(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-01
(45)【発行日】2022-02-09
(54)【発明の名称】架装車両の情報収集装置及びこれを備えるミキサ車
(51)【国際特許分類】
B60R 16/02 20060101AFI20220202BHJP
B60P 3/16 20060101ALI20220202BHJP
【FI】
B60R16/02 610B
B60P3/16 Z
(21)【出願番号】P 2017236787
(22)【出願日】2017-12-11
【審査請求日】2020-11-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000000929
【氏名又は名称】KYB株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木本 恵介
【審査官】菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-002828(JP,A)
【文献】特開平10-023636(JP,A)
【文献】特開2012-142435(JP,A)
【文献】特開2005-348344(JP,A)
【文献】実開昭62-082783(JP,U)
【文献】特開2010-228184(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 16/02
B60P 3/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
架装車両に設けられ前記架装車両に関する情報を収集する情報収集装置であって、
回路基板と、
前記回路基板を収容するケーシングと、
一端が前記ケーシングに接続され、内部を前記回路基板に接続されるハーネスが挿通するハーネスガイド部と、を備え、
前記ハーネスガイド部は、他端が前記ケーシングよりも鉛直方向下方に位置するように配設され
、
前記ハーネスガイド部と前記ハーネスとの間には、隙間が形成されることを特徴とする架装車両の情報収集装置。
【請求項2】
前記ケーシングは、外部に配置されており、前記回路基板が配置される回路基板室と、前記ハーネスガイド部が接続される緩衝室と、前記回路基板室と前記緩衝室とを隔てる隔壁と、を有し、
前記隔壁は、前記ハーネスが挿通する挿通孔を有し、
前記挿通孔は、前記架装車両の鉛直方向上方側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の架装車両の情報収集装置。
【請求項3】
架装車両に設けられ前記架装車両に関する情報を収集する情報収集装置であって、
回路基板と、
前記回路基板を収容するケーシングと、
一端が前記ケーシングに接続され、内部を前記回路基板に接続されるハーネスが挿通するハーネスガイド部と、を備え、
前記ハーネスガイド部は、他端が前記ケーシングよりも鉛直方向下方に位置するように配設され、
前記ケーシングは、
外部に配置されており、前記回路基板が配置される回路基板室と、前記ハーネスガイド部が接続される緩衝室と、前記回路基板室と前記緩衝室とを隔てる隔壁と、前記隔壁が立設される下側ケースと、前記下側ケースの上面を覆う上側ケースと、を有し、
前記隔壁は、前記ハーネスが挿通する挿通孔を有し、
前記挿通孔は、前記架装車両の鉛直方向上方側に設けられ、
前記上側ケースは、前記隔壁を挟むように対向して設けられる一対のリブを有し、
前記隔壁と前記リブとの間及び前記隔壁の先端と前記上側ケースとの間には所定の隙間が設けられることを特徴とす
る架装車両の情報収集装置。
【請求項4】
前記ハーネスガイド部と前記ハーネスとの間に配置されるフィルタをさらに備えることを特徴とする請求項1から3の何れか1つに記載の架装車両の情報収集装置。
【請求項5】
前記フィルタは、円筒状に形成され、一端側が固定部材を介して前記ハーネスに締結されることを特徴とする請求項4に記載の架装車両の情報収集装置。
【請求項6】
回路基板と、
前記回路基板を収容するケーシングと、
一端が前記ケーシングに接続され、内部を前記回路基板に接続されるハーネスが挿通するハーネスガイド部と、を備え、
前記ハーネスガイド部は、他端が前記ケーシングよりも鉛直方向下方に位置するように配設される架装車両の情報収集装置を備えたミキサ車であって、
車体上に回転自在に搭載されたミキサドラムと、
前記ミキサドラムを回転駆動させるドラム駆動装置と、を備え、
前記回路基板は、外部機器と無線通信を行う通信回路を有し、
前記ケーシングは、前記ドラム駆動装置の上方に取り付けられることを特徴とするミキサ車。
【請求項7】
前記ハーネスガイド部は、前記ドラム駆動装置に沿って配索され、前記ハーネスガイド部の他端は、前記ドラム駆動装置側に向かって開口することを特徴とする
