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特許7023473補強材付きプロファイルの保持具及び更生管の施工方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-14
(45)【発行日】2022-02-22
(54)【発明の名称】補強材付きプロファイルの保持具及び更生管の施工方法
(51)【国際特許分類】
   F16L 55/18 20060101AFI20220215BHJP
   F16L 1/00 20060101ALI20220215BHJP
   F16L 55/163 20060101ALI20220215BHJP
【FI】
F16L55/18 B
F16L1/00 J
F16L55/163
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021099791
(22)【出願日】2021-06-15
【審査請求日】2021-06-18
(31)【優先権主張番号】P 2021035357
(32)【優先日】2021-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】508100055
【氏名又は名称】日本ノーディッグテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119091
【弁理士】
【氏名又は名称】豊山 おぎ
(72)【発明者】
【氏名】中村 忠臣
(72)【発明者】
【氏名】山根 歩
【審査官】渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-188679(JP,A)
【文献】特開2017-057920(JP,A)
【文献】国際公開第2017/170866(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 55/18
F16L 1/00
F16L 55/163
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状の長尺な板部と、前記板部から突出し前記板部の長手方向に延びるように形成された一対のリブとを備え、前記一対のリブ間にスチール補強材を嵌合させ、螺旋状に巻回して更生管を形成するプロファイルを取り付けの対象とし、
前記一対のリブ間の外側に配される一対の狭持部と、
前記一対の狭持部同士を、それぞれ互いに間隔を空けた複数箇所で連結し前記狭持部間を固定する連結部とを有し、
前記狭持部と前記連結部とを緊締して前記プロファイルの先端側、又は、先端側及び後端側に固定し、
前記プロファイルを螺旋状に巻回して更生管を形成する前に、前記スチール補強材が前記一対のリブの一方側に倒れることによる前記一対のリブの拡開を防止する補強材付きプロファイルの保持具。
【請求項2】
前記一対の狭持部は、前記一対のリブの突出寸法に沿う高さ寸法を有し、
前記連結部は、前記一対の各狭持部の前記高さ方向に互いに離間する2箇所において前記一対の狭持部間を固定可能な一対の固定部により構成されている請求項1に記載の補強材付きプロファイルの保持具。
【請求項3】
前記連結部は、前記一対の狭持部の前記高さ方向に互いに離間する2箇所の一方において相対移動不能に固定される第1の固定部と、
前記一対の狭持部の前記2箇所の他方において相対移動可能に固定される第2の固定部とを有している請求項2に記載の補強材付きプロファイルの保持具。
【請求項4】
前記第1の固定部及び前記第2の固定部の少なくともいずれか一方には、前記プロファイルの送り込みに用いられるロープを挿通させるIボルトが固定されている請求項3に記載の補強材付きプロファイルの保持具。
【請求項5】
前記一対の狭持部は、螺子棒又はボルトにより構成され、
前記連結部は、前記一対の狭持部の挿通孔が形成された鋼板により形成され、
前記一対の狭持部は、前記連結部の前記挿通孔に挿通させた状態でナットにより抜け防止が可能となっている請求項2から4のいずれか一項に記載の補強材付きプロファイルの保持具。
【請求項6】
前記一対の狭持部は、螺子棒又はボルトにより構成され、
前記一対の狭持部は、前記2箇所の一方において前記第1の固定部と溶接され、前記2箇所の他方において前記第2の固定部にナットで抜け防止が可能となっている請求項3又は4に記載の補強材付きプロファイルの保持具。
【請求項7】
帯状の長尺な板部と、前記板部から突出し前記板部の長手方向に延びるように形成された一対のリブとを備え、前記一対のリブ間にスチール補強材を嵌合させ、螺旋状に巻回して更生管を形成するプロファイルの先端側の少なくとも1箇所において、前記プロファイルに対する前記スチール補強材の姿勢を保持具により固定し、前記スチール補強材が前記一対のリブの一方側への倒れないようにする第1のリブ間固定工程と、
