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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-19
(45)【発行日】2022-02-10
(54)【発明の名称】グローブ
(51)【国際特許分類】
   A41D 19/00 20060101AFI20220203BHJP
   A41D 19/015 20060101ALI20220203BHJP
【FI】
A41D19/00 Z
A41D19/00 P
A41D19/015 210A
A41D19/015 120
【請求項の数】 17
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020153408
(22)【出願日】2020-09-14
(65)【公開番号】P2021046655
(43)【公開日】2021-03-25
【審査請求日】2020-11-04
(31)【優先権主張番号】10 2019 214 140.4
(32)【優先日】2019-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510204998
【氏名又は名称】アディダス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100114409
【弁理士】
【氏名又は名称】古橋 伸茂
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】アンドレ ペクトールド
【審査官】須賀 仁美
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-525537(JP,A)
【文献】実開昭59-009019(JP,U)
【文献】韓国登録特許第10-1345655(KR,B1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0209097(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0167274(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0201823(US,A1)
【文献】特開2018-127726(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D19/00-19/04
A41D13/08
A63B71/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.複数の突起部を備え、
b.これらの突起部は、グローブの背面から突出し、背面から離れるように第1の方向に延び、
c.突起部は、第1の方向に直交する成分を含む第2の方向に変形するようになされており
少なくとも1つの前記突起部は、変形前に前記グローブの背面の方へ傾斜した向きに配置される、
グローブ。
【請求項2】
複数の突起部は、グローブとボールの接触領域が複数の突起部の変形がない場合よりも大きくなるように、グローブの背面がボールに接触すると、第2の方向に変形するようになされている、請求項1に記載のグローブ。
【請求項3】
接触領域は、第2の方向に傾斜および/または剪断変形される複数の突起部のうちの複数の突起部だけ増加する、請求項2に記載のグローブ。
【請求項4】
少なくとも1つの突起部は、変形を容易にする切り欠きを備える、請求項1から3のいずれかに記載のグローブ。
【請求項5】
傾斜した向きは、グローブの指先の方へ向けられる、請求項に記載のグローブ。
【請求項6】
少なくとも1つの突起部は、グローブの背面がボールと接触すると、その傾斜した向きに対して変形される、請求項に記載のグローブ。
【請求項7】
少なくとも1つの突起部は、凧形、菱形、直線状、または丸い基部を備える、請求項1からのいずれかに記載のグローブ。
【請求項8】
少なくとも1つの突起部の直径は、第1の方向に沿って変わる、請求項1からのいずれかに記載のグローブ。
【請求項9】
少なくとも1つの突起部の端部は、球形、楕円形、または漏斗形を備える、請求項1からのいずれかに記載のグローブ。
【請求項10】
少なくとも1つの突起部は、少なくとも1つの突起部が第2の方向に変形されるときに、隣接した突起部に当接するようになされる、請求項1からのいずれかに記載のグローブ。
【請求項11】
少なくとも1つの突起部は、曲がっている、請求項1から10のいずれかに記載のグローブ。
【請求項12】
少なくとも2つの突起部は、高さ、形状、または向きが異なる、請求項1から11のいずれかに記載のグローブ。
【請求項13】
各突起部は、グローブの背面に個々に取り付けられる、請求項1から12のいずれかに記載のグローブ。
【請求項14】
突起部は、指の関節の領域内、手の背面の領域内、または親指の領域内に配置される、請求項1から13のいずれかに記載のグローブ。
【請求項15】
単位面積あたりの突起部の個数は、グローブの背面にわたって変化する、請求項1から14のいずれかに記載のグローブ。
【請求項16】
少なくとも1つの突起部は、シリコーンで構成される、請求項1から15のいずれかに記載のグローブ。
【請求項17】
少なくとも1つの突起部は、10~50ショアAの範囲内の硬度を有する、請求項1から16のいずれかに記載のグローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グローブ、詳細には、ゴールキーパーグローブに関する。
【背景技術】
【0002】
グローブは、長い間、多くの異なる形態で知られてきた。一方で、グローブは、寒さ、熱さ、または摩擦などのいくつかの環境の影響から手を保護するように働き得る。特に、グローブは、打撃またはカットなどの化学的衝撃または物理的衝撃によって引き起こされる負傷から手を保護することができる。例えば、圧力の衝撃から手を保護するためにグローブに適用することができる可撓性要素が、欧州特許第2901875号明細書から知られている。好ましくは、この要素は、上部に凹部を備えるピラミッドの形状にそれぞれ設計され、このピラミッド形状要素がそれに垂直に作用する圧力を受けたときにこの要素の側面が内に折りたたむことができるようになっている。米国特許第10,342,274号明細書から、特に指の背面の領域に適用することができる別のタイプの保護要素が知られている。他方で、グローブは、その機能性で手をサポートすることもできる。例えば、特に手のひら領域が手のグリップを改善するようになされている多数のグローブが存在する。したがって、グローブの着用者は、幅広い種類の物体をよりしっかりと、そしてある状況下ではよりがっちりと把持することができる。
【0003】
全てのこれらの態様は、特にスポーツの分野でも重要な役割を果たす。グローブは、アイスホッケーなどにおいて手を保護すると共に、ゴルフなどにおいてその機能性で手をサポートおよび改善するために、数々のスポーツで使用されている。例えば、韓国特許第101345655号明細書は、グリップを改善することができるが、手の通気も改善することができるいくつかの穴を備えたゴルフグローブを開示する。米国特許第8,082,601号明細書は、クラブを操作するときに有利であり得るグローブの手のひら領域内のいくつかの空気充填要素を開示する。
【0004】
