯制御ユニット2004とセンサユニット2005とは、3本の信号線L21、L22、L23を介して接続されている。ここで、発光モジュール21は、実施の形態1と同様に、
図3(B)に示すように、7直2並列に接続された14個の第1発光部212と、6つの第2発光部213と、を有する。
【0031】
センサユニット2005は、
図7に示すように、照度センサ51と人感センサ61とを有する。なお、
図7において、実施の形態1と同様の構成は、
図4と同一の符号を付している。照度センサ51は、信号線L23を介して点灯制御ユニット2004に接続されている。また、人感センサ61の出力ポートte1は、信号線L21を介して点灯制御ユニット2004に接続され、出力ポートte2は、信号線L22を介して点灯制御ユニットに接続されている。
【0032】
点灯制御ユニット2004は、照明装置2001と導電線L11、L12、L13を介して接続されている。点灯制御ユニット2004は、照度センサ51により検知される照度が予め設定された基準照度以下の場合において、人感センサ61により人が検知されているとき、第1発光部212を点灯させ、第2発光部213を消灯状態で維持する。一方、点灯制御ユニット41は、照度センサ51により検知される照度が予め設定された基準照度以下の場合において、人感センサ61により人が検知されていないとき、第1発光部212を消灯状態で維持し、第2発光部213を点灯させる。
【0033】
点灯制御ユニット2004は、電源回路31と、3つのスイッチング素子SW1、SW4、SW5と、3つの抵抗R1、R2、R3と、インバータIN2と、ツェナーダイオードZD1と、比較器CMPと、ラッチ回路411、413と、第2タイマ412と、第1タイマ414と、を有する。スイッチング素子SW5は、コレクタが電源回路31の高電位側の出力端teHに接続され、エミッタが導電線L11を介して発光モジュール21の電極パッド211aに接続されている。スイッチング素子SW1は、コレクタが導電線L12を介して発光モジュール21の電極パッド211bに接続されエミッタが電源回路31の低電位側の出力端teLに接続されるとともに、ベースがスイッチング素子SW3のコレクタと抵抗R1との間に接続されている。また、発光モジュール21の電極パッド211cは、導電線L13を介して電源回路31の低電位側の出力端teLに接続されている。スイッチング素子SW4は、エミッタがプルダウン用の抵抗R2を介して電源回路31の低電位側の出力端teLに接続されるとともにラッチ回路413のS端子に接続され、コレクタが限流用の抵抗R1を介して電源回路31の高電位側の出力端teHに接続されている。また、スイッチング素子SW4のベースは、人感センサ61の出力ポートte1に接続されている。ラッチ回路413のQ端子は、スイッチング素子SW1のベースに接続されている。比較器CMP、ツェナーダイオードZD1、インバータIN2、ラッチ回路411および第2タイマ412は、実施の形態1と同様に接続されている。
【0034】
ここで、本実施の形態に係る照明システムの動作について
図7および
図8を参照しながら説明する。まず、
図8に示すように、センサユニット2005の周囲が暗くなっていくとそれに伴い、照度センサ51の出力電圧Vsが漸減していく。ここで、センサユニット2005の周囲の照度が前述の基準照度以上の場合、
図4に示すようにインバータIN2の出力電圧が、前述の基準電圧未満であり、比較器CMPの出力電圧はLレベルで維持され、スイッチング素子SW5はオフ状態で維持され、電源回路31から発光モジュール21へ直流電力が供給されず、発光モジュール21の第1発光部212、第2発光部213が消灯状態を維持する。そして、時刻T1において、照度センサ51の出力電圧Vsが前述の基準電圧に対応する電圧Vsthに到達すると、インバータIN2の出力電圧が、前述の基準電圧以上となり、比較器CMPからラッチ回路411のS端子へ入力される電圧がHレベルとなり、ラッチ回路411のQ端子の電圧がHレベルにセットされる。そして、スイッチング素子SW5はオン状態となり、電源回路31から発光モジュール21へ直流電力が供給され、
図3(A)に示す第2発光部213が点灯する。
【0035】
