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特許7017790マイクロ波減圧乾燥機及び乾燥食品等の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-01
(45)【発行日】2022-02-09
(54)【発明の名称】マイクロ波減圧乾燥機及び乾燥食品等の製造方法
(51)【国際特許分類】
   F26B 3/347 20060101AFI20220202BHJP
   F26B 5/04 20060101ALI20220202BHJP
   A23L 3/54 20060101ALI20220202BHJP
   A23B 7/02 20060101ALI20220202BHJP
【FI】
F26B3/347
F26B5/04
A23L3/54 A
A23B7/02
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019094264
(22)【出願日】2019-05-20
(65)【公開番号】P2020190338
(43)【公開日】2020-11-26
【審査請求日】2021-02-05
(73)【特許権者】
【識別番号】500360116
【氏名又は名称】西光エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092923
【弁理士】
【氏名又は名称】石垣 達彦
(74)【代理人】
【識別番号】100187757
【弁理士】
【氏名又は名称】石垣 春樹
(72)【発明者】
【氏名】岡村 邦康
【審査官】岩瀬 昌治
(56)【参考文献】
【文献】特許第6936426(JP,B2)
【文献】特開2016-130611(JP,A)
【文献】特開2013-194966(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F26B 3/347
F26B 5/04
A23L 3/54
A23B 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料を載置する通液性を有する乾燥トレイと、
原料を載置した上記乾燥トレイをセットしたり、搬入・搬出する場合の出入り口となる、少なくとも1つの開口部を備えた乾燥室本体と、
上記開口部に開閉可能な状態で取り付けられ、閉塞時に上記乾燥室本体内に遮蔽空間を形成する開閉手段と、
上記乾燥室本体に対して取り付けられ、該乾燥室本体内に収容される原料に向けてマイクロ波を照射して原料を乾燥させるマイクロ波照射装置と、
上記乾燥室本体に対して接続され、該乾燥室本体内の雰囲気を減圧雰囲気にする減圧装置と、
上記乾燥トレイの下方に配置され、乾燥の過程で出たドリップを受けるドリップ受けパンと、該ドリップ受けパンに溜まったドリップを上記乾燥室本体に設けられる排液口から外部に排出する排液管路と、を少なくとも備える排液装置と、を具備し、
上記排液管路の途中には、排出したドリップを一時的に貯留する所定容量のドリップ溜めタンクが配置されており、該ドリップ溜めタンクには、タンク内の雰囲気を減圧雰囲気にするエアー吸引管路と、タンク内の雰囲気を大気圧に戻すエアー開放管路と、が接続されていることを特徴とするマイクロ波減圧乾燥機。
【請求項2】
上記ドリップ受けパンは、上記乾燥室本体に設けられる排液口に向けてドリップが流れるように傾斜して設けられており、該ドリップ受けパンの下端に設けられる開口部と上記排液口との間には、ドリップ受けパンに溜まったドリップを排液口に導く樋状の案内シュートが設けられていることを特徴とする請求項1記載のマイクロ波減圧乾燥機。
【請求項3】
上記排液管路は、一端が上記排液口に接続され、他端が上記乾燥室本体の外方に配置される上記ドリップ溜めタンクの上流の取込み口に接続される取出し管路と、
一端が上記ドリップ溜めタンクの下流の排出口に接続され、他端が上記ドリップ溜めタンク外方の下流に向けて延びる排出管路と、を備えていることを特徴とする請求項1または2記載のマイクロ波減圧乾燥機。
【請求項4】
上記ドリップ溜めタンクは、ドリップを一時貯留する底部がV字状に凹陥したタンク本体と、該タンク本体の開放された上面を密閉状態に閉塞する開閉可能な蓋体と、を備えており、
上記ドリップ溜めタンクの底部は、下流に向かって徐々に深さが深くなるように傾斜状態で形成されていることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のマイクロ波減圧乾燥機。
【請求項5】
上記排出管路には、ドリップ溜めタンクにドリップを導入する場合に閉め、ドリップ溜めタンク内のドリップを排出する場合に開く第1エアー弁が設けられ、
上記取出し管路には、ドリップ溜めタンク内にドリップを導入する場合に開き、ドリップ溜めタンク内のドリップを排出する場合に閉める第2エアー弁が設けられ、
上記エアー吸引管路には、ドリップの回収中とドリップの機外排出中に閉め、ドリップの機外排出終了後に開く第3電磁弁が設けられており、
上記エアー開放管路には、ドリップの回収中とドリップの機外排出終了後に閉め、ドリップの機外排出中に開く第4電磁弁が設けられていることを特徴とする請求項3または4記載のマイクロ波減圧乾燥機。
【請求項6】
上記乾燥トレイは、上下方向に複数段設けられており、
上記マイクロ波照射装置、ドリップ受けパン、排液口、取出し管路は、各段の乾燥トレイに対応して複数組、配設されていることを特徴とする請求項3~5のいずれかに記載のマイクロ波減圧乾燥機。
【請求項7】
上記請求項1~6のいずれかに記載のマイクロ波減圧乾燥機を使用することによって実行される乾燥食品等の製造方法であって、
乾燥トレイに原料を並べて乾燥室本体内にセットまたは搬入する乾燥準備工程と、
乾燥室本体内にセットまたは搬入された原料に向けてマイクロ波を照射して減圧雰囲気下で原料を乾燥させるマイクロ波減圧乾燥工程と、を備え、
上記マイクロ波減圧乾燥工程では、乾燥の過程で出たドリップを乾燥室本体外のドリップ溜めタンクに向けて排出し、ドリップ溜めタンク内に所定量のドリップが溜まったタイミングで当該ドリップをドリップ溜めタンク外に排出しながら原料を乾燥するようにしたことを特徴とする乾燥食品等の製造方法。
【請求項8】
上記マイクロ波減圧乾燥工程においてドリップを排出する場合には、
第1エアー弁と第3電磁弁と第4電磁弁を閉じ、第2エアー弁を開いた状態で、減圧雰囲気下で原料を乾燥し、乾燥の過程で出たドリップをドリップ溜めタンク内に導いて溜めるドリップ貯留工程と、
第2エアー弁と第3電磁弁を閉じ、第1エアー弁と第4電磁弁を開いた状態でドリップ溜めタンク内に溜めたドリップを外部に排出するドリップ排出工程と、を順次実行することによって行い、
ドリップの排出終了後は、第1エアー弁と第2エアー弁と第4電磁弁を閉じ、第3電磁弁を開いた状態にするドリップ排出終了工程を実行するようにしたことを特徴とする請求項7記載の乾燥食品等の製造方法。
【請求項9】
