(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-26
(45)【発行日】2022-02-03
(54)【発明の名称】植物成長調節剤及び油を含む混合配合物ならびに該混合配合物の配合方法及び使用方法
(51)【国際特許分類】
A01N 47/36 20060101AFI20220127BHJP
A01N 25/04 20060101ALI20220127BHJP
A01N 25/30 20060101ALI20220127BHJP
A01N 47/30 20060101ALI20220127BHJP
A01P 13/00 20060101ALI20220127BHJP
A01P 21/00 20060101ALI20220127BHJP
【FI】
A01N47/36 101C
A01N25/04 101
A01N25/30
A01N47/30 B
A01P13/00
A01P21/00
(21)【出願番号】P 2018551098
(86)(22)【出願日】2017-10-12
(86)【国際出願番号】 AU2017000216
(87)【国際公開番号】W WO2018090072
(87)【国際公開日】2018-05-24
【審査請求日】2020-08-07
(32)【優先日】2016-11-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AU
(73)【特許権者】
【識別番号】507213857
【氏名又は名称】インドラマ・ベンチャーズ・オキサイズ・オーストラリア・ピーティーワイ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000741
【氏名又は名称】特許業務法人小田島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ブラウン,ローワン
【審査官】二星 陽帥
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-528272(JP,A)
【文献】中国特許第102057900(CN,B)
【文献】米国特許出願公開第2010/0130364(US,A1)
【文献】特表2014-516056(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106070279(CN,A)
【文献】米国特許第06274535(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0032891(US,A1)
【文献】特開平01-319402(JP,A)
【文献】特表2009-507025(JP,A)
【文献】特開平06-092801(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0311587(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N 25/04 - 47/36
A01P 13/00 - 21/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
i)1~12ミクロンの範囲内の平均粒度を有する微粉砕された形態
の少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の有効量
と、
ii)少なくとも1種の油
と、
iii)少なくとも1種の油溶性界面活性剤分散剤と、
iv)少なくとも1種の乳化剤
を含む農業用混合配合物であって、ここで
、
少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の最終的な濃度は、場合により追加の油ならびに1種以上のレオロジー改質剤及び/又は活性化剤の添加により調整
されて前記農業用混合配合物が実質的に安定であり、
前記植物成長調節剤の効果は実質的に保持されるか又は
改善されており、
前記油溶性界面活性剤分散剤はランダムポリエステル縮合産物を含み、
前記植物成長調節剤はチジアズロンであり、前記追加の生物学的に活性な成分はジウロンであり、チジアズロンは1~250g/Lの濃度で存在し、ジウロンは1~250g/L濃度で存在し、前記少なくとも1種の油は1~700g/Lの濃度で存在する、
混合配合物。
【請求項2】
前記混合配合物が濃縮油分散系(OD)、
油-混和性フロアブル(OF)、油を基剤とした濃縮懸濁剤(SC)又は油を基剤としたサスポエマルション(SE)から選ばれる形態にある請求項1に記載の混合配合物。
【請求項3】
チジアズロン
が60g/Lの濃
度で存在し、ジウロン
が30g/Lの濃
度で存在する請求項
1に記載の混合配合物。
【請求項4】
少なくとも1種の油が少なくとも1種のパラフィン油、少なくとも1種の種子油エステル、少なくとも1種の芳香族炭化水素、少なくとも1種のポリアルキレングリコールエーテル、少なくとも1種の脂肪酸ジエステル、少なくとも1種の脂肪アルキルアミド若しくはジアミド、少なくとも1種のジアルキレンカーボネート、少なくとも1種のケトン又は少なくとも1種のアルコールあるいはそれらの混合物から選ばれる請求項
1ないし3のいずかに記載の混合配合物。
【請求項5】
少なくとも1種の油が5%w/vより高い濃
度で存在する請求項
4に記載の混合配合物。
【請求項6】
少なくとも1種の油が25%w/vより高い濃度で存在する請求項5に記載の混合配合物。
【請求項7】
少なくとも1種の油が50%w/vより高い濃度で存在する請求項6に記載の混合配合物。
【請求項8】
少なくとも1種の油が55%w/vより高い濃度で存在する請求項7に記載の混合配合物。
【請求項9】
油溶性界面活性剤分散剤がポリアルキレングリコール
若しくはポリアルキレングリコールエーテルと脂肪酸の反応の縮合生成物を含む
、請求項
1に記載の混合配合物。
【請求項10】
さらに少なくとも1種のレオロジー改質剤を含む請求項
1に記載の混合配合物。
【請求項11】
前記平均粒度が1~8ミクロンの範囲内にある請求項
1に記載の混合配合物。
【請求項12】
前記平均粒度が1~6ミクロンの範囲内にある請求項11に記載の混合配合物。
【請求項13】
以下のステップを含む請求項1に記載の混合配合物の調製方法であって、
a)少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分を微粉砕して1~12ミクロンの範囲内の平均粒度を達成するステップ;
b)微粉砕された少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分を、撹拌又は高-せん断混合により少なくとも1種の油に加えて油分散系を配合するステップ;
c)少なくとも1種の油溶性界面活性剤分散剤を油分散系に加えるステップ;
d)少なくとも1種の乳化剤を油分散系に加えるステップ;及び場合により
e)油分散系の温度を撹拌しなが
ら60℃~70℃に調整するステップ;及び場合により
f)混合配合物を実質的に安定化するために必要な場合、追加の油ならびに1種以上のレオロジー改質剤及び/又は活性化剤を加えることにより分散系中の少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の最終的な濃度を調整するステップ
を含み、ここでステップc)及びd)はいずれの順序でも又は同時に行われる場合がある、方法。
【請求項14】
以下のステップを含む請求項
10に記載
の混合配合物の調製方法であって、
a)少なくとも1種のレオロジー改質剤を少なくとも1種の油と合わせるステップ;
b)少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分を、撹拌又は高せん断混合により少なくとも1種のレオロジー改質剤を含有する油に加えて油分散系を配合するステップ;
c)少なくとも1種の活性化剤の添加を介して油分散系の所望のレオロジー的行動を発現させるステップ;
d)ステップc)の油分散系を微粉砕して1~12ミクロンの範囲内の少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の平均粒度を達成するステップ;
e)少なくとも1種の油溶性界面活性剤分散剤を油分散系に加えるステップ;
f)少なくとも1種の乳化剤を油分散系に加えるステップ;及び場合により
g)油分散系の温度を撹拌しなが
ら60℃~70℃に調整するステップ;及び場合により
h)混合配合物を実質的に安定化するために必要な場合、追加の油及び1種以上の追加の活性化剤を加えることにより分散系中の少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の最終的な濃度を調整するステップを含み、ここでステップe)及びf)はいずれの順序でも又は同時に行われる場合がある、方法。
【請求項15】
以下のステップを含む請求項1に記載の混合配合物の調製方法であって、
a)少なくとも1種の油溶性界面活性剤分散剤又は少なくとも1種の乳化剤を少なくとも1種の油に加えるステップ;
b)少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分を撹拌又は高せん断混合により油に加えて油分散系を配合するステップ;
c)少なくとも1種の活性化剤を加えて油分散系の所望の安定性行動をさらに発現させるステップ;
d)ステップc)の油分散系を微粉砕して1~12ミクロンの範囲内の少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の平均粒度を達成するステップ;及び場合により
e)油分散系の温度を撹拌しなが
ら60℃~70℃に調整するステップ;及び場合により
f)混合配合物を実質的に安定化するために必要な場合、追加の油、少なくとも1種の乳化剤ならびに1種以上のレオロジー改質剤及び/又は少なくとも1種の他の活性化剤を加えることにより分散系中の少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の最終的な濃度を調整するステップ
を含む、方法。
【請求項16】
以下のステップを含む請求項1に記載の実質的に均一且つ安定な農業用混合配合物の調製方法であって、
a)少なくとも1種の油溶性界面活性剤分散剤又は少なくとも1種の乳化剤を少なくとも1種の第1の油に加えるステップ;
b)有効量の少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分を撹拌又は高せん断混合を用いて第1の油に加えて油分散系を配合するステップ;
c)少なくとも1種の活性化剤を加えて油分散系の所望の安定性行動をさらに発現させるステップ;
d)ステップc)の油分散系を微粉砕して、1~12ミクロンの範囲内の平均粒度を有する少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分を含有する実質的に均一な第1の濃縮分散系を配合するステップ;
e)少なくとも1種のレオロジー改質剤を撹拌又は高せん断混合により少なくとも1種の第2の油中に分散させて、ゲルの形態における第2の実質的に均一な濃縮分散系を配合するステップ;
f)撹拌又は高せん断混合を続けながら少なくとも1種の溶媒を第2の濃縮分散系に加えて改良されたゲルを形成するステップ;
g)撹拌又は高せん断混合により少なくとも1種の油溶性界面活性剤分散剤又は少なくとも1種の乳化剤を改良されたゲル中に分散させて第2の実質的に均一な濃縮分散系を配合するステップ;
h)低せん断混合下で少なくとも1種の他のレオロジー改質剤をステップg)のゲルに加えて予備-混合担体を形成するステップ;及び
i)ある量の第1の濃縮分散系をある量の予備-混合担体に加えて実質的に均一且つ安定な混合配合物を得るステップ
を含み、ここでステップa)からd)はステップe)からg)の前又は後且つステップh)の前に行われる、方法。
【請求項17】
植物を請求項1~
12のいずれか1つに記載の混合配合物で処理する
ことを含む、植物の葉を離脱させるため
の方法。
【請求項18】
植物が綿植物である
、請求項
17に記載の方法。
【請求項19】