最後になるが、大事なことを言うと、グローブは、何十年にもわたってサッカーおよびハンドボールにも使用されている。ゴールキーパーグローブは、特に手のひらの領域および指の内側において、それらがボールを特にしっかりとキャッチできるように通常設計される。加えて、それらがボールと好ましくない接触をする場合に、例えば、欧州特許第1378273号明細書により知られているように、指の伸ばし過ぎを防ぐために一緒に働くことができるいくつかの要素が、グローブ中または上に設けられる場合がある。同様のコンセプトは、サッカーまたはハンドボールに明示的には関連していないが、日本特許第6321276号明細書によってやはり開示されている。中国実用新案第206777805号明細書により、手のひらの近くで指節骨の上に配置され得るゴールキーパーグローブ用の挿入物が知られている。
【0005】
しかしながら、一部のゲーム状況では、例えば、ボールがある高さで飛んでいる、または両手がボールに届くにはゴールキーパーがボールから遠く離れ過ぎているとき、ゴールキーパーがボールをしっかりとキャッチすることは、ほとんど不可能であり得る。代わりに、ゴールキーパーは、何か他のやり方でボールを逸らそうとしなければならない。そのような場合、ゴールキーパーは、しばしば、自分の握りしめたおよび伸ばした拳を用いる。伝統的な専門用語では、これは、「パンチング(fisting away)」と呼ばれる。
【0006】
しかしながら、そのようなパンチングは、キャッチングよりもはるかにコントロールできない。パンチングの後、キャッチングに成功した場合とは異なり、ボールは、通常、ゴールキーパーのところにないだけではない。パンチングによってボールが逸らされる方向も、十分正確にコントロールされることはまずあり得ない。ゴールキーパーは、パンチングするとボールコントロールできなくなり、ボールが相手の脚の正面に直接ジャンプしたり、または全く逸らされないというリスクを冒す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】欧州特許第2901875号明細書
【文献】米国特許第10,342,274号明細書
【文献】韓国特許第101345655号明細書
【文献】米国特許第8,082,601号明細書
【文献】欧州特許第1378273号明細書
【文献】日本特許第6321276号明細書
【文献】中国実用新案第206777805号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明は、グローブの背面に当たる物体、特にボールのコントロールを高めるグローブを提供するという課題に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、独立請求項1に記載のグローブによって少なくとも一部解決される。
【0010】
本発明の一実施形態では、グローブ、特にゴールキーパーグローブは、複数の突起部を備え、これらの突起部は、グローブの背面から突出し、背面から離れるように第1の方向に延び、突起部は、第1の方向に直交する成分を含む第2の方向に変形するようになされている。
【0011】
これは、ボールをパンチングするときに、かなり大きく向上したコントロールレベルをもたらすグローブを提供する。複数の突起部をグローブの背面から突出させ、背面から離れるように第1の方向に延ばすことによって、ボールは、多くの場合たいてい滑らかな表面を用いることに代えて、この複数の突起部と相互作用することができ、それによってグローブとボールの間の摩擦を増大させ、したがってボールコントロールを高める。
【0012】
突起部が第1の方向に直交する成分を含む第2の方向に変形するようになされていることは、この効果をさらに高めることができる。以下に突起部の変形性に言及する限りにおいて、これは、特にゴールキーパーグローブとボールの間で接触するとハンドボールおよび/またはサッカーなどのボールスポーツにおいて通常生じる力などの力の下の変形性を指す。また、好ましくは、本発明による突起部は、弾性的にまたは可逆的に変形可能であり、すなわち、それは、もはや力がそこに加えられなくなるとすぐにその元の形状に戻る。さらに、したがって、第2の方向の変形は、突起部が延びる第1の方向に少なくとも一部直交して作用する変形を指す。第1の方向に直交して作用する変形だけを明示的に意味しない。特に、複数の突起部は、グローブの背面がボールと接触すると、グローブとボールの接触領域が複数の突起部の変形がない場合よりも大きいように第2の方向に変形するようになされ得る。例えば、突起部は、それが全体としてと個々にとの両方でボールの球面に従うようにボール接触することによって変形することができる。
【0013】
特に、接触領域は、第2の方向に傾斜および/または剪断変形される複数の突起部のうちの複数の突起部だけ増加することもできる。この場合には、ボールは、突起部の端部および/または上側部分に接触するだけではない。むしろ、次いで、それぞれの突起部の側面も、ボールに少なくとも一部当接する。特に、ボールが特に第2の方向にグローブ表面に少なくとも一部平行に移動する状況では、したがって、突起部は、ボールに実質的に「引っ掛かる」ことができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの突起部は、変形を容易にする切り欠きを備える。これによって、突起部の全体的な変形性によって引き起こされる説明した望ましい効果をさらに高めることができる。異なる方向にそれぞれの突起部の堅さおよび/または硬さを変えることがやはり可能であり得る。これにより、ボールは、好ましくはある方向に逸らされる。
【0015】
少なくとも1つの突起部が変形前にグローブの背面の方へ傾斜した向きに配置される場合、それは、パンチング時により良いコントロールのために働くこともできる。傾斜した向き(または要するに、傾斜)が、以下に言及される場合、変形前の傾斜した向きが常に意味される。傾斜した向きにより、突起部は、他のものにおけるよりも選択した方向により堅いおよび/またはより硬い効果を得ることができ、したがって、好ましくはある方向にボールを逸らすのを助ける。特に、これは、グローブの背面がボールと接触すると、少なくとも1つの突起部をその傾斜した向きに対して変形させるために使用することもできる。これは、それぞれの突起部において特に高い復元力という結果になり、これによりグローブとボールの間にさらにより大きい摩擦をもたらし、したがってボールコントロールをさらに改善することができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、傾斜した向きは、グローブの指先の方へ向けることができる。たとえ突起部が部分的に指先の方だけへ向けられるとしても、本発明の意味では、突起部は、グローブの指先の方へ向けられる。言い換えれば、突起部の向きを説明するベクトルが指の延長方向に沿って向いている方向についてゼロでない成分を含めば十分である。したがって、上述したように、ボールが指の延長方向によって本質的に決定される方法に沿ってグローブに当たるときに、ボールとグローブの間に特に高い摩擦が発生する。通常、ゴールキーパーは、対応する腕を延ばすことによって正面で(場合によっては、拳に握りしめられた)自分の指を用いて自分の手をボールの方へ移動させるので、ゲーム中にとてもしばしば生じるのは、まさにそのような配置である。言い換えれば、指先の方向に傾斜した向きの方向付けは、ゲーム中にできる限りしばしば特に高度にその有利な効果を発生させる本発明に好都合であり得る。
【0017】
少なくとも1つの突起部は、凧形(kite)、菱形、または直線状基部を備えることができる。結果として、それぞれの突起部は、いくつかの方向により堅いおよび/またはより硬い効果を得ることができ、したがって、他のものにおけるよりもより大きい復元力を発生させる。これは、ボールが、グローブの背面と接触すると好ましくはある方向に逸らされるのを助けることもでき、それによってボールコントロールを増大させる。さらに、いくつかの実施形態では、少なくとも1つの突起部は、全ての方向に等しく堅いおよび/または硬い効果を得るために、丸い基部を備える。