上記原料は、冷凍した野菜や果実であることを特徴とする請求項7または8記載の乾燥食品等の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍した野菜や果実を原料として、これらの原料中に含まれる成分を損うことなく所望の重量に乾燥させるのに好適なマイクロ波減圧乾燥機及び該マイクロ波減圧乾燥機を使用することによって風味豊かな乾燥食品等を効率良く製造することができる乾燥食品等の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
冷凍した野菜や果実を原料として乾燥食品等を製造する場合、これらの原料中に含まれる成分を破壊することなく乾燥させることができる減圧雰囲気下でのマイクロ波を利用した乾燥方法が実施されている。
そして、マイクロ波を利用した乾燥方法では下記の特許文献1、2に示すようなマイクロ波乾燥機が使用されている。
【0003】
また、冷凍した野菜や果実を原料として乾燥させると、乾燥の過程で原料中に含まれる液汁がドリップとして流出し該ドリップは原料を載置する乾燥トレイの下方に配置される受皿であるパン等に溜まって、上記原料と共に、乾燥室内で乾燥される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-194966号公報
【文献】特開2012-172875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、乾燥室内で上記原料とドリップを同時に乾燥させることは、乾燥効率の低下を招くため望ましくない。そして、このような乾燥効率の低下は、乾燥に必要なエネルギーの増大や乾燥時間の長大化をもたらしている。
また、乾燥の過程で一旦マイクロ波乾燥機の動作を停止させて、パンに溜まったドリップを乾燥室外に取り出してから再び乾燥を継続することも考えられる。しかし、稼働していたマイクロ波乾燥機の動作を停止させることは稼働効率の低下をもたらし、作業者の労力を増大させて連続的なマイクロ波による乾燥ができなくなってしまう。
【0006】
本発明は、このような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、乾燥の過程でドリップの出る冷凍した野菜や果実を原料とした場合でも、無駄の無い効率的な乾燥により、エネルギー損失を小さくして乾燥時間を大幅に短縮することができるマイクロ波減圧乾燥機を提供すること、そして、該マイクロ波減圧乾燥機を使用することで風味豊かな乾燥食品等を安定して効率良く製造することができる乾燥食品等の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するべく本発明の請求項1によるマイクロ波減圧乾燥機は、原料を載置する通液性を有する乾燥トレイと、原料を載置した上記乾燥トレイをセットしたり、搬入・搬出する場合の出入り口となる、少なくとも1つの開口部を備えた乾燥室本体と、
上記開口部に開閉可能な状態で取り付けられ、閉塞時に上記乾燥室本体内に遮蔽空間を形成する開閉手段と、上記乾燥室本体に対して取り付けられ、該乾燥室本体内に収容される原料に向けてマイクロ波を照射して原料を乾燥させるマイクロ波照射装置と、上記乾燥室本体に対して接続され、該乾燥室本体内の雰囲気を減圧雰囲気にする減圧装置と、上記乾燥トレイの下方に配置され、乾燥の過程で出たドリップを受けるドリップ受けパンと、該ドリップ受けパンに溜まったドリップを上記乾燥室本体に設けられる排液口から外部に排出する排液管路と、を少なくとも備える排液装置と、を具備し、上記排液管路の途中には、排出したドリップを一時的に貯留する所定容量のドリップ溜めタンクが配置されており、該ドリップ溜めタンクには、タンク内の雰囲気を減圧雰囲気にするエアー吸引管路と、タンク内の雰囲気を大気圧に戻すエアー開放管路と、が接続されていることを特徴とするものである。
【0008】
また、請求項2によるマイクロ波減圧乾燥機は、請求項1記載のマイクロ波減圧乾燥機において、上記ドリップ受けパンは、上記乾燥室本体に設けられる排液口に向けてドリップが流れるように傾斜して設けられており、該ドリップ受けパンの下端に設けられる開口部と上記排液口との間には、ドリップ受けパンに溜まったドリップを排液口に導く樋状の案内シュートが設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項3によるマイクロ波減圧乾燥機は、請求項1または2記載のマイクロ波減圧乾燥機において、上記排液管路は、一端が上記排液口に接続され、他端が上記乾燥室本体の外方に配置される上記ドリップ溜めタンクの上流の取込み口に接続される取出し管路と、一端が上記ドリップ溜めタンクの下流の排出口に接続され、他端が上記ドリップ溜めタンク外方の下流に向けて延びる排出管路と、を備えていることを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項4によるマイクロ波減圧乾燥機は、請求項1~3のいずれかに記載のマイクロ波減圧乾燥機において、上記ドリップ溜めタンクは、ドリップを一時貯留する底部がV字状に凹陥したタンク本体と、該タンク本体の開放された上面を密閉状態に閉塞する開閉可能な蓋体と、を備えており、上記ドリップ溜めタンクの底部は、下流に向かって徐々に深さが深くなるように傾斜状態で形成されていることを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項5によるマイクロ波減圧乾燥機は、請求項3または4記載のマイクロ波減圧乾燥機において、上記排出管路には、ドリップ溜めタンクにドリップを導入する場合に閉め、ドリップ溜めタンク内のドリップを排出する場合に開く第1エアー弁が設けられ、上記取出し管路には、ドリップ溜めタンク内にドリップを導入する場合に開き、ドリップ溜めタンク内のドリップを排出する場合に閉める第2エアー弁が設けられ、上記エアー吸引管路には、ドリップの回収中とドリップの機外排出中に閉め、ドリップの機外排出終了後に開く第3電磁弁が設けられており、上記エアー開放管路には、ドリップの回収中とドリップの機外排出終了後に閉め、ドリップの機外排出中に開く第4電磁弁が設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項6によるマイクロ波減圧乾燥機は、請求項3~5のいずれかに記載のマイクロ波減圧乾燥機において、上記乾燥トレイは、上下方向に複数段設けられており、
上記マイクロ波照射装置、ドリップ受けパン、排液口、取出し管路は、各段の乾燥トレイに対応して複数組、配設されていることを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明の請求項7による乾燥食品等の製造方法は、上記請求項1~6のいずれかに記載のマイクロ波減圧乾燥機を使用することによって実行される乾燥食品等の製造方法であって、乾燥トレイに原料を並べて乾燥室本体内にセットまたは搬入する乾燥準備工程と、
