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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-25
(45)【発行日】2022-02-02
(54)【発明の名称】光照射装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/84 20060101AFI20220126BHJP
【FI】
G01N21/84 E
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2017185139
(22)【出願日】2017-09-26
(65)【公開番号】P2019060703
(43)【公開日】2019-04-18
【審査請求日】2020-09-04
(73)【特許権者】
【識別番号】596099446
【氏名又は名称】シーシーエス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 真大
(72)【発明者】
【氏名】八木 一乃大
【審査官】赤木 貴則
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-261839(JP,A)
【文献】国際公開第2012/128088(WO,A1)
【文献】特開2012-169116(JP,A)
【文献】国際公開第2014/038012(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0333759(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00-G01N 21/61
G01N 21/84-G01N 21/958
G01B 9/00-G01B 9/10
G01B 11/00-G01B 11/30
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、前記光源からの光である主用光を射出する平面状の光射出領域とを具備し、前記光源の光軸が前記光射出領域と直交しており、前記光射出領域から射出してワークで反射した主用光を前記光射出領域の反対側に向かって通過させる光通過孔が、前記光射出領域の反対側に向かって徐々に幅が広がる形状に形成された光照射装置であって、
前記光源とは異なる位置に設けられて、前記主用光とは別の光である補助光を射出する補助光源と、
前記補助光源からの前記補助光を前記光射出領域の一部として規定された領域であって前記光通過孔側に位置する領域として規定された孔側領域に導く導光機構とをさらに具備する光照射装置。
【請求項2】
前記導光機構が、前記光通過孔側に配置されて前記補助光を前記孔側領域に向けて反射する第1反射面を備え、
前記補助光が前記第1反射面に向かって進行するように構成されている請求項1記載の光照射装置。
【請求項3】
前記導光機構が、前記補助光を前記第1反射面に向けて反射する第2反射面をさらに有し、
前記補助光源が、前記補助光を前記第2反射面に向けて射出する請求項2記載の光照射装置。
【請求項4】
前記導光機構が、前記光源と前記光射出領域との間に設けられて前記ワークと対向する導光板を備えており、
前記第1反射面が前記導光板の側面に設けられている請求項2記載の光照射装置。
【請求項5】
前記導光機構が、前記光源と前記光射出領域との間に設けられて前記ワークと対向する導光板を備えており、
前記第1反射面及び前記第2反射面の一方又は両方が前記導光板の側面に設けられている請求項3記載の光照射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば製品等のワークに光を照射し、傷の有無やマーク読み取り等の検査を行うために用いられる光照射装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の光照射装置としては、特許文献1に示すように、ワークに発光板を対向させるとともに、その発光板にワークで反射した光を通過させる光通過孔を複数形成したものがある。このような構成であれば、各光通過孔を介してワークを複数の方向から撮像することができるが、一方で光通過孔が複数形成されているので光量が低下してしまう。
【0003】
そこで、特許文献2に示す光照射装置は、ワークに照射する光量を低下させることなく、ワークを撮像する方向を変更できるようにすべく、光通過孔をワークから反対側に向かって徐々に幅が広がる形状にしてある。
【0004】