請求項6に記載のミキサ車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、架装車両の情報収集装置及びこれを備えるミキサ車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、架装車両であるミキサ車に関する情報を収集する情報収集装置が開示されている。この情報収集装置は、収集された情報を外部機器へ送信することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の情報収集装置において、外部機器との通信状態を良好な状態とするには、情報収集装置は、通信に利用される部分が架装車両の外部に露出するように架装車両に取り付けられることが好ましい。しかしながら、情報収集装置には、ミキサ車の状態を検出する各種センサから延びるハーネスが接続されているため、情報収集装置を外部に露出させると、情報収集装置とハーネスとの接続部も外部に露出されることになる。
【0005】
このように情報収集装置とハーネスとの接続部を外部に露出させた場合、接続部は風雨に晒され、また、車両を洗浄する際、接続部には高圧の洗浄水が直接当たることになる。このため、雨水や洗浄水等が情報収集装置とハーネスとの接続部から情報収集装置の内部へと侵入し、結果として情報収集装置が正常に作動しなくなるおそれがある。
【0006】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、架装車両の情報収集装置内への水等の侵入を抑制させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、架装車両に設けられ架装車両に関する情報を収集する情報収集装置が、回路基板と、回路基板を収容するケーシングと、一端がケーシングに接続され、内部を回路基板に接続されるハーネスが挿通するハーネスガイド部と、を備え、ハーネスガイド部は、他端がケーシングよりも鉛直方向下方に位置するように配設され、ハーネスガイド部とハーネスとの間には、隙間が形成されることを特徴とする。
【0008】
第1の発明では、ケーシングに収容される回路基板に接続されるハーネスは、ケーシングに接続されるハーネスガイド部によりケーシングの鉛直方向下方へと案内される。このように、情報収集装置の内部への侵入口となり得る情報収集装置とハーネスとの接続部を、ケーシングに対して鉛直方向下方に離れて位置させることで、接続部からケーシングに至る経路が長くなる。このため、架装車両に設けられる情報収集装置が風雨に晒されたり情報収集装置に高圧の洗浄水が吹き付けられたりしても回路基板を収容するケーシングの内部へ水や粉塵等が侵入することが抑制される。
【0009】
第2の発明は、ケーシングが、外部に配置されており、回路基板が配置される回路基板室と、ハーネスガイド部が接続される緩衝室と、回路基板室と緩衝室とを隔てる隔壁と、を有し、隔壁が、ハーネスが挿通する挿通孔を有し、挿通孔は、架装車両の鉛直方向上方側に設けられることを特徴とする。
【0010】
第2の発明では、外部に配置されるケーシングの内部は、隔壁によって緩衝室と回路基板室とに隔てられる。このため、ハーネスガイド部を通じて緩衝室内に水が侵入したとしても回路基板室に水が侵入することは隔壁によって阻止される。また、隔壁に形成された挿通孔は、ケーシング内部の比較的上方の位置に設けられている。このため、緩衝室内に多少の水が侵入しても、挿通孔を通じて回路基板室に水が侵入することを避けることができる。
【0011】
第3の発明は、架装車両に設けられ架装車両に関する情報を収集する情報収集装置が、回路基板と、回路基板を収容するケーシングと、一端がケーシングに接続され、内部を回路基板に接続されるハーネスが挿通するハーネスガイド部と、を備え、ハーネスガイド部は、他端がケーシングよりも鉛直方向下方に位置するように配設され、ケーシングが、外部に配置されており、回路基板が配置される回路基板室と、ハーネスガイド部が接続される緩衝室と、回路基板室と緩衝室とを隔てる隔壁と、隔壁が立設される下側ケースと、下側ケースの上面を覆う上側ケースと、を有し、隔壁が、ハーネスが挿通する挿通孔を有し、挿通孔は、架装車両の鉛直方向上方側に設けられ、上側ケースが、隔壁を挟むように対向して設けられる一対のリブを有し、隔壁とリブとの間及び隔壁の先端と上側ケースとの間には所定の隙間が設けられることを特徴とする。
【0012】
第3の発明では、ケーシングに収容される回路基板に接続されるハーネスは、ケーシングに接続されるハーネスガイド部によりケーシングの鉛直方向下方へと案内される。このように、情報収集装置の内部への侵入口となり得る情報収集装置とハーネスとの接続部を、ケーシングに対して鉛直方向下方に離れて位置させることで、接続部からケーシングに至る経路が長くなる。このため、架装車両に設けられる情報収集装置が風雨に晒されたり情報収集装置に高圧の洗浄水が吹き付けられたりしても回路基板を収容するケーシングの内部へ水や粉塵等が侵入することが抑制される。また、外部に配置されるケーシングの内部は、隔壁によって緩衝室と回路基板室とに隔てられる。このため、ハーネスガイド部を通じて緩衝室内に水が侵入したとしても回路基板室に水が侵入することは隔壁によって阻止される。また、隔壁に形成された挿通孔は、ケーシング内部の比較的上方の位置に設けられている。このため、緩衝室内に多少の水が侵入しても、挿通孔を通じて回路基板室に水が侵入することを避けることができる。さらに、隔壁とリブとの間及び隔壁の先端と上側ケースとの間に所定の隙間が設けられる。このため、回路基板室は、この隙間を通じて緩衝室と常に連通する。したがって、回路基板室は換気性のよい状態となるため、回路基板室内が高湿状態となることが回避され、結果として回路基板上に設けられる電子部品等の性能の低下を防止することができる。