前記第1のリブ間固定工程の後に、前記プロファイルを既設管内に送る工程と、
螺旋状に巻回して更生管を形成する前に前記リブ間の固定を解除する工程とを有する更生管の施工方法。
【請求項8】
前記プロファイルの後端側の少なくとも1箇所において前記リブ間の最大寸法を固定する第2のリブ間固定工程を更に有する請求項7に記載の更生管の施工方法。
【請求項9】
前記リブ間の固定を解除する工程において、
前記リブが固定された部分を含んで前記プロファイルの端部を切断し除去する請求項7又は8に記載の更生管の施工方法。
【請求項10】
帯状の長尺な板部と、前記板部から突出し前記板部の長手方向に延びるように形成された一対のリブとを備え、前記一対のリブ間にスチール補強材を嵌合させ、螺旋状に巻回して更生管を形成するプロファイルを取り付けの対象とし、
前記プロファイルを前記リブの基端側及び前記リブの先端側間から挟み込む一対の狭持板と、
前記一対の狭持板を前記プロファイルに固定するとともに、前記一対のリブ間の方向に間隔を空けて配置される一対の連結固定部とを有し、
前記狭持板と前記連結部とを緊締して前記プロファイルの先端側、又は、先端側及び後端側に固定し、
前記プロファイルを螺旋状に巻回して更生管を形成する前に前記スチール補強材が前記一対のリブの一方側に倒れることによる前記一対のリブの拡開を防止する補強材付きプロファイルの保持具。

【請求項11】
前記連結固定部の一方は、前記一対の狭持板の一端部間に延びた側壁部により構成され、
前記連結固定部の他方は、前記一端部よりも前記一対の狭持板の他端部側を貫通する固定具により構成されている請求項10に記載の補強材付きプロファイルの保持具。
【請求項12】
前記連結固定部の一方は、前記一対の狭持板の一端部間に延びた側壁部により構成され、
前記連結固定部の他方は、前記一対の狭持板及びこれらの間の補強材及びプロファイルを貫通させるリベットにより構成されている請求項10に記載の補強材付きプロファイルの保持具。
【請求項13】
前記連結固定部は、前記一対の狭持板の一端部間及び他端部間に延びた側壁部により構成され、
前記連結固定部と前記一対の狭持板とによって、角筒状に形成されている請求項10に記載の補強材付きプロファイルの保持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設管に更生管を形成する際に用いられる補強材付きプロファイルの保持具及び更生管の施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下水道などの管渠ないし既設管を更生するために用いられる帯状のプロファイルは、一般的に硬質塩化ビニル等の合成樹脂で形成されている。プロファイルには、プロファイルの延在方向に延びるように形成された一対のリブ間にスチール補強材を嵌合させてプロファイルの剛性を補強する方法が知られている(例えば、下記特許文献1)。
このようなプロファイルは、特に曲げ剛性が高いプロファイルを使用する際、プロファイルを巻いたドラムからプロファイルを引き出し、巻き癖装置によって設置する更生管の径を考慮した巻き癖を付け、マンホールを経由して既設管内に送り込まれる。
【文献】特公平7-80238号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
プロファイルは、マンホールの開口部又はマンホールと既設管内との連通部分において、90°程度送入方向を変えるために曲げられるため、プロファイルに曲げ応力がかかる。この際、補強材を嵌合させている一対のリブが拡開するように力が働くことがある。一方スチール補強材は剛性が高いためリブの変形に追従し難く、また変形に抗する力がより強い。したがって、プロファイルの送入方向が大きく変わる箇所、特にマンホールと既設管との連通部分において、リブが拡開し易いプロファイルの先端からスチール補強材が外れてしまうことがあった。スチール補強材が一旦外れると現場でプロファイルに再嵌合させることは困難であるため、スチール補強材が外れたプロファイルは引き上げて廃棄せざるを得ず、資材の無駄及び作業効率の低下の問題を引き起こしていた。特にこの問題は、形成する更生管の径が大きい場合に用いられる剛性の高いプロファイル及び補強材において生じやすく、径が大きくて巻き癖がつけられた大型で剛性の高いプロファイル及びスチール補強材は、扱い難い上、荷重が大きいため、作業効率がより低下していた。
そこで、本発明は、既設管への送入時にスチール補強材がプロファイルから外れることを防止できる保持具及び更生管の施工方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の補強材付きプロファイルの保持具は、帯状のプロファイルの延在方向に延びるように形成された一対のリブ間にスチール補強材を嵌合させたプロファイルを取り付けの対象とし、前記一対のリブ間の外側に配される一対の狭持部と、前記一対の狭持部同士を連結し前記狭持部間を固定する連結部とを有し、前記一対のリブの拡開を防止するものである。