より具体的に説明すると、この光照射装置は、複数の光源を収容するとともに、ワークに対向する一面に開口が形成された一対のケーシングと、各ケーシングの開口を塞ぐ発光板とを備えており、一対のケーシングが各発光板の間に隙間を空けつつ対向配置されている。そして、各ケーシングの対向面を発光板から光源に向かって離間距離が徐々に長くなるように傾斜させることで、上述した光通過孔を形成してある。
【0005】
ところが、上述した構成において、仮に発光板と光源の載置面とが互いに平行であると、図9(a)に示すように、発光板の光通過孔側の領域(以下、孔側領域という)に光が届きにくく、発光板の輝度の均一性が低下する。
【0006】
一方、発光板の孔側領域に光を届けるべく、図9(b)に示すように、発光板に対して光源の載置面を傾斜させると、各光源によって発光板との離間距離が変わるので、発光板の光源に近い部分は明るく、光源から遠い部分は暗くなってしまう。なお、各光源を発光板から遠ざければ、各光源と発光板との離間距離の差が小さくなるので上述した明暗は抑えられるが、この場合は装置が大型化するという新たな問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2011-69651号公報
【文献】特開2017-32289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、ワークに照射する光量を低減させることなく、複数の方向からワークを撮像することができ、なおかつ、装置を大掛かりにすることなく、輝度の均一性の向上を図ることをその主たる課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち本発明にかかる光照射装置は、光源と、前記光源からの光を射出する光射出領域とを具備し、前記光射出領域から射出してワークで反射した光を前記光射出領域の反対側に向かって通過させる光通過孔が、前記光射出領域の反対側に向かって徐々に幅が広がる形状に形成された光照射装置であって、前記光源とは異なる位置に設けられた補助光源と、前記補助光源からの補助光を前記光射出領域における前記光通過孔側の孔側領域に導く導光機構をさらに具備することを特徴とするものである。
【0010】
このような光照射装置であれば、光射出領域の反対側に向かって徐々に幅が広がる光通過孔が形成されているので、複数の光通過孔を設けることなく、即ち、ワークへの照射光量を低減させることなく、複数の方向からワークを撮像することができる。
そのうえ、光射出領域の孔側領域に補助光を導く導光機構を具備しているので、補助光により孔側領域の光量が補われ、例えば光源を載置する面を光射出領域に対して傾斜させたり、光源を光射出領域から遠ざけたりさせることなく、光源(補助光源を含む)から光照射領域に届く光量の均一化を図ることができる。これにより、装置の小型化を図りつつも、光射出領域の輝度の均一性を向上させることが可能となる。
【0011】
具体的な実施態様としては、前記導光機構が、前記光通過孔側に配置されて前記補助光を前記孔側部分に向けて反射する第1反射面を備え、前記補助光が前記第1反射面に向かって進行するように構成されたものが挙げられる。
このような構成であれば、補助光が第1反射面で孔側領域に向かって反射するので、光射出領域の輝度を均一にすることができる。
【0012】
また、前記導光機構が、前記第1反射面と対向して設けられ、前記補助光を前記第1反射面に向けて反射する第2反射面をさらに有し、前記補助光源が、前記補助光を前記第2反射面に向けて射出することが好ましく、このようにすれば、例えば、光源と補助光源とを近接させて一体的に設けることが可能となり、構造の簡素化を図ることができる。
【0013】
より具体的な実施態様としては、前記導光機構が、前記光源と前記光射出領域との間に設けられて前記ワークと対向する導光板を備えており、前記第1反射面及び/又は前記第2反射面が前記導光板の側面に設けられている態様が挙げられる。
【発明の効果】
【0014】
このように構成した本発明によれば、ワークに照射する光量を低減させることなく、複数の方向からワークを撮像することができ、なおかつ、装置を大掛かりにすることなく、輝度の均一性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態の光照射装置の構成を示す側面図。
図2】同実施形態の光照射装置の構成を示す断面図。
図3】同実施形態の導光機構の構成を示す断面図。
図4】変形実施形態の導光機構の構成を示す断面図。
図5】変形実施形態の導光機構の構成を示す断面図。
図6】変形実施形態の導光機構の構成を示す断面図。
図7】変形実施形態の光照射装置の構成を示す斜視図及び断面図。
図8】変形実施形態の光照射装置の構成を示す斜視図及び断面図。