【0013】
第4の発明は、情報収集装置が、ハーネスガイド部とハーネスとの間に配置されるフィルタをさらに備えることを特徴とする。
【0014】
第4の発明では、ハーネスガイド部とハーネスとの間にフィルタが配置される。このように、ハーネスガイド部内にフィルタが設けられることで、ハーネスガイド部内を通じてケーシング内へ粉塵等が侵入することを抑制させることができる。
【0015】
第5の発明は、フィルタが、円筒状に形成され、一端側が固定部材を介して前記ハーネスに締結されることを特徴とする。
【0016】
第6の発明は、回路基板と、回路基板を収容するケーシングと、一端がケーシングに接続され、内部を回路基板に接続されるハーネスが挿通するハーネスガイド部と、を備え、ハーネスガイド部は、他端がケーシングよりも鉛直方向下方に位置するように配設される情報収集装置を備えたミキサ車が、車体上に回転自在に搭載されたミキサドラムと、ミキサドラムを回転駆動させるドラム駆動装置と、を備え、回路基板が、外部機器と無線通信を行う通信回路を有し、ケーシングが、ドラム駆動装置の上方に取り付けられることを特徴とする。第6の発明では、ケーシングに収容される回路基板に接続されるハーネスは、ケーシングに接続されるハーネスガイド部によりケーシングの鉛直方向下方へと案内される。このように、情報収集装置の内部への侵入口となり得る情報収集装置とハーネスとの接続部を、ケーシングに対して鉛直方向下方に離れて位置させることで、接続部からケーシングに至る経路が長くなる。このため、架装車両に設けられる情報収集装置が風雨に晒されたり情報収集装置に高圧の洗浄水が吹き付けられたりしても回路基板を収容するケーシングの内部へ水や粉塵等が侵入することが抑制される。さらに、外部機器と無線通信を行う通信回路を有する回路基板が収容されたケーシングが、ミキサ車のドラム駆動装置の上方に取り付けられる。このようにケーシングは、ケーシングの上方に通信を阻害する金属製の部材等が存在しない状態で配置されることになる。この結果、通信回路と外部機器との通信状態を常に良好な状態とすることができる。
【0017】
第7の発明は、ハーネスガイド部が、ドラム駆動装置に沿って配索され、ハーネスガイド部の他端が、ドラム駆動装置側に向かって開口することを特徴とする。
【0018】
第7の発明では、ドラム駆動装置に沿って配索されるハーネスガイド部の他端は、ドラム駆動装置側に向かって開口する。このように、ハーネスガイド部の開口端をドラム駆動装置側に向かって開口させることで、ミキサ車を洗浄する際に、ハーネスガイド部周辺に洗浄水が吹き付けられたとしてもハーネスガイド部の開口端には高圧の洗浄水が当たりにくくなる。この結果、ハーネスガイド部を通じてケーシング内に洗浄水が侵入することを抑制させることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、架装車両の情報収集装置内への水等の侵入を抑制させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報収集装置が設けられるミキサ車の平面図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る情報収集装置が設けられるミキサ車の側面図である。
【
図3】
図1のIII-III線に沿う断面図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る情報収集装置の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る架装車両の情報収集装置について説明する。
【0022】
まず、
図1及び
図2を参照して、情報収集装置100により情報が収集される架装車両としてのミキサ車10の構成について説明する。
【0023】
ミキサ車10は、モルタルやレディミクストコンクリート等のいわゆる生コンクリート(以下、「生コン」と称する。)を運搬する架装車両である。以下の説明では、ミキサ車10が積載物として生コンを積載する場合について説明する。また、説明の便宜上、図示するように、ミキサ車10の前後左右および上下方向を規定する。
【0024】
図1及び
図2に示すように、ミキサ車10は、車両の前後方向に延びる車体としてのシャシーフレーム11と、シャシーフレーム11の前方に搭載されるエンジン13と、エンジン13を覆うようにシャシーフレーム11に連結されるキャビン12と、キャビン12の後方においてシャシーフレーム11に搭載される架装部15と、を有する。
【0025】