この構成によれば、リブの拡開を防止してスチール補強材が外れることを防止することができる。
【0005】
本発明の補強材付きプロファイルの保持具の前記一対の狭持部は、前記一対のリブの突出寸法に沿う高さ寸法を有し、前記連結部は、前記一対の各狭持部の前記高さ方向に互いに離間する2箇所において前記一対の狭持部間を固定可能な一対の固定部により構成されていてもよい。
この構成によれば、リブの拡開の防止がより確実となり、スチール補強材が外れることを防止することができる。
【0006】
本発明の補強材付きプロファイルの保持具の前記連結部は、前記一対の狭持部の前記高さ方向に互いに離間する2箇所の一方において相対移動不能に固定される第1の固定部と、前記一対の狭持部の前記2箇所の他方において相対移動可能に固定される第2の固定部とを有していてもよい。
この構成によれば、保持具の補強材付きプロファイルへの装着が簡便となる。
【0007】
本発明の補強材付きプロファイルの保持具の前記第1の固定部及び前記第2の固定部の少なくともいずれか一方には、前記プロファイルの送り込みに用いられるロープを挿通させるIボルトが固定されていてもよい。
この構成によれば、保持具を装着した補強材付きプロファイルの既設管内への送入が容易となる。
【0008】
本発明の補強材付きプロファイルの保持具の前記一対の狭持部は、螺子棒又はボルトにより構成され、前記連結部は、前記一対の狭持部の挿通孔が形成された鋼板により形成され、前記一対の狭持部は、前記連結部の前記挿通孔に挿通させた状態でナットにより抜け防止が可能となっていてもよい。
この構成によれば、保持具の作用を十分に発揮し得る部材を用いて、保持具の構成を非常にシンプルにすることができる。
【0009】
本発明の補強材付きプロファイルの保持具の前記一対の狭持部は、螺子棒又はボルトにより構成され、前記一対の狭持部は、前記2箇所の一方において前記第1の固定部と溶接され、前記2箇所の他方において前記第2の固定部にナットで抜け防止が可能となっていてもよい。
この構成によれば、保持具の構成がよりシンプルとなり、取り扱い一層容易となる。
【0010】
本発明の更生管の施工方法は、帯状のプロファイルの延在方向に延びるように形成された一対のリブ間にスチール補強材を嵌合させたプロファイルの前記リブ間が拡開しないように、前記プロファイルの先端側の少なくとも1箇所において前記リブ間の最大寸法を固定する第1のリブ間固定工程と、前記第1のリブ間固定工程の後に、前記プロファイルを既設管内に送る工程と、前記リブ間の固定を解除する工程とを有する。
この構成によれば、リブの拡開を防止して更生管の施工作業中にスチール補強材が外れることを防止することができる。
【0011】
本発明の更生管の施工方法は、前記プロファイルの後端側の少なくとも1箇所において前記リブ間の最大寸法を固定する第2のリブ間固定工程を更に有していてもよい。
この構成によれば、プロファイルからスチール補強材が外れることをより確実に防止することができる。
【0012】
本発明の更生管の施工方法は、前記リブ間の固定を解除する工程において、前記リブが固定された部分を含んで前記プロファイルの端部を切断し除去してもよい。
この構成によれば、簡便にリブの固定解除を行うことができる。
【0013】
本発明の補強材付きプロファイルの保持具は、プロファイルの長手方向に延びるように互いに平行に形成された一対のリブ間にスチール補強材を嵌合させたプロファイルを取り付けの対象とし、前記プロファイルを前記リブの基端側及び前記リブの先端側間から挟み込む一対の狭持板と、前記一対の狭持板を固定するとともに、前記一対のリブ間の方向に間隔を空けて配置される一対の連結固定部とを有し、前記一対のリブの拡開を防止する。
この構成によれば、狭持板によって、プロファイルの変形を有効に防止することができる。
【0014】
本発明の補強材付きプロファイルの保持具の前記連結固定部の一方は、前記一対の狭持板の一端部間に延びた側壁部により構成され、前記連結固定部の他方は、前記一端部よりも前記一対の狭持板の他端部を貫通する固定具により構成されていてもよい。
この構成によれば、保持具のプロファイルへの装着が容易となる。
【0015】
本発明の補強材付きプロファイルの保持具の前記連結固定部の一方は、前記一対の狭持板の一端部間に延びた側壁部により構成され、前記連結固定部の他方は、前記一対の狭持板及びこれらの間の補強材及びプロファイルを貫通させるリベットにより構成されていてもよい。
この構成によれば、保持具のプロファイルへの装着が容易となる。
【0016】
本発明の補強材付きプロファイルの保持具の前記連結固定部は、前記一対の狭持板の一端部間及び他端部間に延びた側壁部により構成され、前記連結固定部と前記一対の狭持板とによって、角筒状に形成されていてもよい。