【0018】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの突起部の直径は、第1の方向に沿って変わることができる。突起部の直径は、突起部の側面にありかつ第1の方向に直交する平面内にある2点間の最大可能距離である。例えば、少なくとも1つの突起部は、基部とは反対の端部の方へ先細りであり得る。これは、突起部の上側部分が下側部分よりも容易に変形できることを意味し、それによって上述したようにボールとグローブの間の接触面が増大し得るが、突起部は、ボールを最終的に(後ろで)保持したり(hold (back))ボールを逸らしたりするのに必要な復元力をやはり発生させることができる。逆に、少なくとも1つの突起部は、基部の方へ先細りすることもでき、それによって突起部は容易に変形させられるが、突起部は、ボールとグローブの間に特に大きい接触領域を可能にもする。他の実施形態では、少なくとも1つの突起部は、直径が交互に増減する形状を含むことができる。これは、対応する突起部およびボールとのその接触領域の変形性の特に精確な調整を可能にすることができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの突起部の(定義により、第1の方向において突起部の基部に常に面する)端部は、球形、楕円形、または漏斗形を備えることができる。このようにして、突起部による第三者への負傷を防ぐことができ、および/または少なくとも1つの突起部とボールの可能な接触領域をさらに調整、例えば拡大することができる。
【0020】
少なくとも1つの突起部は、それが第2の方向に変形するときに、隣接した突起部に当接するようになされ得る。これは、まさに説明したように、端部が球形、楕円形、または漏斗形を備えるときのように、例えば、突起部の端部にそれぞれの基部よりも大きい直径を含ませることによって実現することができる。隣接した突起部が互いに当接するとき、それらは互いを支持することができ、したがってより大きい復元力を発生させることができ、これは、ボールとの摩擦の増加をもたらして、したがって、ボールコントロールの改善をもたらすことができる。
【0021】
また、突起部(この目的のためと一般にの両方で)は、サイズ、特に高さ、形状、および/または向きが異なってもよい。突起部の高さは、第1の方向のその延在を示す。突起部の向きは、その傾斜した向きの方向である。単位面積あたりの突起部の個数、すなわち、突起部の(分布)密度は、グローブの背面にわたってやはり変化し得る。これは、本発明によるグローブの設計において高度の可撓性を可能にし、それによってそれは、それぞれの目的および必要に適合され得る。例えば、突起部のサイズ、形状、向き、および/または(分布)密度は、グローブのいくつかの領域において、および/または他のものとは異なるいくつかの方向において、変形可能な傾斜した突起部の上述した有益な効果をより利用するために、(必要であれば、特定の着用者のために個人的にでも)意のままに変更されてもよい。
【0022】
関節の領域内に突起部を設けることが特に有利であり得、これは、典型的にはパンチング時にボールと接触する領域であるからである。しかし、また、グローブの着用者は、常に正面で、関節でボールに当てることができるとは限らないので、手の背面の領域内および/または親指の領域内、特に親指の付け根関節の領域内における、本発明による変形可能な傾斜した突起部が有利であり得る。いくつかの状況では、ボールは、手の背面に当たり、または親指の外側にも当たる。そのような場合に、グローブが高度のボールコントロールを可能にすることも重要であり得、これは、これらの領域内の本発明による突起部によって確実にすることができる。
【0023】
さらにまたは代替として、少なくとも1つの突起部が、曲がっていることもできる。これは、それぞれの突起部がボールによってより容易に変形され得る、例えば傾斜され、剪断変形され、または曲げられ、およびさらに十分な復元力で構築されることも好ましいものであり得る。
【0024】
また、各突起部は、グローブの背面に個々に取り付けられてもよく、したがって、突起部は、共通の基部要素から突出しない。上述した設計の自由がさらに増加することができるだけではない。それは、個々の突起部を修繕または交換することも容易にさせ、これは、グローブの耐久性および環境適合性に良い影響を与え得る。特に、手の運動の自由を制限し得る、平らな基部要素(そして複数の本発明による突起部がそこから突出する)がグローブに取り付けられなければならないことを避けることもできる。各突起部がグローブの背面に個々に取り付けられる場合、何らかの機能性を失わせる突起部がない状態で、グローブの着用感が高められ得る。
【0025】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの突起部は、シリコーンで構成される。シリコーンは本発明による突起部に特に適していることが分かっている。したがって、いくつかの実施形態では、全部ではないが、いくつかの突起部は、シリコーンで作製されてもよい。
【0026】
突起部は、10~50ショアAの範囲内の硬度、好ましくは15~35ショアAの範囲内の硬度、特に好ましくは20~30ショアAの範囲内の硬度、特に、26ショアAの硬度を有することができる。本発明の目的は、突起部は、ボールを有効に(後ろで)保持するおよび逸らすために、容易に変形される、例えば傾斜される、剪断変形される、または曲げられるのに十分柔らかいが、必要なテンションおよびしたがって復元力を発生させるのに十分になお堅いまたは硬いので、これらの硬度で特によく実現することができることが分かっている。
【0027】
述べたように、好ましくは、突起部は、弾性的にまたは可逆的に変形可能であり、すなわち、もはや力がそこに加えられなくなるとすぐにその元の形状に戻る。
【0028】
本発明は、以下の実施形態を含む。
【0029】
[1]a.複数の突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)を備え、b.これらの突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)は、グローブ(100)の背面から突出し、背面から離れるように第1の方向に延び、c.突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)は、第1の方向に直交する成分(5051b、5052b、5054b、5055b)を含む第2の方向(5051、5052、5053、5054、5055)に変形するようになされている、グローブ(100)、特にゴールキーパーグローブ。
【0030】
[2]複数の突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)は、グローブ(100)とボール(2000)の接触領域が複数の突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)の変形がない場合よりも大きくなるように、グローブ(100)の背面がボール(2000)に接触すると、第2の方向(5051、5052、5053、5054、5055)に変形するようになされている、[1]に記載のグローブ(100)。
【0031】
[3]接触領域は、第2の方向(5051、5052、5053、5054、5055)に傾斜および/または剪断変形される複数の突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)のうちの複数の突起部だけ増加する、[2]に記載のグローブ(100)。
【0032】
[4]少なくとも1つの突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)は、変形を容易にする切り欠きを備える、[1]から[3]のいずれかに記載のグローブ(100)。
【0033】