架装部15は、シャシーフレーム11に沿って車両の前後方向に延びる架台16と、架台16上に回転自在に搭載されるミキサドラム17と、ミキサドラム17を回転駆動するドラム駆動装置18と、外部から投入される生コンをミキサドラム17内へと導くホッパー19と、ミキサドラム17から排出される生コンを所定位置に誘導するシュート20と、を備える。
【0026】
ミキサドラム17は、回転軸C1を中心として回転する円筒状容器であり、車両後方側の後端部には生コンの投入と排出とが行われる図示しない開口部が設けられ、車両前方側の前端部には回転軸C1に沿って外部に向かって延在する駆動軸17aが設けられる。ミキサドラム17は、開口部が設けられる後端部側が前端部側よりも上方に持ち上げられた状態で架台16に支持される。
【0027】
ドラム駆動装置18は、エンジン13の動力によって回転し作動油を吐出する可変容量型の油圧ポンプ21と、油圧ポンプ21から吐出される作動油により回転する可変容量型の油圧モータ22と、油圧モータ22の回転を減速してミキサドラム17に伝達する減速機23と、を有する。なお、
図2では、ドラム駆動装置18の構成の一部の図示を省略している。
【0028】
ミキサドラム17の駆動軸17aは、減速機23を介して油圧モータ22と連結される。このため、ミキサドラム17は、油圧モータ22によって正回転方向又は逆回転方向に回転駆動される。なお、ミキサドラム17を回転駆動させるモータとしては、油圧モータ22に限定されず、電動モータが用いられてもよい。この場合、電動モータに電力を供給するために、油圧ポンプ21に代えて、発電機やバッテリ等が設けられる。
【0029】
ミキサドラム17内には、図示しないブレードがミキサドラム17の内周面に沿って螺旋状に配設される。ミキサドラム17が正回転する場合には、ブレードは、ミキサドラム17内の生コンを攪拌しながら前方に移動させる。生コンを攪拌させることにより、生コンの分離が抑制される。
【0030】
ミキサドラム17が逆回転する場合には、ブレードは、生コンを攪拌しながら後方に移動させる。ミキサドラム17を逆回転させることにより、ミキサドラム17の開口部から生コンを排出することができる。ミキサドラム17から排出された生コンは、開口部の下方に旋回自在に設けられたシュート20を介して所定位置へと誘導される。
【0031】
次に、
図3及び
図4を参酌し、ミキサ車10に関連する情報を収集する情報収集装置100について説明する。
図3は、ミキサ車10の前後方向に沿った情報収集装置100の断面を示した図であり、
図4は、
図3のIV-IV線に沿う情報収集装置100の断面を示した図である。なお、
図3及び
図4において、情報収集装置100が取り付けられる減速機23の内部については図示を省略している。
【0032】
情報収集装置100は、回路基板35と、回路基板35を収容するケーシング30と、回路基板35に接続されるハーネス38をケーシング30の外部へと導くハーネスガイド部41と、を備える。
【0033】
回路基板35は、外部機器と無線通信を行う通信回路35aと、ミキサ車10の架装部としての上述のドラム駆動装置18の作動を制御する制御回路35bと、を有する。回路基板35には、各種センサや他の制御装置から延びるハーネス38がコネクタ39を介して接続される。
【0034】
制御回路35bは、CPU(中央演算処理装置)、ROM(リードオンリメモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、及びI/Oインターフェース(入出力インターフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。RAMはCPUの処理におけるデータを記憶し、ROMはCPUの制御プログラム等を予め記憶し、I/Oインターフェースは接続された機器との情報の入出力に使用される。
【0035】
制御回路35bは、ハーネス38を介して収集されたミキサ車10に関する情報、例えば、油圧ポンプ21の吐出流量や吐出圧力、ミキサドラム17の回転速度や回転方向、ミキサドラム17の重量、ミキサドラム17内の生コンの温度、エンジン13の回転数及び出力等を収集し、これらの値に基づきドラム駆動装置18の作動を制御する。具体的には、制御回路35bは、ミキサドラム17の回転速度が目標回転速度となるように油圧ポンプ21及び油圧モータ22の作動を制御する。また、制御回路35bは、収集された情報に基づきミキサドラム17内の生コン残量や生コンのスランプ値といった生コンの状態量を推定する。
【0036】
通信回路35aには、Wi-Fi(登録商標)等の無線LANに対応する無線通信部や第三世代移動通信(3G)等の携帯電話通信網に対応する無線通信部、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System)から現在の車両の位置情報を受信するGPS受信部等が設けられる。通信回路35aは、無線LANや携帯電話通信網を利用し、GPS受信部で受信された車両の位置や制御回路35bで収集された情報、制御回路35bで推定された生コンの状態量等のデータを外部機器へと送信することが可能である。