この構成によれば、保持具のプロファイルへの装着が容易となる。
【発明の効果】
【0017】
本願の各発明は、補強材付きプロファイルの既設管内への送入時に、プロファイルから補強材が外れることによる資材の無駄の発生及び作業効率の低下を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1の実施形態の補強材付きプロファイルの保持具を補強材付きプロファイルに装着した状態を示す正面図である。
図2】(a)本発明の補強材付きプロファイルの保持具を示した側面図である。(b)本発明の補強材付きプロファイルの保持具を示した平面図である。
図3】(a)本発明の更生管の施工方法における第1のリブ間固定工程を示す概略図である。(b)本発明の更生管の施工方法におけるプロファイルを既設管内に送る工程を示す概略図である。
図4】本発明の補強材付きプロファイルの保持具が取り付けられていないプロファイルを示す概略図である。
図5】本発明の更生管の施工方法における更生管を形成する工程を示す概略図である。
図6】本発明の補強材付きプロファイルの保持具を他の例の補強材付きプロファイルに装着した状態を示す正面図である。
図7】本発明の第2の実施形態の補強材付きプロファイルの保持具を補強材付きプロファイルに装着した状態を示す正面図である。
図8】本発明の第2の実施形態の補強材付きプロファイルの保持具の変形例を補強材付きプロファイルに装着した状態を示す正面図である。
図9】本発明の第3の実施形態の補強材付きプロファイルの保持具を補強材付きプロファイルに装着した状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図を参照して本発明の補強材付きプロファイルの保持具及び更生管の施工方法の一実施形態について説明する。
【0020】
図1に示すように、本発明の一実施形態の補強材付きプロファイルの保持具1A(以下、単に「保持具1A」という)は、補強材付きプロファイルPに取り付けられる。
補強材付きプロファイルPは、帯状のプロファイル2にスチール補強材4を嵌合させた部材であり、更生管の形成に用いられる。
【0021】
プロファイル2は、硬質塩化ビニル等の合成樹脂製の帯状の長尺な板部5と、板部5から突出し板部5の長手方向(図1の紙面奥行き方向)にほぼ平行に延びる一対のリブ3,3と、板部5を螺旋状に巻回した際に板部5の幅方向(リブ3,3間の方向)の端部同士を重ね合わせて巻回を固定する嵌合凹部5a及び嵌合凸部5bを主として有している。
【0022】
リブ3,3は、板部5の幅方向に間隔を空けて一対形成されている。
リブ3,3の互いに対向する面(内面)には、スチール補強材4を固定する突起6が形成されている。
【0023】
スチール補強材4は、断面形状が概略W字形状になるように長尺の鋼板を折り曲げて形成され、プロファイル2の剛性を高める部材である。特に、呼び径が900mm以上の大径の更生管は、製管後の更生管の剛性及び自立強度が求められるため、より剛性の高いスチール補強材4が用いられる。
【0024】
スチール補強材4は、詳細には、プロファイル2の板部5上で一対のリブ3,3の内側に配される底壁部4aと、底壁部4aから立ち上がる4bと、側壁部4b,4b間を連結する頂壁部4cと、底壁部4aの両端から外側斜め上方に跳ね上げられた傾斜壁部4dとを有している。
スチール補強材4は、底壁部4aをプロファイル2の板部5上に設置し、傾斜壁部4dの先端をリブ3の突起6に係止させて容易には外れない状態で、プロファイル2のリブ3,3間に嵌め込まれている。
【0025】
補強材付きプロファイルPは、形成する更生管によって、幅(リブ3,3間の長さ)やリブ3の高さなどの仕様が異なるものが用いられている。特に限定されないが、一般的に、補強材付きプロファイルPが用いられることが望ましい更生管の呼び径は、φ800以上である。
【0026】
補強材付きプロファイルPの場合、プロファイル2としては、嵌合凹部5a及び嵌合凸部5b間の幅が67~97mm程度、板部5の厚み(2.0~4.5mm程度)を含んだリブ3の先端までの高さが約20~50mmのものが用いられている。
スチール補強材4としては、傾斜壁部4dの先端部間の寸法が、16.5~58.0mm程度で底壁部4aから頂壁部4cまでの高さが14~45mm程度のものが用いられている。
【0027】
今日、非常に大型の更生管の管きょの呼び径に用いられるプロファイル2としては、板部5の嵌合凹部5aから嵌合凸部5bまでの幅が85mm、高さが約35.5mmのもので、スチール補強材4の幅49.7mm高さ34mmのものや、板部5の嵌合凹部5aから嵌合凸部5bまでの幅が97mmで、高さが約40mm、嵌合するスチール補強材4の幅が約58.5mm、高さが45mmのものなどがある。