綿植物がトランスジェニックである、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は一般的に、農業用の油を基剤とした分散系又は油分散系の配合のための、少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分又はそれらの混合物と種々の油との混合配合物に関する。より詳細には、本発明は植物成長調節剤又は植物成長調節剤と除草剤の混合物を含有する油-分散系に関し、それは続いて枯葉剤(defoliant)として用いられる場合がある。下記で特に綿作物への枯葉剤としての油分散系の使用と関連して本発明を記述するのが簡便であろう。しかしながら、本発明はその用途のみに限られないことが認識されるべきである。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
綿作物の落葉は、多年に及んで商業的に引き受けられてきた十分に確立された慣例である。落葉が誘発されると、機械的手段による綿作物の収穫は非常に容易になる。過去には、この慣例で用いられる化学品のほとんどは、植物を「植物学的ショック(biological shock)」に供することにより落葉を達成し、それは葉の白化及び凍死(freezing)ならびに結果としての植物の焼け(burning)を生じた。しかしながら、この処理は綿作物の収量及び品質の両方に悪影響を及ぼした。
【0003】
植物の葉のみが影響を受け、植物の残りの部分は無傷のままである純粋な落葉が起こることがよりずっと好ましい慣習である。これが最初に概述された1つの例は1967年に特許文献1においてであり、それはカイネチン型のプリン誘導体の使用を記載しており、最も好ましいのは6-アニリノプリンである。この化合物は、除草性副作用を示すことなく少量で特に有効であることが示された。
【0004】
植物成長調節剤、特に特定の栄養成長特性(specific vegetative
growth characteristics)を妨害するものの効用(utility)が後に落葉の分野で有用であると見出された。例えば植物成長調節剤として又は1種の他の植物成長調節剤と組み合わせて用いられる枯葉剤としての使用のためのチジアゾール-ウレア誘導体の適用が1981年に最初にシェーリング エーゲー(Schering AG)により特許文献2において記載された。これに基づいて、シェーリング エーゲーは1986年に特許文献3において、さらに改良された枯葉剤組成物としてジウロン(diuron)と組み合わされたチジアズロンの使用を記載した。
【0005】
チジアズロン又はジウロンと組み合わされたチジアズロンの基礎混合物(base mixtures)の落葉の有効性におけるさらなる向上が例えば特許文献4に記載されており、ここで向上した性能はこれらの活性成分が追加の有害生物防除成分と組み合わされた時のみに達成される。
【0006】
驚くことではないが、向上する生態学的側面、生物学的効果及び/又は経済に関する要求を現代の農薬が満たすように、さらなる有効性又は改良が絶えず追及されている。従って、これらの要件の少なくとも1つをより満たし、現存する技術を超える利益又は利点を与え続ける配合物及び/又は送達系の開発に対応する必要性がある。
【0007】
そのような要件を達成するための1つの通常の配合物設計戦略は、他の場合には個別に適用される場合がある農薬及び/又は特定の配合助剤の組み合わせ又は混合配合物である
。主な論理は、前記の要件の遂行のためのより有効な方法の1つ、例えば以前には分離された個別の送達系として適用された場合がある農薬及び/又は特定の配合助剤の混合配合物は、おそらく1つの配合物として適用され得るということである。これは廃棄物の減少、労働力投入量の減少、適用の複雑さの低下ならびに効果に関する相乗的利益の可能性を生ずる。
【0008】
この送達戦略に十分に適した1つの特定の配合物の型は、2001年に設立されたCropLife International、農業関連企業の国際貿易協会(international trade association of agribusiness companies)により定義される濃縮油分散系(下記で「OD」)又は濃縮油-混和性フロアブル(下記で「OF」)を形成する油中の農業的に活性な固体の分散系である。この場合の重要な利点は、典型的には通常のやり方で助剤としての個別の又は単独の噴霧油として適用される場合がある油又は溶媒が組成物自身に含まれることである。
【0009】
この型の配合物は、落葉の分野に特に関連する。例えば特許文献3において、チジアズロン又はチジアズロンとジウロンの混合物の配合の可能性が議論されているが、この文書は与えられる組成物の性質及び作用速度が有機溶媒、湿潤剤又は油を含む添加剤の添加を介して向上する場合があることも開示している。多くの国で、この記載されている効果は、これらの成分の添加を介する特定の落葉組成物の修正を介してではなく、例えば商業的に入手可能な噴霧油の形態でこれらの成分を適用前散布前混合物(pre-application pre-broadcast mixture)に適用することを介してすでに利用されている。これは、落葉効果を強化することが知られている。
【0010】
従って油を基剤とした分散系又はODの形成のための油と枯葉剤の混合配合の試みは合理的に直感可能であるように見えるが、しかしながら一方で農薬的に活性な成分の非水性分散系は安定化するのが困難なことで有名であることが当該技術分野における熟練者に既知である。商業的に実行可能な安定性の範囲を有する系の頑健な(robust)OD及びOF配合物の開発に関連する主な困難さを考慮すると、これらは多くの場合に複雑な調製方法及び特製品の機能性添加剤(specialty functional additives)を必要とする。従って、そのような配合物を開発することは完全に明らかな方法でもないし直感可能な方法でもなく、それは現存する枯葉剤の適用のために典型的に選ばれるほとんどの通常の送達系を成功裏に配合することが比較的容易であることと対比する。そのような通常の送達系には水和剤、水和性粉剤、水分散性顆粒剤、水溶性顆粒剤、微粉剤、濃縮懸濁剤、濃縮乳剤及び乳剤が含まれる場合があるが、これらに限られない。
【0011】
通常の送達法に対してOD又はOF配合物の開発に属するとされる(attributed)複雑性は疑いなく商業的な考慮に拡張され、それは一般に経済的に実行不可能であることの強い断定に導く。例えばOD配合物の商業的な生産は困難で高価な場合があるが、特製品の配合物成分(specialty formulation components)のコストも水性送達系において用いられるものに対して比較的高い場合がある。従って油を基剤とした添加剤と一緒に用いられる現存する水性配合物の使用に対してOD又はOF配合物の使用に関する予見できる利益を比較評価する時、人は少ない労力の利益、すなわち2つではなくて1つの製品を取り扱う必要性のみを予見しがちである。これは実行不可能性及び欠点の実感にさえ導く。
【0012】
さらに、OD又はOF配合物が最適に有効であるために、それは好ましくは有意な濃度の1種以上の乳化剤補助-溶媒のような非水性媒体、好ましくは油も含有し、ここで配合物の有効な送達を助長する残りの成分に対する油の濃度は有意により高い。しかしながら、高濃度の油、特に鉱油又はベースオイル(base oils)は、それらの低い極性
ならびにその結果としての例えば分散剤及びレオロジー改質剤のような機能性配合助剤の性能への影響のせいで、一般的に配合物の安定性に有害である。さらに、OD配合物を開発する時に直面する重要なジレンマの1つは、適用の前の水中における適した安定な希釈を可能にする界面活性剤、特に界面活性剤乳化剤(surfactant emulsifying agents)が多くの場合に安定性に相反することである。これは許され得る限界又はその近くにおける油の導入を介して有効な効果特性を約束する十分に安定なOD配合物の開発が極度に困難であり得る追加の実行不可能性に導く。
【0013】
事実、本発明者は、油が濃厚な所望の担体中に懸濁する時にチジアズロンのようなチジアゾール-ウレア植物成長調節剤の安定化において例外的な困難さに出会い、組成物において考慮に相応しくない数々の不安定化現象が生ずる傾向があった。従って本発明者は、植物成長調節剤を含む有用な組成物を配合しようとした。さらに、過去にチジアズロン又はチジアズロンとジウロンの混合物は十分には適用されてこなかったようであり、且つ最適の効果のために実際に必要であるより多くが使用されて浪費を生じてきた。これは環境的及び経済的展望から不利な結果を有した。
【0014】
驚くべきことに、本発明者は今回、合計農薬投入量における有意な減少ならびに特に落葉用途において用いられる場合に、効果のために必要な活性化合物の量における減少を可能にする実質的に安定且つ均一な混合配合物を与える方法を見出した。油が噴霧液(spray liquor)中に希釈される混合配合物の一部として適用されるか又は枯葉剤を含有する別の組成物と一緒に噴霧液中に適用される個別の噴霧油(spray oil)組成物として適用されるかにかかわらず、落葉速度及び有効性にほとんど差がないことが仮定された。そのような向上した相乗効果は上記の先行技術から予見できなかった。この減少は、農薬の足跡の減少に関して利点を与える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【文献】米国特許第3,321,293号明細書
【文献】米国特許第4,261,726号明細書
【文献】米国特許第4,613,354号明細書
【文献】米国特許第6,274,535号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、先行技術の不利益及び欠点のいくつかを克服するか又は少なくとも実質的に改善しようとする。
【0017】
発明の概略
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明に従えば、
i)1~12ミクロンの範囲内の平均粒度を有する微粉砕された形態における少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の有効量;
ii)少なくとも1種の油;
iii)少なくとも1種の油溶性界面活性剤分散剤(surfactant disp
ersing agents);及び
iv)少なくとも1種の乳化剤
を含む農業用混合配合物であって、ここで混合配合物を実質的に安定化するために必要な場合、少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の最終的な濃度は、場合により、追加の油ならびに1種以上のレオロジー改質剤及び/又は活性化剤の添加により調整され;且つここで植物成長調節剤の効果は実質的に保持されるか又は向上する、混合配合物が提供される。
【0019】
本発明の混合配合物の形態は、濃縮油分散系(「OD」)、濃縮油-混和性フロアブル(「OF」)、油を基剤とした濃縮懸濁剤(「SC」)又は油を基剤としたサスポエマルション(「SE」)から選ばれる場合がある。落葉目的に用いられる場合、混合配合物は油を基剤とした濃縮分散系、すなわちOD配合物である。
【0020】
「有効量」という用語は、植物の成長、収量及び/又は活力を強化するために十分であり、且つ植物又は作物に関する植物毒性の目に見える症状を伴わない、本発明に従う混合配合物の成分の量を意味する。そのような量は、植物又は作物の型、気候条件及び本発明に従う混合配合物中に含まれる成分に応じて広い範囲内で変わり得る。この量は、当該技術分野における熟練者の能力の範囲内である系統的な現場実験により決定され得る。
【0021】
本明細書で用いられる場合、「植物成長調節剤」という用語は、用量依存的様式で植物器官数の調節の点における反応を引き出す化合物を含む。植物器官数の調節は、植物器官成長又は発達の強化又は抑止を指す。抑止は、完全な妨害又は部分的な妨害の場合がある。例えば植物器官数の調節は、シュートの分岐の抑止又は根の形成の強化に関することができる。シュートの分岐は、腋芽又は不定芽が増殖して栄養シュート、花又は花序の形成を生ずるプロセスを意味する。抑止は、永久に又は一次的に芽の成長を抑圧するか、あるいは根の形成を抑止することを意味する。抑止は、すべての腋芽/不定芽に影響することにより完全であるか、又は腋芽/不定芽の一部(subset)のみに影響して部分的であることができる。
【0022】