【0037】
制御回路35bは、通信回路35aとともに情報収集装置100内に設けられていてもよいし、情報収集装置100とは別の制御装置として、あるいはエンジン13の制御装置と一体的に構成されていてもよい。なお、情報収集装置100内に制御回路35bを設けることで、ドラム駆動装置18の作動を制御する制御装置を別途設ける必要がなくなるため、ミキサ車10の製造コストの上昇を抑制させることができる。
【0038】
上述の回路基板35が収容されるケーシング30は、回路基板35を保持する下側ケースとしての保持部32と、保持部32の上面を覆う上側ケースとしてのカバー33と、を有する。保持部32は、金属によって形成され、カバー33は、通信回路35aが送受信する電波を透過可能な樹脂によって形成される。
【0039】
保持部32は、図示しないネジ等により回路基板35が固定される底部32aと、底部32aの外縁から垂直に立ち上がる周壁部32bと、底部32aの平面を二分するように周壁部32bと同じ方向に底部32aから垂直に立ち上がる隔壁32dと、を有する。
【0040】
周壁部32bは先端において外側に向かって折り曲げられており、これにより周壁部32bの先端には底部32aと略平行に延びる押圧部32cが形成される。
【0041】
また、隔壁32dには、ハーネス38が挿通する挿通孔32eが、底部32aから離れた位置に形成される。挿通孔32eには、ハーネス38が挿通孔32eに接触して断線することを防止するとともに、ハーネス38と挿通孔32eとの間の隙間を通じて水や粉塵が出入りすることを防止するゴム製のグロメット36が設けられる。
【0042】
保持部32は、さらに、ハーネスガイド部41が接続される接続パイプ32fを有する。接続パイプ32fは、
図4に示すように、一端が底部32aにおいて開口し、他端が下方に向かって延びる円筒状の部材である。接続パイプ32fの他端側の外周面には、ハーネスガイド部41の抜け止めのためにバルジ加工が施されている。
【0043】
カバー33は、保持部32に組み付けられた状態において保持部32の底部32aに対向する上底部33aと、上底部33aの下面に環状に形成される溝部33bと、溝部33bに保持されるシール部材34と、保持部32の周壁部32bの外側を覆うように上底部33aの外縁に形成される保護壁部33dと、保持部32の隔壁32dの先端部を挟むように対向して設けられる一対のリブ33cと、を有する。
【0044】
シール部材34は、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等の発泡体であり、溝部33bの形状に合わせて環状に形成される。シール部材34は、カバー33が保持部32に組み付けられた状態において、溝部33bの底面と、周壁部32bの押圧部32cと、により圧縮されることで保持部32とカバー33との間の隙間を封止する。このため、カバー33と保持部32との間の隙間を通じて水や粉塵がケーシング30の内部に侵入することは、シール部材34によって防止される。
【0045】
上記構成の保持部32とカバー33とは、図示しないネジ等によって結合される。保持部32とカバー33とが結合された状態において、ケーシング30の内部は、隔壁32dによって、回路基板35が配置される回路基板室30aと、ハーネスガイド部41が接続される緩衝室30bと、に隔てられる。
【0046】
このようにケーシング30の内部は、隔壁32dによって、ハーネスガイド部41が接続される緩衝室30bと、回路基板35が配置される回路基板室30aと、に隔てられるため、仮にハーネスガイド部41を通じて緩衝室30b内に水が侵入したとしても回路基板室30aに水が侵入することは隔壁32dによって阻止される。なお、隔壁32dに形成された挿通孔32eは、ケーシング30内部の比較的上方の位置に設けられているため、緩衝室30b内に多量の水が侵入しない限り、挿通孔32eを通じて回路基板室30aに水が侵入することは避けられる。また、緩衝室30b内に侵入した水を、ハーネスガイド部41を通じて排出させるためには、底部32aと接続パイプ32fとの接続部に向かって底部32aを傾斜させ、接続パイプ32fへと水が導かれやすい構成とすることが好ましい。
【0047】
また、保持部32の隔壁32dとカバー33の一対のリブ33cとの間及び隔壁32dの先端とカバー33との間には所定の隙間が設けられている。回路基板室30aと緩衝室30bとは、ケーシング30の上方の部分において、この隙間を通じて連通している。このように、隔壁32dは一対のリブ33c間に嵌合される構成ではないため、保持部32に対してカバー33を容易に組み付けることが可能である。
【0048】
また、回路基板室30aは、隔壁32dとリブ33cとの間及び隔壁32dとカバー33との間の隙間を通じて緩衝室30bと常に連通しており、密閉されていない。このため、回路基板室30a内の温度変化により回路基板室30a内の空気が膨張ないし収縮したとしてもケーシング30が破損することは防止される。
【0049】