ここで、人感センサ61が人を検知していない場合、人感センサ61の出力ポートte1からスイッチング素子SW4のベースへ出力される電圧はLレベルで維持され、スイッチング素子SW4はオフ状態を維持する。そうすると、ラッチ回路413のS端子は、電源回路31の低電位側の出力端teLの電圧レベルに近い電圧レベルに維持され、Q端子からスイッチング素子SW1のベースへLレベルの電圧が出力され、スイッチング素子SW1がオフ状態で維持されている。この場合、
図3(B)に示す第1発光部212、第2発光部213を含む回路において、電極パッド211aから電極パッド211bへは電流が流れないため、第1発光部212は消灯状態を維持する。即ち、時刻T1において、第2発光部213のみが点灯し、第1発光部212は、消灯状態を維持する。
【0036】
時刻T1の後、時刻T2において、人感センサ61が人を検知したとする。この場合、人感センサ61の出力ポートte1からスイッチング素子SW4のベースへ出力される電圧はHレベルに変化し、スイッチング素子SW4がオン状態となる。このとき、ラッチ回路413のS端子の電圧が、電源回路31の高電位側の出力端teHの電圧レベルまで上昇し、ラッチ回路413のQ端子からスイッチング素子SW1のベースへHレベルの電圧が出力され、スイッチング素子SW1がオン状態となる。この場合、
図3(B)に示す第1発光部212、第2発光部213を含む回路において、電極パッド211aから電極パッド211bへは電流が流れるため、第1発光部212が点灯する。即ち、時刻T2において、第1発光部212および第2発光部213の両方が点灯した状態となる。
【0037】
その後、
図8に示すように、時刻T3において、人感センサ61が人を検知しなくなった直後は、第1タイマ414からラッチ回路413のR端子へ出力される電圧はLレベルで維持されるため、ラッチ回路413のQ端子からスイッチング素子SW1へ出力される電圧はHレベルで維持され、スイッチング素子SW1がオン状態が維持され、第1発光部212が点灯した状態が維持される。このとき、人感センサ61の出力ポートte2から第1タイマ414への出力電圧が、LレベルからHレベルへ遷移し、第1タイマ414がカウントを開始する。そして、第1タイマ414は、カウント数が第1基準時間dTに対応する数に到達すると、Hレベルの電圧をラッチ回路413のR端子へ出力する。これにより、ラッチ回路413のQ端子の出力が再びLレベルにリセットされ、スイッチング素子SW1がオフし、再び、第2発光部213のみが点灯した状態となる。
【0038】
また、
図4に示す第2タイマ412は、計時する時刻T1からの経過時間が、前述の基準時間に到達すると、Hレベルの電圧をラッチ回路411のR端子へ出力する。これにより、ラッチ回路411のQ端子の出力が再びLレベルにリセットされ、スイッチング素子SW5がオフ状態となる。そして、第1発光部212および第2発光部213の両方が消灯状態となる。このように、本実施の形態に係る点灯制御ユニット41は、夜間になり照度センサ51により検出される照度が基準照度よりも低くなった場合、センサユニット2005の周囲に人が存在するとき、第1発光部212および第2発光部213の両方を点灯させ、センサユニット2005の周囲に人が存在しないとき、第2発光部213のみを点灯させる。
【0039】
以上説明したように、本実施の形態に係る照明システムによれば、点灯制御ユニット2004が、照度センサ51により検出される照度が前述の基準照度未満となる夜間の時間帯全体に亘って第2発光部213を継続して点灯させる。これにより、夜間の時間帯において紫外光により細菌、ウイルス等を効率的に不活性化させることができる。
【0040】
また、本実施の形態に係る照明システムによれば、照明装置2001とセンサユニット2005とが別体である。従って、センサユニット2005の設置位置の自由度を高めることができる。
【0041】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は前述の各実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば、第1発光部212がY軸方向に沿って1列または3列以上並列している構成であってもよい。或いは、第2発光部213がY軸方向に沿って2列以上並列している構成であってもよい。