本発明に従って用いられる場合がある植物成長調節剤の例には、クロフィブリン酸又は2,3,5-トリ-ヨード安息香酸のような抗オーキシン;4-CPA、2,4-D、2,4-DB、2,4-DEP、ジクロルプロプ(dichlorprop)、フェノプロプ(fenoprop)、IAA、IBA、ナフタレンアセトアミド、α-ナフタレン酢酸、1-ナフトール、ナフトキシ酢酸、ナフテン酸カリウム、ナフテン酸ナトリウム、2,4,5-Tのようなオーキシン;2iP、ベンジルアデニン カイネチン、ゼアチンのようなサイトキニン;カルシウムシアナミド、ジメチピン(dimethipin)、エンドタル(endothal)、エテフォン(ethephon)、メルフォス(merphos)、メトクスロン(metoxuron)、ペンタクロロフェノール、チジアズロン、トリブフォス(tribufos)のような枯葉剤;アビグリシン及び1-メチルシクロプロペンのようなエチレン阻害剤;ACC、エタセラシル(etacelasil)、エテフォン(ethephon)及びグリオキシムのようなエチレン放出剤(ethylene releasers);アブシシン酸、アンシミドル(ancymidol)、ブトラリン(butralin)、カルバリル(carbaryl)、クロルホニウム、クロルプロファム(chlorpropham)、ジケグラク(dikegulac)、フルメトラリン(flumetralin)、フルオリダミド(fluoridamid)、フォサミン(fosamine)、グリフォシン(glyphosine)、イソピリモル(isopyrimol)、ジャスモン酸、マレイン酸ヒドラジド、メピクアト(mepiquat)、ピプロクタニル(piproctanyl)、プロヒドロジャスモン、プロファム(propham)、2,3,5-トリ-ヨード安息香酸のような成長抑制剤;クロルフルレン(chlorfluren)、クロルフルレノル(chlor
flurenol)、ジクロルフルレノル(dichlorflurenol)、フルレノル(flurenol)のようなモルファクチン;クロルメクアト(chlormequat)、ダミノジド(daminozide)、フルルプリミドル(flurprimidol)、メフルイジド(mefluidide)、パクロブトラゾル(paclobutrazol)、シプロコナゾール(cyproconazole)、テトシクラシス(tetcyclacis)、ユニコナゾール(uniconazole)、アンシミドル(ancymidol)、トリネキサパク-エチル(trinexapac-ethyl)及びプロゲキサジオン-CA(progexasione-CA)のような成長遅延剤/調節剤;ブラシノリド(brassinolide)、フォルクロルフェヌロン(forchlorfenuron)、ヒメキサゾール(hymexazol)、2-アミノ-6-オキシプリン誘導体、インドリノン誘導体、3,4-ジ置換マレイミド誘導体及び縮合アゼピノン誘導体のような成長刺激剤が含まれるが、これらに限られない。その用語はベンゾフルオル(benzofluor)、ブミナフォス(buminafos)、カルボン(carvone)、シオブチド(ciobutide)、クロフェンセト(clofencet)、クロキシフォナク(cloxyfonac)、シクラニリド(cyclanilide)、シクロヘキシミド、エポコレオン(epocholeone)、エチクロゼート(ethychlozate)、エチレン、フェンリダゾン(fenridazon)、ヘプトパルギル(heptopargil)、ホロスルフ(holosulf)、イナベンフィド(inabenfide)、カレタザン(karetazan)、ヒ酸鉛、メタスルフォカルブ(methasulfocarb)、プロヘキサジオン、ピダノン(pydanon)、シントフェン(sintofen)、トリアペンテノル(triapenthenol)及びトリネキサパクのような他の活性成分も含む。国際公開第2005/107466号パンフレットに記載されているインドリノン誘導体植物刺激剤;国際公開第2005/107465号パンフレットに記載されている3,4-ジ置換マレイミド誘導体;国際公開第2005/107471号パンフレットに記載されている縮合アゼピノン誘導体;及び国際公開第2005/107472号パンフレットに記載されている2-アミノ-6-オキシプリン誘導体のような植物成長調節剤もその用語に含まれる。
【0023】
本明細書で言及される「植物」又は「作物」という用語は、プランテーションにおける又は栽培中のいずれかの植物又は作物、特に農業作物、園芸作物又は林業作物及びより好ましくはトランスジェニック綿植物を含む綿植物の場合がある。
【0024】
本発明の1つの好ましい側面に従うと、植物成長調節剤はチジアズロンである。混合配合物の特に好ましい態様において、チジアズロンは1~500g/L又はより好ましくは1~250g/L又はより好ましくは1~200g/L又はより好ましくは1~150g/L又はより好ましくは1~120g/L又はより好ましくは1~100g/L又はより好ましくは1~80g/L又はより好ましくは1~50g/L又はより好ましくは1~30g/L又はより好ましくは1~20g/L又はより好ましくは50~100g/L又はより好ましくは50~150g/L又はより好ましくは100~150g/L又はより好ましくは100~200g/L又はより好ましくは150~250g/Lの濃度範囲で存在する。最も好ましい形態において、チジアズロンは60~120g/Lの濃度範囲で、そして最も好ましくは100g/Lの濃度で存在する。植物成長調節剤がチジアズロン以外である場合、植物成長調節剤は1~500g/L又はより好ましくは1~200g/L又はより好ましくは1~120g/L又はさらにもっと好ましくは1~100g/Lの濃度範囲で存在する。
【0025】
本発明の別の好ましい形態において、混合配合物は、殺菌・殺カビ剤(fungicide);殺虫剤(insecticide);除草剤(herbicide);殺ダニ剤(miticide);殺線虫剤(nematocide);軟体動物防除剤;殺藻剤;
又は有害生物防除剤(pesticide);あるいはそれらの混合物から選ばれる少なくとも1種の追加の生物学的に活性な成分をさらに含む。チジアズロンといずれかの上記で挙げた1種以上の追加の生物学的に活性な成分の組み合わせを含む混合配合物は本発明の範囲内に含まれるが、本発明の1つの好ましい形態において、混合配合物はチジアズロンを殺菌・殺カビ剤と組み合わせて含む。別の好ましい形態において、混合配合物はチジアズロンを殺虫剤と組み合わせて含む。さらに別の好ましい形態において、混合配合物はチジアズロンを殺ダニ剤と組み合わせて含む。さらに別の好ましい形態において、混合配合物はチジアズロンを殺線虫剤と組み合わせて含む。さらに別の好ましい形態において、混合配合物はチジアズロンを軟体動物防除剤と組み合わせて含む。本発明の最も好ましい形態において、混合配合物はチジアズロンを除草剤と組み合わせて含む。
【0026】
混合配合物の特に好ましい態様において、追加の生物学的に活性な成分は、1~250g/L又はより好ましくは1~100g/L又はより好ましくは1~80g/L又はより好ましくは1~60g/L又はより好ましくは1~50g/L又はより好ましくは1~30g/L又はより好ましくは1~20g/L又はより好ましくは80~100g/L又はより好ましくは50~100g/L又はより好ましくは50~80g/L又はより好ましくは30~50g/L又はより好ましくは20~30g/Lの濃度範囲で存在する。追加の生物学的に活性な成分の濃度は、最も好ましくはそれぞれ48、30又は15g/Lから選ばれる。最も好ましい形態において、追加の生物学的に活性な成分は30g/Lの濃度で存在する。
【0027】
追加の生物学的に活性な成分が好ましくは少なくとも1種の除草剤である場合、それは:ジニトロアニリン除草剤;ジフェニルエーテル除草剤;フェノキシプロピオネート除草剤から選ばれる場合があるがそれらに限られると理解されるべきではなく;且つアトラジン(atrazine)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、カルフェントラゾン(carfentrazone)、ナプタラム(naptalam)、2,4-D、クイザロフォプ(quizalofop)、ベネフィン(benefin)、ベンタゾン(bantazon)、プロメトリン(prometryn)、メソトリオン(mesotrione)、フルミオキサジン(flumioxazin)、クロマゾン(clomazone)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、ナプロパミド(napropamide)、ジクアト(diquat)、s-メトラクロル(s-metolachlor)、アメトリン(ametryn)、ジメテナミド(dimethenamid)、フルアジフォプ(fluazifop)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、パラクアト(paraquat)、トプラメゾン(topramezone)、ジウロン、プロナミド(pronamide)、アラクロル(alachlor)、テムボトリオン(tembotrione)、リヌロン(linuroan)、リムスルフロン(rimsulfuron)、セトキシジム(sethoxydim)、ベンスリド(bensulide)、ペンジメタリン(pendimethalin)、ピラゾン(pyrazon)、シクロエート(cycloate)、グリフォセート(glyphosate)、無水マレイン酸、ハロスルフロン(halosulfuron)、ペラルゴン酸、クレトジム(clethodim)、メトリブジン(metribuzin)、リムスルフロン(rimsulfuron)、テルバシル(terbacil)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、フェンメジファム(phenmedipham)、クロピラリド(clopyralid)、クロマゾンとエタルフルラリンの組み合わせ、MCPB、ペブレート(pebulate)、トリフルラリン(trifluralin)又はそれらの混合物を含む。チジアズロンと上記で挙げた除草剤のいずれかの組み合わせを含むいずれの混合配合物も本発明の範囲内に含まれるが、最も好ましい形態において、除草剤はジウロンである。
【0028】
混合配合物がチジアズロンとジウロンの組み合わせを含む場合、チジアズロンは好まし
くは1~250g/L又はより好ましくは1~200g/L又はより好ましくは1~100g/L又はより好ましくは1~80g/L又はより好ましくは1~50g/L又はより好ましくは1~30g/L又はより好ましくは1~20g/Lの濃度範囲で、そして最も好ましくは60g/Lの濃度で存在し;そしてジウロンは好ましくは1~250g/L又はより好ましくは1~100g/L又はより好ましくは1~80g/L又はより好ましくは1~60g/L又はより好ましくは1~50g/L又はより好ましくは1~30g/L又はより好ましくは1~20g/L又はより好ましくは50~80g/L又はより好ましくは30~50g/L又はより好ましくは20~30g/Lの濃度範囲で存在する。ジウロンの濃度は最も好ましくはそれぞれ48、30又は15g/Lから選ばれる。最も好ましい形態において、ジウロンは30g/Lの濃度で存在する。
【0029】
チジアズロンが本発明の混合配合物中に単独で存在する場合又は生物学的に活性な成分としてのジウロンと組み合わされた場合、混合配合物は、現存する落葉の慣習に従って用いられる現存する枯葉剤と比較して作物に驚くべき相乗的な落葉効果を示すことが見出された。
【0030】
濃縮分散系が実質的に安定な形態に保たれることを保証する目的のために、例えば微粉砕又は他の手段を介して、植物成長調節剤及び/又は活性成分が微細に粉砕されることは必須である。さらにより微細な粒度範囲の微粉砕のために、ボールミル、垂直ローラーミル、ハンマーミル、ローラープレス又は高圧縮ローラーミル、振動ミル、ジェットミルなどのような機械を用いることができる。「超微粉砕」と呼ばれることがあるもっと微細な粒度のために、スペシャリストミル(specialist mill)を用いることができる。本発明の少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の微粉砕は、1~12ミクロン又はより好ましくは1~8ミクロン又はさらにもっと好ましくは1~6ミクロンの範囲内の成分の平均粒度を生ずる。本発明の最も好ましい態様において、5ミクロン未満の平均(d0.5)粒度を有する混合配合物の配合のために水平ミル、例えばGrayslake,IllinoisのEngineered Mills,Inc.により供給されるものを介する湿式粉砕を用いて微粉砕を行う場合があり、粒度分析は顕微鏡的近似(microscopic approximation)によりあるいは許容され得るGrind Gauge又はHegman Gaugeの使用により決定される。
【0031】