乾燥室本体内にセットまたは搬入された原料に向けてマイクロ波を照射して減圧雰囲気下で原料を乾燥させるマイクロ波減圧乾燥工程と、を備え、上記マイクロ波減圧乾燥工程では、乾燥の過程で出たドリップを乾燥室本体外のドリップ溜めタンクに向けて排出し、ドリップ溜めタンク内に所定量のドリップが溜まったタイミングで当該ドリップをドリップ溜めタンク外に排出しながら原料を乾燥するようにしたことを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項8による乾燥食品等の製造方法は、請求項7記載の乾燥食品等の製造方法において、上記マイクロ波減圧乾燥工程においてドリップを排出する場合には、第1エアー弁と第3電磁弁と第4電磁弁を閉じ、第2エアー弁を開いた状態で減圧雰囲気下で原料を乾燥し、乾燥の過程で出たドリップをドリップ溜めタンク内に導いて溜めるドリップ貯留工程と、第2エアー弁と第3電磁弁を閉じ、第1エアー弁と第4電磁弁を開いた状態でドリップ溜めタンク内に溜めたドリップを外部に排出するドリップ排出工程と、を順次実行することによって行い、ドリップの排出終了後は、第1エアー弁と第2エアー弁と第4電磁弁を閉じ、第3電磁弁を開いた状態にするドリップ排出終了工程を実行するようにしたことを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項9による乾燥食品等の製造方法は、請求項7または8記載の乾燥食品等の製造方法において、上記原料は、冷凍した野菜や果実であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
そして、上記手段によって以下のような効果が得られる。
まず、本発明のマイクロ波減圧乾燥機には乾燥トレイの下方に配置され、乾燥の過程で出たドリップを受けるドリップ受けパンと、該ドリップ受けパンに溜まったドリップを乾燥室本体に設けられる排液口から外部に排出する排液管路と、を少なくとも備える排液装置が具備されているから、乾燥が不要なドリップを乾燥室本体の外部に排出しながらマイクロ波による乾燥を効率よく原料に対して行うことができるようになる。従って、無駄の無い効率的な乾燥により、エネルギー損失を小さくして乾燥時間を大幅に短縮することができるようになる。
【0017】
また、ドリップを一時的に貯留する部材を管路とは別の容量の大きなドリップ溜めタンクとすることによって、管路の径や長さを必要以上に大きくすることなくドリップ量が多くなる水分量の多い原料の乾燥にも使用できるようになる。更に、エアー吸引管路を設けることによってドリップ溜めタンク内へのドリップの流入が円滑になり、エアー開放管路を設けることによってドリップ溜めタンク内のドリップの外部への排出も円滑になる。
【0018】
また、ドリップ受けパンを、乾燥室本体に設けられる排液口に向けてドリップが流れるように傾斜して設け、該ドリップ受けパンの下端に設けられる開口部と排液口との間にドリップ受けパンに溜まったドリップを排液口に導く樋状の案内シュートを設けた場合には、通液性の乾燥トレイから下方に落下するドリップをドリップ受けパンによって受け止め、傾斜するドリップ受けパンと案内シュートによって1ヶ所に集められて排液口に円滑に導くことが可能になる。
【0019】
また、排液管路を、一端が排液口に接続され、他端がドリップ溜めタンクの上流の取込み口に接続される取出し管路と、一端がドリップ溜めタンクの下流の排出口に接続され、他端がドリップ溜めタンクの外方の下流に向けて延びる排出管路と、を備えることによって構成した場合には、ドリップ溜めタンク内の雰囲気を減圧雰囲気にすることによって、排液口から排出されたドリップは、取出し管路を通って円滑にドリップ溜めタンク内に導入されて貯留されるようになる。
一方、ドリップ溜めタンク内の雰囲気を大気圧に開放することによってドリップ溜めタンク内のドリップは、排出管路を通って円滑に短時間で外部に排出されるようになる。
【0020】
また、ドリップ溜めタンクを、ドリップを一時的に貯留する底部がV字状に凹陥したタンク本体と、タンク本体の開放した上面を密閉状態に閉塞する開閉可能な蓋体と、を備えることによって構成し、該ドリップ溜めタンクの底部を、下流に向かって徐々に深くなるように傾斜状態で設けた場合には、ドリップ回収時にドリップ溜めタンク内の雰囲気を減圧雰囲気にすることでドリップの円滑な回収が可能になる。
一方、ドリップ排出時にはドリップ溜めタンク内の雰囲気を大気圧にすることで、ドリップ溜めタンクの底部の傾斜に案内されてドリップの円滑な排出が可能になる。
【0021】
また、排出管路にドリップを排出する場合に開く第1エアー弁を設け、取出し管路にドリップを導入する場合に開く第2エアー弁を設け、エアー吸引管路にドリップの回収中と排出中に閉める第1電磁弁を設け、エアー開放管路にドリップの排出中に開く第2電磁弁を設けた場合には、これらの4つの弁の開閉状態を乾燥の進捗に合わせて適宜切り換えることによって、円滑なドリップの回収と排出を自動的に実行することが可能になる。
【0022】
また、乾燥トレイを上下方向に複数段設け、マイクロ波照射装置、ドリップ受けパン、排液口、取出し管路を各段の乾燥トレイに対応して複数組、配設した場合には、乾燥室本体の内部スペースを有効に活用して、マイクロ波減圧乾燥機の処理能力の拡大を図ることができる。
また、その場合でも駆動モータやドリップ溜めタンク及び排出管路は共有化できるから、部品の有効利用によって装置の大型化と製品コストの増大を極力抑えることが可能になる。
【0023】
また、本発明の乾燥食品等の製造方法によれば、マイクロ波減圧乾燥工程において、乾燥の過程で出たドリップを乾燥室本体外へ排出しながら原料を乾燥することが可能になるから、無駄の無い効率的な乾燥により、エネルギー損失を小さくして乾燥時間を大幅に短縮することが可能になる。
これにより、風味豊かな乾燥食品等を安定して効率良く製造できるようになる。
【0024】
また、マイクロ波減圧乾燥工程においてドリップを排出する場合に、ドリップ回収時にドリップ貯留工程、ドリップ排出時にドリップ排出工程を順次実行し、ドリップ排出終了後にドリップ排出終了工程を実行した場合には、原料の乾燥中は、原料の乾燥と同時にドリップの回収と排出が実行されて効率の良い原料の乾燥が可能になる。
また、ドリップの排出終了後は、第3電磁弁を開いてドリップ溜めタンク内の雰囲気を減圧状態にすることで、速やかに次のドリップの回収と排出に移行することが可能になる。
【0025】
そして、原料として冷凍した野菜や果実を採用した場合には、乾燥の過程で大量のドリップが出る、これらの原料の乾燥を、無駄の無い効率的な乾燥により実行して乾燥時間を大幅に短縮することが可能になる。
これにより、原料中に含まれていた成分を破壊することなく、風味豊かな乾燥野菜やドライフルーツ等を安定して効率良く製造できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施の形態を示す図で、マイクロ波減圧乾燥機を示す正面図である。