図9】従来の課題を説明するための模式図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に本発明に係る光照射装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0017】
本実施形態に係る光照射装置100は、図1に示すように、ワークW(検査物)に光を照射するものであり、例えばラインセンサカメラと称される撮像装置CによってワークWの所定領域を撮影し、得られた画像データを画像処理装置(図示しない)で取り込んで傷等の有無の表面検査を行う製品検査システムX等に用いられる。
なお、本実施形態におけるワークWは、例えば、所定方向に一定速度で流れていく紙やフィルム等の連続物や、コンベアに載置されて連続して搬送されるカットフィルムやカット硝子等の個別品である。
【0018】
この光照射装置100は、ワークWと撮像装置Cとの間に配置されるものであり、具体的には図2に示すように、ケーシング10と、ワークWに対向するようにケーシング10に設けられた発光板20と、発光板20に対してワークWとは反対側に設けられた導光板30と、ケーシング10に収容された光源ユニット40とを具備する。
【0019】
ケーシング10は、図2に示すように、一面に形成された開口10aがワークWに対向するように配置されるものであり、開口10aに対向する底壁11と、底壁11の周囲にある側壁12とを有している。ここでの底壁11は開口10aと平行であり、底壁11の外面にはヒートシンクなどの放熱部材50がネジ等によって取り付けられている。
【0020】
本実施形態では、一対のケーシング10が互いに離間して並設されており、例えば各ケーシング10の側壁12に取り付けられた連結部材60によって連結されている。ここでは、各ケーシング10の対向面13が、ワークW側からその反対側(撮像装置C側)に向かって徐々に離間距離が長くなるように傾斜している。すなわち、これらの対向面13は、ワークW側からその反対側に向かって徐々に幅が広がるテーパ状の光通過孔たるスリットSを形成しており、ワークWで反射した光がこのスリットSを通過して撮像装置Cに向かうように構成されている。
かかる構成により、撮像装置Cの撮像方向をスリットSの広がりに応じ変更してワークWの所定領域を撮像することができる。これにより、例えばワークW表面の荒れ状態や傷の種類などに応じて、撮像装置CをワークWに正対させればワークW表面で反射した光の正反射成分を除去して撮像することができるし、撮像装置Cを傾ければ正反射成分を利用して撮像することができる。
【0021】
発光板20は、図2に示すように、ワークWに対向する光射出領域たる発光面21からワークWに向けて光を射出するものであり、ケーシング10の開口10aを塞ぐように設けられている。具体的に発光板20は、例えば矩形平板状の透光性を有する拡散板であり、ここではケーシング10の底壁11と平行に設けられている。
一対のケーシング10の開口10aそれぞれに設けられた発光板20は、それぞれの発光面21が同一平面上に、互いに隙間を空けて配置されている。この隙間は上述したスリットSの一部をなしている。言い換えれば、各発光板20の互いに対向する側面22は、スリットSの一部を形成し、かつこれに沿う形状となっている。なお、これらの側面22の外側には第1反射板70が設けられており、この第1反射板70によって各側面22が覆われている。また、各ケーシング10の対向面13と、これと反対側の側壁12は互いに平行となっており、当該側壁12の内面には第2反射板71が設けられている。
【0022】
導光板30は、後述する光源ユニット40からの光を受けて発光板20に導くもので、発光板20と同様、例えば矩形平板状をしており、発光板20における発光面21の裏面23に接触して当該発光板20と平行に配置されている。
一対のケーシング10内それぞれに設けられた導光板30は、発光板20と同様、同一平面上に隙間を空けて配置されている。この隙間は上述したスリットSの一部をなしている。言い換えれば、各導光板30において互いに対向する側面(以下、第1の側面という)31aは、スリットSの一部を形成し、かつこれに沿う形状となっている。なお、各第1の側面31aは、発光板20の互いに対向する側面22と同一平面上に設けられ、上述した第1反射板70によって覆われている。また、導光板30の第1の側面31aの反対側の側面(以下、第2の側面という)31bは、当該側面31aと平行に形成されており、当該側面31bも、同様に、第2反射板71によって覆われている。
【0023】
光源ユニット40は、図2に示すように、各ケーシング10の底壁11に設けられ、前方に向けて光を照射する。なお、各光源ユニット40は、図示しない制御部から送信されるON/OFF信号や光量信号などの制御信号に基づいて調光制御されるものであり、ここでは、それぞれを独立して制御できるように構成されている。