混合配合物の連続相を形成する少なくとも1種の油は、好ましくはケロセンのようなパラフィン油、例えばSpring,TexasのExxonMobil Chemical Companyから入手可能なEXXSOL(登録商標) Dレンジの1つ;Seoul,Republic of KoreaのSK Corporationから入手可能なYUBASE 3(登録商標);Caltexから入手可能なPROPAR(登録商標) 12;Huntsman Corporationから入手可能なJEFFSOL(登録商標) AG 1555溶媒;オレイン酸メチル及びエチル、大豆油酸メチル及びエチルならびにそれらの対応する脂肪酸のような種子油;ExxonMobil Chemical Companyから入手可能なSOLVESSO(登録商標) 150のようなアルキルベンゼン及びアルキルナフタレンのような芳香族炭化水素;ポリアルキレングリコールエーテル;脂肪酸ジエステル;脂肪アルキルアミド又はジアミド;ジアルキレンカーボネート;ケトン;アルコール;又はそれらの混合物から選ばれる。本発明の最も好ましい形態において、少なくとも1種の油は、対応する粘度指数により定義されるグループ2又は3ベースオイルから選ばれる。好ましい態様において、少なくとも1種の油は1~700g/L又はより好ましくは100~700g/L又はより好ましくは100~450g/L又はより好ましくは100~300g/L又はより好ましくは1~450g/L又はより好ましくは300~450g/L又はさらにもっと好ましくは450~700g/Lの濃度範囲で用いられる。最も好ましい形態において、少なくとも1種の油は5
00g/Lより高い濃度で用いられる。
【0032】
濃縮分散系を実質的に安定な形態に保つことを補助する少なくとも1種の油溶性界面活性剤分散剤の添加は、好ましくはTERSPERSE(登録商標) 2510分散剤のような脂肪酸-ポリアルキレングリコール縮合産物;又はTERSPERSE(登録商標)
4850分散剤若しくはTERSPERSE(登録商標) 4890分散剤のようなポリアミン-脂肪酸縮合産物;TERSPERSE(登録商標) 2520分散剤のようなランダムポリエステル縮合産物;及びTERSPERSE(登録商標) 2422分散剤のようなポリオレフィン縮合産物の塩から選ばれ、それらはすべてHuntsman Corporationの製品である。より好ましくは、少なくとも1種の分散剤はTERSPERSE(登録商標) 2510分散剤のようなポリアルキレングリコール又はポリアルキレングリコールエーテルと脂肪酸の反応の縮合生成物あるいはTERSPERSE(登録商標) 2520分散剤のようなランダムポリエステル縮合産物である。界面活性剤分散剤は1~70g/L又はより好ましくは1~40g/L又はより好ましくは40~70g/L又はより好ましくは1~15g/Lの濃度範囲で用いられる。本明細書で用いられる「縮合産物」という用語は、水又は小分子の脱離に続く縮合反応の反応生成物あるいは付加反応の反応生成物を指す。
【0033】
本発明の混合配合物は、単独の場合又は活性成分と組み合わされた場合の微細に分散された植物成長調節剤あるいは分散相が時間を経て沈降するか又は固まる強い傾向を克服するために、好ましくは少なくとも1種のレオロジー改質剤をさらに含む。レオロジー改質剤は1~20g/L又はより好ましくは1~15g/L又はより好ましくは1~10g/L又はより好ましくは1~5g/Lの量で用いられる。必要なら、少なくとも1種のレオロジー改質剤は好ましくはEVONIKからのAEROSIL(登録商標)レンジにより与えられるもののような疎水性及び親水性の両方の変形のヒュームドシリカ;ELEMENTIS(登録商標)からのBENTONE(登録商標)レンジの疎水性メンバーにより与えられるもの及びさらに特定的に疎水的に改質されたヘクトライトクレーであるBENTONE(登録商標) 38又は疎水的に改質されたベントナイトの有機誘導体であるBENTONE(登録商標) SD-1のようなゲル化クレー(gelling clay);トリグリセリド又は他のグリセロールの脂肪酸エステル;ゴム-型コポリマー、特にKRATON Corporationから入手可能なKRATON(登録商標) G1701のようなスチレン-ブタジエンコポリマーのようなスチレン残基を含有するもの;ポリエステル及び/又はポリアミドのようなブロック又は他のコポリマーから選ばれる。より好ましくは、レオロジー改質剤は、BENTONE(登録商標) SD-1又はさらにもっと好ましくは疎水的に改質されたベントナイトの有機誘導体であるBENTONE(登録商標) SD-1;と親水性ヒュームドシリカであるAEROSIL(登録商標)
200の組み合わせであり、BENTONE(登録商標) SD-1は1~20g/L又はより好ましくは1-15g/L又はより好ましくは1~10g/Lの量で用いられ、AEROSIL(登録商標) 200は1~40g/L又はより好ましくは1~20g/L又はより好ましくは1~10g/L又はより好ましくは1~5g/Lの量で用いられる。
【0034】
レオロジー改質剤が用いられる場合、混合配合物は、最適性能を生むための少なくとも1種の二次的活性化剤をさらに含む場合がある。二次的活性化剤がゲル化クレーを含む場合、水、メタノール、エタノール、プロピレンカーボネート又はそれらの混合物を含む極性溶媒の添加が必要な場合がある。さらに、レオロジー改質剤が用いられる場合、混合配合物は、好ましくは高度に向上したレオロジー改質性能を助長するための少なくとも1種の二次活性化剤をさらに含む場合がある。
【0035】
混合配合物は、好ましくはさらにCRISTAL Globalから入手可能なTIO
NA 625のような二酸化チタン及び1種以上のレオロジー的に不活性なフィロシリケートを含むがこれに限られない少なくとも1種の不活性固体充填剤を含み、それらは混合配合物の安定化を助ける活性化剤としても働くことができる。
【0036】
本発明の混合配合物は油中の連続相として存在するので、乳化剤の選択は連続相として用いられる油の型により幾分か支配される。一般に低い疎水性-疎油性バランス(「HLB」)を有する乳化剤が最も適している。本混合配合物において用いられるほとんどの油相のために必要なHLBは通常10未満である。そのような乳化剤は、好ましくは1種以上のアルコキシル化脂肪アルコール、ソルビタンエステル及びそれらの対応するエトキシレート、エトキシル化脂肪酸、エトキシル化ヒマシ油、アルキルベンゼンスルホネートのカルシウム及びアンモニウム及びアルキルアンモニウム塩、アルキルスルホスクシネート塩、エチレンオキシド-プロピレンオキシドブロックコポリマー、エトキシル化アルキルアミン及びエトキシル化アルキルフェノール又はそれらの混合物から選ばれる。
【0037】
混合配合物がチジアズロン又はジウロンと組み合わされたチジアズロンを含む場合、少なくとも1種の乳化剤は最も好ましくはヒマシ油エトキシレート、特にすべてHuntsman Corporationから入手可能なTERMUL(登録商標) 3201乳化剤、TERMUL(登録商標) 3512乳化剤;アルコールエトキシレート、特にTERIC(登録商標) 12A3N、12A4N、13A7、13A9、17A2及びSURFONIC(登録商標) TDA-6;TERMUL(登録商標) 5429、5459及び5500のようなアルコールアルコキシレート;TERIC(登録商標) OF6のような脂肪酸エトキシレート;ECOTERIC(登録商標) T85のようなソルビタンエステルエトキシレート;TERMUL(登録商標) 3665乳化剤のようなスルホスクシネート;ならびにINNOSPEC Inc.から入手可能なNANSA(登録商標) EVMレンジの製品のようなドデシルベンゼンスルホネートのアミン及びカルシウム塩の群から選ばれる。最も好ましい乳化剤は、1~300g/L又はより好ましくは1~250g/L又はより好ましくは1~175g/L又はより好ましくは1~150g/L又はより好ましくは175~250g/L又はより好ましくは150~175g/L又はより好ましくは100~150g/L又はより好ましくは1~100g/Lの量におけるドデシルベンゼンスルホネートのカルシウム塩、少なくとも1種のアルコールアルコキシレート及びソルビタンエステルエトキシレートのいずれか1つ又はいずれかの組み合わせを含む。
【0038】
本発明の混合配合物は油中の連続相として存在し、それは乳化剤の存在により助長される場合にさらに水中で希釈される場合があるので、本発明はさらに散布前水性分散系を実質的に安定な形態に保つのを助ける水溶性界面活性剤分散剤を含む場合がある。必要なら、少なくとも1種の水溶性界面活性剤分散剤は、好ましくはTERSPERSE(登録商標) 2020のようなアルキルナフタレンスルホネートホルムアルデヒド縮合産物のナトリウム又はアンモニウム塩;リグノスルホネートのナトリウム、カルシウム及びアンモニウム塩;TERSPERSE(登録商標) 2700のようなコポリマーのナトリウム又はアンモニウム塩;INNOSPEC Inc.から入手可能なELTESOL SC又はSXレンジの製品のようなクメン又はキシレンのスルホネートから選ばれるが、これらに限られない。
【0039】
本発明の範囲はさらに以下のステップを含む本発明の混合配合物の調製方法に拡大され、ここでステップc)及びd)はいずれの順序でも又は同時に行われる場合がある:
a)少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分を微粉砕して1~12ミクロンの範囲内の平均粒度を達成するステップ;
b)微粉砕された少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤
と追加の生物学的に活性な成分を、撹拌又は高-せん断混合により少なくとも1種の油に加えて油分散系を配合するステップ;
c)少なくとも1種の油溶性界面活性剤分散剤を油分散系に加えるステップ;
d)少なくとも1種の乳化剤を油分散系に加えるステップ;及び場合により
e)油分散系の温度を撹拌しながら約60℃~70℃に調整するステップ;及び場合により
f)混合配合物を実質的に安定化するために必要な場合、追加の油ならびに1種以上のレオロジー改質剤及び/又は活性化剤を加えることにより分散系中の少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の最終的な濃度を調整するステップ。
【0040】
本発明の範囲はさらに以下のステップを含む本発明の混合配合物の別の配合方法に拡大され、ここでステップe)及びf)はいずれの順序でも又は同時に行われる場合がある:a)少なくとも1種のレオロジー改質剤を少なくとも1種の油と合わせるステップ;
b)少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分を撹拌又は高せん断混合によりステップa)からの油に加えて油分散系を配合するステップ;
c)少なくとも1種の活性化剤を加えて油分散系の所望の安定性行動をさらに発現させるステップ;
d)ステップc)の油分散系を微粉砕して1~12ミクロンの範囲内の少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の平均粒度を達成するステップ;
e)少なくとも1種の油溶性界面活性剤分散剤を油分散系に加えるステップ;
f)少なくとも1種の乳化剤を油分散系に加えるステップ;及び場合により
g)油分散系の温度を撹拌しながら約60℃~70℃に調整するステップ;及び場合により
h)混合配合物を実質的に安定化するために必要な場合、追加の油ならびに1種以上の追加のレオロジー改質剤及び/又は活性化剤を加えることにより分散系中の少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の最終的な濃度を調整するステップ。
【0041】
本発明の範囲は以下のステップを含む本発明の混合配合物のさらなる好ましい配合方法に拡大される:
a)少なくとも1種の油溶性界面活性剤分散剤を少なくとも1種の油に加えるステップ;b)少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分を撹拌又は高せん断混合により油に加えて油分散系を配合するステップ;
c)少なくとも1種の活性化剤を加えて油分散系の所望の安定性行動をさらに発現させるステップ;
d)ステップc)の油分散系を微粉砕して1~12ミクロンの範囲内の少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の平均粒度を達成するステップ;及び場合により
e)油分散系の温度を撹拌しながら約60℃~70℃に調整するステップ;及び場合により