[5]少なくとも1つの突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)は、変形前にグローブ(100)の背面の方へ傾斜した向きに配置される、[1]から[4]のいずれかに記載のグローブ(100)。
【0034】
[6]傾斜した向きは、グローブ(100)の指先の方へ向けられる、[5]に記載のグローブ(100)。
【0035】
[7]少なくとも1つの突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)は、グローブ(100)の背面がボール(2000)と接触すると、その傾斜した向きに対して変形される、[5]または[6]に記載のグローブ(100)。
【0036】
[8]少なくとも1つの突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)は、凧形、菱形、直線状、または丸い基部を備える、[1]から[7]のいずれかに記載のグローブ(100)。
【0037】
[9]少なくとも1つの突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)の直径は、第1の方向に沿って変わる、[1]から[8]のいずれかに記載のグローブ(100)。
【0038】
[10]少なくとも1つの突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)の端部は、球形、楕円形、または漏斗形を備える、[1]から[9]のいずれかに記載のグローブ(100)。
【0039】
[11]少なくとも1つの突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)は、少なくとも1つの突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)が第2の方向(5051、5052、5053、5054、5055)に変形されるときに、隣接した突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)に当接するようになされる、[1]から[10]のいずれかに記載のグローブ(100)。
【0040】
[12]少なくとも1つの突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)は、曲がっている、[1]から[11]のいずれかに記載のグローブ(100)。
【0041】
[13]少なくとも2つの突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)は、サイズ、特に高さ、形状、および/または向きが異なる、[1]から[12]のいずれかに記載のグローブ(100)。
【0042】
[14]各突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)は、グローブ(100)の背面に個々に取り付けられる、[1]から[13]のいずれかに記載のグローブ(100)。
【0043】
[15]突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)は、指の関節の領域内、手(160)の背面の領域内、および/または親指(110)の領域内、特に親指の付け根関節の領域内に配置される、[1]から[14]のいずれかに記載のグローブ(100)。
【0044】
[16]単位面積あたりの突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)の個数は、グローブ(100)の背面にわたって変化する、[1]から[15]のいずれかに記載のグローブ(100)。
【0045】
[17]少なくとも1つの突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、401)は、シリコーンで構成される、[1]から[16]のいずれかに記載のグローブ(100)。
【0046】
[18]少なくとも1つの突起部(201、202、203、301、302、303、401、402、403、501、502、503、601、602、603、701、702、703、801、802、803、901、902、903、1001、1002、1003、1101、1102、1103、1301、1302、1303、1401)は、10~50ショアAの範囲内の硬度、好ましくは15~35ショアAの範囲内の硬度、特に好ましくは20~30ショアAの範囲内の硬度、特に26ショアAの硬度を有する、[1]から[17]のいずれかに記載のグローブ(100)。
【0047】
本発明の考えられる実施形態を、添付図面を参照して、以下の詳細な説明の中でより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】複数の突起部を備えたゴールキーパーグローブであって、突起部がグローブの背面から突出し、背面から離れるように第1の方向に延び、この突起部は第1の方向に直交する成分を含む第2の方向に変形するようになされている、ゴールキーパーグローブの例示的実施形態の図である。
図2図1の実施形態の詳細図である。
図3】複数の突起部の概略図である。
図4】別の複数の突起部の概略図である。
図5】別の複数の突起部の概略図である。
図6A-6B】別の複数の突起部の概略図である。
図7A-7B】別の複数の突起部の概略図である。
図8A-8B】別の複数の突起部の概略図である。
図8C】別の複数の突起部の概略図である。
図9A-9C】複数の突起部の動作の考えられ得るモードの概略図である。
図10A-10B】様々な複数の突起部を備えた試験片の図である。
図10C】最新技術により知られる複数の突起部を備えた試験片の図である。
図10D】静止摩擦係数の決定に使用される最新技術により知られる摩擦面の図である。
図11】グローブの背面の層状構造の概略図である。
図12】可能な変形方向の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
簡潔にするために、以下にいくつかの実施形態だけを説明する。当業者は、これらの特定の実施形態を参照して説明された特徴は異なるやり方で修正されたり組み合わされたりしてもよく、個々の特徴は省略することもできることを認識されよう。上記の章における一般的な説明は、以下のより詳細な説明にも当てはまる。
【0050】
図1は、本発明によるゴールキーパーグローブ100の一実施形態を示す。グローブ100は、親指110、人差し指120、中指130、薬指140、および小指150を備え、グローブ100の背面は、図1に見えている。指の背面または本発明によるグローブの背面は、グローブを着用するときに、全体として、着用者の手の手のひらから離れるように向いている側を示す。したがって、特に、そのような背面は、着用者がグローブを着用しているときに、着用者の手の手のひらから離れるように回されもする。グローブ100は、手領域160および手首領域170の背面をさらに備える。
【0051】
グローブ100は、表側の領域内に1つまたは複数のグリップ要素(gripping element)を備える。本発明によるグローブの表側は、背面とは対照的に、着用者がグローブを着用しているときに、着用者の手の内側に接触する側を示す。特に、グローブを着用しているときに、着用者の手の手のひらにあるグローブの領域は、本発明によるグローブの表側に属する。図1の実施形態では、例えば、少なくともグリップ要素121、123、125は、人差し指120の表側に配置され、これは、例えば、グローブのグリップを増加させるための特別な材料を含むことができる。中指130の表側に配置された少なくとも1つのグリップ要素131もある。ストリップ122、124は、グリップ要素121、123、125間に配置される。ストリップ122、124は、人差し指120の曲げを容易にするように配置および適合され得る。例えば、ストリップ122、124は、グローブ100を着用しているときに、それらが着用者の人差し指の関節の上に位置するように配置することができる。代替としてまたはさらに、ストリップ122、124は、1つまたは複数の特に可撓性の材料で構成することができる。