図2】本発明の実施の形態を示す図で、マイクロ波減圧乾燥機を示す平面図である。
図3】本発明の実施の形態を示す図で、マイクロ波減圧乾燥機を示す右側面図である。
図4】本発明の実施の形態を示す図で、マイクロ波減圧乾燥機を示す背面図である。
図5】本発明の実施の形態を示す図で、回転テーブルの駆動機構を示す斜視図である。
図6】本発明の実施の形態を示す図で、ドリップ受けパンと案内シュートと排液口を示す側断面図である。
図7】本発明の実施の形態を示す図で、ドリップ受けパンと案内シュートと排液口を示す平断面図である。
図8】本発明の実施の形態を示す図で、排液管路を示す平面図である。
図9】本発明の実施の形態を示す図で、乾燥室本体の開口部に適用するマイクロ波漏洩防止機構の一部を拡大して示す正面図である。
図10】本発明の実施の形態を示す図で、乾燥室本体の開口部に適用するマイクロ波漏洩防止機構の一部を拡大して示す側断面図である。
図11】本発明の実施の形態を示す図で、原料を並べた乾燥トレイを回転テーブル上にセットした状態を示す斜視図である。
図12】本発明の実施の形態を示す図で、マイクロ波減圧乾燥機に適用する減圧装置の一例を示す説明図である。
図13】本発明の実施の形態を示す図で、マイクロ波減圧乾燥機の作動状態を示す説明図である。
図14】本発明の実施の形態を示す図で、乾燥食品等の製造方法を構成する各工程を示すブロック図である。
図15】本発明の実施の形態を示す図で、ドリップの排出動作と弁の開閉動作の関係を示す図表である。
図16】本発明の実施の形態を示す図で、ドリップ回収中のドリップの流れと弁の開閉動作を示す平面図である。
図17】本発明の実施の形態を示す図で、ドリップ回収中のドリップの流れと弁の開閉動作を示す正面図である。
図18】本発明の実施の形態を示す図で、ドリップ排出中のドリップの流れと弁の開閉動作を示す平面図である。
図19】本発明の実施の形態を示す図で、ドリップ排出中のドリップの流れと弁の開閉動作を示す正面図である。
図20】本発明の実施の形態を示す図で、ドリップ排出終了後の弁の開閉動作を示す平面図である。
図21】本発明の実施の形態を示す図で、ドリップ排出終了後の弁の開閉動作を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図示の実施の形態を例にとって、本発明のマイクロ波減圧乾燥機及び乾燥食品等の製造方法の内容について具体的に説明する。最初に本発明のマイクロ波減圧乾燥機の概要について説明し、続いて本発明のマイクロ波減圧乾燥機の具体的構成を本発明の特徴的構成である排液装置の構成を中心にして説明する。
次に、本発明のマイクロ波減圧乾燥機を使用することによって実行される本発明の乾燥食品等の製造方法の内容を、各工程に分けて上記マイクロ波減圧乾燥機の作動態様と併せて説明する。また、最後にこのようにして構成される本実施の形態とは部分的構成を異にする本発明の他の実施の形態について言及する。
【0028】
(1)マイクロ波減圧乾燥機の概要(図1図13参照)
本発明のマイクロ波減圧乾燥機1は、原料Aを載置する通液性を有する乾燥トレイTと、原料Aを載置した乾燥トレイTをセットしたり、搬入、搬出する場合の出入り口となる、少なくとも1つの開口部3を備えた乾燥室本体5と、上記開口部3に開閉可能な状態で取り付けられ、閉塞時に上記乾燥室本体5内に遮蔽空間を形成する開閉手段7と、乾燥室本体5に対して取り付けられ、乾燥室本体5内に収容される原料Aに向けてマイクロ波Mを照射して原料Aを乾燥させるマイクロ波照射装置9と、乾燥室本体5に対して接続され、乾燥室本体5内の雰囲気を減圧雰囲気にする減圧装置301と、乾燥トレイTの下方に配置され、乾燥の過程で出たドリップRを受けるドリップ受けパン83と、該ドリップ受けパン83に溜まったドリップRを乾燥室本体5に設けられる排液口6から外部に排出する排液管路85と、を少なくとも備える排液装置81と、を具備している。
そして、上記排液管路85の途中には、排出したドリップRを一時的に貯留する所定容量のドリップ溜めタンク91が配置されており、該ドリップ溜めタンク91には、タンク内の雰囲気を減圧雰囲気にするエアー吸引管路92と、タンク内の雰囲気を大気圧に戻すエアー開放管路93と、が接続されている。
【0029】
また、図示のマイクロ波減圧乾燥機1は、いわゆるバッチ式のマイクロ波乾燥機であって、開閉手段7として一例としてスライド式の開閉扉8を備えている。乾燥機本体5は、アングル材等を矩形枠状に組み立てることによって構成されている支持架台23によって支持されており、該支持架台23の前面に形成されている開口部3の上下に左右方向Xに水平に延びるスライドレール43A、43Bが設けられている。
一方、開閉扉8の上縁と下縁には、上記スライドレール43Aに係合する2つのスライダー44Aと、上記スライドレール43Bに係合する2つのスライダー44Bと、が設けられている。また、上方のスライドレール43Aの近傍には2基の押さえ部材47A、47Aが設けられていて、下方のスライドレール43Bの近傍には2基の押さえ部材47B、47Bが設けられている。これにより閉塞位置に来た開閉扉8を支持架台23側に押圧して開口部3の気密性を高めるように構成されている。
【0030】
そして、上記支持架台23に支持された乾燥室本体5に対して開閉扉8を取り付けることによって乾燥室25が構成されている。乾燥室25には、上下方向Zに一例として二段、乾燥トレイTが配置できるように構成されており、これに伴ってマイクロ波照射装置9、ドリップ受けパン83、排液口6、後述する案内シュート87、取出し管路89及び回転テーブル97も各段の乾燥トレイT、Tに対応して一例として二組ずつ、配設されている。
【0031】
また、本実施の形態では、乾燥室本体5の一例として左側板に対して左方に張り出すようにマイクロ波照射装置9が2基配設されている。マイクロ波照射装置9は、所定可変出力のマイクロ波発振装置10を備えることによって一例として構成されている。
これにより、乾燥室本体5の左側板に形成されている照射口15から乾燥室本体5の内部に向けてマイクロ波Mが照射されるように構成されている。
また、乾燥室本体5の左側板には、図13に示すように外部からエアーQを導入するための外気導入管路31と、エアーQの導入の有無の切り換えと導入量を調整するための制御弁32が、一例として上下に1組ずつ、計2組配設されている。
【0032】
また、乾燥室本体5の一例として右側板には、乾燥中の原料Aの品温を計測する放射温度計79と、乾燥の過程で出たドリップRを外部に排出する排液口6と、が上記2段の乾燥トレイT、Tに対応した位置に2つずつ設けられている。
尚、上記放射温度計79によって計測された原料Aの品温情報は、図示しない制御装置に送られ、この品温情報に基づいて、マイクロ波照射装置9から照射されるマイクロ波Mの出力を制御し得るように構成されている。この他、乾燥室本体5の右側板には一例としてLED製の照明77も設けられている。
【0033】