f)混合配合物を実質的に安定化するために必要な場合、追加の油、少なくとも1種の乳化剤ならびに1種以上のレオロジー改質剤及び/又は少なくとも1種の他の活性化剤を加えることにより分散系中の少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分の最終的な濃度を調整するステップ。
【0042】
最も好ましい形態において、本発明は以下のステップを含む実質的に均一且つ安定な混
合配合物の配合方法を提供し、ここでステップa)からd)はステップe)からg)の前又は後且つステップh)の前に行われる:
a)少なくとも1種の油溶性界面活性剤分散剤を少なくとも1種の第1の油に加えるステップ;
b)有効量の少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分を撹拌又は高せん断混合を用いて油に加えて油分散系を配合するステップ;
c)少なくとも1種の活性化剤を加えて油分散系の所望の安定性行動をさらに発現させるステップ;
d)ステップc)の油分散系を微粉砕して、少なくとも1種の植物成長調節剤又は少なくとも1種の植物成長調節剤と追加の生物学的に活性な成分が1~12ミクロンの範囲内の平均粒度を有する実質的に均一な第1の濃縮分散系を配合するステップ;
e)少なくとも1種のレオロジー改質剤を撹拌又は高せん断混合により少なくとも1種の第2の油中に分散させて、ゲルの形態における第2の実質的に均一な濃縮分散系を配合するステップ;
f)撹拌又は高せん断混合を続けながら少なくとも1種の溶媒を第2の濃縮分散系に加えて改良されたゲルを形成するステップ;
g)撹拌又は高せん断混合により少なくとも1種の油溶性界面活性剤分散剤又は乳化剤を改良されたゲル中に分散させて第2の実質的に均一な濃縮分散系を配合するステップ;
h)低せん断混合下で少なくとも1種の他のレオロジー改質剤をステップg)のゲルに加えて予備-混合担体を形成するステップ;及び
i)ある量の第1の濃縮分散系をある量の予備-混合担体に加えて実質的に均一且つ安定な混合配合物を得るステップ。
【0043】
ステップf)における改良されたゲルは、乳化剤が加えられると生ずることは、注目に値する。ゲルは、それが類似のレオロジー的特性を保持しているが、ステップ(i)においてより良い混合を可能にするより低い粘度を有して取り扱い易いという点で改良されている。安定な第2の濃縮分散系を配合するのも熱力学的に好ましく、それはミルベース(millbase)予備-混合物への濃縮乳化剤の添加の望ましくない副作用を実質的に避けるのを助ける。
【0044】
本発明の範囲は、落葉を必要とする作物への本混合配合物の適用方法にも拡大され、それにより少なくとも1種の植物成長調節剤又は追加の生物学的に活性な成分と組み合わされた少なくとも1種の植物成長調節剤を少なくとも1種の油と混合配合することの相乗的利益が配合物の有効性及び生物学的効果の向上に関する利益を生む場合があることが予測される。さらに特定的に本発明者は、枯葉剤として用いられる場合、本発明の混合配合物の適用が作物、特に綿作物における落葉有効性の向上を保持するか又は生ずることを見出した。
【0045】
本発明の混合配合物の送達又は適用の改良の故に、必要な単独の又は追加の生物学的に活性な成分と組み合わされた植物成長調節剤はより少量であることが見出された。さらに、本発明の混合配合物は、過去に行われてきたように少なくとも1種の植物成長調節剤及び/又は少なくとも1種の活性成分を個別に適用するか又は混合する必要性を取り除き、それは取り扱い及び使い易さの視点から有利である。従って、少なくとも1種の植物成長調節剤又は追加の生物学的に活性な成分と組み合わされた少なくとも1種の植物成長調節剤と少なくとも1種の油の間に存在する相乗効果の故に、本発明は実質的に向上した落葉の有効性を生ずる。
【0046】
本発明の範囲及び発見は、例えば綿作物への落葉の目的のための油を基剤とした分散系混合配合物の使用のみに制限されるべきではない。記載される組成物が示す相乗効果は、
より広く且つより特異的でない有害生物防除剤の適用にも移される場合があると予測される。これらには植物成長調節剤、殺菌・殺カビ剤、殺虫剤、除草剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、軟体動物防除剤、殺藻剤又は他の有害生物防除剤あるいはそれらの混合物を含有する油を基剤とした懸濁剤混合配合物の適用が含まれるが、これらに限られない。
【0047】
以下の記述は本発明の特定の態様のみに関連し、本発明の範囲をそれらの特定の態様に制限するつもりは全くない。特に以下の記述は本来制限的ではなく例示的である。本発明の本質から必ずしも逸脱しない開示される方法への変型及び修正が当該技術分野における熟練者に明らかになる場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【
図1】
図1は特定の実施例について行われた流量評価(flow assessments)の結果を例示し、それは分散系の不安定性に帰せられるレオロジー的特徴を示す。この不安定性は完全な混合配合物(complete co-formulation)の実施例が示したさらに壊滅的な不安定化現象に結び付けられ、驚くべきことにこれらの挑戦の望ましくない影響を減らすように処理する本発明が与えた有意な改良を強調している。なお、この図は本発明を理解し、実際に有効なものとするためのものである。
【0049】
発明の詳細な記述
ここで植物成長調節剤としてのチジアズロン又は植物成長調節剤としてのチジアズロンと生物学的に活性な成分としてのジウロンを含む油を基剤とした混合配合物に主に言及して本発明を説明する。連続油相中に可溶性でない他の固体の植物成長調節剤又は生物学的な活性な成分の油中の懸濁剤配合物に関して類似の結果が見出され得ることが予想される。
【0050】
混合配合物がチジアズロンを単独で油中に含む場合、チジアズロンは最も好ましくは1~250g/L又はより好ましくは1~200g/L又はより好ましくは1~100g/L又はより好ましくは1~80g/L又はより好ましくは1~50g/L又はより好ましくは1~30g/L又はより好ましくは1~20g/Lの濃度範囲で、そして最も好ましくは60g/Lの濃度で存在する。
【0051】
混合配合物がチジアズロンとジウロンの組み合わせを含む場合、チジアズロンは最も好ましくは1~250g/L又はより好ましくは1~200g/L又はより好ましくは1~100g/L又はより好ましくは1~80g/L又はより好ましくは1~50g/L又はより好ましくは1~30g/L又はより好ましくは1~20g/Lの濃度範囲で、そして最も好ましくは60g/Lの濃度で存在し;そしてジウロンは好ましくは1~250g/L又はより好ましくは1~100g/L又はより好ましくは1~80g/L又はより好ましくは1~60g/L又はより好ましくは1~50g/L又はより好ましくは1~30g/L又はより好ましくは1~20g/L又はより好ましくは50~80g/L又はより好ましくは30~50g/L又はより好ましくは20~30g/Lの濃度範囲で存在する。ジウロンの濃度は最も好ましくはそれぞれ48、30又は15g/Lから選ばれる。最も好ましい形態において、ジウロンは30g/Lの濃度で存在する。
【0052】
本発明の最も好ましい形態において、少なくとも1種の油は110~120の粘度指数を有するグループ3ベースオイルであり、それは450~700g/Lの濃度範囲で用いられる。
【0053】
少なくとも1種の油溶性界面活性剤分散剤は、最も好ましくはTERSPERSE(登録商標) 2510分散剤のようなポリアルキレングリコール又はポリアルキレングリコールエーテルと脂肪酸の反応の縮合生成物あるいはTERSPERSE(登録商標) 2
520分散剤のようなランダムポリエステル縮合産物であり、それは1~70g/L又はより好ましくは1~40g/L又はより好ましくは40~70g/L又はより好ましくは1~15g/Lの濃度範囲で用いられる。
【0054】
チジアズロン又はチジアズロンとジウロンを含む混合配合物のために必要な少なくとも1種の乳化剤は、最も好ましくはソルビタンエステルエトキシレート、特にECOTERICTM T85脂肪酸エトキシレート;TERMUL(登録商標) 3201、5429、5459及び5500乳化剤のようなアルコールアルコキシレート;アルコールエトキシレート、特にほとんどがHuntsman Corporationから入手可能なTERIC(登録商標) 12A3N及びTERIC(登録商標) 13A7脂肪酸エトキシレート;ならびにNANSA(登録商標) EVMレンジの界面活性剤製品そしてより好ましくはNANSA(登録商標) EVM 70/2E界面活性剤のようなドデシルベンゼンスルホネートのアミン及びカルシウム塩の群から選ばれる。最も好ましい乳化剤は、それぞれ1~175g/Lの量における少なくとも1種又はいずれかのドデシルベンゼンスルホネートのカルシウム塩、少なくとも1種のアルコールアルコキシレート及びソルビタンエステルエトキシレートの組み合わせである。
【0055】
レオロジー改質剤が必要な場合、最も好ましいのは疎水的に改質されたベントナイトの有機誘導体、すなわちBENTONE(登録商標) SD-1あるいはより好ましくは疎水的に改質されたベントナイトの有機誘導体、すなわちBENTONE(登録商標) SD-1;と親水性ヒュームドシリカ、AEROSIL(登録商標) 200の組み合わせであり、BENTONE(登録商標) SD-1は1~20g/L又はより好ましくは1~15g/L又はより好ましくは1~10g/Lの量で用いられ、AEROSIL(登録商標) 200は最も好ましくは1~20g/Lの量で用いられる。
【0056】
さらに向上した性能を生ずるために必要な場合がある二次的活性化剤は、最も好ましくはゲル化クレーから選ばれ、それは水、メタノール、エタノール、プロピレンカーボネート又はそれらの混合物を含む極性溶媒の添加も必要とする場合がある。
【実施例】
【0057】
実施例の簡単な説明
当該技術分野において既知の典型的な油分散系配合物は下記の表Aに記載される組成を有する。
【0058】
【0059】
実施例1-比較実施例A
下記の表1は、チジアズロンを含有する典型的な市販の水性濃縮懸濁剤(「SC」)の例を与える:
【0060】
【0061】
そのような配合物は当該技術分野における熟練者に良く知られたやり方で配合される。
【0062】
実施例2-比較実施例B
下記の表2は、ジウロン及びチジアズロンの両方を含有する市販の水性濃縮懸濁剤(「SC」)の例を与える:
【0063】
【0064】
そのような配合物は当該技術分野における熟練者に良く知られたやり方で配合される。
【0065】
実施例3-本発明の且つ現場で例証された(as exemplified in-field)混合配合物の最初の例
本発明に従うジウロン及びチジアズロンの油を基剤とした懸濁剤混合配合物を以下の通りに配合した:
【0066】
【0067】
最初に、SILVERSON高-せん断ミキサーを介する86.66gのYUBASE
3(登録商標)中における10gのBENTONE(登録商標) 38(ELEMENTIS)の分散を介し、活性化疎水的改質ヘクトライトの予備-混合「マスターバッチ」を配合した。得られる均一な分散系に、3.34gのJEFFSOL(登録商標) AG
1555を、均一なゲル-様物質が与えられるまでせん断を続けながら加えた。これを脇に取り除けておいた。
【0068】
次いで表3の通りに、7%w/w近辺のチジアズロン濃度を許す量のYUBASE 3(登録商標)中に必要な量のTERSPERSE(登録商標) 2510分散剤を溶解した。次いで得られる混合物中に工業用(technical)ジウロン及びチジアズロンを、SILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で分散させた。これを均一な混合物が与えられるまで続けた。
【0069】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕し、5μm未満の平均(d0.5)粒度を有する成分を含有する濃縮物を配合した。粒度分析は、顕微鏡的近似により決定された。
【0070】
濃縮物に、TERMUL(登録商標) 3201乳化剤、NANSA(登録商標) EVM 70/2E界面活性剤、TERMUL(登録商標) 5459乳化剤及び上記の通りに配合された予備-配合レオロジー改質剤を加え、続いて残りの量のYUBASE 3(登録商標)を加えた。得られる油を基剤とした懸濁剤を、次いで低せん断から中せん断混合を介して均一化した。次いで組成物は満足な安定性及び希釈行動を示すと観察された。これも微粉砕後にレオロジー改質剤を加える方法の例である。