また、回路基板35に実装される電子部品が高湿に晒されると、電子部品の電極に微細な結露が付着して電極表面が酸化し電極が劣化してしまったり、吸水性を有する樹脂材が用いられた電子部品の性能が低下してしまったりする。しかしながら、上述のように、回路基板室30aは、隔壁32dとリブ33cとの間及び隔壁32dとカバー33との間の隙間を通じて緩衝室30bと常に連通した状態にあるため、回路基板室30aは換気性がよい状態となる。したがって、回路基板室30a内が高湿状態となることが回避され、結果として回路基板35上に設けられる電子部品を保護することができる。
【0050】
また、保持部32にカバー33が組み付けられた状態において、シール部材34と押圧部32cとの接触部の外側は、保護壁部33dによって覆われている。このため、ミキサ車10を洗浄する際に、ケーシング30に高圧の洗浄水が直接吹き付けられたとしても、シール部材34と押圧部32cとの接触部に、高圧の洗浄水が直接当たることは保護壁部33dによって抑制される。この結果、シール部材34と押圧部32cとの接触部を通じて洗浄水がケーシング30の内部に流入することが防止される。
【0051】
上記構成のケーシング30は、保持部32が固定されるブラケット51を介して減速機23に組み付けられる。ブラケット51は、図示しないネジ等を介して保持部32の底部32aが固定される固定部51aと、固定部51aの外縁からケーシング30側に垂直に立ち上がる保護部51bと、固定部51aから減速機23に向かって延びる図示しない複数の脚部と、を有する。ブラケット51の脚部が図示しないボルトを介して減速機23のハウジングに結合されることによって、ケーシング30は、減速機23の上方に取り付けられた状態となる。
【0052】
このようにケーシング30が減速機23の上方に取り付けられることで、ケーシング30内に配置された通信回路35aは、ミキサ車10の外部に露出された状態、すなわち、ケーシング30の上方に通信を阻害する金属製の部材等が存在しない状態となる。これにより、通信回路35aと外部機器との通信状態を常に良好な状態とすることができる。なお、ケーシング30の取り付け位置は、減速機23の上方に限らず、通信回路35aが収容される部分がミキサ車10の外部に露出されていればどのような位置であってもよく、例えば、キャビン12の上方やキャビン12とミキサドラム17との間のスペースであってもよい。
【0053】
また、ケーシング30がブラケット51に固定された状態において、ブラケット51の保護部51bは、ケーシング30の周壁部32bと保護壁部33dとの間の隙間に差し込まれた状態となる。このため、ミキサ車10を洗浄する際に、ケーシング30に高圧の洗浄水が周壁部32bと保護壁部33dとの間の隙間に直接吹き付けられたとしても、この隙間に高圧の洗浄水が入り込むことは保護部51bによって抑制される。この結果、シール部材34と押圧部32cとの接触部を通じて洗浄水がケーシング30の内部に流入することが防止される。なお、このような効果を十分に発揮させるためには、保護部51bと保護壁部33dとの間の間隔をできるだけ狭めることが好ましい。
【0054】
ハーネスガイド部41は、内部をハーネス38が挿通するゴム製の筒状部材である。ハーネスガイド部41は、一方の端部である第1端部41a側が接続パイプ32fに気密に接続され、他方の端部である第2端部41b側がケーシング30よりも鉛直方向下方に位置するように配設される。なお、ハーネスガイド部41の第1端部41aを接続パイプ32fに接続する際には、第1端部41aと接続パイプ32fとの隙間からの水の侵入を防止するとともにハーネスガイド部41が接続パイプ32fから抜けてしまうことを防止するために、図示しない締結バンドが用いられる。なお、ハーネスガイド部41と接続パイプ32fとの接続方法は、上記方法に限定されず、ハーネスガイド部41と接続パイプ32fとの接続部から水が侵入することを防止することができればどのような構成であってもよく、例えば、ハーネスガイド部41を金属製とし、第1端部41aを接続パイプ32fに圧入した構成としてもよい。
【0055】
ハーネスガイド部41の第2端部41b側は、第2端部41b側の開口端41cが減速機23側に向かって開口するように、減速機23のハウジングに沿って配索される。具体的には、ハーネスガイド部41の第2端部41b側は、ミキサドラム17の回転軸C1を中心とする水平面Hから回転軸C1を中心として45°以上にわたって減速機23のハウジングに沿って配索される。
【0056】
このように、開口端41cを減速機23側に向かって開口させることで、ミキサ車10を洗浄する際に、斜め下方からハーネスガイド部41周辺に洗浄水が吹き付けられたとしても、開口端41cが単に下方に向かって開口している場合と比較し、開口端41cには高圧の洗浄水が当たりにくくなる。これにより、ハーネスガイド部41を通じてケーシング30内に洗浄水が侵入することが抑制される。また、ハーネスガイド部41の第2端部41b側は、ケーシング30よりも鉛直方向下方に位置するため、雨水がハーネスガイド部41を通じてケーシング30内に侵入することも抑制される。
【0057】
また、情報収集装置100は、