以上のような補強材付きプロファイルPが、図3(a)に示すドラム20に巻回された状態で更生をする現場に運び込まれて用いられている。
【0028】
本発明の保持具1Aは、プロファイル2の一対のリブ3,3の外側に配される一対の狭持部10,10と、一対の狭持部10,10同士を連結し前記狭持部10,10間を固定する連結部11とを主として有している。
【0029】
一対の狭持部10,10は、2本で一対の螺子棒により形成されている(以下、狭持部10を螺子棒10と称することもある)。
螺子棒10は、適用する補強材付きプロファイルPの板部5の下面からリブ3の先端までの高さ、若しくはスチール補強材4がリブ3,3間から突出している場合は板部5の下面から補強材の頂壁部4cの上面までの高さ以上の長さを有している。
【0030】
螺子棒10には、最大厚さが約4mmの硬質塩化ビニルに曲げ応力がかかって、リブ3,3間が拡開する力に耐え得る剛性を有する鋼材が用いられる。螺子棒10としては、左記のとおり十分な剛性を有していれば特に限定されないが、例えばM10~M14のものが好適に使用される。
【0031】
連結部11は、一対の狭持部10,10の両端をそれぞれ連結して一対の狭持部10,10間の寸法を固定する2つの厚板の鋼板により形成されている。
図2(a)又は(b)に示すように、厚板の鋼板は、図1に示す適用する補強材付きプロファイルPのリブ3,3を間に収められる螺子棒を有し得る寸法Wを有し、曲げ応力が掛かった際のリブ3,3の拡開を抑える螺子棒10を十分に保持できる厚さ寸法Tに形成されている。また、厚板の鋼板は、スチール補強材4を頂壁部4c側からしっかりと押さえてリブ3,3からスチール補強材4が外れるのを防ぎ得る奥行き寸法Dを有している。
【0032】
厚板の鋼板は、適用する補強材付きプロファイルPに合わせて形成されていればよく、例えば幅寸法(W)60~120mm、奥行き寸法(D)10~100mm、厚さ(T)9mm~12mmに形成されているとよい。
【0033】
図1に示すように、2つの厚板の鋼板のうちの一方の鋼板11aは、螺子棒10を溶接で固定している。螺子棒10は、補強材付きプロファイルPのリブ3,3をちょうど間に収められる間隔を空けて形成された挿通孔12に挿通された状態で、螺子棒10の一端部側において鋼板11aに固定されている。
また、一方の厚板鋼板の外側の面には、Iボルト13が溶接により固定されている。
【0034】
上記の一方の厚板の鋼板11aは、挿通孔内で相対的に移動ができないように螺子棒10を固定する第1の固定部11aを構成している。
【0035】
2つの厚板の鋼板のうちの他方の鋼板11bには、適用する補強材付きプロファイルPのリブ3,3をちょうど間に収められる間隔を空けて螺子棒10を挿通させる挿通孔12が厚さ方向に貫通している。左記他方の厚板の鋼板11bは、螺子棒10の他端部を挿通させた状態で、ナット14により螺子棒10からの抜け落ちが防止される第2の固定部11bを構成している。第2の固定部11bは、螺子棒10に対して相対的に移動できる構成となっている。
第1の固定部11aと第2の固定11bとは、Iボルト13の有無及び螺子棒10の溶接の有無を除いて同様に形成されている。
【0036】
次に、保持具1Aの使用方法及び保持具1Aを用いた更生管の施工方法及びその作用について説明する。
既設管内に更生管を形成するには、図3(a)に示すように、まずドラム20から補強材付きプロファイルPを引き出す。
【0037】
<第1のリブ間固定工程>
第1のリブ間固定工程では、補強材付きプロファイルPをある程度引き出したところで、補強材付きプロファイルPの先端から0.5~1mの付近(プロファイルPの先端部辺り)で、保持具1Aを装着し、リブ3,3間の拡開を防止するよう固定する。
具体的には、以下のようにして保持具1Aを補強材付きプロファイルPに装着する。
【0038】
保持具1Aの装着においては、図1に示すように、一対のリブ3,3のすぐ外側の板部5に保持具1Aの螺子棒10を挿通させる孔15を開ける。孔15の間隔は、適用する保持具1Aの螺子棒10,10に合わせる。
【0039】
連結部11には、一対のリブ3,3の外側の直近で板部5に螺子棒10,10を垂直に挿通させ得る幅を有するものを用いる。螺子棒10には、長さが板部5の下面からスチール補強材4の頂壁部4cまでの高さ以上の十分な長さを有するものを用いる。なお、更生管によっては、図6に示すように、スチール補強材4の頂壁部4cがリブ3の高さを超えない補強材付きプロファイルPもある。このような補強材付きプロファイルPの場合は、螺子棒10の長さは、板部5からリブ3,3の先端までの長さ以上のものであればよい。
【0040】
Iボルト13が固定された第1の固定部11aには、一対の螺子棒10の一方の端部が溶接されているので、第2の固定部11bから突出している螺子棒10に螺合されたナット14を外し、第2の固定部11bを螺子棒10から取り外す。