【0071】
実施例4-実施例3のより高-負荷の且つ現場で例証された変型
本発明に従うジウロン及びチジアズロンの油を基剤とした懸濁剤混合配合物を以下の通りに配合した:
【0072】
【0073】
表4の通りに、12%w/w近辺のチジアズロン濃度を許す量のYUBASE 3(登録商標)中に必要な量のTERSPERSE(登録商標) 2510分散剤を溶解した。次いで得られる混合物中に工業用ジウロン及びチジアズロンを、SILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で分散させた。これを均一な混合物が与えられるまで続けた。
【0074】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡的近似により粒度分析をさらに決定した。
【0075】
濃縮物に、TERMUL(登録商標) 3201乳化剤及びNANSA(登録商標) EVM 70/2E界面活性剤及び予備-配合レオロジー改質剤(実施例3に記載される)を加え、続いて残りの量のYUBASE 3(登録商標)を加えた。得られる油を基剤とした懸濁剤を、次いで低せん断から中せん断混合を介して均一化した。次いで組成物は満足な安定性及び希釈行動を示すことが示された。これは微粉砕後にレオロジー改質剤を加える方法の別の例である。
【0076】
実施例5-チジアズロンのみの且つ現場で例証された例
本発明に従うチジアズロンの油を基剤とした懸濁剤混合配合物を以下の通りに配合した:
【0077】
【0078】
表5の通りに、17~18%w/w近辺のチジアズロン濃度を許す量のYUBASE 3(登録商標)中に必要な量のTERSPERSE(登録商標) 2510分散剤を溶解した。次いで得られる混合物中に工業用ジウロン及びチジアズロンを、SILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で分散させた。この混合を均一な混合物が与えられるまで続けた。
【0079】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡により粒度分析をさらに決定し、ここで分散系は活性成分結晶の弱から中度の凝集を示した。
【0080】
濃縮物に、TERMUL(登録商標) 3201乳化剤、NANSA(登録商標) EVM 70/2E界面活性剤及び実施例3に記載された予備-配合レオロジー改質剤を加え、続いて残りの量のYUBASE 3(登録商標)を加えた。得られる油を基剤とした懸濁剤を、次いで低せん断から中せん断混合を介して均一化した。次いで組成物は満足な安定性及び希釈行動を示すことが観察された。これは微粉砕後にレオロジー改質剤を加える方法の別の例である。
【0081】
実施例6
本発明に従うチジアズロンの完全な油を基剤とした懸濁剤混合配合物の配合において用いるための濃縮ミルベースを以下の通りに配合した:
【0082】
【0083】
表6の通りに、ある量の予備-混合されたYUBASE 3(登録商標)及びSOLVESSO 150中に必要な量のTERSPERSE(登録商標) 4850分散剤を溶解した。次いで得られる混合物中に工業用チジアズロンを、SILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で分散させた。これを均一な混合物が与えられるまで続けた。
【0084】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡により粒度分析をさらに決定し、ここで分散系は活性成分結晶の弱から中度の凝集を示した。
【0085】
実施例7
本発明に従うチジアズロンの完全な油を基剤とした懸濁剤混合配合物の配合において用いるための濃縮ミルベースを以下の通りに配合した:
【0086】
【0087】
表7の通りに、ある量の予備-混合されたYUBASE 3(登録商標)及びSOLVESSO 150中に必要な量のTERSPERSE(登録商標) 2510分散剤を溶解した。次いで得られる混合物中に工業用チジアズロンを、SILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で分散させた。これを均一な混合物が与えられるまで続けた。
【0088】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡により粒度分析をさらに決定し、ここで分散系は活性成分結晶の弱から中度の凝集を示した。
【0089】
実施例8
本発明に従うチジアズロンの完全な油を基剤とした懸濁剤混合配合物の配合において用いるための濃縮ミルベースを以下の通りに配合した:
【0090】
【0091】
表8の通りに、ある量の予備-混合されたYUBASE 3(登録商標)及びSOLVESSO 150中に必要な量のTERSPERSE(登録商標) 2520分散剤を溶解した。次いで得られる混合物中に工業用チジアズロンを、SILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で分散させた。これを均一な混合物が与えられるまで続けた。
【0092】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡により粒度分析をさらに決定し、ここで分散系は活性成分結晶の弱から中度の凝集を示した。
【0093】
実施例9
本発明に従うチジアズロンの完全な油を基剤とした懸濁剤混合配合物の配合において用いるための濃縮ミルベースを以下の通りに配合した:
【0094】
【0095】
表9の通りに、ある量の予備-混合されたYUBASE 3(登録商標)及びSOLVESSO 150中に必要な量のTERSPERSE(登録商標) 4890分散剤を溶解した。次いで得られる混合物中に工業用チジアズロンを、SILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で分散させた。これを均一な混合物が与えられるまで続けた。
【0096】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡により粒度分析をさらに決定し、ここで分散系は活性成分結晶の弱から中度の凝集を示した。
【0097】
実施例10
本発明に従うチジアズロンの完全な油を基剤とした懸濁剤混合配合物の配合において用いるための濃縮ミルベースを以下の通りに配合した:
【0098】
【0099】
表10の通りに、ある量のYUBASE 3(登録商標)に必要な量のTURMUL(登録商標) 3201、NANSA(登録商標) EVM70/2E及びTERIC(登録商標) 13A7を加えた。次いで得られる混合物中に工業用チジアズロンを、SILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で分散させた。これを均一な混合物が与えられるまで続けた。
【0100】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡により粒度分析をさらに決定し、ここで分散系は活性成分結晶の弱から中度の凝集を示した。
【0101】
実施例11-比較レオロジー的評価
実施例6~10の基本的なレオロジー試験は、これらの単純な濃縮ミルベースの分析を介し、チジアズロンの安定化に伴う例外的な困難さを示す。このデータは、典型的に濃縮分散系を実質的に安定な形態に保つのを助けるべき種々の通常の界面活性剤分散剤の存在にもかかわらず、好ましい濃度の油を基剤とした担体中に懸濁された時に微細に粉砕された分散相の固有の不安定性が存在することを強調している。本発明者は、濃縮ミルベースにおいて観察されるこの根本的な不安定性がチジアズロン及び所望の油を含む完全な混合配合物における不安定性の主な原因であると結論付けた。
【0102】
流量評価
40mmのプレート形状、150μmのギャップ、25℃、0.1-1.0s
-1、(対数表)を用いてMalvern Kinexus Pro Rheometer上で行われ、下記の
図1に示される基本的な流量測定は、実施例6、7及び比較的低い程度で実施例10に記載された混合配合物が分散系の不安定性に帰せられるレオロジー的特徴、例えば1-100Paの領域における低いせん断粘度を示すことを示している。
【0103】
実施例8は有意な向上を示し、初期の測定は測定されたせん断速度範囲に及んでわずかな低いチキソトロピー及び<<1Paの粘度読み取り値を示す。しかしながら6日後、実施例8は同じ不安定化現象の開始を示し、粘度は1Paに近づくか又はせん断粘度におけるほとんど1000-倍の上昇を示す。
【0104】
実施例10は異常な例であり、それはチキソトロピー及び時間-依存性レオロジー的変化の欠如を示すさらに向上した分散安定性を強調している。しかしながらこのさらなる向上は、実施例20により例示される通り、予測に反して完全な組成物の配合に用いられる時に利益を示さず、かくしてさらに前例のない複雑さを強調している。
【0105】
実施例12-実施例4についての改良
本発明に従うジウロン及びチジアズロンの油を基剤とした懸濁剤混合配合物を以下の通りに配合した:
【0106】
【0107】
表12の通りに、必要な量のBENTONE(登録商標) 38をある量のYUBASE 3(登録商標)に加え、ここで後者は20%の近辺のチジアズロン濃度を許す量に匹敵した。得られる懸濁剤を次いで特定の持続時間に及んで高-せん断(SILVERSON)における混合に供し、続いてせん断を続けながらJEFFSOL(登録商標) AG
1555溶媒を滴下して、適したレオロジーを発現させた。次いでせん断の速度を下げ、必要な質量のAEROSIL(登録商標) 200(EVONIK)を加え、続いて特定の持続時間に及んでせん断を続けた。次いで均一性を保証しながらTERSPERSE(登録商標) 2510分散剤を混合物中に溶解し、続いて工業用ジウロン及びチジアズロンを分散させた。
【0108】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡的近似により粒度分析をさらに決定した。
【0109】
濃縮物にTERMUL(登録商標) 3201乳化剤及びNANSA(登録商標) EVM 70/2E界面活性剤を加え、続いてYUBASE 3(登録商標)の残りの量を加えた。得られる油を基剤とした懸濁剤を、次いで低-せん断(頭上撹拌)を介して均一化した。組成物は満足な安定性及び希釈行動を示すことが示された。これは微粉砕の前にレオロジー改質剤を加えた方法の例である。
【0110】
実施例13-実施例5についての改良
本発明に従うチジアズロンの油を基剤とした懸濁剤混合配合物を以下の通りに配合した:
【0111】
【0112】
表13の通りに、必要な量のBENTONE(登録商標) 38を全必要量のおおよそ50%に相当するある量のYUBASE 3(登録商標)及びSOLVESSO(登録商標) 150(EXXON Chemical)に加えた。得られる懸濁剤を次いで特定の持続時間に及んで高-せん断(SILVERSON)における混合に供し、続いてせん断を続けながらJEFFSOL(登録商標) AG 1555溶媒を滴下して、適したレオロジーを発現させた。次いでせん断の速度を下げ、必要な質量のAEROSIL(登録商標) 200(EVONIK)を加え、続いて特定の持続時間に及んでせん断を続けた。次いで均一性を保証しながらTERSPERSE(登録商標) 2510分散剤を混合物中に溶解し、続いて工業用チジアズロンを分散させた。
【0113】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡的近似により粒度分析をさらに決定した。
【0114】
濃縮物にTERMUL(登録商標) 3201乳化剤及びNANSA(登録商標) EVM 70/2E界面活性剤を加え、続いてYUBASE 3(登録商標)の残りの量を加えた。得られる油を基剤とした懸濁剤を、次いで低-せん断頭上撹拌を介して均一化した。組成物は満足な安定性及び希釈行動を示すことが示された。これは微粉砕の前にレオ
ロジー改質剤を加えた方法の例である。
【0115】
実施例14
本発明に従うチジアズロンの油を基剤とした懸濁剤混合配合物を以下の通りに配合した:
【0116】
【0117】
SILVERSON高-せん断ミキサーを介する80.25gのYUBASE 3(登録商標)中における14.81gのBENTONE(登録商標) SD-1(ELEMENTIS)の分散を介して、予備-混合「マスターバッチ」ゲルを配合した。得られる均一な分散系に、ゲル-様物質が与えられるまでせん断を続けながら4.94gのSOLVESSO(登録商標) 150を加えた。これを脇に取り除けておいた。