また、開閉扉8の前面における左右方向Xの中央には、上下に2つ点検窓39が設けられており、乾燥中の各段における乾燥トレイT上の原料A等の様子を外部から観察できるように構成されている。
また、開閉扉8の前面における左右の端部寄りには、開閉扉8を開閉する際の手掛かりとなるハンドル41が設けられており、開閉扉8の前面の適宜の位置には、開閉扉8の閉塞状態を確実にするための図示しないロック部材が必要に応じて配設される。
【0034】
更に、開閉扉8を閉塞状態にした時の背面には、乾燥室本体5の開口部3を取り囲むようにマイクロ波漏洩防止機構21が設けられている。また、該マイクロ波漏洩防止機構21の外方には、開閉扉8を閉塞状態にした時、乾燥室本体5の開口部3の周囲のシール面61に当接する一例としてリング状のゴムパッキンによって構成されるシール部材11を有するシール構造13が設けられている。
【0035】
マイクロ波漏洩防止機構21は、開口部3と上記シール構造13との中間経路63上に設けられており、開口部3側に位置する第1チョーク17と、シール構造13側に位置する第2チョーク19と、が向かい合わせになるように周方向に所定ピッチで連続的に配置されたダブルチョーク一体構造のシール構造になっている。
具体的には、図10に示すように開閉扉8の背面に沿うように配置された遮蔽板65の一端縁から基端部69を垂直に立ち上げ、該基端部69の先端を90°内側に折り曲げることによって先端部67を形成して断面L字状の第1チョーク17を設けている。
同様に、上記遮蔽板65の他端縁に上記第1チョーク17と同形状、同サイズの第2チョーク19を設け、これらの第1チョーク17と第2チョーク19とを対向する位置に配置することによってマイクロ波漏洩防止機構21が構成されている。
【0036】
尚、第1チョーク17の先端部67と第2チョーク19の先端部67との間にはギャップGが形成されており、該ギャップGの中点Oから第1チョーク17及び第2チョーク19のそれぞれの先端部67と基端部69の接続点Bまでの距離L1は、上記中点Oから遮蔽板65側に引いた垂線と遮蔽板65の対向面との接点Cまでの距離L2とほぼ等しく、共に使用するマイクロ波Mの波長λの1/4程度の長さになるように設定されている。
因みに、このような寸法設定を採用することによって、上記中間経路63中に上記波長λの1/4の長さの迂回路が形成される。そして、該迂回路での反射波と上記接続点Bから中点Oに向かう波との位相差が上記波長λの1/2になって互いに打ち消し合うため、乾燥室25の外部へのマイクロ波Mの漏洩が防止されるのである。
【0037】
次に、減圧装置301について説明する。本実施の形態によるマイクロ波減圧乾燥機1では、乾燥室本体5が開閉扉8により開口部3を閉塞した状態で減圧雰囲気下での使用に耐えられる気密構造と耐圧構造とを備えている。そして、乾燥室25の一例として後方には減圧装置301が配設されており、この減圧装置301を適宜の配管302と分岐管路337を介して乾燥室25に接続することで減圧雰囲気下でのマイクロ波Mによる乾燥が実行できるように構成されている。
【0038】
減圧装置301としては、図示は省略するが真空用コネクタ、真空ポンプ、真空経路及び制御弁のみを備える基本的な構造の減圧装置であってもよいし、図12に示すような水封式真空ポンプ305と循環式給排水装置307とを備えた構造の減圧装置等、所望の減圧作用を発揮する種々の構造の減圧装置を採用することが可能である。
図12に示す減圧装置301は、上述したように水封式真空ポンプ305と循環式給排水装置307と備えており、更に両者の間に給水経路309と排水経路311とが配設されている。
【0039】
水封式真空ポンプ305は、水蒸気や水滴を含んだ気体の排気等に利用されるポンプで、シリンダに対して偏心して取り付けられる羽根車の回転を利用してシリンダの内壁に封水リングを形成し、該封水リングと羽根車の羽根によって囲まれた空間の容積変化を利用してポンプ作用を行うようにしたものである。
【0040】
循環式給排水装置307は、支持架台303の内部に上部タンク313と下部タンク315を備えることによって一例として構成されており、上部タンク313には、外部から水を供給するための給水ノズル317と、上部タンク313内の水位を計測するためのボールタップ319と、上部タンク313内の水温を計測するための温度センサ321と、が配置されている。
一方、下部タンク315内には、水中ポンプ323が配置されており、上述した水封式真空ポンプ305から排出され、排出経路311を通って下部タンク315内に溜まった水を汲み上げて上部タンク313に供給できるように構成されている。
【0041】
尚、上記水中ポンプ323と上部タンク313とを接続する循環経路325の途中には、一例としてモータによって駆動される三方弁327が配置されており、当該三方弁327を適宜切り替えることによって、上記水中ポンプ323によって汲み上げた水を上部タンク313内に供給したり、外部に排水できるように構成されている。
また、上部タンク313内の底部から上述した給水経路309が延びており、該給水経路309の他端が上述した水封式真空ポンプ305に接続されている。更に、上記乾燥室本体5と水封式真空ポンプ305を接続している排出経路235の途中には、外部からエアーQを取り込んで経路内の圧力を調整するニードル弁247が配置されている。
【0042】
(2)マイクロ波減圧乾燥機の具体的構成(図1図4図6図7図13図16及び図17参照)
本発明の特徴的構成として、マイクロ波減圧乾燥機1には、ドリップ受けパン83と排液管路85と、を少なくとも備える排液装置81が備えられている。
ドリップ受けパン83は、浅底の矩形容器状の部材で、乾燥室本体5に設けられる排液口6に向けてドリップRが流れるように幾分傾斜した姿勢で設けられている。ドリップ受けパン83の下端の低くなった部分には、開口部84が形成されており、この開口部84の下方にはドリップ受けパン83に溜まったドリップRを排液口6に導く案内シュート87が設けられている。
【0043】
案内シュート87は、図6及び図7等に示すように中央底部が低くなった樋状の部材によって構成されており、ドリップ受けパン83の開口部84の直下に位置する基端部側で高く、排液口6に臨んでいる先端側が低くなる傾斜姿勢で設けられている。
排液管路85は、一端が一段目と二段目の上下の排液口6、6に接続され、他端が乾燥室本体5の外方に向けて延びる2本の取出し管路89、89と、上記取出し管路89の他端に上流の取込み口91aが接続されるドリップ溜めタンク91と、一端が上記ドリップ溜めタンク91の下流の排出口91bに接続され、他端がドリップ溜めタンク91外方の下流に向けて延びる排出管路95と、を備えることによって一例として構成されている。
【0044】
また、上記2本の取出し管路89、89は、管継手を介して最終的に1本の取出し管路89に合流しており、ドリップ溜めタンク91の上述した取込み口91aが形成された上端面に接続されている。