【0041】
そして、プロファイル2のリブ3,3及びスチール補強材4に、逆U字状になっている第1の固定部11a及び螺子棒10をかぶせ、板部5に開けた孔15に螺子棒10を挿通させる。第1の固定部11aにスチール補強材4の頂壁部4cが当たるまでしっかりと第1の固定部11a及び螺子棒10をプロファイル2及びスチール補強材4にかぶせたら、第2の固定部11bの挿通孔12に一対の螺子棒10を挿通させ、第2の固定部11bから突出した螺子棒10にナット14を螺合させる。ナット14は、第1の固定部11a及び第2の固定部11bによってプロファイル2及びスチール補強材4をしっかりと挟むように締める。
以上のようにして補強材付きプロファイルPの先端部に保持具1Aを取り付ける。
【0042】
<プロファイルを既設管内に送る工程>
この工程では、Iボルト13に不図示のロープを取り付け、図3(b)に示すように、補強材付きプロファイルPをその先端から既設管X内に引き込む。
【0043】
補強材付きプロファイルPは、特に、補強材付きプロファイルPの送入角度が大きく変更するマンホールMの入り口(開口部)又はマンホールMと既設管Xとの連通部において曲げ応力が掛かる。この際、補強材付きプロファイルPは、螺旋状の巻き癖を持った状態で伸ばされてマンホール内に引き入れられている。したがって、プロファイルPには、捩じれる方向に曲げ応力が掛かり、プロファイル2の先端のリブ3,3のいずれか一方又は双方は、図4に示すように、矢印方向に拡開しようとする。一方、スチール補強材4は、プロファイル2よりも剛性が高いため、リブ3,3の変形に追従して変形し難い。すなわち、スチール補強材4の傾斜壁部4dの先端同士の距離はリブ3,3の拡開程には大きくならない。
【0044】
したがって、保持具1Aを付けずに補強材付きプロファイルPを既設管X内に送入すると、マンホールMと既設管Xとの連通部付近で補強材付きプロファイルPの先端からリブ3,3の一方又は双方が拡開し、傾斜壁部4dの先端が突起6から外れ、曲げに抗するスチール補強材4が後端に向けて順次外れていってしまう。
【0045】
しかし、保持具1Aを取り付けた補強材付きプロファイルPは、スチール補強材4がプロファイル2に適切に嵌合した状態で動けないように保持具1Aに保持され、かつ、リブ3,3の外側の直近に螺子棒10が固定されているためリブ3,3が拡開できないようになっている。より詳細に説明すると、保持具1Aの第1の固定部11aと第2の固定部11bとが、補強材付きプロファイルPのスチール補強材4の頂壁部4cと板部5とをナット14の緊締により堅固に固定し、これらの変形を許さないようになっている。しかも、第1の固定具11a及び第2の固定具11bは、プロファイルPの長手方向に10mm~100mm、好ましくは50mm~100mmの寸法Dを有しているため、保持具1の寸法Dよりも少なくとも数センチ以上の長さに亘ってスチール補強材4及びプロファイルPの形状を固定し得る。
【0046】
したがって、補強材付きプロファイルPに曲げ応力かかっても、特にスチール補強材4が外れやすいプロファイル2の先端部(すなわちプロファイル2の先端から約1m付近)で、プロファイル2からスチール補強材4が外れることが防止される。そして、補強材付きプロファイルPの先端部付近においてスチール補強材4のプロファイル2からの分離が防止できた後の部分では、補強材付きプロファイルPに曲げ応力が掛かってもその前後でスチール補強材4がプロファイル2に強固に嵌合しているため、スチール補強材4が外れることはまず防止される。したがって、保持具1Aを用いると、補強材付きプロファイルPを没にして資材の無駄を生じさせたり、使用不可となった補強材付きプロファイルPを引き出して新たなものを引き込む手間を省いたりして作業効率を向上できるという効果を奏する。
【0047】
また、保持具1Aは、第2の固定部11bが螺子棒10に対して相対移動自在であり、ナット14で固定する構成であるため、しっかりと緊締することができ、またプロファイル2及びスチール補強材4の高さに合わせて使用することができるという効果を奏する。
【0048】
以上のようにして保持具1Aが取り付けられた補強材付きプロファイルPを既設管X内の製管の開始位置又は再開始位置まで引き込む。
【0049】
<リブ間の固定を解除する工程>
この工程では、保持具1Aを含んで補強材付きプロファイルPの端部を切り落とすことで、製管する補強材付きプロファイルにおけるリブ3,3の固定を解除する。
<更生管を形成する工程>
図5に示すように、保持具1Aを除去した補強材付きプロファイルPの先端から製管機30によって更生管Yを形成していく。
【0050】
<第2のリブ間固定工程>