【0024】
具体的に各光源ユニット40は、複数のLED光源41と、これらのLED光源41が搭載されたLED基板42とを有しており、各LED光源41の光軸が導光板30の面板部32に直交するように配置されている。
【0025】
上述した構成により、図3に示すように、発光面21は、例えば、最もスリットS側(内側)に配置されたLED光源41の光軸よりもスリットS側に対応する孔側領域21aと、孔側領域21aよりもスリットSの反対側(外側)に対応し、後述する補助光源81以外のLED光源41からの光(以下、主用光ともいう)が照射される反孔側領域21bとを有する。なお、本実施形態では、このように孔側領域21aと反孔側領域21bとを規定したが、これに限定されるものではなく、例えば孔側領域21aを図3に示す領域よりもスリットSの反対側にさらに延ばしても良いし、図3に示す領域よりもスリットS側の領域としても良い。
【0026】
然して、本実施形態の光照射装置100は、反孔側領域21bに照射される主用光とは別の補助光を射出する補助光源81と、補助光源81からの補助光を発光面21の孔側領域21aに導く導光機構80をさらに具備している。
【0027】
補助光源81は、LED光源41のうち、主用光を射出するLED光源41(主用光源82)とは異なる位置に設けられており、例えば、スリットSから最も離れた(外側の)LED光源41が該当する。このように、前記光源ユニット40は、主用光源82及び補助光源81として機能し、これらが一体的に(ここでは同一のLED基板42に)設けられている。
【0028】
導光機構80は、導光板30と、第1反射板70及び第2反射板71とから構成される。第2反射板71は、その反射面(第2反射面)82bにより、補助光源81からの補助光を第1反射板70の反射面(第1反射面)82aに向けて反射し、導光板30は、第2反射面82bによって反射された補助光を第1反射面82a側に向けて進行させ、第1反射板70は、その反射面82aにより、第2反射面82b側から第1反射面82a側に進行した補助光を孔側領域21aに向けて反射する。なお、本実施形態では、第1反射面82a及び第2反射面82b、並びに第1の側面31a及び第2の側面31bは、面板部32及び補助光源81の光軸に対して略45°傾斜している。
【0029】
なお、「補助光を第1反射面82a側に向けて進行させる」とは、導光板30の上面や下面に当たることなく第1反射面82a側に補助光を進行させることのみならず、導光板30の上面や下面に1又は複数回当たって反射しながら第1反射面82a側に補助光を進行させることも含まれる。
【0030】
そして、このような主用光源82及び補助光源81によれば、主用光源82からの光については、導光板30を透過して発光板20(孔側領域21a及び反孔側領域21b)から拡散光がワークWに向けて照射され、一方、補助光源81からの光については、第2反射板71の第2反射面82b、導光板30及び第1反射板70の第1反射面82aを介して孔側領域21aから拡散光がワークWに向けて照射される。なお、第2反射板71の第2反射面82b、導光板30及び第1反射板70の第1反射面82aを介して孔側領域21aに導かれる光の中に、補助光源81ではなく、主用光源82からの光が含まれていても、何ら問題はない。
【0031】
このように構成された本実施形態の光照射装置100によれば、発光面21の反対側に向かって徐々に幅が広がるスリットSが形成されているので、ワークWに照射する光量を低減させることなく、上述したように複数の方向からワークWを撮像することができる。
そのうえ、補助光源81から射出された補助光が、導光機構80により発光面21の孔側領域21aに導かれて当該部分における光量を補うことができる。これにより、例えばLED光源41を載置する底壁11を発光面21に対して傾斜させたり、LED光源41を発光面21から遠ざけたりさせることなく、光源ユニット40から発光面21全体に届く光量を均一にすることができる。これにより、装置の小型化を図りつつ、発光面21の輝度の均一性を向上させることができる。
【0032】
さらに、ケーシング10の底壁11に設けられた複数のLED光源41の一部を補助光源81として利用しているので、例えば導光板30の側方に新たなLED光源を配置する構成に比べて、装置構成を簡素化することができる。
【0033】
加えて、第1の側面31a及び第2の側面31bの両方が面板部32に対して45度傾斜しているので、導光板30の製造が容易であり、しかも第2の側面31bに接触する第2反射面82bで反射した補助光を第1の側面31aに接触する第1反射面82aで発光面21に向けて反射させることができる。
【0034】