ドリップ溜めタンク91は、ドリップRを一時貯留する底部122がV字状に凹陥したタンク本体121と、タンク本体121の開放された上面を密閉状態に閉塞する開閉可能な蓋体123と、を備える浅底の矩形容器状の部材で、ドリップ溜めタンク91の底部122は、下流に向かって徐々に深さHが深くなるように傾斜状態で形成されている。
【0045】
因みに、本実施の形態では、幅Wが約220mm、長さNが約540mm、取込み口91aが形成されている上流側最底部の深さH1が約60mm、排出口91bが形成されている下流側最底部の深さH2が約80mmの比較的容量の大きなドリップ溜めタンク91が一例として採用されている。
また、タンク本体121の開放された上面の周囲には、水平方向に庇状に張り出すフランジ部124が形成されている。そして、このフランジ部124を利用してタンク本体121の上流側の約1/3の範囲に矩形平板状の閉塞板125を宛がい、ボルト等の締付け手段によって固定状態で閉塞し、タンク本体121の下流側の残りの約2/3の範囲を閉塞板125よりも幾分大きめの矩形平板状の開閉可能な蓋体123によって閉塞している。
【0046】
上記蓋体123は、奥行き方向Yに一例として2個並設されるヒンジ127、127によって、その一辺がタンク本体121のフランジ部124に回動可能な状態で接続されている。一方、上記一辺と反対側の回動自由端側の他辺には、蓋体123をタンク本体121の上面に密着させる場合に使用する水平方向に回動可能なロックハンドル129が奥行き方向Yに一例として2個並設されている。
また、上記2個のロックハンドル129、129と対向する位置のタンク本体121のフランジ部124には、ロックハンドル129に設けられている係止フック130と係合する係止部131が左右方向Xに同じく一例として2個並設されている。
【0047】
また、本実施の形態では上記閉塞板125には、タンク内の雰囲気を減圧雰囲気にするエアー吸引管路92の一端と、タンク内の雰囲気を大気圧に戻すエアー開放管路93の一端と、が接続されている。
このうち、エアー吸引管路92の他端は、上述した減圧装置301から延びる配管302の先端部に設けられ、上記乾燥室本体5に図示しないエアー管路を介して接続される上下方向Zに延びる第1分岐管路337と第2分岐管路338の一方、例えば、第2分岐管路338に接続されている。
【0048】
第1分岐管路337と第2分岐管路338は、共に上下方向Zに延びる直管状の部材によって構成されており、減圧装置301から延びる配管302の先端部において一例として左右方向Xに並ぶように配設されている。
一方、エアー開放回路93は、上記閉塞板125から立ち上げられた後、タンク本体121の上流側となる一例として図1中、手前側(図8中、左側)に水平に張り出すように設けられている。
【0049】
そして、上記排出管路95には、ドリップ溜めタンク91内にドリップRを導入する場合に閉め、ドリップ溜めタンク91内のドリップRを排出する場合に開く、自動制御用の第1エアー弁133と手動操作用の第1手動弁134が設けられている。
また、上記取出し管路89には、ドリップ溜めタンク91内にドリップRを導入する場合に開き、ドリップ溜めタンク91内のドリップRを排出する場合に閉める自動制御用の第2エアー弁135と手動操作用の第2手動弁136が設けられている。
【0050】
また、上記エアー吸引管路92には、ドリップRの回収中とドリップRの機外排出中に閉め、ドリップRの機外排出終了後に開く自動制御用の第3電磁弁137と手動操作用の第3手動弁138が設けられている。
また、上記エアー開放管路93には、ドリップRの回収中とドリップRの機外排出終了後に閉め、ドリップRの機外排出中に開く自動制御用の第4電磁弁139と手動操作用の第4手動弁140が設けられている。
尚、通常の運転時には自動制御用の第1エアー弁133、第2エアー弁135、第3電磁弁137及び第4電磁弁139を使用し、異常時や動作確認時等に手動操作に切り替えて第1手動弁134、第2手動弁136、第3手動弁138及び第4手動弁140を使用する。
【0051】
このように本実施の形態では、減圧装置301と乾燥室本体5との間に接続される図示しないエアー管路とは別に、減圧装置301とドリップ溜めタンク91とを接続するエアー吸引管路92が設けられており、このエアー吸引管路92上にドリップ溜めタンク91内のエアーQの吸引の実行と停止を自動的に切り替える第3電磁弁137が設けられている。
これにより、ドリップRの回収時には、第3電磁弁137を開状態にすることによって乾燥室25内の圧力よりもドリップ溜めタンク91内の圧力を低くすることで、ドリップRの円滑な回収を可能にすることができる。また、ドリップRの排出時には、第2エアー弁135と第3電磁弁137を閉状態、第1エアー弁133と第4電磁弁139を開状態にすることによって、乾燥室25内の圧力に変動を来たすことなく、ドリップRの円滑な排出を実行することが可能になっている。
【0052】
また、乾燥トレイTは、一例として平面視円形で浅底のメッシュ状の樹脂製トレイである。そして、乾燥トレイTは、一例として平面視円環状の回転テーブル97によって下方から支持されており、上記回転テーブル97は所定の方向に回転する一例として4つの支承ローラー99によって回転可能な状態で支承されている。
そして、1つの回転テーブル97に対して4つ設けられる支承ローラー99は上下に2段設けられている。そして、単一の駆動モータ98の回転が動力伝達機構107を介して一例として2本の垂直駆動軸109A、109Bに伝達され、更にこれら2本の垂直駆動軸109A、109Bから2本ずつ計4本の水平伝達軸111に伝達され、これらの終端に設けられる4組2段で計8組のべベルギヤ対113を介して、それぞれ同方向に同速度で回転が伝達されるように構成されている。
【0053】
駆動モータ98は、乾燥機本体5の天板に設けられている門型のベースフレーム96によって、出力軸が下方に向く方向で取り付けられている。駆動モータ98の出力軸にはカップリング51を介して、第1垂直駆動軸109Aと共に回転する駆動スプロケット53に動力が伝達されるように構成されている。
また、駆動スプロケット53の回転は、チェーン55を介して第2垂直駆動軸109Bと共に回転する従動スプロケット57に動力が伝達されるようになっている。
【0054】
また、従動スプロケット57の近傍には、チェーン55にテンションを付与する小径のテンションスプロケット59が配設されている。そして、これら駆動スプロケット53、チェーン55、従動スプロケット57及びテンションスプロケット59によって主要となる動力伝達機構107が構成されている。
また、第1垂直駆動軸109Aと第2垂直駆動軸109Bは、乾燥室本体5の天板を貫通するように設けられており、これらの2本の垂直駆動軸109A、109Bと、乾燥室本体5の天板との接続部には、第1チョーク17と第2チョーク19とが向かい合わせになるように、それぞれ周方向に所定ピッチで連続的に配置されたダブルチョーク一体構造のマイクロ波漏洩防止機構21Bが2組設けられている。