【0052】
グローブ100は、固定機構を備えない。しかしながら、他の実施形態では、特に例えば手首領域170内に、固定機構が設けられてもよい。考えられる固定機構は、面ファスナを含み得るが、これに限定されない。
【0053】
いくつかの実施形態では、グローブ100などのグローブは、グリップ要素121、123、125、131などの様々な要素をグローブの別の弾性プリフォームの表面に、例えば、それらを上に接着、縫製、またはしごき加工することにより施すことによって得ることができる。いくつかの実施形態では、グリップ要素121、123、125、131などの異なる要素が、取り付けのためにプリフォームに融合することができる。プリフォームは、それが着用者の手全体を取り囲むようにすでに成形されていてもよい。他の実施形態では、プリフォームは、それが着用者の手全体を取り囲むのではなく、むしろ、グリップ要素121、123、125、131などの他の要素が配置および固定され得る間隙、穴、および/または凹部を備えるように成形されてもよい。
【0054】
いくつかの実施形態では、グローブ100などのグローブは、可撓性材料で構成され、特に織物材料または高分子材料で構成される。そのような材料は、織られまたは編まれ、特に平編みされ得る。一実施形態では、グローブ100などのグローブの少なくとも一部は、91%ポリエステル、8%エラステーン、および1%ポリアミドからなり、したがって860g/mの単位面積あたりの質量を含む材料から平織りされてもよい。しかしながら、グローブ100などのグローブは、不織布、特にいわゆるメルトブローまたはいわゆるスパンボンド工程によって得られたもので構成することもできる。他の実施形態では、多層材料もグローブ100などのグローブに使用されてもよく、これは、図11に関連してさらに説明される。
【0055】
グローブ100は、その背面に複数の突起部201、202、203(全てのものに参照符号が与えられているのではない)を備える。突起部201、202、203は、背面から突出し、すなわち、突起部201、202、203は、例えば、背面に取り付けられる。突起部201、202、203は、裏から離れるように第1の方向に延びる。図1の実施形態では、突起部201、202、203は、特に関節の領域内、親指110の領域内、特に親指の付け根関節の領域内、および指120、130、140、150の領域内に配置されるが、指先の領域内ではない。加えて、突起部201、202、203は、親指110と人差し指120の間の領域から手首領域170へ広がる領域内に配置される。他の実施形態では、突起部201、202、203などの突起部は、さらにまたは代替として背面の他の領域内に配置される。また、突起部201、202、203のような突起部は、もっぱら関節の領域内、手160の背面の領域内、または親指110の領域内、特に親指の付け根関節の領域内に配置され得る。突起部は、グローブ100のようにグローブの完全な背面に配置することもできる。突起部は、グリップ要素121、123、125などのグリップ要素および/またはストリップ122、124などのストリップに加えてまたは代えて、グローブ100などのグローブの表側に位置することもできる。突起部201、202、203などの突起部は、グローブの内側から突出することもでき、すなわち、グローブの内側に位置し、着用者の手の表面の方へ延びることができる。
【0056】
突起部201、202、203は、グローブ100の背面に個々に取り付けられ、したがって、突起部201、202、203は、共通の基部要素から突出しない。これは、本発明によるグローブのよりいっそう可撓性の構成を全体的に可能にする。いくつかの実施形態では、突起部201、202、203などの突起部の基部は触れ合わず、他の実施形態では触れ合う。他の実施形態では、少なくとも2つ以上の突起部が、共通の基部要素から突出する。いくつかの実施形態では、全ての突起部が、共通の基部要素から突出する。突起部は、グローブ100などのグローブの背面の内側層(図示せず)に取り付けられ、グローブの背面の最外層を通じて延びることもできる。
【0057】
いくつかの実施形態では、突起部201、202、203などの突起部は、金型を用いて、例えばワンピース金型(one-piece metal mould)を用いてグローブ100などのグローブの背面に施される。例えば、突起部を形成する1つまたは複数の材料は、まず、液体状態で金型内に配置される。この金型は、所望の突起部に対応する凹部を含み、この凹部は、例えば、所望の突起部の反対である。加えて、この工程中および/またはこの工程後に金型から空気が取り除かれ得る。次いで、プレス機が、グローブの背面を、液体材料を内部に有する金型の上へおよび/または金型の中に押す。熱および/または圧力の効果により、液体材料は、少なくともグローブの背面の表面中に拡散する。したがって、突起部は、例えば、加硫によってグローブの背面に施される。
【0058】
突起部201、202、203は、シリコーンで構成される。代替としてまたはさらに、突起部201、202、203などの突起部は、ポリウレタンまたはゴムなどの(軟)高分子材料で構成することもできる。いくつかの実施形態では、突起部201、202、203などの突起部は、層状構造を備えることもできる。例えば、グローブの背面に位置する層は、例えば、ちょうど説明したように加硫によってグローブの背面に施すのが特に容易であるシリコーンを含むことができ、一方、突起部の端部内に位置する層は、ゴムを含むことができ、ボールとの接触による摩耗が低く保たれ得るようになっている。
【0059】
いくつかの実施形態では、突起部201、202、203などの突起部は、10~50ショアAの範囲内の硬度、好ましくは15~35ショアAの範囲内の硬度、特に好ましくは20~30ショアAの範囲内の硬度、特に26ショアAの硬度を含む。
【0060】
突起部201、202、203などの突起部の材料の組成および硬度は、グローブの背面にわたって個々におよびそれぞれ互いから独立して一般に変更されてもよいことが当業者は理解されよう。そのうち、数ある中で、意図された用途および/またはグローブが使用される環境、例えば、グローブが室内サッカーのために使用されるのか、または芝生のピッチ上で使用されるのかが考慮に入れられ得る。
【0061】
図2は、図1のグローブ100の詳細図を示し、したがって上の説明が類推的に適用される。特に、図2は、複数の突起部201、202、203(全てのものに参照符号が与えられているのではない)をより詳細に示す。
【0062】
少なくともそれらの形状において、突起部201、202、203は、図3に概略的に示されている複数の突起部301、302、303(全てのものに参照符号が与えられているのではない)の個々の突起部に対応し得る。突起部301、302、303は、ほぼ菱形状または凧形状の基部を備える。各基部の4つの隅は、丸くなっているが、他の実施形態においてそうである必要はない。原理では、突起部301、302、303などの突起部は、三角形、正方形、平行四辺形、またはより一般的な多角形などの非四辺形のものを含む任意の基部を備えることができる。直線状のまたは丸い基部も可能であり、それらは、図6A図8C(以下参照)の実施形態に用意されているようなものである。
【0063】