そのうえ、発光板20の互いに対向した側面22や導光板30の第1の側面31aが導光板30の面板部32に対して45度傾斜しているので、撮像装置Cを傾ける角度範囲が45度よりも小さければ(例えばワークWに正対する向きから左右それぞれに25度ずつ)、例えばケーシング10の対向面13など撮像装置Cの角度範囲に被らない位置に補強部材を設けることができる。これにより、ケーシング10のスリットS側の機械的強度を向上させることが可能となる。
【0035】
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0036】
上記実施形態では、導光板30の第1の側面31aに接触して第1反射板70の第1反射面82aを設けるとともに、第2の側面31bに接触して第2反射板71の第2反射面82bを設けたが、第1の側面31a及び第2の側面31bの一方又は両方に、蒸着膜などの反射膜を形成すれば、導光板30とは別に反射板70、71を設ける必要がなく、部品点数が増えるのを防止できる。
【0037】
また、前記実施形態では、ケーシング10の底部に設けられた複数のLED光源41の一部を補助光源81として利用していたが、図4に示すように、導光板30の第2の側面31bの側方に光源ユニット40とは別の光源を補助光源81として配置しても良い。この場合、前記実施形態で説明した第2反射板71は不要であり、また、導光板30の第2の側面31bは面板部32に対して傾斜している必要もない。
【0038】
さらに、前記実施形態の第2反射面82bと第2の側面31bとは接触していたが、図5に示すように、導光板30の第2の側面31bを面板部32に対し垂直にして、第2反射面82bと第2の側面31bとの間に隙間が形成されていても良い。そのうえ、導光板30の第1の側面31aに関しても、面板部32に対して垂直にしても良く、第1反射面82aと第1の側面31aとの間に隙間が形成されていても良い。なお、第1反射板70と第2反射板71の角度は、図2図3に示したように必ずしも平行でなくて良い。
また、図6に示すように、導光板30を省略して、第1反射板70と第2反射板71により補助光を発光面21側に導くようにしても良い。
【0039】
そのうえ、第1反射面82aや第2反射面82bの面板部32に対する傾斜角度は必ずしも45度である必要はなく、適宜変更して構わない。
【0040】
また、前記実施形態の光照射装置100は、一対のケーシング10を用いて構成されていたが、図7に示すように、平板状の光照射装置100としても良い。具体的にこの光照射装置100は、例えば平面視概略正方形状のものであり、ワークWに対向する発光板20と、発光板20に対してワークWの反対側に設けられた導光板30と、導光板30よりもさらにワークWの反対側に設けられた複数のLED光源41とを備えている。なお、光照射装置100の平面視形状は、概略長方形状や概略円盤形状など、種々変更して構わない。
ここでは、平板状の光照射装置100を厚み方向に貫通することでスリットSを形成してあり、発光板20や導光板30も厚み方向に貫通してある。この構成では、導光板30の第1の側面31aは、スリットSを形成する内側周面であり、第2の側面31bは、第1の側面31aとは反対側に位置する外側周面である。
このような構成であれば、前記実施形態におけるケーシング10を不要にすることができ、装置全体を厚み方向によりコンパクト化することができる。
【0041】
さらに加えて、前記実施形態では光通過孔をスリットとして説明したが、光通過孔は、例えば図8に示すように、発光面21(光射出領域)の反対側に向かって徐々に幅が広がる切頭円錐形状などであっても良い。
【0042】
加えて、スリットSは、スリットSの延伸方向から視た断面が左右非対象な形状や、発光面21側からその反対側に向かって湾曲しながら徐々に幅が広がる形状や、発光面21側からその反対側に向かって段階的に広がる形状などであっても構わない。
【0043】
また、前記実施形態では発光板20の発光面21が光射出領域である場合について説明したが、光照射装置100は、必ずしも発光板20を備えている必要はなく、この場合の光射出領域は、ケーシング10に形成された開口10aとなる。
【0044】
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0045】
100・・・光照射装置
C ・・・撮像装置
W ・・・ワーク
10 ・・・ケーシング
10a・・・開口
21 ・・・発光面(光射出領域)
30 ・・・導光板
31a ・・・第1の側面
31b ・・・第2の側面
32 ・・・面板部
80 ・・・導光機構
81 ・・・補助光源
82a・・・第1反射面
82b・・・第2反射面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9