更生管の呼び径が2m程度以上と大きくなる場合は、一日で形成できる更生管の長さが小さくなるため、補強材付きプロファイルPをドラムから引き出しながら製管するのではなく、補強材付きプロファイルPを一回で製管できる長さに切りだして用いることがある。このような場合は、図5に示すように、第1のリブ間固定工程と同様に、後端付近においても保持具1Aを装着しておく。
【0051】
以上のようにして、保持具1Aの装着及び装着の解除を行って更生管の形成をすることができる。
【0052】
なお、本発明は、上記で示した実施形態に限定されるものではなく、一対のリブ3,3を挟み込んでその拡開を防止し、スチール補強材4がプロファイル2から外れることを防止し得る一対の狭持部10及び一対の狭持部10間の寸法を固定し得る連結部11を有する他の態様のものを含む。
【0053】
具体的には例えば、上記実施形態では、第1の固定部11aに螺子棒10が溶接で固定された例を示したが、第1の固定部11aと螺子棒10との固定はナット14により行ってもよい。このような構成によれば、補強材付きプロファイルPに応じて使用する螺子棒10を変更することが可能となる。
【0054】
また、螺子棒10は、厚板の鋼板からなる第1の固定部11a及び第2の固定部11bに2本以上、例えば鋼板の四隅に4本挿通されるものであってもよい。
また、一対の狭持部10として、螺子棒10に代えてボルトが用いられてもよい。
【0055】
また、上記実施形態において、保持具1Aは補強材付きプロファイルPの少なくとも先端側に一つ装着する例を示したが、保持具1Aは、先端側に複数装着されてもかまわない。また、補強材付きプロファイルPの後端側にも保持具1Aを一以上装着してもよい。
【0056】
また、上記実施形態において、保持具1Aは、プロファイル2の構成の関係で嵌合凹部5aを螺子棒10,10間内に入れてリブ3,3を固定した例を示したが、図6に示すように、嵌合凹部5aは螺子棒10,10間に収めなくてもよい。
【0057】
また、本発明の保持具1Aは、幅方向に間隔を空けて設けられた複数のリブを有し、リブ間に剛性を高める補強材を嵌合させるタイプのものであればどのようなプロファイルにも使用することができる。また、本発明の保持具1Aは、特許5567312の図1に示されるような、プロファイルの幅方向に2以上の補強材を保持するプロファイルの前記2以上の補強材をまとめて保持するものであってもよい。
【0058】
次に本発明の第2の実施形態について図7及び図8を参照して説明する。第2の実施形態では、第1の実施形態の保持具1Aと同様の構成についてはその説明を省略し、主として第1の実施形態で示した保持具1Aと異なる構成等について説明する。
なお、第2の実施形態においては、第1の実施形態で示した連結部11を狭持板11と称する。また、第2の実施形態においては、第1の実施形態で示した狭持部10を連結固定部10と称する。これら狭持板11及び連結固定部10の構成は、本実施形態で特に説明しない限り、第1の実施形態の連結部11及び狭持部10と同様である。
【0059】
図7に示すように、第2の実施形態の保持具1Bは、一対の連結固定部10の一方を狭持板11の端部同士の間をつなぐ側壁部25としている。これにより、一対の狭持板11と側壁部25とは、正面視(すなわち図7で示した方向に見て)略コ字状(又は略U字状)に形成されている。コ字状に形成された一対の狭持板11,11と側壁部25とは、本実施形態では一体的に形成され、補強材4をプロファイルPに収めた状態で保持可能なコ字状固定部30を構成している。
【0060】
コ字状固定部30の開放端側の端部は、第1の実施形態の保持具1Aと同様に、ボルト10及びナット14で固定されている。
なお、コ字状固定部30は、狭持板11aと頂壁部4cとの間及び狭持板11bと板部5との間に、補強材付きプロファイルPへの取り付けの容易性並びにスチール補強材4及びプロファイルPの変形防止を考慮して、わずかな隙間を設けるよう形成されている。
【0061】
この保持具1BをプロファイルPに取り付ける際には、まず、コ字状固定部30の開口側からプロファイルPを十分に嵌め込んだ際に、プロファイルPに形成した孔15と対向する狭持板11,11のそれぞれの位置に、孔12,12を形成しておく。
【0062】
その上で、コ字状固定部30の開口側からプロファイルPを十分に嵌め込み、孔12と孔15とが一致したところでボルト10を挿通させ、ナット14で固定する。コ字状固定部30は、本実施形態では、プロファイルPの嵌合凸部5bが形成された側の(短手方向の)端部を内側にして側壁部25を配し、前記端部と一対のリブ3,3とをすっかり囲い込むようにプロファイルPに取り付けられる。コ字状固定部30の開放端からは、嵌合凹部5aを形成した側の端部が突出できるようになっている。
【0063】