突起部301、302、303は、ある点へ先細りし、したがってそれらの直径は、それらが広がる第1の方向に沿って変化する。それぞれの突起部の得られた先端は、この場合には突起部301、302、303のそれぞれの端部を形成し、それぞれの基部の中央上方に位置せず、そのため、突起部301、302、303は、傾斜した向きに配置される(または要するに、傾斜している)。特に、突起部301、302、303は、それぞれの基部の4つの隅のうちの1つの隅の方へ傾斜している。より概して、突起部301、302、303などの突起部は、突起部の体積の中心が直線上で関連した基部の領域の中心にない場合、本発明に従って傾斜した向きに配置され、または傾斜され、これは、それぞれの突起部の基部に直交している。この意味において、本発明による突起部は、(少なくとも)非対称である。
【0064】
突起部301、302、303は、4つの縁部をそれぞれ備え、これは、対応する突起部301、302、303の菱形状または凧形状の基部の(丸い)隅から端部に向かってそれぞれ延びる。これらの4つの縁部は、図3の実施形態では、わずかに凹形である。特に、隅からそれぞれの突起部が傾斜している方へ突出するこれら縁部、およびそれぞれの反対の隅から始まるこれらの縁部は、他の縁部よりも凹形である。したがって、突起部301、302、303は、曲がっている。したがって、概して、突起部301、302、303は、鮫ヒレに似ている。
【0065】
しかしながら、原理では、本発明による突起部について、任意の他の形状も可能である。図4は、本発明による突起部401、402、403(全てのものに参照符号が与えられているのではない)の対応する代替実施形態を示す。突起部401、402、403は、正方形基部を備え、一点に向かって先細りし、したがってそれらは、ピラミッドのような形状を備える。しかしながら、突起部401、402、403は、その端部または先端が正方形基部の上方の中心に位置しないように傾斜される。さらに、突起部401、402、403は、図3の実施形態の突起部301、302、303のように基部の隅に向かって傾斜せず、正方形基部の縁部に向かっている。
【0066】
他方で、図5は、それぞれが正方形基部をやはり有し、ピラミッドのように一点に先細りする、複数の突起部501、502、503(全てのものに参照符号が与えられているのではない)を示す。しかし、突起部501、502、503は、そのそれぞれの正方形基部の隅に向けて傾斜している。加えて、突起部501、502、503は、図4の実施形態の突起部401、402、403よりもさらに離れている。
【0067】
図3の実施形態の突起部301、302、303、図4の実施形態の突起部401、402、403、および突起部501、502、503は、サイズが変わるが、全て同じ方向に傾斜している。しかしながら、他の実施形態では、突起部またはその傾斜の向きは、少なくとも一部変わり得る。
【0068】
図6Aおよび図6Bは、本発明による突起部601、602、603(全てのものに参照符号が与えられているのではない)の別の可能な実施形態を示す。図6Bの上面図に特に示されるように、突起部601、602、603は、直線状基部をそれぞれ備える。突起部601、602、603の直線状基部、平行である。さらに、突起部601、602、603の直線状基部は、均一の波形を備える。図6Aおよび図6Bの実施形態では、突起部601、602、603の直線状基部は、それぞれ2つの期間を説明する。しかしながら、他の実施形態では、突起部601、602、603の直線状基部は、長さおよび形状が異なっていることもできる。
【0069】
直線状基部から、突起部601、602、603は、第1の方向に延びる。突起部601、602、603は、本質的に壁状または薄層状の形状を備える。それらは、一点に向かって先細りせず、突起部601、602、603の直径は、第1の方向に沿って精密に変わらない。しかしながら、これは、他の実施形態の場合であってもよい。
【0070】
図7Aおよび図7Bは、第1の方向に延びる本発明による突起部701、702、703(全てのものに参照符号が与えられているのではない)の別の可能な実施形態を示す。図7Bに特に示されるように、突起部701、702、703は、突起部701、702、703の脚部720の下側に対応する丸い基部を備える。脚部720は、その後に、脚部720よりも小さい直径も有する円錐台状要素719が第1の方向に続く。したがって、突起部701、702、703は、この領域内で先細る。円柱状要素718は、第1の方向に円錐台状要素719と同じ高さである。円柱状要素718は、今度は別の円錐台状要素717と同じ高さであり、その直径は、円柱状要素718から第1の方向に沿って均一に増加する。別の円柱状要素716は、円錐台状要素717の他の側と同じ高さである。したがって、円柱状要素716は、円柱状要素718よりも直径が大きい。円柱状要素716は、その後に、要素719、718、717にほぼ対応する一連の要素715、714、713が続く。要素713は、したがって円錐台状であり、次いでその後に、円柱状要素716の直径に対応する直径を有する別の円柱状要素712が、第1の方向に同じ高さで続く。しかしながら、円柱状要素712は、円柱状要素716の高さの約2倍である。円柱状要素712は、その後に、球形または楕円形を有する突起部701、702、703の端部が第1の方向に続く。
【0071】
全体で、したがって、突起部701、702、703の直径は、第1の方向に沿って変わる。突起部701、702、703の部分的な先細りは、本発明の意味では切り欠きのように働ことができ、すなわち、突起部701、702、703の変形を容易にする。他の実施形態では、少なくとも1つの突起部は、変形を容易にする別のタイプの切り欠きを備える。より一般的には、突起部が傾斜して離される突起部の側部に切り欠きがあってもよい。切り欠きは、任意の形状および深さを備えることができる。いくつかの実施形態では、打ち抜き穴が、突起部の変形を容易にするために突起部を通じて延びることもできる。そのような打ち抜き穴は、本発明の意味では切り欠きとして理解されることにもなる。
【0072】
突起部701、702、703は、好ましくは、弾性的にまたは可逆的に変形可能であり、すなわち、突起部701、702、703は、もはや力がそこに加えられなくなるとすぐにその元の形状に戻る。
【0073】
複数の突起部701、702、703は、突起部701、702、703の脚部720が互いに触れるように配置される。加えて、突起部701、702、703は、均一に配置され、その脚部720は、一種の一松模様で配置される。複数の突起部701、702、703は、少なくとも2つの異なる高さの突起部701、702、703を備える。高さの差は、突起部701、702、703の一部が突起部701、702、703の他のものと比較して第1の方向に伸ばされまたは圧縮されることによるものであり得る。しかしながら、高さの差は、要素712~719、特に個々の突起部701、702、703の円柱状要素718、716、714、および/または712などの個々の要素が、より高くなるように設計されていることによって生じる場合もある。複数の突起部701、702、703は、同じ高さの突起部701、702、703だけが一列になるように配置されている。しかしながら、隣接した列だけが、2つの高さの他のものの突起部701、702、703を備える。
【0074】
突起部701、702、703の球形または楕円形端部711と組み合わせて、この配置は、第2の方向に変形されるときに、より高い突起部701、702、703がより小さい突起部701、702、703と当接することを可能にし得る。代替としてまたはさらに、逆に、より小さい突起部701、702、703は、第2の方向に変形されるときに、より高い突起部701、702、703と当接することもできる。概して、突起部701、702、703などの突起部は、互いに当接するようになされ得、すなわち、例えば、第2の方向に変形されるときに、隣接した突起部701、702、703に当接するようになされる。