【0042】
各実施の形態では、カバー11が角筒状である例について説明したが、これに限らず、円筒状或いは断面形状がその他の形状である筒状のカバーを備えるものであってもよい。
【0043】
各実施の形態では、導電線L1、L2、L11、L12、L13が照明装置1の長手方向における片端部のみから導出されている例について説明したが、これに限らず、導電線が、照明装置1の長手方向における両端部それぞれから導出している構成であってもよい。
【0044】
実施の形態1において、点灯制御ユニットが、夜間になり照度センサ51により検出される照度が基準照度よりも低くなった場合、照明装置1の周囲に人が存在するとき、第1発光部212および第2発光部213の両方を点灯させ、照明装置1の周囲に人が存在しないとき、第2発光部213のみを点灯させるものであってもよい。また、実施の形態2において、点灯制御ユニットが、夜間になり照度センサ51により検出される照度が基準照度よりも低くなった場合、照明装置1の周囲に人が存在するとき、第1発光部212のみ点灯させ第2発光部213を消灯させ、照明装置1の周囲に人が存在しないとき、第2発光部213のみを点灯させるものであってもよい。
【0045】
各実施の形態では、点灯制御ユニット41、2004が、照度センサ51の出力および人感センサ61が人を検知したか否かに応じて、第1発光部212、第2発光部213の点灯または消灯させる例について説明した。但し、これに限らず、例えば照度センサ51、人感センサ61を備えておらず、点灯制御ユニットが、第1発光部212と第2発光部213との両方を常時点灯させるものであってもよい。或いは、点灯制御ユニットが、第2発光部213のみ常時点灯させ、第1発光部212のみを、照度センサ51の出力および人感センサ61が人を検知したか否かに応じて、点灯または消灯させるものであってもよい。
【0046】
各実施の形態に係る照明装置1、2001は、医療・衛生分野において、光触媒(酸化チタン)の光源用途に適用可能である。また、各実施の形態に係る照明装置1、2001は、工業分野において、半導体製造装置等において紫外線硬化性樹脂を硬化させる用途、印刷物に含まれる蛍光材料の検出用途、誘虫灯用途、酒酵母菌の活性化用途に適用可能である。更に、実施の形態に係る照明装置1、2001は、農業分野において、イチゴ果実の着色促進用途、玉葱栽培において抗酸化作用、抗炎症作用、降圧作用等の種々の生理作用が確認されているケルセチンの増加用途に適用可能である。また、各実施の形態に係る照明装置1、2001は、食品分野において、するめイカの白色化用途、殺菌効果による食品の鮮度維持、保存性増加用途にも適用可能である。
【0047】
以上、本発明の各実施の形態および変形例について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明は、実施の形態及び変形例が適宜組み合わされたもの、それに適宜変更が加えられたものを含む。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の照明装置は、細菌、ウイルス等の不活性化が必要な公共施設、飲食店で使用される照明装置として好適である。
【符号の説明】
【0049】
1,2001:照明装置、11:カバー、12,2012:キャップ、12a,2012a:導出孔、21:発光モジュール、31:電源回路、41,2004:点灯制御ユニット、51:照度センサ、61:人感センサ、111:カバー本体、112:リブ、211:回路基板、211a、211b、211c:電極パッド、212:第1発光部、212a,213a:発光素子、212b:本体部、212c:凹部、212d:色変換部材、212e:電極、213:第2発光部、213d:透光性部材、214,R1,R2,R3:抵抗、215:電流レギュレータ、411,413:ラッチ回路、412:第2タイマ、414:第1タイマ、2005:センサユニット、AC:交流電源、CMP:比較器、IN1,IN2:インバータ、L1,L2,L11,L12,L13:導電線、L21,L22,L23:信号線、SW1,SW2,SW3,SW4,SW5:スイッチング素子、te1,te2:出力ポート、teH,teL:出力端、ZD1:ツェナーダイオード