【0118】
ゲル-様物質が与えられるまで高-せん断下で、95.77gのYUBASE 3(登録商標)に4.23gのAEROSIL(登録商標) 200を加えることを介して予備-混合「マスターバッチ」ゲルを配合した。これを脇に取り除けておいた。
【0119】
上記の表14の通りに、必要な量のTERSPERSE(登録商標) 2520分散剤を残りの量のSOLVESSO(登録商標) 150及びYUBASE 3(登録商標)を含む混合物に溶解し、ここで後者は20%の近辺のチジアズロン濃度を許す量に相当した。次いで得られる混合物中にSILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で工業用チジアズロンを分散させた。均一な混合物が与えられるまでこれを続けた。
【0120】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制
御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡的近似により粒度分析をさらに決定した。
【0121】
濃縮物にTERMUL(登録商標) 3201乳化剤、NANSA(登録商標) EVM 70/2E界面活性剤、TERIC(登録商標) 13A7乳化剤及び予備-配合されたマスターバッチゲルを加え、続いてYUBASE 3(登録商標)の残りの量を加えた。得られる油を基剤とした懸濁剤を、次いで低-せん断を介して均一化した。次いで組成物は、所望の商業的性能基準を満たす満足な安定性及びさらに向上した希釈行動を示すことが示された。これは微粉砕後にレオロジー改質剤を加える方法の別の例である。
【0122】
実施例15-実施例14についてのさらなる改良
本発明に従うチジアズロンの油を基剤とした懸濁剤混合配合物を以下の通りに配合した:
【0123】
【0124】
SILVERSON高-せん断ミキサーを介する83.19gのYUBASE 3(登録商標)中における14.81gのBENTONE(登録商標) SD-1(ELEMENTIS)の分散を介して、予備-混合「マスターバッチ」ゲルを配合した。得られる均一な分散系に、ゲル-様物質が与えられるまでせん断を続けながら2.00gのSOLVESSO(登録商標) 150を加えた。これを脇に取り除けておいた。
【0125】
ゲル-様物質が与えられるまで高-せん断下で、95.74gのYUBASE 3(登録商標)に4.23gのAEROSIL(登録商標) 200を加えることを介してさらなる予備-混合「マスターバッチ」ゲルを配合した。これを脇に取り除けておいた。
【0126】
上記の表15の通りに、必要な量のTERSPERSE(登録商標) 2520分散剤
を残りの量のSOLVESSO(登録商標) 150及びYUBASE 3(登録商標)を含む混合物に溶解し、ここで後者は20%の近辺のチジアズロン濃度を許す量に相当した。次いで得られる混合物中にSILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で工業用チジアズロンを分散させた。均一な混合物が与えられるまでこれを続けた。
【0127】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡的近似により粒度分析をさらに決定した。
【0128】
濃縮物にTERMUL(登録商標) 3201乳化剤、NANSA(登録商標) EVM 70/2E界面活性剤、TERIC(登録商標) 13A7乳化剤及び予備-配合されたマスターバッチゲルを加え、続いてYUBASE 3(登録商標)の残りの量を加えた。得られる油を基剤とした懸濁剤を、次いで低-せん断を介して均一化した。次いで組成物は、所望の商業的性能基準を満たす満足な安定性及びさらに向上した希釈行動を示すことが示された。これは微粉砕後にレオロジー改質剤を加える方法の別の例である。
【0129】
実施例16-実施例15についてのさらなる改良
【0130】
【0131】
SILVERSON高-せん断ミキサーを介する76.39gのYUBASE 3(登録商標)中における14.21gのBENTONE(登録商標) SD-1(ELEMENTIS)の分散を介して、予備-混合「マスターバッチ」ゲルを配合した。得られる均
一な分散系に、ゲル-様物質が与えられるまでせん断を続けながら9.40gのSOLVESSO(登録商標) 150を加えた。これを脇に取り除けておいた。
【0132】
ゲル-様物質が与えられるまで高-せん断下で、95.76gのYUBASE 3(登録商標)に4.24gのAEROSIL(登録商標) 200を加えることを介してさらなる予備-混合「マスターバッチ」ゲルを配合した。これを脇に取り除けておいた。
【0133】
上記の表16の通りに、必要な量のTERSPERSE(登録商標) 2520分散剤を残りの量のSOLVESSO(登録商標) 150及びYUBASE 3(登録商標)を含む混合物に溶解し、ここで後者は20%の近辺のチジアズロン濃度を許す量に相当した。次いで得られる混合物中にSILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で工業用チジアズロンを分散させた。均一な混合物が与えられるまでこれを続けた。
【0134】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡的近似により粒度分析をさらに決定した。顕微鏡により粒度分析をさらに決定し、ここで分散系は活性成分結晶の弱から中度の凝集を示した。
【0135】
必要な量の予備-混合担体にTERMUL(登録商標) 3201乳化剤、NANSA(登録商標) EVM 70/2E界面活性剤、TERIC(登録商標) 13A7乳化剤を撹拌しながら加え、続いて濃縮ミルベース及びYUBASE 3(登録商標)の残りの量をゆっくり加えた。均一な懸濁剤が与えられるまで撹拌を続けた。この組成物は、さらに向上した安定性行動を示すことが示された。これは微粉砕後にレオロジー改質剤を加える方法の別の例である。
【0136】
実施例17-実施例12についてのさらなる改良
【0137】
【0138】
SILVERSON高-せん断ミキサーを介する200gのYUBASE 3(登録商標)中における14.21gのBENTONE(登録商標) SD-1(ELEMENTIS)の分散を介して、予備-混合担体を配合した。得られる均一な分散系に、ゲル-様稠度が与えられるまでせん断を続けながら9.40gのSOLVESSO(登録商標) 150を加えた。最後に流動性であるが均一なゲルが与えられるまで低-せん断混合下で4.23gのAEROSIL(登録商標) 200を加えた。これを脇に取り除けておいた。
【0139】
上記の表17の通りに、必要な量のTERSPERSE(登録商標) 2520分散剤を残りの量のSOLVESSO(登録商標) 150及びYUBASE 3(登録商標)を含む混合物に溶解し、ここで後者は20%の近辺のチジアズロン濃度を許す量に相当した。次いで得られる混合物中にSILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で工業用ジウロン及びチジアズロンを分散させた。均一な混合物が与えられるまでこれを続けた。
【0140】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡により粒度分析をさらに決定し、ここで分散系は活性成分結晶の弱から中度の凝集を示した。
【0141】
必要な量の予備-混合担体にTERMUL(登録商標) 3201乳化剤、NANSA(登録商標) EVM 70/2E界面活性剤、TERIC(登録商標) 13A7乳化剤を撹拌しながら加え、続いて濃縮ミルベース及びYUBASE 3(登録商標)の残りの量をゆっくり加えた。均一な懸濁剤が与えられるまで撹拌を続けた。この組成物は、さらに向上した安定性行動を示すことが示された。これは微粉砕後にレオロジー改質剤を加える方法の別の例である。
【0142】
実施例18-実施例16についてのさらなる改良
【0143】
【0144】
SILVERSON高-せん断ミキサーを介する200gのYUBASE 3(登録商標)中における14.21gのBENTONE(登録商標) SD-1(ELEMENTIS)の分散を介して、予備-混合担体を配合した。得られる均一な分散系に、ゲル-様稠度が与えられるまでせん断を続けながら9.40gのSOLVESSO(登録商標) 150を加えた。最後に流動性であるが均一なゲルが与えられるまで低-せん断混合下で4.24gのAEROSIL(登録商標) 200を加えた。これを脇に取り除けておいた。
【0145】
上記の表18の通りに、必要な量のTERSPERSE(登録商標) 2520分散剤を残りの量のSOLVESSO(登録商標) 150及びYUBASE 3(登録商標)を含む混合物に溶解し、ここで後者は20%の近辺のチジアズロン濃度を許す量に相当した。次いで得られる混合物中にSILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で工業用チジアズロンを分散させた。均一な混合物が与えられるまでこれを続けた。
【0146】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~
80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡的近似により粒度分析をさらに決定した。この濃縮物を短時間、脇に取り除けておいた。
【0147】
必要な量の予備-混合担体にTERMUL(登録商標) 3201乳化剤、NANSA(登録商標) EVM 70/2E界面活性剤、TERIC(登録商標) 13A7乳化剤を撹拌しながら加えた。得られる混合物を次いで約60℃~70℃に加熱し、撹拌を続けながら濃縮ミルベースをゆっくり加え、続いてYUBASE 3(登録商標)の残りの量を加えた。組成物が冷めるのを許しながら撹拌を続け、均一な懸濁剤を与えた。この組成物は向上した安定性行動を示すことが示された。これは、微粉砕後にレオロジー改質剤を加える方法の別の例である。
【0148】
実施例19-実施例15に代わるもの-二酸化チタンの添加
【0149】
【0150】
SILVERSON高-せん断ミキサーを介する47.83gのYUBASE 3(登録商標)中における3.90gのBENTONE(登録商標) SD-1(ELEMENTIS)の分散を介して、予備-混合担体を配合し、非常に微細な懸濁剤を与えた。得られる均一な分散系に、ゲル-様稠度が与えられるまでせん断を続けながら2.57gのSOLVESSO(登録商標) 150を加えた。次いで混合物に27.41gのTERMUL(登録商標) 3201、6.85gのNANSA(登録商標) EVM70/2E及び10.28gのTERIC(登録商標) 13A7を加え、続いて低-速混合を行っ
て均一化した。最後に均一で弱くゲル化した混合物が与えられるまで低-せん断混合下で、1.15gのAEROSIL(登録商標) 200をゆっくり加えた。混合物を脇に取り除けておいた。
【0151】
上記の表19の通りに、必要な量のTERSPERSE(登録商標) 2520分散剤を残りの量のSOLVESSO(登録商標) 150及びYUBASE 3(登録商標)を含む混合物に溶解し、ここで後者は20%の近辺のチジアズロン濃度を許す量に相当した。次いで得られる混合物中にSILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で工業用チジアズロン及びTIONA 625を分散させた。均一な混合物が与えられるまでこれを続けた。
【0152】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡的近似により粒度分析をさらに決定した。
【0153】
必要な量の予備-混合担体に濃縮ミルベースをゆっくり加え、続いてYUBASE 3(登録商標)の残りの量を加えた。均一な懸濁剤が与えられるまで撹拌を続けた。この組成物は、さらに向上した安定性行動を示すことが示された。これは微粉砕後にレオロジー改質剤を加える方法の別の例である。
【0154】
実施例20-実施例16に代わるもの-分散剤が必要でない
【0155】
【0156】
SILVERSON高-せん断ミキサーを介する200gのYUBASE 3(登録商