【0075】
図8A図8Cは、第1の方向に延びる本発明による突起部801、802、803(全てのものに参照符号が与えられているのではない)の別の可能な実施形態を示す。特に、図8Aは、任意の変形前の突起部801、802、803を示す。他方で、図8Bおよび図8Cは、例えば、第1の方向に直交する成分を含む方向に(イメージの平面内で、例えば、右へ)移動するボールと接触することによって変形中の突起部801、802、803を示す。突起部801、802、803は、最下の円錐台状要素815または825の下端に対応する丸い基部をそれぞれ備える。円錐台状要素815、825は第1の方向に沿ってより広くなり、したがって、それらの直径は増加する。最下の円錐台状要素815、825は、他の円錐台状要素814、824と同じ高さであり、これは、やはり第1の方向に沿ってより広くなる。それによって、円錐台状要素814、824は、円錐台状要素815、825よりもより大きく広くなり、円錐台状要素814、824の側面の第1の方向の傾きは、したがって、円錐台状要素815、825の側面の第1の方向の傾きよりも量が小さくなる。さらに、円錐台状要素813、823は、第1の方向に円錐台状要素814、824と同じ高さであり、これは、円錐台状要素814、824よりも第1の方向に沿ってさらにより大きく広くなる。低い高さの円柱状要素812、822は、第1の方向に円錐台状要素813、823と同じ高さである。これらの円柱状要素812、822は、その後に、低い高さの他の円錐台状要素811、821が第1の方向に続く。円錐台状要素811、821は、第1の方向に沿って先細り、したがって円柱状要素812、822に対して、突起部801、802、803の直径は、やはり減少する一方、第1の方向に沿って要素813~815、823~825のレベルに前もって増加する。
【0076】
要素811、812、813および821、822、823は、それぞれ、突起部801および802の端部を形成する。したがって、突起部801、802、および803の端部は、漏斗形を備え、必要ならば、漏斗形の端部も、上部に凹部を備えることができる。図7Aおよび図7Bの実施形態の突起部701、702、703に類似する突起部801、802、803の対称的な一松模様状の配置と組み合わされているこれにより、第1の方向に直交する成分を含む第2の方向に変形されるときに、突起部801、802、803が互いに当接する結果となる。特に、第2の方向の変形は、突起部801、802、803の円錐台状要素811、821を隣接した突起部801、802、803の円錐台状要素813、823と接触させ得る。これは、図8Cに特に詳細に示されている。第2の方向の変形により、突起部801、802、803の端部は、矢印850によって示される方向に移動する。したがって、特に、端部は、隣接した突起部801、802、803の端部の下に移動する。したがって、隣接した突起部801、802、803は、互いに支持することができる。これは、図8Bに示されるようにある種の連鎖反応さえもたらし得、各突起部801、802、803は、第2の方向に、隣接した突起部801、802、803と当接する。いくつかの実施形態では、突起部、または要素811~815、821~825などの個々の要素の側面は、この効果を念頭において特に適合することもできる。例えば、それらは、粗い表面を備え得る。
【0077】
概して、当業者は、それぞれの個々の突起部は、複数の突起部の他のものから独立して任意の形状、任意のサイズ、特に任意の高さ、および/または任意の向きで設けることができるという前述したことによって理解されてよう。各突起部は、第1の方向にやはり延びることができる。同様に、突起部は、任意の個数、任意の距離、任意の(分布)密度、および任意の領域で配置することができる。したがって、突起部201、202、203が同じ形状および向きであり、すなわち、指120、130、140、150の先端を向いており、しかし異なるサイズを含む、図1および図2の実施形態は、純粋に一例として理解される。図3図8Cの実施形態も、限定するやり方で理解されるべきではなく、歯ブラシまたはほうきから知られるように、および図12の突起部1401について概略的に示されるように、本発明による突起部について多くの他の形態、例えば立ち並んだ形態などが考えられる。むしろ、述べたパラメータの全ては、グローブの意図した用途に応じて、および必要ならば着用者の必要にも応じて、自由に選択および変更されてもよい。
【0078】
図9A図9C、特に図9Cは、全く突起部(図9A)がないグローブと比較して、および変形可能でない突起部(図9B)を備えたグローブと比較して、変形可能な本発明による突起部を備えたグローブが与える利点を示す。
【0079】
例えば、矢印2050によって示されるように、ボール2000が、グローブの滑らかな背面900、すなわち、突起部を備えていないものに、少なくとも一部平行に当たる場合、図9Aに示されるように、グローブの背面900およびボール2000は、一点のみで触れる。したがって、接触領域はとても小さい。
【0080】
図9Bに示されるように、グローブの背面900が、複数の変形可能でない突起部901’、902’、903’、904’、905’、906’を備える場合、グローブの背面900とボール2000は、最高3点で三次元に互いに触れる。図9Bの二次元図では、これは、ボール2000と突起部903’および904’の接触として示されている。したがって、グローブの背面900とボール2000の間の接触領域は、図9Aに示される場合におけるよりも大きいが、まだ比較的小さい。
【0081】
しかしながら、グローブの背面900が、グローブの背面900から突出し、グローブの背面900から離れるように第1の方向に延び、第1の方向に直交する成分を含む第2の方向に変形するようになされている(以下の図12の詳細な説明も参照)本発明による複数の突起部901、902、903、904、905、906を備える場合、これらは、ボール2000と接触することによって変形される。特に、図9Cに示されるように、それらは、第2の方向に変形され、具体的には、傾斜され、剪断変形され、または曲げられてもよく、したがって、ボール2000は、突起部901、902、903、904、905、906がボールに実質的に「引っ掛かる」ことができるように、突起部901、902、903、904、905、906をある程度まで「引っ張る」ことができる。したがって、特に、グローブの背面900とボール2000の間の接触領域は増大することができる。図9Bに示されるように、個々の突起部のたった1つの端部または先端に代わって、図9Cに示されるように、ボールは、突起部901、902、903、904、905、906のうちの複数の突起部の側面とも、それらが変形されるとき、特に、それらが第2の方向に傾斜されるおよび/または剪断変形される、ならびに/あるいはグローブの背面900の方へ曲げられるときに接触する。いくつかの実施形態では、突起部の側面は、この効果を念頭において特に適合することもできる。例えば、それらは、突起部とボールの間の摩擦をさらに増加させるために、粗い面を備えることができる。
【0082】
図9Cの実施形態では、突起部901、902、903、904、905、906は、それらが含む傾斜に対して変形されている、例えば、傾斜され、剪断変形、または曲げられている。これは、突起部901、902、903、904、905、906により大きい復元力を構築させることができ、これは、それぞれ合計で突起部901、902、903、904、905、906、またはグローブの背面900とボール2000との間の摩擦を増大させることができる。しかしながら、グローブの背面900とボール2000の間の接触領域は、変形によって、第1の方向に直交する成分を含む任意の他の方向に、増大することもできる。