このように保持具1Bを補強材付きプロファイルPに取り付けることで、コ字状固定部30は、連結固定部10によって補強材付きプロファイルPに移動不能に取り付けられ、狭持板11,11の間に頂壁部4c及び板部5を略変形不能に保持する。即ち、保持1Bは、一対の狭持板11,11を板部5及び補強材4の頂壁部4cに対向させた状態でプロファイルPに確実に固定され、その結果、板部5の湾曲によるリブ3の拡開及びスチール補強材4の一方のリブ3側へのよじれ(倒れ)を防ぐことができる。
したがって、保持部2Bは、プロファイルPから補強材4が外れることを防止することができるという効果を奏する。
【0064】
また、第2の実施形態の保持具1Bによれば、連結固定部10,10の一方が、狭持板11,11の端部同士を連結させる側壁部25として、狭持板11,11と一体的に形成されているため、コ字状固定部30の取り付けと、1つの連結固定部10による固定という2ステップで、簡単に保持具1BをプロファイルPに取り付けることができるという効果を奏する。
【0065】
なお、第1及び第2の実施形態において、連結固定部10,10としてボルトとナットとを用いた構成を例示したが、ボルトとナットの連結固定部10に代えて、リベットを用いてもよい。
また、図8に示すように、ボルト又はリベットなどの連結固定部10の挿通位置は、スチール補強材4を含む位置、具体的には頂壁部4cを通る位置であってもよい。すなわち、連結固定部10は、側壁部25からプロファイルPの幅方向(短手方向)に所定の間隔を設けた位置で、プロファイルPを固定していればよい。この場合の所定の間隔とは、プロファイルP及びスチール補強材4が変形しないよう狭持板11,11を保持し得る程度の寸法である。このことは、第1の実施形態の保持具1Aについても同様であるといえる。なお、第1の実施形態における狭持部(又は第2の実施形態の連結固定部)10,10ついて、その一方がリブ3,3の内側において連結部(又は狭持板)11,11どうしを連結する場合であっても、保持具1Aの補強材付きプロファイルPへの取り付け方法は、前述した方法と同様である。
【0066】
次に第3の実施形態について図9を参照して説明する。第3の実施形態では、第1又は第2の実施形態の保持具1A,1Bと同様の構成についてはその説明を省略し、主として第1又は第2の実施形態で示した保持具1A,1Bと異なる構成等について説明する。
【0067】
第3の実施形態では、狭持板11,11間に設けられる一対の連結固定部10,10がいずれも第2の実施形態の側壁部25と同様に形成されている。その結果、狭持板11,11は互いに対向し、連結固定部10すなわち側壁部25どうしも対向して、全体としてほぼ角筒状に形成されている。狭持板11,11と連結固定部すなわち側壁部10,10とは、角筒状固定部40を構成している。
【0068】
保持具1Cは、プロファイルPの全体をわずかな隙間を形成する程度の大きさで取り囲むように形成されている。わずかな隙間とは、プロファイルPと保持具1Cとの間にプロファイルPの端部を挿通できる程度の「遊び」であって、プロファイルのPの板部5又はリブ3,3が保持具1C内でほとんど変形できない程度の隙間を意味する。
【0069】
保持具1Cの奥行き寸法の長さ、すなわち図2(b)で示す寸法Dに相当する寸法は、保持具1Cの滑り又はズレが生じ難くなるように、長めに設定してもよい。
このように保持具1Cを補強材付きプロファイルPに取り付けることで、第1の実施形態の保持具1Aと同様の作用及び機能を奏する。
【0070】
また、第3の実施形態の保持具1Cによれば、角筒状固定部40をプロファイルPに挿通させるという1ステップのみで、狭持板11及びプロファイルに孔15等を開けることなく、極めて簡単に保持具1CをプロファイルPに取り付けることができるという効果を奏する。
【0071】
なお、第3の実施形態の保持具1Cにおいても、図8に示したようにリベットを用いて保持具1Cの補強材付きプロファイルPへの固定を補助してもよい。
【符号の説明】
【0072】
1A,1B,1C 補強材付きプロファイルの保持具
2 プロファイル
3 リブ
4 スチール補強材
10 狭持部,螺子棒,連結固定部
11 連結部,狭持板
11a 第1の固定部,厚板の鋼板の一方
11b 第2の固定部,厚板の鋼板の他方
13 Iボルト
14 ナット
35 リベット
P 補強材付きプロファイル
X 既設管
Y 更生管
【要約】
【課題】本発明は、既設管への送入時にスチール補強材がプロファイルから外れることを防止できる保持具及び更生管の施工方法を提供する。
【解決手段】本発明の補強材付きプロファイルの保持具1Aは、帯状のプロファイル2の延在方向に延びるように形成された一対のリブ3,3間にスチール補強材4を嵌合させた補強材付きプロファイルPを取り付けの対象とし、一対のリブ3,3間の外側に配される一対の狭持部10,10と、一対の狭持部10,10同士を連結し狭持部10,10間を固定する連結部11とを有し、一対のリブ3,3の拡開を防止するものである。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9