尚、このマイクロ波漏洩防止機構21Bは一例として円板ないし短寸の円筒形状であるが、その基本的構成と原理は上述した開口部3に対して設けたマイクロ波漏洩防止機構21と同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0055】
また、2本の垂直駆動軸109と4本の水平伝達軸111間の動力伝達は、4組のべベルギヤ対71によって行っており、これら4組のべベルギヤ対71も動力伝達機構107の要素になっている。
また、支承ローラー99は、回転テーブル97の周方向に沿って回転するように回転軸の方向が回転テーブル97の回転中心に向かう法線方向に設定されている。また、支承ローラー99の外方に位置する基端部にはフランジ部100が形成されており、このフランジ部100に回転テーブル97の周面が当接することで、回転テーブル97の支承ローラー99からの脱落を防止している。
【0056】
(3)乾燥食品等の製造方法の内容(図11及び図14図21参照)
本発明の乾燥食品等の製造方法は、上述した本発明のマイクロ波減圧乾燥機1を使用することによって実行される乾燥食品等の製造方法であって、乾燥トレイTに原料Aを並べて乾燥室本体5内にセットまたは搬入する乾燥準備工程P1と、乾燥室本体5内にセットまたは搬入された原料Aに向けてマイクロ波Mを照射して減圧雰囲気下で原料Aを乾燥させるマイクロ波減圧乾燥工程P2と、を備えることによって基本的に構成されている。
そして、本発明では上記マイクロ波減圧乾燥工程P2において、乾燥の過程で出たドリップRを乾燥室本体5外のドリップ溜めタンク91に向けて排出し、ドリップ溜めタンク91内に所定量のドリップRが溜まったタイミングで当該ドリップRをドリップ溜めタンク91外に排出しながら原料Aを乾燥して乾燥食品等Dを得るように構成されている。
【0057】
以下、本発明の乾燥食品等の製造方法の内容を、上記2工程に分けてマイクロ波減圧乾燥機1の作動態様と併せて具体的に説明する。
(A)乾燥準備工程
原料Aとして本実施の形態では、トマトを輪切りにして冷凍したものを使用した。先ず、乾燥トレイT上に上記原料Aを並べたものを2枚用意しておく。次に、ハンドル41を握って開閉扉8を開けて乾燥室本体5の開口部3を開放状態にし、上記2枚の乾燥トレイT、Tを上下2段の回転テーブル97、97上にセットする。
続いて、ハンドル41を再び握って開閉扉8を閉め、図示しないロック部材と押さえ部材47を使用して開閉扉8の閉塞状態を確実にし、乾燥室25内の気密性を高める。
【0058】
(B)マイクロ波減圧乾燥工程
次に、図示しない制御ボックスに備えられている操作ボタン等を操作してマイクロ波照射装置9と減圧装置301と回転テーブル97(駆動モータ98)とを起動して運転状態にする。マイクロ波照射装置9からはマイクロ波Mが照射され、照射口15を通って乾燥室本体5内の各段の乾燥トレイT上の原料Aに向けてマイクロ波Mによる乾燥が実行される。
同時に減圧装置301が作動を開始し、乾燥室本体5内の雰囲気を所定の減圧雰囲気にして、原料Aの成分に悪影響を及ぼさない低温乾燥を実行する。
【0059】
また、駆動モータ98が作動を開始すると、駆動モータ98の出力軸の回転はカップリング51を介して第1垂直駆動軸109Aと一体に回転する駆動スプロケット53に伝達され、チェーン55を介して第2垂直駆動軸109Bと一体に回転する従動スプロケット57に伝達される。
そして、これらの2本の垂直駆動軸109A、109Bの回転は、ベベルギヤ対71を介して4本の水平伝達軸111に伝達され、更にベベルギヤ対113を介して終端の8個の支承ローラー99に伝達される。支承ローラー99によって支承されている回転テーブル97は、支承ローラー99との摩擦力によって所定の方向に一定速度で回転するようになり、原料Aの位置による乾燥ムラの無い均一な乾燥を可能にする。
【0060】
また、乾燥室本体5の開口部3には、ダブルチョーク一体構造のマイクロ波漏洩防止機構21が設けられており、2本の垂直駆動軸109A、109Bと乾燥室本体5の天板との接続部にも、ダブルチョーク一体構造のマイクロ波漏洩防止機構21Bが設けられている。
これにより、乾燥室本体5の開口部3や垂直駆動軸109と乾燥室本体5の天板との接続部からのマイクロ波Mの漏洩が高いレベルで高周波回路的に防止されるようになって、シール構造13や周辺部材のマイクロ波Mの被曝による劣化を低減させることが可能になる。
【0061】
原料Aにマイクロ波Mが照射されて原料Aの乾燥が開始されると、原料Aが加熱されて原料AからドリップRが流出して来る。流出したドリップRは乾燥トレイTの網目を通り、更に回転テーブル97の中央の大きな開口を通って下方のドリップ受けパン83上に落下し溜まって行く。
ドリップ受けパン83上に溜まったドリップRは、ドリップ受けパン83の傾斜に沿って開口部84が形成されているドリップ受けパン83の下端部に向けて流れて行く。ドリップ受けパン83の下端部に達したドリップRは、開口部84から下方に落下し、案内シュート87に案内されて排液口6に導かれる。
【0062】
そして、ドリップRの回収時は、図15図17に示すように第1エアー弁133、第3電磁弁137及び第4電磁弁139は閉状態で第2エアー弁135のみが開状態になっている。また、ドリップ溜めタンク91内の雰囲気は、予め乾燥室25内の圧力よりも低い減圧雰囲気になっている。これにより上記ドリップRは、排液口6から各段の取出し管路89、89を通って乾燥室25の外部に取り出され、合流してドリップ溜めタンク91の取込み口91aからドリップ溜めタンク91内に導入される。
【0063】
次に、図15図21に基づいて排液管路85中で行われるドリップRの排出の手順を、(a)ドリップ貯留工程、(b)ドリップ排出工程、(c)ドリップ排出終了工程の3つの工程に分けて説明する。
(a)ドリップ貯留工程(図15(a)、図16及び図17参照)
ドリップ貯留工程S1は、第1エアー弁133と第3電磁弁137と第4電磁弁139を閉じ、第2エアー弁135を開いて減圧雰囲気下にして原料Aを乾燥し、乾燥の過程で出たドリップRをドリップ溜めタンク91内に導いて溜める工程である。即ち、上述したようにドリップ溜めタンク91内の雰囲気を乾燥室25内の雰囲気よりも低い真空状態にしてから第2エアー弁135を開いて乾燥室25と接続し、乾燥の過程で生じたドリップRを乾燥室25外に取り出し、ドリップ溜めタンク91内に円滑に導くようにする。
そして、ドリップ溜めタンク91内に導入されたドリップRは、第1エアー弁133が閉じられているためドリップ溜めタンク91外に流れることができず、ドリップ溜めタンク91内に貯えられて行く。
【0064】
(b)ドリップ排出工程(図15(b)、図18及び図19参照)
ドリップ排出工程S2は、第2エアー弁135と第3電磁弁137を閉じ、第1エアー弁133と第4電磁弁139を開いた状態でドリップ溜めタンク91内に溜めたドリップRを外部に排出する工程である。