【0083】
したがって、本発明による突起部は、グローブとボールの間の静止摩擦の増加を可能にし、したがってボールコントロールを改善することができる。これは、以下図10A図10Dを参照して説明される試験手順によって示すこともできる。図10A図10Cの試験片1000、1100、1200などの試験片は、まず、摩擦面上へ、例えば摩擦面3000上へ垂直に押圧され(逆もまた同じ)、これは、図10Dに示されている。摩擦面3000は、複数の対称的に配置された菱形状の起部3010(全てのものに参照符号が与えられているのではない)を含む。例えば、試験片1000、1100、1200が100Nの力で摩擦面3000上へ押圧される間(逆もまた同じ)、試験片1000、1100、1200および摩擦面3000は、この力に直交する方向に互いに対して移動することができる。この移動は、例えば、100mm/分の速度で行われ得る。さらに、移動は、例えば、試験片1000、1100、1200および摩擦面3000が互いに対して50mm移動した後に停止されてもよい。
【0084】
図10Aの試験片1000は、本発明による複数の突起部1001、1002、1003(全てのものに参照符号が与えられているのではない)を備え、この各々は、菱形状の基部を備え、一点に先細りしている。突起部1001、1002、1003は、サイズが変わるが、向きは変わらない。突起部1001、1002、1003は、傾斜した向きにやはり配置されない。
【0085】
図10Bの試験片1100は、本発明による複数の突起部1101、1102、1103(全てのものに参照符号が与えられているのではない)も含む。突起部1101、1102、1103は、それぞれ図1図2、および図3の実施形態の突起部201、202、203および301、302、303に本質的に対応する。したがって、特に、突起部1101、1102、1103は、図10Aの実施形態の突起部1001、1002、1003とは異なり、傾斜した向きに配置される。
【0086】
図10Cの試験片1200、またはその突起部1201、1202、1203、1204(全てのものに参照符号が与えられているのではない)は、最新技術からやはり知られる。
【0087】
3つの試験片1000、1100、1200の静止摩擦係数が4つのパス(pass)において決定されるとき、上述したように、表1に示された結果が得られる。
【0088】
【表1】
【0089】
したがって、グローブの背面とボールの静止摩擦は、突起部1001、1002、1003、1101、1102、1103などの本発明による突起部によって、突起部1201、1202、1203などの最新技術により知られる突起部によるものよりもより大きく増加することができる。静止摩擦は、突起部1101、1102、1103などの傾斜した突起部を用いて特定の高さの程度まで増大することができる。
【0090】
図11は、グローブの背面4000の考えられる層構造を示す。グローブの背面4000は、上層4010、中層4020、および下層4030を備える。上層4010上には、本発明による突起部1301、1302、1303が配置される。層4010は、ポリエステルを含むことができ、層4020は、ポリウレタン、特にポリウレタンフォームを含むことができ、層4030は、綿を含むことができる。層4010、4020、4030は、グローブの背面4000が48%のポリエステル、22%のポリウレタンフォーム、および30%の綿からなるように設計され得る。
【0091】
図12は、突起部1401の変形の考えられる第2の方向5051、5052、5053、5054、5055を示し、各々は、成分5051b、5052b、5053b(方向5053と同一であるため図示せず)、突起部1401がグローブの背面5000から離れるように延びる第1の方向に直交する5054b、5055bを含む。加えて、方向5051、5052、5054、5055は、第1の方向に平行または逆平行である成分5051a、5052a、5054a、5055aもそれぞれ含む。他方で、方向5053は、第1の方向に平行または逆平行の向きであるそのような成分を含まない。線5060は、第1の方向に対して直角5070に正確にある方向、すなわち突起部1401が延びる方向を示す。示された第2の方向5051、5052、5053、5054、5055のうち、第2の方向5053だけが、線5060に排他的に平行であり、したがって第1の方向に直交する。他の示された方向5051、5052、5054、5055は、線5060に排他的に平行ではなく、したがって第1の方向に直交しない。しかし、それらは、第1の方向、すなわち、突起部1401が延びる方向に直交する成分5051b、5052b、5054b、5055bを含む。言い換えれば、第1の方向に完全には平行または逆平行でない場合、第2の方向は、第1の方向に直交する成分を含む。図12の考えられる第2の方向の例示は、排他的ではなく、より良い理解を提供するために働くものにすぎない。
【符号の説明】
【0092】
100 グローブ、ゴールキーパーグローブ
110 親指
120 人差し指、指
121 グリップ要素
122 ストリップ
123 グリップ要素
124 ストリップ
125 グリップ要素
130 中指、指
131 グリップ要素
140 薬指、指
150 小指、指
160 手領域、手
170 手首領域
201 突起部
202 突起部
203 突起部
301 突起部
302 突起部
303 突起部
401 突起部
402 突起部
403 突起部
501 突起部
502 突起部
503 突起部
601 突起部
602 突起部
603 突起部
701 突起部
702 突起部
703 突起部
711 球形または楕円形端部
712 円柱状要素、要素
713 要素
714 円柱状要素、要素
715 要素
716 円柱状要素、要素
717 円錐台状要素、要素
718 円柱状要素、要素
719 円錐台状要素、要素
720 脚部
801 突起部
802 突起部
803 突起部
811 円錐台状要素、要素
812 円柱状要素、要素
813 円錐台状要素、要素
814 円錐台状要素、要素
815 円錐台状要素、要素
821 円錐台状要素、要素
822 円柱状要素、要素
823 円錐台状要素、要素
824 円錐台状要素、要素
825 円錐台状要素、要素
850 矢印
900 滑らかな背面、背面
901 突起部
901’ 変形可能でない突起部
902 突起部
902’ 変形可能でない突起部
903 突起部
903’ 変形可能でない突起部、突起部
904 突起部
904’ 変形可能でない突起部、突起部
905 突起部
905’ 変形可能でない突起部
906 突起部
906’ 変形可能でない突起部
1000 試験片
1001 突起部
1002 突起部
1003 突起部
1100 試験片
1101 突起部
1102 突起部
1103 突起部
1200 試験片
1201 突起部
1202 突起部
1203 突起部
1204 突起部
1301 突起部
1302 突起部
1303 突起部
1401 突起部
2000 ボール
2050 矢印
3000 摩擦面
3010 菱形状の突起部
4000 背面
4010 上層、層
4020 中層、層
4030 下層、層
5000 背面
5051 第2の方向、方向
5051a 成分
5051b 成分
5052 第2の方向、方向
5052a 成分
5052b 成分
5053 第2の方向、方向
5054 第2の方向、方向
5054a 成分
5054b 成分
5055 第2の方向、方向
5055a 成分
5055b 成分
5060 線
5070 直角
図1
図2
図3
図4
図5
図6A-6B】
図7A-7B】
図8A-8B】
図8C
図9A-9C】
図10A-10B】
図10C
図10D
図11
図12