図4に示すように、ハーネスガイド部41の内面とハーネス38の外面との間に配置されるフィルタ43をさらに備える。
【0058】
フィルタ43は、円筒状に形成された不織布の一端側を、結束バンド44を介してハーネス38に締結することによって形成される。このため、ハーネス38寄りの部分は、不織布の密度が高く比較的に目が細かくなる一方、ハーネスガイド部41寄りの部分は、目が粗くなる。なお、不織布を円筒状とする際に、その外径をハーネスガイド部41の内径よりも大きくしておくことで、フィルタ43とハーネスガイド部41との間に隙間が生じないようにすることができる。
【0059】
このように、ハーネスガイド部41内にフィルタ43が設けられることで、ハーネスガイド部41内を通じてケーシング30内へ粉塵や昆虫等が侵入することを防止することができる。また、フィルタ43の目の粗さに勾配を設けることで、目詰まりを生じにくくすることができるとともに、比較的に目が粗い部分からケーシング30内に侵入した水を排出させることが可能である。なお、フィルタ43の数は、1つに限定されず、複数設けられてもよい。
【0060】
以上の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
【0061】
情報収集装置100では、ケーシング30に収容される回路基板35に接続されるハーネス38は、ケーシング30に接続されるハーネスガイド部41によりケーシング30の鉛直方向下方へと案内される。このように、情報収集装置100の内部への侵入口となり得る情報収集装置100とハーネス38との接続部を、ケーシング30に対して鉛直方向下方に離れて位置させることで、接続部からケーシング30に至る経路が長くなる。このため、情報収集装置100が風雨に晒されたり情報収集装置100に高圧の洗浄水が吹き付けられたりしても回路基板35を収容するケーシング30の内部へ水や粉塵等が侵入することを抑制させることができる。
【0062】
次に、
図5を参照し、上記実施形態の変形例について説明する。
図5は、
図4に示される断面と同じ部分の断面を示す断面図である。
【0063】
上記実施形態では、第2端部41b側の開口端41cが減速機23側に向かって開口するように、ハーネスガイド部41の第2端部41b側が、減速機23のハウジングに沿って配索される。これに代えて、
図5に示すように、ハーネスガイド部41の第2端部41b側を減速機23のハウジングに沿って湾曲させることなく直線状とし、第2端部41bの先端を斜めに切断することにより開口端41dを形成してもよい。このように開口端41dを形成した場合も開口端41dを減速機23側に向かって開口させることが可能である。
【0064】
この場合も上記実施形態と同様に、ミキサ車10を洗浄する際に、斜め下方からハーネスガイド部41周辺に洗浄水が吹き付けられたとしても開口端41dには高圧の洗浄水が当たりにくくなる。これにより、ハーネスガイド部41を通じてケーシング30内に洗浄水が侵入することが抑制される。
【0065】
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
【0066】
ミキサ車10に設けられミキサ車10に関する情報を収集する情報収集装置100は、回路基板35と、回路基板35を収容するケーシング30と、一端がケーシング30に接続され、内部を回路基板35に接続されるハーネス38が挿通する筒状のハーネスガイド部41と、を備え、ハーネスガイド部41は、他端がケーシング30よりも鉛直方向下方に位置するように配設される。
【0067】
この構成では、ケーシング30に収容される回路基板35に接続されるハーネス38は、ケーシング30に接続されるハーネスガイド部41によりケーシング30の鉛直方向下方へと案内される。このように、情報収集装置100の内部への侵入口となり得る情報収集装置100とハーネス38との接続部を、ケーシング30に対して鉛直方向下方に離れて位置させることで、接続部からケーシング30に至る経路が長くなる。このため、ミキサ車10等の架装車両に設けられる情報収集装置100が風雨に晒されたり情報収集装置100に高圧の洗浄水が吹き付けられたりしても回路基板35を収容するケーシング30の内部へ水や粉塵等が侵入することを抑制させることができる。
【0068】
また、回路基板35は、外部機器と無線通信を行う通信回路35aを有し、ケーシング30は、少なくとも通信回路35aが収容される部分がミキサ車10の外部に露出されるようにミキサ車10に取り付けられる。
【0069】
この構成では、ケーシング30は、通信回路35aが収容される部分がミキサ車10の外部に露出されるようにミキサ車10に取り付けられる。これにより、通信回路35aと外部機器との通信状態を常に良好な状態とすることができる。
【0070】
また、ケーシング30は、外部に配置されており、回路基板35が配置される回路基板室30aと、ハーネスガイド部41が接続される緩衝室30bと、回路基板室30aと緩衝室30bとを隔てる隔壁32dと、を有し、隔壁32dは、ハーネス38が挿通する挿通孔32eを有し、挿通孔32eは、ミキサ車10の鉛直方向上方側に設けられる。