標)中における14.21gのBENTONE(登録商標) SD-1(ELEMENTIS)の分散を介して、予備-混合「担体-ベース(carrier-base)」を配合した。得られる均一な分散系に、ゲル-様稠度が与えられるまでせん断を続けながら9.40gのSOLVESSO(登録商標) 150を加えた。最後に流動性であるが均一なゲルが与えられるまで低-せん断混合下で、4.24gのAEROSIL(登録商標)
200を加えた。これを脇に取り除けておいた。
【0157】
上記の表20の通りに、必要な量の半分のTERMUL(登録商標) 3201、NANSA(登録商標) EVM70/2E及びTERIC(登録商標) 13A7を残りの量のSOLVESSO(登録商標) 150及びYUBASE 3(登録商標)を含む混合物に加え、ここで後者は15%の近辺のチジアズロン濃度を許す量に相当した。次いで得られる混合物中にSILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で工業用チジアズロンを分散させた。均一な混合物が与えられるまでこれを続けた。
【0158】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡的近似により粒度分析をさらに決定した。
【0159】
必要な量の予備-配合「担体-ベース」に残りのTERMUL(登録商標) 3201乳化剤、NANSA(登録商標) EVM 70/2E界面活性剤、TERIC(登録商標) 13A7乳化剤を撹拌しながら加え、続いて濃縮ミルベース及びYUBASE 3(登録商標)の残りの量をゆっくり加えた。均一な懸濁剤が与えられるまで撹拌を続けた。この組成物は、さらに向上した安定性行動を示すことが示された。これは、微粉砕後にレオロジー改質剤を加える方法の別の例である。
【0160】
実施例21-実施例16に代わるもの
【0161】
【0162】
SILVERSON高-せん断ミキサーを介する47.83gのYUBASE 3(登録商標)中における3.90gのBENTONE(登録商標) SD-1(ELEMENTIS)の分散を介して、予備-混合担体を配合し、非常に微細な懸濁剤を与えた。得られる均一な分散系に、ゲル-様稠度が与えられるまでせん断を続けながら2.57gのSOLVESSO(登録商標) 150を加えた。次いで混合物に27.41gのTERMUL(登録商標) 3201、6.85gのNANSA(登録商標) EVM70/2E及び10.28gのTERIC(登録商標) 13A7を加え、続いて低-速混合を行って均一化した。最後に均一で弱くゲル化した混合物が与えられるまで低-せん断混合下で、1.15gのAEROSIL(登録商標) 200をゆっくり加えた。混合物を脇に取り除けておいた。
【0163】
上記の表21の通りに、必要な量のTERSPERSE(登録商標) 2520分散剤を残りの量のSOLVESSO(登録商標) 150及びYUBASE 3(登録商標)を含む混合物に溶解し、ここで後者は15%の近辺のチジアズロン濃度を許す量に相当した。次いで得られる混合物中にSILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で工業用チジアズロン及びTIONA 625を分散させた。均一な混合物が与えられるまでこれを続けた。
【0164】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から
0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡的近似により粒度分析をさらに決定した。
【0165】
必要な量の予備-混合担体に濃縮ミルベースをゆっくり加え、続いてYUBASE 3(登録商標)の残りの量を加えた。均一な懸濁剤が与えられるまで撹拌を続けた。この組成物は、さらに向上した安定性行動を示すことが示された。これは微粉砕後にレオロジー改質剤を加える方法の別の例である。
【0166】
実施例16につき改良している方法及び組成は、実施例17の安定性特性もさらに向上させると予測される。
【0167】
実施例22-実施例16に代わるもの
【0168】
【0169】
SILVERSON高-せん断ミキサーを介する47.83gのYUBASE 3(登録商標)中における3.90gのBENTONE(登録商標) SD-1(ELEMENTIS)の分散を介して、予備-混合担体を配合し、非常に微細な懸濁剤を与えた。得られる均一な分散系に、ゲル-様稠度が与えられるまでせん断を続けながら、2.57gのSOLVESSO(登録商標) 150を加えた。次いで混合物に27.41gのTERMUL(登録商標) 3201、6.85gのNANSA(登録商標) EVM70/2E及び10.28gのTERIC(登録商標) 13A7を加え、続いて低-速混合を行って均一化した。最後に均一で弱くゲル化した混合物が与えられるまで低-せん断混合下で、1.15gのAEROSIL(登録商標) 200をゆっくり加えた。混合物を脇に取り除けておいた。
【0170】
上記の表22の通りに、必要な量のTERSPERSE(登録商標) 4890分散剤を残りの量のSOLVESSO(登録商標) 150及びYUBASE 3(登録商標)を含む混合物に溶解し、ここで後者は15%の近辺のチジアズロン濃度を許す量に相当し
た。次いで得られる混合物中にSILVERSONミキサーを用いる高-せん断下で工業用チジアズロンを分散させた。均一な混合物が与えられるまでこれを続けた。
【0171】
このスラリを、次いで水平ミル(Engineered Mills,Inc.)を用いて微粉砕した。方法は、500~1000RPMの低い回転速度で運転される粉砕装置中に濃縮物をゆっくり供給することを含み、ここでミルの粉砕室には全容積容量の60~80%において1~1.6mmの直径のガラス又はより好ましくはジルコニウムシリカ媒体が予備-装入されており、ジャケット付き冷却装置の温度が15~25℃の外部的に制御される温度に予備-設定され、保持された。回転速度を30~45分間に及んで2000~2500RPMにゆっくり上げ、0から100のGrind Gauge又は8から0のHegman Gaugeを用いる近似により決定されるおおよそ5μmの平均(d0.5)粒度を有する濃縮物を生じた。顕微鏡的近似により粒度分析をさらに決定した。
【0172】
必要な量の予備-混合担体に濃縮ミルベースをゆっくり加え、続いてYUBASE 3(登録商標)の残りの量を加えた。均一な懸濁剤が与えられるまで撹拌を続けた。濃縮ミルベースの向上した分散特性にかかわらず(実施例10)、この組成物は安定性行動における有意な低下を示すことが示された。これは微粉砕後にレオロジー改質剤を加える方法の別の例である。
【0173】
実施例23-配合物の安定性
本発明に従う前記のチジアズロンの油を基剤とした懸濁剤混合配合物に関する安定性の批評的尺度(critical measure)は、長期間に及んで周囲室温で保存された試料の簡単な視覚的観察であった。
【0174】
【0175】
実施例24.1
【0176】
【0177】
実施例24.2
【0178】
【0179】
結果
本発明の混合配合物の使用に続いて得られた結果及びそれらの効果は上記に示す通りである。上記の実施例24.1及び24.2に示される通り且つ全体的な農薬投入量における減少にかかわらず、すべての場合に、先行技術の配合物の使用と比較する時の落葉性能における保持又は向上により相乗効果が例示され且つ示された(demonstrated and shown)。
【0180】
上記の表24.1及び24.2において、チジアズロン又はチジアズロンとジウロンの油との混合配合物の相乗効果を評価する場合、熟練者は適用率を意識しなければならない。
【0181】
この特定の実例において、与えられる率で用いられる場合に実施例3~5に記載される配合物の配合により与えられる相乗効果は落葉性能により示され、それはヘクタール当たりの活性成分に基づく同じ率で適用される実施例1及び2により記載されるチジアズロン又はチジアズロンとジウロンのそれぞれ典型的な率で適用される噴霧油との配合物と同等か又はそれより高いことが示唆された。チジアズロン又はチジアズロンとジウロンの油との混合配合により達成される強化された効果があり、それにより有意に減少した農薬投入量を介して本質的に同等か又はそれより高い性能が達成されるようである。あるいはまた、強化された効果はより少量の配合物の使用を引き出す場合があるか、あるいはそのチジ
アズロン又はチジアズロンとジウロンは油との混合配合により助長される向上した落葉有効性を示している。
【0182】
上記の表24.1に示されている通り、実施例24.1は、配合された噴霧油と組み合わされた植物成長調節剤又は植物成長調節剤と除草剤の混合物の通常の使用との比較における、単独の植物成長調節剤又は植物成長調節剤と除草剤の混合物との油の混合配合物により与えられる相乗効果を強調している。
【0183】
油及び単独で用いられる植物成長調節剤の混合配合物に関し、相乗効果は、チジアズロンが油を基剤とした混合配合物又はOD配合物として適用される表24.1における処理13により最も良く表されている。この処理は、処理から4、7及び14日後(「DAT」)に、チジアズロンが通常のやり方で噴霧油配合物と一緒に適用される処理2と比較すると、統計的に向上した落葉を一貫して示す。これらの結果は、ヘクタール当たりの合計農薬投入量における34.8%減少を介して達成された。さらに処理13は落葉性能の点で処理3に同等であるとみなされる場合があり、それによりヘクタール当たりの合計農薬投入量及び適用される生物学的に活性な枯葉剤はそれぞれ37.5%及び25%減少した。
【0184】
植物成長調節剤と除草剤の混合物との油の混合配合物に関し、相乗効果は表24.1中の処理10により最も良く表されている。この処理は、4、7及び14DATにおいて、噴霧油配合物を用い、同等の植物成長調節剤と除草剤の率を用いている表24.1中の処理4と比較すると、向上した落葉性能を一貫して示す。これらの結果は、ヘクタール当たりの合計農薬投入量における60%減少を介して達成された。
【0185】
上記の表24.2に示される通り、実施例24.2は、実施例1及び2に示される噴霧油と組み合わされた通常の植物成長調節剤又は植物成長調節剤と除草剤の混合物の使用との比較における、植物成長調節剤又は植物成長調節剤と除草剤の混合物との油の混合配合物により与えられる相乗効果を強調している。
【0186】
単独の植物成長調節剤との油の混合配合物に関し、相乗効果はこの場合も表24.2中の処理13により最も良く表されている。処理から8日後(「DAT」)に、この処理は表24.2中の処理2と比較すると統計的に同等の落葉を示す。14DATに、処理13は処理2と比較すると統計的に向上した落葉性能を示す。これらの結果はヘクタール当たりの合計農薬投入量における34.8%減少を介して達成された。この場合も、処理13は落葉性能の点で処理3に同等であるとみなされる場合さえあり、それによりヘクタール当たりの合計農薬投入量及び適用される生物学的に活性な枯葉剤はそれぞれ37.5%及び25%減少した。
【0187】
油及び植物成長調節剤と除草剤の混合物の混合配合物に関し、相乗効果は表24.2中の処理10により最も良く表されている。8DATにおいて、この処理は処理4と比較するとわずかに向上した落葉性能を示す。14DATに、処理10は統計的に優っている。これらの結果はヘクタール当たりの合計農薬投入量における60%減少を介して達成された。
【0188】
本発明の範囲から逸脱することなく、さらなる利点及び改良が十分に本発明に成される場合がある。何が最も実際的で好ましい態様であると思われるかにおいて本発明を示し且つ記載してきたが、本発明の範囲及び精神内でそこからの離脱が成される場合があることが認識され、本発明は本明細書に開示される詳細に制限されるべきではなく、ありとあらゆる同等の器具及び装置を包含するように請求項の全範囲が許されるべきである。本明細書全体に及ぶ先行技術のいずれの議論も、そのような先行技術が広く知られているか又は
この分野における通常の一般的な知識の一部を形成することの承認と決してみなされるべきではない。
【0189】
「含む(comprise)」、「含む(comprises)」、「含んだ(comprised)」又は「含む(comprising)」という用語あるいは「含む(include)」、「含む(includes)」、「含んだ(included)」又は「含む(including)」という用語が本明細書中で用いられる場合、それらは言及される記述の特徴、整数、ステップ又は成分の存在を特定すると解釈されるべきであり、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、成分又はそれらのグループの存在又は添加を排除すると解釈されるべきではない。