即ち、ドリップ溜めタンク91内のドリップRがドリップ溜めタンク91の容量に達すると、それ以上のドリップRの貯留ができないため、ドリップ溜めタンク91の容量にドリップRが達する前のタイミングで第2エアー弁135を閉じて取込み口91aからのドリップ溜めタンク91内へのドリップRの導入を停止する。
【0065】
次に、第3電磁弁137を閉じてから第4電磁弁139を開いてドリップ溜めタンク91内の雰囲気を大気圧に開放してから第1エアー弁133を開いて排出口91bからドリップ溜めタンク91内のドリップRを排出管路95内に至らせ、外部に排出する。また、上記ドリップRの排出の動作は、原料Aの乾燥中、連続的に行ってもよいし、タイマー等で時間を設定して、例えば5分に1回等の間隔で断続的にドリップRの排出動作を行わせることが可能である。
以下、原料Aの水分量が所定の水分量になるまで乾燥を行いながら上記ドリップ貯留工程S1とドリップ排出工程S2とを順次繰り返してドリップRの排出を実行する。
【0066】
(c)ドリップ排出終了工程(図15(c)、図20及び図21参照)
ドリップ排出終了工程S3は、ドリップRの排出終了後、第1エアー弁133と第2エアー弁135と第4電磁弁139を閉じ、第3電磁弁137を開いた状態にする工程である。
即ち、ドリップ溜めタンク91内のドリップRの排出が進んでドリップ溜めタンク91の容量が回復した場合には、次の原料Aの乾燥に備えて、第1エアー弁133と第2エアー弁135と第4電磁弁139を閉じて、ドリップ溜めタンク91を気密状態にしてから第3電磁弁137を開いてドリップ溜めタンク91内のエアーQを吸引して行き、ドリップ溜めタンク91内の雰囲気を真空状態にする。
【0067】
このように本実施の形態では、従来原料Aの乾燥と共に乾燥室本体5内で行っていたドリップRの不要な乾燥を排除し、原料Aの乾燥のみにマイクロ波Mを使用することが可能になる。従って、乾燥の過程でドリップRが多く出る冷凍した野菜や果物等を原料Aとした場合でも、無駄の無い効率的な乾燥により乾燥食品等Dを製造することが可能になる。
また、本実施の形態では、比較的容量の大きなドリップ溜めタンク91の採用によりドリップRの量が多い原料Aに対しても対応できるようになる。即ち、ドリップ溜めタンク91内の雰囲気を乾燥室25内の雰囲気と独立させて所望の減圧雰囲気(真空状態)にすることや大気圧に開放することができるからドリップRの円滑な回収と排出を実現することが可能になる。
そして、このような効率的な原料Aの乾燥と、ドリップRの円滑な回収及び排出と、に加えて、更に低温でのマイクロ波減圧乾燥技術を組み合わせることによって、風味豊かで外観に優れた乾燥食品等Dを安定して効率良く大量に製造できるようになる。
【0068】
(4)他の実施の形態
本発明のマイクロ波減圧乾燥機及び乾燥食品等の製造方法は、上記の実施の形態のものに限定されず、その発明の要旨内での変更が可能である。
例えば、マイクロ波発振装置10の容量や数は、乾燥する原料Aの量や種類あるいは乾燥室本体5の大きさなどの違いに応じて適宜調整でき、乾燥トレイTの大きさも適宜のサイズが採用可能である。
また、乾燥トレイTの形状も、上記実施の形態では浅底の円筒状としたが、他の形状であっても構わない。
【0069】
また、開閉手段7としては、上記実施の形態では左右方向にスライド可能な開閉扉8を採用したが、ヒンジを中心にして前後に回動して開閉する片開き方式または両開き方式の開閉扉であってもよいし、連続的な乾燥を実現する場合には、開口部3を対向する2面に設けて、ここに自動的に開閉できる開閉シャッター等を開閉手段として配設することも可能である。
また、本実施の形態では更に多段の乾燥トレイTにも対応できるように第1分岐管路337と第2分岐管路338の2本の分岐管路を使用したが、本実施の形態で採用した乾燥トレイTが2段のものや乾燥トレイTが1段のみのマイクロ波減圧乾燥機1の場合には、分岐管路を1本のみとすることも勿論可能である。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明のマイクロ波減圧乾燥機及び乾燥食品等の製造方法は、冷凍した野菜や果物を原料とする乾燥食品等の製造分野で利用でき、特に効率的な乾燥を実現して乾燥時間の大幅な短縮を図って風味豊かな乾燥食品等を安定して大量に製造したい場合に利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0071】
1 マイクロ波減圧乾燥機
3 開口部
5 乾燥室本体
6 排液口
7 開閉手段
8 開閉扉
9 マイクロ波照射装置
10 マイクロ波発振装置
11 シール部材
13 シール構造
15 照射口
17 第1チョーク
19 第2チョーク
21 マイクロ波漏洩防止機構
23 支持架台
25 乾燥室
31 外気導入管路
32 制御弁
39 点検窓
41 ハンドル
43 スライドレール
44 スライダー
47 押さえ部材
51 カップリング
53 駆動スプロケット
55 チェーン
57 従動スプロケット
59 テンションスプロケット
61 シール面
63 中間経路
65 遮蔽板
67 先端部
69 基端部
71 ベベルギヤ対
77 照明
79 放射温度計
81 排液装置
83 ドリップ受けパン
84 開口部
85 排液管路
87 案内シュート
89 取出し管路
91 ドリップ溜めタンク
91a 取込み口
91b 排出口
92 エアー吸引管路
93 エアー開放管路
95 排出管路
96 ベースフレーム
97 回転テーブル
98 駆動モータ
99 支承ローラー
100 フランジ部
107 動力伝達機構
109 垂直駆動軸
111 水平伝達軸
113 ベベルギヤ対
121 タンク本体
122 底部
123 蓋体
124 フランジ部
125 閉塞板
127 ヒンジ
129 ロックハンドル
130 係止フック
131 係止部
133 第1エアー弁
134 第1手動弁
135 第2エアー弁
136 第2手動弁
137 第3電磁弁
138 第3手動弁
139 第4電磁弁
140 第4手動弁
235 排出経路
247 ニードル弁
301 減圧装置
302 配管
303 支持架台
305 水封式真空ポンプ
307 循環式給排水装置
309 給水経路
311 排水経路
313 上部タンク
315 下部タンク
317 給水ノズル
319 ボールタップ
321 温度センサ
323 水中ポンプ
325 循環経路
327 三方弁
337 第1分岐管路
338 第2分岐管路
A 原料
G ギャップ
O 中点
B 接続点
C 接点
L 距離
λ 波長
D 乾燥食品等
P1 乾燥準備工程
P2 マイクロ波減圧乾燥工程
S1 ドリップ貯留工程
S2 ドリップ排出工程
S3 ドリップ排出終了工程
T 乾燥トレイ
M マイクロ波
Q エアー
R ドリップ
X 左右方向
Y 奥行き方向
Z 上下方向
H 深さ
図1
図2
図3
図4
図5
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