【0071】
この構成では、外部に配置されたケーシング30の内部は、隔壁32dによって緩衝室30bと回路基板室30aとに隔てられる。このため、ハーネスガイド部41を通じて緩衝室30b内に水が侵入したとしても回路基板室30aに水が侵入することは隔壁32dによって阻止することができる。また、この構成では、隔壁32dに形成された挿通孔32eは、ケーシング30内部の比較的上方の位置に設けられている。このため、緩衝室30b内に多少の水が侵入したとしても、挿通孔32eを通じて回路基板室30aに水が侵入することを避けることができる。
【0072】
また、ケーシング30は、隔壁32dが立設される保持部32と、保持部32の上面を覆うカバー33と、を有し、カバー33は、隔壁32dを挟むように対向して設けられる一対のリブ33cを有し、隔壁32dとリブ33cとの間及び隔壁32dの先端とカバー33との間には所定の隙間が設けられる。
【0073】
この構成では、隔壁32dとリブ33cとの間及び隔壁32dの先端とカバー33との間に所定の隙間が設けられる。このため、回路基板室30aは、この隙間を通じて緩衝室30bと常に連通しており、密閉されていない。したがって、回路基板室30aは換気性がよい状態となるため、回路基板室30a内が高湿状態となることが回避され、結果として回路基板35上に設けられる電子部品の性能の低下を防止することができる。加えて、回路基板室30a内の温度変化により回路基板室30a内の空気が膨張ないし収縮したとしてもケーシング30が破損することを防止することができる。
【0074】
また、情報収集装置100は、ハーネスガイド部41とハーネス38との間に配置されるフィルタ43をさらに備える。
【0075】
この構成では、ハーネスガイド部41とハーネス38との間にフィルタ43が配置される。このように、ハーネスガイド部41内にフィルタ43が設けられることで、ハーネスガイド部41内を通じてケーシング30内へ粉塵や昆虫等が侵入することを防止することができるとともに、高圧の洗浄水等が勢いよく流入することを防止することができる。また、フィルタ43は少なからず通水性を有するため、ケーシング30内に侵入した水を、フィルタ43を通じて外部へ排出させることも可能である。
【0076】
また、回路基板35は、収集されたミキサ車10に関する情報に基づきミキサ車10のミキサドラム17の作動を制御する制御回路35bを有する。
【0077】
この構成では、収集されたミキサ車10に関する情報に基づきミキサ車10のミキサドラム17の作動が制御される。このように、情報収集装置100内に制御回路35bを設け、ミキサ車10に関する情報を収集するだけではなく、収集された情報に基づきミキサドラム17の作動を制御することで、ミキサドラム17の作動を制御する制御装置を別途設ける必要がなくなる。この結果、ミキサ車10の製造コストの上昇を抑制させることができる。
【0078】
また、上述の情報収集装置100を備えたミキサ車10は、架台16上に回転自在に搭載されたミキサドラム17と、ミキサドラム17を回転駆動させるドラム駆動装置18と、を備え、回路基板35は、外部機器と無線通信を行う通信回路35aを有し、ケーシング30は、ドラム駆動装置18の上方に取り付けられる。
【0079】
この構成では、外部機器と無線通信を行う通信回路35aを有する回路基板35を収容するケーシング30が、ドラム駆動装置18の上方に取り付けられる。このようにケーシング30は、ケーシング30の上方に通信を阻害する金属製の部材等が存在しない状態で配置されることになる。この結果、通信回路35aと外部機器との通信状態を常に良好な状態とすることができる。
【0080】
また、ハーネスガイド部41は、ドラム駆動装置18に沿って配索され、ハーネスガイド部41の他端は、ドラム駆動装置18側に向かって開口する。
【0081】
この構成では、ドラム駆動装置18に沿って配索されるハーネスガイド部41の他端は、ドラム駆動装置18側に向かって開口する。このように、ハーネスガイド部41の開口端41cを減速機23側に向かって開口させることで、ミキサ車10を洗浄する際に、斜め下方からハーネスガイド部41周辺に洗浄水が吹き付けられたとしても開口端41cには高圧の洗浄水が当たりにくくなる。この結果、ハーネスガイド部41を通じてケーシング30内に洗浄水が侵入することを抑制させることができる。
【0082】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0083】
100・・・情報収集装置、10・・・ミキサ車(架装車両)、15・・・架装部、17・・・ミキサドラム(架装部)、18・・・ドラム駆動装置、23・・・減速機(ドラム駆動装置)、30・・・ケーシング、30a・・・回路基板室、30b・・・緩衝室、32・・・保持部(下側ケース)、32d・・・隔壁、32e・・・挿通孔、33・・・カバー(上側ケース)、33c・・・リブ、35・・・回路基板、35a・・・通信回路、35b・・・制御回路、38・・・ハーネス、41・・・ハーネスガイド部、41c,41d・・・開口端、43・・・フィルタ